説明

光学検査装置

本発明に係る光学検査装置は、サンプルチューブ内に存在する検査対象物を増幅させる反応に伴ってサンプルに白濁・白沈や蛍光などの光学的変化を生じる場合に、反応ブロックに形成された複数の配列孔にサンプルチューブを立てて並べ、その側面に形成された観察用透孔又は底面に形成された透孔を通して前記各サンプルチューブに対して検査光を照射し、撮像カメラにより撮像された画像データの輝度分布又は色度分布に基づきサンプルチューブ内で生じた白濁・白沈や蛍光などの光学的変化を検出し、検査対象物の有無を正確・迅速に検査できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、サンプルチューブに入れたサンプルについて白濁・白沈や蛍光などの光学的変化を生じる検査対象物の有無を検査する光学検査装置に関する。
【背景技術】
生化学、医学薬学、食品分野等においては、簡易、迅速、精確、安価な遺伝子増幅法が望まれており、このような要請に応え得る新規な遺伝子増幅法として近年LAMP法が注目されている。
このLAMP法は、増幅効率が極めて高いだけでなく、サンプルチューブ内で遺伝子(DNA)を伸長合成させるときに、基質(dNTPs)から遊離されるピロリン酸イオンと反応溶液中のマグネシウムイオンとが結合した副産物であるピロリン酸マグネシウムが多量に生成されて、サンプルチューブ内に白濁・白沈が観察される。
一方、サンプルがもともと濁っている場合には白濁・白沈を観察することができないので、増幅される遺伝子と相互作用して蛍光を生ずる蛍光物質を注入しておけば、サンプルに励起光を照射することによりサンプルチューブ内に蛍光が観察される。
したがって、この白濁・白沈や蛍光を観察することにより遺伝子増幅が行われたか否か、すなわち、検出しようとする特定の遺伝子(検査対象物)が存在したか否かを簡単に識別することができる。
図8はこのようなLAMP法における増幅の有無によるサンプルの白濁・白沈の程度を、反応の進行に伴いリアルタイムで検出する検査装置の要部を示す説明図である。
この光学検査装置31は、反応ブロック32に形成されたサンプルチューブ33を立てる複数の配列孔34…の夫々に、各配列孔34に直交して観察用透孔35…が貫通形成され、各観察用透孔35を透過する光軸上にはサンプルチューブ33に検査光を照射する発光素子36と、サンプルチューブ33を透過してきた検査光を検出する受光素子37が配されている。
これによれば、サンプルチューブ33…に各サンプルを入れて反応ブロック32に並べ、発光素子36から照射されてサンプルチューブ33を透過する光を受光素子37で検出しながら、所定の温度条件で反応させた場合に、遺伝子増幅が進行したサンプルについては白濁・白沈を生じて透過光強度が低下するので、この光量変化に基づいて、白濁・白沈の有無を検出することができ、白濁・白沈を生じれば検査対象物が存在すると判断できる。
しかし、受光素子37で検出される光強度変化は、サンプルの白濁・白沈による場合だけでなく、発光素子36及び受光素子37の光学特性の変化が考えられる。
すなわち、反応中に発光素子36の光量が低下したり、受光素子37の出力特性が変化すると、サンプルが白濁・白沈しているにも拘らず増幅不十分と誤判断されたり、白濁・白沈していないにも拘らず増幅完了と誤判断されるおそれがある。
特に、反応ブロック32は加熱されるため、その温度の影響を受けて、発光素子36及び受光素子37の光学特性が変化する可能性は高い。
このため、従来は、発光素子36として光量モニタ付き発光ダイオードを使用して照射光量を一定に維持するだけでなく、反応ブロック32の熱の影響を排除するために発光素子36及び受光素子37を反応ブロック32から離して配置しており、これにより、熱による光学特性の変化を最小限に抑えている。
しかしながら、発光素子36及び受光素子37を反応ブロック32から離して設置する場合に、8個程度の配列孔34が形成された反応ブロック32においては、発光素子36及び受光素子37を8個ずつ合計16個もの光学素子について光軸合せが必要になるため、装置の組立段階でその光軸合せが非常に面倒であるという問題を生じる。
また、発光素子36及び受光素子37を反応ブロック32から離せば離す程、各素子36、37に与える熱の影響は少なくなるものの、外部の光の影響を受けやすくなるため、反応ブロック32を設置する暗室を形成しなければならないという面倒もある。
さらに、受光素子37により透過光強度のみに基づいて濁度を測定するようにしているので、その他の外因、例えば、サンプルチューブ33内に曇り、気泡が形成されてしまうと測定が不正確になる。
しかも、これらは反応中に生ずることが多いため、各素子36、37の光学特性が安定していても、また、反応ブロック32を暗室内に設置していても起こり得る。
上述の夫々の問題は、蛍光により検査対象物の有無を検査しようとする場合も同様である。
そこで本発明は、検査光の光量変化や、サンプルチューブ内の曇りや気泡に関係なく、サンプルの反応に伴って生じた白濁・白沈や蛍光の有無を正確に検出でき、しかも、各光学素子の正確な光軸合せを不要にして、組立作業も簡単にできるようにすることを技術的課題としている。
【発明の開示】
本発明は、サンプルチューブに入れたサンプルについて白濁・白沈や蛍光などの光学的変化を生じる検査対象物の有無を検査する光学検査装置であって、サンプルチューブを立てて並べる複数の配列孔が形成された反応ブロックと、前記反応ブロックの側面に形成された観察用透孔又は底面に形成された透孔を通して前記各サンプルチューブに対して検査光を照射する発光部と、前記観察用透孔を通して夫々のサンプルチューブを撮像する撮像カメラと、前記撮像カメラで撮像された画像データの輝度分布又は色度分布に基づきサンプルチューブ内で生じた光学的変化を測定する演算処理装置とを備えたことを特徴としている。
本発明に係る光学検査装置によれば、サンプルチューブ内に検査光を照射させることにより、白濁・白沈や蛍光により生ずる夫々のサンプル内で起きる光学的変化をカメラにより同時に撮像できる。
例えば、透明サンプルを用い、LAMP法による遺伝子増幅の有無をサンプルの濁度に基づいて判断しようとする場合に、遺伝子増幅が進行せずサンプルが透明のうちは、下方から照射された光がサンプルチューブ内で散乱しないので、観察用透孔から漏れる光量がほとんどなく、したがって撮像カメラで撮像したときに暗く映る。
また、遺伝子増幅が進んでサンプルが白濁・白沈を起こすと、下方から照射された光がサンプルチューブ内で散乱を起こすので、その散乱光が観察用透孔から漏れ、したがって撮像カメラで撮像したときに明るく映る。
このとき、撮像カメラでは、全てのサンプルチューブを同時に撮像できるので、観察用透孔の位置に対応する画像中のエリアを特定することにより、夫々のエリアごとに白濁の有無を検出することができ、どのサンプルが白濁を起こしているかを容易に判定することができる。
また、撮像カメラで撮像された各サンプルチューブの画像データから読み取られる輝度分布又は色度分布のデータは、単なる数値ではなく、白濁部分の画像上の位置をXY座標とし、輝度をZ座標とする三次元情報として認識される。
したがって、各サンプルチューブを照らす光量が多少変化するようなことがあっても、画像処理を施して閾値を適当に選んだり正規化することにより、光量変化による影響を排除することができ、白濁・白沈の進行状況を正確に検出することができる。
以上より、発光素子を配列孔の底部に反応ブロックと一体に取り付けることにより熱の影響を受けて光量が変化することがあっても、濁度を正確に検出することができ、また、発光素子を反応ブロックと一体に取り付ければ、その光軸合せも不要となる。
さらに、撮像カメラは、全サンプルチューブが視野に入る位置に配するだけでよく、その画像を見るだけで設置位置が適正であるか否かを極めて容易に確認することができるので、カメラの正確な光軸合せも一切不要になり、装置の組立てが簡素化される。
同様に、不透明なサンプルを用い、LAMP法による遺伝子増幅の有無をサンプルの蛍光に基づいて判断しようとする場合、増幅される遺伝子(核酸)と相互作用して蛍光反応を示す蛍光物質をサンプル内に混入させておく。
遺伝子増幅が進行しないうちは相互作用が生じないので、励起光を照射しても蛍光を示さず、したがって撮像カメラで撮像したときに暗く映る。
また、遺伝子増幅が進むと増幅された遺伝子(核酸)と蛍光物質が相互作用するので、励起光を照射したときに蛍光を発し、したがって撮像カメラで撮像したときに明るく映る。
このとき、撮像カメラでは、全てのサンプルチューブを同時に撮像できるので、どのサンプルで蛍光を生じているかを容易に判定することができる。また、画像データから読み取られる輝度分布又は色度分布のデータは、前述と同様の三次元情報として認識されるので、各サンプルチューブを照らす光量が多少変化するようなことがあっても、光量変化による影響を排除することができ、蛍光反応の進行状況を正確に検出することができる。
さらに、カメラの正確な光軸合せも一切不要になり、装置の組立てが簡素化される点も同様である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明に係る光学検査装置を示す基本構成図、図2は全体構成図、図3は画像データの検出エリアを示す説明図、図4は反応の進行に伴う画像変化を示す説明図、図5は画像処理の結果を示すグラフ、図6は画像処理の結果を示すグラフ、図7は光学検査装置の他の実施形態を示す要部、図8は従来装置を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の最良の実施形態を添付の図面によって説明する。
図1に示す光学検査装置1は、サンプルチューブ2…内のサンプルについて、検出しようとする特定の病原菌の遺伝子(検査対象物)の有無をその濁度により光学的に検査するものである。
この光学検査装置1は、ハウジング3内に、サンプルチューブ2…を立てて並べる複数の配列孔4…が横一列に形成された2つの反応ブロック5R、5Lと、前記サンプルチューブ2を反応ブロック5R、5Lごとに撮像する2台の撮像カメラ6R、6Lが配され、前記撮像カメラ6R、6Lで撮像された画像データの輝度分布又は色度分布に基づいて各サンプルチューブ内で生じた濁度変化(光学的変化)を測定する演算処理装置7を備えている。
反応ブロック5R、5Lは、配列孔4…に立てられたサンプルチューブ2を所定の温度に維持するためのヒータHを備えると共に、各配列孔4に立てられた夫々のサンプルチューブ2に対して下から光を照射する発光素子(発光部)8が該配列孔4の底部に嵌め付けられている。
なお、発光部は、LEDなどの発光素子8に限らず、任意のものを使用することができ、光ファイバの光出射端を配しておいても良い。
また、反応ブロック5R、5Lの側面には、撮像カメラ6R、6Lのレンズから夫々のサンプルチューブ2に向かう放射線上に夫々のサンプルチューブ2を撮像するための観察用透孔9が穿設されている。
なお、観察用透孔9は、撮像カメラ6R、6Lからサンプルチューブ2へ向かう光路を遮らないように形成されていれば、その形状は任意であり、例えば、反応ブロック5R、5Lの側面に水平方向のスリットを形成する場合でも良い。
撮像カメラ6R、6Lで撮像された画像データは演算処理装置7に入力されて、夫々のサンプルごとに濁度が計測される。
演算処理装置7では、図3に示すように、画像データGに各観察用透孔9を通してサンプルチューブ2が撮像される検出エリアA〜Aが設定され、夫々の検出エリアA〜Aのデータに基づいて個別に濁度を測定する。
LAMP法による遺伝子増幅を行う場合、サンプルの反応の進行に伴って遺伝子が増幅されるとピロリン酸マグネシウムが産生され、その産生量により白濁が進む。
図4(a)〜(d)は、ピロリン酸マグネシウムに替えて、ポリスチレン粒子を純水に拡散させて白濁状態を作り出したサンプルにつき、濃度OD=0、0.02、0.2、0.4の4種類による画像変化を示す説明図である。
なお、濃度は、紫外光可視分光光度計を用いて測定したものである。
濃度OD=0の場合、図4(a)に示すように、サンプルチューブ2の底部に溜まっているサンプル内は一様に暗く、したがって観察用透孔9から観察される画像データも一様に暗い。
濃度OD=0.02の場合、僅かに白濁を生じ、図4(b)に示すように、発光素子8の光がサンプル内で僅かに散乱を起こすため、サンプルチューブ2の中心線に沿って微かに光の散乱が観察され、その部分が少し明るくなる。
濃度OD=0.2の場合、白濁がかなり進行し、図4(c)に示すように、発光素子8の光がサンプル内で散乱を起こし、サンプルチューブ2の中心線に沿って観察される高輝度部分も太くなっている。
濃度OD=0.4の場合、サンプル全体が白濁化し、図4(d)に示すように、中央部の高輝度部分が全体に広がっている。
これより、例えば、画像処理により各検出エリアA〜Aの輝度分布データを取得し、それぞれの画像中の最高輝度の50%の輝度を閾値としてそれより高い輝度部分の形状を抽出させれば、その形状は図5(a)〜(d)のように変化する。
ここで、その形状の面積Sを濁度として定義したり、他の方法で測定した濁度と面積Sの関係をデータ化しておけば、検出された面積Sに基づいて、濁度を算出できる。
したがって、その面積Sに応じて濁度を測定し、その濁度が予め設定された値に達した時点で反応終了を知らせるランプを点灯させたり、報知音を鳴らせば良い。
このとき、輝度を直接のパラメータとして濁度測定をしているのではなく、輝度分布に基づいて濁度測定をしており、これによれば、発光素子8の光量が多少変化するようなことがあっても正確に濁度を測定できることが確認できた。
さらに、サンプルチューブ2に曇りや気泡があったとしても、全体の輝度分布には大きく影響しないので、これらが原因で測定を誤ることもない。
また、画像処理により水平方向の輝度分布を取得し、最高輝度を100%として正規化すれば、そのグラフは、図6(a)〜(d)に示すようになる。
ここで、正規化された輝度70%の閾値より高輝度部分の幅を輝度70%幅Wとし、これを濁度として定義したり、又は、他の方法で測定した濁度と輝度70%幅Wの関係をデータ化しておけば、検出された輝度70%幅Wに基づいて、濁度を算出できる。
そして、このようにして測定された濁度が、予め設定された値に達した時点で反応終了を知らせるランプを点灯させたり、チャイムを鳴らせば良い。
この場合も、輝度を直接のパラメータとして濁度測定をしているのではなく、輝度分布に基づいて濁度測定をしており、これによれば、発光素子8の光量が多少変化するようなことがあっても正確に濁度を測定できることが確認できた。
また、サンプルチューブ2に曇りや気泡があった場合も、前述同様、これらが原因で測定を誤ることがない。
なお、上述の説明では、輝度分布に基づいて濁度を測定する場合についてのみ説明したが、輝度分布に変えて、RGB信号などに基づく色度分布により濁度を測定する場合も同様である。
すなわち、白濁・白沈を生ずれば、発光素子8の光が散乱光として検出されるので、高輝度部分に対応する部分はその色度が高くなる。
したがって、輝度分布に替えて色度分布に基づき、前述と同様に濁度を測定することができる。
また、濁度に替えて、特定の遺伝子(検査対象物)の有無をサンプルの蛍光により検査することも可能である。
この場合は、サンプルチューブ2内に予め蛍光反応を示す蛍光物質をサンプル内に混入させておく。
本例では、増幅されたDNA(核酸)と相互作用を生じてその2本鎖の中に入り込み、励起光として300nmの紫外線を照射することにより590nmのオレンジ色の蛍光を発するエチジウムブロマイドを蛍光物質として用いた。
この場合、発光素子8として300nmの紫外線を出力する紫外発光ダイオードを配列孔4の底部に嵌め付けておき、サンプルチューブ2内で遺伝子の増幅の進行に応じて蛍光が観察されるので、これを撮像カメラ6R,6Lで撮像し、その画像データの輝度分布や色度分布に基づいて、蛍光強度を測定すれば、上述と同様にして、検査対象物の有無を検出できる。
さらに、図7は蛍光測定する場合の光学検査装置11の他の実施形態を示す要部である。なお、図1と共通する部分については同一符号を付して詳細説明を省略する。
本例では、夫々の観察用透孔9…から撮像カメラ6R、6Lに至る光路上にハーフミラー12及びフィルタ13が配され、紫外発光ダイオード(発光部)14から照射された300nmの紫外光がハーフミラー12で反射され、観察用透孔9…を通ってそれぞれのサンプルチューブ2…に励起光として照射される。
フィルタ13は、590nmのオレンジ光の透過率が高く、他の波長の光の透過率が低いものが用いられており、蛍光以外の光の影響を排除して、サンプルチューブ2内で生じた蛍光のみを観察できるようになっている。
この場合、発光ダイオード14から照射された励起光をサンプルチューブ2に照射させる光軸合せは必要になるが、撮像カメラ6R、6Lについての光軸合せは不要になる。
以上述べたように、本発明に係る光学検査装置1、11によれば、観察用透孔9を介して撮像されるサンプルチューブ2の画像データの輝度分布又は色度分布に基づき、サンプルに生じた濁度・蛍光の光学的変化を観察して検査対象物の有無を判定することができるという効果を奏する。
この際、輝度分布又は色度分布に基づいて光学的変化を観察しているので、サンプルチューブ2を照らす検査光の光量が多少変化するようなことがあっても、画像処理を施して閾値を適当に選んだり正規化することにより、光量変化による影響を排除することができるという大変優れた効果を奏する。
また、サンプルチューブ2に曇りや気泡があったとしても全体の輝度分布には大きく影響せず、濁度・蛍光の光学的変化を正確に検出することができるという大変優れた効果を奏する。
さらに、撮像カメラ6R、6Lは、観察しようとするサンプルチューブ2が視野に入る位置に設置すれば足り、設置位置が適正であるか否かもその画像を見るだけで極めて容易に確認することができるので、面倒な光軸合せが一切不要になり、装置の組立てを簡素化することができるという大変優れた効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
以上のように、本発明に係る光学検査装置は、生化学、医学薬学、食品分野等において、検査試料となるサンプル内に、検査対象物となる特定の病原菌や細菌、微生物や化学物質が存在するか否かを簡易、迅速、正確、安価に検査する用途に用いることができ、特にLAMP法のように特定の遺伝子を増幅することによりその有無を検査する用途に用いることができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルチューブに入れたサンプルについて、白濁・白沈や蛍光などの光学的変化を生じる検査対象物の有無を検査する光学検査装置であって、
サンプルチューブを立てて並べる複数の配列孔が形成された反応ブロックと、前記反応ブロックの側面に形成された観察用透孔又は底面に形成された透孔を通して前記各サンプルチューブに対して検査光を照射する発光部と、前記観察用透孔を通して夫々のサンプルチューブを撮像する撮像カメラと、前記撮像カメラで撮像された画像データの輝度分布又は色度分布に基づきサンプルチューブ内で生じた光学的変化を測定する演算処理装置とを備えたことを特徴とする光学検査装置。
【請求項2】
前記発光部から反応ブロックの底面に形成された透孔を通して各サンプルチューブに対して検査光が照射され、サンプルに生じた白濁又は白沈を画像データで得られた輝度分布又は色度分布に基づき光学的変化として測定する請求項1記載の光学検査装置。
【請求項3】
前記検査光として予めサンプル内に混入された蛍光物質に応じた波長の励起光が照射され、サンプルに生じた蛍光を画像データで得られた輝度分布又は色度分布に基づき光学的変化として測定する請求項1記載の光学検査装置。
【請求項4】
前記観察用透孔が撮像カメラのレンズから夫々のサンプルチューブに至る放射線上に形成されている請求項1記載の光学検査装置。
【請求項5】
前記発光素子が各配列孔の底部に設けられてなる請求項1記載の光学検査装置。

【国際公開番号】WO2004/095009
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505811(P2005−505811)
【国際出願番号】PCT/JP2004/005952
【国際出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【出願人】(000138200)株式会社モリテックス (120)
【Fターム(参考)】