説明

光治療目的の制御デバイス、ウェアラブルデバイス及び照明システム

光源30,30bを制御するための制御デバイス10は、入力部13を介して制御デバイスに接続し得るウェアラブルデバイス20から、人がさらされた光の強度及び/又は量に関する情報を受信するための入力部13を有する。制御デバイス10は、この制御デバイス10に接続され得る少なくとも1つの治療光源30,30bを制御するための出力部14,14bを更に有する。制御デバイス10の制御ユニット12は、人がさらされた光の強度及び/又は量に関する情報に依存して、接続された治療光源30,30bを制御するように設計される。制御デバイス10と組み合わせて動作するように適合されたウェアラブルデバイス20は、受信した光の強度を検出するための光センサ23を有する。これは、受信した光の測定された強度に関する少なくとも1つの値を格納するための、光センサ23に接続されたストレージユニット25を更に有する。本発明は、更に、前述したような、ウェアラブルデバイス20と、制御デバイス10と、少なくとも1つの治療光源30,30bとを有する照明システムに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源を制御するための制御デバイス、ウェアラブルデバイス、並びに、光治療目的の、斯様な制御デバイス及びウェアラブルデバイスを有するシステムに関する。本発明は、更に、治療光源を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光は人の健康に対して大きな影響があることがよく知られている。幾つかの病気は、自然光に対する人の暴露の不足が原因であると考えられている。これらは、光治療によりうまく処理され得る。光治療の過程において、人は治療光源により放射された光にさらされる。光治療は、特定の波長及び強度の光による、患者の皮膚の異なるエリアの処置を含む。特に、約445〜448nm(ナノメートル)の波長範囲の青色光は、メラトニンを抑圧し、体内時計及び従って日周期リズムに影響を与えることが知られている。それ故、これは、特に日周期リズムでの患者の処置に対して、より一般的には、睡眠障害、時差ぼけ、鬱病及び気分障害をもつ患者に対して、良く適している。光治療の目的に適した光照射を与えるために、治療光源及び制御デバイスは、光治療の目的のために利用可能である。
【0003】
米国特許公開第2008/0091250号明細書は、家で容易に使用され得る治療目的の光源としての光治療デスクランプを開示している。一実施形態において、開示された光治療デスクランプは、治療の波長、強度及び期間を選択するような、光治療パラメータを手動で設定するためのコントローラを含む。他の実施形態において、ユーザは、入力として疾患の状態又は症状をコントローラに与え、コントローラは、内部データベースから処置のためのパラメータを受信する。更に他の実施形態において、ユーザは、カスタム化された治療プログラムに従って動作パラメータを与え得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の光治療システムの欠点は、前記の処置が患者のニーズに適合しないか、又は、そのカスタム化が手動で与えられなければならないことであり、これは、特に治療が医療専門家により管理されない場合に問題がある。
【0005】
それ故、光治療を患者のニーズに自動的に適合させる、治療光源を制御するための制御デバイス及び光治療目的の照明システムを提供することが望ましい。
【0006】
本発明は、前述した課題に対処する、光治療目的の制御デバイス、ウェアラブルデバイス及び照明システム、並びに、光治療光源を制御するための方法を検討する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、光源を制御するための制御デバイスは、入力部を介して制御デバイスに接続し得るウェアラブルデバイスから、人がさらされた光の強度及び/又は量に関する情報を受信するための入力部を有する。制御デバイスは、この制御デバイスに動作可能に接続された少なくとも1つの治療光源を制御するための出力部を更に有する。制御デバイスの制御ユニットは、人がさらされた光の強度及び/又は量に関する情報に依存して、接続された治療光源を制御するように設計される。
【0008】
人がさらされる光の量に関する情報を受信することにより、制御デバイスは、依然として必要とされる治療光の量を決定し、治療光源を適宜制御する。このようにして、自動カスタム化及び適合化が実現される。
【0009】
有利な実施形態において、制御デバイスは、内部電力コントローラを備えた光源に制御信号を無線で出力するための無線トランスミッタを有する。このようにして、制御デバイスは、既存の光及び電力装置に容易に統合され得る。
【0010】
更に本発明によれば、前述された制御デバイスと組み合わせて動作するように適合されたウェアラブルデバイスは、受信した光の強度を検出するための光センサを有する。これは、受信した光の測定された強度に関する少なくとも1つの値を格納するための、光センサに接続されたストレージユニットを更に有する。このようにして、ウェアラブルデバイスは、さらされるウェアラブルデバイスの光キャリアの量に関する情報を測定及び格納することができる。この情報は、例えば受信した光の量の不足を決定するために、制御デバイスにより解析され得る。
【0011】
有利な実施形態において、ウェアラブルデバイスは、規則的な時間間隔で光センサにより決定された強度値のシーケンスを格納するように適合されるか、又は、ウェアラブルデバイスは、光センサにより決定された複数の強度値から計算された、蓄積された量の光に関する少なくとも1つの値を格納するように適合される。双方の場合において、格納された値は、受信した光の量に関する情報を提供する。
【0012】
更に本発明によれば、照明システムは、前述したような、ウェアラブルデバイスと、制御デバイスと、少なくとも1つの治療光源とを有する。本システムの利点は、制御デバイスと組み合わせて述べられた利点に従う。
【0013】
有利な実施形態において、照明システムは、少なくとも1つの白色光源を更に有する。それ故、照明システムは、治療光アプリケーションに限定されるものではなく、一般照明をも提供する。このようにして、治療光アプリケーションは、うまく統合され、一般照明アプリケーションにおいて隠されてもよい。
【0014】
更なる有利な実施形態は、各従属請求項において与えられる。
【0015】
本発明の更に他の利点及び利益は、図面と組み合わせて後述される実施形態から明らかになり、これらの実施形態を参照して説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】制御デバイス、ウェアラブルデバイス及び光源を有する照明システムの第1の実施形態を示す。
【図2】図1によるシステムで使用するためのウェアラブルデバイスの一実施形態の概略図を示す。
【図3】概略図において照明システムの第2の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1の照明システムは、制御ユニット12に接続されたパワーコネクタ11を備えた制御デバイス10を有する。制御デバイス10は、無線伝送パス28を介してウェアラブルデバイス20から情報を受信するための入力部13を更に有する。制御デバイス10の出力部14b,14wは、光源30b,30wにそれぞれ接続される。制御デバイス10は、パワースイッチ41に接続された他の入力部としてのスイッチコネクタ15を有する。入力部13、出力部14b,14w及びスイッチコネクタ15は、制御ユニット12に接続している。
【0018】
図1に示されたシステムは、2つの主要部分からなり、制御デバイスと内部に取り込まれた光源30b,30wとを有する第1の部分、及び、例えば人の腕に取り付けられるか又は人の衣服に取り付けられる、人が持ち運ぶ第2の部分としてのウェアラブルデバイス20からなる。制御デバイス10は、通常の照明及び電力装置にシームレスに統合する態様で生活又は職場環境に組み込まれる。従って、パワースイッチ41は、例えば、メインのルーム照明をオン及びオフに切り替えるための、通常の壁に取り付けられた照明スイッチであり得る。光源30b及び/又は30wも同様に、通常のルーム照明システムの部分であってもよい。光源30wが白色光を放射する光源である一方で、光源30bは、放射された照射線にさらされた人に対して治療効果をもたらす治療光源である。示された実施形態において、光源30bは、例えば455〜480nmの波長範囲の光を放射する青色光源である。比較的低い強度であっても、この波長範囲の光は、体内時計に大きな影響を与え、それ故に、例えば不規則な昼と夜のリズムに関連した疾患を処置するのに良く適している。
【0019】
制御デバイス10の制御ユニット12は、各出力部14b,14wを介して光源30b,30wに供給される電力を変えるためのパワーレギュレータを備えている。パワースイッチ41をオンに切り替えると、光源30b及び/又は30wは、職場又は生活環境、例えば部屋を照射するように動作する。これに関して、パワースイッチ41は、通常の及び予期された態様で動作する。
【0020】
これに加えて、制御ユニット12は、無線伝送パス28及び入力部13を介して、ウェアラブルデバイス20から、人がさらされた青色光の強度又は量に関する情報を受信するように適合される。無線伝送は、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)若しくはBluetooth(登録商標)のようなRF(radio frequency)信号を介した伝送、又は、光学手段を介した伝送、例えば赤外線(IR)伝送を利用し得る。この情報に従って、制御デバイス10は、青色光源30bの強度を入力部13で受信し、及び/又は、青色光源30bと白色光源30wとの間の強度の割合が自動的に設定される。人がさらされる青色光の強度及び/又は量を測定し、図1で示されたシステムで使用され得る適切なウェアラブルデバイス20は、図2においてより詳細に示される。
【0021】
図2に示されたウェアラブルデバイス20は、ウェアラブルデバイス20を人に取り付けるための弾性バンド22を備えたハウジング21を含む。示された実施形態においては、ウェアラブルデバイス20は、リストウォッチの形態で設計されている。これは、有利には人が追加のデバイスを持ち運ぶ必要がないように、機能するリストウォッチに統合され得る。ウェアラブルデバイス20は、光センサ23及び電源24を備え、双方が制御回路25に電気的に接続される。制御回路25は、ストレージユニット26及び無線トランスミッタ27を有する。
【0022】
光センサ23は、ウェアラブルデバイス20を持ち運ぶ人がさらされる環境光を受信する態様で配置される。光センサ23は、455〜480nmの述べられた波長範囲の青色光に特に敏感である。光センサ23は、述べられた波長範囲における受信した光強度に比例した電気信号を制御ユニット25に供給し、制御ユニット25は、光強度に関連する値をストレージユニット26に順次格納する。
【0023】
代替実施形態において、ウェアラブルデバイス20は、異なるフィルタの使用により又は本質的に、異なるスペクトル感度をもつ2又はそれ以上の光センサ23を有し得る。このようにして、ウェアラブルデバイス20は、異なる光源、例えば自然光、一般的な人工光又は治療光源30bを区別することができる。異なる光源23の出力は、例えば異なる重み付け因子により異なるセンサの信号を追加することにより、異なる光源の治療値に相当する態様で混合され得る。異なるセンサ23で受信した光強度に関連した値を別個に格納することも可能であるだろう。他の代替実施形態において、特に治療光源30bに関する、異なる光源の認識メカニズムは、治療光源30bの変調に基づいてもよい。小さな変調振幅及び高周波数による振幅変調を用いた場合、斯様な変調は人の目に見えないだろう。この実施形態において、異なる光源間の識別は、ウェアラブルデバイス20に含まれる単一の光センサ23により可能となる。
【0024】
制御回路25は、好ましくは測定時間に関連した値と一緒に、光強度値を規則的な時間間隔で格納するように適合され得る。このようにして、強度値のシーケンスが測定され、ストレージユニット26に格納される。適切な時間間隔は、数秒から数分の範囲内にある。ストレージユニット26は、特にCMOSのような省電力技術に基づく、例えば揮発性メモリであってもよく、又は、例えばフラッシュ技術における、不揮発性メモリであってもよい。ウェアラブルデバイス20は、ウェアラブルデバイス20と制御デバイス10との間で接続が確立されると、トランスミッタ27及び伝送パス28を介してストレージユニット26に格納された値を出力するように設定され得る。接続を初期化するために、要求信号が、制御デバイス10又はウェアラブルデバイス20により送出され得る。ウェアラブルデバイス20の電源24の電力を節約するために、制御デバイス10による初期化が好ましい。
【0025】
代替実施形態において、ウェアラブルデバイス20は、強度値のシーケンスよりむしろ格納ユニット26内の受信された青色光の蓄積された量を表す1又はそれ以上の単一の値を格納するように適合されてもよい。0からtまでの時間間隔において受信された光の蓄積された量Aは、積分
【数1】

により数学的に規定される。ここで、I(t)は、測定された時間に依存した光強度を示す。
【0026】
光センサ23が別個のサンプルを与えるという事実を考慮すると、積分は、規則的な時間間隔において測定された多数のサンプルの強度値を合計し、加数の数により前記の合計を割ることにより概算され得る。
【0027】
人が例えば1日中ウェアラブルデバイス20を着用した場合には、屋内でも屋外でも、その日の間に受信した青色光の量に関する情報が、強度値のシーケンスの形式で、又は、青色光の受信した量を直接表す値の形式で、ウェアラブルデバイス20により収集される。導入された制御デバイス10及び光源30b,30wをもつ生活又は職場環境に人が入った場合には、その日の間に受信した青色光に関する情報が制御デバイス10に出力される。伝送が成功すると、ウェアラブルデバイス20のストレージユニット25に格納された値が、ストレージスペースを再び自由にするために消去され得る。
【0028】
部屋の照明がパワースイッチ41を介してオンに切り替えられたときには、受信した情報は、受信した青色光の量を、制御ユニット12に格納された予め決められた値と比較することにより、解析される。斯様な予め決められた値は、所望の治療の成功のために理想的であると見なされる青色光の量に関する値に基づき得る。各値は、治療されるべき様々な疾患に関する異なる治療に対して与えられ得る。
【0029】
前記の比較の出力により、青色光源30bの強度及び/若しくは動作期間並びに/又は青色光源30bの強度と白色光源30wの強度との間の割合が、その日の間に受信した青色光の見込まれる不足を補うために調節される。
【0030】
受信した青色光の量に関する情報は、ウェアラブルデバイスが通信半径に入ると制御デバイスに出力されるだけでなく、例えばウェアラブルデバイス20を持ち運ぶ人が部屋に配板ときに出力され得る。通信は、人が通信範囲内にいる間継続され、これは、即時フィードバックを与え、治療が進行している間、青色治療光30bの光強度の現場適合を可能とする。
【0031】
更に、自然の昼夜サイクルの確立をサポートするために、その日の実際の時間が考慮されてもよい。即ち、受信した情報から不足が明らかである場合であっても、青色光源30bの強度は、夜の時間帯の間、低く維持される。しかしながら、青色光の蓄積された量は、翌日の昼間の時間帯の間に不足を補うために、制御ユニット12に格納されてもよい。
【0032】
青色光の受信した量に関する情報に加えて、ウェアラブルデバイス20は、識別番号に関連付けられた人を識別するための識別番号を更に出力するように設定されてもよい。そして、制御デバイス10は、例えば受信した情報を平均化することにより、システムの複数のユーザに依存して、青色光源30bの強度、及び/又は、青色光源30bの強度と白色光源30wの強度との間の割合を決定し得る。代わりに、1又はそれ以上のウェアラブルデバイス20は、割り当てられたウェアラブルデバイス20の情報だけが制御デバイス10により用いられるように、制御デバイス10に割り当てられてもよい。
【0033】
代替実施形態において、制御デバイス10は、割り当てられたウェアラブルデバイス20をもつ人が通信範囲内にいる場合に光源30b,30wが自動的にオンに切り替えられるように設計されてもよい。
【0034】
他の代替実施形態において、制御ユニット12は、青色光源30b及び/又は白色光源30wを制御するために評価及び追加的に考慮される追加の情報を受信するための1又はそれ以上の他の入力部を設けてもよい。患者の体内時計又はバイオリズムの状態に関する情報を含む全てのデータがこれに対して用いられ得る。関連情報は、例えば、バイオフィードバックセンサ、例えばGSRセンサ(Galvanic Skin Response)から、又は、患者のアクティビティレベル(例えば、睡眠、休憩、活動的)に関する情報を取り出す、動き若しくは温度センサのようなアクティビティセンサから導出され得る。
【0035】
図3は、治療目的の照明システムの第2の実施形態を示している。同一の参照番号は、図1及び図2におけるものと同一の要素又は相当する機能をもつ要素を示している。
【0036】
図3に示されたシステムは、この実施形態においては制御デバイス10が電力ラインに取り付けられていない点で、図1と組み合わせて述べられた第1の実施形態とは異なる。これは、内部電源16、例えば充電可能なバッテリにより、パワーコネクションから独立して行われる。これは、手動制御部17、例として、取り付けられた光源30の強度を変更するためのチューニングノブを有する。代替実施形態において、例えばディスプレイユニット及び複数の入力手段を有する、より複雑なユーザインタフェースが、制御デバイス10に設けられ得る。制御デバイスは、所望の強度及び色に関する情報を、無線伝送パス18を介して接続された光源30に無線出力するための出力部14を更に有する。
【0037】
光源30は、パワーコネクタ31を介して電力ライン40に接続される。これらは、制御ユニット32、制御入力部33及び光放射体34を含む。光放射体34は、光源30が組み合わせられた青色/白色光源と見なされ得るように、青色光及び白色光を放射するように適合される。光放射体は、例えば、複数の発光ダイオード(LED)であり得る。光放射体34の強度は、全体強度も色構成も変えられ得るように、制御入力部33で受信した情報に従って制御される。
【0038】
例として、2つの光源30が図面において示されている。この数は限定するものではない。複数の光源30は、職場又は生活環境内に分配され、制御デバイス10を介して制御され得る。ユーザは、例えば、手動制御部17により部屋内の照明の全体強度を決定することができ、入力部13で受信した情報は、図1及び2と組み合わせて前述されたように、部屋内に分配された白色光源と比較した青色光源の強度の割合を変えるために、制御ユニット12により用いられる。
【0039】
汎用的及びフレキシブルな使用のために、制御デバイス10は、手動制御部17により自動制御を一時的に無効にするためのオプションを与えてもよい。必要に応じて、ユーザは、一般的な照明システムとして本照明システムを用いることができる。更に、手動制御部17は、例えば、青色光源の(相対)強度を変えるために、又は、治療の期間及び/若しくはタイミングを変えるために、自動制御に影響を与えるための手段を有してもよい。このようにして、交代勤務従業員は、例えば、光治療が労働時間への体の迅速な適合をサポートするように、光治療時間を彼らの労働スケジュールに適合させることができる。有利には、異なる治療モードが、例えば単一のプッシュボタン操作により、容易で迅速にアクセスされ得るようにプログラムされてもよい。
【0040】
図3に示された照明システムは、有利には、適切な電力装置をもたない環境において用いられ得る。制御デバイス10は、例えばワーキングデスクに便利に置かれ得る別個のデバイスであってもよい。代わりに、パーソナルコンピュータが、適切なソフトウェアプロダクトにより制御デバイス10として機能するように適合されてもよい。
【0041】
組み合わせられた光源30は、例えば壁若しくは天井に取り付けられたランプにおける、バックグラウンド照明に対して、又は、例えばデスクランプにおける有向照明に対して、用いられ得る。これらのフォームファクタ及び電気コネクタを接続する場合には、組み合わせられた光源30は、一般的な白色光源、例えば一般的な電球又は蛍光管と互換性があるように生成され得る。そして、既存のランプは、光源30を備え、制御デバイス10により制御されてもよい。
【0042】
制御デバイス10が提供し得る手動制御オプションに加えて、組み合わせられた光源30が手動制御手段を提供してもよい。斯様な手動制御手段は、例えば、制御入力部33で受信した設定を一時的に無効にし、光放射体を手動で制御するための1又はそれ以上のスイッチを有してもよい。
【0043】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に説明され述べられた一方で、斯様な図示及び説明は、例示又は単なる例であり、限定するものではないものと見なされるべきである。即ち、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他のバリエーションは、図面、開示及び特許請求の範囲の研究から、当業者により理解され実施され得る。請求項において、"有する"という用語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、単数表記は、複数を除外するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に用いられ得ないことを示すものではない。請求項中の如何なる参照符号もその範囲を限定するものとして考慮されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を制御するための制御デバイスであって、
当該制御デバイスに動作可能に接続された、ウェアラブルデバイスから人がさらされる光の強度及び/又は量に関する情報を受信するための入力部と、
当該制御デバイスに動作可能に接続された、少なくとも1つの治療光源を制御するための出力部と、
前記の接続されたウェアラブルデバイスから受信した、前記人がさらされる光の強度及び/又は量に関する情報に依存して、接続された治療光源を制御するための制御ユニットとを有する、制御デバイス。
【請求項2】
当該制御デバイスに動作可能に接続された、少なくとも1つの白色光源を制御するための他の出力部を追加的に有する、請求項1に記載の制御デバイス。
【請求項3】
前記出力部に接続された光源の輝度を制御及び変更するための電力制御ユニットを更に有する、請求項1又は請求項2に記載の制御デバイス。
【請求項4】
前記出力部は、内部電力コントローラを備えた光源に制御信号を無線で出力するための無線トランスミッタを有する、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の制御デバイス。
【請求項5】
前記接続された治療光源の強度及び/又は動作時間を制御するように適合された、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の制御デバイス。
【請求項6】
受信した光の強度を検出するための光センサと、
前記受信した光の測定された光に関連する少なくとも1つの値を格納するための、前記光センサに接続されたストレージユニットとを有する、ウェアラブルデバイス。
【請求項7】
前記光センサは、青色波長の光、詳細には445〜448nmの波長範囲の光に対して敏感である、請求項6に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項8】
規則的な時間間隔で前記光センサにより決定された強度値のシーケンスを格納するように適合される、請求項6又は請求項7に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項9】
前記光センサにより決定された複数の強度値から計算された、光の蓄積された量に関する少なくとも1つの値を格納するように適合される、請求項6又は請求項7に記載のウェアラブルデバイス。
【請求項10】
光治療目的の照明システムであって、
少なくとも1つの治療光源と、
青色光源に接続された、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の制御デバイスと、
前記制御デバイスに接続された、請求項6〜9のうちいずれか一項に記載のウェアラブルデバイスとを有する、照明システム。
【請求項11】
少なくとも1つの白色光源を更に有する、請求項10に記載の照明システム。
【請求項12】
前記光源と前記制御デバイスとの間の接続、及び/又は、前記制御デバイスと前記ウェアラブルデバイスとの間の接続は、無線接続である、請求項10又は請求項11に記載の照明システム。
【請求項13】
前記治療光源及び前記白色光源は、組み合わせられた治療/白色光源として1つの共通ハウジング内に組み合わせられる、請求項11又は請求項12に記載の照明システム。
【請求項14】
前記治療光源は、445〜480nmの波長範囲の光を放射する青色光源である、請求項10〜13のうちいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項15】
治療光源を制御するための方法であって、
予め決められた時間期間の間に人が受けた、前記治療光源の波長範囲の光の蓄積された量を決定するステップと、
前記の受けた光の蓄積された量に応じて前記治療光源の強度を制御するステップとを有する、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2013−517828(P2013−517828A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549445(P2012−549445)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際出願番号】PCT/IB2011/050155
【国際公開番号】WO2011/089539
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】