説明

光源波長修正

波長修正関数は、反射率ベースの機器に取り込まれた実際の反射率値から修正された反射率値を提供する。修正は、実測反射率値の関数及び波長修正関数を具現化する反射率ベースの機器に関して立証された高分解能反射率値の既定のセットとして提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、35USC§119(e)の下、2003年6月3日に出願されたDIAGNOSTIC INSTRUMENTと題する、所有者が同じである同時係属中の米国仮特許出願第60/475,288号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本出願は、35USC§120の下、2004年4月9日に出願されたTRAY ASSEMBLY FOR OPTICAL INSPECTION APPARATUSと題する、所有者が同じである同時係属中の米国仮特許出願第10/821,441号に基づく優先権を主張する。
【0003】
発明の分野
本発明の概念は、反射率ベースのシステム及び方法に関する。特に、本発明は、そのようなシステム及び方法における波長修正のためのシステム及び方法に関する。
【0004】
背景
反射率ベースの機器が多様な用途で長い間使用されている。反射率ベースのシステムの1タイプが、特定の医療及び研究用途で試験を実施するために使用される「反射率計」と呼ばれるものである。典型的な形態では、反射率計は、所与の波長の一つ以上の光信号を発するように構成された1個以上の光源を含む。試験対象物がその信号を受け、その一部を反射させる(「反射率」と呼ばれる)。反射率は、実際に試料から出る光と、吸収が起こらない場合に試料から出るであろう量との比として定義されるため、通常は無次元の単位であると考えられている。近年、米国標準技術局(NIST)が、物理的な反射率基準を提供するのではなく、この種の数学モデルに特有の表現で反射率を定義した。完全な拡散面は、反射面上のある点から散乱する光の強さが、入射光の方向から独立して、散乱光の極角とで余弦関係に従うというランバートの法則にしたがって、光を散乱させる。1個以上の検出器又はセンサが反射信号を受けるように向けられている。プロセッサがその受けられた反射信号の特性を解析し、試験結果を出す。
【0005】
このような反射率計は、試薬試験ストリップに対して試験を実施するために使用されることもある。そのような場合、試験ストリップ上の試験パッドを逐次増加させて試験して、試験パッドに吸収された液体試料中の分析対象物の存在を決定することができる。このようなシステムは、一例として、尿分析試験を実施するために使用することができる。すなわち、所与の試験パッドに液体試料(たとえば尿試料)の一部を吸収させ、試験パッドの対応する反射率値を反射率計で読むことにより、液体試料中の分析対象物のレベル又は存在を決定することができる。反射率計は、試験パッドによって反射される信号のスペクトル反射率特性に基づき、所与の試験パッド中の分析対象物の存在又はレベルを決定する。一例として、試験パッドは、尿試料から尿の吸収に応答して色を変化させて分析対象物のレベル又は存在を表示する。反射信号の特性は、試験パッドの構成及び色ならびに光源の波長の関数である。したがって、試験パッドの色の変化は、反射信号の特性に対応する変化を生じさせる。
【0006】
試験ストリップは通常、業界で認められたフォーマットにしたがって製造される。尿分析用反射率計の場合、試験ストリップは、様々な長さ、たとえば長さ3.25インチ又は長さ4.25インチのフォーマットになる場合もある。各フォーマット内で、試験ストリップは、その構成、すなわち試験ストリップに含まれる試験パッドの数、タイプ及び順番にしたがって定義される。一般に、各試験ストリップ構成は一意的に識別される。したがって、試験ストリップフォーマット及び試験パッド構成は、試験ストリップ識別及び/又は確認に必然的に含まれている。当業者によって理解されるように、そのような試験パッドとしては、たとえば、pH、ケトン、亜硝酸及びグルコース試験パッドがある。反射率計が有効な結果を出すためには、試験ストリップがフォーマット及び構成によって識別されて、反射率計が、受けた反射信号又はそれから導出される反射率値を評価するのに適切な状況を有するようにしなければならない。すなわち、反射率計は、受けた反射率信号が、たとえばグルコース試験パッドによって発されたものであるのか、ケトン試験パッドによって発されたものであるのかを知る必要がある。
【0007】
また、試験ストリップに使用される方法と非常に類似した方法で反射率計を使用して試薬カセットを試験することができる。このような試薬カセットは、試験ストリップの試験パッドに類似した、試験結果の視覚的表示を提供する試験領域を含む。試験領域は、試験結果を具現化する一連のラインを生成することができる。
【0008】
試験ストリップを反射率計に対して、又は反射率計によって識別する多様な公知の方法がある。ある反射率計では、オペレータがデータを反射率計に入力すると、反射率計が、参照テーブルから試験ストリップの識別証明を示す、又は既定のオプションのセットから識別証明を選択する。試薬カセットの場合にも同じことを実施することができる。すると、反射率計は、試験ストリップ又はカセットを処理する準備ができる。
【0009】
典型的な反射率ベースの機器、たとえば反射率計では、発光ダイオード(LED)が光源として働き、そして、その反射が検出され、評価される。各LEDは、中心波長をある範囲内で有するように指定されている。用途に依存して、範囲は、比較的狭い範囲、たとえば±3ナノメートル(nm)であることもある。この範囲外の波長は、機器のエラー又は不正確な臨床結果を生じさせるおそれがある。現在、指定範囲外の中心波長を有するLEDを修正する方法がないため、機器製造業者は、多量のLEDを仕分けして指定範囲内にあるLEDを見つけるという相対的に費用を要する過程に頼っている。そうでなければ、正確ではないLEDを使用する反射率ベースの機器はエラーを起こしがちになるであろう。
【0010】
発明の概要
本発明の態様にしたがって、対応する光源の光信号を発するために使用される1個以上の光源の中心波長がその1個以上の光源の指定された中心波長とは異なる場合に、一つ以上の反射率値を修正するためのシステム及び方法が提供される。本発明は、任意の反射率ベースのシステムの一部として、又は任意の反射率ベースのシステムとともに具現化することができる。また、光源は、LEDであってもよいし、他のタイプの光源であってもよい。
【0011】
システム及び方法は、1個以上の光源それぞれに関して、1個以上の光源に特徴的であり、参照波長のセットの参照光強度値で構成された参照スペクトル分布{L*}を画定することを含む。また、1個以上の光源それぞれに関して、波長のセットの実際の光の強度値を含むスペクトル分布{L}を決定する。反射信号のセットの実際の反射率Rは、たとえば、検出及び計測を通じて決定される。
【0012】
また、反射率ベースのシステムの一部として使用される検出器のセットに関して、検出器感度データ{D}のセットを記憶する。そして、高分解能反射率値{r}のセットを決定する。修正関数は、{L}、{L*}、{r}及び{D}を使用して、修正係数を決定する。この修正係数を実測反射率Rに適用して、R*を決定する。そして、修正された反射率R*を、通常はRを使用する機器の計算及び関数で使用する。
【0013】
{r}の決定は、赤外線範囲の反射率値RIRを計測し、RIR値の平均を表す定数としてrIRを決定することを含むことができ、{r}中の各値は、対応する波長における(R/RIR)・rIRの値に等しい。さらには、{r}の値は、不連続的な波長間隔で決定することができ、間隔は、R値の実際の波長に対して近い相関を提供するのに十分な狭さ、たとえば1ナノメートルである。
【0014】
図面は、好ましい実施態様を限定するものとしてではなく一例として示す。図中、同じ参照符号が同じ又は類似した要素を参照する。
【0015】
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明の様々な態様にしたがって、波長修正関数は、反射率ベースの機器で修正された反射率値を提供する。修正は、実測反射率値の関数及び波長修正関数を具現化する反射率ベースの機器に関して立証された高分解能反射率値の既定のセットとして提供される。波長修正なしでは、反射率ベースの機器は、狭く特定された波長範囲を超える中心波長を有する光源、たとえば発光ダイオード(LED)を寛容することができない。比較的信頼性が低い中心波長を有する光源を有する反射率ベースの機器は比較的エラーを起こしやすい。
【0016】
代表的な反射率ベースの機器
図1は、本発明の波長修正を具現化する機能を含むことができる、反射率ベースの機器の一例としての反射率計100の実施態様の斜視図を提供する。当業者によって理解されるように、本発明は、他の反射率計又は反射率ベースの機器に具現化することができ、本明細書で提供する実施態様に限定されない。反射率計100は、入出力装置をタッチスクリーン120の形態で提供する。出力ポート140が、反射率計100のオペレータ又はユーザに対して報告(たとえば試験又は診断報告)をプリントするための手段として設けられてもよい。同じく当業者によって理解されるように、他の形態の入出力機構を使用してもよい。たとえば、反射率計100は、有線又は無線手段によってパーソナルコンピュータ、ハンディタイプのコンピュータ、ネットワーク、モニタ、プリンタ、音声/視覚システムなどに結合されるように構成されてもよい。ハウジング110がタッチスクリーン120及び多様な内部機能要素を収容している。キャリッジを介して1個以上の試験ストリップ又は試薬カセット(まとめて「試験製品」という)を挿入しやすくするため、入力ポート130が設けられている。
【0017】
図2を参照すると、反射率計100で使用するための試験製品挿入部品の集合体200が示されている。キャリッジ240が、反射率計100の入力ポート130に試験製品とともに挿入されるように構成されている。キャリッジ240は、試験製品(たとえば試薬試験ストリップ290又はカセット250)を保持するように構成された試験製品インサート220を中に配置することができる挿入領域210を含む。好ましい形態では、インサート220は、試薬試験ストリップ290をスロット216内に保持するように構成された第一のサイド214を含む。代表的な試験ストリップ290は複数の試験パッド292を含み、試験パッドの構成は特定の試験ストリップタイプに依存する。インサート220がキャリッジ240に装填された後、試験ストリップ290が、試験に利用できるようにサイド214のスロット216内に配置される。キャリッジ240は、多様な長さの試験ストリップ290、たとえば長さ3.25インチ及び4.25インチのフォーマットの試験ストリップを収容するように構成されることができる。
【0018】
試験される対象領域は、1個以上の試験パッド292を含むことができる。試験パッド292が試験されるためには、そのようなパッドは、以下、図3A及び図3Bに関して説明するように、光検出器による検出のためにLEDから光を受け、光を反射するように配置されなければならない。したがって、図2の実施態様では、試験ストリップ290は、試験ストリップパッド292がそのような部品に対して見えるようにキャリッジ240内に配置される。
【0019】
インサート220は、場合によっては、試薬カセット250を受けるように構成された第二のサイド212を含むことができる。このような試薬カセットは当該技術で公知である。たとえば、試薬カセット250は、妊娠試験を実施するための使い捨てで単一回使用のhCGイムノアッセイカセットであってもよい。試薬カセット250は、試験ストリップ290と同様、窓254によって画定される試験区域を含み、また、バーコード256のような識別マーキングを含むことができる対象領域を含む。キャリッジが反射率計100に装填されると、試薬試験区域が見え、試験を受けることができる。
【0020】
試薬カセット250は、尿のような体液試料が置かれる開口又はウェル252を有する。流体試料は、窓254によって画定された試験区域まで伝播する。試薬カセット試験区域は、当該技術で公知であるように、試験ライン区域、参照ライン区域及び制御ライン区域を含む。試験結果は、これらの区域に表示される1本以上のラインという形態をとることができる。流体試料の導入とともに、試薬カセット試験区域は色を変化させることができ、たとえば、少なくとも1本のカラーストライプが窓254の中に現れることができる。
【0021】
一例として、図2の様々な部品は、2004年4月9日に出願されたTRAY ASSEMBLY FOR OPTICAL INSPECTION APARRATUSと題する、所有者が同じである同時係属中の米国特許出願第10/821,441号でさらに詳細に記載されているものの形態をとることができる。
【0022】
図3A及び3Bは、反射率計100内の試験製品の反射率ベースの試験を実施するために使用することができる様々な機能要素の従来技術の実施態様の二つの異なる図を示す。図3Aには平面図が示され、図3Bには側面図が示されている。各図で示すように、試験信号が発信器302によって発される。この形態では、発信器302は、図3Aに示すように好ましくは6個のLEDであり、それぞれが、独自の波長を有する異なる信号を発信する。
【0023】
この実施態様において、LEDによって発信される信号は、
1)LED1:中心波長が約470ナノメートル(nm)の青色の光、
2)LED2:中心波長が約525nmの緑色の光、
3)LED3:中心波長が約565nmの緑色の光、
4)LED4:中心波長が約625nmの赤色の光、
5)LED5:中心波長が約660nmの赤色の光、及び
6)LED6:中心波長が約845nmの赤外線(IR)
である。
【0024】
LED302からの試験信号は、ガイド304を通過して矢印Aの方向に伝送される。ガイド304からの試験信号は、説明のための実施態様では、約45°の角度で試験ストリップ290に当たる。この実施態様では、試験ストリップ290はキャリッジ240内に収容されている。試験ストリップから矢印Bの方向に反射した光は、開口342を通過したのち、平面鏡又は凸面鏡330(図3Aには示さず)に当たり、この鏡が反射信号を矢印Cの方向に向け直し、集束させる。この配置では、鏡330の向きのため、反射信号の経路は、試験ストリップ290を離れたのち約90°方向転換する。矢印Cの方向に伝播する反射信号は、開口340を通過し、非球面レンズ350で収束する。非球面レンズ350は反射信号を集束させ、集束した反射信号は矢印Cの方向に伝播し続ける。反射信号は検出器360に当たる。当業者によって理解されるように、ミラー及びレンズの形状及び配置は、特に、図3A及び3Bの説明のための実施態様で示す形状及び配置に合致する必要はなく、また、それらに限定される必要もない。
【0025】
先に述べたように、検出器360が、反射信号を受け、それらの信号を、試験パッド292及びそれから得られた試験結果に対応する反射率値を表すデータで構成されたイメージに変換する。この実施態様では、検出器360は、反射信号を受けるように構成された2048画素のマトリックスで構成された電荷結合素子(CCD)である。反射信号からのデータは、反射率値として画素ごとに記録される。画素データがグループ分けされ、試験ストリップ290上の個々のパッドと対応させられる。その結果、試験ストリップ290のパッドごとの反射率値が記憶される。
【0026】
中心波長修正
反射率計で使用される各LEDは、上記LED302に関して記したように、中心波長を含む既定のスペクトル分布を有するものとみなされ又は識別される。通常、中心波長から所定範囲内の波長が有効である、すなわち、エラーを起こしにくいと考えられる。したがって、各LEDのスペクトル分布の有効部分を、中心波長±所定範囲の値と定義することができる。
【0027】
反射率計内で、試験製品による光源LEDからの光の反射から、試薬に関する結果が決定される。反射率と呼ばれる反射光は、図1ならびに図3A及び3Bの反射率計100に関して先に論じたように、検出器によって検出される。検出された反射率値は光源LEDの中心波長の関数である。従来のシステムでは、LEDの中心波長が推定±3nmの外であるならば、エラーが起こる可能性が高い。また、他のシステムよりも中心波長の可変性による影響を受けにくいシステムもあるため、エラーの可能性は、所与の試薬のスペクトル分布の曲線の傾きにいくらか依存するものであった。たとえば、実際の中心波長を含む中心波長の範囲で非常にフラットな傾きを有する試薬、たとえば潜血用試薬の場合、通常、中心を逸脱しているとしても、無視しうる影響しかないであろう。しかし、比較的大きな傾きを有する試薬、たとえばpH及びグルコース用試薬の場合、中心波長の逸脱は、機器内でエラー状態を生じさせるおそれがある。
【0028】
LEDは通常、大量に購入されるため、各LEDの範囲を計測することは非現実的である。たとえば、千個のLEDのセットが、470nmの中心波長を有するものとしてみなされ又は表示されているとする。セット中の様々なLEDの抜取り検査が、推定平均中心波長が、470nmではなく、471nmであると示すかもしれない。この抜取り検査はまた、このセットのLEDの有効範囲の幅が、6nmではなく、すなわち指定された±3nm範囲ではなく、約14nmであると示すかもしれない。上記LED302を例に挙げると、LEDのセットが上記LEDそれぞれに対応して、LEDのセットの中心波長及び範囲を次のように特徴付けることができる。
1)LED1:471+6/−7nm
2)LED2:525+6/−7nm
3)LED3:572+2/−3nm
4)LED4:621+3/−3nm
5)LED5:652+6/−7nm
6)LED6:843+5/−5nm
従来のシステムでは、指定された±3nm範囲の外の中心波長を有するLEDは使用されないであろう。しかし、本発明の中心波長修正態様を用いると、実測反射率値に調節(又は「修正」)を加えて、中心波長を少なくとも約±8nmの範囲内で受け入れることができる。
【0029】
LEDごとに、参照スペクトル分布(又はLED発光強さ)を決定する。各LEDの参照スペクトル分布は、配列{L*}として示され、{L*}の個々の要素が、異なる波長でのLEDの光出力の強さを与える。したがって、上記LED302それぞれに配列{L*}がある。LED1の場合は{L*}={L470*}、LED2の場合は{L*}={L525*}などである。配列{L*}は、各LEDの実際の計測された出力スペクトル分布{L}を修正する際に使用される適切な修正係数を決定する際に波長修正関数によって使用するためにメモリに記憶される。反射率計で使用される各LEDによって出力される光の実際のスペクトル分布は、事前に未知であると仮定され、各LEDの計測されたL値で構成された配列{L}に保存される。したがって、{L*}の場合と同様、各LEDに配列である。LED1の場合は{L}={L470}、LED2の場合は{L}={L525}などである。
【0030】
図4は、6個のLED、たとえば上記LED302それぞれのLED分布{L*}の代表的なプロットを示すグラフ400である。グラフ400には、ナノメートル単位の波長が水平軸に表され、出力強度が垂直軸に表されている。プロット402は、約470nmの中心波長を有するLED1に対応する。プロット404は、約525nmの中心波長を有するLED2に対応する。プロット406は、約565nmの中心波長を有するLED3に対応する。プロット408は、約625nmの中心波長を有するLED4に対応する。プロット410は、約660nmの中心波長を有するLED5に対応する。そして、プロット412は、約845nmの中心波長を有するLED6に対応する。
【0031】
本発明の態様にしたがって、配列{L*}の参照スペクトル分布を有する機器は、修正された反射率値R*を生じさせることができる。しかし、実測反射率は計測された配列{L}の関数であるため、LEDの実際のスペクトル分布{L}の配列は、R*ではなく、反射率値Rを生じさせる。すなわち、波長修正なしでは、Rが、すべての式及び計算で機器によって計測され、報告され、使用される反射率になるであろう。中心波長に依存して、Rを使用するとエラーを生じるおそれがあるが、R*を使用してもエラーを生じない。したがって、波長修正関数の目的は、機器における実際のLED出力分布が{L*}ではなく{L}であり、実測反射率値がRであるとしても、その機器のR*を決定するための機構を提供することである。ひとたび各LEDに対してR*が決定されると、R*は、反射率ベースの結果を決定するための関数及び式で使用される。これらの関数及び式は当該技術で公知であり、したがって、本明細書で詳細には説明しない。
【0032】
本発明の一つの態様にしたがって、RをR*に変換する手段を提供するために修正関数cが決定される。観測された反射率R及び波長修正反射率R*は、1個の機器における一つの波長における一つの反射率計測値と対応する。それらの関係は、式1にしたがって表すことができる。
【0033】
【数1】

【0034】
あるいはまた、
【0035】
【数2】

【0036】
したがって、R*は、観測された反射率Rをcで乗じることによって得られる波長修正反射率である。そして、修正関数c(R)もまた、所与のLEDに関して、修正された反射率値R*を実測反射率値Rで割った比率として表すことができる。
【0037】
式1及び修正関数は、図1、図3A及び図3Bの反射率計の状況で、本発明の態様による波長修正を示すブロック図500である図5で説明される。同じく図3A及び3Bに示すように、LED302が試験製品に向けて光を発し、反射光が検出器360によって受けられる。機器ごとに、LED302はスペクトル分布配列{L}を生じさせ、検出器からの実際の実測反射率がRによって表される。本発明の態様にしたがって、c(R)として表される波長修正関数520が修正された反射率R*を出力し、それが、結果を出すためにプロセッサ及び関数によって使用され、機器の特定の用途に与えられる。修正関数520は、入力{L*}、{D}及び{r}から、あるいはまた、所定のc(R)値のテーブルから、修正係数を決定する。このすべてをさらに詳細に以下に説明する。修正係数を実測反射率Rと組み合してR*を決定する。当業者によって理解されるように、修正関数520は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はそれらの組み合わせとして具現化することができる。
【0038】
より具体的には、式1は、次のように表すこともできる。
【0039】
【数3】

【0040】
ここで、c(R/RIR・rIR)は、修正関数を表すための、R*に依存しない代替記述である。
【0041】
IRは、赤外線(IR)範囲での実測反射率であり、rIRは、平均IR反射率を表す定数である。IRでは、計測される試薬は通常、収束し、ゼロに近い傾きを有するため、一定の反射率値をIRでの反射率読み値に割り当てることが可能になる。したがって、一定のIR反射率は、濃度及び波長と独立している(波長が指定されたIR範囲内である限り)。本明細書における目的として、これらの一定のIR反射率値rIRから高分解能参照試薬スペクトル{r}が画定され、配列{r}中のrの各値は(R/RIR)・rIRに対応する値と等しい。
【0042】
高分解能参照試薬スペクトル{r}に加えて、他の要因が反射率計における実測反射率Rの決定において重要な役割を演じるかもしれない。先のモデル化は、高分解能反射率スペクトルのLEDスペクトル発光{L}及び検出器感度{D}の加重平均が実測反射率Rの優れたモデルを提供することを示した。したがって、反射率Rは、以下の式を使用して計算することができる。
【0043】
【数4】

【0044】
ここで、Liは、LEDの配列{L}の要素であり、riは、特定の試薬の特定の濃度の高分解能反射率値の配列{r}の要素であり、Diは、検出器感度の配列{D}の要素である。
【0045】
同じ原理を使用して、R*に関して類似した式を書くことができる。
【0046】
【数5】

【0047】
ここで、Liは、既知である、LED参照スペクトル出力の配列{L*}の要素である。参照LEDスペクトル分布{L*}は、一般に、配列{L}の予想分布に特徴的な形状を有するように選択される。
【0048】
以下のように、式3をRに代入し、式4をR*に代入することにより、上記式1を解くことができる。
【0049】
【数6】

【0050】
すべての変数の値を決定することができる。{L*}のすべての値が、配列{D}のすべての値と同様、既知である。式5では、一般に、検出器販売者によって一般に提供される検出器の公称検出器感度曲線{D}を使用することが適切である。{D}の代表的なプロット600が、反射率計100で使用されるCCDのプロットを提示する図6に提示されている。図6では、波長が水平軸に表され、検出器感度が垂直軸に表されている。
【0051】
配列{r}の高分解能反射率値は、特定の時間、特定の分析対象物濃度及び狭い波長間隔、たとえば通常は1nm未満の間隔での試薬の参照反射率値を提供する。機器的に決定された反射率計測値R及び波長修正反射率計測値R*は、高分解能計測の間隔よりもはるかに広い典型的な20〜40nmの帯域幅を有するLEDを光源として使用し、したがって、1nmの増分は、光源帯域幅内で粒度を提供するのに十分な狭さである。
【0052】
高分解能反射率値{r}は一般に、kとして表されるカラーブロックレベルで利用可能である。当業者によって理解されるように、カラーブロックレベルは通常、試薬試験製品に関して既定されている。たとえば、試験ストリップ上の所与の試験パッドがある既定色に変わるならば、試験は、状況に応じて、陽性又は陰性として決定することができる。色は、分析対象物が存在する場合にその濃度を示す。高分解能反射率の計測では、計測は、既定のカラーブロックに対応する濃度に関して実施される。
【0053】
各分析対象物の各カラーブロックkの波長ごとに、Rk及びc(Rk)を決定することができる。kの指定を使用して、異なる試薬の異なるカラーブロックを示すことができる。たとえば、亜硝酸の場合には2個のブロックがあり、グルコースの場合には5個のカラーブロックがある。特定の分析対象物の特定の波長での実測反射率がRkである場合、修正係数はc(Rk)である。
【0054】
カラーブロックレベルにおける配列{r}の高分解能反射率値は一般に、製品機器、たとえば製品反射率計で具現化される読み取り時又はその近くで計測される。グルコース(プロット700)及びpH(プロット750)の場合の様々なカラーブロックレベルにおける{r}の代表的なプロットがそれぞれ図7A及び7Bに提示されている。図7A及び7Bでは、波長が水平軸に表され、反射率(≦1である)が垂直軸に表されている。カラーブロックごとに曲線がある。グルコース用のプロット700では、曲線702がカラーブロック1のr1を表し、曲線704がカラーブロック2のr2を表し、曲線706がカラーブロック3のr3を表し、曲線708がカラーブロック4のr4を表し、曲線710がカラーブロック5のr5を表す。以下の表1もまた、r1〜r5に対応するデータを示す。同様に、pH用のプロット750では、曲線752、754、756、758、760、762、764及び766が、それぞれカラーブロック1〜8のr1〜r8を表す。
【0055】
c(R)を決定するためのオプション
c(R)を決定するためには少なくとも二つのオプションがある。第一のオプションは、機器(たとえば反射率計100)で使用されるLEDの実際の分布{L}を計測し、式5によって求められる計算を実施することである。すべての他の変数が既知であるか、利用可能な情報から決定可能であるならば、c(R)を決定するために必要なすべてが、{L}を満足させることである。
【0056】
第二のオプションは、固定されたLED中心波長間隔で式5を計算し、製品機器で、計算された中心波長が計測された中心波長又は実際の中心波長ともっともピッタリと一致するc(Rk)値を使用する。これらの値を計算し、表、たとえば以下の表1に入れることができる。しかし、このオプションはすべての状況で十分ではないが、いくつかの状況では十分に働く。これは、第二のオプションが、製品機器の様々なLEDのスペクトル分布の形が修正係数で小さな役割を果たすのを前提としているからである。c(Rk)がRの関数ではないならば、Rごとに予測可能なc(R)の値はないであろう。これは、反射率がpHとともに増大したのち低下する、pHの場合で観測されている。
【0057】
たとえば、グルコース及びpHの波長感度がそれぞれ図8A及び8Bの代表的なプロット800及び850に示されている。図8A及び8Bでは、反射率が水平軸に表され、c(R)が垂直軸に表されている。グルコースプロット800は、c(R)曲線がRとともにゆっくりと変化し、線形補間が既知のc(Rk)値の間で近似する良好な方法となることを示している(以下の表1を参照)。しかし、pHの二重指標によって生じるpHの独特なスペクトルのせいで、pHのc(R)曲線は、Rの関数ではない。
【0058】
この第二のオプションを使用すると、Rの関数ではないc(R)曲線を特別なケースとして扱うことができる。たとえば、pHは特別なケースである。しかし、式5を解くためには曲線850の一部分のみが必要であるということが認識されている。これは、約半分の点の排除を可能にする。その際、cとRとの間に関数関係を得ることができる。
【0059】
このプロセスを使用すると、参照LED分布{L*}の中心波長から±約8nmの範囲で(ここでは1nm間隔)すべての分析対象物のすべてのカラーブロックレベルに関して関数c(Rk)表を計算することができる。これは、実質的に、中心波長によるLEDの+1nmソートに等しい。
【0060】
好ましい形態では、各LEDの波長修正関数cは、LED波長の1nmごとに表にされる。表1は、波長468nm〜479nmの分析対象物、グルコースのサンプルである。ここでは、kの範囲は1〜5であり、したがって、表1でr1〜r5として表された{r}に参照反射率値がある。カラーブロックごとに一つの反射率値がある。したがって、各反射率値に関して、cがRの関数であるため、各r値に対応するc(r)がある。
【0061】
【表1】

【0062】
実際には、表1のような表は、LEDごとに、すべての分析対象物に関して、すべての波長で1nm増分で提供することができる。カラーブロック反射率値{r}及び対応する参照反射率分布値{L*}だけの事前情報があるけれども、表中のこれらの間の反射率値をも受け入れて、対応するc(R)を確実に決定することができるようにしなければならない。
【0063】
表にされたデータ、たとえば表1で提供されたデータを使用して、特定の反射率Rに対応する修正係数c(R)を近似するための少なくとも三つの方法がある。
1)実測反射率をもっとも近い表の値まで丸め、対応する修正値を使用する。
2)実測反射率値が表内の隣接する点と点との間に位置する場合、補間を実施し、数値が表の外に位置する場合は、表の最も端の修正係数を使用する。
3)表内では補間を実施し、表の外では外挿を実施する。
【0064】
一部の分析対象物の場合、点と点との間で修正係数に有意な変化がある。したがって、オプション1は通常は好まれない。オプション2と3との間での決定は、修正係数が横ばい状態になると予想されるか、実測反射率範囲の限度を超えても変化し続けると予想されるかの問いに依存する。負のレベルの場合、負はすでに低濃度値の最も端にあるため、変化は起こらない。正のレベルの場合、大部分の分析対象物は反射率の最大限の変化に近づく。したがって、オプション2が一般に好ましい。
【0065】
c(R)が、オプション1を使用して決定されるのか、オプション2を使用して決定されるのかにかかわらず、R*を見い出すために、式1が使用される。式1は次の通りである。
【0066】
【数7】

【0067】
Rは、通常そうであるように、機器によって計測される。c(R)は、上記のように決定され、したがって、R*は容易に計算される。ひとたび計算されると、R*は、普通はRを使用する典型的な機器計算で使用される反射率値である。したがって、本発明の波長修正関数を使用して決定されたR*を用いると、Rを使用した場合に生じたであろうエラー状態が回避され、正しい結果が達成される。
【0068】
ここまで、最良の形態及び/又は他の好ましい実施態様と考えられるものを記載したが、それらに様々な改変を加えることができ、本発明を、様々な形態及び態様で具現化することができ、本明細書ではごく一部しか記載していない数多くの用途に適用することができることが理解されよう。本明細書で使用する「含む」とは、限定のないことを意味する。請求の範囲では、発明の概念の真の範囲内に含まれるあらゆるすべての改変及び変形を特許請求することを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の波長修正を具現化することができる反射率計の斜視図である。
【図2】様々な試験ストリップを収容するためのキャリッジで使用されるインサートの図を含む、図1の分光計と使用されるキャリッジの図である。
【図3A】図1の反射率計内で使用することができる機能要素の従来技術配置を示す図である。
【図3B】図1の反射率計内で使用することができる機能要素の従来技術配置を示す図である。
【図4】図5の波長修正で使用される、図1及び図3A〜3Bの反射率計の6個のLEDそれぞれのLEDスペクトル分布の代表的なプロットのグラフである。
【図5】図1、図3A及び図3Bの反射率計の状況における本発明の態様による波長修正を示すブロック図である。
【図6】図5の波長修正で使用される、図1及び図3A〜3Bの反射率計のCCDの検出器感度の代表的なプロットである。
【図7A】図5の波長修正で使用される、グルコースの場合の様々なカラーブロックレベルにおける参照高分解能反射率値の代表的なプロットである。
【図7B】図5の波長修正で使用される、pHの場合の様々なカラーブロックレベルにおける参照高分解能反射率値の代表的なプロットである。
【図8A】図5の波長修正で使用される、グルコースの場合の様々なカラーブロックレベルにおける波長修正値の代表的なプロットである。
【図8B】図5の波長修正で使用される、pHの場合の様々なカラーブロックレベルにおける波長修正値の代表的なプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応する光信号を発するために使用される1個以上の光源の中心波長がその1個以上の光源の指定された中心波長と異なる場合に一つ以上の反射率値を修正する方法であって、
A.1個以上の光源それぞれに関して、1個以上の光源に特徴的であり、参照波長のセットの参照光強度値で構成された参照スペクトル分布{L*}を画定するステップと、
B.1個以上の光源それぞれに関して、波長のセットの実際の光の強度値を含むスペクトル分布{L}を画定するステップと、
C.反射信号のセットの実際の反射率Rを決定するステップと、
D.反射信号のセットを受ける検出器のセットに対応する検出器感度データ{D}のセットを画定するステップと、
E.高分解能反射率値{r}を決定するステップと、
F.{L}、{L*}、{r}及び{D}の関数として修正係数を決定するステップと、
G.修正係数をRに適用してR*を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
ステップFにおける修正係数の決定が、指定された中心波長の少なくとも±約8ナノメートルの範囲まで有効である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
1個以上の光源がLEDを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
1個以上の光源の少なくとも1個が赤外線光源であり、ステップEにおける{r}の決定が、赤外線範囲の反射率値RIRを計測し、RIRの平均を表す定数としてrIRを決定することを含み、{r}中の各値が、対応する波長における(R/RIR)・rIRの値に等しい、請求項1記載の方法。
【請求項5】
{r}の値を不連続的な波長間隔で決定する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
1個以上の光源及び検出器のセットが反射率計の一部を構成する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
対応する光信号を発するために使用される1個以上の光源の中心波長がその1個以上の光源の指定された中心波長と異なる場合に一つ以上の反射率値を修正するように構成された中心波長修正システムであって、
A.1個以上の光源それぞれに関して、波長のセットの実際の光の強度値を含むスペクトル分布{L}を決定するように構成されたスペクトル分布モジュールと、
B.反射信号のセットから実際の反射率Rを決定するように構成された反射率モジュールと、
C.1)1個以上の光源それぞれに関する、1個以上の光源に特徴的であり、参照波長のセットの参照光強度値で構成された参照スペクトル分布{L*}、
2)高分解能反射率値{r}、及び
3)反射信号のセットを受ける検出器のセットに対応する検出器感度データ{D}
を含む少なくとも1個の記憶装置と、
D.{L}、{L*}、{r}及び{D}の関数として所与の波長における修正係数を決定し、修正係数をRに適用してR*を決定するように構成された修正関数モジュールと、
を含むシステム。
【請求項8】
修正関数モジュールが、指定された中心波長の少なくとも±約8ナノメートルの範囲で修正係数を決定するように構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
1個以上の光源がLEDを含む、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
1個以上の光源の少なくとも1個が赤外線光源であり、修正関数が、赤外線範囲の実測反射率値RIRの関数としての{r}及びRIRの平均を表す定数rIRを決定するように構成されており、{r}中の各値が、対応する波長における(R/RIR)・rIRの値に等しい、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
{r}の値が不連続的な波長間隔で決定される、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
1個以上の光源及び検出器のセットが反射率計の一部を構成する、請求項7記載のシステム。
【請求項13】
対応する光信号を発するために使用される1個以上の光源の中心波長がその1個以上の光源の指定された中心波長と異なる場合に一つ以上の反射率値を修正するための波長修正手段であって、
A.1個以上の光源それぞれに関して、波長のセットの実際の光の強度値を含むスペクトル分布{L}を決定するためのスペクトル分布手段と、
B.反射信号のセットから実際の反射率Rを決定するための反射率手段と、
C.1)1個以上の光源それぞれに関する、1個以上の光源に特徴的であり、参照波長のセットの参照光強度値で構成された参照スペクトル分布{L*}、
2)高分解能反射率値{r}、及び
3)反射信号のセットを受ける検出器のセットに対応する検出器感度データ{D}
を記憶するための少なくとも1個の記憶手段と、
D.{L}、{L*}、{r}及び{D}の関数として所与の波長における修正係数を決定し、修正係数をRに適用してR*を決定するための修正関数手段と、
を含むシステム。
【請求項14】
修正関数手段が、指定された中心波長の少なくとも±約8ナノメートルの範囲内で修正係数を決定するための手段を含む、請求項13記載の手段。
【請求項15】
1個以上の光源がLEDを含む、請求項13記載の手段。
【請求項16】
1個以上の光源の少なくとも1個が赤外線光源であり、修正関数手段が、赤外線範囲の実測反射率値RIRの関数としての{r}及びRIRの平均を表す定数rIRを決定するための手段を含み、{r}中の各値が、対応する波長における(R/RIR)・rIRの値に等しい、請求項13記載のシステム。
【請求項17】
修正関数手段が、{r}の値を不連続的な波長間隔で決定するための手段を含む、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
波長修正手段が反射率計手段の一部を構成する、請求項13記載のシステム。
【請求項19】
A.光源のセットと、
B.検出器のセットと、
C.光源のセットからの光信号を試験製品に導き、試験製品から反射した光信号を検出器のセットに導くように構成された反射率アセンブリと、
D.参照スペクトル分布{L*}、高分解能反射率値{r}のセット、検出器のセットに対応する検出器感度データ{D}のセット、光源のセットに対応する計測されたスペクトル分布{L}及び実測反射率値Rのセットを記憶するように構成された少なくとも1個の記憶装置と、
E.{L}、{L*}、{r}及び{D}の関数として所与の波長における修正係数を決定し、修正係数をRに適用してR*を決定するための修正関数モジュールと、
を含む反射率計。
【請求項20】
光源のセットがLEDのセットを含む、請求項19記載の反射率計。
【請求項21】
光源のセット、検出器のセット及び光源のセットからの光信号を試験製品に導き、試験製品から反射した光信号を検出器のセットに導くように構成された反射率アセンブリを含む反射率ベースのシステムにおける波長修正モジュールであって、
A.参照スペクトル分布{L*}、高分解能反射率値{r}のセット、検出器のセットに対応する検出器感度データ{D}のセット、光源のセットに対応する計測されたスペクトル分布{L}及び実測反射率値Rのセットを記憶するように構成された少なくとも1個の記憶装置と、
B.{L}、{L*}、{r}及び{D}の関数として所与の波長における修正係数を決定し、修正係数をRに適用してR*を決定するための修正関数モジュールと、
を含む波長修正モジュール。
【請求項22】
光源のセットがLEDのセットを含む、請求項21記載の波長修正モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8A】
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【図8B】
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【公表番号】特表2006−526787(P2006−526787A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515090(P2006−515090)
【出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/017340
【国際公開番号】WO2004/109261
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】