説明

光学ローパスフィルタとそれを用いたデジタルカメラ

【課題】OLPFの基板材料としてタンタル酸リチウムを使用した際に、OLPFの表面に発生する静電気を低減したOLPFを提供することを目的とする。
【解決手段】OLPF1は、複屈折性を有する結晶等からなる複屈折板が使用され、入射する光線L1を常光線L2と異常光線L3とに分離させるものである。本実施例においては、複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを使用し、タンタル酸リチウムは自発分極の方向をランダムとしたものである。分離距離d1は、常光線の屈折率n0と異常光線の屈折率neとの差が大きい程大きくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ローパスフィルタ(以降、OLPFと称す)とそれを用いたデジタルカメラに関し、特にOLPFの表面に静電気が発生して塵埃等が付着することを低減したOLPFとそれを用いたデジタルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の電子光学機器には、その光学ヘッドにOLPFが広く用いられ、固体撮像素子(以降、CCDと称す)や撮像管で生じる擬似色信号をカットすることが出来ることから、入射光線の反射の防止や色補正を行い映像品質の改善に寄与している。そこで、OLPFをCCDや撮像管の前面に設けると、モアレによる縞のちらつきや、太陽光の海面での反射によるギラツキを大幅に改善することが出来る。
【0003】
図5は、従来のOLPFの構造例を示す外観図である。OLPF101は、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる複屈折板が使用され、入射する光線L101を常光線L102と異常光線L103とに分離させるものである。OLPF101の分離距離d101は、常光線の屈折率n0と異常光線の屈折率neとの差が大きい程大きくなり、OLPF101の基板板厚をt101とすると下式で表すことが出来る。
【0004】
d101=t101・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(101)
但し、θは、複屈折板の主面法線と光学軸とのなす角度であり、複屈折板として水晶を用いた場合、通常45°に設定されるのが望ましい。
【0005】
一方、電子光学機器の性能の向上に伴い、OLPFに求められる光学特性の向上が図られ、複屈折板を複数枚使用したOLPFが実用化されている。
図6は、従来の複屈折板を2枚使用したOLPFの構造例を示す外観図である。OLPF102は、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる第一の複屈折板103と、1/4波長板104と、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる第二の複屈折板105とにより構成する。そこで、第一の複屈折板103において、入射する光線L104を水平方向の常光線L105と異常光線L106とに分離した後、第一の複屈折板103を出射する二つの直線偏光を1/4波長板104に入射して円偏光に変換する。
【0006】
更に、1/4波長板104を出射した二つの円偏光の光線を第二の複屈折板105に入射し、垂直方向の常光線L107及び異常光線L108と、垂直方向の常光線L109及び異常光線L110とに分離する。また、水平方向の常光線と異常光線との分離距離d102と、垂直方向の常光線及び異常光線との分離距離d103は、第一の複屈折板103の基板板厚をt102とし、第二の複屈折板105の基板板厚をt103とすれば、(101)式と同様に、夫々(102)式と(103)式のように表すことが出来る。
d102=t102・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(102)
d103=t103・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(103)
なお、図6においては、第一の複屈折板103と、1/4波長板104と、第二の複屈折板105とを分離して配置しているが、実際は、接着剤を用いて各光学要素を積層している。
【0007】
従来、複屈折板の基板材料として、使い易さやコストの面から水晶が用いられることが一般的であった。前述したようにOLPFの分離度は、基板材料の屈折率が大きければ大きくなり、また、基板材料の厚みが厚くなれば大きくなるという特性を有している。OLPFが用いられる電子光学機器においては、益々小型化が進んでおり、OLPFに対して更なる薄板化が求められている。そこで、近年、屈折率が大きな結晶であるタンタル酸リチウム(LiTaO3)を用いたOLPFの検討がなされている。タンタル酸リチウムは、水晶と比べて屈折率が数倍大きく、タンタル酸リチウムをOLPFの基板材料として用いることにより、水晶を用いたOLPFに比べて基板の厚さが数分の一のOLPFを実現することが可能であり、OLPFの基板材料としてタンタル酸リチウムの採用が有効である。
【特許文献1】特開2000−284230号公報
【特許文献2】特許3520914号
【特許文献3】特開2004−88593号公報
【特許文献4】特開2005−20078号公報
【特許文献5】特開2005−20103号公報
【特許文献6】特開2005−24905号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電子光学機器に搭載されるCCD等の撮像素子や、撮像素子の前面に設置されるOLPFは、空気中を漂う塵埃が光学面の表面に付着し、撮像素子の性能を低下させることのな
いよう注意が必要である。特に、デジタルカメラ等において、レンズ交換が可能な構造の場合、レンズの交換時に撮像素子の前面に設置されたOLPFの表面が外気に露出し、塵埃がOLPFの表面に付着する可能性が高くなる。そのため、レンズ交換可能な構造のデジタルカメラにおいては、この塵埃対策として様々な技術が提案されている。
【0009】
例えば、特許3520914号や特開2004−88593号公報によれば、OLPFや撮像素子等の光学部品を保護ガラスなどにより密閉し、OLPFや撮像素子等の光学部品を塵埃から保護すると共に、仮に保護ガラスの表面に塵埃が付着した際は容易に拭き取り可能な構造が開示されている。
【0010】
また、特開2005−20103号公報や特開2005−20078号公報によれば、OLPFや撮像素子の前面に、OLPFや撮像素子への塵埃付着を防止する防塵フィルタを設け、更に、防塵フィルタに圧電素子等を装着することにより防塵フィルタを振動させて塵埃を取り除く構造が開示されている。
【0011】
更に、特開2005−24905号公報によれば、カメラ本体にレンズの替わりに清掃装置を取り付け、清掃装置よりOLPFや撮像素子の表面に空気を噴出し、OLPFや撮像素子の表面に付着している塵埃を吹き飛ばす構造が開示されている。
【0012】
しかしながら、OLPFにおいては、基板材料としてタンタル酸リチウムを使用した場合、OLPFの小型化には有利なものの、タンタル酸リチウム基板のような強誘電体は、周囲温度が変化すると焦電効果現象が生じ、タンタル酸リチウム基板の入出射面に電荷が発生する。このため、タンタル酸リチウム基板の入出射面に発生する電荷によって、OLPFに静電気が生じ、空気中を漂う塵埃が付着し易いという問題を抱えていた。従って、OLPFの基板材料としてタンタル酸リチウムを使用した際に、デジタルカメラにおいて、塵埃対策として様々な方策を用いても、根本的な問題解決には至っていなかった。
本発明は上述したような問題を解決するためになされたものであって、OLPFの基板材料としてタンタル酸リチウムを使用した際に、OLPFの表面に発生する静電気を低減したOLPFを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明に係わるOLPFとそれを用いたデジタルカメラは、以下の構成をとる。
請求項1に記載のOLPFは、所定の板厚に加工した複屈折板を備えたOLPFにおいて、前記複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを用い、該複屈折板の分極方向をランダム配向とするよう構成する。
【0014】
請求項2に記載のOLPFは、所定の板厚に加工した第一の複屈折板と、波長板と、所定の板厚に加工した第二の複屈折板とを備えたOLPFにおいて、前記第一の複屈折板、及び第二の複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを用い、該複屈折板の分極方向をランダム配向とするよう構成する。
【0015】
請求項3に記載のOLPFは、前記複屈折板の表面に、反射膜を成膜するよう構成する。
【0016】
請求項4に記載のデジタルカメラは、被写体像を撮像素子に結像するレンズと、撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載のOLPFと、結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えるよう構成する。
【0017】
請求項5に記載のデジタルカメラは、被写体像を撮像素子に結像するレンズと、撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載のOLPFと、結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えたデジタルカメラにおいて、前記OLPF、及び撮像素子を振動させる機能を付加するよう構成する。
【0018】
請求項6に記載のデジタルカメラは、被写体像を撮像素子に結像するレンズと、撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載のOLPFと、結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えたデジタルカメラにおいて、前記OLPF、及び撮像素子に空気を吹き付ける機能を付加するよう構成する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1、及び3に記載の発明は、複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを使用し、OLPFを小形化すると共に、OLPFの表面に静電気が帯電することを低減し、デジタルカメラのレンズ交換時にOLPFが外気にさらされた際に、空気中の塵埃等がOLPFの表面に付着し難くするため、OLPFをデジタルカメラに使用する際に大きな効果を発揮する。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の特徴の他、複屈折板を2枚用いてOLPFを構成したので、入射する光線を4分割し、このOLPFをデジタルカメラに使用した際に性能の向上を図る上で大きな効果を発揮する。
【0021】
請求項4に記載の発明は、小形化すると共に、表面に静電気が帯電することを低減したOLPFをデジタルカメラに使用したので、デジタルカメラのレンズ交換時にOLPFが外気にさらされた際に、空気中の塵埃等がOLPFの表面に付着し難くするため、デジタルカメラを使用する上で大きな効果を発揮する。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の特徴の他、デジタルカメラにOLPF、及び撮像素子を振動させる機能を付加しており、OLPFや、撮像素子に対する塵埃対策の更なる向上が図られ、デジタルカメラを使用する上で大きな効果を発揮する。
【0023】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の特徴の他、OLPF、及び撮像素子に空気を吹き付ける機能を付加しており、OLPFや、撮像素子に対する塵埃対策の更なる向上が図られ、デジタルカメラを使用する上で大きな効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
OLPFの基板としてタンタル酸リチウムを使用する際は、一般的に分極方向を同一方向に整えた分極処理されている基板を使用しているが、タンタル酸リチウムが分極処理されていると、周囲温度が変化した際に焦電効果現象が発生しOLPFの基板表面に静電気が生ずることが知られている。そこで、OLPFの基板材料としてタンタル酸リチウムを使用した際に、OLPFの基板表面に静電気が生じて塵埃が付着し易くなるのを低減するため、本発明者らは、タンタル酸リチウム基板を分極せずに、基板が有する自発分極の方向をランダムなままにしてOLPFを構成すると、静電気の発生を低減出来るということを見出した。
そこで、本発明においては、OLPFに用いるタンタル酸リチウム基板を、初期状態の結晶のまま所定の形状に加工して使用することを特徴とする。
【0025】
図1は、本発明に係るOLPFの第一の実施例を示す外観図である。OLPF1は、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる複屈折板が使用され、入射する光線L1を常光線L2と異常光線L3とに分離させるものである。本実施例においては、複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを使用し、タンタル酸リチウムは自発分極の方向をランダムとしたものである。従って、OLPF1には静電気が生じにくくなり、OLPF1に塵埃が付着することを低減する。
【0026】
一方、OLPF1の分離距離d1は、常光線の屈折率n0と異常光線の屈折率neとの差が大きい程大きくなり、OLPF1の基板板厚をt1とすると下式で表すことが出来る。
【0027】
d1=t1・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(1)
但し、θは、複屈折板の主面法線と光学軸とのなす角度である。
【0028】
図2は、タンタル酸リチウム基板の分極の様子を示す図であり、図2(a)は、分極方向を同一方向に整えるように分極処理した従来の基板を示し、(b)は、本発明において使用する自発分極の方向がランダムな状態の基板を示す。図2において、符号2は、分極の方向を示している。
【0029】
次に、複屈折板を複数枚使用したOLPFについて説明する。
図3は、本発明に係る複屈折板を2枚使用したOLPFの第二の実施例を示す外観図である。OLPF2は、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる第一の複屈折板3と、1/4波長板4と、所定の板厚に加工した複屈折性を有する結晶等からなる第二の複屈折板5とにより構成する。本実施例においても、第一の複屈折板3と第二の複屈折板5の基板材料としてタンタル酸リチウムを使用し、タンタル酸リチウムは自発分極の方向をランダムとしたものである。従って、OLPF2には静電気が生じにくくなり、OLPF2に塵埃が付着することを低減する。
【0030】
次に、図3に示したOLPFの機能について説明する。まず、第一の複屈折板3において、入射する光線L4を水平方向の常光線L5と異常光線L6の二つの直線偏光に分離した後、第一の複屈折板3を出射するこれら二つの直線偏光を1/4波長板4に入射して二つの円偏光に変換する。
更に、1/4波長板4を出射したこれら二つの円偏光の光線を第二の複屈折板5に入射し、垂直方向の常光線L7及び異常光線L8と、垂直方向の常光線L9及び異常光線L10とに分離する。即ち、第二の実施例においては、入射するレーザ光を四つのレーザ光に分割している。
【0031】
なお、水平方向の常光線と異常光線との分離距離d2と、垂直方向の常光線及び異常光線との分離距離d3は、第一の複屈折板3の基板板厚をt2とし、第二の複屈折板5の基板板厚をt3とすれば、(1)式と同様に、夫々(2)式、(3)式のように表すことが出来る。
d2=t2・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(2)
d3=t3・|((n0−ne)・tanθ)/(n0・tanθ+ne)|・・・(3)
【0032】
なお、図3においては、第一の複屈折板3と、1/4波長板4と、第二の複屈折板5とを分離して配置しているが、実際は、接着剤を用いて各光学要素を積層している。
以上、OLPFについて説明したが、上述した複屈折板の表面には、必要に応じて適宜反射膜を成膜してもよい。
【0033】
次に、本発明に係るOLPFをデジタルカメラに用いた場合について説明する。
図4は、本発明に係るOLPFをカメラに搭載した概略図を示したものである。デジタルカメラ6は、カメラ本体7の内部に交換用レンズ8と、OLPF1と、撮像素子9とを含み、交換用レンズ8より入射した光線は、図示していないミラーが跳ね上がった状態でシャッタ(図示せず)を経由してOLPF1に入射する。OLPF1においては、撮像素子9において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減するため、所定の光線に分割して撮像素子9に投影する。そこで、撮像素子9においては、投影された光線を電気信号に変換して出力する。
デジタルカメラ6は、内部に搭載したOLPF1の基板が静電気を帯電し難い構造となっており、交換用レンズ8を交換する際にデジタルカメラ6の本体内部を外気に露出しても塵埃が付着し難いため、撮影時にごみが写りこむ等の問題を防止することができる。
【0034】
また、前述したように、レンズ交換可能な構造のデジタルカメラにおいては、塵埃対策として様々な技術が提案されている。
例えば、OLPFや撮像素子等の光学部品を保護ガラスなどにより密閉し、撮像素子やOLPF等の光学部品を塵埃から保護する構造のデジタルカメラに、本発明におけるOLPF1を使用すれば、保護ガラスをほとんど不要とすることができる。
【0035】
また、OLPFや撮像素子に圧電素子等を装着することにより振動させて塵埃を取り除く構造のデジタルカメラに、本発明に係るOLPF1を搭載すれば、塵埃対策は更に向上し、デジタルカメラを使用する際に有効である。
【0036】
また、カメラ本体にレンズの替わりに清掃装置を取り付け、清掃装置よりOLPFや撮像素子の表面に空気を噴出し、OLPFや撮像素子の表面に付着している塵埃を吹き飛ばす構造のデジタルカメラに、本発明に係るOLPF1を搭載すれば、塵埃対策は更に向上し、デジタルカメラを使用する際に有効である。
以上、本発明に係るOLPF1をデジタルカメラに搭載した例を説明したが、本発明に係るOLPF2をデジタルカメラに搭載しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るOLPFの第一の実施例を示す外観図である。
【図2】タンタル酸リチウム基板の分極の様子を示す図である。
【図3】本発明に係る複屈折板を2枚使用したOLPFの第二の実施例を示す外観図である。
【図4】本発明に係るOLPFをカメラに搭載した概略図を示したものである。
【図5】従来のOLPFの構造例を示す外観図である。
【図6】従来の複屈折板を2枚使用したOLPFの構造例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0038】
101・・OLPF、
102・・OLPF、
103・・第一の複屈折板、
104・・波長板、
105・・第二の複屈折板、
1・・OLPF、
2・・OLPF、
3・・第一の複屈折板、
4・・波長板、
5・・第二の複屈折板、
6・・デジタルカメラ、
7・・カメラ本体、
8・・交換用レンズ、
9・・撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の板厚に加工した複屈折板を備えた光学ローパスフィルタにおいて、
前記複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを用い、該複屈折板の分極方向をランダム配向としたことを特徴とする光学ローパスフィルタ。
【請求項2】
所定の板厚に加工した第一の複屈折板と、波長板と、所定の板厚に加工した第二の複屈折板とを備えた光学ローパスフィルタにおいて、
前記第一の複屈折板、及び第二の複屈折板の基板材料としてタンタル酸リチウムを用い、該複屈折板の分極方向をランダム配向としたことを特徴とする光学ローパスフィルタ。
【請求項3】
前記複屈折板の表面に、反射膜を成膜したことを特徴とする請求項1、または請求項2のいずれかに記載の光学ローパスフィルタ。
【請求項4】
被写体像を撮像素子に結像するレンズと、
撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の光学ローパスフィルタと、
結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】
被写体像を撮像素子に結像するレンズと、
撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の光学ローパスフィルタと、
結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えたデジタルカメラにおいて、
前記光学ローパスフィルタ、及び撮像素子を振動させる機能を付加したことを特徴とする請求項4に記載のデジタルカメラ。
【請求項6】
被写体像を撮像素子に結像するレンズと、
撮像素子において生ずる高周波成分による擬似色信号を低減する請求項1、請求項2、または請求項3のいずれかに記載の光学ローパスフィルタと、
結像した被写体像を電気信号に変換して出力する撮像素子とを備えたデジタルカメラにおいて、
前記光学ローパスフィルタ、及び撮像素子に空気を吹き付ける機能を付加したことを特徴とする請求項4に記載のデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−86106(P2007−86106A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−271361(P2005−271361)
【出願日】平成17年9月20日(2005.9.20)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】