説明

光検出装置、光ピックアップ及び光記録再生装置

【課題】低雑音動作特性を向上させた光検出装置を提供する。
【解決手段】開示される光検出装置1は、半導体レーザから射出され光ディスクにより反射された光ビームから信号を生成する光ピックアップに用いられるものである。この光検出装置は、複数のフォトダイオードPD1A,PD1B,PD1C,PD1Dと、信号加算器13と、複数の電流検出器12A〜12Dとを有している。各フォトダイオードPD1A,PD1B,PD1C,PD1Dは、光ディスクからの反射光を受光して受光電流IA,IB,IC,IDをそれぞれ出力する。信号加算器13は、受光電流IA,IB,IC,IDを加算する。各電流検出器12A〜12Dは、フォトダイオードPD1A,PD1B,PD1C,PD1Dに対応して設けられ、対応するフォトダイオードPD1A,PD1B,PD1C,PD1Dの受光電流IA,IB,IC,IDを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)あるいはブルーレイディスク(Blue-ray Disc:登録商標)等の光ディスクに情報の記録又は再生を行う光ピックアップに用いられ、光ディスクで反射された光ビームを受光する受光器(光電素子)及び光信号(Optical signal)と上記受光器から出力される電気信号(Electrical signal)の両方を処理する電子回路を有する光検出装置(OEIC:Optical Electrical Integrated Circuit)、この光検出装置を備えた光ピックアップ及びこの光ピックアップを搭載した光記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光検出装置を備えた光ピックアップには、光ディスクからの反射光に含まれるノイズ等の低減を図るために、対物レンズによって集光した光ビームを受光するフォトディテクタ内に、上記光スポットの中心部を受光する所定個数の内側の受光器と、上記内側の受光器の外側を取り囲むように設けられ、上記光スポットの周辺部を受光する上記所定個数の外側の受光器とからなる受光器集合体を有しているものがある。この光ピックアップは、上記フォトディテクタの後段に設けられる演算部内に、各受光器が受光する光量に応じて生成する電流信号を加算した後に電圧信号に変換するI−V増幅器(電流電圧変換増幅器)を有している(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
【0003】
また、従来の光検出装置には、光学系を複雑にすることなく、再生信号検出系の増幅器ノイズを低下させるために、光ビームを複数の受光素子又は複数の分割受光領域を有する受光素子で受光した後、それぞれの受光信号を電流電圧変換して出力するものもある。この光検出装置では、複数の受光信号の一部又は全部を電流電圧変換前に電流加算するか、あるいはそれぞれの受光信号を電流加算せずにそのまま電流電圧変換するかを切り換える切換手段を具備している(例えば、特許文献2参照。)。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
【0004】
【特許文献1】特開平11−162003号公報
【特許文献2】特開2006−59428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した第1の従来例では、受光器の構造を物理的、製造プロセス的な方法で分割してRF信号や各受光部(チャンネル)のサーボ信号を同時に生成しているため、光電流をすべてRF信号に割り当てられない。この結果、S/Nが悪化し、電流加算の利点を活かしきれないという問題があった。また、上記した第1の従来例では、物理的、プロセス的な受光器の構造変更が必要であるという問題があった。
【0006】
一方、上記した第2の従来例では、複数の受光信号の一部又は全部を電流電圧変換前に電流加算するか、あるいはそれぞれの受光信号を電流加算せずにそのまま電流電圧変換するかを切り換えているため、電流加算のRF信号と各受光部(チャンネル)のサーボ信号とを同時に得ることができないという問題があった。
以上のことから、上記した第1及び第2の従来例には、特に、低雑音動作特性が良好でないという問題があった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題を解決することを課題の一例とするものであり、これらの課題を解決することができる光検出装置、光ピックアップ及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る光検出装置は、光源から射出され光記録媒体により反射された光ビームから信号を生成する光ピックアップに用いられる光検出装置であって、光記録媒体からの反射光を受光して受光電流を出力する複数のフォトダイオードと、前記複数のフォトダイオードの各前記受光電流を加算する信号加算器と、前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードの前記受光電流を検出する複数の電流検出器とを有することを特徴としている。
【0009】
また、請求項13に記載に係る光ピックアップは、請求項1乃至12のいずれかに記載の光検出装置を備えることを特徴としている。
また、請求項14に記載の発明に係る光記録再生装置は、請求項13に記載の光ピックアップを搭載したことを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る光検出装置(OEIC)1の概略構成を示す回路図である。また、図2は、図1に示す4分割受光器(4象限受光器)11を構成するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dそれぞれの受光面の配置の一例を示す図である。本実施の形態1に係る光検出装置1は、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。この光検出装置1は、4分割受光器(4象限受光器)11と、電流検出器12A、12B、12C及び12Dと、信号加算器13とを有している。
【0011】
4分割受光器11は、4つの受光領域A、B、C及びDを有している。4つの受光領域A、B、C及びDは、それぞれフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dにより構成されている。4分割受光器11は、各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dのアノードが共通接続され、接地されたアノードコモン型である。フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、後述する光ディスク2(図3参照)によって反射された光ビーム(主ビーム)を受光して、それぞれ受光電流IA、IB、IC及びIDを出力する。
【0012】
電流検出器12A、12B、12C及び12Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに対応して設けられている。電流検出器12A、12B、12C及び12Dは、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dからそれぞれ出力される受光電流IA、IB、IC及びIDを検出し、対応する受光電流IA、IB、IC及びIDに対しそれぞれ線形的に変化する電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、後述する信号処理回路7(図3参照)に供給される。
【0013】
以上説明した電流検出器12A、12B、12C及び12Dにおいて、受光電流IA、IB、IC及びIDを対応する電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換する際の線形性は、光検出装置(OEIC)1に求められる基本的な特性である。すなわち、受光電流IA、IB、IC及びIDの変化は、光ピックアップ2のフォーカシング及びトラッキング制御(サーボ制御)に必要な情報であり、対応する電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換された後もその情報が維持されている必要がある。したがって、各電圧信号VA、VB、VC及びVDが対応する受光電流IA、IB、IC及びIDに対しそれぞれ線形的に変化することにより、信号処理回路7は、正確なサーボ信号処理を行うことができ、光記録再生装置が光記録再生装置として成立するのである。
【0014】
信号加算器13は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dからそれぞれ出力される受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。すなわち、信号加算器13は、I−V増幅器(電流電圧変換増幅器)としても機能している。
【0015】
なお、光検出装置1は、実際には、上記構成要素の他、後述するトラッキングエラー信号TEを得るために、2つの副ビームを受光する2つの副受光器及び、各副受光器から射出される受光電流を処理する回路等を備えている。しかし、これらの構成要素は、本発明の特徴とは直接関係しないので、その説明を省略する。
【0016】
次に、図1に示す光検出装置1を備えた光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置の構成について、図3を参照して説明する。光記録再生装置は、光記録媒体に記録された情報を読み取って再生する光再生装置、光記録媒体に記録すべき情報を記録する光記録装置又は、その両者の機能を有する装置である。本実施の形態1では、光記録媒体として光ディスク3を用いる光ディスク記録再生装置(以下「光ディスク装置」という。)の場合を例にとって説明する。
【0017】
この光ディスク装置は、光ピックアップ2と、コントローラ4と、レーザ・ドライバ5と、回折ユニット・ドライバ6と、信号処理回路7と、イコライザ8と、ピックアップ・ドライバ(PUドライバ)9とから概略構成されている。光ピックアップ2は、上記した光検出装置(OEIC)1と、光源である半導体レーザ21と、回折ユニット22と、ハーフミラー23と、対物レンズ24と、集光レンズ25とを有している。また、光ピックアップ2は、図示しないが、フォーカシング及びトラッキング調整を行うアクチュエータを備えている。
【0018】
コントローラ4は、この光ディスク装置の全体の制御を行う。例えば、コントローラ4は、所定のアルゴリズム、設定等に従って、接続モード指定信号MCを生成して信号処理回路7に供給する。さらに、コントローラ4は、光ディスク3から情報を読み取るためのレーザ駆動信号LDD又は、外部から供給される光ディスク3に記録すべき情報に関する情報信号WDに対応したレーザ駆動信号LDDを生成し、レーザ・ドライバ5に供給する。レーザ・ドライバ5は、レーザ駆動信号LDDに基づいて半導体レーザ21を駆動する。
【0019】
半導体レーザ21から射出された光ビームは、マルチビーム生成素子として機能する回折ユニット22に入射される。回折ユニット22は、例えば、液晶ポリマ(LCP)等からなる回折素子を有している。コントローラ4は、回折ユニット駆動信号DUDを回折ユニット・ドライバ6に供給する。回折ユニット22は、回折ユニット・ドライバ6によって駆動され、半導体レーザ21から射出される光ビームを3つの光ビームに分割、生成して、ハーフミラー23に供給する。
【0020】
回折ユニット22には図示せぬアクチュエータが結合されている。このアクチュエータが回折ユニット・ドライバ6によって駆動されることにより、3つの光ビームの生成及びビームの位置調整等のビーム調整がなされる。ハーフミラー23は、回折ユニット22で分割生成された主ビーム及び2つの副ビームを対物レンズ24に導く。対物レンズ24は、これらのビームを集光して、光ディスク3の情報記録面に照射する。
【0021】
具体的には、上記主ビームのビームスポットが光ディスク3の記録トラック上に位置するように照射される。この際、光ディスク3により反射された3つの反射光ビームは、対物レンズ24、ハーフミラー23、集光レンズ25を介して光検出装置1に導かれる。光検出装置1は、上記した処理を行い、RF電圧信号VRF、電圧信号VA、VB、VC及びVD等を生成し、信号処理回路7に供給する。
【0022】
信号処理回路7は、光検出装置1から供給されるRF電圧信号VRF、電圧信号VA、VB、VC及びVD等に基づいて、後述するフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、ビーム調整信号BA、読取信号RS等を生成する。信号処理回路7は、読取信号RSを、読取信号RSの再生、記憶等の処理を行う外部回路(図示略)に供給するとともに、ビーム調整信号BAをコントローラ4に供給する。また、信号処理回路7は、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEをイコライザ8に供給する。
【0023】
イコライザ8は、コントローラ4の制御の下、上記した光ピックアップ2が備えるアクチュエータ(図示略)の駆動信号を生成し、PUドライバ9に供給する。PUドライバ9は、供給された駆動信号に基づいて、光ピックアップ2が備えるアクチュエータ(図示略)を駆動する。これにより、光ピックアップ2のフォーカシング及びトラッキング制御(サーボ制御)が行われる。
【0024】
なお、信号処理回路7の全部又は一部の機能を光検出装置が果たすように構成しても良い。一部の機能としては、例えば、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE等を生成する機能がある。
【0025】
次に、上記構成を有する電流加算型の光検出装置1におけるノイズレベルと、図4に示す従来の光検出装置31におけるノイズレベルとを比較する。図4において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。光検出装置31は、いわば電圧加算型と呼ぶべき構成を有している。この光検出装置31は、図1に示す光検出装置1と同様に4分割受光器(4象限受光器)11を有するともに、I−V増幅器(電流電圧変換増幅器)32A、32B、32C及び32Dと、信号加算器33とを有している。
【0026】
I−V増幅器32A、32B、32C及び32Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに対応して設けられている。I−V増幅器32A、32B、32C及び32Dは、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dからそれぞれ出力される受光電流IA、IB、IC及びIDを電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。信号加算器33は、電圧信号VA、VB、VC及びVDを加算してRF電圧信号VRFとして出力する。
【0027】
ここで、各I−V増幅器32A、32B、32C及び32Dの出力のノイズレベルをいずれもNとするとともに、信号加算器33のゲインを4とし、光検出装置31の出力のノイズレベルをNRF1とした場合、ノイズレベルNRF1は、4つのI−V増幅器32A、32B、32C及び32Dの出力のノイズレベルの2乗平均値と、信号加算器33のゲインとの積であり、式(1)で表される。
NRF1=4×√{(N/4)2+(N/4)2+(N/4)2+(N/4)2
=2N ・・・(1)
【0028】
以下、ノイズレベルNRF1が式(1)で表される根拠について説明する。例えば、I−V増幅器32AのノイズレベルNは、信号加算器33の正側入力端子では、加算抵抗の抵抗分割によって{N×(1/4)}となる。このノイズレベル{N×(1/4)}がI−V増幅器32A、32B、32C及び32Dの4チャンネル分加算されるので、信号加算器33の正側入力端子におけるノイズレベルNRF1(+)はこれらの2乗平均となり、式(2)で表される。
NRF1(+)=√{(N/4)2+(N/4)2+(N/4)2+(N/4)2
=N/2 ・・・(2)
信号加算器33では、正側入力端子におけるノイズレベルNRF1(+)が信号加算器33のゲイン(今の場合、ゲイン4)により増幅される。以上のことから、信号加算器33の出力のノイズNRF1は、上記式(1)で表されるのである。
【0029】
一方、図1に示す本実施の形態1に係る光検出装置1において、信号加算器13のI−V増幅器としての出力のノイズレベルをNとするとともに、光検出装置1の出力のノイズレベルをNRF2とした場合、ノイズレベルNRF2は、信号加算器13のI−V増幅器としての出力のノイズレベルNに等しいので、式(3)で表される。
NRF2=N ・・・(3)
【0030】
式(1)及び式(3)より、式(4)が導き出される。
NRF2=(1/2)・NRF1 ・・・(4)
以上のことから、電流加算型である光検出装置1の出力のノイズレベルNRF2は、電圧加算型である従来の光検出装置31の出力のノイズレベルNRF1の1/2となる、すなわち、少なくとも−6dBのノイズ低減が可能となる。
【0031】
以上説明したように、本発明の実施の形態1による光検出装置1は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置1は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、電流検出器12A、12B、12C及び12Dと、信号加算器13とを有している。
【0032】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。電流検出器12A、12B、12C及び12Dは、受光電流IA、IB、IC及びIDを検出し、対応する受光電流IA、IB、IC及びIDに対しそれぞれ線形的に変化する電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0033】
したがって、本発明の実施の形態1によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態1によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態1によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0034】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る光検出装置(OEIC)41の概略構成を示す回路図である。図5において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図5に示す光検出装置41においては、図1に示す電流検出器12A、12B、12C及び12Dに換えて、電圧検出器42A、42B、42C及び42D並びに検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdが新たに設けられている。言い換えれば、電流検出器12Aは電圧検出器42Aと検出抵抗Raとにより構成され、電流検出器12Bは電圧検出器42Bと検出抵抗Rbとにより構成されている。同様に、電流検出器12Cは電圧検出器42Cと検出抵抗Rcとにより構成され、電流検出器12Dは電圧検出器42Dと検出抵抗Rdとにより構成されている。すなわち、本実施の形態2に係る光検出装置41は、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置41を新たに設けるものとする。
【0035】
電圧検出器42A〜42D並びに検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに対応して設けられている。電圧検出器42A、42B、42C及び42Dの入力インピーダンスは、ハイインピーダンスである必要がある。電圧検出器42A、42B、42C及び42Dの各第1の入力端子は、信号加算器13の負側入力端子にそれぞれ接続されている。各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdは、信号加算器13の負側入力端子と、対応する対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各カソードと対応する電圧検出器42A、42B、42C及び42Dの各第2の入力端子との接続点の間に、すなわち、電流加算前の各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの電流経路にそれぞれ介挿されている。
【0036】
電圧検出器42A、42B、42C及び42Dは、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに流れる受光電流IA、IB、IC及びIDにより対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下を入力して検出、増幅し、この電圧降下に対しそれぞれ線形的に変化する電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、図3に示す信号処理回路7に供給される。なお、上記構成を有する電流加算型の光検出装置41におけるノイズレベルは、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様であるので、その説明を省略する。
【0037】
以上説明した電流検出器42A、42B、42C及び42Dにおいて、受光電流IA、IB、IC及びIDと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとによる電圧降下を対応する電圧信号VA、VB、VC及びVDとして出力する際の線形性は、光検出装置(OEIC)1に求められる基本的な特性である。すなわち、受光電流IA、IB、IC及びIDと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとによる電圧降下の変化は、光ピックアップ2のフォーカシング及びトラッキング制御(サーボ制御)に必要な情報であり、出力される電圧信号VA、VB、VC及びVDにもその情報が維持されている必要がある。したがって、各電圧信号VA、VB、VC及びVDが対応する受光電流IA、IB、IC及びIDと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとによる電圧降下に対しそれぞれ線形的に変化することにより、信号処理回路7は、正確なサーボ信号処理を行うことができ、光記録再生装置が光記録再生装置として成立するのである。
【0038】
以上説明したように、本発明の実施の形態2による光検出装置41は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置41は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、電圧検出器42A、42B、42C及び42Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0039】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。電圧検出器42A、42B、42C及び42Dは、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下を入力して検出、増幅し、電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0040】
したがって、本発明の実施の形態2によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態2によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態2によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0041】
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3に係る光検出装置(OEIC)51の概略構成を示す回路図である。図6において、図5の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図6に示す光検出装置51においては、図5に示す電圧検出器42A、42B、42C及び42Dに換えて、非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dが新たに設けられている。本実施の形態3に係る光検出装置51は、上記した光検出装置1及び41と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置51を新たに設けるものとする。
【0042】
非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに対応して設けられている。非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの各正側入力端子は、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各カソードと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されている。非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの各負側入力端子には、それぞれ基準電圧Vrefが印加されている。
【0043】
非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dは、各負側入力端子にそれぞれ印加されている基準電圧Vrefに対する、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点における電圧を入力して増幅し、当該電圧に対しそれぞれ線形的に変化する電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。電圧信号VA、VB、VC及びVDは、基準電圧Vrefに対してマイナス側となる。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、図3に示す信号処理回路7に供給される。なお、上記構成を有する電流加算型の光検出装置51におけるノイズレベルは、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様であるので、その説明を省略する。
【0044】
以上説明したように、本発明の実施の形態3による光検出装置51は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置51は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0045】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dは、各基準電圧Vrefに対する、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点における電圧を入力して増幅し、電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0046】
したがって、本発明の実施の形態3によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態3によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態3によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0047】
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4に係る光検出装置(OEIC)61の概略構成を示す回路図である。図7において、図6の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図7に示す光検出装置61においては、図6に示す非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの各出力端子に、それぞれ反転増幅器62A、62B、62C及び62Dが新たに設けられている。本実施の形態4に係る光検出装置61は、上記した光検出装置1、41及び51と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置61を新たに設けるものとする。
【0048】
反転増幅器62A、62B、62C及び62Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D、非反転増幅器52A、52B、52C及び52D並びに検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdに対応して設けられている。反転増幅器62A、62B、62C及び62Dを構成する各入力抵抗Riには、対応する非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの各出力端子がそれぞれ接続されている。
【0049】
反転増幅器62A、62B、62C及び62Dは、対応する非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの出力電圧を、帰還抵抗Rf及び入力抵抗Riで定まる増幅度(Rf/Ri)で反転増幅し、電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。電圧信号VA、VB、VC及びVDは、基準電圧Vrefに対してプラス側となる。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、図3に示す信号処理回路7に供給される。なお、上記構成を有する電流加算型の光検出装置61におけるノイズレベルは、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
以上説明したように、本発明の実施の形態4による光検出装置61は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置61は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dと、反転増幅器62A、62B、62C及び62Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0051】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dは、各基準電圧Vrefに対する、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点における電圧を入力して増幅して出力する。反転増幅器62A、62B、62C及び62Dは、対応する非反転増幅器52A、52B、52C及び52Dの出力電圧を、増幅度(Rf/Ri)で反転増幅し、電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0052】
したがって、本発明の実施の形態4によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態4によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態4によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0053】
実施の形態5.
図8は、本発明の実施の形態5に係る光検出装置(OEIC)71の概略構成を示す回路図である。図8において、図5の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図8に示す光検出装置71においては、図5に示す電圧検出器42A、42B、42C及び42Dに換えて、gm増幅器(トランスコンダクタンス増幅器)72A、72B、72C及び72D並びにI−V増幅器(電流電圧変換増幅器)73A、73B、73C及び73Dが新たに設けられている。本実施の形態5に係る光検出装置71は、上記した光検出装置1、41、51及び61と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置71を新たに設けるものとする。
【0054】
gm増幅器72A、72B、72C及び72D並びにI−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D並びに検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdに対応して設けられている。gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子は、信号加算器13の負側入力端子と対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されている。gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各正側入力端子は、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各カソードと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されている。
【0055】
gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子の入力電圧は、信号加算器13の基準電圧VR1によって決定される。しかし、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに流れる受光電流IA、IB、IC及びIDにより対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して増幅し、電流信号に変換して出力する。
【0056】
I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、対応するgm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各電流信号を電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。電圧信号VA、VB、VC及びVDは、基準電圧VR2に対してプラス側となる。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、図3に示す信号処理回路7に供給される。なお、上記構成を有する電流加算型の光検出装置71におけるノイズレベルは、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様であるので、その説明を省略する。
【0057】
以上説明したように、本発明の実施の形態5による光検出装置71は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置71は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dと、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0058】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。gm増幅器72A、72B、72C及び72Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して増幅し、電流信号に変換して出力する。
【0059】
I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、対応するgm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各電流信号を電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0060】
したがって、本発明の実施の形態5によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態5によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態5によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0061】
また、本発明の実施の形態5によれば、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して電流信号に変換している。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1の電圧値は、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dの基準電圧VR2の電圧値とは異なる電圧値に設定することができる。なお、一般に、図3に示す信号処理回路7では、光検出装置(OEIC)からのRF電圧信号VRFをACカップリングで使用されるため、信号加算器13の基準電圧VR1の電圧値は、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dの基準電圧VR2の電圧値と一致させる必要はない。
【0062】
また、本発明の実施の形態5では、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各逆バイアス電圧は、信号加算器13の基準電圧VR1によって決定されている。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各寄生容量を減少させることができる。このように信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下に起因して、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dで生じる各逆バイアス電圧の低下を補償することができる。さらに、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの設計値もより広く選択することが可能となる。
【0063】
実施の形態6.
図9は、本発明の実施の形態6に係る光検出装置(OEIC)81の概略構成を示す回路図である。図9において、図8の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図9に示す光検出装置81においては、図8に示すgm増幅器72A、72B、72C及び72Dに換えて、gm増幅器(トランスコンダクタンス増幅器)82A、82B、82C及び82Dが新たに設けられている。本実施の形態6に係る光検出装置81は、上記した光検出装置1、41、51、61及び71と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置81を新たに設けるものとする。
【0064】
gm増幅器82A、82B、82C及び82Dは、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D並びに検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdに対応して設けられている。gm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各正側入力端子は、信号加算器13の負側入力端子と対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されている。gm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各負側入力端子は、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各カソードと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されている。すなわち、本発明の実施の形態6では、本発明の実施の形態5と比較して、gm増幅器82A、82B、82C及び82Dの極性を反転させているのである。
【0065】
gm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各正側入力端子の入力電圧は、信号加算器13の基準電圧VR1によって決定される。しかし、gm増幅器82A、82B、82C及び82Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dに流れる受光電流IA、IB、IC及びIDにより対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して増幅し、電流信号に変換して出力する。
【0066】
I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、対応するgm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各電流信号を電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。電圧信号VA、VB、VC及びVDは、基準電圧VR2に対してマイナス側となる。これら電圧信号VA、VB、VC及びVDは、図3に示す信号処理回路7に供給される。なお、上記構成を有する電流加算型の光検出装置81におけるノイズレベルは、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
以上説明したように、本発明の実施の形態6による光検出装置81は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置81は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、gm増幅器82A、82B、82C及び82Dと、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0068】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。gm増幅器82A、82B、82C及び82Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して増幅し、電流信号に変換して出力する。
【0069】
I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、対応するgm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各電流信号を電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0070】
したがって、本発明の実施の形態6によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態6によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態6によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0071】
また、本発明の実施の形態6によれば、gm増幅器82A、82B、82C及び82Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して電流信号に変換している。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1の電圧値は、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dの基準電圧VR2の電圧値とは異なる電圧値に設定することができる。
【0072】
また、本発明の実施の形態6では、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各逆バイアス電圧は、信号加算器13の基準電圧VR1によって決定されている。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各寄生容量を減少させることができる。このように信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下に起因して、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dで生じる各逆バイアス電圧の低下を補償することができる。さらに、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの設計値もより広く選択することが可能となる。
【0073】
実施の形態7.
図10は、本発明の実施の形態7に係る光検出装置(OEIC)91の概略構成を示す回路図である。図10において、図8の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図8に示すgm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子が対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各カソードと対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdとの接続点にそれぞれ接続されているのに対し、図10に示す光検出装置91においては、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子が信号加算器13の正側入力端子にそれぞれ接続されている。すなわち、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子には、基準電圧VR1が印加されている。本実施の形態7に係る光検出装置91は、上記した光検出装置1、41、51、61、71及び81と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置91を新たに設けるものとする。
【0074】
以下、上記したように光検出装置91を構成した理由について説明する。上記した実施の形態5では、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの負側入力端子における寄生容量(例えば、配線やトランジスタ等に起因するもの)がRF電圧信号VRFの交流特性(特に、ノイズ)の悪化を招くおそれがある。そこで、本実施の形態7では、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子を信号加算器13の正側入力端子にそれぞれ接続することにより、RF電圧信号VRFの交流特性(特に、ノイズ)の悪化の危険要因を予め取り除いているのである。なお、信号加算器13の正側入力端子及び負側入力端子は、仮想接地(イマジナリショート)の原理から同電位であるので、上記光検出装置91の動作原理は、上記した実施の形態5に係る光検出装置71と略同様である。したがって、上記光検出装置91の動作原理に関する説明を省略する。
【0075】
以上説明したように、本発明の実施の形態7による光検出装置91は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置91は、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dと、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dと、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dと、検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdと、信号加算器13とを有している。
【0076】
フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。gm増幅器72A、72B、72C及び72Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して増幅し、電流信号に変換して出力する。
【0077】
I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dは、対応するgm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各電流信号を電圧信号VA、VB、VC及びVDに変換して出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0078】
したがって、本発明の実施の形態7によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態7によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態7によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0079】
また、本発明の実施の形態7によれば、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dは、信号加算器13の基準電圧VR1の影響を受けることなく、対応する検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下のみを検出して電流信号に変換している。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1の電圧値は、I−V増幅器73A、73B、73C及び73Dの基準電圧VR2の電圧値とは異なる電圧値に設定することができる。
【0080】
また、本発明の実施の形態7では、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各逆バイアス電圧は、信号加算器13の基準電圧VR1によって決定されている。したがって、信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dの各寄生容量を減少させることができる。このように信号加算器13の基準電圧VR1を可能な限り高く設定することにより、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの両端に生じる電圧降下に起因して、対応するフォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1Dで生じる各逆バイアス電圧の低下を補償することができる。さらに、各検出抵抗Ra、Rb、Rc及びRdの設計値もより広く選択することが可能となる。また、本発明の実施の形態7では、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子を信号加算器13の正側入力端子にそれぞれ接続しているので、RF電圧信号VRFの交流特性(特に、ノイズ)の悪化を軽減することができる。
【0081】
実施の形態8.
図11は、本発明の実施の形態8に係る光検出装置(OEIC)101の概略構成を示す回路図である。また、図12は、図11に示す4分割受光器(4象限受光器)102を構成するフォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dそれぞれの受光面の配置の一例を示す図である。図11において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図11に示す光検出装置101においては、図1及び図2に示すアノードコモン型の4分割受光器11に換えて、カソードコモン型の4分割受光器102が新たに設けられている。
【0082】
4分割受光器102は、4つの受光領域A、B、C及びDを有している。4つの受光領域A、B、C及びDは、それぞれフォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dにより構成されている。4分割受光器102は、各フォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dのカソードが共通接続され、電源電圧VCCが印加されたカソードコモン型である。フォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dは、上記した光ディスク2(図3参照)によって反射された光ビーム(主ビーム)を受光して、それぞれ受光電流IA、IB、IC及びIDを出力する。
【0083】
本実施の形態8に係る光検出装置101は、上記した本実施の形態1に係る光検出装置1と同様、いわば電流加算型と呼ぶべき構成を有している。また、図3に示す光ピックアップ2及びこの光ピックアップ2を搭載した光記録再生装置においては、光検出装置1に換えて、光検出装置101を新たに設けるものとする。
【0084】
以上説明したように、本発明の実施の形態8による光検出装置101は、光源である半導体レーザ21から射出され光ディスク3の情報記録面により反射された光ビームから信号を再生する光ピックアップ2に用いられるものである。この光検出装置101は、フォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dと、電流検出器12A、12B、12C及び12Dと、信号加算器13とを有している。
【0085】
フォトダイオードPD2A、PD2B、PD2C及びPD2Dは、光ディスク3からの反射光を受光して受光電流IA、IB、IC及びIDをそれぞれ出力する。電流検出器12A、12B、12C及び12Dは、受光電流IA、IB、IC及びIDを検出し、対応する受光電流IA、IB、IC及びIDに対しそれぞれ線形的に変化する電圧信号VA、VB、VC及びVDを出力する。信号加算器13は、受光電流IA、IB、IC及びIDを加算してRF電流信号IRFとするとともに、このRF電流信号IRFをRF電圧信号VRFに変換して出力する。
【0086】
したがって、本発明の実施の形態8によれば、RF電圧信号VRFと同時に各フォトダイオードPD1A、PD1B、PD1C及びPD1D(チャンネル)のサーボ信号を生成することができる。また、本発明の実施の形態8によれば、すべての受光電流IA、IB、IC及びIDをRF電圧信号VRFに変換することができる。さらに、本発明の実施の形態8によれば、上記した第1の従来例のように、受光器を物理的、プロセス的に変更する必要がない。この結果、電流加算の利点を十分に活かすことができ、低雑音動作特性の向上を実現することができる。
【0087】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用することができる。例えば、実施の形態7では、図10に示すように、gm増幅器72A、72B、72C及び72Dの各負側入力端子を信号加算器13の正側入力端子にそれぞれ接続しているが、実施の形態6において、図9に示すgm増幅器82A、82B、82C及び82Dの各正側入力端子を信号加算器13の正側入力端子にそれぞれ接続しても良い。
また、上記した実施の形態2〜7では、アノードコモン型の4分割受光器11を用いる例を示したが、これに限定されず、上記した実施の形態8と同様に、カソードコモン型の4分割受光器102を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す4分割受光器を構成するフォトダイオードそれぞれの受光面の配置の一例を示す図である。
【図3】図1に示す光検出装置を備えた光ピックアップ及びこの光ピックアップを搭載した光記録再生装置の構成を示す概略図である。
【図4】従来の光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図8】本発明の実施の形態5に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図9】本発明の実施の形態6に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図10】本発明の実施の形態7に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図11】本発明の実施の形態8に係る光検出装置の概略構成を示す回路図である。
【図12】図11に示す4分割受光器を構成するフォトダイオードそれぞれの受光面の配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
1,41,51,61,71,81,91,101…光検出装置(OEIC)、2…光ピックアップ、3…光ディスク(光記録媒体)、4…コントローラ、5…レーザ・ドライバ、6…回折ユニット・ドライバ、7…信号処理回路、8…イコライザ、9…ピックアップ・ドライバ(PUドライバ)、11,102…4分割受光器(4象限受光器)、12A,12B,12C,12D…電流検出器、13…信号加算器、21…半導体レーザ(光源)、22…回折ユニット、23…ハーフミラー、24…対物レンズ、25…集光レンズ、42A〜42D…電圧検出器、52A,52B,52C,52D…非反転増幅器、62A,62B,62C,62D…反転増幅器、72A,72B,72C,72D,82A,82B,82C,82D…gm増幅器(トランスコンダクタンス増幅器)、73A,73B,73C,73D…I−V増幅器(電流電圧変換増幅器)、A,B,C,D…受光領域、IA,IB,IC,ID…受光電流、IRF…RF電流信号、PD1A,PD1B,PD1C,PD1D,PD2A,PD2B,PD2C,PD2D…フォトダイオード、R1…入力抵抗、Ra,Rb,Rc,Rd…検出抵抗、Rf…帰還抵抗、VA,VB,VC,VD…電圧信号、VR1,VR2,Vref…基準電圧、VRF…RF電圧信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出され光記録媒体により反射された光ビームから信号を生成する光ピックアップに用いられる光検出装置であって、
光記録媒体からの反射光を受光して受光電流を出力する複数のフォトダイオードと、
前記複数のフォトダイオードの各前記受光電流を加算する信号加算器と、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードの前記受光電流を検出する複数の電流検出器と
を有することを特徴とする光検出装置。
【請求項2】
前記信号加算器は、
加算された前記受光電流を電圧信号に変換する電流電圧変換増幅器である
ことを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
【請求項3】
前記複数の電流検出器は、
対応する前記受光電流に対しそれぞれ線形的に変化する前記電圧信号を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出装置。
【請求項4】
前記複数の電流検出器は、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードと前記信号加算器との間に介挿された複数の検出抵抗と、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードに流れる電流により対応する前記検出抵抗に生じる電圧降下を検出する複数の電圧検出器と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出装置。
【請求項5】
前記複数の電圧検出器は、
対応する前記電圧降下に対しそれぞれ線形的に変化する前記電圧信号を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の光検出装置。
【請求項6】
前記複数の電流検出器は、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードと前記信号加算器との間に介挿された複数の検出抵抗と、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードと対応する前記検出抵抗との接続点における、基準電圧に対する電圧を増幅する複数の非反転増幅器と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出装置。
【請求項7】
前記複数の非反転増幅器に対応して設けられ、対応する前記非反転増幅器の出力電圧を反転増幅する複数の反転増幅器
を有することを特徴とする請求項6に記載の光検出装置。
【請求項8】
前記複数の電流検出器は、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードと前記信号加算器との間に介挿された複数の検出抵抗と、
前記複数のフォトダイオードに対応して設けられ、対応する前記フォトダイオードに流れる電流により対応する前記検出抵抗に生じる電圧降下を電流信号に変換する複数のgm増幅器と、
前記複数のgm増幅器に対応して設けられ、対応する前記gm増幅器の前記電流信号を電圧信号に変換する複数の電流電圧変換増幅器と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出装置。
【請求項9】
各前記gm増幅器は、正側入力端子が対応する前記フォトダイオードと対応する前記検出抵抗との接続点に接続され、負側入力端子が前記信号加算器の入力端子と対応する前記検出抵抗との接続点に接続されている
ことを特徴とする請求項8に記載の光検出装置。
【請求項10】
各前記gm増幅器は、負側入力端子が対応する前記フォトダイオードと対応する前記検出抵抗との接続点に接続され、正側入力端子が前記信号加算器の入力端子と対応する前記検出抵抗との接続点に接続されている
ことを特徴とする請求項8に記載の光検出装置。
【請求項11】
各前記gm増幅器は、正側入力端子及び負側入力端子のうち、一方が対応する前記フォトダイオードと対応する前記検出抵抗との接続点に接続され、他方に基準電圧が印加されている
ことを特徴とする請求項8に記載の光検出装置。
【請求項12】
各前記フォトダイオードは、
カソードコモン接続又はアノードコモン接続されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の光検出装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の光検出装置を備えることを特徴とする光ピックアップ。
【請求項14】
請求項13に記載の光ピックアップを搭載したことを特徴とする光記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−199669(P2009−199669A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40483(P2008−40483)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(503213291)パイオニア・マイクロ・テクノロジー株式会社 (25)
【Fターム(参考)】