光反応性媒体
第1の周波数の放射に反応して可視的な変化を示す画像化層と、その画像化層の上にある追加の層を含む光反応性媒体。追加の層は、第1の周波数と実質的に異なる第2の周波数の電磁放射に応じて、第1の周波数に対し実質的に透明な状態から、第1の周波数に対し実質的に不透明な状態に変化することができ、また、少なくとも1つの他の層は、第1の周波数に対して不透明であるものの、画像層から反射された可視光に対し少なくとも部分的に透明である。また、レンチキュラー画像化方法が開示され、その方法では、画像化層の上にレンチキュラー層を設け、異なる方向から見る画像が異なる方向で入射する光を使用して書き込まれる。またレンチキュラー画像を表示するために使用することのできる発光ディスプレイが開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は光反応性媒体と、当該媒体に画像を書き込む方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
主に、「ジャスト・イン・タイム」の包装を行うマーケットでの使用に利用されるレーザ反応性コーティングは多数存在する。これらのコーティングは通常白色であって、特定の周波数でレーザによって活性化されると、色変化を示して、例えば、文字、バーコード及び/又は画像を生成する。このプロセスによって生成された印刷品質は、特定の目的及びマーケットに対しては十分であるが、かかるプロセスが従来のデスクトップ・プリンタと競合することは起こりそうない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのコーティングは、印刷対象の領域に色変化を引き起こす化学反応を生じさせるために多量のレーザ・エネルギを必要とする。10ワットを超えるCO2レーザが使用されているが、非常に高価で大きいばかりか、工業用レーザに分類されるので厳格な安全基準が課せられ、これは、デスクトップ用途での使用を妨げている。
【0004】
このような大きくてハイパワーのレーザ・デバイスを必要とする理由は、そのコーティング自身の化学反応に起因している。コーティングが低レベルの光に反応するように作製されたならば、コーティングが太陽光又はそのコーティングによって吸収される周波数を含むどれかほかのエネルギを受けると、瞬時に化学反応が始動して行われるであろう。それ故、被覆は、紫外線照射の影響に抗するため反応性をずっと低く作製されている。しかし、これは、画像を生成するためにずっと多くのエネルギが必要でなければならないことを意味する。
【0005】
別の印刷方式はレンチキュラー(lenticular)印刷である。この印刷は、ほとんどの場合、商品の包装から、遊戯カードや飲料カップのような目新しい品目(ノベルティ・アイテム)に至る販売促進物品(プロモーショナル・アイテム)に用いられている。このプロセスは、見る者(viewer)にどちらの目でも異なる画像を見ることを可能にさせるレンズ・シートを通して見る場合に又は両方の目がシートに対して移動するときに3Dの効果及び/又は動きを生じさせるため、一緒に織り交ぜられた(interlaced)複数の画像を用いることを含む。
【0006】
レンチキュラー画像を生成する方法は多数ある。いくつかのケースでは、オフセット印刷を使用して画像が直接レンズ・シートに印刷される。いくつかの製品は、スクリーン印刷を使用して印刷される。また、インクジェット・プリンタ又はレーザ・プリンタを用いて織り交ぜられた画像を生成し、次いでレンチキュラー・シートでその画像を覆うことも可能である。これは、レンズ・シートを施すときに複雑な準備及び位置合わせを必要とする。レンチキュラー画像を生成することの複雑さは、本格的なデスクトップでの使用を妨げている。
【0007】
従来の表示システムは通常OLED,プラズマ、LCD,バック・プロジェクション又は他の周知のシステムを含むが、高レベルのパワーを必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の説明
本発明の一態様に従い、電磁放射に反応する媒体が提供される。その媒体は、第1の周波数の放射に反応して可視的な変化を示す第1の層と、その上の追加の層を含む。追加の層は、第1の周波数と実質的に異なる第2の周波数の電磁放射に応じて、第1の周波数に対し実質的に透明な状態から、第1の周波数に対し実質的に不透明な状態に変化することができ、また、追加の層は、第1の周波数に対して不透明であるものの、画像化層(imaging layer)から反射された可視光に対し少なくとも部分的に透明である。
【0009】
このアレンジメント(機構、工夫、仕組み)の利点は、第1の周波数の光を使用して可視画像を第1の層に形成し、次いで、第2の周波数の光を使用して画像を「定着」することができるので、その後の第1の周波数による放射は、第1の層に対し、実質的に何らの可視的な差を生じさせないことである。すなわち、第1の層は、第1の周波数での低レベルの放射に対して反応し易くすることができ、したがって低出力の光源を使用することができる。
【0010】
追加の層は、第1及び第2の周波数と実質的に異なる第3の周波数の電磁放射に応じて、第1の周波数に対し実質的に不透明な状態から、第1の周波数に対し実質的に透明な状態に変化することができる。
【0011】
このアレンジメントの利点は、画像が第1の層に書き込まれるまで第1の層が第1の周波数から保護されることである。そこで、媒体は、第1の周波数を使用して書き込みをする前に、第3の周波数に露出される。
【0012】
追加の層は、第2の周波数に応じて第1の周波数に対し実質的に透明な状態から第1の周波数に対し実質的に不透明な状態に変化することができる第2の層を含むことができる。
【0013】
追加の層は、第3の周波数に応じて第1の周波数に対し実質的に不透明な状態から第1の周波数に対し実質的に透明な状態に変化することができる第3の層を含むことができる。
【0014】
第2の層は第3の層と第1の層との間に配置することができ、第3の層は第3の周波数に応じて第2の周波数に対し透明になることができる。
【0015】
これらの層は、それぞれ異なる光反応性の、又は光発色性の化合物、例えばロイコ(leuco)染料等を含むことができる。
【0016】
本発明の別の態様に従い、媒体に可視画像を書き込む方法が提供される。その方法は第1の層に可視画像を生成するために、第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することを含む。その後、追加の層が第1の周波数に対し実質的に不透明になるように、追加の層を第2の周波数の電磁放射に露出することができる。第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出する前に、追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明になるように、追加の層を第3の周波数の電磁放射に露出することができる。
【0017】
本発明の別の態様に従い、媒体に可視画像を書き込む方法が提供される。その媒体は、第1の周波数の放射に反応して可視的な変化を示す第1の層を含む。その方法は、第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出し、その後、第1の層の上に保護層を施すことを含む。保護層は第1の周波数の電磁放射が第1の層に作用するのを阻止し、可視的な変化は追加の層を通して見ることができる。このアレンジメントの利点は、媒体の構成が簡素であることである。
【0018】
保護層は、第1の層に書き込まれた画像を保護層を通して見るときに視覚効果を生じるようにアレンジ(配列、準備、工夫)することができる。
【0019】
どちらの方法でも、第1の周波数の電磁放射の空間分布及び/又は強度を制御することによって第1の層に可視画像を作ることができる。空間分布は、空間可変シャッタ(spatially variant shutter)又は光学画像化装置(optical imaging apparatus)によって、あるいは媒体に対し第1の周波数の電磁放射のビームを走査することによって制御することができる。
【0020】
本発明の別の態様に従い、レンチキュラー画像を生成する方法が提供される。その方法では、感光性媒体がレンチキュラー層を有し、複数の画像が、レンチキュラー層を通して、媒体上に異なる角度で書き込まれる。このようにして、複数の画像がレンチキュラー層上のレンズによって自動的に整列し、その結果レンチキュラー層を通して異なる角度で異なる画像を見ることができる。
【0021】
本願に記載するシステムのようなダイレクト・エネルギ画像化システムを用いれば、印刷の容易な白紙(ブランク)のレンチキュラー・シートの生成を可能にし、また、標準的な写真を撮りそれを躍動的な3Dに変えることのできるデバイス、アニメ・メディア・メモリ、宣伝用のグッズ及びテクニカル・グラフィック・イラストレーションの開発を可能にするであろう。
【0022】
本発明の別の態様に従い、光ルミネセンス・ディスプレイが提供される。このディスプレイは、画素の配列を含み、各画素は、所定の周波数の入射光によって励起されるとそれぞれ異なる色の可視光を放出するようにアレンジされた複数の発光素子(phosphorescent elements;リン光素子,蛍光素子)を含む。このディスプレイは、複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズ配列層を含むことができる。このマイクロレンズは各々対応する発光素子上に入射光を方向付けるようにアレンジされる。このディスプレイはそれぞれの画素から放射される光を方向づけるようにアレンジされたレンズの配列を含むことができる。
【0023】
画素は、複数のグレープの発光素子に配置することができる。各グループは、例えば立体視ディスプレイを生成するために、レンズの配列の対応するレンズを通し異なる角度で見えるようにアレンジされる。
【0024】
上述した方法は、バックライトを必要とせず、例えばレーザTV等の高出力のレンズ・システムを必要としない。この像作成方法は、固定の書き換え可能の画像を提供するには長い発光時間で画像を生成するために使用し、又は急速に画像を変化させるためには短い発光時間で画像を生成するために使用することができる。
【0025】
画像を表示するこの方法が低エネルギ消費であることは、例えば日光、風力、その他のそうした再生可能な電力の生成方式等のエネルギの再生可能なソースによる電力を供給できる大型のディスプレイを製造する機会を広げる。
【0026】
入射光は、二つ又はそれ以上のビームをヘテロダインして所要の周波数を発生させることによって生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の実施形態の詳細な説明は、実施例のみのために、以下で特定される図面を参照し、後に続く。
【図1】第1の実施形態における媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図2】画像が媒体に書き込まれる前に書き込みが阻止されている状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図3】書き込みが可能な状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図4】書き込まれた画像を有する媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図5】更なる書き込みが不可能な状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図6】更なる書き込みが阻止されることを示す媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図7】LCDパネルを使用する書き込み方法を示す媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図8】媒体の代替の実施形態の、縮尺に従っていない断面図である。
【図9】媒体の代替の実施形態を使用する書き込み方法の、縮尺に従っていない断面図である。
【図10】別の実施形態における媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図11】書き込まれた画像を有する図10の媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図12】複数の書き込まれた画像を有する図10の媒体の、一部を切り取った斜視図である。
【図13】異なる角度で見ることができる二つの異なる画像を有する図10の媒体を示す概略図である。
【図14】図10の媒体に複数の画像を書き込むための装置の概略図である。
【図15】本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの、縮尺に従っていない断面図である。
【図16】図15の実施形態における光ルミネセンス素子の配列の平面図である。
【図17】本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの、縮尺に従っていない断面図である。
【図18】(a)本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの垂直断面図である。(b)本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの垂直断面図である。
【図19】図18(a)及び図18(b)の実施形態ビーム・トラッキング装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
実施形態の詳細な説明
第1の実施形態
図1に示すように、第1実施形態に従う光反応性媒体10は可撓性又は剛性の材料製の基板4を含む。基板は、例えば、プラスチック製、紙製、木製又はファブリック製等とすることができる。第1の層1は基板に施され、第1の周波数f1の放射に反応して可視的な変化、例えば色又は陰影の変化等を示す材料を含む。第1の層1は、カラー画像化を可能とするために、空間的に識別できるパターンで配置され、又は周波数f1の範囲内で異なる周波数に対して反応するように、各々が異なる色変化を示す複数の材料を含むことができる。
【0029】
第2の層2は画像化層の上に施され、第2の周波数f2の光に露光されるまで第1の周波数が通過するのを可能にする材料を含み、そこで、その材料は周波数f1を阻止するように状態を変化させる。第3の層3は、第1の保護層3の上に施され、第3の周波数f3の光に露光されるまで第1の周波数を阻止する材料を含み、そこで、その材料は、第1又は第2の周波数の光が第3の層を通過できるよう状態を変化させる。
【0030】
周波数f1、f2及びf3は別個(discrete)であって周波数が互いに離れているのが好ましい。一例では、第1の層1の光反応性材料は紫外線に対し反応し、そのため周波数f1は200乃至450ナノメータの範囲にあり、他方第2及び第3の層の光反応性材料は、例えば900及び1700ナノメータの間等の近赤外線及び赤外線の範囲にある。各周波数f1、f2、f3は、帯域幅が狭い又は広い単色でも多色でもよい。
【0031】
第1、第2及び/又は第3の層1、2、3の光反応性材料は、好ましくは、不可逆的に前述のごとく状態を変化し、それ故、光反応性である。代わりに、状態の変化が可逆的であることも可能で、その場合は、材料は発色性である。適切な材料はロイコ染料を含み、マトリクス内部でカプセル化することができる。
【0032】
第1、第2及び/又は第3の層1、2、3は、乾燥されるとそれぞれの層を形成する液状コーティングとして適用されることができ、又は前もって成形されて一緒に接合されることもできる。
【0033】
これから、第1の実施形態の光反応性媒体10を使用した画像化プロセスを、図2ないし図6を参照して述べる。画像化装置は第1の周波数f1の光を発生するための第1の光源5と、第2の周波数f2の光を発生するための第2の光源6と、第3の周波数f3の光を発生するための第3の光源7とを含む。これらの光源は、例えば、レーザ・ダイオード又はLEDとすることができる。少なくとも周波数f1に対しては、レーザ光の使用が好まれる、というのは、狭い発散特性が正確で高品質の書き込みを容易にするからである。
【0034】
図2に示す状態では、第3の層3は周波数f1に対し不透明であるので、第1の光源5からの光は第3の層3によって反射され及び/又は吸収され、第1の層1に届かない。それ故、第1の層は書き込みから保護される。書き込みを可能にするためには、図3に示すように、書き込まれる領域Aを第3の光源7からの周波数f3の光を照射する。これによって、第3の層3の状態を変化させて、周波数f1が通過するのを可能にする。
【0035】
領域Aに画像を書くために、図4に示すように、第1の光源5からの周波数f1の光を、第2及び第3の層2、3を通過して第1の層1に照射し、その結果領域Aにおける第1の層1を可視状態に変化させる。領域Aにおける画像は、第1の光源5からの光の強度を走査し及び/又は変化させることによって制御することができる。
【0036】
所望の画像が領域Aに作成されると、領域Aに対する更なる書き込みは、周波数f2の光で領域Aにおける第2の層2を照射することによって、図5に示すように阻止され、その結果、照射された領域は、その後周波数f1を図6に示すように阻止する。このようにして、画像は、周波数f1の光を使用して媒体10上に恒久的に記録されるが、その画像に対する更なる変更は阻止される。第3の層3は、この状態では何らの光学的機能を行っていないが、物理的なダメージ、例えば擦過等に対する保護層として働くことができる。この状態では、第2及び第3の層2、3は、少なくとも見える範囲の部分で光に対し実質的に透明であるので、第1の層に記録された像を見ることができる。
【0037】
書き込み方法
書き込み方法の一実施形態では、周波数f1に対する第1の層1の露光は、第1の光源1の出力を変化させること、及び/又は第1の光源1と媒体10との間にシャッタを使用することによって制御することができる。図7に示すように、シャッタは、例えば、画素の配列を有するLCDパネル8等の制御可能な空間可変シャッタを含むことができる。各画素は、シャッタとして動作して、第1の層1の対応する画素領域に届く光量を制御し、従ってその領域によって示される色彩又は陰影の度合いを制御する。各画素は二値の画素であることができ、その場合には露光の時間が制御され、または、各画素は透明度の可変な画素であることができ、その場合には量が透明度によって制御できる。
【0038】
第1の層1が異なる周波数に応答して異なる色変化を示す色書き込み方法では、第1の層1は、順に、異なる周波数で照射されることができ、LCDパネル8は、各画素領域の照射を対応する周波数によって決定するよう制御される。この方法は多色のリソグラフィック印刷に似ていて、LCDパネル8がデジタル印刷版として作動して各カラーを順に媒体10に転送する。
【0039】
第1の層1が空間的に識別できるパターンで異なる色変化を示す材料を含む別の色書き込み方法では、LCDパネル8は、その空間的に識別できるパターンに対応する画素パターンを有することができ、その結果、各材料の照射は独立して制御可能である。
【0040】
第1の実施形態の別の適用では、周波数f2で均一に照射して定着する前に、例えば画像を第1の層1にフォーカスするためのレンズ等の光学的画像化システムを使用して、写真画像を周波数f1で第1の層に書き込む。
【0041】
書き込み方法の別の実施形態では、第1、第2及び第3光源5、6、7が、媒体10を横切って走査されるプリント・ヘッドに収納され、そして第3、第1及び第2の光源7、5、6からの光が連続して領域上に降るように配置される。代わりに、第1、第2及び第3の光源からのビームを、例えば反射性又は屈折性の部品等の光学的手段によって媒体10を横切って走査することができる。
【0042】
第1の周波数による走査領域の書き込みの後及び前で、それぞれ、第2及び第3の周波数の光を、媒体10を横断して走査することができる。代わりに、周波数f3による実質的に一様な照射をすることにより、媒体10を、書き込みのために準備させることもできる。周波数f1による書き込みの後で、周波数f2による実質的に一様な照射によって画像を定着することができる。
【0043】
代替の媒体
一つの代替の媒体10では、第3の層3は省かれ、画像が書き込まれる前に周波数f1の光が第1の層1に届くのを阻止するために別の手段が使用される。例えば、媒体10を周波数f1の光の無い環境に置くか、又は周波数f1に対して不透明な取り外し可能の層によって覆うことができる。
【0044】
別の代替の媒体では、単一の層が第1の実施形態における第2及び第3の層2、3の機能を実行する。単一の層は、材料が周波数f1に対し不透明である第1の状態と材料が第1の周波数f1に対し透明な状態との間で可逆的である光発色性の材料を含む。第1の状態から第2の状態への遷移は周波数f3によって作動され、第2の状態から第1の状態への遷移は周波数f2によって作動される。変化は可逆的であるので、追加の画像は、最初の書き込みステップの後で第1の層に書き込むことができる。第1の層に可視画像を生成する状態の変化はまた可逆的であることもできるので、画像を消去して新しい画像を第1の層に書き換えることもできる。
【0045】
別の代替の媒体10では、図8に示すように、第2及び第3の層の代わりに、取り外し可能で置き換え可能の保護層9を、第1の層1の上に設ける。保護層9は、第1の周波数f1に対し実質的に不透明であって光反応性でも光発色性でもない材料を含む。保護層9は可撓性であることが望ましい。
【0046】
代替の媒体10を使用した書き込み方法では、その媒体10は、印刷のため保護層9を施して供給される。媒体10が印刷されるとき、保護層9は、手動によって、又は例えばローラ11等の印刷装置内の手段によって、物理的に取り外される。印刷は第1の光源5を使用して行われ、第2及び第3の光源6、7はこの実施形態では必要ない。次いで、保護層9は再度施されて、例えば印刷装置内のローラ11を使用して恒久的に第1の層1に接合される。再度施された保護層9は以前取り外したものと同じ保護層9である必要はない。再度施された保護層9は、その保護層を通して印刷された第1の層を見るときに視覚効果を生ずるようにアレンジすることができる、例えば、保護層3は、動きの連続した画像又は3D効果等の多視像(multiple view image)を生成するようにアレンジされたレンチキュラー素子を含むことができる。
【0047】
レンチキュラー画像化
図10乃至図14に示すような本発明の更なる実施形態では、レンチキュラー画像化媒体10は、レンズの配列を有するレンチキュラー層9を含む。レンチキュラー層9はシートとして第3の層3上に又はその上に施すことができる。
【0048】
図11は、この実施形態におけるレンチキュラー画像化の方法を示す。まず、第1の層1に対する書き込みは、前述のどの実施形態でもそうであるように、可能にされている。そして、第1の光源5を使用し周波数f1で光ビームを放出することにより、画像が第1の層1に書き込まれる。媒体10に対する光ビームの入射の角度αは、生じた画像を見る角度に従い選択される。画像の書き込み角度は、画像の、目的とされた視野角度と同じにすることができるが、これは必須のことではない、というのは、書き込みのために使用される放射の周波数が見るために使用されるそれと異なることもあり得るし、またレンチキュラー層9の屈折率が書き込みのための周波数及び見るための周波数に対して異なることがあり得るからである。
【0049】
このようにして、異なる画像は、その異なる画像が書き込まれる角度を変えることによって媒体上に記録することができる。このアレンジメントは、異なる画像を印刷し次いでレンチキュラー層を画像と整列させる必要がない点で、従来技術に対し有利である。その代わり、レンチキュラー層9は書き込みの前に媒体10に施され、レンチュキュラー層を通して画像が書かれるので、画像とレンチキュール(lenticules、微小凸レンズ)との間の整合が自動的に確保される。
【0050】
図12は、レンチキュラー層9を通して異なる角度αで異なる画像を書き込んだ結果を示す。この具体例では、レンズは、平行な縦軸を有する円筒型のレンチキュール9a、9b、9cを含む。図示の例では、レンチキュール9b・・・を通って角度α1・・・α6で書き込まれた画像は、織り交ざった画像スライスS1・・・S6を含み、その結果、各スライスは特定の角度から書き込まれまた見ることのできる画像の一部を構成する。
【0051】
媒体10を見る角度を変えることによって、一続きの画像を連続して見ると、例えば、動いている画像の錯覚を生み出すことができる。更に、あるいは代わりに、立体画像を書き込み及び見ることができる。この効果は、概略的に、図13に示される。図では、画像A及びBが媒体10上で織り交ざり、異なる角度αA及びαBで見ることができる。見る人が見る位置を変えるにつれて、画像A及び画像Bが順に見えて、一方の画像から他方の画像への混合という錯覚を与える。レンチキュラー層9によっては、もっと多くの画像を加えることができ、動き及び/又は奥行のより良好な錯覚を与える。
【0052】
図14は、この実施形態でレンチキュラー画像を生成するのに適したプリント・ヘッドの例を示す。第1、第2及び第3の光源5、6、7からの光は光学合成器20で合成されて単一のビームを生成する。このビームはビームの焦点距離を制御するためにフォーカス・システム21を通過する。そして、ビームの角度は、回転装置22によって制御された、回転可能の角度光学システム21及び光学的被覆反射面24によって決定される。
【0053】
上述の実施形態は、本発明に対し限定するというよりも説明的なものである。にもかかわらず、上述の説明を理解する際に明らかな代替的な実施形態は本発明の範囲内に含むことができる。
【0054】
光作動ディスプレイ
本発明の更なる実施形態は、光作動ディスプレイを含み図15乃至図19に示される。
【0055】
図15に示すように、この実施形態に従う媒体10は、画素に配置された発光素子(phosphorescent elements;リン光素子,蛍光素子)の発光層30を含み、各画素は、所定の周波数、好ましくは紫外線(UV)の領域の光で励起されるとそれぞれ赤、緑及び青色で発光する三つの素子30a、30b、30cを含む。励起する光はレーザ光であることが好ましい。励起する光の周波数は発光体(phosphor;蛍光体,リン光体)の3色の各色ごとに同じであることができる、又は発色体の各色が異なる周波数で励起されることもできる。
【0056】
マイクロレンズ配列層32の対応するビーム標的マイクロレンズは、各素子と整列し、ある範囲の異なる角度からマイクロレンズに入射した光を対応する素子に向けるようにアレンジされる。発光素子はコーティグとしてマイクロレンズ配列層32の上に形成することができる。
【0057】
発光層30の、マイクロレンズ配列層32とは対向する側には、カラー・ディスプレイ・レンズ層34があり、この層は、各レンズが対応するトリプレット(三つ揃い)の赤、緑及び青の発光素子30a、30b、30cからの光を拡散させるようにアレンジされたレンズの配列を含む。レンズ層34は、発光素子からの異なる色が見る人の目によって自然に混合されるディスプレイでは省くことができる。透明の保護層36はレンズ層34の上に設けることができ、レンズ層36を保護し及び/又は発光層30によって放出された不要な周波数をろ過するようアレンジされる。
【0058】
図16は発光層30の平面図であり、コントラストを改良するために、黒いマスク38で囲んだ発光素子30a、30b、30cの配列を示す。しかしながら、画素間の分離はマイクロレンズ・アレイ32によって決定づけられるので、マスク38は必須なものではない。
【0059】
発光素子は電気的な接続を有さず、また、特定の周波数の光によって励起するので完全に受動的である。発光減衰期間は必要とされるディスプレイの種類に依存する。
【0060】
この構成の利点は、バックライトを必要としないこと及び高い彩度及び濃いコントラストを提供するのに非常に低レベルのエネルギが必要なだけであることである。
【0061】
図17に示すのは変形であって、レンズ層34の各レンズが複数のトリプレットT1,T2の発光素子30a、30b、30cと整列し、その結果、各トリプレットがそれぞれ異なる角度でレンズ層34を通して見ることができる。このようにして、その複数のトリプレットT1,T2の中の対応するものを、各々が異なる角度で見ることができる異なる画像を生成するために使用することができる。このようにして、左の目の画(view)を与える第1の組のトリプレットT1と右目の画を与える第2の組のトリプレットT2を備えた立体視ディスプレイを提供することができる。
【0062】
この実施形態における書き換え可能な媒体に対し第1、第2及び第3の周波数を含む変調されたビームを走査するために、図14に示したものと類似の光学ビーム・スキャナを使用することができる。この実施例では、第1、第2及び第3の周波数は、各トリプレット内の発光素子のそれぞれを励起するよう選択される。代わりに、変調されたビームは、異なる発光素子の各々を励起するようアレンジされた単一の周波数で構成することができる。
【0063】
代わりに、例えば、図7に示されたLCDパネル8等の、特定の画像に対し光学素子30a、30b、30cのどれを励起するかを選択する光学シャッタの配列を使用することができる。
【0064】
ヘテロダイン式光作動ディスプレイ
光作動ディスプレイの更なる実施形態が図18(a)、18(b)、19に示される。図18(a)は、レンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に対し垂直な断面図であり、図18(b)は、レンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に沿った断面図である。ここでは、ディスプレイの構造は、図17の実施形態のそれと比べ、マイクロレンズ層32のマイクロレンズがレンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に対し直交する縦方向軸を持った円筒レンズであることを除き、同じである。これらのマイクロレンズは光ガイドとして作動して、発光素子30の特定な領域に対する入射光を制限する。
【0065】
この実施形態では、発光素子30を作動させるのに必要な光の周波数は2つのビームの交差する点でヘテロダインする(ヘテロダイン効果を起こす)ことによって発生させる。図19は、ディスプレイの必要とされる点で交差するようにビームを導くようアレンジされたビーム・トラッキング装置を示す。第1のビーム・トラッカ40は、マイクロレンズ配列32の選択された円筒レンズに沿って第1の選択可能な周波数f1の第1のビームを方向付けるようにアレンジされている。第2のビーム・トラッカ42は、第1のビームに対し直交する第2の選択可能な周波数f2の第2のビームを、選択された点で第1のビームと交差するように、方向づけるべくアレンジされている。交差点Pで、周波数の和と差(f1+f2)と(f1−f2)が、ヘテロダインによって発生し、これらの周波数が点Pで発光素子を点灯(illuminate)する。発光素子30は、可視光を放出するために、ヘテロダインによって生じた和又は差の周波数によって作動されるようアレンジされる。
【0066】
異なるヘテロダインされた周波数は第1及び第2の周波数f1及びf2を選定することによって選択できる。発光素子は特定のヘテロダインされた周波数によって作動されるときのみ光を放出するようアレンジされることができる。このようにして、発光素子30は特定の色の光を放出するよう選択され、その結果カラー・ディスプレイを提供することができる。代わりに又は追加的に、特定の色の発光素子30は第1と第2のビームを正確に指示する(indexing)ことによって選択されて、点Pで発光素子30を一つだけ選択することもできる。この場合には、個別の画素がマイクロレンズ層32によって画定されるので、発光素子30は均質な発光層に置き換えることができる。
【0067】
図19に示すディスプレイは、レンズ層34を通して異なる角度で二つの異なるビュー(views、画、見えるもの)を表示することによってレンチキュラー・ディスプレイを生成するようアレンジされている。しかしながら、ヘテロダインすることの技法は、非レンチキュラー・ディスプレイとすることのできる、単一のビューを生成するようアレンジされたディスプレイに対し、等しく適用することが可能である。
【0068】
ビーム・トラッカ40、42は、実質的にディスプレイの面内に置くことができ、それによって実質的にフラットで薄いディスプレイ装置を生成できる。ビーム・トラッカはディスプレイの隣り合う側面に置くことができ、又はディスプレイの全ての側面に設けることができ、その結果、別々のビーム・トラッカがディスプレイの上面、底面、左手側面及び右手側面の各々を点灯するようアレンジされる。
【0069】
発光素子はヘテロダインされない周波数f1、f2に対し実質的に透明にすることができ、それによってビームが通過することを可能にする。複数の2次元ディスプレイを、一方を他方の上部に置いて3次元のディスプレイを形成することができ、二つ又はそれ以上のビーム・スキャナ40、42が、そのそれぞれのビームを3次元ディスプレイのどの選択された点でも交差するように配置される。これは、ほとんどどの角度からでも見ることのできる3次元の物体を表示するために使用することができる。3次元ディスプレイは、例えば、積層された円形の2次元ディスプレイで形成された、円筒形のものとすることもできる。
【0070】
代替の実施形態
上述の開示を理解する際に代替的な実施形態を想定することができるが、それでも、これらは、特許請求の範囲内に含まれる。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は光反応性媒体と、当該媒体に画像を書き込む方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
主に、「ジャスト・イン・タイム」の包装を行うマーケットでの使用に利用されるレーザ反応性コーティングは多数存在する。これらのコーティングは通常白色であって、特定の周波数でレーザによって活性化されると、色変化を示して、例えば、文字、バーコード及び/又は画像を生成する。このプロセスによって生成された印刷品質は、特定の目的及びマーケットに対しては十分であるが、かかるプロセスが従来のデスクトップ・プリンタと競合することは起こりそうない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのコーティングは、印刷対象の領域に色変化を引き起こす化学反応を生じさせるために多量のレーザ・エネルギを必要とする。10ワットを超えるCO2レーザが使用されているが、非常に高価で大きいばかりか、工業用レーザに分類されるので厳格な安全基準が課せられ、これは、デスクトップ用途での使用を妨げている。
【0004】
このような大きくてハイパワーのレーザ・デバイスを必要とする理由は、そのコーティング自身の化学反応に起因している。コーティングが低レベルの光に反応するように作製されたならば、コーティングが太陽光又はそのコーティングによって吸収される周波数を含むどれかほかのエネルギを受けると、瞬時に化学反応が始動して行われるであろう。それ故、被覆は、紫外線照射の影響に抗するため反応性をずっと低く作製されている。しかし、これは、画像を生成するためにずっと多くのエネルギが必要でなければならないことを意味する。
【0005】
別の印刷方式はレンチキュラー(lenticular)印刷である。この印刷は、ほとんどの場合、商品の包装から、遊戯カードや飲料カップのような目新しい品目(ノベルティ・アイテム)に至る販売促進物品(プロモーショナル・アイテム)に用いられている。このプロセスは、見る者(viewer)にどちらの目でも異なる画像を見ることを可能にさせるレンズ・シートを通して見る場合に又は両方の目がシートに対して移動するときに3Dの効果及び/又は動きを生じさせるため、一緒に織り交ぜられた(interlaced)複数の画像を用いることを含む。
【0006】
レンチキュラー画像を生成する方法は多数ある。いくつかのケースでは、オフセット印刷を使用して画像が直接レンズ・シートに印刷される。いくつかの製品は、スクリーン印刷を使用して印刷される。また、インクジェット・プリンタ又はレーザ・プリンタを用いて織り交ぜられた画像を生成し、次いでレンチキュラー・シートでその画像を覆うことも可能である。これは、レンズ・シートを施すときに複雑な準備及び位置合わせを必要とする。レンチキュラー画像を生成することの複雑さは、本格的なデスクトップでの使用を妨げている。
【0007】
従来の表示システムは通常OLED,プラズマ、LCD,バック・プロジェクション又は他の周知のシステムを含むが、高レベルのパワーを必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の説明
本発明の一態様に従い、電磁放射に反応する媒体が提供される。その媒体は、第1の周波数の放射に反応して可視的な変化を示す第1の層と、その上の追加の層を含む。追加の層は、第1の周波数と実質的に異なる第2の周波数の電磁放射に応じて、第1の周波数に対し実質的に透明な状態から、第1の周波数に対し実質的に不透明な状態に変化することができ、また、追加の層は、第1の周波数に対して不透明であるものの、画像化層(imaging layer)から反射された可視光に対し少なくとも部分的に透明である。
【0009】
このアレンジメント(機構、工夫、仕組み)の利点は、第1の周波数の光を使用して可視画像を第1の層に形成し、次いで、第2の周波数の光を使用して画像を「定着」することができるので、その後の第1の周波数による放射は、第1の層に対し、実質的に何らの可視的な差を生じさせないことである。すなわち、第1の層は、第1の周波数での低レベルの放射に対して反応し易くすることができ、したがって低出力の光源を使用することができる。
【0010】
追加の層は、第1及び第2の周波数と実質的に異なる第3の周波数の電磁放射に応じて、第1の周波数に対し実質的に不透明な状態から、第1の周波数に対し実質的に透明な状態に変化することができる。
【0011】
このアレンジメントの利点は、画像が第1の層に書き込まれるまで第1の層が第1の周波数から保護されることである。そこで、媒体は、第1の周波数を使用して書き込みをする前に、第3の周波数に露出される。
【0012】
追加の層は、第2の周波数に応じて第1の周波数に対し実質的に透明な状態から第1の周波数に対し実質的に不透明な状態に変化することができる第2の層を含むことができる。
【0013】
追加の層は、第3の周波数に応じて第1の周波数に対し実質的に不透明な状態から第1の周波数に対し実質的に透明な状態に変化することができる第3の層を含むことができる。
【0014】
第2の層は第3の層と第1の層との間に配置することができ、第3の層は第3の周波数に応じて第2の周波数に対し透明になることができる。
【0015】
これらの層は、それぞれ異なる光反応性の、又は光発色性の化合物、例えばロイコ(leuco)染料等を含むことができる。
【0016】
本発明の別の態様に従い、媒体に可視画像を書き込む方法が提供される。その方法は第1の層に可視画像を生成するために、第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することを含む。その後、追加の層が第1の周波数に対し実質的に不透明になるように、追加の層を第2の周波数の電磁放射に露出することができる。第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出する前に、追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明になるように、追加の層を第3の周波数の電磁放射に露出することができる。
【0017】
本発明の別の態様に従い、媒体に可視画像を書き込む方法が提供される。その媒体は、第1の周波数の放射に反応して可視的な変化を示す第1の層を含む。その方法は、第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出し、その後、第1の層の上に保護層を施すことを含む。保護層は第1の周波数の電磁放射が第1の層に作用するのを阻止し、可視的な変化は追加の層を通して見ることができる。このアレンジメントの利点は、媒体の構成が簡素であることである。
【0018】
保護層は、第1の層に書き込まれた画像を保護層を通して見るときに視覚効果を生じるようにアレンジ(配列、準備、工夫)することができる。
【0019】
どちらの方法でも、第1の周波数の電磁放射の空間分布及び/又は強度を制御することによって第1の層に可視画像を作ることができる。空間分布は、空間可変シャッタ(spatially variant shutter)又は光学画像化装置(optical imaging apparatus)によって、あるいは媒体に対し第1の周波数の電磁放射のビームを走査することによって制御することができる。
【0020】
本発明の別の態様に従い、レンチキュラー画像を生成する方法が提供される。その方法では、感光性媒体がレンチキュラー層を有し、複数の画像が、レンチキュラー層を通して、媒体上に異なる角度で書き込まれる。このようにして、複数の画像がレンチキュラー層上のレンズによって自動的に整列し、その結果レンチキュラー層を通して異なる角度で異なる画像を見ることができる。
【0021】
本願に記載するシステムのようなダイレクト・エネルギ画像化システムを用いれば、印刷の容易な白紙(ブランク)のレンチキュラー・シートの生成を可能にし、また、標準的な写真を撮りそれを躍動的な3Dに変えることのできるデバイス、アニメ・メディア・メモリ、宣伝用のグッズ及びテクニカル・グラフィック・イラストレーションの開発を可能にするであろう。
【0022】
本発明の別の態様に従い、光ルミネセンス・ディスプレイが提供される。このディスプレイは、画素の配列を含み、各画素は、所定の周波数の入射光によって励起されるとそれぞれ異なる色の可視光を放出するようにアレンジされた複数の発光素子(phosphorescent elements;リン光素子,蛍光素子)を含む。このディスプレイは、複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズ配列層を含むことができる。このマイクロレンズは各々対応する発光素子上に入射光を方向付けるようにアレンジされる。このディスプレイはそれぞれの画素から放射される光を方向づけるようにアレンジされたレンズの配列を含むことができる。
【0023】
画素は、複数のグレープの発光素子に配置することができる。各グループは、例えば立体視ディスプレイを生成するために、レンズの配列の対応するレンズを通し異なる角度で見えるようにアレンジされる。
【0024】
上述した方法は、バックライトを必要とせず、例えばレーザTV等の高出力のレンズ・システムを必要としない。この像作成方法は、固定の書き換え可能の画像を提供するには長い発光時間で画像を生成するために使用し、又は急速に画像を変化させるためには短い発光時間で画像を生成するために使用することができる。
【0025】
画像を表示するこの方法が低エネルギ消費であることは、例えば日光、風力、その他のそうした再生可能な電力の生成方式等のエネルギの再生可能なソースによる電力を供給できる大型のディスプレイを製造する機会を広げる。
【0026】
入射光は、二つ又はそれ以上のビームをヘテロダインして所要の周波数を発生させることによって生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の実施形態の詳細な説明は、実施例のみのために、以下で特定される図面を参照し、後に続く。
【図1】第1の実施形態における媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図2】画像が媒体に書き込まれる前に書き込みが阻止されている状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図3】書き込みが可能な状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図4】書き込まれた画像を有する媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図5】更なる書き込みが不可能な状態にある媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図6】更なる書き込みが阻止されることを示す媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図7】LCDパネルを使用する書き込み方法を示す媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図8】媒体の代替の実施形態の、縮尺に従っていない断面図である。
【図9】媒体の代替の実施形態を使用する書き込み方法の、縮尺に従っていない断面図である。
【図10】別の実施形態における媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図11】書き込まれた画像を有する図10の媒体の、縮尺に従っていない断面図である。
【図12】複数の書き込まれた画像を有する図10の媒体の、一部を切り取った斜視図である。
【図13】異なる角度で見ることができる二つの異なる画像を有する図10の媒体を示す概略図である。
【図14】図10の媒体に複数の画像を書き込むための装置の概略図である。
【図15】本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの、縮尺に従っていない断面図である。
【図16】図15の実施形態における光ルミネセンス素子の配列の平面図である。
【図17】本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの、縮尺に従っていない断面図である。
【図18】(a)本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの垂直断面図である。(b)本発明の更なる実施形態における光ルミネセンス・ディスプレイの垂直断面図である。
【図19】図18(a)及び図18(b)の実施形態ビーム・トラッキング装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
実施形態の詳細な説明
第1の実施形態
図1に示すように、第1実施形態に従う光反応性媒体10は可撓性又は剛性の材料製の基板4を含む。基板は、例えば、プラスチック製、紙製、木製又はファブリック製等とすることができる。第1の層1は基板に施され、第1の周波数f1の放射に反応して可視的な変化、例えば色又は陰影の変化等を示す材料を含む。第1の層1は、カラー画像化を可能とするために、空間的に識別できるパターンで配置され、又は周波数f1の範囲内で異なる周波数に対して反応するように、各々が異なる色変化を示す複数の材料を含むことができる。
【0029】
第2の層2は画像化層の上に施され、第2の周波数f2の光に露光されるまで第1の周波数が通過するのを可能にする材料を含み、そこで、その材料は周波数f1を阻止するように状態を変化させる。第3の層3は、第1の保護層3の上に施され、第3の周波数f3の光に露光されるまで第1の周波数を阻止する材料を含み、そこで、その材料は、第1又は第2の周波数の光が第3の層を通過できるよう状態を変化させる。
【0030】
周波数f1、f2及びf3は別個(discrete)であって周波数が互いに離れているのが好ましい。一例では、第1の層1の光反応性材料は紫外線に対し反応し、そのため周波数f1は200乃至450ナノメータの範囲にあり、他方第2及び第3の層の光反応性材料は、例えば900及び1700ナノメータの間等の近赤外線及び赤外線の範囲にある。各周波数f1、f2、f3は、帯域幅が狭い又は広い単色でも多色でもよい。
【0031】
第1、第2及び/又は第3の層1、2、3の光反応性材料は、好ましくは、不可逆的に前述のごとく状態を変化し、それ故、光反応性である。代わりに、状態の変化が可逆的であることも可能で、その場合は、材料は発色性である。適切な材料はロイコ染料を含み、マトリクス内部でカプセル化することができる。
【0032】
第1、第2及び/又は第3の層1、2、3は、乾燥されるとそれぞれの層を形成する液状コーティングとして適用されることができ、又は前もって成形されて一緒に接合されることもできる。
【0033】
これから、第1の実施形態の光反応性媒体10を使用した画像化プロセスを、図2ないし図6を参照して述べる。画像化装置は第1の周波数f1の光を発生するための第1の光源5と、第2の周波数f2の光を発生するための第2の光源6と、第3の周波数f3の光を発生するための第3の光源7とを含む。これらの光源は、例えば、レーザ・ダイオード又はLEDとすることができる。少なくとも周波数f1に対しては、レーザ光の使用が好まれる、というのは、狭い発散特性が正確で高品質の書き込みを容易にするからである。
【0034】
図2に示す状態では、第3の層3は周波数f1に対し不透明であるので、第1の光源5からの光は第3の層3によって反射され及び/又は吸収され、第1の層1に届かない。それ故、第1の層は書き込みから保護される。書き込みを可能にするためには、図3に示すように、書き込まれる領域Aを第3の光源7からの周波数f3の光を照射する。これによって、第3の層3の状態を変化させて、周波数f1が通過するのを可能にする。
【0035】
領域Aに画像を書くために、図4に示すように、第1の光源5からの周波数f1の光を、第2及び第3の層2、3を通過して第1の層1に照射し、その結果領域Aにおける第1の層1を可視状態に変化させる。領域Aにおける画像は、第1の光源5からの光の強度を走査し及び/又は変化させることによって制御することができる。
【0036】
所望の画像が領域Aに作成されると、領域Aに対する更なる書き込みは、周波数f2の光で領域Aにおける第2の層2を照射することによって、図5に示すように阻止され、その結果、照射された領域は、その後周波数f1を図6に示すように阻止する。このようにして、画像は、周波数f1の光を使用して媒体10上に恒久的に記録されるが、その画像に対する更なる変更は阻止される。第3の層3は、この状態では何らの光学的機能を行っていないが、物理的なダメージ、例えば擦過等に対する保護層として働くことができる。この状態では、第2及び第3の層2、3は、少なくとも見える範囲の部分で光に対し実質的に透明であるので、第1の層に記録された像を見ることができる。
【0037】
書き込み方法
書き込み方法の一実施形態では、周波数f1に対する第1の層1の露光は、第1の光源1の出力を変化させること、及び/又は第1の光源1と媒体10との間にシャッタを使用することによって制御することができる。図7に示すように、シャッタは、例えば、画素の配列を有するLCDパネル8等の制御可能な空間可変シャッタを含むことができる。各画素は、シャッタとして動作して、第1の層1の対応する画素領域に届く光量を制御し、従ってその領域によって示される色彩又は陰影の度合いを制御する。各画素は二値の画素であることができ、その場合には露光の時間が制御され、または、各画素は透明度の可変な画素であることができ、その場合には量が透明度によって制御できる。
【0038】
第1の層1が異なる周波数に応答して異なる色変化を示す色書き込み方法では、第1の層1は、順に、異なる周波数で照射されることができ、LCDパネル8は、各画素領域の照射を対応する周波数によって決定するよう制御される。この方法は多色のリソグラフィック印刷に似ていて、LCDパネル8がデジタル印刷版として作動して各カラーを順に媒体10に転送する。
【0039】
第1の層1が空間的に識別できるパターンで異なる色変化を示す材料を含む別の色書き込み方法では、LCDパネル8は、その空間的に識別できるパターンに対応する画素パターンを有することができ、その結果、各材料の照射は独立して制御可能である。
【0040】
第1の実施形態の別の適用では、周波数f2で均一に照射して定着する前に、例えば画像を第1の層1にフォーカスするためのレンズ等の光学的画像化システムを使用して、写真画像を周波数f1で第1の層に書き込む。
【0041】
書き込み方法の別の実施形態では、第1、第2及び第3光源5、6、7が、媒体10を横切って走査されるプリント・ヘッドに収納され、そして第3、第1及び第2の光源7、5、6からの光が連続して領域上に降るように配置される。代わりに、第1、第2及び第3の光源からのビームを、例えば反射性又は屈折性の部品等の光学的手段によって媒体10を横切って走査することができる。
【0042】
第1の周波数による走査領域の書き込みの後及び前で、それぞれ、第2及び第3の周波数の光を、媒体10を横断して走査することができる。代わりに、周波数f3による実質的に一様な照射をすることにより、媒体10を、書き込みのために準備させることもできる。周波数f1による書き込みの後で、周波数f2による実質的に一様な照射によって画像を定着することができる。
【0043】
代替の媒体
一つの代替の媒体10では、第3の層3は省かれ、画像が書き込まれる前に周波数f1の光が第1の層1に届くのを阻止するために別の手段が使用される。例えば、媒体10を周波数f1の光の無い環境に置くか、又は周波数f1に対して不透明な取り外し可能の層によって覆うことができる。
【0044】
別の代替の媒体では、単一の層が第1の実施形態における第2及び第3の層2、3の機能を実行する。単一の層は、材料が周波数f1に対し不透明である第1の状態と材料が第1の周波数f1に対し透明な状態との間で可逆的である光発色性の材料を含む。第1の状態から第2の状態への遷移は周波数f3によって作動され、第2の状態から第1の状態への遷移は周波数f2によって作動される。変化は可逆的であるので、追加の画像は、最初の書き込みステップの後で第1の層に書き込むことができる。第1の層に可視画像を生成する状態の変化はまた可逆的であることもできるので、画像を消去して新しい画像を第1の層に書き換えることもできる。
【0045】
別の代替の媒体10では、図8に示すように、第2及び第3の層の代わりに、取り外し可能で置き換え可能の保護層9を、第1の層1の上に設ける。保護層9は、第1の周波数f1に対し実質的に不透明であって光反応性でも光発色性でもない材料を含む。保護層9は可撓性であることが望ましい。
【0046】
代替の媒体10を使用した書き込み方法では、その媒体10は、印刷のため保護層9を施して供給される。媒体10が印刷されるとき、保護層9は、手動によって、又は例えばローラ11等の印刷装置内の手段によって、物理的に取り外される。印刷は第1の光源5を使用して行われ、第2及び第3の光源6、7はこの実施形態では必要ない。次いで、保護層9は再度施されて、例えば印刷装置内のローラ11を使用して恒久的に第1の層1に接合される。再度施された保護層9は以前取り外したものと同じ保護層9である必要はない。再度施された保護層9は、その保護層を通して印刷された第1の層を見るときに視覚効果を生ずるようにアレンジすることができる、例えば、保護層3は、動きの連続した画像又は3D効果等の多視像(multiple view image)を生成するようにアレンジされたレンチキュラー素子を含むことができる。
【0047】
レンチキュラー画像化
図10乃至図14に示すような本発明の更なる実施形態では、レンチキュラー画像化媒体10は、レンズの配列を有するレンチキュラー層9を含む。レンチキュラー層9はシートとして第3の層3上に又はその上に施すことができる。
【0048】
図11は、この実施形態におけるレンチキュラー画像化の方法を示す。まず、第1の層1に対する書き込みは、前述のどの実施形態でもそうであるように、可能にされている。そして、第1の光源5を使用し周波数f1で光ビームを放出することにより、画像が第1の層1に書き込まれる。媒体10に対する光ビームの入射の角度αは、生じた画像を見る角度に従い選択される。画像の書き込み角度は、画像の、目的とされた視野角度と同じにすることができるが、これは必須のことではない、というのは、書き込みのために使用される放射の周波数が見るために使用されるそれと異なることもあり得るし、またレンチキュラー層9の屈折率が書き込みのための周波数及び見るための周波数に対して異なることがあり得るからである。
【0049】
このようにして、異なる画像は、その異なる画像が書き込まれる角度を変えることによって媒体上に記録することができる。このアレンジメントは、異なる画像を印刷し次いでレンチキュラー層を画像と整列させる必要がない点で、従来技術に対し有利である。その代わり、レンチキュラー層9は書き込みの前に媒体10に施され、レンチュキュラー層を通して画像が書かれるので、画像とレンチキュール(lenticules、微小凸レンズ)との間の整合が自動的に確保される。
【0050】
図12は、レンチキュラー層9を通して異なる角度αで異なる画像を書き込んだ結果を示す。この具体例では、レンズは、平行な縦軸を有する円筒型のレンチキュール9a、9b、9cを含む。図示の例では、レンチキュール9b・・・を通って角度α1・・・α6で書き込まれた画像は、織り交ざった画像スライスS1・・・S6を含み、その結果、各スライスは特定の角度から書き込まれまた見ることのできる画像の一部を構成する。
【0051】
媒体10を見る角度を変えることによって、一続きの画像を連続して見ると、例えば、動いている画像の錯覚を生み出すことができる。更に、あるいは代わりに、立体画像を書き込み及び見ることができる。この効果は、概略的に、図13に示される。図では、画像A及びBが媒体10上で織り交ざり、異なる角度αA及びαBで見ることができる。見る人が見る位置を変えるにつれて、画像A及び画像Bが順に見えて、一方の画像から他方の画像への混合という錯覚を与える。レンチキュラー層9によっては、もっと多くの画像を加えることができ、動き及び/又は奥行のより良好な錯覚を与える。
【0052】
図14は、この実施形態でレンチキュラー画像を生成するのに適したプリント・ヘッドの例を示す。第1、第2及び第3の光源5、6、7からの光は光学合成器20で合成されて単一のビームを生成する。このビームはビームの焦点距離を制御するためにフォーカス・システム21を通過する。そして、ビームの角度は、回転装置22によって制御された、回転可能の角度光学システム21及び光学的被覆反射面24によって決定される。
【0053】
上述の実施形態は、本発明に対し限定するというよりも説明的なものである。にもかかわらず、上述の説明を理解する際に明らかな代替的な実施形態は本発明の範囲内に含むことができる。
【0054】
光作動ディスプレイ
本発明の更なる実施形態は、光作動ディスプレイを含み図15乃至図19に示される。
【0055】
図15に示すように、この実施形態に従う媒体10は、画素に配置された発光素子(phosphorescent elements;リン光素子,蛍光素子)の発光層30を含み、各画素は、所定の周波数、好ましくは紫外線(UV)の領域の光で励起されるとそれぞれ赤、緑及び青色で発光する三つの素子30a、30b、30cを含む。励起する光はレーザ光であることが好ましい。励起する光の周波数は発光体(phosphor;蛍光体,リン光体)の3色の各色ごとに同じであることができる、又は発色体の各色が異なる周波数で励起されることもできる。
【0056】
マイクロレンズ配列層32の対応するビーム標的マイクロレンズは、各素子と整列し、ある範囲の異なる角度からマイクロレンズに入射した光を対応する素子に向けるようにアレンジされる。発光素子はコーティグとしてマイクロレンズ配列層32の上に形成することができる。
【0057】
発光層30の、マイクロレンズ配列層32とは対向する側には、カラー・ディスプレイ・レンズ層34があり、この層は、各レンズが対応するトリプレット(三つ揃い)の赤、緑及び青の発光素子30a、30b、30cからの光を拡散させるようにアレンジされたレンズの配列を含む。レンズ層34は、発光素子からの異なる色が見る人の目によって自然に混合されるディスプレイでは省くことができる。透明の保護層36はレンズ層34の上に設けることができ、レンズ層36を保護し及び/又は発光層30によって放出された不要な周波数をろ過するようアレンジされる。
【0058】
図16は発光層30の平面図であり、コントラストを改良するために、黒いマスク38で囲んだ発光素子30a、30b、30cの配列を示す。しかしながら、画素間の分離はマイクロレンズ・アレイ32によって決定づけられるので、マスク38は必須なものではない。
【0059】
発光素子は電気的な接続を有さず、また、特定の周波数の光によって励起するので完全に受動的である。発光減衰期間は必要とされるディスプレイの種類に依存する。
【0060】
この構成の利点は、バックライトを必要としないこと及び高い彩度及び濃いコントラストを提供するのに非常に低レベルのエネルギが必要なだけであることである。
【0061】
図17に示すのは変形であって、レンズ層34の各レンズが複数のトリプレットT1,T2の発光素子30a、30b、30cと整列し、その結果、各トリプレットがそれぞれ異なる角度でレンズ層34を通して見ることができる。このようにして、その複数のトリプレットT1,T2の中の対応するものを、各々が異なる角度で見ることができる異なる画像を生成するために使用することができる。このようにして、左の目の画(view)を与える第1の組のトリプレットT1と右目の画を与える第2の組のトリプレットT2を備えた立体視ディスプレイを提供することができる。
【0062】
この実施形態における書き換え可能な媒体に対し第1、第2及び第3の周波数を含む変調されたビームを走査するために、図14に示したものと類似の光学ビーム・スキャナを使用することができる。この実施例では、第1、第2及び第3の周波数は、各トリプレット内の発光素子のそれぞれを励起するよう選択される。代わりに、変調されたビームは、異なる発光素子の各々を励起するようアレンジされた単一の周波数で構成することができる。
【0063】
代わりに、例えば、図7に示されたLCDパネル8等の、特定の画像に対し光学素子30a、30b、30cのどれを励起するかを選択する光学シャッタの配列を使用することができる。
【0064】
ヘテロダイン式光作動ディスプレイ
光作動ディスプレイの更なる実施形態が図18(a)、18(b)、19に示される。図18(a)は、レンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に対し垂直な断面図であり、図18(b)は、レンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に沿った断面図である。ここでは、ディスプレイの構造は、図17の実施形態のそれと比べ、マイクロレンズ層32のマイクロレンズがレンズ層34の円筒レンズの縦方向軸に対し直交する縦方向軸を持った円筒レンズであることを除き、同じである。これらのマイクロレンズは光ガイドとして作動して、発光素子30の特定な領域に対する入射光を制限する。
【0065】
この実施形態では、発光素子30を作動させるのに必要な光の周波数は2つのビームの交差する点でヘテロダインする(ヘテロダイン効果を起こす)ことによって発生させる。図19は、ディスプレイの必要とされる点で交差するようにビームを導くようアレンジされたビーム・トラッキング装置を示す。第1のビーム・トラッカ40は、マイクロレンズ配列32の選択された円筒レンズに沿って第1の選択可能な周波数f1の第1のビームを方向付けるようにアレンジされている。第2のビーム・トラッカ42は、第1のビームに対し直交する第2の選択可能な周波数f2の第2のビームを、選択された点で第1のビームと交差するように、方向づけるべくアレンジされている。交差点Pで、周波数の和と差(f1+f2)と(f1−f2)が、ヘテロダインによって発生し、これらの周波数が点Pで発光素子を点灯(illuminate)する。発光素子30は、可視光を放出するために、ヘテロダインによって生じた和又は差の周波数によって作動されるようアレンジされる。
【0066】
異なるヘテロダインされた周波数は第1及び第2の周波数f1及びf2を選定することによって選択できる。発光素子は特定のヘテロダインされた周波数によって作動されるときのみ光を放出するようアレンジされることができる。このようにして、発光素子30は特定の色の光を放出するよう選択され、その結果カラー・ディスプレイを提供することができる。代わりに又は追加的に、特定の色の発光素子30は第1と第2のビームを正確に指示する(indexing)ことによって選択されて、点Pで発光素子30を一つだけ選択することもできる。この場合には、個別の画素がマイクロレンズ層32によって画定されるので、発光素子30は均質な発光層に置き換えることができる。
【0067】
図19に示すディスプレイは、レンズ層34を通して異なる角度で二つの異なるビュー(views、画、見えるもの)を表示することによってレンチキュラー・ディスプレイを生成するようアレンジされている。しかしながら、ヘテロダインすることの技法は、非レンチキュラー・ディスプレイとすることのできる、単一のビューを生成するようアレンジされたディスプレイに対し、等しく適用することが可能である。
【0068】
ビーム・トラッカ40、42は、実質的にディスプレイの面内に置くことができ、それによって実質的にフラットで薄いディスプレイ装置を生成できる。ビーム・トラッカはディスプレイの隣り合う側面に置くことができ、又はディスプレイの全ての側面に設けることができ、その結果、別々のビーム・トラッカがディスプレイの上面、底面、左手側面及び右手側面の各々を点灯するようアレンジされる。
【0069】
発光素子はヘテロダインされない周波数f1、f2に対し実質的に透明にすることができ、それによってビームが通過することを可能にする。複数の2次元ディスプレイを、一方を他方の上部に置いて3次元のディスプレイを形成することができ、二つ又はそれ以上のビーム・スキャナ40、42が、そのそれぞれのビームを3次元ディスプレイのどの選択された点でも交差するように配置される。これは、ほとんどどの角度からでも見ることのできる3次元の物体を表示するために使用することができる。3次元ディスプレイは、例えば、積層された円形の2次元ディスプレイで形成された、円筒形のものとすることもできる。
【0070】
代替の実施形態
上述の開示を理解する際に代替的な実施形態を想定することができるが、それでも、これらは、特許請求の範囲内に含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の層とその第1の層を覆う追加の層とを含む媒体であって、前記第1の層は、第1の周波数の電磁放射に反応して前記追加の層を通して見ることのできる変化を示し、前記追加の層は、第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用するのを阻止することができる、媒体。
【請求項2】
前記追加の層は、第2の周波数の電磁放射に反応して、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第1の状態から、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第2の状態に変化する、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記追加の層は、第3の周波数の電磁放射に反応して、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第1の状態から、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第2の状態に変化する、請求項2に記載の媒体。
【請求項4】
前記追加の層は第2の層を含み、該第2の層は、第2の周波数の電磁放射に反応して、該第2の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第1の状態から、該第2の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第2の状態に変化し、前記追加の層は更に第3の層を含み、該第3の層は、第3の周波数の電磁放射に反応して、該第3の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第1の状態から、該第3の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第2状態に変化する、請求項3に記載の媒体。
【請求項5】
前記第2の層は前記第3の層と前記第1の層との間に配置され、前記第3の層は第3の周波数に応じて第2の周波数に対し実質的に透明になるようにアレンジされる、請求項4に記載の媒体。
【請求項6】
前記追加の層は、前記第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用することを可能にするように取り外しできる、請求項1に記載の媒体。
【請求項7】
前記追加の層を覆うレンチキュラー層を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の媒体。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の媒体に可視画像を書き込む方法であって、前記第1の層に可視画像を生成するために前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することを含む、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
請求項2乃至5のいずれかに依存するとき、続いて、前記追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明となるように該追加の層を第2の電磁放射に露出することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項3乃至5のいずれかに依存するとき、前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出するステップの前に、前記追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明になるように該追加の層を第3の電磁放射に露出することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
媒体に可視画像を書き込む方法であって、その媒体は第1の周波数の電磁放射に反応して可視変化を示し、その方法は、前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することと、続いて前記第1の層の上に保護層を施すこととを含み、該保護層は、第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用するのを阻止し、前記可視変化は前記追加の層を通して見ることができる、方法。
【請求項12】
前記保護層は、前記第1の層に書き込まれた画像をその保護層を通して見るときに視覚効果を生成するようにアレンジされる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出する前記ステップは、前記第1の層に可視画像を作製するように第1の周波数の空間分布及び/又は強度を制御することを含む、請求項8乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記空間分布は空間可変シャッタによって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記空間分布は光学画像化装置によって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記空間分布は、媒体に対し第1の周波数の電磁放射のビームを走査することによって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
媒体上に記録されかつレンチキュラー層を通してそれぞれ異なる視角で見ることができる複数の画像を含むレンチキュラー画像を形成する方法であって、前記媒体は感光性媒体であり、前記複数の画像は、異なる書き込み角度で光をレンチキュラー層を通過し前記感光性媒体に到達させそれぞれの画像を形成することによって形成されることを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記画像の中の特定の画像に対する書き込み角度はその画像に対する読み取り角度に実質的に等しい、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記レンチキュラー層は、実質的に平行な縦方向の軸を有する複数の円筒型レンチキュールを含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の画像は、その各画像の交互配列された部分として媒体上に記録される、請求項17乃至19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
請求項8乃至20にいずれかに記載の方法を行うようにアレンジされた装置。
【請求項22】
感光画像化層と、画像を形成するために光が前記感光画像化層に当たることを可能にするレンチキュラー層とを含む、レンチキュラー画像化媒体。
【請求項23】
画素の配列と制御手段とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記画素の各々は、所定の周波数の入射光によって励起されるとそれぞれ異なる色の可視光を放出するようにアレンジされた複数の発光素子を含み、前記制御手段は、可視画像を発生するために前記入射光の空間分布を制御する、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項24】
光を前記画素のそれぞれに方向付けるようにアレンジされたレンズの配列を含む請求項23に記載のディスプレイ。
【請求項25】
前記画素の各々は、複数のグループの前記発光素子を含み、前記グループの各々は、異なる角度で前記レンズの配列の中の対応するレンズを通してみることができるようにアレンジされる、請求項24に記載のディスプレイ。
【請求項26】
前記画素の各々は、立体視画像を提供するようにアレンジされた、前記グループの中の第1及び第2のグループを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項27】
画素の配列と光学層とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記画素の各々は、所定の周波数の入射光によって励起されると可視光を放出するようにアレンジされた第1及び第2の発光素子を含み、前記光学層は、前記第1及び第2の発光素子からの光が異なる方向から見ることができるようにアレンジされる、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項28】
更に、複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズ配列層を含み、その各々のマイクロレンズは前記発光素子の中の対応する発光素子上に入射光を方向づけるようにアレンジされる、請求項23乃至27のいずれかに記載のディスプレイ。
【請求項29】
発光層とレンズの配列と制御手段とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記発光層は、所定の周波数の入射光によって励起されると可視光を放出するようにアレンジされ、前記レンズの配列は、光を前記発光層上のそれぞれの位置に方向づけるようにアレンジされ、前記制御手段は、選択的に入射光を前記レンズの配列に適用することによって前記入射光の空間分布を制御する、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項30】
入射光の空間分布を制御する前記手段は、第1と第2の周波数をヘテロダインして前記所定の周波数を発生するための手段を含む、請求項23乃至29のいずれかに記載のディスプレイ。
【請求項31】
第1と第2の周波数をヘテロダインする前記手段は、それぞれ第1と第2の周波数で第1と第2のビームを方向づけし、その結果交差して選択された位置で前記所定の周波数を発生する手段を含む、請求項30に記載のディスプレイ。
【請求項1】
第1の層とその第1の層を覆う追加の層とを含む媒体であって、前記第1の層は、第1の周波数の電磁放射に反応して前記追加の層を通して見ることのできる変化を示し、前記追加の層は、第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用するのを阻止することができる、媒体。
【請求項2】
前記追加の層は、第2の周波数の電磁放射に反応して、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第1の状態から、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第2の状態に変化する、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記追加の層は、第3の周波数の電磁放射に反応して、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第1の状態から、該追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第2の状態に変化する、請求項2に記載の媒体。
【請求項4】
前記追加の層は第2の層を含み、該第2の層は、第2の周波数の電磁放射に反応して、該第2の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第1の状態から、該第2の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第2の状態に変化し、前記追加の層は更に第3の層を含み、該第3の層は、第3の周波数の電磁放射に反応して、該第3の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明である第1の状態から、該第3の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明である第2状態に変化する、請求項3に記載の媒体。
【請求項5】
前記第2の層は前記第3の層と前記第1の層との間に配置され、前記第3の層は第3の周波数に応じて第2の周波数に対し実質的に透明になるようにアレンジされる、請求項4に記載の媒体。
【請求項6】
前記追加の層は、前記第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用することを可能にするように取り外しできる、請求項1に記載の媒体。
【請求項7】
前記追加の層を覆うレンチキュラー層を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の媒体。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の媒体に可視画像を書き込む方法であって、前記第1の層に可視画像を生成するために前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することを含む、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
請求項2乃至5のいずれかに依存するとき、続いて、前記追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に不透明となるように該追加の層を第2の電磁放射に露出することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項3乃至5のいずれかに依存するとき、前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出するステップの前に、前記追加の層が第1の周波数の電磁放射に対し実質的に透明になるように該追加の層を第3の電磁放射に露出することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
媒体に可視画像を書き込む方法であって、その媒体は第1の周波数の電磁放射に反応して可視変化を示し、その方法は、前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出することと、続いて前記第1の層の上に保護層を施すこととを含み、該保護層は、第1の周波数の電磁放射が前記第1の層に作用するのを阻止し、前記可視変化は前記追加の層を通して見ることができる、方法。
【請求項12】
前記保護層は、前記第1の層に書き込まれた画像をその保護層を通して見るときに視覚効果を生成するようにアレンジされる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の層を第1の周波数の電磁放射に露出する前記ステップは、前記第1の層に可視画像を作製するように第1の周波数の空間分布及び/又は強度を制御することを含む、請求項8乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記空間分布は空間可変シャッタによって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記空間分布は光学画像化装置によって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記空間分布は、媒体に対し第1の周波数の電磁放射のビームを走査することによって制御される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
媒体上に記録されかつレンチキュラー層を通してそれぞれ異なる視角で見ることができる複数の画像を含むレンチキュラー画像を形成する方法であって、前記媒体は感光性媒体であり、前記複数の画像は、異なる書き込み角度で光をレンチキュラー層を通過し前記感光性媒体に到達させそれぞれの画像を形成することによって形成されることを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記画像の中の特定の画像に対する書き込み角度はその画像に対する読み取り角度に実質的に等しい、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記レンチキュラー層は、実質的に平行な縦方向の軸を有する複数の円筒型レンチキュールを含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の画像は、その各画像の交互配列された部分として媒体上に記録される、請求項17乃至19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
請求項8乃至20にいずれかに記載の方法を行うようにアレンジされた装置。
【請求項22】
感光画像化層と、画像を形成するために光が前記感光画像化層に当たることを可能にするレンチキュラー層とを含む、レンチキュラー画像化媒体。
【請求項23】
画素の配列と制御手段とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記画素の各々は、所定の周波数の入射光によって励起されるとそれぞれ異なる色の可視光を放出するようにアレンジされた複数の発光素子を含み、前記制御手段は、可視画像を発生するために前記入射光の空間分布を制御する、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項24】
光を前記画素のそれぞれに方向付けるようにアレンジされたレンズの配列を含む請求項23に記載のディスプレイ。
【請求項25】
前記画素の各々は、複数のグループの前記発光素子を含み、前記グループの各々は、異なる角度で前記レンズの配列の中の対応するレンズを通してみることができるようにアレンジされる、請求項24に記載のディスプレイ。
【請求項26】
前記画素の各々は、立体視画像を提供するようにアレンジされた、前記グループの中の第1及び第2のグループを含む、請求項25に記載のディスプレイ。
【請求項27】
画素の配列と光学層とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記画素の各々は、所定の周波数の入射光によって励起されると可視光を放出するようにアレンジされた第1及び第2の発光素子を含み、前記光学層は、前記第1及び第2の発光素子からの光が異なる方向から見ることができるようにアレンジされる、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項28】
更に、複数のマイクロレンズを含むマイクロレンズ配列層を含み、その各々のマイクロレンズは前記発光素子の中の対応する発光素子上に入射光を方向づけるようにアレンジされる、請求項23乃至27のいずれかに記載のディスプレイ。
【請求項29】
発光層とレンズの配列と制御手段とを含む光ルミネセンス・ディスプレイであって、前記発光層は、所定の周波数の入射光によって励起されると可視光を放出するようにアレンジされ、前記レンズの配列は、光を前記発光層上のそれぞれの位置に方向づけるようにアレンジされ、前記制御手段は、選択的に入射光を前記レンズの配列に適用することによって前記入射光の空間分布を制御する、光ルミネセンス・ディスプレイ。
【請求項30】
入射光の空間分布を制御する前記手段は、第1と第2の周波数をヘテロダインして前記所定の周波数を発生するための手段を含む、請求項23乃至29のいずれかに記載のディスプレイ。
【請求項31】
第1と第2の周波数をヘテロダインする前記手段は、それぞれ第1と第2の周波数で第1と第2のビームを方向づけし、その結果交差して選択された位置で前記所定の周波数を発生する手段を含む、請求項30に記載のディスプレイ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2012−524292(P2012−524292A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505230(P2012−505230)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000780
【国際公開番号】WO2010/119269
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(510222626)フォーティウム テクノロジーズ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】FORTIUM TECHNOLOGIES LTD.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000780
【国際公開番号】WO2010/119269
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(510222626)フォーティウム テクノロジーズ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】FORTIUM TECHNOLOGIES LTD.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]