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光学活性エポキシ化合物の製造方法
説明

光学活性エポキシ化合物の製造方法

【課題】光学活性エポキシ化合物の新規な製造方法の提供。
【解決手段】脱水剤の存在下、酸化剤と分子内に二重結合を有する不飽和化合物を反応させる工程を含み、トリスフェノールアミン配位子のフェノール骨格部分にビナフチル骨格及び軸不斉を有する骨格を導入することにより、トリスフェノールアミン配位子の骨格に起因するプロペラ型不斉のラセミ化を抑制する。さらに、光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体を用いて、高い選択性で光学活性エポキシ化学物を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学活性エポキシ化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光学活性エポキシ化合物は医薬、農薬又は電子材料等の製造中間体として良く用いられていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、トリスフェノールアミン配位子と、チタン、ジルコニウム及びハフニウム等の4族の金属からなる錯体に関する記述があり、さらに、トリスフェノールアミン配位子からなるC3対称の三方両錐形の錯体は、プロペラ型不斉を有することが記載されている(例
えば、非特許文献1)。該錯体を触媒として用いたラクチドの開環重合に関する報告がある(例えば、非特許文献2−4参照)。
【0004】
トリスフェノールアミン配位子を有する錯体を触媒として用い、酸化反応を実施した例としては、トリスフェノールアミン配位子を有するチタン錯体を触媒に用いて、スルホキシド化合物を製造する報告(例えば、非特許文献5参照)、第2級アミン化合物からニトロン化合物を製造する報告(例えば、非特許文献6参照)等がある。さらに低エナンチオ選択性であるが、光学活性スルホキシド化合物を製造する報告がある(例えば、非特許文献7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第03/087037号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Dalton.Trans. 2009年,5265貢
【非特許文献2】Polymer Preprints 2007年,48(2)巻,881貢
【非特許文献3】Chem.Commun. 2008年,1293貢
【非特許文献4】PMSE Preprints 2009年,100巻,573貢
【非特許文献5】Org.Lett. 2007年,9巻,21貢
【非特許文献6】Adv.Synth.Catal. 2008年,350巻,2503貢
【非特許文献7】Dalton.Trans. 2009年,10169貢
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
トリスフェノールアミン配位子について、C3対称の三方両錐形の錯体は、プロペラ型
不斉を有することが知られている。しかし、そのラセミ化の活性化エネルギーが低いことから、各エナンチオマーを分離して不斉触媒として利用することは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の課題解決を目標に鋭意研究を重ねた結果、トリスフェノールアミン配位子のフェノール骨格部分にビナフチル骨格及び軸不斉を有する骨格を導入することにより、トリスフェノールアミン配位子の骨格に起因するプロペラ型不斉のラセミ化を抑制できることを見出した。さらに、光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体を用いて不斉エポキシ化反応を検討した結果、高いエナンチオ選択性で光学活
性エポキシ化合物を製造できることを見い出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は下記〔1〕〜〔16〕に関するものである。
【0010】
〔1〕
光学活性エポキシ化合物の製造方法であって、脱水剤の存在下、酸化剤と分子内に二重結合を有する不飽和化合物を反応させる工程を含み、該工程において
式(1):
【化1】

[式中、Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
1は、ヒドロキシ基、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至3の整数を表す。]
で表される光学活性ハフニウム錯体を触媒として使用することを特徴とする、製造方法。
〔2〕
式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体が、式(12−1)又は式(12−2):
【化2】

[式中、Ar及びT1は〔1〕に記載の定義と同じ意味を表す。]で表される光学活性ハ
フニウム錯体である、〔1〕に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔3〕
Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは、C1〜C6アルキル基を表し、
1は、ヒドロキシ基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至2の整数を表す、〔1〕又は〔2〕に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔4〕
光学活性エポキシ化合物の製造方法であって、脱水剤の存在下、酸化剤と分子内に二重結合を有する不飽和化合物を反応させる工程を含み、該工程において
式(2):
【化3】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アル
コキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表されるトリスナフトールアミン配位子と、ハフニウムテトラt−ブトキシドを塩化メチレン中で反応させることによって得られる光学活性ハフニウム錯体を、触媒として使用することを特徴とする、製造方法。
〔5〕
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、〔4〕に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔6〕
酸化剤として、尿素―過酸化水素付加体を用いる、〔1〕乃至〔5〕のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔7〕
脱水剤として、硫酸マグネシウムを用いる、〔1〕乃至〔6〕のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔8〕
分子内に二重結合を有する不飽和化合物が、式(A):
【化4】

[式中、Ra、Rb、Rc及びRdは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はC2〜C4アルケニル基を表し、
eは、水素原子を表し、
fは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、
あるいは、ReとRfとが互いに一緒になって、メチレン基、エチレン基又はトリメチレン基を形成してもよく、
gは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、
hは、水素原子を表す。]で表される不飽和化合物であり、得られる光学活性エポキ
シ化合物が式(B):
【化5】

[式中のRa、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhは、前記と同じ意味を表し、*はキラル中心を表す。]
で表される光学活性エポキシ化合物である、〔1〕乃至〔7〕のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
〔9〕
式(1):
【化6】

[式中、Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
1は、ヒドロキシ基、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至3の整数を表す。]で表される光学活性ハフニウム錯体。
〔10〕
式(12−1)又は式(12−2):
【化7】

[式中、Ar及びT1は〔9〕に記載の定義と同じ意味を表す。]で表される、〔9〕に
記載の式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体。
〔11〕
Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは、C1〜C6アルキル基を表し、
1は、ヒドロキシ基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至2の整数を表す、〔9〕又は〔10〕に記載の光学活性ハフニウム錯体。
〔12〕
式(2):
【化8】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子。
〔13〕
式(22−1)又は式(22−2):
【化9】

(式中、Ar’は、〔12〕に記載の定義と同じ意味を表す。)で表される、〔12〕に
記載の式(2)で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子。
〔14〕
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、〔12〕又は〔13〕に記載の光学活性トリスナフトールアミン配位子。
〔15〕
式(2):
【化10】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表されるトリスナフトールアミン配位子と、ハフニウムテトラt−ブトキシドを塩化メチレン中で反応させることによって得られる、光学活性ハフニウム錯体。
〔16〕
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、〔15〕に記載の光学活性ハフニウム錯体。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、プロペラ型不斉を有する新規な光学活性触媒を使用し、不斉エポキシ化反応を行なうことにより、高いエナンチオ選択性で光学活性エポキシ化合物を製造できる。さらに本発明で得られる光学活性エポキシ化合物は、高血圧症、喘息症等の治療に有効な化合物の光学活性医薬中間体として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書中の「n」はノルマルを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「m」はメタを意味する。本明細書中の(R)及び(S)は、中心性キラリティーが存在するキラルな分子の立体配置を表示するものである。本明細書中の(aR)及び(aS)は、軸性キラリティーが存在するキラルな分子の立体配置を表示するものである。本明細書中の(Z)及び(E)は、二重結合でつながれた分子の平面部分内で二重結合をつく
る原子に結合した基のうち、順位則上位のものが反対側に出ているときを(E)として、同じ側に出ているときを(Z)として、立体化学を表示するものである。
【0013】
本明細書中の「MeOH」はメタノールを、「THF」はテトラヒドロフランを、「CH3CN」はアセトニトリルを、「CH2Cl2」はジクロロメタンを、「UHP」は尿素
―過酸化水素付加体を、「MgSO4」は無水硫酸マグネシウムを意味する。
【0014】
本明細書におけるC1〜C6アルキル基の表記は、炭素原子数が1乃至6個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素から水素1原子が失われて生ずる1価の基を表し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基及びイソヘキシル基等が具体例として挙げられる。
【0015】
本明細書におけるC1〜C6ハロアルキル基の表記は、炭素原子に結合した水素原子が、後述するハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数が1乃至6個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素から水素1原子が失われて生ずる1価の基を表す。このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基及びノナフルオロブチル基等が具体例として挙げられる。
【0016】
本明細書におけるC1〜C4アルコキシ基の表記は、炭素原子数が1乃至4個よりなる前記の意味であるアルキル基が、酸素と結合した形の1価の基を表し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基及びt−ブトキシ基等が具体例として挙げられる。
【0017】
本明細書におけるC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基の表記は、(C1〜C4)アルコキシ基に存在する任意の水素原子の1つが、C1〜C4アルコキシ基によって置換された基を表し、例えば2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、1−メトキシ−2−メチル−2−プロポキシ基及び1−エトキシ−2−メチル−2−プロポキシ基等が具体例として挙げられる。
【0018】
本明細書におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。尚、本明細書におけるハロの表記もこれらのハロゲン原子を表す。
【0019】
本明細書におけるC2〜C4アルケニル基の表記は、炭素原子数が2乃至4個よりなる二重結合をもつ直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素から水素1原子が失われて生ずる1価の基を表し、例えばビニル基、アリル基、イソプロペニル基、(E)−プロパ−1−エン−1−イル基、(Z)−プロパ−1−エン−1−イル基、プロパジエン−1−イル基、(E)−ブタ−1−エン−1−イル基、(Z)−ブタ−1−エン−1−イル基、(E)−ブ
タ−2−エン−1−イル基、(Z)−ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチリデンプロピル基、(E)−1−メチルプロパ−1−エン−1−イル基、(Z)−1−メチルプロパ−1−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、(E)−ブタ−1,2−ジエン−1−イル基、(Z)−ブタ−1,2−ジエン−1−イル基、ブタ−1,3−ジエン−1−イル基、ブタ−2,3−ジエン−1−イル基、1−メチリデンプロパ−2−エン−1−イル基及び1−メチルプロパジエン−1−イル基等が具体例として挙げられる。
【0020】
本発明における、一般式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体について、詳細に説明する。
【0021】
本明細書における一般式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体は以下の構造を有する錯化合物である。
【0022】
【化11】

【0023】
上記式中、Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、Zは各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、T1は、ヒドロキシ基、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表し、p1は、1乃至3の整数を表す。
なお、p1が2又は3を表すとき、Zは同一であっても異なっていても良い。
好ましくはArがフェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、ZがC1
6アルキル基を表し、T1がヒドロキシ基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、p1が1乃至2の整数を表す。
これらアルキル基等の具体例は前述したものが挙げられる。
【0024】
上記式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体には、上記式(1)中の炭素原子の位置a位及びa’位の結合を軸とする、回転が規制された軸不斉に起因する光学活性体が存在する。軸不斉に起因する式(1)で表される光学活性体には、下記一般式(1−1)、
一般式(1−2)、一般式(1−3)及び一般式(1−4)[式中、Ar及びT1は、前
記と同じ意味を表す。]で表される錯化合物が含まれる。
【0025】
【化12】

【0026】
本発明における光学活性ハフニウム錯体とは、一般式(1−1)、一般式(1−2)、一般式(1−3)又は一般式(1−4)で表される錯化合物であるか、若しくはこれらの化合物の任意の比率による混合物を表す。但し、一般式(1−1)と一般式(1−2)で表される錯化合物、又は一般式(1−3)と一般式(1−4)で表される錯化合物の1:1の比率の混合物を除く。
中でも一般式(1−1)又は式(1−2)で表される錯化合物が好ましい。
【0027】
次に本発明における、一般式(2)で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子について、詳細に説明する。
【0028】
本明細書における一般式(2)で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子は以下の構造を有する化合物である。
【0029】
【化13】

【0030】
上記式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、p2は、1乃至3の整数を表す。
なお、p2が2又は3を表すとき、Z’は同一であっても異なっていても良い。
好ましくは、Ar’がフェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、Z’がC1〜C6アルキル基を表し、p2が1乃至2の整数を表す。
またこれらアルキル基等の具体例は前述したものが挙げられる。
【0031】
上記式(2)で表される化合物には、上記式(2)中に示す炭素原子の位置a位及びa’位の結合を軸とする、回転が規制された軸不斉に起因する光学活性体が存在する。軸不斉に起因する式(2)で表される光学活性体には、下記一般式(2−1)、一般式(2−2)、一般式(2−3)及び一般式(2−4)[式中、Ar’は、前記と同じ意味を表す。]で表される化合物が含まれる。
【0032】
【化14】

【0033】
本発明における、光学活性トリスナフトールアミン配位子とは、一般式(2−1)、(2−2)、(2−3)又は(2−4)で表される化合物であるか、若しくはこれらの化合物の任意の比率による混合物を表す。但し、一般式(2−1)と一般式(2−2)で表される化合物、又は一般式(2−3)と一般式(2−4)で表される化合物の1:1の比率の混合物を除く。
中でも一般式(2−1)又は式(2−2)で表される化合物が好ましい。
【0034】
次に本発明の製造方法、すなわち前述の式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体を用いる不斉エポキシ化反応による、光学活性エポキシ化合物の製造方法について詳細に説明する。
【0035】
光学活性エポキシ化合物の製造方法
【化15】

【0036】
本発明において、一般式(1)[式中、Ar及びT1は、前記と同じ意味を表す。]で
表される光学活性ハフニウム錯体を触媒に用いて、脱水剤存在下で、酸化剤と一般式(A)で表される不飽和化合物を反応させることにより、一般式(B)で表される光学活性エポキシ化合物を得ることができる。
【0037】
上記式(A)及び式(B)中、Ra、Rb、Rc及びRdは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はC2〜C4アルケニル基を表し、Reは、水素原子を表し、Rfは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、あるいは、ReとRfとが互いに一緒になり、メチレン基、エチレン基又はトリメチレン基を形成してもよく、Rgは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、Rhは、水素原子を表し、*はキラル中心を表す。
これらアルキル基等の具体例は前述したものが挙げられる。
【0038】
本発明の不斉エポキシ化反応で使用する溶媒は、芳香族系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、又はエステル系溶媒が挙げられる。具体的には、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル等が挙げられ、好ましい溶媒としてハロゲン系溶媒が挙げられ、さらに好ましい溶媒としては、ジクロロメタンが挙げられる。
【0039】
本発明の不斉エポキシ化反応の反応温度は、特に限定されるものではないが、−78℃から溶媒の還流温度が挙げられ、好ましい反応温度としては−20℃から10℃が挙げられ、さらに好ましい温度としては−15℃から−5℃が挙げられる。
【0040】
本発明の不斉エポキシ化反応で使用する酸化剤は、特に限定されるものではないが、具体的にはヨードソベンゼン、次亜塩素酸ナトリウム、m−クロロ過安息香酸、オキソン(登録商標)(2KHSO5・KHSO4・K2SO4;カリウムイオン並びに過硫酸水素イオン、硫酸イオン及び硫酸水素イオンからなる複塩)、過酸化水素水、尿素―過酸化水素付加体(UHP)、N−メチルモルホリンオキシド(NMO)、t−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)、クメンヒドロペルオキシド(CHP)等が挙げられ、好ましい酸化剤としては尿素―過酸化水素付加体が挙げられる。
【0041】
本発明の不斉エポキシ化反応で使用する脱水剤は、特に限定されるものではないが、具体的には無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、無水ホウ酸、モレキュラシーブス等が挙げられ、好ましい脱水剤としては、無水硫酸マグネシウム又はモレキュラシーブスが挙げられ、さらに好ましい脱水剤としては、無水硫酸マグネシウムが挙げられる。
【0042】
本発明の光学活性エポキシ化合物の製造方法では、鏡像異性体の一方のみを高い選択率で製造することができる。すなわち、一般式(1):
【0043】
【化16】

[式中、Ar及びT1は、前記の定義と同じ意味を表す。]で表される光学活性ハフニウ
ム錯体のうち、例えば一般式(1−1)又は一般式(1−2):
【0044】
【化17】

【0045】
[式中、Ar及びT1は、前記の定義と同じ意味を表す。]で表される光学活性ハフニウ
ム錯体を触媒として使い分けて使用することで、前記一般式(B)で表される光学活性エポキシ化合物の両鏡像異性体を選択的に製造することができる。
【0046】
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有する一般式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体は、例えば次のようにして合成することができる。
【0047】
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有する光学活性ハフニウム錯体の製造方法
【0048】
【化18】

【0049】
すなわち、一般式(2)[式中、Ar’は前記と同じ意味を表す。]で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子と、一般式がHf(T24で表されるハフニウム化合物[式中、T2は各々独立して、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表す。アルキル基等の具体例は前述したものが挙げられる。]と
を反応させることにより、一般式(1)[式中、Ar及びT1は前記と同じ意味を表す。
]で表される光学活性ハフニウム錯体を合成することができる。
【0050】
ハフニウム化合物としては、ハフニウムテトライソプロポキシド、ハフニウムテトライソプロポキシドのイソプロピルアルコール付加物、ハフニウムテトラn−ブトキシド、ハフニウムテトラt−ブトキシド、テトラキス(1−メトキシ−2−メチル−2−プロポキシド)ハフニウム等が挙げられ、好ましいハフニウム化合物としては、ハフニウムテトラt−ブトキシドが挙げられる。ハフニウムテトラt−ブトキシドはAldrich社より試薬として入手できる。
【0051】
本光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体の製造で使用する溶媒は、芳香族系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒又はニトリル系溶媒が挙げられる。具体的には、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、好ましい溶媒としては、ハロゲン系溶媒が挙げられ、さらに好ましい溶媒としては、ジクロロメタンが挙げられる。
【0052】
なお、前記一般式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体及び一般式(2)で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子も、本発明の対象である。
そして前記光学活性トリスナフトールアミン配位子は、例えば次のようにして合成することができる。
【0053】
光学活性トリスナフトールアミン配位子の製造方法
【0054】
【化19】

【0055】
すなわち、一般式(3)[式中、Ar’は式(2)における定義と同じ意味を表す。]で表される化合物のフェノール性ヒドロキシ基を保護しているアリル基を脱保護することで、一般式(2)[式中、Ar’は前記と同じ意味を表す。]に表される化合物(配位子)を得ることができる。
【0056】
一般式(3)で表される化合物は、例えば次のようにして合成することができる。
【0057】
【化20】

【0058】
すなわち、文献記載(例えばTetrahedron 1994年,50(41)巻,11827貢)の公知化合物である一般式(5)[式中、Ar’は式(2)における定義と同じ意味を表す。]で表される化合物のヒドロキシ基を、アリル基で保護し、一般式(4)[式中、Ar’は式(2)における定義と同じ意味を表す。]で表される化合物に変換した後、酢酸アンモニウムを窒素源にする3度にわたる還元的アミノ化反応を行ない、一般式(3)[式中、Ar’は式(2)における定義と同じ意味を表す。]で表される化合物を得ることができる。
【実施例】
【0059】
以下に本発明の合成例を実施例として具体的に述べることで、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例のプロトン核磁気共鳴(1H NMR)分光法のケミカルシフト値は、基準物質
としてMe4Si(テトラメチルシラン)を用い、重クロロホルム溶媒中で、400MH
zにて測定した。
【0060】
[合成例]
合成例1−1
光学活性トリスナフトールアミン配位子(12−1)の合成
【0061】
【化21】

【0062】
反応容器中に化合物(13−1)(1.57g,1.21mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(30mg,0.026mmol)を、窒素雰囲気下にて、メタノール(10mL)及びテトラヒドロフラン(15mL)に溶解させた後、該反応混合物を室温で撹拌した。次に、該反応混合物中に、炭酸カリウム(502mg,3.63mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物に1mol/Lの塩酸を添加して、反応を停止させた。該反応混合物を、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を、水及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた粗生成物をヘキサン:酢酸エチル〔20:1〜9:1のグラジエント(体積比、以下同じである)〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物(12−1)1.16gを得た(収率81%)。得られた化合物(12−1)の1H NMRを以下に記載する。
【0063】
化合物(12−1)
1H NMR(ppm):
δ8.06-8.04(d,J=8.8Hz,3H),7.99-7.97(d,J=8.3Hz,3H),7.68-7.65(d,J=8.3Hz,3H),
7.53-7.43(m,9H),7.34-7.32(d,J=8.3Hz,3H),7.25-7.18(m,9H),7.11-7.09(m,3H),
6.71(s,6H),6.31(s,3H),3.49-3.45(d,J=13.2Hz,3H),3.32-3.28(d,J=13.2Hz,3H),
1.70(s,18H).
【0064】
合成例1−2及び合成例1−3
合成例1−1に記載されている同じ反応条件下で、出発原料、出発原料の使用量、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの使用量、メタノールの使用量、テトラヒドロフランの使用量、炭酸カリウムの使用量及び反応時間を変更して合成を実施した。出発原料、使用した化合物及びその使用量、反応時間、並びに目的生成物について下記に表す。表中のR1は前記一般式(3)で表される化合物におけるAr’位置の置換基を表す
。表中の「Pd(PPh34」はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、「MeOH」はメタノールを、「THF」はテトラヒドロフランを、「K2CO2」は炭酸カリウムを表す。
【0065】
【表1】

【0066】
結果を表2に記載する。
【0067】
【表2】

【0068】
得られた化合物(22−1)及び化合物(32−1)の1H NMRをそれぞれ記載す
る。
【0069】
化合物(22−1)
1H NMR(ppm):
δ8.04-8.02(d,J=8.3Hz,3H),7.96-7.94(d,J=7.8Hz,3H),7.64-7.62(d,J=8.3Hz,3H),
7.59-7.58(m,3H),7.49(s,3H),7.47-7.43(dd,J=7.3,7.3Hz,3H),7.33-7.31(d,J=8.8Hz,3H),7.23-7.12(m,9H),7.09-7.04(m,9H),6.71-6.63(m,9H),3.73-3.69(d,J=13.7Hz,3H),
3.33-3.30(d,J=13.7Hz,3H).
【0070】
化合物(32−1)
1H NMR(ppm):
δ8.04-8.01(d,J=8.2Hz,3H),7.97-7.94(d,J=7.9Hz,3H),7.64-7.61(m,3H),
7.58-7.55(m,3H),7.48-7.43(m,6H),7.33-7.16(d,J=8.3Hz,12H),7.09-7.05(m,3H),
6.98-6.95(d,J=7.9Hz,6H),6.54-6.51(d,J=7.9Hz,6H),3.61-3.56(d,J=13.2Hz,3H),
3.37-3.32(d,J=13.2Hz,3H),1.73(s,9H).
【0071】
合成例2−1
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)の合成
【0072】
【化22】

【0073】
窒素雰囲気下、化合物(12−1)(215.0mg,0.183mmol)をジクロロメタン(1.8mL)に溶解させた後、ハフニウムテトラt−ブトキシド(74.0μL,0.181mmol)を添加し、室温にて6時間撹拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去した後、100℃にて真空乾燥することで化合物(11−1)238.0mgを白色粉末状で得た(収率92%)。得られた化合物(11−1)の質量分析の測定結果を以下に記載する。
【0074】
化合物(11−1)
HRMS(ESI):[M]=[C9175HfNO4
m/z C8768HfNO4 [M−OtBu+H2O]+
計算値:1370.4614
実測値:1370.4624.
【0075】
合成例2−2
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(21−1)の合成
【0076】
【化23】

【0077】
窒素雰囲気下、化合物(22−1)(109.2mg,0.100mmol)をジクロロメタン(0.5mL)に溶解させた後、ハフニウムテトラt−ブトキシド(40.4μL,0.099mmol)を添加し、室温にて2時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物を氷浴で冷却した。次に沈殿物をろ取し、氷浴で冷却したジクロロメタンにて洗浄して化合物(21−1)111.0mgを白色粉末状で得た(収率83%)。得られた化合物(21−1)の質量分析の測定結果を以下に記載する。
【0078】
化合物(21−1)
HRMS(ESI):[M]=[C8563HfNO4
m/z C8154HfNO3 [M−OtBu]+
計算値:1268.3569
実測値:1268.3586.
【0079】
合成例2−3
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(31−1)の合成
【0080】
【化24】

【0081】
窒素雰囲気下、化合物(32−1)(113.4mg,0.100mmol)をジクロロメタン(0.5mL)に溶解させた後、ハフニウムテトラt−ブトキシド(40.4μ
L,0.099mmol)を添加し、室温にて1時間撹拌した。反応終了後、該反応混合物の沈殿物をろ取し、氷浴で冷却したジクロロメタンにて洗浄して化合物(31−1)108.0mgを白色粉末状で得た(収率79%)。得られた化合物(31−1)の質量分析の測定結果を以下に記載する。
【0082】
化合物(31−1)
HRMS(ESI):[M]=[C8869HfNO4
m/z C8460HfNO3 [M−OtBu]+
計算値:1310.4039
実測値:1310.4040.
【0083】
合成例3−1
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)を触媒に用いた、不斉エポキシ化反応による光学活性エポキシ化合物の製造
【0084】
【化25】

【0085】
反応容器中に光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)(28.5mg,0.020mmol)を窒素雰囲気下にて、ジクロロメタン:トルエン〔1:1(体積比)〕の混合溶媒(1.0mL)に溶解させた後、無水硫酸マグネシウム(50mg)と1,2−ジヒドロナフタレン(61)(52.2μL,0.400mmol)を添加し、該反応容器を−10℃の恒温槽に設置した。次に該反応混合物に尿素―過酸化水素付加体(UHP)(45.2mg,0.48mmol)を添加し、同温度で72時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物から一部サンプリングし、1H NMR(
400MHz,CDCl3)により、80%の転化率で目的生成物(62−1)が得られ
ていることを確認した。さらに該反応混合物から一部サンプリングし、ペンタン:ジエチルエーテル〔1:0〜20:1〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製を行なった後に、キラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALCEL OB−H)を搭載したHPLCにより、目的生成物(62−1)の鏡像異性体過剰率が86%eeであることを決定した。HPLCとは高速液体クロマトマトグラフィーである。
【0086】
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99:1(体積比)
流速:1.0mL/分,カラム温度:30℃
【0087】
絶対立体配置については、非特許論文、Synlett.2007年,2445頁を参照して、HPLCの溶出順にて(1S,2S)と決定した。
【0088】
合成例3−2から合成例3−4
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)を触媒に用いた、不斉エポキシ化反応による各種光学活性エポキシ化合物の製造
【0089】
各種光学活性エポキシ化合物の製造を実施した。出発原料の不飽和化合物及び分析条件を変更した以外は、合成例3−1と同じ反応条件で実施した。使用した不飽和化合物(A)について、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhと化合物番号を表3に表す。表
中の「H」は水素原子を、「Cl」は塩素原子を、「Q」は(E)−プロパ−1−エン−1−イル基を表す。
【0090】
【化26】

【0091】
【表3】

【0092】
不斉エポキシ化反応の結果を表4に記載する。
【0093】
【表4】

【0094】
得られた光学活性エポキシ化合物の分析条件をそれぞれ記載する。
【0095】
(1aR,8bS)−1a,3,4,8b−テトラヒドロ−2H−ベンゾ[3,4]シクロヘプタ[1,2−b]オキシレン(64−1)
鏡像異性体過剰率はキラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALPAK AS−H)を搭載したHPLCにて決定した。
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99.9:0.1(体積比)
流速:0.80mL/分,カラム温度:30℃
絶対立体配置については、非特許論文、Synlett.2007年,2445頁を参照して、HPLCの溶出順にて(1aR,8bS)と決定した。
【0096】
(S)−2−(4−クロロフェニル)オキシラン(66−1)
鏡像異性体過剰率はキラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALPAK AS−H)を搭載したHPLCにて決定した。
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99.9:0.1(体積比)
流速:1.0mL/分,カラム温度:30℃
【0097】
(1aR*,7bS*)−6−((E)−プロパ−1−エニル)−1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[2,1−b]オキシレン(68−1)
絶対配置については、決定していない。化合物の表記*は、相対配置を意味する。
鏡像異性体過剰率はキラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALCEL OD−H)を搭載したHPLCにて決定した。
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99.9:0.1(体積比)
流速:0.80mL/分,カラム温度:室温
【0098】
合成例3−5
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)を触媒に用いた、不斉エポキシ化反応による光学活性エポキシ化合物の製造
【0099】
【化27】

【0100】
反応容器中に光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)(14.3mg,0.010mmol)を窒素雰囲気下にて、ジクロロメタン(1.0mL)に溶解させた後、無水硫酸マグネシウム(50mg)と1,2−ジヒドロ−6−メトキシナフタレン(69)(61.4μL,0.400mmol)を添加し、該反応容器を−10℃の恒温槽に設置した。次に該反応混合物に尿素―過酸化水素付加体(UHP)(75.3mg,0.80mmol)を添加し、同温度で24時間撹拌した。撹拌終了後、該反応混合物から一部サンプリングし、1H NMR(400MHz,CDCl3)により、85%の転化率で目的生成物(70−1)が得られていることを確認した。さらに該反応混合物から一部サンプリングし、ペンタン:ジエチルエーテル〔1:0〜20:1〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製を行なった後に、キラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALCEL AD−H)を搭載したHPLCにより、目的生成物(62−1)の鏡像異性体過剰率が83%eeであることを決定した。HPLCとは高速液体クロマトマトグラフィーである。絶対配置については、決定していない。化合物(70−1)の表記は、相対配置を意味する。
【0101】
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99:1(体積比)
流速:0.5mL/分,カラム温度:室温
【0102】
合成例3−6から合成例3−7
光学活性トリスナフトールアミン配位子を有するハフニウム錯体(11−1)を触媒に用いた、不斉エポキシ化反応による各種光学活性エポキシ化合物の製造
【0103】
各種光学活性エポキシ化合物の製造を実施した。出発原料の不飽和化合物及び分析条件を変更した以外は、合成例3−1と同じ反応条件で実施した。使用した不飽和化合物(A
)について、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhと化合物番号を表8に表す。表中の「H」は水素原子を、「Br」は臭素原子を、「Me」はメチル基を表す。
【0104】
【化28】

【0105】
【表5】

【0106】
不斉エポキシ化反応の結果を表6に記載する。
【0107】
【表6】

【0108】
得られた光学活性エポキシ化合物の分析条件をそれぞれ記載する。
【0109】
(1aR*,7bS*)−6−ブロモ−1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[2,1−b]オキシレン(72−1)
絶対配置については、決定していない。化合物の表記*は、相対配置を意味する。
鏡像異性体過剰率はキラルカラム(カラム名:DAICEL CHIRALCEL OD−H)を搭載したHPLCにて決定した。
HPLC条件:
溶離液: ヘキサン:2−プロパノール=99.9:0.1(体積比)
流速:0.5mL/分,カラム温度:室温
【0110】
(2R*,3S*)−2−メチル−3−フェニルオキシラン(74−1)
絶対配置については、決定していない。化合物の表記*は、相対配置を意味する。
鏡像異性体過剰率はキラルカラムCHIRALDEX B−DM(Astec社製)を装着したガスクロマトグラフィーにて決定した。
カラム条件:
100℃
【0111】
[参考例]
参考例1
化合物(13−1)の製造
【0112】
【化29】

【0113】
反応容器中に、化合物(15−1)(2.51g,6.24mmol)を、窒素雰囲気下にて、アセトニトリル(35mL)に溶解させた後、該反応混合物を炭酸カリウム(1.03g,7.45mmol)及びアリルブロミド(635μL,7.34mmol)を添加し、還流温度で6時間撹拌した。該反応混合物を室温に戻して、1mol/Lの塩酸を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、目的化合物(14−1)を得た。得られた化合物をこれ以上の精製を実施せずに次の反応を実施した。
【0114】
反応容器中に、化合物(14−1)を窒素雰囲気下にて、テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させた後、酢酸アンモニウム(160mg,2.08mmol)を添加した。該反応混合物を室温で30分撹拌した後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.98g,9.34mmol)を添加し、室温で11時間撹拌を継続した。撹拌終了後、該反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた粗生成物をヘキサン:酢酸エチル〔20:1〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物(13−1)1.57gを得た(収率58%,2ステップ)。得られた化合物(13−1)の1H NMRを以下に記載する。
【0115】
化合物(13−1)
1H NMR(ppm):
δ7.98-7.93(m,6H),7.83-7.80(d,J=8.3Hz,3H),7.60-7.58(d,J=8.3Hz,3H),7.53(s,3H),
7.48-7.27(m,18H),6.58(s,6H),6.16(s,3H),5.34-5.25(m,3H),4.76-4.71(m,6H),
3.76-3.72(m,3H),3.44-3.40(m,3H),3.09-3.06(d,J=12.7Hz,3H),
2.70-2.67(d,J=12.7Hz,3H),1.72(s,18H).
【0116】
参考例2
化合物(23−1)の製造
【0117】
【化30】

【0118】
反応容器中に、化合物(25−1)(1.87g,4.99mmol)を、窒素雰囲気下にて、アセトニトリル(20mL)に溶解させた後、該反応混合物を炭酸カリウム(0.830g,6.01mmol)及びアリルブロミド(510μL,5.89mmol)を添加し、還流温度で4時間撹拌した。該反応混合物を室温に戻して、1mol/Lの塩酸を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、目的化合物(24−1)を得た。得られた化合物をこれ以上の精製を実施せずに次の反応を実施した。
【0119】
反応容器中に、化合物(24−1)を窒素雰囲気下にて、テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させた後、酢酸アンモニウム(128mg,1.66mmol)を添加した。該反応混合物を室温で20分撹拌した後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.60g,7.55mmol)を添加し、室温で17時間撹拌を継続した。撹拌終了後、該反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた粗生成物をヘキサン:酢酸エチル〔20:1〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物(23−1)1.70gを得た(収率84%,2ステップ)。得られた化合物(23−1)の1H NMRを以下に記載する。
【0120】
化合物(23−1)
1H NMR(ppm):
δ8.02-8.00(d,J=8.3Hz,3H),7.97-7.95(d,J=8.3Hz,3H),7.80-7.79(m,6H),
7.64-7.62(d,J=8.3Hz,3H),7.49-7.45(dd,J=7.3,7.3Hz,3H),7.40-7.23(m,15H),
7.02-7.00(d,J=7.8Hz,6H),6.78-6.74(dd,J=7.8,7.8Hz,6H),
6.52-6.48(dd,J=7.8,7.8Hz,3H),5.36-5.26(m,3H),4.76-4.73(dd,J=1.5,10.2Hz,3H),
4.70-4.66(dd,J=1.5,16.6Hz,3H),3.83-3.78(dd,J=5.4,12.7Hz,3H),
3.55-3.51(dd,J=5.4,12.7Hz,3H),3.23-3.20(d,J=13.7Hz,3H),
3.06-3.03(d,J=13.7Hz,3H).
【0121】
参考例3
化合物(33−1)の製造
【0122】
【化31】

【0123】
反応容器中に、化合物(35−1)(1.73g,4.45mmol)を、窒素雰囲気下にて、アセトニトリル(20mL)に溶解させた後、該反応混合物を炭酸カリウム(0.735g,5.32mmol)及びアリルブロミド(450μL,5.32mmol)を添加し、還流温度で4時間撹拌した。該反応混合物を室温に戻して、1mol/Lの塩酸を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、目的化合物(34−1)を得た。得られた化合物をこれ以上の精製を実施せずに次の反応を実施した。
【0124】
反応容器中に、化合物(34−1)を窒素雰囲気下にて、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた後、酢酸アンモニウム(114mg,1.48mmol)を添加した。該反応混合物を室温で30分撹拌した後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.41g,6.65mmol)を添加し、室温で17時間撹拌を継続した。撹拌終了後、該反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を停止させた。酢酸エチルを添加し、分液して有機層を抽出した。得られた有機層を、水及び食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた粗生成物をヘキサン:酢酸エチル〔20:1〜9:1〕にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物(33−1)1.18gを得た(収率63%,2ステップ)。得られた化合物(33−1)の1H NMRを以下に記載する。
【0125】
化合物(33−1)
1H NMR(ppm):
δ8.00-7.93(m,6H),7.83-7.80(d,J=7.9Hz,3H),7.62-7.58(m,6H),7.48-7.22(m,18H),
6.91-6.88(d,J=7.9Hz,6H),6.58-6.55(d,J=7.9Hz,6H),5.41-5.27(m,3H),4.77-4.71(m,6H),3.82-3.75(dd,J=5.3,12.2Hz,3H),3.53-3.47(dd,J=5.0,12.2Hz,3H),
3.11-3.06(d,J=13.2Hz,3H),2.83-2.78(d,J=13.2Hz,3H),1.45(s,9H).
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明により、プロペラ型不斉を有する新規な光学活性触媒を使用し、不斉エポキシ化反応を行なうことにより、高いエナンチオ選択性で光学活性エポキシ化合物を製造できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学活性エポキシ化合物の製造方法であって、脱水剤の存在下、酸化剤と分子内に二重結合を有する不飽和化合物を反応させる工程を含み、該工程において
式(1):
【化1】

[式中、Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
1は、ヒドロキシ基、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至3の整数を表す。]
で表される光学活性ハフニウム錯体を触媒として使用することを特徴とする、製造方法。
【請求項2】
式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体が、式(12−1)又は式(12−2):
【化2】

[式中、Ar及びT1は請求項1に記載の定義と同じ意味を表す。]で表される光学活性
ハフニウム錯体である、請求項1に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項3】
Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは、C1〜C6アルキル基を表し、
1は、ヒドロキシ基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至2の整数を表す、請求項1又は請求項2に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項4】
光学活性エポキシ化合物の製造方法であって、脱水剤の存在下、酸化剤と分子内に二重結合を有する不飽和化合物を反応させる工程を含み、該工程において
式(2):
【化3】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アル
コキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表されるトリスナフトールアミン配位子と、ハフニウムテトラt−ブトキシドを塩化メチレン中で反応させることによって得られる光学活性ハフニウム錯体を、触媒として使用することを特徴とする、製造方法。
【請求項5】
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、請求項4に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項6】
酸化剤として、尿素―過酸化水素付加体を用いる、請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項7】
脱水剤として、硫酸マグネシウムを用いる、請求項1乃至請求項6のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項8】
分子内に二重結合を有する不飽和化合物が、式(A):
【化4】

[式中、Ra、Rb、Rc及びRdは、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はC2〜C4アルケニル基を表し、
eは、水素原子を表し、
fは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、
あるいは、ReとRfとが互いに一緒になって、メチレン基、エチレン基又はトリメチレン基を形成してもよく、
gは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表し、
hは、水素原子を表す。]で表される不飽和化合物であり、得られる光学活性エポキ
シ化合物が式(B):
【化5】

[式中のRa、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg及びRhは、前記と同じ意味を表し、*はキラル中心を表す。]
で表される光学活性エポキシ化合物である、請求項1乃至請求項7のうち何れか一項に記載の光学活性エポキシ化合物の製造方法。
【請求項9】
式(1):
【化6】

[式中、Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
1は、ヒドロキシ基、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4アルコキシ置換−(C1〜C4)アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至3の整数を表す。]で表される光学活性ハフニウム錯体。
【請求項10】
式(12−1)又は式(12−2):
【化7】

[式中、Ar及びT1は請求項9に記載の定義と同じ意味を表す。]で表される、請求項
9に記載の式(1)で表される光学活性ハフニウム錯体。
【請求項11】
Arは、フェニル基又は(Z)p1で置換されたフェニル基を表し、
Zは、C1〜C6アルキル基を表し、
1は、ヒドロキシ基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p1は、1乃至2の整数を表す、請求項9又は請求項10に記載の光学活性ハフニウム錯体。
【請求項12】
式(2):
【化8】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子。
【請求項13】
式(22−1)又は式(22−2):
【化9】

(式中、Ar’は、請求項12に記載の定義と同じ意味を表す。)で表される、請求項12に記載の式(2)で表される光学活性トリスナフトールアミン配位子。
【請求項14】
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、請求項12又は請求項13に記載の光学活性トリスナフトールアミン配位子。
【請求項15】
式(2):
【化10】

[式中、Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は各々独立して、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基又はC1〜C4アルコキシ基を表し、
p2は、1乃至3の整数を表す。]で表されるトリスナフトールアミン配位子と、ハフニウムテトラt−ブトキシドを塩化メチレン中で反応させることによって得られる、光学活性ハフニウム錯体。
【請求項16】
Ar’は、フェニル基又は(Z’)p2で置換されたフェニル基を表し、
Z’は、C1〜C6アルキル基を表し、
p2は、1乃至2の整数を表す、請求項15に記載の光学活性ハフニウム錯体。

【公開番号】特開2013−56850(P2013−56850A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196268(P2011−196268)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 社団法人 日本化学会 発表証明書、及び、日本化学会第91春季年会(2011)講演予稿集 IV 1220頁(講演番号 2 C1−13) 2011年3月11日
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】