説明

光生物学的状態に影響を与えるためのシステムおよび方法

【課題】脊椎動物の光生物学的状態に影響を与え、快適感を高めること。
【解決手段】本発明は、脊椎動物(5)の光生物学的状態に影響するためのシステム(10)および方法に関する。このシステムは、脊椎動物(5)の光生物学的状態に影響する光を発生するための光源(30、32)と、前記脊椎動物(5)の生物学的状態を示す第1生物物理学的パラメータ(P1)を検出し、前記第1生物物理学的パラメータ(P1)を示すフィードバック信号(S1)を発生するためのセンサ(20、22)と、前記センサ(20、22)からの前記フィードバック信号(S1)を受信し、前記脊椎動物(5)の光生物学的状態に影響し、前記脊椎動物(5)の所定の光生物学的状態を発生するための制御信号(16、17、18、S3)を発生する制御回路(12)とを備える。前記制御信号(16、17、18、S3)は、第1生物物理学的パラメータ(P1)と第2パラメータとを組み合わせることによって発生され、前記第2パラメータは、第2生物物理学的パラメータ(P2)または前記脊椎動物とデバイス(43)との相互作用の特徴を定める相互作用パラメータであり、前記第2パラメータは前記脊椎動物(5)の別の生物学的状態を示す。第2生物物理学的パラメータは、例えば異なる時間に検出され、および/または第1生物物理学的パラメータと比較して異なる生物物理学的パラメータである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎動物における光生物学的状態に影響を与えるためのシステムに関し、本発明は更に、前記システムを含む、照明デバイス、バックライトデバイス、ディスプレイデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人の日周期リズムは、目覚めおよび眠りの一日のサイクルのような重要なプロセスを制御していることが知られている。この生物学的時計は、例えば光を浴びることにより、眠りに関連しているホルモンであるメラトニンで、外部環境へ体内時計のタイミングを合わせている。光が眼の網膜に入射すると、メラトニンの合成が少なくなる。しかしながら、日周期リズムに影響を与えなければならないことがときどきある。例えば自動車の運転時に覚醒時間を一時的に延ばさなければならないことがある。
【0003】
ドイツ特許出願第DE10232797A1号は、運転者の覚醒を高めるためのシステムについて開示している。このシステムは、運転者の注意レベルを示すパラメータを検出するためのセンサを備え、更に人の日周期リズムに重要な役割を果たしている人の眼のレセプタをトリガーする電磁放射を放射する光源を含む。レセプタのトリガーは、メラトニンの生成を抑制すると共に、運転者の覚醒を高める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公知のシステムには、運転者の日周期リズム、すなわちフェーズを変える結果、快適感が低下するという欠点がある。
【0005】
本発明の課題は、ユーザーの快適感を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の様相によれば、この課題は、
脊椎動物の光生物学的状態に影響する光を発生するための光源と、
前記脊椎動物の生物学的状態を示す第1生物物理学的パラメータを検出し、前記第1生物物理学的パラメータを示すフィードバック信号を発生するためのセンサと、
前記センサからの前記フィードバック信号を受信し、前記脊椎動物の光生物学的状態に影響し、前記脊椎動物の所定の光生物学的状態を発生するための制御信号を発生する制御回路とを備え、
前記制御信号は、第1生物物理学的パラメータと第2パラメータとを組み合わせることによって発生され、前記第2パラメータは、第2生物物理学的パラメータまたは前記脊椎動物とデバイスとの相互作用の特徴を定める相互作用パラメータであり、前記第2パラメータは前記脊椎動物の別の生物学的状態を示す、脊椎動物の光生物学的状態に影響するためのシステムにより達成される。
【0007】
脊椎動物(人を含む)光生物学的状態とは、光によって影響を受ける状態、例えば注意力、睡眠、気分の落ち込み、日周期リズムおよびホルモンであるコルチソルおよびメラトニンの濃度のことである。
【0008】
本発明に係わる手段の効果は、第1生物物理学的パラメータおよび第2パラメータの双方に基づき、制御信号によって光生物学的状態を、より正確かつゆるやかに操作することが可能となり、これにより脊椎動物の快適感が改善されることである。公知のシステムでは、運転者の注意レベルの低下が検出されるとすぐに、運転者の覚醒を高める。この結果、運転者に過度の刺激が与えられ、更にその結果、特に長距離ドライブ中に時差の間隔または気分の落ち込みを生じさせるような運転者の日周期リズムの変化が生じる。第2パラメータの使用によりシステムは、例えば以前測定した生物物理学的パラメータを考慮することが可能となるか、または例えば第1生物物理学的パラメータに関連する異なる生物物理学的パラメータの測定値を考慮することが可能となる。前に測定された生物物理学的パラメータまたは異なる生物物理学的パラメータを使用することにより、例えば影響しなければならない脊椎動物の光生物学的状態が変化していることを既に示し得る生物物理学的パラメータの傾向を検出することが可能となる。生物物理学的パラメータの観察される変化が、必要な所定の生物物理学的状態と比較して、異なる方向に進んだとき、生物物理学的パラメータの変化が必要な所定の光生物学的状態の方向に既に進んでいる状況と比較して異なる制御信号が必要となる場合がある。第1生物物理学的パラメータと第2パラメータとの間の相乗効果により、システムはユーザーが日周期リズムのどのステージにいるかを正確に判断でき、よって光生物学的状態が影響されないときにユーザーの状態がどのようになるか、更に適当な光生物学的状態を得るのに何が必要であるかを予測することが可能である。このことは、脊椎動物へ過剰な刺激を与えることを防止できると共に、脊椎動物の快適感を高めることができる。
【0009】
上記とは異なり、第2パラメータを、デバイスと脊椎動物との相互作用を定める相互作用パラメータとすることができる。例えば人がコンピュータで作業しているときのキーストロークレート、または自動車運転中の人のハンドル操作の挙動は、その人の生物学的状態を示すことができる。更にこの相互作用パラメータは、例えばユーザーがそのときに日周期リズム内のどのステージにいるのか、または所定の光生物学的状態を得るのにどんな措置が必要とされるのかをシステムが判断できるようにもする。
【0010】
このシステムには次のような別の利点がある。すなわち、例えば時間ゾーンを横断した後、または例えば夜勤から戻ったときや夜勤に入るときの適応時に、脊椎動物の日周期リズムを徐々に変更できるという利点がある。第2パラメータを使用することにより、生物物理学的パラメータの傾向を検出することが可能となるので、脊椎動物を日周期リズムに、または自分の選択したフェーズに戻すよう、この傾向を変えることができる。脊椎動物に新しい日周期リズムを強制する代わりに、そのときの日周期リズム内の生物物理学的パラメータの傾向を徐々に変えることによって、脊椎動物に対する比較的高いレベルの快適感を維持しながら、そのときの日周期リズムまたはフェーズを、選択した日周期リズムへ徐々に変更することが可能となる。
【0011】
このシステムの一実施形態では、前記センサは、脊椎動物の体の上または体内の前記第1生物物理学的パラメータを検出する。この実施形態には次のような利点がある。すなわち脊椎動物の体で検出すると、光生物学的状態を制御信号により、精密に制御できるようにする比較的正確な測定が可能となるという利点がある。これによって、光生物学的状態の変動量および方向を制御すると共に、光生物学的状態の急激な変化を防止できるので、脊椎動物の快適感を高めることができる。
【0012】
このシステムの一実施形態では、前記脊椎動物の日周期リズムにおけるフェーズを決定するのに、前記第1生物物理学的パラメータおよび前記第2パラメータを使用する。日周期リズムの24時間サイクル中に、公知の態様で変化する生物物理学的パラメータを使用することによって日周期リズムを記述できることを、本発明者は認識した。生物物理学的パラメータのこのような特徴的変化の結果、特徴的な形状を有するグラフが得られる。例えば逐次測定された2つの生物物理学的パラメータを使用すると、生物物理学的パラメータの既知の形状に合わせることができ、この結果、脊椎動物の日周期リズムのフェーズを相対的に正確に決定できる。第1の特徴的時間変化を有する第1生物物理学的パラメータおよび第2の特徴的時間変化を有する第2パラメータと共に、2つの異なる生物物理学的パラメータを使用すると、第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとの組み合わせを使って、日周期リズムにおける脊椎動物のフェーズを比較的正確に決定できる。一般に、これら第1生物物理学的パラメータの時間的変化と、第2生物物理学的パラメータの時間的変化とは、リンクされる。
【0013】
本システムの一実施形態では、前記第1生物物理学的パラメータに対して所定時間だけずれた時間で前記第2生物物理学的パラメータを検出する。この実施形態には次のような利点がある。すなわち脊椎動物の日周期リズムを正確に決定するのに単一のセンサだけで十分であり、この単一のセンサにより、脊椎動物の快適感を維持しながら、日周期リズムに影響することが可能となるという利点がある。更に、第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとが同一であるとき、この実施形態によって、第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータの変化の傾向を検出することが可能となる。第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとの間の観察される変化と予想される変化とを比較することにより、脊椎動物の快適感、状態または日周期リズムのフェーズに関する更なる情報を提供でき、例えば光生物学的状態を変更するときにこの情報を使用できる。
【0014】
本システムの一実施形態では、別のセンサにより、前記第2パラメータを検出する。第1生物物理的パラメータと第2パラメータとが同一であるとき、前記別のセンサは、前記センサと実質的に同一である。しかしながら、別のセンサは前記センサと比較して異なっていてもよく、この別のセンサは、異なる物理的パラメータを検出できる。
【0015】
このシステムの一実施形態では、前記センサおよび前記別のセンサは、脊椎動物の体の異なる部分の上またはその内部における状態を検出する。この実施形態には次のような利点がある。すなわち体の異なる部分での測定により、光生物学的状態に影響するのに使用できる追加情報を提供できるという利点がある。例えば本発明の好ましい実施形態では、センサおよび別のセンサを温度センサとし、前記センサが、脊椎動物の遠位部、例えば手または足の状態を検出し、後者の別のセンサが脊椎動物の近位部(例えば胃または大腿部)における状態を検出する。遠位部と近位部との間の温度差は、就寝の始まりの表示として使用できる。
【0016】
本システムの一実施形態では、前記第1生物物理学的パラメータと前記第2パラメータとは、異なる生物物理学的パラメータである。異なる生物物理学的パラメータは、一般に脊椎動物の1つの日周期リズムとリンクしており、例えば互いにリンクし、コヒーレントな挙動となっている。異なる生物物理学的パラメータのコヒーレントな挙動を使用し、例えば脊椎動物の日周期リズムのフェーズを比較的正確に決定することができる。この方法とは異なり、第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとの間の予期しない挙動をコヒーレントでない挙動の一致は、脊椎動物が健康でないか、すなわち病気であることの表示ともなり、警告を発することができる。
【0017】
本システムの一実施形態では、前記第1および/または第2生物物理学的パラメータは、皮膚温度、体温、呼吸の深さおよび頻度、脳波、眼球動き信号、心拍、心拍数の変動および心拍間隔、皮膚コンダクタンス、メラトニン濃度、コルチソル濃度および体の動きを含む群から選択されたものであり、前記相互作用パラメータは、コンピュータに対するキーストローク、自動車のハンドル操作および自動車でのアクセルペダル操作を含む群から選択されたものである。電気脳波信号(EEGとも称される)は、脊椎動物の脳の活動を示す。眼球運動電気信号(EOGとも称される)は、注意力を表す脊椎動物の眼球の動きを示す。
【0018】
本システムの一実施形態では、前記制御信号は、光源から発生された光のカラー、輝度および/または組成を制御する。約640nmの中心波長を有する青色光(メラトニン抑制青色光とも称される)は、メラトニンの生成を抑制し、例えば脊椎動物の日周期リズムに影響する。制御信号は、例えばメラトニン抑制青色光の発光量を制御するか、または例えばメラトニン抑制青色光を、異なる中心波長を有する青色光に置換し、よってメラトニン生成の抑制を少なくする。
【0019】
本システムの一実施形態では、光源は複数の発光要素を含む。これら複数の発光要素は、例えば複数の発光ダイオード(LEDとも称される)または複数の白熱ランプまたは複数の低圧ガスランプとなっている。この場合、異なるランプは異なるルミネッセンス材料を含む。異なる発光要素は各発光要素の個々の発光分を調節できるようにディミング可能であることが好ましい。
【0020】
本システムの一実施形態では、フィードバック信号および/または制御信号は、無線信号となっている。無線接続を使用することにより、脊椎動物の体に当接した、例えば皮下に直接取り付けるか、または脊椎動物が飲み込むことができるカプセル内に設けたセンサを使用することが可能となる。センサおよびコントローラをボディーエリアネットワーク(BANとも称される)の一部とすることができる。
【0021】
本システムの一実施形態では、前記第1生物物理学的パラメータおよび前記第2パラメータと第3パラメータとを組み合わせることにより、前記制御信号が発生され、前記第3パラメータは、ローカル時間、ローカルの日にち、時間ゾーンの最新の変更、そのときの周辺環境状態および周辺環境状態の最新の変化を含む群から選択されたものである。そのときの周辺環境状態は、例えば周辺光状態、周辺温度状態、周辺湿度状態、そのときの天候および気象を含む。第3パラメータは、例えば脊椎動物の日周期リズムと脊椎動物が適合させたい日周期リズムとの差の表示を提供する。
【0022】
本システムの一実施形態では、前記光生物学的状態の影響は、注意力の高まり、日周期リズムの安定化、日周期リズムからの逸脱、ある日周期リズムから別の日周期リズムへの変化、生理学的な働きの改善または食事前もしくは食事中の消化器系の作用の制御を含む。注意力が高まる結果、例えば安全性が高くなったり、試験勉強中の学習を最適にできる。例えば夜勤の時間に合わせたり、または時間ゾーンを横断して旅行するときには、ある日周期リズムを別の日周期リズムに変えることが有効となり得る。改善された生理学的活動として、例えばスポーツイベントにおける改善された活動を挙げることができる。
【0023】
本発明は、照明デバイス、ディスプレイデバイスのうちのディスプレイを照明するためのバックライトシステムおよびディスプレイデバイスにも関する。照明デバイスとしては、就業時間中の照明として、例えばオフィス内で使用して、オフィス内で作業する人の日周期リズムとそのときの外部での昼と夜のサイクルとをスムーズに同期化させることができたり、この照明を使って、作業、訓練、(スポーツの)試合のスケジュールとの同期化を改善できる。上記とは異なり、照明デバイスを、例えばデスクランプとすることができ、このデスクランプは、勉強中の注意力を高めるために使用できる。バックライトシステムは、例えばモニタまたはLCDテレビの液晶ディスプレイを照明するのにも使用できる。オフィス環境で使用されるモニタ内のバックライトシステムは、モニタを使って作業する人の日周期リズムとそのときの外部での昼と夜のサイクルとをスムーズに同期化することを可能にする。上記とは異なり、バックライトシステムは、例えば就業時間中の機能を一時的に最適にするよう、注意力を高めることができる。LCDテレビにおけるバックライトシステムは、注意力の高まりを防止し、例えば夜間における就寝を最適にすることができる。
【0024】
以下に説明する実施形態を参照すれば、本発明の上記およびそれ以外の特徴が詳細かつ明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係わるシステムの略図である。
【図2】人の体温の日周期リズムを示す。
【図3】ホルモンであるメラトニンおよびコルチソルの日周期リズムを示す。
【図4A】本発明に係わる照明システムの略図である。
【図4B】本発明に係わるバックライトシステムの略図である。
【0026】
図は、純粋に図解のためのものであり、寸法どおりに描かれているわけではない。特に明瞭にするために、一部の寸法は誇張されている。図の中の同様な部品は出来る限り同じ参照番号で表示する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明に係わるシステム10の略図である。このシステムは、図1で人5として示される脊椎動物5内の光生物学的状態に影響する光を発生するための光源30、32を備える。図1に示される光源の例として、照明設備30、一般には天井に取り付けることができる、オフィス内のライト取付具、オフィスのデスク上のある領域を照明するためのデスクランプ32、および液晶ディスプレイデバイス44(図4B参照)のディスプレイ42(図4B参照)を照明するためのバックライトシステム40がある。光源30、32は、メラトニンの生成のような光生物学的状態に影響する光を発生する。メラトニンは夜間に生成される。メラトニンが生成されている間に、光、特に青色光が人5の眼の網膜に入射すると、メラトニンの生成が抑制される。昼間に光を浴びると、夜間のメラトニンのピークを高めることができ、このピークは良好な睡眠と関係している。光生物学的状態に影響を与えることは、人の日周期リズムにおけるフェーズをずらすことを含む。このことは、例えば人が早く起きたいとき、または夜勤に入ったときまたは夜勤明け時に日周期リズムを合わせる時に、この影響を利用できる。これら光生物学的状態の他の変化として、例えば注意力の誘引、気力の落ち込みの抑制、および睡眠の質の改善を挙げることができる。このシステム10は、第1生物物理学的パラメータを検出するためのセンサ20、22を含む。生物物理学的パラメータの例として、人5の皮膚温度または体温、脳の活動を示す脳波(EEGとも称される)、注意力のレベルを示す、眼の動きを表す眼球運動電気記録信号(EOGとも称される)、心拍数、皮膚のコンダクタンス、または体の動きを挙げることができる。各生物物理学的パラメータは、例えば注意力のレベルや人5の日周期リズムのフェーズを示す脊椎動物5の生物学的状態を示し、この人5の日周期リズムのフェーズは、日周期リズムにおける位置または位置変化に関する情報を含む。センサ20、22は、第1生物物理学的パラメータを検出し、フィードバック信号S1、S2を制御回路12へ送信することができる。これらフィードバック信号S1、S2は、センサ20、22が検出した生物物理学的パラメータを示す。図1において、フィードバック信号S1、S2は、人5を囲む空気を通って進む波として表示されており、このことはフィードバック信号はセンサ20、22から無線接続、例えばボディエリアネットワークを介して制御回路12へ送信されることを示している。この方法とは異なり、センサ20、22を配線を介して制御回路12へ接続してもよい。
【0028】
システム10は、制御回路12も含む。この制御回路12は、センサ20、22からのフィードバック信号S1、S2を受信し、制御信号16、17、18、S3を光源30、32へ送信し、この光源30、32を制御し、所定の光生物学的状態を得る。この所定の光生物学的状態は、人5の高められた注意力でもよいし、または例えば青色光への長期の露光によって生じた乱れの後の人の日周期リズムの安定化でもよいし、または日周期リズムのずれ、例えば試験前に更に勉強をするのに必要な注意力のフェーズの延長、または例えば旅行中にタイムゾーンを横断する際に、ある日周期リズムから別の日周期リズムに変えることでもよい。制御回路12は、人5の更に別の生物学的状態を示す第2パラメータを含む。この第2パラメータを、第2生物物理学的パラメータP2、すなわち脊椎動物とデバイス43、例えばコンピュータ43または自動車(図示せず)との相互作用の特徴を定める相互作用パラメータとすることができる。第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとを組み合わせることによって制御信号16、17、18、S3が決定される。
【0029】
第2生物物理学的パラメータは、例えば第1生物物理学的パラメータに対して、時間シフトされて検出されるか、または人5の体の上の異なる位置で検出された第1生物物理学的パラメータと同じ生物物理学的パラメータとすることができる。相互作用パラメータは、例えば人がコンピュータ43で働いているキーストロークレートまたは自動車(図示せず)の運転中のハンドル操作とすることができる。第1生物物理学的パラメータと第2パラメータとの組み合わせを、例えば第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータとの差、例えば人5の日周期リズム内の異なる時間に検出された人5の身体的構造上のある位置における体温と例えば人5の体の上の異なる位置における体温との温度差とすることができる。これとは異なり、例えば第1生物物理学的パラメータと比較して、第2パラメータを異なる生物物理学的パラメータとすることができる。例えば第1生物物理学的パラメータを体温とし、第2生物物理学的パラメータを心拍数とするか、または前者のパラメータおよび後者のパラメータをそれぞれメラトニン濃度およびコルチソル濃度とすることができる。一般にこれら異なる生物物理学的パラメータの各々には、人5の日周期リズム中に特徴的な変動がある。第1生物物理学的パラメータと第2生物物理学的パラメータが異なる生物物理学的パラメータとなるとき、これらを組み合わせた結果、例えば第1生物物理学的パラメータおよび第2生物物理学的パラメータの検出された値を通過する2つのカーブが適合することがあり、この場合、各カーブは人5の日周期リズムにおける第1生物物理学的パラメータまたは第2生物物理学的パラメータのうちの一方の変動を示す。このように特定の人5の日周期リズムにおけるフェーズの比較的良好な推定値を決定できる。この日周期リズムのフェーズの推定値を使って、人5の快適感を実質的に維持しながら、所定の必要な光生物学的状態を得るのにどの制御信号が必要であるかを判断することができる。
【0030】
図1において、制御回路12は無線フィードバック信号S1、S2を受信するためのアンテナ11となっている第1入力ターミナルと、相互作用パラメータを受信するための第2入力ターミナル21を有し、この相互作用パラメータは図1では人5とコンピュータ43との相互作用を示す。制御回路12は、第3パラメータ、例えばローカル時間、タイムゾーンの最新の変化、人5を囲むそのときの周辺環境条件およびこれら条件の最新の変化を受信するための別の入力ターミナル15を有する。そのときの周辺環境条件として、例えば周辺光、温度、湿度、そのときの天候および気象の条件を挙げることができる。例えば人5の日周期リズムと、その人が合わせたいローカルの昼間および夜間のリズムとの間の差を決定するために、この第3パラメータを使って制御信号16、17、18、S3を発生できる。制御回路12は、照明設備30へ制御信号16を送るための第1出力ターミナルと、制御信号17をデスクランプ32へ送るための第2出力ターミナルと、ディスプレイデバイス44のバックライトシステム40に接続されたアンテナ41へ、制御信号18、S3を送るための第2アンテナ19に接続された第3出力ターミナルとを更に有する。
【0031】
本発明に係わるシステム10の光源30、32は、光生物学的状態に影響する光を発生する。図1では、この光源は、第1発光要素L1と、第2発光要素L2と、第3発光要素D1とを含む照明設備30によって示されている。第1発光要素L1および第2発光要素L2は、例えば低圧ガス放電ランプL1、L2であり、これらランプは所定のカラーを有する光を発光するようになっている。これら低圧ガス放電ランプL1、L2によって発生されるカラーは、これらランプ内に使用されている蛍光体または蛍光体の混合物によって一般に決定され、(これら低圧ガス放電ランプを別の蛍光体混合物を有する異なるランプに交換すること以外に)カラーを一般に変えることはできない。これら低圧ガス放電ランプL1、L2はディミングできるので、光強度の寄与分を変えることができる。図1に示される照明設備30は、第3発光要素D1、例えば発光ダイオードD1(LEDとも称される)を更に備える。図1に示された実施形態では、第1発光要素L1、第2発光要素L2および第3発光要素D1は、ディミング可能な要素であり、これら要素のいずれも、異なるカラーの光を発生する。この構造は広範な範囲の異なるカラーおよび強度の光を発生できる光源30を構成している。
【0032】
図1では、人5の体にいくつかのセンサ20、22が当接されている。これらセンサ20、22は、例えば人5の体の上の異なる位置での同じ生物物理学的パラメータを検出できる。第1センサ20は、人5の体の近位部の体温、例えばその人の大腿部または胃の温度を検出する。第2センサ22は、例えば人5の体の遠位部、例えば手または足の温度を検出する。遠位部の体温と近位部の体温との間の温度差によって、特定の人5の日周期リズムのそのときのフェーズを推定することが可能となる。上記方法とは異なり、第1センサ20が、例えば第1生物物理学的パラメータ、例えばメラトニン濃度を検出し、第2センサ22が、例えば第2生物物理学的パラメータ、例えばコルチソル濃度を検出してもよい。第1センサ20および第2センサ22を、人5の皮膚に当接するか、または皮膚の下方の、ある部分に挿入してもよい。例えばセンサ20をカプセル内に貼り付け、これを人5が飲み込み、胃の内部の温度を正確に検出することができる。当業者には人5の体にセンサを当接する別の方法は周知である。
【0033】
図2は、人5の体温の日周期リズムを示す。図2に示されたグラフでは、水平軸には時間がプロットされ、垂直軸には温度がプロットされている。人の体温は、朝目覚める直前に最低となり、昼間体温は徐々に高くなり、人5が通常就寝する夜間にピークに達する。夜の第2部分において、通常、日周期リズムの就寝フェーズ中に体温は再び低下する。図2から明瞭に分かるように、人5の体温の変動は、日周期リズムの24時間サイクル中に特徴的な形状となる。第1体温TP1、例えば第1生物物理学的パラメータP1を時間t1で測定し、第2体温TP2、例えば第2生物物理学的パラメータP2を時間t2で測定する。これら2つの生物物理学的パラメータP1とP2との間の温度差ΔTによって、特定の人5の日周期リズムのそのときのフェーズの推定値を決定することが可能となる。日周期リズムのそのときのフェーズが既知であるとき、制御回路12(図1参照)は、所定の光生物学的状態を得るのに光生物学的状態のどの変化が必要であるかを決定できる。更に、時間差Δtと検出された温度差ΔTとを比較することによって光生物学的状態の影響を良好に制御し、所定の光生物学的状態を得るのに使用できる生物物理学的パラメータP1、P2のトレンドを制御回路によって決定することが可能となる。
【0034】
図3は、ホルモンであるメラトニンMとコルチソルCの日周期リズムを示す。図3に示されたグラフでは、水平軸に時間がプロットされており、垂直軸にホルモンのメラトニンMまたはコルチソルCの濃度がプロットされている。メラトニンM、すなわち第1生物物理学的パラメータP1を検出した場合、例えば第1センサ20を使用することにより第1濃度MP1、すなわちメラトニンMの濃度が決定される。コルチソルC、例えば第2生物物理学的パラメータP2が検出された場合、例えば第2センサ22を使用することにより第2濃度CP2、すなわちコルチソルCの濃度が決定される。図3から分かるように、メラトニンMおよびコルチソルCの双方の濃度の変動は、日周期リズムの24時間のサイクル中に特徴的形状となる。所定の時間tPにおいて、メラトニンMおよびコルチソルCの双方の濃度が検出されると、特定の人5の日周期リズムのそのときのフェーズの推定値を決定するのにMP1およびCP2を使用でき、この推定値は、その後、所定の光生物学的状態を得るのに光生物学的状態のどの変化が必要であるのかを決定するのに使用できる。図3では、同じ時間にメラトニンMの濃度とコルチソルCの濃度の双方を検出する。この方法とは異なり、日周期リズム中の異なる時間、例えばメラトニン濃度MP1とコルチソル濃度CP2の双方がそれぞれ最大値となることが予想される時間に、メラトニンMの濃度とコルチソルCの濃度を検出してもよい。メラトニンMのコルチソルCの双方の濃度は、生物物理学的パラメータP1、P2の双方を検出できる単一のセンサを使用することによっても検出できる。
【0035】
図4Aおよび4Bは、本発明に係わる照明システム32とバックライトシステム40のそれぞれの略図である。図4Aの照明システム32は、既に図1に示されているようなデスクランプ32である。図4Aでは、第4の発光要素L3、一般にはタングステンランプL3、第5発光要素D2、一般にはLED、および第6発光要素D3、一般には別のLEDと共に、デスクランプ32の発光部分がより詳細に示されている。タングステンランプL3は、例えばデスク8の表面をクリアに照明するための所定のカラーの実質的に白色光を発生する(図1参照)。LED D2、D3は、光生物学的状態に影響するよう、特定のカラー、例えば青色の光を発生する。特に440から495ナノメーターの圧倒的な波長、より詳細には、460〜475ナノメーターの間に主要な波長を有する青色光を使用する結果、人5の網膜を照明したときに、ホルモンであるメラトニンの夜間の分泌が強力に抑制される。LED L2、L3が発生する青色光の寄与分を変えることによって、人5の日周期リズムを変えることが可能となる。
【0036】
本発明に係わるデスクランプ32の一実施形態では、タングステンランプL3と第1LED D2との組み合わせ発光は、デスクランプ32から第1カラーを発生させ、この第1カラーは人の光生物学的状態を、例えば高められた注意力に変える。タングステンランプL3と第2LED D3との組み合わせ発光は、例えばデスクランプ32から第2カラーを発生させ、この第2カラーは人の光生物学的状態を上記とは異なり、例えば低下した注意力に変える。
【0037】
デスクランプ32の一実施形態は、センサ20、22(図1参照)からのフィードバック信号S1、S2(図1参照)を受信し、デスクランプ32の発光要素L3、D2、D3を制御し、所定の光生物学的状態を得るための制御信号(図示せず)をこれら発光要素に送るための制御回路12(図4Aには示されず)を含むことができる。
【0038】
図4Bは、本発明に係わるディスプレイ42およびバックライト照明システム40を有するディスプレイデバイス44の略図である。このディスプレイ42は、一般に非発光性ディスプレイ、例えば液晶セルのアレイであり、このディスプレイはアレイ内のセルの透過率を変えることによってディスプレイ42に画像を形成できるようになっている。バックライトシステム40は、複数の照明デバイス、例えば複数の低圧ガス放電ランプ(図示せず)を含むことができ、これら照明デバイスは異なる光のカラーを発生し、個々のデバイスをディミングすることができるようになっている。異なる低圧ガス放電ランプの特定強度の組み合わせを選択すると、発生された光は光生物学的状態に影響するのに必要なカラーおよび強度を含む。上記構成とは異なり、バックライトシステム40は、特定のカラーを発生する複数の発光ダイオード(図示せず)またはレーザー(図示せず)を含むことができる。ディスプレイ42によって発生される光に寄与しているLEDまたはレーザーの強度を変えるか、またはLEDまたはレーザーの数を変えることにより、光生物学的状態に影響するのに必要な、発生される光のカラーおよび強度を決定できる。バックライトシステム40は、例えば異なる発光要素の異なるカラー寄与分を混合し、ディスプレイ40にわたって均一の光分布を得るための光波ガイド(図示せず)を含むことができる。
【0039】
ディスプレイ44の一実施形態では、ディスプレイデバイス44またはバックライト40は、センサ20、22(図1参照)からのフィードバック信号S1、S2(図1参照)を受信し、バックライトシステム40の発光要素を制御し、所定の光生物学的状態を得るための制御信号(図示せず)をバックライトシステム40の発光要素へ送るための制御回路12を含むことができる。
【0040】
上記とは異なり、ディスプレイデバイス44を陰極線管ディスプレイデバイスとしてもよい。
【0041】
上記実施形態は本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するためのものでなく、当業者であれば、添付した特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計できると認識すべきである。
【0042】
特許請求の範囲における括弧の間に記載されている参照符号は、請求の範囲を限定するものと見なしてはならない。動詞である「含む」または「備える」、その連言詞の使用は、請求項に記載した要素またはステップ以外の要素またはステップが存在することを排除するものでなく、要素の前に記載した「1つの」または「ある」なる冠詞の使用は、かかる要素が複数存在することを排除するものではない。本発明はいくつかの異なる要素を含むハードウェアおよび適当にプログラムされたコンピュータによって実施できる。数個の手段を列挙している装置クレームでは、これら手段のいくつかをハードウェアの1つの同じアイテムで具現化できる。相互に異なる従属請求項において所定の手段を再び記載していることは、これら手段の組み合わせを有利に使用できないことを意味するものでない。
【符号の説明】
【0043】
5 脊椎動物
10 システム
16、17、18、S3 制御信号
20、22 センサ
30、32 光源
43 デバイス
P1 第1生物物理学的パラメータ
P2 第2生物物理学的パラメータ
S1 フィードバック信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎動物の光生物学的状態に影響する光を発生するための光源と、
前記脊椎動物の生物学的状態を示す第1生物物理学的パラメータを検出し、前記第1生物物理学的パラメータを示すフィードバック信号を発生するためのセンサと、
前記センサからの前記フィードバック信号を受信し、前記脊椎動物の光生物学的状態に影響し、前記脊椎動物の所定の光生物学的状態を発生するための制御信号を発生する制御回路とを備え、
前記制御信号は、第1生物物理学的パラメータと第2パラメータとを組み合わせることによって発生され、前記第2パラメータは、第2生物物理学的パラメータまたは前記脊椎動物とデバイスとの相互作用の特徴を定める相互作用パラメータであり、前記第2パラメータは前記脊椎動物の別の生物学的状態を示す、脊椎動物の光生物学的状態に影響するためのシステム。
【請求項2】
前記センサは、脊椎動物の体の上または体内の前記第1生物物理学的パラメータ(を検出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記脊椎動物の日周期リズムにおけるフェーズを決定するのに、前記第1生物物理学的パラメータおよび前記第2パラメータを使用する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1生物物理学的パラメータに対して時間(Δt)だけずれた時間で前記第2生物物理学的パラメータを検出する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
別のセンサにより、前記第2パラメータを検出する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサおよび前記別のセンサは、脊椎動物の体の異なる部分の上またはその内部における状態を検出する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1生物物理学的パラメータと前記第2パラメータとは、異なる生物物理学的パラメータである、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1および/または第2生物物理学的パラメータは、皮膚温度、体温、呼吸の深さおよび頻度、脳波、眼球動き信号、心拍、心拍数の変動および心拍間隔、皮膚コンダクタンス、メラトニン濃度、コルチソル濃度および体の動きを含む群から選択されたものであり、前記相互作用パラメータは、コンピュータに対するキーストローク、自動車のハンドル操作および自動車でのアクセルペダル操作を含む群から選択されたものである、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御信号は、光源から発生された光のカラー、輝度および/または組成を制御する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項10】
前記光源は、500nmよりも短い波長を有する光を発生する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項11】
前記光源は、複数の発光要素を備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項12】
前記フィードバック信号および/または前記制御信号は無線信号である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1生物物理学的パラメータおよび前記第2パラメータと第3パラメータとを組み合わせることにより、前記制御信号が発生され、前記第3パラメータは、ローカル時間、ローカルの日にち、時間ゾーンの最新の変更、そのときの周辺環境状態および周辺環境状態の最新の変化を含む群から選択されたものである、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項14】
前記光生物学的状態の影響は、注意力の高まり、日周期リズムの安定化、日周期リズムからの逸脱、ある日周期リズムから別の日周期リズムへの変化、生理学的な働きの改善または食事前もしくは食事中の消化器系の作用の制御を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項15】
請求項1または2に記載のシステムを備える照明デバイス。
【請求項16】
ディスプレイデバイスのディスプレイを照明するためのバックライトシステムであって、このバックライトシステムは、請求項1または2に記載のシステムを備える、バックライトシステム。
【請求項17】
請求項1または2に記載のシステムを備えるディスプレイデバイス。
【請求項18】
脊椎動物の光生物学的状態に影響する光を発生するための光源を使って脊椎動物(5)の光生物学的状態に影響する方法であって、
前記脊椎動物の第1生物学的状態を示す第1生物物理学的パラメータを検出するステップと、
前記脊椎動物の光生物学的状態に影響し、前記脊椎動物の所定の光生物学的状態を発生するための制御信号を発生するステップとを備え、
前記制御信号は、第1生物物理学的パラメータと第2パラメータとを組み合わせることによって発生され、前記第2パラメータは、第2生物物理学的パラメータまたは前記脊椎動物とデバイスとの相互作用の特徴を定める相互作用パラメータであり、前記第2パラメータは前記脊椎動物の別の生物学的状態を示す、脊椎動物の光生物学的状態に影響するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2010−500077(P2010−500077A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523385(P2009−523385)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052958
【国際公開番号】WO2008/017979
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)