光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機
【課題】 ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供する。
【解決手段】 ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面Lを表出させる切断工程と、前記接続用面Lと他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
【解決手段】 ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面Lを表出させる切断工程と、前記接続用面Lと他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホーリーファイバとシングルモード光ファイバ(以下、SMFとも称する)等他の光ファイバとを低損失で接続する光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、光伝送に用いる光ファイバには、屈折率を違えて形成されたコア部とクラッド部とで構成されたシングルモード光ファイバ等が用いられている。
近年、伝送効率の向上や取り扱い性の改良のため、クラッド部、あるいはコア部およびクラッド部に、配列された複数の孔を有するホーリーファイバ(以下、HFとも称する)が検討されている。
ホーリーファイバでは、空孔の大きさ、数、間隔などを工夫することで、「極めて広い波長域での単一モードの動作」、「曲げ損失の大幅低減」、「高い偏波保持特性の実現」など、従来の光ファイバでは実現しえなかった数々の光学特性を実現できる。
一方、ホーリーファイバには、他の光ファイバとの接続時に、接続損失の増加、反射減衰量の増加が起こりやすいという問題点がある。
【0003】
図13および図14を用いて、従来のホーリーファイバの接続技術を説明する。
図13は従来の接続方法を示す側面図であって、(a)は接続前の図、(b)は突き合わせた状態の図、(c)は融着接続した図である。図14はホーリーファイバの先端の正面図である。
10はSMF、11はコア部、12はクラッド部、20はHF、21はコア部、22はクラッド部、23は孔部、Bは気泡、Eは放電融着用の放電端子である。
まず図13(a)に示すように、接続するHF20とSMF10とを向き合わせて配置する。なお、HF20を正面から見ると、図14に示すように、コア部21を取り囲むようにしてクラッド部22中に孔部23を有している。
次に図13(b)に示すように、HF20のコア部21とSMF10のコア部11を位置合わせして突き合わせて、端子Eより放電して融着接続させる。
しかし、図13(c)に示すように、放電の際に孔部23が潰れることが多く、その空気をSMF10側へ逃がすことができないので、接続面に気泡Bが発生してしまうことがあった。
この気泡Bがコア部21にまで入り込むと、接続損失の増加、反射減衰量の増加が大きくなってしまっていた。
この問題点を解決するために、HF20端面の孔部23を所定の樹脂等により封止する方法などが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−126720号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この方法は、接続に際して樹脂を高精度に取り扱う必要があり、コストや手間がかかってしまうことがあった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の技術的構成により、上記課題を解決できたものである。
【0008】
(1)ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面を表出させる切断工程と、前記接続用面と他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
(2)前記接続工程は、融着接続による接続であることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(3)前記接続工程は、コネクタを用いた接続であることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(4)前記他の光ファイバが、接続用面を有するホーリーファイバであることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(5)ホーリーファイバと他の光ファイバを接続した光ファイバ接続構造であって、前記ホーリーファイバは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面を有し、当該接続用面と他の光ファイバの先端とが接続されてなることを特徴とする光ファイバ接続構造。
(6)前記(5)記載の光ファイバ接続構造を形成するための融着接続機であって、光ファイバを保持する保持手段と、孔埋め用兼放電融着用の放電端子と、光ファイバを切断して接続用面を表出させる切断手段と、前記光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段を有することを特徴とする融着接続機。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(光ファイバ接続方法)
図1は本発明の光ファイバ接続方法を示す側面図である。
10はSMF、11はコア部、12はクラッド部、20はHF、20aは孔埋め切断したHF、21はコア部、22はクラッド部、23は孔部、Cはカッターなどの切断手段、Eは孔埋め用兼放電融着用の放電端子、Lは接続用面である。
まず、図1(a)に示すように、接続されるHF20とSMF10とを向かい合うように配置する。
次に、図1(b)に示すように、HF20の端面でない一部に放電端子Eによる放電を行い、孔埋めを行う。このとき孔部23が塞がれ、クラッド部22が陥没する。
このとき、端面から離れた位置で放電を行うことで、孔部23内の空気を全て両側へ逃がすことにより端面近傍にて空気を取り込んで気泡を生じることがないので、コア部21へ影響を与えることがない。
そして、図1(c)に示すように、HF20の孔埋めをした位置と切断手段Cとを位置合わせして、切断手段CによりHF20を切断することで、孔部23のない接続用面Lを表出させる。
なお、HF20の孔部23のない接続用面Lを表出させた後にSMF10を向かい合うように配置してもよい。
上記のように、放電融着用の放電端子Eを用いてから切断することで、特別な装置等を用いる必要がなく、簡潔容易に接続用面Lを形成できる。
次に、図1(d)に示すように、孔埋めして切断したHF20aとSMF10とを突き合わせ、接続用面LとSMF10の先端とを接触させる。
そして、図1(e)に示すように、接触部分と放電端子Eとを位置合わせして、放電端子Eによる放電を行い、接続用面LとSMF10の先端とを融着接続させる。
以上により、図1(f)に示すように、HF20aとSMF10とを接続することができる。
【0011】
なお、融着接続に代えてメカニカルスプライスやコネクタを用いて接続してもよい。
例えば、接続用面Lに研磨処理を施し、SCコネクタに取り付けることでHFのSCコネクタの完成となる。さらに、SMFの先端に研磨処理を施し、SCコネクタに取り付けることでSMFのSCコネクタを作製できる。これらを組み合わせて接続することでコネクタによる接続ができる。
なお、コネクタはSCコネクタに限定されず、FCコネクタ、MUコネクタ等を用いてもよい。
いずれの接続方法を用いる場合でも、接続用面Lを表出させて接続することで接続損失を低く抑えることができる。ただし、もっとも好ましいのは接続損失が低い融着接続である。
【0012】
(光ファイバ接続構造)
本発明の光ファイバ接続構造は、ホーリーファイバと他の光ファイバとが接続されてなる。
図1(f)に示されるのは、本発明の光ファイバ接続構造である。
HF20aは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面L(図1(c)のLに相当)を有し、当該接続用面Lと他の光ファイバであるSMF10の先端とが接続されてなる。
なお、接続の仕方は融着接続でもよいし、メカニカルスプライスやコネクタを用いて接続してもよいが、もっとも好ましいのは接続損失が低い融着接続である。
【0013】
本発明のHF20には、空孔アシスト型ファイバおよびフォトニック結晶型ファイバのいずれも用いることができる。また、孔部23の形状や配置等も限定されない。
そして、他の光ファイバはSMF10に限らず、接続用面Lを有したHF、GIファイバやSIファイバ等、汎用のマルチモードファイバを用いることができる。
また、HFとしては、SMF製造用母材と同質の母材に所定個数及び所定位置に孔を穿設し、製造されるホーリーファイバを用いることが好ましい。
【0014】
(融着接続機)
次に、図2を用いて本発明の融着接続機について説明する。
図2は本発明の融着接続機を示す概念図であって、(a)は保持手段が移動可能な融着接続機、(b)は切断手段および放電手段が移動可能な融着接続機である。
HはHF20等の光ファイバを保持する保持手段、Pは光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段である。
保持手段Hとしては通常使われる光ファイバホルダーなどを用いることができ、位置合わせ手段Pとしては、例えば通常使われる電動ステージ、手動ステージなどを用いることができる。
図2(a)に示すように、切断手段Cおよび放電端子Eを固定しておき、それに対してHF20を保持した保持手段Hを位置合わせ手段Pにより移動させて、HF20を切断手段Cおよび放電端子Eに対応した適切な位置に位置合わせして、放電および切断をするように構成することができる。
また、図2(b)に示すように、HF20を保持した保持手段Hを固定しておき、それに対して切断手段Cおよび放電端子Eを位置合わせ手段Pにより移動させて、切断手段Cおよび放電端子EをHF20に対応した適切な位置に位置合わせして、放電および切断をするように構成することもできる。
なお、本融着接続機は、SMF、GIファイバやSIファイバ、汎用のマルチモードファイバ等のHF以外の光ファイバの融着接続にも用いることができる。
【実施例】
【0015】
まず、接続箇所がない状態で接続損失0の標準状態を示すために基準実験を行った。
[基準実験]
図3は基準実験の回路図である。
1は光パワーメータ(ADVANTEST社製、商品名:OPTICAL MULTI POWER METER 「Q8221」)、FはFCコネクタである。
なお、光パワーメータ1は、センサーユニットとして「Q82208」、1.55μmLDユニットとして「Q81212」を用いた。
SMF10として両端にFCコネクタを有するSMF(住友電工社製、FCコネクタ付光ファイバ250μm心線、1m)を用いた。
SMF10の両端のFCコネクタを、それぞれ光パワーメータ1の入射用端子および出射用端子に接続した。
この状態で波長1550nmの光を一方のFCコネクタより入射させ、他方のFCコネクタより出射された光パワーを測定し、基準値とした。
【0016】
[実施例1]
図4は実施例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
10′は一端にFCコネクタを有するSMF(住友電工社製、FCコネクタ付光ファイバ250μm心線、3.5m)、20wは両端を孔埋め切断したHF、Yは融着接続部である。
HFとして、SMF(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.6m)のコア部周辺のクラッド部に6個の孔を穿設したホーリーファイバを用いた。
HFの一端から0.05mの位置で孔埋め工程および切断工程を行い、接続用面を表出させてSMF10′と融着接続させ、本発明の接続構造を形成した。
他端についても同様にしてもう1本のSMF10′と融着接続させた。
なお、これによりHF20wは1.5mとなった。
融着接続には、融着接続機(古河電工社製、商品名:多心ファイバ融着接続機S199M12)を分解して、光ファイバに対して自在に位置合わせして任意の箇所に放電、切断できるように、位置合わせ手段および切断手段を追加して構成した融着接続機を用いた。
そして、SMF10′のFCコネクタを、それぞれ光パワーメータ1の入射用端子および出射用端子に接続した。
この状態で波長1550nmの光を一方のFCコネクタより入射させ、他方のFCコネクタより出射された光パワーを測定し、基準値との差異を実施例1の接続損失とした。
【0017】
[実施例2]
図5は実施例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
SはSCコネクタ(住友電工社製、商品名:クイックSCコネクタ「Q−SC<SM>−A」)である。
融着接続に代えて、メカニカルスプライス方式のSCコネクタ接続を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例2による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0018】
[実施例3]
図6は実施例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
20w′は長さが0.75mであることを除きHF20wと同一であり、両端を孔埋め切断したHFである。
HF20wに代えて、HF20w′2本を融着接続した光ファイバ(1.5m)を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例3による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0019】
[実施例4]
図7は実施例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
S′はHFに装着されたSCコネクタであり、SCコネクタ端面は研磨機(SEIKOH GIKEN社製、商品名:SFP−520 FIBER POLISHER)によりPC(Physical Contact)研磨した。
HF20wに代えて、HF20w′2本をPC研磨SCコネクタ接続した光ファイバ(1.5m)を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例4による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0020】
[比較例1]
図8は比較例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
10′′はSMF(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.5m)である。
HF20wに代えて、SMF10′′を用いたことを除き、実施例1と同様にしてホーリーファイバのない比較例1による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0021】
[比較例2]
図9は比較例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
Ybは気泡が発生した融着接続部である。
HFに対して孔埋め工程および切断工程を行わず、HF20をそのままSMF10′と融着接続したことを除き、実施例1と同様にして比較例2による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0022】
[比較例3]
図10は比較例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
HF20wに代えて、SMF10′′(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.5m)を用いたことを除き、実施例2と同様にしてホーリーファイバのない比較例3による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0023】
[比較例4]
図11は比較例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
αはSMF10′と接する一端、βは他端である。
20sは一端を孔埋め切断したHFである。すなわち、SMF10′と接する一端αのみを孔埋め切断して、他端βは孔埋め切断していない。なお、それを除いてはHF20w′と同一である。
HF20w′に代えて、HF20sを用いたことを除き、実施例3と同様にして比較例4による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
なお、HF20s同士の融着接続部Ybには気泡が発生していた。
【0024】
[比較例5]
図12は比較例5の接続構造における接続損失を測定するための回路図ある。
HF20w′に代えて、HF20sを用いたことを除き、実施例4と同様にして比較例5による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0025】
基準実験、実施例および比較例の主な条件を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
<接続損失>
実施例および比較例について、図4〜図12の回路図にしたがって接続損失を測定した。なお、実用上必要な接続損失は0.5dB以下である。
<曲げ特性>
曲げ特性は、上記接続損失を測定した後、真ん中の光ファイバ(両端をFCコネクタ付きSMFと接続した光ファイバ)の一部をΦ10mmのループ状に屈曲させて屈曲状態での接続損失を測定し、上記接続損失と比べて1.0dB以上増加した場合を×とし、増加が1.0dB未満であったものを○とした。
測定の結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
(評価結果)
実施例1〜4では、接続損失が0.5dB未満であり、かつ、曲げ特性も優れており実用上問題ない。
これに対し、比較例1、3では、接続損失は十分低いが曲げ特性は不十分で実用上問題があった。
また、比較例2、4、5では、曲げ特性は十分であるが接続損失が0.5dB以上と高く実用上問題があった。
以上のように本発明によれば、簡単な処理を行うことで、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の光ファイバ接続方法を示す側面図
【図2】本発明の融着接続機を示す概念図であって、(a)は保持手段が移動可能な融着接続機、(b)は切断手段および放電手段が移動可能な融着接続機
【図3】基準実験の回路図
【図4】実施例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図5】実施例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図6】実施例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図7】実施例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図8】比較例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図9】比較例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図10】比較例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図11】比較例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図12】比較例5の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図13】従来の接続方法を示す側面図であって、(a)は接続前の図、(b)は突き合わせた状態の図、(c)は融着接続した図
【図14】ホーリーファイバの先端の正面図
【0031】
1 光パワーメータ
10、10′、10′′ SMF
11 コア部
12 クラッド部
20 HF
20a 孔埋め切断したHF
20s 一端を孔埋め切断したHF
20w、20w′ 両端を孔埋め切断したHF
21 コア部
22 クラッド部
23 孔部
B 気泡
C 切断手段
E 放電端子
F FCコネクタ
H 保持手段
L 接続用面
P 位置合わせ手段
S メカニカルスプライス方式のSCコネクタ
S′ PC研磨SCコネクタ
Y 融着接続部
Yb 気泡が発生した融着接続部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホーリーファイバとシングルモード光ファイバ(以下、SMFとも称する)等他の光ファイバとを低損失で接続する光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、光伝送に用いる光ファイバには、屈折率を違えて形成されたコア部とクラッド部とで構成されたシングルモード光ファイバ等が用いられている。
近年、伝送効率の向上や取り扱い性の改良のため、クラッド部、あるいはコア部およびクラッド部に、配列された複数の孔を有するホーリーファイバ(以下、HFとも称する)が検討されている。
ホーリーファイバでは、空孔の大きさ、数、間隔などを工夫することで、「極めて広い波長域での単一モードの動作」、「曲げ損失の大幅低減」、「高い偏波保持特性の実現」など、従来の光ファイバでは実現しえなかった数々の光学特性を実現できる。
一方、ホーリーファイバには、他の光ファイバとの接続時に、接続損失の増加、反射減衰量の増加が起こりやすいという問題点がある。
【0003】
図13および図14を用いて、従来のホーリーファイバの接続技術を説明する。
図13は従来の接続方法を示す側面図であって、(a)は接続前の図、(b)は突き合わせた状態の図、(c)は融着接続した図である。図14はホーリーファイバの先端の正面図である。
10はSMF、11はコア部、12はクラッド部、20はHF、21はコア部、22はクラッド部、23は孔部、Bは気泡、Eは放電融着用の放電端子である。
まず図13(a)に示すように、接続するHF20とSMF10とを向き合わせて配置する。なお、HF20を正面から見ると、図14に示すように、コア部21を取り囲むようにしてクラッド部22中に孔部23を有している。
次に図13(b)に示すように、HF20のコア部21とSMF10のコア部11を位置合わせして突き合わせて、端子Eより放電して融着接続させる。
しかし、図13(c)に示すように、放電の際に孔部23が潰れることが多く、その空気をSMF10側へ逃がすことができないので、接続面に気泡Bが発生してしまうことがあった。
この気泡Bがコア部21にまで入り込むと、接続損失の増加、反射減衰量の増加が大きくなってしまっていた。
この問題点を解決するために、HF20端面の孔部23を所定の樹脂等により封止する方法などが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−126720号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この方法は、接続に際して樹脂を高精度に取り扱う必要があり、コストや手間がかかってしまうことがあった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の技術的構成により、上記課題を解決できたものである。
【0008】
(1)ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面を表出させる切断工程と、前記接続用面と他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
(2)前記接続工程は、融着接続による接続であることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(3)前記接続工程は、コネクタを用いた接続であることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(4)前記他の光ファイバが、接続用面を有するホーリーファイバであることを特徴とする前記(1)記載の光ファイバ接続方法。
(5)ホーリーファイバと他の光ファイバを接続した光ファイバ接続構造であって、前記ホーリーファイバは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面を有し、当該接続用面と他の光ファイバの先端とが接続されてなることを特徴とする光ファイバ接続構造。
(6)前記(5)記載の光ファイバ接続構造を形成するための融着接続機であって、光ファイバを保持する保持手段と、孔埋め用兼放電融着用の放電端子と、光ファイバを切断して接続用面を表出させる切断手段と、前記光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段を有することを特徴とする融着接続機。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(光ファイバ接続方法)
図1は本発明の光ファイバ接続方法を示す側面図である。
10はSMF、11はコア部、12はクラッド部、20はHF、20aは孔埋め切断したHF、21はコア部、22はクラッド部、23は孔部、Cはカッターなどの切断手段、Eは孔埋め用兼放電融着用の放電端子、Lは接続用面である。
まず、図1(a)に示すように、接続されるHF20とSMF10とを向かい合うように配置する。
次に、図1(b)に示すように、HF20の端面でない一部に放電端子Eによる放電を行い、孔埋めを行う。このとき孔部23が塞がれ、クラッド部22が陥没する。
このとき、端面から離れた位置で放電を行うことで、孔部23内の空気を全て両側へ逃がすことにより端面近傍にて空気を取り込んで気泡を生じることがないので、コア部21へ影響を与えることがない。
そして、図1(c)に示すように、HF20の孔埋めをした位置と切断手段Cとを位置合わせして、切断手段CによりHF20を切断することで、孔部23のない接続用面Lを表出させる。
なお、HF20の孔部23のない接続用面Lを表出させた後にSMF10を向かい合うように配置してもよい。
上記のように、放電融着用の放電端子Eを用いてから切断することで、特別な装置等を用いる必要がなく、簡潔容易に接続用面Lを形成できる。
次に、図1(d)に示すように、孔埋めして切断したHF20aとSMF10とを突き合わせ、接続用面LとSMF10の先端とを接触させる。
そして、図1(e)に示すように、接触部分と放電端子Eとを位置合わせして、放電端子Eによる放電を行い、接続用面LとSMF10の先端とを融着接続させる。
以上により、図1(f)に示すように、HF20aとSMF10とを接続することができる。
【0011】
なお、融着接続に代えてメカニカルスプライスやコネクタを用いて接続してもよい。
例えば、接続用面Lに研磨処理を施し、SCコネクタに取り付けることでHFのSCコネクタの完成となる。さらに、SMFの先端に研磨処理を施し、SCコネクタに取り付けることでSMFのSCコネクタを作製できる。これらを組み合わせて接続することでコネクタによる接続ができる。
なお、コネクタはSCコネクタに限定されず、FCコネクタ、MUコネクタ等を用いてもよい。
いずれの接続方法を用いる場合でも、接続用面Lを表出させて接続することで接続損失を低く抑えることができる。ただし、もっとも好ましいのは接続損失が低い融着接続である。
【0012】
(光ファイバ接続構造)
本発明の光ファイバ接続構造は、ホーリーファイバと他の光ファイバとが接続されてなる。
図1(f)に示されるのは、本発明の光ファイバ接続構造である。
HF20aは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面L(図1(c)のLに相当)を有し、当該接続用面Lと他の光ファイバであるSMF10の先端とが接続されてなる。
なお、接続の仕方は融着接続でもよいし、メカニカルスプライスやコネクタを用いて接続してもよいが、もっとも好ましいのは接続損失が低い融着接続である。
【0013】
本発明のHF20には、空孔アシスト型ファイバおよびフォトニック結晶型ファイバのいずれも用いることができる。また、孔部23の形状や配置等も限定されない。
そして、他の光ファイバはSMF10に限らず、接続用面Lを有したHF、GIファイバやSIファイバ等、汎用のマルチモードファイバを用いることができる。
また、HFとしては、SMF製造用母材と同質の母材に所定個数及び所定位置に孔を穿設し、製造されるホーリーファイバを用いることが好ましい。
【0014】
(融着接続機)
次に、図2を用いて本発明の融着接続機について説明する。
図2は本発明の融着接続機を示す概念図であって、(a)は保持手段が移動可能な融着接続機、(b)は切断手段および放電手段が移動可能な融着接続機である。
HはHF20等の光ファイバを保持する保持手段、Pは光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段である。
保持手段Hとしては通常使われる光ファイバホルダーなどを用いることができ、位置合わせ手段Pとしては、例えば通常使われる電動ステージ、手動ステージなどを用いることができる。
図2(a)に示すように、切断手段Cおよび放電端子Eを固定しておき、それに対してHF20を保持した保持手段Hを位置合わせ手段Pにより移動させて、HF20を切断手段Cおよび放電端子Eに対応した適切な位置に位置合わせして、放電および切断をするように構成することができる。
また、図2(b)に示すように、HF20を保持した保持手段Hを固定しておき、それに対して切断手段Cおよび放電端子Eを位置合わせ手段Pにより移動させて、切断手段Cおよび放電端子EをHF20に対応した適切な位置に位置合わせして、放電および切断をするように構成することもできる。
なお、本融着接続機は、SMF、GIファイバやSIファイバ、汎用のマルチモードファイバ等のHF以外の光ファイバの融着接続にも用いることができる。
【実施例】
【0015】
まず、接続箇所がない状態で接続損失0の標準状態を示すために基準実験を行った。
[基準実験]
図3は基準実験の回路図である。
1は光パワーメータ(ADVANTEST社製、商品名:OPTICAL MULTI POWER METER 「Q8221」)、FはFCコネクタである。
なお、光パワーメータ1は、センサーユニットとして「Q82208」、1.55μmLDユニットとして「Q81212」を用いた。
SMF10として両端にFCコネクタを有するSMF(住友電工社製、FCコネクタ付光ファイバ250μm心線、1m)を用いた。
SMF10の両端のFCコネクタを、それぞれ光パワーメータ1の入射用端子および出射用端子に接続した。
この状態で波長1550nmの光を一方のFCコネクタより入射させ、他方のFCコネクタより出射された光パワーを測定し、基準値とした。
【0016】
[実施例1]
図4は実施例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
10′は一端にFCコネクタを有するSMF(住友電工社製、FCコネクタ付光ファイバ250μm心線、3.5m)、20wは両端を孔埋め切断したHF、Yは融着接続部である。
HFとして、SMF(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.6m)のコア部周辺のクラッド部に6個の孔を穿設したホーリーファイバを用いた。
HFの一端から0.05mの位置で孔埋め工程および切断工程を行い、接続用面を表出させてSMF10′と融着接続させ、本発明の接続構造を形成した。
他端についても同様にしてもう1本のSMF10′と融着接続させた。
なお、これによりHF20wは1.5mとなった。
融着接続には、融着接続機(古河電工社製、商品名:多心ファイバ融着接続機S199M12)を分解して、光ファイバに対して自在に位置合わせして任意の箇所に放電、切断できるように、位置合わせ手段および切断手段を追加して構成した融着接続機を用いた。
そして、SMF10′のFCコネクタを、それぞれ光パワーメータ1の入射用端子および出射用端子に接続した。
この状態で波長1550nmの光を一方のFCコネクタより入射させ、他方のFCコネクタより出射された光パワーを測定し、基準値との差異を実施例1の接続損失とした。
【0017】
[実施例2]
図5は実施例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
SはSCコネクタ(住友電工社製、商品名:クイックSCコネクタ「Q−SC<SM>−A」)である。
融着接続に代えて、メカニカルスプライス方式のSCコネクタ接続を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例2による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0018】
[実施例3]
図6は実施例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
20w′は長さが0.75mであることを除きHF20wと同一であり、両端を孔埋め切断したHFである。
HF20wに代えて、HF20w′2本を融着接続した光ファイバ(1.5m)を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例3による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0019】
[実施例4]
図7は実施例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
S′はHFに装着されたSCコネクタであり、SCコネクタ端面は研磨機(SEIKOH GIKEN社製、商品名:SFP−520 FIBER POLISHER)によりPC(Physical Contact)研磨した。
HF20wに代えて、HF20w′2本をPC研磨SCコネクタ接続した光ファイバ(1.5m)を用いたことを除き、実施例1と同様にして実施例4による本発明の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0020】
[比較例1]
図8は比較例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
10′′はSMF(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.5m)である。
HF20wに代えて、SMF10′′を用いたことを除き、実施例1と同様にしてホーリーファイバのない比較例1による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0021】
[比較例2]
図9は比較例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
Ybは気泡が発生した融着接続部である。
HFに対して孔埋め工程および切断工程を行わず、HF20をそのままSMF10′と融着接続したことを除き、実施例1と同様にして比較例2による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0022】
[比較例3]
図10は比較例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
HF20wに代えて、SMF10′′(住友電工社製、光ファイバ250μm心線、1.5m)を用いたことを除き、実施例2と同様にしてホーリーファイバのない比較例3による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0023】
[比較例4]
図11は比較例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図である。
αはSMF10′と接する一端、βは他端である。
20sは一端を孔埋め切断したHFである。すなわち、SMF10′と接する一端αのみを孔埋め切断して、他端βは孔埋め切断していない。なお、それを除いてはHF20w′と同一である。
HF20w′に代えて、HF20sを用いたことを除き、実施例3と同様にして比較例4による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
なお、HF20s同士の融着接続部Ybには気泡が発生していた。
【0024】
[比較例5]
図12は比較例5の接続構造における接続損失を測定するための回路図ある。
HF20w′に代えて、HF20sを用いたことを除き、実施例4と同様にして比較例5による比較用の接続構造を形成し、その接続損失を測定した。
【0025】
基準実験、実施例および比較例の主な条件を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
<接続損失>
実施例および比較例について、図4〜図12の回路図にしたがって接続損失を測定した。なお、実用上必要な接続損失は0.5dB以下である。
<曲げ特性>
曲げ特性は、上記接続損失を測定した後、真ん中の光ファイバ(両端をFCコネクタ付きSMFと接続した光ファイバ)の一部をΦ10mmのループ状に屈曲させて屈曲状態での接続損失を測定し、上記接続損失と比べて1.0dB以上増加した場合を×とし、増加が1.0dB未満であったものを○とした。
測定の結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
(評価結果)
実施例1〜4では、接続損失が0.5dB未満であり、かつ、曲げ特性も優れており実用上問題ない。
これに対し、比較例1、3では、接続損失は十分低いが曲げ特性は不十分で実用上問題があった。
また、比較例2、4、5では、曲げ特性は十分であるが接続損失が0.5dB以上と高く実用上問題があった。
以上のように本発明によれば、簡単な処理を行うことで、ホーリーファイバを他の光ファイバと接続した場合に接続損失が小さく、かつ、簡潔容易に接続できる光ファイバ接続方法、光ファイバ接続構造および融着接続機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の光ファイバ接続方法を示す側面図
【図2】本発明の融着接続機を示す概念図であって、(a)は保持手段が移動可能な融着接続機、(b)は切断手段および放電手段が移動可能な融着接続機
【図3】基準実験の回路図
【図4】実施例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図5】実施例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図6】実施例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図7】実施例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図8】比較例1の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図9】比較例2の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図10】比較例3の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図11】比較例4の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図12】比較例5の接続構造における接続損失を測定するための回路図
【図13】従来の接続方法を示す側面図であって、(a)は接続前の図、(b)は突き合わせた状態の図、(c)は融着接続した図
【図14】ホーリーファイバの先端の正面図
【0031】
1 光パワーメータ
10、10′、10′′ SMF
11 コア部
12 クラッド部
20 HF
20a 孔埋め切断したHF
20s 一端を孔埋め切断したHF
20w、20w′ 両端を孔埋め切断したHF
21 コア部
22 クラッド部
23 孔部
B 気泡
C 切断手段
E 放電端子
F FCコネクタ
H 保持手段
L 接続用面
P 位置合わせ手段
S メカニカルスプライス方式のSCコネクタ
S′ PC研磨SCコネクタ
Y 融着接続部
Yb 気泡が発生した融着接続部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、
ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、
当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面を表出させる切断工程と、
前記接続用面と他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
【請求項2】
前記接続工程は、融着接続による接続であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項3】
前記接続工程は、コネクタを用いた接続であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項4】
前記他の光ファイバが、接続用面を有するホーリーファイバであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項5】
ホーリーファイバと他の光ファイバを接続した光ファイバ接続構造であって、
前記ホーリーファイバは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面を有し、当該接続用面と他の光ファイバの先端とが接続されてなることを特徴とする光ファイバ接続構造。
【請求項6】
請求項5記載の光ファイバ接続構造を形成するための融着接続機であって、
光ファイバを保持する保持手段と、孔埋め用兼放電融着用の放電端子と、光ファイバを切断して接続用面を表出させる切断手段と、前記光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段を有することを特徴とする融着接続機。
【請求項1】
ホーリーファイバと他の光ファイバを接続する光ファイバ接続方法であって、
ホーリーファイバの端面から離れた位置で孔埋めを行う孔埋め工程と、
当該ホーリーファイバを、孔埋めされた箇所で切断して孔のない接続用面を表出させる切断工程と、
前記接続用面と他の光ファイバの先端とを接続する接続工程とを有することを特徴とする光ファイバ接続方法。
【請求項2】
前記接続工程は、融着接続による接続であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項3】
前記接続工程は、コネクタを用いた接続であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項4】
前記他の光ファイバが、接続用面を有するホーリーファイバであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ接続方法。
【請求項5】
ホーリーファイバと他の光ファイバを接続した光ファイバ接続構造であって、
前記ホーリーファイバは、孔埋めを行って切断した孔のない接続用面を有し、当該接続用面と他の光ファイバの先端とが接続されてなることを特徴とする光ファイバ接続構造。
【請求項6】
請求項5記載の光ファイバ接続構造を形成するための融着接続機であって、
光ファイバを保持する保持手段と、孔埋め用兼放電融着用の放電端子と、光ファイバを切断して接続用面を表出させる切断手段と、前記光ファイバと放電端子または切断手段とを位置合わせできる位置合わせ手段を有することを特徴とする融着接続機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−164935(P2008−164935A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−354378(P2006−354378)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】
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