光学情報読取装置
【課題】 照明器を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、照明器を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換えを、ソフトウエアにより行うことができる光学情報読取装置を提供する。
【解決手段】 置台1の窓部19に制御用バーコードIBを配置する。光学情報読取装置100は、置台1に載置され制御用バーコードIBを読み取った場合に読取モードに切り換える。他方、置台1に載置されず、制御用バーコードIBの読み取っていない場合には待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【解決手段】 置台1の窓部19に制御用バーコードIBを配置する。光学情報読取装置100は、置台1に載置され制御用バーコードIBを読み取った場合に読取モードに切り換える。他方、置台1に載置されず、制御用バーコードIBの読み取っていない場合には待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等に印刷又は貼り付けられているバーコード等の一次元コード、及び、QRコード(登録商標)等の二次元コードの読み取りを行う光学情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙などの基材にバーコードやQRコードなどの光学情報を印刷したものを物品や書類に取り付け、これを光学的に読み取り、物品の識別などを行う光学情報読取装置が知られている。係る光学情報読取装置は、受光素子で撮像した光学情報の画像データを画像メモリに一旦取り込んで、画像メモリから画像データを読み出してからデコードを行っている。
【0003】
光学情報読取装置では、光学情報を照明して読み取りを行っているが、消費電力を節減しながら読取速度の低下を避けるため、照明を点灯することなく画像の撮像を行う待機モードと、照明を点灯して読み取りを行う読取モードとを設ける機種がある。待機モードと読取モードとの切り換えは、一般的にトリガースイッチの操作により行っている。特許文献1には、スイッチを操作してから読み取りを完了するまでの時間を短縮するために、読み取り待機時にも画像データを画像メモリに取り込んでおき、スイッチが操作されたときに直ちに取得済みの画像データに対してデコードを開始する光学情報読取装置が開示されている。
【特許文献1】特開平8−212311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業者が手に持って使用できるように小型化したハンディータイプの光学情報読取装置が、定置式光学情報読取装置と同様にして用いられる場合がある。かかる際には、光学情報読取装置をクレードル(置台)に載置し、該光学情報読取装置の読取範囲にバーコード等の貼られた商品を通すことで読み取りが行われる。しかしながら、上述した読取モードと待機モードとを備える光学情報読取装置においては、トリガースイッチの操作を操作することによりしばらくの間、読取モードを維持できるが、予め設定された時間が経過すると待機モードへ移行し、バーコード等の読み取りが困難になる、または、読み取り速度が低下するという課題があった。ここで、読取モードを維持するための専用のスイッチを設けることも考え得るが、ハンディータイプの光学情報読取装置を据え置き型と同様にして用いる場合が希であり、専用のスイッチによる対応は現実的では無い。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、照明器を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、照明器を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換えを、ソフトウエアにより行うことができる光学情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、光学情報を照明するための照明器21を備え、読取口106内に配置された受光素子23により撮像した光学情報の画像により光学情報を読み取る光学情報読取装置本体100であって:
前記照明器21を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、前記照明器21を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換え可能な光学情報読取装置本体100と、
該光学情報読取装置本体100の搭載された状態で光学情報読取装置本体による光学情報の読み取りを可能にする置台1であって、光学情報読取装置本体の読取口106と連通して該読取口を読取対象の光学情報側に向かせる窓部19を備える置台1とからなる光学情報読取装置であって、
前記置台1の窓部19に特定の光学情報IBが配置され、
前記光学情報読取装置本体100は、前記特定の光学情報IBを読み取った場合に(S412:Yes)、前記読取モードに切り換え(S414)、前記特定の光学情報を読み取っていない場合に(S404:No)、前記待機モードに切り換える(S415)ことを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の光学情報読取装置は、置台の窓部に特定の光学情報を配置し、光学情報読取装置本体は、特定の光学情報を読み取った場合に読取モードに切り換え、特定の光学情報の読み取っていない場合に待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【0008】
請求項2の光学情報読取装置は、待機モードにおいて、受光素子の画像の一部のみをデコードする。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、電池での稼動時間を長くすることができる。
【0009】
請求項3の光学情報読取装置は、待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部は、受光素子の1画像の上部側であり、置台の窓部に設けられる特定の光学情報は、該デコード対象とする受光素子の画像の一部にて撮像可能な位置に配置される。このため、画像の一部をデコードすることで特定の光学情報を読み取ることができる。
【0010】
請求項4の光学情報読取装置は、待機モードにおいて、デコード対象とする受光素子の画像の一部内に露光条件を設定するための測光エリアを設ける。また、読取モードにおいては、受光素子の画像の全体内に露光条件を設定するための測光エリアを設ける。待機モード、読取モードのそれぞれにおいて、デコード対象とする受光素子の画像に対応させ適切に測光エリアを設けて露光条件を設定することができる。
【0011】
請求項5の光学情報読取装置は、待機モードにおける受光素子の画像の一部内に設定する測光エリアを、読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアより相対的に小さくする。デコード対象とする受光素子の画像に対応させて測光エリアを適切な大きさに設けて露光条件を設定することができる。
【0012】
請求項6の光学情報読取装置では、待機モードにおいて、1画像分の画像メモリを用いて画像を取得する。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、電池での稼動時間を長くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る光学情報読取装置、及び、該光学情報読取装置を載置する置台の構造について図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る置台1を概略的に例示する斜視図である。図2は、図1の置台1に光学情報読取装置100を載置した例を示す斜視図である。図3は、保持対象の光学情報読取装置100を説明する説明図である。図4は、図1の置台1の装置保持部10を示す平面図である。
【0014】
第1実施形態に係る置台1は、全体として図1に示すようにアーム部2と、基台3とに分かれた構成をなしており、図2のように光学情報読取装置100を載置して保持する機能を有している。なお、この置台1は、様々な載置面上に載置して用いられるものであり、図2では置台1を載置する載置面90を概念的に例示している。
【0015】
まず、光学情報読取装置100の外部構成について図2を参照して説明する。
光学情報読取装置100は、バーコード、QRコード等の情報コードを読み取るコードリーダ(例えば、バーコードリーダ、二次元コードリーダ等)として構成されるものであり、外郭部を構成する外装ケース101内に各種電子部品が収容された構成をなしている。
【0016】
この光学情報読取装置100は、延出した構成をなす長手状の把持部104と、把持部104の延出側とは異なる側に延出する長手状の読取部102と、を備えており、読取部102の長手方向中間位置(具体的には読取部102の後端寄りの位置)を基端として把持部104が延出する構成をなしている。図2に例示される光学情報読取装置100は、いわゆるガンタイプとして構成されるものであり、より詳しくは読取部102が延びる方向(図2において矢印F1で示される読取部102の長手方向)と、把持部104が延びる方向(図2においてF2で示される把持部104の長手方向)とがほぼ直交するように構成されている。
なお、第1実施形態では、読取部102の長手方向において読取口106(後述)が設けられる側を前方側、それとは反対側を後方側としている。
【0017】
把持部104は、使用者が手に持って握ることができる程度のサイズで構成されており、その側部にはユーザによる押圧操作を受ける操作ボタン(図示略)など配置されている。また、読取部102は、長手方向一端部において開口部として構成される読取口106が設けられており、その内部には後述する照明光を発する発光ダイオード、読取対象からの反射光を受光する受光センサ、各種制御を行う制御回路(マイコン等)、メモリなどが収容されている。読取部102に形成された読取口106は、読取対象(バーコード等の情報コード、図3ではQRコードQ1を例示)に対する照明光を導出し、かつ読取対象からの反射光を導入する光導出入口として構成されている。
【0018】
次に、置台1の具体的構成について説明する。置台1は、主としてアーム部2と、基台3とに分かれた構成をなしている。基台3は、図1、図2に示すように、アーム部2及び装置保持部10を位置決めするベースとなるものであり、図2のように載置面(図2では載置面90)上に配置されるべきものである。この基台3は、全体として平たい形状をなしており、平面視したときの面積が装置保持部10を平面視したときの面積よりも広くなるように構成されている。基台3の内部には密度の大きい材料(例えば鉄等の金属材料)からなる錘が所定領域に亘って収容されている。
【0019】
アーム部2は、基台3と装置保持部10とを連結すると共に、装置保持部10を載置面90から離れた高位置で保持するように機能するものである。このアーム部2は、装置保持部10に固定される軸状の第1固定部2aと、基台3に固定される軸状の第2固定部2bと、第1固定部2aと第2固定部2bとを繋ぐフレキシブルチューブ2cと、を有している。
【0020】
第1固定部2aは、後述する装置保持部10の第1壁部11の下端部に対しねじ5により固定されている。また、第2固定部2bは、基台3における長手方向一端部寄りの位置において上面部に固定されている。第2固定部2bもねじ等の連結部材(図示略)によって基台3に固定されている。フレキシブルチューブ2cは、マイクスタンドや電気スタンド等に用いられる公知のフレキシブルチューブとして構成されており、使用者による曲げ操作が可能な構成となっている。使用者による曲げ操作等の大きな力が加わらない状態では形状が保持されるようになっており、図2のように装置保持部10に光学情報読取装置100を装着した状態でも形状が保持されるようになっている。
【0021】
図2では、基台3の長手方向をX軸方向、基台3の短手方向をY軸方向、載置面90と直交する方向をZ軸方向としており、アーム部2は、基台3におけるX軸方向一方側寄りの位置を基端として上方に延びており、更に装置保持部10側に近づくにつれてX軸方向他方側に向かうように湾曲した構成をなしている。
【0022】
装置保持部10は、読取部102と係合することで光学情報読取装置100を保持する機能を有している。この装置保持部10は、例えば樹脂材料などによって構成され、環状の周壁を備えた枠状形態をなすものであり、図4に示すように、載置面側に臨む底部15と、前後に対向する第1壁部11及び第2壁部12と、左右に対向する一対の側壁部13,14とを備えている。図1、図4に示すように、装置保持部10は、底部15を底とし、第1壁部11、第2壁部12、側壁部13、14を周壁とする略箱状形態をなしており、図2のように、光学情報読取装置100を保持する際に読取部102の端部(読取口106側の端部)を内部に収容する構成をなしている。
【0023】
底部15は、光学情報読取装置100を保持する際に読取口106と対向するように配置される部分であり、その保持の際に読取口106内を外部に露出させるための窓部19が形成されている。図4に示すように、窓部19は、周壁(即ち第1壁部11、第2壁部12、側壁部13、14)によって囲まれる領域の中心を含んだ中央領域を空間とする形態で構成されており、底部15は、窓部19の開口領域を取り囲むように環状に配置されている。
【0024】
第1壁部11は、光学情報読取装置100を保持する際に把持部104における把持位置(使用者によって把持される位置であり、図2等の例では把持部104の先端部付近から中央部付近に亘る領域)と読取口106との間の中間部110を受けるように機能するものであり、具体的には図2に示すように光学情報読取装置100の装着時に読取部102の裏壁102b(図3の表壁102aと対向する反対側の壁部)を支持する構成をなしている。
【0025】
このように構成される装置保持部10によって光学情報読取装置100を保持する際には、図2に示すように、把持部104を装置保持部10の外部に延出させ、且つ読取口106を底部15と対向させるように光学情報読取装置100を配置した状態で、第1壁部11により中間部110を支持し、かつ中間部110を支点とする読取部102の端部の動きを第2壁部12によって係止するように光学情報読取装置100を保持することとなる。
【0026】
以上説明した第1実施形態の構成では、光学情報読取装置を保持する装置保持部10が載置面90から離れた高位置で保持され、その装置保持部10における読取口106と対向する底部15において読取口106内を外部に露出させる窓部19が形成されているため、読取口106を載置面90側(下方側)に向かせた状態で光学情報読取装置100を保持できるようになり、読取口106を載置面90側(下方側)に向かせた定置使用が可能となる。また、第1実施形態の構成によれば、いわゆるガンタイプの光学情報読取装置100を保持対象として当該光学情報読取装置100を良好に保持できることとなる。
【0027】
第1実施形態では、置台1の窓部19の第2壁部12に、光学情報読取装置100を待機モードから読取モードに切り換えるための制御用バーコードIBが配置されている。この制御用バーコードを読み取ることにより、後述するように光学情報読取装置は、待機モードから読取モードに切り換わり、読取モードを維持する。
【0028】
次に、第1実施形態に係る光学情報読取装置100の内部構造の概要を図5のブロック図を参照して説明する。
光学情報読取装置100には、回路部20が設けられている。回路部20は、主に、発光ダイオード21、集光レンズ24、受光センサ23、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、トリガースイッチ22、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、二次電池49等の電源系と、から構成されている。
【0029】
まず、光学系から説明する。発光ダイオード21は、照明光Lfを照射可能な光照射器として機能するもので、拡散レンズと凸レンズとを組み合わせた集光レンズ24により集光させる。受光センサ23は、読取対象物RやQRコードQ1に照射されて反射した反射光Lrを結像レンズ27を介して受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOS等の固体撮像素子である受光素子を縦512、横640個の2次元に配列したイメージセンサが、これに相当する。結像レンズ27は、外部から入射する入射光を集光して受光センサ23の受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するものである。
【0030】
次に、マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、トリガースイッチ22、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40およびメモリ35と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像された画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。また制御回路40は、当該光学情報読取装置100の全体システムに関する制御も行っている。メモリ35は、図6(A)、図6(B)中に示すように1画面分の画像を記憶する画像メモリ1、画像メモリ2を備え、交互に画像を記憶する。ここでは、2画面分の画像メモリを示しているが3画面分以上の記憶容量を備えることも可能である。
【0031】
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データは、メモリ35に入力されて蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0032】
制御回路40は、光学情報読取装置100全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、第1実施形態の場合、電源スイッチ41、トリガースイッチ22、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等が接続されている。
【0033】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、電源スイッチ41がオンされると待機モードとなり、発光ダイオード21を点灯することなくメモリ35への画像データの取り込みを開始する。そして、トリガースイッチ22が押されることにより、待機モードから読取モードへ移行し、発光ダイオード21を点灯して画像データを取得すると共に、メモリ35の画像データからのデコードを開始し、デコード結果をホストコンピュータ50側へ出力する。この読取モードは、デコード結果が出力されるまで、または、トリガースイッチ22の押されてから所定時間(例えば30秒)継続し、その後、待機モードへ移行する。
【0034】
第1実施形態の光学情報読取装置100では、トリガースイッチ22の操作と同様に、図2、図4を参照して上述した置台1に光学情報読取装置100が載置されることで、該光学情報読取装置100は、図4を参照して上述した置台1の窓部19の制御用バーコードIBを読み取り、待機モードから読取モードに切り代わり、置台1に載置されている間、発光ダイオード21を点灯して画像データを取得すると共に、画像データをデコードし、デコード結果をホストコンピュータ50側へ出力する。制御用バーコードIBの内容として、実際に用いられない情報が識別用に書き込まれている。
【0035】
読取モード、待機モードにおけるそれぞれの画像データのデコード範囲、及び、測光エリアの設定について説明する。
図6(A)、図6(B)を参照して上述したように、読取モードにおいては、メモリ35に備えられた1画面分の画像を記憶する画像メモリ1、画像メモリ2に、交互に画像を記憶し、デコードを行っていく。一方、待機モードに置いては、画像メモリ1のみを用い、図6(C)に示すように、縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(例えば、画像上側の縦30個、横640個の画素分)の画像データについてのみメモリ35に格納してデコードを行い、制御用バーコードIBの検出(デコード)を行う。ここで、1画像分の画像データをメモリに格納し、デコードエリアA1分の画像データのみデコードを行うことも可能である。このデコードエリアA1分の画像データのみデコードを行う際には、デコードエリアA1の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE1を設定する。
【0036】
一方、読取モードにおいては、図6(C)に示す縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの全てに対応するデコードエリアA2の画像データをメモリ35の画像メモリ1、画像メモリ2へ交互に記憶し、デコードを行っていく。このデコードエリアA2分の画像データのデコードを行う際には、デコードエリアA2の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE2を設定する。ここで、測光エリアE2は、測光エリアE1よりも広く設定されている。
【0037】
第1実施形態では、置台1の窓部19に制御用バーコードIBを配置する。光学情報読取装置100は、置台1に載置され制御用バーコードIBを読み取った場合に読取モードに切り換える。他方、置台1に載置されず、制御用バーコードIBの読み取っていない場合には待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【0038】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいて、受光センサ23の画像の一部であるデコードエリアA1分のみをデコードする。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、二次電池49での稼動時間を長くすることができる。
【0039】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部(デコードエリアA1)は、受光センサ23の1画像の上部側であり、置台1の窓部19に設けられる制御用バーコードIBは、該デコード対象とする受光センサ23の画像の一部にて撮像可能な位置に配置される。このため、画像の一部をデコードすることで制御用バーコードIBを読み取ることができる。
【0040】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいて、デコード対象とする受光センサ23の画像の一部(デコードエリアA1)内に露光条件を設定するための測光エリアE1を設ける。また、読取モードにおいては、受光素子の画像の全体(デコードエリアA2)内に露光条件を設定するための測光エリアE2を設ける。待機モード、読取モードのそれぞれにおいて、受光センサ23のデコード対象とする画像に対応させ適切に測光エリアを設けて露光条件を設定することができる。
【0041】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおける受光素子の画像の一部内に設定する測光エリアE1を、読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアE2より相対的に小さくする。受光センサ23のデコード対象とする画像に対応させて測光エリアを適切な大きさに設けて露光条件を設定することができる。
【0042】
第1実施形態の光学情報読取装置100では、待機モードにおいて、1画像分の画像メモリ1のみを用いて画像を取得する。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、二次電池49での稼動時間を長くすることができる。
【0043】
引き続き、該光学情報読取装置100によるでの画像取り込み及びデコード処理について、メインルーチンを示す図7、及び、該メインルーチンのサブルーチンを示す図8〜図11のフローチャートを参照して説明する。
光学情報読取装置100の制御回路40は、まず、取得画像メモリ選択処理を行う(S100)。この取得画像メモリ選択処理について、当該処理のサブルーチンを示す図8を参照して説明する。
【0044】
制御回路40は、最初に読み取り待機中か、即ち、待機モードかを判断する(S101)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S101:Yes)、上述したように画像メモリ1を選択する(S104)。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S101:No)、画像メモリ1、2共に空か判断する(S102)。共に空の場合は(S102:Yes)、画像メモリ1を選択する(S104)。空では無い場合には(S102:No)、画像メモリ1が空か判断する(S106)。画像メモリ1が空のときには(S106:Yes)、画像メモリ1を選択する(S108)。画像メモリ1が空では無い場合には(S106:No)、画像メモリ2が空か判断する(S110)。画像メモリ2が空のときには(S110:Yes)、画像メモリ2を選択する(S112)。
【0045】
図7のメインルーチンに戻り、取得画像メモリ選択処理(S100)に続き、画像取得処理を行う(S200)。この画像取得処理について、当該処理のサブルーチンを示す図9を参照して説明する。
【0046】
制御回路40は、画像取得を開始し(S202)、読み取り待機中かを判断する(S204)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S204:Yes)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))の画像データを取得し、画像メモリ1に記憶する(S208)。そして、当該デコードエリアA1(所定量(1))の画像データを取得すると(S210:Yes)、画像取得処理を終了する。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S204:No)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の全ての画像データを取得し、画像メモリ1、2により交互に記憶する(S206)。そして、全画像データを取得すると(S210:Yes)、画像取得処理を終了する。
【0047】
図7のメインルーチンに戻り、画像取得処理(S200)に続き、次回画像取得条件設定処理を行う(S300)。この次回画像取得条件設定処理について、当該処理のサブルーチンを示す図10を参照して説明する。
【0048】
制御回路40は、読み取り待機中かを判断する(S302)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S302:Yes)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE1を設定する(S306)。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S302:No)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE2を設定する。
【0049】
図7のメインルーチンに戻り、次回画像取得条件設定処理(S300)に続き、デコード画像選択&デコード処理を行う(S400)。このデコード画像選択&デコード処理について、当該処理のサブルーチンを示す図11を参照して説明する。
【0050】
制御回路40は、画像メモリの1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))のデコードを行う(S402)。そして、デコードエリアA1(所定量(1))のデコードが成功したか判断する(S404)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は、デコードに成功しないので(S404:No)、読み取り待機状態を維持した後(S415)、読み取り待機中か判断する(S416)。ここでは、読み取り待機中なので(S416:Yes)、処理を終了する。
【0051】
一方、置台1に載置され、デコードエリアA1(所定量(1))のデコードに成功した場合には(S404:Yes)、デコードエリアA1(所定量(1))のデコード結果が読み取り待機かを判断する(S406)。ここでは、制御用バーコードIBをデコードしており、デコード結果が読み取り待機では無いので(S406:No)、デコードエリアA1(所定量(1))のデコード結果が制御用バーコードIBの読み取りかを判断する(S412)。ここで、制御用バーコードIBの読み取りであるため(S412:Yes)、S413の判断での読み取り状態移行済みの判断を経て(S413:No)、読み取り状態、即ち、読取モードへ移行し(S414)、以降、発光ダイオード21を点灯しての読み取りを開始する。ここでは、デコードデータの出力なしで(S410)、処理を終了する。他方、上述したS406でのデコード結果が読み取り待機の際には(S406:Yes)、読み取り待機状態(待機モード)へ移行する(S408)。
【0052】
読み取り状態(読取モード)へ移行した後は(S413:Yes)、画像メモリの1画像分の全画像データ(デコードエリアA2)をデコードし(S418)、デコードが成功したか否かを判断する(S420)。デコードが成功した場合には(S420:Yes)、デコードデータの出力ありとして(S422)、処理を終了する。
【0053】
図7のメインルーチンに戻り、デコード画像選択&デコード処理(S400)に続き、デコードが成功したか否かを判断する(S12)。上述したS422でデコードデータの出力ありとした場合には(S12:Yes)、デコードデータをホストコンピュータ50側へ出力する(S500)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
上述した実施形態では、縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(例えば、縦30、横640個の画素分)の画像データをデコードして制御用バーコードIBの読み取りを行ったが、制御用の情報コードとして一次元コードを用いる場合には、縦に数画素分の画像データをデコードすることで制御用の情報コードを探し出すことができる。制御用の情報コードとしては、QRコード等の二次元コードを用いることも可能であるが、一次元コードを用いた方が、処理が容易であると共にデコードエリアA1を狭く設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、第1実施形態に係る置台を概略的に例示する斜視図である。
【図2】図2は、図1の置台に光学的情報読取装置を載置した例を示す斜視図である。
【図3】図3は、光学的情報読取装置を説明する説明図である。
【図4】図4は、図1の置台の装置保持部を示す平面図である。
【図5】光学情報読取装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】図6(A)、図6(B)は画像メモリの説明図であり、図6(C)は1画面分の画像データ中でデコードを行うエリアの説明図である。
【図7】第1実施形態の光学情報読取装置での画像取り込み及びデコード処理を示すフローチャートである。
【図8】図7中の取得画像メモリ選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図7中の画像取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図7中の次回画像取得条件設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図7中のデコード画像選択&デコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1 置台
10 装置保持部
19 窓部
21 発光ダイオード(照明器)
22 トリガースイッチ
23 受光センサ(受光素子)
35 メモリ
40 制御回路
100 光学情報読取装置(光学情報読取装置本体)
106 読取口
IB 制御用バーコード(特定の光学情報)
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等に印刷又は貼り付けられているバーコード等の一次元コード、及び、QRコード(登録商標)等の二次元コードの読み取りを行う光学情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙などの基材にバーコードやQRコードなどの光学情報を印刷したものを物品や書類に取り付け、これを光学的に読み取り、物品の識別などを行う光学情報読取装置が知られている。係る光学情報読取装置は、受光素子で撮像した光学情報の画像データを画像メモリに一旦取り込んで、画像メモリから画像データを読み出してからデコードを行っている。
【0003】
光学情報読取装置では、光学情報を照明して読み取りを行っているが、消費電力を節減しながら読取速度の低下を避けるため、照明を点灯することなく画像の撮像を行う待機モードと、照明を点灯して読み取りを行う読取モードとを設ける機種がある。待機モードと読取モードとの切り換えは、一般的にトリガースイッチの操作により行っている。特許文献1には、スイッチを操作してから読み取りを完了するまでの時間を短縮するために、読み取り待機時にも画像データを画像メモリに取り込んでおき、スイッチが操作されたときに直ちに取得済みの画像データに対してデコードを開始する光学情報読取装置が開示されている。
【特許文献1】特開平8−212311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業者が手に持って使用できるように小型化したハンディータイプの光学情報読取装置が、定置式光学情報読取装置と同様にして用いられる場合がある。かかる際には、光学情報読取装置をクレードル(置台)に載置し、該光学情報読取装置の読取範囲にバーコード等の貼られた商品を通すことで読み取りが行われる。しかしながら、上述した読取モードと待機モードとを備える光学情報読取装置においては、トリガースイッチの操作を操作することによりしばらくの間、読取モードを維持できるが、予め設定された時間が経過すると待機モードへ移行し、バーコード等の読み取りが困難になる、または、読み取り速度が低下するという課題があった。ここで、読取モードを維持するための専用のスイッチを設けることも考え得るが、ハンディータイプの光学情報読取装置を据え置き型と同様にして用いる場合が希であり、専用のスイッチによる対応は現実的では無い。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、照明器を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、照明器を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換えを、ソフトウエアにより行うことができる光学情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、光学情報を照明するための照明器21を備え、読取口106内に配置された受光素子23により撮像した光学情報の画像により光学情報を読み取る光学情報読取装置本体100であって:
前記照明器21を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、前記照明器21を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換え可能な光学情報読取装置本体100と、
該光学情報読取装置本体100の搭載された状態で光学情報読取装置本体による光学情報の読み取りを可能にする置台1であって、光学情報読取装置本体の読取口106と連通して該読取口を読取対象の光学情報側に向かせる窓部19を備える置台1とからなる光学情報読取装置であって、
前記置台1の窓部19に特定の光学情報IBが配置され、
前記光学情報読取装置本体100は、前記特定の光学情報IBを読み取った場合に(S412:Yes)、前記読取モードに切り換え(S414)、前記特定の光学情報を読み取っていない場合に(S404:No)、前記待機モードに切り換える(S415)ことを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の光学情報読取装置は、置台の窓部に特定の光学情報を配置し、光学情報読取装置本体は、特定の光学情報を読み取った場合に読取モードに切り換え、特定の光学情報の読み取っていない場合に待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【0008】
請求項2の光学情報読取装置は、待機モードにおいて、受光素子の画像の一部のみをデコードする。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、電池での稼動時間を長くすることができる。
【0009】
請求項3の光学情報読取装置は、待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部は、受光素子の1画像の上部側であり、置台の窓部に設けられる特定の光学情報は、該デコード対象とする受光素子の画像の一部にて撮像可能な位置に配置される。このため、画像の一部をデコードすることで特定の光学情報を読み取ることができる。
【0010】
請求項4の光学情報読取装置は、待機モードにおいて、デコード対象とする受光素子の画像の一部内に露光条件を設定するための測光エリアを設ける。また、読取モードにおいては、受光素子の画像の全体内に露光条件を設定するための測光エリアを設ける。待機モード、読取モードのそれぞれにおいて、デコード対象とする受光素子の画像に対応させ適切に測光エリアを設けて露光条件を設定することができる。
【0011】
請求項5の光学情報読取装置は、待機モードにおける受光素子の画像の一部内に設定する測光エリアを、読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアより相対的に小さくする。デコード対象とする受光素子の画像に対応させて測光エリアを適切な大きさに設けて露光条件を設定することができる。
【0012】
請求項6の光学情報読取装置では、待機モードにおいて、1画像分の画像メモリを用いて画像を取得する。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、電池での稼動時間を長くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る光学情報読取装置、及び、該光学情報読取装置を載置する置台の構造について図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る置台1を概略的に例示する斜視図である。図2は、図1の置台1に光学情報読取装置100を載置した例を示す斜視図である。図3は、保持対象の光学情報読取装置100を説明する説明図である。図4は、図1の置台1の装置保持部10を示す平面図である。
【0014】
第1実施形態に係る置台1は、全体として図1に示すようにアーム部2と、基台3とに分かれた構成をなしており、図2のように光学情報読取装置100を載置して保持する機能を有している。なお、この置台1は、様々な載置面上に載置して用いられるものであり、図2では置台1を載置する載置面90を概念的に例示している。
【0015】
まず、光学情報読取装置100の外部構成について図2を参照して説明する。
光学情報読取装置100は、バーコード、QRコード等の情報コードを読み取るコードリーダ(例えば、バーコードリーダ、二次元コードリーダ等)として構成されるものであり、外郭部を構成する外装ケース101内に各種電子部品が収容された構成をなしている。
【0016】
この光学情報読取装置100は、延出した構成をなす長手状の把持部104と、把持部104の延出側とは異なる側に延出する長手状の読取部102と、を備えており、読取部102の長手方向中間位置(具体的には読取部102の後端寄りの位置)を基端として把持部104が延出する構成をなしている。図2に例示される光学情報読取装置100は、いわゆるガンタイプとして構成されるものであり、より詳しくは読取部102が延びる方向(図2において矢印F1で示される読取部102の長手方向)と、把持部104が延びる方向(図2においてF2で示される把持部104の長手方向)とがほぼ直交するように構成されている。
なお、第1実施形態では、読取部102の長手方向において読取口106(後述)が設けられる側を前方側、それとは反対側を後方側としている。
【0017】
把持部104は、使用者が手に持って握ることができる程度のサイズで構成されており、その側部にはユーザによる押圧操作を受ける操作ボタン(図示略)など配置されている。また、読取部102は、長手方向一端部において開口部として構成される読取口106が設けられており、その内部には後述する照明光を発する発光ダイオード、読取対象からの反射光を受光する受光センサ、各種制御を行う制御回路(マイコン等)、メモリなどが収容されている。読取部102に形成された読取口106は、読取対象(バーコード等の情報コード、図3ではQRコードQ1を例示)に対する照明光を導出し、かつ読取対象からの反射光を導入する光導出入口として構成されている。
【0018】
次に、置台1の具体的構成について説明する。置台1は、主としてアーム部2と、基台3とに分かれた構成をなしている。基台3は、図1、図2に示すように、アーム部2及び装置保持部10を位置決めするベースとなるものであり、図2のように載置面(図2では載置面90)上に配置されるべきものである。この基台3は、全体として平たい形状をなしており、平面視したときの面積が装置保持部10を平面視したときの面積よりも広くなるように構成されている。基台3の内部には密度の大きい材料(例えば鉄等の金属材料)からなる錘が所定領域に亘って収容されている。
【0019】
アーム部2は、基台3と装置保持部10とを連結すると共に、装置保持部10を載置面90から離れた高位置で保持するように機能するものである。このアーム部2は、装置保持部10に固定される軸状の第1固定部2aと、基台3に固定される軸状の第2固定部2bと、第1固定部2aと第2固定部2bとを繋ぐフレキシブルチューブ2cと、を有している。
【0020】
第1固定部2aは、後述する装置保持部10の第1壁部11の下端部に対しねじ5により固定されている。また、第2固定部2bは、基台3における長手方向一端部寄りの位置において上面部に固定されている。第2固定部2bもねじ等の連結部材(図示略)によって基台3に固定されている。フレキシブルチューブ2cは、マイクスタンドや電気スタンド等に用いられる公知のフレキシブルチューブとして構成されており、使用者による曲げ操作が可能な構成となっている。使用者による曲げ操作等の大きな力が加わらない状態では形状が保持されるようになっており、図2のように装置保持部10に光学情報読取装置100を装着した状態でも形状が保持されるようになっている。
【0021】
図2では、基台3の長手方向をX軸方向、基台3の短手方向をY軸方向、載置面90と直交する方向をZ軸方向としており、アーム部2は、基台3におけるX軸方向一方側寄りの位置を基端として上方に延びており、更に装置保持部10側に近づくにつれてX軸方向他方側に向かうように湾曲した構成をなしている。
【0022】
装置保持部10は、読取部102と係合することで光学情報読取装置100を保持する機能を有している。この装置保持部10は、例えば樹脂材料などによって構成され、環状の周壁を備えた枠状形態をなすものであり、図4に示すように、載置面側に臨む底部15と、前後に対向する第1壁部11及び第2壁部12と、左右に対向する一対の側壁部13,14とを備えている。図1、図4に示すように、装置保持部10は、底部15を底とし、第1壁部11、第2壁部12、側壁部13、14を周壁とする略箱状形態をなしており、図2のように、光学情報読取装置100を保持する際に読取部102の端部(読取口106側の端部)を内部に収容する構成をなしている。
【0023】
底部15は、光学情報読取装置100を保持する際に読取口106と対向するように配置される部分であり、その保持の際に読取口106内を外部に露出させるための窓部19が形成されている。図4に示すように、窓部19は、周壁(即ち第1壁部11、第2壁部12、側壁部13、14)によって囲まれる領域の中心を含んだ中央領域を空間とする形態で構成されており、底部15は、窓部19の開口領域を取り囲むように環状に配置されている。
【0024】
第1壁部11は、光学情報読取装置100を保持する際に把持部104における把持位置(使用者によって把持される位置であり、図2等の例では把持部104の先端部付近から中央部付近に亘る領域)と読取口106との間の中間部110を受けるように機能するものであり、具体的には図2に示すように光学情報読取装置100の装着時に読取部102の裏壁102b(図3の表壁102aと対向する反対側の壁部)を支持する構成をなしている。
【0025】
このように構成される装置保持部10によって光学情報読取装置100を保持する際には、図2に示すように、把持部104を装置保持部10の外部に延出させ、且つ読取口106を底部15と対向させるように光学情報読取装置100を配置した状態で、第1壁部11により中間部110を支持し、かつ中間部110を支点とする読取部102の端部の動きを第2壁部12によって係止するように光学情報読取装置100を保持することとなる。
【0026】
以上説明した第1実施形態の構成では、光学情報読取装置を保持する装置保持部10が載置面90から離れた高位置で保持され、その装置保持部10における読取口106と対向する底部15において読取口106内を外部に露出させる窓部19が形成されているため、読取口106を載置面90側(下方側)に向かせた状態で光学情報読取装置100を保持できるようになり、読取口106を載置面90側(下方側)に向かせた定置使用が可能となる。また、第1実施形態の構成によれば、いわゆるガンタイプの光学情報読取装置100を保持対象として当該光学情報読取装置100を良好に保持できることとなる。
【0027】
第1実施形態では、置台1の窓部19の第2壁部12に、光学情報読取装置100を待機モードから読取モードに切り換えるための制御用バーコードIBが配置されている。この制御用バーコードを読み取ることにより、後述するように光学情報読取装置は、待機モードから読取モードに切り換わり、読取モードを維持する。
【0028】
次に、第1実施形態に係る光学情報読取装置100の内部構造の概要を図5のブロック図を参照して説明する。
光学情報読取装置100には、回路部20が設けられている。回路部20は、主に、発光ダイオード21、集光レンズ24、受光センサ23、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、トリガースイッチ22、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、二次電池49等の電源系と、から構成されている。
【0029】
まず、光学系から説明する。発光ダイオード21は、照明光Lfを照射可能な光照射器として機能するもので、拡散レンズと凸レンズとを組み合わせた集光レンズ24により集光させる。受光センサ23は、読取対象物RやQRコードQ1に照射されて反射した反射光Lrを結像レンズ27を介して受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOS等の固体撮像素子である受光素子を縦512、横640個の2次元に配列したイメージセンサが、これに相当する。結像レンズ27は、外部から入射する入射光を集光して受光センサ23の受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するものである。
【0030】
次に、マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、トリガースイッチ22、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40およびメモリ35と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像された画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。また制御回路40は、当該光学情報読取装置100の全体システムに関する制御も行っている。メモリ35は、図6(A)、図6(B)中に示すように1画面分の画像を記憶する画像メモリ1、画像メモリ2を備え、交互に画像を記憶する。ここでは、2画面分の画像メモリを示しているが3画面分以上の記憶容量を備えることも可能である。
【0031】
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データは、メモリ35に入力されて蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0032】
制御回路40は、光学情報読取装置100全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、第1実施形態の場合、電源スイッチ41、トリガースイッチ22、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等が接続されている。
【0033】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、電源スイッチ41がオンされると待機モードとなり、発光ダイオード21を点灯することなくメモリ35への画像データの取り込みを開始する。そして、トリガースイッチ22が押されることにより、待機モードから読取モードへ移行し、発光ダイオード21を点灯して画像データを取得すると共に、メモリ35の画像データからのデコードを開始し、デコード結果をホストコンピュータ50側へ出力する。この読取モードは、デコード結果が出力されるまで、または、トリガースイッチ22の押されてから所定時間(例えば30秒)継続し、その後、待機モードへ移行する。
【0034】
第1実施形態の光学情報読取装置100では、トリガースイッチ22の操作と同様に、図2、図4を参照して上述した置台1に光学情報読取装置100が載置されることで、該光学情報読取装置100は、図4を参照して上述した置台1の窓部19の制御用バーコードIBを読み取り、待機モードから読取モードに切り代わり、置台1に載置されている間、発光ダイオード21を点灯して画像データを取得すると共に、画像データをデコードし、デコード結果をホストコンピュータ50側へ出力する。制御用バーコードIBの内容として、実際に用いられない情報が識別用に書き込まれている。
【0035】
読取モード、待機モードにおけるそれぞれの画像データのデコード範囲、及び、測光エリアの設定について説明する。
図6(A)、図6(B)を参照して上述したように、読取モードにおいては、メモリ35に備えられた1画面分の画像を記憶する画像メモリ1、画像メモリ2に、交互に画像を記憶し、デコードを行っていく。一方、待機モードに置いては、画像メモリ1のみを用い、図6(C)に示すように、縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(例えば、画像上側の縦30個、横640個の画素分)の画像データについてのみメモリ35に格納してデコードを行い、制御用バーコードIBの検出(デコード)を行う。ここで、1画像分の画像データをメモリに格納し、デコードエリアA1分の画像データのみデコードを行うことも可能である。このデコードエリアA1分の画像データのみデコードを行う際には、デコードエリアA1の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE1を設定する。
【0036】
一方、読取モードにおいては、図6(C)に示す縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの全てに対応するデコードエリアA2の画像データをメモリ35の画像メモリ1、画像メモリ2へ交互に記憶し、デコードを行っていく。このデコードエリアA2分の画像データのデコードを行う際には、デコードエリアA2の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE2を設定する。ここで、測光エリアE2は、測光エリアE1よりも広く設定されている。
【0037】
第1実施形態では、置台1の窓部19に制御用バーコードIBを配置する。光学情報読取装置100は、置台1に載置され制御用バーコードIBを読み取った場合に読取モードに切り換える。他方、置台1に載置されず、制御用バーコードIBの読み取っていない場合には待機モードに切り換える。このため、待機モードと読取モードとの切り換えをソフトウエアにより行うことができる。
【0038】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいて、受光センサ23の画像の一部であるデコードエリアA1分のみをデコードする。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、二次電池49での稼動時間を長くすることができる。
【0039】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部(デコードエリアA1)は、受光センサ23の1画像の上部側であり、置台1の窓部19に設けられる制御用バーコードIBは、該デコード対象とする受光センサ23の画像の一部にて撮像可能な位置に配置される。このため、画像の一部をデコードすることで制御用バーコードIBを読み取ることができる。
【0040】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおいて、デコード対象とする受光センサ23の画像の一部(デコードエリアA1)内に露光条件を設定するための測光エリアE1を設ける。また、読取モードにおいては、受光素子の画像の全体(デコードエリアA2)内に露光条件を設定するための測光エリアE2を設ける。待機モード、読取モードのそれぞれにおいて、受光センサ23のデコード対象とする画像に対応させ適切に測光エリアを設けて露光条件を設定することができる。
【0041】
第1実施形態の光学情報読取装置100は、待機モードにおける受光素子の画像の一部内に設定する測光エリアE1を、読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアE2より相対的に小さくする。受光センサ23のデコード対象とする画像に対応させて測光エリアを適切な大きさに設けて露光条件を設定することができる。
【0042】
第1実施形態の光学情報読取装置100では、待機モードにおいて、1画像分の画像メモリ1のみを用いて画像を取得する。このため、待機モードにおける電力消費を削減し、二次電池49での稼動時間を長くすることができる。
【0043】
引き続き、該光学情報読取装置100によるでの画像取り込み及びデコード処理について、メインルーチンを示す図7、及び、該メインルーチンのサブルーチンを示す図8〜図11のフローチャートを参照して説明する。
光学情報読取装置100の制御回路40は、まず、取得画像メモリ選択処理を行う(S100)。この取得画像メモリ選択処理について、当該処理のサブルーチンを示す図8を参照して説明する。
【0044】
制御回路40は、最初に読み取り待機中か、即ち、待機モードかを判断する(S101)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S101:Yes)、上述したように画像メモリ1を選択する(S104)。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S101:No)、画像メモリ1、2共に空か判断する(S102)。共に空の場合は(S102:Yes)、画像メモリ1を選択する(S104)。空では無い場合には(S102:No)、画像メモリ1が空か判断する(S106)。画像メモリ1が空のときには(S106:Yes)、画像メモリ1を選択する(S108)。画像メモリ1が空では無い場合には(S106:No)、画像メモリ2が空か判断する(S110)。画像メモリ2が空のときには(S110:Yes)、画像メモリ2を選択する(S112)。
【0045】
図7のメインルーチンに戻り、取得画像メモリ選択処理(S100)に続き、画像取得処理を行う(S200)。この画像取得処理について、当該処理のサブルーチンを示す図9を参照して説明する。
【0046】
制御回路40は、画像取得を開始し(S202)、読み取り待機中かを判断する(S204)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S204:Yes)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))の画像データを取得し、画像メモリ1に記憶する(S208)。そして、当該デコードエリアA1(所定量(1))の画像データを取得すると(S210:Yes)、画像取得処理を終了する。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S204:No)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の全ての画像データを取得し、画像メモリ1、2により交互に記憶する(S206)。そして、全画像データを取得すると(S210:Yes)、画像取得処理を終了する。
【0047】
図7のメインルーチンに戻り、画像取得処理(S200)に続き、次回画像取得条件設定処理を行う(S300)。この次回画像取得条件設定処理について、当該処理のサブルーチンを示す図10を参照して説明する。
【0048】
制御回路40は、読み取り待機中かを判断する(S302)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は(S302:Yes)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))の中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE1を設定する(S306)。一方、置台1に載置された読み取り中、即ち、読取モードの時は(S302:No)、図6(C)を参照して上述したように縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの中央部分に受光センサの露光感度を調整するための測光エリアE2を設定する。
【0049】
図7のメインルーチンに戻り、次回画像取得条件設定処理(S300)に続き、デコード画像選択&デコード処理を行う(S400)。このデコード画像選択&デコード処理について、当該処理のサブルーチンを示す図11を参照して説明する。
【0050】
制御回路40は、画像メモリの1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(所定量(1))のデコードを行う(S402)。そして、デコードエリアA1(所定量(1))のデコードが成功したか判断する(S404)。ここで、置台1に載置されていない読み取り待機中は、デコードに成功しないので(S404:No)、読み取り待機状態を維持した後(S415)、読み取り待機中か判断する(S416)。ここでは、読み取り待機中なので(S416:Yes)、処理を終了する。
【0051】
一方、置台1に載置され、デコードエリアA1(所定量(1))のデコードに成功した場合には(S404:Yes)、デコードエリアA1(所定量(1))のデコード結果が読み取り待機かを判断する(S406)。ここでは、制御用バーコードIBをデコードしており、デコード結果が読み取り待機では無いので(S406:No)、デコードエリアA1(所定量(1))のデコード結果が制御用バーコードIBの読み取りかを判断する(S412)。ここで、制御用バーコードIBの読み取りであるため(S412:Yes)、S413の判断での読み取り状態移行済みの判断を経て(S413:No)、読み取り状態、即ち、読取モードへ移行し(S414)、以降、発光ダイオード21を点灯しての読み取りを開始する。ここでは、デコードデータの出力なしで(S410)、処理を終了する。他方、上述したS406でのデコード結果が読み取り待機の際には(S406:Yes)、読み取り待機状態(待機モード)へ移行する(S408)。
【0052】
読み取り状態(読取モード)へ移行した後は(S413:Yes)、画像メモリの1画像分の全画像データ(デコードエリアA2)をデコードし(S418)、デコードが成功したか否かを判断する(S420)。デコードが成功した場合には(S420:Yes)、デコードデータの出力ありとして(S422)、処理を終了する。
【0053】
図7のメインルーチンに戻り、デコード画像選択&デコード処理(S400)に続き、デコードが成功したか否かを判断する(S12)。上述したS422でデコードデータの出力ありとした場合には(S12:Yes)、デコードデータをホストコンピュータ50側へ出力する(S500)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
上述した実施形態では、縦512、横640個の2次元に配列した1画像分の画像データの内のデコードエリアA1(例えば、縦30、横640個の画素分)の画像データをデコードして制御用バーコードIBの読み取りを行ったが、制御用の情報コードとして一次元コードを用いる場合には、縦に数画素分の画像データをデコードすることで制御用の情報コードを探し出すことができる。制御用の情報コードとしては、QRコード等の二次元コードを用いることも可能であるが、一次元コードを用いた方が、処理が容易であると共にデコードエリアA1を狭く設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、第1実施形態に係る置台を概略的に例示する斜視図である。
【図2】図2は、図1の置台に光学的情報読取装置を載置した例を示す斜視図である。
【図3】図3は、光学的情報読取装置を説明する説明図である。
【図4】図4は、図1の置台の装置保持部を示す平面図である。
【図5】光学情報読取装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】図6(A)、図6(B)は画像メモリの説明図であり、図6(C)は1画面分の画像データ中でデコードを行うエリアの説明図である。
【図7】第1実施形態の光学情報読取装置での画像取り込み及びデコード処理を示すフローチャートである。
【図8】図7中の取得画像メモリ選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図7中の画像取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図7中の次回画像取得条件設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図7中のデコード画像選択&デコード処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1 置台
10 装置保持部
19 窓部
21 発光ダイオード(照明器)
22 トリガースイッチ
23 受光センサ(受光素子)
35 メモリ
40 制御回路
100 光学情報読取装置(光学情報読取装置本体)
106 読取口
IB 制御用バーコード(特定の光学情報)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学情報を照明するための照明器を備え、読取口内に配置された受光素子により撮像した光学情報の画像により光学情報を読み取る光学情報読取装置本体であって、前記照明器を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、前記照明器を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換え可能な光学情報読取装置本体と、 該光学情報読取装置本体の搭載された状態で光学情報読取装置本体による光学情報の読み取りを可能にする置台であって、光学情報読取装置本体の読取口と連通して該読取口を読取対象の光学情報側に向かせる窓部を備える置台とからなる光学情報読取装置であって、
前記置台の窓部に特定の光学情報が配置され、
前記光学情報読取装置本体は、前記特定の光学情報を読み取った場合に前記読取モードに切り換え、前記特定の光学情報を読み取っていない場合に前記待機モードに切り換えることを特徴とする光学情報読取装置。
【請求項2】
前記光学情報読取装置本体は、
前記待機モードにおいて、前記受光素子の画像の一部のみをデコードし、
前記読取モードにおいて、前記受光素子の画像の全部をデコードすることを特徴とする請求項1の光学情報読取装置。
【請求項3】
前記待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部は、受光素子の1画像の上部側であり、
前記置台の窓部に設けられる特定の光学情報は、該デコード対象とする受光素子の前記画像の一部にて撮像可能な位置に配置されることを特徴とする請求項2の光学情報読取装置。
【請求項4】
前記待機モードにおいては、前記デコード対象とする受光素子の前記画像の一部内に露光条件を設定するための測光エリアを設け、
前記読取モードにおいては、前記受光素子の画像の全体内に露光条件を設定するための測光エリアを設けることを特徴とする請求項2又は請求項3の光学情報読取装置。
【請求項5】
前記待機モードにおける受光素子の前記画像の一部内に設定する測光エリアは、
前記読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアより相対的に小さくしたことを特徴とする請求項4の光学情報読取装置。
【請求項6】
光学情報読取装置本体は、複数の画像分の画像メモリを備え、
前記待機モードにおいては、1画像分の画像メモリを用いて画像を取得し、
前記読取モードにおいては、複数の画像メモリを切り換えて画像を取得することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1の光学情報読取装置。
【請求項1】
光学情報を照明するための照明器を備え、読取口内に配置された受光素子により撮像した光学情報の画像により光学情報を読み取る光学情報読取装置本体であって、前記照明器を点灯せずに光学情報の読み取りを行う待機モードと、前記照明器を点灯させて光学情報の読み取りを行う読取モードとの切り換え可能な光学情報読取装置本体と、 該光学情報読取装置本体の搭載された状態で光学情報読取装置本体による光学情報の読み取りを可能にする置台であって、光学情報読取装置本体の読取口と連通して該読取口を読取対象の光学情報側に向かせる窓部を備える置台とからなる光学情報読取装置であって、
前記置台の窓部に特定の光学情報が配置され、
前記光学情報読取装置本体は、前記特定の光学情報を読み取った場合に前記読取モードに切り換え、前記特定の光学情報を読み取っていない場合に前記待機モードに切り換えることを特徴とする光学情報読取装置。
【請求項2】
前記光学情報読取装置本体は、
前記待機モードにおいて、前記受光素子の画像の一部のみをデコードし、
前記読取モードにおいて、前記受光素子の画像の全部をデコードすることを特徴とする請求項1の光学情報読取装置。
【請求項3】
前記待機モードにおいてデコード対象とする受光素子の画像の一部は、受光素子の1画像の上部側であり、
前記置台の窓部に設けられる特定の光学情報は、該デコード対象とする受光素子の前記画像の一部にて撮像可能な位置に配置されることを特徴とする請求項2の光学情報読取装置。
【請求項4】
前記待機モードにおいては、前記デコード対象とする受光素子の前記画像の一部内に露光条件を設定するための測光エリアを設け、
前記読取モードにおいては、前記受光素子の画像の全体内に露光条件を設定するための測光エリアを設けることを特徴とする請求項2又は請求項3の光学情報読取装置。
【請求項5】
前記待機モードにおける受光素子の前記画像の一部内に設定する測光エリアは、
前記読取モードにおける受光素子の画像の全体内に設定する測光エリアより相対的に小さくしたことを特徴とする請求項4の光学情報読取装置。
【請求項6】
光学情報読取装置本体は、複数の画像分の画像メモリを備え、
前記待機モードにおいては、1画像分の画像メモリを用いて画像を取得し、
前記読取モードにおいては、複数の画像メモリを切り換えて画像を取得することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1の光学情報読取装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−39974(P2010−39974A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205174(P2008−205174)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
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