説明

光源点灯装置及び照明器具

【課題】簡単な回路構成により、高効率、低ノイズで、色温度及び光量を容易に調整可能なLED点灯装置を提供する。
【解決手段】LED点灯装置110は、交流電圧を直流電圧に変換し、変換された直流電圧を出力する変換部(2、7)と、変換部(2、7)に並列接続された2つの定電流電源部であって、対応するLEDモジュール21、22が接続されると共に、制御を受けることによって制御に応じた大きさの直流の定電流をそれぞれ対応するLEDモジュール21、22に出力する2つの定電流電源部である第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13と、第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13を制御することにより、第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13から対応するLEDモジュール21、22に出力される定電流値を制御する定電流制御部101とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光源点灯装置及びこの光源点灯装置を用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光色が異なる発光ダイオード(LED)を有するLED照明器具において、各色のLEDに供給する電流値を調整することにより、色温度及び光量を任意に設定することができるLED照明装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、定電流源を用いて色温度可変を行う装置も発明されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−200723号公報
【特許文献2】特開2009−9817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば特許文献1の点灯装置では定電圧電源から各色のLEDを並列接続し、電流制限抵抗を介してLEDを点灯させる。このため、電流制限抵抗による発熱により効率が低下する。従って高出力のLED照明器具においては適用することが困難である。これを解決するために、例えば特許文献2の点灯装置では、定電流電源により駆動するので高効率である。
しかし、
(1)LEDに供給する電流をPWM制御によりオン・オフするため、LED電流がパルス状と波形となり、ちらつきが発生し易い。
(2)また、LED電流に高い周波数成分の電流を含むこととなり、LED点灯装置自体がノイズ源となり、他の機器等に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な回路構成により、高効率、低ノイズで、色温度及び光量を容易に調整可能な光源点灯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の光源点灯装置は、
交流電圧を直流電圧に変換し、変換された直流電圧を出力する変換部と、
前記変換部に並列接続された複数の定電流電源部であって、対応する光源モジュールが接続されると共に、制御を受けることによって制御に応じた大きさの直流の定電流を接続された対応する前記光源モジュールに出力する複数の定電流電源部と、
各定電流電源部を制御することにより、各定電流電源部から接続する光源モジュールに出力される定電流値を制御する定電流制御部と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な回路構成により、高効率、低ノイズで、色温度及び光量を容易に調整可能な光源点灯装置を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1のLED点灯装置110の概要を示すブロック図。
【図2】実施の形態1のLED点灯装置110の回路図。
【図3】実施の形態2のLED点灯装置120の回路図。
【図4】実施の形態2のLED点灯装置120の回路図の一部。
【図5】実施の形態2のLED点灯装置120の回路図の一部。
【図6】実施の形態3のLED点灯装置130の回路図。
【図7】実施の形態4のLED照明器具140の側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のLED点灯装置110(光源点灯装置)の概要を説明するためのブロック図である。図1を参照して実施の形態1のLED点灯装置110の概要を説明する。LED点灯装置110は、整流回路2と昇圧チョッパ回路7とからなると共に交流電圧を直流電圧に変換し、変換された直流電圧を出力する変換部を有する。変換部には、定電流を出力する定電流電源部である第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13とが、並列に接続されており、これらには、それぞれ、色温度3000KのLEDモジュール21と、色温度5000KのLEDモジュール22とが接続されている。定電流制御部101は、第1降圧チョッパ回路制御部19、第2降圧チョッパ回路制御部20及びマイクロコンピュータ29(以下マイコンという)を備え、マイコン29が第1降圧チョッパ回路制御部19、第2降圧チョッパ回路制御部20を介して、第1降圧チョッパ回路12、第2降圧チョッパ回路13の出力電流値を制御する。すなわち、第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13とは、制御を受けることによって制御に応じた大きさの直流の定電流を対応するLEDモジュール21、22に出力する。定電流制御部101は、定電流電源部である第1降圧チョッパ回路12、第2降圧チョッパ回路13を制御することにより、各定電流電源部から対応するするLEDモジュールに出力される定電流値を制御する。第1降圧チョッパ回路12、第2降圧チョッパ回路13の出力する電流を互いに独立に制御することで、簡単に、任意の色温度、明るさを得ることができる。
【0010】
図2はLED点灯装置110の回路図である。LED点灯装置110は、商用交流電源1より電力の供給を受けてLEDモジュール21、及びLEDモジュール22を点灯させる装置である。LEDモジュール21は、複数のLEDから構成される。LEDモジュール21は、色温度が3000Kに設定されている。また、同様にLEDモジュール22も複数のLEDから構成されている。LEDモジュール22は、色温度が5000Kに設定されている。以下、LEDモジュール21、LEDモジュール22は、単にLED21、LED22という。
【0011】
図2において、商用交流電源1とLED21、LED22と色温度・調光コントローラ26以外はLED点灯装置110の構成要素である。
LED点灯装置110は、
(1)整流回路2と、
(2)第1インダクタ3、第1スイッチング素子4、ダイオード5、第1平滑コンデンサ6からなる昇圧チョッパ回路7と、
(3)第2スイッチング素子8、第2インダクタ9、環流ダイオード10、第2平滑コンデンサ11からなる第1降圧チョッパ回路12と、
(4)第1降圧チョッパ回路12と同様の構成からなる第2降圧チョッパ回路13と、
(5)オペアンプ14a、制御IC15a(第1制御部)等からなる第1降圧チョッパ回路制御部19と、
(6)第1降圧チョッパ回路制御部19と同様の構成であり、制御IC15b(第1制御部)等からなる第2降圧チョッパ回路制御部20と
を備えている。
【0012】
第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13は、昇圧チョッパ回路7の後段に互いに並列に接続され、昇圧チョッパ回路7を共有化している。
各降圧チョッパ回路には互いに異なる色温度のLED21,22が接続され、例えば、第1降圧チョッパ回路12には色温度3000KのLED21が接続され、第2降圧チョッパ回路13には色温度5000KのLED22が接続される。これにより色温度3000KのLED21から出力される光と色温度5000KのLED22から出力される光を混合することにより、その中間の色温度を有する混色光を得ることができる。
【0013】
整流回路2は、商用交流電源1から供給される交流電圧を全波整流する。昇圧チョッパ回路7は制御IC23(第2制御部)により駆動・制御され、入力電流の波形を正弦波状に制御し、力率を改善する目的で設けられている。また、昇圧チョッパ回路7は整流回路2で全波整流された直流電圧を昇圧及び平滑化し、第1平滑コンデンサ6の電圧を一定に保つ。なお、力率改善を行わない場合は、昇圧チョッパ回路7は必要なく、直流電圧を生成する回路構成であれば昇圧チョッパ回路以外の回路構成でもよい。例えばコンデンサインプット形整流回路でも良い。この場合コンデンサインプット形整流回路の後段に第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13を接続し、コンデンサインプット形整流回路を共有化する。整流回路2は例えばダイオードブリッジを構成する。
【0014】
第1降圧チョッパ回路12は第1降圧チョッパ回路制御部19の制御IC15aにより駆動・制御され、LED21に電流を供給する。LED電流検出抵抗24aはLED電流を電圧信号に変換する役割を果たす。オペアンプ14a、コンデンサ16a、抵抗17aは積分回路を構成し、LED電流検出抵抗24aにより検出された電圧信号は抵抗17aを介してオペアンプの反転入力端子側に入力される。
【0015】
第1降圧チョッパ回路12のLED電流値の調整は、第2スイッチング素子8aのオンデューティ比を調整することで行う。オンデューティ比は制御IC15aが有するフィードバック制御端子15a−1の電圧で決定する。すなわちフィードバック制御端子15a−1は電流を出力し、この出力電流値に応じてフィードバック端子電圧が決定し、この電圧値に応じて第2スイッチング素子8aのオンデューティ比が決まる。実施の形態1ではフィードバック制御端子15a−1は、ダイオード18aを介してオペアンプ14aの出力端子に接続されている。従ってオペアンプ14aの出力電圧の変化に応じて制御IC15aのフィードバック制御端子15a−1から出力される電流値が変化する。この電流値の変化に伴って、端子15a−2から駆動回路8a−1を介して第2スイッチング素子8aに出力される信号値が変化するので、第2スイッチング素子8aのデューティ比が変化する。なお、駆動回路8a−1は、制御IC15aと第2スイッチング素子8aとを電気的に絶縁する役割を果たす。
(1)ここでは、フィードバック制御端子15a−1の電圧が高くなると第2スイッチング素子8aのオンデューティ比が大きくなり(この場合、端子15a−2からオンデューティ比が大きくなる信号値が出力される)、
(2)フィードバック制御端子15−aの電圧が低くなるとオンデューティ比が小さくなるとして説明する。
ちなみにダイオード18aはオペアンプ14aの出力電圧が過大となった場合に制御IC15aを保護する目的で用いており、制御IC15aに破損の恐れがない場合は必要ない。
【0016】
制御IC15aより出力されるスイッチング素子駆動信号は第2スイッチング素子8a(ここではMOS−FETとする)のゲートに入力されるが、本実施の形態1では第2スイッチング素子8aが高圧側に設けられているため、駆動回路8a−1により駆動信号が電気的に絶縁されて伝達される。駆動回路8a−1は信号の絶縁のため一般的にトランスやフォトカプラが用いられる。
【0017】
なお、実施の形態1では、第2降圧チョッパ回路制御部20によって制御される第2降圧チョッパ回路13はLED22に電流を供給する目的で設けらる。その構成・制御原理は上述の第1降圧チョッパ回路12及び第1降圧チョッパ回路制御部19と同一であるため、説明を省略する。
【0018】
制御電源回路25は、制御IC15a、制御IC15b、制御IC23、オペアンプ14等からなる制御回路に電力を供給するための制御電源を生成する回路である。回路構成は、例えば図示しないが、第1インダクタ3または第2インダクタ9の2次巻き線から供給する方法や、第1平滑コンデンサ6よりスイッチング電源を介して適切な電圧に変換され、制御回路に供給する方法がある。本実施の形態1では後者のように制御電源回路25をスイッチング電源で構成し、第1平滑コンデンサ6から制御電源回路25を介して適切な電圧に変換し、制御回路に電力を供給するものとて説明する。
【0019】
色温度・調光コントローラ26は、LED点灯装置110の外部に設けられ、ユーザーが照明器具を任意の色温度、調光率に設定するため、LED点灯装置110に色温度設定値や調光率設定値を指示する信号を出力する機器である。色温度・調光コントローラ26は例えば壁に設けられたボリュームや、リモコンなどであり、色温度・調光コントローラ26で色温度、調光率を設定する。色温度・調光コントローラ26より出力された色温度・調光信号はLED点灯装置110に入力され、LED点灯装置110内に設けられた調光インターフェース回路27にて色温度設定値、調光率設定値を判断する。調光インターフェース回路27は例えば絶縁回路を構成するフォトカプラ28、マイコン29にて構成され、フォトカプラ28を介してマイコン29に色温度・調光信号が入力される。色温度・調光信号は例えばPWM信号であり、マイコン29はPWM信号のデューティ比等を算出することにより、色温度設定値や調光率設定値を判定する。
【0020】
以上、本実施の形態1にかかわるLED点灯装置110の構成について説明した。次に本実施の形態1に係るLED点灯装置110の動作について説明する。
【0021】
LED点灯装置110に商用交流電源1を投入すると、整流回路2は商用交流電源1から供給される交流電圧を整流し、直流電圧に変換する。得られた直流電圧により第1平滑コンデンサ6が充電され、制御電源回路25が起動する。制御電源回路25は制御回路に電源を供給するため、制御回路に適した電圧、例えば15Vや5V等に変換する。
【0022】
制御IC23に制御電源が投入されると、昇圧チョッパ回路7が動作を開始する。第1スイッチング素子4がオンすると、整流回路2→第1インダクタ3→第1スイッチング素子4→整流回路2の経路で電流が流れ、第1インダクタ3にエネルギーを蓄える。次に第1スイッチング素子4がオフすると、整流回路2→第1インダクタ3→ダイオード5→第1平滑コンデンサ6→整流回路2の経路で電流が流れ、第1インダクタ3に蓄えられたエネルギーが第1平滑コンデンサ6に充電される。第1平滑コンデンサ6には商用電源電圧よりも昇圧された電圧が発生する。このとき、制御IC23は入力電流波形を電源電圧波形と同位相で正弦波状になるように第1スイッチング素子4のスイッチングを制御するため、入力電流波形が正弦波となり、高力率となる。
【0023】
制御IC15aに制御電源が投入されると、第1降圧チョッパ回路12が動作を開始し、LED21に電流が供給される。具体的には第2スイッチング素子8aがオンすると、第1平滑コンデンサ6→第2スイッチング素子8a→第2インダクタ9a→第2平滑コンデンサ11a→第1平滑コンデンサ6の経路で電流が流れ、第2インダクタ9aにエネルギーが蓄えられる。第2スイッチング素子8aがオフすると、第2インダクタ9aに蓄えられたエネルギーが放出され、第2インダクタ9a→第2平滑コンデンサ11a→還流ダイオード10a→第2インダクタ9aの経路で電流が流れる。第2平滑コンデンサ11aからはLED21に電流が供給されるが、第2平滑コンデンサ11aはこのときLED電流の脈動を抑制し、平滑化する役目を果たす。第2スイッチング素子8aのオンデューティ比を調節することで、LED21に流れる電流を調節することができる。
【0024】
オペアンプ14aに電源が投入されると、オペアンプ14aが動作を開始する。LED電流検出抵抗24aによりLED21に流れる電流が電圧信号に変換されて検出され、検出された信号(以後、検出信号と呼ぶ)はオペアンプ14aの反転入力端子に入力される。検出信号は、オペアンプ14aの非反転入力端子に入力される目標LED電流を指示する信号(以後、目標信号と呼ぶ)と比較される。例えば検出信号よりも目標信号の方が、電圧が高い場合、オペアンプ14aの出力端子電圧は時間経過とともに上昇していく。オペアンプ14aの出力端子電圧が上昇すると制御IC15aのフィードバック制御端子15a−1の電圧も上昇するため第2スイッチング素子8aのオンデューティ比が増大し、LED21に流れる電流は増加する。
【0025】
目標信号の電圧より検出信号の電圧の方が高い場合、オペアンプ14aの出力端子電圧は時間経過とともに出力電圧が低下していく。オペアンプ14aの出力端子電圧が低下すると制御IC15aのフィードバック制御端子15a−1の電圧も減少するため、第2スイッチング素子8aのオンデューティ比も減少し、LED21に流れる電流は減少する。このように検出信号と目標信号をオペアンプ14aで比較し、両者の差が小さくなる方向に第2スイッチング素子8aのデューティ比を制御して、定電流フィードバック制御を行う。第2降圧チョッパ回路13及び第2降圧チョッパ回路制御部20の動作については、第1降圧チョッパ回路12及び第1降圧チョッパ回路制御部19と同様であるため説明を省略する。
【0026】
(LED点灯装置110の構成の特徴)
実施の形態1では昇圧チョッパ回路7を共有化して、昇圧チョッパ回路7の後段に第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13の2回路を搭載し、各降圧チョッパ回路には互いに異なる色温度のLEDが接続されている。従って各降圧チョッパ回路にはそれぞれ独立してLEDに供給する電流を設定可能で、色温度3000KのLED21に供給する電流と色温度5000KのLED22に供給する電流の割合により3000K〜5000Kの範囲で任意の色温度の光を出力することが可能となる。また、各LEDに供給する電流の増減により、任意の明るさに設定可能である。
【0027】
ここで、色温度・調光コントローラ26より任意の「色温度、調光率」を指定する信号がLED点灯装置110に入力されたとする。色温度・調光コントローラ26からの信号は、マイコン29に入力され、信号の解析が行われる。そしてマイコン29は、入力された信号から色温度設定値、調光率設定値を読み取り、色温度3000Kと色温度5000Kとの各LEDに供給する電流値を決定する。
【0028】
マイコン29にて色温度3000KのLED21と色温度5000KのLED22とに供給する電流値が決定すると、マイコン29より、オペアンプ14aとオペアンプ14bの非反転入力端子にそれぞれ目標信号を与えるためのPWM信号が出力される。マイコン29より出力されたPWM信号は平滑回路30、平滑回路31により直流化され、オペアンプ14aとオペアンプ14bの非反転入力端子に、それぞれ目標信号電圧として与えられる。これにより色温度3000KのLED21と色温度5000KのLED22に設定した電流が供給され、光の混合により任意の色温度の混色光を得ることができる。
【0029】
以上のように、色温度3000KのLEDと色温度5000KのLEDにそれぞれ独立してLED電流を供給できるため、任意の色温度、任意の調光率にて容易にLEDを点灯することができる。
【0030】
(1.合計出力電流を一定とする制御)
ここで、例えば色温度3000KのLED21と、色温度5000KのLED22との合計出力電力を一定に保ったまま色温度を変化させたい場合は、マイコン29によって、第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13との合計出力電流が常に一定となるように、第1降圧チョッパ回路12の出力電流と第2降圧チョッパ回路13の出力電流とを決定すれば良い。これにより色温度3000KのLED21に供給する電流と色温度5000KのLED22に共有する電流との合計電流は常に一定のままで、電流の比率のみが変化する。このため、出力電力を一定に保ったまま色温度可変を行うことができる。
【0031】
(2.合計光束を一定とする制御)
また、第1降圧チョッパ回路12の出力電流と第2降圧チョッパ回路13の出力電流との電流比率を、予めマイコンにてプログラムされた比率に設定し、色温度3000KのLED21と色温度5000KのLED22との合計光束が常に一定となるようにマイコン29内にプログラムすることにより、制御しても良い。
【0032】
(3.出力電流の比率を一定とする制御)
次に、色温度3000KのLED21と色温度5000KのLED22の混色光により得られる色温度を一定に保ったまま調光率を変化させたい場合を考える。この場合、第1降圧チョッパ回路12の出力電流値と第2降圧チョッパ回路13の出力電流値との比率を固定した状態で、合計電流を変更するようにマイコン29内にプログラムすることにより、混色光の色温度を保ったまま調光することができる。
【0033】
このような色温度可変・調光制御方式により目的とする色温度を保ったままの調光制御や、目的とする出力電力を保ったままの色温度可変制御が可能となる。しかしながら上述のような制御方法では、第1降圧チョッパ回路12の出力電流と第2降圧チョッパ回路13の出力電流の合計が常に一定となるように色温度可変制御を行うため、第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13がそれぞれ最大出力電流で同時に出力することはない。すなわち、各降圧チョッパ回路の出力電流の最大値を100とした場合、第1降圧チョッパ回路12の出力電流が100であるとすると、第2降圧チョッパ回路13の出力電流は0、第2降圧チョッパ回路13の出力電流が100であるとすると、第1降圧チョッパ回路12の出力電流は0となる。そして第1降圧チョッパ回路12の出力電流が50であるとすると、第2降圧チョッパ回路13の出力電流も50となる。従って、各降圧チョッパ回路から同時に最大出力電流を出力することができず、LEDの利用効率が50%となり、非効率である。
【0034】
(ハイパワーモード)
そこで、例えば、色温度・調光コントローラ26に高出力点灯を指示するボタン26−1(図面に追加)を設け、そのボタンを押して、高出力点灯を指示する信号がLED点灯装置110に入力された場合や、または色温度・調光コントローラ26から調光・色温度可変を指示する信号を未入力にするなどして、通常の色温度可変・調光点灯状態とは異なる点灯モードであることをマイコン29が判別して、第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13の出力電流をそれぞれ最大値に設定する(ハイパワーモード)。これにより第1降圧チョッパ回路及び第2降圧チョッパ回路はそれぞれ出力できる最大電流を出力し、LED21及びLED22を最大電流で点灯することができる。これにより出力電力を通常点灯時の2倍取り出すことができ、必要に応じて色温度固定の最大照度を得ることができる。
【0035】
以上のように昇圧チョッパ回路7を共有化して、昇圧チョッパ回路7の後段に降圧チョッパ回路を2回路搭載し、各降圧チョッパ回路には互いに異なる色温度のLEDを接続することにより色温度の異なるLEDに独立して任意の電流を供給することができる。従って任意の色温度、調光率に設定することができる。また、2回路からなる降圧チョッパ回路に対して整流回路及び昇圧チョッパ回路からなるAC−DC変換部を共有化しているので、回路構成を簡単にでき、小型・低コスト化を実現することができる。さらに、降圧チョッパ回路からの出力電流は完全な平滑化された電流であるため、従来のパルス電流と比較してノイズの小さいLED点灯装置を構成することができる。
【0036】
なお、実施の形態1においては力率改善回路を用いているが、力率改善が必要ない場合は、昇圧チョッパ回路は省略することができ、例えばコンデンサインプット型整流回路を用いればよい。この場合、コンデンサインプット型整流回路は2回路からなる降圧チョッパ回路に対して共有化しているので、全体の回路構成を簡単にでき、小型・低コスト化を実現することができる。また、本実施の形態1ではLEDに電流を供給する回路として降圧チョッパ回路を用いているが、LEDに電流を供給できる定電流電源回路方式であれば他の回路方式でもよく、例えばフライバックコンバータなどでもよい。さらに実施の形態1では、色温度3000Kと5000KのLEDを用いて説明したが、他の色温度の組み合わせでも良い。
【0037】
(定電流電源部の個数)
LED点灯装置110では、定電流電源部として2つの降圧チョッパ回路を備える場合を説明したが、降圧チョッパ回路は2つに限らず、いくつ設けてもよい。
【0038】
(光源)
LED点灯装置110では、光源をLEDとして説明したが一例である。LEDに限らず有機EL(Electro Luminescence)などでもよい。例えば光源として有機ELを用いた場合、各降圧チョッパ回路に互いに異なる色温度の有機ELを接続すれば、色温度の異なる有機ELに独立して任意の電流を供給することができ、LEDモジュールの場合と同様の効果を得ることができる。
【0039】
(1)本実施の形態1のLED点灯装置110によれば、AC−DC変換部の後段に降圧チョッパ回路を2回路搭載し、2つの降圧チョッパ回路には互いに異なる色温度のLEDモジュールを接続した。これにより、色温度の異なるLEDモジュールに、独立して任意の電流を供給するので、LEDモジュールを独立して任意の色温度、調光率に設定できる。(2)また、2回路の降圧チョッパ回路に対してAC−DC変換部を共有化しているので、回路構成が簡単となり、小型・低コスト化を実現できる。
(3)さらに、降圧チョッパ回路からの出力電流は平滑化された電流であるため、LED点灯装置110のノイズは小さい。
【0040】
実施の形態2.
次に図3〜図5を参照して実施の形態2のLED点灯装置120を説明する。
図3はLED点灯装置120の回路図である。図3において、商用交流電源1、LED21、LED22及び色温度・調光コントローラ26以外はLED点灯装置120の構成要素である。実施の形態1の図2と異なる部分は、第1遮断スイッチ32、第2遮断スイッチ33、第3遮断スイッチ34を設けたことである。本実施の形態2は、実施の形態1のLED点灯装置110に、制御電源遮断機能を付加したもので、実施の形態1と同様の部分については説明を省略する。
【0041】
制御電源回路25は制御IC23、制御IC15a及び制御IC15bに制御電源を供給するが、制御電源を供給する経路に各々第1遮断スイッチ32、第2遮断スイッチ33、第3遮断スイッチ34を設ける。各遮断スイッチは例えばMOSFETなど、半導体スイッチを使用する。図示しないが、各遮断スイッチのオン・オフ制御部は、例えばマイコン29により構成され、マイコン29から各遮断スイッチのオン・オフを制御する信号を出力する。例えばマイコン29より第1遮断スイッチ32をオンする信号が出力されると、第1遮断スイッチ32は導通状態となり、制御電源回路25から制御IC23に電源が供給されて、制御IC23は動作する。次にマイコン29より第1遮断スイッチ32をオフする信号が出力されると、第1遮断スイッチ32は遮断状態となる。第1遮断スイッチ32が遮断状態であると、制御IC23への制御電源供給が遮断されて制御IC23は動作を停止する。
【0042】
以上、本実施の形態2に係わるLED点灯装置120の制御電源遮断に関する構成について説明した。次に、本実施の形態2に係わるLED点灯装置120の動作について説明する。なお、実施の形態1と同様の動作については説明を省略する。
【0043】
商用交流電源1を投入すると制御電源回路25が起動を開始し、制御回路に適した電圧に変換され、出力する。このとき、第1遮断スイッチ32、第2遮断スイッチ33、及び第3遮断スイッチ34は遮断状態となっている。このため、各制御ICに電源は供給されてない。次にマイコン29より第1遮断スイッチ32、第2遮断スイッチ33、及び第3遮断スイッチ34をオンする信号が出力されると、各遮断スイッチが導通状態となる。よって、制御IC23、制御IC15a、及び制御IC15bに制御電源が供給され、LED点灯装置120は動作を開始し、色温度・調光コントローラ26より出力される信号に従って設定された調光率、色温度でLEDが点灯を開始する。
【0044】
ここで、例えば色温度・調光コントローラ26より色温度3000Kでの点灯を指示する信号が出力されたとする。LED点灯装置120は第1降圧チョッパ回路12に色温度3000KのLED21を、第2降圧チョッパ回路13に色温度5000KのLED22を接続しているため、色温度3000Kで点灯させる場合、5000KのLED22を消灯して、色温度3000KのLED21のみで点灯を行うこととなる。従ってマイコン29及び平滑回路30から出力される第1降圧チョッパ回路12の目標信号電圧は、色温度3000KのLED21のみで所定の調光率を達成するための値に設定される。そしてマイコン29及び平滑回路31から出力される第2降圧チョッパ回路13の目標信号電圧は、色温度5000KのLED22を消灯するため、目標信号電圧を、色温度5000KのLED22の電流がゼロとなる値に設定される。これにより照明器具は色温度3000Kで点灯することができる。
【0045】
(一方の降圧チョッパ回路が動作停止の場合)
このとき、第2降圧チョッパ回路13は色温度5000KのLED22への供給電流がゼロであるため、動作が停止している。しかしながら制御IC15bには制御電源回路25より電源が供給されたままとなっているため、制御IC15bはこの間も電力を消費することとなり、省エネルギーの観点から望ましくない。そこで、本実施の形態2では、第2降圧チョッパ回路13の動作を制御する制御IC15bへの制御電源の供給を遮断するため、マイコン29より第3遮断スイッチ34をオフする信号を出力する。これにより制御IC15bへの制御電源が遮断され、消費電力を削減することができる。
【0046】
このように、色温度が3000Kまたは5000Kで照明器具を点灯させる指示が色温度・調光コントローラ26より出力された場合、すなわち片方の降圧チョッパ回路のみが動作し、他方の降圧チョッパ回路が動作していない場合は、動作していない降圧チョッパ回路の制御ICの電源を遮断することにより消費電力を削減できる。
【0047】
次に色温度・調光コントローラ26よりLEDの消灯を指示する信号が出力されたとする。この場合、マイコン29は、平滑回路30、平滑回路31から出力される第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13の目標信号電圧を出力電流がゼロとなる値に設定し、LED21、LED22を消灯する。ただしこの状態においては制御IC15a、及び制御IC15bに制御電源が供給されたままの状態となるため、制御IC15a及び制御IC15bはこの間も電力を消費することとなり、省エネルギーの観点から望ましくない。
【0048】
(両方の降圧チョッパ回路が動作停止の場合)
そこで、LED全消灯時においては第2遮断スイッチ33、第3遮断スイッチ34を遮断状態とすることにより制御IC15a、制御IC15bへの制御電源を遮断できるので待機電力を削減することができる。また、この状態においては昇圧チョッパ回路7が動作した状態であり、第1平滑コンデンサ6の電圧を一定に保った状態である。しかしながらLED21、LED22は消灯している状態であり、昇圧チョッパ回路7を動作させておく必要はなく、昇圧チョッパ回路7を動作する分、待機電力が増加してしまう。そこで、LED全消灯時はさらに第1遮断スイッチ32をオフして制御IC23への電力供給を遮断し、昇圧チョッパ回路7の動作を停止させる。これにより、LED消灯時の待機電力をさらに削減できる。
【0049】
ここで、オペアンプ14a、14bについてもLED消灯時は制御電源を遮断すれば、更なる待機電力削減が可能である。
図4は、図3とは異なる遮断スイッチの配置を示す図である。そこで、図4に示すようにオペアンプ14a、14bの制御電源遮断スイッチに第1遮断スイッチ32を使用し、制御IC15aと共通化することによりLED消灯時は制御IC23とオペアンプ14a、14bの制御電源を遮断でき、LED点灯装置120の待機電力を削減することができる。
図5は、更に別の遮断スイッチの配置を示す図である。また、図5に示すように、第1遮断スイッチ32の後段に第2遮断スイッチ33、第3遮断スイッチ34を設ければ、LED消灯時は第1遮断スイッチ32の遮断のみで同様の効果を得ることができる。
【0050】
以上のように、2つの降圧チョッパ回路に、互いに異なる色温度のLEDを接続し、そのいずれか一方のLEDのみ点灯を行っている場合は、点灯していないLEDが接続された降圧チョッパ回路の制御ICに対しては制御電源の供給を遮断することにより、LED点灯時の消費電力を削減することができる。さらにLED消灯時には、2つの降圧チョッパ回路の制御ICに対して制御電源の供給を遮断し、さらに昇圧チョッパ回路の制御IC、オペアンプへの制御電源供給を遮断する。これによりLED消灯時の待機電力を削減することができる。よって高効率なLED点灯装置を構成することができる。
【0051】
なお、実施の形態2においては力率改善回路を用いているが、力率改善が必要ない場合は、昇圧チョッパ回路は省略することができ、例えばコンデンサインプット型整流回路を用いればよい。その場合、制御IC23及び第1遮断スイッチ32は必要ない。また、LEDに電流を供給する回路として降圧チョッパ回路を用いているが、LEDに電流を供給できる回路方式であれば他の回路方式でもよく、例えばフライバックコンバータなどでもよい。さらに実施の形態2では、色温度3000Kと5000KのLEDを用いて説明したが、他の色温度の組み合わせでも良い。
【0052】
実施の形態3.
図6を参照して実施の形態3を説明する。
図6は、実施の形態3のLED点灯装置130の回路構成を示す図である。図3に示す実施の形態2の回路図と異なる部分は、過電圧保護回路を設けたことである。実施の形態2と同様の部分については説明を省略する。
【0053】
出力電圧検出抵抗35a、35b及び36a及び36bは第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13の出力端子の電圧を分圧する役割を果たす。出力電圧検出抵抗より検出された分圧された電圧はマイコン29(出力電圧監視部の一例)に入力され、A/D変換によりアナログからデジタルに変換され、マイコン内部に取り込まれる。
【0054】
(一方の降圧チョッパ回路の動作を停止)
例えば、何らかの原因により色温度3000KのLED21が断線故障したとする。すると第1降圧チョッパ回路12は出力端子が開放されることになり、定電流制御のため、出力電圧は上昇していき、高電圧を発生することになる。このとき、第1降圧チョッパ回路12に使用されている電子部品の耐圧をオーバーする電圧が発生すると、最悪、電子部品を破壊する恐れがある。そこで第1降圧チョッパ回路12の出力電圧が所定電圧を超えると、マイコン29がこれをLED断線と判断する。
【0055】
そして、マイコン29は第2遮断スイッチ33をオフして、第1降圧チョッパ回路12を制御する制御IC15aのみ制御電源の供給を遮断し、直ちに第1降圧チョッパ回路12の動作を停止させる。これにより第1降圧チョッパ回路の出力電圧の上昇を抑制し、色温度5000KのLED22が接続されている第2降圧チョッパ回路13はLED点灯動作が可能となる。逆に、色温度5000KのLED22が断線し、色温度3000KのLED21が正常な場合は、同様の方法により第2降圧チョッパ回路13の動作を停止させる。
【0056】
ここで、各降圧チョッパ回路の最大出力電流を100とした場合に、例えば第1降圧チョッパ回路12の出力電流と第2降圧チョッパ回路13の出力電流が、50:50の割合で点灯している状態を想定する。この状態で色温度3000KのLED21が断線したとする。すると上述の手段により、第1降圧チョッパ回路12は動作を停止して出力端子の電圧上昇を抑制し、第2降圧チョッパ回路13は動作を継続し、色温度5000KのLED22の点灯を継続する。
【0057】
しかしながらこの状態のまま色温度5000KのLED22が点灯を継続した場合、第2降圧チョッパ回路13は最大出力電流100に対して半分である50の電流値で点灯を継続するため、LED点灯装置130の出力はLED断線前の半分となり、室内の照度が低下する。色温度の設定状態によってはさらに照度が低下することも考えられる。
【0058】
(対応するLEDが正常な他の降圧チョッパ回路の制御)
(1)そこで、本実施の形態3では、色温度3000KのLED21が断線した場合、色温度5000KのLED22のみで照度を確保するため、マイコン29は第2降圧チョッパ回路13の出力電流を増加させるため、目標信号電圧を上昇させる。これにより、第2降圧チョッパ回路13の出力電流が上昇し、LED21が断線前しても光束を維持することができる。
(2)第2降圧チョッパ回路13の出力電流は、LED21とLED22の合計光束をLED22のみで出力する値まで上昇させれば、同じ照度を保つことができる。
(3)また、LED21の断線前と同じ出力電力を維持する場合は、断線前の第1降圧チョッパ回路12と第2降圧チョッパ回路13の合計出力電流と同一電流値を第2降圧チョッパ回路13のみで出力すれば良い。
(4)または、断線時は設定調光率にかかわらず、第2降圧チョッパ回路13から最大出力電流を出力し、照度優先として最大照度を確保しても良い。以上の(1)〜(4)の処理のプログラムがマイコン29内に予め格納されている。
【0059】
以上のように、片方の色温度のLEDが断線した場合は、断線した方の降圧チョッパ回路のみ動作を停止させ、断線していない他方のLEDの電流を増加させることで断線時の照度低下を防止することができる。
【0060】
(両方のLEDが断線の場合)
なお、LED21、LED22の両方が断線した場合は、第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13の両方動作が停止する。このとき、昇圧チョッパ回路7は動作する必要がない。そこで、第1降圧チョッパ回路12及び第2降圧チョッパ回路13の両方動作が停止した場合はマイコン29は、第1遮断スイッチ32をオフして制御IC23への電力供給を遮断し、昇圧チョッパ回路7の動作を停止させても良い。
【0061】
本実施の形態3においては力率改善回路を用いているが、力率改善が必要ない場合は、昇圧チョッパ回路は省略することができ、例えばコンデンサインプット型整流回路を用いればよい。その場合、制御IC23及び第1遮断スイッチ32は必要ない。また、LEDに電流を供給する回路として降圧チョッパ回路を用いているが、LEDに定電流を供給できる回路方式であれば他の回路方式でもよく、例えばフライバックコンバータなどでもよい。さらに実施の形態3では、色温度3000Kと5000KのLEDを用いて説明したが、他の色温度の組み合わせでも良い。
【0062】
また、降圧チョッパ回路の動作を停止する手段として、降圧チョッパ制御ICへの制御電源を遮断しているが、降圧チョッパ回路の動作を停止できれば他の手段でもよく、例えば使用する制御ICに動作停止用端子を備えているICであれば、その端子を利用しても良い。
【0063】
実施の形態4.
図7は、実施の形態4に係るLED照明器具140の側断面図である。照明器具本体40の内部には、実施の形態1〜3のいずれかで説明したLED点灯装置110(120、130)が収納され、電源線42、コネクタ43を介して商用電源に接続される。色温度の異なるLEDパッケージ44a、44b(LED21、LED22に相当)を実装したLED実装基板45は照明器具本体40の発光面に装着され、配線46によりLED点灯装置110(120,130)に接続され、照明器具を形成する。
【0064】
本実施の形態4に係る照明器具によれば、各実施の形態で述べたLED点灯装置を組み込むことができ、LED点灯装置を組み込んだ照明器具は、高効率、低ノイズで、色温度及び光量を容易に調整することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 商用交流電源、2 整流回路、3 第1インダクタ、4 第1スイッチング素子、5 ダイオード、6 第1平滑コンデンサ、7 昇圧チョッパ回路、8a,8b 第2スイッチング素子、8a−1,8b−1 駆動回路、9 第2インダクタ、10 環流ダイオード、11 第2平滑コンデンサ、12 第1降圧チョッパ回路、13 第2降圧チョッパ回路、14a,14b オペアンプ、15a,15b 制御IC、16 コンデンサ、17 抵抗、18 ダイオード、19 第1降圧チョッパ回路制御部、20 第2降圧チョッパ回路制御部、21 LED、22 LED、23 制御IC、24a,24b LED電流検出抵抗、25 制御電源回路、26 色温度・調光コントローラ、27 調光インターフェース回路、28 フォトカプラ、29 マイコン、30 平滑回路、31 平滑回路、32 第1遮断スイッチ、33 第2遮断スイッチ、34 第3遮断スイッチ、35 分圧抵抗、36 分圧抵抗、40 照明器具本体、41 LED点灯装置、42 電源線、43 コネクタ、44 LEDパッケージ、45 LED実装基板、101,102,103 定電流制御部、110,120,130 LED点灯装置、140 LED照明器具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧を直流電圧に変換し、変換された直流電圧を出力する変換部と、
前記変換部に並列接続された複数の定電流電源部であって、対応する光源モジュールが接続されると共に、制御を受けることによって制御に応じた大きさの直流の定電流を接続された対応する前記光源モジュールに出力する複数の定電流電源部と、
各定電流電源部を制御することにより、各定電流電源部から接続する光源モジュールに出力される定電流値を制御する定電流制御部と
を備えたことを特徴とする光源点灯装置。
【請求項2】
前記複数の定電流電源部に接続される各光源モジュールは、
色温度が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の光源点灯装置。
【請求項3】
前記定電流制御部は、
前記複数の定電流電源部の各定電流電源部を制御することにより、各光源モジュールの光束の合計が所定の一定値となるように予め定められた定電流電源部ごとの定電流値を、各定電流電源部に出力させることを特徴とする請求項2記載の光源点灯装置。
【請求項4】
前記定電流制御部は、
前記複数の定電流電源部の各定電流電源部を制御することにより、各定電流電源部の出力する定電流値の合計を一定値に維持することを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項5】
前記定電流制御部は、
前記複数の定電流電源部の各定電流電源部を制御することにより、各定電流電源部の出力する定電流値の比率を一定に維持することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項6】
各定電流電源部は、
出力可能な最大の定電流値が規定されており、
前記定電流制御部は、
前記複数の定電流電源部の各定電流電源部を制御することにより、各定電流電源部に前記最大の定電流値を出力させることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項7】
前記定電流制御部は、
各定電流電源部に設けられた第1制御部であって、電力の供給を受けることにより対応する定電流電源部を動作させる複数の第1制御部を備え、
前記定電流制御部は、
いずれかの定電流電源部の出力する定電流値をゼロとする場合には、定電流値をゼロとする定電流電源部に対応する前記第1制御部への電力供給を停止することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項8】
前記光源点灯装置は、さらに、
電力の供給を受けることにより前記変換部を動作させる第2制御部を備え、
前記定電流制御部は、
すべての定電流電源部の出力する定電流値をゼロとする場合には、前記第2制御部への電力供給を停止することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項9】
前記定電流制御部は、
各定電流電源部の出力電圧を監視し、監視の結果、各定電流電源部のうちのいずれかの定電流電源部の出力電圧が所定値を超えた場合に、所定値を超えた定電流電源部の動作を停止させて出力電圧をゼロにする出力電圧監視部を備えたことを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項10】
前記定電流制御部は、
前記出力電圧監視部がいずれかの定電流電源部の動作を停止させた場合に、動作を停止させた定電流電源部以外の他の定電流電源部のうちの少なくとも一つの定電流電源部の出力する定電流値を増加させることを特徴とする請求項9記載の光源点灯装置。
【請求項11】
前記定電流制御部は、
前記出力電圧監視部がいずれかの定電流電源部の動作を停止させた場合に、動作を停止させた定電流電源部以外の他の定電流電源部の各定電流電源部に接続する各光源モジュールの光束の合計が、定電流電源部の動作を停止させる前と略同一となるように、動作を停止させた定電流電源部以外の各定電流電源部を制御することを特徴とする請求項9または10のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項12】
前記定電流制御部は、
前記出力電圧監視部がいずれかの定電流電源部の動作を停止させた場合に、動作を停止させた定電流電源部以外の他の定電流電源部の出力する定電流の合計が、定電流電源部の動作を停止させる前と略同一となるように、動作を停止させた定電流電源部以外の各定電流電源部を制御することを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項13】
前記定電流制御部は、
前記出力電圧監視部がいずれかの定電流電源部の動作を停止させた場合に、動作を停止させた定電流電源部以外の他の定電流電源部の各定電流電源部の出力する定電流を、予め規定された最大値に制御することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項14】
前記変換部は、
電力の供給を受けることにより前記変換部を動作させる第2制御部を備え、
前記監視部は、
監視の結果、すべての定電流電源部の出力電圧が所定値を超えた場合には、前記第2制御部への電力供給を停止することを特徴とする請求項請求項9〜13のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項15】
各光源モジュールは、
光源として、複数のLEDを備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項16】
各光源モジュールは、
光源として、EL(Electro Luminescence)を備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の光源点灯装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれかに記載の光源点灯装置を備えたことを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−84263(P2012−84263A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227414(P2010−227414)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】