説明

光学診断装置のための読み取りヘッド

測光診断装置のための読み取りヘッドは、測光診断装置内への組み込み用に適応されたハウジング、およびハウジングと効果的に結合する長方形の試料テーブルとを含む。試料テーブルは、試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される複数の試験領域を有するタイプの長方形の試薬試料媒体を支持するように構成される。光源は、試料テーブルを照射するために提供される。長方形の視界を有する画像装置はハウジングに連結され、長方形の視界は試料テーブルの少なくとも一部分を含む。走査機構は、試料テーブルに対して視界を移動させるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に臨床化学の分野に関するものである。特に、本発明は、尿または血液のような液体試料に以下のように接触するサンプル媒体上の一つ以上の試験領域に関係する色彩変化を分析する画像診断システムのための読み取りヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この出願の全体にわたって、特定した引例で様々な特許を参照する。この出願で参照された特許の開示は、参照によってこの開示へ組込まれる。
【0003】
試薬試験片のようなサンプル媒体は、臨床化学の分野において広く使用される。試験片は、通常、その長さに沿って離間された一つ以上の試験領域を有し、各試験領域は、液体試料との接触に応じて色彩変化を受けることができる。液体試料は、通常、興味のある一つ以上の成分または特性を含む。これらの成分または特性の存在および濃度は、試験片によって受けた色彩変化の分析によって決定できる。通常、この分析は、試験領域または試験パッドと色度標準またはスケール間の色彩比較を含む。このように、試薬試験片は、疾病および他の健康問題の存在を分析する際に医者を支援する。
【0004】
肉眼で行われた色彩比較は、曖昧な測定に結びつく。今日、試験片の色彩変化を読み取るために反射率測光を使用する小片読み取り装置が存在する。これらの装置は、特別の波長範囲または帯域幅内の試験片の色彩変化を正確に決定する。いくつかの装置は、さらにこの帯域幅外の色彩不統一を測定する。例えば、バイエルヘルスケアLLC(メッドフィールド、マサチューセッツ)のバイエルヘルスケアの診断部門によってCLINITEK(登録商標)商標の下で販売され、および/または米国特許番号5,408,535および5,877,863(‘863特許)において開示され、それらの両方が明細書の参照によって完全に組込まれるような装置は、MULTISTIX(登録商標)(バイエル)試薬片の尿試料内における血液のトレースのような特徴を検出することができる。尿試料が、MULTISTIX(登録商標)試薬片の試験パッドに接触した後、そのままの血球が、黄色の試験領域上で小さな緑のしみとして現われる。これらの既存の小片読み取り装置は、試験パッドの全体色および緑の小さなしみの両方を検出することができる。
【0005】
‘863特許において開示されたように、これらの装置は、典型的に、試験片を照射するように構成され、CCD装置などのような一つ以上の画像装置または検知器によってとらえられ照射された試験片の画像化を可能にする読み取り装置を含む。比較的高いアスペクト比(長さと幅との比率)を有するこれらの画像装置は、延長される傾向がある。高いアスペクト比は、有利なことに、長方形の試験片の名目上全長に沿った画像をとらえるために、これらの画像装置に十分に延長された視界を提供する。
【0006】
しかしながら、これらの高いアスペクト比の画像装置に関係するトレードオフは、視界が比較的狭く、したがって同様に狭い画像をとらえる傾向がある。とらえられた画像は、典型的に、試験片の全試験領域の小さなスライスまたは小片だけを表わす。この‘スライス’は、有用な試験結果を生成するために一般に十分であるが、解像度を改善するために装置のダイナミックレンジを増加させるように、画像幅を増加することは多くの用途において望ましいかもしれない。広い画像をとらえるために大きなCCDデバイスを使用してもよいが、試験片の名目上の全長および幅の画像をとらえるために十分大きなCCDは、法外に高価になる場合もある。
【0007】
したがって、改善された診断試験装置用に、高いアスペクト比の画像装置でとらえられた画像の幅を効率的に拡げる必要性が存在する。
【0008】
要約
この発明の1つの態様では、目標領域を照射し、目標領域から光を受ける測光診断装置のための読み取りヘッドを含む。読み取りヘッドは、測光診断装置内への組み込み用に適応されたハウジング、および第一の波長の光を放射するように構成された第一の光源を含む。第二の光源もハウジングに連結され、第二の波長の光を放射するように構成される。縦と横の寸法が少なくとも2:1のアスペクト比を有している長方形の試料テーブルも提供される。試料テーブルは、その上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有する長方形の試薬試料媒体を支持するように構成され、試験領域の各々は試料と反応するように構成され、試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させるように構成される。光ガイドが、光源の各々から光を受けるために配置され、光源のうちの1つだけが照射される場合に、1つの光源からの実質上すべての光を試料テーブルの方へ伝達する。長方形の画像捕獲装置は目標領域から光を受け、縦と横の寸法が少なくとも2:1のアスペクト比を有している。走査機構は、画像捕獲装置に対して試料テーブルの画像を移動させるように構成される。
【0009】
本発明の別の態様において、測光診断装置のための読み取りヘッドは、測光診断装置内の組み込み用に適応されたハウジング、およびハウジングに効果的に接合された長方形の試料テーブルを含む。試料テーブルは、その上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有するタイプの長方形の試薬試料媒体を支持するように構成され、試験領域の各々は試料と反応するように構成され、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させる。光源は、試料テーブルを照射するために提供される。長方形の視界を有する画像装置は、ハウジングに連結され、長方形の視界は、試料テーブルの少なくとも一部を含む。走査機構は、試料テーブルに対して視界を移動させるように構成される。
【0010】
本発明の別の態様は、測光診断装置を含んでいる。この装置は、ハウジングと、ハウジングと効果的に接合された長方形の試料テーブルとを含む。試料テーブルは、その上に既定した方向で長方形の試薬試料媒体を支持するように構成され、試料媒体は、その上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有する。試験領域の各々は、試料と反応するように構成され、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させる。光源は、試料テーブルを照射するように構成される。長方形の視界を有する長方形の画像装置は、ハウジングに連結され、長方形の視界は、試料テーブルの少なくとも一部を含む。走査機構は、試料テーブルに対して視界を移動させるように構成される。画像装置は、視界内に配置された試料媒体の部分の画像をとらえるように構成される。メモリーデバイスは、画像装置に連結され、プロセッサーは、メモリーデバイスおよび画像装置に連結される。プロセッサーは、走査機構を操作するように構成され、画像装置は、試料テーブルに対する視界の移動中に試料媒体の部分の画像をとらえるように構成される。メモリーデバイスは、合成画像を形成するためにとらえられた画像を格納するように構成され、プロセッサーは、合成画像を分析するように構成される。また、プロセッサーは、分析から分析値を導出し、それに対応する出力を生成するように構成される。
【0011】
本発明のさらなる態様は、その上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有するタイプの試薬試料媒体を読むための方法を含み、試験領域の各々は、試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される。本方法は、測光診断装置の読み取りヘッドに関連する試料テーブルへ試料媒体を受けることを含み、試料テーブルは既定した方向に試料媒体を維持するように構成される。さらに、本方法は、試料テーブルに対して画像装置の視界を移動させ、移動中に画像装置で試験領域の画像をとらえ、合成画像を形成するために画像を合成することを含む。試料の成分の量あるいは特性は、その後の分析から導かれる。そして、その量に対応する出力信号が生成される。
【0012】
本発明のさらなる態様は、測光診断装置のための読み取りヘッドを含む。読み取りヘッドは、測光診断装置内に組み込むためのハウジング手段、およびその上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有する長方形の試薬試料媒体を支持する長方形の試料テーブル手段を含む。試験領域の各々は、試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される。装置は、さらに、試料テーブル手段を照射する手段、およびハウジング手段に接続した画像化手段を含む。画像化手段は、試料テーブル手段の少なくとも一部を含む長方形の視界を有する。さらに、試料テーブルに対して視界を移動させるための走査手段も含む。
【0013】
本発明のさらなる態様は、診断装置を収容する手段、および既定した方向で長方形の試薬試料媒体を支持するための長方形の試料テーブル手段を含む測光診断装置を含む。試料媒体は、その上に一定間隔で配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々は、試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される。装置は、さらに、試料テーブル手段を照射する照射手段、および長方形の視界内に配置された試料媒体の部分の画像をとらえるための画像化手段を含む。長方形の視界は、試料テーブル手段の少なくとも一部を含む。走査手段は、試料テーブル手段に対して視界を移動させるように含まれる。メモリー手段は、合成画像を形成するためにとられた画像を格納するために提供される。画像化手段、メモリー手段、および走査手段を操作するために、処理手段がメモリーデバイス、画像化手段、および走査手段に連結される。画像化手段は、試料テーブルに対して視界の移動中に試料媒体の一部の画像をとらえるように適応される。処理手段は、合成画像を分析し、分析から分析値を導出し、そしてそれに対応する出力を生成するために適応される。
【0014】
図面の簡潔な記述
上記および他の特徴並びにこの発明の利点は、添付した図面と関連して得られるこの発明の様々な様相の詳細な記述からより容易に明白になる。
【0015】
詳細な記述
以下の詳細な記述において、本発明の一部を形成する添付した図面が参照され、本発明が実行される特定の実施例が、例として示される。これらの実施例は、当業者が本発明を実施できるように十分詳細に記述され、その他の実施例を利用してもよいことは理解されるべきである。さらに、構造的および手続的なシステム的な変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な記述は制限する意味ではなく、本発明の範囲は、引用される請求項およびそれらの均等物によって画定される。説明の明瞭化のために、添付した図面で示された同種の特徴は、同種の参照数字で表示され、図面における代替実施例で示されるような同様の特徴は、同様の参照数字で表示される。
【0016】
本発明の実施例の概要は、図1〜3を参照して提供される。本実施例は、試薬試料媒体を分析するために使用されるタイプの測光診断装置、例えば、上記で参照されたCLINITEK(登録商標)装置のための読み取りヘッド10を含む。読み取りヘッド10は、長方形の画像捕獲装置(あるいは検知器)70を横切って長方形の試料媒体40の画像を便利に走査するために構成された走査機構を備える。したがって、検知器70は、試料媒体40の部分の一連の画像をとらえ、それは、試料媒体40の合成画像を形成するために、例えば、メモリー74へ画像を保存することによって組み合わせられる。
【0017】
1つの実施例において、走査機構は、目標領域と画像捕獲装置との間で回転可能に光学的に配置された鏡60を含む。アクチュエーター62は、画像捕獲装置70に関連する画像を走査する鏡60を選択的に回転するように構成される。
【0018】
別の実施例において、走査機構は、試料媒体40に対する傾斜角を持った視界72’’’(図5A)を有する画像捕獲装置70’を含む。アクチュエーター62’は、図2に示されるように、例えば試料媒体40の縦軸に実質上平行な方向に、視界72’’’へおよび視界72’’’から試料テーブル42(およびその上に配置された試料媒体)を滑らせるように交互に構成される。
【0019】
当業者によく知られているように、試料媒体40は、その上に一定間隔で配置され、標本試料と反応して、患者の病状に従って、つまり試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させる化学試薬に浸けられた紙パッドを有する典型的な尿検査片を含む。そのような媒体40の例は、前述のMULTISTIX(登録商標)試験片を含む。あるいは、試料媒体40は、従来のイムノ−分析カセット、例えば(図1において40’として仮想線で概略的に示されるように)試料と反応して患者の病状に従って有色線または線のパターンを明らかにする化学試薬に浸けられた領域を有するCLINITEST(登録商標)hCGカセット(バイエル)を含む。
【0020】
他の適切な試料媒体は、血液または尿のような流体が通る、例えばミクロンオーダーの幅の一連の狭いチャンネルを有する基板を典型的に含む従来のマイクロ流体デバイス(図1において40”として概略的に示される)を含む。チャンネルは、装置上の様々な試験領域へ流体を導く。これらの装置は、様々な試験が少量の流体だけを使用して、例えば液体の小滴を使用して実行されることを可能にする。典型的なマイクロ流体デバイスは、2002年2月26日に出願され、遠心力および/または毛細管力による流体の正確な移動および操作のための方法と装置と題された米国特許出願10/082,415に記述される。
【0021】
便宜と明瞭化のために、本発明の様々な実施例は、MULTISTIX(登録商標)試験片の形式で試料媒体40を使用するものとして記述されるが、試料媒体の実質上任意の形式が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく使用されることを理解すべきである。本発明の実施例は、しばしば弱まり、あるいは結果を読むことが困難なイムノアッセイカセットのような代替の媒体と共に使用される場合に、特に有益である。この発明の合成画像は、先行技術に対して信号対雑音比、したがって信頼性と正確さを有利に改善する。
【0022】
本開示において使用される場合、用語「縦の」は、要素が本発明の読み取りヘッド10に設置される場合に、その長軸’(図2および3)と実質上平行な要素の方向を指す。同様に、用語「横軸」は、縦方向に実質上直角な方向を指す。
【0023】
本発明の様々な実施例に関係付けられるソフトウェアは、C++、ビジュアルベーシック、Java、VBスクリプト、Jスクリプト、BCMAスクリプト、DHTM1、XMLおよびCGIのような任意の適切な言語で書くことができる。マイクロソフトアクセスおよびIMB−AS400のバージョンを含むが制限されない任意の適切なデータベース技術が使用される。
【0024】
本発明の特別の実施例が、以下に詳細に記述される。図1〜3を参照して、本発明の実施例は、CLINITEK(登録商標)反射率分光器のような測光診断装置のための読み取りヘッド10を含む。読み取りヘッド10は、任意の従来の方法で互いに固定される上部ハウジング部分12、中間ハウジング部分14、および下部ハウジング部分16から形成されるハウジングを有する。これらのハウジング部分12,14,16は、測光診断装置に組み入れられるために形成され適応されるが、ハウジング部分12,14,16の特別の構成は本発明にとって重要でなく、それへの変更は、診断装置への統合を容易にするためになされてもよく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行なうことができる。
【0025】
図示されるように、例えば発光ダイオード(LED)20の形式の光源は、ハウジングに配置され、例えば、下部ハウジング部分16に形成されたレッジ(ledge)22の上に支持される。LED20は、例えば赤色光、緑色光、青色光および赤外光に対応するように、相互に区別可能な波長の単色放射線を選択的に放射することによって、従来の方法で作動するように構成される。
【0026】
LED20は、光ガイド26の入口端26aへ光を放射させるために配置され、光は光ガイド26の出口端26dから出る前に、中央部分26b,26cを通り抜ける。図2に示されるように、典型的な光ガイド26は、入口端26aから出口端26dまで外側に広がり曲がった側面26e,26fを含む。光ガイド26は、支持具28,30のような任意の適切な支持具によって支持される。
【0027】
図1に示されるように、光は、光ガイド26の出口端26dから目標領域44内の試料テーブル42に配置された試料媒体40上に、矢印46によって表示されるように放射される。この実施例において、図2に示されるように、目標領域44は以下に記述する開口54によって一般に画定される。示された実施例において、試料媒体40は、その上に既定した数の試験領域(例えば試薬パッド)50を有する試薬片を含む。各試薬パッド50は、それぞれの試薬をしみ込ませられた比較的吸収性の素材を含み、各試薬および試薬パッド50は、実施される特別の試験に関係付けられる。尿検査が行なわれる場合、それらは、例えば尿における白血球に対する試験、尿のpHの試験、尿中の血液に対する試験などを含む。各試薬パッド50が尿試料と接触すると、そのパッドは、使用される試薬および試料の特性に依存して色彩を変化させる。上述したように、試薬片40は、バイエル社から商業上利用可能なMULTISTIX(登録商標)試薬片であってもよい。さらに上述したように、試料媒体は、仮想線で示されるように、イムノアッセイカセット40’あるいはマイクロ流体デバイス40”を含んでいてもよい。
【0028】
試薬片40からの光は、下部ハウジング部分16に形成された開口54を通り抜け、それは、例えばハウジング部分12に支持された鏡60の方へ矢印56によって表示された方向を一般的に確定する。鏡60は、図2に示された開口54の長さを近似的に伸ばす。鏡60は、試料媒体40からその上に入射する光を、矢印68によって表示されるように、ハウジング部分14に形成された開口64を通してレンズ66へ反射する。示された実施例において、レンズ66の一つの面は実質上平らであるが、一方、レンズ66の他方の面は凸状に湾曲している(非球面)。レンズ66を通り抜ける光は、矢印72によって表示されるように検知器70に送信される。
【0029】
図1,3に示されるように、検知器70は、例えばハウジング部分12の側壁74に固定され、ソニー社から商業上利用可能なILX511検知器のような従来の検知器を含んでもよい。この検知器は、単一の列中に整列した2048ピクセルの単一列を含む。そのため、検知器70は、上述したように比較的高いアスペクト比(縦と横の寸法)を有する。この高いアスペクト比は、図4Aに示されたように、高いアスペクト比試料媒体40の各個別試験領域50を含む名目上全長の画像をとらえるために十分な長さの視界72(図4A)を検知器70に有利に提供する。明細書中に使用される用語「高いアスペクト比」は、少なくとも約2:1のアスペクト比を指し、特別の実施例において約50:1よりも大きい。長さ28.7mmで幅0.2mmの前述のソニーILX511検知器を使用する実施例において、アスペクト比は143.5:1であるが、他の商用検知器は256:1のアスペクト比を提供している。
【0030】
この実施例において、検知器70は、その縦軸(図3)が試料媒体40の縦軸(図2,4A−4B)と実質上平行であるように配置される。この配置は、図4A,4Bに示されるように、視界72,72’,72”の縦軸c,c’,c”を試料媒体40の軸と名目上平行に維持する。
【0031】
しかしながら、さらに示されたように、これらの視界は、比較的狭くなる傾向がある(すなわち、横の寸法で)。したがって、検知器70によってとらえられた画像は、一般に試験片40の全試験領域の小さな「スライス」または小片、例えば、示された実施例における全試験パッド50の結合した領域の小片だけを表わす。本発明の実施例は、効率的な走査機構の使用を通じて高いアスペクト比検知器70でとらえられた画像の有効幅を有利に広げる。これらの走査機構は、図4Bの72’,72”で示されるように、検知器70の視界72が試料媒体40に対して横に(あるいは逆に)移動されることを可能にする。
【0032】
これらの視界内の画像がとらえられ、従来のメモリーデバイス74に格納され(以下に議論される)、そしてより大きな合成画像へ合成され、読み取りヘッド10が動作可能に保証する診断装置(例えばCLINITEK(登録商標)装置)によって従来の方法で分析される。これらの合成画像の使用は、改善された解像度のために装置のダイナミックレンジを有利に増加させ、装置が先行技術のものより正確な結果を効果的に達成することを可能にする。
【0033】
当業者は、合成画像を形成するために、個別にとらえた画像72,72’,72”などをメモリー74に格納することは、従来技術の範囲内で可能であり、例えばCLINITEK(登録商標)装置のオペレーティングソフトウェアの単純な変更によって容易に達成されることを理解するだろう。
【0034】
動作において、複数のLED20は照射するが、典型的には同時に一つのLEDが照射され、その単一のLED20によって提供される照射は、検知器70が試薬片40から十分な光を検出することを可能にする程度まで試薬片40を照射し、例えば上述されたような様々な試薬試験を十分に行なう。個別の画像捕獲装置の各々または検知器70のピクセルは、試薬片40の長さに沿った特別の場所から光を検出する。例えば、図2に示される最下の試薬パッド50から光を検出するために、検知器70の対応する端部上の一以上の画像捕獲装置が活性化される。特別の実施例において、すべての試薬パッド50からの光は、検知器70におけるすべての検知器の活性化によって同時に検出される。
【0035】
図1,4A,4Bを参照して、本発明の走査機構の一つの実施例が示される。本実施例は、ヒンジまたはギンブルマウント61を使用することによって、ハウジング12に対して回転する取り付け鏡60を含む。また、鏡60は、従来のステッピングモーター、線形アクチュエーターまたは同種のものを含む適切なアクチュエーター62に連結される。このように、アクチュエーター62は、図示されるように、様々な角度位置θに鏡60を選択的に回転するために使用され、それぞれの角度位置は、検知器70に個々の視覚72,72’,72” (図4A,4B)を提供するために予め決定される。図示された特別の実施例において、鏡60の個々の角度増分θは、視界をおよそ2θだけ移動させる。便宜的に、アクチュエーター62は、読み取りヘッド10が効果的に保証する診断装置(例えば前述のCLINITEK(登録商標)装置)の制御機能に使用されるプロセッサー(図示されない)のようなプロセッサーによって制御される。例えば、表1を参照すると、CLINITEK(登録商標)装置のオペレーティングシステム(OS)は、アクチュエーターが鏡60を視界72に対応して既定した位置へ移動させるように信号80を容易に修正できる。その後、OSは、視界の画像をとらえ(82)、画像をメモリー74に格納(84)するために検知器70を始動させる。その後、ステップ80−84は、メモリー74に十分に詳細な合成画像を形成するために、視界72’,72”などに対して繰り返される(86)。その後、OSは、格納された合成画像を分析(88)するために、従来の方法で装置を操作する。
【0036】
【表1】

【0037】
前述した走査機構の代替実施例が、図1〜3の仮想線および図5A−5Dに関連して示される。これらの実施例において、鏡60を回転するのではなく、検知器と試料媒体は、互いに傾斜して配置される。これは、例えば、その縦軸b’が上述された検知器70に対して角度αで配置されるように、検知器70’(図3)を取り付けることによって行われる。
【0038】
図5Aにおいて最もよく示されるように、この構成は、検知器70’の視界72’’’を試料媒体40に対して傾斜角αとなるように効果的に配置する。(例えば、試料媒体40の軸に対する視界72’’’の軸c’’’を参照)。あるいは、上述されたように、従来のステッピング・モーターまたは線形アクチュエーターを含むアクチュエーター62’(図1において仮想線で示される)は、図5B,5Cにおいて示されるように、視界72’’’へおよび視界72’’’から試料テーブル42(およびその上に配置された試料媒体40)を滑らせるために構成される。
【0039】
この傾斜角の方向は、トレーが視界72’’’に対して移動する場合、例えば、トレー42がハウジング部分16に挿入される場合に、様々な媒体40の独自画像がとらえられることを可能にする。例えば、トレー42は、図5Bに示される位置から図5Cに示される位置へ伸びる一連の運動を提供する。アクチュエーター62’(図1)は、この範囲の運動によってトレー42を連続して移動させるために使用される。したがって、表2を参照すると、この実施例は、アクチュエーター62’を使用することによって、試料媒体を視界72’’’内の既定した位置へ移動(90)させるために操作される。その後、視界の画像をとらえる(92)ために検知器70’が始動し、メモリーへ格納される(94)。ステップ90−94が繰り返され(96)、トレー42(および試料媒体40)は、図5Dにおいて示されたような合成画像45を形成するために、その運動の範囲内の様々な個別の位置に配置される。合成画像45は、上術されたように分析される(98)。
【0040】
【表2】

【0041】
図示されるように、合成画像45内でとらえられた媒体40の全領域は、図5Aにおいて示されるように、単一画像より実質的に大きい。言いかえれば、傾斜角αの使用は、それが視界72’’’を通して移動するときに、検知器70’の個別のピクセルが試料媒体40の独自画像、つまり試料媒体の個別部分の画像をとらえることを可能にする。反対に、試料媒体40が視界に対して傾斜していない場合に、挿入の間にとらえられた画像は、完全な独自性を持たない。むしろ、その小片の同じ部分は、この移動中に様々なピクセルによって、利益なく繰り返しとらえられるだろう。
【0042】
角度αは、検知器70に対する角度で検知器70’を配置することによって提供されるように示され、記述されるが、当業者は、試料媒体40に対して角度αで検知器の視界を位置させる任意の構成が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく使用されることを理解すべきである。例えば、図2において40’’’として仮想線で示された試料媒体は、上述されたように(角度のない)検知器70を使用しながら、それが配置されるトレー42に対して角度αで配置されるかもしれない。あるいは、検知器および試料媒体の両方が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、その間に全相対角度αを提供する角度であってもよい。
【0043】
メモリー74は、RAM,ROMおよび/またはEPROMデバイスを含む、当業者に公知の任意の適切なデバイスを含む。メモリー74は、図示されるような分離したデバイスでよく、あるいはまた、従来の(例えばCLINITEK(登録商標))装置に関係するメモリーデバイスが、明細書に記述された目的のための使用されてもよい。
【0044】
さらに、アクチュエーター62,62’の運動の範囲を制限するために、光学的、電子的、機械的、または電気機械的センサーを含む任意の適切な手段を備えてもよい。例えば、アクチュエーター62,62’の移動の範囲を画定するために、従来のリミットスイッチが使用されてもよい。あるいは、アクチュエーター62,62’の運動の範囲を制限するために検知器70,70’を使用してもよい。例えば、とらえた画像は、検知器が、その視界内で試料媒体40の一つ以上の既定した特徴を検出する場合に限り、メモリーに格納されてもよい。
【0045】
さらに、LED20は、例示的な光源として開示されるが、当業者は、名目上任意の装置が、検知器70,70’を作動するために十分な光を生成することができることを理解すべきである。適切な光源20の例は、一つ以上のLED、VCSEL、白熱灯(例えばタングステン)、および/または固体レーザーのようなレーザー放射デバイスなどを含む。あるいは、例えば適切な光フィルタリングを備えた周囲光(例えば日光)を単に利用することが、本発明の特別の実施例に対して可能かもしれない。
【0046】
本発明の様々な運用上の態様は、明細書中、上述された。追加の運用上の態様は、参照されたCLINITEK(登録商標)装置、および/または参照によって完全に明細書に組込まれ、2004年3月5日に出願された画像システムアレーを有する携帯型光学診断装置と題された米国暫定特許出願番号60/550811において記述されるように、従来の測光診断装置のものに実質上似ている。そのような運用上の態様は、図6,7に関連して簡潔に記述される。図6を参照すると、読み取りヘッド10を含む装置は、200で最初に電力が供給され、その後、校正素材の反射率が202で測定される。校正202は、例えば装置に電力が供給される(200)ごとに自動的に行われてもよく、あるいは、例えば音声またはビジュアルプロンプトに応じて、ユーザーによって始められるかもしれない。
【0047】
校正202は、203で(例えば、電気的に活性化されたソース20を使用する場合に)既定した時間および既定した電流のために、校正素材を光源20に対して活性化するか、そうでなければ露出し、205で(上記の表1および/または2に従って)校正素材の合成画像を生成するために画像をとらえて格納することを含む。これらの校正画像は、図7に関連して以下で詳細に議論されるように、試料測定210を達成するために使用される。
【0048】
一旦、校正が完了すると、装置は、ステップ204でユーザーに試料媒体40,40’,40”を挿入するように促す。挿入すると、206において、システムは、例えば画像装置70,70’から試料40が完全に挿入されたことを示す適切な信号をチェックする。この信号が受け取られない場合、その後、システムはステップ204に戻り、試料を完全に挿入するようにユーザーを再度促す。信号が受け取られた場合、その後、反射率が測定され(210)(図7に関連して以下で非常に詳しく記述される)、校正202中に生成した校正値を比較する。
【0049】
212で、これらの反射率値(色彩)は、メモリーに格納された既知の分析値と比較される。214で、測定210中にとらえられた画像が、溶血しなかった血液ドットのような任意の追加の特徴、またはイメノアッセイに関する試験線のようなイムノ線を識別するために検査され、その後、既知の分析値と比較される。その後、216で、ステップ212および/または214で生成された結果(つまり分析値)が表示装置に出力され、および/またはメモリー62に格納される。
【0050】
図7を参照して、測定210がより詳しく議論される。図示されるように、この測定は、220で(例えば電気的に始動した光源のために)既定した時間および既定した電流で光源20を活性化することを含む。この既定した時間および電流は、上述された校正のステップ203,205の間で使用されたものと同じであることが好ましい。試料媒体40,40’などに関する視界72,72’などの移動を含む表1および/または表2のステップが実行され、画像装置70,70’によって受け取られた信号(つまりとらえられた画像)が、222で合成画像を形成するためにメモリー74に保存される。224で、合成画像の一部の反射率の数値が、上述のステップ205で得られた校正素材の反射率値の相当数で割られる。226で、224の結果は校正素材の既知のパーセント反射(percent reflection)を乗算され、特別の光源64の発光の既知の波長において、特別のパッドあるいは試料40の一部などのパーセント反射を生成する。このパーセント反射は色彩に相当し、上に議論されたように、既知の分析値に関連づけられることができる。228に示されるように、ステップ220−226は、試料媒体(例えば各試験パッド)の興味のある個々の部分のために、および任意で各光源のために繰り返され、結果的には、個別の波長(例えば色彩)の光源が使用される。
【0051】
以上の明細書において、本発明は、本発明に関する特定の例示的な実施例に関連して記述された。本発明の広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な変形および変更が行われることは明白である。したがって、明細書と図面は、限定的な意味ではなく一つの例示と考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は、仮想線で示される代替態様を備えた本発明の実施例の概略図である。
【図2】図2は、仮想線で示される代替態様を備えた図1の2−2線断面図である。
【図3】図3は、仮想線で示される代替実施例の態様を備えた図1の3−3線断面図である。
【図4A】図4Aは、図1−3の実施例の視界表現を付加した試料媒体の概要斜視図である。
【図4B】図4Bは、本発明の実施例によって生成された代替視界を示す図4Aと近似する図である。
【図5A】図5Aは、図1〜3の代替実施例の視界表現を付加した試料媒体の概略平面図である。
【図5B】図5Bは、図1〜3の代替実施例の動作中に得られた図5Aの概略平面図と近似する図である。
【図5C】図5Cは、図1〜3の代替実施例の動作中に得られた図5Aの概略平面図と近似する図である。
【図5D】図5Dは、本発明の実施例によって形成された合成画像の図5A〜5Cの概略平面図と近似する図である。
【図6】図6は、本発明の実施例における操作の態様のフローチャートである。
【図7】図7は、図6の動作中に達成される測定ステップのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標領域を照射し、目標領域から光を受ける測光診断装置のための読み取りヘッドであって、
測光診断装置内への組み込み用に適応されたハウジングと、
前記ハウジングに連結され、第一の波長の光を放射するように構成された第一の光源と、
前記ハウジングに連結され、第二の波長の光を放射するように構成された第二の光源と、
少なくとも2:1の縦横寸法のアスペクト比を有し、長方形の試薬試料媒体を支持するように構成された長方形の試料テーブルであって、試料媒体は間隔を置かれて配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々は、試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させるように構成される長方形の試料テーブルと、
光源の各々から光を受け、前記光源の一つだけが照射される場合に、前記一つの光源からの前記光の実質上すべてを試料テーブルへ伝達するように配置される光ガイドと、
目標領域から光を受けるために連結され、少なくとも2:1の縦横寸法のアスペクト比を有する長方形の画像捕獲装置と、
画像捕獲装置に対して試料テーブルの画像を移動させるように構成される走査機構と、を含む読み取りヘッド。
【請求項2】
測光診断装置のための読み取りヘッドであって、
測光診断装置内への組み込み用に適応されたハウジングと、
前記ハウジングと効果的に結合し、長方形の試薬試料媒体を支持するように構成され、試料媒体は間隔を置かれて配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々は、試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される長方形の試料テーブルと、
試料テーブルを照射するように構成された光源と、
前記ハウジングに連結され、長方形の視界を有する画像装置であって、前記長方形の視界は前記試料テーブルの少なくとも一部分を含む画像装置と、
試料テーブルに対して視界を移動させるように構成された走査機構と、
を含む読み取りヘッド。
【請求項3】
前記長方形の試料テーブルが少なくとも2:1の縦横寸法のアスペクト比を有する、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項4】
視界が少なくとも2:1の縦横寸法のアスペクト比を有する、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項5】
試料媒体が少なくとも2:1の縦横寸法のアスペクト比を有する、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項6】
各々が個別の波長の光を生成するように構成された複数の光源を含む、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項7】
光源の各々から光を受けるように配置され、前記光源の一つだけが照射されるときに、前記目標領域が実質上均一に照射されるように、前記一つの光源からの前記光の実質上すべてを目標領域へ伝達する光ガイドを含む、請求項6記載の読み取りヘッド。
【請求項8】
前記走査機構が、
試料テーブルと画像装置の間に光学的に配置され、ピボットマウントによって支持される鏡と、
鏡に連結され、鏡を選択的に回転するために配置されたアクチュエーターとを含み、
視界が前記長方形の試料テーブルに対して移動する、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項9】
前記走査機構が、前記長方形の試料テーブルに対して、視界を横に移動するように構成される、請求項8記載の読み取りヘッド。
【請求項10】
前記アクチュエーターがステッピングモーターを含む、請求項8記載の読み取りヘッド。
【請求項11】
前記走査機構が、
試料テーブルに連結され、前記ハウジング対する移動範囲内で試料テーブルを移動させるように構成されるアクチュエーターを備え、
前記試料テーブルが、移動範囲の全体にわたって、視界のそれに対して所定の傾斜角で、長方形の試料媒体の縦の寸法を維持するように構成される、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項12】
前記長方形の視界の縦の寸法が前記試料テーブルのそれに対して傾斜して配置される、請求項11記載の読み取りヘッド。
【請求項13】
長方形の試料媒体の縦の寸法が前記試料テーブルのそれに対して傾斜して配置される、請求項11記載の読み取りヘッド。
【請求項14】
画像装置が、長方形であり、長方形の試料媒体のそれに対して傾斜して配置された縦の寸法を有する、請求項11記載の読み取りヘッド。
【請求項15】
前記画像装置と効果的に結合したメモリーデバイスを含む、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項16】
前記画像装置が、試料テーブルに対する前記視界の移動中に、試料媒体の一部の画像をとらえるように構成される、請求項2記載の読み取りヘッド。
【請求項17】
前記とらえられた画像が、合成画像を形成するために前記画像装置と効果的に関連するメモリーデバイスに格納される、請求項16記載の読み取りヘッド。
【請求項18】
前記メモリーデバイスを含む、請求項17記載の読み取りヘッド。
【請求項19】
前記アクチュエーターがステッピングモーターを含む、請求項11記載の読み取りヘッド。
【請求項20】
ハウジングと、
前記ハウジングに効果的に結合し、既定した方向で長方形の試薬試料媒体を支持するように構成された長方形の試料テーブルであって、試料媒体が間隔を置かれて配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々が、試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量あるいは特性に従って色彩を変化させるように構成される長方形の試料テーブルと、
試料テーブルを照射するように構成された光源と、
前記ハウジングに連結され、長方形の視界を有する長方形の画像装置であって、前記長方形の視界が前記試料テーブルの少なくとも一部を含む長方形の画像装置と、
移動範囲内で試料テーブルに対して視界を移動させるように構成された走査機構と、
前記視界内に配置された試料媒体の一部の画像をとらえるように構成された画像装置と、
前記画像装置に連結されたメモリーデバイスと、
前記メモリーデバイスおよび前記画像装置に連結され、前記走査機構を操作するように構成されたプロセッサーとを含む測光診断装置であって、
前記画像装置が試料テーブルに対する前記視界の移動中に試料媒体の一部の画像をとらえるように構成され、
前記メモリーデバイスが合成画像を形成するためにとらえられた画像を格納するように構成され、
前記プロセッサーが前記合成画像を分析するように構成され、かつ、前記分析から分析値を導出し、それに対応する出力を生成するように構成される、測光診断装置。
【請求項21】
前記分析値が前記成分の量または特性を含む、請求項20記載の装置。
【請求項22】
前記分析値が条件の分析を含む、請求項20記載の装置。
【請求項23】
前記試料媒体が試験片を含み、前記試験領域が試験パッドを含む、請求項20記載の装置。
【請求項24】
合成画像が実質上全試験片を含む、請求項20記載の装置。
【請求項25】
前記画像装置が画像捕獲装置を含む、請求項20記載の装置。
【請求項26】
前記画像捕獲装置がCCDデバイスを含む、請求項25記載の装置。
【請求項27】
前記画像捕獲装置がCMOSデバイスを含む、請求項25記載の装置。
【請求項28】
前記画像装置のアレーが光学的に接続されたレンズサブシステムを含む、請求項25記載の装置。
【請求項29】
前記レンズサブシステムがレンズを含む、請求項28記載の装置。
【請求項30】
前記レンズサブシステムが、画像捕獲装置上で試料媒体の一部の画像に焦点を合わせるように構成される、請求項28記載の装置。
【請求項31】
前記メモリーデバイスが診断データを格納するように構成される、請求項20記載の装置。
【請求項32】
前記メモリーデバイスが校正データを格納するように構成される、請求項31記載の装置。
【請求項33】
前記試料媒体が試薬カセットを含む、請求項20記載の装置。
【請求項34】
前記試料媒体がマイクロ流体デバイスを含む、請求項20記載の装置。
【請求項35】
前記移動範囲の限度を検出するように構成されたセンサーを含む、請求項20記載の装置。
【請求項36】
前記センサーが前記画像装置を含む、請求項35記載の装置。
【請求項37】
前記画像装置が、少なくとも一つの画像をとらえることによって前記限度を検出するように構成される、請求項36記載の装置。
【請求項38】
試料媒体が間隔を置かれて配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々が、試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させるように構成された試薬試料媒体を読むための方法であって、
(a)測光診断装置の読み取りヘッドに関係し、既定した方向で試料媒体を維持するように構成された試料テーブルに、試料媒体を受け、
(b)移動範囲内で試料テーブルに対して画像装置の視界を移動させ、
(c)前記(b)で移動させる間に、画像装置によって前記試験領域の画像をとらえ、
(d)合成画像を形成するために前記画像を合成し、
(e)前記分析から前記試料の前記成分の前記量あるいは特性を導出し、
(f)前記量に対応する出力信号を生成する、ことを含む方法。
【請求項39】
前記試料媒体が、試験片、試薬カセットおよびマイクロ流体デバイスからなる群から選ばれる、請求項38記載の方法。
【請求項40】
さらに、前記試料媒体を照射するステップを含む、請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記移動させるステップ(b)が、光学的に画像装置と試料媒体間に配置された鏡を移動させることを含む、請求項38記載の方法。
【請求項42】
前記移動させるステップ(b)が、視界のそれに対する傾斜角で長方形の試料媒体の縦の寸法を維持しながら、移動範囲の全体にわたって試料テーブルを移動させることを含む、請求項38記載の方法。
【請求項43】
さらに、装置を校正するステップを含む、請求項38記載の方法。
【請求項44】
前記校正が、既知の反射率の校正素材の画像をとらえることを含む、請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記導出するステップが、校正素材の前記画像の反射率によって前記試験パッドの前記画像の反射率を分割し、および
試験パッドの校正されたパーセント反射率を生成するために、前記分割の結果に校正素材の既知の反射率を乗算することを含む、請求項44記載の方法。
【請求項46】
前記導出するステップが、さらに、前記校正されたパーセント反射率で前記成分の量または特性を決定するために、様々な既定されたパーセント反射率で、校正されたパーセント反射率を前記成分の量あるいは特性の既知の値と比較することを含む、請求項45記載の方法。
【請求項47】
測光診断装置内に組み込むためのハウジング手段と、
長方形の試薬試料媒体を支持する長方形の試料テーブル手段であって、試料媒体が間隔を置かれて配置された複数の試験領域を有し、試験領域の各々が試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させるように構成される長方形の試料テーブル手段と、
試料テーブル手段を照射するための手段と、
前記ハウジング手段に連結され、前記試料テーブル手段の少なくとも一部を含む長方形の視界を有する画像化手段と、
試料テーブルに対して視界を移動させるための走査手段と、
を含む測光診断装置のための読み取りヘッド。
【請求項48】
診断装置を収容するための手段と、
既定した方向で長方形の試薬試料媒体を支持するための長方形の試料テーブル手段であって、試料媒体が間隔を置かれて配置される複数の試験領域を有し、試験領域の各々が、試料に接して配置されたときに試料と反応し、試料の成分の量または特性に従って色彩を変化させるように構成された長方形の試料テーブル手段と、
試料テーブル手段を照射するための照射手段と、
前記試料テーブル手段の少なくとも一部を含む長方形の視界内に配置された試料媒体の一部の画像をとらえるための画像化手段と、
移動範囲内で、試料テーブル手段に対して視界を移動させるための走査手段と、
合成画像を形成するためにとらえられた画像を格納するメモリー手段と、
前記画像化手段、前記メモリー手段、および前記走査手段を操作するために、前記メモリーデバイス、前記画像化手段、および前記走査手段に連結された処理手段とを含む測光診断装置であって、
前記画像化手段が、試料テーブルに対する前記視界の移動中に、試料媒体の一部の画像をとらえるために適応され、
前記処理手段が、合成画像の分析するために適応され、かつ、前記分析から分析値を導出し、それに対応する出力を生成するために適応される測光診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−507694(P2008−507694A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522520(P2007−522520)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/023464
【国際公開番号】WO2006/019543
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】