説明

光放出デバイス用のマルチ−粒子発光セラミックス

セラミック体は光源によって放出される光の経路に配置される。光源はn型領域とp型領域の間に配置される光放出領域を含む半導体構造を含有してもよい。セラミック体は、光源によって放出される光を吸収し、異なる波長の光を放出するように構成される複数の第1の粒子、および、複数の第2の粒子を含有する。例えば、第1の粒子は発光材料の粒子であってもよく、第2の粒子は活性化ドーパントを含まない発光材料ホストマトリックスの粒子であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は波長変換半導体光放出デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LEDs)、共振空洞発光ダイオード(RCLREDs)、垂直キャビティレーザーダイオード(VCSELs)、または端面発光レーザを含む半導体発光デバイスは現在入手可能な最も効率的な光源の一つである。可視スペクトルの全域で動作可能な高輝度光放出デバイスの製造のために現在関心が向けられている材料系には、III−V族半導体が含まれ、特に、ガリウム、アルミニウム、インジウム、および窒素の二元、三元、および四元合金は、III族窒化物材料とも称される。一般に、III族窒化物光放出デバイスは、異なる組成およびドーパント濃度の半導体層のスタックをサファイア、シリコン炭化物、III族窒化物、または他の好適な基板上に有機金属化学気相成長法(MOCVD)、分子線エピタキシー法(MBE)、または他のエピタキシャル技法を用いてエピタキシャル成長させることによって製造される。スタックは、多くの場合、基板全体を覆うように形成される、例えばSiによってドープされた一つ以上のn型層、n型層(単数または複数)を覆うように形成される活性領域中の一つ以上の光放出層、および、活性領域を覆うように形成される、例えばMgによってドープされた一つ以上のp型層を含有する。n型領域およびp型領域に電気コンタクトが形成される。
【0003】
現在市販されているIII族窒化物デバイスによって放出される光は、通常、可視スペクトルの波長端よりも短いので、III族窒化物デバイスによって生成された光は、より長い波長を持つ光を生成するためにいつでも変換できる。第1のピーク波長を有する光(「一次光」)を、発光/蛍光として知られるプロセスを使用して、より長いピーク波長を有する光(「二次光」)に変換することができることは当該技術分野において知られている。蛍光プロセスは、蛍光体等の波長変換材料によって一次光を吸収するプロセス、および、二次光を放出する蛍光体材料の発光中心を励起するプロセスを含む。二次光のピーク波長は蛍光体材料によって決まる。蛍光体材料の種類は、特定のピーク波長を有する二次光を生成するように選択することが可能である。
【0004】
図1は、米国特許第6,351,069号に記述される従来技術の蛍光変換LED10を説明する図である。LED10は、活性化されると青色原色光を生成するIII族窒化物ダイ12を含む。III族窒化物ダイ12は、反射カップリードフレーム14上に位置し、リード16およびリード18に電気的に結合している。リード16およびリード18はIII族窒化物ダイ12に電力を伝える。III族窒化物ダイ12は層20で覆われ、その層20は多くの場合に波長変換材料22を含有する透明樹脂である。層20を形成するために使用される波長変換材料の種類は、蛍光体材料22によって生成される二次光の所望のスペクトル分布によって変わる。III族窒化物ダイ12および蛍光体層20はレンズ24によって密封する。レンズ24は、一般に、透明エポキシ樹脂または透明シリコーンから製造される。
【0005】
動作中には、ダイを活性化するために電力がIII族窒化物ダイ12に供給される。活性化されると、ダイ12はダイの上面から一次光を放出する。放射された一次光の一部は層20中の波長変換材料22に吸収される。波長変換材料22は次に二次光、すなわち、一次光の吸収に応じてより長いピーク波長を持つ変換光を放出する。放射された一次光の残りの未吸収部分は、波長変換層を通過して、二次光と共に透過する。レンズ24は、未吸収の一次光および二次光を、矢印26で示される一般的な方向へ出力光として導く。従って、出力光はダイ12から放出される一次光と波長変換層20から放出される二次光から構成される複合光である。波長変換材料は、可視二次光を放出する一つ以上の波長変換材料と組み合わせたUV一次光を放出するダイの場合のように、デバイスから出る一次光をほとんどまたは全く無いように構成してもよい。
【0006】
III族窒化物LEDは、より高出力およびより高温で動作させるので、層20中に使用される有機封止剤の透明度は低下する傾向があり、デバイスの好ましくない光抽出効率を低下させ、およびデバイスから放出される光の見え方を変えてしまう可能性がある。
【0007】
幾つかの波長変換材料の代替構造が提案されてきた。例えば、米国特許第6,630,691号に記載されているような単一結晶発光基板上のLEDデバイスの成長、米国特許第6,696,703号に記載されているような薄膜蛍光体層、および米国特許第6,576,488号に記載されているような電気泳動堆積によって堆積された共形層または米国特許第6,650,044号に記載されているようなスクリーン印刷(stenciling)による共形層等である。これらの代替構造のぞれぞれには欠点もある。電気泳動堆積またはスクリーン印刷等によって堆積された蛍光体等の、結合材料を含有する蛍光体層は、図1を参照して前述したバインダー材料の透明度に関して同一の劣化を受けるかもしれない。蛍光体層は壊れやすい傾向があるので薄膜または共形蛍光体層は取り扱いが困難な場合がある。
【0008】
バインダー材料および壊れやすい蛍光体層を含有する蛍光体に代わるものとして、参照によって本明細書に援用する米国特許出願公開第2005−0269582号により詳細に記載されているようなセラミックスラブ中に形成された波長変換材料の使用がある。その明細書に記述されている発光セラミックスラブは、通常、別々に半導体デバイスから形成される自己支持層であり、完成品の半導体デバイスに取り付けられ、または、半導体デバイス用の成長基板として使用される。発光セラミックスは、通常、セラミックそれ自身のほかにはバインダー材料を必要とせず、薄膜または共形蛍光体層よりもより頑丈であるので、発光セラミックスは従来技術の蛍光体層の少なくとも一部の問題を回避することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態によれば、セラミック体は光源の経路に配置される。光源はn型領域とp型領域との間に配置される光放出領域を含有する半導体構造を含んでもよい。セラミック体は、光源によって放出される光を吸収して異なる波長の光を放出するように構成される複数の第1の粒子、および、複数の第2の粒子を含有する。例えば、第1の粒子はドーパントによって活性化される発光材料であってもよく、第2の粒子は活性化ドーパントを含まないホストマトリックスの粒子であってもよい。当該マルチ−粒子発光セラミックスは発光セラミック中の発光粒子量の制御を改良するばかりではなく、発光セラミックの他の特性を改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は従来技術の蛍光変換LEDの横断面図である。
【図2】図2は半導体光放出デバイス上に配置された透明発光セラミックの横断面図である。
【図3】図3は薄膜半導体光放出デバイス上に配置されたマルチ−粒子発光セラミックの横断面図である。
【図4】図4は薄膜半導体光放出デバイスにマウントされたフリップチップ上に配置された二つのマルチ−粒子発光セラミックスの横断面図である。
【図5】図5はパッケージされた光放出デバイスの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発光セラミック層は従来の粉末蛍光体をセラミックスラブ中で焼結することで作製してもよい。粉末蛍光体の出発材料は、通常、均一な組成物であって、均一にドーピングされているので、結果として生じる発光セラミックは、通常、半透明または透明であって、発光中心としての役割を果たす活性化ドーパントがセラミックスラブ中で均一にドープされる。均一にドープされた発光セラミックスにおける問題の1つは発光セラミックの最小厚さがセラミックを再現可能に製造する能力に制限されることである。多くの蛍光体は効率的に光を吸収し光を放出する好ましいドーピング範囲を有する。共形層等の他の蛍光体配置では、好ましいドーピングレベルを有する蛍光体粉末は、発光ダイオードから所望量の未変換光の漏れおよび所望量の蛍光変換を生成する所望量の発光中心を得るために必要とされるどのような厚さにも堆積され、結果として所望の特性の複合光を生じる。発光セラミックにおいて、製造のために要求される最小厚さにおけるセラミック中の好ましいドーピングレベルの蛍光体粉末の使用によって過度の発光中心が生成されてしまい、過度の蛍光変換が行われてしまう場合には、製造のために要求される厚さにおいて、好ましいレベルよりも低いドーピングレベルを使用してもよい。
【0012】
例えば、白色に見える複合光を生成するために、青色光を放射する発光ダイオードを、黄色を放射する蛍光体と赤色を放射する蛍光体と組み合わせてもよい。非常に多くの赤色光を放射する蛍光体が使用される場合には、複合光は非常に赤く見えるので、ほんの少しだけの赤色光を放射する蛍光体が要求される。例えば、発光中心が好ましいドーピングレベルの所与の赤色蛍光体に対して、所望の赤色放射が20μm厚の発光セラミック層で達成されてもよい。しかしながら、赤色を放射する蛍光体から形成される発光セラミックの最小の製造可能な厚さは、通常、100μmである。100μm厚の発光セラミック中で所望量の赤色の放射を達成するためには、望ましいドーピングレベルよりずっと低いドーピングレベルの蛍光体粉末が、発光セラミックを形成するために使用されなければならない。
【0013】
透明発光セラミックスに関する第2の問題は図2で説明される。透明発光セラミック30は光放出デバイス12に接続されている。光放出領域31から放出される二つの光線33および光線34が図示されている。光線33は光線34よりも光放出層の表面の放線に対してより小さな角度で放射されるので、光線33は発光セラミック30中ではそれほど蛍光体として「見ら(sees)」れず、蛍光変換されずに発光セラミック30から出る可能性が高い。対照的に、光線34は、発光セラミック30中でより多くの蛍光体として見られ、発光セラミック30から出る前に蛍光変換される可能性が高い。以上のことから、光放出領域31が青色光を放射して発光セラミック30中の蛍光体が黄色光を放射すると仮定すると、デバイスの中心付近から放出される光はより青色に見える一方、デバイスの端から放出される光はより黄色に見えるので、かなり青みがかった光の中心の周囲に望ましくない黄色みがかった「ハロー(halo)」が結果として生じる。
【0014】
本発明の実施形態によれば、発光セラミックは少なくとも2種類の粒子から形成され、それらの粒子は、活性化因子が所望のレベルにドープされた発光粒子と、任意の好適な材料の未ドープ粒子であり、多くの場合は発光材料の結晶性ホストの未ドープ粒子である。セラミックの製造中に、ドーパントはドープされた発光粒子から発光材料の結晶性ホストの未ドープ粒子に拡散してもよく、結果としてドーパント濃度が変化する未ドープの粒子および発光粒子を含むセラミックが得られる。該発光セラミックスを本明細書ではマルチ−粒子発光セラミックスと称する。いくつかの実施形態では、発光粒子の粒子サイズは0.2μmから20μmの範囲であり、一層好ましくは1μmから3μmの範囲または5μmから15μmの範囲である。発光材料の結晶性ホストの未ドープ粒子は、必要ないかもしれないが、発光粒子と同じサイズであってもよい。マルチ−粒子発光セラミックス中の発光粒子の体積パーセントは用途に依存し、1%から30%の範囲であってもよく、多くの場合には5%から15%の範囲であってもよい。ドープされた発光粒子と未ドープ粒子との体積比率は、完成品のマルチ−粒子発光セラミックが所望の数の発光中心を有し、従って所望の量の蛍光体変換を行なうように選択できる。マルチ−粒子発光セラミック中の発光中心の合計数はほんのわずかな粒子数に限られるので、発光中心の合計数を制御するために低濃度にドープされた蛍光体を使用する必要はない。
【0015】
さまざまなホスト格子構造および活性化イオンを含む多くの発光粒子が、マルチ−粒子発光セラミック層中に形成されてもよい。例えば、黄色から緑色の範囲の光を放出するLu3Al512:Ce3+およびY3Al512:Ce3+等の一般式(Lu1-x-y-a-bxGdy3(Al1-z-uGazSiu512-uu:CeaPrb(0≦x≦1、0≦y≦1、0<z≦0.1、0≦u≦0.2、0<a≦0.2および0<b≦0.1)を含むアルミニウムガーネット型の発光材料は、ドープされた発光粒子と未ドープのY3Al512またはLu3Al512粒子とを混合してマルチ−粒子発光セラミックスを形成してもよい。赤色領域の光を放出するSr2Si58:Eu2+等の(Sr1-x-yBaxCay2-zSi5-aAla8-aa:Euz2+(0≦a<5、0<x≦1、0≦y≦1、および0<z≦1)は、ドープされた発光粒子を未ドープのSr2Si58粒子と混合してマルチ−粒子発光セラミックスを形成してもよい。他の緑色、黄色、および赤色を放射する発光材料も、例えば、SrSi222:Eu2+を含む(Sr1-a-bCabBac)Sixyz:Eua2+(aは0.002〜0.2であり、bは0.0〜0.25であり、cは0.0〜0.25であり、xは1.5〜2.5であり、yは1.5〜2.5であり、zは1.5〜2.5である);例えば、Ca(Al、Si)23:Ce,Euを含む(Ca1-x-y-zSrxBayMgz1-nAl1+a+bSi1-a-b3-bb:Mn(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦n≦1、a≦n、MはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luまたはそれらの混合物の群からから選択される金属である);例えば、SrGa24:Eu2+を含む(Sr1-u-v-xMguCavBax)(Ga2-y-zAlyInz4):Eu2+;例えば、BaSrSiO4:Euを含む(Sr1-xBax2SiO4:Eu(0<x≦1);および、例えば、CaS:Eu2+およびSrS:Eu2+を含む(Ca1-xSrx)S:Eu2+(0<x≦1)を含むマルチ−粒子発光セラミックスを形成するのに好適である場合もある。ドープされた発光粒子と未ドープの粒子との体積比は、完成品のマルチ−粒子発光セラミックが所望の数の発光中心を有し、従って所望の量の発光体変換をするように選択することができる。発光中心の合計数はマルチ−粒子発光セラミック中の粒子のごく一部に限られるので、発光中心の合計数を制御するために低ドープ粒子を使用する必要はない。
【0016】
いくつかの実施形態では、マルチ−粒子発光セラミックは二つ以上の種類の発光粒子を含有する。例えば、マルチ−粒子発光セラミックは、黄色または緑色等の第1の波長で光を放出する第1タイプの発光粒子、および、赤色等の第2の波長で光を放出する第2タイプの発光粒子を含有してもよい。いくつかの実施形態では、異なるタイプの発光粒子は同一のホストマトリックスを含むが異なる活性化ドーパントを含む。例えば、CaAlSiN3の粒子では、黄色光用にCe、および、赤色光用にEuをドープしてもよい。一つの実施例では、発光セラミック中の発光粒子の80〜99体積パーセントは、Ca1-x-yyAl1+a-b+xbSi1-a3-aa:Cex(M=(Mg,Sr,Ba)、B=(B,Ga)、0.001≦x≦0.02、0≦Y≦1、0.0005≦a≦1、0≦b≦1)であり、発光粒子の1〜20体積パーセントは、Ca1-x-yyAl1+a-bbSi1-a3-aa:Eux(M=(Mg,Sr,Ba)、B=(B,Ga)、0.001≦x≦0.02、0≦y≦1、0.0005≦a≦1、0≦b≦1)である。特に、発光セラミックは、98%のCa0.995Al1.055Si0.9452.950.05:Ce0.005と2%のCa0.998Al1.05Si0.952.950.05:Eu0.002であってもよい。もう一つの実施例では、発光セラミック中の発光粒子の25〜75体積パーセントは、490nmから580nmの範囲の波長で緑色から黄色光を放射するY2.985Al512:Ce0.015(u=0)等の(Lu1-x-y-a-bxGdy3(Al1-z-uGazSiu512-uu:CeaPrb(0≦x≦1、0≦y≦1、0<z≦0.1、0≦u≦0.2、0<a≦0.2および0<b≦0.1)であり、発光粒子の25〜75体積パーセントは、560nmから640nmの範囲の波長で黄色から赤色光を放射するY2.97Al4.9Si0.111.90.1:Ce0.03等の(Lu1-x-y-a-bxGdy3(Al1-z-uGazSiu512-uu:CeaPrb(0≦x≦1、0≦y≦1、0<z≦0.1、0≦u≦0.2、0<a≦0.2および0<b≦0.1)である。
【0017】
マルチ−粒子発光セラミックは、粉末粒子の表面が粒子のコンタクトポイントで強力な結合またはネックを形成し始めるまで、ドープされた粉末発光材料および未ドープのホスト材料またはその他の好適な材料を加熱することによって形成してもよい。焼結させる温度および圧力は、使用される発光材料によって決めてもよい。例えば、ドーパント拡散速度が速い材料は、ドーパント拡散速度が遅い材料よりも、低い温度および高い圧力で焼結してもよい。焼結中、部分的に結合した粒子は、さらなるネック成長によってさらに気孔を低減する硬質凝集体を形成する。他の粒子を犠牲にして幾つかの粒子が成長するように、粒界が形成され移動する。この焼結段階は細孔チャネルが結合しつつ(開放細孔)、細孔が孤立(密封細孔)するまで続く。焼結の最終段階では、完全に緻密化されるまで、細孔は閉じて粒界に沿ってゆっくり減少する。焼結後は、前述のように、マルチ−粒子発光セラミックは、ドープされた材料領域と未ドープの材料領域とを含んでいてもよい。ドープされた材料の領域は、一般に、一定のドーパント濃度を有していない。むしろ、これらの領域では、通常、中心部に高ドーパント濃度部分を含有している。ドープされた領域のドーパント濃度は、高ドーパント濃度である中心部から、ドープされた領域が周囲の未ドープ材料と接触する端に向かって低下する。前駆体発光材料粒子のサイズによるが、ドープされた材料の領域は直径100μmほどであってもよい。
【0018】
マルチ−粒子発光セラミックが、Y3Al512:Ce3+等の(Lu1-x-y-a-bxGdy3(Al1-z-uGazSiu512-uu:CeaPrb(0≦x≦1、0≦y≦1、0<z≦0.1、0≦u≦0.2、0<a≦0.2および0<b≦0.1)である場合には、セラミックは完成品のY3Al512およびY3Al512:Ce3+材料成分の粉末二元酸化物を混合して形成してもよい。当該成分にはAl23、Y23、Gd23、およびCeO2が含有されてもよい。混合物は、例えば直径10μmから400μmの範囲のサイズを有する顆粒を形成するためにバインダーで安定化する。下記のように幾つかの実施例では、顆粒は、未ドープのY3Al512で囲まれたドープされたY3Al512:Ce3+粒子を含むセラミックに焼結される。密度約1g/cm-3を有する直径200μmの顆粒では、焼結後に、直径約40μm〜50μmのセラミック領域を形成してもよい。焼結中に顆粒から形成された蛍光体粒子は直径2μmから20μmを有してもよく、従って一つの構成混合物の顆粒は、通常、マルチ粒子を形成する。以下の実施例により詳細に記述された他の方法では、Y3Al512:Ce3+マルチ−粒子発光セラミックを、完成品のY3Al512材料成分の粉末二元酸化物を混合した未ドープ顆粒を含む、既に形成されたY3Al512:Ce3+結晶性粒子を焼結することで形成してもよい。
【0019】
図2で説明した黄色ハロー問題は、発光セラミックからの散乱を増加させることで低減または排除してもよい。散乱中心は、セラミックの製造中に、例えば発光セラミックが形成される温度を下げることによって、空洞部分を取り入れて作製されてもよい。
【0020】
いくつかの発光材料、特にY3Al512では、セラミックスが十分に緻密で第2の相が無い場合には、セラミック構造が透明である。Ce3+ドーパントは焼結助剤としての役割を果たしてもよく、ドープされたY3Al512:Ce3+粒子は入射光を散乱しなくともよい。従って、透明な未ドープのY3Al512マトリックス中に一様に分散されたドープされたY3Al512:Ce3+粒子は非散乱部分としての役割を果たしてもよい。該マルチ−粒子発光セラミックでは、ドープされたY3Al512:Ce3+粒子の数は、前述した均一にドープされた発光セラミックの黄色ハロー問題を低減または排除しつつ、光抽出を最大にするために散乱を制御するように選択されてもよい。
【0021】
いくつかの発光材料、特にY3Al512では、材料の化学量論は、散乱を生じる材料相を生成するように調節されてもよい。例えば、Y3Al512中の余分なAlまたはYは、ガーネット相と第2の相との間の屈折率コントラストのために散乱を生じる、第2の材料相となってもよい。一実施形態では、5〜10体積パーセントの余分なアルミナ相は、望ましくない多孔性を招かずに、望まれる量の散乱を生じることができる。
【0022】
樹脂等の透明材料中に配置される共形蛍光体層または蛍光体層とは違って、マルチ−粒子発光セラミックは、発光材料粒子および未ドープ粒子の他には、完成品に存在する有機樹脂またはエポキシ樹脂等のバインダー材料を、通常、ほとんどまたは全く含まないので、前述された有機バインダー材料の劣化問題を回避する。
【0023】
マルチ−粒子発光セラミックスは、すべての好適な発光体の構成で使用されてもよい。図3および図4は成長基板が除去された2種類の半導体光放出デバイス上に配置されたマルチ−粒子発光セラミックスを図解する。
【0024】
図3は、成長基板が除去された半導体光放出デバイス上に配置されたマルチ−粒子発光セラミックを図解する。n型領域とp型領域との間に配置される光放出領域31を含む半導体構造12は、多くの場合にP型コンタクトである反射シートコンタクト39および一つ以上の結合層41を介して、マウント42に電気的および物理的に接続されている。半導体構造が成長する成長基板を除去し、多くの場合にn型コンタクトである第2のコンタクト37および発光セラミック36が配置される半導体構造12の表面を露出させる。
【0025】
発光セラミック36は、発光材料と同一の結晶構造を有する未ドープ粒子のセラミックマトリックス43内、または、ドープされた発光粒子を含むセラミックを形成するのに互換性のある他の好適な未ドープマトリックス内に分散されたドープされた発光粒子の領域38を含有する。例えば、発光粒子38は黄色から緑色の範囲で光を放出するY3Al512:Ce3+であってもよく、未ドープのマトリックス43はY3Al512であってもよい。該Y3Al512発光セラミック36は、青色光を放射する活性領域31を含む半導体構造12と組み合わせてもよい。未変換青色光および発光中心によって放出される黄色光の組み合わせによって白色に見えるように、発光セラミック36は活性領域31によって放出される青色光の一部を変換する。
【0026】
図4は、薄膜半導体光放出デバイスにマウントされたフリップチップ上に配置された二つのマルチ−粒子発光セラミックスを図解する。図4のデバイスでは、n型領域およびp型領域の間に配置される光放出領域31を含有する従来の半導体構造12は、成長基板上で成長する。半導体構造の一部は、通常はn型領域である埋設導電性領域の一部を露出させるためにエッチングで除去される。通常はn型である第1の導電性のコンタクト51をトレンチ中に形成し、コンタクト52を、通常はp型である第2の導電性材料の残りの部分に形成する。半導体構造12は、それぞれ導電性のマウント接続部55および56を介してマウント57に接続される。コンタクト51および52は、例えば、空気またはシリコン酸化物等であってもよい誘電層53によって、お互いに電気的に絶縁してもよい。成長基板は除去され、図4で説明したように半導体構造12の上面が露出し、その上に第1および第2のマルチ−粒子発光セラミック層45および48が配置される。
【0027】
第1のマルチ−粒子発光セラミック層45は未ドープ材料46のマトリックス中に分散された発光粒子47を含有する。発光粒子47は、例えば、黄色から緑色の範囲で光を放出するY3Al512:Ce3+であってもよく、未ドープ粒子46はY3Al512であってもよい。第2のマルチ−粒子発光セラミック層48は、未ドープ材料50のマトリックス中に分散された発光粒子49を含有する。発光粒子49は、例えば、赤色の範囲で光を放出するCaAlSiN3:Euであってもよく、未ドープのマトリックス50はCaAlSiN3であってもよい。例えば、光放出領域31からの未変換光がマルチ−粒子発光セラミック層45および48からの光と混合して白色複合光を形成するように、半導体構造12の光放出領域31は青色光を放出してもよい。
【0028】
マルチ−粒子発光セラミック層を、例えば、ウエハーボンディング、焼結、エポキシ樹脂またはシリコーン等の有機接着剤の薄い層を用いた接着、高屈折率無機接着剤を用いた接着、またはゾルゲルガラスを用いた接着によって、図3および図4において説明した半導体構造に取り付けてもよい。
【0029】
高屈折率接着剤の実施例には、ショットガラスSF59、ショットガラスLaSF3、ショットガラスLaSFN18、およびこれらの混合物等の高屈折率光学ガラスが含まれる。これらのガラスは、ショットガラステクノロジー社(ドゥリエー、ペンシルバニア州)から入手可能である。他の高屈折率接着剤の実施例には、(Ge,Sb,Ga)(S,Se)カルコゲナイドガラス等の高屈折率カルコゲナイドガラス、これに限定されるものではないがGaP、InGaP、GaAsおよびGaNを含むIII−V族半導体、これに限定されるものではないがZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe並びにCdTe等のII−VI族半導体、これに限定されるものではないがSi並びにGeを含有するIV族半導体および化合物、有機半導体、これに限定されるものではないが酸化タングステン、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、インジウム錫酸化物並びに酸化クロムを含む金属酸化物、これに限定されるものではないがフッ化マグネシウム並びにフッ化カルシウムを含む金属フッ化物、これに限定されるものではないがZn、In、Mg並びにSnを含む金属、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、リン化合物、ヒ素化合物、アンチモン化合物、窒素化合物、高屈折率有機化合物、および、それらの混合物または合金が含まれる。高屈折率無機接着剤を用いた接着は、両方とも参照によって本明細書に援用する米国特許第7,053,419号および米国特許第7,064,355号により詳細に記述されている。
【0030】
ゾルゲルガラスを用いた接着は、参照によって本明細書に援用する米国特許第6、642、618号により詳細に記述されている。ゾルゲルガラスによってデバイスに取り付けられたマルチ−粒子発光セラミックの実施形態では、マルチ−粒子発光セラミックが取り付けられている光放出デバイスの層およびマルチ−粒子発光セラミックの屈折率とガラスの屈折率がより密接に一致するようにガラスの屈折率を増加させるために、チタン、セリウム、鉛、ガリウム、ビスマス、カドミウム、亜鉛、バリウム、またはアルミニウムの酸化物等の一つ以上の材料がSiO2ゾルゲルガラスに含有されていてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、それぞれ参照によって本明細書に援用する、米国特許出願公開第2005−0269582号、「波長変換半導体光放出デバイス」という発明の名称の米国特許出願第11/080,801号、および、「光放出デバイスのための発光セラミックエレメント」という発明の名称の米国特許出願第11/290,299号により詳細に記載されているように、マルチ−粒子発光セラミックは半導体光放出デバイスのための成長基板としての役目を果たす。
【0032】
いくつかの実施形態では、2種類以上の発光粒子を1つのマルチ−粒子発光セラミック中に含むことができる。いくつかの実施形態では、マルチ−粒子発光セラミック中の発光粒子は一様に分散していない。例えば、発光粒子は半導体構造の表面に最も近いマルチ−粒子発光セラミック部分に集中してもよい。半導体表面から遠ざかるに従って、発光粒子の濃度は減少してもよい。発光粒子の濃度勾配プロファイルは、例えば、線形、階段勾配またはべき法則分布プロファイルを含むどのような形状でもよく、発光粒子濃度が一定の領域を複数含んでもよく、または、全く含まなくともよい。さらに、いくつかの実施形態では半導体表面に最も近い領域は発光粒子濃度が低く、デバイス表面から遠ざかるに従って発光粒子濃度が高くなるように勾配プロファイルを逆にすることが有利な場合もある。
【0033】
いくつかの実施形態では、例えば、背景技術欄で記述したように、バインダー中に懸濁させてデバイス上に配置させる、ステンシル印刷(stenciled)する、または、薄膜または共形層として堆積させる等の異なる手法で堆積させたもう一つの発光材料と組み合わせたマルチ−粒子発光セラミックを、デバイスは含有してもよい。いくつかの実施形態では、マルチ−粒子発光セラミックは発光材料を含まない第2のセラミック層と一緒に使用されてもよい。
【0034】
マルチ−粒子発光セラミックスを、例えば、光抽出を増加させるために望まれる形状に、テキスチャード加工または成形し、研削、機械加工、ホットスタンプ、または、研磨することが可能である。例えば、マルチ−粒子発光セラミックは、セラミック中に形成された正孔の周期格子等のフォトニック結晶構造を用いて祖面処理された、またはテキスチャード加工された、ドーム型のレンズまたはフレネルレンズ等のレンズ形状にしてもよい。加工されたセラミック層は、取り付けられる表面より小さくても、同一のサイズでも、または大きくてもよい。
【0035】
明細書で記述された実施例ではIII族窒化物発光ダイオードを参照したが、本発明の実施形態は、III族のリン化物およびIII族のヒ化物等の他の材料系のデバイス、および、共振空洞LED、レーザーダイオード並びに垂直キャビティ面発光レーザ等の他の構造を含む他の光放出デバイスにまで拡張してもよいことが理解されるべきである。
【0036】
図5は、米国特許第6,274,924号により詳細に記載されているパッケージされた光放出デバイスの分解図である。ヒートシンクスラグ100はインサート成形されたリードフレームに入れられる。インサート成形されたリードフレームは、例えば、電気経路を提供する金属フレーム106の周囲を成形する充填プラスチック材料105である。スラグ100には、オプション反射カップ102を含んでもよい。前述した実施形態に記述されたデバイスの何れであってもよい光放出デバイスダイ104は、直接的または間接的に熱伝導サブマウント103を介してスラグ100に取り付けられる。光学レンズであってもよいカバー108を追加してもよい。
【0037】
マルチ−粒子セラミックは、通常、未ドープマトリックス材料を粒状に調製し、次に所望のサイズの顆粒をスクリーニングして形成される。未ドープマトリックス材料とは別に、粒状のドープされた発光材料を調製し、次に所望のサイズの顆粒をスクリーニングする。未ドープマトリックス材料およびドープされた発光材料の顆粒を混合し、次に素地を形成する。存在する全てのバインダーを燃やし尽くし、次にセラミックスを焼結し、最終形態に機械加工する。
【実施例】
【0038】
マルチ−粒子のセリウムがドープされたイットリウムアルミニウムガーネットセラミックの調製を以下に記述する。
【0039】
(a) 未ドープY3Al512(YAG)マトリックス前駆体材料の調製:172.82gのY23(d50=500nm、純度99.99%)を127.18gのAl23(d50=400nm、純度99.99%)および0.25gのSiO2(ルドックス(Ludox)AS−30)とでイソプロパノール中においてボールミル粉砕によって混合する。混合後に、ポリビニルブチラールバインダー(セキスイS−LEC)およびプロピレングリコールをスラリーに添加し、次に100μmから300μm範囲のサイズの顆粒を形成するために蒸発によって乾燥させる(前駆体I)。
【0040】
(b) Ce(III)がドープされたYAG前駆体材料の調製:10.000gのAl23、2.1355gのGd23(d50=400nm、純度99.99%)、11.9907gのY23(d50=500nm、純度99.99%)、0.4040gのCeO2(純度99.5%)および195.06mgの加水分解テトラエトキシシランを混合させて(a)に記述されるように粒状にする。顆粒の一部を篩い分けして、100μmから300μmの顆粒分画(前駆体II)を得、顆粒のもう一つの部分を篩い分けして、20μmから100μmの顆粒分画(前駆体III)を得る。
【0041】
(c) マルチ粒子セラミック1の調製:11.40gの前駆体Iを1.2725gの前駆体IIと統計的混合が得られるまで混合する。混合された顆粒はディスクに一軸プレスされ、さらに3500バールの冷間静水圧プレスによって圧縮される。バインダーを1000℃の大気中で燃え尽きさせた後に、セラミックスを一酸化炭素雰囲気中において1675℃で2時間焼結させる。次に、厚さが120μmで質量密度が4.54g/cm3(相対密度99.0%)のセラミックウエハーを得るために、焼結したセラミックスを粉にして研磨する。
【0042】
(d) マルチ粒子セラミック2の調製:11.40gの前駆体Iを統計的混合が得られるまで1.2725gの前駆体IIIと混合する。混合した顆粒はディスクに一軸プレスされ、さらに3500バールの冷間静水圧プレスによって圧縮される。バインダーを1000℃の大気中で燃え尽きさせた後に、セラミックスを一酸化炭素雰囲気中において1675℃で2時間焼結させる。厚さが120μmで質量密度が4.57g/cm3(相対密度99.7%)のセラミックウエハーを得るために、焼結したセラミックスを粉にして研磨する。
【0043】
(e) マルチ粒子セラミック3の調製:11.40gの前駆体Iを統計的混合が得られるまで平均粒度12μmの1.24gのY2.94Al512:Ce0.06蛍光体粉末と混合する。混合物はディスクに一軸プレスされ、さらに3500バールの冷間静水圧プレスによって圧縮される。バインダーを1000℃の大気中で燃え尽きさせた後に、セラミックスをH2/N2(5/95)雰囲気中において1650℃で2時間焼結させる。次に120μm厚のセラミックウエハーを得るために、焼結したセラミックスを粉にして研磨する。研磨後に、セラミックウエハーを大気中において1350℃で4時間アニールする。
【0044】
(f) 均一にドープされたセラミック4の調製(比較例):13.5358gのY23(d50=500nm、純度99.99%)を10.000gのAl23(d50=400nm、純度99.99%)、0.0404gのCeO2(純度99.5%)および195.06mgの加水分解テトラエトキシシランとでイソプロパノール中においてボールミル粉砕によって混合する。混合後に、ポリビニルブチラールバインダー(セキスイS−LEC)およびプロピレングリコールをスラリーに添加し、次に100μmから300μmの範囲のサイズの顆粒を形成するために蒸発によって乾燥させる。
【0045】
上記の実施例に記述された発光セラミックス中における未ドープ材料によって囲まれるドープされた発光材料領域の存在が、未ドープセラミックの明るい領域によって囲まれる、高濃度ドーパントのために光を吸収するセラミックの暗い領域を示す青色透過画像によって確認される。セラミック1の青色透過画像上の暗い領域はセラミック2の画像上の暗い領域よりも大きく、これはセラミック2のドーパント分布はより均一であり、セラミック2のドープされた領域はセラミック1のドープされた領域よりも小さいことを示し、これはセラミック2に使用される前駆体の顆粒サイズがより小さいことが原因である可能性が高い。
【0046】
上述したサンプルの発光特性を以下に示す。
【表1】

【0047】
詳細に本発明を記述したが、本開示を考慮すれば、本明細書に記述された本発明概念の精神を逸脱することなく、本発明に対して変更することが可能であることを当業者は理解するであろう。従って、本発明の範囲は、図解され、記述された特定の実施形態に限定されることを意図しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源によって放出される光の経路に配置されるセラミック体とを含むデバイスであって、前記セラミック体は、
前記光源によって放出される第1の光を吸収し、前記第1の光とは波長の異なる第2の光を放出するように構成される複数の第1の粒子と、
複数の第2の粒子を含有するデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスであって、前記光源はn型領域とp型領域との間に配置される光放出領域を含む半導体構造を含有するデバイス。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイスであって、前記セラミック体は前記光放出領域によって放出される光を散乱するように構成されるデバイス。
【請求項4】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第2の粒子は前記第1の光に対して透明であるデバイス。
【請求項5】
請求項2に記載のデバイスであって、
前記第1の粒子はホストマトリックスおよび活性化ドーパントを含有し、前記第2の粒子はいかなる活性化ドーパントも含まない前記ホストマトリックスを含有するデバイス。
【請求項6】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第1の粒子は前記セラミック体の複数の領域にわたって分散され、前記複数の領域は第2の粒子によって分離されているデバイス。
【請求項7】
請求項6に記載のデバイスであって、
前記第1の粒子はホストマトリックスおよび活性化ドーパントを含有し、第1の粒子の領域中、前記領域の中心に隣接した第1の粒子の活性化ドーパント濃度は前記領域の端に隣接した第1の粒子の活性化ドーパント濃度よりも高いデバイス。
【請求項8】
請求項2に記載のデバイスであって、前記セラミック体は、第1の光を吸収し、前記第1の光および前記第2の光とは異なる波長の第3の光を放出するように構成される複数の第3の粒子を、さらに含有するデバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のデバイスであって、
前記第1の粒子はホストマトリックスおよび第1の活性化ドーパントを含有し、
前記第2の粒子は如何なる活性化したドーパントも含まない前記ホストマトリックスを含有し、
前記第3の粒子は前記ホストマトリックスおよび第2の活性化ドーパントを含有するデバイス。
【請求項10】
請求項2に記載のデバイスであって、前記セラミック体は前記半導体構造の表面上に配置されるデバイス。
【請求項11】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第1の光は青色であり、前記第2の光は黄色または緑色であるデバイス。
【請求項12】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第1の粒子はLu1-x-y-a-bxGdy3(Al1-z-uGazSiu512-uu:CeaPrbであり、式中0≦x≦1、0≦y≦1、0<z≦0.1、0≦u≦0.2、0<a≦0.2および0<b≦0.1であるデバイス。
【請求項13】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第1の光は青色であり、前記第2の光は赤色であるデバイス。
【請求項14】
請求項2に記載のデバイスであって、第1の粒子は(Ca1-x-y-zSrxBayMgz1-nAl1+a+bSi1-a-b3-bb:Mnであり、式中0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、0≦b≦1、0≦n≦1、a≦n、MはCe、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luまたはそれらの混合物の群からから選択される金属であるデバイス。
【請求項15】
請求項2に記載のデバイスであって、前記第1の粒子はCa(Al,Si)23:Ce,Euであるデバイス。
【請求項16】
請求項2に記載のデバイスであって、前記光放出領域によって放出される光の経路に配置される波長変換材料をさらに含み、前記波長変換材料は前記第1の光を吸収し、前記第1の光とは異なる波長の第3の光を放出するように構成されるデバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のデバイスであって、
前記セラミック体は第1のセラミック体であり、
前記波長変換材料は第2のセラミック体に含有されるデバイス。
【請求項18】
請求項2に記載のデバイスであって、
前記n型領域および前記p型領域に電気的に接続されている第1のコンタクトおよび第2のコンタクト、および、
前記光放出領域を覆うように配置されるカバーをさらに含むデバイス。
【請求項19】
請求項2に記載のデバイスであって、前記半導体構造は複数のIII族窒化物半導体層を含有するデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−514189(P2010−514189A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542359(P2009−542359)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/IB2007/055203
【国際公開番号】WO2008/078285
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】