説明

光束制御部材、発光装置および照明装置

【課題】発光装置に用いられる光束制御部材であって、発光装置の中心軸(光軸)と略平行に配置される被照射面を均一に照らすことができるように、発光装置の中心軸(光軸)を中心とする方向によって集光力の異なる光束制御部材を提供すること。
【解決手段】光束制御部材120は、発光素子110から出射された光を入射する入射面121と、入射面121から入射した光の一部を全反射する全反射面122と、入射面121から入射した光の一部および全反射面122で反射した光を出射する出射面123とを有する。光束制御部材120の出射面123の形状は、略トロイダル形状または鞍形状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材に関する。また、本発明は、前記光束制御部材を有する発光装置、および前記発光装置を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内照式看板は、看板の内部に光源を配置して、看板自体を光らせる看板である。内照式看板は、告知効果に優れており、様々なところで使用されている。
【0003】
近年、内照式看板の光源として、発光ダイオード(LED)が使用されるようになってきた。発光ダイオードは、小型である、電力効率がよい、鮮やかな色の発光をする、球切れの心配が無い、初期駆動特性に優れる、振動に強い、オンオフの繰り返しに強い、などの優れた特性を有している。
【0004】
発光ダイオードからの出射光は、その出射方向が制御されていないため、発光ダイオードをそのまま光源として使用した場合、光が拡散してしまい、被照射面を効率よく照らすことができない。そこで、発光ダイオードからの出射方向を制御するために、発光ダイオードとレンズを組み合わせた光源が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
特許文献1には、発光ダイオードの光軸に対して回転対称(円対称)の出射面を有する、発光ダイオード用レンズが開示されている。また、特許文献2には、略シリンドリカル形状(一方向には曲率を有するが、前記一方向に直交する方向には曲率を有さない形状)の出射面を有する、発光ダイオード用レンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−268166号公報
【特許文献2】意匠登録第1271799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
内照式看板における光源の配置方式は、直下方式とエッジライト方式とに大別されうる。図1Aは、直下方式の内照式看板の例を示す斜視図であり、図1Bは、中空エッジライト方式の内照式看板の例を示す斜視図である。図1Aに示されるように、直下方式では、被照射面(表示面)10の裏側に発光装置20(光源)を配置する。一方、図1Bに示されるように、エッジライト方式では、看板の外周部に発光装置20を配置する。中空エッジライト方式の内照式看板は、構造をシンプルにできる点において直下方式の内照式看板よりも優れている。
【0008】
図2は、中空エッジライト方式の内照式看板の一例を示す斜視図である。複数の発光装置20は、被照射面10と平行な直線上に一列に並ぶように、基板30上に配置されている。図2において、x軸は、発光装置20が配列されている方向の軸である。y軸は、基板30と平行であり、かつx軸に垂直な軸である。z軸は、基板30に対して垂直であり、かつ発光装置20の中心軸と平行な軸である。被照射面10は、xz平面に平行である。
【0009】
図2に示されるような中空エッジライト方式の内照式看板において、発光ダイオードと従来の発光ダイオード用レンズとを組み合わせた発光装置を光源として使用した場合、被照射面上に照度ムラが生じやすい。
【0010】
たとえば、特許文献1に記載されているような、発光ダイオードの光軸に対して回転対称(円対称)の出射面を有するレンズを含む発光装置は、発光装置の中心軸CAを中心とする360°全方位において同一の集光力である。このため、図2に示されるy軸方向における集光力が適切であっても、x軸方向における集光力が強すぎる場合がある。このような場合には、図3Aに示されるように、z軸方向における発光装置の近傍に位置し、かつx軸方向における発光装置の中心軸CAに近い位置の被照射面に明部40(明るい領域)が生じる。なお、図3Aおよび図3Bでは、光が照射されている領域を白色〜黒色で示しており、他に比べて特に光の照射量が多く、明るく見える領域を黒色で示している。
【0011】
一方、特許文献2に記載されているような、略シリンドリカル形状の出射面を有するレンズを含む発光装置は、出射面において曲率を有さない方向がx軸(被照射面)と平行になるように配置されることで、x軸方向に光を拡げて被照射面上における暗部の発生を防ぐことができる。しかしながら、略シリンドリカル形状の出射面を有するレンズは、発光装置間の間隔に合わせて、x軸方向の配光を制御することができない。このため、図3Bに示されるように、被照射面10において発光装置20間に位置する領域に輝部50(過剰に明るい領域)が生じてしまいやすい。
【0012】
以上のように、発光素子(発光ダイオード)および従来の光束制御部材(レンズ)を有する発光装置を、中空エッジライト方式の内照式看板の光源として使用した場合、被照射面上に照度ムラが生じやすいという問題がある。
【0013】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、発光装置に用いられる光束制御部材であって、発光装置の中心軸(光軸)と略平行に配置される被照射面を均一に照らすことができるように、発光装置の中心軸(光軸)を中心とする方向によって集光力の異なる光束制御部材を提供することを目的とする。また、本発明は、この光束制御部材を有する発光装置、およびこの発光装置を有する照明装置を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の光束制御部材は、発光素子から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材であって、前記発光素子から出射された光を入射する入射面と、前記入射面から入射した光の一部を全反射する全反射面と、前記入射面から入射した光の一部および前記全反射面で反射した光を出射する出射面とを有し、前記入射面は、前記発光素子と対向する位置に、前記光束制御部材の中心軸と交わるように形成され、前記出射面は、前記入射面の反対側の位置に、前記光束制御部材の中心軸と交わるように形成され、前記全反射面は、前記光束制御部材の中心軸を取り囲み、かつ前記入射面側から前記出射面側に向かって、漸次、直径が拡大するように形成され、前記出射面は、前記発光素子の発光中心の位置が原点となり、前記光束制御部材の中心軸がz軸と一致し、かつ前記発光素子の発光中心から前記出射面に向かう方向がz軸の正方向となるように、前記光束制御部材を3次元直交座標系に配置したときに、以下の式(1)および式(2)を満たす、構成を採る。
ΔZ>ΔZ …(1)
ΔZ≠0 …(2)
ただし、ΔZは、前記光束制御部材の中心軸と前記出射面との交点のz座標の値から、前記出射面において最もy座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値であり、ΔZは、前記光束制御部材の中心軸と前記出射面との交点のz座標の値から、前記出射面において最もx座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値であり、前記光束制御部材は、ΔZの値が最も小さくなるように3次元直交座標系に配置されるものとする。
【0015】
本発明の発光装置は、前記光束制御部材と発光素子とを有し、前記光束制御部材は、前記光束制御部材の中心軸が前記発光素子の光軸と合致するように配置されている、構成を採る。
【0016】
本発明の照明装置は、前記発光装置と、前記発光装置からの光を照射される平面状の被照射面とを有し、前記発光装置は、前記3次元直交座標系のx軸が前記被照射面に対して平行になるように配置されている、構成を採る。
【発明の効果】
【0017】
本発明の光束制御部材を有する発光装置は、従来の発光装置に比べて被照射面をより均一に照らすことができる。また、本発明の照明装置は、従来の照明装置に比べてより均一に被照射面を照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1Aは、直下方式の内照式看板の例を示す斜視図であり、図1Bは、中空エッジライト方式の内照式看板の例を示す斜視図である。
【図2】複数の発光装置を有する中空エッジライト方式の内照式看板の例を示す斜視図である。
【図3】図3Aは、回転対称の出射面を有する光束制御部材を含む発光装置を有する中空エッジライト方式の内照式看板の被照射面を示す正面図であり、図3Bは、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材を含む発光装置を有する中空エッジライト方式の内照式看板の被照射面を示す正面図である。
【図4】実施の形態1の発光装置の斜視図である。
【図5】図5Aは、実施の形態1の発光装置の正面図である。図5Bは、実施の形態1の発光装置の側面図である。
【図6】図6Aは、実施の形態1の発光装置の平面図である。図6Bは、実施の形態1の発光装置の底面図である。
【図7】図7Aは、図5Aに示されるA−A線の断面図である。図7Bは、図5Bに示されるB−B線の断面図である。
【図8】図8Aは、出射面の母線を示すための実施の形態1の発光装置の斜視図である。図8Bは、狭義のトロイダル形状を説明するための図である。
【図9】広義のトロイダル形状を説明するための図である。
【図10】図10Aは、回転対称の出射面を有する光束制御部材の斜視図であり、図10Bは、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材の斜視図である。
【図11】シミュレーションにおける出射光の出射角度を説明するための模式図である。
【図12】シミュレーションにおける発光装置と被照射面との位置関係を説明するための模式図である。
【図13】図13A,図13Bは、回転対称の出射面を有する光束制御部材における、各光線と出射面との交点の位置を示す図である。
【図14】実施の形態1の発光装置を有する中空エッジライト方式の内照式看板の被照射面を示す正面図である。
【図15】実施の形態1の照明装置の斜視図である。
【図16】実施の形態1の照明装置の部分拡大平面図である。
【図17】図17Aは、両面方式の内照式照明装置の例を示す断面図である。図17Bは、片面方式の内照式照明装置の例を示す断面図である。図17Cは、外照式照明装置の例を示す断面図である。
【図18】実施の形態2の発光装置の斜視図である。
【図19】図19Aは、実施の形態2の発光装置の正面図である。図19Bは、実施の形態2の発光装置の側面図である。
【図20】図20Aは、実施の形態2の発光装置の平面図である。図20Bは、実施の形態2の発光装置の底面図である。
【図21】図21Aは、図19Aに示されるA−A線の断面図である。図21Bは、図19Bに示されるB−B線の断面図である。
【図22】実施の形態3の発光装置の斜視図である。
【図23】図23Aは、実施の形態3の発光装置の正面図である。図23Bは、実施の形態3の発光装置の背面図である。図23Cは、実施の形態3の発光装置の側面図である。
【図24】図24Aは、実施の形態3の発光装置の平面図である。図24Bは、実施の形態3の発光装置の底面図である。
【図25】図23Cに示されるA−A線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
[発光装置の構成]
図4〜7は、本発明の実施の形態1の発光装置の構成を示す図である。図4は、実施の形態1の発光装置の斜視図である。図5Aは、実施の形態1の発光装置の正面図であり、図5Bは、実施の形態1の発光装置の側面図である。図6Aは、実施の形態1の発光装置の平面図であり、図6Bは、実施の形態1の発光装置の底面図である。図7Aは、図5Aに示されるA−A線の断面図であり、図7Bは、図5Bに示されるB−B線の断面図である。
【0021】
本明細書では、図4に示されるように、発光素子110の発光中心が原点となり、かつ光束制御部材120の中心軸CAがz軸となるように、光束制御部材120が3次元直交座標系に配置されているものとして、光束制御部材120について説明する。発光素子110の光軸方向(発光素子110の発光中心から光束制御部材120の出射面123に向かう方向)は、z軸の正方向と同じである。なお、光束制御部材120は、後述するΔZの値が最も小さくなるように3次元直交座標系に配置されるものとする。
【0022】
図4〜7に示されるように、実施の形態1の発光装置100は、発光素子110および光束制御部材120を有する。光束制御部材120は、一体成形により形成されている。光束制御部材120の材料は、所望の波長の光を通過させ得るものであれば特に限定されない。たとえば、光束制御部材120の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂、またはガラスである。
【0023】
発光素子110は、発光装置100の光源である。発光素子110は、例えば白色発光ダイオードなどの発光ダイオード(LED)である。発光素子110は、光束制御部材120の底部に形成された凹部124内に配置されている(図7Aおよび図7B参照)。
【0024】
光束制御部材120は、発光素子110から出射された光の進行方向を制御する。光束制御部材120は、その中心軸CAが発光素子110の光軸に合致するように配置されている(図7Aおよび図7B参照)。
【0025】
図7Aおよび図7Bに示されるように、光束制御部材120は、発光素子110から出射された光を入射する入射面121と、入射面121から入射した光の一部を全反射する全反射面122と、入射面121から入射した光の一部および全反射面122で反射した光を出射する出射面123とを有する。
【0026】
入射面121は、光束制御部材120の底部に形成された凹部124の内面である。入射面121は、発光素子110と対向する位置に、光束制御部材120の中心軸CAと交わるように形成されている。入射面121は、中心軸CAを中心とする回転対称面である。入射面121は、凹部124の天面を構成する内天面121aと、凹部124の側面を構成するテーパ状の内側面121bとを有する。内側面121bは、内天面121a側の縁の内径寸法よりも開口縁側の内径寸法の方が大径となるように、内天面121a側から開口縁側に向かうにしたがって内径が漸増している。
【0027】
全反射面122は、光束制御部材120の底部の外縁から出射面123の外縁に延びる面である。全反射面122の外縁と出射面123の外縁との間には、フランジが設けられていてもよい。全反射面122は、光束制御部材120の中心軸CAを取り囲むように形成された回転対称面である。全反射面122の直径は、入射面121側(底部側)から出射面123側に向けて漸増している。全反射面122を構成する母線は、外側(中心軸CAから離れる側)に凸の円弧状曲線である(図7Aおよび図7B参照)。
【0028】
出射面123は、光束制御部材120において入射面121(底部)の反対側に位置する面であり、光束制御部材120の中心軸CAと交わるように形成されている。図4に示されるように、出射面123は、xz平面に対して面対称である。
【0029】
実施の形態1の光束制御部材120は、出射面123の形状が、以下の式(1)および式(2)を満たすことを主たる特徴とする。
ΔZ>ΔZ …(1)
ΔZ≠0 …(2)
【0030】
上記式(1)および式(2)において、ΔZは、光束制御部材120の中心軸CA(z軸)と出射面123との交点(出射面123の頂点)のz座標の値から、出射面123において最もy座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値である。すなわち、図4および図5Bに示されるように、ΔZは、y軸方向についての、出射面123におけるz座標の変化量である。実施の形態1の光束制御部材120では、出射面123が凸形状のため、ΔZは正の値である。
【0031】
また、上記式(1)および式(2)において、ΔZは、光束制御部材120の中心軸CA(z軸)と出射面123(出射面123の頂点)との交点のz座標の値から、出射面123において最もx座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値である。すなわち、図4および図5Aに示されるように、ΔZは、x軸方向についての、出射面123におけるz座標の変化量である。実施の形態1の光束制御部材120では、出射面123が凸形状のため、ΔZも正の値である。前述の通り、光束制御部材120は、ΔZの値が最も小さくなるように3次元直交座標系に配置されるものとする(図4参照)。
【0032】
上記式(2)は、y=0の断面(xz平面)において、出射面123が曲率を有していることを意味する(図5A参照)。出射面が略シリンドリカル形状の光束制御部材では、ΔZ=0となる。したがって、上記式(2)を満たす光束制御部材120の出射面123の形状は、略シリンドリカル形状ではない。
【0033】
また、上記式(1)は、x=0の断面(yz平面)における出射面123の曲率と、y=0の断面(xz平面)における出射面123の曲率とが異なることを意味する(図5Aおよび図5Bを比較参照)。出射面が回転対称の光束制御部材では、ΔZ=ΔZとなる。したがって、上記式(1)を満たす光束制御部材120の出射面123の形状は、回転対称でもない。
【0034】
光束制御部材120の出射面123の形状は、略トロイダル形状である。ここで本発明における「略トロイダル形状」とは、1)xz平面上に稜線を有し、2)xz平面に平行な任意の断面において曲率を有し、3)xz平面に平行な任意の断面において、x=0における前記出射面の曲率半径をRとし、x≠0の任意の点における前記出射面の曲率半径をRとしたとき、R=Rを満たす形状をいう。
【0035】
たとえば、光束制御部材120の出射面123の形状は、狭義のトロイダル形状である。ここで「狭義のトロイダル形状」とは、3次元直交座標系において、y=0であるxz平面に平行な断面における出射面123の曲率中心Oの座標を(x,y,z)とし(y=0)、y≠0であるxz平面に平行な断面における出射面123の曲率中心Oの座標を(x,y,z)としたとき、x=x=0、かつz=zを満たす形状をいう。
【0036】
図8Aおよび図8Bを用いて、狭義のトロイダル形状について説明する。図8Aに示されるように、出射面123とyz平面との交線を母線Gとする。この場合、出射面123の形状は、図8Bに示されるように、直線状の回転軸を中心として母線Gを回転させた形状の一部(出射面123の最大径(外縁)に合わせて切り出した部分)と一致する。すなわち、出射面123の母線G上の各点を通り、xz平面に平行な断面における出射面123の曲率半径は、断面ごとに異なり(Ra≠Rb≠Rc)、これらの各断面における出射面123の曲率中心は、y軸に平行な直線(y軸をz軸方向に平行移動させた直線)上に位置する。
【0037】
また、光束制御部材120の出射面123の形状は、広義のトロイダル形状であってもよい。ここで「広義のトロイダル形状」とは、3次元直交座標系において、y=0であるxz平面に平行な断面における出射面123の曲率中心Oの座標を(x,y,z)とし、y≠0であるxz平面に平行な断面における出射面123の曲率中心Oの座標を(x,y,z)としたとき、x=x=0、かつz≠zを満たす形状をいう。
【0038】
図8Aおよび図9を用いて、広義のトロイダル形状について説明する。図8Aに示されるように、出射面123とyz平面との交線を母線Gとする。この場合、出射面123の形状は、図9に示されるように、曲線状の回転軸を中心として母線Gを回転させた形状である。すなわち、出射面123の母線G上の各点を通り、xz平面に平行な断面における出射面123の曲率半径は、断面ごとに異なり(回転軸となる曲線によっては、Ra=Rb=Rcの可能性あり)、かつこれらの各断面における出射面123の曲率中心は、yz平面上の任意の曲線上に位置する。なお、図9において、破線で示される直線および曲線は、図8Bに示されている直線状の回転軸および直線状の回転軸を中心として90°回転した後の母線Gである。実線と破線とを比較してわかるように、狭義のトロイダル形状と広義のトロイダル形状とでは、出射面123の形状が異なる。
【0039】
出射面123の形状が狭義のトロイダル形状または広義のトロイダル形状のいずれの場合においても、発光装置100と被照射面との位置関係に応じて曲率半径Ra,Rb,Rcをそれぞれ別個に調整することで、x軸方向およびy軸方向の配光をそれぞれ精密に制御することができる。
【0040】
[光束制御部材の配光特性のシミュレーション]
図4〜7に示される実施の形態1の光束制御部材120の配光特性をシミュレーションした。出射面123の形状は、狭義のトロイダル形状である。また、比較のため、図10Aおよび図10Bに示される、回転対称の出射面を有する光束制御部材と、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材の配光特性もシミュレーションした。今回のシミュレーションでは、図11に示されるように、発光素子の発光中心(原点)から角度(θ、γ)で出射された光の光路を計算した。各光束制御部材のサイズはほぼ同じであり、出射面の外縁はx=±8.0およびy=±8.0を通る(図13参照)。図12に示されるように、光束制御部材のxz平面と平行になるように、y=−20.0の位置に被照射面220が配置されていると仮定した。
【0041】
表1〜表3は、γ=180°の出射光(平面視したときに被照射面に対して垂直方向に向かう光)の光路のシミュレーション結果を示す表である。この表では、各光線が光束制御部材の各面(入射面、全反射面および出射面)ならびに被照射面と交わる点の座標を示している。一例として、回転対称の出射面を有する光束制御部材(図10A参照)の出射面の平面図における、各光線の交点の位置を図13Aに示す。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
表1〜表3から、θが大きい出射光ほど、被照射面の上部(zの値が大きい領域)に到達することがわかる。表1〜表3に示されるように、γ=180°の方向については、トロイダル形状の出射面を有する光束制御部材(図4〜7参照)と、回転対称の出射面を有する光束制御部材(図10A参照)と、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材(図10B参照)との間で、配光特性に違いはなかった。すなわち、各光束制御部材の間で、y軸方向の配光特性に違いはなかった。
【0046】
表4〜表6は、γ≠180°の出射光(平面視したときに被照射面に対して斜め方向に向かう光)の光路のシミュレーション結果を示す表である。この表でも、各光線が光束制御部材の各面(入射面、全反射面および出射面)ならびに被照射面と交わる点の座標を示している。一例として、出射面が回転対称の光束制御部材(図10A参照)の出射面の平面図における、各光線の交点の位置を図13Bに示す。
【0047】
【表4】

【0048】
【表5】

【0049】
【表6】

【0050】
表4〜表6から、回転対称の出射面を有する光束制御部材(図10A参照)は、xの値が小さく、かつzの値が大きいことから、集光力が非常に強いことがわかる。このように集光力が強すぎる光束制御部材を含む発光装置をxz平面に平行な被照射面220を有する内照式看板に使用した場合、隣接する発光装置間に対応する位置の被照射面を照らす光量が不足するため、発光装置に対応する位置の明部40が目立ってしまう(図3A参照)。言い換えれば、隣り合う明部40間に暗部が発生してしまいやすい。
【0051】
また、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材(図10B参照)は、回転対称の出射面を有する光束制御部材に比べて、x軸方向に光を拡げることが可能であることがわかる(xの値が大きい)。しかしながら、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材は、出射面のx軸方向の曲率を調整することができないため、発光装置の間隔に合わせて出射光の拡がりを調整することができない。このため、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材を含む発光装置を内照式看板に使用した場合、発光装置間に輝部50が発生してしまいやすい(図3B参照)。
【0052】
一方、トロイダル形状の出射面を有する光束制御部材120(図4〜7参照)は、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材と同様に、x軸方向に光を拡げることが可能である(xの値が大きい)。さらに、トロイダル形状の出射面を有する光束制御部材120では、x軸方向の曲率を調整することができるため、発光装置100の間隔に合わせてx軸方向の出射光の拡がりを調整することができる。実際、表4〜表6では、略シリンドリカル形状の出射面を有する光束制御部材よりも、トロイダル形状の出射面を有する光束制御部材120の方が、xの値が小さくなっている。このため、トロイダル形状の出射面を有する光束制御部材120を含む発光装置100を内照式看板に使用した場合、図14に示されるように、発光装置100間に明部40も輝部50も発生しにくい。
【0053】
[照明装置の構成]
次に、実施の形態1の発光装置100を含む照明装置について説明する。ここでは、本発明の照明装置の代表例として、内照式の照明装置(例えば内照式看板)について説明する。
【0054】
図15は、実施の形態1の照明装置200の斜視図である。図16は、実施の形態1の照明装置200の部分拡大平面図である。なお、図16では、天板230を省略している。
【0055】
図15および図16に示されるように、照明装置200は、基板210、複数の発光装置100、2枚の被照射面220a,bおよび天板230を有する。
【0056】
基板210は、照明装置200の底面を構成する矩形状の平板である。一方、天板230は、照明装置200の天面を構成する矩形状の平板である。基板210および天板230は、発光装置100から出射された光を反射することで、照明装置200内の明るさおよび照度分布を向上させる。
【0057】
複数の発光装置100は、被照射面220a,bと平行な直線上に一列に並ぶように、基板210上に配置されている。通常、複数の発光装置100は、発光装置100の中心間距離Pが一定となるように配置されている(図16参照)。複数の発光装置100は、それぞれ、前述の3次元直交座標系のxz平面が被照射面220a,bと平行になるように配置されている。
【0058】
被照射面220a,bは、照明装置200の側面を構成する矩形状の平板である。被照射面220a,bは、各発光装置100のxz平面と平行になるように、互いに対向して配置されている。たとえば、被照射面220a,bには、広告用の文字やイラストなどが描かれている。
【0059】
照明装置200は、内部に配置された発光装置100から出射された光により被照射面220a,bを照らすことで使用される。
【0060】
[効果]
実施の形態1の発光装置100は、発光装置100間の中心間距離P(図16参照)や発光装置100と被照射面との間隔などに応じて、出射面123のx軸方向の曲率とy軸方向の曲率をそれぞれ別個に調整することで、x軸方向およびy軸方向の配光をそれぞれ別個に制御することができる。したがって、発光装置100を含む照明装置200では、暗部40および輝部50をほとんど発生させることなく、被照射面220a,bを均一に照らすことができる(図14参照)。
【0061】
なお、上記の説明では、2つの被照射面220a,bを有する内照式照明装置の例について説明したが、本発明の照明装置はこれに限定されない。本発明の照明装置は、図17Aに示されるように、2つの被照射面220a,bを有する両面方式の内照式照明装置であってもよいが、図17Bに示されるように、1つの被照射面220を有する片面方式の内照式照明装置であってもよい。後者の場合、被照射面220に対向する面は、反射面240であることが好ましい。また、本発明の照明装置は、図17Cに示されるように、外照式照明装置であってもよい。いずれの態様においても、発光装置100は、3次元直交座標系のx軸が被照射面220に対して平行になるように配置されている。
【0062】
(実施の形態2)
[発光装置の構成]
図18〜21は、本発明の実施の形態2の発光装置の構成を示す図である。図18は、実施の形態2の発光装置の斜視図である。図19Aは、実施の形態2の発光装置の正面図であり、図19Bは、実施の形態2の発光装置の側面図である。図20Aは、実施の形態2の発光装置の平面図であり、図20Bは、実施の形態2の発光装置の底面図である。図21Aは、図19Aに示されるA−A線の断面図であり、図21Bは、図19Bに示されるB−B線の断面図である。なお、図4〜7に示される実施の形態1の発光装置100と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0063】
図18〜21に示されるように、実施の形態2の発光装置300は、発光素子110、および光束制御部材310を有する。光束制御部材310は、その中心軸CAが発光素子110の光軸に合致するように配置されている。実施の形態1と同様に、以下の説明では、光束制御部材310が3次元直交座標系に配置されているものとする。
【0064】
図21に示されるように、光束制御部材310は、発光素子110から出射された光を入射する入射面121と、入射面121から入射した光の一部を全反射する全反射面122と、入射面121から入射した光の一部および全反射面122で反射した光を出射する出射面311とを有する。実施の形態2の光束制御部材310は、出射面311の形状のみが実施の形態1の発光装置100と異なる。そこで、図18〜21を参照して、出射面311の形状について説明する。
【0065】
実施の形態2の光束制御部材310では、出射面311の形状が、鞍のような形状(鞍形状)になっている。実施の形態2の光束制御部材310は、実施の形態1の光束制御部材110と同様に、出射面311の形状が以下の式(1)および式(2)を満たしている。
ΔZ>ΔZ …(1)
ΔZ≠0 …(2)
【0066】
前述の通り、上記式(1)および式(2)において、ΔZは、光束制御部材310の中心軸CA(z軸)と出射面311との交点のz座標の値から、出射面311において最もy座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値である。すなわち、図18および図19Bに示されるように、ΔZは、y軸方向についての、出射面311におけるz座標の変化量である。実施の形態2の光束制御部材310では、ΔZは正の値である。
【0067】
また、上記式(1)および式(2)において、ΔZは、光束制御部材310の中心軸CA(z軸)と出射面311との交点のz座標の値から、出射面311において最もx座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値である。すなわち、図18および図19Aに示されるように、ΔZは、x軸方向についての、出射面311におけるz座標の変化量である。実施の形態2の光束制御部材310では、出射面311が鞍のような形状のため、ΔZは負の値である。前述の通り、光束制御部材310は、ΔZの値が最も小さくなるように3次元直交座標系に配置されるものとする(図18参照)。
【0068】
上記式(2)は、y=0の断面(xz平面)において、出射面311が曲率を有していることを意味する(図19A参照)。出射面が略シリンドリカル形状の光束制御部材では、ΔZ=0となる。したがって、上記式(2)を満たす光束制御部材310の出射面311の形状は、略シリンドリカル形状ではない。
【0069】
また、上記式(1)は、x=0の断面(yz平面)における出射面311の曲率と、y=0の断面(xz平面)における出射面123の曲率とが異なることを意味する(図19Aおよび図19Bを比較参照)。出射面が回転対称の光束制御部材では、ΔZ=ΔZとなる。したがって、上記式(2)を満たす光束制御部材310の出射面311の形状は、回転対称でもない。
【0070】
図18に示されるように、光束制御部材310の出射面311の形状は、鞍形状である。ここで「鞍形状」とは、1)xz平面に対して面対称であり、2)x軸方向およびy軸方向のいずれにおいても曲率を有し、3)x軸方向の曲率の曲率中心は出射面311に対してz軸の正の方向に位置するのに対し、y軸方向の曲率の曲率中心は出射面311に対してz軸の負の方向に位置する形状をいう。
【0071】
y=0の断面(xz平面)における出射面311の曲率半径をRとし、y≠0の断面(xz平面に平行な任意の平面)における出射面311の曲率半径をRとしたとき、RおよびRは、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。いずれの場合においても、発光装置300と被照射面との位置関係に応じて曲率半径R,Rをそれぞれ別個に調整することで、x軸方向およびy軸方向の配光をそれぞれ精密に制御することができる。
【0072】
[効果]
実施の形態2の発光装置300は、実施の形態1の発光装置100と同様に、x軸方向およびy軸方向の配光を制御して、被照射面を均一に照らすことができる。したがって、発光装置300を含む照明装置では、被照射面の照度分布をより均一にすることができる。
【0073】
(実施の形態3)
[発光装置の構成]
図22〜25は、本発明の実施の形態3の発光装置の構成を示す図である。図22は、実施の形態3の発光装置の斜視図である。図23Aは、実施の形態3の発光装置の正面図であり、図23Bは、実施の形態3の発光装置の背面図であり、図23Cは、実施の形態3の発光装置の側面図である。図24Aは、実施の形態3の発光装置の平面図であり、図24Bは、実施の形態3の発光装置の底面図である。図25は、図23Cに示されるA−A線の断面図である。なお、図4〜7に示される実施の形態1の発光装置100および図18〜21に示される実施の形態2の発光装置300と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0074】
図22〜25に示されるように、実施の形態3の発光装置400は、発光素子110、および光束制御部材410を有する。光束制御部材410は、その中心軸CAが発光素子110の光軸に合致するように配置されている。実施の形態1,2と同様に、以下の説明では、光束制御部材410が3次元直交座標系に配置されているものとする。
【0075】
図22および図25に示されるように、光束制御部材410は、発光素子110から出射された光を入射する入射面121と、入射面121から入射した光の一部を全反射する全反射面122と、入射面121から入射した光の一部および全反射面122で反射した光を出射する出射面411とを有する。実施の形態3の光束制御部材410は、出射面411の形状のみが実施の形態1の発光装置100および実施の形態2の発光装置300と異なる。そこで、図22〜25を参照して、出射面411の形状について説明する。
【0076】
実施の形態3の光束制御部材410では、出射面411は、互いに形状の異なる2つの出射面(第1出射面411aおよび第2出射面411b)を含む。第1出射面411aは、実施の形態2の光束制御部材310の出射面311の一部と同じ形状(鞍形状)である。したがって、第1出射面411aは、出射面311と同様に以下の式(1)および式(2)を満たしている。
ΔZ>ΔZ …(1)
ΔZ≠0 …(2)
一方、第2出射面411bは、光束制御部材410の中心軸CAを回転軸として母線を回転させて形成された円錐面の一部である。
【0077】
図22に示されるように、出射面411のうち、3次元直交座標系のy<0の空間に含まれる領域の一部または全部が第2出射面411bとなる。一方、出射面411のうち、3次元直交座標系のy≧0の空間に含まれる領域は、すべて第1出射面411aとなる。したがって、出射面411においてy座標の値が最も大きい点も、x座標の値が最も大きい点も第1出射面411a内に位置する。そして、前述の通り、第1出射面411aは上記の式(1)および式(2)を満たしていることから、出射面411全体としても、上記の式(1)および式(2)を満たしている。
【0078】
なお、光束制御部材410を平面視したとき、光束制御部材410の中心軸CAに対する第2出射面411bが存在する角度θ(図24A参照)は、0°<θ<180°の範囲内であれば特に限定されない。図24Aに示される例では、θ≒180°(ただしθ<180°)であるが、例えばθ=90°であってもよい。
【0079】
[効果]
実施の形態3の光束制御部材410は、第1出射面411aでは光をx軸方向およびy軸方向に広げるが、第2出射面411bでは光を集光させる。このため、実施の形態3の光束制御部材410は、出射面411に占める第2出射面411bの割合を制御することで、光の広配光化と集光とのバランスを調整することができる。したがって、光束制御部材410を含む照明装置では、被照射面の照度分布をより均一にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の発光装置および照明装置は、例えば、内照式看板や外照式看板、間接照明などに適用することができる。
【符号の説明】
【0081】
10 被照射面
20 発光装置
30 基板
40 明部
50 輝部
100,300,400 発光装置
110 発光素子
120,310,410 光束制御部材
121 入射面
121a 内天面
121b 内側面
122 全反射面
123,311,411 出射面
124 凹部
200 照明装置
210 基板
220,220a,220b 被照射面
230 天板
240 反射面
411a 第1出射面
411b 第2出射面
CA 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材であって、
前記発光素子から出射された光を入射する入射面と、
前記入射面から入射した光の一部を全反射する全反射面と、
前記入射面から入射した光の一部および前記全反射面で反射した光を出射する出射面と、を有し、
前記入射面は、前記発光素子と対向する位置に、前記光束制御部材の中心軸と交わるように形成され、
前記出射面は、前記入射面の反対側の位置に、前記光束制御部材の中心軸と交わるように形成され、
前記全反射面は、前記光束制御部材の中心軸を取り囲み、かつ前記入射面側から前記出射面側に向かって、漸次、直径が拡大するように形成され、
前記出射面は、前記発光素子の発光中心の位置が原点となり、前記光束制御部材の中心軸がz軸と一致し、かつ前記発光素子の発光中心から前記出射面に向かう方向がz軸の正方向となるように、前記光束制御部材を3次元直交座標系に配置したときに、以下の式(1)および式(2)を満たす、
光束制御部材。
ΔZ>ΔZ …(1)
ΔZ≠0 …(2)
ただし、ΔZは、前記光束制御部材の中心軸と前記出射面との交点のz座標の値から、前記出射面において最もy座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値であり、ΔZは、前記光束制御部材の中心軸と前記出射面との交点のz座標の値から、前記出射面において最もx座標の値が大きい点のz座標の値を引いた値であり、前記光束制御部材は、ΔZの値が最も小さくなるように3次元直交座標系に配置されるものとする。
【請求項2】
前記出射面は、前記3次元直交座標系のxz平面上に稜線を有し、
前記出射面は、前記3次元直交座標系のxz平面に平行な任意の断面において、曲率を有し、かつx=0における前記出射面の曲率半径をRとし、x≠0の任意の点における前記出射面の曲率半径をRとしたとき、R=Rを満たす、
請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項3】
前記出射面は、前記3次元直交座標系において、y=0であるxz平面に平行な断面における前記出射面の曲率中心Oの座標を(x,y,z)とし、y≠0であるxz平面に平行な断面における前記出射面の曲率中心Oの座標を(x,y,z)としたとき、x=x=0、かつz=zを満たす、請求項2に記載の光束制御部材。
【請求項4】
前記出射面は、前記3次元直交座標系において、y=0であるxz平面に平行な断面における前記出射面の曲率中心Oの座標を(x,y,z)とし、y≠0であるxz平面に平行な断面における前記出射面の曲率中心Oの座標を(x,y,z)としたとき、x=x=0、かつz≠zを満たす、請求項2に記載の光束制御部材。
【請求項5】
前記ΔZおよび前記ΔZは、いずれも正の値である、請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項6】
前記ΔZは、正の値であり、
前記ΔZは、負の値である、
請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項7】
前記出射面は、前記3次元直交座標系のy<0の空間において、前記光束制御部材の中心軸を回転軸として母線を回転させて形成された円錐面の一部を含む、請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の光束制御部材と、発光素子とを有し、
前記光束制御部材は、前記光束制御部材の中心軸が前記発光素子の光軸と合致するように配置されている、発光装置。
【請求項9】
請求項8に記載の発光装置と、
前記発光装置からの光を照射される平面状の被照射面と、を有し、
前記発光装置は、前記3次元直交座標系のx軸が前記被照射面に対して平行になるように配置されている、
照明装置。
【請求項10】
複数の前記発光装置が、前記被照射面と平行な直線上に一列に配置されている、請求項9に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図3】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−110088(P2013−110088A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−63533(P2012−63533)
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【出願人】(000208765)株式会社エンプラス (403)
【Fターム(参考)】