説明

光学素子製造装置

【課題】簡単な構成によりプリフォームを効率的に予熱し、軟化したプリフォームが予熱台または搬送装置のプリフォーム接触面に融着しない光学素子製造装置を提供する。
【解決手段】プリフォームPを載置する載置台14と、熱伝導を利用して前記載置台に載置された前記プリフォームを予熱するヒーター18と、前記プリフォームを吸着し、予熱された前記プリフォームを前記載置台から下型上に搬送する搬送装置と、前記下型上に搬送された前記プリフォームを成形温度まで加熱して、上型と下型と胴型とで囲まれる空間内で圧縮成形する金型とを有し、予熱された前記プリフォームと接触する前記載置台の表面は、水に対する濡れ角が所定値以上とされることで、予熱による前記プリフォームの融着を抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プリフォームを加熱圧縮成形することにより光学素子を製造する光学素子製造装置に係り、特に、予熱されたプリフォームを加熱圧縮成形することにより光学素子を製造する光学素子製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやカメラ付き携帯電話で使用される非球面レンズや小型レンズなどの光学素子は、一般的に、ガラス製のプリフォームを金型内において所定の成形温度まで加熱して軟化させ、軟化したプリフォームを圧縮することにより成形されている。このような成形方法において、プリフォームは、金型とは別に設置された予熱部で予熱された後に搬送装置で金型内に搬送されて加熱圧縮されることがある。このように、プリフォームを予熱しておくことで、金型内においてプリフォームを成形温度まで加熱する時間を短縮し、光学素子の生産性を向上させることができる。
しかしながら、プリフォームの温度を成形温度付近まで高めるとプリフォームが軟化してしまい、軟化したプリフォームが予熱台または搬送装置のプリフォーム接触面に融着するといった問題があった。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1には、プリフォームに温度制御された気体を供給することでプリフォームを非接触状態で搬送しながら加熱軟化させる搬送装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−48724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の装置では、プリフォームを搬送する手段の構成が複雑化すると共にプリフォームの予熱効率が低下するおそれがある。
【0006】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、簡単な構成によりプリフォームを効率的に予熱する光学素子製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る光学素子製造装置は、上型と下型と胴型とで囲まれる空間内に搬送されるプリフォームを成形温度まで加熱して圧縮することにより光学素子を製造する光学素子製造装置であって、前記プリフォームを載置する載置台と、熱伝導を利用して前記載置台に載置された前記プリフォームを予熱するヒーターと、前記プリフォームを吸着し、予熱された前記プリフォームを前記載置台から前記下型上に搬送する搬送装置と、前記下型上に搬送された前記プリフォームを前記成形温度まで加熱して、前記上型と前記下型と前記胴型とで囲まれる空間内で圧縮成形する金型とを有し、予熱された前記プリフォームと接触する前記載置台の表面は、水に対する濡れ角が所定値以上とされることで、予熱による前記プリフォームの融着が抑制されているものである。
【0008】
ここで、前記濡れ角の所定値は、85度であることが好ましい。また、予熱された前記プリフォームと接触する前記載置台の表面は、ガラス状カーボンで構成することもできる。
また、予熱された前記プリフォームが前記載置台から離型する時に前記載置台を振動させる振動装置をさらに有してもよい。
【0009】
また、予熱された前記プリフォームと接触する前記搬送装置の表面は、水に対する濡れ角が所定値以上とされることで、予熱による前記プリフォームの融着が抑制されていてもよい。また、前記搬送装置の濡れ角の所定値は、85度であることが好ましい。また、予熱された前記プリフォームと接触する前記搬送装置の表面は、ガラス状カーボンで構成することもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な構成によりプリフォームを効率的に予熱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学素子製造装置の構成を示す断面図である。
【図2】本実施形態で用いられた予熱台の構成を示す断面図である。
【図3】濡れ角を測定する様子を示す図である。
【図4】本実施形態で用いられた搬送装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、添付の図面に示す好適な実施形態に基づいて、この発明を詳細に説明する。
【0013】
図1に、本発明の一実施形態に係る光学素子製造装置の構成を示す。光学素子製造装置は、内部で光学素子を成形するためのチャンバ1を有する。チャンバ1には、その内部と外部とを連通する開口部2が形成されると共に開口部2を開閉するシャッター3が設けられている。
【0014】
チャンバ1の内部には、金型4が設置されている。金型4は、チャンバ1の下面に設置された下型5と、下型5に対して上下方向に移動自在に配置された上型6と、成形時において下型5と上型6の外周を囲む円筒形状の胴型7とを有する。下型5の上面には、プリフォームPが配置されると共に光学素子の一方の面を成形するための成形面8aが形成されている。下型5には、プリフォームPを所定の成形温度まで加熱するための図示しないヒーターが内蔵されている。上型6の下面には、光学素子の他方の面を成形するための成形面8bが形成されている。成形面8aおよび8bと胴型7の内周面とによって光学素子を成形する空間が形成される。
【0015】
上型6の上面には、移動軸9の一端が固定されている。移動軸9はチャンバ1の上面を貫通してチャンバ1の外部まで延びており、その他端はチャンバ1の上方に配置されたプレス装置10と接続されている。プレス装置10は、移動軸9を介して上型6を上下方向に移動させる。
チャンバ1の内部には、開口部2と金型4との間に予熱部11が設置されている。予熱部11は、プリフォームPを所定の予熱温度まで予熱するためのものである。ここで、予熱温度とは、成形温度より低く且つプリフォームPが予熱部11に融着しない温度である。
【0016】
チャンバ1の外部には、待機台12が設置されている。待機台12の上面には、チャンバ1の外部で予熱前のプリフォームPを載置するための窪みが形成されている。
チャンバ1の外部には、プリフォームPを搬送するための搬送装置13が配置されている。搬送装置13は、プリフォームPを待機台12から予熱部11まで、および予熱部11から金型4まで搬送する。
【0017】
図2に予熱部11の構成を示す。予熱部11は、プリフォームPを載置するための載置台14を有する。載置台14の上面には、載置されたプリフォームPが変形しないような形状に窪んだ凹面部15が形成されている。凹面部15は、例えばガラス状カーボンなどの水に対する濡れ角が85度以上となる素材で構成されている。ここで、ガラス状カーボンとは、黒鉛とダイヤモンドの中間的構造を有し、結晶学的には非晶質な構造を示す網目状無定形炭素の1つで分子量100以上のものである。また、凹面部15を構成する素材と水との濡れ角とは、図3に示すように、その素材で構成された水平面16に空気中で水滴Wを接触させた時に、水滴Wと水平面16の接触が始まる点で水滴Wの表面に引いた接線17と水平面16とのなす角度である。
載置台14の外周面には、これを囲むように円筒形状を有するヒーター18が設置されている。ヒーター18は、載置台14を直接加熱することで、熱伝導を利用して載置台14に載置されたプリフォームPを予熱する。
載置台14およびヒーター18の下面には、プリフォームPを予熱する熱を下方に伝えないように断熱効果を有する素材で構成された断熱板19が設置されている。断熱板19の下面には、断熱板19を介して載置台14を振動させる振動装置20が設置されている。振動装置20の下面には、チャンバ1の底面に予熱部11を固定する固定台21が設置されている。
【0018】
図4に搬送装置13の構成を示す。搬送装置13は、プリフォームPを搬送するために上下左右方向に移動する搬送アーム22を有する。搬送アーム22の一端には、プリフォームPを吸着するための吸着パッド23が設置されている。吸着パッド23の下面には、吸着されたプリフォームPの形状が変形しないような形状に窪んだ吸着面24が形成されている。吸着パッド23と搬送アーム22の内部には、吸着面24の表面から吸着パッド23および搬送アーム22の内部を通って搬送アーム22の他端まで貫通した流路25が形成されている。搬送アーム22の他端側には、流路25に接続された吸引装置26が設置されており、吸引装置26が流路25を介して吸着面24側の空気を吸引することで吸着面24にプリフォームPを吸着させる。吸引装置26は、プリフォームPを吸着パッド23に吸着させてもプリフォームPの表面に吸着痕が残らないように空気の吸引量を調節している。
【0019】
次に、図1に示した光学素子製造装置の動作を説明する。
【0020】
まず、チャンバ1の内部に設置された予熱部11のヒーター18が駆動され、ヒーター18により載置台14が直接加熱される。次に、図4に示すような搬送装置13の搬送アーム22が吸着パッド23の吸着面24と待機台12の上面に載置されたプリフォームPの表面とが接するように吸着パッド23を移動し、吸引装置26が駆動される。吸引装置26は、流路25を介して吸着パッド23の吸着面24側の空気を吸引することで、待機台12に載置されたプリフォームPを吸着パッド23の吸着面24に吸着させる。
【0021】
続いて、チャンバ1のシャッター3が開かれ、搬送アーム22が吸着パッド23に吸着されたプリフォームPを待機台12から開口部2を通ってチャンバ1の内部に設置された予熱部11まで搬送する。ここで、搬送アーム22は、予熱部11の載置台14に形成された凹面部15の表面と吸着パッド23に吸着されたプリフォームPの表面とが接する位置までプリフォームPの搬送を行う。プリフォームPが予熱台11まで搬送されると、プリフォームPを吸着パッド23に吸着させるための吸引装置26による空気の吸引が停止され、プリフォームPが吸着パッド23から離型する。プリフォームPは、吸着パッド23からの離型により、図2に示すように、予熱部11の載置台14上に載置される。プリフォームPは、載置台14に載置されると、ヒーター18からの熱伝動により例えば成形温度付近に設定された予熱温度まで予熱されることで軟化する。
【0022】
ここで、載置台14の凹面部15は、水に対する濡れ角が85度以上の素材で構成されているため、凹面部15のプリフォームPとの接触面に予熱により軟化したプリフォームPが融着するのを抑制することができる。また、ヒーター18は、熱伝導を利用してプリフォームPを予熱するため、予熱に要する時間を短縮することができる。
【0023】
プリフォームPが載置台14上で成形温度まで予熱されると、予熱部11の振動装置20により載置台14を振動させ、振動搬送装置13の搬送アーム22が吸着パッド23の吸着面24と予熱されたプリフォームPの表面とが接するように吸着パッド23を移動し、再度、吸着装置26が駆動される。吸着装置26の駆動により、吸着パッド23の吸着面24側の空気が吸引されることで、予熱されたプリフォームPを載置台14上から離型させる。
【0024】
このとき、振動装置20による振動が載置台14上から予熱されたプリフォームPが離型するのを補助することで、離型時に載置台14のプリフォームPと接触する面に軟化したプリフォームPが融着するのを抑制することができる。
【0025】
載置台14から離型したプリフォームPは、吸引装置26により軟化したプリフォームPの表面に吸着痕が残らないように調節された吸引量で吸着パッド23に吸着される。予熱されたプリフォームPは、吸着パッド23に吸着されると、搬送アーム22により金型4まで搬送される。ここで、搬送アーム22は、金型4の下型5の上面に形成された成型面8aと吸着パッド23に吸着されたプリフォームPの表面とが接する位置までプリフォームPの搬送を行う。予熱されたプリフォームPが金型4まで搬送されると、吸引装置26による空気の吸引が停止され、プリフォームPが吸着パッド23から離型する。
【0026】
ここで、吸着パッド23の吸着面24は、水に対する濡れ角が90度以上の素材で構成されているため、吸着面24のプリフォームPとの接触面に予熱により軟化したプリフォームPが融着するのを抑制することができる。
【0027】
予熱されたプリフォームPが吸着パッド23から離型すると、吸着パッド23は搬送アーム22の移動によりチャンバ1の外部に戻り、同様にして、待機台12に載置されたプリフォームPを吸着装置26により吸着パッド23に吸着させて、搬送アーム22によりプリフォームPを予熱部11まで搬送する。プリフォームPが予熱部11まで搬送されると、吸着パッド23は搬送アーム22によりチャンバ1の外部に移動され、チャンバ1のシャッター3が閉じられる。
【0028】
一方、予熱されたプリフォームPは搬送装置13の吸着パッド23からの離型により金型4の下型5上に配置されると、プレス装置10が移動軸9を介して上型6を下方に移動させ、予熱されたプリフォームPが上型6と下型5と胴型7とで囲まれる。続いて、予熱されたプリフォームPは、下型5に内蔵された図示しないヒーターにより所定の成形温度まで加熱される。プリフォームPが所定の成形温度に到達すると、プレス装置10が上型6をさらに下降させ、プリフォームPを圧縮することで光学素子が成形される。光学素子が成形されるとプレス装置10により上型6が上昇され、成形された光学素子が下型5上から取り除かれる。下型5上から光学素子が取り除かれると、搬送装置13により同様にして予熱されたプリフォームPが下型5上に搬送される。
【0029】
このように、成形温度付近まで予熱されたプリフォームPがその体積および形状を変化させることなく順次金型4内に搬送されることで、光学素子を製造する時間を短縮することができる。
【0030】
本実施形態によれば、載置台14の凹面部15および吸着パッド23の吸着面24は、は、水に対する濡れ角が85度以上の素材で構成されているため、凹面部15および吸着面24のプリフォームPとの接触面に予熱により軟化したプリフォームPが融着するのを抑制することができる。
また、ヒーター18は、熱伝導を利用してプリフォームPを予熱するため、予熱に要する時間を短縮することができる。また、振動装置20により載置台14を振動させることで、プリフォームPが載置台14の凹面部15から離型するのを補助するため、プリフォームPの離型時に凹面部15のプリフォームPとの接触面に軟化したプリフォームPが融着するのを効果的に抑制することができる。
また、例えば成形温度付近まで予熱されたプリフォームPが順次金型4内に搬送されることで、光学素子を製造する時間を短縮することができる。
【実施例】
【0031】
予熱部11の載置台14および搬送装置13の吸着パッド23において予熱されたプリフォームPの融着の有無を測定した実施例について説明する。この例は、搬送装置13によりガラス製のプリフォームPを待機台12から予熱部11に搬送し、予め所定の予熱温度まで加熱された載置台14に5分間放置した。その後、所定の予熱温度に到達したプリフォームPを搬送装置13により予熱部11から金型4内まで搬送し、載置台14および吸着パッド23のプリフォームPとの接触面において予熱により軟化したプリフォームPの融着を測定したものである。載置台14および吸着パッド23を構成する素材としては、水に対する濡れ角が90度以上であるガラス状カーボンを使用した。ガラス製のプリフォームPには、質量927mg、ガラス転移点320℃のものを使用した。
その結果、表1に示すように、プリフォームPの予熱温度を370℃以下にすると、載置台14および吸着パッド23のプリフォームPとの接触面に軟化されたプリフォームPが融着しないことがわかった。また、予熱温度が370℃以下では、予熱により軟化されたプリフォームPに載置台14および吸着パッド23の形状は転写されていなかった。このことから、プリフォームPの予熱温度が370℃以下において、載置台14および吸着パッド23からの軟化したプリフォームPの離型性がよいことがわかった。なお、プリフォームPの予熱温度を250℃より低くすると、金型4内においてプリフォームPを成形温度(370℃)まで加熱するのに長時間を要するため、プリフォームPの予熱温度は、250℃以上370℃以下に設定するのが好ましい。また、プリフォームPの予熱温度が370℃より高い場合には、載置台14および吸着パッド23に軟化されたプリフォームPが融着し、または、軟化されたプリフォームPに載置台14および吸着パッド23の形状が転写するなど、載置台14および吸着パッド23からの軟化したプリフォームPの離型性がわるいことがわかった。
【0032】
【表1】

【0033】
また、水に対する濡れ性の異なる素材に対するガラスの離型性を測定した。素材としては、水に対する濡れ角が50度のポリイミド、水に対する濡れ角が70度のDLC(Diamond Like Carbon)、および水に対する濡れ角が90〜95度のガラス状カーボンを使用した。
その結果、水に対する濡れ角が85度より小さいポリイミドとDLCよりも、水に対する濡れ角が85度以上のガラス状カーボンの方がガラスとの離型性が良いことがわかった。このことから、ポリイミドとDLCに比べてガラス状カーボンではガラスとの濡れ性が悪いことが示唆された。なお、ガラス状カーボンのガラスとの濡れ角は120度以上であり、載置台14および吸着パッド23にはガラスとの濡れ角が120度以上の素材が利用できる。
【0034】
なお、本実施形態において、プリフォームPの予熱は、搬送アーム22が載置台14に形成された凹面部15と吸着パッド23に吸着されたプリフォームPの表面とが接する位置にプリフォームPを搬送した後、プリフォームPが吸着パッド23から離型されて行われているが、プリフォームPを吸着パッド23から離型せずに吸着パッド23に吸着保持したまま行ってもよい。
また、水に対する濡れ角が85度以上の素材で構成された載置台14を用いることにより、載置台14からの離型時に振動装置20で載置台14を振動させなくても載置台14に予熱により軟化したプリフォームPが融着しない場合には、予熱部11に振動装置20を設置しなくてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 チャンバ、2 開口部、3 シャッター、4 金型、5 下型、6 上型、7 胴型、8a,8b 成形面、9 移動軸、10 プレス装置、11 予熱部、12 待機台、13 搬送装置、14 載置台、15 凹面部、16 水平面、17 接線、18 ヒーター、19 断熱板、20 振動装置、21 固定台、22 搬送アーム、23 吸着パッド、24 吸着面、25 流路、26 吸引装置、P プリフォーム、W 水滴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上型と下型と胴型とで囲まれる空間内に搬送されるプリフォームを成形温度まで加熱して圧縮することにより光学素子を製造する光学素子製造装置であって、
前記プリフォームを載置する載置台と、
熱伝導を利用して前記載置台に載置された前記プリフォームを予熱するヒーターと、
前記プリフォームを吸着し、予熱された前記プリフォームを前記載置台から前記下型上に搬送する搬送装置と、
前記下型上に搬送された前記プリフォームを前記成形温度まで加熱して、前記上型と前記下型と前記胴型とで囲まれる空間内で圧縮成形する金型と
を有し、
予熱された前記プリフォームと接触する前記載置台の表面は、水に対する濡れ角が所定値以上とされることで、予熱による前記プリフォームの融着が抑制されていることを特徴とする光学素子製造装置。
【請求項2】
前記濡れ角の所定値は、85度であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子製造装置。
【請求項3】
予熱された前記プリフォームと接触する前記載置台の表面は、ガラス状カーボンで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子製造装置。
【請求項4】
予熱された前記プリフォームが前記載置台から離型する時に前記載置台を振動させる振動装置をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子製造装置。
【請求項5】
予熱された前記プリフォームと接触する前記搬送装置の表面は、水に対する濡れ角が所定値以上とされることで、予熱による前記プリフォームの融着が抑制されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子製造装置。
【請求項6】
前記搬送装置の濡れ角の所定値は、85度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子製造装置。
【請求項7】
予熱された前記プリフォームと接触する前記搬送装置の表面は、ガラス状カーボンで構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−178577(P2011−178577A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41777(P2010−41777)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)