光伝送モジュール
【課題】フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子を用いてもフリップチップ実装を実現でき、かつ、放熱性に優れた光伝送モジュールを提供する。
【解決手段】基板2はケース筐体8に収納され、基板2に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子3を、基板2にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、光素子3の搭載面と反対側の面をベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成したものである。
【解決手段】基板2はケース筐体8に収納され、基板2に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子3を、基板2にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、光素子3の搭載面と反対側の面をベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成したものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に光素子をフリップチップ実装した光伝送モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)などの光素子を基板に実装する方法として、フリップチップ実装が注目されている。フリップチップ実装は、光素子と基板とを、Auバンプ、半田バンプなどのバンプを介して電気的に接続する実装方法である。
【0003】
図8(a)、(b)に示すように、フリップチップ実装用の光素子100は2列の電極(パッド)101を有する。フリップチップ実装用の光素子100では、1つの光入出力部(発光部あるいは受光部)102に対して、アノード電極101aとカソード電極(あるいはダミーパッド)101bがそれぞれ形成されており、光入出力部102の両側に各電極101a,101bが配置されている。
【0004】
フリップチップ実装用の光素子100では、光入出力部102の両側の電極101a,101bをそれぞれ基板103にバンプ接続するため、バンプ104が脚となって光素子100が安定な姿勢で基板103に実装される。
【0005】
フリップチップ実装用の光素子100を用いた光伝送モジュールを図9(a)〜(c)に示す。図9(a)は光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図9(b)はその裏面からみた平面図、図9(c)はそのA部拡大図である。
【0006】
図9(a)〜(c)に示すように、光伝送モジュール110は、配線パターン111が形成された基板112に、光素子100と光素子100を駆動するIC113をフリップチップ実装したものである。基板112としては、光素子100が出射する光(あるいは受光する光)に対して透明なものを用いる。光素子100のアノード電極101aは、配線パターン111を介してIC113と電気的に接続され、光素子100のカソード電極101bは、基板112のグランド電極114に電気的に接続される。
【0007】
フリップチップ実装では、実装面積を小さくでき、また、その配線が短いために、インピーダンス整合などの電気特性が優れるという特徴がある。
【0008】
一方、光素子を基板に実装する方法として、ワイヤボンディングが知られている。ワイヤボンディングでは、図10(a)に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120を用い、光素子120の電極101が形成されていない面を基板(ベース)122に実装し、電極101をワイヤ123を介して基板122の配線パターンや他の素子と電気的に接続する。
【0009】
図10(b)に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120は、光入出力部102の一側のみに電極101が一列に形成されている。よって、ワイヤボンディング用の光素子120は、図8(b)のフリップチップ実装用の光素子100と比較して小型である。
【0010】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−127796号公報
【特許文献2】特開2006−23777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一般的に、ワイヤボンディング用の光素子120は、フリップチップ実装用の光素子100よりも、素子全体の大きさ(面積)が小型である等の理由から、価格が安い。光素子の価格はウエハからの取り数によって左右されるため、面積が小さい方が安くなるためである。したがって、コストの観点から、光素子としてはワイヤボンディング用の光素子120を用いることが望ましい。
【0013】
しかし、ワイヤボンディングでは、ワイヤ123がある程度の長さを有するため、ワイヤ123に起因するインダクタンス成分が発生してしまい、特性インピーダンスの調整が困難となり、その結果、高周波特性が劣化してしまう問題がある。したがって、インピーダンス整合の観点からは、インダクタンス成分が発生しないフリップチップ実装を採用することが望ましい。したがって、ワイヤボンディング用の光素子120を用いて、フリップチップ実装を実現したいという要求がある。
【0014】
しかしながら、図11に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120を基板131にフリップチップ実装すると、ワイヤボンディング用の光素子120は1列の電極102しか有さないために、光素子120が基板131に対して傾斜してしまい、光素子120の光軸が傾斜してしまうという問題がある。
【0015】
また、光素子100(あるいは120)は駆動時に熱を発生させるので、光素子100(あるいは120)の熱による特性劣化を抑制するために、効率よく放熱を行う必要がある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子を用いてもフリップチップ実装を実現でき、かつ、放熱性に優れた光伝送モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、基板はケース筐体に収納され、基板に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子を、基板にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、前記光素子の搭載面と反対側の面をベース部材に接合してフリップチップ実装用モジュールを形成し、そのフリップチップ実装用モジュールを前記基板にフリップチップ実装すると共に、前記フリップチップ実装用モジュールをケース筐体と当接させて放熱路を形成した光伝送モジュールである。
【0018】
前記フリップチップ実装用モジュールと前記ケース筐体とを当接させる際に、前記ベース部材を放熱シートを介して前記ケース筐体に接触させるとよい。
【0019】
前記フリップチップ実装用モジュールのフリップチップ実装は、前記光素子の電極と前記ベース部材とを前記基板にバンプ接続することでなされるとよい。
【0020】
前記ベース部材に、前記光素子を接合し、さらに、前記光素子を駆動するICを接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装してもよい。
【0021】
前記光素子は、その搭載面と反対側の面にカソード電極が形成されており、前記ベース部材が導電性部材からなり、該光素子のカソード電極と前記ベース部材とが導電性接着剤を介して接合され、前記ベース部材と前記基板のグランド電極とがバンプを介して電気的に接続されてもよい。
【0022】
前記ベース部材に前記光素子を接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記光素子の電極を前記基板にバンプ接続して前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装すると共に、前記ベース部材を前記ケース筐体に固定してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子を用いてもフリップチップ実装を実現でき、かつ、放熱性に優れた光伝送モジュールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図2】図2(a)は、光入出力部毎に1つの電極が形成された光素子の斜視図であり、図2(b)は、光入出力部毎に2つの電極が形成された光素子の斜視図である。
【図3】図2(a)の光素子において、電極が形成された面と反対側の面がカソード電極となることを説明する図である。
【図4】図1の光伝送モジュールにおいて、光ファイバと光素子を光結合させる構造を説明する概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図7】図7(a)は、図5の光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図7(b)はその裏面からみた平面図であり、図7(c)は、そのフリップチップ実装用モジュールの斜視図である。
【図8】図8(a)は、フリップチップ実装用の光素子の概略断面図であり、図8(b)は、その斜視図である。
【図9】図9(a)は、従来の光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図9(b)はその裏面からみた平面図、図9(c)はそのA部拡大図である。
【図10】図10(a)は、ワイヤボンディング用の光素子を実装した光伝送モジュールの概略断面図であり、図10(b)は、ワイヤボンディング用の光素子の斜視図である。
【図11】図11(b)の光素子を基板にフリップチップ実装したときの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0026】
本発明の光伝送モジュールは、例えば、光トランシーバとして用いられるものである。
【0027】
図1は、本実施形態に係る光伝送モジュールの概略断面図である。
【0028】
図1に示すように、光伝送モジュール1は、基板2に搭載する側の搭載面Fに電極が1列に形成された光素子3を、基板2にフリップチップ実装したものであり、光素子3の搭載面と反対側の面Rをベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成したものである。
【0029】
光素子3は、ワイヤボンディング用の光素子である。本実施形態では、光素子3として、アレイ状のVCSELを用いる場合を説明する。光素子3をアレイ状とするのは、伝送容量を増大させるためである。光素子3はこれに限定されず、アレイ状でない光素子を用いてもよいし、また、VCSEL以外の他の発光素子でもよく、フォトダイオードなどの受光素子であってもよい。
【0030】
光素子3は、図2(a)、(b)に示すように、1列に形成された複数の発光部(光入出力部)31と、その発光部31の一側に1列に形成された複数の電極32とを備える。
【0031】
図2(a)は、発光部31毎に1つの電極32が形成された光素子3を示し、図2(b)は、発光部31毎に、アノードとなる電極32aと、カソードとなる電極(あるいはダミーパッド)32bの2つの電極32が形成された光素子3を示す。図2(a)の光素子3では、図3に示すように、電極32がアノードとなり、電極32が形成された面と反対側の面(すなわち、搭載面と反対側の面R)にカソード電極が形成される。
【0032】
本発明では、図2(a)、(b)のどちらの光素子3も用いることもできる。本実施形態では、図2(a)の光素子3を用いる場合を説明する。
【0033】
基板2としては、光素子3が出射する光(あるいは受光する光)に対して透明な部材からなるものを用いるとよい。基板2には、所定の配線パターンが形成され、光素子3を駆動するためのIC6がフリップチップ実装される。基板2は透明な部材に限定されず、例えば、光素子3が出射する光(あるいは受光する光)を通過させるための穴を形成したものを用いてもよい。
【0034】
ベース部材4は、光素子3を支持するためのものであり、基板4と略平行に形成された平行部4aと、平行部4aから略垂直に基板2側に延びる垂直部4bとからなり、断面視で略Γ字状に形成される。このベース部材4の平行部4aの基板2側の面に、光素子3の搭載面と反対側の面Rを接合して、フリップチップ実装用モジュール5を形成する。このとき、光素子3の搭載面Fと、ベース部材4の垂直部4bの基板2側の面の高さが一致するようにされる。
【0035】
フリップチップ実装用モジュール5を基板2に実装する際には、光素子3の電極32とベース部材4の垂直部4bとを基板2にバンプ接続する。バンプ7としては、Auバンプや半田バンプなどを用いるとよい。
【0036】
また、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて、光素子3で発生する熱を放熱するための放熱路を形成する。ケース筐体8は、基板2、光素子3、IC6を収納、保護するためのものであり、基板2、光素子3、IC6を覆うように形成される。ケース筐体8は、例えば金属からなる。また、ケース筐体8は、フリップチップ実装用モジュール5を当接する一部分を金属とし、他の部分を金属以外の材料、例えば、プラスチックで形成してもよい。
【0037】
フリップチップ実装用モジュール5とケース筐体8とを当接させる際には、ベース部材4の平行部4aを放熱シート(図示せず)を介してケース筐体8に接触させるようにするとよい。放熱シートは絶縁性部材からなり、ベース部材4とケース筐体8は放熱シートを介することにより、電気的に絶縁される。これにより、光素子3で発生した熱は、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8からなる放熱路を介して外部に放熱される。ベース部材4としては、熱伝導性の高い材料からなるものを用いるとよい。
【0038】
また、本実施形態では、図2(a)の光素子3を用いるため、光素子3のカソード電極(搭載面と反対側の面R)を基板2のグランド電極に電気的に接続する必要がある。
【0039】
そのため、本実施形態では、ベース部材4を導電性部材で形成すると共に、光素子3のカソード電極とベース部材とを導電性接着剤を介して接合し、さらに、ベース部材4の垂直部4bを、バンプ7を介して基板2のグランド電極に電気的に接続した。これにより、光素子3のカソード電極は、ベース部材4、バンプ7を介して基板2のグランド電極に電気的に接続される。
【0040】
ベース部材4としては、熱伝導性が高くかつ導電性の材料を用いるとよく、例えば、線膨張係数の値が光素子3と近いコバール(鉄にコバルト、ニッケルを配合した合金)を用いるとよい。また、コバールの腐食を防ぐために、表面に金めっき等のめっきを施してもよい。図2(b)の光素子3を用いる場合は、ベース部材4を導電性部材で形成する必要はない。
【0041】
図4に示すように、光伝送モジュール1では、基板2のフリップチップ実装用モジュール5を実装した面とは反対側に、レンズブロック41を設けると共に、レンズブロック41と対向するように光ファイバ42を配置し、レンズブロック41を介して、光ファイバ42と光素子3とを光結合させる。レンズブロック41および光ファイバ42は、図示しない支持部材やケース筐体8により支持される。
【0042】
本実施形態の作用を説明する。
【0043】
本実施形態に係る光伝送モジュール1では、光素子3の搭載面と反対側の面Rをベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成している。
【0044】
これにより、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子3を用いても、フリップチップ実装を実現することが可能となる。ワイヤボンディング用の光素子3を用いることにより、コストを抑制することができ、また、フリップチップ実装を実現できるため、良好な高周波特性を得ることが可能となる。
【0045】
また、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させることにより、光素子3で発生した熱を、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8を介して外部に放熱することが可能となり、放熱性の優れた光伝送モジュール1を実現できる。
【0046】
さらに、光素子3とベース部材4とを接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成しているため、取り扱いが容易となる。
【0047】
また、ベース部材4として導電性部材からなるものを用い、光素子3とベース部材4とを導電性接着剤を介して接合し、かつ、ベース部材4と基板2のグランド電極とをバンプ7を介して電気的に接続することで、搭載面と反対側の面Rにカソード電極が形成された光素子3(図2(a)参照)を用いることが可能となり、よりコストを抑制することができる。
【0048】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【0049】
図5に示す光伝送モジュール51は、図1の光伝送モジュール1において、ベース部材4に、さらに、光素子3を駆動するIC6を接合してフリップチップ実装用モジュール52を形成し、光素子3の電極、ベース部材4、およびIC6を基板2にバンプ接続して、フリップチップ実装用モジュール52をフリップチップ実装したものである。ベース部材4の平行部4aには、光素子3の搭載面FとIC6の基板2側の面の高さを一致させるため、適宜段差が形成される。
【0050】
光伝送モジュール51によれば、光素子3、ベース部材4、およびIC6がフリップチップ実装用モジュール52として一体に形成されるため、取り扱いがさらに容易となり、かつ、基板2とフリップチップ実装用モジュール52との接続点が増えるため、光素子3をより安定して基板2に実装することが可能となる。
【0051】
また、IC6とベース部材4を接合しているため、光素子3で発生する熱のみならず、IC6で発生する熱も、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8を介して外部に放熱することが可能となり、放熱性に優れた光伝送モジュール51を実現できる。
【0052】
図6に示す光伝送モジュール61は、図1の光伝送モジュール1において、ベース部材4の垂直部4bを除き、ベース部材4と基板2との接続をなくしたものである。すなわち、光伝送モジュール61は、ベース部材4に光素子3を接合してフリップチップ実装用モジュール62を形成し、光素子3の電極を基板2にバンプ接続してフリップチップ実装用モジュール62をフリップチップ実装すると共に、ベース部材4をケース筐体8に固定することで、光素子3を、ベース部材4を介してケース筐体8に支持させるようにしたものである。
【0053】
光伝送モジュール61によれば、光伝送モジュール1,51と同様に、光素子3を安定して基板2に実装することができる。
【0054】
また、本発明の光伝送モジュールにおける配線パターンの一例を図7(a)、(b)に示す。図7(a)、(b)では、一例として、図5の光伝送モジュール51を示している。図7(c)は、光伝送モジュール51のフリップチップ実装用モジュール52の斜視図である。
【0055】
図7(a)〜(c)に示すように、基板2には所定の配線パターン91が形成されており、光素子3とIC6とは、配線パターン91を介して電気的に接続される。IC6には、他の素子や電源供給部と接続するための多数の配線パターン91が接続される。また、ベース部材4の垂直部4bは、バンプ7を介して基板2のグランド電極92に接続される。図7(a)、(b)では図示していないが、フリップチップ実装用モジュール52は、放熱シートを介してケース筐体8に当接するように構成されている。
【0056】
本発明は、上記実施形態には限定されず、当業者にとって想到し得る本明細書に説明された基本的教示の範囲に含まれる全ての変更、および代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0057】
1 光伝送モジュール
2 基板
3 光素子
4 ベース部材
5 フリップチップ実装用モジュール
6 IC
7 バンプ
8 ケース筐体
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に光素子をフリップチップ実装した光伝送モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)などの光素子を基板に実装する方法として、フリップチップ実装が注目されている。フリップチップ実装は、光素子と基板とを、Auバンプ、半田バンプなどのバンプを介して電気的に接続する実装方法である。
【0003】
図8(a)、(b)に示すように、フリップチップ実装用の光素子100は2列の電極(パッド)101を有する。フリップチップ実装用の光素子100では、1つの光入出力部(発光部あるいは受光部)102に対して、アノード電極101aとカソード電極(あるいはダミーパッド)101bがそれぞれ形成されており、光入出力部102の両側に各電極101a,101bが配置されている。
【0004】
フリップチップ実装用の光素子100では、光入出力部102の両側の電極101a,101bをそれぞれ基板103にバンプ接続するため、バンプ104が脚となって光素子100が安定な姿勢で基板103に実装される。
【0005】
フリップチップ実装用の光素子100を用いた光伝送モジュールを図9(a)〜(c)に示す。図9(a)は光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図9(b)はその裏面からみた平面図、図9(c)はそのA部拡大図である。
【0006】
図9(a)〜(c)に示すように、光伝送モジュール110は、配線パターン111が形成された基板112に、光素子100と光素子100を駆動するIC113をフリップチップ実装したものである。基板112としては、光素子100が出射する光(あるいは受光する光)に対して透明なものを用いる。光素子100のアノード電極101aは、配線パターン111を介してIC113と電気的に接続され、光素子100のカソード電極101bは、基板112のグランド電極114に電気的に接続される。
【0007】
フリップチップ実装では、実装面積を小さくでき、また、その配線が短いために、インピーダンス整合などの電気特性が優れるという特徴がある。
【0008】
一方、光素子を基板に実装する方法として、ワイヤボンディングが知られている。ワイヤボンディングでは、図10(a)に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120を用い、光素子120の電極101が形成されていない面を基板(ベース)122に実装し、電極101をワイヤ123を介して基板122の配線パターンや他の素子と電気的に接続する。
【0009】
図10(b)に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120は、光入出力部102の一側のみに電極101が一列に形成されている。よって、ワイヤボンディング用の光素子120は、図8(b)のフリップチップ実装用の光素子100と比較して小型である。
【0010】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−127796号公報
【特許文献2】特開2006−23777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一般的に、ワイヤボンディング用の光素子120は、フリップチップ実装用の光素子100よりも、素子全体の大きさ(面積)が小型である等の理由から、価格が安い。光素子の価格はウエハからの取り数によって左右されるため、面積が小さい方が安くなるためである。したがって、コストの観点から、光素子としてはワイヤボンディング用の光素子120を用いることが望ましい。
【0013】
しかし、ワイヤボンディングでは、ワイヤ123がある程度の長さを有するため、ワイヤ123に起因するインダクタンス成分が発生してしまい、特性インピーダンスの調整が困難となり、その結果、高周波特性が劣化してしまう問題がある。したがって、インピーダンス整合の観点からは、インダクタンス成分が発生しないフリップチップ実装を採用することが望ましい。したがって、ワイヤボンディング用の光素子120を用いて、フリップチップ実装を実現したいという要求がある。
【0014】
しかしながら、図11に示すように、ワイヤボンディング用の光素子120を基板131にフリップチップ実装すると、ワイヤボンディング用の光素子120は1列の電極102しか有さないために、光素子120が基板131に対して傾斜してしまい、光素子120の光軸が傾斜してしまうという問題がある。
【0015】
また、光素子100(あるいは120)は駆動時に熱を発生させるので、光素子100(あるいは120)の熱による特性劣化を抑制するために、効率よく放熱を行う必要がある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子を用いてもフリップチップ実装を実現でき、かつ、放熱性に優れた光伝送モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、基板はケース筐体に収納され、基板に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子を、基板にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、前記光素子の搭載面と反対側の面をベース部材に接合してフリップチップ実装用モジュールを形成し、そのフリップチップ実装用モジュールを前記基板にフリップチップ実装すると共に、前記フリップチップ実装用モジュールをケース筐体と当接させて放熱路を形成した光伝送モジュールである。
【0018】
前記フリップチップ実装用モジュールと前記ケース筐体とを当接させる際に、前記ベース部材を放熱シートを介して前記ケース筐体に接触させるとよい。
【0019】
前記フリップチップ実装用モジュールのフリップチップ実装は、前記光素子の電極と前記ベース部材とを前記基板にバンプ接続することでなされるとよい。
【0020】
前記ベース部材に、前記光素子を接合し、さらに、前記光素子を駆動するICを接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装してもよい。
【0021】
前記光素子は、その搭載面と反対側の面にカソード電極が形成されており、前記ベース部材が導電性部材からなり、該光素子のカソード電極と前記ベース部材とが導電性接着剤を介して接合され、前記ベース部材と前記基板のグランド電極とがバンプを介して電気的に接続されてもよい。
【0022】
前記ベース部材に前記光素子を接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記光素子の電極を前記基板にバンプ接続して前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装すると共に、前記ベース部材を前記ケース筐体に固定してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子を用いてもフリップチップ実装を実現でき、かつ、放熱性に優れた光伝送モジュールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図2】図2(a)は、光入出力部毎に1つの電極が形成された光素子の斜視図であり、図2(b)は、光入出力部毎に2つの電極が形成された光素子の斜視図である。
【図3】図2(a)の光素子において、電極が形成された面と反対側の面がカソード電極となることを説明する図である。
【図4】図1の光伝送モジュールにおいて、光ファイバと光素子を光結合させる構造を説明する概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す光伝送モジュールの概略断面図である。
【図7】図7(a)は、図5の光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図7(b)はその裏面からみた平面図であり、図7(c)は、そのフリップチップ実装用モジュールの斜視図である。
【図8】図8(a)は、フリップチップ実装用の光素子の概略断面図であり、図8(b)は、その斜視図である。
【図9】図9(a)は、従来の光伝送モジュールの平面図および側面図であり、図9(b)はその裏面からみた平面図、図9(c)はそのA部拡大図である。
【図10】図10(a)は、ワイヤボンディング用の光素子を実装した光伝送モジュールの概略断面図であり、図10(b)は、ワイヤボンディング用の光素子の斜視図である。
【図11】図11(b)の光素子を基板にフリップチップ実装したときの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0026】
本発明の光伝送モジュールは、例えば、光トランシーバとして用いられるものである。
【0027】
図1は、本実施形態に係る光伝送モジュールの概略断面図である。
【0028】
図1に示すように、光伝送モジュール1は、基板2に搭載する側の搭載面Fに電極が1列に形成された光素子3を、基板2にフリップチップ実装したものであり、光素子3の搭載面と反対側の面Rをベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成したものである。
【0029】
光素子3は、ワイヤボンディング用の光素子である。本実施形態では、光素子3として、アレイ状のVCSELを用いる場合を説明する。光素子3をアレイ状とするのは、伝送容量を増大させるためである。光素子3はこれに限定されず、アレイ状でない光素子を用いてもよいし、また、VCSEL以外の他の発光素子でもよく、フォトダイオードなどの受光素子であってもよい。
【0030】
光素子3は、図2(a)、(b)に示すように、1列に形成された複数の発光部(光入出力部)31と、その発光部31の一側に1列に形成された複数の電極32とを備える。
【0031】
図2(a)は、発光部31毎に1つの電極32が形成された光素子3を示し、図2(b)は、発光部31毎に、アノードとなる電極32aと、カソードとなる電極(あるいはダミーパッド)32bの2つの電極32が形成された光素子3を示す。図2(a)の光素子3では、図3に示すように、電極32がアノードとなり、電極32が形成された面と反対側の面(すなわち、搭載面と反対側の面R)にカソード電極が形成される。
【0032】
本発明では、図2(a)、(b)のどちらの光素子3も用いることもできる。本実施形態では、図2(a)の光素子3を用いる場合を説明する。
【0033】
基板2としては、光素子3が出射する光(あるいは受光する光)に対して透明な部材からなるものを用いるとよい。基板2には、所定の配線パターンが形成され、光素子3を駆動するためのIC6がフリップチップ実装される。基板2は透明な部材に限定されず、例えば、光素子3が出射する光(あるいは受光する光)を通過させるための穴を形成したものを用いてもよい。
【0034】
ベース部材4は、光素子3を支持するためのものであり、基板4と略平行に形成された平行部4aと、平行部4aから略垂直に基板2側に延びる垂直部4bとからなり、断面視で略Γ字状に形成される。このベース部材4の平行部4aの基板2側の面に、光素子3の搭載面と反対側の面Rを接合して、フリップチップ実装用モジュール5を形成する。このとき、光素子3の搭載面Fと、ベース部材4の垂直部4bの基板2側の面の高さが一致するようにされる。
【0035】
フリップチップ実装用モジュール5を基板2に実装する際には、光素子3の電極32とベース部材4の垂直部4bとを基板2にバンプ接続する。バンプ7としては、Auバンプや半田バンプなどを用いるとよい。
【0036】
また、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて、光素子3で発生する熱を放熱するための放熱路を形成する。ケース筐体8は、基板2、光素子3、IC6を収納、保護するためのものであり、基板2、光素子3、IC6を覆うように形成される。ケース筐体8は、例えば金属からなる。また、ケース筐体8は、フリップチップ実装用モジュール5を当接する一部分を金属とし、他の部分を金属以外の材料、例えば、プラスチックで形成してもよい。
【0037】
フリップチップ実装用モジュール5とケース筐体8とを当接させる際には、ベース部材4の平行部4aを放熱シート(図示せず)を介してケース筐体8に接触させるようにするとよい。放熱シートは絶縁性部材からなり、ベース部材4とケース筐体8は放熱シートを介することにより、電気的に絶縁される。これにより、光素子3で発生した熱は、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8からなる放熱路を介して外部に放熱される。ベース部材4としては、熱伝導性の高い材料からなるものを用いるとよい。
【0038】
また、本実施形態では、図2(a)の光素子3を用いるため、光素子3のカソード電極(搭載面と反対側の面R)を基板2のグランド電極に電気的に接続する必要がある。
【0039】
そのため、本実施形態では、ベース部材4を導電性部材で形成すると共に、光素子3のカソード電極とベース部材とを導電性接着剤を介して接合し、さらに、ベース部材4の垂直部4bを、バンプ7を介して基板2のグランド電極に電気的に接続した。これにより、光素子3のカソード電極は、ベース部材4、バンプ7を介して基板2のグランド電極に電気的に接続される。
【0040】
ベース部材4としては、熱伝導性が高くかつ導電性の材料を用いるとよく、例えば、線膨張係数の値が光素子3と近いコバール(鉄にコバルト、ニッケルを配合した合金)を用いるとよい。また、コバールの腐食を防ぐために、表面に金めっき等のめっきを施してもよい。図2(b)の光素子3を用いる場合は、ベース部材4を導電性部材で形成する必要はない。
【0041】
図4に示すように、光伝送モジュール1では、基板2のフリップチップ実装用モジュール5を実装した面とは反対側に、レンズブロック41を設けると共に、レンズブロック41と対向するように光ファイバ42を配置し、レンズブロック41を介して、光ファイバ42と光素子3とを光結合させる。レンズブロック41および光ファイバ42は、図示しない支持部材やケース筐体8により支持される。
【0042】
本実施形態の作用を説明する。
【0043】
本実施形態に係る光伝送モジュール1では、光素子3の搭載面と反対側の面Rをベース部材4に接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成し、そのフリップチップ実装用モジュール5を基板2にフリップチップ実装すると共に、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させて放熱路を形成している。
【0044】
これにより、フリップチップ実装用でないワイヤボンディング用の光素子3を用いても、フリップチップ実装を実現することが可能となる。ワイヤボンディング用の光素子3を用いることにより、コストを抑制することができ、また、フリップチップ実装を実現できるため、良好な高周波特性を得ることが可能となる。
【0045】
また、フリップチップ実装用モジュール5をケース筐体8と当接させることにより、光素子3で発生した熱を、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8を介して外部に放熱することが可能となり、放熱性の優れた光伝送モジュール1を実現できる。
【0046】
さらに、光素子3とベース部材4とを接合してフリップチップ実装用モジュール5を形成しているため、取り扱いが容易となる。
【0047】
また、ベース部材4として導電性部材からなるものを用い、光素子3とベース部材4とを導電性接着剤を介して接合し、かつ、ベース部材4と基板2のグランド電極とをバンプ7を介して電気的に接続することで、搭載面と反対側の面Rにカソード電極が形成された光素子3(図2(a)参照)を用いることが可能となり、よりコストを抑制することができる。
【0048】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【0049】
図5に示す光伝送モジュール51は、図1の光伝送モジュール1において、ベース部材4に、さらに、光素子3を駆動するIC6を接合してフリップチップ実装用モジュール52を形成し、光素子3の電極、ベース部材4、およびIC6を基板2にバンプ接続して、フリップチップ実装用モジュール52をフリップチップ実装したものである。ベース部材4の平行部4aには、光素子3の搭載面FとIC6の基板2側の面の高さを一致させるため、適宜段差が形成される。
【0050】
光伝送モジュール51によれば、光素子3、ベース部材4、およびIC6がフリップチップ実装用モジュール52として一体に形成されるため、取り扱いがさらに容易となり、かつ、基板2とフリップチップ実装用モジュール52との接続点が増えるため、光素子3をより安定して基板2に実装することが可能となる。
【0051】
また、IC6とベース部材4を接合しているため、光素子3で発生する熱のみならず、IC6で発生する熱も、ベース部材4、放熱シート、ケース筐体8を介して外部に放熱することが可能となり、放熱性に優れた光伝送モジュール51を実現できる。
【0052】
図6に示す光伝送モジュール61は、図1の光伝送モジュール1において、ベース部材4の垂直部4bを除き、ベース部材4と基板2との接続をなくしたものである。すなわち、光伝送モジュール61は、ベース部材4に光素子3を接合してフリップチップ実装用モジュール62を形成し、光素子3の電極を基板2にバンプ接続してフリップチップ実装用モジュール62をフリップチップ実装すると共に、ベース部材4をケース筐体8に固定することで、光素子3を、ベース部材4を介してケース筐体8に支持させるようにしたものである。
【0053】
光伝送モジュール61によれば、光伝送モジュール1,51と同様に、光素子3を安定して基板2に実装することができる。
【0054】
また、本発明の光伝送モジュールにおける配線パターンの一例を図7(a)、(b)に示す。図7(a)、(b)では、一例として、図5の光伝送モジュール51を示している。図7(c)は、光伝送モジュール51のフリップチップ実装用モジュール52の斜視図である。
【0055】
図7(a)〜(c)に示すように、基板2には所定の配線パターン91が形成されており、光素子3とIC6とは、配線パターン91を介して電気的に接続される。IC6には、他の素子や電源供給部と接続するための多数の配線パターン91が接続される。また、ベース部材4の垂直部4bは、バンプ7を介して基板2のグランド電極92に接続される。図7(a)、(b)では図示していないが、フリップチップ実装用モジュール52は、放熱シートを介してケース筐体8に当接するように構成されている。
【0056】
本発明は、上記実施形態には限定されず、当業者にとって想到し得る本明細書に説明された基本的教示の範囲に含まれる全ての変更、および代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0057】
1 光伝送モジュール
2 基板
3 光素子
4 ベース部材
5 フリップチップ実装用モジュール
6 IC
7 バンプ
8 ケース筐体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板はケース筐体に収納され、基板に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子を、基板にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、前記光素子の搭載面と反対側の面をベース部材に接合してフリップチップ実装用モジュールを形成し、そのフリップチップ実装用モジュールを前記基板にフリップチップ実装すると共に、前記フリップチップ実装用モジュールをケース筐体と当接させて放熱路を形成したことを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項2】
前記フリップチップ実装用モジュールと前記ケース筐体とを当接させる際に、前記ベース部材を放熱シートを介して前記ケース筐体に接触させる請求項1記載の光伝送モジュール。
【請求項3】
前記フリップチップ実装用モジュールのフリップチップ実装は、前記光素子の電極と前記ベース部材とを前記基板にバンプ接続することでなされる請求項1または2記載の光伝送モジュール。
【請求項4】
前記ベース部材に、前記光素子を接合し、さらに、前記光素子を駆動するICを接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装する請求項1〜3いずれかに記載の光伝送モジュール。
【請求項5】
前記光素子は、その搭載面と反対側の面にカソード電極が形成されており、前記ベース部材が導電性部材からなり、該光素子のカソード電極と前記ベース部材とが導電性接着剤を介して接合され、前記ベース部材と前記基板のグランド電極とがバンプを介して電気的に接続される請求項1〜4いずれかに記載の光伝送モジュール。
【請求項6】
前記ベース部材に前記光素子を接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記光素子の電極を前記基板にバンプ接続して前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装すると共に、前記ベース部材を前記ケース筐体に固定する請求項1記載の光伝送モジュール。
【請求項1】
基板はケース筐体に収納され、基板に搭載する側の面に電極が1列に形成された光素子を、基板にフリップチップ実装する光伝送モジュールであって、前記光素子の搭載面と反対側の面をベース部材に接合してフリップチップ実装用モジュールを形成し、そのフリップチップ実装用モジュールを前記基板にフリップチップ実装すると共に、前記フリップチップ実装用モジュールをケース筐体と当接させて放熱路を形成したことを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項2】
前記フリップチップ実装用モジュールと前記ケース筐体とを当接させる際に、前記ベース部材を放熱シートを介して前記ケース筐体に接触させる請求項1記載の光伝送モジュール。
【請求項3】
前記フリップチップ実装用モジュールのフリップチップ実装は、前記光素子の電極と前記ベース部材とを前記基板にバンプ接続することでなされる請求項1または2記載の光伝送モジュール。
【請求項4】
前記ベース部材に、前記光素子を接合し、さらに、前記光素子を駆動するICを接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装する請求項1〜3いずれかに記載の光伝送モジュール。
【請求項5】
前記光素子は、その搭載面と反対側の面にカソード電極が形成されており、前記ベース部材が導電性部材からなり、該光素子のカソード電極と前記ベース部材とが導電性接着剤を介して接合され、前記ベース部材と前記基板のグランド電極とがバンプを介して電気的に接続される請求項1〜4いずれかに記載の光伝送モジュール。
【請求項6】
前記ベース部材に前記光素子を接合して前記フリップチップ実装用モジュールを形成し、前記光素子の電極を前記基板にバンプ接続して前記フリップチップ実装用モジュールをフリップチップ実装すると共に、前記ベース部材を前記ケース筐体に固定する請求項1記載の光伝送モジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−182802(P2010−182802A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−23769(P2009−23769)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]