説明

光モジュールおよび光分析装置

【課題】外部から干渉フィルターへ伝達される振動を低減することができ、分光精度の高い光モジュールを提供すること。
【解決手段】本発明の光モジュール(測色センサー)は、可動反射膜57を備える可動基板52、および可動反射膜57にギャップを介して対向する固定反射膜56を備え、可動基板52に接合される固定基板51、を備える干渉フィルター5と、干渉フィルター5を保持する筐体6と、を備える。可動基板52は、固定基板51の外周縁よりも外側に突出する突出部524を備える。この突出部524は、突出先端側に設けられ、筐体6に固定される固定部525を備える。可動基板52と筐体6によって閉じられている密閉空間58は筐体6にある充填孔61を介して充填物質59を密閉空間58に充填することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射光から所定波長の光を分光する干渉フィルターを備えた光モジュールおよび光分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数波長の光から、特定波長の光を取り出す波長可変干渉フィルター(光フィルター素子)が知られている(例えば、特許文献1)。
波長可変干渉フィルターでは、互いに平行に保持された一対の基板と、この一対の基板上に互いに対向すると共に一定間隔の光学ギャップを有するように形成された一対の反射膜とを備え、静電力などの外力により反射膜間の光学ギャップの大きさを変化させるようにしている。光学ギャップの大きさを変化させると光学ギャップの大きさに応じた波長の光を選択して透過させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−142752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、波長可変干渉フィルターにおいて、選択した波長を透過させるためには、その波長に応じた光学ギャップを保持する必要がある。しかしながら、光学ギャップの大きさを保持する際に、外部から干渉フィルターへ振動が伝達されると光学ギャップが変動して、光学ギャップを精度良く維持することが難しくなるという問題がある。このため、光モジュールの分光精度が低下する課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述のような問題に鑑みて、外部から干渉フィルターへ伝達される振動を低減することができ、分光精度の高い光モジュール、および光分析装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例にかかる光モジュールは、第一反射膜が設けられた第一基板と、前記第一反射膜にギャップを介して対向する第二反射膜が設けられた第二基板と、を備え、前記第一基板と前記第二基板とが接合された干渉フィルターと、前記干渉フィルターを保持する筐体と、を備え、前記第一基板は、前記第二基板の外周縁よりも外側に突出する突出部が設けられ、前記突出部には前記筐体に固定される固定部を有し、前記第一基板と前記筐体との間に密閉空間が画定され、前記密閉空間には粘性流体が充填されていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、光モジュールの第一基板に突出部を備えている。この突出部は、第一基板および第二基板が対向する基板対向領域よりも厚み寸法が小さいために、固定部や第一基板の他の部分よりも変形しやすい。したがって、第一反射膜および第二反射膜が設けられた、第一基板および第二基板が対向する基板対向領域には、その場に留まろうとする力が働き、振動を吸収する。
また、この適用例では、第一基板と筐体とによって閉じられている密閉空間を備え、この密閉空間には液体や気体などの粘性流体が充填されている。この密閉空間は、突出部および基板対向領域の振動に対して反力を与えることで、その振動を減衰させる。
これらのことにより、基板対向領域における振動を抑制することができる。この振動防止は、外部から干渉フィルターへ伝達される振動のうち、第一基板の基板厚み方向に沿った縦振動に対して、特にその振動の伝達を低減できる。
以上により、本適用例によれば、外部から干渉フィルターへ伝達される振動を効果的に低減することができる。そして、光学ギャップを精度良く保持することができるため分光精度の良好な光モジュールを得られる。
【0008】
[適用例2]上記適用例にかかる光モジュールは、前記密閉空間には液体が充填され、前記液体は光学特性に影響を与えない材料であることが好ましい。
【0009】
ここで、密閉空間に充填される粘性流体としての液体材料としては、鉱物油、樹脂系、シリコン系材料等を例示することができる。
この適用例では、密閉空間に充填される液体材料は光学特性に影響を与えない無色透明の材料である。このような場合、干渉フィルターにおいて光学特性の劣化を防ぐことができ、分光精度を劣化させることがない。
【0010】
[適用例3]上記適用例にかかる光モジュールは、前記密閉空間には気体が充填され、前記気体は光学特性に影響を与えず、大気圧以上の圧力を備えていることが好ましい。
【0011】
ここで、密閉空間に充填される粘性流体としての気体材料としては、空気、窒素等を例示することができる。
この適用例では、密閉空間に充填される気体材料は光学特性に影響を与えない無色透明の材料である。このような場合、干渉フィルターにおいて光学特性の劣化を防ぐことができる。
また、この適用例では、密閉空間に気体材料は大気圧以上の圧力で充填される。このような場合、突出部及び基板対向領域の振動に対して高い反力を与えることができ、その振動を減衰させ、分光精度を劣化させることがない。
【0012】
[適用例4]上記適用例にかかる光モジュールは、前記突出部は、突出方向の先端側に設けられ、前記筐体に固定される前記固定部と、前記固定部よりも突出方向の基端側に設けられ、前記固定部よりも厚み寸法が小さい振動防止部と、を備え、前記振動防止部には緩衝材が設けられることが好ましい。
【0013】
この適用例では、第一基板の突出部は、筐体に固定される固定部と、この固定部よりも厚み寸法が小さい振動防止部を備えている。この振動防止部は、固定部よりも厚み寸法が小さいために、固定部や第一基板のその他の部分よりも変形しやすい。したがって、外部から筐体に振動が加わった場合、基板対向領域には、その場に留まろうとする力が働き、振動防止部が撓んで振動を吸収する。これにより、基板対向領域における振動を抑制することができる。この振動防止部は、外部から干渉フィルターへ伝達される振動のうち、第一基板の基板厚み方向に沿った縦振動に対して、特にその振動の伝達を低減できる。
そのため、本適用例によれば、外部から干渉フィルターへ伝達される振動を効果的に低減することができ、光学ギャップを精度良く保持することができる光モジュールを得られる。
【0014】
[適用例5]本適用例にかかる光分析装置は、前記光モジュールと、光学特性を分析する分析処理部と、を備えた光分析装置であって、前記光モジュールは、前記干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部を備え、前記分析処理部は、前記光モジュールの前記検出部により検出された光に基づいて、前記光の光学特性を分析することを特徴とする。
【0015】
ここで、光分析装置としては、上記のような光モジュールから出力される電気信号に基づいて、光モジュールに入射した光の色度や明るさ等を分析する光測定器、ガスの吸収波長を検出してガスの種類を検査するガス検出装置、受光した光からその波長の光に含まれるデータを取得する光通信装置等を例示することができる。
この発明では、光分析装置は、上述したような光モジュールを備えている。光モジュールは、上記のように、外部から干渉フィルターへの振動の伝達を低減することができ、光学ギャップを精度良く保持することができる。したがって、このような光モジュールを備えた光分析装置では、高精度な検出結果に基づいて、正確な光分析処理を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る第一実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図。
【図2】第一実施形態における干渉フィルターおよび筐体の概略構成を示す平面図。
【図3】図2における干渉フィルターおよび筐体の断面図。
【図4】第一実施形態における干渉フィルターの固定基板の製造工程を示す説明図。
【図5】第一実施形態における干渉フィルターの可動基板の製造工程を示す説明図。
【図6】第二実施形態における干渉フィルターの概略構成を示す平面図。
【図7】図6における干渉フィルターおよび筐体の断面図。
【図8】本発明の他の実施形態の光分析装置の一例であるガス検出装置の構成を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔1.光学装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る実施形態の測色装置(光分析装置)の概略構成を示す図である。
この測色装置1は、本発明に係る光分析装置の一例であり、図1に示すように、測定対象Aに光を射出する光源装置2と、本発明の光モジュールである測色センサー3と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4とを備えている。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出される光を測定対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー3にて受光し、測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち測定対象Aの色を分析して測定する装置である。
【0018】
〔2.光源装置の構成〕
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、測定対象Aに対して白色光を射出する。複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれていてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Aに向かって射出する。
なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば測定対象Aが発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
【0019】
〔3.測色センサーの構成〕
測色センサー3は、本発明の光モジュールを構成する。この測色センサー3は、図1に示すように、干渉フィルター5と、干渉フィルター5を透過した光を受光して検出する受光素子31と、干渉フィルター5に駆動電圧を印加する電圧制御部32と、を備えている。また、測色センサー3は、干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光のみを分光し、分光した光を受光素子31にて受光する。
受光素子31は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、受光素子31は、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
なお、この測色センサー3は、後述するように、干渉フィルター5を保持する筐体を備えている。
【0020】
(3−1.干渉フィルターの構成)
図2は、干渉フィルター5および筐体6を基板厚み方向から見た平面視における平面図であり、図3は、図2における干渉フィルター5および筐体6の断面図である。
干渉フィルター5は、図2に示すように、本発明における第二基板である固定基板51(図3参照)、および本発明における第一基板である可動基板52を備えている。これらの2枚の基板51,52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、水晶等、可視光域の光を透過可能な素材により形成されている。そして、これらの2つの基板51,52は、図3に示すように、外周縁に沿って形成される接合面513,523同士が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。
【0021】
また、固定基板51と、可動基板52との間には、固定反射膜56および可動反射膜57が設けられる。ここで、固定反射膜56は、固定基板51の可動基板52に対向する面に固定され、可動反射膜57は、可動基板52の固定基板51に対向する面に固定されている。また、これらの固定反射膜56および可動反射膜57は、ギャップを介して対向配置されている。ここで、固定反射膜56および可動反射膜57により挟まれる空間を光透過領域Gと称す。そして、干渉フィルター5は、この光透過領域Gで入射光を多重干渉させ、互いに強め合った光を透過させる。
【0022】
さらに、固定基板51と可動基板52との間には、ギャップの寸法を調整するための、本発明のギャップ可変部である静電アクチュエーター54が設けられている。この静電アクチュエーター54は、固定基板51に設けられる固定電極541と、可動基板52に設けられる可動電極542とにより構成されている。
【0023】
(3−1−1.固定基板の構成)
固定基板51は、本発明における第二基板を構成する。この固定基板51は、可動基板52に対向する対向面に、電極溝511およびミラー固定部512が、エッチングにより形成されている。
電極溝511は、図示は省略するが、基板厚み方向から固定基板51を見たフィルター平面視において、平面中心点を中心とするリング形状に形成されている。
ミラー固定部512は、電極溝511と同軸上で、可動基板52に向かって突出する円筒状に形成されている。
【0024】
電極溝511の溝底面には、静電アクチュエーター54を構成するリング状の固定電極541が形成されている。また、この固定電極541は、配線溝に沿って延出される固定電極線541Aが、固定基板51の外周部に向かって形成されている。そして、この固定電極線541Aの先端である固定電極端子541Bが電圧制御部32に接続されている。
【0025】
また、ミラー固定部512の可動基板52に対向する面には、固定反射膜56が固定されている。この固定反射膜56は、例えばSiO2、TiO2を積層することで構成された誘電体多層膜であってもよく、Ag合金等の金属膜により構成されるものであってもよい。また、誘電体多層膜と金属膜との双方が積層された構成であってもよい。
【0026】
そして、固定基板51の電極溝511の外方には、接合面513が形成されている。この接合面513には、上述したように、固定基板51および可動基板52を接合するプラズマ重合膜53が形成されている。
【0027】
(3−1−2.可動基板の構成)
可動基板52は、本発明における第一基板を構成する。この可動基板52は、固定基板51に対向しない面がエッチングにより加工されることで、形成される。
この可動基板52は、図2および図3に示すように、固定基板51の外周縁よりも外側の周囲を囲み突出する、突出部524を備えている。突出部524は、可動基板52の基板中心に対して点対称に設けられている。そして、この突出部524は、筐体6に固定される固定部525と、固定部525よりも厚み寸法が小さい振動防止部526とを備えている。固定部525は突出先端側に設けられる。また、振動防止部526は固定部525よりも突出方向の基端側に設けられる。振動防止部526は、可動基板52の基板中心に対して点対称に設けられている。
なお、本実施形態では、この振動防止部526には緩衝材7が設けられる。この緩衝材7としては、適宜公知の緩衝材を用いることができ、例えば、樹脂系緩衝材、シリコン系緩衝材、金属系緩衝材が挙げられる。この緩衝材7が振動防止部526の振動を減衰させることで、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を低減することができる。
【0028】
また、この可動基板52は、基板中心点を中心とした円形筒状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、を備えている。ここで、この保持部522の外周径寸法は、固定基板51の電極溝511の外周径寸法よりも僅かに小さい寸法に形成されている。また、この保持部522の内周径寸法は、固定基板51のリング状の固定電極541の外周径寸法よりも僅かに大きい寸法に形成されている。
【0029】
可動部521は、撓みを防止するために、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成されている。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、例えば厚み寸法が50μmに形成されている。なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、例えば、可動部の中心に対して点対称となる位置に設けられる複数対の梁構造を有する保持部が設けられる構成としてもよい。
【0030】
可動部521の固定基板51に対向する面には、固定電極541に所定の間隔をあけて対向する、リング状の可動電極542が形成されている。ここで、上述したように、この可動電極542および前述した固定電極541により、静電アクチュエーター54が構成される。
また、可動電極542の外周縁の一部からは、可動基板52の外周部に向かって、可動電極線542Aが形成され、この可動電極線542Aの先端である可動電極端子542Bが、電圧制御部32に接続される。
【0031】
可動部521の固定基板51に対向する面には、ギャップを介して固定反射膜56に対向する可動反射膜57が形成されている。なお、可動反射膜57の構成は、固定反射膜56と同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0032】
(3−1−3.筐体の構成)
筐体6は、図3に示すように、干渉フィルター5を保持している。そして、可動基板52の突出部524における固定部525は、この筐体6に固定されている。これにより、この干渉フィルター5と筐体6との間には密閉空間58が形成される。
ここで、筐体6と固定部525との接合方法としては、特に限定されず、例えば接着剤を用いる方法等の公知の接合方法を採用することができる。
【0033】
また、筐体6は、基板中心点を中心とした光透過領域Gよりも僅かに大きい寸法の透過光孔62が干渉フィルター5と対向する面に形成されており、この透過光孔62は、封止基板63により塞がれている。この封止基板63としては、可動基板52および固定基板51と同じ素材が好ましく、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、水晶等、可視光域の光を透過可能な素材が挙げられる。ここで、透過光孔62と封止基板63との接合方法としては、特に限定されず、例えば接着剤を用いる方法等の公知の接合方法を採用することができる。
【0034】
また、筐体6には、図3に示すように、筐体6を貫通し、密閉空間58と外部とを連通する連通孔としての充填孔61が形成されている。充填孔61は、充填物質59が注入される孔である。ここで、充填物質59としては、光学特性を劣化させないものであればいかなるものを用いてもよいが、減衰係数に優れたシリコンオイルを用いることが好ましい。
この充填孔61は、2箇所に形成されており、充填物質59が注入された後に、封止材60により塞がれる。ここで、封止材60としては、充填孔61を封止できるのであればいかなるものを用いてもよく、例えば、鉛、銅等の金属材や、樹脂系材、シリコン系材等が挙げられる。
【0035】
(3−2.電圧制御部の構成)
電圧制御部32は、制御装置4の制御により、静電アクチュエーター54の固定電極541および可動電極542に印加する電圧を制御する。
【0036】
〔4.制御装置の構成〕
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。
この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューター等を用いることができる。
そして、制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、および測色処理部43を備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部32は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、静電アクチュエーター54への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、受光素子31により検出された受光量から、測定対象Aの色度を分析する。
【0037】
〔5.干渉フィルターの製造方法〕
次に、干渉フィルター5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
(5−1.固定基板製造工程)
図4は、干渉フィルター5の固定基板51の製造工程(固定基板製造工程)を示す説明図である。
まず、固定基板51の製造素材である母材510(厚み寸法が500μmの石英ガラス基板)を用意し、母材510の表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。そして、固定基板51の可動基板52に対向する面に電極溝511形成用のレジスト8を塗布して、塗布されたレジスト8をフォトリソグラフィ法により露光・現像して、図4(A)に示すように、電極溝511が形成される箇所をパターニングする。
次に、図4(B)に示すように、電極溝511を所望の深さにエッチングし、電極溝511を形成する。なお、ここでのエッチングとしては、ウェットエッチングが用いられる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面にミラー固定部512を形成するためのレジスト8を塗布して、塗布されたレジスト8をフォトリソグラフィ法により露光・現像して、図4(B)に示すように、ミラー固定部512が形成される箇所をパターニングする。
次に、図4(C)に示すように、ミラー固定部512を所望の位置までエッチングした後、レジスト8を除去することで、電極溝511およびミラー固定部512が形成される。
【0038】
この後、図4(D)に示すように、ミラー固定部512に、固定反射膜56を形成し、電極溝511に固定電極541(固定電極線541Aおよび固定電極端子541Bを含む)を形成する。具体的には、固定反射膜56は、リフトオフプロセスにより成膜される。すなわち、フォトリソグラフィ法等により、固定基板51上の反射膜形成部分以外にレジスト(リフトオフパターン)を成膜する。そして、固定反射膜56を成膜した後、リフトオフにより、ミラー固定部512以外の反射膜を除去する。また、固定電極541、固定電極線541Aおよび固定電極端子541Bは、固定基板51上に形成した電極を構成する材料からなる膜に対してフォトリソグラフィ法およびエッチングを行うことにより、所望の位置に形成される。
さらに、図4(D)に示すように、接合膜513Aを接合面513に形成する。接合膜513Aは、ポリオルガノシロキサンを用いたプラズマCVD法により成膜されるプラズマ重合膜であり、厚み寸法は30nmとする。
以上により、固定基板51が製造される。
【0039】
(5−2.可動基板製造工程)
次に、可動基板52を製造する工程について説明する。
図5は、干渉フィルター5の可動基板52の製造工程(可動基板製造工程)を示す説明図である。
可動基板52の形成では、まず、可動基板52の製造素材である母材520(ガラス基板)を用意し、切削等により、例えば厚み寸法を200μmの均一厚みに形成する。そして、母材の表面を鏡面研磨加工することで、平均表面粗さRaが1nm以下の平滑面にする。
【0040】
次に、図5(A)に示すように、可動基板52の一方の面(固定基板51に対向する面とは反対側の面)側にレジスト8を塗布する。
そして、フォトリソグラフィ法を用いて、保持部522および振動防止部526を形成するためのレジストパターンを形成し、ウェットエッチングにより加工して、図5(B)に示すような可動部521、保持部522、固定部525および振動防止部526を形成する。
なお、本実施形態では、振動防止部526の厚み寸法が保持部522の厚み寸法と同一であるために、このように、振動防止部526および保持部522を同一の工程で形成することができる。
【0041】
その後、図5(C)に示すように、可動基板52の他方の面(固定基板51に対向する面)側の可動部521に対応する位置に可動反射膜57を形成し、可動部521に対応する位置に可動電極542(可動電極線542A、可動電極端子542Bを含む)を形成する。この可動反射膜57は、固定反射膜56と同様に、リフトオフプロセスにより成膜する。可動電極542、可動電極線542A、可動電極端子542Bは、固定電極541と同様にフォトリソグラフィ法及びエッチングにより形成する。
また、図5(C)に示すように、振動防止部526に緩衝材7の材料を付着させ固化させて、振動防止部526に緩衝材7を形成する。
さらに、図5(C)に示すように、接合膜523Aを接合面523に形成する。接合膜523Aは、ポリオルガノシロキサンを用いたプラズマCVD法により成膜されるプラズマ重合膜であり、厚み寸法は30nmとする。
以上により、可動基板52が製造される。
【0042】
(5−3.接合工程)
次に、上述のように製造された固定基板51および可動基板52を接合する工程(接合工程)について説明する(図2、図3参照)。
この接合工程では、例えば主材料としてポリオルガノシロキサンが用いられたプラズマ重合膜によるシロキサン接合を用いる。すなわち、接合工程では、各接合膜513A,523Aを構成するプラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与するために、O2プラズマ処理またはUV処理を行う。O2プラズマ処理は、O2流量30cc/分、圧力27Pa、RFパワー200Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理を行う。また、UV処理は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理を行う。プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与した後、2つの基板51,52のアライメントを行い、接合膜513A,523Aを介して各接合面513,523を重ね合わせて、接合部分に荷重をかけることにより、基板51,52同士を接合させる。
なお、加重をかける場合には、加圧荷重による電極溝511およびミラー固定部512の撓みを防止するために、電極溝511およびミラー固定部512以外の部分に荷重がかかるように、可動基板52上にスペーサー材(例えば、テフロン(登録商標)シート)を挟み込んだ状態で行うことが好ましい。
【0043】
(5−4.筐体製造工程)
次に、筐体6を製造する工程について説明する(図2、図3参照)。
筐体6の形成では、まず、上述のように製造された干渉フィルター5の固定基板51が収まる、1mm以上の深さの凹部を持つ筐体6の製造素材を用意し、切削等により、例えば、直径3.0mmの透過光孔62を干渉フィルター5と対向する面に形成する。次に、透過光孔62より僅かに大きく形成された、例えば厚さ500μm、直径3.2mmの封止基板63(ガラス基板)を用意し、透過光孔62と封止基板63を接着剤、例えばエポキシ系樹脂接着剤により接合する。その後、筐体6の干渉フィルター5の固定部525と接合する面以外の箇所に、切削等により、例えば、直径1mmの2つの充填孔61を形成する。
以上により、筐体6が製造される。
【0044】
(5−5.充填工程)
次に、上述のように製造された干渉フィルター5と筐体6との間にて形成された密閉空間58へ粘性流体としての充填物質59を注入する工程(充填工程)について説明する(図3参照)。
この充填工程では、まず、干渉フィルター5の固定部525と筐体6とが、例えばエポキシ系樹脂接着剤により接合され、密閉空間58を干渉フィルター5と筐体6との間に形成する。次に、充填孔61を介して密閉空間58に充填物質59を注入する。この際、充填物質としては、予め設定された所定量を注入する。この所定量は、密閉空間58を満たすのに必要な量であり、注入テストなどにより予め設定される。充填物質は、一方の充填孔61から注入されると、密閉空間58に流入した後、他方の充填孔61へ流入する。その後、2つの充填孔61をそれぞれ封止材60、例えばエポキシ系樹脂材により塞ぐ。
【0045】
〔6.本実施形態の作用効果〕
上述したように、本実施形態の測色センサー3では、可動基板52の突出部524は、可動基板52と固定基板51が対向する基板対向領域よりも厚み寸法が小さいために、固定部525や可動基板52の他の部分よりも変形しやすい。したがって、外部から筐体6に振動が加わった場合、可動反射膜57および固定反射膜56が設けられた、可動基板52および固定基板51が対向する基板対向領域には、その場に留まろうとする力が働き、振動防止部526が撓んで振動を吸収する。これにより、基板対向領域における振動を抑制することができる。この振動防止部526は、外部から干渉フィルターへ伝達される振動のうち、可動基板52の基板厚み方向に沿った縦振動に対して、特にその振動の伝達を低減できる。
また、本実施形態では、可動基板52と筐体6とによって閉じられている密閉空間58を備え、この密閉空間には液体や気体などの粘性流体が充填されている。この密閉空間58は、突出部524および基板対向領域の振動に対して反力を与えることで、その振動を減衰できる。
以上により、本実施形態によれば、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を効果的に低減することができる。そして、光学ギャップを精度良く保持することができるため分光精度の良好な光モジュールを得られる。
【0046】
本実施形態では、密閉空間58に充填される充填物質59としては、無色透明なシリコンオイルを使用している。このような場合、干渉フィルター5において光学特性の劣化を防ぐことができる。
以上により、本発明によれば、分光精度を劣化させること無く、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を効果的に低減することができ、光学ギャップを精度良く保持することができる光モジュールを得られる。
【0047】
[第二実施形態]
次に本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
図6は、第二実施形態における干渉フィルターの概略構成を示す平面図であり、図7は、図6における干渉フィルターおよび筐体の断面図である。なお、以降の説明において、前記第一実施形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略または簡略する。
【0048】
本実施形態では、固定基板51の外周縁よりも外側へ突出する2つの突出部514が形成されており、さらに、固定部515の筐体6が固定される面とは他方の面に、筐体6と同形状の筐体9が固定され、これにより、筐体6と筐体9と固定部515とによって形成される密閉空間64は、干渉フィルター5と筐体9との間に形成される空間と干渉フィルター5と筐体6との間に形成される空間とが連通する点で、前記第一実施形態と相違する。すなわち、本実施形態では、図6および図7に示すように、突出部514が筐体6と筐体9に固定される構成となっており、筐体6と筐体9と固定部515とによって形成される密閉空間64に充填孔61を介して充填物質59が充填されている。この充填物質59は、振動防止部516が振動した際、振動に対する反力を振動防止部に与えて、振動防止部516の振動を減衰させる。これにより、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を低減することができる。
【0049】
(第二実施形態の作用効果)
本実施形態によれば、前記第一実施形態と同様に、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を低減することができ、光学ギャップを精度良く保持することができる測色センサー3を得られる。
また、本実施形態によれば、突出部514は、筐体6と筐体9とに固定されており、筐体6と筐体9と固定部515とによって干渉フィルター5の側面を覆う密閉空間64を形成している。これによれば、振動防止部516の両面に満たされた充填物質59により、振動防止部516が振動した際、振動に対する反力を高めることができ、振動防止部516の振動を減衰させる。これにより、外部から干渉フィルター5へ伝達される振動を低減することができる。
【0050】
[他の実施の形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0051】
例えば、第一、第二実施形態では、固定電極541および可動電極542を静電アクチュエーター54の電極として使用したが、これに限らない。例えば、固定電極541および可動電極542を、反射膜間のギャップ寸法を測定するための静電容量測定電極や、帯電除去電極に接続される帯電除去引出電極として使用してもよい。
【0052】
また、第一実施形態では、充填物質59として液体を使用したが、これに限らない。例えば、空気や、窒素等の気体を充填物質59として使用してもよい。ここで、充填される気体は、密閉空間58において大気圧よりも高い気圧に保たれていることが好ましい。
【0053】
また、第一実施形態では、2つの充填孔61を設けたが、充填孔61の数は特に限定されない。充填孔61の数は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0054】
第二実施形態では、可動基板52は2つの突出部514を備えているが、突出部514の数は特に限定されない。突出部514の数は1つであってもよく、3つ以上であってもよい。ここで、突出部514が3つ以上である場合には、特に限定されないが、それぞれを基板中心に対し点対称に設けることが好ましい。
第二実施形態では、可動基板52に2つの振動防止部516を、可動基板52の基板中心に対して点対称に設けているが、これに限らない。振動防止部516は、突出部514の固定部515よりも突出方向の基端側に適宜設けることができる。
【0055】
第一実施形態では、振動防止部526の厚み寸法を保持部522の厚み寸法と同一としたが、これに限らない。
さらに、前記第一実施形態では、可動基板52の固定部525の厚み寸法を可動基板52の厚み寸法と同一としたが、これに限らない。例えば、固定部525の厚み寸法を可動基板52の厚み寸法よりも厚くしてもよく、薄くしてもよい。
【0056】
また、第一実施形態において、ミラー固定部512の可動基板52に対向するミラー固定面が、電極固定面よりも可動基板52に近接して形成される例を示したが、これに限らない。電極固定面およびミラー固定面の高さ位置は、ミラー固定面に固定される固定反射膜56、および可動基板52に形成される可動反射膜57の間のギャップの寸法、固定電極541および可動電極542の間の寸法、固定反射膜56や可動反射膜57の厚み寸法等により適宜設定される。したがって、例えば、電極固定面とミラー固定面とが同一面に形成される構成や、電極固定面の中心部に、円筒凹溝上のミラー固定溝が形成され、このミラー固定溝の底面にミラー固定面が形成される構成としてもよい。
【0057】
また、電極541,542間のギャップ(電極間ギャップ)が、反射膜56,57間のギャップ(ミラー間ギャップ)よりも大きい場合、ミラー間ギャップを変化させるために大きな駆動電圧が必要となる。これに対して、上記のように、ミラー間ギャップが、電極間ギャップよりも大きくなる場合、ミラー間ギャップを変化させるための駆動電圧を小さくでき、省電力化を図ることができる。また、このような構成の干渉フィルターは、ミラー間ギャップが大きいため、特に長波長域の分光特性測定に対して有効であり、例えば、上述したようなガス分析等に用いる赤外光分析や、光通信を実施するためのモジュールに組み込むことができる。
【0058】
さらに、干渉フィルター5の可動基板52にダイアフラム状の保持部522を設ける構成としたが、例えば可動部521の中心に対して点対称となる位置に設けられた複数の梁状の保持部を設ける構成としてもよい。
【0059】
本実施形態では、本発明の光モジュールとして、測色センサー3を例示し、光分析装置として、測色センサー3を備えた測色装置1を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光モジュールとして用いてもよく、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の光分析装置としてもよい。さらに、光分析装置は、このような光モジュールを備えた分光カメラ、分光分析器等であってもよい。
また、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光モジュールに設けられた干渉フィルター5により特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光モジュールを備えた光分析装置により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
【0060】
その他、本発明の干渉フィルターを備えた装置の一例として、図8に示すようなガス検出装置が挙げられる。
図8は、干渉フィルターを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
【0061】
このガス検出装置100は、センサーチップ110と、吸引流路120等の検出の度に交換する消耗品と、繰り返し使用可能な本体部130と、から構成されている。
本体部130は、消耗品を格納及び交換できるように開閉可能なセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光源135、レンズ136,137,139等により構成された光路形成部、フィルター140、干渉フィルター5、受光素子141等を含む検出部(光モジュール)と、検出された信号を処理し、検出部を制御する信号処理制御部142、電力を供給する電力供給部143、外部とのインターフェイスを取るための接続部144等から構成されている。
【0062】
このガス検出装置100では、排出手段133を作動させると、吸引流路120、センサーチップ110内に、被検出物質を含んだガスが吸引される。このセンサーチップは、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーであり、光源135からの光により金属ナノ構造体間に増強電場が形成される。そして、増強電場内に検出ガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光が発生する。
センサーチップ110で発生した散乱光は、フィルター140に入射し、フィルター140によりレイリー散乱光が分離されて、ラマン散乱光が干渉フィルター5に入射する。そして、干渉フィルター5により検出ガス分子に対応したラマン散乱光を分光し、分光した光を受光素子141で受光して光量を取得する。
【0063】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
【符号の説明】
【0064】
1…測色装置、3…測色センサー、5…干渉フィルター、6…筐体、7…緩衝材、51…固定基板、52…可動基板、56…固定反射膜、57…可動反射膜、58…密閉空間、59…充填物質、61…充填孔524…突出部、525…固定部、526…振動防止部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一反射膜が設けられた第一基板と、前記第一反射膜にギャップを介して対向する第二反射膜が設けられた第二基板と、を備え、前記第一基板と前記第二基板とが接合された干渉フィルターと、
前記干渉フィルターを保持する筐体と、を備え、
前記第一基板は、前記第二基板の外周縁よりも外側に突出する突出部が設けられ、
前記突出部には前記筐体に固定される固定部を有し、
前記第一基板と前記筐体との間に密閉空間が画定され、前記密閉空間には粘性流体が充填されている
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の光モジュールにおいて、
前記密閉空間には液体が充填され、
前記液体は光学特性に影響を与えない材料である
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項1に記載の光モジュールにおいて、
前記密閉空間には気体が充填され、
前記気体は光学特性に影響を与えず、大気圧以上の圧力を備えている
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光モジュールにおいて、
前記突出部は、突出方向の先端側に設けられ、前記筐体に固定される前記固定部と、前記固定部よりも突出方向の基端側に設けられ、前記固定部よりも厚み寸法が小さい振動防止部と、を備え、前記振動防止部には緩衝材が設けられる
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光モジュールと、
光学特性を分析する分析処理部と、を備えた光分析装置であって、
前記光モジュールは、前記干渉フィルターにより取り出された光を検出する検出部を備え、
前記分析処理部は、前記光モジュールの前記検出部により検出された光に基づいて、前記光の光学特性を分析する
ことを特徴とする光分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−185427(P2012−185427A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49931(P2011−49931)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】