説明

光学符号読取装置

【課題】 多数の設定用光学符号を予め用意しておくことなく内部設定値を変更することが可能な光学符号読取装置を提供すること。
【解決手段】 光学符号読取装置は、撮影手段と、光学符号読み取り手段と、設定変更用光学符号識別手段と、検出手段と、設定変更手段とを有する。光学符号読み取り手段は、前記撮影手段により撮影された時系列画像から光学符号を検出すると共に、前記光学符号が示す情報を読み取る。設定変更用光学符号識別手段は、前記光学符号読み取り手段により読み取られた前記情報をもとに、前記光学符号が設定値の変更を指示する設定変更用光学符号を示すか否かを識別する。検出手段は、前記光学符号読み取り手段により検出される前記光学符号について、前記時系列画像間の変動量を検出する。設定変更手段は、前記光学符号が示す情報に対応する設定値を前記変動量に応じて変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、バーコードやQRコード等の光学符号をイメージセンサを用いて読み取る機能を備えた光学符号読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バーコードやQRコード等の光学符号を読み取る光学符号読取装置は、利用環境や設置環境、接続される上位機器(外部ホスト)などに応じて、各種の内部設定値を変更して利用されている。内部設定値としては、例えば、光学符号読み取り確認報知音の音量/音程、上位機器との通信プロトコル、読み取りインターバル、オートパワーオフ時間などがある。
【0003】
内部設定値の変更方法としては、光学符号(バーコード)を用いた設定方法が広く用いられてきた。まずはじめに、オペレータは、装置に設けられている設定モード開始スイッチを押して、装置を設定モードに移行させる。次に、予め用意された複数の設定変更用バーコードラベルの中から内部設定値の変更に使用する条件にあったものを探し出し、光学符号読取装置に読み取らせる。
【0004】
オペレータは、順次、所望の設定変更用バーコードを読み取らせた後、最後に設定モード終了バーコードを読み取らせることにより、設定モードから抜ける。光学符号読取装置は、設定モード中に読み取った設定変更用バーコードに従い各種内部設定値を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−352182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら従来では、内部設定値を変更するためには、オペレータが多数の設定変更用バーコードラベルの中から変更用の一枚を探し出して、光学符号読取装置に対して読み取らせるという操作を実行しなければならなかった。
【0007】
この問題の原因として、1つの設定項目に対して複数の設定変更用バーコードラベルが必要となることが挙げられる。例えば、音量の設定項目に対し最小、小、中、大、最大など5枚のラベルが必要となる。同様にして、音程の設定項目に対し最低、低、中、高、最高など5枚のラベルが必要となる。従って、2種の設定項目だけでも10枚の設定変更用バーコードラベルが必要となる。
【0008】
このため、設定項目が多くなるほど、また設定内容(設定段階)が多岐にわたるほど、多くの設定変更用バーコードラベルを予め用意しておく必要があり、オペレータは、この多数の設定変更用バーコードラベルから必要なものを探し出して設定操作をする必要があった。
【0009】
本発明の目的は、多数の設定用光学符号を予め用意しておくことなく内部設定値を変更することが可能な光学符号読取装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態によれば、光学符号読取装置は、撮影手段と、光学符号読み取り手段と、設定変更用光学符号識別手段と、検出手段と、設定変更手段とを有する。光学符号読み取り手段は、前記撮影手段により撮影された時系列画像から光学符号を検出すると共に、前記光学符号が示す情報を読み取る。設定変更用光学符号識別手段は、前記光学符号読み取り手段により読み取られた前記情報をもとに、前記光学符号が設定値の変更を指示する設定変更用光学符号を示すか否かを識別する。検出手段は、前記光学符号読み取り手段により検出される前記光学符号について、前記時系列画像間の変動量を検出する。設定変更手段は、前記光学符号が示す情報に対応する設定値を前記変動量に応じて変更する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係る光学符号読取装置のハードウェア構成を模式的に示すブロック図。
【図2】第1実施形態に係る光学符号読取装置の機能構成を模式的に示したブロック図。
【図3】第1実施形態における設定変更用QRコードの一例を示す図。
【図4】第1実施形態における設定項目に割り付けられた設定変更コード番号の一例を示す図。
【図5】第1実施形態に係る光学符号読取装置の設定変更処理の流れを示すフローチャート。
【図6】第1実施形態におけるイメージセンサの画像読み取り範囲を示す図。
【図7】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図8】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図9】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図10】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図11】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図12】第1実施形態のモーションキャプチャ部の処理を説明するための図。
【図13】第2実施形態に係る光学符号読取装置の設定変更処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
本実施形態における光学符号読取装置は、光学符号として二次元コードであるQR(Quick response)コードを読み取るものとして説明する。QRコードの一般的な読み取り手法に関しては、例えば、特許第2938338号公報「二次元コード」または、JISX0510:2004「二次元コードシンボル−QRコード−基本仕様」に記載されている。なお、QRコード以外の二次元コードや一次元コード(バーコード等)の光学符号を読み取る光学符号読取装置として実現することも可能である。その他、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光学符号読取装置1のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、光学符号読取装置1は、画像を読み取るためのイメージセンサ2と、光学符号読取装置1の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)3と、各種プログラムやデータを静的に記憶するROM(Read Only Memory)4と、各種データを動的に記憶するRAM(Random Access Memory)5と、各種内部設定値を記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)6と、外部ホスト9と通信を行うI/Oユニット7と、光学符号の読み取り結果等を報知音によりオペレータに知らせるためのスピーカユニット8とを備えている。
【0014】
図2は、第1実施形態に係る光学符号読取装置1の機能構成を模式的に示したブロック図である。図2に示す各機能は、ROM4に記憶された各種プログラムをCPU3により実行し、各ハードウェアと協働することにより実現される。図2に示すように、光学符号読取装置1では、撮影部11(撮影手段)、QRコード読み取り部12(光学符号読み取り手段)、QRコード識別部13(設定変更用光学符号識別手段)、モーションキャプチャ部14(検出手段)、設定変更部15(設定変更手段)、設定記憶部16、及び出力部17の各機能が設けられる。
撮影部11は、イメージセンサ2により撮影される画像を読み込む。撮影部11は、例えば縦768ピクセル、横1024ピクセルの大きさのグレースケール画像を、1秒間に30枚の速度で時系列に順次読み込む。
【0015】
QRコード読み取り部12は、撮影部11により読み込まれた画像を解析して、QRコード(光学符号)が示す情報の読み取りを行う。QRコード読み取り部12は、撮影部11により読み込まれた画像中からQRコードを識別するために、QRコードの3コーナーに配置された3つのファインダパターン(切り出しシンボル)の検出を試みる。3つのファインダパターンが検出された場合、QRコード読み取り部12は、QRコードが画像中に存在するものと判別し、ファインダパターンの検出位置に基づきQRコードに相当する画像の中心位置と傾き(角度)を検出する。そして、QRコード読み取り部12は、画像の中心位置と傾きをもとに正規化したQRコードに相当する画像に対してデコード処理を実行し、QRコードが示す情報を復号する。
【0016】
なお、設定変更処理において使用される設定用QRコードであることが、後述するQRコード識別部13により認識された場合には、それ以降に撮影部11により読み取られる画像(設定用QRコードを含む画像)に対しては、ファインダパターンの検出とQRコードの中心位置と傾きの算出のみを行い、デコード処理は行わない。ただし、その後、ファインダパターンの検出に失敗した場合(設定用QRコードを含む画像の読み込みが終了した場合)、以降の画像に対しては再びデコード処理まで行う。
【0017】
QRコード識別部13は、QRコード読み取り部12のデコード処理により得られた情報に基づき、QRコードが設定変更用QRコードであるか否かを識別する。設定変更用QRコードは、光学符号読取装置1のEEPROM6に記憶された内部設定値を変更するための設定変更処理の起動と設定対象とする設定項目を指示すると共に、内部設定値の変更内容を指示するために使用される。内部設定値としては、例えば、光学符号読み取り確認報知音の音量/音程、上位機器との通信プロトコル、読み取りインターバル、オートパワーオフ時間などがある。
【0018】
図3は、第1実施形態における設定変更用QRコードの一例を示す図である。例えば、設定変更用QRコードは、設定変更カードに印刷され、例えば内部設定値の設定項目のそれぞれについて用意されている。
【0019】
設定変更用QRコードは、設定変更用であることを示す特定の情報を有している。この特定の情報として、例えば「TOSHIB○○EC QR COMMAND LABEL」のような文字情報とすることができる。QRコード識別部13は、QRコード読み取り部12により読み取られた情報に「TOSHIB○○EC QR COMMAND LABEL」からなる特定の文字情報が含まれる場合に、設定変更用QRコードが読み取られたものと識別することができる。
【0020】
なお、QRコード識別部13は、読み取った情報内の識別符号「TOSHIB○○EC QR COMMAND LABEL」に続く数値を、設定対象とする設定項目を指示する設定コード番号として、図1に示すRAM5内の一時記憶領域に記憶する。例えば、設定変更用QRコードに含まれる情報が「TOSHIB○○EC QR COMMAND LABEL:12」であった場合、設定コード番号「12」を設定変更コードとしてRAM5に記憶する。設定変更コード番号「12」は、例えば音(音量/音程)に関する設定項目に割り付けられているものとする。なお、誤検出防止のために文字列の後に、チェックサムなどを加えても良い。
【0021】
図4には、第1実施形態における設定項目に割り付けられた設定変更コード番号の一例を示している。図4では、例えば設定変更コード番号「13」は、読み取りインターバルに関する設定項目、設定変更コード番号「14」は、オートパワーオフ時間に関する設定項目に、それぞれ割り付けられていることを示している。
【0022】
なお、QRコード識別部13は、QRコード読み取り部12がデコード処理により情報を読み取った場合に機能するものとする。QRコード読み取り部12がファインダパターンの検出(QRコードの位置検出)のみを行った場合は機能しない。
【0023】
出力部17は、QRコード読み取り部12により読み取られたQRコードが、QRコード識別部13にて設定変更用QRコードではないと識別された場合に、読み取った情報を外部ホスト18に送信する。また、出力部17は、QRコードから情報が読み取られたことをオペレータ等に通知するための確認音をスピーカユニット8から出力させる。読み取り確認音は、後述する設定記憶部16により記憶された音量/音程に関する内部設定値に従い、音の大きさと音の高さが調整されて発せられる。
【0024】
モーションキャプチャ部14は、QRコード読み取り部12により読み取られたQRコードが、QRコード識別部13により設定変更用QRコードであると識別された場合に、その時の設定変更用QRコードの位置を初期位置として設定すると共に、それ以降、撮影部11により撮影された時系列の画像中からQRコード(ファインダパターン)が検出されなくなるまでの間、QRコードを継続して検出することでQRコードの変動量を検出する。
【0025】
第1実施形態におけるQRコードの変動量としては、例えば、QRコードの初期位置からの移動距離と回転角度、及びサイズ変化(拡大・縮小)を検出することができるものとする。モーションキャプチャ部14は、例えば、最初にQRコード識別部13により設定変更用QRコードであると識別された時の設定変更用QRコードの位置、傾き、サイズを初期位置としてRAM5内の一時記憶領域に記憶する。なお、設定変更用QRコードの初期位置は、最初にQRコードが検出されてから予め決められた時間が経過した後に撮影されたQRコードの位置としても良い。初期位置(設定変更用QRコードの位置、傾き、サイズ)は、撮影部11により撮影された画像中からQRコード(ファインダパターン)が検出されなくなった時にリセットする。
【0026】
また、モーションキャプチャ部14は、単位時間当たりの変動量が予め決められた所定の値未満となったことを検出した場合、すなわちQRコードの位置がほぼ静止状態にあると検出された場合に初期位置を変更しても良い。例えば、初期位置を、ほぼ静止状態にあると検出された時点のQRコードの位置に変更する。これにより、設定変更用QRコードの変動量を検出するための基準となる初期位置を、操作者による設定変更用QRコードの読み取り操作により設定することができる。
【0027】
また、モーションキャプチャ部14は、QRコードの位置がほぼ静止状態にあることを検出するだけでなく、その他の予め決められた特別な動きを表す変動量を検出できるようにしても良い。例えば、設定変更用QRコードの移動距離(及び方向)、回転角度、サイズの変化を組合せることにより、予め決められた特別な動きを規定しておく。例えば、設定変更用QRコードがジグザグに動く、回転しながら所定の方向に移動する、拡大/縮小しながら移動するなど、各種の特別な動きを検出できるようにしても良い。
【0028】
設定変更部15は、モーションキャプチャ部14により検出された変動量が、予め設定された所定の基準値より大きい場合に、設定変更用QRコードが示す設定コード番号に対応した内部設定値(設定項目)の設定内容を変更する。例えば、モーションキャプチャ部14により検出される変動量として、移動距離、回転角度、サイズ変化(拡大・縮小)がある。また、モーションキャプチャ部14によって、前述したような特別な動きを表す変動量を検出できる場合には、この特別な動きの検出に応じて予め決められている設定内容の変更をしても良い。例えば、モーションキャプチャ部14によりQRコードの位置がほぼ静止状態にあることが検出された場合に、設定変更用QRコードが示す設定コード番号に対応した内部設定値を初期値(デフォルト値)に設定するようにしても良い。
【0029】
内部設定値のデータは、EEPROM6に設けられた設定記憶部16に書き込まれている。なお、設定記憶部16は、光学符号読取装置1に対して外付けされた記憶媒体によって実現することも可能である。
【0030】
次に、図5に示すフローチャートを参照しながら、第1実施形態に係る光学符号読取装置の設定変更処理の流れについて説明する。
第1実施形態では、光学符号読取装置は、物品等に付けられる一般のQRコードと、内部設定値を変更するための設定変更用QRコードの読み取りを混在して実行することができる。従って、内部設定値の変更をする場合には、オペレータは、一般のQRコードの読み取りに代えて、設定変更用QRコードを読み取らせれば良い。
【0031】
光学符号読取装置の撮影部11は、イメージセンサ2により撮影された画像の読み取りを継続して実行している(Act SPA1)。
QRコード読み取り部12は、撮影部11により読み取られた画像について、画像中にQRコードが含まれているかを識別するためにQRコードのファインダパターンの検出を行う(Act SPA2)。図3に示すように、ファインダパターンFP1,FP2,FP3は、位置検出のために予め決められた特定のパターンであり、QRコードの3コーナーに配置されている。この3つのファインダパターンFP1,FP2,FP3が画像から検出できた場合に、QRコードが検出されたものと判別できる。
【0032】
ここで、ファインダパターンが検出されない場合には(Act SPA2、No)、画像の読み取りを継続する(Act SPA1)。
【0033】
一方、ファインダパターンが検出された場合(Act SPA2、Yes)、QRコード読み取り部12は、画像中のファインダパターンFP1,FP2,FP3の位置関係をもとにして、QRコードの中心位置と傾きを算出して正規化する(Act SPA3)。そして、QRコード読み取り部12は、正規化されたQRコードに対してデコード処理を行う(Act SPA4)。
【0034】
ここで、デコード処理が成功しなかった場合(Act SPA5、No)、すなわち正しくQRコードが示す情報の読み取りができなかった場合には、このQRコードに対する処理を終了して画像読み取りの状態に戻る(Act SPA1)。
【0035】
一方、デコード処理が成功した場合(Act SPA5、Yes)、QRコード識別部13は、QRコード読み取り部12によるデコード処理により読み取られた情報が設定変更用QRコードを示す情報であるか否かを識別する。具体的には、例えば「TOSHIB○○EC QR COMMAND LABEL」のような、設定変更用であることを示す文字情報が含まれているかを判別する。
【0036】
ここで、読み取られたQRコードが設定変更用QRコードではないと識別された場合(Act SPA6、No)、出力部17は、QRコード読み取り部12により読み取られた情報を、一般のQRコードから読み取られた情報として外部ホスト9に出力する(Act SPA7)。また、出力部17は、QRコードから情報が読み取られたことをオペレータ等に通知するための確認音をスピーカユニット8から出力させる。その後、画像読み取りの状態に戻る(Act SPA1)。
【0037】
一方、読み取られたQRコードが設定変更用QRコードであると識別された場合(Act SPA6、Yes)、QRコード読み取り部12は、設定変更用QRコードを示す特定の文字情報に続く設定コード番号を解読する。設定変更部15は、QRコード読み取り部12により読み取られた設定コード番号を記録する。すなわち、QRコード読み取り部12は、内部設定値の変更対象とする設定項目を特定する。例えば、設定コード番号が「12」であった場合には、音量/音程についての設定項目を変更対象とする。
【0038】
また、モーションキャプチャ部14は、QRコード読み取り部12により求められた設定変更用QRコードの中心位置を初期位置としてRAM5内の一時記憶領域に記憶する(Act SPA8)。
【0039】
QRコード読み取り部12は、撮影部11により読み取られた画像について(Act SPA9)、画像中にQRコードが含まれているかを識別するためにQRコードのファインダパターンの検出を行う(Act SPA10)。
【0040】
ここで、ファインダパターンが検出されない場合には(Act SPA10、No)、モーションキャプチャ部14は、RAM5内の一時記憶領域に記憶させていた、設定変更用QRコードの中心位置の初期位置を消去する。その後、画像読み取りの状態に戻る(Act SPA1)。すなわち、設定変更用QRコードが読み取られた後、イメージセンサ2の読み取り範囲から設定変更用QRコード(ファインダパターン)が外れた時点で、モーションキャプチャ部14による設定変更用QRコードの初期位置からの移動距離と回転角度を求める処理を終了する。
【0041】
一方、ファインダパターンが検出された場合には(Act SPA10、Yes)、QRコード読み取り部12は、画像中のファインダパターンFP1,FP2,FP3の位置関係をもとにしてQRコードの中心位置を算出する(Act SPA11)。
【0042】
モーションキャプチャ部14は、QRコード読み取り部12により求められたQRコードの中心位置と、先に記憶された初期位置との距離(移動距離)を算出し、この算出された距離が予め決められた基準値dより大きいか否かを判定する(Act SPA12)。基準値dは、撮影部11により読み取られた時系列の画像における、設定変更用QRコードの初期位置からの移動距離をもとに、内部設定値の変更のための操作がされたことを判定するための基準値である。
【0043】
ここで、設定変更用QRコードの画像中における移動距離が基準値dより大きくないと判定された場合(Act SPA12、No)、設定変更部15は、内部設定値の変更を実行しない。この場合、画像読み取りの状態に戻る(Act SPA9)。
【0044】
設定変更用QRコードの画像中における移動距離が基準値dより大きくない場合には内部設定値が変更されないようにすることで、例えば、操作者が、本来、行いたかった読み取り動作(例えば、下→上動作)の前に、誤って別の動作(例えば、左→右動作)をしてしまっても、移動距離が基準値dに達する前に途中で気づいて正しい動作を行えば、誤った設定がされることがない。
【0045】
一方、設定変更用QRコードの画像中における移動距離が基準値dより大きいと判定された場合(Act SPA12、Yes)、モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードの初期位置と現在の位置をもとにして、撮影部11により読み取られた時系列の画像において、設定変更用QRコードの位置が移動した方向を判別する(Act SPA13)。
【0046】
そして、設定変更部15は、設定変更用QRコード(設定変更コード番号)に対応する設定項目の設定値を、設定変更用QRコードが移動した方向に応じて変更する(Act SPA14)。
【0047】
内部設定値は、例えば複数段階の何れかの値に設定可能となっている。設定変更部15は、設定変更用QRコードの移動方向に応じて設定値を上げるか、あるいは下げるかを決定し、設定値を1段階変更する。従って、オペレータは、設定変更用QRコードを読み取らせる操作を1回することによって、設定値を1段階変更することができる。複数段階の変更をする場合には、設定変更用QRコードを読み取られる同じ操作を繰り返して行えば良い。
【0048】
ここで、具体的な操作例について説明する。
内部設定値を変更する場合、オペレータは、図3に示すような、設定変更用QRコードが記録された設定変更カードを、イメージセンサ2による画像の撮影範囲内で移動させる。この際、内部設定値を上げるか、あるいは下げるかに応じた方向で、設定変更カード(設定変更用QRコード)を移動させる。
【0049】
設定値を上げる場合には、図6に示すように、イメージセンサ2の画像読み取り範囲に対して、設定変更カード(設定変更用QRコード)を上方向(縦方向)に移動させる。
【0050】
この場合、モーションキャプチャ部14は、例えば図7に示すように、画像中から検出された設定変更用QRコードの初期位置をP1として記憶し、その後、撮影部11により読み取られる時系列の画像から検出される設定変更用QRコードの位置との距離をそれぞれ検出する。そして、画像から検出された設定変更用QRコードの位置がP2の時に、初期位置P1から位置P2までの距離Dが基準値dよりも大きいと判定されると、設定変更部15は、設定変更用QRコードの画像内での移動方向が上方向(縦方向)であるため、内部設定値を1段階上げる。
【0051】
例えば、設定変更部15は、設定コード番号が「12」であった場合には、この設定コード番号に対応する音に関する設定項目を変更する。
具体的には、設定変更用QRコードが画像内を縦方向に下から上へ移動したと検知されたとき、音量設定値を1段上げる。例えば、既存の設定値が最小であった場合には小へ、大であった場合には最大へ、最大であった場合には変更しない。
【0052】
逆に、設定変更用QRコードが縦方向に上から下へ移動したと検知されたとき、音量設定値を1段下げる。例えば、既存の設定値が最大であった場合には大へ、小であった場合には最小へ、最小であった場合には変更しない。
【0053】
また、例えば同じく設定コード番号が「12」であった時、設定変更用QRコードが画像内を横方向に右から左へ移動したと検知されたとき、音程設定値を1段下げる。例えば、既存の設定値が最高であった場合には高へ、低であった場合には最低へ、最低であった場合には変更しない。逆に、設定変更用QRコードが横方向に左から右へ移動したと検知されたとき、音程設定値を1段上げる。例えば、既存の設定値が最低であった場合には低へ、高であった場合には最高へ、最高であった場合には変更しない。
【0054】
さらに、同じく設定コード番号が「12」であった時、例えば、図8に示すように、設定変更用QRコードが画像内を左下から右上へ斜めに移動したと検知されたとき、縦方向と横方向のそれぞれの移動距離が基準値dより大きい場合には、音量設定値と音程設定値を同時に1段上げる。すなわち、図8に示す初期位置P1から位置P2へ斜めに移動した場合、縦方向の移動距離D1と横方向の移動距離D2がそれぞれ基準値dより大きい場合、音量設定値と音程設定値を同時に変更する。
【0055】
こうして、1つの設定項目について、複数の内部設定値(例えば、音量設定値、音程設定値)を含む場合には、設定変更用QRコードを読み取らせる方向によっては1回の操作によって、同時に設定値を変更することもできる。
【0056】
なお、画像中で設定変更用QRコードが斜めに移動した場合に、例えば縦方向の移動距離D1が基準値dより大きく、横方向の移動距離D2が基準値dより大きくなければ、縦方向の移動のみに応じて音量設定値の変更のみを行うものとする。
【0057】
このようにして、第1実施形態の光学符号読取装置では、設定変更用QRコードを読み取らせることにより、設定対象とする設定項目を指示することができると共に、設定変更用QRコードを読み取らせる際の移動方向(画像中における移動方向)に応じて内部設定値の変更を指示することができる。内部設定値を複数段階で変更する場合には、設定変更用QRコードを読み取らせる同じ操作を、設定値の変更分、繰り返すだけで良い。従って、複数の設定項目がある場合であっても、選択項目数分の設定変更用QRコードだけを用意するだけで良く、設定項目毎に複数の設定値分の設定変更用バーコードラベルを用意する必要がなくなる。これにより、内部設定値の変更時に、多数のラベルから必要なものを探し出すという作業も必要ないので、オペレータの業務負担を軽減することも可能となる。
【0058】
なお、前述した説明では、画像中の設定変更用QRコードの変動量として移動距離を検出し、この移動距離をもとにして内部設定値を変更するものとしているが、他の変動量をもとにして内部設定値を変更するようにしても良い。設定変更用QRコードの変動量としては、例えば、回転角度、サイズなどがある。
【0059】
回転角度をもとに内部設定値を変更する場合には、モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードの画像中における角度を検出し、撮影された時系列の画像中において、初期位置からの回転角度が予め設定された基準値aより大きくなったか判定する。設定変更部15は、回転角度が基準値aよりも大きくなったと判定された場合に、設定変更用QRコードに応じた設定項目の設定値を変更する。
【0060】
図9には、設定変更用QRコードの回転角度を検出する様子を示している。
図9では設定変更用QRコードの初期位置を破線で示している。モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードの初期位置Pを記憶すると共に、ファインダパターンの位置をもとに検出された設定変更用QRコードの画像中における傾き(角度)を記録する。
【0061】
次に、例えば、図9に実線で示すように、設定変更用QRコードが矢印方向(右回転)に回転されたものとする。この場合、設定変更部15は、初期位置からの回転角度が予め設定された基準値aより大きくなったと判定された場合に設定値を変更するものと判定する。この場合、モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードの回転方向、すなわち右回転あるいは左回転の何れであるかを判別する。
【0062】
そして、設定変更部15は、設定変更用QRコード(設定変更コード番号)に対応する設定項目の設定値を、設定変更用QRコードが回転した方向に応じて変更する。
【0063】
例えば、音量設定用の設定変更用QRコードが右回転された場合には音量設定値を1段上げ、左回転された場合には音量設定値を1段下げる。同様にして、音程設定用の設定変更用QRコードが右回転された場合には音程設定値を1段上げ、左回転された場合には音程設定値を1段下げる。
【0064】
なお、図9に示す例では、画像の中央付近に設定変更用QRコードの初期位置が設定されるようにした後、その初期位置とほぼ同じ位置で設定変更用QRコードが回転される場合を例にしているが、例えば図10に示すように、イメージセンサ2による画像の撮影範囲内で、設定変更用QRコードが印刷された設定変更カードを移動した時の初期位置からの回転角度をもとにして設定するようにしても良い。
【0065】
例えば、モーションキャプチャ部14は、図10に示すように、設定変更用QRコードの初期位置をP1として記憶すると共に、ファインダパターンの位置をもとに検出された設定変更用QRコードの画像中における傾き(角度)を記録する。設定変更用QRコードの位置が、図10の矢印上で移動して位置P2となった時に、初期位置P1からの回転角度が予め設定された基準値aより大きくなったと判定された場合に設定値を変更するものと判定する。この場合、モーションキャプチャ部14は、前述と同様にして、設定変更用QRコードの回転方向、すなわち右回転あるいは左回転の何れであるかを判別する。
【0066】
また、サイズをもとに内部設定値を変更する場合には、モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードの画像中における設定変更用QRコードのサイズを検出し、撮影された時系列の画像中において、初期位置からのサイズが予め設定された基準値sより変化したか(大→小または小→大への変化)判定する。設定変更部15は、サイズの変化が基準値sよりも大きくなったと判定された場合に、設定変更用QRコードに応じた設定項目の設定値を変更する。
【0067】
図11及び図12には、画像中の設定変更用QRコードのサイズ変化(拡大・縮小)を示している。
モーションキャプチャ部14は、例えば図11に示すように、設定変更用QRコードの初期位置をP1として記憶すると共に、ファインダパターンの位置をもとにサイズを示す値を算出して記録する。図11に示す例では、2つのファインダパターンの中心点間の距離D3を、サイズを示す値として検出する。なお、設定変更用QRコードのサイズを示す値は、2つのファインダパターンの中心点間の距離とするだけでなく、例えばQRコード全体、1つのファインダパターン、1つ以上のセルなど、QRコードに含まれるパターンを利用して任意に設定することが可能である。
【0068】
図11に示す設定変更用QRコードの画像は、例えばイメージセンサ2に設定変更カードを近接させるようにして設定変更用QRコードを読み取らせた場合の一例を示している。この場合、距離Dは、比較的長くなる。そして、設定変更カードをイメージセンサ2から離していくと、図12に示すように、設定変更用QRコードの画像中におけるサイズが小さくなっていく。
【0069】
この時の2つのファインダパターンの中心点間の距離D4は、初期位置における距離D3より短くなる。モーションキャプチャ部14は、距離D4と距離D3との差が予め設定された基準値sより大きいと判定した場合には、設定変更用QRコードが示す設定値を変更するものと判定する。この場合、モーションキャプチャ部14は、設定変更用QRコードのサイズが大きく変化したか、あるいは小さく変化したかを判別する。
【0070】
設定変更部15は、設定変更用QRコード(設定変更コード番号)に対応する設定項目の設定値を、設定変更用QRコードが大きくなったか、あるいは小さくなったかに応じて変更する。
【0071】
例えば、音量設定用の設定変更用QRコードが大きく変化した場合には音量設定値を1段上げ、図11及び図12に示すように、小さく変化した場合には音量設定値を1段下げる。
【0072】
このようにして、設定変更用QRコードの変動量として、回転角度またはサイズ(拡大・縮小)を使用した場合も、前述した移動距離をもとに内部設定値を変更する場合と同様の効果を奏することができる。
【0073】
なお、第1実施形態では、設定変更用QRコードの画像中の変動量として、移動距離、回転角度またはサイズを例にしているが、他の変動量を利用することも可能である。
【0074】
(第2の実施形態)
第1実施形態では、設定変更用QRコードを読み取らせることにより、設定変更用QRコードを用いた内部設定値の設定変更処理が実行されるようにしているが、第2実施形態では、オペレータ等による設定モード開始スイッチ10の操作によって内部設定値の変更を指示して、明示的に設定変更処理が実行されるようにする。
【0075】
第2実施形態では、例えば図1に示すように、オペレータが設定変更処理の実行を指示するための設定モード開始スイッチ10を設ける。設定モード開始スイッチ10がオンに切り替えられた場合、CPU3は、後述する設定変更処理を開始する。なお、その他の構成については、第1実施形態と基本的に同じであるものとして詳細な説明を省略する。
【0076】
図13は、第2実施形態に係る光学符号読取装置の設定変更処理の流れを示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の処理をする部分については詳細な説明を省略する。
CPU3は、設定モード開始スイッチ10がオンに切り替えられたことを検知すると(Act SPB1、Yes)、設定変更処理の実行が指示されたものと判別する。
【0077】
光学符号読取装置の撮影部11は、イメージセンサ2により撮影された画像の読み取りを実行する(Act SPB2)。
QRコード読み取り部12は、撮影部11により読み取られた画像について、画像中にQRコードが含まれているかを識別するためにQRコードのファインダパターンの検出を行う(Act SPB3)。
【0078】
ここで、ファインダパターンが検出されない場合には(Act SPB3、No)、画像の読み取りを継続する(Act SPB2)。
【0079】
一方、ファインダパターンが検出された場合(Act SPB3、Yes)、QRコード読み取り部12は、画像中のファインダパターンFP1,FP2,FP3の位置関係をもとにして、QRコードの中心位置と傾きを算出して正規化する(Act SPB4)。そして、QRコード読み取り部12は、正規化されたQRコードに対してデコード処理を行う(Act SPB5)。
【0080】
ここで、デコード処理が成功しなかった場合(Act SPB6、No)、すなわち正しくQRコードが示す情報の読み取りができなかった場合には、このQRコードに対する処理を終了して画像読み取りの状態に戻る(Act SPB2)。
【0081】
一方、デコード処理が成功した場合(Act SPB6、Yes)、QRコード識別部13は、QRコード読み取り部12によるデコード処理により読み取られた情報が設定変更用QRコードを示す情報であるか否かを識別する。
【0082】
ここで、読み取られたQRコードが設定変更用QRコードではないと識別された場合(Act SPB7、No)、画像の読み取りを継続する(Act SPB2)。すなわち、第2実施形態では、設定モード開始スイッチ10がオンされて設定変更処理を開始した後は、設定変更用QRコードのみを読み取り対象とする。
【0083】
一方、読み取られたQRコードが設定変更用QRコードであると識別された場合(Act SPB7、Yes)、QRコード読み取り部12は、設定変更用QRコードを示す特定の文字情報に続く設定コード番号を解読する。設定変更部15は、QRコード読み取り部12により読み取られた設定コード番号を記録する。
【0084】
また、モーションキャプチャ部14は、QRコード読み取り部12により求められた設定変更用QRコードの中心位置を初期位置としてRAM5内の一時記憶領域に記憶する(Act SPB8)。
【0085】
以下、図13に示すSPB9〜SPB14に示す処理は、図5に示すSPA9〜SPA14と同様にして実行されるものとして詳細な説明を省略する。
【0086】
このようにして、第2実施形態の光学符号読取装置では、オペレータによる設定モード開始スイッチ10の操作により設定変更処理を開始させることができる。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0087】
なお、第1及び第2実施形態において、QRコードから情報が読み取られた場合に、スピーカユニット8から確認音を出力させるとしているが、設定変更用QRコードを用いた設定値の変更状況をオペレータに通知するための音声メッセージをスピーカユニット8から出力させるようにしても良い。例えば、変更対象としている設定項目名と現在の設定値を読み上げる音声メッセージを出力させる。
【0088】
さらに、光学符号読取装置1に表示装置を設けて、設定変更用QRコードを用いた設定値の変更状況をオペレータに通知できるようにしても良い。
【0089】
例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示可能な情報量が多い表示装置を設けた場合には、例えば、設定変更用QRコードにより指定した変更対象としている設定項目名と現在の設定値を表示して、設定変更用QRコードを読み取らせる毎に変化する設定値をオペレータが確認できるようにする。
【0090】
また、LED(Light Emitting Diode)等の簡易な表示装置を設けた場合には、例えば、設定変更用QRコードを読み取らせることにより設定値が1段階上がった場合と1段階下がった場合で、それぞれ別のLEDを点灯させたり、1つのLEDにおいて点灯色を変更したりすることで、設定値の変更状況をオペレータが確認できるようにする。
【0091】
また、光学符号読取装置1に表示装置を設けるのではなく、光学符号読取装置1から外部ホスト9に対して設定変更処理の処理状況を通知して、外部ホスト9に設けられた表示装置において、変更対象としている設定項目名と現在の設定値、さらには各種のメッセージ等を表示できるようにしても良い。
【0092】
また、前述した各実施形態では、光学符号として設定変更用QRコードを読み取るものとして説明しているが、内部設定値の変更対象とする設定項目を識別可能な情報であれば、QRコード等の規格化された光学符号でなくても良い。例えば、予め決められた特定の図形や文字等を利用することができる。この場合、撮影部11により読み込まれた画像中から、特定の図形や文字等を抽出して認識する機能を設ける。そして、前述した実施形態と同様にして、特定の図形や文字等の画像中における変動をモーションキャプチャ部14により検出して、特定の図形や文字等が示す設定項目についての変更を行う。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
1…光学符号読取装置、2…イメージセンサ、3…CPU、4…ROM、5…RAM、6…EEPROM、7…I/Oユニット、8…スピーカユニット、9…外部ホスト、10…設定モード開始スイッチ、11…撮影部、12…QRコード読み取り部、13…QRコード識別部、14…モーションキャプチャ部、15…設定変更部、16…設定記憶部、17…出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された時系列画像から光学符号を検出すると共に、前記光学符号が示す情報を読み取る光学符号読み取り手段と、
前記光学符号読み取り手段により読み取られた前記情報をもとに、前記光学符号が設定値の変更を指示する設定変更用光学符号を示すか否かを識別する設定変更用光学符号識別手段と、
前記光学符号が前記設定変更用光学符号であると識別された場合に、前記光学符号読み取り手段により検出される前記光学符号について、前記時系列画像間の変動量を検出する検出手段と、
前記光学符号が示す情報に対応する設定値を前記変動量に応じて変更する設定変更手段とを具備したことを特徴とする光学符号読取装置。
【請求項2】
前記設定値の変更を指示するためスイッチをさらに具備し、
前記設定変更用光学符号識別手段は、前記スイッチにより前記設定値の変更が指示された場合に、前記設定変更用光学符号を識別する請求項1記載の光学符号読取装置。
【請求項3】
前記光学符号読み取り手段は、
前記設定変更用光学符号識別手段により前記設定変更用光学符号が識別された後、前記光学符号の検出のみを行う請求項1記載の光学符号読取装置。
【請求項4】
前記光学符号読み取り手段は、
前記撮影手段により撮影された前記画像から光学符号が検出されなかった場合、その後、前記撮影手段により撮影された前記画像から検出された光学符号が示す情報の読み取りを再開する請求項4記載の光学符号読取装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記変動量として、前記光学符号の移動距離を検出する請求項1記載の光学符号読取装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記変動量として、前記光学符号の回転角度を検出する請求項1記載の光学符号読取装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記変動量として、前記光学符号のサイズを検出する請求項1記載の光学符号読取装置。
【請求項8】
時系列画像を撮影し、
この撮影された時系列画像から光学符号を検出すると共に、前記光学符号が示す情報を読み取り、
この読み取られた前記情報をもとに、前記光学符号が設定値の変更を指示する設定変更用光学符号を示すか否かを識別し、
前記光学符号が前記設定変更用光学符号であると識別された場合に、前記設定変更用光学符号について、前記時系列画像間の変動量を検出し、
前記設定変更用光学符号が示す情報に対応する設定値を前記変動量に応じて変更することを特徴とする設定変更方法。
【請求項9】
スイッチにより前記設定値の変更が指示された場合に、前記光学符号が示す情報をもとに前記設定変更用光学符号を識別する請求項8記載の設定変更方法。
【請求項10】
前記設定変更用光学符号が識別された後、前記時系列画像から前記光学符号の検出のみを行う請求項8記載の設定変更方法。
【請求項11】
前記時系列画像から光学符号が検出されなかった場合、その後、撮影された前記時系列画像から検出された光学符号が示す情報の読み取りを再開する請求項10記載の設定変更方法。
【請求項12】
前記変動量として、前記光学符号の移動距離を検出する請求項8記載の設定変更方法。
【請求項13】
前記変動量として、前記光学符号の回転角度を検出する請求項8記載の設定変更方法。
【請求項14】
前記変動量として、前記光学符号のサイズを検出する請求項8記載の設定変更方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−63937(P2012−63937A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207103(P2010−207103)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】