説明

光反射用熱硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置

【課題】 遮光性に優れた硬化物を形成できる光反射用熱硬化性樹脂組成物、それを用いた光半導体素子搭載用基板およびその製造方法、並びに、光半導体装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂成分と、充填剤成分と、を含有し、下記式(1)で示されるXが0.30〜0.70であることを特徴とする。
【数1】



[式(1)中、nは充填剤成分の成分数を示し、φはn個の充填剤成分を1番からn番まで任意に順番をつけたときにi番目の充填剤成分の光反射用熱硬化性樹脂全体における体積割合を示し、nはi番目の充填剤成分の屈折率を示し、nrejinは熱硬化性樹脂成分全体の屈折率を示す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光半導体素子と蛍光体等の波長変換手段とを組み合わせた光半導体装置などに用いられる光反射用熱硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の光半導体素子と蛍光体とを組み合わせた光半導体装置は、高エネルギー効率及び長寿命等の利点から、屋外用ディスプレイ、携帯液晶バックライト、及び車載用途等様々な用途に適用され、その需要が拡大しつつある。
【0003】
これに伴って、LEDデバイスの高輝度化が進み、素子の発熱量増大によるジャンクション温度の上昇、又は直接的な光エネルギーの増大による素子材料の劣化が問題視され、近年、熱劣化及び光劣化に対して耐性を有する素子材料の開発が課題となっている。
【0004】
こうした状況下、熱や光に起因する輝度低下の問題を防止する技術として、下記特許文献1には、光半導体素子が搭載される部位に光反射率の高いリフレクターを設けた光半導体素子搭載用基板が提案されている。また、特許文献1には、トランスファー成形によりリフレクターなどを形成することが開示されており、その材料として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒及び白色顔料などを含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が提案されている。他にも、下記特許文献2には、光半導体素子の収納パッケージの材料として、ジアリルフタレートポリマー、重合開始剤、酸化チタン及び光安定剤を含有するジアリルフタレート樹脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−140207号公報
【特許文献2】特開2008−255338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の樹脂組成物を用いて、光半導体素子を取り囲むリフレクターを形成したり光半導体素子が接続される電極間の基板反対側に通じる隙間を埋めたりした場合であっても、光半導体素子からの発光が一部透過する光漏れが発生することがある。この光漏れが多いと光半導体装置の上面へ放射されるべき光が損失するため、光半導体装置としての光取出し効率を十分に高めることが難しくなる。液晶ディスプレイなどの用途では小型のLEDデバイスが使用されるが、この場合、リフレクターの壁部分や基板の厚みがより小さくなるので特に光漏れの問題が顕在化してしまう。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遮光性に優れた硬化物を形成できる光反射用熱硬化性樹脂組成物、それを用いた光半導体素子搭載用基板およびその製造方法、並びに、光半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂成分と、充填剤成分とを含有し、下記式(1)で示されるXが0.30〜0.70であることを特徴とする。
【数1】



[式(1)中、nは充填剤成分の成分数を示し、φはn個の充填剤成分を1番からn番まで任意に順番をつけたときにi番目の充填剤成分の光反射用熱硬化性樹脂全体における体積割合を示し、nはi番目の充填剤成分の屈折率を示し、nrejinは熱硬化性樹脂成分全体の屈折率を示す。]
【0009】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物によれば、上記パラメータXが上記範囲となるように熱硬化性樹脂成分及び充填剤成分を含有することにより、遮光性に優れた硬化物を形成することができる。
【0010】
また、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物によれば、樹脂基板、金属性基板等の下地表面に硬化物を形成した場合には、下地の色を遮蔽する効果や、光による樹脂劣化などを抑制する効果を奏することができる。
【0011】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、厚みが0.1mmの硬化物を形成したときに、当該硬化物の波長460nmにおける光反射率が90%以上であることが好ましい。
【0012】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物において、充填剤成分が、屈折率が1.6〜3.0の、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機酸化物を含むことが好ましい。
【0013】
また、光反射用熱硬化性樹脂組成物を混合する際に熱硬化樹脂成分へ高充填化する観点から、上記無機酸化物の中心粒径が0.1〜20μmの範囲内にあることが好ましい。
【0014】
また、上記無機酸化物の含有量が、上記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して70〜400質量部であることが好ましい。
【0015】
従来の光反射用熱硬化性樹脂組成物において、光漏れを抑制するために酸化チタンなどの白色顔料の配合量を増量しすぎると、リフレクターなどの成形体を作製するときの成形加工性や、コーティングなどにより光反射膜を形成する際の塗工性などが損なわれ、所望の光特性を有する光半導体素子搭載用基板やLEDデバイスを製造することが困難になる場合がある。これに対して、本発明によれば、上記無機酸化物の含有量を上記範囲とした場合であっても、熱硬化性樹脂組成物成分の含有量及び比重並びに充填剤成分の屈折率及び比重から上記式(1)に基づいて光反射率及び遮光性に十分優れた硬化物を容易に得ることができる。すなわち、上記無機酸化物を上記含有量で配合してパラメータXを0.30〜0.70とした場合、光反射率、遮光性及び成形加工性を更に高水準で満足する光反射用熱硬化性樹脂組成物が実現可能となる。
【0016】
樹脂基板、金属性基板等の下地表面に硬化物を形成した場合、これを高温環境下に放置すると界面剥離、変形、破壊等の不具合を伴う可能性がある。このような不具合が発生しないためには基板との熱膨張率差が整合されていることが望ましい。そのような観点から、上記無機酸化物の含有量が、上記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して130〜400質量部であることが好ましい。
【0017】
また、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物において、上記充填剤成分が、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、架橋スチレン系樹脂及び架橋アクリル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の材質を含んでなる外殻と、屈折率が1.0〜1.1である空隙部と、を有する中空粒子を含むことが好ましい。
【0018】
また、光反射性の観点から、上記中空粒子の中心粒径が0.1〜50μmの範囲内にあることが好ましい。
【0019】
また、上記中空粒子の含有量が、上記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して20〜85質量部であることが好ましい。
【0020】
上記中空粒子の含有量を上記範囲とすることにより、光反射率、遮光性及び成形加工性を更に高水準で満足する光反射用熱硬化性樹脂組成物が実現可能となる。
【0021】
本発明はまた、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を備える光半導体素子搭載用基板を提供する。
【0022】
本発明はまた、底面及び壁面から構成される凹部を有し、当該凹部の底面が光半導体素子の搭載部であり、凹部の壁面の少なくとも一部が、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる光半導体素子搭載用基板を提供する。
【0023】
本発明はまた、基板と、当該基板上に設けられた第1の接続端子および第2の接続端子とを備え、第1の接続端子と第2の接続端子との間に、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を有する光半導体素子搭載用基板を提供する。
【0024】
本発明はまた、本発明の光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子とを有する光半導体装置を提供する。
【0025】
本発明はまた、底面及び壁面から構成される凹部を有する光半導体素子搭載用基板の製造方法であって、凹部の壁面の少なくとも一部を、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形して形成する工程を備える光半導体素子搭載用基板の製造方法を提供する。
【0026】
本発明の半導体素子搭載用基板の製造方法によれば、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いる上記工程を備えることにより、リフレクターとして機能できる光反射率が十分高く且つ遮光性に優れた凹部を設けることできる。したがって、本発明の方法により得られる半導体素子搭載用基板によれば、所望の光学特性を有する光半導体装置を製造することが容易となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、遮光性に優れた硬化物を形成できる光反射用熱硬化性樹脂組成物、それを用いた光半導体素子搭載用基板およびその製造方法、並びに、光半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の光半導体素子搭載用基板の好適な一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の光半導体素子搭載用基板を製造する工程の一実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明の光半導体素子搭載用基板に光半導体素子を搭載した状態の一実施形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。
【図5】本発明の光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。
【図6】本発明の光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。
【図7】本発明に係る銅張積層板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。
【図8】本発明に係る銅張積層板を用いて作製された光半導体装置の一例を示す模式断面図である。
【図9】本発明に係る光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(光反射用熱硬化性樹脂組成物)
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂成分と、充填剤成分と、を含有し、下記式(1)で示されるXが0.30〜0.70であることを特徴とする。
【数2】



[式(1)中、nは充填剤成分の成分数を示し、φはn個の充填剤成分を1番からn番まで任意に順番をつけたときにi番目の充填剤成分の光反射用熱硬化性樹脂全体における体積割合を示し、nはi番目の充填剤成分の屈折率を示し、nrejinは熱硬化性樹脂成分全体の屈折率を示す。]
【0030】
ここで、光反射用熱硬化性樹脂の全体積Vは、各成分の質量及び比重から算出することができる。また、各充填剤成分の体積割合φiは、i番目の充填剤成分の体積を、上記で求めた熱硬化性樹脂組成物の全体積Vで割ることにより求められる。
【0031】
<熱硬化性樹脂成分及び充填剤成分の屈折率について>
本明細書において、屈折率とは、温度25℃における、d線(587.562nm,He)の光に対する値である。熱硬化性樹脂成分及び充填剤成分の屈折率は、例えば、臨界角法、プリズムカップリング法、ベッケ法、vブロック法等の原理を利用した種々の屈折計を用いて測定することができる。屈折計としては、分光計、アッベ屈折計、プルリッヒ屈折計、エリプソメーター等が挙げられる。屈折計は、測定対象物の性状(薄膜、バルク、粉体などの固体、液体)に応じて適宜選択される。測定対象物が固体の場合、例えば、測定対象物を公知の方法で薄膜化して、アッベ屈折計、エリプソメーターにより測定が可能である。また、白色顔料などの充填剤成分の屈折率は、充填剤成分を構成する化合物のバルクでの測定値或いは薄膜形状とした場合の測定値を適用してもよい。粉体を測定する場合には、ベッケ法が好適に用いられる。なお、本発明において、熱硬化性樹脂成分の屈折率は、Vブロック法(カルニュー光学製、形式KPR)により、白色顔料などの充填剤成分の屈折率は、ベッケ法(標準溶液と比較する方法)により測定される。また、充填剤成分が中空粒子である場合については、空気や不活性ガスによって内部が満たされているため、屈折率は1.0の数値を適用することができる。
【0032】
パラメータXが0.30未満であると、十分な遮光性が得られず、光漏れを防止しにくくなる。一方、パラメータXが0.7を超えると、光反射用熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が高くなるなどして、成形加工性が低下する。
【0033】
以下に、本発明で用いられる充填剤成分として好適なものを例示する。
【0034】
好ましい充填剤成分として、屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物が挙げられる。このような無機酸化物は白色顔料として好適に配合することができる。具体的には、屈折率2.5〜2.7の酸化チタン、屈折率1.9〜2.0の酸化亜鉛、屈折率1.6〜1.8の酸化アルミニウム、屈折率1.7の酸化マグネシウム、屈折率2.4の酸化ジルコニウム、屈折率1.6の水酸化アルミニウム、屈折率1.6の水酸化マグネシウムが挙げられる。本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、充填剤成分として、上記の無機酸化物のうちの1種以上含むことが好ましい。更に、高屈折率の観点から、上記の無機酸化物の中でも屈折率2.5〜2.7の酸化チタンを含有することが好ましい。
【0035】
本発明では、表面処理を施した酸化チタンを配合することが好ましい。表面処理剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア等の金属酸化物;シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の有機物などが挙げられる。このような酸化チタンとしては、酸化チタン(TiO)としての含有量が80〜97質量%に調整された微小粒子系の酸化チタンをベースに、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の有機物で表面処理された酸化チタンが挙げられる。酸化チタンの結晶型としては、屈折率2.7のルチル型、屈折率2.5のアナターゼ型及び屈折率2.6のブルッカイト型の3つの結晶型があり、特には限定されないが、屈折率と光吸収特性の観点から、ルチル型が好ましい。
【0036】
表面処理を施した酸化チタンは、シリカ、アルミナ、ジルコニア及び有機物のうちの1種以上で表面処理された酸化チタン、又は、シリカ、アルミナ及びジルコニアのうちの1種以上で表面処理された酸化チタンが好ましい。
【0037】
上記の無機酸化物は、熱硬化性樹脂成分との密着性を向上させる観点から、エポキシシラン等のシランカップリング剤を用いてさらに表面が有機処理されていてもよい。
【0038】
屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物は、光反射用熱硬化性樹脂組成物を混合する際に熱硬化樹脂成分へ高充填化する観点から、中心粒径が0.1〜20μmであることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましく、0.1〜5μmであることが更に好ましい。
【0039】
なお、本発明に用いられる酸化チタンは、その入手方法には特に制限はなく、市販の酸化チタンであってもよい。市販の酸化チタンとしては、例えば、ルチル型酸化チタンである堺化学工業(株)製のD−918、FTR−700(いずれも商品名)、石原産業(株)製のタイペークCR−50、CR−50−2、CR−60、CR−60−2、CR−63、CR−80、CR−90、CR−90−2、CR−93、CR−95、CR−97、(いずれも商品名)、テイカ(株)製のJR−403、JR−805、JR−806、JR−701、JR−800等(いずれも商品名)、冨士チタン工業(株)製のTR−600、TR−700、TR−750、TR−840、TR−900(いずれも商品名)等が挙げられる。
【0040】
ここで、酸化チタンは、原料となる天然物を、公知の硫酸法または塩酸法で製造して得られる。硫酸法と塩酸法のそれぞれから得られる酸化チタンは、屈折率が同等であるにもかかわらず、製造時に処理液から混入する元素の違いにより、酸化チタンの色すなわち反射スペクトル特性が異なるものが得られる。通常は塩酸法から得られる酸化チタンには波長460〜800nmの光反射率が高く、硫酸法から得られる酸化チタンは波長460〜800nmの光反射率が前者に劣る。本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物においては、波長460〜800nmの光反射率が高い塩酸法で製造される酸化チタンを用いることが好ましい。
【0041】
屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物の配合量は、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して、70〜400質量部であることが好ましい。係る配合量が70質量部未満であると、遮光性に優れた硬化物が得られ難い傾向があり、400質量部を超えると、樹脂組成物の成型性が低下し、基板の作製が困難となる傾向がある。
【0042】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形用とする場合には、屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物の配合量は、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して130〜400質量部であることが好ましい。本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を基板のコーティング用とする場合には、屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物の配合量は、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して130〜400質量部であることが好ましい。
【0043】
本発明においては、酸化チタンを配合し、その平均粒子径及び含有量を上記の範囲内とすることにより、表面反射率が高く且つ遮光性に優れる成形品を良好に形成できる光反射用熱硬化性樹脂組成物がより有効に実現可能となる。
【0044】
更に、別の好ましい充填剤成分として、中空粒子が挙げられる。この中空粒子は白色顔料として好適に配合することができる。中空粒子を配合する場合、熱処理や樹脂組成物の混合によって中空粒子が破壊されて中空部が失われると、遮光性が損なわれてしまう。そのため、中空粒子は、耐熱性および耐圧強度が高いものが好ましい。中空粒子の外殻を構成する材料としては、無機化合物の場合、無機ガラス、シリカ、アルミナ等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、珪酸カルシウム、炭酸ニッケル等の金属塩等が挙げられ、より具体的には珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラスが挙げられる。有機化合物の場合、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、及び、これらの架橋体等が挙げられる。また、外殻は、上記の材料の2種以上から構成されていてもよい。
【0045】
中空粒子の外殻を透過した光は中空粒子内部で反射されるため、中空部は屈折率が低い媒質で満たされていることが好ましい。そのような観点から、中空粒子内部の空間は、屈折率1.0〜1.1の空気等の混合気体によって満たされていることが好ましい。
【0046】
本発明においては、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、架橋スチレン系樹脂及び架橋アクリル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の材質を含んでなる外殻と、屈折率が1.0〜1.1である空隙部とを有する中空粒子を用いることが好ましい。なお、空隙部は、真空であってもよく、屈折率が1.0〜1.1である媒質で満たされていてもよい。媒質としては、空気、窒素やアルゴン等の不活性ガスが挙げられる。
【0047】
上記の中空粒子は、光反射性、取扱性の観点から、中心粒径が0.1〜50μmであることが好ましい。中心粒径が0.1μmより小さいと、中空粒子が不均一に分散しやすくなり、50μmより大きいと、厚みが小さい反射板を成形することが困難となり、反射率が低下する傾向にある。光反射率を高める観点から、中空粒子の中心粒径は0.1〜30μmが好ましい。
【0048】
中空粒子の配合量は、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して、20〜85質量部であることが好ましい。係る配合量が20質量部未満であると、遮光性に優れた硬化物が得られ難い傾向があり、85質量部を超えると、樹脂組成物の成型性が低下し、基板の作製が困難となる傾向がある。
【0049】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形用とする場合には、中空粒子の配合量は、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して20〜85質量部とすることが好ましく、基板のコーティング用とする場合には、熱硬化性樹脂成分100質量部に対して20〜50質量部とすることが好ましい。
【0050】
本発明においては、上記の屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物と、上記の中空粒子とを併用することが好ましく、これにより、遮光性に更に優れた光反射用熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。
【0051】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物において、成形性を向上させる観点から、上述した以外の充填剤成分を含有させることが好ましい。このような充填剤成分としては、例えば、シリカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの無機充填剤が挙げられる。これらのうち、成型性の点から、シリカが好ましい。シリカとしては、溶融球状シリカ、破砕状シリカ、微細孔を有し吸油性を発現する多孔質シリカを用いることができる。
【0052】
上記の無機充填剤を配合する場合、熱硬化性樹脂成分との密着性を向上させる観点から、カップリング剤を更に添加することができる。カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤及びチタネート系カップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、エポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系のものが挙げられる。カップリング剤の配合量は、硬化性を向上させる観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して5質量%以下であることが好ましい。また、予め上記カップリング剤で処理された無機充填剤を配合することもできる。
【0053】
上記の無機充填剤の中心粒径は、上述した屈折率が1.6〜3.0の無機酸化物や中空粒子などの白色顔料とのパッキング効率を良くする観点から、1〜100μmの範囲内にあることが好ましい。本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物における上記無機充填剤の含有量は、上記式(1)で示されるXが0.30〜0.70となる範囲で適宜設定することができる。
【0054】
次に、熱硬化性樹脂成分について説明する。本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物には、熱硬化性樹脂成分として、熱硬化性樹脂、硬化剤、硬化促進剤などを含有させることができる。
【0055】
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等、公知のものを使用することができる。光反射用熱硬化性樹脂組成物が光学材料用途や光半導体用途である場合には、光や熱により劣化しにくい特性を有する樹脂の種類が豊富である点で、エポキシ樹脂やケイ素樹脂が望ましい。熱硬化性樹脂については、その種類によって上記パラメータXの値に大きく影響するような屈折率の違いは生じにくいため、広範囲の樹脂を選択することができる。
【0056】
以下、エポキシ樹脂とその硬化剤について例示する。
【0057】
エポキシ樹脂としては、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているものを用いることができる。具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のフェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及びアルキル置換ビスフェノール等のジグリシジルエーテル、ジアミノジフェニルメタン及びイソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、並びに脂環族エポキシ樹脂が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0058】
これらのうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルイソシアヌレート、及び、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸ジグリシジルエステルが、比較的着色が少ないことから好ましい。同様の理由から、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ナジック酸及びメチルナジック酸等のジカルボン酸のジグリシジルエステルも好適である。更に、芳香環が水素化された脂環式構造を有する核水素化トリメリット酸、核水素化ピロメリット酸等のグリシジルエステルや、シラン化合物を有機溶媒、有機塩基及び水の存在下に加熱して、加水分解・縮合させることにより製造される、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンが好適なエポキシ樹脂として挙げられる。
【0059】
なお、本発明に用いられるエポキシ樹脂は、その入手方法には特に制限はなく、市販のエポキシ樹脂であってもよい。市販のエポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート{セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P、(以上、ダイセル化学工業(株)製、商品名)、ERL4221、ERL4221D、ERL4221E(以上、ダウケミカル日本(株)製、商品名)}、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート{ERL4299(ダウケミカル日本(株)製、商品名)、EXA7015(大日本インキ化学工業(株)製、商品名)}、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、リモネンジエポキシド{エピコートYX8000、エピコートYX8034、エピコートYL7170(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名)、セロキサイド2081、セロキサイド3000、エポリードGT301、エポリードGT401、EHPE3150(以上、ダイセル化学工業(株)製、商品名)}、トリグリシジルイソシアヌレート(TEPIC(日産化学製、商品名)が挙げられる。
【0060】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が配合される場合の硬化剤としては、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されている硬化剤を用いることができる。このような硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応するものであれば、特に限定されないが、着色の少ないものが好ましく、無色又は淡黄色であることがより好ましい。
【0061】
このような硬化剤としては、例えば、酸無水物系硬化剤、イソシアヌル酸誘導体系硬化剤、フェノール系硬化剤が挙げられる。酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸が挙げられる。イソシアヌル酸誘導体としては、1,3,5−トリス(1−カルボキシメチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。これらの硬化剤の中では、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸又は1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレートを用いることが好ましい。上記硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせてもよい。
【0062】
上述の硬化剤は、成形性および硬化物の機械特性の観点から、分子量が100〜400であることが好ましい。また、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香環を有する酸無水物よりも、芳香環の不飽和結合のすべてを水素化した無水物が好ましい。酸無水物系硬化剤として、ポリイミド樹脂の原料として一般的に使用される酸無水物を用いてもよい。
【0063】
本実施形態の光反射用熱硬化性樹脂組成物において、硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、1〜150質量部であることが好ましく、50〜120質量部であることがより好ましい。
【0064】
また、硬化剤は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、当該エポキシ基との反応可能な硬化剤中の活性基(酸無水物基又は水酸基)が0.5〜0.9当量となるように配合することが好ましく、0.7〜0.8当量となるように配合することがより好ましい。上記活性基が0.5当量未満では、熱硬化性樹脂組成物の硬化速度が遅くなると共に、得られる硬化体のガラス転移温度が低くなり、充分な弾性率が得られ難くなる傾向がある。一方、上記活性基が0.9当量を超えると、硬化後の強度が低下する傾向がある。
【0065】
本実施形態の光反射用熱硬化性樹脂組成物には、硬化反応を促進するために、硬化促進剤を含有させることができる。硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物、イミダゾール化合物、有機リン化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの硬化促進剤の中でも、アミン化合物、イミダゾール化合物又は有機リン化合物を用いることが好ましい。アミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノールが挙げられる。また、イミダゾール化合物として、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。更に、有機リン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフェニルボレートが挙げられる。これらの硬化促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0066】
上記硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜8質量部であることが好ましく、0.1〜3質量部であることがより好ましい。硬化促進剤の配合量が、0.01質量部未満では、十分な硬化促進効果を得られない場合があり、8質量部を超えると、得られる硬化物に変色が見られる場合がある。
【0067】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、離型剤、イオン捕捉剤等の添加剤を添加することができる。
【0068】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化後の、波長460〜800nmにおける光反射率が90%以上であることが好ましい。上記光反射率が90%未満では、光半導体装置の輝度向上に充分寄与できない傾向があり、より好ましい光反射率は95%以上である。また、光半導体装置の輝度を向上させる点で、硬化後の、波長460nmにおける光反射率が、90%以上となることが好ましく、95%以上となることがより好ましい。
【0069】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、高い光反射性及び耐熱性を必要とする光半導体素子実装用基板材料、電気絶縁材料、光半導体封止材料、接着材料、塗料材料並びにトランスファー成型用エポキシ樹脂成形材料など様々な用途において有用である。以下、トランスファー成型用エポキシ樹脂成形材料として使用する場合の光反射用熱硬化性樹脂組成物の好適な例について説明する。
【0070】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、トランスファー成形時の成形温度が180℃で、90秒間の条件で成形したときに、成形直後30秒以内のショアD硬度、即ち、熱時硬度が80〜95であることが好ましい。熱時硬度が80未満であると、成形体の硬化が阻害されており、金型から成形物を離型する際に成形物がなき別れるなど破壊されてしまう可能性がある。このような成形体の破壊が発生すると光半導体素子搭載用基板を製造する歩留りが低下し、光半導体装置を作製できなくなる。
【0071】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、成形温度180℃、成形圧力6.9MPa、成形時間60〜120秒の条件でトランスファー成形した時のバリの長さが5mm以下となることが好ましい。バリの長さが5mmを超えると、光半導体素子搭載用基板を作製する際、光半導体素子搭載領域となる開口部(凹部)に樹脂汚れが発生し、光半導体素子を搭載する際の障害となる可能性があり、また、光半導体素子と金属配線とを電気的に接続する際の障害になる可能性がある。半導体装置製造時の作業性の観点から、上記バリ長さは、3mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。
【0072】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、上記式(1)で示されるXが0.30〜0.70となるように選定され配合量が決定された、上述の各種成分を、均一に分散混合することで得ることができ、その手段や条件等は特に限定されない。光反射用熱硬化性樹脂組成物を作製する一般的な方法として、各成分を、ニーダー、ロール、エクストルーダー、らいかい機、自転と公転を組み合わせた攪拌混合機等によって混練する方法を挙げることができる。各成分を混練する際には、分散性を向上する観点から、溶融状態で行うことが好ましい。
【0073】
混練の条件は、各成分の種類や配合量により適宜決定すればよく、例えば、15〜100℃で5〜40分間混練することが好ましく、20〜100℃で10〜30分間混練することがより好ましい。混練温度が15℃未満であると、各成分を混練させ難くなり、分散性も低下する傾向にあり、100℃を超えると、熱硬化性樹脂の高分子量化が進行し、混練時に熱硬化性樹脂が硬化してしまう可能性がある。また、混練時間が5分未満であると、十分な分散効果が得られない可能性がある。混練時間が40分を超えると、熱硬化性樹脂の高分子量化が進行し、熱硬化性樹脂が硬化してしまう可能性がある。
【0074】
(光半導体素子搭載用基板)
本発明の光半導体素子搭載用基板は、底面及び壁面から構成される凹部を有し、凹部の底面が光半導体素子搭載部(光半導体素子搭載領域)であり、凹部の壁面、すなわち凹部の内周側面の少なくとも一部が本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなるものである。図1は、本発明の光半導体素子搭載用基板の一実施形態を示す斜視図である。光半導体素子搭載用基板110は、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105(第1の接続端子および第2の接続端子)と、金属配線105(第1の接続端子および第2の接続端子)間に設けられた絶縁性樹脂成形体103’と、リフレクター103とを備え、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105及び絶縁性樹脂成形体103’とリフレクター103とから形成された凹部200を有している。この凹部200の底面は、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105及び絶縁性樹脂成形体103’から構成され、凹部200の壁面はリフレクター103から構成されるものである。そして、リフレクター103及び絶縁性樹脂成形体103’が、上記本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体である。
【0075】
本発明の光半導体素子搭載用基板の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いたトランスファー成形により製造することができる。図2は、本発明の光半導体素子搭載用基板を製造する工程の一実施形態を示す概略図である。光半導体素子搭載用基板は、例えば、金属箔から打ち抜きやエッチング等の公知の方法により金属配線105を形成し、電気めっきによりNi/Agめっき104を施す工程(図2(a))、次いで、該金属配線105を所定形状の金型151に配置し、金型151の樹脂注入口150から本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を注入し、所定の条件でトランスファー成形する工程(図2(b))、そして、金型151を外す工程(図2(c))を経て製造することができる。このようにして、光半導体素子搭載用基板には、光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなるリフレクター103に周囲を囲まれてなる光半導体素子搭載領域(凹部)200が形成される。また、凹部の底面は、第1の接続端子となる金属配線105及び第2の接続端子となる金属配線105と、これらの間に設けられ光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁性樹脂成形体103’とから構成される。なお、上記トランスファー成形の条件としては、金型温度170〜200℃、より好ましくは170〜190℃、成形圧力0.5〜20MPa、より好ましくは2〜8MPaで、60〜120秒間、アフターキュア温度120℃〜180℃で1〜3時間が好ましい。
【0076】
(光半導体装置)
本発明の光半導体装置は、上記光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子とを有する。より具体的な例として、上記光半導体素子搭載用基板と、光半導体素子搭載用基板の凹部内に設けられた光半導体素子と、凹部を充填して光半導体素子を封止する蛍光体含有封止樹脂部とを備える光半導体装置が挙げられる。
【0077】
図3は、本発明の光半導体素子搭載用基板110に光半導体素子100を搭載した状態の一実施形態を示す斜視図である。図3に示すように、光半導体素子100は、光半導体素子搭載用基板110の光半導体素子搭載領域(凹部)200の所定位置に搭載され、金属配線105とボンディングワイヤ102により電気的に接続される。図4及び5は、本発明の光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。図4及び5に示すように、光半導体装置は、光半導体素子搭載用基板110と、光半導体素子搭載用基板110の凹部200内の所定位置に設けられた光半導体素子100と、凹部200を充填して光半導体素子を封止する蛍光体106を含む透明封止樹脂101からなる封止樹脂部とを備えており、光半導体素子100とNi/Agめっき104が形成された金属配線105とがボンディングワイヤ102又ははんだバンプ107により電気的に接続されている。
【0078】
図6もまた、本発明の光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。図6に示す光半導体装置では、リフレクター303が形成されたリード304上の所定位置にダイボンド材306を介してLED素子300が配置され、LED素子300とリード304とがボンディングワイヤ301により電気的に接続され、蛍光体305を含む透明封止樹脂302によりLED体素子300が封止されている。
【0079】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は光反射コート剤として用いることができる。この実施形態として、銅張積層板、光半導体素子搭載用基板及び光半導体素子について説明する。
【0080】
本発明に係る銅張積層板は、上述した本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて形成された光反射樹脂層と、該白色樹脂層上に積層された銅箔と、を備えるものである。
【0081】
図7は、本発明に係る銅張積層板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図7に示すように、銅張積層板400は、基材401と、該基材401上に積層された白色樹脂層402と、該白色樹脂層402上に積層された銅箔403と、を備えている。ここで、白色樹脂層402は、上述した本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されている。
【0082】
基材401としては、銅張積層板に用いられる基材を特に制限なく用いることができるが、例えば、エポキシ樹脂積層板等の樹脂積層板、光半導体搭載用基板などが挙げられる。
【0083】
銅張積層板400は、例えば、本発明の樹脂組成物を基材401表面に塗布し、銅箔403を重ね、加熱加圧硬化して上記樹脂組成物からなる白色樹脂層402を形成することにより作製することができる。
【0084】
本発明の樹脂組成物の基板401への塗布方法としては、例えば、印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の塗布方法を用いることができる。このとき、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物には、塗布が容易となるように溶媒を含有させることができる。
【0085】
加熱加圧の条件としては、特に限定されないが、例えば、130〜180℃、0.5〜4MPa、30〜600分間の条件で加熱加圧を行うことが好ましい。
【0086】
上記本発明に係る銅張積層板を使用し、LED実装用等の光学部材用のプリント配線板を作製することができる。なお、図7に示した銅張積層板400は、基材401の片面に白色樹脂層402及び銅箔403を積層したものであるが、本発明に係る銅張積層板は、基材401の両面に白色樹脂層402及び銅箔403をそれぞれ積層したものであってもよい。また、図7に示した銅張積層板400は、基材401上に白色樹脂層402及び銅箔403を積層したものであるが、本発明に係る銅張積層板は、基材401を用いることなく、白色樹脂層402及び銅箔403のみで構成されていてもよい。この場合、白色樹脂層402が基材としての役割をはたすこととなる。この場合、例えば、ガラスクロス等に本発明の樹脂組成物を含浸させ、硬化させたものを白色樹脂層402とすることができる。
【0087】
図8は、本発明に係る銅張積層板を用いて作製された光半導体装置の一例を示す模式断面図である。図8に示すように、光半導体装置500は、光半導体素子410と、該光半導体素子410が封止されるように設けられた透明な封止樹脂404とを備える表面実装型の発光ダイオードである。光半導体装置500において、半導体素子410は、接着層408を介して銅箔403に接着されており、ワイヤー409により銅箔403と電気的に接続されている。
【0088】
更に、本発明に係る光半導体素子搭載用基板の他の実施形態として、上述した本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて、基材上の複数の導体部材(接続端子)間に形成された白色樹脂層を備える光半導体素子搭載用基板が挙げられる。また、本発明に係る光半導体装置の他の実施形態は、上記の光半導体素子搭載用基板に光半導体素子を搭載してなるものである。
【0089】
図9は、本発明に係る光半導体装置の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図9に示すように、光半導体装置600は、基材601と、該該基材601の表面に形成された複数の導体部材602と、複数の導体部材(接続端子)602間に形成された、上記本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物からなる白色樹脂層603と、を備える光半導体素子搭載用基板に、光半導体素子610が搭載され、該光半導体素子610が封止されるように透明な封止樹脂604が設けられた、表面実装型の発光ダイオードである。光半導体装置600において、光半導体素子610は、接着層608を介して導体部材602に接着されており、ワイヤー609により導体部材602と電気的に接続されている。
【0090】
基材601としては、光半導体素子搭載用基板に用いられる基材を特に制限なく用いることができるが、例えば、エポキシ樹脂積層板等の樹脂積層板などが挙げられる。
【0091】
導体部材602は、接続端子として機能するものであり、例えば、銅箔をフォトエッチングする方法等、公知の方法により形成することができる。
【0092】
光半導体素子搭載用基板は、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を基材601上の複数の導体部材602間に塗布し、加熱硬化して上記光反射用熱硬化性樹脂組成物からなる白色樹脂層603を形成することにより作製することができる。
【0093】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の基板601への塗布方法としては、例えば、印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の塗布方法を用いることができる。このとき、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物には、塗布が容易となるように溶媒を含有させることができる。
【0094】
光反射用熱硬化性樹脂組成物の塗膜を加熱硬化する際の加熱条件としては、特に限定されないが、例えば、130〜180℃、30〜600分間の条件で加熱を行うことが好ましい。
【0095】
その後、導体部材602表面に余分に付着した樹脂成分は、バフ研磨等により除去し、導体部材602からなる回路を露出させ、光半導体素子搭載用基板とする。
【0096】
また、白色樹脂層603と導体部材602との密着性を確保するために、導体部材602に対して酸化還元処理やCZ処理(メック株式会社製)等の粗化処理を行なうことも好ましい。
【実施例】
【0097】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0098】
<光反射用熱硬化性樹脂組成物の調製>
(実施例1〜11及び比較例1〜6)
実施例1〜7、11については表1に示す配合割合(質量部)に従って、比較例1〜6については表2に示す配合割合(質量部)に従って、各成分を配合し、ミキサーによって十分に混練分散した後、ミキシングロールにより40℃で15分溶融混練することによって混練物を得た。次に、得られた混練物を冷却し、それらを粉砕することによって、光反射用熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
【0099】
実施例8〜10については、表1に示す配合割合(質量部)に従って、各成分を配合し、自転公転式攪拌混合機を使用して回転数2000rpmで3分間混合することにより、光反射用熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
【0100】
表1及び2中、*1〜11の詳細は以下のとおりである。*1〜11の比重及び屈折率については表1及び2中に示す。なお、熱硬化性樹脂成分についての比重及び屈折率は、エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化触媒の混合物の比重及び屈折率を示す。
【0101】
*1:トリスグリシジルイソシアヌレート(エポキシ当量100、日産化学社製、商品名:TEPIC−S)
*2:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業社製)
*3:ヘキサヒドロ無水フタル酸(和光純薬工業社製)
*4:テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチエート(日本化学工業社製、商品名:PX−4ET)
*5:トリメトキシエポキシシラン(東レダウコーニング社製、商品名:A−187)
*6:溶融球状シリカ(電気化学工業社製、商品名:FB−950)
*7:溶融球状シリカ(電気化学工業社製、商品名:FB−301)
*8:溶融球状シリカ(アドマテックス社製、商品名:SO−25R)
*9:酸化チタン(堺化学工業社製、商品名:FTR−700)
*10:酸化アルミニウム(アドマテックス社製、商品名:AO-802)
*11:外殻材質硼珪酸ソーダガラス中空粒子(住友3M社製、商品名:S60−HS)
【0102】
【表1】



【0103】
【表2】



【0104】
<光反射用熱硬化性樹脂組成物の評価>
実施例1〜11及び比較例1〜6で得られた光反射用熱硬化性樹脂組成物を、180℃のホットプレート上で、硬化物厚みが0.1mm±0.05mmとなるよう加圧成形した後、150℃で2時間ポストキュアして、厚み0.1mm±0.05mmのテストピースをそれぞれ作製した
【0105】
上記で得られたテストピースについて、下記に示す方法に従い、光反射率及び漏れ光を測定した。また、光反射用熱硬化性樹脂組成物の加工特性についても評価した。結果を表1及び2に示す。
【0106】
(光反射率の測定)
積分球型分光光度計V−750型(日本分光株式会社製、商品名)を用いて、波長460nmにおける上記テストピースの光学反射率(光反射率)を測定した。
【0107】
(漏れ光の測定)
漏れ光の測定には、光源として、波長460nmに波長ピークを有する発光素子を搭載し、これを取り囲むように反射枠が備えられた表面実装型光半導体装置を用いた。この表面実装型光半導体装置に対向するようにCCDカメラを設置し、発光素子からの配光分布を撮影し、最も高い輝度領域を数値化できるようにした。このとき、表面実装型光半導体装置に100mAの電流を投入すると、輝度は250000cd/mであった。
【0108】
上記で得られたテストピースを、表面実装型光半導体装置の発光素子から1mmの距離でCCDカメラを遮るように設置した。次に、表面実装型光半導体装置に100mAの電流を投入し、テストピースを透過してくる光の配光分布を撮影し、最も高い輝度領域を数値化し、漏れ光輝度(cd/m)を求めた。また、テストピースを設置していないときの輝度に対する漏れ光輝度の割合(%)を漏れ光率(対光源比)として算出した。
【0109】
(加工特性)
加工特性については以下の方法で評価した
A:下記の公知のトランスファー成形で加工可能。
B:下記の公知の印刷法で加工可能。
C:上記A及びBのいずれの方法を用いても成形することが困難。
【0110】
Aのトランスファー成形は、トランスファー成形機(エムテックスマツムラ製、品名「ATOM−FX」)を使用し、金型温度180℃、硬化時間90秒、成形圧力6.9MPa、金型締め圧20tの条件で成形する方法を適用した。金型として、縦4個×横4個のマトリックス状に配置されキャビティ数を16個に設定した一括成形用金型を用いた。キャビティサイズは1個当たり3mm角、厚み1mmとした。基板は、厚み0.25mmの銀めっきを施した銅製のリードフレームを用いた。
【0111】
Bの印刷法は、光半導体素子搭載用の電極部を耐熱性のマスキングテープで保護した基板上に、配合した材料(光反射用熱硬化性樹脂組成物)を注型し、ガラス製スキージを用いて均一に厚み0.1mmとなるように、5mm/sの速度でスキージを動作することで膜を形成した後、硬化温度150℃、硬化時間4時間、の条件で光反射用熱硬化性樹脂組成物を硬化し、予め張りつけた電極保護用マスキングテープをはがす方法を適用した。
【0112】
上記Cは、上記A及びBのいずれの方法でも加工することができなかった場合を意味する。
【0113】
表1及び表2に示すように、パラメータXが0.3から0.7の範囲内にある実施例1〜11の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、0.1mm厚みの薄い硬化物を形成した場合であっても、光反射率が高く、漏れ光が少ないことが確認された。これに対して、比較例1〜6で得られた光反射用熱硬化性樹脂組成物は、漏れ光が著しく発生した。特に、中空粒子だけを使用した比較例6に至っては、光漏れ抑制効果が得られないことがわかる。実施例3と実施例5とを比較すると、中空粒子と酸化チタンを組み合わせた実施例3の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、遮光性に更に優れた硬化物が形成されていることがわかる。一方、パラメータXが0.7を越えるほどに白色顔料を添加した場合、トランスファー成形及び印刷法のいずれの方法によっても加工を施すことが困難であった。
【0114】
本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物によれば、光半導体素子搭載用基板や光半導体装置における光取り出し効率の向上が可能となる。
【符号の説明】
【0115】
100…光半導体素子、101…透明封止樹脂、102…ボンディングワイヤ、103…光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物(リフレクター)、103’…光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物(絶縁性樹脂成形体)104…Ni/Agめっき、105…金属配線、106…蛍光体、107…はんだバンプ、110…光半導体素子搭載用基板、150…樹脂注入口、151…金型、200…光半導体素子搭載領域、300…LED素子、301…ワイヤボンド、302…透明封止樹脂、303…リフレクター、304…リード、305…蛍光体、306…ダイボンド材、400…銅張積層板、401…基材、402…白色樹脂層、403…銅箔、404…封止樹脂、408…接着層、409…ワイヤー、410…光半導体素子、500,600…光半導体装置、601…基材、602…導体部材、603…白色樹脂層、604…封止樹脂、608…接着層、609…ワイヤー、610…光半導体素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱硬化性樹脂成分と、充填剤成分と、を含有し、
下記式(1)で示されるXが0.30〜0.70である、光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【数1】



[式(1)中、nは充填剤成分の成分数を示し、φはn個の充填剤成分を1番からn番まで任意に順番をつけたときにi番目の充填剤成分の光反射用熱硬化性樹脂全体における体積割合を示し、nは前記i番目の充填剤成分の屈折率を示し、nrejinは熱硬化性樹脂成分全体の屈折率を示す。]
【請求項2】
厚みが0.1mmの硬化物を形成したときに、当該硬化物の波長460nmにおける光反射率が90%以上である、請求項1に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記充填剤成分が、屈折率が1.6〜3.0の、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の無機酸化物を含む、請求項1又は2に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記無機酸化物の中心粒径が0.1〜20μmの範囲内にある、請求項3に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記無機酸化物の含有量が、前記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して70〜400質量部である、請求項3又は4に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記無機酸化物の含有量が、前記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して130〜400質量部である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記充填剤成分が、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、架橋スチレン系樹脂及び架橋アクリル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の材質を含んでなる外殻と、屈折率が1.0〜1.1である空隙部と、を有する中空粒子を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
前記中空粒子の中心粒径が0.1〜50μmの範囲内にある、請求項7に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
前記中空粒子の含有量が、前記熱硬化性樹脂成分100質量部に対して20〜85質量部である、請求項7又は8に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を備える、光半導体素子搭載用基板。
【請求項11】
底面及び壁面から構成される凹部を有し、当該凹部の前記底面が光半導体素子の搭載部であり、
前記凹部の前記壁面の少なくとも一部が、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、光半導体素子搭載用基板。
【請求項12】
基板と、当該基板上に設けられた第1の接続端子および第2の接続端子とを備え、
前記第1の接続端子と前記第2の接続端子との間に、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を有する、光半導体素子搭載用基板。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか一項に記載の光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子と、を有する、光半導体装置。
【請求項14】
底面及び壁面から構成される凹部を有する光半導体素子搭載用基板の製造方法であって、
前記凹部の前記壁面の少なくとも一部を、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形して形成する工程、
を備える、光半導体素子搭載用基板の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−235756(P2010−235756A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84929(P2009−84929)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】