説明

光学式美容機器及びそのハンドピース

【目的】紫外線の漏れを抑制することができ、光源と顧客の皮膚との間の適正な距離を確実に確保することができ、更に、冷却効果を高めることができる光学式美容機器を提供すること。
【解決手段】ハンドピース3は、発光体4と、照射ウインドウ7と、空気通路形成板8等を備える。装置本体2は、吸込ポンプ10と、吹出ポンプ11と、信号発生部12等を備える。発光体4のガラスは紫外線カット成分を混入させる。発光体4の最前面と照射ウインドウ7の端面との間の距離は、16mm〜25mmとする。空気通路形成板8には、吸込口22及び吹出口23を形成し、これらを、それぞれ吸込チューブ13及び吹出チューブ14によって、それぞれ、吸込ポンプ10及び吹出ポンプ11に連結させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式美容機器及びそのハンドピースに関し、更に詳しくは、脱毛・美顔その他の美容処理を行う際の安全性を高める技術に関する。
【背景技術】
【0002】
脱毛用の美容機器として、光学的手法により体毛等を一瞬のうちに灰にし、その再生を抑制するもの(以下、これを「光学式美容機器」という。)等が周知である。この光学式美容機器は、光源を発光させ、その光を被脱毛部分等に照射することにより瞬間的に体毛等を一瞬のうちに灰にし、その再生を抑制する。この光学式美容機器は、体毛等の色に反応して、それらを一瞬のうちに灰にし、その再生を抑制する機能を発現する。
【0003】
図8は従来の光学式美容機器100を示し、図9は従来のハンドピース101を示す。この光学式美容機器100は、大きく分けると、ハンドピース101と装置本体102とからなる。装置本体102は、光源を所定の時間間隔で発光させる制御を行うとともに、その発光により発生した熱を冷却する制御等を行う。また、ハンドピース101は、発光体103・保護ガラス104・照射フィルター105・照射ウインドウ106等を備え、施術者がこれを持って脱毛部分や美顔部分に光を照射するために用いられる。
【0004】
ここで、「冷却する制御」、すなわち、「冷却制御」は、空冷方式と、水冷方式との二つに分類される。冷却制御を行わせるのは、発光体103からの光照射に起因する熱が、顧客(脱毛処理を受ける人)の皮膚や、施術者(脱毛処理を行う人)が把持するハンドピース101の過熱を防止するためである。このうち、空冷方式は、光照射部位付近に空気流を作り出すことによって冷却する仕組みである。そのため、空冷方式を採用する光学式脱毛装置は、空気流を引き起こす必要から、ハンドピースを構成する部材間等には隙間が意識的又は無意識的に形成されている。また、水冷方式は、光照射部位付近にチューブ等に水流を流すことによって冷却する仕組みである。そのため、水冷方式を採用する光学式脱毛装置は、水流を起こす関係上、冷却部位付近は密閉構造をとる。
【0005】
このような構成を備える従来一般の光学式脱毛装置の発光体(光源)としては、冷却方式に係わらず、キセノンランプが周知である。このキセノンランプは、紫外線領域を含む光を照射する。従って、キセノンランプを発光体として用いた従来一般の光学式美容機器は、照射される光のうち、少なくとも紫外線領域の光をカットして、脱毛目的に必要な波長の光だけを取り出す仕組みが施される。すなわち、従来一般の光学式美容機器は、照射中の光波長を長波長側(可視光領域や赤外線領域を含む)にするため、紫外線領域を含む照射光をカットする仕組みを備える。
【0006】
紫外線カットの仕組みとしては、キセノンランプ(発光体103)の表面に紫外線をカットする成分を蒸着させる手法や、キセノンランプの照射光側に紫外線カット成分を蒸着した保護ガラス104や照射フィルター105を設ける手法が知られている。この一例が、特許文献1に開示されている。
【0007】
【特許文献1】特表2002−500080
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、空冷方式の場合、キセノンランプから照射された光のうちカットされるべき紫外線領域を含む光が、そのハンドピースの隙間を通って顧客の皮膚や施術者の手に照射されるという問題があった。空冷方式では、水流が存在しないため、水漏れを考慮した設計がなされておらず、構造上あらゆる孔や隙間が空気流路と成りうるからである。
また、空冷方式及び水冷方式のいずれの場合においても、キセノンランプ・保護ガラス・照射フィルターの表面に紫外線カットの蒸着膜が施されている場合には、300℃以上での使用時間の累積に伴い、その蒸着膜が剥がれてくる。この紫外線カットの蒸着膜が剥がれてくると、その剥がれたところから、紫外線が漏れて、顧客の皮膚や施術者の手に照射されるという問題があった。
【0009】
このように紫外線が漏れた状態で、光学式脱毛装置を使い過ぎると脱毛目的であるのに、その皮膚を痛める原因となる。紫外線が漏れた状態での使用は、一ヶ月に一回程度の施術なら殆ど問題ないが、朝から晩まで脱毛処理を行う場合には顧客の皮膚に無用の負担をかける。特に、キセノンランプの表面に紫外線カット成分が蒸着が施されている場合、蒸着膜が剥がれたことが原因でキセノンランプを取り替えなければならず、発光機能には何ら問題ないのに、無駄が生じるという問題もあった。
【0010】
次に、図10は、従来の照射距離SL、適正距離AL、実質距離JLの関係を示した図である。まず、用語について説明する。「照射距離SL」とは、発光体103の最前面と照射ウインドウ106の端面との間の距離をいう。「適正距離AL」とは、発光体103の最前面と顧客の皮膚Sとの間に確保すべき最低限の距離をいう。「実質距離JL」とは、発光体103の最前面と顧客の皮膚Sとの実際の距離をいう。照射ウインドウ106は、顧客の皮膚Sに当接した状態で光照射がなされるものであり、発光体103の照射位置を固定する働きをする。
【0011】
しかしながら、従来の光学式脱毛装置100では、適正距離ALを充分に確保できないという問題があった。従来、照射距離SLは、12.5mm程度の短い距離(ちなみに、照射ウインドウ106の厚さTHは2mm程度)とされ、適正距離ALと同じ数値とされていた。従来、照射距離SLを短くしていたのは、脱毛が熱エネルギーによって行われると考えられていたため、できるだけ顧客の皮膚Sを光源に近くするためである。しかしながら、ここでいう「12.5mm」は、必ずしも実質距離JLを意味するものではない。顧客の皮膚Sが真っ平らであれば、実質距離JLは照射距離SL又は適正距離ALと同じかそれ以上(12.5mm以上)となるが、顧客の皮膚Sは凹凸があり人肉は容易に変形するため、実質距離JLが適正距離ALより短くなることがある。また、従来は、適正距離ALは照射距離SLと等しいとされていたため、例えば、施術中に照射ウインドウ106の内側に人肉が膨出したり、めり込んだりすると、実質距離JLは約9.5mm以上12.5mm未満となり、適正距離ALよりも短くなった。そのため、顧客の皮膚Sが「色素沈着を誘発する虞がある温度下」に置かれるという問題があった。
【0012】
更に、発光体103の背面側には、反射板107が設けられる。この反射板107は熱を反射する。従って、熱反射の焦点が照射ウインドウ106の最前面と照射フィルター105との間に存在するときに、丁度その位置へ顧客の皮膚Sが入り込むと、そこだけ余計に高温になり、顧客の皮膚Sに「色素沈着を誘発する虞」を更に高めるという問題があった。更に、酷くなると、顧客の皮膚Sが保護ガラス104・照射フィルター105に直接接触する虞もあった。顧客の皮膚Sがガラスに直接接触した場合には、色素沈着が必ず起こるという問題があった。
【0013】
従って、施術者がマニュアルに従って、適正な実質距離JL(実質距離JL≧適正距離AL)で、正しい施術を行う場合には、顧客の皮膚Sは、必要以上の負担がかからなかった。しかしながら、施術者がマニュアルを無視して、不適正な実質距離JL(実質距離JL<適正距離AL)で、誤った施術を行った場合には、顧客の皮膚Sが「色素沈着を誘発する虞がある温度下」に置かれ、顧客の皮膚Sは過度の負担に曝され、色素沈着の原因になるという問題があった。
【0014】
特に、従来の空冷方式の光学式脱毛装置100は、一台の空冷ポンプ108で吸引するだけであったので、照射ウインドウ106に顧客の皮膚Sがくっついてしまい、その内側にめり込みやすく、高温に曝されやすい上、冷却空気の空気流の形成に支障を来す場合もあるという問題があった。
【0015】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第一の目的は、紫外線の漏れを抑制することができ、光源と顧客の皮膚との間の適正な距離を確実に確保することができ、更に、冷却効果を高めることができる光学式美容機器を提供することにある。
本発明の第二の目的は、紫外線の漏れを抑制することができ、光源と顧客の皮膚との間の適正な距離を確実に確保することができる光学式美容機器のハンドピースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者は、発光体が顧客の皮膚に近ければ近いほど脱毛効果が高いものと考えていた。しかしながら、本発明者は鋭意研究の結果、有る程度の光エネルギーを確保できれば、「発光体を顧客の皮膚から離した場合」であっても、「発光体を顧客の皮膚に近づけた場合」と同じ脱毛効果が得られることを見いだした。本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る、脱毛・美顔その他の美容処理に用いる光学式美容機器は、光源と、当該光源から照射された照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラスとを備えた発光手段と、前記発光手段の前面側に取り付けられる照射ウインドウと、冷却用空気の冷却空気通路を形成する通路形成手段であって、当該冷却用空気の吸込口及び吹出口が形成された通路形成手段と、前記照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体と、前記吸込口に吸込チューブを介して連通する吸込ポンプと、前記吹出口に吹出チューブを介して連通する吹出ポンプと、を備え、前記発光手段の最前面と前記照射ウインドウの端面との間の照射距離が16mm〜25mmであることを特徴とするものである。
【0017】
上記構成を備えた光学式美容機器は、光源から照射光が照射されると、発光手段は、その石英ガラスが混入された成分によって紫外線を吸収又はカットする。従って、発光手段は、紫外線を吸収又はカットすることになる。
【0018】
紫外線カットされた照射光は、顧客の皮膚に照射されるが、発光手段の前面側には照射ウインドウが取り付けられている。このとき、発光手段の最前面と照射ウインドウの端面との間の照射距離は16mm〜25mmである。従って、皮膚が真っ平らであれば、光源と皮膚との間は必ず16mm以上は確保される。仮に皮膚が曲面であって光源側へ膨出したり、人肉が光源側へめり込んでしまったとしても、発光手段の最前面と顧客の皮膚との間に確保すべき最低限の距離である適正距離として、少なくとも、従来において照射距離とされていた12.5mmより大きい距離が必ず確保される。従って、顧客の皮膚の色素沈着や赤み等がなくなる。
【0019】
また、照射開始を含む光学式美容機器の運転開始に伴って、吸込ポンプと吹出ポンプの作動が開始する。これらのポンプは、100〜200リットル/分の能力があればよい。吸込ポンプは、冷却空気通路に存在する空気(付随的に流入孔から漏れる外気をも含む)を吸込口から吸込チューブを介して吸い込む。これによって、冷却空気通路に空気流が形成される。そして、この空気流を円滑にするために、この吸込ポンプの作動に加え、吹出ポンプによって、吹出チューブを介してゴミ・塵の混じらない綺麗な空気を吹出口から冷却空気通路に送り込む。これによって、吸込口から空気が吸われ、吹出口から空気が吹き出されることになる。従って、吹出口から吸込口へ向かう円滑な空気流が冷却空気通路に形成される。このため、顧客の皮膚周辺の温度上昇が抑えられる。従来においては、吸込ポンプのみを設けていたが、これでは、皮膚を照射ウインドウに密着させすぎて、皮膚が食い込むことがあり、空気流が円滑に形成されないこともあった。本発明においては、吹出ポンプを設けたことで、皮膚の過度な密着を防止し、円滑な空気流を形成することが可能になった。
【0020】
更に、光学式美容機器は、体毛等を一瞬のうちに灰にし、その再生を抑制するが、これは「黒い物」に反応してこれらを一瞬のうちに灰にし、その再生を抑制する仕組みによるものである。そこで、照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体を設けて、意識的に外気をハンドピース内部、すなわち、前記冷却空気通路へ流入させる。「再生が抑制された体毛」(脱毛処理により再生不可能となった灰になった体毛、及び、皮膚の内部に残っていてこれから生えてくる、再生に時間がかかる、体毛の両者を含む意味であるが、ここでは、灰になった体毛を意味する。)の一部は前記流入孔を通って、装置本体に設けられる塵フィルター(図示省略)で収集される。従って、空気流は単に冷却のみならず、「再生が抑制された体毛」(灰になった体毛)を除去する機能をも備える。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明に係る、脱毛・美顔その他の美容処理に用いる光学式美容機器のハンドピースは、光源と、当該光源から照射された照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラスとを備えた発光手段と、前記発光手段の前面側に取り付けられる照射ウインドウと、冷却用空気の冷却空気通路を形成する通路形成手段であって、当該冷却用空気の吸込口及び吹出口が形成された通路形成手段と、前記照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体と、前記吸込口に連繋する吸込チューブと、前記吹出口に連繋する吹出チューブと、を備え、前記発光手段の最前面と前記照射ウインドウの端面との間の照射距離が16mm〜25mmであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る光学式美容機器及びそのハンドピースは、光源と、当該光源から照射された照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラスとを備えた発光手段を備えたものであるから、紫外線の漏れを抑制することができるという効果がある。
【0023】
また、本発明に係る光学式美容機器及びそのハンドピースは、発光手段の前面側には照射ウインドウが取り付けられ、発光手段の最前面と照射ウインドウの端面との間の照射距離が16mm〜25mmであるから、光源と顧客の皮膚との間の適正な距離を確保することができるという効果がある。これによって、顧客の皮膚の色素沈着や赤み等を確実に回避することができ、安全性が高まるという効果がある。
【0024】
また、本発明に係る光学式美容機器は、冷却用空気の冷却空気通路を形成する通路形成手段であって、当該冷却用空気の吸込口及び吹出口が形成された通路形成手段と、前記照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体と、前記吸込口に吸込チューブを介して連通する吸込ポンプと、前記吹出口に吹出チューブを介して連通する吹出ポンプと、を備えたものであるから、冷却用空気が冷却空気通路を円滑に流れ、冷却効果を高めることができるという効果がある。発光手段の最前面と顧客の皮膚との間の適正な距離を確保することに加えて、冷却効果を高めたことから、安全性が更に高まるという効果がある。
【0025】
以上のことから、本発明に係る光学式美容機器及びそのハンドピースは、施術者が不注意で誤った施術方法を仮に行ったとしても、光源と顧客の皮膚との間の適正な距離を確保することができるため、顧客の皮膚に色素沈着や赤み等を誘発する虞がなくすことができる。従って、本発明は、光学式美容機器の使用上の安全性を極めて高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための一実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る光学式美容機器1の全体構成を示した概略図である。同図1に示したように、光学式美容機器1は、大きく分けると装置本体2とハンドピース3とからなる。ハンドピース3は、図1に示したように、発光体4と、保護ガラス5と、照射フィルター6(図9参照、尚、図9は従来例を示すが、本実施形態と共通する部分は適宜参照。以下同様)と、照射ウインドウ7と、空気通路形成板8(反射板8)と、収容部材9(図2参照)とからなる。また、図1中の矢印は、冷却用空気の流れを示す。
【0027】
装置本体2は、図1に示したように、吸込ポンプ10と、吹出ポンプ11と、信号発生部12等を備える。また、そして、ハンドピース3と、装置本体2とは、吸込チューブ13、吹出チューブ14、トリガー線15、高圧線16(16a,16b)によって連結されており、これらの各種線及びチューブは、ジャバラ状の中空ホース17(図2参照)内に貫通させる。吸込ポンプ10・吹出ポンプ11は、ハンドピース3や顧客の皮膚及びその周辺部位の冷却を行うためのものである。吸込ポンプ10は、吸込口22に吸込チューブ13を介して連通し、吹出ポンプ11は、吹出口23に吹出チューブ14を介して連通する。信号発生部12は、主として発光体4の発光制御を行う。トリガー線15は、信号発生部12によって発生された信号を発光体4その他装置各部へ伝達するものである。高圧線16は、発光部4の発光に必要な電圧を印可するものである。
【0028】
装置本体2は、更に、美容メニューの選択や各種設定を行うためのタッチパネル29、装置本体2を起動させ脱毛・美顔その他の美容装置として機能させるためのプログラムを格納したROM30、顧客の美容処理の履歴を記憶したり、運転中の演算データを一時的に格納するためのRAM31、及び、ROM30からプログラムを読み出して装置各部と制御信号の授受を行って装置各部を制御するCPU28を備える。また、図示を省略するが、装置本体2は、更に、電源ユニット、電圧変換ユニット、冷却ファン等を備える。
【0029】
次に、図2及び図3を参照して、ハンドピース3の構成について詳細に説明する。図2は、ハンドピース3の内部構造を示す。図3は、ハンドピース3の外観正面を示し、(a)照射ウインドウ7を取り付けた状態、(b)照射ウインドウ7を外した状態を示す。これらの図において、発光体4は、U字状のキセノンランプからなり、信号発生部12からの制御信号を受けて20msecの長さで最速1秒毎にスイッチ26の操作によって連続発光させることができる。発光体4は、その照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラス(例えば、Q3と称される品質のもの)からなる。その石英ガラスには、表面に金属線18が巻き付いているが、この金属線18は、銅線であり、これが発光体4を光らせる。照射光は被脱毛部位や被美顔部位の黒い色に当たったときに熱変換されて、体毛等を一瞬のうちに灰にし、その再生を一瞬で抑制する。
【0030】
図4は、照射ウインドウ7の外観を示し、(a)正面図、(b)側面図、(c)上面図、(d)背面図である。照射ウインドウ7は、発光体4の前面側に取り付けられるものであり、厚さTHを7mmとしたウインドウ枠体19と、この枠体19を収容部材9へ取り付けるための取付片20,20…とからなる。取付片20,20…は、収容部材9の多機能孔21(21a又は21b、図3参照)に嵌入させる。これによって、照射ウインドウ7が取り付けられる。
【0031】
ここで、発光体4の照射パワーP(顧客の皮膚Sに照射される実際の照射パワーP)について説明する。この照射パワーPは18〜40J(ジェイ)まで0.5J(ジェイ)まで変更可能である。ここで、J(ジェイ)とは独自の単位系である。例えば、24J(ジェイ)が5フルーエンス(=ジュール/cm)に相当する。照射パワーPは発光エネルギーのみならず、冷却制御や照射距離の影響を受けるのであるが、冷却制御を一定(吸込ポンプ10が98リットル/分、吹出ポンプ11が38リットル/分)とすれば、顧客の皮膚Sに照射される照射パワーPと照射距離SLとの関係は、表1に示した通りである。
【表1】

【0032】
図5は、照射ウインドウ7を取り付けた場合における照射距離SL、適正距離AL、実質距離JLの関係を示した図である。これらの用語の意味は上記した通りであるが、再度説明する。「照射距離SL」とは、発光体4の最前面と照射ウインドウ7の端面との間の距離をいう。「適正距離AL」とは、発光体4の最前面と顧客の皮膚Sとの間に確保すべき最低限の距離をいう。「実質距離JL」とは、発光体4の最前面と顧客の皮膚Sとの実際の距離をいう。照射ウインドウ7は、顧客の皮膚Sに当接した状態で光照射がなされるものであり、発光体4の照射位置を固定する働きをする。
【0033】
本実施形態においては、照射距離SLが17.5mmであり、この内訳はウインドウの厚さTH(図4参照)が7mm、発光体4の最前面から筐体24(図2参照)の端面までの距離が10.5mmである。しかしながら、この照射距離SLは、17.5mmに限定されるものではなく、16mm≦照射距離SL≦25mmの間で適宜変更可能である。その理由について説明する。
【0034】
照射距離SLを16mm未満とすると、顧客の皮膚Sがのめり込んだ場合に最悪の場合、顧客の皮膚Sが照射フィルター6に接触する虞がある。また、実質距離JLが適正距離ALとして最小限の値(従来の照射距離SL)である12.5mmより短くなり、顧客の皮膚Sが「色素沈着を誘発する虞がある温度下」に置かれる虞がある。これらの理由から、照射距離SLを16mm以上としている。
【0035】
一方、照射距離SLを25mm以下としたのは、これを超えると、照射パワーPを上げ、冷却能力の高い強力なポンプ10,11を使用しない限り、脱毛効果が落ちるからである。照射パワーPとしては、4.0〜5.0フルーエンス程度は確保したい。美容サロンにおいては、24J(ジェイ)での使用が最も多いのであるが、場合によっては、28J(ジェイ)程度までは使用の可能性がある。表1に示したように、照射距離SLが25mmの場合、28J(ジェイ)で5.0フルーエンスを確保することができる。そこで、照射距離SLとして25mmを上限としている。
【0036】
照射距離SLが16mm以上25mm以下であれば、厚さTHはどのような厚さでもよい。顧客の皮膚Sが照射ウインドウ7の内側に、同図(b)のように、のめり込んだり膨出することを考慮すると、厚さTHは、顧客の皮膚Sが膨出しても、照射フィルター6に当たらない程度の厚さは少なくとも必要である。照射距離を16mm以上25mm以下としておけば、施術者が施術方法を誤ったとしても、顧客の皮膚Sが「色素沈着を誘発する虞がある温度下」に置かれることはない。従来では使用方法を誤れば、その温度下に置かれる虞があったが、本発明においてはこのような虞はない。
【0037】
空気通路形成板8は、発光体4の周囲(側面及び背面)に、照射面側を開放した状態でコ字状に設けられるアルミニウム製の金属板である。この空気通路形成板8の側板に挟まれた真ん中の板の照射面側には、波型のアルミニウム製の金属製反射板(図示省略)が取り付けられる。この金属製反射板は、空気通路形成板8とは厳密には別部材であるが、本実施形態においては、この反射板を含めて空気通路形成板8という。冷却用空気の流路となる冷却空気通路R(図6、図1の矢印参照)は、発光体4と空気通路形成板8(及び波型反射板)とによって形成される空間である。
【0038】
冷却空気通路Rに冷却用空気が流れるには、その空気の出入口が必要である。そのため、空気通路形成板8には、当該冷却用空気の吸込口22及び吹出口23(図1、図2及び図6参照)が形成されている。吸込口22は、発光体4のU字状の先端部位の背面付近に形成され、吹出口23は、発光体4のU字状の下端部位の背面付近に形成されている。この吸込口22は、吸込チューブ13が取り付けられ、この吸込チューブ13を経由して吸込ポンプ10に連通する。吸込ポンプ10は、本実施形態では120リットル/分の吸引力を有するものを用いており、これによって達成される実際の吸引力は、98リットル/分である。また、吹出口23は、吹出チューブ14が取り付けられ、この吹出チューブ14を経由して吹出ポンプ11に連通する。吹出ポンプ11は、本実施形態では120リットル/分の吹出力を有するものを用いており、これによって達成される実際の吹出力は、38リットル/分である。
【0039】
図6に、光学式美容機器1の脱毛中における冷却用空気の空気流を模式的に示す。空気通路形成板8に吸込口22と吹出口23とを設け、これらをそれぞれ吸込ポンプ10と吹出ポンプ11とに繋いで作動させることによって、同図に示した方向への空気流を脱毛中連続的に発生させることができる。これによって、顧客の皮膚周辺や施術者が把持するハンドピース3の温度上昇が抑えられる。従って、顧客及び施術者の安全が高まる効果がある。
【0040】
次に、図2に示した収容部材9は、発光体4、保護ガラス5、照射フィルター6、照射ウインドウ7、空気通路形成板8の他、図示しない回路基板等を収容し、高分子樹脂製の絶縁体からなる。収容部材9を高分子樹脂製の絶縁体としたのは、発光体4による熱により焼けないようにするためである。収容部材9は当然のことながら、ハンドピース筐体24の内部に配置される。図3(b)に示したように収容部材9の照射面側は開口しており(実際には保護ガラス5及び照射フィルター6が存在するが透けている)、その開口部の奥の空間に空気通路形成板8と発光体4とが収容される。収容部材9の開口端面は、照射ウインドウ7とほぼ同じ大きさの枠のような外観を呈し、照射ウインドウ7の取付片20を取り付けるための取付孔21a(多機能孔21)、外気を冷却空気通路Rへ流入させるための流入孔21b(多機能孔21)が形成されている。
【0041】
取付孔21aと流入孔21bは、同じ形状・大きさの孔であり、取付片20の位置によっては、取付孔21aが流入孔21bとなったり、その逆もある。また、ハンドピース3は、取付孔21aに取付片20が取り付けられても、取付孔21aの隙間から外気はハンドピース筐体24の内部、具体的には、冷却空気通路Rへ流入する構造になっている。更に、冷却空気通路R(図6参照)に流れる空気流の影響により、照射ウインドウ7とハンドピース筐体24との間に形成される隙間、ハンドピース筐体24と収容部材9との間の隙間、流入孔21bや取付孔21aから収容部材9の裏側へ抜ける隙間からも吸気がなされ、冷却空気通路Rへ導入される。これらの空気流や吸気によって、照射光によって高温になった空気や、大気中の塵が吸引される。そして、ハンドピース3の高熱化が抑えられる。更に、被脱毛部位や被美顔部位の不快な臭いは、装置本体2のエアフィルター(図示省略)で脱臭される。
【0042】
ハンドピース3の構成について更に説明する。ハンドピース筐体24の上面には、スリット状にフィルター装入口32(図9参照)が形成されている。フィルター装入口32は、照射フィルター6を着脱するための入口又は出口となる孔である。フィルター装入口32は、照射フィルター6が装入されるフィルター装入溝(図示省略)に連通している。フィルター装入溝(図示省略)は、断面コ字状又はU字状の正面視が同じくコ字状の形状を有し、保護ガラス5の前側に形成される。また、発光体4の正面には透明無着色のガラス製の保護ガラス5が設けられる。照射フィルター6が装着されると、保護ガラス5と照射フィルター6とが稍々隙間をあけて重なる。保護ガラス5や照射フィルター6の狭幅端縁周囲をぐるりと囲むようにアルミニウム製の金属保護板33が設けられる。収容部材9やハンドピース筐体24を熱から守るためである。
【0043】
ハンドピース筐体24は、高分子樹脂材料を金型成形することによって製造される。ハンドピース筐体24は、二つの成形品を組み合わせたものである。ハンドピース筐体24のグリップ25は、脱毛・美顔その他の美容処理を施術者が行うときに手で握られるところである。そして、ハンドピース筐体24の内部にはスイッチ26が設けられるが、これは表面の操作しやすい位置に突出させる。また、冷却制御を行うための温度検知を行うためのサーミスター27が設けられる。
【0044】
スイッチ26は、中空ホース17に通されるシールド電線によって装置本体2のCPU28と接続される。スイッチ26の操作をCPU28が検出すると、CPU28は発光体4を発光させるために必要な指令を装置各部に送出する。
【0045】
かかる構成を備えた光学式美容機器1において、信号発生部12は、電源から供給される電力を高圧電力に変換して、CPU28からの制御に従って1秒に1回20msecの長さの信号を発生し、その信号は、ハンドピース3のスイッチ26のオンオフ操作に従って、発光体4を発光させ、照射フィルター6を透過した照射光が被脱毛部位や被美顔部位に照射される。これにより、所望の美容処理が行われる。
【0046】
また、この間、吸込ポンプ10・吹出ポンプ11の動作により、冷却空気通路Rに空気流が形成されるとともに、ハンドピース3の正面に設けられる照射ウインドウ7とハンドピース筐体24との隙間その他の隙間から、美容処理で破壊された塵状の組織や高温の空気が吸引される。高温空気吸引された塵は、塵フィルター(図示省略)に貯められる。これによって、照射部位やハンドピース3の過熱や、被脱毛部位や被美顔部位での塵の残留が防止されている。
【0047】
次に、光学式美容機器1の動作について説明する。施術者が用途(脱毛・美顔その他の美容処理)に応じた照射フィルター6をハンドピース3に装着する。脱毛用には赤色の着色成分が蒸着され、600nm〜1200nmの波長の光を透過させる赤色の照射フィルター6が用いられる。また、美顔用には黄色の着色成分が蒸着され、520nm〜1200nmの波長の光を透過させる黄色の照射フィルター6が用いられる。そして、ニキビ肌用には青色の着色成分が蒸着され、400nm〜520nmの波長の光を透過させる青色の照射フィルター6が用いられる。
次に、施術者は、装置本体2のスイッチ26を投入し、タッチパネル29に図7(a)のスタート画面を表示させる。施術者は、「START」ボタンと、「SERVICE」ボタンを選択して押下することができる。
【0048】
「START」ボタンが押されると、タッチパネルに同図(b)のスキンモード画面が表示される。ここでは、美容処理の種類と、肌質とを選択することができる。「赤色フィルター」が脱毛処理に対応し、「黄色フィルター」が美顔処理に対応し、「青色フィルター」がニキビ処理に対応する。美容処理の種類と肌質が選択された後、「NEXT」ボタンが押されると、CPU28は、押下された情報に応じて装置各部に制御命令を出す。装置各部ではCPU28の命令に従った処理や設定が行われる。
【0049】
次に、タッチパネルに図7(c)の照射モード画面が表示される。ここでは、照射モードを選択することができる。照射モードとは、設定値の照射パワーPで何回に分けて照射するかを示すものであり、「シングルパルス」ボタンが設定値の照射パワーPで1回で照射する照射処理に対応し、「SET1」,「SET2」,「SET3」ボタンがそれぞれ設定値の照射パワーPで3,4,5回に分けて照射される照射処理に対応する。また、「顧客照射回数」の欄はそのときの顧客の照射回数(累計ではない)が表示される。新たな顧客のときは押下によってリセットすることができる。同一顧客の美容処理の途中のときは、リセットしないでそのままにしておけばよい。ここで、いずれかのボタンが押されると、CPU28は、押下された情報に応じて装置各部に制御命令を出す。装置各部ではCPU28の命令に従った処理や設定が行われる。
【0050】
図7(c)の状態で施術者が「START」ボタンを押すと、タッチパネルに図7(d)の運転画面が表示される。そして、施術者がスイッチ26を押下すると図7(d)の画面の状態で照射が始まる。発光体4は、照射光が照射されると、その石英ガラスが、混入された紫外線カット成分によって紫外線を吸収又はカットする。石英ガラス表面に紫外線カット成分が蒸着されているわけではないため、紫外線カット成分の剥がれが起こらず、発光体4は長期使用ができる。
【0051】
紫外線カットされた照射光は、顧客の皮膚Sに照射されるが、本実施形態によれば、照射距離SLとして16mm以上25mm以下は確保される。従って、本実施形態によれば、皮膚が曲面であって発光体4側へ膨出したり、人肉が光源側へめり込んでしまったとしても、実質距離JLとして必ず従来の照射距離SL(=従来の適正距離AL)であった12.5mm以上は確保される。従って、照射熱による温度上昇が多少あったとしても「色素沈着を誘発する虞がある温度下」での照射が抑えられる。従って、施術者が誤った施術方法をしたとしても顧客の皮膚Sの安全性が確保される。
【0052】
また、照射開始に伴って、吸込ポンプ10と吹出ポンプ11の作動が始まる。これらのポンプは、120リットル/分の能力のものが用いられるが、これに限定されるものではない。吸込ポンプ10は、冷却空気通路Rに存在する空気(付随的に流入孔21bから漏れる外気をも含む)を吸込チューブ13を介して吸い込む。これによって、冷却空気通路Rに発光体4の下側から上側(U字の湾曲先端部)へ向かう方向へ、空気流が形成される(図6参照)。そして、この空気流による冷却効果や吸収効果を高めるために、この吸込ポンプ10の作動に加え、吹出ポンプ11によって、吹出チューブ14を介してゴミや塵の混じらない綺麗な空気が吹出口23から冷却空気通路Rに送り込まれる。これによって、吸込口22から空気が吸われ、吹出口23から空気が吹き出されることになる。従って、吹出口23から吸込口22へ向かう適正な空気流が冷却空気通路Rに形成される。このため、顧客の皮膚周辺の温度上昇が抑えられる。従来においては、吸込ポンプ10のみを設けていたが、これでは、皮膚を照射ウインドウ7に密着させすぎることもあったが(要するに、照射ウインドウ7へ顧客の皮膚Sが吸い込まれるような状態)、吹出ポンプ11を設けたことで、皮膚の過度な密着を防止できるようになった。
【0053】
更に、冷却用空気流の影響により、照射ウインドウ7を取り付けるための取付孔21aや、外気を冷却空気通路Rへ流入させるための流入孔21bから、外気も冷却空気通路Rへ流入する。「再生が抑制された体毛」(灰になった体毛)や外気中の塵は、この流入孔21bその他装置各部の隙間等を通って冷却空気通路Rへ入り込み、吸込チューブ13を経由して装置本体2に設けられる塵フィルター(図示省略)で収集される。従って、冷却空気流は単に冷却のみならず、「再生が抑制された体毛」(灰になった体毛)を除去することに寄与する。
【0054】
また、施術者は、図7(d)の運転画面が表示された状態(照射中)において、照射パワーPを変更することができる、例えば、「パワーUP」ボタンと、「パワーDOWN」ボタンを押下することによって照射パワーPを設定することができる。具体的には、既述したように照射レベルを18〜40J(ジェイ)まで0.5J(ジェイ)毎に変更することができる。このとき、「フィルター種類」の欄、「肌質」の欄、「照射方法」の欄には、図7(b)のスキンモード画面や、図7(c)の照射モード画面で設定した事項が表示される。そのため、これらを確認しながら作業を行うことができる。CPU28は、押下された数値に応じて装置各部に制御命令を出す。装置各部ではCPU28の命令に従った処理や設定が行われる。
【0055】
また、図7(a)のスタート画面で、「SERVICE」ボタンが押されると、同図(e)のサービス画面が表示される。「照射総数」の欄には、光学式美容機器1の使用を開始してから現時点までの照射総数が表示され、照射パワーに関係なく、照射した発数の合計が表示される。光学式美容機器1の照射フィルター6の交換時期は、照射総数約2万発であるが、照射総数を確認することによって、取り替え時期を知ることができる。「赤色照射総数」,「黄色照射総数」,「青色照射総数」の欄には、各色の照射フィルター6を用いたときの、光学式美容機器1の使用を開始してから現時点までの照射総数が表示される。また、「明度調整」ボタンは、これを押下することによってタッチパネル29のコントラストを調整することができる。CPU28は、押下された情報に応じて装置各部に制御命令を出す。装置各部ではCPU28の命令に従った処理や設定が行われる。
【0056】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に何ら限定されるものではない。上記実施形態においては、主として脱毛処理に着目して説明を行ったが、しみ・ソバカスの改善を目的として光学式美容機器1を使用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明に係る光学式美容機器及びそのハンドピース及びその照射用ウインドウは、美容機器の製造メーカーにおいて大量生産することができ、また、美容サロンにおいて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学式美容機器1の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るハンドピース3の内部構造図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るハンドピース3の正面図であって、(a)照射ウインドウ7を取り付けた状態の正面図、(b)照射ウインドウ7を外した状態の正面図である。
【図4】照射ウインドウ7の外観図である。
【図5】照射距離SL、適正距離AL、実質距離JLの関係を示す図である。
【図6】冷却空気通路Rを説明するための概念図である。
【図7】装置本体2のタッチパネル29の表示例を示す図である。
【図8】従来の光学式美容機器100の概略構成図である。
【図9】従来のハンドピース101の外観斜視図である。
【図10】従来の照射距離SL、適正距離AL、実質距離JLの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 光学式美容機器
2 装置本体
3 ハンドピース
4 発光体
5 保護ガラス
6 照射フィルター
7 照射ウインドウ
8 空気通路形成板(反射板)
9 収容部材
10 吸込ポンプ
11 吹出ポンプ
12 信号発生部
13 吸込チューブ
14 吹出チューブ
15 トリガー線
16 高圧線
17 中空ホース
18 金属線
19 ウインドウ枠体
20 取付片
21 多機能孔(21a 取付孔、 21b 流入孔)
22 吸込口
23 吹出口
24 ハンドピース筐体
25 グリップ
26 スイッチ
27 サーミスター
28 CPU
29 タッチパネル
30 ROM
31 RAM
32 フィルター装入口
33 金属保護板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱毛・美顔その他の美容処理に用いる光学式美容機器において、
光源と、当該光源から照射された照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラスとを備えた発光手段と、
前記発光手段の前面側に取り付けられる照射ウインドウと、
冷却用空気の冷却空気通路を形成する通路形成手段であって、当該冷却用空気の吸込口及び吹出口が形成された通路形成手段と、
前記照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体と、
前記吸込口に吸込チューブを介して連通する吸込ポンプと、
前記吹出口に吹出チューブを介して連通する吹出ポンプと、を備え、
前記発光手段の最前面と前記照射ウインドウの端面との間の照射距離が16mm〜25mmであることを特徴とする光学式美容機器。
【請求項2】
脱毛・美顔その他の美容処理に用いる光学式美容機器のハンドピースにおいて、
光源と、当該光源から照射された照射光のうち紫外線を吸収又はカットする成分が混入された石英ガラスとを備えた発光手段と、
前記発光手段の前面側に取り付けられる照射ウインドウと、
冷却用空気の冷却空気通路を形成する通路形成手段であって、当該冷却用空気の吸込口及び吹出口が形成された通路形成手段と、
前記照射ウインドウを取り付けるための取付孔と、外気を前記冷却空気通路へ流入させるための流入孔とが形成された枠体と、
前記吸込口に連繋する吸込チューブと、
前記吹出口に連繋する吹出チューブと、を備え、
前記発光手段の最前面と前記照射ウインドウの端面との間の照射距離が16mm〜25mmであることを特徴とする光学式美容機器のハンドピース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−252742(P2007−252742A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82917(P2006−82917)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(304032550)株式会社 トマト Inc (5)