説明

光学的情報読取装置

【課題】携帯性、収納性に優れた構成と操作性に優れた構成とに変更可能な光学情報読取装置を提供する。
【解決手段】二次元コードリーダ1は、本体部10を把持した状態で本体部単独で使用し得ると共に、本体部10にグリップ部30を装着することによりグリップ部30を把持した状態で使用し得るものである。具体的には、本体部10において、収容部17に配置され、電池13からの電力供給を受ける受電端子16と、電池蓋11と、蓋嵌入れ部15とが設けられ、グリップ部30には、二次電池31と、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌入する嵌入部40と、受電端子16と接触して二次電池31の電力を供給する給電端子36とが設けられている。そして、電池13を取り外し、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌入部40を嵌入することにより、受電端子16を給電端子36に接触させ、グリップ部30を本体部10に装着する構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、光学情報読取装置の分野において例えば特許文献1のようなバーコードスキャナが提供されている。この種のバーコードスキャナは、いわゆるガンタイプとも称されるものであり、特許文献1ではその一例として、バーコード読取部が設けられた装置本体下方から把手部(グリップ部)が延びてなる形態のものが開示されている。このような構成とすると、作業者が読取作業を行う際の作業性、操作性に優れ、作業者が読取作業を良好に行うことができるようになる。
【特許文献1】特開平7−311812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1では、電池を内蔵する把手部(グリップ部)を着脱可能とし、当該把手部に代えて交流電源に接続可能なアダプタ装置を装着可能としている。このようにすると、必要に応じてアダプタ装置を用いることができ、電池寿命の短縮化防止、ランニングコスト低減、及び軽量化を図りうることとなる。
【0004】
ところで、上記のようなグリップ部を備えた構成(いわゆるガンタイプ構成)の場合、作業性や操作性が良好となる一方で、収納性や携帯性が悪化してしまうという問題がある。上記特許文献1では、電池を内蔵した把手部、或いは交流電源に接続可能なアダプタ装置のいずれかを選択的に装着できる構成とし、ユーザの利便性向上を図ってはいるが、把手部を用いた場合であっても、アダプタ装置を用いた場合であっても全体的に嵩張る構成となるため、携帯性、収納性の問題は依然として解消されない。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、携帯性、収納性に優れた構成と操作性に優れた構成とに変更可能であると共に、いずれの構成においても読取作業を好適に行うことができ、ひいてはユーザの利便性を効果的に向上しうる光学情報読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、光学的情報を読み取る読取手段、及び該読取手段に電力供給する電池を収容する収容部を有する本体部と、この本体部に装着されて一体的に使用可能なグリップ部とを備え、前記本体部を把持した状態で本体部単独で使用し得ると共に、前記本体部に前記グリップ部を装着することにより前記グリップ部を把持した状態で使用し得る光学的情報読取装置において、前記本体部が、前記収容部に配置され、前記電池からの電力供給を受ける受電端子と、前記電池を取り外し可能にするための電池蓋と、該電池蓋を嵌め入れさせる蓋嵌入れ部と、を備えており、前記グリップ部が、二次電池と、前記収容部および前記蓋嵌入れ部に嵌入するための嵌入部と、該嵌入部に設けられ、前記受電端子と接触して前記二次電池の電力を供給する給電端子と、を備えており、前記電池を取り外し、前記収容部および前記蓋嵌入れ部に前記嵌入部を嵌入することにより、前記受電端子を前記給電端子に接触させて、前記グリップ部を前記本体部に装着することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光学的情報読取装置において、グリップ部が、二次電池を充電するためのグリップ部側充電回路を持つことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1に記載の光学的情報読取装置において、前記本体部が、前記二次電池を充電するための本体部側充電回路を持つことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置において、前記グリップ部はメモリを内蔵し、前記本体部は該メモリの情報に基づき操作し得ることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置において、前記グリップ部は、更に、ACアダプタからの電力供給を受けるためのコネクタを備え、該ACアダプタからの電力により前記グリップ部の前記二次電池に充電させることを特徴とするものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5記載の光学的情報読取装置において、前記二次電池への充電は、グリップ部側充電回路又は本体部側充電回路によって充電されることを特徴とするものである。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置において、前記グリップ部が、載置部を有し、前記本体部に装着された状態で自立可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置において、前記グリップ部は、前記嵌入部において前記給電端子とは異なる位置に配置され、前記二次電池に設けられたセンサから当該二次電池の異常状態に関する状態信号が与えられる信号端子と、外部操作可能なスイッチと、前記スイッチが操作されることに応じて、前記信号端子を所定の信号状態に変化させる信号変化手段と、を備え、前記本体部は、前記収容部及び前記蓋嵌入れ部に前記嵌入部が嵌入されたときに前記信号端子と接続される接続端子と、前記接続端子と接続される前記信号端子の前記所定の信号状態を検出する検出手段と、を備えており、前記グリップ部の前記スイッチに対する外部操作を、前記検出手段による前記所定の信号状態の検出に基づいて前記本体部側で検出可能としたことを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、請求項8に記載の光学的情報読取装置において、前記読取手段は、前記検出手段により前記所定の信号状態が検出された場合に前記光学的情報の読取処理を開始することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、請求項8又は請求項9に記載の光学的情報読取装置において、前記スイッチは、少なくとも第1状態と第2状態とで切り替わる構成をなし、前記信号変化手段は、前記スイッチが前記第1状態のときに、前記信号端子に対して前記センサからの前記状態信号を与え、前記スイッチが前記第2状態に切り替わったときに前記信号端子を所定レベル状態に変化させる構成をなしており、前記本体部は、前記スイッチが前記第1状態のときに、前記信号端子からの前記状態信号に基づいて前記二次電池の前記異常状態の検出を行い、前記スイッチが前記第2状態に切り替わったとき、前記検出手段による前記所定レベル状態の検出に基づいて前記スイッチに対する前記外部操作を検出することを特徴とする。
【0016】
請求項11の発明は、請求項10に記載の光学的情報読取装置において、前記スイッチは、オフ状態とオン状態とで切り替わる構成をなし、前記信号変化手段は、前記スイッチが前記オフ状態のときに、前記信号端子に対し前記センサの状態に応じた電圧信号を与え、前記スイッチが前記オン状態に切り替わったときに、前記信号端子の電圧レベルを所定の低レベル状態に変化させる構成をなしており、前記本体部は、前記スイッチが前記オフ状態のときに、前記信号端子からの前記電圧信号に基づいて前記二次電池の前記異常状態の検出を行い、前記スイッチが前記オン状態に切り替わったとき、前記検出手段による前記所定の低レベル状態の検出に基づいて前記スイッチに対する前記外部操作を検出することを特徴とする。
【0017】
請求項12の発明は、請求項8又は請求項9に記載の光学的情報読取装置において、前記スイッチは、前記二次電池に設けられた前記センサから前記信号端子までの信号ラインをオンオフする構成をなし、前記信号変化手段は、前記スイッチがオン状態のときに、前記センサと前記信号端子とを接続して前記状態信号を前記信号端子に与え、前記スイッチがオフ状態のときに、前記センサと前記信号端子との接続を遮断する構成をなしており、前記検出手段は、前記信号端子からの前記状態信号の出力開始を検出する構成をなしており、前記本体部は、前記スイッチに対する前記外部操作を、前記検出手段による前記状態信号の出力開始検出に基づいて検出することを特徴とする。
【0018】
請求項13の発明は、請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置において、前記スイッチは、少なくとも、第1状態と、第2状態と、第3状態とで切り替わる構成をなしており、前記信号変化手段は、前記第2状態のときに前記信号端子を前記所定の信号状態に変化させ、前記第3状態のときに前記信号端子を前記所定の信号状態とは異なる第2の変化状態に変化させる構成をなしており、前記検出手段は、前記所定の信号状態と前記第2変化状態とをそれぞれ検出可能とされており、前記本体部は、前記検出手段による前記第2変化状態の検出に基づき、前記グリップ部の前記スイッチが前記第3状態に切り替えられたことを検出することを特徴とする。
【0019】
請求項14の発明は、請求項13に記載の光学的情報読取装置において、前記本体部は、前記検出手段により前記所定の信号状態が検出された場合に前記読取手段により前記読取処理を開始し、前記第2変化状態が検出された場合、前記読取処理の開始とは異なる処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明によれば、グリップ部を用いないときには本体部に設けられた電池によって給電され、グリップ部を用いるときには、嵌入部に設けられた給電端子を介してグリップ部側から本体部側に給電される。従って、本体部単独で使用する場合にも、グリップ部を装着して使用する場合にも読取手段に対する電力供給が良好に実現される。さらに、電池を収容する収容部及び電池蓋を収容する蓋嵌入れ部をグリップ部の装着に兼用しているため、部品点数の増加や装置構成の大型化を抑えつつ、上記構成を実現できることとなる。
【0021】
請求項2の発明によれば、グリップ部において二次電池を充電するためのグリップ部側充電回路が設けられているため、グリップ部内の二次電池の充電を外部電力に基づいて好適に行うことができる。
【0022】
請求項3の発明によれば、本体部において二次電池を充電するための本体部側充電回路が設けられているため、グリップ部内の二次電池の充電を、本体部側からの電力供給に基づいて好適に行うことができる。
【0023】
請求項4の発明によれば、グリップ部の内部を利用してソフトウェアや各種情報を記憶できるようになるため、装置の高機能化を図りやすくなる。
【0024】
請求項5の発明では、グリップ部においてACアダプタからの電力供給を受けるためのコネクタが設けられており、外部交流電源を利用してグリップ部を直接充電できる構成となっている。従って、グリップ部単体であってもグリップ部内の二次電池を充電できることとなり、極めて利便性に優れた構成となる。
【0025】
請求項6の発明によれば、二次電池をグリップ部側からでも本体部側からでも充電できるようになるため、充電の自由度がより大きくなる。
【0026】
請求項7の発明は、グリップ部が載置部を有しており、本体部に装着された状態で自立可能に構成されているため、当該光学的情報読取装置を、ハンディタイプとしてだけでなく、定置式の装置としても機能させることができる。
【0027】
請求項8の発明では、グリップ部の嵌入部に設けられた信号端子に、二次電池に設けられたセンサから当該二次電池の異常状態に関する状態信号が与えられるとと共に、スイッチが操作されることに応じて、この信号端子が所定の信号状態に変化するように構成されている。さらに本体部には、嵌入時に信号端子と接続される接続端子が設けられており、グリップ部のスイッチに対する外部操作を、検出手段による所定の信号状態の検出に基づいて本体部側で検出している。このようにすれば、二次電池の状態信号を利用してスイッチに対する外部操作を本体部側で検出でき、またその検出のための回路構成や端子構成を大幅に簡素化できる。
【0028】
請求項9の発明では、検出手段により所定の信号状態が検出された場合に光学的情報の読取処理を開始するようにしている。このようにすれば、二次電池の状態信号を利用して読取処理の開始トリガ信号を生成、検出でき、トリガ信号を発生、検出するための特別な独立構成を設けずに済む。
【0029】
請求項10の発明では、スイッチが第1状態のときに信号端子に対してセンサからの状態信号を与えており、このとき本体部側では、信号端子からの状態信号に基づいて二次電池の異常状態の検出を行うようにしている。このようにすれば、スイッチが第1状態のときには、本体部側で二次電池の異常状態の検出を良好に行うことができる。また、スイッチが第2状態に切り替わったときに信号端子が所定レベル状態に変化するようになっており、このとき本体部側では、所定レベル状態の検出に基づいてスイッチに対する外部操作を検出するようにしている。従って、信号端子を利用してスイッチを第2状態に切り替える外部操作をも良好に検出できるようになる。このように、信号端子を異常状態の検出と外部操作の検出に良好に兼用できるため、簡易且つ部品点数を抑えた構成にて高機能を好適に実現できる。
【0030】
請求項11の発明では、スイッチがオフ状態のとき、本体部側では、信号端子からの電圧信号に基づいて二次電池の異常状態の検出を行い、スイッチがオン状態に切り替わったとき、本体部側では、所定の低レベル状態の検出に基づいてスイッチに対する外部操作を検出している。このようにすれば、二次電池の異常状態の検出と、スイッチに対する外部操作の検出とを共に本体部側で行いうる構成を、信号端子を利用して簡易且つ良好に実現できる。
【0031】
請求項12の発明は、二次電池に設けられたセンサから信号端子までの信号ラインをスイッチによってオンオフする構成をなし、スイッチがオン状態のときに、センサと信号端子とを接続して状態信号を信号端子に与え、スイッチがオフ状態のときに、センサと信号端子との接続を遮断する構成をなしている。そして、本体部側では、スイッチに対する外部操作を、検出手段による状態信号の出力開始検出に基づいて検出している。このように状態信号の有無を本体部側で検出するようにすれば、スイッチに対する外部操作を本体部側で精度高く検出できるようになり、その検出のための構成も複雑化せずに済む。
【0032】
請求項13の発明は、スイッチが第2状態のときに信号端子を所定の信号状態に変化させ、第3状態のときに信号端子を所定の信号状態とは異なる第2の変化状態に変化させる構成をなしている。そして、本体部は、第2変化状態の検出に基づき、グリップ部のスイッチが3状態に切り替えられたことを検出している。このようにすれば、本体部側でスイッチに関する3つの状態(第1状態、第2状態、第3状態)を把握できるようになり、また、そのための回路構成や端子構成を簡易な構成とすることができる。
【0033】
請求項14の発明は、検出手段により所定の信号状態が検出された場合に読取処理を開始し、第2変化状態が検出された場合には、読取処理の開始とは異なる処理を行うように構成されている。このようにすれば、グリップ部における複数の操作状態にそれぞれ対応させて本体部側で異なる複数の処理を実行できるようになり、操作性、機能性に優れた構成を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
[第1実施形態]
まず、本発明の光学情報読取装置を二次元コードリーダ1に適用した第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、二次元コードリーダ1は、主に、照明光源51、受光センサ53、フィルタ55、結像レンズ57等の光学系と、メモリ65、制御回路70、操作スイッチ72、液晶表示器76等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ71、電池79等の電源系と、から構成されている。なお、これらは、図略のプリント配線板に実装あるいはケース12(図2)内に内装されている。
【0035】
光学系は、照明光源51、受光センサ53、フィルタ55、結像レンズ57等から構成されている。照明光源51は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、受光センサ53を挟んだ両側に照明光源51が設けられており、ケース12(図2)の読取口19を介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。この読取対象物Rは、例えば、包装容器や包装用紙あるいはラベルといった表示媒体に相当するもので、その表面には情報コードQとして例えば二次元コードが印刷されている。
【0036】
受光センサ53は、制御回路70と共に読取手段を構成するものであり、読取対象物Rや情報コードQに照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を2次元に配列したエリアセンサが、これに相当する。この受光センサ53は、結像レンズ57を介して入射する入射光をこの受光面53aで受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。
【0037】
フィルタ55は、反射光Lrの波長相当以下の光の通過を許容し、当該波長相当を超える光の通過を遮断し得る光学的なローパスフィルタで、ハウジングの読取口と結像レンズ57との間に設けられている。これにより、反射光Lrの波長相当を超える不要な光が受光センサ53に入射することを抑制している。
【0038】
結像レンズ57は、外部から読取口19(図2)を介して入射する入射光を集光して受光センサ53の受光面53aに像を結像可能な結像光学系として機能するもので、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとにより構成されている。本実施形態では、照明光源51から照射された照明光Lfが情報コードQに反射して読取口に入射する反射光Lrを集光することにより、受光センサ53の受光面53aに情報コードQのコード画像を結像可能にしている。
【0039】
次に、マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路61、A/D変換回路63、メモリ65、アドレス発生回路66、同期信号発生回路68、制御回路70、操作スイッチ72、LED73、ブザー74、液晶表示器76、通信インタフェース78等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路70およびメモリ65と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像された情報コードQの画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。また制御回路70は、当該二次元コードリーダ1の全体システムに関する制御も行っている。
【0040】
光学系の受光センサ53から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路61に入力されて所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路63に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ65に入力されると、画像データ蓄積領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路68は、受光センサ53およびアドレス発生回路66に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路66は、この同期信号発生回路68から供給される同期信号に基づいて、メモリ65に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0041】
メモリ65は、半導体メモリ装置で、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)がこれに相当する。このメモリ65のうちのRAMには、前述した画像データ蓄積領域のほかに、制御回路70が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域や読取条件テーブルも確保可能に構成されている。またROMには、後述する読取処理等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源51、受光センサ53等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
【0042】
制御回路70は、二次元コードリーダ1全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ65とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路70には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、本実施形態の場合、電源スイッチ71、操作スイッチ72、LED73、ブザー74、液晶表示器76、通信インタフェース78等が接続されると共に、後述するグリップ部30側からの信号線S1が接続されている。なお、本実施形態では制御回路70及び受光センサ53により読取手段が構成されている。
【0043】
これにより、例えば、電源スイッチ71や操作スイッチ72(又は操作スイッチ37)の監視や管理、またインジケータとして機能するLED73の点灯・消灯、ビープ音やアラーム音を発生可能なブザー74の鳴動のオンオフ、さらには読み取った情報コードQによるコード内容を画面表示可能な液晶表示器76の画面制御や外部装置とのシリアル通信を可能にする通信インタフェース78の通信制御等を可能にしている。
【0044】
電源系は、電源スイッチ71、電池13(又は後述する二次電池31)等により構成されており、制御回路70により管理される電源スイッチ71のオンオフによって、上述した各装置や各回路に、電池13から供給される駆動電圧の導通や遮断が制御されている。なお、電池13は、所定の直流電圧を発生可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池等)によって構成してもよく、一次電池によって構成してもよい。
【0045】
次に、本実施形態に係る二次元コードリーダ1について、グリップ部30を装着した態様と、装着しない態様について説明する。
図2は、二次元コードリーダ1についてのグリップ部30を装着しない態様を例示する側面図である。図3は、図2の本体部10を電池蓋11側から見た状態について概略的に示す斜視図である。図4は、図3から電池蓋11を取り外した状態を示す斜視図である。図5は、二次元コードリーダ1において、電池13及び電池蓋11を取り外し、グリップ部30を装着する様子を説明する説明図である。また、図6は、二次元コードリーダ1において、グリップ部30を装着した態様を例示する側面図である。
【0046】
本実施形態の二次元コードリーダ1は、本体部10を把持しつつ本体部単独で使用得る図2の態様と、グリップ部30を把持した状態で使用し得る図6の態様とで切り替え可能とされている。このうち、本体部10は、図1に示すように、光学的情報を読み取る受光センサ53などを備えた上述の光学系や、電源系、マイコン系などを備えており、これらが図2に示すケース12内に収容された構成をなしている。そして、ケース12の一端側に設けられた読取口19を介して照明光Lf(図1)を外部に発すると共に、この読取口19から反射光Lr(図1)を取り込む構成をなしている。
【0047】
図2〜図4に示すように、本体部10には、電池13を収容する収容部17と、電池13を取り外し可能にするための電池蓋11と、電池蓋11を嵌め入れさせる蓋嵌入れ部15とが設けられており、ケース12に対して電池13を着脱しうる構成となっている。図4に示すように、収容部17は、電池13を出し入れする開口部17aを備えて一方が開放した箱状形態をなしている。また、蓋嵌入れ部15は、開口部17aを介して収容部17と連通する段差状に構成されると共に、収容部17の開口部17aよりも一回り大きい開口部15aが形成され、この開口部15aを介して電池蓋11の出し入れを可能としている。図2、図3に示すように、電池蓋11は、蓋嵌入れ部15と嵌合する形態をなし、かつ収容部17の開口部17a全体を覆う形態及びサイズとされている。
【0048】
なお、蓋嵌入れ部15に電池蓋11を保持させる構成としては、例えばいずれか一方に係合部(例えば爪部)を形成し、他方にこの係合部と係合する被係合部(例えば爪受け部)を形成することで実現することができる。また、このようにせずに、電池蓋11を蓋嵌入れ部15に嵌め入れた状態でねじ等の締結部材によって締め付けるようにしてもよい。
【0049】
また、図2に示すように、収容部17には、電池13の端子(図示略)と当接して当該電池13からの電力供給を受ける受電端子16が設けられている。この受電端子16には図示しない電源回路などが接続されて電源系が構成されており、上述の光学系やマイコン系などに対する電力供給を可能としている。
【0050】
図5、図6に示すように、グリップ部30は、本体部10に装着されてこの本体部10と一体的に使用されるものであり、二次電池31と、この二次電池31の収容部として機能するハウジング33と、このハウジング33と一体的に連結した嵌入部40とを備えている。嵌入部40は、収容部17及び蓋嵌入れ部15に嵌入される部分であり、収容部17に嵌入される第一嵌入部39と、蓋嵌入れ部15に嵌入される第二嵌入部38とからなる。第一嵌入部39は、収容部17と嵌合する形態をなしており、第一嵌入部39の側壁面39aと収容部17の内壁面17b(図4)とが互いに当接する構成となっている。なお、図6の例では、第一嵌入部39の端面39bと収容部17の天井面17cとが当接しない構成(端面39bと天井面17cとが隙間を隔てて対向する構成)として若干の余裕をもたせているが、第一嵌入部39の端面39bと収容部17の天井面17cとが嵌入時に当接する構成とし、装着の安定性を向上させてもよい。
【0051】
第二嵌入部38は、ハウジング33の延出方向に対し側方(延出方向と交差する向き)に張り出すフランジ状に構成されており、当該第二嵌入部38の外縁部分を構成する外縁部38aの形状が、電池蓋11の外縁形状とほぼ同形状とされ、蓋嵌入れ部15の開口形状ともほぼ同形状とされている。また、嵌入部40が収容部17及び蓋嵌入れ部15に嵌入される嵌入時において、第二嵌入部38における第一嵌入部39側の面38bが、蓋嵌入れ部15における電池蓋11の支持面15b(即ち電池蓋11の板面を支持する面)と当接する構成をなしており、グリップ部30の装着の安定化が図られている。
【0052】
また、嵌入部40には、受電端子16と接触して二次電池31の電力を本体部10側に供給する給電端子36が設けられている。この給電端子36は、第一嵌入部39において外部に露出(より詳しくは嵌入時に受電端子16と当接する位置で露出)して設けられており、図6に示す嵌入時において受電端子16と給電端子36とが互いに押圧し合う構成となっている。つまり、図2の構成から、電池13を取り外し、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌入部40を嵌入することにより、受電端子16へ接続される電源が電池13から二次電池31に切り替わることとなる。
【0053】
さらに、図7に示すように、グリップ部30には二次電池31を充電するためのグリップ部側充電回路44が設けられ、さらに、ACアダプタ90からの電力供給を受けるためのコネクタ43が設けられている。コネクタ43は、例えば雌型コネクタとして構成されており、ACアダプタ90に形成された雄型コネクタ(図示略)が挿し込まれる構成となっている。なお、コネクタ43は、ACアダプタ90からの電力供給を受けうるものであれば、上記例に限らず種々の構成を採用できる。
【0054】
ACアダプタ90は、商用電源などの外部交流電源91に接続されるものであり、交流電源を直流電源に変換する変換機として機能する。ACアダプタ90からの直流電流はコネクタ43を介してグリップ部30内に供給されることとなる。グリップ部側充電回路44は、図7に示すようにACアダプタ90と二次電池31との間に介在するものであり、二次電池31に充電を行うための公知の充電制御回路等から構成されている。なお、グリップ部側充電回路44は、二次電池31を充電しうる回路構成であれば公知の種々の方式を用いることができる。
【0055】
また、本体部10にも、二次電池31を充電するための本体部側充電回路48が設けられている。二次電池31への充電は、グリップ部側充電回路44及び本体部側充電回路48のいずれによっても行うことができるようになっている。本体部側充電回路48は、本体部10に設けられた充電電極14を介して外部電源(図示略)からの電力供給を受けうる構成をなしており、電池13の装着時には受電端子16を介して電池13を充電し、他方、グリップ部30の装着時には受電端子16及び給電端子36を介して二次電池31を充電する構成となっている。
【0056】
なお、図7では、受電端子16、給電端子36について簡略化して示しているが、受電端子16及び給電端子36の端子数は2以上とすることができ、これら端子16,36に接続されるラインも2以上とすることができる。また、本体部側充電回路48は、充電電極14を介して外部から電力供給を受ける構成をなし、この充電電極14には交流/直流変換機能を有する公知の充電器が接続可能とされているが、本体部10にACアダプタを接続する構成とし、このACアダプタから本体部側充電回路14に電力が供給される構成としてもよい。
【0057】
また、本実施形態に係る二次元コードリーダ1では、本体部10及びグリップ部30のいずれにもトリガスイッチが設けられている。本体部10には、図1、図2示すようにトリガスイッチとしての操作スイッチ72が設けられており、この操作スイッチ72の操作に応じてトリガ信号が制御回路70に与えられるようになっている。一方、グリップ部30にもトリガスイッチとしての操作スイッチ37が設けられており、操作スイッチ37が操作されると、この操作スイッチ37とスイッチSW1が連動してオンとなり、電源V1側から抵抗R1、端子96,97を介してグランド側に電流が流れる。これにより、非操作時にハイレベルに維持される信号線S1がローレベルに変化し、このローレベル信号がトリガ信号として制御回路70に与えられることとなる。
【0058】
なお、操作スイッチ37から本体部10側にトリガ信号を与える構成としては、図8のように無線方式を用いてもよい。図8の例では、グリップ部30側に発光ダイオードD1が設けられ、本体部10側にフォトトランジスタTR1が設けられている。グリップ部30の装着時には発光ダイオードD1とフォトトランジスタTR1が対向する構成をなしており、操作スイッチ37の操作に応じてスイッチSW1がオンとなり、電源V2側から発光ダイオードD1に電流が流れることで、発光ダイオードD1からの光がフォトトランジスタTR1に入光し、フォトトランジスタTR1がオンする構成となっている。非操作時にハイレベルに維持される信号線S1はフォトトランジスタTR1のオンによってローレベルに変化し、このローレベル信号がトリガ信号として制御回路70に与えられることとなる。
【0059】
なお、無線方式としては、この構成に限らず、グリップ部30から本体部10にトリガ信号を伝達しうる構成であれば、赤外線、可視光線、電波等を媒介とした各種無線方式を採用することができる。
【0060】
次に、グリップ部30に内蔵されるメモリ45について説明する。図7に示すように、メモリ45は、例えば不揮発性の半導体メモリとして構成されるものであり、端子94、95を介して本体部10側と電気的に接続され、これら端子94、95を介して本体部10側からアクセス可能とされている。即ち、本体部10はメモリ45の情報に基づき操作し得る構成となっている。より詳しくは、メモリ45は、グリップ部30に設けられた図示しないメモリスロットに着脱される構成をなしており、装着時にはグリップ部30のハウジング33内に収容されるようになっている。
【0061】
なお、図7では、メモリ45へのアクセスライン92,93及び端子94、95を簡略化して示しているが、端子94、95はそれぞれ複数とすることができ、各端子94、95に接続されるアクセスライン92,93も複数とすることができる。
【0062】
次に、図9、図10を参照し、載置部41について説明する。図9は、二次元コードリーダ1において載置部41を用いる態様を例示する側面図であり、図10は、その載置部41の概略構成を拡大して示す斜視図である。図9、図10に示すように、グリップ部30は、二次元コードリーダ1を定置式装置として機能させるための載置部41を備えており、グリップ部30が本体部10に装着された状態で自立可能に構成されている。具体的には、グリップ部30の先端部が変位可能となっており、グリップ部30の端面が外面34b,35bによって構成され端面面積(外面34b,35bの合計面積)が小である第一の態様(図6参照)と、グリップ部30の端面が外面34a,35aによって構成され端面面積(外面34a,35aの合計面積)が大となる第二の態様(図9参照)とに変更可能とされている。
【0063】
グリップ部30の端部は、2つの変位部によって構成されており、図6の状態から第一変位部34と第二変位部35の先端が開くように変位することで、図9のように端面面積を大とする第二の態様に変化するようになっている。より詳しくは、第一変位部34は、軸G1を中心として回動することで、本体部10の長手方向前方(本体部10の長手方向において読取口19側)に延出し、グリップ部30のストッパ部44aで保持されるようになっている。他方、第二変位部35は、軸G1と平行な軸G2を中心として回動することで、本体部10の長手方向後方(本体部10の長手方向において読取口10とは反対側)に延出し、グリップ部30のストッパ部44の位置で保持されるようになっている。これにより、載置部41の端面が本体部10の長手方向に沿って延びる形態となり、端面面積が図6の態様と比較して大となる。
【0064】
上記の二次元コードリーダ1は、以下のように作動する。
例えば、図1に示す電源スイッチ71がオンされて所定の自己診断処理等が正常終了し、情報コードQの読み取りが可能な状態になると、照明光Lfの発光を指示するトリガスイッチの入力を受け付ける。本体部10のみで読取動作を行う場合、操作スイッチ72の入力を受け付け、グリップ部30を用いた読取動作を行う場合には操作スイッチ37の入力を受け付ける。これにより、作業者が操作スイッチ72又は37を押圧しオンにすることで、制御回路70が同期信号を基準に照明光源51に発光信号を出力するので、当該発光信号を受けた照明光源51は、LEDを発光させて照明光Lfを照射する。
【0065】
すると、情報コードQに照射された照明光Lfが反射しその反射光Lrが読取口19(図2等)およびフィルタ55を介して結像レンズ57に入射するため、受光センサ53の受光面53aには、結像レンズ57により情報コードQの像、つまりコード画像が結像される。これにより、受光素子が露光されるので、制御回路70による読取処理のコード画像取得処理によって画像信号によるコード画像の取得が可能となり、取得されたコード画像を2値化した後、所定の情報処理を施すことによって、このような情報コードQとして符号化された文字データ等をデコード、つまり読み取り可能にしている。
【0066】
そして、デコードに成功した場合には、その旨を示す報知出力(例えば「OK」の文字、短いビープ音や緑色光)を、またデコードに失敗した場合には、その旨を示す報知出力(例えば「NG」の文字、長いビープ音や赤色光)を、液晶表示器76、ブザー74やLED73により出力することによって、当該二次元コードリーダ1の使用者に情報コードQの読み取りの可否を報知する。また、デコードに成功した場合には、デコードされたデータ、つまり情報コードQの内容を液晶表示器76に出力したり、通信インタフェース78を介してホストコンピュータ(図示略)に出力する。このような動作の概要が、二次元コードリーダ1による情報コードQの基本的な読取動作となる。
【0067】
以上のように、本発明によれば、グリップ部30を用いないときには本体部10に設けられた電池13によって給電され、グリップ部30を用いるときには、嵌入部40に設けられた給電端子36を介してグリップ部30側から本体部10側に給電される。従って、本体部10単独でも、グリップ部30を装着した状態でも読取手段に対する電力供給が良好に実現される。さらに、電池13を収容する収容部17及び電池蓋11を収容する蓋入れ部15をグリップ部30の装着に兼用しているため、部品点数の増加や装置構成の大型化を抑えつつ、上記構成を実現できることとなる。
【0068】
また、グリップ部30において二次電池31を充電するためのグリップ部側充電回路44が設けられているため、グリップ部30内の二次電池31の充電を外部電力に基づいて好適に行うことができる。
【0069】
また、本体部10において二次電池31を充電するための本体部側充電回路48が設けられているため、グリップ部30の二次電池31の充電を、本体部10側からの電力供給に基づいて好適に行うことができる。
【0070】
特に、二次電池31への充電が、グリップ部側充電回路44又は本体部側充電回路48によって行われるため、二次電池31をグリップ部側からでも本体部10側からでも充電できるようになる。これにより充電の自由度は一層高まる。
【0071】
また、グリップ部30にメモリ45が設けられているため、グリップ部30の内部を利用してソフトウェアや各種情報を記憶でき、装置の高機能化を図りやすくなっている。
【0072】
また、グリップ部30にACアダプタ90からの電力供給を受けるためのコネクタ43が設けられ、外部交流電源を利用してグリップ部30を直接充電できるようにしている。従って、グリップ部30が本体部10に接続されているか否かにかかわらずグリップ部30の二次電池31を充電できるため、利便性に優れた構成となる。
【0073】
また、グリップ部30が載置部41を有しており、本体部10に装着された状態で自立可能に構成されているため、当該二次元コードリーダ1を、定置式の装置としても機能させることができる。
【0074】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態に係る光学的情報読取装置のグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。図12は、二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。第2実施形態に係る光学的情報読取装置(二次元コードリーダ200)は、内部回路構成が第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同一である。即ち、図7或いは図8の構成が図11、図12の構成に変更されており、図1〜図6、図9、図10の構成は第1実施形態と同一である。なお、第1実施形態と同一の構成の部品については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。なお、第2実施形態以降も本発明の光学的情報読取装置を二次元コードリーダ200、300、400に適用して説明するが、これらはあくまで本発明の光学的情報読取装置の一例であり、二次元コードリーダ以外の光学的情報読取装置(例えばバーコードリーダ等)に適用しても勿論よい。
【0075】
第2実施形態の二次元コードリーダ200も、第1実施形態と同様に、本体部10と、この本体部10に装着されて一体的に使用可能なグリップ部30とが設けられおり、本体部10には、光学的情報を読み取るための受光センサ52及び制御回路70(読取手段)と、及び受光センサ52に電力供給する電池13を収容する収容部17とが設けられている(図1〜図6参照)。そして、図2のように本体部10を把持した状態で本体部10単独で使用し得ると共に、図6のように本体部10にグリップ部30を装着することによりグリップ部30を把持した状態で使用し得る構成をなしている。本体部10には、第1実施形態と同様に、受電端子16と、電池蓋11と、蓋嵌入れ部15とが設けられている。受電端子16は電池13を収容部17に収容して使用するとき(図2参照)に電池13からの電力供給を受けるものである。電池蓋11は収容部17を閉塞する構成をなすと共に本体部10に着脱可能に設けられ、電池13の収容時に当該電池13を支持するように機能する。また、蓋嵌入れ部15は、本体部10において電池蓋11と嵌合する形態をなしており、電池蓋11を嵌め入れさせるように用いられる。なお、これら受電端子16、電池蓋11、蓋嵌入れ部15の機能は第1実施形態と同様である。
【0076】
図5、図6に示すように、グリップ部30には、二次電池31と嵌入部40とが設けられている。この嵌入部40は、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌め入れる部分であり、この嵌入部40には、受電端子16と接触して二次電池31の電力を供給する給電端子36が設けられている。このような構成をなす二次元コードリーダ200は、電池13を取り外し、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌入部40を嵌入することにより、受電端子16を給電端子36に接触させた状態でグリップ部30を本体部10に装着できるようになっている。また、このような構成以外にも、二次元コードリーダ200は、第1実施形態と同様の構成、例えば、載置部41、コネクタ43、グリップ部側充電回路46、メモリ45、本体部側充電回路48、ACアダプタ90を備えており、これらは第1実施形態と同様の機能を有している。
【0077】
一方、図12に示すように、本実施形態の二次元コードリーダ200は、グリップ部30において信号端子201が設けられている点が第1実施形態と異なっている。この信号端子201は、グリップ部30の嵌入部40において給電端子36とは異なる位置(例えば、給電端子36から所定距離離れた近接位置)において露出して配置されており、図12のように、二次電池31に設けられたサーミスタTH(サーミスタTHは「センサ」の一例に相当する)から当該二次電池31の異常状態に関する状態信号が与えられる構成をなしている。本実施形態では、収容部17及び蓋嵌入れ部15に嵌入部40が嵌入されたときに信号端子201と接続端子202とが接続される構成をなしており、接続端子202と接続される信号端子201の「所定の信号状態」を本体部10において検出する構成となっている。そして、このような「所定の信号状態」の検出に基づいて、グリップ部30のスイッチSW2に対する外部操作を本体部10側で検出可能としている。なお、本実施形態では、制御回路70が「検出手段」の一例に相当している。
【0078】
グリップ部30には、第1実施形態と同様にトリガスイッチとして機能する操作スイッチ37が設けられており、この操作スイッチ37と連動するようにスイッチSW2が設けられている。操作スイッチ37は、例えば、スイッチSW2のオフ状態において1回の押圧操作(ユーザによる外部操作)がなされたときにスイッチSW2をオン状態に保持し続け、さらにそのオン状態において1回の押圧操作(外部操作)がなされたときにスイッチSW2をオフ状態に変化させるような構成とすることができる。或いは、操作スイッチ37の押圧中(ユーザによる外部操作中)にスイッチSW2をオン状態に維持し続け、押圧されていないときにはスイッチSW2をオフ状態に戻す構成(即ち、操作スイッチ37を押している最中のみスイッチSW2がオンとなる構成)であってもよい。このようにスイッチSW2は、操作スイッチ37を介して外部操作される構成となっており、外部操作に応じてオン状態(第1状態)とオフ状態(第2状態)とが切り替わるようになっている。
【0079】
また、グリップ部30には、スイッチSW2に対する外部操作に応じて信号端子201を所定の信号状態を変化させる信号変化回路204が設けられている。この信号変化回路204は、スイッチSW2がオフ状態(第1状態)のときに、信号端子201に対しサーミスタTHの状態に応じた電圧信号(センサTHからの状態信号)を与え、スイッチSW2がオン状態(第2状態)に切り替わったときに、信号端子201の電圧レベルを所定の低レベル状態(所定レベル状態)に変化させる構成をなしている。なお、この信号変化回路204は、「信号変化手段」の一例に相当するものである。
【0080】
具体的に説明すると、図12のように、信号端子201(T端子)は、二次電池31に設けられたサーミスタTHの一端と接続されており、信号端子201とサーミスタTHとを接続する接続ライン206にスイッチSW2の一端が接続されている。スイッチSW2の他端は、抵抗R2の一端と接続されており、抵抗R2の他端は接地されている。また、サーミスタTHの他端(信号端子201に接続される側とは反対側)は接地されている。なお、図7、図8、図11では、給電端子36、受電端子16を概略的に示しているが、給電端子36は、図12のように、2つの端子(端子36a、36b)からなり、受電端子16もこれら端子にそれぞれ接続される2つの端子(図示略)によって構成されている。
【0081】
図13(a)のように、抵抗R3とサーミスタTHとによって分圧回路が構成され、これら抵抗R3とサーミスタTHとの抵抗比に応じた電圧レベルが信号S2として出力され、例えばAD変換回路(図示略)を介して変換された後制御回路70に入力される。また、本実施形態では、サーミスタTHが例えばPTCサーミスタによって構成されており、二次電池31が高温状態となると、サーミスタTHの抵抗値が増大し、検出される電圧レベル(信号S2によって示されるレベル)も増大するようになっている。サーミスタTHの抵抗値の変動幅は例えば数百Ω〜数十kΩとすることができる。制御回路70は、信号S2によって示される電圧レベルがある閾値Vs1を超えるか否かを検出しており、当該電圧レベルが閾値Vs1を超える場合には二次電池31に異常が生じたと判断するように構成されている。なお、閾値Vs1は、例えば、グリップ部30が接続された状態であってスイッチSW2がオフ状態であるときにサーミスタTHが常温(例えば25℃)のときの信号端子201の電圧レベルVa1(即ち、サーミスタTHが常温のときの位置P1(図13(a))の電圧レベル)よりもある程度大きい値に設定することが望ましい(即ち、Va1<Vs1)。このように、本体部10は、スイッチSW2がオフ状態(第1状態)のときには、信号端子201からの電圧信号(状態信号)に基づいて二次電池31の異常状態(詳しくは二次電池の温度異常状態)を検出している。
【0082】
一方、スイッチSW2がオン状態(第2状態)に切り替わったときには、「所定の低レベル状態」の検出に基づいてスイッチSW2に対する当該外部操作を検出するようにしている。即ち、このようなオン状態のときには、図13(b)のように、抵抗R2とサーミスタTHとによって並列回路が構成されるため、サーミスタTHが図13(a)と同状態(即ち同抵抗値)であれば、制御回路70において検出される電圧レベル(即ち、信号端子201の電圧レベル)は、図13(a)の場合と比較して低下することとなる。本実施形態では、制御回路70において検出される信号端子201の電圧レベル(信号S2で与えられる信号レベル)がある閾値Vs2未満となったか否かを検出しており、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs2未満となった場合には、スイッチSW2がオン状態となったものと判断するように構成されている。なお、閾値Vs2は、例えば、グリップ部30が接続された状態であってスイッチSW2がオン状態であるときにサーミスタTHが常温(例えば25℃)のときの信号端子201の電圧レベルVa2(即ち、サーミスタTHが常温のときの位置P2(図13(b))の電圧レベル)よりもある程度大きく、かつグリップ部30が接続された状態であってスイッチSW2がオフ状態であるときにサーミスタTHが常温(例えば25℃)のときの信号端子201の電圧レベルVa1(即ち、サーミスタTHが常温(例えば25℃)のときの位置P1の電圧レベル)よりもある程度小さい値に設定することが望ましい(即ち、Va2<Vs2<Va1)。
【0083】
本実施形態に係る二次元コードリーダ200は、制御回路70によって「所定の信号状態」が検出された場合(即ち、制御回路70によって信号端子201の電圧レベルが閾値Vs2未満と判断された場合)、それをトリガとして情報コードQの読取処理を開始する。具体的には、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs2未満となったことを制御回路70が検出すると、この制御回路70は同期信号を基準に照明光源51に発光信号を出力する。そして、当該発光信号を受けた照明光源51は、LEDを発光させて照明光Lfを照射し、この照明光Lfが情報コードQにて反射した反射光Lrが読取口19(図2等)およびフィルタ55を介して結像レンズ57に入射する。そして、この結像レンズ57により、受光センサ53の受光面53aに情報コードQの像(即ちコード画像)が結像され、受光センサ53からはコード画像に応じた受光信号が出力される。受光センサ53から出力される受光信号は、画像データとしてメモリに記憶され、この画像データは2値化処理された後、デコード処理が行われる。
【0084】
以上説明した本実施形態の構成によれば以下のような効果が得られる。
グリップ部30の嵌入部40に設けられた信号端子201に、二次電池31に設けられたサーミスタTH(センサ)から当該二次電池31の異常状態に関する状態信号が与えられると共に、スイッチSW2が操作されることに応じて、この信号端子201が「所定の信号状態」に変化するように構成されている。さらに本体部10には、嵌入時に信号端子201と接続される接続端子202が設けられており、グリップ部30のスイッチSW2に対する外部操作を、「所定の信号状態」の検出に基づいて本体部10側で検出している。このようにすれば、二次電池31の状態信号を利用してスイッチSW2に対する外部操作を本体部10側で検出でき、またその検出のための回路構成や端子構成を大幅に簡素化できる。
【0085】
また、本体部10側で「所定の信号状態」が検出された場合に光学的情報の読取処理を開始するようにしている。このようにすれば、二次電池31の状態信号を利用して読取処理の開始トリガ信号を生成、検出でき、トリガ信号を発生、検出するための特別な独立構成を設けずに済む。
【0086】
また、スイッチSW2が第1状態のときに信号端子201に対してサーミスタTH(センサ)からの状態信号を与えており、このとき本体部側では、信号端子201からの状態信号に基づいて二次電池31の異常状態の検出を行うようにしている。このようにすれば、スイッチSW2が第1状態のときには、本体部10側で二次電池31の異常状態の検出を良好に行うことができる。また、スイッチSW2が第2状態に切り替わったときに信号端子201が所定レベル状態に変化するようになっており、このとき本体部10側では、所定レベル状態の検出に基づいてスイッチSW2に対する外部操作を検出するようにしている。従って、信号端子201を利用してスイッチSW2を第2状態に切り替える外部操作をも良好に検出できるようになる。このように、信号端子201を異常状態の検出と外部操作の検出に良好に兼用できるため、簡易且つ部品点数を抑えた構成にて高機能を好適に実現できる。具体的には、スイッチSW2がオン状態に切り替わったとき、本体部10側では、所定の低レベル状態(信号端子201の電圧レベルが閾値Vs2未満となる状態)の検出に基づいてスイッチSW2に対する外部操作を検出している。このようにすれば、二次電池31の異常状態の検出と、スイッチSW2に対する外部操作の検出と、を共に本体部10側で行いうる構成を、信号端子201を利用して簡易且つ良好に実現できる。
【0087】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図14は、第3実施形態の二次元コードリーダにおけるグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。図15は、図14の二次元コードリーダの二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。第3実施形態で示す二次元コードリーダ300は、信号変化回路314の構成が第2実施形態の信号変化回路204と異なり、それ以外の構成は第2実施形態と同様である。よって第2実施形態と同様の部分については第2実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。なお、図1〜図6、図9、図10の構成は第1実施形態と同一であるため、これら図面にて示される各構成ついては第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0088】
第3実施形態の二次元コードリーダ300も、第1実施形態と同様に、本体部10と、この本体部10に装着されて一体的に使用可能なグリップ部30とが設けられおり、本体部10には、光学的情報を読み取るための受光センサ52及び制御回路70(読取手段)と、及び受光センサ52に電力供給する電池13を収容する収容部17とが設けられている(図1〜図6参照)。そして、図2のように本体部10を把持した状態で本体部10単独で使用し得ると共に、図6のように本体部10にグリップ部30を装着することによりグリップ部30を把持した状態で使用し得る構成をなしている。本体部10には、第1実施形態と同様に、受電端子16と、電池蓋11と、蓋嵌入れ部15とが設けられている。受電端子16は電池13を収容部17に収容して使用するとき(図2参照)に電池13からの電力供給を受けるものである。電池蓋11は収容部17を閉塞する構成をなすと共に本体部10に着脱可能に設けられ、電池13の収容時に当該電池13を支持するように機能する。また、蓋嵌入れ部15は、本体部10において電池蓋11と嵌合する形態をなしており、電池蓋11を嵌め入れさせるように用いられる。なお、これら受電端子16、電池蓋11、蓋嵌入れ部15の機能は第1実施形態と同様である。
【0089】
図5、図6に示すように、グリップ部30には、二次電池31と嵌入部40とが設けられている。この嵌入部40は、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌め入れる部分であり、この嵌入部40には、受電端子16と接触して二次電池31の電力を供給する給電端子36が設けられている。このような構成をなす二次元コードリーダ300は、電池13を取り外し、収容部17および蓋嵌入れ部15に嵌入部40を嵌入することにより、受電端子16を給電端子36に接触させた状態でグリップ部30を本体部10に装着できるようになっている。また、このような構成以外にも、二次元コードリーダ300は、第1実施形態と同様の構成、例えば、載置部41、コネクタ43、グリップ部側充電回路46、メモリ45、本体部側充電回路48、ACアダプタ90を備えており、これらは第1実施形態と同様の機能を有している。
【0090】
図14に示すように、本実施形態の二次元コードリーダ300も、グリップ部30において信号端子201が設けられている点が第1実施形態と異なっている。この信号端子201は、グリップ部30の嵌入部40において給電端子36とは異なる位置(例えば、給電端子36から所定距離離れた近接位置)において露出して配置されており、図15のように、二次電池31に設けられたサーミスタTH(サーミスタTHは「センサ」の一例に相当する)から当該二次電池31の異常状態に関する状態信号が与えられる構成をなしている。本実施形態では、収容部17及び蓋嵌入れ部15に嵌入部40が嵌入されたときに信号端子201と接続端子202とが接続される構成をなしており、接続端子202と接続される信号端子201の「所定の信号状態」を本体部10において検出する構成となっている。そして、このような「所定の信号状態」の検出に基づいて、グリップ部30のスイッチSW2に対する外部操作を本体部10側で検出可能としている。なお、本実施形態では、制御回路70が「検出手段」の一例に相当している。
【0091】
グリップ部30に設けられる操作スイッチ37及びスイッチSW2は第2実施形態と同様の構成をなしている。操作スイッチ37は、例えば、スイッチSW2のオフ状態において1回の押圧操作(ユーザによる外部操作)がなされたときにスイッチSW2をオン状態に保持し続け、さらにそのオン状態において1回の押圧操作(外部操作)がなされたときにスイッチSW2をオフ状態に変化させるような構成とすることができる。或いは、操作スイッチ37の押圧中(ユーザによる外部操作中)にスイッチSW2をオン状態に維持し続け、押圧されていないときにはスイッチSW2をオフ状態に戻す構成(即ち、操作スイッチ37を押している最中のみスイッチSW2がオンとなる構成)であってもよい。このようにスイッチSW2は、操作スイッチ37を介して外部操作される構成となっており、外部操作に応じてオン状態(第1状態)とオフ状態(第2状態)とが切り替わるようになっている。
【0092】
また、グリップ部30には、スイッチSW2に対する外部操作に応じて信号端子201を所定の信号状態を変化させる信号変化回路314が設けられている。図15に示すように、スイッチSW2は、二次電池31に設けられたサーミスタTH(センサ)から信号端子201までの信号ライン303をオンオフする構成をなしており、信号変化回路314は、スイッチSW2がオン状態のときに、サーミスタTHと信号端子201とを接続して二次電池31の異常状態に関する状態信号(図15の例では二次電池31の温度状態を示す信号)を信号端子201に与え、スイッチSW2がオフ状態のときに、サーミスタTHと信号端子201との接続を遮断する構成をなしている。なお、この信号変化回路314は、「信号変化手段」の一例に相当するものである。
【0093】
具体的には、図15のように、信号端子201(T端子)は、スイッチSW2を途中に介在させた状態で二次電池31に設けられたサーミスタTHの一端と接続されている。即ち、信号端子201、スイッチSW2、サーミスタTHが直列に接続された構成をなっている。また、サーミスタTHの他端(スイッチSW2に接続される側とは反対側)は接地されている。なお、給電端子36、受電端子16の構成は第2実施形態と同一である。
【0094】
信号端子201と接続端子202とが接続された状態でスイッチSW2がオン状態となると、抵抗R3とサーミスタTHとによって分圧回路が構成され、これら抵抗R3とサーミスタTHとの抵抗比に応じた信号端子201の電圧レベルが信号S2として出力される。信号端子201の電圧レベル(信号S2にて示される電圧レベル)は、例えばAD変換回路(図示略)を介してデジタル値に変換された後、制御回路70に入力される。制御回路70では、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs3未満となるか否かを検出しており、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs3未満の場合にはスイッチSW2に対して外部操作が与えられたと判断するようにしている。なお、信号端子201と接続端子202とが接続された状態でスイッチSW2がオン状態となったときの信号端子201の電圧レベル(抵抗R3とサーミスタTHとによって分圧回路が構成されたときの分圧比に応じた電圧レベル)は、信号端子201と接続端子202とが接続された状態でスイッチSW2がオフ状態となっているときの信号端子201の電圧レベル(図15の例ではV1)、或いは信号端子201と接続端子202とが接続されていない非接続時の接続端子202の電圧レベル(図15の例ではV1)よりも相当低下するため、閾値Vs3は、この非接続時の接続端子202の電圧レベルV1よりもある程度小さい値に設定することが望ましい(即ちVs3<V1)。
【0095】
上記のように、本実施形態では、信号端子201に対して二次電池31の異常状態に関する状態信号が与えられるとき(即ち、信号端子201に対してサーミスタTHの抵抗値を特定し得る分圧レベル信号が与えられるとき)、制御回路70に入力される電圧レベルが閾値Vs3未満となるように構成されており、本体部10では、上記状態信号の出力開始(即ち、抵抗R3とサーミスターTHによる分圧回路が構成されたときの分圧レベル信号の出力開始)に基づき、スイッチSW2に対してなされた外部操作を検出するようにしている。つまり、本体部10の制御回路70は、信号端子201の電圧レベルがVs3未満となったときにスイッチSW2に対して外部操作が行われたと判断しており、この外部操作の検出をトリガとして第2実施形態と同様の読取処理を行うように構成されている。
【0096】
なお、スイッチSW2がオン状態となっているときに二次電池31の異常状態の検出を行うようにしてもよい。例えば、サーミスタTHがNTCサーミスタによって構成されている場合、二次電池31が高温状態となると、サーミスタTHの抵抗値が低下し、検出される電圧レベル(信号S2によって示されるレベル)も低下する。このような構成の場合、信号端子201と接続端子202とが接続され且つスイッチSW2がオン状態に設定され、更にサーミスタTHが常温(例えば25℃)であるときの信号端子201の電圧レベルをVb1とした場合、このVb1よりもわずかに高いレベルであってかつ電源電圧V1よりも低い電圧レベルの閾値Vs3を設定し(Vb1<Vs3<V1)、更に上記電圧レベルVb1よりもある程度低いレベルの別の閾値Vs4を設定するようにすればよい。この場合、制御回路70において検出された信号端子201の電圧レベルが閾値Vs3未満であって且つ閾値Vs4以上であれば、これをトリガとして第2実施形態と同様の読取処理を行えばよく、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs4未満であれば二次電池31が異常状態(高温状態)であると判断して所定処理(例えばランプや液晶表示器などによる表示処理)を行うようにすればよい。
【0097】
本実施形態の二次元コードリーダ300は、二次電池31に設けられたサーミスタTH(センサ)から信号端子201までの信号ライン303をスイッチSW2によってオンオフしており、スイッチSW2がオン状態のときに、サーミスタTHと信号端子201とを接続してサーミスタTHの状態を表す状態信号を信号端子201に与え、スイッチSW2がオフ状態のときに、サーミスタTHと信号端子201との接続を遮断するようにしている。そして、本体部10側では、スイッチSW2に対する外部操作を、状態信号の出力開始(抵抗R3とサーミスターTHとによって分圧回路が構成されたときの、信号端子201からの分圧レベル信号の出力開始)を検出することで検出している。このように状態信号の有無を本体部10側で検出するようにすれば、スイッチSW2に対する外部操作を本体部10側で精度高く検出できるようになり、その検出のための構成も複雑化せずに済む。
【0098】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図16は、第4実施形態の二次元コードリーダにおけるグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。また、図17は、図16の二次元コードリーダの二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。なお、本実施形態の二次元コードリーダ400は、信号変化回路414の構成が第3実施形態の信号変化回路314と異なり、それ以外の構成は第3実施形態と同様である。よって異なる部分について重点的に説明することとする。
【0099】
本実施形態の二次元コードリーダ400では、スイッチSW3が3状態、即ち、第1状態(スイッチSW3’、SW3”のいずれもオフ状態となる非接続状態)と、第2状態(スイッチSW3’がオン状態となる第1接続状態)と、第3状態(スイッチSW3”のみがオン状態となる第2接続状態)とで切り替わる構成をなしている。スイッチSW3は、第1状態のときには、信号端子201とサーミスタTHとの接続を遮断するように構成されている。また、第2状態のときには信号端子201とサーミスタTHの一端とを抵抗R4を介さずに直列に接続し、第3状態のときには信号端子201と抵抗R4とサーミスタTHとを直列に接続するように機能する。なお、スイッチSW3は、このような3状態の切替が可能なスイッチであればよく、図17のようにオンオフ切替可能な2つのスイッチを用いてもよく、公知の多段スイッチによって実現してもよい。なおスイッチSW3は、操作スイッチ437と連動する構成をなしており、操作スイッチ437は、外部操作により、スイッチSW3の3状態に対応した3位置に変化させることができるようになっている。
【0100】
この構成では、スイッチSW3が第1状態(遮断状態)のときには制御回路70に対して電圧V1が与えられ、第2状態(スイッチSW3’が接続された状態)のときには抵抗R3とサーミスタTHによって図13(a)と同様の分圧回路が構成され、抵抗R3とサーミスタTHとの抵抗比に応じた電圧レベルが信号S2として出力される。一方、スイッチSW3が第3状態(スイッチSW3”のみが接続された状態)のときには、抵抗R3、抵抗R4、サーミスタTHが直列接続されて分圧回路が構成されるため、サーミスタTHの抵抗値が同じであれば信号端子201の電圧レベルは第2状態に比べて上昇する。従って、信号端子201と接続端子202とが接続され且つスイッチSW3が第3状態に設定され、更にサーミスタTH2が常温状態(例えば25℃)となったときの信号端子201の電圧レベルをVc1とした場合、このVc1よりもある程度高いレベルであって且つ電圧V1よりも低いレベルの閾値Vs5を設定することで第1状態と第3状態とをまず区別できるようになる(即ち、Vc1<Vs5<V1)。また、信号端子201と接続端子202とが接続され且つスイッチSW3が第2状態に設定され、更にサーミスタTH2が常温状態(例えば25℃)のときの信号端子201の電圧レベルをVc2とした場合、このVc2よりもある程度高いレベルであって、且つ上記Vc1よりもある程度低いレベルの閾値Vs6を設定することで第2状態と第3状態とを区別できるようになる(即ち、Vc2<Vs6<Vc1)。この場合、制御回路70で検出される信号端子201の電圧レベルがVs5以上であれば、スイッチSW1が第1状態であると判断される。また、信号端子201の電圧レベルがVs5未満であってVs6以上であれば第3状態と判断される。また、信号端子201の電圧レベルがVs6未満であれば第2状態と判断される。
【0101】
なお、本実施形態では、抵抗R3とサーミスタTHとによって構成される分圧回路によって信号端子201に分圧信号が与えられる信号状態(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs6未満となる状態)が「所定の信号状態」に相当している。また、抵抗R3と抵抗R4とサーミスタTHとによって構成される分圧回路によって信号端子201に分圧信号が与えられる信号状態(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs5未満であって閾値Vs6以上となる状態)が「第2の変化状態」に相当している。
【0102】
本体部10は、上記「所定の信号状態」が制御回路70によって検出された場合(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs6未満であることが制御回路70によって検出された場合)、当該制御回路70によって第2実施形態と同様の読取処理が開始される。また、「第2変化状態」が制御回路70によって検出された場合、(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs5未満であって閾値Vs6以上であることが制御回路70によって検出された場合)、読取処理の開始とは異なる処理が行われる。「読取処理の開始とは異なる処理」とは、例えば、公知のマーカ光照射処理(例えば、図示しないレーザ光源を駆動して読取対象物に対してマーカ光を照射する処理)やモード切替処理(例えば解析モードに切り替えて解析モードを実行する処理)などが考えられるが、これ以外の処理であっても勿論よい。
【0103】
本実施形態では、スイッチSW3が第2状態のときに信号端子201を「所定の信号状態」に変化させ、第3状態のときに信号端子201を所定の信号状態とは異なる「第2変化状態」に変化させる構成となっている。そして、本体部10は、「所定の信号状態」の検出に基づき、グリップ部30のスイッチSW2が第2状態に切り替えられたことを検出し、「第2変化状態」の検出に基づき、スイッチSW3が第3状態に切り替えられたことを検出している。また、本体部10は、信号端子201の電圧レベルが「所定の信号状態」「第2変化状態」と異なる高レベル状態(信号端子201の電圧レベルがVs5以上となる状態)のときにスイッチSW3が第1状態であると把握するように構成されている。このようにすれば、本体部10側でスイッチSW3に関する3つの状態(第1状態、第2状態、第3状態)を適切に把握できるようになり、また、そのための回路構成や端子構成を簡易な構成とすることができる。
【0104】
また、本体部10は、「所定の信号状態」を検出した場合に読取処理を開始し、「第2変化状態」を検出した場合に、読取処理の開始とは異なる処理を行うように構成されている。このようにすれば、グリップ部30における複数の操作状態にそれぞれ対応させて本体部側で異なる複数の処理を実行できるようになり、操作性、機能性に優れた構成を実現できる。
【0105】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0106】
上記実施形態1〜4では、光学情報読取装置として二次元コードリーダ1を例示したが、バーコード等の一次元コードを読み取る一次元コードリーダとして構成されていてもよく、3次元コードを読み取る三次元コードリーダとして構成されていてもよい。
【0107】
上記実施形態1〜4では、グリップ部30にメモリ45を着脱可能なメモリスロットを設けた構成を例示したが、着脱不能な常設メモリが設けられる構成であってもよい。また、グリップ部30にメモリが設けられない構成としてもよい。
【0108】
上記実施形態1〜4では 、本体部側充電回路48及びグリップ部側充電回路44を設け、二次電池31をグリップ部30側からでも本体部10側からでも充電できる構成としているが、いずれか一方のみから充電しうる構成であってもよい。
【0109】
上記実施形態1〜4では、 載置部41が設けられた構成を例示しているが、このような載置部41を省略する構成としてもよい。
【0110】
上記実施形態では、センサの例としてサーミスタを例示したが、これ以外の公知の温度センサであってもよく、他種のセンサ(例えば過電流検出センサ、充電容量センサ等)であってもよい。
【0111】
第4実施形態では、スイッチが第1状態と、第2状態と、第3状態とで切り替わり、第2状態のときに信号端子を所定の信号状態に変化させ、第3状態のときに信号端子を第2の変化状態に変化させる例を示したが、第4実施形態とは異なる構成でこのような機能を実現してもよい。図18は、図17の変形例を示す図であり、図18のスイッチSW3は図17のスイッチSW3と同様の構成をなしており、少なくとも3状態、即ち、第1状態(非接続状態)と、第2状態(第1接続状態)と、第3状態(第2接続状態)とで切り替わる構成をなしている。
図18の例では、スイッチSW3が第1状態(スイッチSW3’,SW3”のいずれも接続されていない非接続状態)のときには、信号端子201とサーミスタTHとの接続状態が維持され、抵抗R3とサーミスタTHによって図13(a)と同様の分圧回路が構成され、抵抗R3とサーミスタTHとの抵抗比に応じた電圧レベルが信号S2として出力される。一方、スイッチSW3が第3状態(スイッチSW3”のみが接続された状態)のときには、図13(b)と同様の分圧回路が構成されるため、サーミスタTHの抵抗値が同じであれば第3状態のときの信号端子201の電圧レベルは第1状態に比べて低下する。従って、信号端子201と接続端子202とが接続され且つスイッチSW3が第1状態に設定され、更にサーミスタTH2が常温状態(例えば25℃)となったときの信号端子201の電圧レベルをVd1とし、他方、信号端子201と接続端子202とが接続され且つスイッチSW3が第3状態に設定され、更にサーミスタTH2が常温状態(例えば25℃)のときの信号端子201の電圧レベルをVd2とした場合、このVd2よりもある程度高いレベルであって且つVd1よりも低いレベルの閾値Vs7を設定することで第1状態と第3状態とをまず区別できるようになる(即ち、Vd2<Vs7<Vd1)。また、グランドレベルVgよりもある程度高いレベルであって、且つ上記Vd2よりもある程度低いレベルの閾値Vs8を設定することで第2状態と第3状態とを区別できるようになる(即ち、Vg<Vs8<Vd2)。
この場合、制御回路70で検出される信号端子201の電圧レベルがVs7以上であれば、スイッチSW1が第1状態又は信号端子201と接続端子202とが非接続状態であると判断される。また、信号端子201の電圧レベルがVs7未満であってVs8以上であれば第3状態と判断される。また、信号端子201の電圧レベルがVs8未満であれば第2状態と判断される。
なお、この例では、信号端子201がグランドレベルとなる信号状態(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs8未満となった状態)が「所定の信号状態」に相当している。また、抵抗R3と抵抗R4とサーミスタTHとによって構成される分圧回路(図13(b)参照)によって信号端子201に分圧信号が与えられる信号状態(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs7未満であって閾値Vs8以上となる状態)が「第2の変化状態」に相当している。
本体部10は、上記「所定の信号状態」が制御回路70によって検出された場合(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs8未満であることが制御回路70によって検出された場合)、当該制御回路70によって第2実施形態と同様の読取処理が開始される。また、「第2変化状態」が制御回路70によって検出された場合、(即ち、信号端子201の電圧レベルが閾値Vs7未満であって閾値Vs8以上であることが制御回路70によって検出された場合)、読取処理の開始とは異なる処理(例えば、公知のマーカ光照射処理、モード切替処理等)が行われる。
なお、この例では、サーミスタTHとしてPTCサーミスタを用い、上記Vd1よりもある程度高くV1よりも低い閾値Vs9を設定することで二次電池31の異常検出を行うことができるようになる。この場合、V1よりもわずかに低くVs9よりもある程度高い閾値Vs10を設定することで、信号端子201と接続端子202とが接続されていない状態と区別することができ、制御回路70に入力される電圧レベル(S2)が閾値Vs9よりも大きく、閾値Vs10よりも小さい場合に二次電池31が異常状態であると判断するように構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る二次元コードリーダの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る二次元コードリーダにおいて、グリップ部を装着しない態様を例示する側面図である。
【図3】図3は、本体部について電池蓋側から見た構成を部分的に示す斜視図である。
【図4】図4は、図3から電池蓋を取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、第1実施形態に係る二次元コードリーダにおいて、電池及び電池蓋を取り外し、グリップ部を装着する様子を説明する説明図である。
【図6】図6は、第1実施形態に係る二次元コードリーダにおいて、グリップ部を装着した態様を例示する側面図である。
【図7】図7は、グリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。
【図8】図8は、図7の一部を変更した別例を示す図であり、グリップ部から本体部へのトリガ信号の伝達を無線方式で行う例を示すブロック図である。
【図9】図9は、第1実施形態に係る二次元コードリーダにおいて載置部を用いる態様を例示する側面図である。
【図10】図10は、載置部の概略構成を示す斜視図である。
【図11】図11は、第2実施形態の二次元コードリーダにおけるグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。
【図12】図12は、図11の二次元コードリーダの二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。
【図13】図13(a)は、スイッチSW2がオフ状態のときの等価回路を示す回路図であり、図13(b)は、スイッチSW2がオン状態の等価回路を示す回路図である。
【図14】図14は、第3実施形態の二次元コードリーダにおけるグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。
【図15】図15は、図14の二次元コードリーダの二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。
【図16】図16は、第4実施形態の二次元コードリーダにおけるグリップ部と本体部との電気的な接続構成を概略的に説明するブロック図である。
【図17】図17は、図16の二次元コードリーダの二次電池、スイッチ、及び各端子の回路構成を概略的に示すブロック図である。
【図18】図18は、図17の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0113】
1,200,300,400…二次元コードリーダ(光学的情報読取装置)
10…本体部
11…電池蓋
13…電池
15…蓋嵌入れ部
16…受電端子
17…収容部
30…グリップ部
31…二次電池
36…給電端子
40…嵌入部
41…載置部
43…コネクタ
44…グリップ部側充電回路
45…メモリ
48…本体部側充電回路
53…受光センサ(読取手段)
70…制御回路(読取手段)
90…ACアダプタ
201…信号端子
202…接続端子
204,314,414…信号変化回路(信号変化手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的情報を読み取る読取手段、及び該読取手段に電力供給する電池を収容する収容部を有する本体部と、この本体部に装着されて一体的に使用可能なグリップ部とを備え、前記本体部を把持した状態で本体部単独で使用し得ると共に、前記本体部に前記グリップ部を装着することにより前記グリップ部を把持した状態で使用し得る光学的情報読取装置において、
前記本体部は、
前記収容部に配置され、前記電池からの電力供給を受ける受電端子と、
前記電池を取り外し可能にするための電池蓋と、
該電池蓋を嵌め入れさせる蓋嵌入れ部と、を備え、
前記グリップ部は、
二次電池と、
前記収容部および前記蓋嵌入れ部に嵌入するための嵌入部と、
該嵌入部に設けられ、前記受電端子と接触して前記二次電池の電力を供給する給電端子と、を備えており、
前記電池を取り外し、前記収容部および前記蓋嵌入れ部に前記嵌入部を嵌入することにより、前記受電端子を前記給電端子に接触させて、前記グリップ部を前記本体部に装着することを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項2】
前記グリップ部は、前記二次電池を充電するためのグリップ部側充電回路を持つことを特徴とする請求項1に記載の光学的情報読取装置。
【請求項3】
前記本体部は、前記二次電池を充電するための本体部側充電回路を持つことを特徴とする請求項1に記載の光学的情報読取装置。
【請求項4】
前記グリップ部はメモリを内蔵し、前記本体部は該メモリの情報に基づき操作し得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項5】
前記グリップ部は、更に、ACアダプタからの電力供給を受けるためのコネクタを備え、該ACアダプタからの電力により前記グリップ部の前記二次電池に充電させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項6】
前記二次電池への充電は、グリップ部側充電回路又は本体部側充電回路によって充電されることを特徴とする請求項5記載の光学的情報読取装置。
【請求項7】
前記グリップ部は、載置部を有し、前記本体部に装着された状態で自立可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項8】
前記グリップ部は、
前記嵌入部において前記給電端子とは異なる位置に配置され、前記二次電池に設けられたセンサから当該二次電池の異常状態に関する状態信号が与えられる信号端子と、
外部操作可能なスイッチと、
前記スイッチが操作されることに応じて、前記信号端子を所定の信号状態に変化させる信号変化手段と、
を備え、
前記本体部は、
前記収容部及び前記蓋嵌入れ部に前記嵌入部が嵌入されたときに前記信号端子と接続される接続端子と、
前記接続端子と接続される前記信号端子の前記所定の信号状態を検出する検出手段と、
を備えており、
前記グリップ部の前記スイッチに対する外部操作を、前記検出手段による前記所定の信号状態の検出に基づいて前記本体部側で検出可能としたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項9】
前記読取手段は、前記検出手段により前記所定の信号状態が検出された場合に前記光学的情報の読取処理を開始することを特徴とする請求項8に記載の光学的情報読取装置。
【請求項10】
前記スイッチは、少なくとも第1状態と第2状態とで切り替わる構成をなし、
前記信号変化手段は、前記スイッチが前記第1状態のときに、前記信号端子に対して前記センサからの前記状態信号を与え、前記スイッチが前記第2状態に切り替わったときに前記信号端子を所定レベル状態に変化させる構成をなしており、
前記本体部は、
前記スイッチが前記第1状態のときに、前記信号端子からの前記状態信号に基づいて前記二次電池の前記異常状態の検出を行い、
前記スイッチが前記第2状態に切り替わったとき、前記検出手段による前記所定レベル状態の検出に基づいて前記スイッチに対する前記外部操作を検出することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の光学的情報読取装置。
【請求項11】
前記スイッチは、オフ状態とオン状態とで切り替わる構成をなし、
前記信号変化手段は、前記スイッチが前記オフ状態のときに、前記信号端子に対し前記センサの状態に応じた電圧信号を与え、前記スイッチが前記オン状態に切り替わったときに、前記信号端子の電圧レベルを所定の低レベル状態に変化させる構成をなしており、
前記本体部は、
前記スイッチが前記オフ状態のときに、前記信号端子からの前記電圧信号に基づいて前記二次電池の前記異常状態の検出を行い、
前記スイッチが前記オン状態に切り替わったとき、前記検出手段による前記所定の低レベル状態の検出に基づいて前記スイッチに対する前記外部操作を検出することを特徴とする請求項10に記載の光学的情報読取装置。
【請求項12】
前記スイッチは、前記二次電池に設けられた前記センサから前記信号端子までの信号ラインをオンオフする構成をなし、
前記信号変化手段は、前記スイッチがオン状態のときに、前記センサと前記信号端子とを接続して前記状態信号を前記信号端子に与え、前記スイッチがオフ状態のときに、前記センサと前記信号端子との接続を遮断する構成をなしており、
前記検出手段は、前記信号端子からの前記状態信号の出力開始を検出する構成をなしており、
前記本体部は、前記スイッチに対する前記外部操作を、前記検出手段による前記状態信号の出力開始検出に基づいて検出することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の光学的情報読取装置。
【請求項13】
前記スイッチは、少なくとも、第1状態と、第2状態と、第3状態とで切り替わる構成をなしており、
前記信号変化手段は、前記スイッチが前記第2状態のときに前記信号端子を前記所定の信号状態に変化させ、前記第3状態のときに前記信号端子を前記所定の信号状態とは異なる第2の変化状態に変化させる構成をなしており、
前記検出手段は、前記所定の信号状態と前記第2変化状態とをそれぞれ検出可能とされており、
前記本体部は、前記検出手段による前記第2変化状態の検出に基づき、前記グリップ部の前記スイッチが前記第3状態に切り替えられたことを検出することを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項14】
前記本体部は、前記検出手段により前記所定の信号状態が検出された場合に前記読取手段により前記読取処理を開始し、前記第2変化状態が検出された場合、前記読取処理の開始とは異なる処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の光学的情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−234634(P2008−234634A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−33937(P2008−33937)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】