説明

光反応管内蔵型光反応装置及びこれを用いる水質モニタリング装置

【課題】 光反応装置内で発生する気泡に起因する問題や、電気化学検出器の電極表面の汚れに起因する問題を解決することが可能な光反応装置と、これを用いる長期安定性に優れた水質モニタリング装置を提供する。
【解決手段】 気泡の発生に関しては、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するようにガス透過管3を設置した構成として、ガス透過管3の内側又は外側を減圧することにより気体を脱気し気泡の発生を抑え、電極15、16、17の汚れに関しては、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するように電極15、16、17を埋め込んだ電気化学検出用光反応管を設置した構成として、電極をランプ2からの紫外線が照射される位置に保持することにより、付着する汚れを速やかに分解除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランプからの放射光を効率よく試料に照射して光反応を起こさせるための装置と、これを用いた水質モニタリング装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
浄水場では、河川水や地下水を取水し、これを沈殿ろ過やろ過膜処理を行って飲料水を供給しているが、このような処理では除去できない金属、農薬、油、界面活性剤などの有害物質が混入した場合は、取水を早急に停止する必要がある。一方、下水処理場でも、突発事故等により事業所等からの排水に金属(ヒ素などの半金属も含む)、有機溶媒等が混入すると、下水処理プロセスにおける活性汚泥微生物の活性が大きく阻害され、処理能力の回復までに多大な時間が必要となる。従って、浄水場や下水処理場では、金属や有害有機物の混入を、迅速、高感度、連続的に監視する装置が望まれている。従来、この要望に対しては、魚類の異常行動パターンから有害物質の混入を検知するものや(特許文献1,2)、硝化細菌や鉄酸化細菌などの微生物を用いたバイオセンサ(特許文献3,4、非特許文献1)が開発されている。また、自動サンプリング装置とフレームレス原子吸光装置を結合させたオンライン金属モニタリング装置や、光分解装置とポーラログラフを結合したオンライン金属モニタリング装置(非特許文献2)も開発されている。このポーラログラフ法による金属モニタリングでは、真空紫外領域の紫外線照射により水から酸化力の強いOHラジカルを発生させ、これが金属キレート化合物を分解して、金属の化学形態をフリーのイオン状態に統一し、ポーラログラフでの定量を可能とすることを利用している。一方、有害有機物に関しても、強力な紫外線により有機物を完全に分解し、生成した炭酸イオンを電気伝導度から定量する方法や、微弱な紫外線により有機物に光化学反応を起こさせ、その生成物を紫外可視吸光光度計や蛍光光度計により定量する方法が知られている。微弱な紫外線を利用する物質としては、ジエチルスチルベストロール、タモキシフェンなどのスチルベン誘導体などがあり、これらの化合物は紫外光により蛍光を発するフェナントレン誘導体に変化し、蛍光光度計によって検出される。また、フェニトロチオンなどの有機チオリン酸系農薬は微弱な紫外線によって、酸化的電気化学測定が可能な誘導体に変化し、ポーラログラフによって検出が行われる。
【0003】
上記の金属モニタリング及び有害有機物モニタリングの両方において、迅速かつ連続的なモニタリングを行うためには、紫外線分解の効率を上げることが不可欠である。このため、本発明者らは既に反応管内蔵型の紫外線ランプ(特許文献5)を開発することにより、照射効率を著しく向上させて、高効率な分解及び誘導体化を可能とした。しかし、この反応管内蔵型紫外線ランプを用いた場合でも、水試料に溶存する気体及び光反応の結果生成する気体が光反応管内に気泡となって発生し、この気泡がランプからの熱伝導により膨張して水試料を光反応管から追い出し、十分な光反応時間を確保できないといった問題や、ポーラログラフや蛍光光度計などの検出器まで運ばれた気泡がノイズを与え測定を妨害するといった問題、また、ポーラログラフなどの電極表面に残存有機物や微生物が付着して感度が変動する、あるいは頻繁な洗浄が必要となるといった問題は解決できなかった。
【特許文献1】特開平6−324031号公報
【特許文献2】特開2002−350423号公報
【特許文献3】特開2003−247967号公報
【特許文献4】特開平7−85072号公報
【特許文献5】特許3268447号
【非特許文献1】乾貴誌、田中良春、岡安祐司、田中宏明、環境システム計測制御学会誌(EICA)、第7巻、第2号、183-186頁(2002)。
【非特許文献2】Eric P. Achterberg, Constant M.G. van den Berg, Anal. Chim. Acta, 291, 1994, 213-232.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、従来では、光反応装置の利用は、水質モニタリングにおいてはポーラログラフ、吸光光度計、蛍光光度計あるいは電気伝導度検出器などの検出器をオンラインで結合することにより、個別金属の定量を可能とし、且つ比較的安価であるという特長を有するが、光反応装置内で発生する気泡に起因する問題や、電極表面の汚れに起因する問題のため、長期間安定したモニタリングを行うことが難しいという問題があった。このような問題を光反応装置の利用において解決することは、水質モニタリングの場合だけでなく、たとえば液体試料中の有機物の除去あるいは回収が課題となっているIPC−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)や金属のキレート濃縮、あるいはTOC(全有機炭素)分析計等の場合においても大きく貢献することが期待される。
【0005】
そこで本発明は、光反応装置内で発生する気泡に起因する問題や、電極表面の汚れに起因する問題を解決することが可能な光反応装置と、これを用いた長期安定性に優れた水質モニタリング装置等を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題のうち、光反応装置内で発生する気泡に起因する問題を解決するという課題に関しては、ランプと、該ランプ内を貫通するように設置され、試料を導入且つ排出できる光反応管とから成り、前記光反応管内の試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記ガス透過管内を減圧することにより試料に溶存する気体及び光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置によって解決される。
【0007】
また、ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、試料を導入且つ排出でき、光透過性が高く、且つ液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記光反応管と前記ガス透過管との間を減圧すること、あるいは液体試料への非溶解性を有するガスの流通により試料に溶存する気体及び光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置によっても解決される。
【0008】
一方、電極表面の汚れに起因する問題を解決するという課題に関しては、ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、試料を導入且つ排出でき、且つ電気化学検出を可能とするための電極を内面に設置した電気化学検出用光反応管を挿脱可能に装着して成ることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置によって解決される。この装置では電極表面に紫外線が照射されるため、付着した有機物や微生物は速やかに分解されて、電極表面は常に清浄な状態に保持され安定した測定が可能になる。
【0009】
また、光反応装置内で発生する気泡に起因する問題と電極表面の汚れに起因する問題の両方を解決するという課題に関しては、ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、試料を導入且つ排出でき、且つ電気化学検出を可能とするための電極を内面に設置した電気化学検出用光反応管、及び該電気化学検出用光反応管内に設置され、液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記ガス透過管内を減圧することにより試料に溶存する気体及び光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置によって解決される。
【0010】
前記ランプの外側の表面に反射材を施し、前記ランプから照射される光を効率よくランプ内に設置された光反応管に照射するような構成としてもよい。
【0011】
また、ランプの光が照射可能とされている液体試料との接触面もしくは液体試料の通過部には、TiO2等の光触媒を配設するようにしてもよい。
【0012】
そして、たとえば以上のような構成を特徴とする光反応管内蔵型光反応装置においては、光反応は、光分解反応、光酸化反応、光還元反応、光合成反応、光硬化、光架橋、光洗浄、光殺菌、光脱臭等の各種の目的、機能をもつものであってよい。
【0013】
たとえば、長期安定性に優れた水質モニタリング装置を提供するという課題に関しては、 水試料の流量を制御するための流量制御部と、水試料に紫外線を照射するため前記の光反応管内蔵型光反応装置を用いる紫外線照射部と、金属を測定するためのポーラログラフ部とからなることを特徴とするオンライン金属モニタリング装置によって解決される。
【0014】
また、水試料の流量を制御するための流量制御部と、水試料に含まれる陽イオン及び陰イオンを除去するための脱イオン部と、水試料に含まれる有機物を分子量に応じて分離するための有機物分離部と、水試料に紫外線を照射するため前記の光反応管内蔵型光反応装置を用いる紫外線照射部と、水試料の電気伝導度、吸光度、あるいは各測定成分由来の蛍光および電気化学反応の電流値を測定するための測定部とからなることを特徴とするオンライン有機物モニタリング装置によっても解決される。
【0015】
前記オンライン金属モニタリング装置と前記オンライン有機物モニタリング装置を複合化した総合水質モニタリング装置としてもよい。
【0016】
有機物モニタリング装置の脱イオン部には、イオン交換膜を用いる電気透析装置や、イオンクロマトグラフィーで用いられるケミカルサプレッサー、透析膜を用いる方法などの公知のものが使用できる。
【0017】
有機物モニタリング装置の有機物分離部には、様々な種類の分画分子量を持った限外ろ過膜が利用できる。例えば、分画分子量としては、1000、3000、10000、30000、50000、100000NMWL(Nominal Molecular Weight Limit)などがある。測定対象有害有機物(比較的低分子のものが多い)と、元々水中にあるフミン物質(比較的高分子量のものが多い)とを効率的に分離でき、且つ耐久性の高い限外ろ過膜を選ぶとよい。また、限外ろ過膜の代わりに、分子サイズごとに分離するためのサイズ排除型樹脂カラムを利用することも可能である。このカラムからの溶出液のうち、測定成分の分子量を含む溶出液を測定フローに導入するとよい。
【0018】
以上のようにして、水試料に元々存在していたイオン及びフミン物質等の有機物の大部分を除くことにより、以降の測定におけるバックグラウンド信号を低下することができ、有害有機物の混入を検出しやすくなる。すなわち、このようにして妨害物質が除去された水試料に紫外線を照射すると、残存する有機物は分解され、炭酸イオンとなって電気伝導度を上げるため、紫外線照射前後の電気伝導度を測定してその差をとれば、有機物量のモニタリングが可能となり、有害有機物の混入を検出することができる。あるいは分解後pHによっては、炭酸ガスとなることもあるが、その場合は、ばっき等を行って炭酸ガスを液相から気相に移動させ、赤外線の非分散型吸光光度計を用いて測定することができるため、同様に有害有機物の混入を検出することができる。
【0019】
また、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析計)のオンライン有機物除去装置としての用途にも有効である。
【0020】
ICP−MSにおいては、試料溶液中に存在する有機物による妨害が問題となる。例えば、生体試料(尿、血液、組織)中の金属を定量する場合、生体試料の大部分を占める有機物を硝酸や過酸化水素などで分解して除き、一方、金属は酸や過酸化水素溶液に溶かしたものを試料溶液とし、これをICP−MSに導入して定量する。しかし、有機物を完全に分解することは困難であり、残存した炭素(12C)がICPのアルゴン(40Ar)と結合して40Ar12Cを生成し、これがクロム(52Cr)の信号と重複して、測定ができなくなるといった問題があった。また、生体試料だけでなく、有機物含有量の多い水試料でも、クロム以外の金属でも同様の問題があった。本光反応管内蔵型光反応装置は、ICP−MSのネブライザーの前に設置され、試料溶液に残存する有機物をオンラインで分解除去するために用いることができる。具体的には、ガス透過管内に試料溶液を流している間に、試料溶液中の有機物を光分解によりCO2に分解し、生成されたCO2をガス透過管の外部に除去することができる。
【0021】
TOC(全有機炭素)分析計の湿式光分解セルとしての用途においては、有機物を分解してCO2に変換し、このCO2を試料溶液からガス透過管により分離し、これを非分散型赤外分光計(NDIR)に導入して試料溶液中のTOCを測定することができる。CO2を除去して捨てるのではなく、CO2を捨てずにNDIRに導入するため、窒素ガスやアルゴンガスを流すことができる。
【0022】
さらにまた、試料溶液中の金属をキレート樹脂などで濃縮する場合、金属が試料溶液中で有機物と非常に結合定数の大きいキレートを形成していると、キレート樹脂とはキレートを形成せず樹脂を通過するといった問題が起こる。本光反応管内蔵型光反応装置は、キレート樹脂の前に設置し、金属とキレートを形成している有機物をオンラインで分解することにより、金属キレートを遊離の金属イオンに変換するために使用することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、気泡の発生を抑えることにより安定して光反応を行うことができ、その後の測定においても気泡に起因するノイズや妨害を除くことが可能な光反応装置を提供できる。また、測定用の電極を光反応管に収納することにより電極表面の汚れに起因する感度変動を抑えることが可能な光反応装置を提供できる。さらに、これらの光反応装置を用いることにより、試薬等を使用せずに、水中に存在する金属及び有害有機物を、長期間安定して、迅速且つ連続的にモニタリングすることが可能となり、浄水場や下水処理場の取水口における有害物質の混入を検知し、警報を発することが可能となる。金属に関しては、原子吸光装置などの高価な装置を用いずとも、個別の金属の定量が可能となる。一方、有害有機物に関しては、通常河川水に含まれることのない有機溶剤や界面活性剤等の人工の有害有機物を個別的にあるいは総量として検出することが可能となる。
【0024】
そして、本発明における液体試料の有機物の除去、気体の除去と回収は、IPC−MS分析、TOC分析、金属キレート濃縮等において大きな改善をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下では添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。図1は本発明の気泡の発生を抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の一実施形態を示す図であり、この光反応管内蔵型光反応装置は、試料を保持するための光反応管1と、ランプ2と、ガス透過管3とから構成され、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するようにガス透過管3を設置した構成を有している。光反応管1の材質としてはたとえば合成石英ガラスが用いられるが、目的とする光反応に有効な波長の光に透明な材質であれば他の材質でもよい。光反応管1とランプ2は、互いに融着して封止構造とすることにより、放電用ガス7が失われることがないようにする。ガス透過管3の材質としては多孔性の樹脂、たとえば弗素樹脂としてのテフロン(登録商標)(DuPont社:登録商標)等が用いられるが、液体は透過せずに気体を透過する速度が十分大きいものであれば他の材質でもよい。光反応管1は液体試料を導入する液体試料導入管4と液体試料を排出する液体試料排出管5と接続されており、ガス透過管3の一端は気体排出管6に接続されており、一端は袋ナット13により封止構造としてある。8は、ランプ2の電源端子、9は、ランプ用電源である。なお、ランプ2の外側の表面に蒸着アルミ薄膜等の反射体を設置した構造とすれば、光反応管1に放電用ガス7からの直射光だけでなく反射光も照射できることから、より効果的な照射が可能となる。上記のように構成された光反応管内蔵型光反応装置においては、液体試料導入管4から光反応管1に導入された試料は、光反応管を通過する間に、放電用ガス7からの光を照射され、試料に含まれる物質は分解あるいは誘導体化される。このとき、試料に元々溶存していた気体や光反応の結果生成する気体は、放電用ガスからの熱伝導の作用も加わって気泡を形成しやすくなるが、ガス透過管3の内部を、気体排出管6を減圧ポンプに接続して減圧することにより、これらの気体を脱気して気泡の形成を防ぐことができる。
【0026】
また、たとえば図1に例示した本発明の光反応管内蔵型光反応装置では、光反応管1の内面、すなわち試料溶液と接触する面に、TiO2などの光触媒をコーティングしたり、あるいは光反応管1とガス透過管3との間に、TiO2などの光触媒を担持した繊維やそれらのブロック体、もしくは粒状体等の設置してもよい。これらの光触媒の存在によって、試料に含まれる物質の分解や誘導体化が促進され、光反応管1の内面の付着物による汚れの除去も促進されることになる。
【0027】
図2は本発明の気泡の発生を抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の別の実施形態を示す図であり、この光反応管内蔵型光反応装置は、光反応管1と、ランプ2と、試料を保持するためのガス透過管3とから構成され、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するようにガス透過管3を設置した構成を有している。この光反応管内蔵型光反応装置では、ガス透過管3は、液体試料導入管4と液体試料排出管5と接続されている。液体試料はガス透過管3の内部を流れるので、液体試料に効率的に光を照射するためには、ガス透過管3の材質は、ガス透過性に加えて光透過性も高いものでなければならない。このようなものの一例として、テフロン(登録商標)AF(DuPont社:登録商標)がある。試料に元々溶存していた気体や光反応の結果生成する気体は、ガス透過管3と光反応管1との間を、気体排出管6を減圧ポンプに接続して減圧にすることにより脱気される。また、減圧にすることにより、光反応管1からガス透過管3への熱伝導が少なくなるため、気泡の発生を抑えるという効果もある。
【0028】
この図2の例においては、試料が通過するガス透過管3の内部に前記のとおりのTiO2等の光触媒微粒子をコーティング等により付着させておいてもよい。
【0029】
図3は本発明の電極表面の汚れを抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の一実施形態を示す図であり、この光反応管内蔵型光反応装置は、光反応管1と、ランプ2と、試料を保持するための電気化学検出用光反応管14とを有し、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するように電気化学検出用光反応管14を設置した構成を備えている。電気化学検出用光反応管14の材質としては合成石英ガラスが用いられるが、目的とする光反応に有効な波長の光に透明な材質であれば他の材質でもよい。電気化学検出用光反応管14の液体試料排出管5に近い位置に、電気化学検出を行うための電極として、作用電極15、補助電極16、参照電極17を埋め込むことが可能な構造としておき、各電極用のリード線18、19、20は電気化学検出用光反応管14の外側を通って、ポテンショスタット21に接続されている。上記のように構成された光反応管内蔵型光反応装置においては液体試料導入管4から電気化学検出用光反応管14に導入された試料は、電気化学検出用光反応管14を通過する間に、放電用ガス7からの光を照射され、試料に含まれる物質は分解あるいは誘導体化され、電気化学検出用の電極15、16、17の位置まで運ばれ検出される。このとき電極15、16、17はランプ放電用ガス7からの光が照射される位置に保持する。これにより電極表面には紫外線が照射されるため、電極表面に付着した有機物や微生物などの汚れは、速やかに分解除去される。
【0030】
図4(a)及び図4(b)は本発明の気泡の発生と電極の汚れを両方とも抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の一実施形態を示す図であり、この光反応管内蔵型光反応装置は、光反応管1と、ランプ2と、試料を保持するための電気化学検出用光反応管14と、ガス透過管3とを有し、ランプ2の内部を同心的に貫通するように光反応管1を設置し、光反応管1の内部を同心的に貫通するように電気化学検出用光反応管14を設置し、電気化学検出用光反応管14の内部を同心的に貫通するようにガス透過管3を設置した構成を備えている。この光反応管内蔵型光反応装置では、液体試料は電気化学検出用光反応管14とガス透過管3の間を流れるため、ガス透過管3の材質としては、光透過性が高いものである必要はなく、ガス透過性の高いものであればよい。図4(a)に示すものでは、液体試料導入管4から電気化学検出用光反応管14に導入された試料は、電気化学検出用光反応管14を通過する間に、放電用ガス7からの光を照射され、試料に含まれる物質は分解あるいは誘導体化され、電気化学検出用の電極15、16、17の位置まで運ばれ検出される。このときガス透過管3の内部を、気体排出管6を減圧ポンプに接続して減圧することにより、試料に元々溶存していた気体や光反応の結果生成する気体を脱気して気泡の形成を防ぐことができる。電極15、16、17はランプ放電用ガス7からの光が照射される位置に保持されるため、電極表面に付着した有機物や微生物などの汚れは、紫外線により速やかに分解除去される。図4(b)に示すものは、電気化学検出用光反応管14の入口側と出口側に近い位置に、電気伝導度測定用測定用電極23、24を設置したもので、光反応前後での電気伝導度の差を測定する場合に用いる。この場合も、電極23、24はランプ放電用ガス7からの光が照射される位置に保持されるため、電極表面に付着した有機物や微生物などの汚れは、紫外線により速やかに分解除去される。
【0031】
なお、上記の図3、図4(a),(b)の構成においては、電気化学検出用光反応管14の内面(試料溶液と接触する面)にTiO2などの光触媒をコーティングする、あるいは電気化学検出用光反応管14とガス透過管3の間にTiO2などの光触媒を担持させたものを設置してもよい。
【0032】
図5は本発明のオンライン金属モニタリング装置の一実施形態を示す図である。図5において、河川取水口から浄水場に供給される水の一部をポンプ27により、図4(a)に示す構成の光反応管内蔵型光反応装置を用いる紫外線照射部28に導入する。紫外線照射部28において、金属とイオン結合又は錯形成するフミン物質などの有機物を分解することにより、金属の化学形態を金属単独の遊離イオンに統一した後、光反応管内蔵型光反応装置内に納められた電極により検出される。ポーラログラフ部29は電極電位を制御するためのポテンショスタット30、ポテンショスタットの制御やデータ処理を行うコンピュータ31及びモニター32から構成される。ポーラログラフ法には各種の方法があるが、ここでは感度の高いストリッピングボルタンメトリーを用いる。検量線はバルブ33を切り替えることにより、検量線用標準液34及び検量線用ブランク液35を水試料の代わりに紫外線照射部28に導入して作成する。この装置によりZn,Cd,Pb,Cuなど多くの金属を定量することができる。
【0033】
図6は本発明のオンライン有機物モニタリング装置の一実施形態を示す図である。図6において、河川取水口から浄水場に供給される水の一部をポンプ27により脱イオン部36に導入する。脱イオン部36は多数本の透析チューブ37をモジュール化したもので、チューブ内に水試料を流し、チューブ外にポンプ38を用いて純水39を流して脱イオンを行う。脱イオン化された水試料は、次に有機物分離部40に導入される。ここで分画分子量より小さい有機物は限外ろ過膜41を透過し、図4(b)に示す構成の光反応管内蔵型光反応装置を用いる紫外線照射部28に導入される。紫外線照射部では有機物が分解されて、炭酸イオンが(窒素を含む有機物では硝酸イオンも)生成する。生成した炭酸イオン等の量は、光反応管内蔵型光反応装置内納められた二箇所(光反応がほとんど起こっていない液体試料導入管に近い位置と、光反応がほぼ完了している液体試料排出管に近い位置)に設置された電気伝導度測定用電極23、24により検出され、その差を取ることにより求める。この電気伝導度の差が水試料中に存在する有機物量に比例した値となることから、これをモニタリングすることにより、有害有機物の混入を検知することができる。
【0034】
図7は本発明の総合水質モニタリング装置の一実施例を示す図である。金属を定量する場合には、図7において、バルブ42、43により、水試料を脱イオン部36、有機物分離部40を通さずに、直接紫外線照射部28に導入する。一方、有害有機物をモニターする場合には、水試料を脱イオン部36、有機物分離部40を通して、紫外線照射部28に導入する。これにより、金属と有害有機物との両者を総合的にモニタリングすることが可能となる。
【0035】
本発明の光反応装置をICP−MSのネブライザーの前段への設置やTOCの湿式光分解セルとしての応用等の観点からは、図8に例示したように、光反応管1とガス透過管3との間に液体試料4に対して非溶解性のガス、たとえば窒素ガスやアルゴンガス等を流通させ、光分解反応により生成するCO2等を効率的に除去、回収することが好適に考慮される。
【0036】
また、分解効率と脱気効率を高めるために、ガス透過管3としては、図9のようなスパイラル管を採用してもよい。
【0037】
さらに、本発明をより具体的な例により詳細に説明する。本発明の光反応管内蔵型光反応装置としては、たとえば上記のとおり、図1から図4に示すような各種のタイプのものが考慮されるが、以下の実施例では図4(a)に示すタイプのものについて説明する。
【実施例】
【0038】
図4(a)に例示した構成において、紫外線ランプ2としては低圧水銀ランプを用いた。光反応管1としては、内径6mm、外径8mm、長さ300mmの合成石英ガラスを用いたが、必要な分解効率が得られるものであれば、他の寸法のものを用いることができる。合成石英ガラスは水銀の185nmの光を高効率に透過するため、化合物の分解効率が高い。もちろん合成石英ガラス以外にも紫外線の透過効率に優れた材質を用いてもよい。紫外線ランプ2としては、長さ280mm、外径18mm、出力40Wの低圧水銀ランプを用いることができるが、他の出力、大きさの低圧水銀ランプが使用できることは勿論である。光反応管1と紫外線ランプ2は溶融して接続する。電気化学検出用光反応管14としては、内径3mm、外径5mm、長さ320mmの合成石英ガラスを用いたが、合成石英ガラス以外にも紫外線の透過効率に優れた材質を用いてもよい。ガス透過管3としては、内径0.83mm、外径1.02mm、長さ400mmのDuPont社製Teflon(登録商標)AFチューブを使用した。電気化学検出用光反応管14の液体試料排出管5に近い位置に、電気化学検出を行うための電極として、直径1mm、高さ1mmの作用電極15、補助電極16、参照電極17を埋め込み、各電極用のリード線18、19、20は電気化学検出用光反応管14の外壁に真空蒸着により形成し、ポテンショスタット21に接続した。電気化学検出用光反応管14はコネクター12等により、光反応管1に取り付けられているため、取り外しが容易であり、長期間の使用により電極が劣化した場合には、容易に交換することが可能である。紫外線ランプ2の外側の表面に直接アルミを蒸着したが、紫外光を効率的に反射できるものであれば、アルミ蒸着膜以外のものも使用することができる。紫外線ランプ2を水冷あるいは空冷するために、紫外線ランプ2を水冷ジャケット、例えば長さ280mm、内径30mmのものに収納してもよい。紫外線ランプ2を冷却することにより、間接的に電気化学検出用光反応管14内の試料温度を制御することが可能となり、また、ランプの過熱による発光効率の低下を防ぐことができる。
【0039】
図5に例示したオンライン金属モニタリング装置において使用する紫外線照射部28には、上記の光反応管内蔵型光反応装置を用いた。この光反応管内蔵型光反応装置において、液体試料導入管4から電気化学検出用光反応管14に導入された試料は、電気化学検出用光反応管14を通過する間に、放電用ガス7からの光を照射される。これにより金属とイオン結合又は錯形成していたフミン物質などの有機物は分解され、金属の化学形態は金属単独の遊離イオンに統一され、電気化学検出用の電極15、16、17の位置まで運ばれ検出される。各電極の電位はポテンシオスタット21により制御され、電流−電圧曲線から金属の種類と濃度を求めることができる。
【0040】
図6に例示したオンライン有機物モニタリング装置の脱イオン部36において使用する透析チューブとしては、穴径が約1nm、チューブ外径が1mm、長さが100mmのセルロースチューブを200本束ねたモジュールを用いたが、十分な脱イオンが行われるものであれば、これ以外の材質、寸法、本数のものを用いてもよい。透析チューブの外側には純水を流しておけば、水試料中に含まれる無機イオン類は透析膜を透過して純水側に移動する。無機イオン類が溶け込んだ純水は、そのまま廃棄することが可能である。
【0041】
オンライン有機物モニタリング装置の有機物分離部40において使用する限外ろ過膜41には公知のものが使用できる。天然水中の溶存有機物の30%〜80%を占めるフミン物質は、その構造が不明であるが分子量が数万から数十万の高分子量のものから1000以下の低分子量のものまであり、その割合は河川によって異なっている。一方、農薬や有機溶媒、界面活性剤などの有害有機物は分子量が小さいものが多いため、適切な分画分子量を持った限外ろ過膜を選択すれば、フミン物質の大部分は透過させずに、有害有機物を透過させることができる。本実施例では、分画分子量が1000のものを用いたが、河川に含まれる溶存有機物の特性に応じて、他の分画分子量の膜を用いることができるのは勿論である。有害有機物の中の特定の農薬等を測定する場合には、紫外線照射部28には、前記のオンライン金属モニタリング装置で使用し、図4(a)に示されているポーラログラフ電極を設置した電気化学検出用光反応管14を用いた。一方、有害有機物を総量として測定する場合には、図4(b)に示されている電気伝導度測定用の電極を設置した電気化学検出用光反応管14を使用した。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の気泡の発生を抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の断面図である。
【図2】本発明の気泡の発生を抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置のうち図1とは異なるタイプの断面図である。
【図3】本発明の電極表面の汚れを抑えることが可能な光反応管内蔵型光反応装置の断面図である。
【図4】(a)は、本発明の気泡の発生と電極の汚れを両方とも抑えることが可能なポーラログラフ用電極を備えた光反応管内蔵型光反応装置の断面図であり、(b)は、本発明の気泡の発生と電極の汚れを両方とも抑えることが可能な電気伝導度測定用電極を備えた光反応管内蔵型光反応装置の断面図である。
【図5】本発明のオンライン金属モニタリング装置の概略図である。
【図6】本発明のオンライン有機物モニタリング装置の概略図である。
【図7】本発明の総合水質モニタリング装置の概略図である。
【図8】本発明の窒素ガス流の流通により気体を除去、回収する光反応装置の断面図である。
【図9】分解効率、脱気効率向上のためのガス透過管としてのスパイラル管を例示した概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1 光反応管
2 ランプ
3 ガス透過管
4 液体試料導入管
5 液体試料排出管
6 気体排出管
7 ランプ放電用ガス
8 ランプ電源端子
9 ランプ用電源
10 管固定用ナット
11 管固定用フェルル
12 管接続用コネクタ
13 袋ナット
14 電気化学検出用光反応管
15 作用電極
16 補助電極
17 参照電極
18 作用電極用リード線
19 補助電極用リード線
20 参照電極用リード線
21 ポテンシオスタット
22 リード線固定用フェルル
23 電気伝導度測定用電極
24 電気伝導度測定用電極
25 電気伝導度計
26 電気伝導度計
27 ポンプ
28 紫外線照射部
29 ポーラログラフ部
30 ポテンショスタット
31 コンピュータ
32 モニター
33 バルブ
34 検量線用標準液
35 検量線用ブランク液
36 脱イオン部
37 透析チューブ
38 ポンプ
39 純水
40 有機物分離部
41 限外ろ過膜
42 バルブ
43 バルブ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置され、液体試料を導入且つ排出できる光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記ガス透過管内を減圧することにより液体試料に溶存する気体もしくは光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項2】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体試料を導入且つ排出でき、光透過性を有し、且つ液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記光反応管と前記ガス透過管との間を減圧することにより液体試料に溶存する気体もしくは光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項3】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体試料を導入且つ排出でき、光透過性を有し、且つ液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記光反応管と前記ガス透過管との間に液体試料への非溶解性を有するガスを流通させることにより液体試料に溶存する気体もしくは光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項4】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体試料を導入且つ排出でき、且つ電気化学検出を可能とするための電極を内面に設置した電気化学検出用光反応管を挿脱可能に装着して成ることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項5】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記光反応管内に設置され、液体試料を導入且つ排出でき、且つ電気化学検出を可能とするための電極を内面に設置した電気化学検出用光反応管と該電気化学検出用光反応管内に設置され、液体を透過させずに気体を透過できるガス透過管を挿脱可能に装着して、前記ガス透過管内を減圧することにより液体試料に溶存する気体もしくは光反応の結果生成する気体を除去可能とすることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項6】
ランプと、該ランプ内を貫通するように設置された光反応管とから成り、前記光反応管内の液体試料にランプの光を照射可能とするようにした光反応管内蔵型光反応装置であって、前記ランプの外側の表面に反射材を施し、前記ランプから照射される光を効率よくランプ内に設置された光反応管に照射することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項7】
ランプの光が照射可能とされている液体試料との接触面もしくは液体試料の通過部には光触媒が配設されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の光反応装置であって、光反応は、光分解反応、光酸化反応、光還元反応、光合成反応、光硬化、光架橋、光洗浄、光殺菌および光脱臭のうちの少くともいずれかであることを特徴とする光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の光反応管内蔵型光反応装置において、液体試料が水試料であって、該水試料の流量を制御するための流量制御部と、金属を測定するためのポーラログラフ部とを具備していることを特徴とするオンライン金属モニタリング装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載の光反応管内蔵型光反応装置において、液体試料が水試料であって、該水試料の流量を制御するための流量制御部と、水試料に含まれる陽イオン及び陰イオンを除去するための脱イオン部と、水試料に含まれる有機物を分子量に応じて分離するための有機物分離部と、水試料の電気伝導度、吸光度、あるいは各測定成分由来の蛍光および電気化学反応の結果生じる電流および電位を測定するための測定部とを具備していることを特徴とするオンライン有機物モニタリング装置。
【請求項11】
請求項10のオンライン有機物モニタリング装置において、金属を測定するためのポーラログラフ部を具備し、オンライン金属モニタリングをも可能としていることを特徴とする総合水質モニタリング装置。
【請求項12】
ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析)装置のネブライザーの前段に設置され、液体試料中の有機物をCO2に光分解してこれを除去することを特徴とする請求項2、3、6、7または8に記載のICP−MS用光反応管内蔵型光反応装置。
【請求項13】
TOC(全有機炭素)分析装置の湿式光分解セルとして用いられ、液体試料中の有機物をCO2に光分解してこれを回収して分析することを特徴とする請求項3、6、7または8に記載のTOC分析湿式光分解セル用の光反応管内蔵型光反応装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−87988(P2006−87988A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−274143(P2004−274143)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】