光学検査
本発明は、半導体ウェハ、光学薄膜、ディスプレイスクリーンなどの基体における欠陥の物理的特性を決定して、特定して位置を定める方法に関する。方法は、基体を撮像するためにPCスキャナの使用を伴う。特に、透過モード撮像において用いられるPCスキャナは、基体の体積に関する情報を決定することを可能にする。方法は、干渉法技術の使用により、層厚、曲率および光学定数などの特性の決定を可能にし、偏光撮像の使用により、複屈折率および歪みの決定を可能にする。方法はまた、例えば、光ルミネセンスおよびエレクトロルミネセンスなどの基体におけるルミネセンスに刺激を与え、ルミネセンスマッピングのために刺激を与えた基体を走査することに関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハ、特に半導体基体ウェハの光学検査の方法に関し、さらに詳細には、低コストで容易に利用可能な技術を用いた検査の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基体ウェハは、多数の電気デバイスの成長および作製のための基部として用いられる。半導体ウェハの品質、均一性および特性は、デバイスおよびそれらの歩留まりに著しい影響を及ぼす可能性があり、したがって、半導体基体を検査するための必要性がある。
【0003】
半導体ウェハの検査の場合には工業標準工具が存在し、これらは一般に、ウェハの表面にわたってレーザスポットを走査することを伴う。透明でない基体の場合には、この走査は、表面特性およびモルフォロジに関する情報を提供することができる。しかしながら、これらの工具は通常、かなり高価であり、多くの小規模なウェハユーザおよび研究所の予算を超える可能性がある。
【0004】
米国特許第2003/0095252号明細書は、ウェハを走査するために、フラットベッドスキャナを用いるウェハの欠陥解析のための方法および装置を記載する。これは、欠陥解析のために用いることができるウェハの反射画像を得るために、簡単かつ廉価な方法を提供する。しかし、厚さまたは曲率などを決定するために有用なウェハの他の特性を他の方法で決定することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、直径150mmまで、または可能であればそれより大きい部分的なウェハまたは完全なウェハ、特に半導体基体の物理的特性を検査して決定する手段を低コストで提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明によれば、基体を透過する光の強度を記録するために、ネガ撮像性能を有するPCスキャナを用いて、基体を走査するステップを含む基体の検査方法が提供される。
【0007】
本発明は、購入されたままの状態でまたはごくわずかな修正でネガ撮像性能を有するPCスキャナを用いて行われる。本明細書で用いられるとき、PCスキャナという用語は、パーソナルコンピュータに対する周辺デバイスとして、動作され、制御される撮像デバイスを意味するものとする。大部分の標準的な撮像PCスキャナは、白色光によって走査対象のドキュメントを照射し、ドキュメントから反射された光を検出するために、ドキュメントに対して直線検出器アレイを走査する。ネガ画像スキャナは、ネガなどのアイテムによって透過される光を検出するように配置され、したがって、透過光の検出用の光源に対して配置される少なくとも1つの検出器アレイを有する。そのようなスキャナが十分に高い解像度を有するのであれば、結果として生じる画像情報を用いて、種々の材料特性を決定することができる。従来のスキャナを用いることは、容易に利用可能なスキャナを用いたきわめて低コストの解決策を明確に可能にする。反射モードおよび透過モードの両方の撮像を可能にするスキャナがますます利用可能であり、そのようなスキャナは、透過および反射の両方において画像を取得するために、本発明において用いられ得る。
【0008】
米国特許第2003/0095252号明細書は、ウェハの欠陥解析のために、フラットベッド、すなわち、反射モードのスキャナが用いられ得るが、実際には欠陥の位置を特定するために表示され得る標準的な反射画像を簡単に記録することを教示している。本発明の方法は、層厚、表面の反りまたは曲率、屈折率、歪みなどの少なくとも1つの物理的特性を決定するように、基体を透過する光を用いる。本発明より前に、当業者は、PCスキャナがウェハなどの基体の厚さまたは曲率を測定するための機器の適切な構成要素であるとは考えていなかった。しかし、本発明者らは、スキャナの使用によって収集される情報は、有用なウェハの特徴付けを可能にするほど十分であることを認識していた。
【0009】
好都合なことに、PCスキャナの検出器アレイは、1つまたは複数の異なる波長で、例えば、赤色光、青色光および緑色光に対応する波長で、光を受光する複数の素子を含む。少なくともいくつかの検出器素子はまた、赤外線の強度を検出してもよい。本明細書で用いられるとき、光という用語は、可視放射のほか、非可視放射、例えば、赤外線および紫外線を含むものとすることに留意されたい。白色光という用語は、光源が広い連続発光スペクトルを有するか、または可視スペクトルの少なくとも赤色部分、緑色部分および青色部分において強い輝線からなる可能性があることを意味する。
【0010】
したがって、本発明は、基体を照射するための白色光源を用い、基体を透過する放射の強度を検出する。検出器アレイは、異なる波長で強度を検出し、受光強度における波長依存性差は、種々の材料特性またはデバイス特性を決定するために用いられ得る。基体は、デバイス作製において用いられるような半導体ウェハであってもよい。基体はまた、光学薄膜または任意の他の光学構造、例えば、ディスプレイであってもよい。
【0011】
本発明の方法は、基体を透過する少なくともいくつかの光を必要とし、したがって、基体は、照射波長で少なくとも部分的に透明でなければならない。一部の半導体基体は、可視波長または近赤外波長で透明であり、例えば、SiC、Al2O3、GaN、AlNおよびInNであり、したがって、この方法を有用に適用することができる。スキャナの光源および検出器アレイは、特定の基体またはウェハが透明である1つまたは複数の非可視波長で動作し、透過光の強度を検出可能にするように構成されてもよい。これは、GaAs、InPまたはCdSeなどの材料の場合に有用である可能性がある。ウェハを透過する光の測定は、その表面だけでなく、ウェハの体積を検査することを可能にする。これは、ウェハにおける欠陥に関する情報を明らかにすることができ、欠陥の位置を特定し、欠陥密度を評価することを可能にする。
【0012】
透明なウェハはまた、ウェハから反射または散乱される放射を測定することによって、検査され得る。本発明の方法と共に用いられる反射/散乱に基づく撮像は、ウェハに関するさらな情報を明らかにすることができる。
【0013】
ウェハの厚さはまた、異なる波長で記録される強度を比較することによって、決定されることもできる。ウェハを透過中の光は、ウェハ/空気の界面およびウェハ内の任意の界面から反射される。ウェハは、ファブリ・ペロエタロンを効果的に形成し、したがって、デバイスから透過される光の強度は、特定の波長で光学厚さに左右される。異なる波長間の強度差を見ることによって、ウェハの絶対厚さを決定することができる。1つの波長で見る場合であっても、厚さの変動を決定することができる。さらに、未知層の屈折率および吸収率などの光学定数もまた、決定されてもよい。
【0014】
当業者が認識しているように、ウェハを透過する放射は、ウェハを直接的に透過するいくつかの放射を含む。この放射はまた、前部ウェハ/空気界面から反射され、ウェハから出る前に後部ウェハ/空気界面から再び反射されるいくつかの放射も含む。この二度反射される放射は、透過されるように向けられる放射と干渉する。干渉は当然のことながら、光路差および特定の波長に応じて、強め合ってもよく、または弱め合ってもよい。光路差は、入射角と共に変化し、したがって、任意の狭い波長帯域で見たときに、干渉縞が見える可能性がある。波長の1つの狭帯域のみを用いることにより、ウェハの相対厚さのみを決定することができる。しかし、異なるチャネルで異なる画像を見ることによって、すなわち、検出器アレイの赤色チャネル、緑色チャネルおよび青色チャネルによって形成される各画像を個別に取得することによって、各波長に関する干渉縞の間隔を測定し、したがって、絶対厚さを決定することができる。したがって、本発明は、簡単なスキャナを用いてウェハの絶対厚さを決定する方法を提供する。
【0015】
同一の技術は、表面の曲率を決定するために用いられ得る。ウェハが、スキャナのガラス表面または好ましくはオプティカルフラットの知られている曲率の透明の表面の上に配置される場合には、オプティカルフラットとウェハとの間の任意の間隙は、エタロン自体として作用する。したがって、表面の曲率に起因する干渉縞もまた、生成され、検出および測定され得る。
【0016】
方法は、ウェハ曲率の大きさ、基体厚さにおける変動、エピ層厚さにおける変動、表面微粒子および/またはかき傷の密度および位置および/またはマイクロパイプおよび結晶の傾きなどの結晶学的欠陥の密度のうちの少なくとも1つを決定するために、検出された強度を用いることを伴い得る。
【0017】
方法は、特定の偏光の放射を受光するためだけに、PCスキャナの検出器アレイを配置するステップを伴い得る。方法はまた、偏光された放射によって、ウェハを照射することを伴い得る。これは、好都合なことに、光源とウェハとの間に偏光子を配置することによって、および/またはウェハと検出器アレイとの間に偏光子を配置することによって達成され得る。偏光子は、一致した構成において光路に配置されてもよく、すなわち、両方の偏光子が、同一の偏光を通過可能にしてもよく、または交差した構成において配置されてもよく、またはそれらの間に任意の変化があってもよい。光路において交差した偏光子の使用のために、複屈折に起因してコントラストを生じることができ、ウェハにおいて存在する歪みに関する有用な情報を生じることができる。これは、SiCウェハの場合に特に有用である。
【0018】
本発明は、半導体基体を撮像する場合に特に有用であり、材料成長/デバイス作製の任意の段階で用いられ得る。例えば、適度に欠陥がなく、許容される厚さおよび曲率であることを保証するために、基体は、任意のエピ層成長の前に検査されてもよい。エピ層成長後に、ウェハは、許容可能な成長が生じることを保証するために再検査されてもよい。ウェハはまた、種々の処理ステップ後に検査されてもよい。例えば、接点などを形成するために、金属トラックが堆積される場合には、正確な堆積が生じたことを保証するために、ウェハは、堆積および任意の必要なエッチング後に検査されてもよい。
【0019】
さらに、処理において各段階からの情報は、比較または照合され得る。例えば、処理の特定の段階において生じる欠陥の位置は、さらなる品質制御および/または処理ステップの情報を提供し得る前の段階から取得された局所的な欠陥、厚さの変動、歪みなどに関する情報と比較され得る。したがって、本発明はまた、基体の上に半導体デバイスを作製する方法を含んでもよく、上述したようにこの方法を用いて、少なくとも一度、半導体デバイスおよび/または基体を検査するステップを含む。
【0020】
しかし、本発明は、他の基体に適用可能である。例えば、反射防止コーティングなどの光学薄膜が、種々の用途において用いられ、この場合も同様に、厚さおよび欠陥密度が、有用性に影響を及ぼし得る。したがって、本発明は、任意の実質的に平面の基体の特性の検査に適用可能であり、このような基体は、本明細書の目的のために、ウェハと呼ばれるものとする。ウェハは、合成アイテムを含んでもよく、例えば、本発明は、厚さの変動、光学的変動、欠陥密度などに関して、液晶ディスプレイなどのディスプレイデバイスの品質を検査するために用いられてもよい。
【0021】
上述したように、本発明の方法は、好都合なことに、PCスキャナを用いて採用され得る。したがって、本発明は、ウェハの物理的特性を決定するために、透過モード撮像スキャナ周辺装置を有するパーソナルコンピュータの使用に関する。方法は、ウェハ厚さおよびウェハ表面曲率の一方を決定するステップを伴い得る。好都合なことに、パーソナルコンピュータは、スキャナによって収集されたデータからウェハ特性を自動的に決定するようにプログラムされる。
【0022】
白色光の使用が、異なる波長における強度の測定を可能にする点において好都合であり、大部分の標準的な市販のスキャナは、白色光源を用いるが、照射の波長を変更することが有用である可能性があるいくつかの用途がある。例えば、上述したように、複数の半導体基体は、赤外波長で透明であり、例えば、GaAs、InP、Si、GaSbおよびInSbであり、したがって、赤外波長における動作は、同一のウェハ全体の解析をこれらの基体に適用することを可能にする。多くの場合には、関心材料が、Siより大きなバンドギャップを有する場合には、本発明の方法は、スキャナの照射光源のみを修正することによって簡単に達成され得る。フィルムスキャナにおいて一般に用いられる検出器は、SiベースのCCDであるため、検出器は、1.1eVまでのIR放射に対して既に敏感である。1.1eV未満のバンドギャップを有する半導体の場合には、検出器もまた、修正される必要がある。
【0023】
別の実施形態において、半導体材料が用いられる場合には、照射光源のエネルギは、光ルミネセンスを励起するために、材料のバンドギャップを超えるように選択されてもよい。したがって、この波長における半導体の照射は、特定の波長または一連の波長でルミネセンスを生じる。ルミネセンスの強度は、ウェハの全領域において測定され、マッピングされ得る。場合によっては、例えば、InGaNデバイスにおいて、この光ルミネセンスのマッピングは、材料(例えば、青色)のバンドギャップを超える波長のみが通過されるように、光源の前に光学フィルタを挿入し、次に、より長い波長チャネル(例えば、赤色または緑色)において発せられた光ルミネセンスを検出することによって行われてもよい。ウェハが、ルミネセンスを励起するように電子的に刺激を与えられる場合に、スキャナの検出器はまた、照射光源を消し、次にウェハまたはデバイスを走査することによって、デバイスのエレクトロルミネセンスをマッピングするために有用に用いられてもよい。
【0024】
上述したように、本発明の方法は好都合なことに、PCスキャナを用いて実装されてもよい。本発明の別の態様において、ウェハを光学的に検査し、取得された画像データに基づいて、エピ層/ウェハの厚さおよびウェハ曲率のうちの少なくとも1つを決定するために、パーソナルコンピュータに接続されるスキャナを制御するためのコンピュータプログラムが提供される。本発明はまた、パーソナルコンピュータと、スキャナと、ウェハを光学的に検査するようにスキャナを制御するためのコンピュータプログラムとを含むウェハ検査のためのキットを提供する。
【0025】
上述したように、本発明の方法は、ウェハの物理的特性、特に層厚および/または曲率を決定する際に、PCスキャナの使用を可能にする。したがって、本発明の別の態様において、ウェハの画像を得るためにスキャナを用いるステップと、画像における干渉縞を検出して測定するステップと、上記測定から、上記ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定するステップとを含むウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定する方法が提供される。
【0026】
上記で用いられるように、ここで、スキャナという用語は、パーソナルコンピュータに接続可能な周辺デバイスである撮像デバイスを意味する。本発明のこの態様による方法は、反射モードまたは透過モードにおいて行われ得、したがって、スキャナは、フラットベッドドキュメント走査(反射撮像)型またはネガ撮像(透過撮像)型であってもよく、または好ましくは両方のモードにおいて動作可能なスキャナであってもよい。
【0027】
上述したように、ウェハを透過する放射は、干渉縞の形成を結果として生じるウェハ内で二度反射される放射と干渉する。反射(ウェハ自体は、少なくとも部分的に透明であるのであれば)において同じことが起こり、前部空気/ウェハ界面から反射される放射が、後部ウェハ/空気界面から反射される放射と干渉する。
【0028】
上述のように、本発明のこの態様による方法は好ましくは、スキャナの検出器アレイの各波長チャネルによって形成される画像を個別に解析することを伴う。この方法は、表面曲率を決定するために、オプティカルフラット上にウェハを撮像するステップを置くことを伴い得る。
【0029】
この方法はさらに、ウェハの屈折率を決定するステップを伴い得る。
【0030】
ウェハの複屈折および/または歪みに関する情報を決定するための偏光子の使用はまた、本発明の別の態様であり、透過モード撮像および反射モード撮像の両方において適用可能である。したがって、本発明の別の態様によれば、PCスキャナを用いたウェハを撮像する方法が提供され、少なくとも1つの偏光子が光源から検出器までの光路に位置付けられる。
【0031】
偏光によってウェハを照射するために、1つの偏光子が、光源とウェハとの間に位置付けられてもよい。一部の欠陥は、偏光に対する感度を有し、非偏光による撮像とは対照的に、偏光光源を用いて、より大きなコントラストを有するように際立ってもよい。方法は、1つの偏光状態の偏光によるウェハの1つの画像を撮影し、次に、異なる偏光状態の偏光を用いて、第2の画像を撮影することを伴い得る。すなわち、直線偏光子が用いられる場合には、画像は、第1の直線偏光を用いて撮影され、次に、直交する直線偏光を用いて撮影されてもよい。画像は、欠陥を特定するために比較されてもよい。
【0032】
方法は、光源とウェハとの間に1つの偏光子を位置付けて、ウェハと検出器との間に別の偏光子を位置付けることを伴い得る。透過モードを用いて、これは、ウェハのいずれかの側に1つの偏光子を位置付けることによって容易に達成され得る。方法は、直線偏光子を用いることを伴ってもよく、交差偏光子の間で撮像すること、すなわち、光源側の偏光子は、検出器側の偏光子の光に直交する直線偏光を有する光を透過するように配置されることを伴ってもよく、または整列された偏光子を通って撮像すること、すなわち、光源側偏光子および検出器側偏光子の両方が、同一の配向の偏光放射を透過するように配置されることを伴ってもよい。記録された画像は、ウェハの複屈折度および/またはウェハにおける歪みの量を決定するために解析され得る。当業者が認識しているように、歪みのあるウェハは、ウェハを通過する偏光を回転する可能性があり、したがって、交差偏光子を透過する光の量が、ウェハにおける歪みの量の尺度を与えて、歪みの位置を強調することができる。
【0033】
エレクトロルミネセンスおよび/または光ルミネセンスのためのスキャナの使用は、本発明の別の態様を構成する。したがって、本発明の別の態様によれば、スキャナを用いてウェハを撮像すると同時に、ウェハ内のルミネセンスに刺激を与えるステップを含むウェハの解析方法が提供される。刺激は、光ルミネセンスに刺激を与えるために、適切な波長を有する照射放射の使用によってもよい。あるいは、方法は、ウェハ内でエレクトロルミネセンスに電気的に刺激を与えることを伴ってもよい。電気的刺激が用いられる場合には、エレクトロルミネセンスのみが検出されるようにするために、スキャナの光源は、切断されてもよい。あるいは、ウェハは、刺激が与えられたルミネセンスに対して異なる波長の光源および記録された異なる波長における画像を用いて、従来どおり撮像されてもよい。本発明のこの態様は、光ルミネセンスおよび/またはエレクトロルミネセンスのマッピングをウェハ全体にわたって、迅速かつ簡単に生成することを可能にする。
【0034】
本発明は、以下の図面に関して一例としてのみここで記載される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の方法を用いたウェハの光学検査用の装置の概略を示す。
【図2a】炭化ケイ素層上の窒化ガリウムのX線トポグラフと、本発明の方法を用いて取得された同層の走査画像の比較を示す。
【図2b】炭化ケイ素層上の窒化ガリウムのX線トポグラフと、本発明の方法を用いて取得された同層の走査画像の比較を示す。
【図3a】2つの異なるサファイア基体の走査画像を示す。
【図3b】2つの異なるサファイア基体の走査画像を示す。
【図4】SiCウェハ上のGaNの拡大に関する走査画像を示す。
【図5a】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する赤色チャネル画像を示す。
【図5b】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する緑色チャネル画像を示す。
【図5c】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する青色チャネル画像を示す。
【図6】Siウェハ上のGaNの走査画像を示す。
【図7】その上で処理されるデバイス構造を有するSi基体上のGaNの走査画像を示す。
【図8】交差直線偏光子の間で取得された走査画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1を参照すると、パーソナルコンピュータ2が、スキャナ周辺装置4に接続される。スキャナは、標準的なドキュメントおよびフィルムのネガまたはスライドの両方の走査を可能にするように設計された任意の市販のカラースキャナであってもよい。しかし、ウェハの有用な走査は、反射モードでドキュメント撮像を撮像するためのフラットベッドスキャナを用いて行われてもよく、またはあるいは透過モードで撮像するネガスキャナを用いて行われてもよい。2000ドット/インチのスキャナ解像度は、30μmのスケールのウェハ特徴部の特定を可能にするが、より高い解像度のスキャナは、約10から8μmの解像度のデータを生じる4800dpiおよび6400dpiの解像度が利用可能である。明らかに、フィルムスキャナ技術が開発されると、より高い解像度が、利用可能になり、より高い解像度でウェハの有用な撮像を可能にする。
【0037】
スキャナは、通常のA4サイズのスキャナであってもよい。例えば、Canon 9950FまたはEpson Perfect V700 Photoである。A3サイズのドキュメントを撮像するのに適したフラットベッドスキャナもまた、利用可能であり、300mmケイ素などのより大きな面積のウェハの撮像を可能にするために用いられてもよい。例えば、Epson Expression 10000 A3フラットベッドスキャナである。
【0038】
コンピュータ2は、ウェハ6の画像を取得するために、スキャナ4を制御するようにプログラムされる。ウェハは、標準的なスキャナ撮像表面の上に置かれてもよく、または優先的にガラスが、スキャナベッドから除去されて、特定のウェハ用のカスタムホルダと交換されてもよい。ガラスを除去することによって、ウェハの汚染を回避することができ、微粒子、かき傷またはガラスからの反射に起因する影響が除去される。ウェハは、例えば、炭化ケイ素、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウムなどの可視波長で実質的に透明である半導体ウェハであってもよい。あるいは、ウェハは、ヒ化ガリウム、ケイ素、アンチモン化ガリウム、ヒ化インジウム、アンチモン化インジウム、リン化インジウム、リン化ガリウムまたは可視波長で透明でない任意の共通の半導体ウェハであってもよい。
【0039】
直径150mmまでまたはそれより大きいウェハは、標準的な市販のスキャナで容易に撮像されてもよい。より大きなウェハサイズを撮像するために用いることが可能なより大きな面積のスキャナが利用可能である。ウェハの厚さは、厚さが約25mmまでであってもよいが、より厚いウェハの場合には、ウェハの一部は、検出器の焦点面の外側であるため、得られる情報は制限される可能性がある。
【0040】
当業者が画像を取得するために認識しているように、スキャナは、蛍光水銀灯を用いられるスキャナ撮像表面の領域を照射する。この光源は、白色光源であり、可視スペクトルの赤色部分、緑色部分および青色部分における特定の波長、例えば、611nm、543nmおよび434nmで強い可干渉スペクトル線を生成するが、正確な波長は、製品ごとに異なってもよい。光源はまた、赤色、緑色および青色において類似の波長で発する発光ダイオードのアレイまたはキセノンアーク灯からなってもよい。約815nmで動作するIR光源はまた、フィルムネガにおける欠陥(かき傷の検出)の補正のために、スキャナに含まれることがよくある。このIR光源はまた、半導体ウェハを撮像するために有用に採用されてもよい。
【0041】
撮像領域が照射されるため、走査ヘッドは、撮像領域に対して移動される。走査ヘッドは、赤色光、緑色光および青色光を検出するために配置される個別のアレイを有する直線領域に取り付けられるCCDのアレイを含有する。また、赤外線受光アレイであってもよい。
【0042】
各検出器アレイは、特定の波長帯域において走査領域から反射(散乱)または透過される放射の強度を測定し、効果的に3つ(またはIRを含めて4つ)の画像が、生成される。
【0043】
図2aは、厚さ約300μmであるSiCウェハ上の50mmGaNのX線トポグラフを示す。当業者が十分に認識しているように、X線トポグラフィは、結晶質材料の体積マッピング用のよく知られている撮像技術である。X線トポグラフィは、良好な品質画像を与えることができ、結晶の欠陥の位置および性質を明らかにするが、X線トポグラフを取得することは、専用の機器を必要とし、多大な時間がかかる。完全なウェハのX線トポグラフは、何時間にもわたって撮影することができる。
【0044】
図2bは、本発明によるスキャナを用いて撮像されるSiCウェハ上の同一のGaNを示す。画像は、ウェハを透過する光の画像であり、すべての3つのチャネル、すなわち、赤色、緑色および青色から形成され、したがって、カラー画像を表す。走査画像における特徴は、X線トポグラフにおける結晶学的欠陥と直接的に相関があってもよいことが分かる。図2bの画像は、120秒未満で取得された。
【0045】
したがって、当業者が、光学検査工具としてPCスキャナのことを考えず、そのようなスキャナは有用な情報を生成するのに使用可能でないという事実にもかかわらず、本発明者らは、有用な情報が高速および低コストの態様で得られ得ることを示している。
【0046】
図3aおよび図3bは、その上に形成される窒化ガリウム層を有する2つの異なるサファイア基体の反射走査画像を示す。これらは、緑色チャネルのみからの強度データを用いて、スキャナのガラスを経てウェハを撮像することによって生成された画像である。画像において見られる縞は、水銀灯光源の強い543nmの輝線の干渉から生成される。両方の画像において見られる高頻度の縞は、ウェハ表面およびスキャナのガラス基板で生じる反射に起因し、したがって、ガラスおよび/またはウェハ曲率を超えるウェハの表面の高さを表す。したがって、干渉縞の間隔を測定し、543nmとして照射の波長を取得することによって、曲率の度合いを推定することができる。図3aにおいて示されるウェハの場合には、曲率半径は、約6m(凸面)であると計算され、図3bにおいて示されるウェハの場合には、曲率半径は、x方向において約10mであり、y方向において23mであるように計算され得る。
【0047】
一部の低頻度の縞はまた、ウェハ表面からの反射とGaN/サファイア界面との間の干渉に起因して、両方の画像において見られ得る。これは、GaN層の厚さの変化のマップを与える。また、波長を543nmとして、GaNの場合には屈折率2.4とすると、明るい干渉縞から暗い干渉縞への移行は、約40nmの厚さの変化に対応する。
【0048】
したがって、種々のチャネルからの情報を用いて、ウェハおよびその上に形成されるエピ層の寸法を表示することができることが分かっている。
【0049】
図4は、特定の面積の拡大に関するSiCウェハ上のGaNの画像を示す。この場合には、GaNエピ層の厚さにおける小さな変動は、アイランド型成長モードに起因して、ウェハのいくつかの領域において見られる。これらのアイランドは、約30μmにわたり、高さ30nmである。本発明は、半導体層の表面モルフォロジに関する詳細な情報と、このモルフォロジが、完全なウェハにわたってどのように変化するかについての詳細な情報を獲得するために用いられ得ることが分かっている。今度は、この情報は、成長変数の情報を提供して修正し、デバイス性能およびウェハにわたる歩留まりにおける変動と相関させるために用いられてもよい。
【0050】
また、異なるチャネルからのデータを比較することも可能である。図5aは、赤色チャネルよって記録されたSiC基体上のGaN層の透過光の強度を示す。図5bおよび図5cは、同一のウェハに関して、緑色チャネルおよび青色チャネルの場合の同一の強度の画像を示す。3つの画像における干渉縞の間隔は、赤色チャネルでは611nm、緑色チャネルでは543nm、青色チャネルでは434nmという波長の異なりに起因して異なる。干渉縞の間隔における差は、GaNエピ層の絶対厚さのほか、屈折率などのその光学定数を決定するために用いられ得る。さらに、欠陥に関してカラーチャネルにおける異なるコントラストを用いて、特定の欠陥タイプを分類して特定してもよい。
【0051】
図6は、Siウェハ上のGaNの走査画像を示す。Si基体は、用いられる波長において非透明であるために、この画像は、反射モードで収集される。明らかに、成長中に導入される歪みに起因して、GaN層に生じる亀裂である線欠陥のネットワークが、画像において見られる。これらの特徴は、ウェハ表面から反射される光を散乱するという事実に起因して、撮像される。この画像はまた、欠陥マップおよび密度もまた、非透明なウェハ上に生成され得ることを示すウェハ表面における微粒子に起因して、白色コントラストの点を示す。
【0052】
図1に戻って参照すると、コンピュータ2は、スキャナ4を制御し、スキャナ4は、反射型スキャナまたは透過型スキャナのいずれであってもよく、ウェハの画像を撮影する。ウェハの画像を取得すると、コンピュータは、種々の画像処理技術を適用することができる。ウェハにおける欠陥は、すべての3つのチャネルの画像における別個のコントラストの変動の外観によって特定され得る。類似の欠陥の領域は、オペレータに対して強調され得、または欠陥およびそのサイズまたはタイプの計数を実現することができ、欠陥密度が与えられてもよい。さらに、画像における任意の干渉縞パターンは、特定され、干渉縞の間隔/厚さが決定されてもよい。干渉縞の間隔を決定すると、ウェハ/基体の厚さまたは光学定数は、各チャネルの波長の知識を用いて、決定されて、ウェハにわたってマッピングされ得る。
【0053】
本発明はまた、その上で処理するいくつかのデバイスを有する走査ウェハに適用することもできる。画像は、エッチングステップ後に残っている残留物などのデバイス構造における任意の欠陥または不正確なデバイス作製を検出するために、処理されたウェハから得ることも可能である。そのような撮像は、品質を保証するために、処理段階において便宜上の休止として実行されてもよい。図7は、デバイス処理によるSiウェハにおけるGaNの走査画像を示す。画像は、電気結果と相関されてもよいデバイスの間隙におけるデブリの証拠を示し、短絡回路として現れることになる。レジスト残留物の証拠もまた、見られ得る。
【0054】
ウェハはまた、デバイス処理前またはデバイス処理中に走査されてもよい。デバイス構造の故障または他の欠陥の任意の領域は、特定されてもよい。特定の基体特徴部と同様に、欠陥領域を相関することが可能であってもよく、したがって、歩留まりを改善するために、将来のデバイス処理または選別処理に情報を提供することができる。
【0055】
ウェハはまた、ウェハの物理的特性に関するさらなる情報を提供するために、1つまたは複数の偏光子を用いて撮像されてもよい。例えば、直線偏光子は、光源とウェハとの間に置かれ、偏光によってウェハを照射してもよい。偏光子の配向は、直交する配向の間で時間ごとに変化してもよい。一部のウェハ特徴部は、特定の偏光応答を有してもよく、したがって、ウェハが偏光によって照射されるときに、より明白に特定されてもよい。
【0056】
ウェハの複屈折およびウェハ内の歪み領域に関する情報はまた、2つの交差偏光子、すなわち、ウェハのそれぞれの側に配置される直線偏光子の間でウェハを撮像することによって決定されてもよい。2つの偏光子は、異なる偏光配向の光を透過するように配置される。偏光子は、直交構成に配置されてもよく、その結果、一方の偏光子は、他方の偏光子によって発せられた光に対して直交偏光を有する光を透過する。図8は、交差直交偏光子を用いて、透過モードで撮影された直径76mmのSiCウェハの走査画像を示す。検出器に達する光のみが、ウェハとの相互作用に起因して偏光の方向が変化した光である。当業者は、ウェハにおける歪みが、そのような偏光回転を生じる可能性があり、したがって、画像は、ウェハにおいて存在する歪みの量および歪み領域の位置を示すことを認識されよう。欠陥はまた、偏光シフトを生じてもよく、したがって、欠陥位置もまた、明確に現れる。場合によっては、直交交差偏光子が有用であるのに対して、他の整列、例えば、45°または何か他の量だけずれた偏光軸を有する偏光子または両方の偏光子が整列された偏光軸を有する整列された偏光子を用いてもよい。
【0057】
したがって、本発明は、市販のスキャナを用いたウェハ検査に対して簡単で低コストの解決策を提供する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハ、特に半導体基体ウェハの光学検査の方法に関し、さらに詳細には、低コストで容易に利用可能な技術を用いた検査の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基体ウェハは、多数の電気デバイスの成長および作製のための基部として用いられる。半導体ウェハの品質、均一性および特性は、デバイスおよびそれらの歩留まりに著しい影響を及ぼす可能性があり、したがって、半導体基体を検査するための必要性がある。
【0003】
半導体ウェハの検査の場合には工業標準工具が存在し、これらは一般に、ウェハの表面にわたってレーザスポットを走査することを伴う。透明でない基体の場合には、この走査は、表面特性およびモルフォロジに関する情報を提供することができる。しかしながら、これらの工具は通常、かなり高価であり、多くの小規模なウェハユーザおよび研究所の予算を超える可能性がある。
【0004】
米国特許第2003/0095252号明細書は、ウェハを走査するために、フラットベッドスキャナを用いるウェハの欠陥解析のための方法および装置を記載する。これは、欠陥解析のために用いることができるウェハの反射画像を得るために、簡単かつ廉価な方法を提供する。しかし、厚さまたは曲率などを決定するために有用なウェハの他の特性を他の方法で決定することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、直径150mmまで、または可能であればそれより大きい部分的なウェハまたは完全なウェハ、特に半導体基体の物理的特性を検査して決定する手段を低コストで提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明によれば、基体を透過する光の強度を記録するために、ネガ撮像性能を有するPCスキャナを用いて、基体を走査するステップを含む基体の検査方法が提供される。
【0007】
本発明は、購入されたままの状態でまたはごくわずかな修正でネガ撮像性能を有するPCスキャナを用いて行われる。本明細書で用いられるとき、PCスキャナという用語は、パーソナルコンピュータに対する周辺デバイスとして、動作され、制御される撮像デバイスを意味するものとする。大部分の標準的な撮像PCスキャナは、白色光によって走査対象のドキュメントを照射し、ドキュメントから反射された光を検出するために、ドキュメントに対して直線検出器アレイを走査する。ネガ画像スキャナは、ネガなどのアイテムによって透過される光を検出するように配置され、したがって、透過光の検出用の光源に対して配置される少なくとも1つの検出器アレイを有する。そのようなスキャナが十分に高い解像度を有するのであれば、結果として生じる画像情報を用いて、種々の材料特性を決定することができる。従来のスキャナを用いることは、容易に利用可能なスキャナを用いたきわめて低コストの解決策を明確に可能にする。反射モードおよび透過モードの両方の撮像を可能にするスキャナがますます利用可能であり、そのようなスキャナは、透過および反射の両方において画像を取得するために、本発明において用いられ得る。
【0008】
米国特許第2003/0095252号明細書は、ウェハの欠陥解析のために、フラットベッド、すなわち、反射モードのスキャナが用いられ得るが、実際には欠陥の位置を特定するために表示され得る標準的な反射画像を簡単に記録することを教示している。本発明の方法は、層厚、表面の反りまたは曲率、屈折率、歪みなどの少なくとも1つの物理的特性を決定するように、基体を透過する光を用いる。本発明より前に、当業者は、PCスキャナがウェハなどの基体の厚さまたは曲率を測定するための機器の適切な構成要素であるとは考えていなかった。しかし、本発明者らは、スキャナの使用によって収集される情報は、有用なウェハの特徴付けを可能にするほど十分であることを認識していた。
【0009】
好都合なことに、PCスキャナの検出器アレイは、1つまたは複数の異なる波長で、例えば、赤色光、青色光および緑色光に対応する波長で、光を受光する複数の素子を含む。少なくともいくつかの検出器素子はまた、赤外線の強度を検出してもよい。本明細書で用いられるとき、光という用語は、可視放射のほか、非可視放射、例えば、赤外線および紫外線を含むものとすることに留意されたい。白色光という用語は、光源が広い連続発光スペクトルを有するか、または可視スペクトルの少なくとも赤色部分、緑色部分および青色部分において強い輝線からなる可能性があることを意味する。
【0010】
したがって、本発明は、基体を照射するための白色光源を用い、基体を透過する放射の強度を検出する。検出器アレイは、異なる波長で強度を検出し、受光強度における波長依存性差は、種々の材料特性またはデバイス特性を決定するために用いられ得る。基体は、デバイス作製において用いられるような半導体ウェハであってもよい。基体はまた、光学薄膜または任意の他の光学構造、例えば、ディスプレイであってもよい。
【0011】
本発明の方法は、基体を透過する少なくともいくつかの光を必要とし、したがって、基体は、照射波長で少なくとも部分的に透明でなければならない。一部の半導体基体は、可視波長または近赤外波長で透明であり、例えば、SiC、Al2O3、GaN、AlNおよびInNであり、したがって、この方法を有用に適用することができる。スキャナの光源および検出器アレイは、特定の基体またはウェハが透明である1つまたは複数の非可視波長で動作し、透過光の強度を検出可能にするように構成されてもよい。これは、GaAs、InPまたはCdSeなどの材料の場合に有用である可能性がある。ウェハを透過する光の測定は、その表面だけでなく、ウェハの体積を検査することを可能にする。これは、ウェハにおける欠陥に関する情報を明らかにすることができ、欠陥の位置を特定し、欠陥密度を評価することを可能にする。
【0012】
透明なウェハはまた、ウェハから反射または散乱される放射を測定することによって、検査され得る。本発明の方法と共に用いられる反射/散乱に基づく撮像は、ウェハに関するさらな情報を明らかにすることができる。
【0013】
ウェハの厚さはまた、異なる波長で記録される強度を比較することによって、決定されることもできる。ウェハを透過中の光は、ウェハ/空気の界面およびウェハ内の任意の界面から反射される。ウェハは、ファブリ・ペロエタロンを効果的に形成し、したがって、デバイスから透過される光の強度は、特定の波長で光学厚さに左右される。異なる波長間の強度差を見ることによって、ウェハの絶対厚さを決定することができる。1つの波長で見る場合であっても、厚さの変動を決定することができる。さらに、未知層の屈折率および吸収率などの光学定数もまた、決定されてもよい。
【0014】
当業者が認識しているように、ウェハを透過する放射は、ウェハを直接的に透過するいくつかの放射を含む。この放射はまた、前部ウェハ/空気界面から反射され、ウェハから出る前に後部ウェハ/空気界面から再び反射されるいくつかの放射も含む。この二度反射される放射は、透過されるように向けられる放射と干渉する。干渉は当然のことながら、光路差および特定の波長に応じて、強め合ってもよく、または弱め合ってもよい。光路差は、入射角と共に変化し、したがって、任意の狭い波長帯域で見たときに、干渉縞が見える可能性がある。波長の1つの狭帯域のみを用いることにより、ウェハの相対厚さのみを決定することができる。しかし、異なるチャネルで異なる画像を見ることによって、すなわち、検出器アレイの赤色チャネル、緑色チャネルおよび青色チャネルによって形成される各画像を個別に取得することによって、各波長に関する干渉縞の間隔を測定し、したがって、絶対厚さを決定することができる。したがって、本発明は、簡単なスキャナを用いてウェハの絶対厚さを決定する方法を提供する。
【0015】
同一の技術は、表面の曲率を決定するために用いられ得る。ウェハが、スキャナのガラス表面または好ましくはオプティカルフラットの知られている曲率の透明の表面の上に配置される場合には、オプティカルフラットとウェハとの間の任意の間隙は、エタロン自体として作用する。したがって、表面の曲率に起因する干渉縞もまた、生成され、検出および測定され得る。
【0016】
方法は、ウェハ曲率の大きさ、基体厚さにおける変動、エピ層厚さにおける変動、表面微粒子および/またはかき傷の密度および位置および/またはマイクロパイプおよび結晶の傾きなどの結晶学的欠陥の密度のうちの少なくとも1つを決定するために、検出された強度を用いることを伴い得る。
【0017】
方法は、特定の偏光の放射を受光するためだけに、PCスキャナの検出器アレイを配置するステップを伴い得る。方法はまた、偏光された放射によって、ウェハを照射することを伴い得る。これは、好都合なことに、光源とウェハとの間に偏光子を配置することによって、および/またはウェハと検出器アレイとの間に偏光子を配置することによって達成され得る。偏光子は、一致した構成において光路に配置されてもよく、すなわち、両方の偏光子が、同一の偏光を通過可能にしてもよく、または交差した構成において配置されてもよく、またはそれらの間に任意の変化があってもよい。光路において交差した偏光子の使用のために、複屈折に起因してコントラストを生じることができ、ウェハにおいて存在する歪みに関する有用な情報を生じることができる。これは、SiCウェハの場合に特に有用である。
【0018】
本発明は、半導体基体を撮像する場合に特に有用であり、材料成長/デバイス作製の任意の段階で用いられ得る。例えば、適度に欠陥がなく、許容される厚さおよび曲率であることを保証するために、基体は、任意のエピ層成長の前に検査されてもよい。エピ層成長後に、ウェハは、許容可能な成長が生じることを保証するために再検査されてもよい。ウェハはまた、種々の処理ステップ後に検査されてもよい。例えば、接点などを形成するために、金属トラックが堆積される場合には、正確な堆積が生じたことを保証するために、ウェハは、堆積および任意の必要なエッチング後に検査されてもよい。
【0019】
さらに、処理において各段階からの情報は、比較または照合され得る。例えば、処理の特定の段階において生じる欠陥の位置は、さらなる品質制御および/または処理ステップの情報を提供し得る前の段階から取得された局所的な欠陥、厚さの変動、歪みなどに関する情報と比較され得る。したがって、本発明はまた、基体の上に半導体デバイスを作製する方法を含んでもよく、上述したようにこの方法を用いて、少なくとも一度、半導体デバイスおよび/または基体を検査するステップを含む。
【0020】
しかし、本発明は、他の基体に適用可能である。例えば、反射防止コーティングなどの光学薄膜が、種々の用途において用いられ、この場合も同様に、厚さおよび欠陥密度が、有用性に影響を及ぼし得る。したがって、本発明は、任意の実質的に平面の基体の特性の検査に適用可能であり、このような基体は、本明細書の目的のために、ウェハと呼ばれるものとする。ウェハは、合成アイテムを含んでもよく、例えば、本発明は、厚さの変動、光学的変動、欠陥密度などに関して、液晶ディスプレイなどのディスプレイデバイスの品質を検査するために用いられてもよい。
【0021】
上述したように、本発明の方法は、好都合なことに、PCスキャナを用いて採用され得る。したがって、本発明は、ウェハの物理的特性を決定するために、透過モード撮像スキャナ周辺装置を有するパーソナルコンピュータの使用に関する。方法は、ウェハ厚さおよびウェハ表面曲率の一方を決定するステップを伴い得る。好都合なことに、パーソナルコンピュータは、スキャナによって収集されたデータからウェハ特性を自動的に決定するようにプログラムされる。
【0022】
白色光の使用が、異なる波長における強度の測定を可能にする点において好都合であり、大部分の標準的な市販のスキャナは、白色光源を用いるが、照射の波長を変更することが有用である可能性があるいくつかの用途がある。例えば、上述したように、複数の半導体基体は、赤外波長で透明であり、例えば、GaAs、InP、Si、GaSbおよびInSbであり、したがって、赤外波長における動作は、同一のウェハ全体の解析をこれらの基体に適用することを可能にする。多くの場合には、関心材料が、Siより大きなバンドギャップを有する場合には、本発明の方法は、スキャナの照射光源のみを修正することによって簡単に達成され得る。フィルムスキャナにおいて一般に用いられる検出器は、SiベースのCCDであるため、検出器は、1.1eVまでのIR放射に対して既に敏感である。1.1eV未満のバンドギャップを有する半導体の場合には、検出器もまた、修正される必要がある。
【0023】
別の実施形態において、半導体材料が用いられる場合には、照射光源のエネルギは、光ルミネセンスを励起するために、材料のバンドギャップを超えるように選択されてもよい。したがって、この波長における半導体の照射は、特定の波長または一連の波長でルミネセンスを生じる。ルミネセンスの強度は、ウェハの全領域において測定され、マッピングされ得る。場合によっては、例えば、InGaNデバイスにおいて、この光ルミネセンスのマッピングは、材料(例えば、青色)のバンドギャップを超える波長のみが通過されるように、光源の前に光学フィルタを挿入し、次に、より長い波長チャネル(例えば、赤色または緑色)において発せられた光ルミネセンスを検出することによって行われてもよい。ウェハが、ルミネセンスを励起するように電子的に刺激を与えられる場合に、スキャナの検出器はまた、照射光源を消し、次にウェハまたはデバイスを走査することによって、デバイスのエレクトロルミネセンスをマッピングするために有用に用いられてもよい。
【0024】
上述したように、本発明の方法は好都合なことに、PCスキャナを用いて実装されてもよい。本発明の別の態様において、ウェハを光学的に検査し、取得された画像データに基づいて、エピ層/ウェハの厚さおよびウェハ曲率のうちの少なくとも1つを決定するために、パーソナルコンピュータに接続されるスキャナを制御するためのコンピュータプログラムが提供される。本発明はまた、パーソナルコンピュータと、スキャナと、ウェハを光学的に検査するようにスキャナを制御するためのコンピュータプログラムとを含むウェハ検査のためのキットを提供する。
【0025】
上述したように、本発明の方法は、ウェハの物理的特性、特に層厚および/または曲率を決定する際に、PCスキャナの使用を可能にする。したがって、本発明の別の態様において、ウェハの画像を得るためにスキャナを用いるステップと、画像における干渉縞を検出して測定するステップと、上記測定から、上記ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定するステップとを含むウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定する方法が提供される。
【0026】
上記で用いられるように、ここで、スキャナという用語は、パーソナルコンピュータに接続可能な周辺デバイスである撮像デバイスを意味する。本発明のこの態様による方法は、反射モードまたは透過モードにおいて行われ得、したがって、スキャナは、フラットベッドドキュメント走査(反射撮像)型またはネガ撮像(透過撮像)型であってもよく、または好ましくは両方のモードにおいて動作可能なスキャナであってもよい。
【0027】
上述したように、ウェハを透過する放射は、干渉縞の形成を結果として生じるウェハ内で二度反射される放射と干渉する。反射(ウェハ自体は、少なくとも部分的に透明であるのであれば)において同じことが起こり、前部空気/ウェハ界面から反射される放射が、後部ウェハ/空気界面から反射される放射と干渉する。
【0028】
上述のように、本発明のこの態様による方法は好ましくは、スキャナの検出器アレイの各波長チャネルによって形成される画像を個別に解析することを伴う。この方法は、表面曲率を決定するために、オプティカルフラット上にウェハを撮像するステップを置くことを伴い得る。
【0029】
この方法はさらに、ウェハの屈折率を決定するステップを伴い得る。
【0030】
ウェハの複屈折および/または歪みに関する情報を決定するための偏光子の使用はまた、本発明の別の態様であり、透過モード撮像および反射モード撮像の両方において適用可能である。したがって、本発明の別の態様によれば、PCスキャナを用いたウェハを撮像する方法が提供され、少なくとも1つの偏光子が光源から検出器までの光路に位置付けられる。
【0031】
偏光によってウェハを照射するために、1つの偏光子が、光源とウェハとの間に位置付けられてもよい。一部の欠陥は、偏光に対する感度を有し、非偏光による撮像とは対照的に、偏光光源を用いて、より大きなコントラストを有するように際立ってもよい。方法は、1つの偏光状態の偏光によるウェハの1つの画像を撮影し、次に、異なる偏光状態の偏光を用いて、第2の画像を撮影することを伴い得る。すなわち、直線偏光子が用いられる場合には、画像は、第1の直線偏光を用いて撮影され、次に、直交する直線偏光を用いて撮影されてもよい。画像は、欠陥を特定するために比較されてもよい。
【0032】
方法は、光源とウェハとの間に1つの偏光子を位置付けて、ウェハと検出器との間に別の偏光子を位置付けることを伴い得る。透過モードを用いて、これは、ウェハのいずれかの側に1つの偏光子を位置付けることによって容易に達成され得る。方法は、直線偏光子を用いることを伴ってもよく、交差偏光子の間で撮像すること、すなわち、光源側の偏光子は、検出器側の偏光子の光に直交する直線偏光を有する光を透過するように配置されることを伴ってもよく、または整列された偏光子を通って撮像すること、すなわち、光源側偏光子および検出器側偏光子の両方が、同一の配向の偏光放射を透過するように配置されることを伴ってもよい。記録された画像は、ウェハの複屈折度および/またはウェハにおける歪みの量を決定するために解析され得る。当業者が認識しているように、歪みのあるウェハは、ウェハを通過する偏光を回転する可能性があり、したがって、交差偏光子を透過する光の量が、ウェハにおける歪みの量の尺度を与えて、歪みの位置を強調することができる。
【0033】
エレクトロルミネセンスおよび/または光ルミネセンスのためのスキャナの使用は、本発明の別の態様を構成する。したがって、本発明の別の態様によれば、スキャナを用いてウェハを撮像すると同時に、ウェハ内のルミネセンスに刺激を与えるステップを含むウェハの解析方法が提供される。刺激は、光ルミネセンスに刺激を与えるために、適切な波長を有する照射放射の使用によってもよい。あるいは、方法は、ウェハ内でエレクトロルミネセンスに電気的に刺激を与えることを伴ってもよい。電気的刺激が用いられる場合には、エレクトロルミネセンスのみが検出されるようにするために、スキャナの光源は、切断されてもよい。あるいは、ウェハは、刺激が与えられたルミネセンスに対して異なる波長の光源および記録された異なる波長における画像を用いて、従来どおり撮像されてもよい。本発明のこの態様は、光ルミネセンスおよび/またはエレクトロルミネセンスのマッピングをウェハ全体にわたって、迅速かつ簡単に生成することを可能にする。
【0034】
本発明は、以下の図面に関して一例としてのみここで記載される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の方法を用いたウェハの光学検査用の装置の概略を示す。
【図2a】炭化ケイ素層上の窒化ガリウムのX線トポグラフと、本発明の方法を用いて取得された同層の走査画像の比較を示す。
【図2b】炭化ケイ素層上の窒化ガリウムのX線トポグラフと、本発明の方法を用いて取得された同層の走査画像の比較を示す。
【図3a】2つの異なるサファイア基体の走査画像を示す。
【図3b】2つの異なるサファイア基体の走査画像を示す。
【図4】SiCウェハ上のGaNの拡大に関する走査画像を示す。
【図5a】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する赤色チャネル画像を示す。
【図5b】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する緑色チャネル画像を示す。
【図5c】炭化ケイ素ウェハ上の窒化ガリウムに関する青色チャネル画像を示す。
【図6】Siウェハ上のGaNの走査画像を示す。
【図7】その上で処理されるデバイス構造を有するSi基体上のGaNの走査画像を示す。
【図8】交差直線偏光子の間で取得された走査画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1を参照すると、パーソナルコンピュータ2が、スキャナ周辺装置4に接続される。スキャナは、標準的なドキュメントおよびフィルムのネガまたはスライドの両方の走査を可能にするように設計された任意の市販のカラースキャナであってもよい。しかし、ウェハの有用な走査は、反射モードでドキュメント撮像を撮像するためのフラットベッドスキャナを用いて行われてもよく、またはあるいは透過モードで撮像するネガスキャナを用いて行われてもよい。2000ドット/インチのスキャナ解像度は、30μmのスケールのウェハ特徴部の特定を可能にするが、より高い解像度のスキャナは、約10から8μmの解像度のデータを生じる4800dpiおよび6400dpiの解像度が利用可能である。明らかに、フィルムスキャナ技術が開発されると、より高い解像度が、利用可能になり、より高い解像度でウェハの有用な撮像を可能にする。
【0037】
スキャナは、通常のA4サイズのスキャナであってもよい。例えば、Canon 9950FまたはEpson Perfect V700 Photoである。A3サイズのドキュメントを撮像するのに適したフラットベッドスキャナもまた、利用可能であり、300mmケイ素などのより大きな面積のウェハの撮像を可能にするために用いられてもよい。例えば、Epson Expression 10000 A3フラットベッドスキャナである。
【0038】
コンピュータ2は、ウェハ6の画像を取得するために、スキャナ4を制御するようにプログラムされる。ウェハは、標準的なスキャナ撮像表面の上に置かれてもよく、または優先的にガラスが、スキャナベッドから除去されて、特定のウェハ用のカスタムホルダと交換されてもよい。ガラスを除去することによって、ウェハの汚染を回避することができ、微粒子、かき傷またはガラスからの反射に起因する影響が除去される。ウェハは、例えば、炭化ケイ素、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウムなどの可視波長で実質的に透明である半導体ウェハであってもよい。あるいは、ウェハは、ヒ化ガリウム、ケイ素、アンチモン化ガリウム、ヒ化インジウム、アンチモン化インジウム、リン化インジウム、リン化ガリウムまたは可視波長で透明でない任意の共通の半導体ウェハであってもよい。
【0039】
直径150mmまでまたはそれより大きいウェハは、標準的な市販のスキャナで容易に撮像されてもよい。より大きなウェハサイズを撮像するために用いることが可能なより大きな面積のスキャナが利用可能である。ウェハの厚さは、厚さが約25mmまでであってもよいが、より厚いウェハの場合には、ウェハの一部は、検出器の焦点面の外側であるため、得られる情報は制限される可能性がある。
【0040】
当業者が画像を取得するために認識しているように、スキャナは、蛍光水銀灯を用いられるスキャナ撮像表面の領域を照射する。この光源は、白色光源であり、可視スペクトルの赤色部分、緑色部分および青色部分における特定の波長、例えば、611nm、543nmおよび434nmで強い可干渉スペクトル線を生成するが、正確な波長は、製品ごとに異なってもよい。光源はまた、赤色、緑色および青色において類似の波長で発する発光ダイオードのアレイまたはキセノンアーク灯からなってもよい。約815nmで動作するIR光源はまた、フィルムネガにおける欠陥(かき傷の検出)の補正のために、スキャナに含まれることがよくある。このIR光源はまた、半導体ウェハを撮像するために有用に採用されてもよい。
【0041】
撮像領域が照射されるため、走査ヘッドは、撮像領域に対して移動される。走査ヘッドは、赤色光、緑色光および青色光を検出するために配置される個別のアレイを有する直線領域に取り付けられるCCDのアレイを含有する。また、赤外線受光アレイであってもよい。
【0042】
各検出器アレイは、特定の波長帯域において走査領域から反射(散乱)または透過される放射の強度を測定し、効果的に3つ(またはIRを含めて4つ)の画像が、生成される。
【0043】
図2aは、厚さ約300μmであるSiCウェハ上の50mmGaNのX線トポグラフを示す。当業者が十分に認識しているように、X線トポグラフィは、結晶質材料の体積マッピング用のよく知られている撮像技術である。X線トポグラフィは、良好な品質画像を与えることができ、結晶の欠陥の位置および性質を明らかにするが、X線トポグラフを取得することは、専用の機器を必要とし、多大な時間がかかる。完全なウェハのX線トポグラフは、何時間にもわたって撮影することができる。
【0044】
図2bは、本発明によるスキャナを用いて撮像されるSiCウェハ上の同一のGaNを示す。画像は、ウェハを透過する光の画像であり、すべての3つのチャネル、すなわち、赤色、緑色および青色から形成され、したがって、カラー画像を表す。走査画像における特徴は、X線トポグラフにおける結晶学的欠陥と直接的に相関があってもよいことが分かる。図2bの画像は、120秒未満で取得された。
【0045】
したがって、当業者が、光学検査工具としてPCスキャナのことを考えず、そのようなスキャナは有用な情報を生成するのに使用可能でないという事実にもかかわらず、本発明者らは、有用な情報が高速および低コストの態様で得られ得ることを示している。
【0046】
図3aおよび図3bは、その上に形成される窒化ガリウム層を有する2つの異なるサファイア基体の反射走査画像を示す。これらは、緑色チャネルのみからの強度データを用いて、スキャナのガラスを経てウェハを撮像することによって生成された画像である。画像において見られる縞は、水銀灯光源の強い543nmの輝線の干渉から生成される。両方の画像において見られる高頻度の縞は、ウェハ表面およびスキャナのガラス基板で生じる反射に起因し、したがって、ガラスおよび/またはウェハ曲率を超えるウェハの表面の高さを表す。したがって、干渉縞の間隔を測定し、543nmとして照射の波長を取得することによって、曲率の度合いを推定することができる。図3aにおいて示されるウェハの場合には、曲率半径は、約6m(凸面)であると計算され、図3bにおいて示されるウェハの場合には、曲率半径は、x方向において約10mであり、y方向において23mであるように計算され得る。
【0047】
一部の低頻度の縞はまた、ウェハ表面からの反射とGaN/サファイア界面との間の干渉に起因して、両方の画像において見られ得る。これは、GaN層の厚さの変化のマップを与える。また、波長を543nmとして、GaNの場合には屈折率2.4とすると、明るい干渉縞から暗い干渉縞への移行は、約40nmの厚さの変化に対応する。
【0048】
したがって、種々のチャネルからの情報を用いて、ウェハおよびその上に形成されるエピ層の寸法を表示することができることが分かっている。
【0049】
図4は、特定の面積の拡大に関するSiCウェハ上のGaNの画像を示す。この場合には、GaNエピ層の厚さにおける小さな変動は、アイランド型成長モードに起因して、ウェハのいくつかの領域において見られる。これらのアイランドは、約30μmにわたり、高さ30nmである。本発明は、半導体層の表面モルフォロジに関する詳細な情報と、このモルフォロジが、完全なウェハにわたってどのように変化するかについての詳細な情報を獲得するために用いられ得ることが分かっている。今度は、この情報は、成長変数の情報を提供して修正し、デバイス性能およびウェハにわたる歩留まりにおける変動と相関させるために用いられてもよい。
【0050】
また、異なるチャネルからのデータを比較することも可能である。図5aは、赤色チャネルよって記録されたSiC基体上のGaN層の透過光の強度を示す。図5bおよび図5cは、同一のウェハに関して、緑色チャネルおよび青色チャネルの場合の同一の強度の画像を示す。3つの画像における干渉縞の間隔は、赤色チャネルでは611nm、緑色チャネルでは543nm、青色チャネルでは434nmという波長の異なりに起因して異なる。干渉縞の間隔における差は、GaNエピ層の絶対厚さのほか、屈折率などのその光学定数を決定するために用いられ得る。さらに、欠陥に関してカラーチャネルにおける異なるコントラストを用いて、特定の欠陥タイプを分類して特定してもよい。
【0051】
図6は、Siウェハ上のGaNの走査画像を示す。Si基体は、用いられる波長において非透明であるために、この画像は、反射モードで収集される。明らかに、成長中に導入される歪みに起因して、GaN層に生じる亀裂である線欠陥のネットワークが、画像において見られる。これらの特徴は、ウェハ表面から反射される光を散乱するという事実に起因して、撮像される。この画像はまた、欠陥マップおよび密度もまた、非透明なウェハ上に生成され得ることを示すウェハ表面における微粒子に起因して、白色コントラストの点を示す。
【0052】
図1に戻って参照すると、コンピュータ2は、スキャナ4を制御し、スキャナ4は、反射型スキャナまたは透過型スキャナのいずれであってもよく、ウェハの画像を撮影する。ウェハの画像を取得すると、コンピュータは、種々の画像処理技術を適用することができる。ウェハにおける欠陥は、すべての3つのチャネルの画像における別個のコントラストの変動の外観によって特定され得る。類似の欠陥の領域は、オペレータに対して強調され得、または欠陥およびそのサイズまたはタイプの計数を実現することができ、欠陥密度が与えられてもよい。さらに、画像における任意の干渉縞パターンは、特定され、干渉縞の間隔/厚さが決定されてもよい。干渉縞の間隔を決定すると、ウェハ/基体の厚さまたは光学定数は、各チャネルの波長の知識を用いて、決定されて、ウェハにわたってマッピングされ得る。
【0053】
本発明はまた、その上で処理するいくつかのデバイスを有する走査ウェハに適用することもできる。画像は、エッチングステップ後に残っている残留物などのデバイス構造における任意の欠陥または不正確なデバイス作製を検出するために、処理されたウェハから得ることも可能である。そのような撮像は、品質を保証するために、処理段階において便宜上の休止として実行されてもよい。図7は、デバイス処理によるSiウェハにおけるGaNの走査画像を示す。画像は、電気結果と相関されてもよいデバイスの間隙におけるデブリの証拠を示し、短絡回路として現れることになる。レジスト残留物の証拠もまた、見られ得る。
【0054】
ウェハはまた、デバイス処理前またはデバイス処理中に走査されてもよい。デバイス構造の故障または他の欠陥の任意の領域は、特定されてもよい。特定の基体特徴部と同様に、欠陥領域を相関することが可能であってもよく、したがって、歩留まりを改善するために、将来のデバイス処理または選別処理に情報を提供することができる。
【0055】
ウェハはまた、ウェハの物理的特性に関するさらなる情報を提供するために、1つまたは複数の偏光子を用いて撮像されてもよい。例えば、直線偏光子は、光源とウェハとの間に置かれ、偏光によってウェハを照射してもよい。偏光子の配向は、直交する配向の間で時間ごとに変化してもよい。一部のウェハ特徴部は、特定の偏光応答を有してもよく、したがって、ウェハが偏光によって照射されるときに、より明白に特定されてもよい。
【0056】
ウェハの複屈折およびウェハ内の歪み領域に関する情報はまた、2つの交差偏光子、すなわち、ウェハのそれぞれの側に配置される直線偏光子の間でウェハを撮像することによって決定されてもよい。2つの偏光子は、異なる偏光配向の光を透過するように配置される。偏光子は、直交構成に配置されてもよく、その結果、一方の偏光子は、他方の偏光子によって発せられた光に対して直交偏光を有する光を透過する。図8は、交差直交偏光子を用いて、透過モードで撮影された直径76mmのSiCウェハの走査画像を示す。検出器に達する光のみが、ウェハとの相互作用に起因して偏光の方向が変化した光である。当業者は、ウェハにおける歪みが、そのような偏光回転を生じる可能性があり、したがって、画像は、ウェハにおいて存在する歪みの量および歪み領域の位置を示すことを認識されよう。欠陥はまた、偏光シフトを生じてもよく、したがって、欠陥位置もまた、明確に現れる。場合によっては、直交交差偏光子が有用であるのに対して、他の整列、例えば、45°または何か他の量だけずれた偏光軸を有する偏光子または両方の偏光子が整列された偏光軸を有する整列された偏光子を用いてもよい。
【0057】
したがって、本発明は、市販のスキャナを用いたウェハ検査に対して簡単で低コストの解決策を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体を透過する光の強度を記録するように、ネガ画像走査性能を有するPCスキャナにより基体を走査するステップを含む、基体の検査方法。
【請求項2】
PCスキャナが、異なる波長で光を受光する複数の素子を有する検出器アレイを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基体が、半導体ウェハである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
基体が、光学薄膜である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
基体が、ディスプレイデバイスである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
基体が、少なくとも1つのエピ層である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
基体が、可視波長で実質的に透明である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
基体が、赤外波長で実質的に透明であり、方法が、赤外線を用いて基体を照射することを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
基体が、SiC、Al2O3、GaN、AlN、InN、STO、Si、Ge、MgO、GaP、AlP、ZnSe、CdTe、ZnTe、CdSe、GaAs、InP、InSb、GaSb、AlSb、InAs、AlAs、SiO2の1つから形成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
記録された強度パターンにおける干渉縞を特定し、干渉縞を測定するステップとを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
異なる波長で記録された強度を比較するステップを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
基体およびエピ層の厚さまたは光学定数が、異なる波長における強度を比較することによって決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
検出された強度を用いて、ウェハ曲率の大きさ、基体厚さにおける変動、ウェハ表面モルフォロジ、エピ層厚における変動、表面微粒子および/またはかき傷の密度および位置および/またはマイクロパイプおよび結晶の傾きなどの結晶学的欠陥の密度のうちの少なくとも1つを決定する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
特定の偏光の放射を受光するためだけに、PCスキャナの検出器アレイを配置するステップを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
偏光放射によって基体を照射するステップを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
PCスキャナの光源と基体との間に偏光子を配置するステップおよび/または基体とPCスキャナの検出器アレイとの間に偏光子を配置するステップを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
偏光子が、交差構造において光路に配置される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
基体が、その上に作製される少なくとも一部のデバイス構造を有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定する方法であって、ウェハの画像を得るためにPCスキャナを用いるステップと、画像における干渉縞を検出して測定するステップと、前記測定から前記ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定するステップとを含む、方法。
【請求項20】
PCスキャナが、反射モードにおいてウェハの画像を得る、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
PCスキャナが、フラットベッドスキャナである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
スキャナ検出器アレイの各波長チャネルによって個別に形成される画像を解析するステップをさらに含む、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
表面曲率を決定するためにオプティカルフラット上にウェハを撮像するステップを含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
ウェハの屈折率を決定するステップをさらに含む、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1つの偏光子が、光源から検出器までの光路に位置付けられるPCスキャナを用いてウェハを撮像する、方法。
【請求項26】
偏光子が、光源とウェハとの間に位置付けられ、偏光によってウェハを照射する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
1つの偏光状態の偏光によってウェハの1つの画像を撮影するステップと、次に、異なる偏光状態の偏光を用いて、第2の画像を撮影するステップとを含む、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
異なる偏光状態が、直交直線偏光である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
光源とウェハとの間の1つの偏光子を位置付け、ウェハと検出器との間に別の偏光子を位置付ける、請求項25から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
偏光子が、直線偏光子であり、交差偏光子構成において配置される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
記録された1つまたは各画像が、ウェハの複屈折度および/またはウェハにおける歪みの量を決定するために解析される、請求項25から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
PCスキャナを用いてウェハを撮像している間にウェハ内でルミネセンスに刺激を与えるステップを含む、ウェハの解析方法。
【請求項33】
ルミネセンスに刺激を与えるステップが、光ルミネセンスに刺激を与えるのに適切な波長を有する放射によってウェハを放射するステップを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
ルミネセンスに刺激を与えるステップが、ウェハ内でエレクトロルミネセンスに電気的に刺激を与えるステップを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
エレクトロルミネセンスのみが検出されるように、スキャナの光源が、画像取得中に切断される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
請求項1から35のいずれか一項に記載の方法を行うように配置されたスキャナを制御するためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
基体を透過する光の強度を記録するように、ネガ画像走査性能を有するPCスキャナにより基体を走査するステップを含む、基体の検査方法。
【請求項2】
PCスキャナが、異なる波長で光を受光する複数の素子を有する検出器アレイを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基体が、半導体ウェハである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
基体が、光学薄膜である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
基体が、ディスプレイデバイスである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
基体が、少なくとも1つのエピ層である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
基体が、可視波長で実質的に透明である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
基体が、赤外波長で実質的に透明であり、方法が、赤外線を用いて基体を照射することを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
基体が、SiC、Al2O3、GaN、AlN、InN、STO、Si、Ge、MgO、GaP、AlP、ZnSe、CdTe、ZnTe、CdSe、GaAs、InP、InSb、GaSb、AlSb、InAs、AlAs、SiO2の1つから形成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
記録された強度パターンにおける干渉縞を特定し、干渉縞を測定するステップとを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
異なる波長で記録された強度を比較するステップを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
基体およびエピ層の厚さまたは光学定数が、異なる波長における強度を比較することによって決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
検出された強度を用いて、ウェハ曲率の大きさ、基体厚さにおける変動、ウェハ表面モルフォロジ、エピ層厚における変動、表面微粒子および/またはかき傷の密度および位置および/またはマイクロパイプおよび結晶の傾きなどの結晶学的欠陥の密度のうちの少なくとも1つを決定する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
特定の偏光の放射を受光するためだけに、PCスキャナの検出器アレイを配置するステップを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
偏光放射によって基体を照射するステップを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
PCスキャナの光源と基体との間に偏光子を配置するステップおよび/または基体とPCスキャナの検出器アレイとの間に偏光子を配置するステップを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
偏光子が、交差構造において光路に配置される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
基体が、その上に作製される少なくとも一部のデバイス構造を有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定する方法であって、ウェハの画像を得るためにPCスキャナを用いるステップと、画像における干渉縞を検出して測定するステップと、前記測定から前記ウェハ層の厚さおよび/または曲率を決定するステップとを含む、方法。
【請求項20】
PCスキャナが、反射モードにおいてウェハの画像を得る、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
PCスキャナが、フラットベッドスキャナである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
スキャナ検出器アレイの各波長チャネルによって個別に形成される画像を解析するステップをさらに含む、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
表面曲率を決定するためにオプティカルフラット上にウェハを撮像するステップを含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
ウェハの屈折率を決定するステップをさらに含む、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1つの偏光子が、光源から検出器までの光路に位置付けられるPCスキャナを用いてウェハを撮像する、方法。
【請求項26】
偏光子が、光源とウェハとの間に位置付けられ、偏光によってウェハを照射する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
1つの偏光状態の偏光によってウェハの1つの画像を撮影するステップと、次に、異なる偏光状態の偏光を用いて、第2の画像を撮影するステップとを含む、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
異なる偏光状態が、直交直線偏光である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
光源とウェハとの間の1つの偏光子を位置付け、ウェハと検出器との間に別の偏光子を位置付ける、請求項25から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
偏光子が、直線偏光子であり、交差偏光子構成において配置される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
記録された1つまたは各画像が、ウェハの複屈折度および/またはウェハにおける歪みの量を決定するために解析される、請求項25から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
PCスキャナを用いてウェハを撮像している間にウェハ内でルミネセンスに刺激を与えるステップを含む、ウェハの解析方法。
【請求項33】
ルミネセンスに刺激を与えるステップが、光ルミネセンスに刺激を与えるのに適切な波長を有する放射によってウェハを放射するステップを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
ルミネセンスに刺激を与えるステップが、ウェハ内でエレクトロルミネセンスに電気的に刺激を与えるステップを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
エレクトロルミネセンスのみが検出されるように、スキャナの光源が、画像取得中に切断される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
請求項1から35のいずれか一項に記載の方法を行うように配置されたスキャナを制御するためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2009−540284(P2009−540284A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513750(P2009−513750)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002036
【国際公開番号】WO2007/141496
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(501352882)キネテイツク・リミテツド (93)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002036
【国際公開番号】WO2007/141496
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(501352882)キネテイツク・リミテツド (93)
【Fターム(参考)】
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