説明

光学検査システム用振動ノイズ補正装置及び方法

【課題】本発明は、振動ノイズによる誤検知を防止できる光学検査システム用振動ノイズ補正装置及び方法を提供することにその目的がある。
【解決手段】本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正装置は、被検査物に一定の明度で光を照射する第1の照明部と、被検査物に振動ノイズが発生した場合、被検査物に第1の照明部と同一の明度で光を照射できるよう設置された第2の照明部と、第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる照明制御部と、第1の照明部及び第2の照明部が照らす被検査物の第1の画像及び第2の画像を取得する撮影部と、被検査物に振動ノイズが発生した場合、第1の画像を第2の画像に差し替える映像処理部とを備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学検査技術に関するものであり、より詳しくは、振動ノイズによる誤検知を防ぐことができる、光学検査システム用振動ノイズ補正装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光学検査システムとは、例えば、印刷回路基板、偏光フィルム、光学フィルム、位相差フィルム、離型フィルムなど、各種シート状製品の外観をカメラで撮影し、撮影された映像に基づき該当製品の欠陥、埃、異物、及びムラなどの不良があるか否かを検出するシステムのことである。
【0003】
シート状製品は、一般的にロール・ツー・ロール(Roll-to-Roll)方式によって移動されることになるが、この時、モータの周期的な振動又は外部衝撃による不規則的な振動が生じることが有り得る。この場合、振動ノイズによって、光学検査システムで誤検知が発生するようになる。
【0004】
例えば、偏光フィルムの場合、製造過程において染料の不均一な染着や、接着不良などによって偏光フィルムの延伸方向に筋状のムラが発生することがあるが、ムラが発生した偏光フィルムを光学カメラで撮影すると、撮影された映像はムラの発生した部分に明度のばらつきが発生するようになる。
【0005】
しかしながら、検査過程で振動ノイズが発生した場合にも、撮影された映像に明度のばらつきが発生するようになる。即ち、図1に示すように、偏光フィルムの移動中に振動ノイズが発生すると、撮影された映像の中で振動ノイズが発生した部分に明度のばらつきが示されることを確認できる。ここで、M/D方向とは、偏光フィルムの移動方向を示すものである。この場合、明度のばらつきがムラによって発生したものか、或いは振動ノイズによって発生したものかの判断が難しくなり、誤検知が発生することになる。従って、検査過程中に振動ノイズが発生した時、振動ノイズによる誤検知を防止できる手段が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、振動ノイズによる誤検知を防止できる光学検査システム用振動ノイズ補正装置及び方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1.本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正装置は、被検査物に一定の明度で光を照射する第1の照明部と、前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、前記被検査物に前記第1の照明部と同一の明度で光を照射できるよう設置された第2の照明部と、前記第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる照明制御部と、前記第1の照明部及び第2の照明部が照らす前記被検査物の第1の画像及び第2の画像を取得する撮影部と、前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える映像処理部とを備える。
【0008】
2.前記項目1において、前記映像処理部は、前記第1の画像に示された欠陥の欠陥幅が既設定された欠陥幅を超過するという条件、及び前記第1の画像に示された欠陥の欠陥長さが既設定された欠陥長さ未満であるという条件のうち、少なくとも一つの条件を満たす場合、前記被検査物に前記振動ノイズが発生したと判断する。
【0009】
3.前記項目1において、前記撮影部は、前記第1の照明部が照らす前記被検査物の第1の画像を取得する第1の撮影部、及び前記第2の照明部が照らす前記被検査物の第2の画像を取得する第2の撮影部を備える。
【0010】
4.前記項目1において、前記光学検査システム用振動ノイズ補正装置は、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を測定する照度測定部をさらに備える。
【0011】
5.前記照明制御部は、前記照度測定部の照度値の測定の結果、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値が初期照度値と異なる場合、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を前記初期照度値に維持させる。
【0012】
6.本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正方法は、照明制御部が第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる段階と、撮影部が前記第1の照明部及び第2の照明部が照らす被検査物の第1の画像及び第2の画像を取得する段階と、前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、映像処理部が前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える段階とを備えるものであり、前記第2の照明部は、前記振動ノイズが発生した場合、前記被検査物に前記第1の照明部と同一明度で光を照射できるよう設置される。
【0013】
7.前記項目6において、前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える段階は、前記映像処理部が前記被検査物に振動ノイズが発生したか否かを判断する段階を備えるものであり、前記映像処理部は、前記第1の画像に示された欠陥の欠陥幅が既設定された欠陥幅を超過するという条件、及び前記第1の画像に示された欠陥の欠陥長さが既設定された欠陥長さ未満であるという条件のうち、少なくとも一つの条件を満たす場合、前記被検査物に前記振動ノイズが発生したと判断する。
【0014】
8.前記項目6において、前記第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる段階以後に、照度測定部が前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を測定する段階と、前記第1の照明部及び第2の照明部の測定された照度値が初期照度値と異なる場合、前記照明制御部が前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を前記初期照度値で維持させる段階とをさらに備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、検査過程中に振動ノイズが発生した場合、振動ノイズによる明度のばらつきが示された被検査物の第1の画像の代わりに、振動ノイズによる明度のばらつきが示されていない被検査物の第2の画像に差し替えて検査を遂行することによって、振動ノイズによる誤検知を防ぐことができるようになる。これによって、光学検査システムの信頼性及び正確性を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】振動ノイズによる明度のばらつきを示した図である。
【図2】本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ装置の概略的な構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態による映像処理部が振動ノイズの発生有無を判断する状態を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図2乃至図4を参照して、本発明の光学検査システム用振動ノイズ補正装置及び方法の具体的な実施形態を説明する。しかしながら、これらは例示としての実施形態に過ぎず、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0018】
本発明の説明にあたって、本発明に関わる公知技術に関する具体的な説明が、本発明の要旨を不要に逸脱し得ると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。そして後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これは使用者、運用者の意図、又は慣例などによって変わり得る。従って、その定義は本明細書の全般にわたって記載された内容に基づいて定義されるべきである。
【0019】
本発明の技術的思想は、特許請求の範囲の記載により決められ、以下の実施形態は、進歩的な本発明の技術的思想を、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に対して効率的に説明するための一手段に過ぎない。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正装置の概略的な構成を示した図である。
【0021】
図2を参照すると、振動ノイズ補正装置100は、第1の照明部102、第2の照明部104、照明制御部106、撮影部108、映像処理部110、及び照度測定部112を備える。
【0022】
第1の照明部102は、照明制御部106によってオン(ON)又はオフ(OFF)動作が制御される。ここで、第1の照明部102による照明を通じて撮影部108が取得した映像を、第1の画像という。
【0023】
第2の照明部104は、照明制御部106によってオン(ON)又はオフ(OFF)動作が制御される。この時、第2の照明部104は、第1の照明部102と交互にオン(ON)又はオフ(OFF)にされる。即ち、第2の照明部104は、第1の照明部102がオン(ON)になればオフ(OFF)になり、第1の照明部102がオフ(OFF)になればオン(ON)になる。
【0024】
ここで、第2の照明部104による照明を通じて撮影部108が取得した映像を、第2の画像という。この時、第2の照明部104は振動ノイズが発生した場合、第2の画像の明度レベルが第1の画像の明度レベルと同一になる位置及び角度に予め調節され設置される。
【0025】
具体的には、正常状態で第1の照明部102による照明が照らす地点を第1の検査地点とし、振動ノイズが発生した状態で第2の照明部104による照明が照らす地点を第2の検査地点とするならば、第2の検査地点で撮影部108によって取得した第2の画像の明度レベルが、第1の検査地点で撮影部108によって取得した第1の画像の明度レベルと同一になるように、第2の照明部104の位置及び角度を予め調節し設置する。換言すれば、第2の照明部104は振動ノイズが発生した場合、シート状製品150に第1の照明部102と同一明度で光を照射できるように予め調節され設置される。
【0026】
第1の検査地点と第2の検査地点とは、例えば、数μm程度の差しか存在しないが、同一の照明を通じて第1の検査地点と第2の検査地点とで取得した映像では明度のばらつきが発生し、該当の明度のばらつきがシート状製品150の欠陥によるものか、或いは振動ノイズによるものかが区別し難くなる。
【0027】
ここで、本発明の実施形態では、第2の検査地点で取得した第2の画像の明度レベルが、第1の検査地点で取得した第1の画像の明度レベルと同一になるように、第2の照明部104の位置及び角度を予め調節することによって、シート状製品150の欠陥検査の途中に振動ノイズが発生したとしても、撮影部108が正常状態と同一の明度レベルの第2の画像を取得することができるようになる。この場合、第2の画像には振動ノイズによる明度のばらつきは発生しなくなり、シート状製品150の欠陥による明度のばらつきのみが示されるため、振動ノイズによる誤検知を防ぐことができるようになる。これに対する詳しい説明は後述する。
【0028】
照明制御部106は、第1の照明部102及び第2の照明部104のオン(ON)又はオフ(OFF)の動作を制御する。この時、照明制御部106は、一定速度(例えば、秒当たり40Hz)で第1の照明部102及び第2の照明部104を交互にオン(ON)又はオフ(OFF)させる。即ち、照明制御部106は、一定速度で第1の照明部102をオン(ON)及び第2の照明部104をオフ(OFF)させた後、第1の照明部102をオフ(OFF)とし、且つ第2の照明部104をオン(ON)とする操作を繰り返し遂行する。
【0029】
また、照明制御部106は、照度測定部112の測定結果によって第1の照明部102及び第2の照明部104の出力を調節し、第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値が一定になるように維持させる。
【0030】
撮影部108は、コンベアなどの移動手段によって移動するシート状製品150を撮影する。その時、撮影部108は、第1の照明部102の照明による第1の画像、及び第2の照明部104の照明による第2の画像を交互に連続して取得することになる。ここで、シート状製品150の欠陥検査の途中に振動ノイズが発生した場合、第1の画像には振動ノイズによる明度のばらつきが示されることになるが、第2の画像には振動ノイズによる明度のばらつきが示されなくなる。
【0031】
映像処理部110は、第1の画像を通じて振動ノイズの発生有無を判断することができる。この時、映像処理部110は振動ノイズの発生状態によって、第1の画像又は第2の画像を検査用映像として使用する。
【0032】
例えば、映像処理部110は、図3に示すように、第1の画像に示された欠陥151の欠陥幅dxが既設定された欠陥幅k1を超過するか否かを確認し、振動ノイズの発生有無を判断することができる。一般的に、振動ノイズによって第1の画像に示される欠陥(即ち、明度のばらつき)は、実際シート状製品のムラによる欠陥より第1の画像の幅方向で長く示されるようになる。従って、映像処理部110は、第1の画像に示された欠陥151の欠陥幅dxが既設定された欠陥幅k1を超過すれば、振動ノイズが発生したものと判断する。
【0033】
映像処理部110は、振動ノイズの発生有無をより正確に判別するため、第1の画像に示された欠陥151の欠陥長さdyが、既設定された欠陥長さk2より短いか否かをさらに確認することができる。一般的に、振動ノイズによって第1の画像に示される欠陥(即ち、明度のばらつき)は、実際シート状製品のムラによる欠陥より第1の画像の長さ方向で短く示されるようになる。従って、映像処理部110は、第1の画像に示された欠陥151の欠陥長さdyが既設定された欠陥長さk2より短い場合、振動ノイズが発生したものと判断する。
【0034】
ここでは、(1)第1の画像に示された欠陥の欠陥幅dx>既設定された欠陥幅k1、及び(2)第1の画像に示された欠陥の欠陥長さdy<既設定された欠陥長さk2、の二つの条件を満たす場合、振動ノイズが発生したと判断したが、これに限定されるものではなく、(1)の条件及び(2)の条件のうち、少なくとも一つを満たす場合は、振動ノイズが発生したものと判断することもできる。
【0035】
映像処理部110は、振動ノイズが発生した場合、第1の画像を第2の画像に差し替え、検査用映像として使用することができる。ここで、第2の照明部104の位置及び角度は予め調節されているため、第2の画像の明度レベルは第1の画像の明度レベルと同一になる。このように、振動ノイズが発生した時、第1の画像を第2の画像に差し替えれば、振動ノイズによる明度のばらつきは示されず、シート状製品150の欠陥による明度のばらつきのみが示される検査用映像を得ることができるようになる。
【0036】
例えば、コンベアベルトを駆動させるモータにより周期的に振動ノイズが発生する場合、映像処理部110は振動ノイズの発生周期によって、第1の画像と第2の画像とを周期的に結合し、検査用映像として使用することができる。そして、振動ノイズが非周期的に発生する場合、映像処理部110は第1の画像を基本映像とし、振動ノイズが発生した部分のみを第2の画像に差し替えて検査用映像として使用することができる。
【0037】
ここで、照明制御部106は、例えば、秒当たり40Hzの速い速度で第1の照明部102及び第2の照明部104を交互にオン(ON)又はオフ(OFF)させるため、第1の画像及び第2の画像は連続的に撮影されることになり、一定時点で撮影された第1の画像と第2の画像とは、殆ど差が生じなくなる。従って、振動ノイズが発生した部分で第1の画像の代わりに第2の画像を差し替えて検査用映像として使用することを阻止しない。
【0038】
一方、本明細書では、撮影部108が第1の画像と第2の画像との両方を取得すると説明したが、これに限定されるものではなく、第1の撮影部が第1の照明部102による照明を通じて第1の画像を取得し、第2の撮影部が第2の照明部104による照明を通じて第2の画像を取得するように具現することもできる。
【0039】
また、本明細書では、映像処理部110が第1の画像を通じて振動ノイズが発生したか否かを判断すると説明したが、これに限定されるものではなく、別途の構成を通じて振動ノイズの発生有無を判断することもできる。例えば、別途の振動センサーを通じて振動ノイズの発生有無を判断することもできる。
【0040】
照度測定部112は、第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値を測定して照明制御部106に伝達する。これは第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値を同一に維持させるためのものであり、第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値が初期照度値と異なる場合、照明制御部106は第1の照明部102及び第2の照明部104の出力を調節し、第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値が初期照度値を維持するようにする。
【0041】
第1の照明部102及び第2の照明部104は、外部操作又は該当ランプの寿命などの問題によって初期照度値を逸脱し得る。従って、照度測定部112で第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値をリアルタイムで測定することによって、第1の照明部102及び第2の照明部104の照度値を一定に維持させてくれる。
【0042】
表1は、本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正装置で、振動発生有無による検査地点、照明状態、及び検査用映像を示した表である。
【0043】
【表1】

【0044】
表1を参照すると、正常状態では、第1の検査地点で第1の照明部102による照明で取得した第1の画像が検査用映像として使用され、振動ノイズ状態では第2の検査地点で第2の照明部104による照明で取得した第2の画像が検査用映像として使用されることが確認できる。
【0045】
図4は、本発明の一実施形態による光学検査システム用振動ノイズ補正方法を示したフローチャートである。
【0046】
図4を参照すると、第1の照明部102を設置した後、振動ノイズが発生した時、シート状製品150に第1の照明部102と同一明度で光を照射するように、第2の照明部104を設置する(段階S101)。
【0047】
次に、照明制御部106が一定速度で第1の照明部102及び第2の照明部104を交互にオン(ON)又はオフ(OFF)させる(段階S103)。
【0048】
次に、撮影部108が第1の照明部102及び第2の照明部104の照らす、シート状製品150の第1の画像及び第2の画像を取得する(段階S105)。
【0049】
次に、映像処理部110が、第1の画像を通じて振動ノイズの発生有無を判断する(段階S107)。第1の画像において、振動ノイズによる明度のばらつきはシート状製品150の実際の欠陥による明度のばらつきとは異なるパターンを有して示されるため、振動ノイズの発生有無を判断することができるようになる。例えば、映像処理部110は、第1の画像に示された欠陥の欠陥幅及び欠陥長さを通じて、振動ノイズの発生有無を判断することができる。
【0050】
段階S107の判断結果、振動ノイズが発生した場合、映像処理部110は第1の画像を第2の画像に差し替えて検査用映像として使用する(段階S109)。
【0051】
段階S107の判断結果、振動ノイズが発生していない場合、映像処理部110は第1の画像を検査用映像として使用する(段階S111)。
【0052】
本発明の実施形態によると、検査過程中に振動ノイズが発生した場合、振動ノイズによる明度のばらつきが示された第1の画像の代わりに第2の画像を使用して検査を遂行することによって、振動ノイズによる誤検知を防ぐことができるようになる。これによって、光学検査システムの信頼性及び正確性を向上させることができるようになる。
【0053】
以上、代表的な実施形態を通じて本発明について詳しく説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、上述した実施形態に対して本発明の範疇から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能であることを理解する。従って、本発明の権利範囲は、説明した実施形態に限定して定めてはならず、後述する特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められなければならない。
【符号の説明】
【0054】
102:第1の照明部
104:第2の照明部
106:照明制御部
108:撮影部
110:映像処理部
112:照度測定部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物に一定の明度で光を照射する第1の照明部と、
前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、前記被検査物に前記第1の照明部と同一の明度で光を照射できるよう設置された第2の照明部と、
前記第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる照明制御部と、
前記第1の照明部及び第2の照明部が照らす前記被検査物の第1の画像及び第2の画像を取得する撮影部と、
前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える映像処理部と
を備える、光学検査システム用振動ノイズ補正装置。
【請求項2】
前記映像処理部は、前記第1の画像に示された欠陥の欠陥幅が既設定された欠陥幅を超過するという条件、及び前記第1の画像に示された欠陥の欠陥長さが既設定された欠陥長さ未満であるという条件のうち、少なくとも一つの条件を満たす場合、前記被検査物に前記振動ノイズが発生したと判断する、請求項1に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正装置。
【請求項3】
前記撮影部は、前記第1の照明部が照らす前記被検査物の第1の画像を取得する第1撮影部、及び
前記第2の照明部が照らす前記被検査物の第2の画像を取得する第2の撮影部を備える、請求項1に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正装置。
【請求項4】
前記光学検査システム用振動ノイズ補正装置は、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を測定する照度測定部をさらに備える、請求項1に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正装置。
【請求項5】
前記照明制御部は、前記照度測定部の照度値の測定の結果、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値が初期照度値と異なる場合、前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を前記初期照度値に維持させる、請求項4に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正装置。
【請求項6】
照明制御部が第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる段階と、撮影部が前記第1の照明部及び第2の照明部が照らす被検査物の第1の画像及び第2の画像を取得する段階と、前記被検査物に振動ノイズが発生した場合、映像処理部が前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える段階とを備える光学検査システム用振動ノイズ補正方法であって、前記第2の照明部は、前記振動ノイズが発生した場合、前記被検査物に前記第1の照明部と同一明度で光を照射できるよう設置される、光学検査システム用振動ノイズ補正方法。
【請求項7】
前記第1の画像を前記第2の画像に差し替える段階は、前記映像処理部が前記被検査物に振動ノイズが発生したか否かを判断する段階を備え、前記映像処理部は、前記第1の画像に示された欠陥の欠陥幅が既設定された欠陥幅を超過するという条件、及び前記第1の画像に示された欠陥の欠陥長さが既設定された欠陥長さ未満であるという条件のうち、少なくとも一つの条件を満たす場合、前記被検査物に前記振動ノイズが発生したと判断する、請求項6に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正方法。
【請求項8】
前記第1の照明部及び第2の照明部を一定速度で交互にオン(ON)/オフ(OFF)させる段階以後に、照度測定部が前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を測定する段階と、前記第1の照明部及び第2の照明部の測定された照度値が初期照度値と異なる場合、前記照明制御部が前記第1の照明部及び第2の照明部の照度値を前記初期照度値で維持させる段階とをさらに備える、請求項6に記載の光学検査システム用振動ノイズ補正方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図1】
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【公開番号】特開2013−108975(P2013−108975A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−234930(P2012−234930)
【出願日】平成24年10月24日(2012.10.24)
【出願人】(503454506)東友ファインケム株式会社 (42)
【Fターム(参考)】