説明

光学シート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物

【課題】
トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)をベースとする光学シートとして好適な、紫外線吸収能を有するTACフィルム越しの紫外線照射でも硬化し、無溶剤系エネルギー線硬化型樹脂であるがTACフィルムとの密着性に優れ、微細形状を附形することでプリズムレンズシートやアンチグレアフィルム、反射防止フィルム、拡散シート等の光学シートを作製可能なエネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対してカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(A)を35質量%以上含有し、光重合開始剤(B)が(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対して0.1質量%〜10質量%を含有し、溶剤を含まないトリアセチルセルロースフィルム上に成型するエネルギー線硬化型樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー線硬化型樹脂組成物及び該組成物の硬化膜層を有するトリアセチルセルロースフィルム(以降TACフィルムと略す)に関する。本発明のフィルムは、LCD、CRT、プラズマディスプレイ等の各種表示体の表面に用いられる耐擦傷性フィルム、アンチグレアフィルムや前述の表示体に用いられるプリズムレンズシート、拡散シート、反射防止フィルム等の光学シートとして有用である。
【背景技術】
【0002】
ノートパソコン、液晶モニタ等のLCDは、表示面で外景の映り込みを防止するため、通常有機または無機の微粒子とバインダー樹脂または硬化性樹脂の混合物を基材に塗布し、表面に凹凸を形成することにより、防眩性を発現させている。防眩性を高めるには前記凹凸形状を大きくする、あるいは凹凸の頻度を増やす必要がある。しかし、凹凸が大きく、あるいは頻度が増えると、防眩層のヘイズ値(曇度)が上昇し防眩性が得られるものの外光の映り込みにより画面が白ボケすることや、ヘイズ値の上昇に伴い像鮮明度が低下し、表示画像の視認性を悪化させるという問題があった。さらに、従来の防眩ハードコートフィルムの一般的な評価である表面のヘイズ値を低くすると、外光の映り込みにより画面が白ボケする程度は抑制できるものの、フィルム表面にシンチレーション(ギラツキ、面ぎら)と呼ばれる輝きが強くなるという不具合があった。これを解消する手法としては防眩層内部のヘイズ値を高くする方法が用いられていたが、微粒子と樹脂の屈折率差に起因した内部ヘイズにより、透過率の低下が生じ、表示装置の表示輝度を低下させ、同時に内部ヘイズにより塗膜が白っぽくなるため、コントラストの低下が著しいという問題があった。
【0003】
特許文献1では、フィルム状の偏光素子に貼合して偏光板を構成するための、耐擦傷性、ノングレア性を付与した透明保護フィルムとしてTACフィルムが用いられている。このフィルムは、未ケン化のTACフィルムの片面に、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂からなる硬化塗膜を設けることにより耐擦傷性に優れたTACフィルムとしている。
【0004】
特許文献2では、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して溶剤乾燥型樹脂としてセルロース系樹脂を10重量部以上100重量部以下含む塗料組成物をTACフィルム上に塗布し、電離放射線を照射して塗膜を硬化させ耐擦傷性を付与している。
【0005】
特許文献3では塗料の有機微粒子数を100個/mm以下とすることで、必要以上の防眩性を付与することなく、高透過率でヘイズ値を低く抑えている。
【0006】
これら従来の技術は何れも、有機または無機の微粒子とバインダー樹脂、有機溶剤という構成の塗料になっており、TACフィルムに加工する際に有機溶剤を使用し表面を僅かに溶解させることで密着性を向上させるという方法をとっていた。しかしながらこの方法ではTACフィルムが劣化する問題、及びTACフィルムが白化したりして透明性を損ねるという問題もあった。
【0007】
それを解決する方法として無溶剤エネルギー線硬化型樹脂の使用が考えられるが、特許文献4に記載のあるような成型用エネルギー線硬化型樹脂を使用すると樹脂層とTACフィルムとの密着性が著しく悪いという問題があった。また、一方で、無溶剤エネルギー線硬化型樹脂を使用し防眩性を付与する為には、有機または無機の微粒子を分散させる方法、または、金型を使用して表面に形状を付与する必要があるが、溶剤を含有するエネルギー線硬化型樹脂とは異なり、無溶剤型エネルギー線硬化型樹脂に有機または無機の微粒子を分散、長期安定化させることは非常に難しいものとされている。さらには、金型を使用してエネルギー線硬化型樹脂表面に形状を付与する方法については、特許文献5ではガラス基板上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートを含むエネルギー線硬化型樹脂をガラス基板越しのUV照射によって硬化させているが、通常TACフィルムは紫外線吸収剤を含有しており、一般的に広く用いられているUVランプをTACフィルム越しに照射してもTACフィルムがUVを吸収してしまい、反応が進行しないため、目的となる形状の硬化物品を得ることができないという問題があった。
【0008】
また、TACフィルムはカルボキシル基により加水分解を受けて劣化する性質があり、特に高温多湿においてその傾向が顕著である問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平1−105738号公報
【特許文献2】特開平6−157791号公報
【特許文献3】特開2010−256851号公報
【特許文献4】特開2010−122633号公報
【特許文献5】特開2009−108206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記課題を解決する為になされたものであって、TACフィルム上に成型可能なエネルギー線硬化型樹脂の硬化物からなる光学シートとして紫外線吸収能を有するTACフィルム越しの紫外線照射による硬化性、無溶剤系エネルギー線硬化型樹脂では難しいとされているTACフィルムへの密着性、金型からの離型性、型再現性に優れたエネルギー線硬化型樹脂を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の組成を有する紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
即ち、本発明は、
(1)(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対してカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(A)を40質量%以上含有し、(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対して0.1質量%〜10質量%の光重合開始剤(B)を含み、かつ溶剤を含まないTACフィルム上に成型するエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(2)(1)に記載のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(A)が少なくとも単官能(メタ)アクリレートを含有することを特徴とするエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(3)さらにカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(A)以外の(メタ)アクリレート(C)(但し、ウレタン(メタ)アクリレートのモノマー及びオリゴマーを除く)を含む(1)に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(4)(1)〜(3)に記載の樹脂型用エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
(5)(4)に記載の硬化物を用いて成型された光学シート。
【発明の効果】
【0013】
本発明の樹脂組成物は、硬化性に優れ、TACフィルムとの密着性が良い。また、金型からの離型性、型再現性に優れている。そのため、LCD、CRT、プラズマディスプレイ等の各種表示体の表面に用いられる耐擦傷性フィルム、アンチグレアフィルムやプリズムレンズシート、拡散シート等の光学シートに適している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の樹脂組成物に使用することのできる分子中にカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(A)としては、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、3つ以上の官能基を有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら分子中にカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(A)は単独又は2種以上を用いてもよい。
【0015】
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ基と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるヒドロキシ基に酸無水物を反応させたエポキシ(メタ)アクリレート−カルボン酸付加物、無水マレイン酸と共重合可能な、エチレン、プロペン、イソブチレン、スチレン、ビニルフェノール、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド等のモノマーとの共重合体の無水マレイン酸部にヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシ基を持つアクリレートやグリシジルメタアクリレート等のエポキシ基をもつアクリレートを反応させエステル化した化合物等が挙げられる。
【0016】
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物、必要に応じてモノヒドロキシ化合物、ならびにモノイソシアネート化合物を反応させることにより合成される。
【0017】
ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,9−ノナメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、2,2’−ジエチルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、(o,m,またはp)−キシレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−メチレンジトリレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、テトラクロロフェニレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素化(1,3−または1,4−)キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられる。これらのジイソシアネートは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
ポリオール化合物としては、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカメチレングリコールまたは1,2−テトラデカンジオール等をジオールと炭酸エステルまたはホスゲンを反応させることにより得られる化合物等が挙げられる。
【0019】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ−1,2−ブチレングリコール、ポリテトレメチレングリコール、ポリ−3−メチルテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ブラシル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸とエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−2,8−オクタンジオール、1,10−デカメチレングリコールまたは1,2−テトラデカンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、3−キシリレングリコール、1,4−キシリレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のジオールを脱水縮合またはエステル交換反応により得られる化合物等が挙げられる。ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ジオールとラクトン化合物との開環重合、またはジオールと3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシペンタン酸、5−ヒドロキシヘキサン酸(ε−カプロラクトン)等のヒドロキシアルカン酸との縮合反応により得られる化合物等が挙げられる。ポリブタジエンポリオールとしては、例えば、1,4−繰り返し単位を主に有する水酸基化ポリブタジエン、水酸基化水素化ポリブタジエン、1,2−繰り返し単位を主に有する水酸基化ポリブタジエン、水酸基化水素化ポリブタジエン、水酸基化ポリイソプレン、水酸基化水素化ポリイソプレン等のブタジエンやイソプレンをアニオン重合により重合し、末端処理により両末端に水酸基を導入して得られるジオール、及びそれらの二重結合を水素還元して得られる化合物等が挙げられる。これらのポリオールは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0020】
カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物としては、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、N,N−ビスヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビスヒドロキシエチルアラニン等が挙げられる。
【0021】
モノヒドロキシ化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、前記各(メタ)アクリレートのカプロラクトンまたは酸化アルキレン付加物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、アリルアルコール、アリロキシエタノール等が挙げられる。また、カルボン酸を有する化合物であれば、グリコール酸、ヒドロキシピバリン酸等が挙げられる。
【0022】
モノイソシアネート化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、または、ジイソシアネート化合物と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとの反応物やグリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、アリルアルコール、アリロキシエタノールのモノ付加体等が挙げられる。
【0023】
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、アルコキシ変性コハク酸(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸、アルコキシ変性コハク酸(メタ)アクリレートである。
【0024】
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、N,N−ビスヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビスヒドロキシエチルアラニン等のカルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸の反応物等が挙げられる。
【0025】
3つ以上の官能基を有する多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2,2―トリスアクリロイロキシメチルコハク酸、2−トリスアクリロイロキシメチルエチルフタル酸等が挙げられる。
【0026】
本発明の樹脂組成物に含有される光重合開始剤(B)としてはベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキサイド類を挙げることができる。ベンゾイン類としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。アセトフェノン類としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。アントラキノン類としては、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等が挙げられる。チオキサントン類としては、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられる。ケタール類としては、例えば、アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。ベンゾフェノン類としては、例えば、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。ホスフィンオキサイド類としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド等が挙げられる。好ましくは、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイドが挙げられ、特に好ましくは、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイドである。なお、本発明の樹脂組成物においては、複数種を混合して用いてもよい。
【0027】
また、本発明の樹脂組成物には、得られる本発明の樹脂組成物の粘度、屈折率、基材密着性、離型性などを考慮して、成分(A)以外の(メタ)アクリレート(C)を単独あるいは二種類以上を混合して使用してもよい。該(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等を使用することができるが、ウレタン(メタ)アクリレートのモノマー及びオリゴマーは含まない。なお、これら(メタ)アクリレート(C)は単独又は2種以上を用いてもよい。
【0028】
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレン(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エトキシ変性クレゾール(メタ)アクリレート、プロポキシ変性クレゾール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、プロポキシ変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート、イミド環構造を有するイミドアクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、等の多価アルコールの(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0029】
2官能(メタ)アクリレートとしては、ヒドロピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジアクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ変性ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ変性ビスフェノールFジアクリレート、プロポキシ変性ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ変性ビスフェノールSジアクリレート、プロポキシ変性ビスフェノールSジアクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート、ジアクリル化イソシアヌレート等のイソシアネートのアクリル化物、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の直鎖メチレン構造を有する(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0030】
分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートとしては、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート環を有する多官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。
【0031】
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、ジオール化合物と二塩基酸又はその無水物との反応物であるポリエステルジオールと、(メタ)アクリル酸の反応物等が挙げられる。
【0032】
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等を挙げることができる。
【0033】
本発明の樹脂組成物の各成分の使用割合は、所望の硬度や粘度や密着性等を考慮して決められるが、成分(A)と成分(C)の総量を100質量部とした場合に、成分(A)の含有量は40〜99.9質量部である。成分(B)の含有量は0.1〜10質量部であり、好ましくは0.2〜3質量部である。
【0034】
本発明の樹脂組成物には、前記成分以外に取り扱い時の利便性等を改善するために、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、重合禁止剤、帯電防止剤等を状況に応じて併用して含有することができる。更に、必要に応じて、アクリルポリマー、ポリエステルエラストマー、ウレタンポリマー及びニトリルゴム等のポリマー類も添加することができる。なお、本発明の樹脂組成物には溶剤は含まれない。本発明において溶剤とは揮発性であって、本発明の樹脂組成物の硬化反応には関与しない化合物である。具体的にはクロロホルム、四塩化炭素、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,2−ジクロルエチレン、テトラクロルエチレン、1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、又はトリクロルエチレンなどの塩素原子を有する飽和炭化水素の他、二硫化炭素、又は、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、メチル−ノルマル−ブチルケトン若しくは1,4−ジオキサン等のケトン類、又は、1−ブタノール、2−ブタノール、メタノール、メチルシクロヘキサノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソペンチルアルコール、若しくはシクロヘキサノール等のアルコール類、又は、エチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−ノルマル−ブチルエーテル、若しくはエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、又は、オルト−ジクロルベンゼン、キシレン、クレゾール、若しくはクロルベンゼン、スチレン、トルエン等の芳香族化合物類、又は、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸ノルマル−ブチル、酢酸ノルマル−プロピル、酢酸ノルマル−ペンチル、若しくは酢酸メチル等のエステル類、又は、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ノルマルヘキサン等が挙げられる。
【0035】
本発明の樹脂組成物は、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。例えば、撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより得ることができる。
【0036】
本発明の樹脂組成物の粘度は、基材上に成型する際の形状の転写性や加工の作業性に適した粘度として、E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用いて測定した粘度が25℃で3000mPa・s以下である組成物が好ましい。
【0037】
本発明の樹脂組成物はエネルギー線によって容易に硬化させることができる。ここでエネルギー線の具体例としては、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本発明においては、これらのうち、紫外線、レーザー光線、可視光線、または電子線が好ましい。
【0038】
常法に従い、本発明の樹脂組成物に前記エネルギー線を照射することにより、本発明の硬化物を得ることができる。
【0039】
本発明のTACフィルム上に成型する形状は、例えば、レンチキュラー、プリズム、マイクロレンズ、マイクロニードル、モスアイ、ハニカム等の形状を有するスタンパー上に塗布して該樹脂組成物の層を設け、その層の上にTACフィルムを接着させ、次いでTACフィルム側から高圧水銀灯等によりエネルギー線を照射して該樹脂組成物を硬化させた後、該スタンパーから硬化物を剥離して得ることができる。
【0040】
本発明の樹脂組成物は、金型からの離型性、型再現性、TACフィルムとの密着性に優れるためLCD、CRT、プラズマディスプレイ等の各種表示体の表面に用いられる耐擦傷性フィルム、アンチグレアフィルムやプリズムレンズシート、拡散シート、反射防止フィルム等の光学シートとして有用である。
【実施例】
【0041】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、数値の単位「部」は質量部を示す。
【0042】
以下の実施例に示すような組成にて本発明の紫外線硬化型樹脂組成物及び硬化物を得た。又、樹脂組成物及び硬化膜についての評価方法及び評価基準は以下の通り行った。
【0043】
(1)粘度:E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用い、25℃にて測定した。
【0044】
(2)離型性:硬化した樹脂を金型より離型させるときの難易度を表す。
○・・・・金型からの離型が良好である
△・・・・離型がやや困難あるいは離型時に剥離音がある
×・・・・離型が困難あるいは型残りがある
【0045】
(3)型再現性:基材上に紫外線硬化型樹脂層を塗布・成型し、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で1000mJ/cmの照射を行い硬化させた。硬化した紫外線硬化型樹脂層の表面形状と金型の表面形状を観察した。
○・・・・再現性良好である
×・・・・再現性が不良である
【0046】
(4)密着性:型再現性評価で用いたサンプルにて、JIS K5600−5−6に準じて密着性評価を行った。
評価結果は0〜2を○とし、3〜5を×とした。
【0047】
実施例1
成分(A)としてNKエステル CBX−1N(新中村化学工業(株)製:2−トリスアクリロイロキシメチルエチルフタル酸)を40部、ライトアクリレートHOA−MS(共栄社化学(株)製:2−アクリロイロキシエチルコハク酸)を60部、成分(B)としてIrgacure 819(BASFジャパン(株)製:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド)を2部、IRGACURE 184(BASFジャパン(株)製:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)を2部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は800mPa・sであった。
この樹脂組成物をレンチキュラーレンズ金型の上に膜厚が約50μmになるように塗布し、その上に基材としてTACフィルム(コニカミノルタオプト(株)、40μm厚)を接着させ、更にその上から高圧水銀ランプで1000mJ/cmの照射量の紫外線を照射させ、硬化させた後剥離して、本発明の成型物品を得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性:○
【0048】
実施例2
成分(A)としてライトアクリレートHOA−MSを40部、成分(B)として、DAROCUR TPO(BASFジャパン(株)製:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド)を4部、IRGACURE 184(BASFジャパン(株)製:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)を4部、成分(C)としてKAYARAD PET−30(日本化薬(株)製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)を60部60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は400mPa・sであった。また、得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明の成型物品を得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性:○
【0049】
比較例1
特許文献4(特開2010−122633号)の実施例に従い、BT−120(城北化学工業(株)製:1,2,3−ベンゾトリアゾール;特許文献4の一般式(1)において、R=水素原子、R=水素原子、R=水素原子)1部、特許文献4の合成例1で得られた化合物15部、o−フェニルフェノールモノエトキシアクリレート60部、KAYARAD R−551(日本化薬(株)製:ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート)15部、KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)10部、IRGACURE 184(BASFジャパン(株)製:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)3部を60℃に加温、混合し、比較例の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は730mPa・sであった。また、得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして紫外線を照射したが反応せずに成型物を得ることはできなかった。
評価結果
離型性:×、型再現性:×、密着性:×
【0050】
比較例2
成分(A)としてNKエステル CBX−0(新中村化学工業(株)製:2,2,2−トリスアクリロイロキシメチルコハク酸)30部、成分BとしてIrgacure 819(BASFジャパン(株)製:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド)2部、成分(C)としてKAYARAD DPHA(日本化薬(株)製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)40部、PHOTOMER 4017(コグニスジャパン(株)製:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)30部を60℃に加温、混合し、比較例の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は200mPa・sであった。また、得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明の成型物品を得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性:×
【0051】
実施例1〜2及び比較例1〜2の評価結果から明らかなように、特定の組成を有する本発明の樹脂組成物は離型性、型再現性、TACフィルム越しの紫外線照射に対しても感光性に優れている上、溶剤を用いていないにも拘らず、TACフィルムとの密着性が良好である。そのため例えば溶剤によるTACフィルムの侵食がなく、TACフィルム上に成型する光学シート用樹脂組成物に適している。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物品は、主に、TACフィルム上に成型される光学シート用樹脂組成物に特に適するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対してカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(A)を40質量%以上含有し、400nm以上の波長域に吸収帯を有する光重合開始剤(B)を(メタ)アクリレート成分の総量100質量%に対して0.1質量%〜10質量%含有し、溶剤を含まないトリアセチルセルロースフィルム上に成型するエネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項2】
カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(A)が単官能(メタ)アクリレートである請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項3】
さらにカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(A)以外の(メタ)アクリレート(C)(但し、ウレタン(メタ)アクリレートのモノマー及びオリゴマーを除く)を含む請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1〜請求項3に記載の樹脂型用エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用して得られる硬化物。
【請求項5】
請求項4に記載の硬化物を用いて成型された光学シート。

【公開番号】特開2012−171103(P2012−171103A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32082(P2011−32082)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000004086)日本化薬株式会社 (921)
【Fターム(参考)】