説明

光架橋性材料

【課題】液晶の配向層、非構造化及び構造化光学素子及び多層系の調製のために有用なジアミン化合物を提供する。
【解決手段】6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート及びビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(アミノベンジル)マロネートに代表される特定の構造を有するジアミン化合物。このような化合物が、例えば配向層に使用される場合、光安定的な、改善されたVHRを持つ垂直に整列する材料を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(Ia)及び(Ib)により表わされるジアミン化合物に関し、また、一般式(Ia)及び(Ib)により表わされるジアミン化合物及び場合により1つ以上の追加の他のジアミンと、1つ以上のテトラカルボン酸無水物との反応により得られるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル又はポリイミド(及びこれらの任意の混合物)の部類からのオリゴマー及びポリマーに、並びに液晶の配向層、非構造化及び構造化光学素子及び多層系の調製のためのこれらのジアミン化合物、オリゴマー及びポリマーの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレー(LCD)は、高度な可視化装置においてますます主流となってきている。LCDは、画像品質(高い輝度、高い解像度、カラー及びグレースケール能力)、電力消費、並びに寸法及び重量(フラットパネル・ディスプレー)に関して好ましい特性を提供する。市販のLCDの使用が、例えば自動車用及び電気通信用機器、並びにノート型、デスクトップ型コンピュータのモニター、テレビ受像器などにおいて普及してきた。現在、テレビ用途でのLCDの必要性が急速に増大している。最近開発されたLCDモードは、速い応答時間、広い視野角及び高い輝度を達成するのに、高い可能性を有する。新しく開発された他のLCDモードのうち、MVA(マルチドメイン垂直整列)モードが、現代のテレビ用途での使用に最も有望であると思われる。
【0003】
MVAモードでは、液晶分子は、通常、基材の表面に対してほぼ垂直に整列する。基板の表面の突出部(又は他の整列区分)を使用することにより、液晶分子は単一のセルの中で2つ以上の方向に局所的にプレチルトされ、ドメインを異なる方向に切り替え可能にする。このマルチドメイン構成は、あらゆる方向で160°までの広い視野角、短い応答時間(20ミリ秒未満)、高いコントラスト比(700:1まで)及び高い明度を有する、極めて良好なディスプレー性能を示す。
【0004】
しかし、突出部のみを使用することにより、単一の画素内にドメイン空間を明確に画定することが困難である。したがって、MVAモードは、上部及び下部の両方の基材に対する形状効果、並びに電場効果を確実にする追加の製造工程が必要となり、それ故、全体として複雑な製造手順となる。
【0005】
この技術的難問を回避するために、整列層が利用可能なことが望ましく、これはそれぞれの画素ドメイン内に予め画定された整列方向を直接もたらし、基材の垂直軸に対して、良好に制御可能な軸外し角を有する。
【0006】
液晶材料のための配向層の調製方法は、当業者によく知られている。しかし、例えばポリイミドのような慣用的に使用される一軸摩擦ポリマー配向層は、摩擦過程の間の塵の形成及び付着、同時に薄膜トランジスタの部分的な破損のような一連の欠点を有する。ブラシがけによるひっかき傷はこの技術に関連する別の問題であり、これは、画素が例えばミクロディスプレー用途において、10ミクロンのオーダー、又はさらに小さい場合に、特に明白である。画面表示された情報を可視化するために必要である強力な光学的拡大のため、ひっかき傷は容易に目に見えるようになり、また、コントラストレベルの低下の原因でもある。更に、摩擦プロセスは構造化層の製造を可能にしない。
【0007】
偏光による照射で配向方向が誘導される、配向層を得る製造手順は、摩擦プロセスに固有の問題に直面しない。照射技術によって、異なる配向を有する領域を作り出し、したがって、例えばJpn. J. Appl. Phys., 31 (1992), 2155-64 (Schadt et al)に記載されている配向層を構造化することも更に可能である。
【0008】
直線状光重合性整列(LPP)技術を使用して、4ドメイン垂直整列ネマチック(VAN)LCDを実現する可能性が、数年前に実証された(K. Schmitt, M. Schadt; Proceedings of EuroDisplay 99, 6-9 September, 1999)。4ドメインVAN−LCDは、優れたオフ状態角明度性能を示す。
【0009】
現代のテレビ用途で満たされる現行のディスプレー性能要件の他に、好適なLPP材料の使用も、例えばTFT(薄膜トランジスタ)との適合性に関して、特定の光学及び電気光学特性を達成するための必要性によって更に導かれる。材料の他の重要な特性も考慮されなければならず、すなわち、材料の分子特性に直接的に関係し、かつ左右される、重要なパラメータである。そのような特性の主なものは以下である。
・高い電圧保持比(VHR)、すなわち、>90%のVHR(80℃で測定)
・光及び熱に対する誘導されたプレチルト角の高い安定性
・低い整列エネルギープロフィール(短い照射時間及び/又は低い照射エネルギー)
【0010】
薄膜トランジスタ型のLCDの場合、特定の量の電荷が非常に短い時間の間に画素の電極に適用され、続いて液晶の抵抗によって流出してはならない。その電荷を保持する能力、したがって、液晶全体の電圧の低下をとどめる能力は、いわゆる、「電圧保持比」(VHR)により定量化される。それは、1フレーム同期内で画素におけるRMS電圧(二乗平均平方根電圧)と適用される電圧の初期値との比率である。
【0011】
改善された電圧保持比(VHR)を持つ配向層用の光反応性材料は、WO−A−99/49360、US6,066,696に対応するJP−A−10−195296、US6,027,772に対応するJP−A−10−232400、WO−A−99/15576及びWO−A−99/51662に記載されている。WO−A−99/49360、JP−A−10−195296及びJP−A−10−232400において、光反応性ポリマー及びポリイミドを含有する、ポリマー化合物のブレンドが記載されている。
【0012】
WO−A−99/15576及びWO−A−99/51662において、その側鎖に光反応性シアナメート基を組み込んでいるポリイミドが記載されている。WO−A−99/15576は、例えば、側鎖として特定の光架橋性基を含有し、かつ典型的なモノマー単位が6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートである、光活性ポリマーを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記の引用参考文献において、上記の重要なパラメータを達成するために、最初にポリアミック酸/ポリイミド主鎖(すなわち、分子極性をもたらす)を、次にケイ皮酸残基のような光反応性基が組み込まれた側鎖を組み合わせた分子構造が、〔例えばTN(ねじれネマチック)装置で使用されるような、僅かなプレチルト角しか必要としない〕平面配向の一般的な概念に適切であることが、一般的に実証された。しかし、主にTN用途のために開発されたこれらの種類の分子構造は、MVA用途に直接利用することができない。下記で提供される比較例では、TNモードで高い電圧保持比を提供する分子構造が、垂直整列を誘導するために、例えば周辺アルキル鎖の長さを単に増やすことによって僅かに変性される場合、VHR値の急激な低下が観察されることが判る。これは、MVAモードの場合では、(TNモードの場合では十分である)分子極性ばかりでなく、他の分子パラメータも考慮しなければならないことを示している。驚くべきことに、分子極性に加えて、LPP材料の分子構造それ自体も、必要とされる高い電圧保持比、MVAモードに必要な調整可能なプレチルト角、光及び熱に対するその安定性のような、最適化された特性を有するMVA材料を得るために主要な役割を果たすことが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0014】
したがって、本発明の最初の好ましい実施態様は、一般式(Ia)及び(Ib)のうちの1つにより表わされるジアミン化合物、並びにこれらのジアミン化合物を含む整列層/材料に関し、
【0015】
【化1】

【0016】
式中、
A、Bは、それぞれ独立して、原子5若しくは6個の単環式環、原子5若しくは6個の2つの隣接する単環式環、原子8、9若しくは10個の二環式の環系、又は原子13若しくは14個の三環式の環系から選択される、炭素環式又は複素環式の芳香族基を表わす。そのような炭素環式又は複素環式の芳香族基には、ピリミジン−ジイル、ピリジン−ジイル、チオフェニレン、フラニレン、フェナントリレン、ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンが含まれるが、これらに限定されない。炭素環式又は複素環式の芳香族基は、非置換であることができるか、或いはハロゲン原子により、ヒドロキシ基により、及び/又はニトロ、シアノ若しくはカルボキシ基のような極性基により、及び/又は非置換か、メチル、フッ素及び/若しくは塩素により一置換又は多置換されている、炭素原子1〜30個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により、一置換又は多置換されていることができ、ここで、1つ以上の、好ましくは隣接していない、−CH2−基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基によるか、芳香族若しくは脂環式の基により代えられていてもよく、ここで、
1は、水素原子又は低級アルキルを表わすが;
但し、酸素原子は互いに直接結合していない。
炭素環式又は複素環式の芳香族基は、また、炭素原子1〜20個を有し、好ましくは炭素原子1〜10個を有する、アクリロイルオキシ、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルオキソカルボニルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及び/又はアリルオキシにより、独立して置換されていることができる。
特にBは、好ましくは1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,7−フェナントレン又は2,7−若しくは2,6−ナフタレンから選択され、これは上記で概説されているように置換されていてもよい。例えば隣接基S1及びD/Fとの結合点により、単位Bは、延長された準線形の形態及び長い分子軸を提供する。
Dは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ若しくはカルボキシのような極性基、−CF3、シラン基、シロキサン基、又は炭素原子1〜40個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基(これは非置換であるか、シアノ、フッ素若しくは塩素により一置換されているか、又はフッ素及び/若しくは塩素により多置換されているか、又は、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−、CH2=C(CH3)−O−のような重合性基により置換されている)であり、ここで、
1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、独立して、好ましくは−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、又は−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基により代えられていてもよく、ここでR1は、水素原子又は低級アルキルを表わす。
Eは、酸素原子、硫黄原子、−C(R2)R3−又は−NR4−を表わし、ここで、
2又はR3は、水素であるか、又は炭素原子1〜24個を有する、非置換か、シアノ、フッ素若しくは塩素で一置換されている、又はフッ素及び/若しくは塩素で多置換されている環状、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基であり、ここで1つ以上の隣接していない−CH2−基は、独立して、好ましくは−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−Si(CH32−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基により代えられていてもよく、ここで、
1は、水素原子又は低級アルキルを表わすが;
但し、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、水素ではなく;そして
4は、水素原子又は低級アルキルを表わす。
1、S2は、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は非置換か、シアノ基により及び/若しくはハロゲン原子により一置換若しくは多置換されている、炭素原子1〜24個を有する、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して、一般式(II)により表わされている基により代えられていてもよく、
【0017】
【化2】

【0018】
式中、
1、C2は、それぞれ独立して、非芳香族、芳香族、場合により置換されている炭素環式又は複素環式基を表わし、好ましくは、基S1及び/又はS2が長分子軸を有するように、架橋基Z1及びZ2を介して反対の位置で互いに結合しており、
1、Z2は、それぞれ独立して、好ましくは−CH(OH)−、−O−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−O−CO−O−、−N=N−、又は単結合から選択される架橋基を表わし;そして
1、a2は、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、a1+a2≦4である。
Fは、好ましくは式(III)から選択される、炭素原子1〜40個を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式のジアミノ基を表わし、
【0019】
【化3】

【0020】
式中、
Sp1、Sp2は、それぞれ独立して、炭素原子1〜20個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで、1つ以上の、好ましくは隣接していないC原子はヘテロ原子により代えられていてもよく、1つ以上の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合により、又は炭素−炭素三重結合により代えられていることが場合により可能であり;
5、R6は、それぞれ独立して、水素原子又は低級アルキルを表わし;
1、k2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;
1、X2は、それぞれ独立して、好ましくは−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CH(OH)−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−若しくは−C≡C−から選択される結合基、又は単結合を表わし;
1、t2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;
3、C4は、それぞれ独立して、非芳香族、芳香族、場合により置換されている炭素環式又は複素環式基を表わし、好ましくは、長分子軸の形状に寄与するように、架橋基Z3及びZ4を介して反対の位置で互いに結合しており、
3は、好ましくは−CH(OH)−、−CH(CH3)−、−C(CH32−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−O−CO−O−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−N=N−から選択される架橋基、又は単結合を表わし;
4は、Z3の意味のうちの1つを有するか、又は炭素原子1〜20個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、ヘテロ原子により、及び/若しくは上記で定義された基Z3により、代えられていてもよく、並びに/又は1つ以上の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合、若しくは炭素−炭素三重結合により代えられていることが場合により可能であり;そして
3、a4は、独立して、0〜3の整数であり、a3+a4≦4である。
Fは、式(Ia)では基S2に、又は式(Ib)では基Bに、基Sp1及び/又は基C3及び/又は基Z4及び/又は基C4及び/又は基Sp2を介して、結合しているが、
但し、k1、k2、a3及びa4のうちの少なくとも1つは、0と等しくない。
X及びYは、それぞれ独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、炭素原子1〜12個を有する、場合によりフッ素で置換されているアルキルを表わし、ここで、場合により1つ以上の隣接していない−CH2−基は、基Z1により代えられており、そして、
nは、1、2、3又は4である。
【0021】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「低級アルキル」は、それ自体又は「低級アルコキシ」などのように組み合わされる場合、好ましくは、炭素原子1〜6個、好ましくは1〜3個を有する、直鎖状及び分岐鎖状の飽和炭化水素基を示す。メチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基が特に好ましい。「低級アルコキシ」の場合、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びイソプロポキシ基が特に好ましい。
【0022】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「脂環式」は、好ましくは、炭素原子3〜30個の、場合により置換されている、非芳香族の炭素環式又は複素環式環系を示し、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、デカリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピロリジン、ピペリジン又はコレステロールのようなステロイド骨格である。
【0023】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「芳香族」は、好ましくは、環原子5、6、10又は14個を組み込む、場合により置換されている、炭素環式及び複素環式の芳香族基を示し、例えば、フラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ナフタレン、フェナントレン、ビフェニレン又はテトラリン単位である。
【0024】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「フェニレン」は、好ましくは、1,2−、1,3−又は1,4−フェニレン基を示し、これは場合により置換されている。フェニレン基は、1,3−又は1,4−フェニレン基であることが好ましい。1,4−フェニレン基が特に好ましい。
【0025】
用語「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨード置換基、好ましくはクロロ又はフルオロ置換基を示す。
【0026】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「極性基」は、主に、ニトロ、シアノ又はカルボキシ基のような基を示す。
【0027】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「ヘテロ原子」は、主に、酸素、硫黄及び窒素、好ましくは酸素及び硫黄を示し、後者の場合では好ましくは−NH−の形態である。
【0028】
本発明の文脈で使用されるとき、用語「場合により置換されている」は、主に、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲンにより、又は上記で定義された極性基により、置換されていることを意味する。
【0029】
用語「ジアミン」又は「ジアミン化合物」は、少なくとも2つのアミノ基を有する、すなわち、また3つ以上のアミノ基を有していてもよい、化学構造を指定すると理解するべきである。少なくとも2つのアミノ基は、好ましくは、例えば下記でより詳細に述べられる無水物と反応することができる。
【0030】
直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル、アルキレン、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ基に関して、一部又は幾つかの−CH2−基は、例えばヘテロ原子により代えられていてもよいが、また他の基によって代えられていてもよいことが、繰り返し指摘される。そのような場合、一般に、そのような置換基は互いに直接結合していないことが好ましい。あるいは、ヘテロ原子、特に酸素原子は互いに直接結合していないことが好ましい。
【0031】
残基Fに結合している幾つかの側鎖(すなわち、n>1)を有する可能性に関して、側鎖〔すなわち、基Fのない構造(Ia)及び(Ib)〕は、基F内の1つの原子配置で基Fに結合することができる、例えば、基F内の単一の炭素原子に結合している2又は3つの側鎖であることができるか、又は基F内の異なる原子配置で基Fに結合することができる、例えば、基F内の隣接する原子配置であるが、更に離れているものにも結合することができることが、記述されなければならない。
【0032】
本発明の別の好ましい実施態様は、先行の定義のいずれかを参照し、かつこれらのジアミン化合物を含む整列材料を参照すると、一般式(Ia)又は(Ib)のうちの1つにより表わされるジアミン化合物に関し、ここで、
A、Bは、それぞれ独立して、フェナントレン、ビフェニレン、ナフチレン又はフェニレンを表わし、これは、非置換であるか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基により、及び/若しくはニトロ、シアノ、カルボキシ基のような極性基により、及び/若しくはアクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ、アリル、アリルオキシにより、及び/若しくは炭素原子1〜20個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基(これは非置換であるか、フッ素及び/若しくは塩素により一置換又は多置換されている)により、一置換又は多置換されており、ここで1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、独立して、好ましくは−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−から選択される基により代えられていてもよい。
Dは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−CF3、−Si(CH33、−Si(CH32−O−Si(CH33又は炭素原子1〜30個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基(これは非置換であるか、フッ素若しくは塩素、又はアクリルオキシ、メタクリルオキシにより一置換されているか、又はフッ素、塩素により多置換されている)を表わし、ここで、1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基により代えられていてもよく、ここで、
1は、水素原子又は低級アルキルを表わし;そして
Eは、酸素原子又は−N(H)−基を表わす。
1、S2は、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は炭素原子1〜24個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して、式(II)により表わされる基により代えられていてもよく、ここで、
1、C2は、以下:
【0033】
【化4】

【0034】
(ここで、
【0035】
【化5】

【0036】
は、C1及びC2と隣接基との接続結合を示し;
Lは、−CH3、−COCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり;
1は、0〜4の整数であり;
2は、0〜3の整数であり:
3は、0〜2の整数である)
から選択され;
1、Z2は、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表わし;
但し、ヘテロ原子は互いに直接結合しておらず、そして
1、a2は、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、a1+a2≦4である。
Fは、好ましくは式(III)から選択される、炭素原子1〜40個を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式のジアミノ基を表わし、ここで、
1、k2は、0又は1であり、
1、t2は、0であり、
5、R6は、同一であり、水素原子、メチル、エチル又はイソプロピル基を表わし;
3、C4は、互いに独立して、以下:
【0037】
【化6】

【0038】
(ここで、
【0039】
【化7】

【0040】
は、C3及びC4と隣接基との接続結合を示し;
Lは、−CH3、−COCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり;
1は、0〜4の整数であり;
2は、0〜3の整数であり:
3は、0〜2の整数である)
から選択され;
3は、−CH(OH)−、−CH(CH3)−、−C(CH32−、−CO−、−COO−、−COCF2−、−CF2CO−から選択される基、又は単結合を表わし;
4は、Z3の意味のうちの1つを有するか、又は炭素原子1〜16個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、酸素原子により代えられていてもよく、及び/又は1つ以上の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合、若しくは炭素−炭素三重結合により代えられていることが場合により可能であり;そして
3、a4は、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、a3+a4≦3である。
Fは、式(Ia)ではS2に、又は式(Ib)ではBに、基Sp1及び/又は基C3及び/又は基Z4及び/又は基C4及び/又は基Sp2を介して、結合しているが、
但し、k1、k2、a3及びa4のうちの少なくとも1つは、0と等しくない。
X、Yは、水素原子であり、そして
nは、1、2又は3である。
【0041】
本発明の別の好ましい実施態様は、先行の定義のいずれかを参照し、かつこれらのジアミン化合物を含む整列材料を参照すると、一般式(Ia)又は(Ib)のうちの1つにより表わされるジアミン化合物に関し、ここで、
A、Bは、それぞれ独立して、ビフェニレン、ナフチレン又はフェニレン基を表わし、これは非置換であるか、或いはハロゲン原子、ヒドロキシ基により、及び/又はアクリロイルオキシ及び/若しくはメタクリロイルオキシ基により、及び/又は炭素原子1〜20個を有する、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、及び/若しくはアルキルオキシカルボニル基により、一置換又は多置換されている。
Dは、水素原子、ハロゲン原子、−CF3、−Si(CH33、−Si(CH32−O−Si(CH33、又は好ましくは式(IV):
【0042】
【化8】

【0043】
(式中、
1は、水素、ハロゲン、シラン基又はCH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−若しくはCH2=C(CH3)−O−のような重合性基を表わし;
Sp3は、フッ素及び/若しくは塩素により一置換又は多置換されている、炭素原子1〜30個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基を表わし、ここで、炭化水素鎖に存在する、場合により1つ以上の、好ましくは隣接していない−CH2−基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される1つ以上の基により代えられていてもよく、ここで、
1は、水素原子又は低級アルキルを表わすが;
但し、酸素原子は互いに直接結合しておらず;
特に好ましいSp3基は、フッ素により一置換又は多置換されていてもよい、C1〜C20アルキル、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20アルコキシカルボニル、C1〜C20アルキルカルボニル又はC1〜C20アルキルカルボニルオキシ基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、テルデカノイル、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、デカノイルオキシ、ウンデカノイルオキシ、ドデカノイルオキシ、テルデカノイルオキシなどであり;そして
3は、X1の意味のうちの1つを有する)
から選択される、炭素原子1〜20個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基を表わす。
Eは、酸素原子又は−N(H)−基を表わす。
1、S2は、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は炭素原子1〜14個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して、式(II)により表わされる基により代えられていてもよく、ここで、
1、C2は、それぞれ独立して、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン又は4,4’−ビフェニレン基を表わし;
1、Z2は、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表わし;そして
1、a2は、独立して、0又は1である。
Fは、式(III)により表わされる、炭素原子1〜40個を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式のジアミノ基を表わし、好ましくは以下の構造群:アニリン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンジジン、ジアミノフルオレン又はこれらの誘導体から作製されるか、又は選択されるが、但し、2つのアミノ基を担持しない提示された化合物は、少なくとも1つの追加のアミノ基を伴う誘導体として考慮され、より好ましくは、以下の市販のアミノ化合物:
4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジヨード安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸、
4−アミノ−3−メチル安息香酸、4−アミノ−2−クロロ安息香酸、4−アミノサリチル酸、4−アミノ安息香酸、
4−アミノフタル酸、1−(4−アミノフェニル)エタノール、4−アミノベンジルアルコール、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、
4−アミノフェニルエチルカルビノール、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸、
4−アミノ−3,5−ジニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、
4−アミノベンジルアルコール塩酸塩、4−アミノ安息香酸塩酸塩、パラローザニリン基,4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸、
4−(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)アニリン、ピペラジン−p−アミノ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジブロモ安息香酸、イソニコチン酸ヒドラジド p−アミノサリチル酸塩、4−アミノ−3,5−ジヨードサリチル酸、4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、2−[2−(4−アミノフェニル)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−2−ニトロ安息香酸、2,4−ジアミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、
[3,5−3h]−4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、
L−(+)−スレオ−2−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、
L−(+)−スレオ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、
エチル 2−(4−アミノフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、
エチル 2−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、
エチル 2−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、
3,4−ジアミノベンジルアルコール二塩酸塩、4−アミノナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−アミノ−3−クロロ−5−メチル安息香酸、4−アミノ−2,6−ジメチル安息香酸、4−アミノ−3−フルオロ安息香酸、4−アミノ−5−ブロモ−2−メトキシベンゼンカルボン酸、2,7−ジアミノフルオレン、
4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジアミノベンジジン、
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、
o−トリジン、3,3’−ジニトロベンジジン、2−ニトロベンジジン、
3,3’−ジヒドロキシベンジジン、o−トリジン スルホン、ベンジジン、
3,3’−ジクロロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、
ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノ−1,1−ビナフチル、
4,4’−ジアミノジフェニル−3,3’−ジグリコール酸、ジヒドロエチジウム,
o−ジアニシジン、2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン、
3−メトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン(ジフェニル−d6),
2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン、
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ジクロロ[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,9−ジアミノ−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン、3,3’−トリジン−5−スルホン酸、
3,3’−ジクロロベンジジン−d6,テトラメチルベンジジン、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−吉草酸、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
テトラブロモメチレンジアニリン、2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、
2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン、
ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン、
3−[3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−5−(トリフルオロメチル)アニリン、1,5−ジアミノナフタレン
又はこれらの誘導体から作製されるか、又は選択され、但し、この場合もやはり、2つのアミノ基を担持しない提示された化合物は、少なくとも1つの追加のアミノ基を伴う誘導体として考慮され、そして
nは1又は2である。
【0044】
本発明の文脈において最も好ましいジアミン化合物は、先行の定義のいずれかを参照し、かつこれらのジアミン化合物を含む整列材料を参照すると、一般式(Ia)又は(Ib)のうちの1つにより表わされ、ここで、
A、Bは、それぞれ独立して、炭素原子1〜10個を有する、非置換か、又はハロゲン原子により、及び/又はアクリロイルオキシ若しくはメタクリロイルオキシにより、及び/又はアルコキシ、アルキルカルボニルオキシ若しくはアルキルオキシカルボニル基により、一置換又は多置換されている、1,4−フェニレンを表わす。
Dは、フッ素、−Si(CH33、−Si(CH32−O−Si(CH33、又は好ましくは式(IV)から選択される、炭素原子1〜16個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基を表わし、ここで、
1は、水素又はフッ素を表し;そして
Sp3は、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C12アルキルカルボニル又はC1〜C12アルキルカルボニルオキシ基を表わし、これはフッ素により一置換又は多置換されていてもよい。
Eは、酸素原子を表わす。
1、S2は、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は炭素原子1〜12個を有する直鎖状アルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して、式(II)の基により代えられていてもよく、ここで、
1、C2は、それぞれ独立して、1,4−フェニレンを表わし;
1、Z2は、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表わし;
1、aは、それぞれ独立して、0又は1を表わし;そして
nは、1である。
【0045】
本発明の別の好ましい実施態様は、一般式(Ia)及び(Ib)により表わされるジアミン化合物に関し、これは続く製造プロセスにそのままで又は1つ以上の追加の別のジアミンと組み合わせて使用してもよい。
【0046】
追加の他のジアミンの好ましい例は、
エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、
1,5−ペンチレンジアミン、1,6−へキシレンジアミン、1,7−ヘプチレンジアミン、
1,8−オクチレンジアミン、1,9−ノニレンジアミン、1,10−デシレンジアミン、
1,11−ウンデシレンジアミン、1,12−ドデシレンジアミン、α,α’−ジアミノ−m−キシレン、
α.α’−ジアミノ−p−キシレン、(5−アミノ−2,2,4−トリメチルシクロペンチル)メチルアミン、
1,2−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、
1,3−ビス(メチルアミノ)シクロヘキサン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、
3,5−ジアミノ安息香酸メチルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸ヘキシルエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸ドデシルエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸イソプロピルエステル、4,4’−メチレンジアニリン、
4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビベンジル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,7−ジアミノフルオレン、
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、
2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、
4,4’−(1,4−フェニレンイソプロピリジン)ビスアニリン、
4,4’−(1,3−フェニレンイソプロピリジン)ビスアニリン、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス[3−アミノ−4−メチルフェニル]ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、
4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、および
4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−2,3,5,6,2’,3’,5’,6’−オクタフルオロビフェニル、
並びにUS6,340,506、WO00/59966及びWO01/53384に開示されているジアミンであり、これらは全て参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0047】
本発明の更に好ましい実施態様は、一般式(Ia)及び(Ib)により表わされる少なくとも1つのジアミン化合物及び場合により1つ以上の追加の他のジアミン(例えば上記て与えられたもの)と、一般式(V):
【0048】
【化9】

【0049】
〔式中、
Tは、四価有機基を表わす〕
で示される1つ以上のテトラカルボン酸無水物との反応により得られる、又は得ることができるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル又はポリイミド(及びこれらの任意の混合物)の部類からのポリマー材料又はオリゴマー材料に関する。
【0050】
四価有機基Tは、好ましくは、脂肪族、脂環式又は芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導される。
【0051】
脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物の好ましい例は、
1,1,4,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、
エチレンマレイン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペタンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
3,5,6−トリカルボキシノルボルニル酢酸二無水物、
2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、
rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン2’,5’−ジオン)、
4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
1,8−ジメチルビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物
などである。
【0052】
芳香族テトラカルボン酸二無水物の好ましい例は、
ピロメリト酸二無水物、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−オキシジフタル酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
エチレングリコールビス(トリメリト酸)二無水物、
4,4’−(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(1,3−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、
4,4’−オキシジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−メチレンジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
などである。
【0053】
より好ましくは、四価有機基Tを形成するのに使用されるテトラカルボン酸二無水物は、下記から選択される:
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペタンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物 および
ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物。
【0054】
本発明の好ましいポリアミック酸、ポリアミック酸エステル又はポリイミド(及びコレラの任意の混合物)は、可視光線、UV光線又はレーザー光線に曝されると光異性化及び/又は光二量体化されうる光反応性基を側鎖として含むものに関する。少なくとも30%の反復単位が光反応性基を有する側鎖を含むことが、好ましい。
【0055】
好ましくは、光反応性基は光環化、特に〔2+2〕光環化を受けることができる。
【0056】
好ましくは、光反応性基は、可視及び/又はUV光線に、特に直線偏光UV光線に感受性がある。
【0057】
本発明の側鎖ポリマー又はオリゴマーは、ホモポリマーの形態、並びにコポリマーの形態で存在することができる。用語「コポリマー」は、特に統計コポリマーを意味することを理解するべきである。
【0058】
本発明のジアミン化合物は、当業者に知られている方法を使用して調製してもよい。
【0059】
本発明のポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドは、Plast. Eng. 36 (1996), (Polyimides, fundamentals and applications), Marcel Dekker, Inc.で記載されているような、既知の方法に沿って調製してもよい。
【0060】
例えば、ポリアミック酸の調製のための重縮合反応は、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はN,N−ジメチルホルムアミドのような、極性で非プロトン性の有機溶媒中の溶液中で実施される。ほとんどの場合、等モル量の二無水物及びジアミンが使用され、すなわち、無水基1つあたり1つのアミノ基が使用される。ポリマー又はオリゴマーの分子量を安定化することが望ましい場合、その目的のために、2つの成分のうちの1つの過剰量若しくは理論量未満を加えること、又はジカルボン酸一無水物の形態若しくはモノアミンの形態の単官能化合物を加えること、のいずれかが可能である。そのような単官能化合物の例は、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、アニリンなどである。好ましくは、反応は100℃未満の温度で実施される。
【0061】
ポリイミドを形成するポリアミック酸の環化は、加熱により、すなわち水の除去を伴う縮合により、又は好適な試薬を使用する他のイミド化により、実施することができる。純粋に熱的に実施される場合、ポリアミック酸のイミド化反応は必ずしも完了するとは限らず、すなわち得られるポリイミドは、依然として、ポリアミック酸の部分を含有することがある。一般にイミド化反応は、60〜250℃の温度、好ましくは200℃未満の温度で実施される。イミド化を低温で達成するために、水の除去を促進する追加的な試薬を反応混合物に加える。そのような試薬は、例えば、酢酸無水物、プロピオン酸無水物、フタル酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物のような酸無水物、又はトリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ルチジン、コリジンなどのような第三級アミンからなる混合物である。水の除去を促進する上記の追加的な試薬の量は、好ましくは、縮合されるポリアミンの当量あたり少なくとも4当量の酸無水物及び2当量のアミンである。
【0062】
イミド化反応は、支持体への適用の前又は後で実施することができる。
【0063】
本発明のポリアミック酸及びポリイミドは、好ましくは0.05〜10dL/gの範囲、より好ましくは0.05〜5dL/gの範囲の固有粘度を有する。本明細書において、固有粘度(ηinh=Inηrel/C)は、30℃で粘度を評価するため、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを使用して、0.5g/100ml溶液の濃度でポリマー又はオリゴマーを含有する溶液を測定することによって決定する。
【0064】
本発明のポリアミック酸鎖又はポリイミド鎖は、好ましくは2〜2000の反復単位、特に3〜200の反復単位を含有する。
【0065】
シラン含有化合物及びエポキシ含有架橋剤のような添加剤を、基材へのポリマー又はオリゴマーの付着を改善するために、本発明のポリマー又はオリゴマーに加えてもよい。
【0066】
適切なシラン含有化合物は、Plast. Eng. 36 (1996), (Polyimides, fundamentals and applications), Marcel Dekker, Inc.に記載されている。
【0067】
適切なエポキシ含有架橋剤には、4,4’−メチレン−ビス−(N,N−ジグリシジルアニリン)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸1,2,4,5−N,N’−ジグリシジルジイミド、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルシクロヘキシルアミンなどが含まれる。
【0068】
1つ以上の光増感剤、及び/又は1つ以上の光ラジカル発生剤、及び/又は1つ以上のカチオン性光開始剤のような追加の添加剤もまた、本発明のポリマー又はオリゴマーに添加してもよい。
【0069】
適切な光活性添加剤には、2,2−ジメトキシフェニルエタノン、ジフェニルメタノンとN,N−ジメチルベンゼンアミン又はエチル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートとの混合物、キサントン、チオキサントン、lrgacure(登録商標)184、369、500、651及び907(Ciba)、ミヒラーケトン、トリアリールスルホニウム塩などが含まれる。
【0070】
本発明のポリマー又はオリゴマーは、ポリマー又はオリゴマー層が添加される用途に応じて、単独で、又は他のポリマー、オリゴマー、モノマー、光活性ポリマー、光活性オリゴマー及び/又は光活性モノマーと組み合わせて、ポリマー層又はオリゴマー層の形態で使用してもよい。したがって、ポリマー又はオリゴマーの組成を変えることによって、誘導されるプレチルト角、良好な表面濡れ、高い電圧保持比、定着比エネルギーなどのような、特定及び所望の特性を制御することが可能であることが理解される。
【0071】
ポリマー又はオリゴマー層は、本発明のポリマー又はオリゴマーから容易に調製することができ、本発明の更なる実施態様は、本発明のポリマー又はオリゴマーを架橋形態で含むポリマー又はオリゴマー層に関する。
【0072】
ポリマー又はオリゴマー層は、好ましくは、本発明の1つ以上のポリマー又はオリゴマーを支持体に適用し、必要であれば任意のイミド化工程の後、ポリマー若しくはオリゴマー又はポリマー混合物若しくはオリゴマー混合物を直線偏光の照射により架橋することによって、調製される。直線偏光の照射の方向を制御することによって、ポリマー又はオリゴマー層内の配向の方向及び傾斜角を変えることが可能である。ポリマー又はオリゴマー層の特定の領域を選択的に照射することによって、層の極めて特定の領域を整列させること、及び画定された傾斜角を持つ層を提供することが可能である。誘導された配向及び傾斜角は、架橋のプロセスによってポリマー又はオリゴマー層中に保持される。
【0073】
本発明のポリマー又はオリゴマー層(ポリマーゲル、ポリマー網状構造、ポリマー膜などの形態)は液晶の配向層として使用することもでき、本発明の更に好ましい実施態様は、本発明の1つ以上のポリマー又はオリゴマーを架橋形態で含む配向層に関する。そのような配向層は、非構造化又は構造化された光学又は電気光学素子の製造において、好ましくはハイブリッド層の素子の生産において、使用することができる。
【0074】
配向層はポリマー又はオリゴマー材料の溶液から適切に調製される。ポリマー又はオリゴマー溶液は、場合により電極を塗布した支持体〔例えば、インジウム−スズ−酸化物(ITO)を塗布したガラスプレート〕に、0.05〜50μm厚の均質層を製造するように適用される。この方法において、スピンコート、メニスカスコート、ワイヤコート、スロットコート、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷のような異なる塗布技術を使用してもよい。次に、又は場合によりイミド化工程の前若しくは後で、配向される領域を、偏光子及び構造物の画像を作り出すために場合によりマスクを使用して、例えば、高圧水銀蒸気ランプ、キセノンランプ又はパルスUVレーザーにより照射する。
【0075】
照射時間は、個々のランプの出力に左右され、数秒から数時間に変わることができる。しかし光反応(二量体化、重合、架橋)は、例えば架橋反応に適した放射線のみを通過させるフィルタを使用して均質層を照射することによって、実施することもできる。
【0076】
本発明のポリマー又はオリゴマー層は、少なくとも1つの配向層を有する光学又は電気光学装置、並びに非構造化及び構造化された光学素子及び多層系の製造において使用してもよいことが、理解される。
【0077】
本発明の更なる実施態様は、本発明の1つ以上のポリマー又はオリゴマーを架橋形態で含む、光学又は電気光学装置に関する。電気光学装置は2つ以上の層を含んでもよい。層又はそれぞれの層は、1つ以上の、異なる空間配向の領域を含有してもよい。
【0078】
本発明のジアミン化合物及びポリマー又はオリゴマーは、以下の詳細な実施例により更に説明されるが、これは、請求項で記述された発明の範囲を制限すると解釈するべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0079】
本発明に関連し、かつ下記に提示される化合物の化学構造は、IR−、1H NMR−及び/又は質量−分光分析を使用して確認した。
【0080】
実施例1
合成
以下の手順に従う6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル 3,5−ジアミノベンゾエートの調製
1.1 (2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリル酸
【0081】
【化10】

【0082】
p−クマル酸67g(0.41mol)を、水酸化カリウム50.4g(0.90mol)及び水600mlの混合物に加えた。クロロギ酸エチル53.1g(0.50mol)を0℃で滴加した。反応温度が10℃に上昇した。続いて反応混合物を25℃で2時間反応させ、7N塩酸200mlによりpH=1に酸性化した。生成物を濾取し、水で洗浄し、真空下で乾燥して、(2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリル酸95.3gを白色の粉末として得た。
【0083】
1.2 4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリレート
【0084】
【化11】

【0085】
4−ペントキシフェノール23.00g(97mmol)、(2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリル酸17.6g(97mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン1.18g(9.7mmol)を、ジクロロメタン300mlに溶解した。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩18.6g(97mmol)及びジクロロメタン200mlの懸濁液を、40分間かけて滴加した。室温で22時間後、反応混合物をジクロロメタンと水に分配し、有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発により濃縮した。残渣を、溶離剤としてシクロヘキサン:酢酸エチル(7:3)、次に(1:1)を使用するシリカゲル200gのクロマトグラフィーに付して、4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリレート36.4g(94%)を無色の結晶として得た。
【0086】
1.3 4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−ヒドロキシフェニル}アクリレート
【0087】
【化12】

【0088】
4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−〔(エトキシカルボニル)オキシ〕フェニル}アクリレート7.65g(23.45mmol)、ピリジン70ml及びアセトン40mlを混合した。水中の25%水酸化アンモニウム12.5mlの溶液及びアセトン30mlを滴加した。続いて反応混合物を25℃で18時間反応させ、7N塩酸によりpH=1に酸性化した。生成物を濾取し、水で洗浄し、真空下で乾燥して、4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−ヒドロキシフェニル}アクリレート7.35gを無色の粉末として得た。
【0089】
1.4 4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−(6−クロロヘキシルオキシ)フェニル}アクリレート
【0090】
【化13】

【0091】
4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−ヒドロキシフェニル}アクリレート7.35g(22.5mmol)、6−クロロ−1−ヘキサノール3.36g(24.6mmol)及びトリフェニルホスフィン6.45g(24.6mmol)を、テトラヒドロフラン100mlに溶解した。続いて無色の溶液を0℃に冷却し、トルエン中のアゾジカルボン酸ジエチルエステルの40%溶液4.28g(24.6mmol)を25分間かけて滴加した。続いて混合物を0℃で4時間反応させた。反応混合物を蒸発により大量に減少させた。得られた残渣を、メタノールと水(3:2)の混合物に加え、次にtert−ブチルメチルエーテル:ヘキサン 1:1の混合物で抽出した。tert−ブチルメチルエーテル:ヘキサン相を水で繰り返し洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発で濃縮して、4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−(6−クロロヘキシルオキシ)フェニル}アクリレート7.5gを黄色を帯びた結晶として得た。
【0092】
1.5 6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート
【0093】
【化14】

【0094】
4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−(6−クロロヘキシルオキシ)フェニル}アクリレート7.50g(16.85mmol)、3,5−ジアミノ安息香酸2.82g(18.54mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム0.62g(1.69mmol)を、ジメチルホルムアミド80mlに溶解した。1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン(1,5−5)(DBU)3.00ml(20.22mmol)を10分間かけて滴加した。反応温度が30℃に上昇した。次に混合物を80℃で22時間加熱した。反応混合物を冷却し、次に、酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム溶液に分配し、有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発で濃縮した。残渣を、溶離剤としてシクロヘキサン:酢酸エチル 1:1を使用するシリカゲル1kgのクロマトグラフィーに付して、6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート6.6gを得た。
【0095】
同様の方法で以下のジアミンを合成した。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−(4,4,4−トリフルオロブチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−(4,4,4−トリフルオロブチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−(4,4,4−トリフルオロブチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−(4,4,4−トリフルオロブチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−(4,4,4−トリフルオロブチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−シクロペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−(3−メチルペンチルオキシ)フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−[3−メトキシ−1−ペンチルオキシ]フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{4−[(1E)−3−(4−[3−メトキシ−1−ペンチルオキシ]フェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ]ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
7−{4−[(1E)−3−(3−メトキシ−4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(2,3−ジフルオロ−4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−(4−プロピルシクロヘキシル)カルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{2−エトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルカルボニルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
7−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェニルカルボニルオキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシカルボニル}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{2−メトキシ−4−[(1E)−3−[4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{4−[(1E)−3−[4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ]−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
6−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸、
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシカルボニル}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸、
5−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシカルボニル}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸、
6−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸
6−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
7−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4’−ペンチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸
6−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
7−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4’−プロピル−1,1’−ビフェニル−4−イル)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸
6−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
7−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(6−ペンチルオキシ−2−ナフチルオキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
2−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}エチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
3−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}プロピル 3,5 ジアミノ安息香酸。
5−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ペンチル 3,5 ジアミノ安息香酸
6−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル 3,5 ジアミノ安息香酸
7−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘプチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
8−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル 3,5 ジアミノ安息香酸。
11−{4−[(1E)−3−(4−シクロヘキシルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル 3,5 ジアミノ安息香酸。
【0096】
実施例2
重合工程A(ポリアミック酸の形成)
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物630mg(3.210mmol)を、テトラヒドロフラン(THF)14.0ml中の6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート(実施例1)2.000g(3.570mmol)の溶液に加えた。次に撹拌を0℃で2時間実施した。次に別の1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.070mg(0.357mmol)を加えた。続いて混合物を室温で21時間反応させた。ポリマー混合物をTHF 14mlで希釈し、ジエチルエーテル800mlに沈殿させ、濾過により収集した。ポリマーをTHF(40ml)から水1400mlに再沈殿させ、真空下、室温で乾燥した後、ポリアミック酸No.1 2.35gを白色粉末の形態で得た;〔η〕=0.17dL/g。
【0097】
実施例3
重合工程B(ポリイミドの形成)
上記の実施例2で得られたポリアミック酸No.1 0.50gを、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)3mlに溶解した。それにピリジン0.28g(3.57mmol)及び酢酸無水物364mg(3.57mmol)を加え、脱水及び閉環を80℃で2時間実施した。ポリマー混合物をNMP 1.5mlで希釈し、ジエチルエーテル100mlに沈殿させ、濾過により収集した。ポリマーをTHF(10ml)から水200mlに再沈殿させ、真空下、室温で乾燥した後、ポリイミドNo.1 0.55gを得た;〔η〕=0.30dL/g。
【0098】
実施例4
合成
ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(アミノベンジル)マロネートの調製
4.1 ジメチルビス(4−ニトロベンジル)マロネート
【0099】
【化15】

【0100】
マロン酸ジメチル16.25g(0.123mol)をテトラヒドロフラン500mlに溶解した。鉱油中55%分散の水素化ナトリウム10.74g(0.246mol)及びテトラヒドロフラン20mlの懸濁液を0℃で1時間で加えた。0.5時間後、4−ニトロベンジルブロミド53.2g(0.246mol)及びテトラヒドロフラン200mlの混合物を滴加した。室温で18.5時間後、反応混合物を水に加えた。生成物を濾過により収集し、多量の水で洗浄して、ジメチルビス(4−ニトロベンジル)マロネート52.8gを黄色を帯びた粉末として得た。生成物を、更に精製することなく使用した。
【0101】
4.2 ビス〔6−クロロヘキシル〕2,2−ビス(4−ニトロベンジル)マロネート
【0102】
【化16】

【0103】
ジメチルビス(4−ニトロベンジル)マロネート26.1g(0.065mol)、6−クロロヘキサノール84g(0.61mol)、オルトチタン酸テトラエチル23.0g(0.1mol)を、トルエン50mlに懸濁した。続いて反応混合物を還流温度で72時間反応させた。反応混合物を水と酢酸エチルに分配し、有機層を水で繰り返し洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発で濃縮した。生成物をシクロヘキサン200mlで沈殿させ、濾過により収集し、ヘキサンで洗浄して、ビス〔6−クロロヘキシル〕2,2−ビス(4−ニトロベンジル)マロネート27.6gをベージュ色の粉末として得た。
【0104】
4.3 ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(ニトロベンジル)マロネート
【0105】
【化17】

【0106】
ビス〔6−クロロヘキシル〕2,2−ビス(4−ニトロベンジル)マロネート2.80g(4.6mmol)、4−ペントキシフェニル(2E)−3−{4−ヒドロキシフェニル}アクリレート3.0g(9.2mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム0.17g(0.46mmol)を、2−ブタノン30mlに溶解した。炭酸カリウム2.53g(18.3mmol)を加えた。得られた懸濁液を還流温度で加熱し、48時間反応させた。室温に冷却した後、反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発で濃縮して、ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(4−ニトロベンジル)マロネート3.6gを得た。
【0107】
4.4 ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(アミノベンジル)マロネート
【0108】
【化18】

【0109】
ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(ニトロベンジル)マロネート1.54g(1.36mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド25ml及び水2.8mlの混合物に溶解した。塩化鉄六水和物2.21g(8.81mmol)及び亜鉛粉末0.716g(10.95mmol)を加えた。混合物を1時間反応させた。次に反応混合物を酢酸エチルと水に分配し、濾過した。有機相を水で繰り返し洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリー蒸発で濃縮して、ビス〔6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル〕2,2−ビス(4−アミノベンジル)マロネート1.1gを得た。
【0110】
同様の方法で以下のジアミンを合成した。
ビス[4−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ブチル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[11−{4−[(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[4−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ブチル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[6−{4−[(1E)−3−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[4−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ブチル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[6−{4−[(1E)−3−(4−ブチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ヘキシル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[4−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ブチル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[8−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}オクチル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
ビス[11−{4−[(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル]フェノキシ}ウンデシル]2,2 ビス(4−アミノベンジル)マロン酸。
【0111】
実施例5
5.1 実施例1と同様に、6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0112】
【化19】

【0113】
5.2 6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート1.500g(2.601mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物510.11mg(2.601mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.2 0.56gを得た:〔η〕=0.72dL/g。
【0114】
実施例6
6.1 実施例1と同様に、6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0115】
【化20】

【0116】
6.2 6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート1.722mg(3.000mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物88.3mg(3.000mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.3 0.56gを得た:〔η〕=2.05dL/g。
【0117】
実施例7
7.1 実施例1と同様に、6−{4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0118】
【化21】

【0119】
7.2 6−{4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート1.328g(2.429mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.477g(2.429mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.4 1.65gを得た:〔η〕=0.81dL/g。
【0120】
実施例8
8.1 実施例1と同様に、5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0121】
【化22】

【0122】
8.2 5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエート700.0mg(1.2181mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物238.9mg(1.2181mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.5 0.90gを得た:〔η〕=0.73dL/g。
【0123】
実施例9
9.1 実施例1と同様に、5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0124】
【化23】

【0125】
9.2 5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエート744.7mg(1.333mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物261.4mg(1.333mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.6 0.93gを得た:〔η〕=0.74dL/g。
【0126】
実施例10
10.1 実施例1と同様に、6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0127】
【化24】

【0128】
10.2 6−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート1.000g(1.836mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物168.3mg(1.836mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.7 1.27gを得た:〔η〕=0.47dL/g。
【0129】
実施例11
11.1 実施例1と同様に、6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0130】
【化25】

【0131】
11.2 6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.500g(0.7952mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物144.9mg(0.7952mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.8 0.62gを得た:〔η〕=1.18dL/g。
【0132】
11.3 6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.450mg(0.7156mmol)、6−{4−〔(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート73.80mg(0.1789mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物175.4mg(0.8945mmol)を使用し、実施例2と同様にコポリアミック酸の調製を実施して、コポリアミック酸No.1 0.65gを得た:〔η〕=0.18dL/g。
【0133】
11.4 6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.500mg(0.7952mmol)、1,3−フェニレンジアミン21.50mg(0.1988mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物194.5mg(0.9938mmol)を使用し、実施例2と同様にコポリアミック酸の調製を実施して、コポリアミック酸No.2 0.57gを得た:〔η〕=0.28dL/g。
【0134】
実施例12
12.1 実施例1と同様に、6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0135】
【化26】

【0136】
12.2 6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.5138mg(0.7799mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物152.9mg(0.7799mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.9 0.65gを得た:〔η〕=1.09dL/g。
【0137】
実施例13
13.1 実施例1と同様に、6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0138】
【化27】

【0139】
13.2 6−{4−〔(1E)−3−〔4−(4−シクロヘキシルフェノキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.500g(0.7952mmol)、1,3−フェニレンジアミン21.5mg(0.1988mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物194.9mg(0.9938mmol)を使用し、実施例2と同様にコポリアミック酸の調製を実施して、コポリアミック酸No.3 0.62gを得た:〔η〕=0.28dL/g。
【0140】
実施例14
14.1 実施例1と同様に、6−{4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルカルボニルオキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0141】
【化28】

【0142】
14.2 6−{4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルカルボニルオキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート433.5mg(0.754mmol)及び4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物335.1mg(0.754mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、真空下、室温で乾燥した後、ポリアミック酸No.10 0.499gを白色粉末の形態で得た:〔η〕=0.37dL/g。
【0143】
実施例15
15.1 実施例1と同様に、5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルオキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0144】
【化29】

【0145】
15.2 5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルオキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエート1.000g(1.740mmol)及び4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物512.0mg(1.705mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.11 0.81gを得た:〔η〕=0.17dL/g。
【0146】
実施例16
16.1 実施例1と同様に、5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルオキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0147】
【化30】

【0148】
16.2 5−{4−〔(1E)−3−(4−ペンチルフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルオキシカルボニル}ペンチル3,5−ジアミノベンゾエート1.000g(1.790mmol)及び2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物393.2mg(1.754mol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.12 0.71gを得た:〔η〕=0.38dL/g。
【0149】
実施例17
17.1 実施例1と同様に、6−{4−{〔(1E)−3−(1,1’−ビフェニル−4−イルオキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル}フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエートを合成した。
【0150】
【化31】

【0151】
17.2 6−{4−{〔(1E)−3−(1,1’−ビフェニル−4−イルオキシ)ブトキシ〕−3−オキソプロパ−1−エニル}フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート0.500g(0.8029mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物157.5mg(0.8029mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.13 0.62gを得た:〔η〕=0.66dL/g。
【0152】
実施例18
18.1 実施例1と同様に、{4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルカルボニルオキシ}メチル−3,5−ジアミノベンジルを合成した。
【0153】
【化32】

【0154】
18.2 4−〔(1E)−3−(4−ブチルオキシフェノキシ)−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェニルカルボニルオキシ}メチル−3,5−ジアミノベンジル0.660mg(1.401mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物274.78mg(1.401mmol)を使用し、実施例2と同様にポリアミック酸の調製を実施して、ポリアミック酸No.14 0.81gを得た:〔η〕=0.48dL/g。
【0155】
比較評価のために、上記で引用された従来技術で網羅され、本明細書以降で記載されるジアミンを使用して、ポリアミック酸を製造した。
比較例1(垂直整列)
重合工程A(ポリアミック酸の形成)
6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−ウンデシルオキシ−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート500.0mg(0.858mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物168.3mg(0.858mmol)を使用し、実施例2と同様に調製を実施して、比較ポリアミック酸No.1 0.56gを得た:〔η〕=0.73dL/g。
【0156】
比較例2(平面整列)
重合工程A(ポリアミック酸の形成)
6−{2−メトキシ−4−〔(1E)−3−メトキシ−3−オキソプロパ−1−エニル〕フェノキシ}ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート501.3mg(1.1328mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物222.2mg(1.1328mmol)を使用し、実施例2と同様に調製を実施して、比較ポリアミック酸No.2 0.61gを得た:〔η〕=0.84dL/g。
【0157】
比較例3(垂直整列)
重合工程A(ポリアミック酸の形成)
6−〔((2E)−3−{4−〔(4−ペンチルオキシベンゾイル)オキシ〕フェニル}プロパ−2−エノイル)オキシ〕ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート500.0mg(0.849mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物166.6mg(0.849mmol)を使用し、実施例2と同様に調製を実施して、比較ポリアミック酸No.3 0.52gを得た:〔η〕=0.31dL/g。
【0158】
比較例4(平面整列)
重合工程A(ポリアミック酸の形成)
6−〔((2E)−3−{4−〔(4−メトキシベンゾイル)オキシ〕フェニル}プロパ−2−エノイル)オキシ〕ヘキシル3,5−ジアミノベンゾエート2.000g(3.653mmol)及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物716.5mg(3.653mmol)を使用し、実施例2と同様に調製を実施して、比較ポリアミック酸No.4 2.55gを得た:〔η〕=0.33dL/g。
【0159】
実施例19
画定された傾斜角を有する配向層の製造例
シクロペンタノン中のポリアミック酸No.1(実施例2)の2%溶液を、0.2μmテフロンフィルタで濾過し、インジウム−スズ−酸化物(ITO)が塗布されているガラスプレートに、スピンコート機器により、3000回転/分で60秒間適用した。次に得られた膜を130℃で15分間予備乾燥し、次に200℃で1時間イミド化して、ポリイミド膜を形成した。このようにして得られたLPP膜を、直線偏光UV光線(30mJ/cm2)で照射し、光線の入射方向は、プレートの垂直面に対して20°〜40°傾いていた。光線の偏りの方向を、光の入射方向及びプレートの垂直面により画定された面内に保持した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、20μmの空間を持つセルを構築した。次にセルを、Merckからの、100℃で等方性相の液晶混合物MLC6609で充填した。次にセルを01℃/分から2℃/分の範囲の速度で徐々に室温まで冷却した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。結晶回転法によると、この平行セルの傾斜角は88.5°であった。
【0160】
実施例20
傾斜角の光安定性の決定
前述の実施例19で提供された、88.5°の画定された傾斜角を有する配向層を、HANAU SUNTESTER機器を使用して光安定性実験に付した。試料に当てる光は、400nmで遮断され、放射照度は60mW/cm2であった。傾斜角は、800時間にわたって安定したままであった。
【0161】
実施例21
電圧保持比(VHR)の決定
上記の実施例19に従って塗布された2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線により4分間垂直に照射した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、10μmの空間を持つセルを構築した。次にこのセルを、高真空下、120℃で14時間維持し、その後、MerckからのTFT液晶混合物MLC6610を、真空下、室温で充填した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。電圧保持比(VHR)を試験する前に、セルを最初に120℃で50時間のエージングに付した。次に、V0(t=0のV)=0.2Vでの64μsの電圧サージの電圧減衰V(T=20ms)を、T=20msの時間の間に測定した。次にVHR=Vrms(t=T)/V0で与えられる、決定された電圧保持比は、室温で96%及び80℃で92%であった。
【0162】
実施例22
画定された傾斜角を有する配向層の製造の比較例A
比較ポリアミック酸No.1で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線(90mJ/cm2)で照射し、光線の入射方向は、プレートの垂直面に対して40°傾いていた。光線の偏りの方向を、光の入射方向及びプレートの垂直面により画定された面内に保持した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、20μmの空間を持つセルを構築した。次にセルを、Merckからの、100℃で等方性相の液晶混合物MLC6609で充填した。次にセルを01℃/分から2℃/分の範囲の速度で徐々に室温まで冷却した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。結晶回転法によると、この平行セルの傾斜角は89°であった。
【0163】
実施例23
電圧保持比(VHR)を決定する比較例A
比較ポリアミック酸No.1で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線により4分間垂直に照射した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、10μmの空間を持つセルを構築した。次にこのセルを、高真空下、120℃で14時間維持し、その後、MerckからのTFT液晶混合物MLC6610を、真空下、室温で充填した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。電圧保持比(VHR)を試験する前に、セルを最初に120℃で50時間のエージングに付した。次に、V0(t=0のV)=0.2Vでの64μsの電圧サージの電圧減衰V(T=20ms)を、T=20msの時間の間に測定した。次にVHR=Vrms(t=T)/V0で与えられる、決定された電圧保持比は、室温で96%及び80℃で77%であった。
【0164】
実施例24
傾斜角の光安定性を決定する比較例A
実施例22の画定された傾斜角を有する配向層を、HANAU SUNTESTER機器を使用して光安定性実験に付した。試料に当てる光は、400nmで遮断され、放射照度は60mW/cm2であった。上記の傾斜角は、800時間では安定しなかった。
【0165】
実施例25
画定された傾斜角を有する配向層の製造の比較例B
比較ポリアミック酸No.2で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線(90mJ/cm2)で照射し、光線の入射方向は、プレートの垂直面に対して40°傾いていた。光線の偏りの方向を、光の入射角の方向及びプレートの垂直面により画定された面内に保持した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるるように、両方のプレートから、20μmの空間を持つセルを構築した。次にセルを、Merckからの、100℃で等方性相の液晶混合物MLC6609で充填した。次にセルを01℃/分から2℃/分の範囲の速度で徐々に室温まで冷却した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。結晶回転法によると、この平行セルの傾斜角は0°であった。
【0166】
実施例26
電圧保持比(VHR)を決定する比較例B
比較ポリアミック酸No.2で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線により4分間垂直に照射した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、10μmの空間を持つセルを構築した。次にこのセルを、高真空下、120℃で14時間維持し、その後、MerckからのTFT液晶混合物MLC6610を、真空下、室温で充填した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。電圧保持比(VHR)を試験する前に、セルを最初に120℃で50時間のエージングに付した。次に、V0(t=0のV)=0.2Vでの64μsの電圧サージの電圧減衰V(T=20ms)を、T=20msの時間の間に測定した。次にVHR=Vrms(t=T)/V0で与えられる、決定された電圧保持比は、室温で99%及び80℃で94%であった。
【0167】
実施例27
画定された傾斜角を有する配向層の製造の比較例C
比較ポリアミック酸No.3で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線(50mJ/cm2)で照射し、光線の入射方向は、プレートの垂直面に対して20°〜40°傾いていた。光線の偏りの方向を、光の入射角の方向及びプレートの垂直面により画定された面内に保持した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、20μmの空間を持つセルを構築した。次にセルを、Merckからの、100℃で等方性相の液晶混合物MLC6609で充填した。次にセルを01℃/分から2℃/分の範囲の速度で徐々に室温まで冷却した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。結晶回転法によると、この平行セルの傾斜角は88.5°であった。
【0168】
実施例28
電圧保持比(VHR)を決定する比較例C
比較ポリアミック酸No.3で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線により4分間垂直に照射した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、10μmの空間を持つセルを構築した。次にこのセルを、高真空下、120℃で14時間維持し、その後、MerckからのTFT液晶混合物MLC6610を、真空下、室温で充填した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。電圧保持比(VHR)を試験する前に、セルを最初に120℃で50時間のエージングに付した。次に、V0(t=0のV)=0.2Vでの64μsの電圧サージの電圧減衰V(T=20ms)を、T=20msの時間の間に測定した。次にVHR=Vrms(t=T)/V0で与えられる、決定された電圧保持比は、室温で82%及び80℃で56%であった。
【0169】
実施例29
傾斜角の光安定性を決定する比較例C
実施例27の画定された傾斜角を有する配向層を、HANAU SUNTESTER機器を使用して光安定性実験に付した。試料に当てる光は、400nmで遮断され、放射照度は60mW/cm2であった。上記の傾斜角は、800時間にわたって安定していた。
【0170】
実施例30
画定された傾斜角を有する配向層の製造の比較例D
比較ポリアミック酸No.4で塗布された(実施例19で使用されたものと同じ手順)2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線(30mJ/cm2)で照射し、光線の入射方向は、プレートの垂直面に対して20°〜40°傾いていた。光線の偏りの方向を、光の入射角の方向及びプレートの垂直面により画定された面内に保持した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、20μmの空間を持つセルを構築した。次にセルを、Merckからの、100℃で等方性相の液晶混合物MLC6609で充填した。次にセルを01℃/分から2℃/分の範囲の速度で徐々に室温まで冷却した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。結晶回転法によると、この平行セルの傾斜角は0°であった。
【0171】
実施例31
電圧保持比(VHR)を決定する比較例D
実施例30に従って塗布された2枚のガラスプレートを、直線偏光UV光線により4分間垂直に照射した。照らされた表面が互いに向かい合うように、そして照明の以前の偏光方向が平行となるように、両方のプレートから、10μmの空間を持つセルを構築した。次にこのセルを、高真空下、120℃で14時間維持し、その後、MerckからのTFT液晶混合物MLC6610を、真空下、室温で充填した。交差した偏光子の間に、均一に配向された液晶層が観察された。電圧保持比(VHR)を試験する前に、セルを最初に120℃で50時間のエージングに付した。次に、V0(t=0のV)=0.2Vでの64μsの電圧サージの電圧減衰V(T=20ms)を、T=20msの時間の間に測定した。次にVHR=Vrms(t=T)/V0で与えられる、決定された電圧保持比は、室温で99.5%及び80℃で93.9%であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(Ia)及び(Ib):
【化33】


〔式中、
A、Bは、それぞれ独立して、原子5若しくは6個の単環式環、原子5若しくは6個の2つの隣接する単環式環、原子8、9若しくは10個の二環式の環系、又は原子13若しくは14個の三環式の環系から選択される、炭素環式又は複素環式の芳香族基を表わし、
ここで芳香族環は、非置換であるか、又はハロゲン原子、ヒドロキシ基により、及び/又は窒素、シアノ、カルボキシのような極性基により、及び/又は炭素原子1〜30個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基(これは非置換であるか、メチル、フッ素及び/若しくは塩素により一置換又は多置換されている)により、一置換又は多置換されており、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して基G1により代えられていてもよく、ここで、
1は、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基か、芳香族又は脂環式の基を表わし、ここで、
1は、水素原子又は低級アルキルを表わすが;
但し、酸素原子は互いに直接結合しておらず;
Dは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、カルボキシのような極性基、−CF3、−Si(CH33、−Si(CH32−O−Si(CH33、シラン基、シロキサン基、又は炭素原子1〜40個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基(これは非置換であるか、シアノ、フッ素、塩素、脂環式基により、及び/又はCH2=CW−若しくはCH2=CW−(CO)vO−のような重合性基により、一置換又は多置換されている)を表わし、ここで、
Wは、H又は−CH3−を表わし、そして
vは、0又は1であり、
ここで1つ以上の隣接していない−CH2−基は、独立して基G2により代えられていてもよく、ここで、
2は、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、又は−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基を表し、ここでR1は、上記で定義されたとおりであり;
Eは、酸素原子、硫黄原子、−C(R2)R3−又は−NR4−を表わし、ここで、
2、R3は、独立して、水素であるか、又は非置換か、シアノ、フッ素若しくは塩素により一置換されている、又はフッ素及び/若しくは塩素により多置換されている、炭素原子1〜24個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基であり、ここで1個以上の隣接していないCH2基は、独立して基G3により代えられていてもよく、ここで、
3は、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−Si(CH32−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から好ましく選択される基を表し、ここでR1は、上記で定義されたとおりであり;
但し、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、水素ではなく;
4は、水素原子又は低級アルキルを表わし;
1、S2は、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は非置換か、シアノ基により及び/若しくはハロゲン原子により一置換若しくは多置換されている、炭素原子1〜24個を有する、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、独立して、一般式(II)により表わされている基により代えられていてもよく、
【化34】


式中、
1、C2は、それぞれ独立して、場合により置換されている、非芳香族又は芳香族の、炭素環式又は複素環式基を表わし;
1、Z2は、それぞれ独立して、−CH(OH)−、−O−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−N=N−、−O−CO−O−、又は単結合から選択される基を表わし;そして
1、a2は、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、a1+a2≦4であり、そして
Fは、式(III)から選択される、炭素原子1〜40個を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式のジアミノ基を表わし、
【化35】


式中、
Sp1、Sp2は、それぞれ独立して、炭素原子1〜20個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで1つ以上の隣接していないC原子は、ヘテロ原子により、及び/又は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−NR1−CO−NR1−、−O−CO−O−若しくは−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基により代えられていてもよく、ここでR1は、上記で定義されたとおりであり、1つ以上の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合により、又は炭素−炭素三重結合により、代えられていてもよく;
5、R6は、それぞれ独立して、水素原子又は低級アルキルを表わし;
1、k2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;
1、X2は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CH(OH)−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−若しくは−C≡C−から選択される基、又は単結合を表わし;
1、t2は、それぞれ独立して、0又は1の値を有する整数であり;
3、C4は、それぞれ独立して、場合により置換されている、非芳香族、芳香族、炭素環式又は複素環式の基を表わし;
3は、−CH(OH)−、−CH(CH3)−、−C(CH32−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−N=N−、−O−CO−O−、又は単結合から選択される基を表わし;
4は、Z3の意味のうちの1つを有するか、又は炭素原子1〜20個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基は、ヘテロ原子により、及び/若しくは上記で定義された基Z3により、代えられていてもよく、並びに/又は1つ以上の炭素−炭素単結合は、炭素−炭素二重結合若しくは炭素−炭素三重結合により代えられていてもよく;そして
3、a4は、独立して、0〜3の整数であり、a3+a4≦4であり;
Fは、式(Ia)では基S2に、又は式(Ib)では基Bに、基Sp1及び/又は基C3及び/又は基Z4及び/又は基C4及び/又は基Sp2を介して、結合しているが、
但し、t1、t2、a3及びa4のうちの少なくとも1つは、0と等しくなく、
X及びYは、それぞれ独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、炭素原子1〜12個を有する、場合によりフッ素で置換されているアルキルを表わし、ここで、場合により1つ以上の隣接していない−CH2−基は、基Z1により代えられており、そして、
nは、1、2、3又は4である〕
のうちの1つにより表わされる、ジアミン化合物。
【請求項2】
A及びBにおける炭素環式又は複素環式の芳香族基が、置換又は非置換のピリミジン−ジイル、ピリジン−ジイル、チオフェニレン、フラニレン、フェナントリレン、ナフチレン、ビフェニレン又はフェニレンの基から独立して選択される、請求項1記載のジアミン化合物。
【請求項3】
A及びBにおける炭素環式又は複素環式の芳香族基が、置換又は非置換のフェナントリレン、ビフェニレン、ナフチレン、又はフェニレンの基から、特に置換又は好ましくは非置換の1,2−、1,3−若しくは1,4−フェニレン、2,7−フェナントリレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、又は2,7−ナフチレンから独立して選択される、請求項1又は2記載のジアミン化合物。
【請求項4】
A及びBにおける炭素環式又は複素環式の芳香族基が、炭素原子1〜20個を有する、好ましくは炭素原子1〜10個を有する、アクリロイルオキシ、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、アルキルオキソカルボニルオキシ、メタクリロイルオキシ、ビニル、ビニルオキシ又はアリルオキシ基により独立して置換される、請求項1〜3のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項5】
A及びBにおける炭素環式又は複素環式の芳香族基が、非置換か、フッ素及び/又は塩素により一置換又は多置換されている、炭素原子1〜20個、好ましくは炭素原子1〜10個を有する環状、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基により独立して置換されている、請求項1〜4のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項6】
Bが、フェナントリレン、ビフェニレン、ナフチレン、又はフェニレンから、特に1,2−、1,3−若しくは1,4−フェニレン、2,7−フェナントリレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、又は2,7−ナフチレンから選択される、請求項1〜5のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項7】
Bが1,4−フェニレンである、請求項1〜6のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項8】
Bが1,4−フェニレンであり、Eが−O−であり、そしてS1が単結合である、請求項1〜7のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項9】
1が、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−から選択される基を表わす、請求項1〜8のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項10】
Dが、非置換か、フッ素、塩素、アクリルオキシ、メタクリルオキシにより一置換されているか、又はフッ素及び/若しくは塩素により多置換されている、炭素原子1〜30個、好ましくは炭素原子1〜16個を有する、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル残基を表わす、請求項1〜9のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項11】
2が、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、又は−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される基を表わす、請求項1〜10のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項12】
Dが、一般式(IV):
【化36】


〔式中、
1は、水素、ハロゲン原子、シラン基、又はCH2=CW−、CH2=CW−(CO)vO−のような重合性基を表わし、ここで、
Wは、H又は−CH3−を表わし、そして
vは、0又は1であり;
Sp3は、フッ素及び/若しくは塩素により一置換又は多置換されている、炭素原子1〜30個を有する、好ましくは炭素原子1〜12個を有する、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル又はアルキルカルボニルオキシ基を表わし、ここで、場合により1つ以上の−CH2−基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−及び−Si(CH32−O−Si(CH32−から選択される1つ以上の基により代えられていてもよく、ここで、
1は上記で定義されたとおりであるが;
但し、酸素原子は互いに直接結合しておらず;
3は、上記で提示されたX1の意味のうちの1つを有する〕
により表わされる、炭素原子1〜20個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル残基を表わす、請求項1〜11のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項13】
Sp3が、フッ素により一置換又は多置換されていてもよい、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、テルデカノイル、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリル−オキシ、バレリルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、デカノイルオキシ、ウンデカノイルオキシ、ドデカノイルオキシ、テルデカノイルオキシから選択される、請求項12記載のジアミン化合物。
【請求項14】
1が、水素又はフッ素を表わす、請求項12又は13記載のジアミン化合物。
【請求項15】
Eが、酸素原子又は−NH−基を表わし、好ましくはEが、酸素原子を表わす、請求項1〜14のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項16】
1及びC2が、架橋基Z1及びZ2を介して、反対の位置で互いに結合している、請求項1〜15のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項17】
1、C2が、以下:
【化37】


(ここで、
―は、C1及びC2と隣接基との接続結合を示し、
Lは、−CH3、−COCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CW−又はH2=CW−(CO)vO−であり、ここで
Wは、H又は−CH3−を表わし;
vは、0又は1であり;
1は、0〜4の整数であり;
2は、0〜3の整数であり:
3は、0〜2の整数である)
から選択され;
1、Z2が、それぞれ独立して、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表わし;
但し、ヘテロ原子が互いに直接結合しておらず、そして
1、a2が、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、a1+a2≦4である
請求項1〜16のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項18】
1、S2が、それぞれ独立して、単結合を表わすか、又は炭素原子1〜14個を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基のようなスペーサー単位を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基が、独立して、式(II)により表わされる基により代えられていてもよく、ここで、
1、C2が、それぞれ独立して、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン又は4,4’−ビフェニレン基を表わし;
1、Z2が、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−又は単結合を表わし;そして
1、a2が、独立して、0又は1である、
請求項1〜17のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項19】
3及びC4が、架橋基Z3及びZ4を介して、反対の位置で互いに結合している、請求項1〜18のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項20】
Fが、炭素原子1〜40個を有する、場合により置換されている脂肪族、芳香族又は脂環式のジアミノ基を表わし;
1、k2が、0又は1であり、
1、t2が、0又は1であり、
5、R6が、同一であり、水素原子、メチル、エチル又はイソプロピル基を表わし;
3、C4が、互いに独立して、C1の意味のうちの1つを有し;
3が、−CH(OH)−、−CH(CH3)−、−C(CH32−、−CO−、−COO−、−COCF2−、−CF2CO−から選択される基、又は単結合を表わし;
4が、Z3の意味のうちの1つを有するか、又は炭素原子1〜16個を有する、場合により置換されている、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を表わし、ここで1つ以上の−CH2−基が、酸素原子により代えられていてもよく、及び/又は1つ以上の炭素−炭素単結合が、炭素−炭素二重結合若しくは炭素−炭素三重結合により代えられていてもよく;そして
3、a4が、それぞれ独立して、0〜2の整数を表わし、a3+a4≦3である
請求項1〜19のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項21】
Fが、アニリン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンジジン、ジアミノフルオレン又はこれらの誘導体;4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジヨード安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸、4−アミノ−3−メチル安息香酸、4−アミノ−2−クロロ安息香酸、4−アミノサリチル酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノフタル酸1−(4−アミノフェニル)エタノール、4−アミノベンジルアルコール、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、4−アミノフェニルエチルカルビノール、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジニトロ安息香酸、4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノベンジルアルコール塩酸塩、4−アミノ安息香酸塩酸塩、パラローザニリン塩基、4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香酸、4−(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)アニリン、ピペラジン−p−アミノベンゾエート、4−アミノ−3,5−ジブロモ安息香酸、イソニコチン酸ヒドラジドp−アミノサリチレート塩、4−アミノ−3,5−ジヨードサリチル酸、4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、2−〔2−(4−アミノフェニル)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−2−ニトロ安息香酸、2,4−ジアミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、〔3,5−3h〕−4−アミノ−2−メトキシ安息香酸、L−(+)−トレオ−2−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、L−(+)−トレオ−2−(n,n−ジメチルアミノ)−1−(4−アミノフェニル)−1,3−プロパンジオール、エチル2−(4−アミノフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、エチル2−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、エチル2−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパノエート、3,4−ジアミノベンジルアルコール二塩酸塩、4−アミノナフタレン−1,8−ジカルボン酸、4−アミノ−3−クロロ−5−メチル安息香酸、4−アミノ−2,6−ジメチル安息香酸、4−アミノ−3−フルオロ安息香酸、4−アミノ−5−ブロモ−2−メトキシベンゼンカルボン酸、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジアミノベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、3,3’−ジニトロベンジジン、2−ニトロベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、o−トリジンスルホン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノ−1,1−ビナフチル、4,4’−ジアミノジフェニル−3,3’−ジグリコール酸、ジヒドロエチジウム、o−ジアニシジン、2,2’−ジクロロ−5,5’−ジメトキシベンジジン、3−メトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン(ジフェニル−d6)、2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、3,5,3’,5’−テトラブロモ−ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ジクロロ〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン、3,9−ジアミノ−1,11−ジメチル−5,7−ジヒドロ−ジベンゾ(a,c)シクロヘプテン−6−オン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、ジベンゾ(1,2)ジチイン−3,8−ジアミン、3,3’−トリジン−5−スルホン酸、3,3’−ジクロロベンジジン−d6、テトラメチルベンジジン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−吉草酸、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、テトラブロモメチレンジアニリン、2,7−ジアミノ−9−フルオレノン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(3−アミノ−4−クロロ−フェニル)−メタノン、ビス−(3−アミノ−4−ジメチルアミノ−フェニル)−メタノン、3−〔3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5−(トリフルオロメチル)アニリン、1,5−ジアミノナフタレン又はこれらの誘導体、の基から選択されるか、又はこの基から選択される構造のうちの1つに基づく、請求項1〜20のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項22】
nが、1、2又は3、好ましくは1又は2である、請求項1〜21のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項23】
nが1である、請求項1〜22のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項24】
1+a2≦3、好ましくはa1+a2≦2又はa1+a2≦1である、請求項1〜23のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項25】
可視光線、UV光線又はレーザー光線に曝されると光異性化及び/又は光二量体化されうる光反応性基を含む、請求項1〜24のいずれか1項記載のジアミン化合物。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか1項記載の少なくとも1つのジアミン化合物及び場合により1つ以上の追加の他のジアミンと、一般式(V):
【化38】


〔式中、
Tは、四価有機基を表わす〕
で示される1つ以上のテトラカルボン酸無水物との反応により得られる、又は得ることができるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル若しくはポリイミド又はこれらの混合物の部類からのポリマー又はオリゴマー。
【請求項27】
四価有機基Tが、脂肪族、脂環式又は芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導される、請求項26記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項28】
Tが、群:
1,1,4,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、
エチレンマレイン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
3,5,6−トリカルボキシノルボルニル酢酸二無水物、
2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、
rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン2’,5’−ジオン)、
4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
1,8−ジメチルビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリト酸二無水物、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−オキシジフタル酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
エチレングリコールビス(トリメリト酸)二無水物、
4,4’−(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(1,3−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、
4,4’−オキシジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、および
4,4’−メチレンジ(1,4−フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物
から選択される、請求項26又は27記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項29】
1つ以上の追加の他のジアミンが、基:
エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、
1,5−ペンチレンジアミン、1,6−へキシレンジアミン、1,7−ヘプチレンジアミン、
1,8−オクチレンジアミン、1,9−ノニレンジアミン、1,10−デシレンジアミン、
1,11−ウンデシレンジアミン、1,12−ドデシレンジアミン、
α,α’−ジアミノ−m−キシレン、α,α’−ジアミノ−p−キシレン、(5−アミノ−2,2,4−トリメチルシクロペンチル)メチルアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(メチルアミノ)シクロヘキサン、
4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、
3,5−ジアミノ安息香酸メチルエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸ヘキシルエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸ドデシルエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸イソプロピルエステル、4,4’−メチレンジアニリン、
4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、
3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビベンジル、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,7−ジアミノフルオレン、
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン),
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、
2,2’5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、
2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、
4,4’−(1,4−フェニレンイソプロピリジン)ビスアニリン、
4,4’−(1,3−フェニレンイソプロピリジン)ビスアニリン、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス[3−アミノ−4−メチルフェニル]ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、および
4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−2,3,5,6,2’,3’,5’,6’−オクタフルオロビフェニル
から選択される、請求項26〜28のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項30】
可視光線、UV光線又はレーザー光線に曝されると光異性化及び/又は光二量体化されうる光反応性基を側鎖として含む、請求項26〜29のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項31】
少なくとも30%、好ましくは少なくとも75%の反復単位が、光反応性基を有する側鎖を含む、請求項30記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項32】
光反応性基が、光環化、特に〔2+2〕光環化を受けることができる、請求項30又は31記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項33】
ポリマー又はオリゴマーが、それぞれ、ポリマーゲル若しくはポリマー網状構造、又はオリゴマーゲル若しくはオリゴマー網状構造である、請求項26〜32のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項34】
0.05〜10dL/gの範囲、好ましくは0.05〜5dL/gの範囲の固有粘度を有する、請求項26〜33のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項35】
2〜2000の反復単位、特に3〜200の反復単位を含有する、請求項26〜34のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項36】
ホモポリマー又はコポリマーの形態、好ましくは統計コポリマーの形態の、請求項26〜35のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項37】
ポリマー又はオリゴマーが、架橋性であるか、又は架橋されている、請求項26〜36のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項38】
シラン含有化合物、1つ以上の光増感剤及び/又は1つ以上の光ラジカル発生剤及び/又は1つ以上のカチオン性光開始剤及び/若しくは架橋剤、好ましくはエポキシ含有架橋剤、最も好ましくは、4,4’−メチレン−ビス−(N,N−ジグリシジルアニリン)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸1,2,4,5−N,N’−ジグリシジルジイミド、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルシクロヘキシルアミンの群から選択されるもののような添加剤を追加的に含む、請求項26〜37のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマー。
【請求項39】
重縮合反応において、請求項1〜25のいずれか1項記載のジアミン化合物を、一般式(V)の1つ以上のテトラカルボン酸無水物と、場合により1つ以上の追加の他のジアミンの存在下で反応させる、請求項26〜38のいずれか1項記載のポリマー又はオリゴマーの調製方法。
【請求項40】
ポリアミック酸の調製のための重縮合反応が、好ましくはγ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はN,N−ジメチル−ホルムアミドから選択される、極性で非プロトン性の有機溶媒中の溶液中で実施される、請求項39記載の方法。
【請求項41】
重縮合に続いて、水の除去を伴う環化がポリアミンの形成下で熱的に実施される、請求項39又は40記載の方法。
【請求項42】
イミド化が、支持体へのポリマー又はオリゴマーの適用の前又は後で実施される、請求項41記載の方法。
【請求項43】
請求項26〜38のいずれか1項記載の少なくとも1つのポリマー又はオリゴマーを含む、ポリマー又はオリゴマー層、特に配向層。
【請求項44】
請求項26〜38のいずれか1項記載の1つ以上のポリマー又はオリゴマーを、好ましくはポリマー又はオリゴマー材料の溶液から支持体に適用し、続いて溶媒を蒸発させ、必要であれば任意のイミド化工程の後で、ポリマー若しくはオリゴマー、又はポリマー混合物若しくはオリゴマー混合物を、直線偏光による照射で架橋する、請求項43記載のポリマー層又はオリゴマー層の調製方法。
【請求項45】
ポリマー層又はオリゴマー層内の配向の方向及び傾斜角が、直線偏光の照射の方向を制御することによって変わる、及び/又はポリマー層又はオリゴマー層の特定の領域を選択的に照射することによって、層の特定の領域が、整列される、請求項44記載の方法。
【請求項46】
液晶の配向層としての、好ましくは架橋された形態の、請求項43記載のポリマー層又はオリゴマー層の使用。
【請求項47】
特にセルのMVAモードでの操作において、隣接する液晶層の垂直方向への整列を誘導するための、請求項46記載の使用。
【請求項48】
請求項43記載の少なくとも1つのポリマー層又はオリゴマー層を含む、光学及び電気光学的な非構造化又は構造化された構成の素子、好ましくは液晶ディスプレーセル、多層及びハイブリッド層の素子。

【公開番号】特開2013−56924(P2013−56924A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−255226(P2012−255226)
【出願日】平成24年11月21日(2012.11.21)
【分割の表示】特願2007−535977(P2007−535977)の分割
【原出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(596098438)ロリク アーゲー (22)
【氏名又は名称原語表記】ROLIC AG
【復代理人】
【識別番号】100119079
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 佐保子
【復代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
【復代理人】
【識別番号】100135873
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 圭子
【復代理人】
【識別番号】100116528
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 俊男
【復代理人】
【識別番号】100122736
【弁理士】
【氏名又は名称】小國 泰弘
【復代理人】
【識別番号】100122747
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 洋子
【復代理人】
【識別番号】100132540
【弁理士】
【氏名又は名称】生川 芳徳
【復代理人】
【識別番号】100146031
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 明夫
【復代理人】
【識別番号】100151828
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 将市
【Fターム(参考)】