光ファイバ遅延線技術を組み込んだ通信とデータリンクのジャマー
通信とデータリンクの妨害システムは、脅威の信号への迅速な応答を提供するための光ファイバRF遅延線を採用する。RF信号の脅威の環境のサンプルは、遅延線内に保存され、その保存されたサンプルが遅延線から抽出されたとき、ジャミングビデオ信号が、その保存されたサンプルに変調によって加えられる。抽出された信号は、遅延線内に再循環され、その結果、高効率のジャミングのためサンプルは効果的に伸張する。その妨害システムは、バースト通信に対抗し、複数同時の脅威の信号を打ち負かすのに効果的である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
この出願は、アメリカ合衆国法典第35巻第119条(e)に基づき、この公開がこの中に参照によって組み込まれた、同時継続の仮特許出願シリアルNo.60/748,093、2005年12月7日出願、の利益を主張する。
発明の技術分野
この発明は、一般的に電子的な妨害システムに関する。更に具体的に言うと、光ファイバの再循環技術を用いた無線周波数記憶デバイスに基づいた通信妨害システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の軍事通信システムは、しばしば、短く、バーストタイプの通信を採用する。これらの通信は、静的な周波数で行われるか、または、探知と妨害とを防ぐために周波数の秘密の順番に基づいて常に周波数を循環させている。通常は、これらのシステムは、特定の周波数で最大限でも数ミリセカンドしか送信しない。対抗手段として、そのような通信の妨害法はしばしば探されている、しかし、そのような通信のきわめて短い持続時間は、現実には、妨害を困難にしている。
【0003】
現在の軍事用通信システムの継続している開発においては、探知を避けるために、どんなに通信が短くても、又は、どんなに速く通信において周波数を変えても、戦場の特定の領域内で敵の通信を探知し、対抗する能力を要求する。その上、ターゲットの送信継続時間は大変短いので、信号を評価し、決定し、それから妨害電波の送信を命令することは、現実的ではない。これらの信号の送信が止まる前、または、これらの信号が新しい周波数に変わる前に、これらの信号に携わるためには、単純に十分な時間が無い。
【0004】
従来の妨害電波システムは、二つのうちのどちらかの方法でこの“短い周期”を解決することを試みます。(1)バレッジ妨害:この方法は、総当たり法によって周波数ホッピング送信を妨害するためにランダム、又は、分布雑音を、無線周波数(RF)帯域の一部に巻き散らかすことを含みます。バレッジ妨害は、いくつかの理由によって現実的ではない。中でも、すべての送信を排斥するための十分なRFエネルギーを適用するために必要とされる電力量である。(2)レスポンシブジャミング、高速反応ジャミングとも呼ばれる:この方法は、敵の送信がアクティブな間はずっと、信号の受信と、その後すぐのそれらの信号の自動的な選択的妨害とを要求する。同様に、2種類のレスポンシブジャミングがある。1番目のタイプは、“トランスポンダ”ジャミングである。これは、妨害の波形を構成するために必要である、アクティブな信号の特定のパラメータを測定するための受信機を使用する。2番目のタイプは、“フォロワー”ジャミングである。これは、アクティブな信号のサンプルを捕まえ、または、傍受し、妨害信号を作り出すためにこのサンプルに妨害変調を適用する。
【0005】
典型的な従来のトランスポンダジャマー100を図1に示す。それは、アンテナ102、送信/受信(T/R)スイッチ104、受信機106、コントローラ108、そして励振器110を含んでいる。トランスポンダジャマー100は、潜在的標的からのアクティブな信号を傍受し、対処するようにプログラムされている。ジャマー動作の信号探知期間(または、受信モード)の間、コントローラ108は、外部の信号が、受信機106による処理のため、アンテナ102を通してシステムに入力できるように、送信/受信(T/R)104スイッチを作動させる。通常、受信機106は、脅威の動作周波数レンジ(図1Aの“期待されるターゲットレンジ”117)を横切って、図1Aに示されるように、瞬時帯域幅ウインドウ116をスキャンする。
【0006】
いったん信号が探知されると、コントローラ108は、その信号が、混乱されるべきか、妨害されるべきかを決定する。肯定的な決定の後、コントローラ108は、探知した信号の周波数に同調するように励振器110に指示を出し、例えば、ノイズ、連続波(CW)トーン、または、掃引トーンなどの妨害波形を加える。それから、システム100は、T/Rスイッチ104を経由し、アンテナ102を通して混乱または妨害信号を送信し、それを周囲に放射する。
【0007】
瞬時帯域幅のサイズは、使用される固有の受信機テクノロジーによって決まる。例えば、一般的な受信機の基本設計概念(ここには示さず)は、スキャン動作を実行するスーパーへテロダイン受信機、続いて、高速フーリエ変換(FFT)を実行するデジタル受信機を含むハイブリット形態を採用する。デジタル受信機は、アナログ信号をデジタルデータに変換し、それから、FFTを実行する。その結果として、瞬時帯域幅内のアクティブな信号すべてのパワーレベルと周波数の確認がなされる。図1Aの処理時間118は、受信機の周波数を変化させ、この帯域幅内の信号を抽出し処理するために必要な時間を含んでいる。
【0008】
トランスポンダタイプのジャマーに関係するいくつかの欠点がある。1番目は、受信機のスキャンニングの性質が原因で、図1Aに示すように、好ましくない長い再訪時間119が存在しうる。これにより、脅威の信号の持続時間と比較して長い反応時間が生じうることになる。多くの場合、短い、または、断続したメッセージを含み、脅威の送信時間は、大変短いのでトランスポンダジャマーの対応は、脅威がその送信を完了した後に届くだろう。同様に、周波数ホッピングする脅威の信号にとって、その信号は、極めて瞬時に他の周波数に変化し、または、“ホップ”するので、従来のジャマーは、その脅威の信号が他の周波数に移動する前に、その内部においてタスクの処理、調整を実行する事ができない。2番目の問題は、もし多くの潜在的な脅威の信号が同時に存在したならば、トランスポンダジャマーは、効果的な方法でそれらの全てを混乱させることができないかもしれない。最後に、もしトランスポンダジャマーが、その受信機のスキャンを、諜報機関、又は、以前の経験から脅威として確認された限られた数の周波数に制限したならば、脅威が他の周波数になったとき、トランスポンダジャマーは、失敗する。
【0009】
再循環フォロワーとしても知られている、従来のフォロワー妨害電波システム100’の典型的な形態は、図2に示されている。アンテナアッセンブリ102’と、T/Rスイッチ104’とは、前述のトランスポンダ妨害電波システムとして機能する。アンテナ102’によって傍受され、入ってきた信号は、T/Rスイッチ104’、第1のカプラ111a、そしてアンプ112を経由する。信号の一部は、第2のカプラ111bによって取り除かれ、記憶媒体として動作する遅延線113に送られる。その信号が、遅延線113を通って伝搬したとき、第1のカプラ111aによってRFパスに再導入される。アンプ112は、カプラ111a、111b、そして遅延線113に関連した挿入損失を補償する。カプラ−アンプ−遅延線を回る信号ループ又は再循環構造として、一部は、第2のカプラ111bを通って伝搬する。妨害電波変調機114は、脅威の通信リンクを混乱させるための方法として、信号を変更させる。コントローラ108’は、システムの全てのスイッチの状態とタイミングを設定する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のフォロワー妨害電波システムは、遅延線の実装に関連したいくつかの欠点を含む。これらのデバイスは、本質的に狭帯域なので、表面弾性波又はバルク弾性波技術を組み込んだこれらのシステムは、制限された瞬間のRF帯域幅を経験する。同軸ケーブルからなる遅延線は、帯域幅制限を克服するが、大きい挿入損失を発生させる。それ故、最大の記憶時間は制限される。記憶時間を少なくすることは、大体いつも信号の再循環として存在する位相の不連続を原因とする、スペクトル拡散の増大を引き起こす。過度のスペクトルの拡散は、脅威の信号に対する妨害電波パワー濃度を減少させ、妨害電波の効果を減少させる。
【0011】
それ故、複数の同時の脅威と同様に、短いメッセージの脅威と周波数ホッピングの脅威の両方に対して効果的な、素早い広帯域ジャミングを有効に提供するシステムの技術のための通信ジャミング技術の中に必要なものがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、広帯域RF遅延線を使用することによって、従来技術の制限を乗り越える。好ましい実施形態において、この遅延線は、RF信号の再循環を可能にするために配置された光ファイバーケーブルである。従来のスキャンニング受信機の代わりに、本発明は、20MHzから2GHz以上の通信帯域全体の瞬間周波数受信可能範囲を提供する。味方の又は脅威ではない周波数レンジは、処理から除かれる。固定されたバンドパスフィルターと帯域除去フィルタ、そして、チューンナブルなバンドパスフィルターと帯域除去フィルタは、これらの周波数帯域を除くために装置の準備の間使用される。全ての“アクティブ”な信号サンプル(即ち、そのフィルタアッセンブリによって除かれないもの)は、通常1ミリセカンドより短い間RFサンプルを保存する、光ファイバ遅延線(FODL)に送り込まれる。サンプルの周期は調整できず、光ファイバケーブルの長さによって決定される。いったんサンプルが保存されると、ジャマー内のRFスイッチは、外の信号がもはやジャマー内に入らないように信号の経路を変更する。FODL内のものは、FODLを通してあらかじめ決められた回数だけ再入力、又は再循環し、それから、FODL内のものは、システム内のコントローラによって生成された妨害電波ビデオ波形と結合するためにFODLから抜け出る。結合された信号は、増幅され、周囲に放射される。新しいRFサンプルを捕まえる間に、再循環の実行は、定義された再循環の数の間(例えば、10から20回)続く。妨害信号は、入力サンプルから生成されるので、時間のかかるスキャンニング、周波数変換、そして、アナログ−デジタル変換、又は、どんなデジタル演算処理も必要としない。結果として、ジャマーの反応時間は極めて短い、それによって、例えば周波数ホッピング送信を採用しているような、より複雑な通信システムと同様に短いメッセージもジャマーが打ち破ることを可能にする。更に、FODL内の全ての信号は、脅威の信号として取り扱われるので、ジャマーは、複数の同時に起こる脅威を打ち負かすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図3、4、5、6、そして7は、本発明の第1の好ましい実施形態と一致する通信妨害電波システム120の機能ブロック図である。システム120は、システム内に入力するために周辺の物理的環境から電磁信号を傍受する、その動作の周波数帯域に応じて図示しない1以上の構成要素を備えた、アンテナアッセンブリ122を含んでいる。AT/R(送信/受信)スイッチアッセンブリ124は、アンテナアッセンブリ122内に個々の要素が、信号センサか信号放射器かどちらかを選択的に機能することを可能にする。コントローラ144(より詳細を下記に述べる)内のタイミング回路(図示せず)は、妨害電波システム120の外と中にRFエネルギーの流れを導く適切なタイミング信号を提供する。
【0014】
電源142は、システムに運転可能な電力を提供する。電源の詳しい種類は、システムの動作環境と具体的な用途によって決まるであろう。移動車両への設置のためには、電源142は、DC12V(市販の自動車又はトラック)か、DC24V(軍用車両)かのどちらかである。例えば、ビル、道路、進入ランプ、その他の防衛など、固定された設置のためには、電源142は、AC110V、AC220V、または、AC440Vであり得る。最終的には、例えば、バックパックなど、個人による携帯への適用のためには、一次電池又二次電池(例えば、DC6から48V)が適している。
【0015】
RFフロントエンド(RFFE)アッセンブリ126は、信号サンプルの保存と再循環の前の信号処理と関係があるいくつかの重要な機能を実行する。これらの機能は、過度のRFパワーからの内部の電子部品の保護を含む。図4に示すように、RFFE126は、下記で論じられるために、T/Rスイッチ124からRF信号を受信するパワーリミッタ146と、パワーリミッタ146のパワーが制限された出力を受信する信号アンプ148と、そして、アンプ148からの信号及び第2のRFパワー分割170からの信号を受信する第1のRFスイッチ150と、を含む。
【0016】
チャネルアッセンブリ128は、第1のRFパワー分割回路152(図5参照)を含み、その、第1のRFパワー分割回路152は、RFFE126から入ってくる信号を、それぞれあらかじめ決められたRF周波数レンジを有している2以上のRFチャネル(図5には、2つのRFチャネルの場合が示され、AそしてBと付されている)に分割する。チャネルの数と、それらそれぞれの周波数レンジとは、システムのセットアップ動作時にユーザによって設定される。システムのセットアップ動作は、例えば、携帯用のコンピュータ又はリモートコンピュータ上にシステム設定ファイルを作成し、それからシステム120内のコントローラ144にそのシステム設定ファイルをダウンロードすることによって実行されても良い。
【0017】
チャネルアッセンブリ128は、更なる処理のため1つのRF出力を作り出す、RFパワー結合回路162(図5)も含んでいる。それぞれのRFチャネルAとBとは、そのチャネルの特定の動作周波数レンジを定義するバンドパスフィルター154;そのチャネル内のRF信号のピーク振幅を制御するための少なくとも1つの可変減衰器156;そのチャネルを有効にし、又は、無効にするチャネルスイッチ158;コントローラ144内に生成され、そこから受信された妨害電波ビデオ信号を挿入するミキサー/変調器回路163;チャネル内の信号の状態をモニタする信号モニタ160を備えている。信号モニタ160は、方向検出器と、アナログ−デジタル変換器(図示せず)とを備えている。その方向検出器は、信号増幅を代表するビデオ信号から離れるRF搬送波を取り除く。ビデオ信号は、それがデジタルワードに変換されるコントローラ144に送られる。方向検出器によって提供されるデータは、入力信号レベルが特定の範囲内であるときのみ最適に動作する光ファイバ遅延線(FODL)アッセンブリ140(下記において説明される)に信号が供給される前に、それぞれのチャネル内の可変減衰器156の設定を計算するためにコントローラ144によって使用される。可変減衰器156の設定は、コントローラ144に保存され又はダウンロードされたプログラムに従って制御されても良く、例えば、出力信号電力容量、個々のチャネルの電力容量、FODLアッセンブリ140の線形性の制限、動作中の脅威の信号の増幅と数、そして、あらかじめ決められた脅威の信号の優先度など、多くの操作上のパラメータを考慮に入れることができる。
【0018】
チャネルアッセンブリ128からの出力信号は、自動ゲインコントロール(AGC)アッセンブリ130に供給され、それから、ハイパワーアンプ(HPA)アッセンブリ132に供給される。本発明の好適な実施例において、ハイパワーアンプアッセンブリ132は、システム120の全体の周波数範囲を網羅する運転可能な周波数範囲を有する高効率クラスABアンプを備えている。図6に示されている、AGCアッセンブリ130は、HPAアッセンブリ132のオーバードライブを実質的に抑制し、高反射パワーによって起こされるダメージからシステムを保護する。図5と6に示されるように、チャネルアッセンブリ128内のミキサー/変調器163から来た信号は、第1のAGC RFパワー分割165によって2つの信号経路に分割される。1つの経路は、信号をチャネルアッセンブリ128内の第2のRFスイッチ166に送り、一方、他の経路は、信号を、AGCアッセンブリ130に含まれている自動ゲインコントロール回路168経由でHPAアッセンブリ132に送る。自動ゲインコントロール回路168は、推奨される出力パワーレベルを超えた、任意のドライビングHPA132からの、1以上のチャンネル内の強い信号を防ぐ。その強い信号は、無用の調波と不要波の発生や、HPA132にとっての膨大な許容電力の過度の消費の原因となる。
【0019】
動作可能なように、HPAアッセンブリ132に付随する、2重の方向検出器172は、前段のRFパワーか、AGC目的のために逆方向に反射されたRFパワーかのどちらかの監視を可能にする。高い反射パワーは、例えば、アンテナアッセンブリ122の要素や、ケーブル、又は、T/Rスイッチ124などのシステムの構成要素が、故障するか、又は、アンテナアッセンブリ122が不適切に設置されたことを示す。コントローラ144は、どのようなこれらの状態の可能性も認識し、HPA132にシャットダウンするように指示する。それ故、システムの永久的な損傷の可能性を減少させる。
【0020】
FODLアッセンブリ140(図7)は、RF−光変換器174と、ある長さのシングルモード光ファイバケーブル176(便利なように巻かれた状態で提供される、図示せず)と、光−RF変換器178とを備えている。FODLアッセンブリ140は、チャネルアッセンブリ128(図5)内の第2のRFスイッチ166から信号を受信し、それは、アナログRFメモリ特性を提供する。そのアナログRFメモリ特性は、アナログRFメモリの内容を繰り返して引き出すことによって、短時間のサンプルを、強力で頑強な妨害信号に拡張し、それによって、疑似CW波形が形成される。光ファイバケーブル176の長さは、妨害電波システム120のサンプリング時間の間隔によって決定される。例えば、25マイクロ秒のサンプル時間は、約5.14kmの光ファイバケーブル長を要求する。光ファイバケーブル176は、その低い挿入損失と時間分散特性とによって、比較的長いサンプルを引き出し、取得するためには理想的である。例えば、同軸ケーブルと表面、又はバルク弾性波デバイスのような、他の遅延線技術は、光ファイバケーブルのこれらの性能品質に匹敵することができない。
【0021】
光−RF変換器178の出力は、AGCアッセンブリ130内の第2のAGC RFパワー分割170にフィードバックされる。第2のAGC RFパワー分割170は、信号を、チャネルアッセンブリ128内の第2のRFスイッチ166に入力される第1の信号経路と、RFFE126(図4)内の第1のRFスイッチ150に入力される第2の通信経路とに分割する。
【0022】
再び図3を参照すると、全地球測位システム(GPS)アンテナ134と、GPS受信機/時間参照136とは、複数のシステム120が互いに干渉することなく動作することを可能にするために使用される。通常の動作の間、複数のシステムの同期化は、GPS受信機136からの1秒1パルスのタイミングに基づいている。調べる周期は、この信号に同期している。この信号は、ローカルタイムでのドリフトを補償するためにも使用される。その結果、GPS信号を見失ったときに同期を保持する能力を改善する。GPS信号の固定ができなかったことは、内部時間参照にシステムのタイミング信号をさせる。もし必要ならば、システムは、このクロック“フライホイーリング”モードで1時間以上動作を続けることができる。このケースでのその参照は、恒温槽型の水晶制御発信器(図示せず)によって提供される。いったんGPS時間参照信号が要求されると、時間参照は、GPSに復帰する。
【0023】
コントローラ144は、システムのバックプレーン(図示せず)に設置されている、マイクロプロセッサベースのシステムである。コントローラ144は、システムの初期化と設定、タイミング、オペレータとのインタフェース、診断、メンテナンス、GPS制御を含む様々な機能を実行する。コントローラ144は、この技術分野でよく知られているように、例えば、マイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの様々なデジタルデバイスを便利に含んでも良い。マイクロプロセッサは、リアルタイムのシステム動作のためには必須である判定をする機能を提供し、一方、RAMは、一時的に保存するため、または、データ変更を保存するために使用される。ROMは、オペレーティングシステムと、システム120がそのタスクを実行するために必要なステップの順番を提供するアプリケーションプログラムと、を保存するために使用される。FPGAは、上述のように、妨害信号波形としてミキサー/変調器163に供給されるビデオ信号を生成するように設定される。FPGAは、残りの特殊化したデジタル処理機能のすべてを実行するようにも設定される。例えば、調査の時間調整は、サンプルとシステム120の送信時間とを設定するためのカウンタとして構成されているFPGAの一部を使用する。追加のカウンタは、内部スイッチ(即ち、T/Rスイッチ124と、RFFE126内及びチャネルアッセンブリ128内のスイッチ)の制御を提供するためのFPGAの中で構成される。
【0024】
コントローラ144は、AGCアッセンブリ130の機能と関係がある計算の実行にも関与する。これは、チャネルアッセンブリ128(それぞれチャネルは分離したパルス列を供給する)からのビデオパルスの列のアナログ−デジタル変換を実行することと、結合された入力信号の振幅プラス残りのRF経路の利得に基づいて、HPA132からの放射の最大信号振幅値を計算することと、によって成し遂げられる。計算された最大信号振幅値は、HPA132の最大出力許容量と比較され、RF経路の利得は、HPA132が、過度の信号ひずみとHPAパワーの不均衡な共有の可能性との原因になりうる飽和状態で動作しないように調整される。FPGAの一部は、AGCアッセンブリ130内の逆方向電力を監視する2つの方向検出器172からの振幅を、そのデジタルで等価なものに変換するために構成され、この波形が指定の限界を超えたかどうか決定し、もし越えたならば、システムへのダメージの可能性を制限し、又は、低減するための一連のコマンドを発生させる。最終的に、FPGAは、GPS受信機を制御するためと、オペレータのインターフェース(図示せず)を提供するためと、の2つのシリアルデータポートを含む。
【0025】
動作している間、システム120は、図8のタイミング図に示されるように、サンプルモードと妨害モードとを繰り返す。保護周波数帯139は、これらの動作間隔のそれぞれを取り囲む。保護周波数帯139は、システムの性能を最適化するために必要とされる、内部のスイッチング、チューニング、そして、他の調整を可能にさせるために必要である。
【0026】
本発明従って妨害電波システムは、比較的短いサンプル時間に基づいて妨害電波波形を発生させる。図9と10はそれぞれ、チャネルアッセンブリ128、AGCアッセンブリ130、そして、FODLアッセンブリ140内の重要な内部構成要素を示し、それぞれ、本発明のサンプリングとジャミングの機能を説明している。
【0027】
図9に示すように、システム120が、サンプリングモードの時、第1のRFスイッチ150は、外部の電磁気の環境からアンテナ122アッセンブリとRFFE126アッセンブリを通してチャネルアッセンブリ128に信号の入力を可能にするように構成されている。前述したように、チャネルアッセンブリ128は、入ってきたRF信号を2以上の経路に分割し、特定のチャネルの動作周波数帯域幅の外にある不要な信号を除去し、範囲内にある信号の振幅を調整し、全てのチャネルの処理された信号を結合して1つの出力とすることを含む、いくつかの信号調整プロセスを実行する。この出力は、それから、第1のAGC RFパワー分割器165によって、2つの経路に分割される。サンプリング処理を妨害しないように、サンプリング期間の間、HPA132の出力は無効にされているのではあるが、1つの経路は、HPA132の入力に接続されている。他の経路は、FODLアッセンブリ140が抽出信号を受信し、抽出信号で満たされるように構成された第2のRFスイッチ166に遭遇する。最大限の妨害電波効果のため、FODLアッセンブリ140内のケーブル176の長さは、サンプリング間隔と一致すべきである。サンプリングと遅延の充填動作は、サンプルの中に弱い信号が存在するか、又は、信号が存在さえしないかに関わらず、自動的に発生する。いったん充填されると、サンプリング処理は完了し、システム120は、妨害電波のために自動的に再設定される。
【0028】
FODLアッセンブリ140内の光ファイバケーブル176の充填は、空の開口パイプを通して液体が流れることに類似している。一杯になるように十分な量の液体がパイプに入ったとき、その液体は、他の端からこぼれ出る。十分な長さの時間サンプルが入力されたとき、同様に、FODLアッセンブリ140の光ケーブル176も充填される。その後、保存されたサンプルは、遅延線の出力に現れ始める。その出力は、第2のAGC RFパワー分割170によって、2つの経路に分割される。第1の経路は、信号を、第2のRFスイッチ166を通して、FODLアッセンブリ140に再循環、又は、フィードバックし、その第2のRFスイッチ166は、信号が、チャネルアッセンブリ128からFODLアッセンブリ140に、もはや入力されないようにその設定を変更する。このように、FODLアッセンブリ140の内容は、光ファイバケーブル176を再充填するためにFODLアッセンブリ140に再入力、または、再循環する。再循環は、新しいRFサンプルが取得される前に、コントローラ144によって決定された、あらかじめ決められた回数(例えば、10−20)実行される。
【0029】
FODLアッセンブリ出力信号は、第2のAGC RFパワー分割器170によって、もとの第1のRFスイッチ150に接続される第2の信号経路に向けられ、第1のRFスイッチ150は、外部信号がチャネルアッセンブリ128に入力することを防ぐことができるようにその設定を変更する。代わりに、第1のRFスイッチ150は、以前に保存した信号がチャネルアッセンブリ128と第1のAGC RFパワー分割器165とを通って、今は可能であるHPAアッセンブリ132に伝搬することを可能にする。(上述したように、チャネルアッセンブリ128内の妨害電波ビデオ波形と共に変調される)保存された信号は、それから、増幅され、アンテナアッセンブリ122を通して周囲に放射される。特に、T/Rスイッチアッセンブリ124は、コントローラ144によって、送信モードで動作するように指示され、その送信モードでは、外部の信号がシステムに入ることから回避され、しかし、HPAアッセンブリ132の出力は、周囲に放射するためアンテナアッセンブリ122に送られる。
【0030】
上述から、すべての信号処理、保存、再循環動作は、入力信号の最初のRF周波数で実行されることが理解される。それ故、多くの典型的な従来技術の通信とデータリンクジャマーと違って、RF周波数変換は、本発明には必要ない。
【0031】
図11は、本発明の第2の実施形態と一致するジャマーシステム180を示す。この実施は、別々の受信アンテナ182と送信アンテナ184とを提供する。この構成は、前述の実施形態と比較してアンテナ要素の数が2倍になるが、T/Rスイッチを削除する。あるアプリケーションにおいて、この配置は、動作の信頼性を改善し、製造コストを低減する。加えて、個々の受信、そして、送信アンテナの使用は、入力と出力のアッセンブリと部品の間の電磁的な絶縁を改善しうる物理的な分離を提供する。これは、システム内部のスプリアス信号の量と振幅を低減する効果をしばしば有し、それによって、妨害信号の品質を改善する。
【0032】
図12は、複数の高出力アンプ(HPA)アッセンブリ132が使用される(図には、3個示す)、本発明の第3の実施形態と一致したジャマーシステム190を示す。妨害電波効果を増加するためにより高い出力が必要とされるとき、この実施形態は、好適に採用され得る。あるアプリケーションにおいて、複数のHPAアッセンブリ132のそれぞれは、より狭帯域で動作され得る。他のケースにおいて、妨害されるそのデバイスの動作周波数レンジは、大変広いので、その内部部品のパワー処理容量の制限のため、ただ1つのHPAアッセンブリしか採用されない。複数のHPAアッセンブリの使用は、複数同時の脅威の混乱も支援することができ、それによって、脅威の信号は、1つのアンプの最大出力容量を越えることなくいくつかのアンプ間に分割されることができる。最終的に、複数のHPAアッセンブリの使用は、いくつかのアプリケーションでの低い全体システムコストに帰着する。
【0033】
本発明の典型的な実施形態は、ここに述べられているが、多くの変更と変形が、それら自身を当業者に連想させるであろうことが理解される。これらの変形や変更は、ここに述べられている本発明の様々な面に相当するものを構成すると見なすことができ、本発明の範囲と精神に含まれると考えられる。更に、本発明の様々な面を実行するために使用されても良いその特定のソフトウエアとハードウエアは、上述したように、それ自身をそれらの当業者に連想させ、上述した、本発明の機能の面と利点を提供する同等の形態をいくらでもとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の、前述の特徴と他の特徴とは、いくつかの好ましい実施形態の図を参照してこれから説明される。図において、同じ構成要素は、同じ参照の数字を有している。図示された実施形態は、説明することを目的としており、発明を限定するものではない。図面は、以下の図を含む。
【図1】図1は、従来技術のトランスポンダジャマーの概略ブロック図である。
【図1A】図1Aは、従来技術のトランスポンダジャマーに適用される、周波数の範囲の探索と、この機能を実行するために必要な時間とに関する関係を示した図である。
【図2】図2は、従来技術のフォロワージャマーの概略ブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1の好ましい実施形態と一致したRF遅延線技術を使用した妨害電波システムの概略ブロック図である。
【図4】図4は、フロントエンドアッセンブリのブロック図である。
【図5】図5は、チャネルアッセンブリのブロック図である。
【図6】図6は、AGSアッセンブリのブロック図である。
【図7】図7は、FODLアッセンブリのブロック図である。
【図8】図8は、本発明のサンプリング期間とジャミング期間との間の代表的なタイミング関係を示したタイミング図である。
【図9】図9は、本発明の動作におけるサンプリングモードの間のスイッチ設定を表したブロック図である。
【図10】図10は、本発明の動作における妨害電波モードの間のスイッチの設定を表したブロック図である。
【図11】図11は、別々の受信アンテナと送信アンテナとが使用される、本発明の第2の好ましい実施形態を表したブロック図である。
【図12】図12は、複数の高出力アンプが使用される本発明の第3の好ましい実施形態を表すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
関連する出願の相互参照
この出願は、アメリカ合衆国法典第35巻第119条(e)に基づき、この公開がこの中に参照によって組み込まれた、同時継続の仮特許出願シリアルNo.60/748,093、2005年12月7日出願、の利益を主張する。
発明の技術分野
この発明は、一般的に電子的な妨害システムに関する。更に具体的に言うと、光ファイバの再循環技術を用いた無線周波数記憶デバイスに基づいた通信妨害システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の軍事通信システムは、しばしば、短く、バーストタイプの通信を採用する。これらの通信は、静的な周波数で行われるか、または、探知と妨害とを防ぐために周波数の秘密の順番に基づいて常に周波数を循環させている。通常は、これらのシステムは、特定の周波数で最大限でも数ミリセカンドしか送信しない。対抗手段として、そのような通信の妨害法はしばしば探されている、しかし、そのような通信のきわめて短い持続時間は、現実には、妨害を困難にしている。
【0003】
現在の軍事用通信システムの継続している開発においては、探知を避けるために、どんなに通信が短くても、又は、どんなに速く通信において周波数を変えても、戦場の特定の領域内で敵の通信を探知し、対抗する能力を要求する。その上、ターゲットの送信継続時間は大変短いので、信号を評価し、決定し、それから妨害電波の送信を命令することは、現実的ではない。これらの信号の送信が止まる前、または、これらの信号が新しい周波数に変わる前に、これらの信号に携わるためには、単純に十分な時間が無い。
【0004】
従来の妨害電波システムは、二つのうちのどちらかの方法でこの“短い周期”を解決することを試みます。(1)バレッジ妨害:この方法は、総当たり法によって周波数ホッピング送信を妨害するためにランダム、又は、分布雑音を、無線周波数(RF)帯域の一部に巻き散らかすことを含みます。バレッジ妨害は、いくつかの理由によって現実的ではない。中でも、すべての送信を排斥するための十分なRFエネルギーを適用するために必要とされる電力量である。(2)レスポンシブジャミング、高速反応ジャミングとも呼ばれる:この方法は、敵の送信がアクティブな間はずっと、信号の受信と、その後すぐのそれらの信号の自動的な選択的妨害とを要求する。同様に、2種類のレスポンシブジャミングがある。1番目のタイプは、“トランスポンダ”ジャミングである。これは、妨害の波形を構成するために必要である、アクティブな信号の特定のパラメータを測定するための受信機を使用する。2番目のタイプは、“フォロワー”ジャミングである。これは、アクティブな信号のサンプルを捕まえ、または、傍受し、妨害信号を作り出すためにこのサンプルに妨害変調を適用する。
【0005】
典型的な従来のトランスポンダジャマー100を図1に示す。それは、アンテナ102、送信/受信(T/R)スイッチ104、受信機106、コントローラ108、そして励振器110を含んでいる。トランスポンダジャマー100は、潜在的標的からのアクティブな信号を傍受し、対処するようにプログラムされている。ジャマー動作の信号探知期間(または、受信モード)の間、コントローラ108は、外部の信号が、受信機106による処理のため、アンテナ102を通してシステムに入力できるように、送信/受信(T/R)104スイッチを作動させる。通常、受信機106は、脅威の動作周波数レンジ(図1Aの“期待されるターゲットレンジ”117)を横切って、図1Aに示されるように、瞬時帯域幅ウインドウ116をスキャンする。
【0006】
いったん信号が探知されると、コントローラ108は、その信号が、混乱されるべきか、妨害されるべきかを決定する。肯定的な決定の後、コントローラ108は、探知した信号の周波数に同調するように励振器110に指示を出し、例えば、ノイズ、連続波(CW)トーン、または、掃引トーンなどの妨害波形を加える。それから、システム100は、T/Rスイッチ104を経由し、アンテナ102を通して混乱または妨害信号を送信し、それを周囲に放射する。
【0007】
瞬時帯域幅のサイズは、使用される固有の受信機テクノロジーによって決まる。例えば、一般的な受信機の基本設計概念(ここには示さず)は、スキャン動作を実行するスーパーへテロダイン受信機、続いて、高速フーリエ変換(FFT)を実行するデジタル受信機を含むハイブリット形態を採用する。デジタル受信機は、アナログ信号をデジタルデータに変換し、それから、FFTを実行する。その結果として、瞬時帯域幅内のアクティブな信号すべてのパワーレベルと周波数の確認がなされる。図1Aの処理時間118は、受信機の周波数を変化させ、この帯域幅内の信号を抽出し処理するために必要な時間を含んでいる。
【0008】
トランスポンダタイプのジャマーに関係するいくつかの欠点がある。1番目は、受信機のスキャンニングの性質が原因で、図1Aに示すように、好ましくない長い再訪時間119が存在しうる。これにより、脅威の信号の持続時間と比較して長い反応時間が生じうることになる。多くの場合、短い、または、断続したメッセージを含み、脅威の送信時間は、大変短いのでトランスポンダジャマーの対応は、脅威がその送信を完了した後に届くだろう。同様に、周波数ホッピングする脅威の信号にとって、その信号は、極めて瞬時に他の周波数に変化し、または、“ホップ”するので、従来のジャマーは、その脅威の信号が他の周波数に移動する前に、その内部においてタスクの処理、調整を実行する事ができない。2番目の問題は、もし多くの潜在的な脅威の信号が同時に存在したならば、トランスポンダジャマーは、効果的な方法でそれらの全てを混乱させることができないかもしれない。最後に、もしトランスポンダジャマーが、その受信機のスキャンを、諜報機関、又は、以前の経験から脅威として確認された限られた数の周波数に制限したならば、脅威が他の周波数になったとき、トランスポンダジャマーは、失敗する。
【0009】
再循環フォロワーとしても知られている、従来のフォロワー妨害電波システム100’の典型的な形態は、図2に示されている。アンテナアッセンブリ102’と、T/Rスイッチ104’とは、前述のトランスポンダ妨害電波システムとして機能する。アンテナ102’によって傍受され、入ってきた信号は、T/Rスイッチ104’、第1のカプラ111a、そしてアンプ112を経由する。信号の一部は、第2のカプラ111bによって取り除かれ、記憶媒体として動作する遅延線113に送られる。その信号が、遅延線113を通って伝搬したとき、第1のカプラ111aによってRFパスに再導入される。アンプ112は、カプラ111a、111b、そして遅延線113に関連した挿入損失を補償する。カプラ−アンプ−遅延線を回る信号ループ又は再循環構造として、一部は、第2のカプラ111bを通って伝搬する。妨害電波変調機114は、脅威の通信リンクを混乱させるための方法として、信号を変更させる。コントローラ108’は、システムの全てのスイッチの状態とタイミングを設定する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のフォロワー妨害電波システムは、遅延線の実装に関連したいくつかの欠点を含む。これらのデバイスは、本質的に狭帯域なので、表面弾性波又はバルク弾性波技術を組み込んだこれらのシステムは、制限された瞬間のRF帯域幅を経験する。同軸ケーブルからなる遅延線は、帯域幅制限を克服するが、大きい挿入損失を発生させる。それ故、最大の記憶時間は制限される。記憶時間を少なくすることは、大体いつも信号の再循環として存在する位相の不連続を原因とする、スペクトル拡散の増大を引き起こす。過度のスペクトルの拡散は、脅威の信号に対する妨害電波パワー濃度を減少させ、妨害電波の効果を減少させる。
【0011】
それ故、複数の同時の脅威と同様に、短いメッセージの脅威と周波数ホッピングの脅威の両方に対して効果的な、素早い広帯域ジャミングを有効に提供するシステムの技術のための通信ジャミング技術の中に必要なものがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、広帯域RF遅延線を使用することによって、従来技術の制限を乗り越える。好ましい実施形態において、この遅延線は、RF信号の再循環を可能にするために配置された光ファイバーケーブルである。従来のスキャンニング受信機の代わりに、本発明は、20MHzから2GHz以上の通信帯域全体の瞬間周波数受信可能範囲を提供する。味方の又は脅威ではない周波数レンジは、処理から除かれる。固定されたバンドパスフィルターと帯域除去フィルタ、そして、チューンナブルなバンドパスフィルターと帯域除去フィルタは、これらの周波数帯域を除くために装置の準備の間使用される。全ての“アクティブ”な信号サンプル(即ち、そのフィルタアッセンブリによって除かれないもの)は、通常1ミリセカンドより短い間RFサンプルを保存する、光ファイバ遅延線(FODL)に送り込まれる。サンプルの周期は調整できず、光ファイバケーブルの長さによって決定される。いったんサンプルが保存されると、ジャマー内のRFスイッチは、外の信号がもはやジャマー内に入らないように信号の経路を変更する。FODL内のものは、FODLを通してあらかじめ決められた回数だけ再入力、又は再循環し、それから、FODL内のものは、システム内のコントローラによって生成された妨害電波ビデオ波形と結合するためにFODLから抜け出る。結合された信号は、増幅され、周囲に放射される。新しいRFサンプルを捕まえる間に、再循環の実行は、定義された再循環の数の間(例えば、10から20回)続く。妨害信号は、入力サンプルから生成されるので、時間のかかるスキャンニング、周波数変換、そして、アナログ−デジタル変換、又は、どんなデジタル演算処理も必要としない。結果として、ジャマーの反応時間は極めて短い、それによって、例えば周波数ホッピング送信を採用しているような、より複雑な通信システムと同様に短いメッセージもジャマーが打ち破ることを可能にする。更に、FODL内の全ての信号は、脅威の信号として取り扱われるので、ジャマーは、複数の同時に起こる脅威を打ち負かすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図3、4、5、6、そして7は、本発明の第1の好ましい実施形態と一致する通信妨害電波システム120の機能ブロック図である。システム120は、システム内に入力するために周辺の物理的環境から電磁信号を傍受する、その動作の周波数帯域に応じて図示しない1以上の構成要素を備えた、アンテナアッセンブリ122を含んでいる。AT/R(送信/受信)スイッチアッセンブリ124は、アンテナアッセンブリ122内に個々の要素が、信号センサか信号放射器かどちらかを選択的に機能することを可能にする。コントローラ144(より詳細を下記に述べる)内のタイミング回路(図示せず)は、妨害電波システム120の外と中にRFエネルギーの流れを導く適切なタイミング信号を提供する。
【0014】
電源142は、システムに運転可能な電力を提供する。電源の詳しい種類は、システムの動作環境と具体的な用途によって決まるであろう。移動車両への設置のためには、電源142は、DC12V(市販の自動車又はトラック)か、DC24V(軍用車両)かのどちらかである。例えば、ビル、道路、進入ランプ、その他の防衛など、固定された設置のためには、電源142は、AC110V、AC220V、または、AC440Vであり得る。最終的には、例えば、バックパックなど、個人による携帯への適用のためには、一次電池又二次電池(例えば、DC6から48V)が適している。
【0015】
RFフロントエンド(RFFE)アッセンブリ126は、信号サンプルの保存と再循環の前の信号処理と関係があるいくつかの重要な機能を実行する。これらの機能は、過度のRFパワーからの内部の電子部品の保護を含む。図4に示すように、RFFE126は、下記で論じられるために、T/Rスイッチ124からRF信号を受信するパワーリミッタ146と、パワーリミッタ146のパワーが制限された出力を受信する信号アンプ148と、そして、アンプ148からの信号及び第2のRFパワー分割170からの信号を受信する第1のRFスイッチ150と、を含む。
【0016】
チャネルアッセンブリ128は、第1のRFパワー分割回路152(図5参照)を含み、その、第1のRFパワー分割回路152は、RFFE126から入ってくる信号を、それぞれあらかじめ決められたRF周波数レンジを有している2以上のRFチャネル(図5には、2つのRFチャネルの場合が示され、AそしてBと付されている)に分割する。チャネルの数と、それらそれぞれの周波数レンジとは、システムのセットアップ動作時にユーザによって設定される。システムのセットアップ動作は、例えば、携帯用のコンピュータ又はリモートコンピュータ上にシステム設定ファイルを作成し、それからシステム120内のコントローラ144にそのシステム設定ファイルをダウンロードすることによって実行されても良い。
【0017】
チャネルアッセンブリ128は、更なる処理のため1つのRF出力を作り出す、RFパワー結合回路162(図5)も含んでいる。それぞれのRFチャネルAとBとは、そのチャネルの特定の動作周波数レンジを定義するバンドパスフィルター154;そのチャネル内のRF信号のピーク振幅を制御するための少なくとも1つの可変減衰器156;そのチャネルを有効にし、又は、無効にするチャネルスイッチ158;コントローラ144内に生成され、そこから受信された妨害電波ビデオ信号を挿入するミキサー/変調器回路163;チャネル内の信号の状態をモニタする信号モニタ160を備えている。信号モニタ160は、方向検出器と、アナログ−デジタル変換器(図示せず)とを備えている。その方向検出器は、信号増幅を代表するビデオ信号から離れるRF搬送波を取り除く。ビデオ信号は、それがデジタルワードに変換されるコントローラ144に送られる。方向検出器によって提供されるデータは、入力信号レベルが特定の範囲内であるときのみ最適に動作する光ファイバ遅延線(FODL)アッセンブリ140(下記において説明される)に信号が供給される前に、それぞれのチャネル内の可変減衰器156の設定を計算するためにコントローラ144によって使用される。可変減衰器156の設定は、コントローラ144に保存され又はダウンロードされたプログラムに従って制御されても良く、例えば、出力信号電力容量、個々のチャネルの電力容量、FODLアッセンブリ140の線形性の制限、動作中の脅威の信号の増幅と数、そして、あらかじめ決められた脅威の信号の優先度など、多くの操作上のパラメータを考慮に入れることができる。
【0018】
チャネルアッセンブリ128からの出力信号は、自動ゲインコントロール(AGC)アッセンブリ130に供給され、それから、ハイパワーアンプ(HPA)アッセンブリ132に供給される。本発明の好適な実施例において、ハイパワーアンプアッセンブリ132は、システム120の全体の周波数範囲を網羅する運転可能な周波数範囲を有する高効率クラスABアンプを備えている。図6に示されている、AGCアッセンブリ130は、HPAアッセンブリ132のオーバードライブを実質的に抑制し、高反射パワーによって起こされるダメージからシステムを保護する。図5と6に示されるように、チャネルアッセンブリ128内のミキサー/変調器163から来た信号は、第1のAGC RFパワー分割165によって2つの信号経路に分割される。1つの経路は、信号をチャネルアッセンブリ128内の第2のRFスイッチ166に送り、一方、他の経路は、信号を、AGCアッセンブリ130に含まれている自動ゲインコントロール回路168経由でHPAアッセンブリ132に送る。自動ゲインコントロール回路168は、推奨される出力パワーレベルを超えた、任意のドライビングHPA132からの、1以上のチャンネル内の強い信号を防ぐ。その強い信号は、無用の調波と不要波の発生や、HPA132にとっての膨大な許容電力の過度の消費の原因となる。
【0019】
動作可能なように、HPAアッセンブリ132に付随する、2重の方向検出器172は、前段のRFパワーか、AGC目的のために逆方向に反射されたRFパワーかのどちらかの監視を可能にする。高い反射パワーは、例えば、アンテナアッセンブリ122の要素や、ケーブル、又は、T/Rスイッチ124などのシステムの構成要素が、故障するか、又は、アンテナアッセンブリ122が不適切に設置されたことを示す。コントローラ144は、どのようなこれらの状態の可能性も認識し、HPA132にシャットダウンするように指示する。それ故、システムの永久的な損傷の可能性を減少させる。
【0020】
FODLアッセンブリ140(図7)は、RF−光変換器174と、ある長さのシングルモード光ファイバケーブル176(便利なように巻かれた状態で提供される、図示せず)と、光−RF変換器178とを備えている。FODLアッセンブリ140は、チャネルアッセンブリ128(図5)内の第2のRFスイッチ166から信号を受信し、それは、アナログRFメモリ特性を提供する。そのアナログRFメモリ特性は、アナログRFメモリの内容を繰り返して引き出すことによって、短時間のサンプルを、強力で頑強な妨害信号に拡張し、それによって、疑似CW波形が形成される。光ファイバケーブル176の長さは、妨害電波システム120のサンプリング時間の間隔によって決定される。例えば、25マイクロ秒のサンプル時間は、約5.14kmの光ファイバケーブル長を要求する。光ファイバケーブル176は、その低い挿入損失と時間分散特性とによって、比較的長いサンプルを引き出し、取得するためには理想的である。例えば、同軸ケーブルと表面、又はバルク弾性波デバイスのような、他の遅延線技術は、光ファイバケーブルのこれらの性能品質に匹敵することができない。
【0021】
光−RF変換器178の出力は、AGCアッセンブリ130内の第2のAGC RFパワー分割170にフィードバックされる。第2のAGC RFパワー分割170は、信号を、チャネルアッセンブリ128内の第2のRFスイッチ166に入力される第1の信号経路と、RFFE126(図4)内の第1のRFスイッチ150に入力される第2の通信経路とに分割する。
【0022】
再び図3を参照すると、全地球測位システム(GPS)アンテナ134と、GPS受信機/時間参照136とは、複数のシステム120が互いに干渉することなく動作することを可能にするために使用される。通常の動作の間、複数のシステムの同期化は、GPS受信機136からの1秒1パルスのタイミングに基づいている。調べる周期は、この信号に同期している。この信号は、ローカルタイムでのドリフトを補償するためにも使用される。その結果、GPS信号を見失ったときに同期を保持する能力を改善する。GPS信号の固定ができなかったことは、内部時間参照にシステムのタイミング信号をさせる。もし必要ならば、システムは、このクロック“フライホイーリング”モードで1時間以上動作を続けることができる。このケースでのその参照は、恒温槽型の水晶制御発信器(図示せず)によって提供される。いったんGPS時間参照信号が要求されると、時間参照は、GPSに復帰する。
【0023】
コントローラ144は、システムのバックプレーン(図示せず)に設置されている、マイクロプロセッサベースのシステムである。コントローラ144は、システムの初期化と設定、タイミング、オペレータとのインタフェース、診断、メンテナンス、GPS制御を含む様々な機能を実行する。コントローラ144は、この技術分野でよく知られているように、例えば、マイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの様々なデジタルデバイスを便利に含んでも良い。マイクロプロセッサは、リアルタイムのシステム動作のためには必須である判定をする機能を提供し、一方、RAMは、一時的に保存するため、または、データ変更を保存するために使用される。ROMは、オペレーティングシステムと、システム120がそのタスクを実行するために必要なステップの順番を提供するアプリケーションプログラムと、を保存するために使用される。FPGAは、上述のように、妨害信号波形としてミキサー/変調器163に供給されるビデオ信号を生成するように設定される。FPGAは、残りの特殊化したデジタル処理機能のすべてを実行するようにも設定される。例えば、調査の時間調整は、サンプルとシステム120の送信時間とを設定するためのカウンタとして構成されているFPGAの一部を使用する。追加のカウンタは、内部スイッチ(即ち、T/Rスイッチ124と、RFFE126内及びチャネルアッセンブリ128内のスイッチ)の制御を提供するためのFPGAの中で構成される。
【0024】
コントローラ144は、AGCアッセンブリ130の機能と関係がある計算の実行にも関与する。これは、チャネルアッセンブリ128(それぞれチャネルは分離したパルス列を供給する)からのビデオパルスの列のアナログ−デジタル変換を実行することと、結合された入力信号の振幅プラス残りのRF経路の利得に基づいて、HPA132からの放射の最大信号振幅値を計算することと、によって成し遂げられる。計算された最大信号振幅値は、HPA132の最大出力許容量と比較され、RF経路の利得は、HPA132が、過度の信号ひずみとHPAパワーの不均衡な共有の可能性との原因になりうる飽和状態で動作しないように調整される。FPGAの一部は、AGCアッセンブリ130内の逆方向電力を監視する2つの方向検出器172からの振幅を、そのデジタルで等価なものに変換するために構成され、この波形が指定の限界を超えたかどうか決定し、もし越えたならば、システムへのダメージの可能性を制限し、又は、低減するための一連のコマンドを発生させる。最終的に、FPGAは、GPS受信機を制御するためと、オペレータのインターフェース(図示せず)を提供するためと、の2つのシリアルデータポートを含む。
【0025】
動作している間、システム120は、図8のタイミング図に示されるように、サンプルモードと妨害モードとを繰り返す。保護周波数帯139は、これらの動作間隔のそれぞれを取り囲む。保護周波数帯139は、システムの性能を最適化するために必要とされる、内部のスイッチング、チューニング、そして、他の調整を可能にさせるために必要である。
【0026】
本発明従って妨害電波システムは、比較的短いサンプル時間に基づいて妨害電波波形を発生させる。図9と10はそれぞれ、チャネルアッセンブリ128、AGCアッセンブリ130、そして、FODLアッセンブリ140内の重要な内部構成要素を示し、それぞれ、本発明のサンプリングとジャミングの機能を説明している。
【0027】
図9に示すように、システム120が、サンプリングモードの時、第1のRFスイッチ150は、外部の電磁気の環境からアンテナ122アッセンブリとRFFE126アッセンブリを通してチャネルアッセンブリ128に信号の入力を可能にするように構成されている。前述したように、チャネルアッセンブリ128は、入ってきたRF信号を2以上の経路に分割し、特定のチャネルの動作周波数帯域幅の外にある不要な信号を除去し、範囲内にある信号の振幅を調整し、全てのチャネルの処理された信号を結合して1つの出力とすることを含む、いくつかの信号調整プロセスを実行する。この出力は、それから、第1のAGC RFパワー分割器165によって、2つの経路に分割される。サンプリング処理を妨害しないように、サンプリング期間の間、HPA132の出力は無効にされているのではあるが、1つの経路は、HPA132の入力に接続されている。他の経路は、FODLアッセンブリ140が抽出信号を受信し、抽出信号で満たされるように構成された第2のRFスイッチ166に遭遇する。最大限の妨害電波効果のため、FODLアッセンブリ140内のケーブル176の長さは、サンプリング間隔と一致すべきである。サンプリングと遅延の充填動作は、サンプルの中に弱い信号が存在するか、又は、信号が存在さえしないかに関わらず、自動的に発生する。いったん充填されると、サンプリング処理は完了し、システム120は、妨害電波のために自動的に再設定される。
【0028】
FODLアッセンブリ140内の光ファイバケーブル176の充填は、空の開口パイプを通して液体が流れることに類似している。一杯になるように十分な量の液体がパイプに入ったとき、その液体は、他の端からこぼれ出る。十分な長さの時間サンプルが入力されたとき、同様に、FODLアッセンブリ140の光ケーブル176も充填される。その後、保存されたサンプルは、遅延線の出力に現れ始める。その出力は、第2のAGC RFパワー分割170によって、2つの経路に分割される。第1の経路は、信号を、第2のRFスイッチ166を通して、FODLアッセンブリ140に再循環、又は、フィードバックし、その第2のRFスイッチ166は、信号が、チャネルアッセンブリ128からFODLアッセンブリ140に、もはや入力されないようにその設定を変更する。このように、FODLアッセンブリ140の内容は、光ファイバケーブル176を再充填するためにFODLアッセンブリ140に再入力、または、再循環する。再循環は、新しいRFサンプルが取得される前に、コントローラ144によって決定された、あらかじめ決められた回数(例えば、10−20)実行される。
【0029】
FODLアッセンブリ出力信号は、第2のAGC RFパワー分割器170によって、もとの第1のRFスイッチ150に接続される第2の信号経路に向けられ、第1のRFスイッチ150は、外部信号がチャネルアッセンブリ128に入力することを防ぐことができるようにその設定を変更する。代わりに、第1のRFスイッチ150は、以前に保存した信号がチャネルアッセンブリ128と第1のAGC RFパワー分割器165とを通って、今は可能であるHPAアッセンブリ132に伝搬することを可能にする。(上述したように、チャネルアッセンブリ128内の妨害電波ビデオ波形と共に変調される)保存された信号は、それから、増幅され、アンテナアッセンブリ122を通して周囲に放射される。特に、T/Rスイッチアッセンブリ124は、コントローラ144によって、送信モードで動作するように指示され、その送信モードでは、外部の信号がシステムに入ることから回避され、しかし、HPAアッセンブリ132の出力は、周囲に放射するためアンテナアッセンブリ122に送られる。
【0030】
上述から、すべての信号処理、保存、再循環動作は、入力信号の最初のRF周波数で実行されることが理解される。それ故、多くの典型的な従来技術の通信とデータリンクジャマーと違って、RF周波数変換は、本発明には必要ない。
【0031】
図11は、本発明の第2の実施形態と一致するジャマーシステム180を示す。この実施は、別々の受信アンテナ182と送信アンテナ184とを提供する。この構成は、前述の実施形態と比較してアンテナ要素の数が2倍になるが、T/Rスイッチを削除する。あるアプリケーションにおいて、この配置は、動作の信頼性を改善し、製造コストを低減する。加えて、個々の受信、そして、送信アンテナの使用は、入力と出力のアッセンブリと部品の間の電磁的な絶縁を改善しうる物理的な分離を提供する。これは、システム内部のスプリアス信号の量と振幅を低減する効果をしばしば有し、それによって、妨害信号の品質を改善する。
【0032】
図12は、複数の高出力アンプ(HPA)アッセンブリ132が使用される(図には、3個示す)、本発明の第3の実施形態と一致したジャマーシステム190を示す。妨害電波効果を増加するためにより高い出力が必要とされるとき、この実施形態は、好適に採用され得る。あるアプリケーションにおいて、複数のHPAアッセンブリ132のそれぞれは、より狭帯域で動作され得る。他のケースにおいて、妨害されるそのデバイスの動作周波数レンジは、大変広いので、その内部部品のパワー処理容量の制限のため、ただ1つのHPAアッセンブリしか採用されない。複数のHPAアッセンブリの使用は、複数同時の脅威の混乱も支援することができ、それによって、脅威の信号は、1つのアンプの最大出力容量を越えることなくいくつかのアンプ間に分割されることができる。最終的に、複数のHPAアッセンブリの使用は、いくつかのアプリケーションでの低い全体システムコストに帰着する。
【0033】
本発明の典型的な実施形態は、ここに述べられているが、多くの変更と変形が、それら自身を当業者に連想させるであろうことが理解される。これらの変形や変更は、ここに述べられている本発明の様々な面に相当するものを構成すると見なすことができ、本発明の範囲と精神に含まれると考えられる。更に、本発明の様々な面を実行するために使用されても良いその特定のソフトウエアとハードウエアは、上述したように、それ自身をそれらの当業者に連想させ、上述した、本発明の機能の面と利点を提供する同等の形態をいくらでもとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の、前述の特徴と他の特徴とは、いくつかの好ましい実施形態の図を参照してこれから説明される。図において、同じ構成要素は、同じ参照の数字を有している。図示された実施形態は、説明することを目的としており、発明を限定するものではない。図面は、以下の図を含む。
【図1】図1は、従来技術のトランスポンダジャマーの概略ブロック図である。
【図1A】図1Aは、従来技術のトランスポンダジャマーに適用される、周波数の範囲の探索と、この機能を実行するために必要な時間とに関する関係を示した図である。
【図2】図2は、従来技術のフォロワージャマーの概略ブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第1の好ましい実施形態と一致したRF遅延線技術を使用した妨害電波システムの概略ブロック図である。
【図4】図4は、フロントエンドアッセンブリのブロック図である。
【図5】図5は、チャネルアッセンブリのブロック図である。
【図6】図6は、AGSアッセンブリのブロック図である。
【図7】図7は、FODLアッセンブリのブロック図である。
【図8】図8は、本発明のサンプリング期間とジャミング期間との間の代表的なタイミング関係を示したタイミング図である。
【図9】図9は、本発明の動作におけるサンプリングモードの間のスイッチ設定を表したブロック図である。
【図10】図10は、本発明の動作における妨害電波モードの間のスイッチの設定を表したブロック図である。
【図11】図11は、別々の受信アンテナと送信アンテナとが使用される、本発明の第2の好ましい実施形態を表したブロック図である。
【図12】図12は、複数の高出力アンプが使用される本発明の第3の好ましい実施形態を表すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠距離通信妨害システムであって、
入射信号を代表する受信された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定されたアナログRFメモリを備え、
前記妨害信号と、前記入射信号は、選択されたベースバンド周波数によって特徴づけられ、受信信号サンプルは、あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に受信され、アナログメモリは、あらかじめ定義されたサンプリング間隔と、選択されたベースバンド周波数と、に対応するサイズである
遠距離通信妨害システム。
【請求項2】
前記受信信号サンプルは、複数の入射信号サンプルを備え、前記アナログRFメモリは、前記受信信号サンプルから準連続発振妨害信号を生成するように設定される、請求項1に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項3】
入射信号は、RF信号であり、アナログメモリはさらに、
受信信号サンプルを受信し、光学的に保存された信号サンプルに変換するように設定されたRF−光変換器と、
RF−光変換器と結合し、あらかじめ定義されたサンプリング間隔に対応したサイズである光ファイバ遅延線と、
前記光学的に保存された信号サンプルを選択されたベースバンド周波数で妨害信号に変換するように設定され、前記光ファイバ遅延線と結合した光−RF変換器と、を備え、
前記光ファイバ遅延線は、前記光学的に保存された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定される、
請求項1に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項4】
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間の入射信号の一部から前記受信信号サンプルを生成するように設定され、アナログメモリ入力に結合したRFフロントエンドアッセンブリと、
選択されたベースバンド周波数で送信するために妨害信号を伝達するように設定され、前記アナログRFメモリに結合した自動ゲインコントロールアッセンブリと、
入射信号長、あらかじめ定義されたサンプリング間隔、受信サンプル信号特性、そして動作モードのうちの、少なくとも1つを選択的に制御するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記自動ゲインコントロールアッセンブリとに結合したコントローラと、をさらに備え、前記動作モードは、サンプリング動作モードと、妨害動作モードとを含んだ、
請求項3に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項5】
前記RFフロントエンドアッセンブリ、前記自動ゲインコントロールアッセンブリ、と前記コントローラとの間につながれたRFスイッチを有するチャネルアッセンブリをさらに備え、前記コントローラは、前記RFスイッチに前記サンプリング動作モードか、前記妨害動作モードかを選択させる、請求項4に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項6】
前記チャネルアッセンブリは、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記コントローラとの間につながれた信号モニタをさらに備え、前記コントローラは、前記信号モニタによって感知された入射信号特性信号に応答して、受信サンプル信号特性を選択的に制御する、請求項5に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項7】
前記妨害動作モードにおいて、選択されたベースバンド周波数で放送妨害信号の中に妨害信号を増幅するように設定され、前記自動ゲインコントロールアッセンブリから前記妨害信号を受信するために連結されたアンプアッセンブリと、
前記自動ゲインコントロールアッセンブリと前記アンプアッセンブリとの間に結合された2重方向検出器と、をさらに備え、前記2重方向検出器は、前記放送妨害信号に対応する反射されたRFパワーを検出するように設定される、
請求項6に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項8】
前記光ファイバ遅延線が、選択されたベースバンド周波数で実施可能なシングルモード光ファイバケーブルを備えた、請求項3に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項9】
前記信号モニタは、入射信号を代表するビデオ信号を生成し、前記コントローラは、前記ビデオ信号に応えて選択的に実施可能である、請求項6に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項10】
遠距離通信妨害方法であって、
選択されたベースバンド周波数で入射信号を受信するステップと、
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に選択されたベースバンド周波数で入射信号から受信信号サンプルを生成する、受信信号サンプル生成ステップと、
前記受信信号サンプルから妨害信号を生成するステップと、
入射信号に応答して妨害信号を送信する、妨害信号送信ステップと、
を備える遠距離通信妨害方法。
【請求項11】
入射信号に応えて前記あらかじめ定義されたサンプリング間隔を決定するステップ、
をさらに備える請求項10に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項12】
サンプリング動作モードと妨害動作モードとの間のスイッチングを行うステップをさらに備え、前記受信信号サンプル生成ステップ、及び、妨害信号を光学的に生成する妨害信号光学的生成ステップが、サンプリング動作モードにおいて実行され、前記妨害信号送信ステップが、妨害動作モードで実行される、請求項11に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項13】
前記受信信号サンプル生成ステップが、前記入射信号から複数の入射信号サンプルを生成するステップと、それから前記受信信号サンプルを形成するステップと、をさらに備える請求項12に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項14】
前記妨害信号光学的生成ステップが、前記受信信号サンプルから準連続発振妨害信号を生成するステップをさらに備える請求項13に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項15】
前記妨害信号送信ステップが、前記妨害信号を放送妨害信号の中に増幅するステップと、前記放送妨害信号を送信するステップと、をさらに備える請求項12に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項16】
前記妨害信号送信ステップが、前記妨害信号を放送妨害信号の中に増幅するステップと、前記放送妨害信号を送信するステップと、をさらに備える請求項14に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項17】
無線周波数(RF)妨害システムであって、
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に選択されたベースバンド周波数で入射信号から受信信号サンプルを生成するように設定されたRFフロントエンドアッセンブリと、
前記選択されたベースバンド周波数で妨害信号を保存するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリに結合する光ファイバ遅延線アッセンブリと、
前記選択されたベースバンド周波数で送信するために保存された妨害信号の少なくとも一部を伝達するように設定され、前記光ファイバ遅延線アッセンブリに結合する自動ゲインコントロールアッセンブリと、
入射信号長、あらかじめ定義されたサンプリング間隔、受信サンプル信号特性、そして動作モードのうちの、少なくとも1つを選択的に制御するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記自動ゲインコントロールアッセンブリとに結合したコントローラと、
前記RFフロントエンドアッセンブリ、前記自動ゲインコントロールアッセンブリ、と前記コントローラとの間につながれたRFスイッチと、
選択されたベースバンド周波数で送信するために放送妨害信号の中に前記保存された妨害信号を増幅し、前記自動ゲインコントロールから前記妨害信号を受信するために連結されたアンプアッセンブリと、
を備え、
前記動作モードは、サンプリング動作モードと、妨害動作モードとを含み、前記コントローラは、前記RFスイッチに前記サンプリング動作モードか、前記妨害動作モードかを選択させ、
前記保存された妨害信号は、前記サンプリング動作モードで生成され、前記放送妨害信号は、前記妨害動作モードで送信される、
無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項18】
前記光ファイバ遅延線は、
受信信号サンプルを受信し、光学的に保存された信号サンプルに変換するように設定されたRF−光変換器と、
RF−光変換器と結合し、あらかじめ定義されたサンプリング間隔に対応したサイズである光ファイバ遅延線と、
前記保存された妨害信号を選択されたベースバンド周波数で前記放送妨害信号に変換するように設定され、前記光ファイバ遅延線と結合した光−RF変換器と、を備え、
前記光ファイバ遅延線は、前記光学的に保存された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定されている、シングルモード光ファイバケーブルである、
請求項17に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項19】
前記チャネルアッセンブリは、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記コントローラとの間につながれた信号モニタをさらに備え、前記コントローラは、前記信号モニタによって感知された入射信号特性信号に応答して、受信サンプル信号特性を選択的に制御する、請求項18に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項20】
前記自動ゲインコントロールアッセンブリと前記アンプアッセンブリとの間に結合された2重方向検出器をさらに備え、前記2重方向検出器は、前記放送妨害信号に対応する反射されたRFパワーを検出するように設定される、請求項19に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項21】
外部のRF信号を妨害するシステムであって、
ビデオ妨害信号を生成するビデオ信号発生器と、
外部のRF信号及び前記ビデオ妨害信号を受信するように設定されたチャネルアッセンブリと、
変調されたRF妨害信号を生成するために、前記外部のRF信号を前記ビデオ妨害信号とともに変調するように設定された前記チャネルアッセンブリ内の変調器と、
あらかじめ決められた回数前記チャネルアッセンブリに前記妨害信号を再循環させ、前記変調器から前記妨害信号を受信するように設定された遅延線、を備えた信号保存部と、
あらかじめ決定された再循環の回数の後で前記チャネルアッセンブリから前記妨害信号を受信し、前記外部のRF信号を妨害するために前記妨害信号を送信する、アンテナ及びアンプを備えたアウトプットアッセンブリと、
を備えた外部のRF信号を妨害するシステム。
【請求項22】
前記遅延線が、光ファイバケーブルを含む請求項21に記載のシステム。
【請求項1】
遠距離通信妨害システムであって、
入射信号を代表する受信された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定されたアナログRFメモリを備え、
前記妨害信号と、前記入射信号は、選択されたベースバンド周波数によって特徴づけられ、受信信号サンプルは、あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に受信され、アナログメモリは、あらかじめ定義されたサンプリング間隔と、選択されたベースバンド周波数と、に対応するサイズである
遠距離通信妨害システム。
【請求項2】
前記受信信号サンプルは、複数の入射信号サンプルを備え、前記アナログRFメモリは、前記受信信号サンプルから準連続発振妨害信号を生成するように設定される、請求項1に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項3】
入射信号は、RF信号であり、アナログメモリはさらに、
受信信号サンプルを受信し、光学的に保存された信号サンプルに変換するように設定されたRF−光変換器と、
RF−光変換器と結合し、あらかじめ定義されたサンプリング間隔に対応したサイズである光ファイバ遅延線と、
前記光学的に保存された信号サンプルを選択されたベースバンド周波数で妨害信号に変換するように設定され、前記光ファイバ遅延線と結合した光−RF変換器と、を備え、
前記光ファイバ遅延線は、前記光学的に保存された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定される、
請求項1に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項4】
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間の入射信号の一部から前記受信信号サンプルを生成するように設定され、アナログメモリ入力に結合したRFフロントエンドアッセンブリと、
選択されたベースバンド周波数で送信するために妨害信号を伝達するように設定され、前記アナログRFメモリに結合した自動ゲインコントロールアッセンブリと、
入射信号長、あらかじめ定義されたサンプリング間隔、受信サンプル信号特性、そして動作モードのうちの、少なくとも1つを選択的に制御するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記自動ゲインコントロールアッセンブリとに結合したコントローラと、をさらに備え、前記動作モードは、サンプリング動作モードと、妨害動作モードとを含んだ、
請求項3に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項5】
前記RFフロントエンドアッセンブリ、前記自動ゲインコントロールアッセンブリ、と前記コントローラとの間につながれたRFスイッチを有するチャネルアッセンブリをさらに備え、前記コントローラは、前記RFスイッチに前記サンプリング動作モードか、前記妨害動作モードかを選択させる、請求項4に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項6】
前記チャネルアッセンブリは、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記コントローラとの間につながれた信号モニタをさらに備え、前記コントローラは、前記信号モニタによって感知された入射信号特性信号に応答して、受信サンプル信号特性を選択的に制御する、請求項5に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項7】
前記妨害動作モードにおいて、選択されたベースバンド周波数で放送妨害信号の中に妨害信号を増幅するように設定され、前記自動ゲインコントロールアッセンブリから前記妨害信号を受信するために連結されたアンプアッセンブリと、
前記自動ゲインコントロールアッセンブリと前記アンプアッセンブリとの間に結合された2重方向検出器と、をさらに備え、前記2重方向検出器は、前記放送妨害信号に対応する反射されたRFパワーを検出するように設定される、
請求項6に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項8】
前記光ファイバ遅延線が、選択されたベースバンド周波数で実施可能なシングルモード光ファイバケーブルを備えた、請求項3に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項9】
前記信号モニタは、入射信号を代表するビデオ信号を生成し、前記コントローラは、前記ビデオ信号に応えて選択的に実施可能である、請求項6に記載の遠距離通信妨害システム。
【請求項10】
遠距離通信妨害方法であって、
選択されたベースバンド周波数で入射信号を受信するステップと、
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に選択されたベースバンド周波数で入射信号から受信信号サンプルを生成する、受信信号サンプル生成ステップと、
前記受信信号サンプルから妨害信号を生成するステップと、
入射信号に応答して妨害信号を送信する、妨害信号送信ステップと、
を備える遠距離通信妨害方法。
【請求項11】
入射信号に応えて前記あらかじめ定義されたサンプリング間隔を決定するステップ、
をさらに備える請求項10に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項12】
サンプリング動作モードと妨害動作モードとの間のスイッチングを行うステップをさらに備え、前記受信信号サンプル生成ステップ、及び、妨害信号を光学的に生成する妨害信号光学的生成ステップが、サンプリング動作モードにおいて実行され、前記妨害信号送信ステップが、妨害動作モードで実行される、請求項11に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項13】
前記受信信号サンプル生成ステップが、前記入射信号から複数の入射信号サンプルを生成するステップと、それから前記受信信号サンプルを形成するステップと、をさらに備える請求項12に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項14】
前記妨害信号光学的生成ステップが、前記受信信号サンプルから準連続発振妨害信号を生成するステップをさらに備える請求項13に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項15】
前記妨害信号送信ステップが、前記妨害信号を放送妨害信号の中に増幅するステップと、前記放送妨害信号を送信するステップと、をさらに備える請求項12に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項16】
前記妨害信号送信ステップが、前記妨害信号を放送妨害信号の中に増幅するステップと、前記放送妨害信号を送信するステップと、をさらに備える請求項14に記載の遠距離通信妨害方法。
【請求項17】
無線周波数(RF)妨害システムであって、
あらかじめ定義されたサンプリング間隔の間に選択されたベースバンド周波数で入射信号から受信信号サンプルを生成するように設定されたRFフロントエンドアッセンブリと、
前記選択されたベースバンド周波数で妨害信号を保存するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリに結合する光ファイバ遅延線アッセンブリと、
前記選択されたベースバンド周波数で送信するために保存された妨害信号の少なくとも一部を伝達するように設定され、前記光ファイバ遅延線アッセンブリに結合する自動ゲインコントロールアッセンブリと、
入射信号長、あらかじめ定義されたサンプリング間隔、受信サンプル信号特性、そして動作モードのうちの、少なくとも1つを選択的に制御するように設定され、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記自動ゲインコントロールアッセンブリとに結合したコントローラと、
前記RFフロントエンドアッセンブリ、前記自動ゲインコントロールアッセンブリ、と前記コントローラとの間につながれたRFスイッチと、
選択されたベースバンド周波数で送信するために放送妨害信号の中に前記保存された妨害信号を増幅し、前記自動ゲインコントロールから前記妨害信号を受信するために連結されたアンプアッセンブリと、
を備え、
前記動作モードは、サンプリング動作モードと、妨害動作モードとを含み、前記コントローラは、前記RFスイッチに前記サンプリング動作モードか、前記妨害動作モードかを選択させ、
前記保存された妨害信号は、前記サンプリング動作モードで生成され、前記放送妨害信号は、前記妨害動作モードで送信される、
無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項18】
前記光ファイバ遅延線は、
受信信号サンプルを受信し、光学的に保存された信号サンプルに変換するように設定されたRF−光変換器と、
RF−光変換器と結合し、あらかじめ定義されたサンプリング間隔に対応したサイズである光ファイバ遅延線と、
前記保存された妨害信号を選択されたベースバンド周波数で前記放送妨害信号に変換するように設定され、前記光ファイバ遅延線と結合した光−RF変換器と、を備え、
前記光ファイバ遅延線は、前記光学的に保存された信号サンプルから妨害信号を生成するように設定されている、シングルモード光ファイバケーブルである、
請求項17に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項19】
前記チャネルアッセンブリは、前記RFフロントエンドアッセンブリと前記コントローラとの間につながれた信号モニタをさらに備え、前記コントローラは、前記信号モニタによって感知された入射信号特性信号に応答して、受信サンプル信号特性を選択的に制御する、請求項18に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項20】
前記自動ゲインコントロールアッセンブリと前記アンプアッセンブリとの間に結合された2重方向検出器をさらに備え、前記2重方向検出器は、前記放送妨害信号に対応する反射されたRFパワーを検出するように設定される、請求項19に記載の無線周波数(RF)妨害システム。
【請求項21】
外部のRF信号を妨害するシステムであって、
ビデオ妨害信号を生成するビデオ信号発生器と、
外部のRF信号及び前記ビデオ妨害信号を受信するように設定されたチャネルアッセンブリと、
変調されたRF妨害信号を生成するために、前記外部のRF信号を前記ビデオ妨害信号とともに変調するように設定された前記チャネルアッセンブリ内の変調器と、
あらかじめ決められた回数前記チャネルアッセンブリに前記妨害信号を再循環させ、前記変調器から前記妨害信号を受信するように設定された遅延線、を備えた信号保存部と、
あらかじめ決定された再循環の回数の後で前記チャネルアッセンブリから前記妨害信号を受信し、前記外部のRF信号を妨害するために前記妨害信号を送信する、アンテナ及びアンプを備えたアウトプットアッセンブリと、
を備えた外部のRF信号を妨害するシステム。
【請求項22】
前記遅延線が、光ファイバケーブルを含む請求項21に記載のシステム。
【図1】
【図1A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−518980(P2009−518980A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544660(P2008−544660)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/061768
【国際公開番号】WO2007/081625
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(508172052)エイシーエム・システムズ (1)
【氏名又は名称原語表記】ACM SYSTEMS
【住所又は居所原語表記】3034 Gold Canal Drive,Rancho Cordova,California 95670−6116,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/061768
【国際公開番号】WO2007/081625
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(508172052)エイシーエム・システムズ (1)
【氏名又は名称原語表記】ACM SYSTEMS
【住所又は居所原語表記】3034 Gold Canal Drive,Rancho Cordova,California 95670−6116,U.S.A.
【Fターム(参考)】
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