説明

光学的情報読取装置

【課題】文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置において、複数の機能の設定変更を簡易にし得る光学的情報読取装置を提供する。
【解決手段】文字、記号または図形を表示可能な液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダであっても、ブザーやバイブレータ等の機能設定を変更し得る変更タイミング(S125〜S118,S125〜S128)をLEDの発光により使用者に告知し、この機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得るので(S119,S129)、当該使用者は、これらの変更タイミングを、LEDの発光によって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的情報読取装置が有する複数の機能の設定変更に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光学的情報読取装置が有する複数の機能の設定変更に関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるものがある。この開示技術では、プログラミング・スタート・バーコード、複数の機能バーコード、機能選択バーコード、複数個のパラメータ設定バーコード等によって構成されるバーコード・メニューシートを使用してバーコードリーダ(光学的情報読取装置)の機能設定を可能にしている。
【特許文献1】特開平4−71025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の開示技術によると、このような複数の機能の設定変更に際して、これらのバーコードが印刷されたバーコード・メニューシートが不可欠であることから、当該バーコード・メニューシートの所在がわからない場合や紛失または破損した場合には、バーコードリーダの機能設定を変更することができないという問題がある。
【0004】
また、このようなメニューシートを使用することなく、例えば、機能設定の変更に関するガイダンス表示を液晶ディスプレイ等の表示装置に表示させてその内容に従って使用者がキー操作することで、当該機能の設定を変更し得るように、光学的情報読取装置を構成する方策も考えられる。しかし、これには、液晶ディスプレイ等の表示装置(表示手段)を光学的情報読取装置が備えていることが前提になることから、このような表示装置を備えない光学的情報読取装置には適用することができない。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置において、複数の機能の設定変更を簡易にし得る光学的情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の光学的情報読取装置では、情報コードの読み取りに関する情報を、光、音または振動のいずれか1以上により使用者に告知する告知手段を備え、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置であって、当該光学的情報読取装置が有する複数の機能内容の設定をこれらの機能ごとに変更し得る変更タイミングを、前記告知手段の告知態様により前記使用者に告知可能に前記告知手段を制御する告知制御手段と、前記告知手段により告知される前記機能ごとの変更タイミングに前記使用者が前記機能内容の設定を変更し得る設定変更手段と、を備えることを技術的特徴とする。なお、「文字、記号または図形を表示可能な表示手段」の具体例として、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等が挙げられる。
【0007】
特許請求の範囲に記載の請求項2の光学的情報読取装置では、前記複数の機能が所定の分類ごとに区分されるとともに、この複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、前記告知制御手段が前記告知手段の告知態様により前記使用者に告知可能に前記告知手段を制御する請求項1記載の光学的情報読取装置であって、前記告知制御手段により告知される前記選択タイミングごとに前記使用者が前記分類を選択し得る分類選択手段を備えることを技術的特徴とする。
【0008】
特許請求の範囲に記載の請求項3の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、光により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記光の色の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記光の色を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを技術的特徴とする。
【0009】
特許請求の範囲に記載の請求項4の光学的情報読取装置では、請求項3記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記光の色を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記光の色の違いで告知した後、再度順番に前記光の色を変更することを技術的特徴とする。
【0010】
特許請求の範囲に記載の請求項5の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、音により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記音の周波数の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記音の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを技術的特徴とする。
【0011】
特許請求の範囲に記載の請求項6の光学的情報読取装置では、請求項5記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記音の周波数を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記音の周波数の違いで告知した後、再度順番に前記音の周波数を変更することを技術的特徴とする。
【0012】
特許請求の範囲に記載の請求項7の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、振動により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記振動の周波数の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記振動の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを技術的特徴とする。
【0013】
特許請求の範囲に記載の請求項8の光学的情報読取装置では、請求項7記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記振動の周波数を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記振動の周波数の違いで告知した後、再度順番に前記振動の周波数を変更することを技術的特徴とする。
【0014】
特許請求の範囲に記載の請求項9の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、光により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記光の点滅周波数および/または点滅期間の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の分類分の前記光の点滅を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを技術的特徴とする。なお、「点滅周波数および/または点滅期間」は、点滅周波数および点滅期間と、点滅周波数または点滅期間と、の双方を含む意である。
【0015】
特許請求の範囲に記載の請求項10の光学的情報読取装置では、請求項9記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記光の点滅周波数または点滅期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記光の点滅周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記光の点滅周波数または点滅期間を変更することを技術的特徴とする。
【0016】
特許請求の範囲に記載の請求項11の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、音により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記音の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の分類分の音の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする。なお、「間欠周波数および/または間欠期間」は、間欠周波数および間欠期間と、間欠周波数または間欠期間と、の双方を含む意である。
【0017】
特許請求の範囲に記載の請求項12の光学的情報読取装置では、請求項11記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記音の間欠周波数または間欠期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記音の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記音の間欠周波数または間欠期間を変更することを技術的特徴とする。
【0018】
特許請求の範囲に記載の請求項13の光学的情報読取装置では、前記告知手段が、振動により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記振動の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、前記告知制御手段は、前記複数の分類分の振動の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを技術的特徴とする。なお、「間欠周波数および/または間欠期間」は、間欠周波数および間欠期間と、間欠周波数または間欠期間と、の双方を含む意である。
【0019】
特許請求の範囲に記載の請求項14の光学的情報読取装置では、請求項13記載の光学的情報読取装置において、前記告知制御手段は、前記振動の間欠周波数または間欠期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記振動の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記振動の間欠周波数または間欠期間を変更することを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明では、告知制御手段により、当該光学的情報読取装置が有する複数の機能内容の設定をこれらの機能ごとに変更し得る変更タイミングを告知手段の告知態様により使用者に告知可能に告知手段を制御し、設定変更手段により、告知手段により告知される機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得る。これにより、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置であっても、複数の機能内容の設定をこれらの機能ごとに変更し得る変更タイミングを、光、音または振動のいずれか1以上により使用者に告知し、この機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得るので、当該使用者は、これらの変更タイミングを、光、音または振動によって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置において、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0021】
請求項2の発明では、複数の機能が所定の分類ごとに区分されるとともに、この複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、告知制御手段が告知手段の告知態様により使用者に告知可能に告知手段を制御する場合において、分類選択手段により、告知制御手段により告知される選択タイミングごとに使用者が分類を選択し得る。これにより、当該使用者は、これらの選択タイミングを、光、音または振動によって認識することで、複数の分類の中から任意の分類を選択することができる。
【0022】
請求項3の発明では、告知手段の告知態様は、機能ごとに関連して発する光の色の違いであり、告知制御手段は、複数の機能分の光の色を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。これにより、当該使用者は、これらの変更タイミングを、機能ごとに関連して発する光の色の違いによって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、騒音や振動が激しい使用環境下においても、このような光の色の違いとその変更タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0023】
請求項4の発明では、告知制御手段は、光の色を複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを光の色の違いで告知した後、再度順番に光の色を変更する。これにより、当該使用者は、光の色の違いによって、変更タイミングに対応した機能が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。「順番が一巡したことを光の色の違い」とは、機能ごとに関連して発する光の色とは異なる色であることや、また発する光(発光)の輝度や強度の違いを含む概念である。
【0024】
請求項5の発明では、告知手段の告知態様は、機能ごとに関連して発する音の周波数の違いであり、告知制御手段は、複数の機能分の音の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。これにより、当該使用者は、これらの変更タイミングを、機能ごとに関連して発する音の周波数の違いによって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、ナトリウム灯等の自然光とは異なる特殊照明の下や振動が過酷な使用環境下においても、このような音の周波数の違いとその変更タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0025】
請求項6の発明では、告知制御手段は、音の周波数を複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを音の周波数の違いで告知した後、再度順番に音の周波数を変更する。これにより、当該使用者は、音の周波数の違いによって、変更タイミングに対応した機能が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。「順番が一巡したことを音の周波数の違い」とは、機能ごとに関連して発する音の周波数とは異なる周波数であることや、また音の強度(振幅)の違いを含む概念である。
【0026】
請求項7の発明では、告知手段の告知態様は、機能ごとに関連して発する振動の周波数の違いであり、告知制御手段は、複数の機能分の振動の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。これにより、当該使用者は、これらの変更タイミングを、機能ごとに関連して発する振動の周波数の違いによって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、ナトリウム灯等の自然光とは異なる特殊照明の下や騒音が激しい使用環境下においても、このような振動の周波数の違いとその変更タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0027】
請求項8の発明では、告知制御手段は、振動の周波数を複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを振動の周波数の違いで告知した後、再度順番に振動の周波数を変更する。これにより、当該使用者は、振動の周波数の違いによって、変更タイミングに対応した機能が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。「順番が一巡したことを振動の周波数の違い」とは、機能ごとに関連して発する振動の周波数とは異なる周波数であることや、また振動の強度(振幅)の違いを含む概念である。
【0028】
請求項9の発明では、告知手段の告知態様は、分類ごとに関連して発する光の点滅周波数および/または点滅期間の違いであり、告知制御手段は、複数の分類分の光の点滅を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。これにより、当該使用者は、複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、機能ごとに関連して発する光の点滅の違いによって認識することで、任意の分類を選択することができる。したがって、騒音や振動が激しい使用環境下においても、このような光の点滅の違いとその選択タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0029】
請求項10の発明では、告知制御手段は、光の点滅周波数または点滅期間を複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを光の点滅周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に光の点滅周波数または点滅期間を変更する。これにより、当該使用者は、光の点滅の違いによって、選択タイミングに対応した分類が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。
【0030】
請求項11発明では、告知手段の告知態様は、分類ごとに関連して発する音の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、告知制御手段は、複数の分類分の音の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。なお、「間欠周波数および/または間欠期間」は、間欠周波数および間欠期間と、間欠周波数または間欠期間と、の双方を含む意である。これにより、当該使用者は、複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、機能ごとに関連して発する音の間欠の違いによって認識することで、任意の分類を選択することができる。したがって、ナトリウム灯等の自然光とは異なる特殊照明の下や振動が過酷な使用環境下においても、このような音の間欠の違いとその選択タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0031】
請求項12の発明では、告知制御手段は、音の間欠周波数または間欠期間を複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを音の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に音の間欠周波数または間欠期間を変更する。これにより、当該使用者は、音の間欠の違いによって、選択タイミングに対応した分類が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。
【0032】
請求項13の発明では、告知手段の告知態様は、分類ごとに関連して発する振動の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、告知制御手段は、複数の分類分の振動の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を告知手段に対して行う。なお、「間欠周波数および/または間欠期間」は、間欠周波数および間欠期間と、間欠周波数または間欠期間と、の双方を含む意である。これにより、当該使用者は、複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、機能ごとに関連して発する振動の間欠の違いによって認識することで、任意の分類を選択することができる。したがって、ナトリウム灯等の自然光とは異なる特殊照明の下や騒音が激しい使用環境下においても、このような振動の間欠の違いとその選択タイミングで、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0033】
請求項14の発明では、告知制御手段は、振動の間欠周波数または間欠期間を複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを振動の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に振動の間欠周波数または間欠期間を変更する。これにより、当該使用者は、振動の間欠の違いによって、選択タイミングに対応した分類が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の光学的情報読取装置をバーコードリーダに適用した実施形態を図を参照して説明する。図1に示すように、バーコードリーダ10は、主に、ハウジングを構成する上ケース11および下ケース12、このハウジング内に収容される図略のプリント配線板および光学系、さらにこのハウジングから外部に延びて上位システムと電気的な接続を可能にするケーブル50等より構成されている。このバーコードリーダ10は、JAN,CODE39,NW−7,ITF等のいわゆるバーコード(一次元コードや一次元シンボルとも称する「情報コード」の一例)を読み取るとともに読み取ったバーコードのデータを上位システムに転送する光学的情報読取装置である。
【0035】
上ケース11および下ケース12は、ABS樹脂等の合成樹脂からなる成形部材で、主に、バーコードリーダ10の表側の外観を形成している。これら上ケース11および下ケース12の一端側には、読取口13が形成され、また他端側にはケーブル取付部15が形成されている。この読取口13が形成される一端側は、裏面側に大きく前傾する首曲がり形状に形成されている。これにより、使用者がバーコードリーダ10を当該上ケース11側から把持した状態で、読取対象物に貼付されたラベル等のバーコードに読取口13を当て易くしている。
【0036】
なお、下ケース12の一部には、後述するように、バーコードの読み取りを行う際に使用者が押下するトリガスイッチ42の押しボタン部分が露出している。即ち、バーコードリーダ10を上ケース11側から把持した使用者の親指や人差し指が触れる位置に、このようなトリガスイッチ42の押しボタン部分が配置されている。また、上ケース11の首曲がり形状部のほぼ中央には、後述するように、バーコードの読み取りに関する情報を光で使用者に告知し得る発光部43が形成されている。
【0037】
図略のプリント配線板は、上ケース11および下ケース12により形成される内部空間に収容可能な矩形状に形成されており、メモリ35や制御回路40、あるいはトリガスイッチ42や発光部43の光源となる発光ダイオード(LED)等の電気系の電子部品を実装することにより、所定の電子回路を構成し得る配線パターンがプリントされている。このプリント配線板には、これらの電子部品のほかに、バーコードの読み取りに必要な光学系の照明光源21や受光センサ23等も実装されている。
【0038】
次に、このようなプリント配線板に実装されるバーコードリーダ10のハードウェア構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、バーコードリーダ10のハードウェア構成は、主に、照明光源21、受光センサ23、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、トリガスイッチ42、発光部43、ブザー44、バイブレータ45等のマイコン系と、電源スイッチ41等の電源系と、から構成されている。
【0039】
光学系は、照明光源21、受光センサ23、結像レンズ27等から構成されている。照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色、緑色、青色の3色分の発光素子を有するマルチカラーLEDとこのマルチカラーLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、照明光源21として、このようなマルチカラーLEDを用いているので、赤、緑、青の3色に加え、これらを混合色として得られる、黄、シアン、マゼンタ、白の4色の、合計7種類の色を発光できる。なお、この発光色は、照明光源21を駆動制御する駆動制御回路に対する制御信号によって、後述する制御回路40による設定変更処理によって任意に設定可能に構成されている。
【0040】
受光センサ23は、照明光LfがラベルPやバーコードQに照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を1次元に配列したラインセンサが、これに相当する。受光センサ23は、結像レンズ27を介して入射する入射光をこの受光面23aで受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。
【0041】
結像レンズ27は、外部から読取口13を介して入射する入射光を集光して受光センサ23の受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するもので、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとにより構成されている。
【0042】
次に、マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、トリガスイッチ42、発光部43、ブザー44、バイブレータ45、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(マイクロコンピュータ)として機能し得る制御回路40およびメモリ35と中心に構成される。
【0043】
光学系の受光センサ23から出力される画像信号は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データは、メモリ35に入力されると、画像データ蓄積領域に蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0044】
メモリ35は、半導体メモリ装置で、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ等)がこれに相当する。このメモリ35のうちのRAMには、前述した画像データ蓄積領域のほかに、制御回路40が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域等も確保可能に構成されている。またROMには、後述する設定変更処理や通常読取処理等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源21、受光センサ23等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
【0045】
制御回路40は、バーコードリーダ10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなり、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置と接続可能に構成されており、本実施形態の場合、電源スイッチ41、トリガスイッチ42、発光部43、ブザー44、バイブレータ45、通信インタフェース48等が接続されている。
【0046】
これにより、例えば、電源スイッチ41やトリガスイッチ42の監視や管理、またバーコードQの読み取りに関する情報を告知するインジケータとして機能する発光部43の点灯・消灯、ビープ音やアラーム音を発生可能なブザー44の鳴動のオンオフ、さらには当該バーコードリーダ10の使用者に伝達し得る振動を発生可能なバイブレータ45の駆動制御や外部装置とのシリアル通信を可能にする通信インタフェース48の通信制御等を可能にしている。なお、通信インタフェース48に接続される外部装置には、当該バーコードリーダ10の上位システムに相当するホストコンピュータHST等が含まれる。
【0047】
トリガスイッチ42は、バーコードQの読み取りを開始するために使用者が操作するスイッチで、図1を参照して説明したように、その押しボタン部分が外部に露出している。即ち、このトリガスイッチ42がオフ状態からオン状態に移行したことを制御回路40が検出し得るように、トリガスイッチ42が制御回路40に接続されている。
【0048】
発光部43は、前述したように、バーコードの読み取りに関する情報を光で使用者に告知し得る告知手段で、その光源としてのマルチカラーLEDとこのLEDを駆動制御するLED駆動制御回路とにより構成されている。このマルチカラーLEDも、照明光源21のLEDと同様に、赤、緑、青、黄、シアン、マゼンタ、白の7種類の色を発光可能に構成されており、後述する設定変更処理により、制御回路40から発光部43のLED駆動制御回路に出力される制御信号によって、これら発光色、点灯タイミング、消灯タイミングや、点灯時間と消灯時間の比率、さらには点滅の繰り返し周波数(点滅の周波数)、点滅期間や点滅周期等を設定可能に構成されている。
【0049】
ブザー44は、バーコードの読み取りに関する情報を音で使用者に告知し得る告知手段で、圧電素子とこの圧電素子に任意周波数の駆動信号を印加し得るブザー駆動制御回路とにより構成されている。このブザー44も、後述する設定変更処理により、制御回路40からブザー44のブザー駆動制御回路に出力される制御信号によって、音の周波数、強弱、発音タイミング、消音タイミングや、発音時間と消音時間の比率、さらには音の間欠の繰り返し周波数(間欠周波数)、間欠期間や間欠周期等を設定可能に構成されている。
【0050】
バイブレータ45は、バーコードの読み取りに関する情報を振動で使用者に告知し得る告知手段で、モータ軸に対して重心を偏心させた重りが当該モータ軸に取り付けられたモータと、このモータの回転速度等を制御し得るモータ駆動制御回路とにより構成されている。このバイブレータ45も、後述する設定変更処理により、制御回路40からバイブレータ45のモータ駆動制御回路に出力される制御信号によって、振動の周波数、強弱、振動の開始タイミングや停止タイミング、振動時間と停止時間の比率、さらには振動の間欠の繰り返し周波数(間欠周波数)、間欠期間や間欠周期等も設定可能に構成されている。
【0051】
電源系は、電源スイッチ41、電源部49により構成されている。本実施形態では、バーコードリーダ10はそれ自体にはバッテリ等の電源を備えておらず、前述したケーブル50を介してホストコンピュータHSTから駆動電力の供給を受けている。またバーコードリーダ10自体には、外部から操作可能な電源スイッチが設けられているのではなく、ホストコンピュータHSTから駆動電力の供給を受けると、電源スイッチ41がオンされ、駆動電力の供給が遮断されると電源スイッチ41がオフされるように構成されている。
【0052】
このため、例えば、稼動状態のホストコンピュータHSTにケーブル50が接続されるとほぼ同時に電源スイッチ41がオン状態になるため、ホストコンピュータHSTから電源部49を介して上述した各装置や各回路に駆動電力が供給され、当該ホストコンピュータHSTからケーブル50が取り外されると、電源スイッチ41がオフ状態になって駆動電力の供給が遮断される。なお、このような構成を採ることなく、例えば、電源スイッチ41に代えて、当該バーコードリーダ10の使用者が外部からオンオフ操作を可能な電源スイッチを設けても良いし、またホストコンピュータHSTから駆動電力の供給を受けることなく、当該バーコードリーダ10自体に、リチウムイオン電池等の二次電池(バッテリ)を備えそれにより上述した各装置や各回路に駆動電力を供給しても良い。
【0053】
このようにバーコードリーダ10を構成することによって、例えば、電源スイッチ41がオンされて所定の自己診断処理や次に説明する設定変更処理が終了し、バーコードQの読み取りが可能な状態になると、照明光Lfの発光を指示するトリガスイッチ42の入力を受け付ける。これにより、使用者がトリガースイッチ42を引いてオンにすることで、制御回路40が同期信号を基準に照明光源21に発光信号を出力するので、当該発光信号を受けた照明光源21は、マルチカラーLEDを発光させて設定された発光色の照明光Lfを照射する。
【0054】
すると、バーコードQに照射された照明光Lfが反射し、その反射光Lrが読取口13を介して結像レンズ27に入射するため、受光センサ23の受光面23aには、バーコードQの像が結像される。これにより、バーコードQの像が受光センサ23を露光するため、上述したマイコン系によって画像処理された当該バーコードQの画像データが、メモリ35の画像データ蓄積領域を介してデコードされ、デコードされたデータがホストコンピュータHSTに転送される。
【0055】
本実施形態に係るバーコードリーダ10では、このように通常の読取処理(以下「通常読取処理」という)が行われるわけであるが、本バーコードリーダ10は、このような通常読取処理に移行する前に実行され得る設定変更処理に技術的特徴がある。
【0056】
ここで、設定変更処理を図3〜図6を参照して説明する。図3および図4には、設定変更処理の流れを示すフローチャートが図示されている。また図5には、図3,4に示す設定変更処理により選択や変更される分類・機能の階層構造を説明する説明図が図示されている。図6には、図3,4に示す設定変更処理により制御される発光部、ブザーやバイブレータ等の点滅または間欠の態様を説明する説明図が図示されている。なお、図3,4において、設定変更処理は、ステップS110〜S205であることに留意されたい。
【0057】
まず、ステップS101により電源スイッチ41がオン状態になると、続くステップS103によりトリガスイッチ42がオン状態にあるか否かを判断する処理が行われる。例えば、電源スイッチ41のオン状態に移行した直後500ミリ秒の期間内のいずれのタイミングにおいてもトリガスイッチ42がオンである場合には、トリガスイッチ42がオン状態にあると判断し(S103;Yes)、ステップS110以降の処理、つまり設定変更処理に移行する。
【0058】
これに対して、電源スイッチ41のオン状態に移行した直後500ミリ秒の期間内のいずれかのタイミングにおいてトリガスイッチ42がオフである場合には、トリガスイッチ42がオン状態にないと判断して(S103;No)、図4に示すステップS300に処理を移行して通常読取処理に移行する。
【0059】
ステップS110からは設定変更処理であり、まず第1階層の設定変更モードに入る。なお、このステップS110では、例えば、メモリ35に確保される第1階層に関する領域の読み出しや書き込みを許可する処理が行われる。
【0060】
ここで、設定変更処理で参照される階層構造について図5を参照して説明する。図5(A) に示すように、バーコードリーダ10が有する機能内容の設定に関する階層構造は、例えば2層をなす。この例では、ブザー44に関する機能として「ブザー44の音量を設定する項目」(以下「ブザー音量」という)および「ブザー44の音階を設定する項目」(以下「ブザー音階」という)、またバイブレータ45に関する機能として「バイブレータ45の振動を設定する項目」(以下「バイブレータ振動」という)というように、ブザー44とバイブレータ45のそれぞれの機能について分類し、これらを3つに区分して第1階層としている。
【0061】
そして、この第1階層のそれぞれの項目について設定される可能性のある内容を、第2階層の項目として分類する。例えば、図5(A) に示すように、第1階層の「ブザー音量」については、音量について「大」、「中」および「小」の3項目に分類し、これらを3つに区分して第2階層としている。同様に、第1階層の「ブザー音階」については、音階について「低音」(例えば600Hz)、「中音」(例えば1000Hz)および「高音」(例えば2000Hz)の3項目に分類され、また「バイブレータ振動」については、振動について「強」、「中」および「弱」の3項目に分類し、それぞれを3つに区分して、第2階層としている。なお、これら階層の数には制限がなく、例えば図5(B) に示すような3層構造にしても良いし、図5に示すような具体的な内容の例示はないが、例えば、4層、5層、あるいはN層(Nは1以上の整数)であっても良い。
【0062】
この図5(B) に示す例では、バーコードリーダ10が有する複数の機能のうち、ブザー44に関する機能を「ブザーの項目」、バイブレータ45に関する機能を「バイブレータの項目」、照明光源21に関する機能を「照明光の項目」として、分類し、これらを3つの区分に分ける。そして、これらの各項目について分類したものを第2階層とし、そのまた各項目について分類したものを第3階層とする。
【0063】
この例では、第1階層のブザーの項目については、第2階層として「音量の項目」および「音階の項目」の分類で区分し、さらに「音量の項目」の下位に音量について「大」、「中」および「小」の3項目に分類してこれらの区分を第3階層とし、また「音階の項目」の下位に音量について「低音」(例えば600Hz)、「中音」(例えば1000Hz)および「高音」(例えば2000Hz)の3項目に分類してこれらの区分を第3階層としている。
【0064】
同様に、第1階層の照明光の項目については、第2階層として「発光色の項目」および「明るさの項目」の分類で区分し、さらに「発光色の項目」の下位に照明光の色について「赤色」、「緑色」および「青色」の3項目に分類してこれらの区分を第3階層とし、また「明るさの項目」の下位に照明光の明るさについて「強」(例えば1000mcd(mcd;ミリカンデラ)、「中」(例えば500mcd)および「弱」(例えば200mcd)の3項目に分類してこれらの区分を第3階層としている。
【0065】
なお、すべて同数の階層にする必要はなく、同図に示す例のようにブザーの項目と照明光の項目は3階層であっても、バイブレータの項目については2階層で構成しても良い。即ち、この例では、バイブレータの項目において、振動について「強」、「中」および「弱」の3項目に分類し区分して第2階層とするに留まり、この下位には階層を設けていない。
【0066】
ここで図3に戻る。第1階層の設定変更モードに入ると、まずステップS111により設定項目選択処理が行われる。このステップは、第1階層を構成する各項目の中から設定変更の対象となる項目を選ぶ処理で、例えば、図5(A) に示す例では、第1階層を構成する「ブザー音量」、「ブザー音階」および「バイブレータ振動」の中から設定変更の対象となる項目を選択する。例えば、ここでは「ブザー音量」を選択する。
【0067】
続くステップS113により発光色設定処理が行われる。このステップは、ステップS111により選択された項目に対応する光の色を、発光部43による発光色に設定する処理で、例えば、図5(A) に示す例では、「ブザー音量」の場合は赤色、「ブザー音階」の場合は緑色、「バイブレータ振動」の場合は青色、が発光部43の発光色に設定される。またこのステップ113では、発光パターンも選択される。
【0068】
即ち、第1階層の発光色(例えば赤色)と第2階層の発光色(例えば赤色)とが同じ色になる場合、両階層の区別を使用者が把握することができないため、階層ごとに異なる発光パターンを設定することで、発光部43の発光色が同色であってもどの階層の設定可能状態にあるかを明確にしている。
【0069】
具体的には、例えば、図6に示すように、Aパターン、Bパターン、Cパターン、Dパターンの4種類に発光部43の発光パターンを設定する。
例えば、Aパターンの場合には、発光部43が点灯する期間α(図6(A) に示すON)と、発光部43が消灯(滅灯)する期間β(図6(A) に示すOFF)と、1:1に設定し、Bパターンの場合には、発光部43が点灯する期間α(図6(B) に示すON)と、発光部43が消灯(滅灯)する期間β(図6(B) に示すOFF)と、1:7に設定する。
【0070】
これにより、発光部43の発光パターンがAパターンに設定されていれば、使用者には「ピカッ、ピカッ、ピカッ」と点灯と消灯とが交互に繰り返されて見えるのに対し、Bパターンに設定されていれば、使用者には「ピカッ…、ピカッ…、ピカッ…」と短い点灯の後に長い消灯期間を経て再び短く点灯するというように間をおいた間欠的な繰り返しに見える。これにより、このような発光部43の発光を見た使用者は、Aパターンに設定された状態とBパターンに設定された状態とを区別することが可能となる。同様に、発光部43の発光パターンを図6(C) に示すCパターンの「ピカピカッ…、ピカピカッ…、ピカピカッ…」、図6(D) に示すDパターンの「ピカピカピカッ…、ピカピカピカッ…、ピカピカピカッ…」というように、それぞれ設定することで、A〜Dの各パターンに設定された各状態を使用者は区別することが可能となる。
【0071】
このように、発光パターンのバリエーションは、発光部43の点灯期間αと消灯期間βの比率を変えるもの(図6(A),(B))や、点滅単位の繰り返し周期γが同じであっても、その周期内で点灯する回数を変えるもの(図6(B)〜(D))、あるいは図示されてないが点滅単位の繰り返し周期、つまり点滅周期(点滅周波数)γを変えるもの等がある。また、これらを組み合わせて、点灯期間α、消灯期間βおよび点滅周期(点滅周波数)γのいずれもを変えるもの、例えば、図6(A) に示す発光パターンAの周期γと、図6(B) に示す発光パターンBの周期γと、図6(C) に示す発光パターンCの周期γと、がそれぞれ異なるように設定しても良い。
【0072】
例えば、「ブザー音量」が選択されている場合には、ステップS113により、発光部43のマルチカラーLEDは、赤色で発光パターンAで発光するように設定される。このように発光色や発光パターンが設定されると、次のステップS115によりLED点灯処理が行われ、さらにステップS118によりLED点灯処理が行われる。これらの処理は、制御回路40から発光部43のLED駆動制御回路に制御信号を出力することにより行われる。
【0073】
具体的には、前述したステップS113により設定された発光色や発光パターンに従って、発光部43のマルチカラーLEDの発光を制御し得る制御信号が制御回路40から発光部43のLED駆動制御回路に出力されることで、当該マルチカラーLEDを点消灯制御する。そして、このLEDを点消灯する処理の間(選択タイミングまたは変更タイミング)に、ステップS117によりトリガスイッチ42がオン状態にあるか否かを判断する処理が行われる。
【0074】
即ち、ステップS115により発光部43が点灯されてから、ステップS118により発光部43が消灯されるまでの間(選択タイミングまたは変更タイミング)に、トリガスイッチ42がオンされているか否かをステップS117により判断する。また、このステップS117では、トリガスイッチ42がオン状態にある時間を計時して、例えば500ミリ秒以上の期間オン状態にあるか否かも判断し、使用者がトリガスイッチ42をいわゆる「長押し」しているか否かを確認する。なお、このトリガスイッチ42の「長押し」は、設定変更処理を中止して通常読取処理に移行したい場合に操作されるものである。
【0075】
このため、トリガスイッチ42が押されているが「長押し」に該当しない場合には(S117:Yes)、使用者は当該項目の設定を変更しようとしていると判断して、ステップS119に処理を移行し、トリガスイッチ42が「長押し」されている場合には(S117:Yes(長押))、ステップS207に移行して設定変更モードを解除して通常読取処理に移る(S300)。
【0076】
これに対し、トリガスイッチ42が押されていない場合には(S117:No)、使用者は当該項目の設定を変更しようとしていないと判断して、再びステップS111に処理を移行して次の項目を選択する。例えば、ステップS111に移行する前に、「ブザー音量」が選択されている場合には、今回はステップS111により「ブザー音階」を選択し、ステップS113ではマルチカラーLEDの発光色を緑色に設定する。
【0077】
なお、第1階層のすべて項目についてステップS111により選択し、ステップS113、S115、S117、S118の各処理を実行した場合に、再度ステップS111に処理を移行するときには、例えば、第1階層では発光しない他の色を発光部43に設定し発光させる処理ステップをステップS118の後でステップS111の前に設けても良い。例えば、図5(A) に示す例では、第1階層の発光色(赤色、緑色、青色)以外の黄色を発光するように発光部43に設定し発光させる。これにより、このような選択タイミングまたは変更タイミングに対応した機能が一巡したことを把握できるので、複数の機能の設定変更を一層簡易にすることができる。これは「順番が一巡したことを光の色の違い」に相当するものであるが、これ以外に、例えば、発光部43による発光の輝度や強度を、第1階層の発光よりも「強く」したり「弱く」したりするように発光部43を制御しても良い。
【0078】
トリガスイッチ42が長押しではなく短く押されている場合には、当該項目に対して設定を変更しようとしていると判断されるため、当該項目の内容を設定する処理、つまりステップS119の第1階層項目設定処理に移行する。このステップは、階層構造が1層の場合に当該階層における設定をメモリ35の作業領域内で一時的に変更する処理で、図5(A) に示す例のように階層構造が2層以上である場合には、このステップS119では特に処理を行うことなく続くステップS120に処理を移行する。
【0079】
ステップS120では、例えば、メモリ35に確保される第2階層に関する領域の読み出しや書き込みを許可する処理が行われる。ステップS120〜S129は、第1階層の設定を変更したステップS110〜S119に対応するもので、処理の対象が、第1階層ではなく第2階層である点以外、ステップS110〜S119と同様である。このため、処理内容の説明を省略して具体的な例で概要を説明する。
【0080】
例えば、図5(A) に示す階層構造において、第1階層で「ブザー音量」が選択されている場合には、例えばステップS121により設定内容の項目として「大」を選択した後、ステップS123により設定された発光色「赤」・発光パターン「B」に従って、ステップS125,128により発光部43の点消灯を制御する。そして、点灯から消灯までの間(変更タイミング)に、トリガスイッチ42がオンされていないければ(S127;No)、再度ステップS121により設定内容の項目として「中」を選択した後、ステップS123により設定された発光色「緑」・発光パターン「B」に従って、ステップS125,128により発光部43を点灯灯が制御する。これを設定項目「小」についても同様に行う(発光色「青」・発光パターン「B」)。
【0081】
そして、点灯から消灯までの間(変更タイミング)に、トリガスイッチ42がオンされている場合には(S127;Yes)、ステップS129の第2階層項目設定処理によりその設定内容、例えばブザー音量「小」の設定をメモリ35の作業領域内で一時的に変更した後、ステップS201のLED点滅処理に移行する。
【0082】
なお、図3に示すステップS130(S131〜S139)は、図5(B) に示す例のように階層構造が3層以上である場合に、第1階層の設定を変更するステップS110,S111,S113,S115,S117,S118,S119や、第2階層の設定を変更するステップS120,S121,S123,S125,S127,S128,S129と同様に、第3階層の設定を変更する各処理(ステップS130,S131,S133,S135,S137,S138,S139)が設けられることを示唆するものである。
【0083】
また、図4に示すステップS1N7(トリガスイッチONか),S1N8(LED消灯処理),S1N9(第N階層項目設定処理)は、階層構造がN層(Nは1以上の整数)である場合に、第1階層の設定を変更するステップS110,S111,S113,S115,S117,S118,S119や、第2階層の設定を変更するステップS120,S121,S123,S125,S127,S128,S129と同様に、第N階層までの設定を変更する各処理(S1N0,S1N1,S1N3,S1N5,S1N7,S1N8,S1N9)が設けられることを示唆するものである。
【0084】
このように、各階層について設定項目が変更されて、メモリ35の作業領域内で設定さている内容が一時的に変更されると、ステップS201によりLED点滅処理が行われる。このステップは、これまでに変更された設定内容を当該バーコードリーダ10の機能設定として変更しても良いか否かの判断を促すもので、例えば、発光部43の発光色や発光パターンを特別なもの(例えば最大輝度の白色で短周期点滅)に設定する。
【0085】
続くステップS203では、発光部43がこのような発光をしている間(変更タイミング)に、トリガスイッチ42がオンされたか否かを判断し、オンされている場合には、トリガスイッチ42がオン状態にある時間を計時して、例えば500ミリ秒以上の期間オン状態にあるか否かも判断して、使用者がトリガスイッチ42をいわゆる「長押し」しているか否かを確認する。
【0086】
そして、トリガスイッチ42が押されているが「長押し」に該当しない場合には(S203:Yes)、ステップS205により設定項目保存処理を行い、トリガスイッチ42が「長押し」されている場合には(S203:Yes(長押))、ステップS205を飛ばしてステップS207により設定変更モードを解除する。即ち、トリガスイッチ42が「長押し」されている場合には、これまでに変更した設定内容を、当該バーコードリーダ10の機能設定として変更することなく設定変更処理をキャンセルして、通常読取処理に移る(S300)。
【0087】
ステップS205の設定項目保存処理では、これまでに変更した設定内容を、以後、当該バーコードリーダ10の機能設定として利用できるように、例えば、メモリ35を構成する不揮発性メモリ(EEPROMやフラッシュメモリ)の所定領域に書き込む処理が行われる。なお、この設定項目保存処理は、例えば、前述した第1階層項目設定処理(S119)、第2階層項目設定処理(S129)、第N階層項目設定処理(S1N9)に代えて、処理するように構成しても良い。
【0088】
続くステップS207では設定変更モード解除処理が行われる。例えば、ステップS110,120,130により読み出しや書き込みを許可された第1〜第3階層に関するメモリ35の領域を、書き込み禁止にする処理が行われる。
【0089】
ステップS300では通常読取処理が行われ、さらにステップS400では電源スイッチ41がオフ状態であるか否かを判断する処理が行われる。即ち、前述したように、ステップS300の通常読取処理では、使用者がトリガースイッチ42をオンにすると、照明光Lfが読取対象等のバーコードQに照射されるため、反射した反射光Lrが読取口13を介して結像レンズ27に入射する。すると、受光センサ23の受光面23aにバーコードQの像が結像してこれを画像処理した当該バーコードQの画像データが、メモリ35の画像データ蓄積領域を介してデコードされてホストコンピュータHSTに転送される。
【0090】
ステップS400では、電源スイッチ41がオフ状態になるまでステップS300に戻すことから(S400;No)、ステップS300による通常読取処理が繰り返し実行可能となる。そして、電源スイッチ41がオフ状態になると(S400;Yes)、一連の処理を終了する。
【0091】
以上説明したように本実施形態に係るバーコードリーダ10では、制御回路40によるLED点灯処理(S115,S125)およびLED消灯処理(S118,S128)により、当該バーコードリーダ10が有するブザー44やバイブレータ45等の機能設定をこれらの機能ごとに変更し得る変更タイミング(S115〜S118の処理期間やS125〜S128の処理期間)を発光部43の点消灯状態により使用者に告知可能に発光部43を制御し、制御回路40による第1階層項目設定処理等(S119,S129)により、発光部43により告知される機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得る。これにより、文字、記号または図形を表示可能な液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10であっても、ブザー44やバイブレータ45等の機能設定を変更し得る変更タイミングを光により使用者に告知し、この機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得るので、当該使用者は、これらの変更タイミングを、光によって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができる。したがって、液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10において、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0092】
なお、上述した実施形態では、図3〜図6を参照して説明したように、「情報コードの読み取りに関する情報を、光、音または振動のいずれか1以上により使用者に告知する告知手段」として発光部43を例示して説明したが、このような告知手段には、ブザー44(音により告知)やバイブレータ45(振動により告知)が含まれる。
【0093】
例えば、告知手段としてブザー44を用いる場合には、図3、4に示すフローチャートにおいて、ステップS113,S123,S1N3は「発生音設定処理」、ステップS115,S125,S1N5「鳴動開始処理」、ステップS118,S128,S1N8は「鳴動停止処理」、ステップS201は「断続音処理」となる。そして、上述した各説明中の「光」、「色」や「発光色」は、「音」、「音の周波数」または「音色」に置き換える。また「点滅」は「間欠」に置き換える。なお、図6に示すA〜Dパターンは、それぞれブザー44の鳴動の有無に対応する。例えば、Aパターンの場合には、ブザー44が鳴動する期間α(図6(A) に示すON)と鳴動しない期間β(図6(A) に示すOFF)とが1:1に設定され、Bパターンの場合には、ブザー44が鳴動する期間α(図6(B) に示すON)と鳴動しない期間β(図6(B) に示すOFF)とが1:7に設定される。
【0094】
以上から、上述した発光部43をブザー44に置き換えることにより、液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10であっても、ブザー44やバイブレータ45等の機能設定を変更し得る変更タイミングを「音」により使用者に告知し、この機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得るので、当該使用者は、これらの変更タイミングを、「音」によって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができることが理解される。したがって、液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10において、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0095】
また、例えば、告知手段としてバイブレータ45を用いる場合には、図3、4に示すフローチャートにおいて、ステップS113,S123,S1N3は「振動設定処理」、ステップS115,S125,S1N5「振動開始処理」、ステップS118,S128,S1N8は「振動停止処理」、ステップS201は「断続振動処理」となる。そして、上述した各説明中の「光」、「色」や「発光色」は、「振動」または「振動の周波数」に置き換える。また「点滅」は「間欠」に置き換える。なお、図6に示すA〜Dパターンは、それぞれバイブレータ45の振動の有無に対応する。例えば、Aパターンの場合には、バイブレータ45が振動する期間α(図6(A) に示すON)と鳴動しない期間β(図6(A) に示すOFF)とが1:1に設定され、Bパターンの場合には、バイブレータ45が振動する期間α(図6(B) に示すON)と振動しない期間β(図6(B) に示すOFF)とが1:7に設定される。
【0096】
以上から、上述した発光部43をバイブレータ45に置き換えることにより、液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10であっても、ブザー44やバイブレータ45等の機能設定を変更し得る変更タイミングを「振動」により使用者に告知し、この機能ごとの変更タイミングに使用者が機能内容の設定を変更し得るので、当該使用者は、これらの変更タイミングを、「振動」によって認識することで、機能ごとに機能内容の設定を変更することができることが理解される。したがって、液晶ディスプレイを備えないバーコードリーダ10において、複数の機能の設定変更を簡易にすることができる。
【0097】
なお、上述した実施形態では、情報コードとして、バーコード等の一次元コード(一次元シンボル)を読み取り可能なバーコードリーダ10(光学的情報読取装置)を例示して説明したが、本発明の適用はこれに限られることはなく、「情報コードの読み取りに関する情報を、光、音または振動のいずれか1以上により使用者に告知する告知手段を備え、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置」であれば、情報コードとして、例えば、QRコード、データマトリックス、マキシコード、PDF417やRSSコンポジット等のいわゆる二次元コード(二次元シンボル)を読み取り可能な二次元コードリーダにも適用することでき、上述と同様の作用および効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施形態に係るバーコードリーダの外観構成を示す斜視図である。
【図2】本バーコードリーダのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本バーコードリーダの制御回路により実行される設定変更処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本バーコードリーダの制御回路により実行される設定変更処理の流れを示すフローチャートで、図3に続くものである。
【図5】図3および図4に示す設定変更処理により選択や変更される分類・機能の階層構造を説明する説明図で、図5(A) は2階層の場合、図5(B) は3階層の場合、をそれぞれ示す。
【図6】図3および図4に示す設定変更処理により制御される発光部、ブザーやバイブレータ等の点滅または間欠の態様を説明する説明図で、図6(A) はAパターンの例、図6(B) はBパターンの例、図6(C) はCパターンの例、図6(D) はDパターンの例、をそれぞれ示す。
【符号の説明】
【0099】
10…バーコードリーダ(光学的情報読取装置)
35…メモリ(告知制御手段、設定変更手段、分類選択手段)
40…制御回路(告知制御手段、設定変更手段、分類選択手段)
41…電源スイッチ
42…トリガスイッチ
43…発光部(告知手段)
44…ブザー(告知手段)
45…バイブレータ(告知手段)
HST…ホストコンピュータ
Q…バーコード(情報コード)
S115,S118,S125,S128,S1N5,S1N8(告知制御手段)
S119,S129,S1N9(設定変更手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードの読み取りに関する情報を、光、音または振動のいずれか1以上により使用者に告知する告知手段を備え、文字、記号または図形を表示可能な表示手段を備えない光学的情報読取装置であって、
当該光学的情報読取装置が有する複数の機能内容の設定をこれらの機能ごとに変更し得る変更タイミングを、前記告知手段の告知態様により前記使用者に告知可能に前記告知手段を制御する告知制御手段と、
前記告知手段により告知される前記機能ごとの変更タイミングに前記使用者が前記機能内容の設定を変更し得る設定変更手段と、
を備えることを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項2】
前記複数の機能が所定の分類ごとに区分されるとともに、この複数の分類の中から任意の分類を選択し得る選択タイミングを、前記告知制御手段が前記告知手段の告知態様により前記使用者に告知可能に前記告知手段を制御する請求項1記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知制御手段により告知される前記選択タイミングごとに前記使用者が前記分類を選択し得る分類選択手段を備えることを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項3】
前記告知手段が、光により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記光の色の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記光の色を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項4】
前記告知制御手段は、前記光の色を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記光の色の違いで告知した後、再度順番に前記光の色を変更することを特徴とする請求項3記載の光学的情報読取装置。
【請求項5】
前記告知手段が、音により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記音の周波数の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記音の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項6】
前記告知制御手段は、前記音の周波数を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記音の周波数の違いで告知した後、再度順番に前記音の周波数を変更することを特徴とする請求項5記載の光学的情報読取装置。
【請求項7】
前記告知手段が、振動により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項1または2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記機能ごとに関連して発する前記振動の周波数の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の機能分の前記振動の周波数を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項8】
前記告知制御手段は、前記振動の周波数を前記複数の機能分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記振動の周波数の違いで告知した後、再度順番に前記振動の周波数を変更することを特徴とする請求項7記載の光学的情報読取装置。
【請求項9】
前記告知手段が、光により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記光の点滅周波数および/または点滅期間の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の分類分の前記光の点滅を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項10】
前記告知制御手段は、前記光の点滅周波数または点滅期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記光の点滅周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記光の点滅周波数または点滅期間を変更することを特徴とする請求項9記載の光学的情報読取装置。
【請求項11】
前記告知手段が、音により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記音の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の分類分の音の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項12】
前記告知制御手段は、前記音の間欠周波数または間欠期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記音の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記音の間欠周波数または間欠期間を変更することを特徴とする請求項11記載の光学的情報読取装置。
【請求項13】
前記告知手段が、振動により情報コードの読み取りに関する情報を告知する請求項2記載の光学的情報読取装置であって、
前記告知手段の告知態様は、前記分類ごとに関連して発する前記振動の間欠周波数および/または間欠期間の違いであり、
前記告知制御手段は、前記複数の分類分の振動の間欠を所定の時間間隔で順番に変更する制御を前記告知手段に対して行うことを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項14】
前記告知制御手段は、前記振動の間欠周波数または間欠期間を前記複数の分類分、順番に変更して一巡すると、順番が一巡したことを前記振動の間欠周波数または期間の違いで告知した後、再度順番に前記振動の間欠周波数または間欠期間を変更することを特徴とする請求項13記載の光学的情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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