説明

光学検出装置

【課題】簡単な機構且つ高い精度で蛍光強度を測定できる光学検出装置の提供。
【解決手段】試料のシグナル成分S1の蛍光強度を測定する光学検出装置。試料表面に励起光を照射する励起光照射手段と、試料表面からの発光を検出する検出部をもつ蛍光検出手段と、シグナル成分S1と検出部との間を結ぶように光軸を合わせて配置され、且つ焦点位置に絞りスリット7を設けて、シグナル成分S1との間に対応するテレセントリック光学系を形成するレンズ1と、レンズ1と検出部との間に配設され、対応するシグナル成分S1から以外の光を遮断するスリット5とを有する。つまり、蛍光強度を測定する光学系としてテレセントリック光学系を採用することで、蛍光を精度良く検出部に到達させることができる。また簡便な構造なのでシグナル成分の数に応じて凸レンズ11などを設けることができ精度良く測定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫クロマト試験片に形成される蛍光領域から発光する蛍光強度を読み取るための光学検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
免疫クロマト試験片には、検体中の抗原や抗体との間で抗原抗体反応を起こす抗体又は抗原が特定の部位に予め帯状に塗布されている。色素で標識された検体中の抗原などが展開液により上記特定の部位にまで展開されると、その抗原などは帯状に塗布された抗体などとの間で抗原抗体反応によりトラップされる。その結果、特定の部位には検体中に含まれる抗原などの量に応じて発色した呈色領域が形成される。この形成された呈色領域の呈色度を光学的に測定することで、検体中に含まれる抗原などの量を定量的に分析することができる。
【0003】
従来技術としては、免疫クロマト試験片の読取装置が開示されている(特許文献1)。この装置は、免疫クロマト試験片に測定光を照射する照射光学系と、免疫クロマト試験片からの光を検出する検出光学系が設けられた光学ヘッドがある。照射光学系には、発光素子と、発光素子に対応して設けられた孔部とを有している。孔部は、スリットとして機能し、その内径は、例えばφ1mm程度に設定されている。
【0004】
また、特許文献1に記載の装置では、導入されたカートリッジと光学ヘッドとを相対移動させる走査機構を備える。走査機構は、カートリッジと光学ヘッドとを、ケーシングに形成されたウィンドウを通して免疫クロマト試験片に測定光を照射する領域において第1の速度で相対移動させ、ケーシングに照射光を照射する領域において第1の速度よりも早い第2の速度で相対移動させる。
【0005】
そして、検出光学系は、受光素子と、受光素子に対応して設けられた孔部とを有している。孔部は、スリットとして機能し、その内径は、例えばφ0.5mm程度に設定されている。検出信号は制御回路部により取得される。例えば測定光の吸光プロファイルを作成し、この吸光プロファイルから、発色した呈色ラインからの反射光の出力信号強度、発色のない部分からの反射光の出力信号強度を求める。
【0006】
他の従来技術としては、蛍光検出用のシステムおよび方法が開示されている(特許文献2)。この装置は光源としての発光ダイオードを備え、紫外光または赤外光のうちの少なくとも1つを放出する。そして、光源から放出された光をフィルタリングするフィルタを備える。
【特許文献1】特開2005-114677号公報
【特許文献2】特表2005-515429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術の装置は比較的複雑な構成を有し、且つ呈色度を測定するためダイナミックレンジが狭いと言われている。また、呈色領域が複数存在する試験片について簡便に測定できるとは言い難かった。
【0008】
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、簡単な機構で蛍光強度を高い精度で測定できる光学検出装置を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0009】
上記課題を解決する本発明の光学検出装置は、複数のシグナル成分とノイズ成分とが交互に配置された蛍光領域を表面にもつ試料の該シグナル成分における蛍光強度を測定する光学検出装置であって、
前記試料表面に励起光を照射する励起光照射手段と、
該試料表面から発光する複数の光を検出する検出部をもつ蛍光検出手段と、
該試料の前記複数のシグナル成分と、該蛍光検出手段のうちで該シグナル成分に対応させる該検出部との間を結ぶように光軸を合わせて配置され、且つ該シグナル成分側における焦点位置に絞りを設けて、それぞれの該シグナル成分との間に対応するテレセントリック光学系を形成するレンズと、
を有することを特徴とする。
【0010】
つまり、複数のシグナル成分とノイズ成分とが交互に配置された蛍光領域の蛍光強度を測定する光学系としてテレセントリック光学系を採用することで、複数の光をそれぞれの光軸に平行な成分に分離して必要な光を精度良く検出部に到達させることが可能になり、蛍光強度の測定を正確に行うことが可能になった。
【0011】
テレセントリック光学系を形成するために、前記レンズにおけるシグナル成分側の焦点位置に絞りを設けている。この絞りはレンズ内に設けることもできる。
【0012】
本検出部やレンズは簡便な構造なので、コスト的にも、対応するシグナル成分の数に対応させて設けておくことができる。予め対応するシグナル成分の部位に応じて光学系を配設した構造が採用できるので、複数のシグナル成分に対しても精度良く蛍光強度が測定できる。
【0013】
従来の装置では、光学的に測定するために、相対移動させる走査機構およびその制御系を備えることが必須になり、構造が複雑になった。その理由としては、測定光を照射する1つまたは複数の照射光学系と反射光を検出する1つの検出光学系が一体となった光学ユニットで試験片上の複数の領域を検出するためである。
【0014】
更に、試験片に対して細かい分解能で検出を行なうためには光学ユニットのステップ制御が要求される。その理由としては、呈色度を高い精度で算出するには、光検出器で得られた出力信号と走査した位置との対応関係を細かくプロットしたグラフを作成する必要があるためである。
【0015】
ここで、既知のレンチキュラーレンズを利用した用途はレンズの突出側(凸レンズ側)から光を入射するときに、その光が拡散して進む特性を利用して投影/照明用途に使われることが一般的に行われている。それに対し、本発明装置では光をレンズの平面側から入射させて凸レンズ毎に分離して進む特性を利用している。
【0016】
集光特性をもつかまぼこ形又は球面形をした複数の凸レンズを形成する際に、それら複数の凸レンズを密着して隣接することもできるが、対応するシグナル成分の部位に応じてそれぞれの凸レンズの間に平面部を設けることもできる。
【0017】
すなわち、前記レンズの形状は板状体であり、集光特性をもつかまぼこ形又は球面形をした複数の凸レンズと該凸レンズの間に形成した集光特性を持たない平面部とを備える前記検出部側に位置する一面部と、平面である他面部とを有することが望ましい。この平面部はシグナル成分とノイズ成分とを分離する精度が低下することを防止するために設けられる。また、前記レンズの平面部及び平面である他面部は、測定したい光のみ通すように、前記板状体の表裏面方向が遮光されていることが望ましい。
【0018】
また、ノイズ成分からの蛍光強度を測定することで検出精度を向上することができるので、前記蛍光検出手段は前記複数のノイズ成分に対応する前記検出部をもち、前記ノイズ成分と、該ノイズ成分に対応させる該検出部との間を結ぶように光軸を合わせて配置され、且つ該ノイズ成分側における焦点位置に絞りを設けて、それぞれの該複数のノイズ成分について、対応するテレセントリック光学系を形成するレンズと、を有することが望ましい。
【0019】
更に、前記励起光照射手段は、励起光源と、該励起光源から照射される励起光を概ね平行な状態にまで集光する位置に配設された平凸レンズ、両凸レンズ又はフレネルレンズ(リニアフレネルレンズを含む)からなる集光手段とを備えることができる。
【0020】
従来技術の装置では、励起光源の前に、孔形状の開口スリットを設けて光源の空間的な範囲を制限しているのみのため、明るさにバラツキが生じることがあったが、本発明装置では平凸レンズ又は両凸レンズにより励起光を集光しているのでバラツキが生じがたい。特に、平行に集光することで、距離などの誤差に影響されがたい励起光照射手段が実現でき、蛍光強度が精度良く測定できる。
【0021】
更に、前記励起光照射手段及び/又は前記蛍光検出手段は、赤外線及び紫外線を減衰させる赤外線紫外線カットフィルタ、赤外線を減衰させる赤外線カットフィルタ及びバンドパスフィルタのうちのいずれかの1以上のフィルタをもつことが蛍光強度の測定精度向上の観点からは望ましい。
【0022】
ここで、前記励起光照射手段に設けられた前記フィルタは片面若しくは両面が磨りガラス状であることが励起光のムラ抑制の観点からは望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の光学検出装置について実施形態に基づき詳細に説明を行う。本実施形態の光学検出装置は試料に形成されたシグナル成分の蛍光強度を検出・測定する装置である。具体的な試料としては免疫クロマト試験片が挙げられる。特に限定するものではないが、一般的な免疫クロマト試験片は、図1及び図2に示すように、薄膜状の基材S上に複数のシグナル成分S1が所定の間隔を開けて帯状に列設されている。その場合、本実施形態の光学検出装置は帯状に形成されたそれぞれのシグナル成分S1における蛍光強度を測定する装置である。
【0024】
・構成:本実施形態の光学検出装置は蛍光検出手段とレンズと励起光照射手段とを有する。更に、スリットを有することもできる。
【0025】
蛍光検出手段は、図1及び図2に示すように、複数の検出素子21(検出部に対応)から構成される。検出素子はレンズ1と近赤外線カットフィルタ3(又はコールドフィルタ)とシャープカットフィルタ4とスリット5と偏光フィルタ6と絞りスリット7と組み合わせられることで、試料のシグナル成分からの蛍光強度を測定する手段である。励起光照射手段は、図3に示すように、LED81(紫外線発光ダイオード:波長365nm)と平凸レンズ82と熱線カットフィルタ83とを備える。励起光照射手段は、図3に示すように、斜め上方から試料表面に励起光を照射する構成のほか、他の方向から励起光を照射する構成を採用することもできる。例えば、垂直方向から励起光を照射することもできる。そして、斜め方向から照射する場合でも励起光を照射する角度はどのような値を採用しても良い。また、基材Sとして透明乃至半透明の素材を採用した場合などに、基材Sのシグナル成分S1が形成された面と反対側から励起光を照射することもできる。
【0026】
レンズ1は透明な素材、例えばプラスチックやガラス、から形成され、図4(a)に示すように、平板の片面側が突出した形態の凸レンズ11を複数もつ。突出した凸レンズ11部分はかまぼこ形をしており、複数の凸レンズ11は間に平面部を介して配設されている。平面部を透過した光線が検出素子21に到達して測定結果に影響を与えないように、平面部は遮光されている。凸レンズ11を配設する間隔は、試料に形成されたシグナル成分S1の間隔に対応させて決定する。図1及び図2においてはシグナル成分S1が列設される間隔に凸レンズ11を配設した上で、その間に更に凸レンズ11を設け、隣接するシグナル成分S1の間のノイズ成分を測定する。ノイズ成分の測定はシグナル成分S1に対し補正処理を行う目的又は測定結果の信頼性を確認する目的で行う。このノイズ成分の測定は多くの部位にて行う方が望ましいが、その数は適正に選択することができる。本実施形態ではすべてのシグナル成分の間におけるノイズ成分について測定を行っている。
【0027】
凸レンズ11の焦点位置はレンズ1の平面の表面近傍又はそのレンズ1の外部にあり、シグナル成分S1側に焦点を結ぶことができるものである。特に、凸レンズ11の曲率半径の大きさ及び幅を調節することでシグナル成分S1の検出範囲を任意に設定することが可能で蛍光強度を効率的に検出できる。凸レンズ11の光軸は測定対象であるシグナル成分又はノイズ成分と、検出素子21との間を結ぶ線と一致している。
【0028】
検出素子21はCCDやCMOSなどを採用したエリアセンサやラインセンサ、フォトダイオードアレイなどが例示でき、基材2上に配設されている。
【0029】
近赤外線カットフィルタ3(又はコールドフィルタ)及びシャープカットフィルタ4により、蛍光とは異なる波長成分を減衰させる。これらのフィルタは検出する蛍光の波長により適正値が変化する。
【0030】
スリット5は対応する凸レンズ11を通過したシグナル成分(又はノイズ成分)からの光線束を通過させ、それ以外を遮蔽する部材である。スリット5により外部からの迷光や隣接するシグナル成分(又はノイズ成分)からの光などによる影響が抑制できる。スリット5の形状はレンズ1におけるかまぼこ形の凸レンズ11の幅方向と同程度かやや小さい幅をもち、凸レンズ11の長軸方向にはシグナル成分S1の長軸方向と同程度又は検出素子21の幅方向と同程度の長さとすることが望ましい。
【0031】
偏光フィルタ6も外部からの迷光や隣接するシグナル成分S1などからの光線をカットして影響を低減する手段である。
【0032】
絞りスリット7は凸レンズ11のシグナル成分S1側の焦点位置に配設されている。その結果、テレセントリック光学系を形成できる。絞り径は小さい方が好ましいがあまりに小さくすると暗くなるので要求される感度との兼ね合いで決定することが望ましい。絞りスリット7の形状はシグナル成分S1の長軸方向と同程度の長さをもつ矩形形状が望ましい。長軸方向の端部はR形状になっても良い。
【0033】
LED81は紫外線発光ダイオード(今回は蛍光体としてQdot655を採用しているので波長365nmとする)である。平凸レンズ82はLED81からの光線を集光させて平行にしている。また、熱線カットフィルタ83により赤外線をカットすることで、ノイズ成分の混入を低減させている。この熱線カットフィルタ83は一面側が磨りガラス状になっている。使用する発光ダイオードの波長は、採用した蛍光体の種類の違いにより適正値が変化する。
【0034】
検出素子21にて検出された蛍光の強度は情報処理部(図略)により処理されて蛍光強度が算出され、定量分析を行う対象抗原(又は抗体)の濃度が算出できる。
【0035】
・作用効果:以上の構成を有することから本実施形態の光学検出装置は以下の作用効果を有する。すなわち、LED81からの光線が平凸レンズ82により平行光線となった後に、熱線カットフィルタ83を透過することでノイズ成分がカットされると同時に拡散されて基材S上において均一な明るさの光線になる。
【0036】
この光線によりシグナル成分S1上の蛍光体が励起されて蛍光を発する。発生した蛍光は偏光フィルタ6及び絞りスリット7を通過し、レンズ1の凸レンズ11を通過して光軸に平行な光線になる。この光軸に平行な光線は近赤外線カットフィルタ3及びシャープカットフィルタ4により蛍光とは異なる波長成分が除去される。そしてスリット5により、対応する凸レンズ11以外からの光線をカットされた光線が検出素子21に到達する。ゆえに、迷光の入力が低減できるのでS/N比が向上して検出精度が向上する。
【0037】
ここで、検出素子21に到達させる光線は絞りスリット7やスリット5などにより範囲を任意に制御可能であるので、適正な範囲に設定することで、シグナル成分S1からの光線及び検出素子21のそれぞれについて、信頼性の高い部位のみを使用することも容易である。
【0038】
検出素子21は到達した光線の強度を電気信号に変換し情報処理部に出力する。情報処理部は入力された電気信号に基づき蛍光強度を算出して、対象とする抗原などの濃度を算出する。この場合に、ノイズ成分の測定結果を用いて補正処理を行うことで濃度算出の精度が向上できる。
【0039】
また、試料上のシグナル成分S1の配置に合わせて光学系及び検出素子21が列設されているので、光学系をシグナル成分S1の位置に応じて移動させる必要が無くなり、精度の向上が容易になる。すなわち、光学系を移動制御する場合にはシグナル成分S1の位置に応じて精度良く光学系を移動させる必要があるが、本実施形態の光学検出装置ではその必要がないからである。
【0040】
・変形態様:以上、シグナル成分S1の形状が帯状の場合について説明を行ったが、シグナル成分S1の形状がその他の形状であってもかまぼこ形の凸レンズ11をもつレンズ1に代えて、他の形状のレンズを採用し、合わせて、スリット5及び7の形状を変更することで対応可能である。
【0041】
例えば、DNAチップ、抗体チップなどで見られるシグナル成分S1が円形である場合には、図4(b)に示すように、平板の片面側が球面形に突出する凸レンズ13をもつレンズ1’を採用する。その場合に、スリット5及び絞りスリット7の開口形状もシグナル成分S1の形状・大きさに合わせて円形とする。凸レンズ13の配置は、円形のシグナル成分S1の中心と光軸を合わせる。
【0042】
・変形態様2:レンズ1及びレンズ1’に代えて、ファイバ光学プレートを採用することもできる。
【実施例】
【0043】
図1に示す光学検出装置における蛍光検出手段(実施例)及びその蛍光検出手段からレンズ1を除いた光学系(比較例)についてそれぞれ評価を行った。検出素子21としてはCCDエリアセンサを採用した。絞りスリット7はスリット幅を0.2mm、スリット長さを4mmとした。レンズ1はPMMAから構成され、隣接する凸レンズ間のピッチ(P)を1.5mm、凸レンズの曲率半径(R)を0.5mm、レンズの厚み(t)を1.5mmとした。なお、蛍光検出手段からはスリット5を省略した。
【0044】
・試験:実施例及び比較例の光学系に対して、それぞれスリット幅が1mm、スリット長さが4mmの導光プレートにて光線を導入した場合の評価を行った。導入する光線は間接光を採用した。
【0045】
・結果:実際のCCDエリアセンサからの画像を図5(実施例)及び図6(比較例)に示す。それぞれ○で示したエリア1からエリア36までについて光の強度を測定・算出した後、最終的にエリア5〜8、13〜16、21〜24、そして29〜32についてノイズ補正処理を行った結果について評価した。ノイズ補正処理は隣接する2つのエリア(例えば、エリア5の場合にエリア1及びエリア9)の算術平均の値を元の値から引くことで求めた。
【0046】
その結果、実施例ではバラツキの最大値が12.93%、最低値が−6.51%、比較例ではバラツキの最大値が12.89%、最低値が−15.02%であり、実施例の方がバラツキの程度が小さかった。また、実施例の光学系の方が比較例の光学系よりもS/N比が49%改善していることが明らかになった。従って、レンズを使用することで光学系の性能が向上することが分かった。このことは図5及び図6のコントラストの差からも明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施形態の光学検出装置の断面図である。
【図2】実施形態の光学検出装置の断面図である。
【図3】実施形態の光学検出装置の断面図である。
【図4】実施形態の光学検出装置で用いたレンチキュラーレンズの概略斜視図である。
【図5】実施例の光学系の評価結果を示す図である。
【図6】比較例の光学系の評価結果を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1…レンズ
11、13…凸レンズ
21…検出素子
3…近赤外線カットフィルタ
4…シャープカットフィルタ
5…スリット
6…偏光フィルタ
7…絞りスリット
81…LED 82…平凸レンズ 83…熱線カットフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシグナル成分とノイズ成分とが交互に配置された蛍光領域を表面にもつ試料の該シグナル成分における蛍光強度を測定する光学検出装置であって、
前記試料表面に励起光を照射する励起光照射手段と、
該試料表面から発光する複数の光を検出する検出部をもつ蛍光検出手段と、
該試料の前記複数のシグナル成分と、該蛍光検出手段のうちで該シグナル成分に対応させる該検出部との間を結ぶように光軸を合わせて配置され、且つ該シグナル成分側における焦点位置に絞りを設けて、それぞれの該シグナル成分との間に対応するテレセントリック光学系を形成するレンズと、
を有することを特徴とする光学検出装置。
【請求項2】
前記レンズの形状は板状体であり、集光特性をもつかまぼこ形又は球面形をした複数の凸レンズと該凸レンズの間に形成した集光特性を持たない平面部とを備える前記検出部側に位置する一面部と、平面である他面部とを有する請求項1に記載の光学検出装置。
【請求項3】
前記蛍光検出手段は前記複数のノイズ成分に対応する前記検出部をもち、
前記ノイズ成分と、該ノイズ成分に対応させる該検出部との間を結ぶように光軸を合わせて配置され、且つ該ノイズ成分側における焦点位置に絞りを設けて、それぞれの該複数のノイズ成分について、対応するテレセントリック光学系を形成するレンズと、
を有する請求項1又は2に記載の光学検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−225400(P2007−225400A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−45737(P2006−45737)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】