説明

光検出装置及び光伝送装置

【課題】光ファイバーを用いずに伝送する光検出装置及び光伝送装置を提供する。
【解決手段】チャンバ2内の試料台5に試料4が載置される。電子線照射部1から楕円面鏡3の孔部30を通過して試料4の試料面に電子線が照射される。照射スポットに位置する試料4の試料面の一部が励起して散乱光を発する。散乱光は、楕円面鏡3の内面での反射により楕円面鏡3の2焦点と異なる位置に集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、チャンバ2の開口部24を気密封止しているコリメートレンズ21を通過して平行化され、チャンバ2外の分光部7へ伝送される。分光部7は、伝送された光を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集光した光を平行化して伝送する光検出装置及び光伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光材料からなる試料に可視光ビーム、電子線及びX線ビーム等の励起ビームを照射して、励起させた試料からの光を検出する光検出装置が広く使われている(例えば、特許文献1乃至3参照)。また、励起ビームとして電子線又はX線ビームを用いる場合、真空状態又は低真空状態のチャンバ内に試料を配置し、当該試料に励起ビームを照射することがある。この場合、励起させた試料からの光を集光鏡で集光し、チャンバ外の光検出部に伝送して検出する。チャンバ内で集光した光を光検出部に伝送するために、チャンバ壁面を貫通して、チャンバ及び光検出部を接続する光ファイバーを用いた光検出装置が使われている(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
近年、半導体の微細加工技術の進歩に伴って、より短波長の光を半導体製造プロセスに用いるようになってきている。例えば、次世代の半導体製造プロセスでは、200nm以下の波長を有する真空紫外線が用いられる可能性がある。しかし、電子線励起により真空紫外光を発光する固体発光材料が見出されていないため、真空紫外光を発光する寿命、安定性及び経済性に優れた固体発光素子は、開発されていない。そこで、電子線励起により真空紫外光を発光する固体発光材料を探索するために、電子線照射した材料が真空紫外線を発光した場合に、当該真空紫外線を検出する光検出装置が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−235836号公報
【特許文献2】特開2002−514747号公報
【特許文献3】特開2005−228886号公報
【特許文献4】特開2005−5056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術による装置では、チャンバ及び光検出部間を接続する光ファイバーに生じる損失により、光検出部に伝送される光の強度が減衰して検出感度が低下するという問題あった。特に、真空紫外線は光ファイバーを透過しないため、光検出部に伝送されず、検出できないという問題があった。
【0006】
本願は、斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、楕円面鏡により集光した光をコリメートレンズにより平行化して光ファイバーを用いずに伝送することにより、高い光検出感度を有する光検出装置及び光伝送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示する光検出装置は、散乱光を発する試料が内部に配置されるチャンバと、光を検出する前記チャンバ外の光検出部とを備え、前記試料が発する散乱光を検出する光検出装置において、前記散乱光を集光して非散乱光に変換する楕円面鏡と、前記チャンバに設けられており、前記楕円面鏡により変換して得た非散乱光が通過するチャンバ開口部と、該チャンバ開口部を気密封止しており、前記チャンバ開口部を通過する非散乱光を平行化して前記光検出部へ伝送するコリメートレンズとを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、チャンバ内に配置された試料を内面が覆うように楕円面鏡が配置される。試料が発する散乱光は、楕円面鏡の内面での反射により集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、チャンバ外の光検出部に繋がるチャンバ開口部に向かう。チャンバ開口部は、嵌合してあるコリメートレンズにより、チャンバの真空度を保持すべく気密封止されている。チャンバ開口部に向かった光は、コリメートレンズにより平行化されて、チャンバ外の光検出部に伝送される。
【0009】
本願に開示する光検出装置は、前記楕円面鏡の2焦点と異なる位置に載置面の略中央が位置しており、前記試料が載置される試料台を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、試料台の載置面の略中央が楕円面鏡の2焦点間の外側に位置するよう試料台が楕円面鏡に対して配置される。試料台に載置された試料が発する散乱光は、楕円面鏡の内面での反射により、楕円面鏡の2焦点と異なる位置へ集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、チャンバ開口部のコリメートレンズに入射して平行化される。
【0011】
本願に開示する光検出装置は、前記楕円面鏡は、前記2焦点を結ぶ焦点軸よりも内面側に集光するよう構成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、試料が発した散乱光が、楕円面鏡の内面での反射により楕円面鏡の焦点軸から楕円面鏡の内面側へ外れた位置へ集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、チャンバ開口部のコリメートレンズに入射して平行化される。
【0013】
本願に開示する光検出装置は、前記楕円面鏡は、内外に貫通する孔部を備え、前記楕円面鏡の外面側から前記孔部を撮像する撮像部を備え、前記孔部は、貫通方向に狭窄する狭窄部を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、楕円面鏡の外面側から孔部が撮像される。撮像して得た孔部の画像には、楕円面鏡の外面に位置する孔部の開口部と、狭窄部の内周縁とが映る。画像に映った開口部及び内周縁の位置関係は、試料台の載置面に対する楕円面鏡の傾斜角度に依存する。
【0015】
本願に開示する光伝送装置は、散乱光を集光して伝送する光伝送装置において、2焦点と異なる位置に向かって内外に貫通する孔部を有する楕円面鏡を備え、該楕円面鏡は、前記2焦点と異なる位置からの散乱光を集光して非散乱光に変換するよう構成してあり、更に、前記楕円面鏡により変換して得た非散乱光を平行化して伝送するコリメートレンズ又はコリメート鏡を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、楕円面鏡の2焦点と異なる位置に向かって楕円面鏡の内外を貫通する孔部が設けられている。楕円面鏡の外面側からビームが孔部を通過して試料に照射される。試料に照射されたビームにより試料が励起して散乱光を発する。散乱光は、楕円面鏡の内面での反射により集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、コリメートレンズ又はコリメート鏡に入射して平行化され、伝送される。
【0017】
本願に開示する光伝送装置は、前記楕円面鏡は、前記2焦点を結ぶ焦点軸よりも内面側に集光するよう構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、試料が発する散乱光が、楕円面鏡の内面での反射により、楕円面鏡の2焦点と異なる位置へ集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、コリメートレンズ又はコリメート鏡に入射して平行化され、伝送される。
【0019】
本願に開示する光伝送装置は、前記楕円面鏡は、内外に貫通する孔部を備え、前記孔部は、貫通方向に狭窄する狭窄部を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、楕円面鏡の背面側、すなわち外面側から楕円面鏡に設けられた孔部に向かってビームが照射される。ビームは、楕円面鏡の内外を貫通する孔部内を通過し、試料に照射される。ビームの照射スポットに位置する試料の一部が励起されて散乱光を発し、楕円面鏡の内面での反射により集光されて非散乱光に変換される。楕円面鏡の外面側から孔部を撮像して得た画像には、楕円面鏡の外面に位置する孔部の開口部と、狭窄部の内周縁とが映る。画像に映った開口部及び内周縁の位置関係は、試料台の載置面に対する楕円面鏡の傾斜角度に依存する。
【0021】
本願に開示する光検出装置は、散乱光を発する試料が内部に配置されるチャンバと、光を検出する前記チャンバ外の光検出部とを備え、前記試料が発する散乱光を検出する光検出装置において、前記試料が発する散乱光を前記光検出部に伝送する光伝送装置を備え、前記チャンバは、前記光伝送装置が挿入されるチャンバ開口部を備え、前記光伝送装置は、前記散乱光を集光して非散乱光に変換する楕円面鏡と、該楕円面鏡により変換して得た非散乱光を平行化して伝送するコリメートレンズ又はコリメート鏡と、前記楕円面鏡及び前記コリメートレンズ若しくはコリメート鏡を支持する支持部とを備え、更に、前記楕円面鏡の2焦点と異なる位置に載置面の略中央が位置しており、前記試料が載置される試料台を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、光伝送装置がチャンバ開口部からチャンバ内に挿入される。光伝送装置は、円筒状の支持部の先端近傍及び基部近傍夫々で支持する楕円面鏡及びコリメートレンズ若しくはコリーメント鏡を備える。チャンバ内に配置された試料を楕円面鏡の内面が覆うように光伝送装置がチャンバ内に挿入される。光伝送装置は、楕円面鏡の内面での反射により試料が発する散乱光を集光して非散乱光に変換し、コリメートレンズ又はコリメート鏡により平行化して光検出部に伝送する。
【発明の効果】
【0023】
当該装置の一観点によれば、楕円面鏡により集光した光をコリメートレンズにより平行化して光ファイバーを用いずに伝送することにより、高い光検出感度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施の形態1に係るSEMの例を示すブロック図である。
【図2】楕円面鏡を示す側面図及び上面図である。
【図3】コリメートレンズの他の取付例を示す模式的断面図である。
【図4】実施の形態1に係る楕円面鏡及びコリメートレンズを含む光学系を示す断面模式図である。
【図5】楕円面鏡で集光された光及び分光部のスリットに照射された光夫々の光束断面の例を示す模式図である。
【図6】水平状態の楕円面鏡及び試料の側面図と、楕円面鏡を撮像して得た画像とを示す模式図である。
【図7】傾斜状態の楕円面鏡及び試料の側面図と、楕円面鏡を撮像して得た画像とを示す模式図である。
【図8】孔部の他の形状例を示す模式的断面図である。
【図9】実施の形態2に係るSEMの例を示すブロック図である。
【図10】実施の形態2に係る楕円面鏡及びコリメートレンズを含む光学系を示す断面模式図である。
【図11】実施の形態2に係る楕円面鏡及びコリメート鏡を含む光学系を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施の形態1
以下、実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。本願に係る光検出装置は、真空下又はガス雰囲気下のチャンバ内に配置された試料が発する散乱光を集光して検出する。例えば、チャンバ内の試料に光を照射し、試料表面での反射により放射される散乱光又は光励起により試料が発する散乱光を検出する光検出装置である。また、例えば、試料にレーザ光、電子線、X線及びガンマ線等のビームを照射し、ビーム励起により試料が発する散乱光を検出する光検出装置である。ここで、試料が発する散乱光は、試料に照射された光の波長に等しい弾性散乱光に限るものではなく、波長が異なる非弾性散乱光も含む。非弾性散乱光は、例えば、ラマン散乱光である。また、ビーム励起により試料が発する散乱光は、例えば、カソードルミネッセンス光及びホトルミネッセンス光等の発光並びに蛍光等である。
【0026】
発光の有無を検出する光検出装置に限るものではなく、分光器を用いて試料表面から発する散乱光のスペクトルを検出する光検出装置であってもよい。更に照射するビームを走査して、試料の表面における発光及びスペクトルの局所分布を検出する光検出装置も含まれる。例えば、試料に電子線を照射して試料表面の像を取得するSEM( Scanning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)に対して、電子線励起による発光スペクトルを測定する分光部を備えた光検出装置であってもよい。本実施の形態は、分光部を備えたSEMを光検出装置の例に挙げて説明する。
【0027】
図1は、実施の形態1に係るSEMの例を示すブロック図である。SEMは、電子線照射部(ビーム照射部)1と、内部の試料台5に試料4が配置されるチャンバ2と、電子線を照射した試料4から放出される二次電子を検出する二次電子検出部8とからなる従来公知のSEMの基本構造を含む。また、SEMは、チャンバ2から伝送されてきた光のスペクトルを検出するチャンバ2外の分光部(光検出部)7とを含む。電子線照射部1は、電子線を発生するフィールドエミッション型の電子銃11と、電子線を収束させる集束レンズ12と、電子線を走査するための走査コイル13とを含む。
【0028】
また、電子線照射部1は、走査コイル13により走査方向に沿って偏向した電子線を集光する対物レンズ14とを含む。電子銃11から発生した電子線は、集束レンズ12、走査コイル13及び対物レンズ14を通過して出射口から試料4に向けて出射する。電子線照射部1は、チャンバ2に設けられた開口部から挿入され、チャンバ2を気密封止するよう装着されている。また、チャンバ2は、コリメートレンズ21が嵌合する開口部(チャンバ開口部)24を備える。コリメートレンズ21は、所定の高さを有する円柱及び当該円柱の一端に凸部が形成された形状を有する。コリメートレンズ21の外周面となる円柱側面は、チャンバ2の開口部24の内周面に接合してある。これにより、コリメートレンズ21は、チャンバ2の開口部24を気密封止している。
【0029】
電子線照射部1内の電子線が通過する部分及びチャンバ2内夫々は、ターボ分子ポンプ等の真空排気部6a、6bにより真空排気される。SEMは、試料4に照射した電子線を用いて試料面を走査し、電子線の照射スポットに位置する試料面の一部から放出される2次電子を2次電子検出部8により検出する。そしてSEMは、試料4の試料面の2次電子像を取得することで、試料面を撮像する。チャンバ2は、電子線照射部1の出射口の直下に配置された楕円面鏡3を内部に備えており、楕円面鏡3の内面側に試料4が載置される試料台5を備える。楕円面鏡3には、電子線照射部1から出射した電子線が楕円面鏡3の外面から内面に向かって通過する孔部30が設けられている。
【0030】
楕円面鏡3の孔部30を通過した電子線は、試料4に照射される。楕円面鏡3は、電子線が照射されてた試料4の試料面の一部がカソードルミネッセンスにより発する散乱光を、内面での反射により集光して非散乱光に変換する。また、チャンバ2の開口部24に嵌合してあるコリメートレンズ21は、楕円面鏡3により変換された非散乱光を平行化する。コリメートレンズ21を通過して平行化した光は、空間を伝播して分光部7に伝送される。分光部7は、伝送された光を図示しない内蔵の短冊状スリットを通して分光し、スペクトルを検出する。
【0031】
図2は、楕円面鏡3を示す側面図及び上面図である。図2Aは、楕円面鏡3を電子線照射方向及び楕円面鏡3の集光方向に対して共に略垂直な方向から見た側面図を示す。図2Bは、楕円面鏡3の電子線照射部1側から見た上面図を示す。楕円面鏡3は、内面に長軸を回転軸とする楕円面(回転楕円面)の極近傍の部分面からなる曲面が反射面として形成されている。電子線照射部1側の楕円面鏡3の上面略中央には、円孔の孔部30が上面に対して略垂直に楕円面鏡3の上面から内面に向かって貫通している。
【0032】
孔部30は、楕円面鏡3の上面に開口部を有する円孔の上部31と、上部31の内径よりも短い内径を有しており、楕円面鏡3の内面に開口部を有する円孔の狭窄部32とが同一の中心軸上に連結してなる。電子線照射部1から出射した電子線は、孔部30の上部31及び狭窄部32を通過して試料4に照射される。電子線を試料4の試料面で走査する場合、走査範囲は孔部30の狭窄部32の内径により制限される。SEMは、試料4の試料面のみならず、楕円面鏡3の上面で電子線を走査して、楕円面鏡3の上面を撮像可能にしてある。
【0033】
図3は、コリメートレンズ21の他の取付例を示す模式的断面図である。コリメートレンズ21は、外周面がチャンバ2の開口部24の内周面に接合する場合に限るものではなく、交換可能にチャンバ2の開口部24に取り付けてもよい。例えば、チャンバ2の開口部24には、開口部24から突設する円筒及び円筒の端部に設けられたフランジ部からなる真空ポート200が溶接等により接合されている。コリメートレンズ21には、金属等の円板からなるフランジ210が外周面に接合されている。フランジ210は、コリメートレンズ21の入射側にフランジ面を有しており、当該フランジ面には、ゴム等の弾性体又は銅等の金属からなるリング状のガスケット213が嵌合する円周溝を備え、真空ポート200のフランジ面との間でガスケット213を挟持する。
【0034】
また、フランジ210には、外縁に沿って所定間隔で複数の孔部が設けられ、各孔部にはボルト211が挿通される。真空ポート200には、フランジ210の複数の孔部と共にボルト211が挿通する複数の孔部が設けられている。フランジ210及び真空ポート200の各孔部を挿通したボルト211夫々は、ナット212によりネジ留めされる。真空ポート200にネジ留めされたフランジ210のガスケット213は、真空ポート200のフランジ面に圧接することで、チャンバ2の開口部24を気密封止する。真空ポート200にボルト留めしてあるフランジ210を、接合してあるコリメートレンズ21と共に交換することにより、チャンバ2の開口部24に取り付けるコリメートレンズ21を交換可能となる。例えば、試料4が放射する発光又は蛍光等を含む散乱光の波長域に応じて、透過波長域の異なるコリメートレンズ21に交換可能となる。
【0035】
図4は、実施の形態1に係る楕円面鏡3及びコリメートレンズ21を含む光学系を示す断面模式図である。図4中の破線は、楕円面鏡3の内面を部分面とする楕円面の断面周縁を示しており、楕円面鏡3の焦点F1、F2を2焦点とする楕円である。図4中のL0及びL21夫々は、楕円面鏡3の焦点F1、F2を結ぶ焦点軸及びコリメートレンズ21の光軸を示す。図4中のL5は、試料台5の載置面の焦点軸L0方向の略中央を通り、載置面の法線方向に延びる中央線を示す。試料台5の載置面は、例えば、矩形又は円形の載置面を有する。試料台5は、焦点F1、F2が中央線L5上に位置しないよう楕円面鏡3に対して配置される。孔部30は、貫通方向の中心軸が焦点F1、F2間の外側に位置するよう楕円面鏡3に設けられている。試料4は、試料台5の載置面の略中央に載置される。以上により、孔部30を通過して試料4の試料面上に照射される電子線の照射スポット40は、焦点F1、F2と異なる位置となる。
【0036】
更に、楕円面鏡3は、照射スポット40に位置する試料4の一部が発する散乱光を焦点軸L0から、例えば数μmの距離ΔZを離れた集光位置A1に集光するよう構成されている。楕円面鏡3の内面の曲率及び距離ΔZは、図4に示す光学系で試料4が発する散乱光の集光効率が高くなるよう決定される。例えば、異なる曲率及び距離ΔZ夫々での集光効率を実験又は光学シミュレーションにより求めて、高い集光効率が得られた曲率及び距離ΔZを選択するとよい。試料4が発する散乱光は、楕円面鏡3により集光位置A1に集光されて非散乱光に変換される。非散乱光は、集光位置A1を通過する光軸L21を有するコリメートレンズ21に入射して平行化される。
【0037】
図4に示す例では、光軸L21が焦点軸L0に平行となるようコリメートレンズ21を配置しているが、これに限るものではなく、焦点軸L0に平行でなくてもよい。楕円面鏡3は、略同一の立体角を有する放物面鏡と比較して、試料台5の載置面の垂直方向に対する曲率が小さくなるため、試料台5の載置面からの高さが低くなる。よって、放物面鏡でなく楕円面鏡3を用いて集光することにより、試料4及び電子線照射部1の出射口間の距離を短くして、SEMの分解能を向上させることが可能となる。
【0038】
図5は、楕円面鏡3で集光された光及び分光部7のスリットに照射された光夫々の光束断面の例を示す模式図である。図5Aは、楕円面鏡3で集光された光の集光位置A1付近における光束断面の例を示す模式図である。図5Bは、分光部7の光学系によりスリット上に集光された光のスリット位置における光束断面の例を示す模式図である。楕円面鏡3で集光位置A1に集光された光は、図5Aの斜線部で示す一方向に延びた扇形状の光束断面B0となる。また、光束断面B0の略中央には、楕円面鏡3の孔部30による楕円状の影が、図5A中の白抜で示す如く位置する。楕円面鏡3で集光されてコリメートレンズ21で平行化された光は、分光部7が有する集光レンズ等からなる光学系で集光されて内蔵するスリットに光軸がスリット面に対して略垂直となるよう照射される。図5Bの斜線で示す如く、分光部7が有する光学系により、スリットSに沿って延びた三日月状の光束断面B1を有する光に変換されてスリットSに照射される。
【0039】
一方、従来技術では、楕円面鏡3の2焦点F1、F2のうち、1つの焦点F1又はF2が載置面の中央線L5上に位置するよう試料台5が配置されており、当該1つの焦点F1又はF2に照射スポット40が位置する。そして、楕円面鏡3は、散乱光を楕円面鏡3の他の焦点F1又はF2に集光する。この従来技術では、楕円面鏡3で他の焦点F1又はF2に集光した光が図5A中の二点鎖線で示す略円形の光束断面C0を有する。また、光束断面C0の略中央には、楕円面鏡3の孔部30による略円状の影が位置する。そして光束断面C0を有する光束が集光され、スリットSには、図5Bの二点鎖線で示す略円状の光束断面C1を有する光が照射される。
【0040】
従来技術における略円状の光束断面C1を有する光束は、スリットSを通過する光の光量が小さくなり、高感度の分光部7を得ることができない。本発明では、スリットSに沿って一方向に延びた光束断面B1を有する光がスリットSに入射することにより、スリットSを通過する光の光量を増大させて高感度の分光部7を得ることが可能となる。
【0041】
図6は、水平状態の楕円面鏡3及び試料4の側面図と、楕円面鏡3を撮像して得た画像とを示す模式図である。図6Aは、水平状態の楕円面鏡3を電子線照射方向及び楕円面鏡3の集光方向に対して共に略垂直な方向から見た側面図を示す。図6Bは、水平状態の楕円面鏡3の電子線照射部1側から見た上面図を示す。図6Aに示す如く楕円面鏡3の孔部30の中心軸L30が試料4の試料面に対して略垂直である場合、楕円面鏡3の上面が試料面に対して略水平となる。図6Bは、略水平状態の楕円面鏡3を図6A中の白抜矢印方向から撮像した場合の画像を示す。図6Bに示す画像の例では、楕円面鏡3の上面の略中央には、孔部30の上部31の開口部と、狭窄部32の開口部とが略同心円状に映っている。図6B中のΔXは、上部31の開口部の外縁と、狭窄部32の開口部の内縁との距離を示す。
【0042】
図7は、傾斜状態の楕円面鏡3及び試料4の側面図と、楕円面鏡3を撮像して得た画像とを示す模式図である。図7Aは、傾斜状態の楕円面鏡3を電子線照射方向及び楕円面鏡3の集光方向に対して共に略垂直な方向から見た側面図を示す。図7Bは、傾斜状態の楕円面鏡3の電子線照射部1側から見た上面図を示す。図7Aに示す如く楕円面鏡3の孔部30の中心軸L30が試料4の試料面の法線に対して傾斜角度θを有して傾斜する場合、楕円面鏡3の上面が試料面に対して傾斜した状態となる。図7Bは、SEMが傾斜状態の楕円面鏡3を図7A中の白抜矢印から撮像した場合の画像を示す。図7Bに示す画像の例では、楕円面鏡3の上面の略中央に上部31の開口部と、狭窄部32の開口部とが楕円状に映っている。また、上部31の開口部の外縁と、狭窄部32の開口部の内縁との距離ΔXが図6Bに示す距離ΔXよりも短くなっている。
【0043】
撮像した楕円面鏡3の画像に基づいて距離ΔXを計測することにより、楕円面鏡3の傾斜角度θが算出される。楕円面鏡3の傾斜角度θを調整する機構をSEMに備えることにより、SEMのユーザは、算出した傾斜角度θに基づいて楕円面鏡3の傾斜角度θを容易に調整することが可能となる。すなわち、SEMのユーザは、算出した傾斜角度θに基づいて楕円面鏡3の集光位置A1を容易に調整することが可能となる。
【0044】
図8は、孔部30の他の形状例を示す模式的断面図である。楕円面鏡3の孔部30は、内径の異なる円孔の上部31及び狭窄部32からなる場合に限らない。例えば、図8Aに示す如く、楕円面鏡3の上面の開口部を底面とする円錐台の上部31と、上部31の上面に連結する円孔の狭窄部32とからなる場合でもよい。また、図8Bに示す如く、楕円面鏡3の上面に開口部を有する椀状の上部31と、上部31の底部に設けられた円孔の狭窄部32とからなる場合であってもよい。
【0045】
本発明では、平行化した光をチャンバ2から分光部7へ伝送することにより、光ファイバーを用いた場合における伝送損失が生じないため、高い検出感度を得ることが可能となる。また、本発明では、光ファイバーで伝送できない真空紫外光を分光部7へ伝送して検出することが可能となる。更に、本発明では、カソードルミネッセンスにより試料から放射される光をSEMを用いて高感度に検出することが可能となる。
【0046】
電子線を試料4の試料面で走査する場合、照射スポット40の試料面上の移動に伴って集光位置A1が移動し、コリメートレンズ21により平行化された光束の平行度が低下する。例えば焦点F2から離れる方向に照射スポット40が移動した場合、集光位置A1は、焦点F1に向かう方向に移動し、コリメートレンズ21を通過した光束は、平行光よりも広がる。そこで、広がった光束を補正して平行光にすべく補正レンズをコリメートレンズ21の出射側及び同軸上に設けてもよい。補正レンズは、集光位置A1の移動に応じて、コリメートレンズ21の光軸上を移動可能にするとよい。補正レンズを備えることにより、電子線を試料面で走査して照射スポット40が試料面上を移動する場合であっても、平行化した光を伝送することが可能となる。
【0047】
また、試料台5に真空用ピエゾアクチュエータを設けて、試料台5を試料4の載置面内方向に移動してもよい。この場合、電子線照射部1は、電子線を走査せず、試料台5を載置面内方向に移動させることにより、照射スポット40を試料面内で走査する。これにより、走査中であっても照射スポット40に対する楕円面鏡3の配置が変化しないため、補正レンズを設けずに平行化した光を伝送することが可能となる。また、試料面に対する照射スポット40の走査範囲が孔部30の狭窄部32の内径により制限されることがなく、広範囲に試料面を走査することが可能となる。
【0048】
実施の形態2
本実施の形態は、実施の形態1がチャンバ2の開口部24に設けられたコリメートレンズ21により平行化するのに対して、光伝送装置に設けられたコリメートレンズ21又はコリメート鏡により平行化するようにしてある。また、実施の形態1が一つの分光部7を備えるのに対して複数の分光部を備える。図9は、実施の形態2に係るSEMの例を示すブロック図である。チャンバ2には、試料台5の載置面の略中央から上側に所定距離離れた位置へ各中心軸が向かうよう側面に設けられた2つの開口部24、24を備える。各開口部24には、筒状の支持筒90a、90bが挿通している。支持筒90a、90b夫々の外面及びチャンバ2の側面は、ベローズ(ベローズ式真空接続管)91a、91bにより各開口部24を気密封止するよう接続されている。
【0049】
ベローズ91a、91bにより、支持筒90a、90bがチャンバ2内側又は外側へ向けて移動している場合であっても、チャンバ2内の真空状態は維持される。支持筒90a、90b夫々は、先端付近の内側に楕円面鏡3を備えており、上面に電子線照射部1からのビームを楕円面鏡3の孔部30に導入するための図示しない開口部が設けられている。また、支持筒90a及び90b夫々は、下面に楕円面鏡3の孔部30を通過した電子線を試料4へ照射するための図示しない開口部が設けられている。支持筒90a及び90bの他端近傍の内側は、コリメートレンズ21の外周面が接合されて気密封止されている。
【0050】
支持筒90a及び支持筒90bのいずれか一方が試料台5の載置面の略中央に向かって挿入された場合、他の支持筒90a又は支持筒90bは、載置面の略中央から退避するようにしてある。楕円面鏡3及びコリメートレンズ21を備える支持筒90a、90b夫々は、試料台5の載置面の略中央に向かって挿入された場合、照射スポット40に位置する試料4の一部が発する散乱光を集光して非散乱光に変換し、平行化して第1分光部7a又は第2分光部7bに各伝送する光伝送装置を構成する。第1分光部7a及び第2分光部7b夫々は、内蔵するスリットにより分光してスペクトルを検出する分光器であり、夫々波長帯域の異なるスペクトルを測定する。例えば、第1分光部7a及び第2分光部7b夫々は紫外光領域及び可視光領域のスペクトルを測定する。
【0051】
楕円面鏡3で集光された散乱光は、焦点F1、F2と異なり、焦点軸から距離ΔZ離れた集光位置A1に集光して非散乱光に変換されるため、図5Aの斜線部で示す如く、一方向に延びた扇形状の断面B0を有する。楕円面鏡3で集光されてコリメートレンズ21で平行化される。第1分光部7a及び第2分光部7b夫々が有する集光レンズ等からなる光学系で集光されて図5Bの斜線で示す如く、スリットSに沿って延びた三日月状の断面B1を有する光束がスリットSに照射される。
【0052】
一方、集光位置A1が焦点F1、焦点F2のいずれかに位置する従来技術の楕円面鏡を用いた場合、集光された光の光束は、図5Aの二点破線で示す略円状の断面C0を有する。そして、従来技術では、第1分光部7a及び第2分光部7b夫々が有する光学系で集光されて内蔵するスリットに照射される光は、図5Bの二点鎖線で示す断面C1を有する。以上により、本発明の楕円面鏡3を用いた場合、第1分光部7a及び第2分光部7bのスリットSを通過する光束の光量が多くなるため、高い検出感度を得ることが可能となる。
【0053】
図10は、実施の形態2に係る楕円面鏡3及びコリメートレンズ21を含む光学系を示す断面模式図である。電子線を試料4の試料面で走査する場合、照射スポット40の試料面上の位置に応じて集光位置A1が移動し、コリメートレンズ21を通過した非散乱光の平行度が低下する。例えば図10の黒矢印で示す焦点F2から離れる方向に照射スポット40が移動した場合、集光位置A1は、黒矢印の反対方向に移動し、コリメートレンズ21を通過した光束は、平行光よりも広がる。そこで、コリメートレンズ21を点線で示す位置へ黒矢印の反対方向に移動して、コリメートレンズ21を通過した光束を平行光にする。支持筒90a、90bに内蔵されるコリメートレンズ21を楕円面鏡3の焦点軸に沿って移動可能にすることにより、電子線を試料面で走査した場合であっても、コリメートレンズ21により平行化することが可能となる。
【0054】
図11は、実施の形態2に係る楕円面鏡3及びコリメート鏡を含む光学系を示す断面模式図である。コリメートレンズ21の代わりにコリメート鏡を用いて非散乱光を平行化してもよい。図11に示す光学系の例では、放物面(回転放物面)の一部からなる反射面を有する放物面鏡であるコリメート鏡22を備える。コリメート鏡22は、楕円面鏡3により集光位置A1に集光されて得られた非散乱光を平行化する。支持筒90a、90bは、更に反射鏡23を備える。反射鏡23は、コリメート鏡22により平行化された非散乱光を直角に反射して第1分光部7a又は第2分光部7bに向けて伝送する。反射鏡23の代わりに集光鏡を用いて第1分光部7a又は第2分光部7bのスリットSに集光してもよい。
【0055】
支持筒90a、90b夫々は、コリメートレンズ21の外周面が他端近傍の内側が接合されて気密封止されている場合を示したが、これに限るものではない。例えば、支持筒90a、90b夫々をコリメートレンズ21が設けられる位置で二つの部分筒に分離し、分離面夫々にフランジ部を設けてフランジ部同士をネジ留めして連結する継手構造とする。各フランジ部には、フランジ面に設けられた円周溝にガスケットが装着される。そして、ガスケットを介してネジ留めされるフランジ部同士がコリメートレンズ21の外周縁近傍を挟持することで、分離した部分筒を連結して気密封止するとよい。これにより、コリメートレンズ21を交換可能となる。例えば、試料4が放射する散乱光の波長域に応じて、透過波長域の異なるコリメートレンズ21に交換が可能となる。
【0056】
本実施の形態2は、第1分光部7a及び第2分光部7bの2つの分光部を備える場合を示したが、これに限るものではなく3つ以上の分光部を備えてもよい。この場合、チャンバ2は、試料台5の載置面の略中央から上側に所定距離離れた位置へ各中心軸が向かうよう側面に設けられており、複数の分光部に対応した支持筒夫々が挿入される複数の開口部を備えるとよい。そして、複数の支持筒のうち、一つの支持筒が試料台5の載置面の略中央に向かって挿入された場合、他の支持筒は、載置面の略中央から退避するよう構成するとよい。
【0057】
本実施の形態2は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0058】
1 電子線照射部(ビーム照射部)
2 チャンバ
3 楕円面鏡
4 試料
5 試料台
6a、6b 真空排気部
7 分光部(光検出部)
7a 第1分光部(光検出部)
7b 第2分光部(光検出部)
8 2次電子検出部
90a、90b 支持筒(支持部)
91a、91b ベローズ
11 電子銃
12 集束レンズ
13 走査コイル
14 対物レンズ
21 コリメートレンズ
22 コリメート鏡
23 反射鏡
24 開口部(チャンバ開口部)
30 孔部
31 上部
32 狭窄部
40 照射スポット
200 真空ポート
210 フランジ
211 ボルト
212 ナット
213 ガスケット
A1 集光位置
F1、F2 焦点
L5 中央線
L21 光軸
L30 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
散乱光を発する試料が内部に配置されるチャンバと、光を検出する前記チャンバ外の光検出部とを備え、前記試料が発する散乱光を検出する光検出装置において、
前記散乱光を集光して非散乱光に変換する楕円面鏡と、
前記チャンバに設けられており、前記楕円面鏡により変換して得た非散乱光が通過するチャンバ開口部と、
該チャンバ開口部を気密封止しており、前記チャンバ開口部を通過する非散乱光を平行化して前記光検出部へ伝送するコリメートレンズと
を備えることを特徴とする光検出装置。
【請求項2】
前記楕円面鏡の2焦点と異なる位置に載置面の略中央が位置しており、前記試料が載置される試料台を備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
【請求項3】
前記楕円面鏡は、前記2焦点を結ぶ焦点軸よりも内面側に集光するよう構成してあることを特徴とする請求項2に記載の光検出装置。
【請求項4】
前記楕円面鏡は、内外に貫通する孔部を備え、
前記楕円面鏡の外面側から前記孔部を撮像する撮像部を備え、
前記孔部は、貫通方向に狭窄する狭窄部を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の光検出装置。
【請求項5】
散乱光を集光して伝送する光伝送装置において、
2焦点と異なる位置に向かって内外に貫通する孔部を有する楕円面鏡を備え、
該楕円面鏡は、前記2焦点と異なる位置からの散乱光を集光して非散乱光に変換するよう構成してあり、
更に、
前記楕円面鏡により変換して得た非散乱光を平行化して伝送するコリメートレンズ又はコリメート鏡
を備えることを特徴とする光伝送装置。
【請求項6】
前記楕円面鏡は、前記2焦点を結ぶ焦点軸よりも内面側に集光するよう構成してあることを特徴とする請求項5に記載の光伝送装置。
【請求項7】
前記楕円面鏡は、内外に貫通する孔部を備え、
前記孔部は、貫通方向に狭窄する狭窄部を備えることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の光伝送装置。
【請求項8】
散乱光を発する試料が内部に配置されるチャンバと、光を検出する前記チャンバ外の光検出部とを備え、前記試料が発する散乱光を検出する光検出装置において、
前記試料が発する散乱光を前記光検出部に伝送する光伝送装置を備え、
前記チャンバは、前記光伝送装置が挿入されるチャンバ開口部を備え、
前記光伝送装置は、
前記散乱光を集光して非散乱光に変換する楕円面鏡と、
該楕円面鏡により変換して得た非散乱光を平行化して伝送するコリメートレンズ又はコリメート鏡と、
前記楕円面鏡及び前記コリメートレンズ若しくはコリメート鏡を支持する支持部と
を備え、
更に、
前記楕円面鏡の2焦点と異なる位置に載置面の略中央が位置しており、前記試料が載置される試料台
を備えることを特徴とする光検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−69719(P2011−69719A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−221010(P2009−221010)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000155023)株式会社堀場製作所 (638)
【Fターム(参考)】