説明

光導波路の製造方法

【課題】光導波路を光学素子や光ファイバに実装する際に、不良品が良品に混在することを抑制することができ、また例え不良品が混在しても、不良品として識別が可能であり、かつ光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易な光導波路の製造方法を提供すること。
【解決手段】コアパターン及びクラッド層を少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路のコアパターンの少なくとも一部に、遮光マークを設けることを特徴とする光導波路の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光導波路の製造方法、該製造方法を用いて得られる光導波路、及び該光導波路を用いた光デバイスに関し、特に、コアパターンと並行方向、垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上の光導波路部品が整列した光導波路の製造方法において、光学素子や光ファイバを実装する際に、不良品を不良の原因によらずコアパターンを透過する光の輝度の差によって容易に判別できるため、不良品が良品に混在することを抑制することができ、例え不良品が混在しても光信号の伝達が行えない光導波路部品であるため、駆動しない不良品として識別が可能であり、かつ光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易な光導波路の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。特に、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるための光伝送路としては、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
【0003】
このような光導波路の製造方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、まず、下部クラッド層を硬化形成した後に、下部クラッド層上にコアパターンを形成し、上部クラッド層を積層し、光導波路を形成する。その後、切削加工によって光路変換ミラーを形成した光導波路部品がある。
【0004】
また、このような光導波路部品を用いた光デバイスの一例としては、光導波路部品と電気配線板と複合化した光電気複合基板が挙げられる。この光電気複合基板の構造としては、例えば、特許文献2に記載されるように、電気配線板と光導波路基板とを貼り合せた構造が知られている。このような光電気複合基板は、屈曲性のある光導波路部品と電気配線板を用いることにより、フレキシブル光電気複合基板とすることもできる。
【0005】
また、光導波路部品を用いた別の光デバイスの一例としては、特許文献3に記載されるように、光導波路部品の端部に光ファイバ搭載用の光ファイバガイド溝を備えることにより、光ファイバと光導波路部品とを高精度に位置合わせできる光ファイバコネクタなどがある。
【0006】
さらに、光導波路部品を用いた別の光デバイスの一例としては、特許文献4に記載されるように、幅の広い入射部と、幅の狭い出射部を持つスポット径変換機能付き光導波路部品などがある。
【0007】
特許文献1〜4に記載される光導波路部品及び光導波路部品を用いた光デバイスは、同一平面に光導波路部品を整列させ、シート状に製造することにより、効率的かつ大量に生産することができる。しかしながら、複数整列した光導波路部品の中には、不良品が含まれることがある。不良の原因としては、例えば、コアパターンや電気配線の回路形成不良や、異物の混入、光導波路部品のキズなどがある。
【0008】
このような不良品は、シート状の光導波路を光導波路部品個片に分解した後に排除することによって、良品に混入することを防ぐことができる。しかしながら、光導波路部品ごとに分解すると、光導波路部品ごとにハンドリングしなければならず、また、光導波路部品ごとに梱包する必要があるため煩雑である。さらに、光ファイバや光学素子の実装の際は、光導波路部品ごとに位置合わせをして行う必要がある(個片に分解しなければ光導波路部品ピッチごとに自動で実装が可能)など、製造効率が悪いという問題があった。また、シート状の光導波路の製造工程中に不良品の所在が発覚し、さらに複数工程経た後に、シート状の光導波路を個片化しなければならない場合には、複数の工程を経る中で、不良品の所在が不明確になるおそれがあった。
【0009】
さらに、光導波路部品の不良の原因が、例えば電気配線の断線や短絡などの場合、コアパターンを透過する光の光量及び位置を認識しながら、光ファイバや各種光学素子の実装を行うと、光損失自体は良好なため、実装が行えてしまう。この場合、光ファイバや各種光学素子の実装後に不良品として認識される。このため、不良品に実装した光ファイバや、各種光学素子が無駄になるという問題があった。
また、光導波路部品の不良の原因が、例えば光導波路のクラッド層のキズやコアパターンと接触しない異物が原因の場合、光ファイバや各種光学素子の実装後でも、光ファイバとの光信号の送受や、各種光学素子の駆動が行われてしまうため、光導波路部品を組み立てた後での不良品の選別は極めて困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−169437号公報
【特許文献2】特開2008−122908号公報
【特許文献3】特開2009−198803号公報
【特許文献4】特開平5−142435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、光導波路を光学素子や光ファイバに実装する際に、不良品が良品に混在することを抑制することができ、また例え不良品が混在しても不良品として識別が可能であり、かつ光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易な光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、以下に示す特定の構成を採用することにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
(1)コアパターン及びクラッド層を少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路のコアパターンの少なくとも一部に、遮光マークを設けることを特徴とする光導波路の製造方法、
(2)コアパターン、クラッド層及び光路変換ミラーを少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路の前記光路変換ミラーに遮光マークを設けるか、又は光路変換ミラーによってコアパターンと垂直方向に光路変換される側に遮光マークを設けることを特徴とする光導波路の製造方法、
(3)コアパターン及びクラッド層を少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路のコアパターンに切削加工を施すことを特徴とする光導波路の製造方法、
(4)コアパターン、クラッド層及び光路変換ミラーを少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路の前記光路変換ミラーに切削加工を施すことを特徴とする光導波路の製造方法、
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法によって製造された光導波路、
(6)上記(5)に記載の光導波路を有する光デバイス、及び
(7)上記(5)に記載の光導波路又は上記(6)に記載の光デバイスにおいて、不良品と良品との判別を、前記コアパターンを透過する光の輝度の差によって行うことを特徴とする不良品の判別方法、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易な光導波路の製造方法を提供することができる。また、光学素子や光ファイバを実装する際に、不良品を不良の原因によらずコアパターンを透過する光の輝度の差によって容易に判別できるため、不良品が良品に混在することを抑制することができ、さらに例え不良品が混在しても光信号の伝達が行えない光導波路部品であるため、駆動しない不良品として識別が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の光導波路の製造方法の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【図2】本発明の光導波路の製造方法の別の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【図3】本発明の光導波路の製造方法の別の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【図4】本発明の光導波路の製造方法の別の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【図5】本発明の光導波路の製造方法の別の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【図6】本発明の光導波路の製造方法の別の一例を示す光導波路断面図(A)、平面図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の光導波路の製造方法及び該製造方法により得られる光導波路について、図1〜図6を用いて説明する。なお、図1〜図6におけるそれぞれの図Bには、上部クラッド層7を図示していないが、実際は下部クラッド層5と同一形状の上部クラッド層7が形成されている。以下、「光導波路部品」と表記した場合は、光導波路の個々の部品のことを示し、「光導波路」と表記した場合は、個々の部品がコアパターンと並行方向、垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上配列した光導波路部品群を示すものとする。
【0016】
本発明の製造方法における光導波路部品は、クラッド層及びコアパターンを少なくとも有し、図1(A)に示すように、下部クラッド層5上にコアパターン6が形成され、該コアパターン6上に上部クラッド層7が形成されたものである。また、本発明における光導波路部品には、図2(A)に示すように、光路変換ミラー8が形成されていてもよい。
【0017】
本発明の光導波路は、図1〜図3及び図5に示すように、光導波路が、光導波路部品単位に分割され、各光導波路部品が剥離基板9に固定されたものや、図4及び図6のように、前記光導波路が、シート状の光導波路であり、前記2つ以上の部品のクラッド層同士(図4)又は、クラッド層同士及びコアパターン同士が接続されている光導波路(図6)である。特に図6は、一つに連なったコアパターン6を後の工程で光導波路部品単位に個片化して用いる。この場合の個片化前のシート状の光導波路でも、本発明では、広義に2つ以上の光導波路部品が整列した光導波路とみなす。
【0018】
本発明の光導波路の製造方法は、図1〜図6に示すように、上述の光導波路部品が、コアパターンと並行方向、垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列したものである。通常、ある確率で不良品が存在するが、本明細書の説明においては、1不良品、2良品と標記する。
【0019】
本発明における第一の態様は、不良品1である光導波路部品と良品2である光導波路部品とが混在している光導波路において、光導波路部品の一部が不良品であることが判明した場合に、遮光マークを設けるものである。遮光マークをもうける場所として以下の態様がある。まず、図1に示すように、不良品1のコアパターン6の一部に遮光マーク3を設けるものである。特に、コアパターン6の端面の一方又は両方に遮光マーク3を設けることが効率の点から好ましい。
また、図2〜4に示すように、光導波路部品がコアパターン、クラッド層及び光路変換ミラーを有する態様では、不良品1の光路変換ミラー8に遮光マーク3を設けるか(図2(A)参照)、又は不良品1の光路変換ミラー8によってコアパターン6と垂直方向に光路変換される側(図3(A)及び図4(A)では下側)に遮光マークを設ける。より具体的には、図3に示すように、下部クラッド層5上に基板9を有する態様では、遮光マーク3を該基板9に設けてもよいし、基板9を有さない態様では、図4に示すように、下部クラッド層5の表面に直接遮光マーク3を設けてもよい。
【0020】
前記遮光マークは、遮光することができるものであれば、いかなる方法であってもよいが、遮光フィルムの貼り付けによる方法や遮光インクの塗布などの方法が簡便で好ましい。遮光マークの詳細については後述する。
【0021】
本発明における第二の態様は、光導波路部品の一部が不良品であることが判明した場合に、光路を遮断することによって認識可能とするものである。具体的には、図5に示すように、不良品1の光路変換ミラー7に切削加工を施す方法や図6に示すように、不良品1のコアパターン6に切削加工を施す方法がある。
切削加工の具体的方法については、後に詳述する。
【0022】
上述の第一の態様又は第二の態様により、光学素子や光ファイバを実装する際に、不良品を、不良の原因によらずコアパターンを透過する光の輝度の差によって容易に判別できるため、不良品が良品に混在することを抑制することができ、例え不良品が混在しても光信号の伝達が行えない光導波路部品であるため、駆動しない不良品として識別が可能であり、かつ光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易となる。
さらに、クラッド層及びコアパターンからなる構造を有する各種光デバイス部品が、コアパターンと並行方向、垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光デバイスであれば、本発明を同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
【0023】
以下、本発明の光導波路の構成について説明する。
[クラッド層]
以下、本発明で使用されるクラッド層(下部クラッド層5及び上部クラッド層7)について説明する。クラッド層5及び7としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
【0024】
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コアパターン6より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、クラッド層5及び7において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
【0025】
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すればよい。
塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂組成物を常法により塗布すればよい。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、支持フィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
【0026】
クラッド層5及び7の厚さに関しては、特に限定するものではないが、乾燥後の厚さで、それぞれ5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、クラッド層5及び7の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
【0027】
[コアパターン]
本発明においては、下部クラッド層5に積層するコアパターン6は、コア層形成用樹脂をパターン化することによって形成できる。コアパターン6の形成方法は特に限定されず、例えば、コア層形成用樹脂の塗布、スピンコート、コア層形成用樹脂フィルムのラミネート等の方法によりコア層を形成し、エッチングによりコアパターン6を形成すればよい。一つの光導波路部品中に用いられるコアパターンの本数に関しては特に限定はなく、1本以上であればよい。
【0028】
コア層形成用樹脂は、クラッド層5及び7より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターン6を形成し得る樹脂組成物を用いることができる。パターン化する前のコア層の形成方法は限定されず、前記コア層形成用樹脂組成物を常法により塗布する方法等が挙げられる。この場合、感光性のコア層形成用樹脂組成物であるとよい。
【0029】
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。コアパターン6の厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚みを得るために適宜フィルム厚みを調整すればよい。
【0030】
[支持フィルム]
クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムは支持フィルム上に形成するのが好ましい。
支持フィルムの種類としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドが好適に挙げられる。支持フィルムの厚さは、5〜200μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持フィルムとしての強度が得やすいという利点があり、200μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、支持フィルムの厚さは10〜100μmの範囲であることがより好ましく、15〜50μmであることが特に好ましい。
【0031】
[基板・剥離基板]
基板9の材質としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線板などが挙げられる。
基板9として柔軟性及び強靭性のある基材、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドを基板として用いることで、フレキシブルな光導波路とすることができる。
基板9の厚さは、板の反りや寸法安定性により、適宜変えてよいが、好ましくは0.1〜10.0mmである。また、基板9は光導波路形成後に剥離除去可能な剥離基板であってもよい。剥離性を持たせるために上述の基材上に各種剥離・離型処理を施しても良い。基板9を除去せず、光路変換された光信号が基板9を透過する場合には、光信号の波長に対して透明な基板9を用いるとよい。
【0032】
[光路変換ミラー]
本発明の光導波路部品には、光路変換ミラー8を備えていてもよい。光路変換ミラー8の形成方法としては特に限定はないが、レーザーアブレッションやダイシングソーによる加工が好適に挙げられる。図2では、光路変換用ミラーの形状はV字形状であるが、用途に応じて適宜設定することができる。光路変換用ミラーの形状がV字形状である場合、該光路変換用ミラーを構成する光路変換用の斜面及び、光路変換に使用しない斜面のコアパターン6の水平面に対する傾斜角は、用途に応じて適宜設定することができる。例えば、光路変換用の斜面の傾斜角は、好ましくは30〜60°、より好ましくは40〜50°、更に好ましくは44〜46°である。光路変換に使用しない斜面は、傾斜角は特に限定されず、0〜90°の範囲であればなおよい。両方の斜面を光路変換用に用いる場合には、2つの斜面を光路変換用の斜面の傾斜角に記載の角度にするとよい。
【0033】
[遮光マーク]
本発明における遮光マーク3については、コアパターン6から出射される光信号又はコアパターン6へ入射される光信号を伝搬阻害可能なマークであれば特に限定はない。また、光路変換ミラー8を有する光導波路の場合、光路変換ミラー8へ入射される光信号又は光路変換ミラー8から出射される光信号を伝搬阻害可能なマークであれば特に限定はない。具体的な方法としては、シール状の遮光フィルムを貼り付けてもよいし、ワニス状の遮光インクを塗布する方法であってもよい。
ワニス状の遮光インクに用いる材料としては、電磁放射線を吸収する材料や、電磁放射線を反射する材料が挙げられ、特に可視光吸収材、紫外光吸収材、赤外光吸収材、可視光反射材、紫外光反射材、赤外光反射材が好適に用いられる。油性のカラーマジック等の可視光吸収材を用いて遮光マークを形成すると、直接遮光マークを視認することも可能であるためさらに好適である。
遮光マークの設置場所に関しては、図1のように光導波路部品の場合には、光信号を伝搬阻害する場所であれば特に限定はないが、コアパターン6の端面に形成すれば効率よく遮光可能である。一方、ミラー付きの光導波路部品の場合、図2のように光路変換ミラー形成面側から遮光マークを形成してもよい。この場合は電磁波吸収材が好適である。
また、前記光路変換ミラーによって前記コアパターンと垂直方向に光信号が変換される側に、遮光マークが設置されていてもよい。すなわち、図3のように基板9上に形成してもよいし、図4のようにクラッド層上に形成されていてもよい。このときコアパターン6から下部クラッド層側に光路変換される場合には、下部クラッド層上に、コアパターン6から上部クラッド層側に光路変換される場合には、上部クラッド層上に、遮光マーク3を形成すればよい。
【0034】
本発明における不良品1及び良品2を識別するための検出用光信号波長は、特に限定はなく、光強度の強弱を検出可能な電磁放射線であればよい。識別方法としては、検出用光信号波長を光導波路部品のコアパターン6に入射し、出射側での光強度の強弱で不良品と良品を選別できる。
また、光導波路部品内に2本以上のコアパターン6を有するような光導波路部品の場合、少なくとも1本以上に遮光マーク3を形成すればよい。設置個数に関しては、不良品1つに対して1箇所以上であれば、特に限定はなく、図1(B)のようにコアパターン6の両端に形成してもよく、片端に形成してもよい。
【0035】
[切削加工]
本発明におけるコアパターン6及び光路変換ミラー8の切削方法としては特に限定はなく、ダイシングソーによる加工や、レーザアブレッションによる加工、ドリルによる加工などが挙げられる。特にコアパターン6に対して、並行方向かつ垂直方向に整列した光導波路の場合、ダイシングソーでは、隣接する光導波路部品をキズ付ける可能性があるため、レーザアブレッションによる加工、ドリルによる加工がより好適に挙げられる。
また、本発明における不良品1及び良品2を識別する方法は上述の[遮光マーク]で述べた方法と同様の方法で選別できる。
さらに、光導波路部品内に2本以上のコアパターン6を有するような光導波路部品の場合、少なくとも1本以上に切削加工を行えばよい。レーザアブレッションによる加工、ドリルによる加工により円形の切削加工を行う場合には、コア幅以上の直径の穴を加工すればよく、直径が30μm〜5mmであるのが好ましい。さらに100μm〜5mmであると形状を直接視認も可能という点で更に好適である。設置個数に関しては、不良品1つに対して1箇所以上であれば、特に限定はなく、図6(B)のようにコアパターン6の1箇所に形成しても、複数箇所に形成してもよい。
【0036】
[切りしろ部分]
本発明における光導波路部品間には切りしろ部分10を形成してもよい。図1に示すように剥離基板9上に光導波路部品を形成する場合、各々の光導波路部品間の切りしろ部分には、クラッド層5及び7やコアパターン6はなくてもよい。また、図1に示すように切りしろ部分のクラッド層5及び7やコアパターン6を全て除去しておくと、光導波路部品端面に遮光マーク3を形成するのが容易となる。切りしろ部分のクラッド層5及び7やコアパターン6の除去方法としては特に限定はなく、隣接する光導波路部品の端面をダイシングソーで形成した後に、光導波路部品間に残った切りしろ部分のクラッド層5及び7やコアパターン6を剥離することで除去できる。クラッド層5及び7がパターン化可能である場合には、切りしろ部分の下部クラッド層5及び上部クラッド層7をパターン除去することも可能である。
【実施例】
【0037】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
実施例1
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
(1)(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
【0038】
(2)クラッド層形成用樹脂ワニスの調合
(A)ベースポリマーとして、前記A−1溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「U−200AX」)33質量部、及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業(株)製「UA−4200」)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(住化バイエルウレタン(株)製「スミジュールBL3175」)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン(株)製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋(株)製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
【0039】
(3)クラッド層形成用樹脂フィルムの作製
上記で得られたクラッド層形成用樹脂組成物を、PETフィルム(東洋紡績(株)製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、塗工機((株)ヒラノテクシード製、製品名「マルチコーターTM−MC」)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、カバーフィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能である。本実施例では使用した下部クラッド層及び接着層としての下部クラッド層の厚みに付いては、実施例中に記載する。また、第1下部クラッド層及び第2下部クラッド層の硬化後の膜厚と塗工後の膜厚は同一とした。本実施例で用いた上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚についても、同様に実施例中に記載する。なお、実施例中に記載する上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚である。
【0040】
[コア層形成用樹脂フィルムの作製]
(1)コア層形成用樹脂ワニスの調合
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成(株)製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業(株)製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業(株)製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・ジャパン(株)製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・ジャパン(株)製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は、上記クラッド層形成用ワニスの製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
【0041】
(2)コア層形成用樹脂フィルムの作製
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績(株)製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記クラッド層形成用樹脂フィルムの製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いでカバーフィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂フィルムの厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能である。本実施例では使用したコア層形成用樹脂フィルム厚みに付いては、実施例中に記載する。なお、実施例中に記載するコア層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚である。
【0042】
[光導波路の作製]
図1において剥離基板9に各々の光導波路部品が、コアパターン6と並行方向及び垂直方向に整列した光導波路を以下の手順で作製した。
基板9としてポリイミドフィルム(ポリイミド;ユーピレックスRN(宇部日東化成(株)製)、厚み;25μm)を大きさ100×100μmに裁断し、該基板9上に、上記で得られた15μm厚の下部クラッド層形成用樹脂フィルムを大きさ100×100μmに裁断し、カバーフィルムを剥離して、平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度100℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、クラッド層を積層した。次いで紫外線露光機((株)オーク製作所製、EXM−1172)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を4J/cm2照射し、次いでキャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱処理することにより、厚さ15μmの下部クラッド層5付きの基板9を形成した。
【0043】
次に、上記の下部クラッド層5面にロールラミネータ(日立化成テクノプラント(株)製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、カバーフィルムを剥離した50μm厚の上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで上記の真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。その後、光信号伝達用コアパターン幅50μm×120mm(3CH)×2組(コアパターンに対して垂直方向)のネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を700mJ/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、キャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターンをエッチングした。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥し、コアパターン6を形成した。
【0044】
次いで、カバーフィルムを剥離した52μm厚の上部クラッド層樹脂フィルムをコアパターン形成面側から上記の真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで紫外線露光機((株)オーク製作所製、EXM−1172)にてキャリアフィルム側から紫外線(波長365nm)を4J/cm2照射し、次いでキャリアフィルムを剥離し、170℃で1時間加熱処理することにより、コアパターン6の厚み50μm、コアパターン6の上部に形成された上部クラッド層7の厚み10μmの光導波路を形成した。
【0045】
(光導波路部品の作製)
得られた光導波路のポリイミド面に剥離基板9としてパナプロテクトET−50k−B(商品名、パナック(株)製)をラミネートし、上部クラッド層7側から剥離基板9を切断しないようにダイシングソー(DAC552、(株)ディスコ製)を用いて長さ40mm×幅0.5mmに光導波路を切削加工し、切りしろ部分を除去し、4つの光導波路部品を作製した。得られた光導波路部品のうち、不良品1のコアパターンの両端面に油性の黒インクを塗布して、遮光マークを設けたところ(図1(A)及び(B)参照)、不良品1のコアパターンに白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【0046】
実施例2
実施例1と同様に光導波路を作製した後に、上記のダイシングソー(DAC552、(株)ディスコ社製)を用いて45°の光路変換ミラー8(ミラー間距離は30mm)を形成した以外は同様の方法で光導波路部品を作製した。得られた光導波路部品のうち、不良品1の光路変換ミラーに光路変換ミラー加工方向から、実施例1と同様に油性の黒インクを塗布して、遮光マークを設けたところ(図2(A)及び(B)参照)、不良品1の光路変換ミラー8に剥離基板9側から白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【0047】
実施例3
実施例2と同様に光導波路部品を作製した後に不良品1の光路変換ミラー下部の剥離基板9表面に、実施例1と同様に油性の黒インクを塗布して、遮光マークを設けたところ(図3(A)及び(B)参照)、不良品1の光路変換ミラー8に剥離基板9側から白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【0048】
実施例4
実施例2において光路変換ミラー間の距離を100mmとし、光路変換ミラーの加工方向を基板9方向にし、切りしろ部分を除去しなかったこと以外は同様の方法で、2つの光路変換ミラー付きの光導波路部品を作製した。その後、不良品1の光路変換ミラー下部の上部クラッド層7表面に、実施例1と同様に油性の黒インクを塗布して、遮光マークを設けたところ(図4(A)及び(B)参照)、不良品1の光路変換ミラー8に基板9と反対側から白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【0049】
実施例5
実施例2と同様の方法で、光導波路部品を作製した後に、不良品1に直径0.25mmのドリルを用いて穴あけ加工することで、光路変換ミラー8の部分に切削加工を行った(図5(A)及び(B)参照)。不良品1の光路変換ミラー8に剥離基板9側から白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【0050】
実施例6
実施例4において光路変換ミラーを形成しなかったこと以外は同様の方法で、2つの光導波路部品を作製した。不良品1に直径0.25mmのドリルを用いて穴あけ加工することで、コアパターンに切削加工を行った(図6(A)及び(B)参照)。不良品1のコアパターンに白色光を導入しても光の伝搬は行われず、不良品としての識別が容易であった。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば光学素子や光ファイバを実装する際に、不良品を不良の原因によらずコアパターンを透過する光の輝度の差によって容易に判別できるため、不良品が良品に混在することを抑制することができ、例え不良品が混在しても光信号の伝達が行えない部品であるため、駆動しない不良品として識別が可能であり、かつ光導波路の製造中の不良品の識別及び分別が容易な光導波路の製造方法が得られる。このため、光ファイバ実装用光導波路基板、光学素子実装用光導波路基板、光導波路を有する光ファイバコネクタ、フレキシブル光導波路を用いたジャンパーコード及びそれらと電気配線板とが複合化された光電気複合基板等の製造方法として有用である。
【符号の説明】
【0052】
1.不良品
2.良品
3.遮光マーク
4.切削部
5.下部クラッド層
6.コアパターン
7.上部クラッド層
8.光路変換ミラー
9.基板(剥離基板)
10.切りしろ部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアパターン及びクラッド層を少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路のコアパターンの少なくとも一部に、遮光マークを設けることを特徴とする光導波路の製造方法。
【請求項2】
前記不良品のコアパターン端面に、前記遮光マークを設ける請求項1に記載の光導波路の製造方法。
【請求項3】
コアパターン、クラッド層及び光路変換ミラーを少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路の光路変換ミラーに遮光マークを設けるか、又は光路変換ミラーによってコアパターンと垂直方向に光路変換される側に遮光マークを設けることを特徴とする光導波路の製造方法。
【請求項4】
前記遮光マークが、光路変換ミラーによってコアパターンと垂直方向に光路変換される側のクラッド層表面に設置されている請求項3に記載の光導波路の製造方法。
【請求項5】
前記光導波路部品が、光路変換ミラーによってコアパターンと垂直方向に光路変換される側のクラッド層上にさらに基板を有し、前記遮光マークが、該基板表面に設置されている請求項4に記載の光導波路の製造方法。
【請求項6】
前記遮光マークが、遮光フィルムの貼り付け又は遮光インクの塗布によって形成される請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
【請求項7】
コアパターン及びクラッド層を少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路のコアパターンに切削加工を施すことを特徴とする光導波路の製造方法。
【請求項8】
コアパターン、クラッド層及び光路変換ミラーを少なくとも有する光導波路部品が、コアパターンと並行方向又は垂直方向の少なくともいずれかに2つ以上整列した光導波路の製造方法であって、前記光導波路部品が不良品である場合に、該光導波路の光路変換ミラーに切削加工を施すことを特徴とする光導波路の製造方法。
【請求項9】
前記切削加工が穴あけ加工である請求項7又は8に記載の光導波路の製造方法。
【請求項10】
前記光導波路が、シート状の光導波路であり、前記2つ以上の光導波路部品のクラッド層同士又は、コアパターン同士の少なくともいずれかで接続されている請求項1〜9のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
【請求項11】
前記2つ以上の光導波路部品が各々分離され、かつ1つの剥離基板に接合されている請求項1〜9のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の方法によって製造された光導波路。
【請求項13】
請求項12に記載の光導波路を有する光デバイス。
【請求項14】
請求項12に記載の光導波路又は請求項13に記載の光デバイスにおいて、不良品と良品との判別を、コアパターンを透過する光の輝度の差によって行うことを特徴とする不良品の判別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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