説明

光源装置、放電灯の駆動方法およびプロジェクター

【課題】放電灯の黒化を抑制し、電極間距離が広がることを抑制することができる光源装置、放電灯の駆動方法およびプロジェクターを提供すること。
【解決手段】光源装置1は、放電媒体が封入された空洞部512を含む発光容器、端部が前記空洞部512内で対向して配置される1対の電極610、710を有する放電灯500と、前記1対の電極610、710に駆動電流を供給する駆動装置200と、を有し、前記駆動電流は、周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を振幅変調したものであり、かつ、第1の区間と、第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように交流電流を振幅変調して構成され、1つの前記第1の区間と1つの前記第2の区間の合計の期間をA、前記1つの前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aを、10%以上100%以下の範囲で経時的に変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置、放電灯の駆動方法およびプロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターの光源として、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電灯(放電ランプ)が使用されている。
このような放電灯は、例えば、高周波数の交流電流を駆動電流として供給する駆動方法により駆動される。この駆動方法によれば、放電の安定性が得られ、放電灯本体の黒化や失透等を防止することができ、放電灯の寿命の低下を抑制することができる。
【0003】
しかしながら、放電灯が点灯している際は、1対の電極間にアーク放電が生じており、その電極が高温になっているので、電極が溶融し、電極間が広がってくる。例えば、プロジェクターの用途では、光の利用効率を向上させるために、電極間が狭い状態を維持し、発光の大きさを小さくすることが好ましく、点灯中に電極間が広がることは、光の利用効率を低下させることになり、好ましくない。また、電極間の変化は、その電極間におけるインピーダンスを変化させ、このため、点灯初期では効率良く放電灯を点灯することができていても、時間が経過すると、インピーダンス不整合を生じ、無効電力が増加し、効率が低下するという問題がある。
【0004】
一方、低周波数で、波形が矩形状をなす交流電流(直流交番電流)を駆動電流として供給する駆動方法もある。この駆動方法によれば、放電灯が点灯している際、1対の電極の先端部に突起が形成され、これにより、電極間が狭い状態を維持することができる。
しかしながら、放電灯本体の黒化や失透等が生じ、放電灯の寿命が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−115534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、放電灯の黒化を抑制し、電極間距離が広がることを抑制することができる光源装置、放電灯の駆動方法およびプロジェクターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光源装置は、放電媒体が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯と、
前記1対の電極に駆動電流を供給する駆動装置と、を有し、
前記駆動電流は、周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を振幅変調したものであり、かつ、第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように前記交流電流を振幅変調して構成され、
1つの前記第1の区間と1つの前記第2の区間の合計の期間をA、前記1つの前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aが、10%以上100%以下の範囲で経時的に変化することを特徴とする。
これにより、放電灯の黒化を抑制し、電極間距離が広がることを抑制して、放電灯を駆動することができる。
【0008】
本発明の光源装置では、前記振幅変調の変調周波数は、一定であることが好ましい。
これにより、より確実に、電極に突起を形成することができる。
本発明の光源装置では、前記第1の区間における前記交流電流の振幅の平均値をa、前記第2の区間における前記交流電流の振幅の平均値をbとしたとき、b/aは、一定であることが好ましい。
これにより、より確実に、電極に突起を形成することができる。
【0009】
本発明の光源装置では、前記第1の区間において、前記交流電流の振幅は一定であることが好ましい。
これにより、より確実に、電極に突起を形成することができる。
本発明の光源装置では、前記第2の区間において、前記交流電流の振幅は一定であることが好ましい。
これにより、より確実に、電極に突起を形成することができる。
【0010】
本発明の光源装置では、前記交流電流の周波数は、1kHz以上100kHz以下、または、3MHz以上10GHz以下であることが好ましい。
これにより、音響共鳴効果によって放電が不安定になることを防止することができる。
本発明の光源装置では、前記駆動電流の供給により前記放電灯が点灯している際、前記1対の電極の温度が変動し、前記1対の電極の先端部に突起が形成されることが好ましい。
これにより、電極間距離が広がることを抑制して、放電灯を駆動することができる。
【0011】
本発明の放電灯の駆動方法は、放電媒質が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯の駆動方法であって、
周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を生成し、
第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように、前記交流電流を振幅変調し、前記第1の区間と前記第2の区間の合計の期間をA、前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aを10%以上100%以下の範囲で経時的に変化させて駆動電流を生成し、
前記駆動電流を前記1対の電極に供給することを特徴とする。
これにより、放電灯の黒化を抑制し、電極間距離が広がることを抑制して、放電灯を駆動することができる。
【0012】
本発明のプロジェクターは、光を出射する光源装置と、
前記光源装置から出射した光を画像情報に基づいて変調する変調装置と、
前記変調装置により変調された光を投射する投射装置と、を有し、
前記光源装置は、放電媒体が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯と、
前記1対の電極に駆動電流を供給する駆動装置と、を有し、
前記駆動電流は、周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を振幅変調したものであり、かつ、第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように前記交流電流を振幅変調して構成され、
1つの前記第1の区間と1つの前記第2の区間の合計の期間をA、前記1つの前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aが、10%以上100%以下の範囲で経時的に変化することを特徴とする。
これにより、放電灯の黒化を抑制し、電極間距離が広がることを抑制して、放電灯を駆動することができ、これによって、消費電力を低減でき、また、安定した良好な画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の光源装置の実施形態を示す断面図(ブロック図も含まれる)である。
【図2】図1に示す光源装置の放電灯を示す断面図である。
【図3】図1に示す光源装置を示すブロック図である。
【図4】図1に示す光源装置の放電灯駆動装置で生成される交流電流および駆動電流を示す図である。
【図5】図1に示す光源装置の放電灯駆動装置で生成される駆動電流の変調周波数の変化パターンを示す図である。
【図6】図1に示す光源装置の放電灯駆動装置で生成される駆動電流の変調周波数の変化パターンを示す図である。
【図7】駆動電流の構成例における包絡線を示す図である。
【図8】駆動電流の構成例における包絡線を示す図である。
【図9】本発明のプロジェクターの実施形態を摸式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の光源装置、放電灯の駆動方法およびプロジェクターを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<光源装置>
図1は、本発明の光源装置の実施形態を示す断面図(ブロック図も含まれる)、図2は、図1に示す光源装置の放電灯を示す断面図、図3は、図1に示す光源装置を示すブロック図、図4は、図1に示す光源装置の放電灯駆動装置で生成される交流電流および駆動電流を示す図、図5および図6は、図1に示す光源装置の放電灯駆動装置で生成される駆動電流の変調周波数の変化パターンを示す図である。なお、図2では、副反射鏡の図示は省略されている。
図1に示すように、光源装置1は、放電灯500を有する光源ユニット110と、放電灯500を駆動する放電灯駆動装置(駆動装置)200とを備えている。放電灯500は、放電灯駆動装置200から電力の供給を受けて放電し、光を放射する。
【0015】
光源ユニット110は、放電灯500と、凹状の反射面を有する主反射鏡112と、出射光をほぼ平行光にする平行化レンズ114とを備えている。主反射鏡112と放電灯500とは、無機接着剤116により接着されている。また、主反射鏡112は、放電灯500側の面(内面)が反射面となっており、この反射面は、図示の構成では、回転楕円面をなしている。
なお、主反射鏡112の反射面の形状は、前記の形状には限定されず、その他、例えば、回転放物面等が挙げられる。また、主反射鏡112の反射面が回転放物面である場合は、放電灯500の発光部を回転放物面のいわゆる焦点に配置すれば、平行化レンズ114を省略することができる。
【0016】
放電灯500は、放電灯本体510と、凹状の反射面を有する副反射鏡520とを備えている。放電灯本体510と副反射鏡520とは、無機接着剤522により接着されている。また、副反射鏡520は、放電灯500側の面(内面)が反射面となっており、この反射面は、図示の構成では、球面をなしている。
放電灯本体510の中央部には、後述の放電媒体が封入され、気密的に密閉された放電空間(空洞部)512を含む発光容器が形成されている。この放電灯本体510の少なくとも放電空間512に対応する部位は、光透過性を有している。放電灯本体510の構成材料としては、例えば、石英ガラス等のガラス、光透過性セラミックス等が挙げられる。
【0017】
この放電灯本体510には、1対の電極610、710と、1対の導電性を有する接続部材620、720と、1対の電極端子630、730とが設けられている。電極610と電極端子630とは、接続部材620により電気的に接続されている。同様に、電極710と電極端子730とは、接続部材720により電気的に接続されている。
各電極610、710は、放電空間512に収納されている。すなわち、各電極610、710は、その先端部が放電灯本体510の放電空間512において、互いに所定距離離間し、互いに対向するように配置されている。
電極610と電極710との間の最短距離である電極間距離は、1μm以上5mm以下であることが好ましく、500μm以上1.5mm以下であることがより好ましい。
【0018】
図2に示すように、前記電極610は、芯棒612と、コイル部614と、本体部616とを有している。この電極610は、放電灯本体510内への封入前の段階において、芯棒612に電極材(タングステン等)の線材を巻き付けてコイル部614を形成し、形成されたコイル部614を加熱・溶融することにより形成される。これにより、電極610の先端側には、熱容量が大きい本体部616が形成される。電極710も前記電極610と同様に、芯棒712と、コイル部714と、本体部716とを有しており、電極610と同様に形成される。
【0019】
放電灯500を1度も点灯させていない状態では、本体部616、716には、突起618、718は形成されていないが、後述する条件で放電灯500を1度でも点灯させると、本体部616、716の先端部に、それぞれ突起618、718が形成される。この突起618、718は、放電灯500の点灯中、維持され、また、消灯後も維持される。
なお、各電極610、710の構成材料としては、例えば、タングステン等の高融点金属材料等が挙げられる。
【0020】
また、放電空間512には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、例えば、放電開始用ガス、発光に寄与するガス等を含んでいる。また、放電媒体には、その他のガスが含まれていてもよい。
放電開始用ガスとしては、例えば、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガス等が挙げられる。また、発光に寄与するガスとしては、例えば、水銀、ハロゲン化金属の気化物等が挙げられる。また、その他のガスとしては、例えば、黒化を防止する機能を有するガス等が挙げられる。黒化を防止する機能を有するガスとしては、例えば、ハロゲン(例えば、臭素等)、ハロゲン化合物(例えば、臭化水素等)、またはこれらの気化物等が挙げられる。
【0021】
また、放電灯駆動時の放電灯本体510内の気圧は、0.1atm以上300atm以下であることが好ましく、50atm以上300atm以下であることがより好ましい。
放電灯500の電極端子630、730は、それぞれ放電灯駆動装置200の出力端子に接続されている。そして、放電灯駆動装置200は、放電灯500に高周波数の交流電流(交流電力)を含む駆動電流(駆動電力)を供給する。すなわち、放電灯駆動装置200は、電極端子630、730を介して電極610、710に上記の駆動電流を供給することにより放電灯500に電力を供給する。電極610、710に上記の駆動電流が供給されると、放電空間512内の1対の電極610、710の先端部の間でアーク放電(アークAR)が生じる。アーク放電により発生した光(放電光)は、そのアークARの発生位置(放電位置)から全方向に向かって放射される。副反射鏡520は、一方の電極710の方向に放射される光を、主反射鏡112に向かって反射する。このように、電極710の方向に放射される光を主反射鏡112に向かって反射することにより、電極710の方向に放射される光を有効に利用することができる。なお、本実施形態において、放電灯500は副反射鏡520を備えているが、放電灯500は副反射鏡520を備えていない構成であっても良い。
【0022】
次に、放電灯駆動装置200について説明する。
図3に示すように、放電灯駆動装置200は、高周波数の交流電流を発生する高周波電流発生器31と、振幅変調器(振幅変調部)32と、増幅器33とを備えており、振幅変調した交流電流を駆動電流として放電灯500の1対の電極610、710に供給する装置である。
【0023】
この放電灯駆動装置200では、高周波電流発生器31で発生した図4(a)に示す交流電流を、図4(b)に示すように、第1の区間41と、第1の区間41よりも駆動電流の振幅が小さい第2の区間42とが交互に繰り返されるように振幅変調器32で振幅変調する。そして、その交流電流を増幅器33で増幅して放電灯駆動用の駆動電流である交流電流を生成し、出力する。放電灯駆動装置200から出力された駆動電流は放電灯500の1対の電極610、710に供給される。
これにより、前述したように、1対の電極610、710の先端部の間でアーク放電が生じ、放電灯500が点灯する。
【0024】
ここで、この光源装置1では、後述する条件の駆動電流を用いて放電灯500を点灯するので、その放電灯500が点灯している際、電極610、710の温度が変動し、その変動により、電極610、710の先端部に、それぞれ突起618、718が形成され、その突起618、718を維持することができる。
すなわち、まず、駆動電流の第1の区間41では、電極610、710の温度が高くなることで、電極610、710の先端部の一部が、溶融し、その溶融した電極材が表面張力によって電極610、710の先端部に集まる。一方、第2の区間42では、電極610、710の温度が低くなることで、前記溶融した電極材が凝固する。このような溶融した電極材が電極610、710の先端部に集まる状態と、前記溶融した電極材が凝固する状態とを繰り返すことで突起618、718の成長が起こり、これにより、電極間距離が広がることを抑制することができ、電極間が狭い状態を維持することができる。これにより、放電灯500を効率良く駆動することができる。
【0025】
また、駆動電流が高周波数の交流電流を含むので、放電灯500の黒化を抑制でき、長寿命化を図ることができる。
ここで、放電灯500の定格電力は、用途等に応じて適宜設定され、特に限定されないが、10W以上5kW以下であることが好ましく、100W以上500W以下であることがより好ましい。
【0026】
また、交流電流の周波数は、1kHz以上10GHz以下であり、1kHz以上100kHz以下、または、3MHz以上10GHz以下であることが好ましく、10kHz以上100kHz以下、または、3MHz以上3GHz以下であることがより好ましい。
電極610、710が陽極として動作するときは、それぞれ、陰極として動作するときに比べて電極温度が高くなるが、交流電流の周波数を前記下限値以上に設定することにより、その駆動電流の1周期内における電極温度の変動を防止することができる。
【0027】
しかし、交流電流の周波数が前記下限値よりも小さいと、その駆動電流の1周期毎に、電極610、710の温度が変動し、これにより突起618、718の形成や維持ができなくなり、また、黒化が生じる場合がある。また、前記上限値よりも大きいものはコストが高くなるという問題がある。
また、交流電流の周波数が100kHzよりも大きく、3MHzよりも小さいと、他の条件によっては、音響共鳴効果により放電が不安定となる。
【0028】
また、駆動電流の振幅変調の変調周波数は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるが、10Hz以上1kHz以下であることが好ましく、100Hz以上1kHz以下であることがより好ましい。なお、駆動電流の振幅変調の変調周波数とは、1つの第1の区間41と1つの第2の区間42とを合わせた波形を駆動電流の1周期としたときの当該駆動電流の周波数を示す。
【0029】
駆動電流の変調周波数が前記下限値よりも小さいと、他の条件によっては、突起618、718が延び過ぎてだれてしまい、また、前記上限値よりも大きいと、他の条件によっては、突起618、718が形成されない。なお、駆動電流の変調周波数が低い程、突起618、718が延びる。
また、駆動電流の変調周波数は、一定であるが、駆動電流の変調周波数を経時的に変化させてもよい。駆動電流の変調周波数を一定にすることにより、他の条件の設定を容易に行うことができる。また、駆動電流の変調周波数を経時的に変化させることにより、より確実に、電極610、710に比較的大きな突起618、718が形成され、その突起618、718を維持することができ、これによって、電極間距離が広がることを抑制することができる。
【0030】
また、本実施形態では、第1の区間41および第2の区間42において、それぞれ、交流電流の振幅は一定である。これにより、より確実に電極610、710に突起618、718を形成することができる。
また、図4に示すように、第1の区間41における交流電流の振幅の平均値をa、第2の区間42における交流電流の振幅の平均値をbとしたとき、その振幅の平均値aと振幅の平均値bの比b/aは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるが、0より大きく、90%以下であることが好ましい。
【0031】
b/aが前記上限値よりも大きいと、他の条件によっては、突起618、718が形成されない。なお、b/aが小さい程、突起618、718が延びる。
また、b/aは、一定であるが、b/aを経時的に変化させてもよい。b/aを一定にすることにより、他の条件の設定を容易に行うことができる。また、b/aを経時的に変化させることにより、より確実に、電極610、710に比較的大きな突起618、718が形成され、その突起618、718を維持することができ、これによって、電極間距離が広がることを抑制することができる。
【0032】
また、図4に示すように、第1の区間41と第2の区間42の合計の期間をA、第1の区間41の期間をBとしたとき、その期間Aと期間Bの比B/Aは、一定ではない(図5参照)。すなわち、B/Aを10%以上100%以下の範囲で経時的に変化させる。これにより、電極610、710に比較的大きな突起618、718が形成され、その突起618、718を維持することができ、これによって、電極間距離が広がることを抑制することができる。なお、B/Aが経時的に変化する駆動電流の構成例については後に詳述する。
【0033】
また、B/Aは、10%以上100%以下であり、10%以上90%以下であることが好ましく、20%以上80%以下であることがより好ましい。
B/Aが前記下限値よりも小さい場合は、突起618、718が形成されない。なお、B/Aが50%に近い程、突起618、718が延び、B/Aが50%の場合が、突起618、718が最も延びる。
【0034】
次に、駆動電流の構成例について説明するが、その駆動電流のB/Aの変化パターンは、1例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
図5に示すように、駆動電流は、B/Aが第1の値βとなる第1の領域51と、B/Aが第1の値よりも大きい第2の値βとなる第2の領域52とを有し、その第1の領域51と第2の領域52とが交互に繰り返されている。すなわち、振幅変調器32は、第1の領域51と第2の領域52とが交互に繰り返されるように交流電流を振幅変調するようになっている。このとき、βおよびβは、10%以上100%以下の値に設定されている。
【0035】
また、前記第1の領域51の期間をt、前記第2の領域52の期間をtとしたとき、tとtとは、同一でもよく、また、異なっていてもよい。
また、図示の構成例では、B/Aは、規則的に変化しているが、これに限らず、不規則に変化していてもよい。
なお、図示の構成例では、B/Aとして、2つの値を採るようになっているが、これに限らず、3つ以上の値を採るようになっていてもよい。また、複数の変調周波数の大小関係についてもこれに限られず、例えば、B/Aの値が順次大きくなった後に順次小さくなるように、B/Aの値を設定しても良い。
【0036】
図6に示すように、その1つの具体例としては、駆動電流は、B/Aが第1の値βとなる第1の領域51と、B/Aが第2の値βとなる第2の領域52と、B/Aが第3の値βとなる第3の領域53と、B/Aが第4の値βとなる第4の領域54と、B/Aが第5の値βとなる第5の領域55と、B/Aが第6の値βとなる第6の領域56と、B/Aが第7の値βとなる第7の領域57と、B/Aが第8の値βとなる第8の領域58と、B/Aが第9の値βとなる第9の領域59と、B/Aが第10の値β10となる第10の領域60と、B/Aが第11の値β11となる第11の領域61と、B/Aが第12の値β12となる第12の領域62と、B/Aが第13の値β13となる第13の領域63と、B/Aが第14の値β14となる第14の領域64と、B/Aが第15の値β15となる第15の領域65と、B/Aが第16の値β16となる第16の領域66とを有している。
【0037】
この場合、第1の値βから第9の値βまでは、順次大きくなり、第9の値βが最大であり、第9の値βから第16の値β16までは、順次小さくなる。また、第16の値β16は、第1の値βよりも大きい。
そして、駆動電流は、第16の値β16の後、再び、第1の値βとなり、以降、その第1の値β〜第16の値β16、第1の値β〜第16の値β16、・・・と繰り返すようになっている。
【0038】
また、第2の値βと第16の値β16、第3の値βと第15の値β15、第4の値βと第14の値β14、第5の値βと第13の値β13、第6の値βと第12の値β12、第7の値βと第11の値β11、第8の値βと第10の値β10は、それぞれ、互いに同一である。なお、第2の値βと第16の値β16、第3の値βと第15の値β15、第4の値βと第14の値β14、第5の値βと第13の値β13、第6の値βと第12の値β12、第7の値βと第11の値β11、第8の値βと第10の値β10は、それぞれ、互いに異なっていてもよいことは言うまでもない。
【0039】
以上説明したように、この光源装置1によれば、放電灯500の黒化を抑制し、長寿命化を図ることができる。また、電極610、710に突起618、718が形成され、電極間距離が広がることを抑制することができ、放電灯500を効率良く駆動することができる。
以上、本発明の光源装置および放電灯の駆動方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【0040】
なお、前記実施形態では、B/Aが経時的に変化し、駆動電流の変調周波数およびb/aは、一定であるが、これに限定されず、さらに、駆動電流の変調周波数とb/aとのいずれか一方または両方が経時的に変化していてもよい。すなわち、B/Aおよび駆動電流の変調周波数が経時的に変化していてもよく、また、B/Aおよびb/aが経時的に変化していてもよく、B/A、駆動電流の変調周波数およびb/aが経時的に変化していてもよい。
【0041】
また、前記実施形態では、第1の区間41および第2の区間42のそれぞれにおいて、交流電流の振幅は一定であるが、本発明では、第1の区間41と第2の区間42とのいずれか一方において、交流電流の振幅が経時的に変化していてもよい。また、第1の区間41および第2の区間42の両方において、交流電流の振幅が経時的に変化していてもよい。
まずは、第2の区間42において、交流電流の振幅は一定であり、第1の区間41において、交流電流の振幅が経時的に変化している駆動電流の構成例を説明する。
【0042】
図7は、駆動電流の構成例における包絡線を示す図である。
図7(a)に示す構成例では、駆動電流の包絡線のうち、駆動電流が正の値のときの包絡線(以下、単に「包絡線」と言う)は、第1の区間41において、経時的に上昇している(交流電流の振幅が漸増)。すなわち、包絡線は、傾きが正の直線状をなしている。
図7(b)に示す構成例では、包絡線は、第1の区間41において、経時的に下降している(交流電流の振幅が漸減)。すなわち、包絡線は、傾きが負の直線状をなしている。
【0043】
図7(c)に示す構成例では、包絡線は、第1の区間41において、上側に凸となるように湾曲した曲線状をなしている。
図7(d)に示す構成例では、包絡線は、第1の区間41において、下側に凸となるように湾曲した曲線状をなしている。
図7(e)に示す構成例では、包絡線は、第1の区間41において、経時的に、段階的に上昇している。
【0044】
図7(f)に示す構成例では、包絡線は、第1の区間41において、経時的に、段階的に下降している。
なお、図7(a)から図7(f)において、駆動電流が負の値のときの包絡線は、駆動電流が正の値のときの包絡線を電流値が0となる線を対称軸として折り返した線対称の形状を有している。
【0045】
次に、第1の区間41において、交流電流の振幅は一定であり、第2の区間42において、交流電流の振幅が経時的に変化している駆動電流の構成例を説明する。
図8は、駆動電流の構成例における包絡線を示す図である。
図8(a)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、経時的に上昇している(交流電流の振幅が漸増)。すなわち、包絡線は、傾きが正の直線状をなしている。
図8(b)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、経時的に下降している(交流電流の振幅が漸減)。すなわち、包絡線は、傾きが負の直線状をなしている。
図8(c)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、上側に凸となるように湾曲した曲線状をなしている。
【0046】
図8(d)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、下側に凸となるように湾曲した曲線状をなしている。
図8(e)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、経時的に、段階的に上昇している。
図8(f)に示す構成例では、包絡線は、第2の区間42において、経時的に、段階的に下降している。
【0047】
なお、図8(a)から図8(f)において、駆動電流が負の値のときの包絡線は、それぞれの駆動電流が正の値のときの包絡線を電流値が0となる線を対称軸として折り返した線対称の形状を有している。
また、第1の区間41および第2の区間42の両方において交流電流の振幅が経時的に変化している駆動電流の構成例については、図示は省略するが、図7に示す前記第1の区間41における包絡線と、図8に示す前記第2の区間42における包絡線とを任意に組み合わせて構成することができる。
【0048】
<プロジェクター>
図9は、本発明のプロジェクターの実施形態を摸式的に示す図である。
図9に示すプロジェクター300は、前述した光源装置1と、インテグレータレンズ302および303を有する照明光学系と、色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ84と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ85と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ86と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面811および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面812が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)81と、投射レンズ(投射光学系)82とを備えている。
色分離光学系は、ミラー304、306、309、青色光および緑色光を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー308、集光レンズ310、311、312、313および314を有している。
【0049】
液晶ライトバルブ85は、液晶パネル16と、液晶パネル16の入射面側に接合された第1の偏光板(図示せず)と、液晶パネル16の出射面側に接合された第2の偏光板(図示せず)とを有している。液晶ライトバルブ84および86も、液晶ライトバルブ85と同様の構成をなしている。これら液晶ライトバルブ84、85および86の各液晶パネル16は、それぞれ、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。
なお、このプロジェクター300では、液晶ライトバルブ84、85、86および駆動回路により、光源装置1から出射した光を画像情報に基づいて変調する変調装置の主要部が構成され、投射レンズ82により、その変調装置により変調された光を投射する投射装置の主要部が構成される。
【0050】
次に、プロジェクター300の作用を説明する。
まず、光源装置1から出射した白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一化される。
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図9中左側に反射し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図9中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
【0051】
ダイクロイックミラー305を透過した赤色光は、ミラー306で図9中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶ライトバルブ84に入射する。
ダイクロイックミラー305で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図9中左側に反射し、青色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
【0052】
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液晶ライトバルブ85に入射する。
また、ダイクロイックミラー307を透過した青色光は、ダイクロイックミラー308で図9中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図9中上側に反射する。前記青色光は、集光レンズ312、313および314により整形され、青色用の液晶ライトバルブ86に入射する。
【0053】
このように、光源装置1から出射した白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブ84、85および86に導かれ、入射する。
この際、液晶ライトバルブ84の液晶パネル16の各画素は、赤色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路により、スイッチング制御(オン/オフ)され、また、液晶ライトバルブ85の液晶パネル16の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路により、スイッチング制御され、また、液晶ライトバルブ86の液晶パネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路により、スイッチング制御される。
【0054】
これにより、赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ84、85および86で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。
前記液晶ライトバルブ84により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ84からの赤色光は、入射面813からダイクロイックプリズム81に入射し、ダイクロイックミラー面811で図9中左側に反射し、ダイクロイックミラー面812を透過して、出射面816から出射する。
【0055】
また、前記液晶ライトバルブ85により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ85からの緑色光は、入射面814からダイクロイックプリズム81に入射し、ダイクロイックミラー面811および812をそれぞれ透過して、出射面816から出射する。
また、前記液晶ライトバルブ86により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ86からの青色光は、入射面815からダイクロイックプリズム81に入射し、ダイクロイックミラー面812で図9中左側に反射し、ダイクロイックミラー面811を透過して、出射面816から出射する。
【0056】
このように、前記液晶ライトバルブ84、85および86からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ84、85および86により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム81により合成され、これによりカラー画像が形成される。この画像は、投射レンズ82により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
以上説明したように、このプロジェクター300によれば、前述した光源装置1を有しているので、消費電力を低減でき、また、安定した良好な画像を表示することができる。
【実施例】
【0057】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
(実施例1)
図6に示されるように、駆動電流のB/Aが第1の値から第16の値となり、再び第1の値に戻り、再度第1の値から第16の値となり、これを繰り返す駆動電流を生成する下記の構成の図1に示す光源装置を作成した。なお、上記各領域の期間はそれぞれ1秒とした。
【0058】
放電灯本体の構成材料:石英ガラス
放電灯本体内の封入物:アルゴン、水銀、臭素
放電灯本体内の点灯時の気圧:200atm
電極の構成材料:タングステン
電極間距離:1.1mm
定格電力:200W
交流電流の周波数:13.56MHz
振幅変調の変調周波数:300Hz
【0059】
b/a:10%
B/Aの第1の値:10%
B/Aの第2の値:20%
B/Aの第3の値:30%
B/Aの第4の値:40%
B/Aの第5の値:50%
B/Aの第6の値:60%
B/Aの第7の値:70%
B/Aの第8の値:80%
B/Aの第9の値:90%
B/Aの第10の値:80%
B/Aの第11の値:70%
B/Aの第12の値:60%
B/Aの第13の値:50%
B/Aの第14の値:40%
B/Aの第15の値:30%
B/Aの第16の値:20%
【0060】
(実施例2)
各領域の期間をそれぞれ2秒とし、駆動電流のB/Aが第1の値から第4の値となり、再び第1の値に戻り、再度第1の値から第4の値となり、これを繰り返す駆動電流を生成し、これ以外は、前記実施例1と同様の光源装置を作成した。なお、第1の値から第4の値は、下記の通りである。
B/Aの第1の値:20%
B/Aの第2の値:40%
B/Aの第3の値:50%
B/Aの第4の値:40%
【0061】
(比較例1)
駆動電流のB/Aを50%(一定値)に変更した以外は、前記実施例1と同様の光源装置を作成した。
(比較例2)
駆動電流のB/Aを20%(一定値)に変更した以外は、前記実施例1と同様の光源装置を作成した。
【0062】
[評価]
実施例1〜2、比較例1〜2に対し、それぞれ、下記のようにして各評価を行った。その結果は、下記表1に示す通りである。
(突起)
各々の実施例、比較例で500時間点灯を行い、放電灯における1対の電極の先端部の観察を行い、突起状態を評価した。
なお、表1中の突起の評価基準は、◎は初期の突起形状を良好に維持している状態、○は初期と異なるが比較的良好な突起がある状態、△は突起らしきものが見える状態、×は突起形状がなく放電位置が安定していない状態、としている。
【0063】
(耐黒化性)
各々の実施例、比較例で500時間点灯を行い、放電灯の空洞部を構成する内壁部の観察を行い、黒化状態を評価した。
なお、表1中の耐黒化性の評価基準は、◎は黒化が観察されなかった状態、×は黒化が観察できた状態を示している。
【0064】
【表1】

【0065】
上記表1から明らかなように、実施例1〜2では、電極の先端に確実に突起が形成され、また、黒化は発生せず、良好な結果が得られた。
これに対し、比較例1では、突起が伸びるものの、伸びすぎにより若干だれてしまった。比較例2では、突起は形成されたものの、細く不安定な突起形状であった。なお、比較例1、2ともに、黒化は発生しなかった。
【符号の説明】
【0066】
1…光源装置 31…高周波電流発生器 32…振幅変調器 33…増幅器 41…第1の区間 42…第2の区間 51…第1の領域 52…第2の領域 53…第3の領域 54…第4の領域 55…第5の領域 56…第6の領域 57…第7の領域 58…第8の領域 59…第9の領域 60…第10の領域 61…第11の領域 62…第12の領域 63…第13の領域 64…第14の領域 65…第15の領域 66…第16の領域 110…光源ユニット 112…主反射鏡 114…平行化レンズ 116…無機接着剤 200…放電灯駆動装置 500…放電灯 510…放電灯本体 512…放電空間 520…副反射鏡 522…無機接着剤 610、710…電極 612、712…芯棒 614、714…コイル部 616、716…本体部 618、718…突起 620、720…接続部材 630、730…電極端子 16…液晶パネル 81…ダイクロイックプリズム 811、812…ダイクロイックミラー面 813〜815…入射面 816…出射面 82…投射レンズ 84〜86…液晶ライトバルブ 300…プロジェクター 302、303…インテグレータレンズ 304、306、309…ミラー 305、307、308…ダイクロイックミラー 310〜314…集光レンズ 320…スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電媒体が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯と、
前記1対の電極に駆動電流を供給する駆動装置と、を有し、
前記駆動電流は、周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を振幅変調したものであり、かつ、第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように前記交流電流を振幅変調して構成され、
1つの前記第1の区間と1つの前記第2の区間の合計の期間をA、前記1つの前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aが、10%以上100%以下の範囲で経時的に変化することを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記振幅変調の変調周波数は、一定である請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第1の区間における前記交流電流の振幅の平均値をa、前記第2の区間における前記交流電流の振幅の平均値をbとしたとき、b/aは、一定である請求項1または2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1の区間において、前記交流電流の振幅は一定である請求項1ないし3のいずれかに記載の光源装置。
【請求項5】
前記第2の区間において、前記交流電流の振幅は一定である請求項1ないし4のいずれかに記載の光源装置。
【請求項6】
前記交流電流の周波数は、1kHz以上100kHz以下、または、3MHz以上10GHz以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の光源装置。
【請求項7】
前記駆動電流の供給により前記放電灯が点灯している際、前記1対の電極の温度が変動し、前記1対の電極の先端部に突起が形成される請求項1ないし6のいずれかに記載の光源装置。
【請求項8】
放電媒質が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯の駆動方法であって、
周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を生成し、
第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように、前記交流電流を振幅変調し、前記第1の区間と前記第2の区間の合計の期間をA、前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aを10%以上100%以下の範囲で経時的に変化させて駆動電流を生成し、
前記駆動電流を前記1対の電極に供給することを特徴とする放電灯の駆動方法。
【請求項9】
光を出射する光源装置と、
前記光源装置から出射した光を画像情報に基づいて変調する変調装置と、
前記変調装置により変調された光を投射する投射装置と、を有し、
前記光源装置は、放電媒体が封入された空洞部を含む発光容器、端部が前記空洞部内で対向して配置される1対の電極、を有する放電灯と、
前記1対の電極に駆動電流を供給する駆動装置と、を有し、
前記駆動電流は、周波数が1kHz以上10GHz以下の交流電流を振幅変調したものであり、かつ、第1の区間と、前記第1の区間よりも振幅が小さい第2の区間とが交互に繰り返されるように前記交流電流を振幅変調して構成され、
1つの前記第1の区間と1つの前記第2の区間の合計の期間をA、前記1つの前記第1の区間の期間をBとしたとき、B/Aが、10%以上100%以下の範囲で経時的に変化することを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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