説明

光学装置

【課題】小型化可能で、かつ良好な特性が得ることができる光学装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、第1出力光導波路26aと第2出力光導波路26bとが接続された第2MMI25を備えたマッハツェンダ変調器10と、第1出力光導波路26aから出力される第1出力光、及び第2出力光導波路26bから出力される第2出力光の両方と光結合して設けられた光アイソレータ60と、光アイソレータ60を介して第1出力光と光結合し、第2出力光と光結合しない光ファイバ64と、を具備する光学装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信用機器では、例えばLD(Laser Diode:レーザーダイオード)等の発光素子と、マッハツェンダ変調器とを備える光学装置が用いられることがある。例えば、特許文献1には、マッハツェンダ変調器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−102160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マッハツェンダ変調器が1つの出力端を有する場合、出力光が散乱することがある。マッハツェンダ変調器とLDとを1パッケージとした場合、散乱光がLDの誤動作等の原因となりうる。散乱光によるLDの誤動作を抑制するため、2つの出力端を有するマッハツェンダ変調器を採用することがある。しかしながら、マッハツェンダ変調器に2つの出力端を形成した場合、マッハツェンダ変調器の小型化が困難となることがあった。これにより、光学装置の小型化も難しくなる。本発明は上記課題に鑑み、小型化可能で、かつ良好な特性を得ることができる光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1出力光導波路と第2出力光導波路とが接続された出力側MMIを備えたマッハツェンダ変調器と、前記第1出力光導波路から出力される第1出力光、及び前記第2出力光導波路から出力される第2出力光の両方と光結合して設けられた光アイソレータと、前記光アイソレータを介して前記第1出力光と光結合し、前記第2出力光と光結合しない光ファイバと、を具備する光学装置である。本発明によれば、小型化可能で、かつ良好な特性を得ることができる光学装置を提供することができる。
【0006】
上記構成において、前記マッハツェンダ変調器はパッケージ内に収容され、前記光アイソレータ及び前記光ファイバは、前記パッケージの外壁に接続されてなる構成とすることができる。この構成によれば、効果的に良好な特性を得ることができる。
【0007】
上記構成において、前記パッケージには、前記マッハツェンダ変調器に光結合される発光素子が搭載される構成とすることができる。この構成によれば、より効果的に良好な特性を得ることができ、かつ光学装置の小型化が可能となる。
【0008】
上記構成において、前記第1出力光導波路及び前記第2出力光導波路と、前記光アイソレータとの間に設けられ、前記第1出力光及び前記第2出力光が透過する第1レンズを具備する構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記光アイソレータと前記光ファイバとの間に設けられ、前記第1出力光及び前記第2出力光が透過する第2レンズを具備する構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記第2出力光が、前記光アイソレータを透過した後、前記光アイソレータに再度入射し、前記光アイソレータの入力側に戻る光強度は、前記第2出力光導波路の出力端における光強度の100分の1以下である構成とすることができる。この構成によれば、効果的に良好な特性を得ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小型化可能で、かつ良好な特性を得ることができる光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、比較例1に係る光学装置を例示する平面図である。
【図2】図2(a)〜図2(c)は、マッハツェンダ変調器の説明図である。
【図3】図3は、比較例2に係る光学装置が備えるマッハツェンダ変調器を例示する平面図である。
【図4】図4(a)は、実施例1に係る光学装置を例示する平面図である。図4(b)は、図4(a)のマッハツェンダ変調器付近の拡大図である。
【図5】図5(a)及び図5(b)は、実施例1に係る光学装置が備える光アイソレータを例示する模式図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、実施例1に係る光学装置の製造方法を例示する平面図である。
【図7】図7(a)は、実施例2に係る光学装置を例示する平面図である。図7(b)は、図7(a)のマッハツェンダ変調器付近の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
マッハツェンダ変調器を用いた光学装置の構成について説明する。図1は、比較例1に係る光学装置を例示する平面図である。
【0014】
図1に示すように、比較例1に係る光学装置100は、LDユニット30、変調器ユニット50、高周波配線基板56、及びパッケージ70を備える。パッケージ70には、光ファイバ固定部66、セラミック端子72a及び72b、並びにウィンドレンズ74が設けられている。高周波配線基板56は、例えば複数のストリップラインを有する。光ファイバ固定部66には、ウィンドレンズ74と対向するように光ファイバ64が挿入されている。また、ウィンドレンズ74と光ファイバ64との間には、第2出力レンズ62が設けられている。セラミック端子72aと、セラミック端子72bとは、パッケージ70の対向する辺に沿って設けられている。セラミック端子72aには位相調整用電極76が含まれる。セラミック端子72bには、位相調整用電極76及び変調用ストリップライン78が含まれる。位相調整用電極76及び変調用ストリップライン78は、光学装置100の外部の電子機器と接続することが可能な外部接続電極である。
【0015】
LDユニット30は、LD32(発光素子)、LDレンズ33、光アイソレータ34、LDキャリア36、LDキャリアマウント38、TEC(Thermoelectric Cooler)39を備える。TEC39はパッケージ70の上面に搭載されている。LDキャリアマウント38はTEC39の上面に搭載されている。LDレンズ33、光アイソレータ34及びLDキャリア36は、LDキャリアマウント38の上面に搭載されている。LD32は、LDキャリア36の上面に搭載されている。LDレンズ33及び光アイソレータ34は、LD32と変調器ユニット50との間に配置されている。
【0016】
変調器ユニット50は、マッハツェンダ変調器10、ビームスプリッタ40a及び40b、PD(Photo Diode:フォトダイオード)42a及び42b、エタロン44、入力レンズ46、第1出力レンズ48、変調器キャリア52、変調器キャリアマウント53、並びにTEC54を備える。TEC54はパッケージ70の上面に搭載されている。変調器キャリアマウント53は、TEC54の上面に搭載されている。ビームスプリッタ40a及び40b、PD42a及び42b、エタロン44、入力レンズ46、第1出力レンズ48、並びに変調器キャリア52は、変調器キャリアマウント53の上面に搭載されている。マッハツェンダ変調器10は変調器キャリア52の上面に搭載されている。ビームスプリッタ40a及び40b、並びに入力レンズ46は、LDユニット30とマッハツェンダ変調器10との間に配置されている。第1出力レンズ48は、マッハツェンダ変調器10とウィンドレンズ74との間に配置されている。このように、マッハツェンダ変調器10と光ファイバ64との間には、マッハツェンダ変調器10に近い方から順に、第1出力レンズ48、ウィンドレンズ74、及び第2出力レンズ62が配置されている。また高周波配線基板56は、パッケージ70の上面及び変調器キャリアマウント53の上面に搭載されている。変調器キャリア52には、位相調整用配線51、及び変調用ストリップライン55が設けられている。
【0017】
マッハツェンダ変調器10の位相調整用電極16(図2(a)において後述)は、ワイヤ41により位相調整用配線51と接続されている。位相調整用配線51は、ワイヤ41により、パッケージ70に設けられた位相調整用電極76と接続される。マッハツェンダ変調器10の変調用電極17(図2(a)において後述)は、ワイヤ41により、変調用ストリップライン55と接続されている。変調用ストリップライン55は、ワイヤ41により、高周波配線基板56のストリップラインと接続されている。高周波配線基板56のストリップラインは、ワイヤ41により、パッケージ70に設けられた変調用ストリップライン78と接続されている。パッケージ70は、例えばセラミック等の絶縁体からなる。LDキャリア36及び変調器キャリア52は、例えば窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックからなる。LDキャリアマウント38及び変調器キャリアマウント53は、例えばコバール(KOVAR)等の金属からなる。LDレンズ33、入力レンズ46、第1出力レンズ48、第2出力レンズ62、及びウィンドレンズ74は、例えばガラス又はプラスチック等からなる。第1出力レンズ48及び第2出力レンズ62は、例えば非球面レンズである。各ワイヤ41は、例えばアルミニウム(Al)、又は金(Au)等の金属からなる。位相調整用電極16及び76、変調用電極17、位相調整用配線51、並びに変調用ストリップライン55及び78は、例えば金(Au)等の金属からなる。
【0018】
光学装置100の動作について説明する。なお、マッハツェンダ変調器10の構成及び動作については、図2(a)〜図2(c)において詳述する。LD32は、例えばLDの温度を変化させることによって、出力光の波長を調整するタイプのLDである。TEC39はLD32の温度を調整する。この結果、LD32の出力光の波長を調整することができる。なお、TEC54はマッハツェンダ変調器10の温度をある一定の温度に保つことができる。LD32とマッハツェンダ変調器10とでは、異なる温度で動作する。従って、LD32とマッハツェンダ変調器10とは、独立に温度調整することが好ましい。このため、LD32が搭載されるTEC39と、マッハツェンダ変調器10が搭載されるTEC54とは別の部品とすることが好ましい。また、LD32が搭載されるLDキャリアマウント38と、マッハツェンダ変調器10が搭載される変調器キャリアマウント53とは、別の部品とすることが好ましい。言い換えれば、LDユニット30と変調器ユニット50とを、別の部品とすることが好ましい。なお、TEC39及び54は例えばペルチェ素子からなる。
【0019】
LD32の出力光は、LDレンズ33及び光アイソレータ34を透過して、ビームスプリッタ40aに入力される。ビームスプリッタ40aは、入力された光を分岐する。分岐された光の一方はPD42aに入力され、他方の光はビームスプリッタ40bに入力される。PD42aは入力された光の光強度を検出する。ビームスプリッタ40bは、入力された光を分岐する。分岐された光の一方はエタロン44に入力され、他方は入力レンズ46に入力される。エタロン44は、入力された光のうち特定の波長を有する光を透過させる。PD42bは、エタロン44を透過した光の光強度を検出する。PD42aにより検出された光の光強度と、PD42bにより検出された光の光強度とを比較することにより、LD32の出力波長(出力光の波長)を検知することができる。その検知結果に基づいて、LD32の出力波長をフィードバック制御することができる。
【0020】
ビームスプリッタ40bを透過した光は入力レンズ46により収束され、マッハツェンダ変調器10が備える第1入力端21a又は第2入力端21b(図2(a)において後述)の一方に入力される。マッハツェンダ変調器10には、例えば外部の電子機器から、位相調整用電極76、位相調整用配線51、並びにワイヤ41を介して、位相調整のための電圧が印加される。また、マッハツェンダ変調器10には、例えば外部の電子機器から、変調用ストリップライン78、高周波配線基板56のストリップライン、変調用ストリップライン55、及びワイヤ41を介して、変調のための電圧が印加される。変調のための電圧は、例えばRF(Radio Frequency:高周波)信号である。マッハツェンダ変調器10からは、LD32から入力され変調された光が、第1出力レンズ48に出力される。TEC54は、マッハツェンダ変調器10を冷却する。マッハツェンダ変調器10により変調された光は、第1出力レンズ48に入射する。第1出力レンズ48は例えばコリメータレンズであり、平行な光を生成する。第1出力レンズ48を透過した光は、ウィンドレンズ74、及び第2出力レンズ62を透過する。光は、第2出力レンズ62により収束され、光ファイバ64に入力され、光ファイバ64を通じて光学装置100の外部に出力される。このように、光学装置100は発光装置として機能する。次にマッハツェンダ変調器10について詳しく説明する。
【0021】
図2(a)〜図2(c)は、マッハツェンダ変調器10の説明図である。マッハツェンダ変調器10は、半導体基板上のメサ状の光導波路の経路を組み合わせて構成される変調器である。図2(a)は、マッハツェンダ変調器10の上面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図である。図2(c)は、図2(a)のB−B線断面図である。なお、図2(a)においては、光の通過経路が点線で描かれている。
【0022】
図2(b)を参照して、光導波路は、半導体基板11上に形成されている。光導波路は、半導体基板11上において、下クラッド層12a、コア13、上クラッド層12bがこの順にメサ状に積層された構造を有している。半導体基板11の上面、光導波路の上面および側面には、パッシベーション膜14および絶縁膜15が順に積層されている。
【0023】
半導体基板11は、InPなどの半導体からなる。下クラッド層12aおよび上クラッド層12bは、InPなどの半導体からなる。コア13は、下クラッド層12aおよび上クラッド層12bよりもバンドギャップエネルギが小さい半導体からなり、例えばInGaAsPなどからなる。それにより、コア13を通過する光が下クラッド層12aおよび上クラッド層12bによってとじ込められる。パッシベーション膜14は、InPなどの半導体からなる。絶縁膜15は、SiNなどの絶縁体からなる。
【0024】
図2(a)を参照して、マッハツェンダ変調器10には、第1入力端21aに接続された第1入力光導波路22aが設けられ、第2入力端21bに接続された第2入力光導波路22bが設けられている。第1入力光導波路22aおよび第2入力光導波路22bは、第1MMI(Malti Mode Interference)23で合流し、第1光導波路24aおよび第2光導波路24bに分岐する。マッハツェンダ変調器10の長手方向を対称軸とした場合に、第1光導波路24aは第1入力端21aと同じ側に配置され、第2光導波路24bは第2入力端21bと同じ側に配置されている。
【0025】
第1光導波路24aおよび第2光導波路24bは第2MMI25で合流し、第1出力端27aに接続された第1出力光導波路26aと、第2出力端27bに接続された第2出力光導波路26bとに分岐する。マッハツェンダ変調器10の長手方向を対称軸とした場合に、第1出力端27aは第2光導波路24bと同じ側に配置され、第2出力端27bは第1光導波路24aと同じ側に配置されている。第1光導波路24aの光路長と第2光導波路24bの光路長との間には、あらかじめ差が設けられている。例えば、第1光導波路24aを伝播する光と第2光導波路24bを伝播する光とに−0.5πの位相差が生じるような、光路長差が設定されている。
【0026】
第1光導波路24aおよび第2光導波路24bのそれぞれには、位相調整用電極16および変調用電極17が設けられている。位相調整用電極16および変調用電極17は、互いに離間している。位相調整用電極16および変調用電極17の位置関係は特に限定されるものではないが、本実施例においては、位相調整用電極16は変調用電極17よりも光入力端側に配置されている。第1出力光導波路26aおよび第2出力光導波路26bのそれぞれには、光強度検出電極18が設けられている。
【0027】
図2(c)を参照して、変調用電極17は、上クラッド層12b上において、コンタクト層19を介して配置されている。コンタクト層19は、InGaAsなどの半導体からなる。なお、上クラッド層12bとコンタクト層19との間には、パッシベーション膜14および絶縁膜15は設けられていない。また、位相調整用電極16、変調用電極17および光強度検出電極18は、Auなどの金属からなる。
【0028】
各変調用電極17に電圧が印加されると、第1光導波路24aおよび第2光導波路24bにおいてコア13の屈折率が変化し、第1光導波路24aおよび第2光導波路24bを通過する光の位相が変化する。本実施例においては、各変調用電極17には、所定のDCバイアス電圧にHigh信号とLow信号とが交互に重畳された変調信号が入力される。各変調用電極17に入力される変調信号は、互いに逆相の関係を有する。すなわち、第1光導波路24aの変調用電極17にHigh信号が入力された場合には第2光導波路24bの変調用電極17にはLow信号が入力され、第1光導波路24aの変調用電極17にLow信号が入力された場合には第2光導波路24bの変調用電極17にHigh信号が入力される。この場合、各光導波路の屈折率に差が生じる。従って、第1光導波路24aを通過した光と第2光導波路24bを通過した光との間に位相差が生じる。
【0029】
第1光導波路24aを通過した光と第2光導波路24bを通過した光との位相差に応じて、光が出力される出力端が第1出力端27aと第2出力端27bとの間で切り替わる。具体的には、第1光導波路24aを通過した光の位相と第2光導波路24bを通過した光の位相との差が「−π」になった場合に第1出力端27aから光が出力され、当該位相差が「0」になった場合に第2出力端27bから光が出力される。本実施例においては、第1出力端27aの出力信号を変調光として利用する。
【0030】
各位相調整用電極16には、第1光導波路24aを通過した光と第2光導波路24bを通過した光との位相差を調整するためのDC電圧が印加される。例えば、第1光導波路24aの変調用電極17にHigh信号が入力されかつ第2光導波路24bの変調用電極17にLow信号が入力された場合に上記位相差が「−π」に調整され、第1光導波路24aの変調用電極17にLow信号が入力されかつ第2光導波路24bの変調用電極17にHigh信号が入力された場合に上記位相差が「0」に調整されるように、各位相調整用電極16にDC電圧が印加される。
【0031】
なお、各光強度検出電極18で検出される電気信号に基づいて、各出力端の出力信号の光強度を検出することができる。ここで、第1光導波路24aを通過した光と第2光導波路24bを通過した光との位相差が「0」又は「π」に合致して変化する場合には、第1出力端27aから出力される光の光強度と第2出力端27bから出力される光の光強度とは、所定の時間幅でほぼ一致する。従って、各光強度検出電極18で検出される光強度が一致するように、各位相調整用電極16に印加する電圧をフィードバック制御することによって、第1光導波路24aを通過した光と第2光導波路24bを通過した光との位相差を「0」と「π」とに合致させることができる。
【0032】
図2(a)に示したように、マッハツェンダ変調器10は、第1出力端27a及び第2出力端27bを有する。2つの出力端のうち、図1に示した光ファイバ64と光結合する出力端は1つである。ここでは、例えば第1出力端27aが光結合するものとする。言い換えれば、第1出力端27aから出力される第1出力光が光ファイバ64に入力される。光ファイバ64と光結合しない第2出力端27bから出力される第2出力光は、例えばパッケージ70の内壁で反射され、反射光となる。反射光は、パッケージ70内において迷光となる。反射光が、例えば第1出力端27a、LD32、並びにPD42a及び42b等に到達すると、光学装置100の特性が悪化することがある。光学装置には、反射光による特性悪化を抑制することが求められる。
【0033】
比較例2は、マッハツェンダ変調器の構成を変更する例である。比較例2に係る光学装置は、マッハツェンダ変調器以外は、図1に示したものと同じ構成を有する。図3は、比較例2に係る光学装置が備えるマッハツェンダ変調器を例示する平面図である。なお、図3は模式的な図であり、位相調整用電極16、変調用電極17、及び光強度検出電極18は省略している。図2(a)〜図2(c)において既述した構成と同じ構成については説明を省略する。
【0034】
図3に示すように、第1出力端27aは、マッハツェンダ変調器10aの、光ファイバ64(図1参照)と対向する面10Aに設けられている。第2出力端27bは、面10Aとは異なる面10Bに設けられている。図2(a)の場合と比較して、第2MMI25から第1出力端27aまでの距離が大きい。また、第2出力端27bに接続された第2出力光導波路26bは、面10Bに向け曲がっている。このような構成とすることで、マッハツェンダ変調器10の第2出力光の大部分は吸収される。従って、反射光の発生、及び反射光による特性の悪化が抑制される。しかしながら、図3の構成では、マッハツェンダ変調器10が大型化するため、光学装置の小型化が困難となる。また、マッハツェンダ変調器10の第2出力光のうち一部の出力光が、第2出力光導波路26bで吸収しきれずに、第2出力端27bから漏れてしまうことがある。このため、反射光の発生、及び反射光による特性の悪化が起こってしまう。次に実施例1について説明する。
【実施例1】
【0035】
実施例1では、光アイソレータを設ける。図4(a)は、実施例1に係る光学装置を例示する平面図である。図4(b)は、図4(a)のマッハツェンダ変調器付近の拡大図であり、ウィンドレンズ74、パッケージ70等は省略して図示している。図1〜図2(c)において既述した構成については説明を省略する。
【0036】
図4(a)及び図4(b)に示すように、実施例1に係る光学装置100aは、光ファイバ固定部66内であって、ウィンドレンズ74と第2出力レンズ62との間に、光アイソレータ60を備える。言い換えれば、光アイソレータ60はマッハツェンダ変調器10bと光ファイバ64との間に設けられている。図4(b)に示すように、第1出力端27aと第2出力端27bとは、マッハツェンダ変調器10bの面10Aに、互いに離間して設けられている。光アイソレータ60は、第1出力端27a及び第2出力端27bと対向する。出力端間の距離L1は例えば0.04mmである。マッハツェンダ変調器10bと第1出力レンズ48との距離L2は、例えば0.2mmである。第1出力レンズ48と光アイソレータ60との距離L3は、例えば3.5mmである。第1出力レンズ48と第2出力レンズ62との距離L4は、例えば5mmである。光ファイバ64のコアの直径は例えば0.125mmである。第1出力端27a及び第2出力端27bは同じ面10Aに設けられているため、第1出力光及び第2出力光は、ともに図の右方向に出力される。図4(a)中に実線の矢印で示すように、第1出力端27aから出力された第1出力光は光ファイバ64に入力される。破線の矢印で示すように、第2出力端27bから出力された第2出力光は、光ファイバ64に入力されず、例えば光ファイバ固定部66の内壁で反射される。より詳細には、図4(b)を参照して説明する。
【0037】
図4(b)に示すように、図中に実線で示した第1出力光は、第1出力レンズ48を透過した後、光ファイバ64の方向(図中の右方向)に直進し、光アイソレータ60を透過する。第1出力光の光軸は、光ファイバ64のコアの中心と一致している。このため、第1出力光は、第2出力レンズ62で収束され、光ファイバ64に入力される。これに対し、図中に破線で示した第2出力光は、第1出力レンズ48、光アイソレータ60、及び、第2出力レンズ62を透過し、例えば光ファイバ固定部66の内壁に到達する。第2出力光が到達する箇所と光ファイバ64との距離L5は例えば0.215mmである。第2出力光は光ファイバ固定部66の内壁で反射され、図中の左方向の矢印で示す反射光となる。反射光は、第2出力レンズ62を透過し、光アイソレータ60に入射する。光アイソレータ60において、反射光は遮断される、又は大きく減衰する。反射光を減衰させる仕組みについて、さらに詳しく説明する。
【0038】
図5(a)及び図5(b)は、光アイソレータの原理を示す模式図である。実線の矢印で示すように、光の偏光方向は、図中の上下方向を0°、左右方向を90°、斜め方向を45°とする。また厚さ方向は、図の左右方向とする。
【0039】
図5(a)に示すように、光アイソレータ60は、偏光板80及び84、並びにファラデー回転子82を備える。図中の実線のブロックは偏光板80及び84、破線のブロックはファラデー回転子82、ブロック矢印は光を示す。偏光板80及び84の各々は、例えばガラスからなる。ファラデー回転子82は例えばガーネットからなる。偏光板80及び84は、それぞれ特定方向に偏光する光を透過させ、当該方向以外の方向に偏光した光を遮断する。偏光板80及び84それぞれの中の実線の矢印は、偏光板が透過させる光の偏光方向を示す。偏光板80は0°に偏光した光を透過させる。偏光板84は45°に偏光した光を透過させる。ファラデー回転子82は、光の偏光方向を回転させる。ファラデー回転子82中の実線の矢印は、ファラデー回転子82が回転させる光の偏光方向の角度を示す。ファラデー回転子82は、ファラデー回転子82に入射した光の偏光方向を、例えば45°回転させる。ブロック矢印中の実線の矢印は、光の偏光方向を示す。
【0040】
図5(a)における入射光Iは、図4(a)及び図4(b)に示した第1出力光又は第2出力光に相当し、光アイソレータ60に入射する前は例えば0°に偏光している。入射光Iの偏光方向と、偏光板80が通過させる光の偏光方向とは一致している。従って、入射光Iは偏光板80を透過する。入射光Iの偏光方向は、ファラデー回転子82において回転して45°となる。ファラデー回転子82を透過した入射光Iの偏光方向と、偏光板84が通過させる光の偏光方向とは一致している。従って、入射光Iは、偏光板84を透過する。このように、図4(a)及び図4(b)に示した第1出力光及び第2出力光は、光アイソレータ60を透過する。次に反射光Rについて説明する。
【0041】
図5(b)に示すように、反射光Rの偏光方向は45°である。これは、光アイソレータ60を透過し、45°に偏光した入射光Iが反射されて反射光Rとなるためである。反射光Rの偏光方向と、偏光板80が透過させる光の偏光方向とは一致している。従って、反射光Rは偏光板84を透過する。反射光Rの偏光方向は、ファラデー回転子82において回転され、90°となる。ファラデー回転子82を透過した反射光Rの偏光方向と、偏光板80が透過させる光の偏光方向とは一致していない。従って、反射光Rの全部又は大部分は、偏光板80において遮断され、例えば偏光板80に熱として吸収される。このように、反射光Rは、光アイソレータ60において遮断、又は大きく減衰される。光アイソレータ60を透過する反射光Rの光強度は、例えば入射光Iの光強度の100分の1以下である。このことは、図4(a)及び図4(b)における第2出力光の反射光の光強度が、第2出力光の光強度の100分の1程度まで減衰されることを意味する。
【0042】
次に実施例1に係る光学装置100aの製造方法について説明する。図6(a)及び図6(b)は、実施例1に係る光学装置の製造方法を例示する平面図である。
【0043】
図6(a)に示すように、パッケージ70にTEC39、及びTEC54を搭載する。LDキャリア36にLD32を搭載する。LD32を搭載した後、LDレンズ33、光アイソレータ34、及びLDキャリア36を、LD32の出力光が入力されるように、LDキャリアマウント38に搭載する。TEC39にLDキャリアマウント38を搭載する。次に、マッハツェンダ変調器10bを変調器キャリア52に搭載する。変調器キャリアマウント53に、マッハツェンダ変調器10bが搭載された変調器キャリア52、PD42a及び42bを搭載する。TEC54には変調器キャリアマウント53を搭載する。さらに、光アイソレータ34を透過した光が入力され、分岐された光がPD42aに入力されるように、ビームスプリッタ40aを変調器キャリアマウント53に搭載する。ビームスプリッタ40aから出力された光が入力されるように、ビームスプリッタ40bを、変調器キャリアマウント53に搭載する。ビームスプリッタ40bから出力された光が入力されるように、入力レンズ46を変調器キャリアマウント53に搭載する。入力レンズ46を搭載した後、マッハツェンダ変調器10bから出力された光が入力されるように第1出力レンズ48を変調器キャリアマウント53に搭載する。パッケージ70の外部に波長計(図示せず)を設け、第1出力レンズ48から出力された波長を波長計によって検知しながら、エタロン44を変調器キャリアマウント53に搭載する。TEC39及びTEC54は、例えばSuAgCu(鈴銀銅)等のロウ材により、パッケージ70に固定される。これにより、パッケージ70にマッハツェンダ変調器10bが搭載される。
【0044】
パッケージ70のセラミック端子72a及び72bに、例えば金等の金属からなるメタライズパターンを形成する。これにより、位相調整用電極76及び変調用ストリップライン78が形成される。さらに、マッハツェンダ変調器10が備える位相調整用電極16と位相調整用配線51とをワイヤボンディングする。位相調整用配線51と、パッケージ70が備える位相調整用電極76とをワイヤボンディングする。ワイヤボンディングの結果、位相調整用電極16と、位相調整用電極76とは、ワイヤ41及び位相調整用配線51を介して接続される。また、マッハツェンダ変調器10が備える変調用電極17と、変調器キャリア52の変調用ストリップライン55とをワイヤボンディングする。変調用ストリップライン55と高周波配線基板56のストリップラインとをワイヤボンディングする。高周波配線基板56のストリップラインと、パッケージ70のセラミック端子72a及び72bに形成された変調用ストリップライン78とをワイヤボンディングする。ワイヤボンディングの結果、変調用電極17と、変調用ストリップライン78とは、ワイヤ41、変調用ストリップライン55及び高周波配線基板56のストリップラインを介して、接続される。
【0045】
図6(b)に示すように、図6(a)のパッケージ70に、ウィンドレンズ74、及び光ファイバ固定部66を設ける。光ファイバ固定部66には、光アイソレータ60及び第2出力レンズ62が搭載され、光ファイバ64が接続されている。つまり、光アイソレータ60及び光ファイバ64が搭載された光ファイバ固定部66をパッケージ70に設ける。言い換えれば、光アイソレータ60及び光ファイバ64は、パッケージ70の外壁に接続される。このとき、位相調整用電極76及び変調用ストリップライン78に電圧を印加して、所望の出力端(実施例1では第1出力端27a)から、出力光が出力されるようにする。例えば光ファイバ64を介して、マッハツェンダ変調器10の出力光を検知しつつ、光ファイバ固定部66を設けることで、調芯が可能となる。光アイソレータ60は、第1出力光が入射されるように設けられる。以上の工程により、実施例1に係る光学装置100aが完成する。
【0046】
実施例1によれば、光学装置100aは、マッハツェンダ変調器10bと、第1出力光導波路26aから出力される第1出力光、及び第2出力光導波路26bから出力される第2出力光の両方と光結合する光アイソレータ60と、光アイソレータ60を介して第1出力光と光結合し、第2出力光と光結合しない光ファイバ64と、を備える。マッハツェンダ変調器10bの第1出力端27aと光ファイバ64とは光結合する一方で、第2出力端27bは光ファイバ64と光結合しない。第2出力光は光ファイバ固定部66の内壁で反射された反射光となり、反射光は光アイソレータ60において吸収される。この結果、反射光が、LD32、PD42a及び42b、並びに第1出力端27a等に到達することが抑制される。従って、良好な特性を得ることができる光学装置100aが実現される。また、第1出力端27aと第2出力端27bとは同一の面10Aに設けられており、第2出力光をマッハツェンダ変調器10bにおいて吸収されることなく出射してもよい。従って、比較例2のようにマッハツェンダ変調器10bを大型化しなくてよい。この結果、光学装置100aの小型化が可能で、かつ良好な特性を得ることが可能となる。
【0047】
特に、マッハツェンダ変調器10とLD32とが、同一のパッケージ70に搭載されている。この場合、パッケージ70内において迷光となった反射光が、LD32に到達する恐れがある。実施例1によれば、光アイソレータ60が反射光を吸収するため、反射光が迷光となることが抑制される。従って、より効果的に良好な特性を得ることが可能となる。またマッハツェンダ変調器10とLD32とを同一のパッケージ70に搭載することで、光学装置100aの小型化が可能となる。
【0048】
偏光板80及び84各々の材料及び構成等を調整することで、偏光板80及び84が遮断する光の大きさを変えることができる。また、光の波長、光アイソレータ60が置かれる環境の温度等により、ファラデー回転子82による回転の角度が変動する可能性がある。角度が変動すると、反射光Rの偏光方向が変動し、偏光板80が遮断する光の大きさも変わる。偏光板80を透過する反射光が大きくなると、光学装置100の特性が悪化する可能性が高くなる。効果的に光学装置100の特性を改善するためには、例えば偏光板80を透過する反射光Rの光強度が、入射光Iの光強度の100分の1以下となることが好ましい。さらに反射光Rの光強度を、例えば入射光Iの光強度の1000分の1等のように、より小さくすることが好ましい。言い換えれば、第2出力光が光アイソレータ60を透過した後、光アイソレータ60に再度入射して光アイソレータ60の入力側に戻る光強度は、第2出力光導波路26bの第2出力端27bにおける光強度の100分の1以下が好ましく、さらに1000分の1以下が好ましい。また、光アイソレータ60は、2つの偏光板80及び84、並びに1つのファラデー回転子82を備えるとしたが、構成はこれに限定されない。例えば光アイソレータ60は、偏光板80及び84並びにファラデー回転子82の他に、2つの偏光板と1つのファラデー回転子とを、もう一段備えていてもよい。これにより、反射光Rをより大きく減衰させることができる。
【0049】
図5(a)及び図5(b)に示したファラデー回転子82は、光の偏光方向を45°回転させるとしたが、回転させる角度は45°に限られない。例えばファラデー回転子82が回転させる角度は、30°、又は40°等でもよい。ただし、ファラデー回転子82が回転させる角度が45°であることにより、ファラデー回転子82を透過した反射光Rの偏光方向と、偏光板80が透過させる偏光方向との差異が90°となる。このように偏光方向の差異が大きいほど、偏光板80は効果的に光を遮断する。従って、ファラデー回転子82は光の偏光方向を45°回転させることが好ましい。
【0050】
図4(b)に示した距離は変更可能である。例えばL4を3mmとすると、L5は0.212mmとなる。このように、距離を変更した場合でも、第1出力光が光ファイバ64に入力され、かつ第2出力光が光ファイバ64に入力されなければよい。また図4(b)において説明したように、第1出力光の光軸と光ファイバ64のコアの中心とは一致しているとしたが、例えば0.01mm程度ずれていてもよい。
【実施例2】
【0051】
実施例2は、レンズの数を変更する例である。図7(a)は、実施例2に係る光学装置を例示する平面図である。図7(b)は、図7(a)のマッハツェンダ変調器付近の拡大図であり、図1〜図2(c)、図4(a)及び図4(b)において既述した構成については説明を省略する。
【0052】
図7(a)に示すように、実施例2に係る光学装置200は、第2出力レンズ62を備えていないこと以外は、実施例1に係る光学装置100aと同じ構成である。図7(b)に示すように、図中に実線で示した第1出力光は、第1出力レンズ48で収束され、ウィンドレンズ74及び光アイソレータ60を透過し、光ファイバ64に入力される。これに対し、図中に破線で示した第2出力光は、第1出力レンズ48を透過した後に、図中の右下方向に進む。第2出力光は、ウィンドレンズ74及び光アイソレータ60を透過し、例えば光ファイバ固定部66の内壁で反射される。反射光は、光アイソレータ60に入射し、光アイソレータ60において大きく減衰する。実施例2に係る光学装置200の製造方法は、第2出力レンズ62を搭載しないこと以外は、図6(a)及び図6(b)に示したものと同じであるため、説明を省略する。実施例2によれば、実施例1と同様に、小型化可能で、かつ良好な特性を得ることができる光学装置200を提供することができる。
【0053】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
マッハツェンダ変調器 10、10a、10b
面 10A、10B
半導体基板 11
位相調整用電極 16、76
変調用電極 17
第1入力端 21a
第2入力端 21b
第1MMI 23
第2MMI 25
第1出力光導波路 26a
第2出力光導波路 26b
第1出力端 27a
第2出力端 27b
LD 32
LDレンズ 33
ワイヤ 41
入力レンズ 46
第1出力レンズ 48
高周波配線基板 56
光アイソレータ 60
第2出力レンズ 62
光ファイバ 64
パッケージ 70
偏光板 80、84
ファラデー回転子 82
光学装置 100、100a、200

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1出力光導波路と第2出力光導波路とが接続された出力側MMIを備えたマッハツェンダ変調器と、
前記第1出力光導波路から出力される第1出力光、及び前記第2出力光導波路から出力される第2出力光の両方と光結合して設けられた光アイソレータと、
前記光アイソレータを介して前記第1出力光と光結合し、前記第2出力光と光結合しない光ファイバと、を具備することを特徴とする光学装置。
【請求項2】
前記マッハツェンダ変調器はパッケージ内に収容され、
前記光アイソレータ及び前記光ファイバは、前記パッケージの外壁に接続されてなることを特徴とする請求項1記載の光学装置。
【請求項3】
前記パッケージには、前記マッハツェンダ変調器に光結合される発光素子が搭載されることを特徴とする請求項1又は2記載の光学装置。
【請求項4】
前記第1出力光導波路及び前記第2出力光導波路と、前記光アイソレータとの間に設けられ、前記第1出力光及び前記第2出力光が透過する第1レンズを具備することを特徴とする請求項1から3いずれか一項記載の光学装置。
【請求項5】
前記光アイソレータと前記光ファイバとの間に設けられ、前記第1出力光及び前記第2出力光が透過する第2レンズを具備することを特徴とする請求項4記載の光学装置。
【請求項6】
前記第2出力光が、前記光アイソレータを透過した後、前記光アイソレータに再度入射し、前記光アイソレータの入力側に戻る光強度は、前記第2出力光導波路の出力端における光強度の100分の1以下であることを特徴とする請求項1から5いずれか一項記載の光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−118292(P2012−118292A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267840(P2010−267840)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000154325)住友電工デバイス・イノベーション株式会社 (291)
【Fターム(参考)】