説明

光線療法における個人的使用のためのデバイス

アプリケータヘッドおよび組成物を受容するように適応されたリザーバを有し、照射部材を備える光線力学的療法デバイスと併用され得る治療部位への光励起性組成物の送達のためのアプリケータカートリッジが提供される。アプリケータカートリッジおよびデバイスの使用方法もまた、提供される。一実施形態において光線力学的療法デバイスは、光励起性組成物を活性化する手持式デバイスである。代替実施形態において、デバイスは、指で搭載されるデバイスである。いくつかの実施形態において、光線力学的療法デバイスは、照射部材と、照射部材に脱着可能に接続されるアプリケータカートリッジとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第61/255,300号(2009年10月27日出願)の利益を主張し、この出願の開示は、その全体が本明細書に参照によって援用される。
【0002】
(a)分野
開示される主題は、概して、光線力学的療法の個人的使用のためのデバイスに関する。より具体的には、開示される主題は、概して、照射部材と併用され得る、治療部位への光励起性組成物の送達のためのアプリケータカートリッジに関する。
【背景技術】
【0003】
(b)関連する従来技術
光線療法は、医療および美容分野の両方に広範囲な用途を有する。
【0004】
Neubergerらの特許文献1は、口腔空洞内の細菌を滅菌し、感光染料および光線力学的療法を使用して、口腔衛生を促進する方法について説明している。本特許はまた、細菌を滅菌するために使用される感光染料を光脱色および滅菌するための漂白剤である、過酸化水素の使用について説明している。Erythrosine Bおよび/またはSafranin O等の感光染料を使用する皮膚の光線力学的療法は、両方ともAlbrechtらの特許文献2および特許文献3に説明されるように、細菌を滅菌するために採用されている。感光染料は、細菌を直接滅菌するために採用される。
【0005】
顔、首、手、および身体の露出面積の皮膚における継時的および光による両方の老化の結果を修復または補償するために、非剥離性皮膚再生を行うための光線療法は、非常に人気が高まりつつある。臨床医は、患者にダウンタイムをもたらす、深刻な病的状態の弊害(紅斑および浮腫)にも関わらず、レーザを使用して、剥離性皮膚再生の使用を益々取り入れた。これらの不利点は、治療の良好な結果を大幅に低下させる。その後、非剥離性皮膚再生と称される、冷却下、真皮への熱損傷を送達するためのレーザおよび強力パルス光(IPL)源等の光再生技法が開発された。レーザ剥離性皮膚リサーフェシングは、主要な皺および他の深刻な老化症状の除去または改良のための人気のモダリティである。剥離性療法の原理は、精密な表皮焼灼によって、最適量の制御残留熱損傷を送達し、したがって、創傷反応を誘起し、したがって、臨床結果を最大限にする一方、副作用およびその関連付けられたダウンタイムを最小限にする、光−組織相互作用に基づく。
【0006】
現在まで、光線力学的療法は、常に、臨床環境において行われている。時として、危険な化学物質を含有し得る、治療において使用される物質および組成物を操作するために、訓練された専門家が必要とされる。さらに、訓練された人材はまた、不適切に使用される場合、患者に危険を及ぼし得る、レーザ光等の特殊機器を操作することが必要とされる。加えて、特殊機器は、比較的に大きく、高価であって、それによって、臨床環境に限定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,056,548号明細書
【特許文献2】国際公開第05/032459号明細書
【特許文献3】国際公開第05/021094号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
故に、これらの治療方法を簡略し、その自宅のプライバシー内においてこれらの治療を安全かつ効果的に個人が行うことができ、クリニックまたは病院へ行く面倒もなく、より長く治療を行うことができ、他のより複雑な治療を行う専門家の必要性もなくなるであろう、コンパクトな個人用デバイスの必要性が存在する。加えて、物質および組成物の量、ならびに治療において使用される光源のサイズを減少させ、デバイスを自宅環境で使用可能にする個人用デバイスの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願は、前述の問題を解決する個人用光線力学的療法デバイスを開示する。光線力学的療法デバイスは、治療部位への光励起性組成物の送達のために構成される。一実施形態において光線力学的療法デバイスは、光励起性組成物を活性化する手持式デバイスである。代替実施形態において、デバイスは、指で搭載されるデバイスである。いくつかの実施形態において、光線力学的療法デバイスは、照射部材と、照射部材に脱着可能に接続されるアプリケータカートリッジとを含む。
【0010】
第1の実施形態において、アプリケータヘッドと、その中に光励起性組成物を受容するように適応されたリザーバとを有する、治療部位への光励起性組成物の送達のためのアプリケータカートリッジが開示される。圧力が、アプリケータカートリッジに印加されると、リザーバ内の光励起性組成物は、アプリケータヘッドを通して押し動かされ、治療部位に送達される。
【0011】
アプリケータカートリッジは、照射部材上へのアプリケータカートリッジの搭載のための搭載部分を有してもよい。搭載部分は、螺設されてもよい。
【0012】
アプリケータカートリッジは、アプリケータヘッドを被覆するように適応された取外し可能カバー部材を有してもよい。取外し可能カバー部材は、光不透過性であってもよい。
【0013】
アプリケータカートリッジは、光透過性であってもよく、可撓性および/または不活性材料から作成されてもよい。
【0014】
アプリケータヘッドは、その上に取着される吸収性パッドを有してもよい。
【0015】
アプリケータカートリッジは、光励起性組成物を含有してもよく、真空密閉されてもよい。
【0016】
第2の実施形態において、照射要素と、そこに電気的に接続された電源とを有する、照射部材と、搭載部材と、搭載部材上に着脱可能に搭載される、アプリケータカートリッジとを備える、治療部位への光励起性組成物の送達のための光線力学的療法デバイスが開示される。搭載部材は、螺設されてもよい。光線力学的療法デバイスは、保持部材を有してもよい。
【0017】
照射部材は、照射要素に接続される、導波路を有してもよい。導波路は、少なくとも1つの光ファイバを有してもよい。
【0018】
照射要素は、発光ダイオード(LED)であってもよい。発光ダイオード(LED)は、化学線可視光を放出してもよい。発光ダイオード(LED)は、約400nmから約600nmの化学線可視光を放出してもよい。照射要素は、化学線連続光または化学線パルス光を放出してもよい。
【0019】
光線力学的療法デバイス内のアプリケータカートリッジは、光励起性組成物を含有してもよい。
【0020】
第3の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、少なくとも1つの歯に、光励起性組成物を局所的に適用するステップと、b)光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の歯を化学線光で治療するステップとを備える、歯を白くするための方法が開示される。歯は、5秒から10分、または5分から10分の間、または1分間、または30秒間、光に曝露されることによって、白くされてもよい。
【0021】
第4の実施形態において、a)歯を白くするために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、少なくとも1つの歯に光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、歯を白くするための方法が開示される。歯は、5秒から10分、または5分から10分の間、または1分間、または30秒間、光に曝露されることによって、白くされてもよい。
【0022】
第5の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、患者の皮膚上に、光励起性組成物を局所的に適用するステップと、b)光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の皮膚を化学線光で治療するステップとを備える、創傷治癒のための方法が開示される。
【0023】
さらに別の実施形態において、a)創傷治癒の刺激のために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、患者の皮膚上に、光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、創傷治癒のための方法が開示される。
【0024】
さらに別の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、患者の皮膚上に、光励起性組成物を局所的に適用するステップと、b)光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の皮膚を化学線光で治療するステップとを備える、皮膚再生のための方法が開示される。
【0025】
さらに別の実施形態において、a)皮膚再生の刺激のために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、患者の皮膚上に、光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、皮膚再生のための方法が開示される。
【0026】
さらに別の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、患者の皮膚上に、光励起性組成物を局所的に適用するステップと、b)ステップa)の皮膚を光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、化学線光で治療するステップとを備える、皮膚状態を治療するための方法が開示される。
【0027】
さらに別の実施形態において、a)皮膚状態を治療するために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、患者の皮膚上に、光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、皮膚状態を治療するための方法が開示される。
【0028】
さらに別の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、患者の口内に、光励起性組成物を適用するステップと、b)光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の口を化学線光で治療するステップとを備える、患者の口内全体消毒および/または光線力学支援口腔治療のための方法が開示される。
【0029】
さらに別の実施形態において、a)口内全体消毒に効果をもたらすために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、患者の口内に、光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、患者の口内全体消毒および/または光線力学支援口腔治療のための方法が開示される。
【0030】
さらに別の実施形態において、a)アプリケータカートリッジを使用して、患者の病変上に、光励起性組成物を局所的に適用するステップと、b)光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の病変を光化学線光で治療するステップとを備える、神経障害関連皮膚病変を治癒するための方法が開示される。
【0031】
さらに別の実施形態において、a)病変の治癒を刺激するために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、患者の病変内に、光励起される組成物を局所的に適用するステップを備える、神経障害関連皮膚病変を治癒するための方法が開示される。
【0032】
化学線光への曝露は、治療面積の1cm当たり60秒から5分の間、または60秒から5分の間であってもよい。化学線光は、約400nmから約600nmの波長を有する、可視光であってもよい。
【0033】
(定義)
以下の用語は、以下に定義される。
【0034】
用語「化学線光」は、特定の光源(ランプ、LED、またはレーザ)から放出され、物質(例えば、以下に定義される光活性剤)によって吸収可能であって、それと相互作用すると、識別可能または測定可能な変化を生み出す、光エネルギーを意味するように意図される。例えば、識別可能変化は、使用される光活性剤の色の変化であり得る(例えば、赤色から透明)。
【0035】
用語「光活性剤」は、化学線光を吸収可能な化学化合物を意味するように意図される。光活性剤は、容易に、光励起を受け、次いで、そのエネルギーを酸化剤等の他の分子に伝達し、したがって、光の分散を向上または加速し、存在する酸化剤を増進または活性化し、反応混合物中で酸素基を放出する。光活性剤の実施例として、キサンテン誘導体、アゾ染料、生物学的染色剤、カロテノイド等が挙げられる。
【0036】
用語「光線力学的療法」(PDT)は、種々の状態の治療を提供するために、酸素豊富環境内における、光活性剤等の光と感光剤の組み合わせを意味するように意図される。感光剤は、光子(光の粒子)からエネルギーを吸収し、本エネルギーを周囲酸素分子に伝達することができる。したがって、一重項酸素および遊離基等の毒性酸素種が形成される。これらの化学物質は、非常に反応性であって、タンパク質、脂質、核酸、および他の細胞構成要素に損傷を及ぼす可能性があり、癌の治療を含む、いくつかの用途において使用することができる。
【0037】
用語「化学線光への曝露の時間」は、化学線光の印加当たり、組織、皮膚、歯、または創傷等の治療部位が、化学線光に曝露される時間の長さを意味するように意図される。
【0038】
用語「化学線光への曝露の合計時間」は、化学線光の数回の印加後、治療部位が化学線光に曝露された累積時間を意味するように意図される。
【0039】
用語「再生」は、皮膚を含む、高分子、細胞、組織、および器官を損傷する、またはそれらへの損傷の蓄積を生じさせ得る、老化プロセスまたは任意の他のプロセス(例えば、落下、熱傷等によって生じる剥離)の緩和を意味するように意図される。再生は、そのような損傷のいずれかの緩和である。
【0040】
用語「光再生」は、皮膚を含む、高分子、細胞、組織、および器官を損傷する、またはそれらへの損傷の蓄積を生じさせ得る、老化プロセスまたは任意の他のプロセス(例えば、落下、熱傷等によって生じる剥離)の緩和のための光の使用を意味するように意図される。
【0041】
用語「歯のホワイトニング」はまた、「歯のブリーチング」としても知られるが、一般に、歯科であるが、ほとんどは、特に、審美歯科の分野における一般的手技である、歯のホワイトニングとしても知られる、歯科ブリーチングを意味するように意図される。歯は、老化に伴って、成人の歯は、多くの場合、エナメル質が、あまり多孔性ではなくなることから、歯の無機物構造の変化によって、より濃くなるため、白くすることが必要とされ得る。歯はまた、細菌色素、食物、および煙草によって染色される可能性がある。ある抗生物質の投薬(テトラサイクリン等)もまた、歯の染色またはエナメル質の輝きの後退につながる可能性がある。
【0042】
用語「創傷」は、皮膚が分裂、切開、または破裂(開放創傷)する、または鈍力外傷によって、挫傷(閉鎖創傷)が生じる、種類の傷害を意味するように意図される。病理学では、具体的には、皮膚の真皮を損傷する、傷害を指す。
【0043】
用語「口」は、唇、歯肉(歯茎)、硬口蓋および軟口蓋、口蓋垂、口蓋へんとう、歯、頬の内側、舌、ならびに舌乳頭を含む、口腔空洞全体を意味するように意図される。
【0044】
用語「口腔衛生」は、歯周炎および歯肉炎等の口腔空洞の疾患につながる、生体膜の形成を意味するように意図される。生体膜は、歯または慢性創傷上の微生物による、膜の形成である。
【0045】
本明細書の主題の特徴および利点は、付随の図面に例示されるように、選択された実施形態の以下の発明を実施するための形態に照らして、より明白となるであろう。認識されるように、開示および請求される主題項は、請求項の範囲から逸脱することなく、種々の観点から修正可能である。故に、図面および説明は、本質上、制限ではなく、例示と見なされ、主題の全範囲は、請求項に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの斜視図を例示する。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの側面図を例示する。
【図3】図3は、本発明の一実施形態による、アプリケータカートリッジを押下する指を例示する。
【図4】図4は、表面上を擦過される、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの側面図を例示する。
【図5】図5Aは、本発明の一実施形態による、アプリケータカートリッジの斜視図を例示する。図5Bは、本発明の一実施形態による、アプリケータカートリッジのアプリケータヘッドの正面図を例示する。図5Cは、本発明の一実施形態による、アプリケータカートリッジのアプリケータヘッドの側面図を例示する。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による、アプリケータカートリッジ搭載部分を例示する。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの正面図(7A)および側面図(7B)、ならびにアプリケータカートリッジの分解側面図(7C)を例示する。
【図8】図8は、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスを例示する。
【図9A】図9Aは、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスを例示する。
【図9B】図9Bは、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの側面図を例示する。
【図9C】図9Cは、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの分解図を例示する。
【図10】図10Aおよび10Bは、本発明の一実施形態による、光線力学的療法デバイスの側面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本明細書において説明されるのは、光線力学的療法デバイスおよび使用方法の多くの実施例である。光線力学的療法デバイスは、口腔空洞内に適合し得るコンパクトな手持式デバイスである。本明細書において説明されるシステムおよび方法は、ハードウェア(例えば、構成要素部品)の任意の好適な組み合わせを介して、実装されてもよいことに留意されたい。また、光線力学的療法デバイスの実施例は、例示を容易にするために説明され、本明細書において開示されるシステムおよび方法は、任意の光線力学的療法デバイスに適用されてもよいことに留意されたい。図1は、ある実施形態による、光線力学的療法デバイス30の実施例を例示する。光線力学的療法デバイス30は、アプリケータカートリッジ10と、照射部材32とを含む。アプリケータカートリッジ10は、アプリケータヘッド12と、光励起性組成物のうちの少なくとも1つの成分を中に受容するように適応されるリザーバ14とを含む。
【0048】
光励起性組成物は、1つ以上の組成物を含んでもよい。例えば、光励起性組成物は、治療に先立って混合される光活性剤成分(例えば、キサンテン誘導体、アゾ染料、生物学的染色剤、カロテノイド等)および酸化剤成分(例えば、過酸化水素、過酸化カルバミド、過酸化尿素、過酸化ベンゾイル、ペルオキシ酸、過炭酸アルカリ金属等)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。光励起性組成物は、一般に、特定の波長の光(すなわち、化学線光)による放射によって活性化される組成物である。これらの組成物は、化学線光によって活性化され、光エネルギーの分散を加速する1つ以上の光活性剤分子を含有し、光活性剤のその独自の治療効果の実行、または治療効果(例えば、そのような化合物が組成物内に存在するときの過酸化物(酸化剤)の破壊プロセスの加速)を実行し得る、組成物内に含有される他の剤の光化学活性化につながる。含まれる光活性剤は、ある波長の光子によって照射され、より高いエネルギー状態に励起される。光活性剤の励起された電子が、より低いエネルギー状態に戻ると、より低いエネルギーレベルを有する光子を放出し、したがって、より長い波長の光の放出(ストークスシフト)を生じさせる。適切な環境では、このエネルギー伝達の多くは、光励起性組成物の他の成分または治療部位に直接伝達される。好適な光活性剤は、蛍光染料(または、染色剤)であり得るが、他の染料群または染料(生物学的および組織学的染料、食品着色剤、カロテノイド)もまた、使用することができる。光活性剤の組み合わせは、組み合わせられた染料分子によって、光吸収を増加させ、吸収および光生物学的調節の選択性を向上させてもよい。これは、新しい感光性および/または選択性光活性剤混合物を生成する複数の可能性を創出する。
【0049】
光励起性組成物は、pH制御剤(例えば、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム)、光回折剤(例えば、磁器結晶、水酸リン灰石)、治癒因子(例えば、ヒアルロン酸、グルコサミン)、キレート剤(例えば、EDTA、EGTA)、脂肪分解刺激剤(例えば、カフェイン)、および/または親水性ゲル化剤(例えば、グルコース、セルロース)等の他の化合物を含有してもよい。光励起性組成物の構成および混合方法に関する詳細情報は、2006年11月9日出願の米国特許出願公開第2007/0128132号、2009年11月6日出願の国際公開第WO/2010/051636号、2009年11月6日出願の国際公開第WO/2010/051641号、および2010年7月19日出願の国際出願第PCT/CA/2010/001134号に見出すことができる。
【0050】
アプリケータヘッド12は、光線力学的療法のための任意の好適な酸化抑制材料から作成されてもよい。アプリケータヘッド12は、複数の異なる表面タイプおよびサイズを有する、または光線力学的療法デバイス30の意図された使用に応じて、種々の異なる材料から作成されてもよい。例えば、アプリケータヘッド12は、平面表面を有してもよく、表面から延在する毛状材またはフィンガを有してもよく、平滑またはテクスチャ加工されてもよく、あるいは光励起性組成物を適用するための任意の他の好適な表面を有してもよい。ある実施形態において、アプリケータヘッド12のサイズは、治療面積のサイズに応じて増加してもよい。例えば、大型アプリケータヘッド12は、大きな面積の皮膚を治療するために使用されてもよく、小型アプリケータヘッド12は、歯および/または歯茎を治療するために使用されてもよい。ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、異なる表面特徴を有するアプリケータヘッド12とともに、光線力学的療法デバイス30を交換し、アプリケータヘッド12の意図された療法のための表面特徴(例えば、サイズ、テクスチャ)を利用してもよい。
【0051】
アプリケータヘッド12の表面は、治療表面に機械的力を提供し、生体膜を清浄する、または別様に治療表面から除去するように機能してもよい。ある実施形態において、組成物は、アプリケータヘッド12の表面に直接適用されてもよい。例えば、チューブ内に格納される組成物は、アプリケータヘッド12の表面に直接適用されてもよい。ある実施形態において、アプリケータヘッド12は、リザーバ14から治療表面を通して組成物を通過させるための1つ以上の孔を有してもよい。例えば、圧力が、アプリケータカートリッジに印加されると、リザーバ内14の光励起性組成物は、アプリケータヘッド12を通して、押し動かされ、治療部位に送達される。
【0052】
圧力は、組成物が適用される表面に対して、アプリケータカートリッジ10を押圧することによって印加されてもよい。図4は、アプリケータカートリッジ10のアプリケータヘッド12が、治療表面に対して押圧される実施例を例示する。治療表面に対して、アプリケータヘッド12を押圧することによって生成される圧力は、光励起性組成物を、リザーバ14からアプリケータヘッド12を通して治療表面上に押し動かしてもよい。加えて、図3に例示されるように、圧力は、指、またはカートリッジ用ホルダ上の圧力ボタン等の他の外部手段によってアプリケータカートリッジ10を押圧することによって印加されてもよい。
【0053】
ある実施形態において、酸化剤組成物および活性剤組成物のうちの少なくとも1つは、リザーバ14内に保持されてもよく、カバー部材18は、活性剤組成物および酸化剤組成物のうちの少なくとも1つによって塗膜されてもよい。力が、カバー部材18に対して付与されると、カバー部材は、リザーバ14に対して押圧され、それによって光活性化および治療部位への適用に先立って、酸化剤組成物を活性剤組成物と混合させる。ある実施形態において、カバー部材18は、力の印加に応じて変形する十分に可撓性である材料から作成されてもよい。酸化剤組成物は、化学線光をリザーバ14に通過させる、透明の粘性ゲルであってもよい。
【0054】
ある実施形態において、取外し可能カバー部材18は、アプリケータカートリッジ10からの光励起性組成物の漏出を防止するために、アプリケータヘッド12を覆って留置されてもよい。取外し可能カバー部材18は、光に対して不透過性であって、周囲の光へのリザーバ14内の光励起性組成物の感光成分の曝露を防止し、組成物を休止または不活性状態に保存してもよい。取外し可能カバー部材18は、暗色プラスチック等の任意の好適な不透明または暗色材料から加工されてもよい。
【0055】
ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、カートリッジ用ホルダ上または照射部材32上にアプリケータカートリッジを搭載し、リザーバ14内に含有される光励起性組成物を光活性化するための搭載部分16を備えてもよい。搭載部分16は、螺設されてもよく、あるいはクリップまたはクリップを受容するための戻り止めを含んでもよい。例えば、アプリケータカートリッジ10は、螺設された搭載部分16を使用して、照射部材32上にネジ留めされてもよい。ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、(例えば、クリップによって)伸長ステムまたは導波路38等のホルダに接続されてもよい。次いで、ホルダは、照射部材32に接続されてもよい。
【0056】
アプリケータカートリッジは、その中に封入される光励起性組成物と反応しないように、任意の好適な酸化抑制材料から加工されてもよい。アプリケータカートリッジ10は、照射要素から治療部位への化学線光の通過を可能にするために、任意の好適なポリマー膜および/またはプラスチック材料等の光透過性材料から加工されてもよい。好ましくは、材料は、その中に封入される光励起性組成物の押出を促進する、またはその上への単純反復圧力によって、光励起性組成物の混合を可能にするために、アプリケータカートリッジ10の変形を可能にするように十分に可撓性であるべきである。
【0057】
図5Aは、ある実施形態による、アプリケータカートリッジ10の実施例を示す。図5Aのアプリケータカートリッジ10は、アプリケータヘッド12上の複数のフィンガ40と、剛性首部42と、剛性首部42内の一体型ライトパイプと、スナップインターフェース16とを含む。複数のフィンガ40は、シリコーン等の化学線光を通過させる任意の好適な可撓性材料から作成されてもよい。複数の可撓性フィンガは、光励起性組成物を治療部位に供給し、治療表面に機械的力を印加する、二重機能を提供してもよい。機械的力は、生物学的膜を除去し、治療表面を清浄し、または光励起性組成物の適用のために、それを調製するように機能してもよい。スナップインターフェース16は、アプリケータカートリッジ10を、カートリッジホルダまたは照射部材に取外し可能に接続可能にする。例えば、スナップインターフェース16は、ステム50の一端に取外し可能に接続されてもよい。ステム50の他端は、照射部材32に取外し可能に接続されてもよい。例えば、図6は、クリップ戻り止め78と、陥凹80とを有するアプリケータカートリッジ10の実施例を示す。アプリケータカートリッジ10は、カートリッジの端部を曝露光ガイド上で摺動させ、適所にスナップ留めすることによって、照射部材32(または、ステム50等の任意の他の好適なカートリッジホルダ)に接続されてもよい。戻り止め78は、光ガイド32内のスナップホルダによって固着され、アプリケータカートリッジ10を適所に保持してもよい。加えて、陥凹80は、凸面突起82と整列させられ、アプリケータカートリッジ10の適切な配向を保証してもよい。図7に示されるように、アプリケータカートリッジ10はまた、アプリケータヘッド12の近位またはそれを覆って留置され、吸収性パッド20と嵌合されてもよい。吸収性パッド20は、押出された光励起性組成物を吸収し、任意の治療表面上への適用を促進することができる。吸収性パッド20は、酸化剤材料に耐性のある天然または剛性由来の綿パッド、あるいは任意の吸収性またはスポンジ状材料であってもよい。吸収性パッド20材料の整合性は、照射要素からの化学線光の伝搬に干渉しない。吸収性パッド20は、治療面積に対して擦過されると、摩擦を生み出し、治療面積の清浄を向上させる。これは、特に、歯の漂白用途において有利であって、システムに入力される付加的機械的エネルギーが、より効率的清浄をもたらし、歯の漂白を増加させる。取外し可能カバー部材18は、吸収性パッド20に対して押圧され、それを圧縮してもよい。
【0058】
ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、空で販売され、適用に先立って、光励起性組成物で充填されてもよく、または特定の治療に好適な光励起性組成物を含有して販売されてもよい。さらに、アプリケータカートリッジ10は、その中に封入される光励起性組成物(例えば、水素または過酸化カルバミド)に見られる化合物の反応を防止するように真空密閉されてもよい。ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、1回以上の使用後、廃棄され、別のアプリケータカートリッジと交換されてもよい。ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、必要に応じて、組成物で再充填されてもよい。アプリケータカートリッジ10は、どの組成物が中にあるかの指標を提供するように、色でコード化される、または別様に、適切に識別されてもよい。
【0059】
ある実施形態において、アプリケータカートリッジ10は、単独で使用され、治療部位上に組成物を分注し、次いで、外部光源によって放射されてもよい。代替として、アプリケータカートリッジ10は、電源に電気的に接続される、照射要素34を含有する照射部材32を備える、光線力学的療法デバイス30と組み合わせて使用されてもよい。照射部材はまた、好ましくは、搭載部分16を通して、アプリケータカートリッジ10を搭載することによって、アプリケータカートリッジ10を受容するように適応される、搭載部材36を備える。使用後、使用済みアプリケータカートリッジ10は、光線力学的療法デバイス30から脱着され、充填される、または新しいアプリケータカートリッジ10と交換されてもよい。
【0060】
ある実施形態において、照射部材32は、アプリケータカートリッジ10を照射要素34から分離する、および/または光活性組成物のより強い活性化のために、化学線光を集束させるために、導波路38を備えてもよい。導波路38は、ライトパイプ、1つ以上の光ファイバ、または当業者に周知の任意の他の好適な導波路を含有してもよい。照射部材32は、任意の好適な形状に設計され、光線力学的療法デバイス32の使用を促進してもよい。例えば、照射部材32はまた、光線力学的療法デバイス32を使用する間、ユーザによって保持される、ハンドルとしての役割を果たしてもよい。照射要素34は、発光ダイオード、ハロゲン、プラズマアークランプ、またはレーザ等の任意の好適な光源であってもよい。化学線光の好適な源の主要な特色は、組成物内に存在する1つ以上の光活性剤を活性化させるために好適な波長(または、複数の波長)において、光を放出させることであろう。ある実施形態において、照射要素34は、アプリケータカートリッジ10から0−10cm離れた任意の場所に離間される。例えば、照射要素34は、照射要素が、効果的に光活性化するために十分に光励起性組成物に近いように、アプリケータヘッドから約2cm離れて離間されてもよい。ある実施形態において、照射要素34は、可視スペクトル内の化学線光を放出する。例えば、照射要素34は、組成物を活性化するために、400から600nmの波長範囲内の化学線光を放出してもよい。ある実施形態において、可視領域外の光(例えば、赤外線および紫外線)を生み出す光源が使用されてもよい。例えば、ある組成物は、光活性化される特定のスペクトル内の光との相互作用を必要としてもよい。さらに、化学線光源は、好適な電力密度を有するべきである。非平行光源(LED、ハロゲン、またはプラズマ)のための好適な電力密度は、約50mW/cmから約2000mW/cmの範囲内である。レーザ光源のための好適な電力密度は、約50mW/cmから約2000mW/cmの範囲内である。照射要素34は、化学線光の連続ビームを放出してもよく、または化学線光のパルスビームを放出してもよい。ある実施形態において、照射要素は、可変電力出力を生み出すように調節可能であってもよい。例えば、光源への電流は、光出力を制御するために限定されてもよい。電流は、可変段階において限定されてもよい。例えば、5つの光出力位置:200mA、300mA、400mA、500mA、600mAが存在してもよい。任意の数の光出力位置が使用されてもよいことは、当業者によって、認識されるであろう。ある実施形態において、連続範囲は、光出力レベルのために使用されてもよい。照射要素34は、1つ以上のバッテリ、1つ以上の蓄電器、差し込み口、または当業者に周知の任意の他の好適な電源等、任意の好適な電源によって、給電されてもよい。電源は、光線力学的療法デバイス30内に含有されてもよく、または電源は、光線力学的療法デバイス30の外部に位置してもよい。
【0061】
使用時、一実施形態によると、アプリケータカートリッジ10は、照射部材32上に嵌合されてもよく、照射要素34をオンにすると、化学線光が、リザーバ14から、活性化組成物および酸化剤ゲルを含む、混合された光励起性組成物の少なくとも一部を活性化させる。次いで、ユーザまたは患者は、アプリケータヘッドを治療部位上に適用し、光励起される組成物を治療部位に分注し、次いで、照射要素34から放出される光の存在下、その治療目的を実行するであろう。ある実施形態において、光励起性組成物は、アプリケータカートリッジ10の表面に適用されてもよく、照射要素34をオンにすると、化学線光が、アプリケータカートリッジ10の表面上の組成物を活性化する。次いで、ユーザは、アプリケータヘッドを治療部位に適用する。光励起性組成物は、治療部位への適用に先立って、ならびにその間、化学線光源によって、活性化されてもよい。
【0062】
図8は、指で搭載される光線力学的療法デバイス30の実施例を例示する。指で搭載される光線力学的療法デバイス30は、保持部材40を含むことにより、光線力学的療法デバイス30が、指で搭載されるか、または手動で搭載され得る。保持部材40は、1つ以上の指が、光線力学的療法デバイス30の把持に適合し得るように、ループの形状であってもよい。図8の光線力学的療法デバイス30はまた照射要素34と、アプリケータカートリッジ10と、アプリケータカートリッジ10を照射部材32に取外し可能に搭載するための搭載部分16とを含む照射部材32を含んでもよい。図8に示される実施例では、照射要素34は、照射部材32の背部を押圧することによって照射されてもよく、または外部アクチュエータによって照射されてもよい。ある実施形態において、指で搭載される光線力学的療法デバイス30は、外部充電器を介して電源を再充電するためのポートを含んでもよい。例えば、デバイスは、USBポート充電電源を含んでもよい。
【0063】
図9Aは、一実施形態による光線力学的療法デバイス30の実施例を示す。図9Aの光線力学的療法デバイス30は、アプリケータカートリッジ10と、照射部材32と、アプリケータカートリッジ10を照射部材32に接続するためのステム50と、基部52とを含む。アプリケータカートリッジ10は、例えば、クリップ機構、螺設されたコネクタ、スナップコネクタ、または当業者に周知の任意の他の好適な接続機構を使用することによって、ステム50に取外し可能に接続する。ステム50は、照射部材32の端部にわたって摺動し、クリップ機構、螺設されたコネクタ、スナップコネクタ、または当業者に周知の任意の他の好適な接続機構を使用して、照射部材に接続してもよい。
【0064】
ある実施形態において、異なる組成物を含有する異なるアプリケータカートリッジ10は、光線力学的療法デバイス30から交換されてもよい。ある実施形態において、ステム50は、1人以上のユーザのために個人化されてもよい。例えば、ステム50は、個々のステムを示すために色でコード化されるか、または別様に、標識化されてもよい。ある実施形態において、照射部材は、基部52内に嵌合するように、平坦表面上に直立するように設計される。加えて、照射部材32は、ある治療部位(例えば、後方の歯)のためのより効率的療法を促進するために、図9A−9Cに示されるように、「白鳥」形状を有するように設計されてもよい。ある実施形態において、基部52は、使用しないとき、または使用の準備の間、光線力学的療法デバイス10を保持するための単純ホルダとして作用する。加えて、基部52は、予備アプリケータカートリッジ10、ステム50、および/または光励起性組成物を含有するチューブ等、光線力学的療法デバイス30の他の構成要素を保持してもよい。ある実施形態において、基部52は、光線力学的療法デバイス30を再充電するために使用されてもよい。例えば、基部52は、バッテリ、蓄電器、または光線力学的療法デバイス30に接続される他の電源を誘導的に充電するための誘導コイルを含んでもよい。
【0065】
図9Bは、ある実施形態による、光線力学的療法デバイスの例示的実施例を示す。図9Bの光線力学的療法デバイス30は、アプリケータカートリッジ10と、照射部材32とを含む。アプリケータカートリッジ10は、アプリケータヘッド12を含む。アプリケータヘッド12は、前述のように、任意のテクスチャ、サイズ、または表面特徴を含んでもよい。照射部材32は、ステム50と、本体74とを含む。ステム50は、ライトパイプ、光ファイバケーブル、または任意の他の好適な光ガイド等の光ガイドを格納してもよい。ある実施形態において、本体74は、照射要素34と、制御回路と、電源(例えば、バッテリ)と、本体74内の内部フレーム支持要素とを含んでもよい。
【0066】
図9Cは、図9Bの光線力学的療法デバイス30分解バージョンの例示的実施例を示す。図9Bに例示されたものに加え、光線力学的療法デバイス30は、ライトパイプ54と、ライトパイププロテクタ56と、照射要素34を含む、印刷回路基板(PCB)58と、内部フレーム60と、シールリング62と、バッテリ64と、バッテリアクセスキャップ66と、アクチュエータボタン68と、ボタンプレート70と、内部フレームネジ72と、除去ネジ76とを含む。ライトパイプ54は、照射要素34に接続され、照射要素からアプリケータカートリッジ10に光を集束させる。ライトパイプ54は、本体74に接続される、ライトパイププロテクタ56によって囲繞される。ステム50は、ライトパイププロテクタ56にわたって摺動し、本体74に接続されてもよい。PCB58は、照射要素34を駆動するための回路を含んでもよい。例えば、照射要素がLEDである場合、PCB58は、LEDに給電するためのLED駆動回路を含む。PCB58は、シールリング62、バッテリアクセスキャップ66、および除去ネジ76によって、本体74の内側に固着される、内部フレーム60によって、適所に固着される。バッテリ64は、バッテリアクセスキャップ66を除去および交換することによって、便宜的に挿入され、除去されてもよい。PCB58および照射要素34は、アクチュエータボタン68を通して、ユーザによって、制御されてもよい。例えば、ユーザが、アクチュエータボタン68を作動すると、照射要素34は、アプリケータカートリッジ10内またはその表面上の組成物を光活性化するように照射されてもよい。
【0067】
ある実施形態において、図9Bおよび9Cの光線力学的療法デバイスは、特に、歯を増白するために設計されているが、しかしながら、図9Bおよび9Cに描写されるデバイス、またはそれらの任意の変形例は、以下に詳述されるように、歯の増白以外の用途のために使用されてもよい。
【0068】
図10Aおよび10Bは、ある実施形態による光線力学的療法デバイス30の例示的実施例を示す。光線力学的療法デバイス30は、カートリッジ10と、照射部材32と、光ガイド38と、PCB58、バッテリホルダ86と、アクチュエータ68と、回転スイッチ84とを含む。図10Aおよび10Bに例示される実施例では、回転スイッチ84は、照射部材32内の照射要素の出力を可変制御するために使用されてもよい。例えば、回転スイッチ84は、電源と照射要素との間の電流の量を制御するための電流調整器であってもよい。任意の好適な機構が、回転スイッチ84の代わりに、照射要素の出力を制御するために使用されてもよいことは、当業者によって理解されるであろう。
【0069】
光線力学的療法デバイス30は、前述の種々の実施形態に説明されるように、歯を白くするために使用されてもよい。例えば、1つ以上の好適な光活性剤組成物を備える光励起性組成物は、過酸化物源とともに、歯を白くするために使用されてもよい。組成物内の光活性化剤によって分注される化学線光による過酸化物の活性化は、歯の迅速な漂白につながる。
【0070】
光線力学的療法デバイス30は、前述の種々の実施形態に説明されるように、好適な光励起性組成物と併用し、切開、裂傷、剥離、穿刺創傷、貫通創傷、銃弾創傷、挫傷、血腫、および圧挫損傷を含む、皮膚の異なる層への傷害を治療してもよい。粘膜への病変はまた、例えば、歯周炎、潰瘍、およびヘルペス(顔面単純ヘルペス)等の口腔粘膜の病理学的病変を治療するために使用され得る、本発明の組成物によって治療されてもよい。
【0071】
光線力学的療法デバイス30は、前述の種々の実施形態に説明されるように、好適な光励起性組成物と併用し、正常老化によって生じる、光による老化、小皺、色素沈着、粗滑感、黄色調損傷、ならびに太陽への曝露によって生じる、皮膚の早期老化を治療してもよい。これらの損傷として、光による老化、色素過剰、大きな孔、皮膚凹凸、小皺、暗色皮膚変色、毛髪成長(多毛症)、太陽による損傷、色素性病変(例えば、メラノサイト増殖、網状黒色性黒皮症)、色素過剰病変(例えば、外傷後色素過剰)、皺、皮膚のたるみ、および瘢痕が挙げられるが、それらに限定されない。
【0072】
光線力学的療法デバイス30はまた、前述の種々の実施形態に説明されるように、幅広い皮膚状態を治療するために使用されてもよい。これらとして、座瘡および座瘡瘢痕、酒さ、母斑(皮膚の染み)、蒙古斑、例えば、ベッカー母斑、青色母斑、先天性母斑、色素性母斑(あざ)、太田母斑点および伊藤母斑、色素性紡錘細胞母斑、ならびに異形成母斑が挙げられるが、それらに限定されず、また、組成物によって治療されてもよい。
【0073】
皮膚の可視血管病変もまた、前述の種々の実施形態に説明されるように、好適な光励起性組成物と併用して、光線力学的療法デバイス30によって治療されてもよい。これらとして、帯状毛細血管拡張症、黒子、サクランボ色血管腫(「De Morgan斑」および「老人性血管腫」として知られる)、クモ状血管腫(星芒状血管腫、クモ状母斑、またはクモ状血管腫として知られる)、血管性母斑、青色、赤色、または紫色ポートワイン母斑、赤色または青色顔面静脈および下肢静脈(クモ状静脈として知られる)等の血管病変が挙げられるが、それらに限定されない。
【0074】
光線力学的療法デバイス30は、前述の種々の実施形態に説明されるように、好適な光励起性組成物と併用し、多発ニューロパシー、単ニューロパシー、多発単神経炎、および自律性ニューロパシーのうちの任意の1つによって生じる、神経障害性病変を治療してもよい。これらとして、特に、帯状ヘルペス(帯状疱疹として知られる)が挙げられるが、それに限定されない。
【0075】
光線力学的療法デバイス30は、前述の種々の実施形態に説明されるように、好適な光励起性組成物と併用し、口内全体消毒をもたらしてもよい(例えば、過酸化水素および/または過酸化カルバミド等の酸化剤源を含有する)。アプリケータカートリッジ10および光線力学的療法デバイス30は、好適な光励起性組成物と併用し、細菌感染によって生じる、歯周病を治療してもよい。歯肉炎、歯周炎、歯周病、口腔カンジダ症、扁平苔癬、および口内炎等の口腔疾患もまた、治療されてもよい。
【0076】
化学線光への曝露の持続時間は、治療される表面積、および治療される病変、外傷、または傷害の種類に依存するであろう。組成物の光活性化は、数秒以内またはさらに数秒未満で行われてもよいが、より長い曝露周期が、本発明の組成物および治療部位とのその相互作用に及ぼす、吸収、反射、および再放出される光の相乗効果を利用するために有益である場合がある。一実施形態において、光励起される組成物が適用された歯、組織、皮膚、または創傷の化学線光への曝露時間は、1秒から10分の間である。別の実施形態において、60秒から5分の間である。別の実施形態において、光励起される組成物が適用された歯、組織、皮膚、または創傷の化学線光への曝露時間は、治療部位の面積に依存する。例えば、10cm面積の曝露の合計時間が、10分から50分となるように、面積のcm当たり60秒から5分で治療されてもよい。ある実施形態において、治療部位への化学線光の曝露の時間は、所望の結果を達成するために十分な持続時間である。さらに別の実施形態において、化学線光源は、適切な曝露の時間のために、治療される面積にわたって、連続運動する。さらに別の実施形態において、光励起性組成物および化学線光の複数回の適用が行われる。いくつかの実施形態において、歯、組織、皮膚、または創傷は、1日、1週間、または1ヶ月等、所与の周期の間に、少なくとも2回、3回、4回、5回、6回以上、化学線光に曝露される。例えば、治療部位は、1週間に2回、または任意の好適な量の時間、所望の効果を得るために、化学線光に曝露されてもよい。いくつかの実施形態において、化学線光に曝露される前に、光励起性組成物の新しい適用が、適用される。
【0077】
本発明の光線力学的療法デバイスの重要な側面の1つは、照射要素(光源)および光励起性組成物が、非常に近接し(例えば、0−10cm)、組成物への光エネルギーの非常に効率的な伝達、したがって、光励起性組成物の高速かつ効率的な活性化をもたらすことである。例えば、照射要素は、光励起性組成物から2cmの距離範囲に留置されてもよい。光励起性組成物への照射要素の近接はまた、より強力な光源が、通常、使用されるような少なくともおよび標準的な光線療法プロトコルを行う光線力学的療法デバイスをもたらす。光線力学的療法デバイスは、組成物が活性化され、同時に、治療面積に直接適用されるので、着目面積を治療するために、非常に少量の光励起性組成物を必要とするだけである。さらに、本明細書において説明される光線力学的療法デバイスにおいて使用される組成物は、非毒性であって、したがって、ユーザによる取扱いがより安全である。また、光線力学的組成物のより多くの活性化は、機械的エネルギー入力(例えば、治療表面へのアプリケータカートリッジの適用)とともに光エネルギーが集束される場合に、より小さいリザーバの使用を介して得られてもよい。
【0078】
(実施例I)
ユーザは、二重区画チューブから、アプリケータヘッドの表面から延在する複数のフィンガおよび/または毛状材を有するアプリケータヘッドに組成物を適用する。例えば、複数のフィンガ40を有する、図5A−5Bのアプリケータヘッド12が使用されてもよい。二重区画チューブは、活性組成物を酸化組成物から分離する。組成物は、二重区画チューブから出射し、アプリケータヘッド上に留置されることに伴って混合される。ユーザは、照射部材をオンにし、歯磨きに類似する動作によって複数のフィンガを含むアプリケータヘッドをその歯に適用する。光印加は、切歯に適用される一方、より活発な印加が、歯当たり約1秒から1分間、または所望の結果を達成するために必要な持続時間の間、犬歯に適用される。次いで、患者は、光励起性組成物を洗浄するために、水で漱口する。手順は、所望の結果が達成されるまで、1回以上、反復されてもよい。
【0079】
別の実施例では、光励起性デバイスは、夜、歯ブラシ後、毎日1回、使用される。合計適用時間は、約3分である。使用毎に、0.5mlの組成物が使用される。約10日後、歯の色の変化は、Vitaスケールの少なくとも2階調となるであろう。
【0080】
(実施例II)
ユーザは、アプリケータヘッドの表面から延在する複数のフィンガおよび/または毛状材を有するアプリケータヘッドに、抗菌性歯周用組成物を適用する。例えば、複数のフィンガ40を有する、図5A−5Bのアプリケータヘッド12が使用されてもよい。抗菌性歯周用組成物は、以下の成分を混合することによって調製される:酸化剤、治癒因子、および光活性剤。結果として生じる組成物は、患者の口への適用前に、5分未満の間、化学線光で照射される。ユーザの口へのアプリケータヘッドの適用は、歯を磨くために使用される動作と類似してもよい。ある実施形態において、アプリケータヘッドは、ユーザの歯茎および舌のうちの少なくとも1つに、直接適用される。適用後、組成物は、5分未満の間、構内に残される。組成物は、治療後、除去される。手順は、所望の結果が達成されるまで、1回以上、反復されてもよい。
【0081】
(実施例III)
創傷治癒組成物を含有する、アプリケータカートリッジが、照射部材上に搭載される。ユーザは、蓋を押下し、蓋上に塗膜された1つ以上の組成物と、リザーバ内の1つ以上の組成物を混合する。例えば、図1に例示される、アプリケータカートリッジ10が使用されてもよい。ユーザは、照射部材をオンにし、アプリケータヘッドを、例えば、その左腕の創傷に適用する。光印加は、約1秒から5分、または所望の結果を達成するために必要な持続時間の間、創傷に適用される。化学線光は、印加の間、治療部位に集束される。2回目の適用が、数分後、約1秒から5分間、再び、行われてもよい。次に、患者は、治療部位から組成物を払拭し、滅菌ガーゼで創傷を被覆する。前述の手順は、所望の結果を達成する(例えば、創傷が治癒される)ために必要な回数だけ反復されてもよい。
【0082】
(実施例IV)
皮膚状態治療組成物を含有する、アプリケータカートリッジが、照射部材上に搭載される。ユーザは、蓋を押圧し、蓋上に塗膜された1つ以上の組成物とリザーバ内の1つ以上の組成物を混合する。例えば、図1に例示される、アプリケータカートリッジ10が使用されてもよい。ユーザは、照射部材をオンにし、その左の首に位置する、ポートワイン母斑等の皮膚状態に、アプリケータヘッドを適用する。光印加は、約1秒から10分間、または皮膚状態が治療されるまで、ポートワイン母斑に適用される。化学線光は、印加の間、治療部位に集束される。組成物は、数分間、母斑上に残され、次に、払拭される。その後の適用は、後日、皮膚状態が退色または消失するまで、再び、必要な間(例えば、5分)、行われる。
【0083】
(実施例V)
皮膚再生組成物を含有する、アプリケータカートリッジが、照射部材上に搭載される。ユーザは、蓋を押圧し、蓋上に塗膜された1つ以上の組成物とリザーバ内の1つ以上の組成物を混合する。例えば、図1に例示される、アプリケータカートリッジ10が使用されてもよい。ユーザは、照射部材をオンにし、例えば、皮膚の引き締めをもたらすために、皮膚に、アプリケータヘッドを適用する。光印加は、約1秒から10分間、または皮膚が再生されるまで、皮膚に適用される。化学線光は、印加の間、治療部位に集束される。組成物は、数分間、皮膚上に残され、次に、払拭される。その後の適用は、後日、皮膚が外見上改善するおよび/または引き締まるまで、再び、必要な間(例えば、5分)、行われる。
【0084】
種々の例示的実施形態が説明されたが、前述の説明は、単に、例示であって、発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。いくつかの実施例が、本開示に提供されたが、開示されるシステム、構成要素、および方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態において具現化されてもよいことを理解されたい。
【0085】
開示される実施例は、本明細書において説明される1つ以上の他の特徴との部分的組み合わせにおいて実装することができる。種々のシステムおよび方法は、本開示に基づいて実装されてもよく、依然として、発明の範囲内にある。また、前述に説明または例示される種々の特徴は、他のシステムと組み合わせられる、または統合されてもよく、あるいはある特徴は、省略される、または実装されなくてもよい。
【0086】
変更、代用、および代替の実施例は、当業者によって理究明され得、本明細書において開示される情報の範囲から逸脱することなくなされ得る。ある特定の側面、利点、および修正は、以下の請求項の範囲内である。
【0087】
本明細書の請求項は、限定ではなく、本明細書の主題のすべての代替実施形態および均等物を含むものとして理解されたい。本明細書で採用される、語句、単語、および用語は、例示であって限定ではない。法律によって許可される限り、本明細書に引用されるすべての参考文献は、参照することによって、その全体が組み込まれる。本明細書において開示される異なる実施形態の任意の側面は、可能な代替実施形態の範囲内において組み合わせられてもよいことを理解されるであろう、そして、そのすべてが異なる特徴組み合わせである特徴の代替組み合わせは、請求される主題の一部を形成するものと理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療部位への光励起性組成物の送達のための光線力学的療法デバイスであって、
照射要素、およびそれに電気的に接続される電源を備える照射部材と、
該光励起性組成物を中に受容するように適応されるリザーバ、およびアプリケータヘッドを備えるアプリケータカートリッジと
を備え、該アプリケータカートリッジは、該照射部材に脱着可能に接続され、および該アプリケータカートリッジは、該光励起性組成物を該アプリケータヘッドを通して該治療部位まで送達するように構成される、デバイス。
【請求項2】
治療部位まで光励起性組成物を送達するための光線力学的療法デバイスであって、
照射要素、およびそれに電気的に接続される電源を備える照射部材と、
治療表面に接触するためのアプリケータヘッドを備えるアプリケータカートリッジと、
該アプリケータカートリッジを該照射部材に接続するためのステムと
を備える、デバイス。
【請求項3】
前記光線力学的療法デバイスは、手持式デバイスである、請求項1および2に記載の光線力学的療法。
【請求項4】
前記アプリケータカートリッジは、該アプリケータカートリッジを前記照射部材上に搭載するための搭載部材を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項5】
前記アプリケータヘッドは、複数のフィンガを備える、請求項2に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項6】
前記アプリケータヘッドは、吸収性パッドをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項7】
前記アプリケータヘッドは、該アプリケータヘッドを被覆するように適応される取外し可能カバー部材を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項8】
前記取外し可能カバー部材は、組成物で塗膜される、請求項1に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項9】
前記搭載部材は、螺設される、請求項4〜8のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項10】
前記搭載部材は、クリップを含む、請求項4〜8のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項11】
圧力が、前記アプリケータカートリッジに印加されると、前記リザーバ内の前記光励起性組成物は、前記アプリケータヘッドを通して押し動かされて、前記治療部位に送達される、請求項1に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項12】
前記アプリケータカートリッジは、光透過性である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項13】
前記アプリケータカートリッジは、可撓性材料から作成される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項14】
前記アプリケータカートリッジは、不活性材料から作成される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項15】
照射要素と前記アプリケータヘッドとの間の距離は、0−10cmである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項16】
前記照射部材は、導波路をさらに備え、該導波路は、前記照射要素に接続される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項17】
前記導波路は、少なくとも1つの光ファイバを備える、請求項16に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項18】
前記導波路は、少なくとも1つのライトパイプを備える、請求項16に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項19】
前記照射要素は、発光ダイオード(LED)である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項20】
前記発光ダイオード(LED)は、化学線可視光を放出するように構成される、請求項19に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項21】
前記照射要素は、化学線連続光を放出するように構成される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項22】
前記照射要素は、化学線パルス光を放出する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項23】
前記療法デバイスは、手動で搭載される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイス。
【請求項24】
歯を白くするための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジに光励起性組成物を適用するステップと、
b)少なくとも1つの歯に該光励起性組成物を局所的に適用するステップと、
c)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、該歯の上の該光励起性組成物を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項25】
前記歯は、1秒乃至10分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項24に記載の歯を白くするための方法。
【請求項26】
前記歯は、5分乃至10分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項25に記載の歯を白くするための方法。
【請求項27】
前記歯は、1分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項25に記載の歯を白くするための方法。
【請求項28】
前記歯は、30秒の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項25に記載の歯を白くするための方法。
【請求項29】
歯を白くするために十分な時間の間、光線力学的療法デバイスを使用して、前記少なくとも1つの歯に、光励起される組成物を局所的に適用することをさらに含む、請求項24に記載の歯を白くするための方法。
【請求項30】
前記歯は、1秒乃至10分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項29に記載の歯を白くするための方法。
【請求項31】
前記歯は、5分乃至10分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項30に記載の歯を白くするための方法。
【請求項32】
前記歯は、1分の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項30に記載の歯を白くするための方法。
【請求項33】
前記歯は、30秒の期間の間、光に曝露されることによって白くされる、請求項30に記載の歯を白くするための方法。
【請求項34】
創傷治癒のための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジを使用して、光励起性組成物を患者の皮膚の上に局所的に適用するステップと、
b)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の該皮膚を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項35】
創傷治癒のための方法であって、
a)創傷治癒の刺激のために十分な時間の間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスを使用して、光励起される組成物を患者の皮膚の上に局所的に適用するステップ
を含む、方法。
【請求項36】
皮膚再生のための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジを使用して、光励起性組成物を患者の皮膚の上に局所的に適用するステップと、
b)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の該皮膚を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項37】
皮膚再生のための方法であって、
a)皮膚再生の刺激のために十分な時間の間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスを使用して、患者の皮膚の上に光励起される組成物を局所的に適用するステップ
を含む、方法。
【請求項38】
皮膚状態を治療するための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジを使用して、光励起性組成物を患者の皮膚上に局所的に適用するステップと、
b)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の該皮膚を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項39】
皮膚状態を治療するための方法であって、
a)皮膚状態を治療するために十分な時間の間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスを使用して、光励起される組成物を患者の皮膚の上に局所的に適用するステップ
を含む、方法。
【請求項40】
患者の口内全体消毒および/または光線力学支援口腔治療のための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジを使用して、光励起性組成物を患者の口内に適用するステップと、
b)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の該口を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項41】
患者の口内全体消毒および/または光線力学支援口腔治療のための方法であって、
a)口内全体消毒に効果をもたらすために十分な時間の間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスを使用して、光励起される組成物を患者の口内に局所的に適用するステップ
を含む、方法。
【請求項42】
神経障害関連皮膚病変を治癒するための方法であって、
a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスのアプリケータカートリッジを使用して、光励起性組成物を患者の病変の上に局所的に適用するステップと、
b)該光励起性組成物の活性化のために十分な時間の間、ステップa)の病変を化学線光に曝露するステップと
を含む、方法。
【請求項43】
神経障害関連皮膚病変を治癒するための方法であって、
a)該病変の治癒を刺激するために十分な時間の間、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光線力学的療法デバイスを使用して、光励起される組成物を患者の病変の中に局所的に適用するステップ
を含む、方法。
【請求項44】
前記化学線光への曝露は、60秒乃至5分の期間の間である、請求項34〜43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記化学線光への曝露は、治療面積の1cm当たり1秒乃至5分の期間の間である、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記化学線光は、可視スペクトル中にある、請求項34〜43のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B−7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2013−508108(P2013−508108A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535955(P2012−535955)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2010/003212
【国際公開番号】WO2011/058448
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(511110418)クロクス テクノロジーズ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】