説明

光線療法の方法および装置

皮膚若返り治療は、皮膚を3日〜2週間の間のある一定のセッションにわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第一過程にかけることと、その皮膚を1週間〜5週間のある一定のセッションにわたって非レーザー赤色光を用いた光線療法による治療の第二過程にかけることと、その皮膚を1週間〜10週間のある一定のセッションにわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第三過程にかけることとを含む。これらの異なる過程は、皮膚中の炎症、増殖、およびリモデリング期を刺激するように設計される。別の光線療法の方法は、治療すべき部位を赤色および/または赤外光を用いた光線療法の第一過程にかけることと、その部分を治療することと、その治療済み部位を赤色または赤外光を用いた光線療法の第二過程にかけることとを含む。この方法は、光加熱分解または機械的損傷に依拠する審美的治療を高めることができる。別の方法では赤色または赤外光を用いた光線療法の個別のセッションを含む光線療法の過程が、創傷治癒を改善するために用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、審美的治療および/または創傷治癒を高める光線療法のための、具体的には皮膚の若返り治療のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
顔、首、手、および露出される体の部分における加齢と紫外線による老化の結果を、修復または補償するための非剥皮的な皮膚若返り治療の適用は、非常に一般的になってきている。今やこれは皮膚科および美容外科クリニックにとって最も急速に成長している方法の一つである。臨床医は、当初の機械的および化学的ピーリングから、レーザーを用いた剥皮的皮膚若返り法の使用へと非常に速やかに進歩したが、重篤な病的状態(紅斑および水腫)というマイナス効果が、それを中断させた。これらの欠点は、この治療法のすぐれた結果を著しく相殺した。次いでレーザーおよびインテンスパルスライト(IPL)の光源が、冷却下で真皮へ熱的損傷を加えるために開発され、これは非剥皮的皮膚若返り治療と呼ばれる。これは一般に熱的損傷を皮膚のより深い層(真皮)に局所化する一方、強制冷却が、より表面に近い(したがってまたきわめて目につきやすい)層を熱的損傷から保護するのを助けた。
【0003】
しかし、加齢および紫外線による老化の症状を治療するのではなく、それらを早期段階で予防または停止すること、または、レーザーおよびIPL光源を用いた剥皮的治療よりも、さらには非剥皮的皮膚若返り治療よりも侵襲性でないまたは有害でない光線療法技術の使用を通じてそれらの原因にまで対処することが望ましいはずである。
【0004】
優れた且つ予想できる創傷治癒は、形成外科の最も重要な部分である。しかし時折、傷はあるべき状態までには十分治癒せず、かつこれは肥厚性または萎縮性瘢痕、あるいは慢性潰瘍などの問題をひき起す恐れがある。形成外科医にとって、また患者にとってこれらは受け入れられない結果である。
【0005】
レーザーによる剥皮リサーフェーシングは、主な皺およびその他の老化の深刻な症状の除去または改善のための一般的な様式であった。剥皮的療法の原理は、正確な表皮剥離により最適量の制御された残存性熱的損傷を加え、それによって傷の応答をひき起すことにより、副作用およびそれらが関連する中断時間を最小限に抑えながらその臨床結果を最大にする、光−組織の相互作用に基づく。残念ながらその結果生ずるかさぶた、水腫、および長期の紅斑が、最も強い決意を持った患者を除くすべての患者にとって主な障害となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって手術あるいは他の侵襲性または非侵襲性の治療後の皮膚の治癒を促進および/または改善する必要性がある。手術の回復の促進は、より攻撃的でない、またより侵襲的でない治療に向かう時代の風潮に合うだけでなく、患者に高い安全性(例えば、感染および痛みの機会が少ない)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
光受容体として知られる分子が特定の波長の光を吸収する光線療法によって、創傷治癒を促進および/または改善することが提案されている。これらの光受容体は、アミノレブリン酸を用いた光線力学療法(ALA−PDT)の場合のように外因性であるか、または体の中で自然に発現する内因性のもののいずれかであることができる。光は光受容体によって吸収され、生化学的事象のカスケードをひき起こして、その光受容体または細胞基質の挙動を調節する。次いでこれは、細胞の増殖またはその細胞の特定の機能の変調、あるいは損傷したまたは障害を生じた細胞の修復を含めた一連の細胞反応をひき起す。これは以前「生体刺激」と呼ばれたが、これらの反応の幾つかは促進に加えてバイオプロセスの遅滞をひき起す可能性があるので、より正確な用語は「フォトバイオモジュレーション」または「光免疫変調」であるはずである。この反応群は、光受容体による光吸収作用の結果として起こる化学的および物理的変化によって生ずる。光の吸収およびその結果生ずる反応は高度に波長特異的であり、したがってこれら特定の反応を達成しようとする場合は波長の選択が重要である。
【0008】
治療に役立つ狭い帯域幅を有する発光ダイオード(LED)の考案は、美容皮膚科医に、皮膚組織中の特定の細胞発色団または受容体を標的にし、それによって皮膚の機能および外見を蘇生/改善/再生/刺激する自然の生物学的過程/代謝のカスケードを開始することができる新しい手段を与えた。比較的短い時間にわたって光線療法に役立つエネルギーの正確な線量を送達するように開発され設計された配列でLEDを配置することができる。
【0009】
米国特許第5,800,479号明細書は、LED配列によって放射されるパルス状赤外および可視光線を用いた創傷または痛みの治療方法について記載している。一実施例ではこのパルス状赤外および可視光線を1分〜3分の時間にわたって交互に照射する。この可視光線の好ましい波長は660nmである。
【0010】
発明の説明
本発明の一態様によれば、皮膚に、3日〜2週間の間のある一定の期間にわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第一過程を行うことと、この皮膚に、1週間〜5週間の間のある一定の期間にわたって非レーザー赤色光を用いた光線療法による治療の第二過程を行うこととを含む、患者の老化した皮膚の美容のための治療方法を提供する。
【0011】
好ましくはこの方法は、この皮膚に、さらに少なくとも1週間、好ましくは10週間未満の期間にわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第三過程を行うことを含む。
【0012】
本発明の別の態様によれば、皮膚に、3日〜2週間の間のある一定の期間にわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第一過程を行い、かつ1週間〜5週間の間のある一定の期間にわたって非レーザー赤色光を用いた光線療法による治療の第二過程を行うようになされた患者の老化した皮膚の美容のための治療用装置を提供する。
【0013】
好ましくはこの装置は、さらに皮膚に、少なくとも1週間、好ましくは10週間未満の期間にわたって非レーザー近赤外光を用いた光線療法による治療の第三過程を行うように配置される。
【0014】
これらの過程は、好ましくはほとんどまたはまったく重複することなく逐次行い、同時には行わない。
【0015】
本発明の実施形態は、皮膚が実質的な外傷を受けることなく皮膚中の炎症、増殖、およびリモデリングを刺激することによって光若返り法を達成することができる。
【0016】
本発明の別の態様によれば、傷を複数の光線療法の治療セッションにかけることを含む創傷治癒の方法を提供する。上記セッションの第一番目は実質的に単色性の赤色光による光線療法を含み、また上記セッションの第二番目は実質的に単色性の近赤外光による光線療法を含み、これらのセッションは少なくとも8時間おいて行われ、かつ好ましくは別の日に行われる。
【0017】
本発明の別の態様によれば、治療すべき部位に赤色および/または赤外光を用いた光線療法の第一過程を行うことと、治療を行うことと、続いてその治療された部位に赤色および/または赤外光を用いた光線療法の第二過程を行うこととを含む、光で誘発されるまたは機械的に誘発される組織の損傷を伴う美容のための治療効果を高める方法を提供する。
【0018】
本発明による治療方法では、時間的かつスペクトル的に選択した組合せ光線療法、好ましくは赤色および赤外光の併用による光線療法の使用が、光加熱分解に依拠する、あるいは組織の熱剥皮、凝固、気化、炭化、または変態による機械的損傷に依拠する美容治療を高めることができる。この向上は、審美的に改善された結果または外見をもたらし、回復時間を短縮させ、かつ感染または痛みにさらされる恐れの減少につながり、その結果、患者を益することができる。
【0019】
好ましくはこの赤色光は、600〜700nmの範囲の波長、また最も好ましくは約633nmの波長を有する実質的に単色性である。好ましくはこの赤外光は、800〜910nmの範囲の波長、また最も好ましくは約830nmの波長を有する実質的に単色性である。
【0020】
次に本発明の特定の実施形態を、添付図面を参照して記載することにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
実施形態の詳細な説明
理論
本発明の実施形態の理解を容易にするために「フォトバイオモジュレーション」または「光免疫変調」の背後の基礎をなす理論を最初に述べることにする。
【0022】
一次および二次反応
細胞小器官、基質、または細胞膜受容体がスペクトルの可視領域から光子を吸収する場合、二つの別個の種類の細胞反応がある。直ちに発現し、通常は細胞内のレドックス連鎖の変化からなる光化学的に誘発される一次反応、すなわち図1に示す複数の他の細胞過程を刺激する細胞の呼吸過程があり、また光線療法後に発現する二次反応がある。これらの反応は、細胞恒常性および細胞増殖を調節する細胞経路と関係している。
【0023】
波長
光線療法では可視および近赤外光が使用される主な波長であり、したがって組織内のどの特定の標的をねらうかを知ることが必要である。様々な種類の細胞を標的にする場合の様々な波長の有効性を図2に示す。コラーゲンを合成する繊維芽細胞と呼ばれる標的細胞ならば、赤色光が最も効果的である。これは、紫外線で老化した皮膚の光若返り法において創傷治癒に、またコラーゲン化の促進に最も有効である。創傷治癒の第一炎症段階における白血球および肥満細胞や、第二増殖および初期第三モデリング段階におけるマクロファージ細胞などの炎症過程の細胞を標的にする場合、約830nmの近赤外光が最も効果的である。また痛みの治療において肩、肘、股、膝、および足関節などの主要な関節中へ深く光子を到達させることが必要な場合、赤外光の浸透がよいほど標的細胞へ光子をより深く送達させることが可能になる。
【0024】
各波長は生細胞中の特異的標的を有し、これらの標的は発色団または光受容体として知られる。典型的な細胞は、複製として知られる過程で母細胞がそれから類似の娘細胞を作製することができるDNAを含有する細胞の中心部の核から構成される。細胞の周りにはその細胞を囲む細胞膜があり、外部環境から細胞を保護している。細胞内の流体は細胞質と呼ばれ、この中にリボソーム(RNA生産工場)、リソソーム(酵素生産工場)、および最も重要なミトコンドリア(細胞の原動力、またアデニン三リン酸(ATP)の製造者かつレギュレータ)、細胞の燃料などの複数の重要な細胞内オルガネラが浮遊している。
【0025】
分子が可視領域由来の光の光子を吸収するとその分子の電子はより高いエネルギー状態に上昇する。次にこの励起した分子は、その余分のエネルギーを失わなければならない。このエネルギーの損失は、
a)例えば蛍光または燐光中のより長波長(より低エネルギー)の光子を再発光する、または
b)光化学作用(非イオン電磁放射線の吸収)を受ける
ことによって達成される。
【0026】
同時に起こる可能性のある、かつまた光受容体に及ぼす光の作用および認められる後続の細胞過程を説明する4つの基本的な機構がある。
【0027】
1.細胞内呼吸鎖における電子輸送の促進、
2.発色団の一過性の加熱によってひき起される生化学経路の変化、
3.スーパーオキシド・ラジカルの生成、
4.一重項酸素の生成または局所的な光力学的療法。
【0028】
可視赤色光(620nm〜680nm)の場合、その主な光受容体は、ミトコンドリア内において、レドックス連鎖と呼ばれる細胞のエネルギー準位または代謝を制御するミトコンドリア呼吸系部分に見出される。可視光の光子がレドックス連鎖によって吸収されると、それら光子はそのエネルギーを呼吸系に移す。すなわち十分な光子が吸収されるとこれら事象の光変調されたカスケードが細胞内で誘発され、その細胞全体のエネルギー準位が劇的に増加する。これは次にその外膜の透過性を変え、たった今励起された細胞は、その細胞質からのエネルギー荷電粒子、特にカルシウムイオン(Ca2+)とプロトン(H)を、細胞外環境を介して他の近くの細胞と交換する。こうして未照射細胞さえもそれらが照射細胞から得る伝達によって励起される。こうして標的細胞が光活性化され、細胞の複製がより迅速に行われるか、またはこれらの細胞が刺激されてそれらの役目をより良く果たすようになる。例えば光変調繊維芽細胞は、より多くの、且つより良いコラーゲン繊維を産生することになる。したがって可視赤色光は細胞の内側から外側へ働くと言うことができる。
【0029】
一方、目に見えない近赤外光(750nm〜1070nm)の場合、その主な光受容体はまず細胞の外膜、第二に細胞内オルガネラの膜上に見出される。十分な光子が吸収されると細胞膜の透過性が変化し、より多くのカルシウムイオンとプロトンが細胞質中で産生され、かつ直接それらの膜に作用することによりミトコンドリアのエネルギー準位を上昇させてより多くのプロトンが細胞中に浸透することができる。したがってこれらの事象の同じ光カスケードが赤色可視光の光子の場合と同様だが異なる段階から動き出し、その結果、実際には赤外光による二重作用が存在する。したがって同じ終了点がIRの光変調すなわち細胞増殖に関して達成されるか、または細胞の活動電位が変調される。したがってIR光は、細胞の外側から内側へ働き、次いで再び戻ると言うことができる。したがって細胞が特異的光受容体を有するという事実は、IR光が炎症の抑制における白血球とマクロファージに対して、かつ痛みの抑制におけるニューロン(神経細胞)に対して最良であるのに、なぜ赤色光が繊維芽細胞機能の変調に対して最良であるのかの理由を説明している。しかしIR光子は可視赤色光子よりもずっと深く浸透することができるので、IR光はさらに繊維芽細胞に及ぼす幾つかのフォトシボ変調(photocybomodulatory)効果を有するはずであり、かつ赤色光はさらに炎症細胞および神経細胞、特により表面に位置するこれらの細胞に対する幾つかのフォトシボ変調効果を有するはずである。
【0030】
633nmの赤色光に対する細胞内光反応
TI・カル(TI Karu)の論文「低出力レーザー効果の光生物学(Photobiology of low power laser effects)」Health Phys.1989;56:691〜704は、呼吸鎖の一過性の活性化と一過性の超酸素遊離基の形成とをひき起すミトコンドリア内に含有される主な光受容体、すなわちNADHデヒドロゲナーゼおよびシトクロムcオキシダーゼによる光線の光子の吸収によって開始される分子事象のカスケードについて提案した。呼吸鎖の基本的機能の一つが細胞恒常性を制御することであることはさらに重要である。結果として得られるミトコンドリアの基質と細胞質ゾルの間のプロトン勾配がミトコンドリアの基質と細胞質ゾルの内膜を横切る電気化学的ポテンシャルを生じ、これが、TI・カルの論文「細胞に及ぼす可視から近IRまでの放射線の作用の一次および二次機構(Primary and secondary mechanisms of action of visible to near−IR radiation on cells)」J Photochem.Photobiol.B:Biol.1999;49:1〜17に記載されているミトコンドリアの内膜を横切る電気化学的ポテンシャルを生じ、アデノシン三リン酸(ATP)の産生を推し進める。
【0031】
M・カトー(M Kato)、K・シニザワ(K Shinizawa)、S・ヨシカワ(S Yoshikawa)の論文「シトクロムオキシダーゼはミトコンドリア内の光受容体の可能性がある(Cytochrome oxidase is a possible photoreceptor in mitocondria)」Photobiochem.Photobiophys.1981;2:263〜269に記載のようにATP水準は、632.8nmでHela細胞を照射した後に上昇した。その細胞の細胞質のレドックス電位の変化は細胞内pHの一過性の変動を刺激し、これらの変化は細胞中の分裂促進信号の伝達に関与する必要な構成要素である。この過程は光信号の導入および増幅と言われる。ミトコンドリアと細胞質の間のカルシウムイオン(Ca2+)の流れもまた、呼吸鎖の変化によって影響される。Ca2+イオンは、多くの生化学過程における細胞内メッセンジャーであり、細胞増殖において枢要な役割を果たす。細胞のレドックス電位の、また一価および二価イオンのこれら変動は、サイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)の量を左右することにより細胞代謝に影響を及ぼす。cAMPは、DNAとRNA両方の生合成を制御することが実証されている。照射後の細胞内cAMP濃度の変化は、成長刺激効果を細胞の増殖活性の調節機構と関係づけるのに役立つ可能性があり、したがってcAMPと、Ca2+レベルと、DNAおよびRNAの合成速度との間に関係がある限りでは、赤色光による生体刺激の機構を明らかにするプロセスを助ける可能性がある。
【0032】
830nmの赤外光に対する細胞反応
上記で考察したように細胞中に浸透し、またオルガネラ中に吸収される可視光のエネルギーとは異なり、近赤外(IR)光は核膜を含めた細胞およびそのオルガネラの膜中の特定の光受容体によって吸収される。この吸収行為は、照射膜を作り出す分子の振動および回転変化をひき起こし、続いて膜の透過性の変化をもたらす。IRエネルギーと標的細胞の間の一次反応は光化学的でなく光物理的である。細胞膜の場合、その変化した透過性は、細胞質および細胞外流体由来の成分の細胞内と細胞外の交換をひき起す。膜Na−Kポンプが活性化され、ATPの合成をひき起してこの行為を活気づける。ミトコンドリアは、Ca2+イオン水準の上向き変化と、例えばATPからATPアーゼへの、かつニコチンアミドアデノシンジヌクレオチド(NAD)からNADへの酸化的変化によって放出されたプロトン(H)の細胞質ゾル中の存在とによってさらに刺激される。NAD水準の上昇は、細胞代謝の上向き調節をさらに活気づける。正確には細胞の赤色光「バイオモジュレーション」で見られるのと同じ光化学的カスケードがこうしてひき起される。すでに考察した赤色光−細胞の相互作用のカルのモデルに基づいて、スミス・KC(Smith KC)の論文「低レベルレーザー照射療法の光生物学的基礎(The photobiological basis of low level laser radiation therapy)」Laser Therapy 1991;3:19〜24は、光物理的反応からの光化学的カスケードの間接的IRエネルギー誘導がその標的膜中で起こること、およびIR照射の最終的な効果が可視赤色エネルギーの効果、すなわち図1に示す有糸分裂および細胞機能の向上を含めた複数の変化をひき起す可能性のある細胞代謝の上向き調節と同一であることを前提とした。
【0033】
皮膚若返り治療に関与する細胞機構
組織若返り治療に関与する細胞機構の多くは炎症反応の結果としての機構と似ている。これら機構は、炎症、増殖、およびリモデリング(IPR)期を伴う。コラーゲン、エラスチン、および他の支援する成分などの新組織を生成する役割を担うのは増殖およびリモデリング期である。炎症反応をひき起すことは局所的組織にはずみを与えてこのIPR連鎖に入れることになり、剥皮的および非剥皮的レーザー治療は熱的損傷の形態で局所的な外傷または創傷を与えてこのIPR連鎖を開始させる。しかしこの外傷のレベルは一般に細胞のIPR反応を開始させるのに必要なレベルをはるかに超えるだけでなく、それはまた体が感染症に対して傷を塞ぎ、また上にある表皮を支える真皮内の結合組織を再安定化させようとして瘢痕組織に急速な増殖をひき起す。この瘢痕組織の急速な増殖は、不満足な、比較的弱くかつ柔軟性を欠く繊維性母組織を生成する恐れがあり、ピンと張っているが硬く柔軟性を欠く皮膚構造をひき起す。
【0034】
マクロな傷の反応を介してIPR過程をひき起すのにこのような激しい損傷を与える量のエネルギーを皮膚に加える必要はない。波長を、炎症反応を開始させる役割を担う特定の細胞の標的と単に合わせることは、熱的損傷に関連するいかなる外傷もなしに有益な美容上の最終結果をもたらすはずである。換言すれば強烈な外面の傷害ではなく、再生過程を組織の細胞過程に推し進めて貰う方がよい。
【0035】
炎症は、3期からなる再生(IPR)連鎖中のきわめて活力に満ちた最初の構成部分である。これらの期はまた、創傷治癒過程の3つの期でもある。炎症は、侵襲性が最小限の赤色LED光線療法を含めた非剥皮的皮膚若返り治療の鍵である。
【0036】
これらの過程における炎症の重要な役割を正しく認識するためには創傷治癒の各期および関係する細胞を十分に理解しなければならない。これらの期を図1に示す。約3〜4日間続く炎症期には、白血球が最高点に達し、単核細胞が食細胞に形質転換し始め、また肥満細胞が最高点に達して脱顆粒化する。この反応は、先在する繊維芽細胞、白血球、およびマクロファージからの走化性信号によって刺激される標的へのより多くのマクロファージ細胞および繊維芽細胞の移動を開始する。これら白血球およびマクロファージの役割は本来食作用の一つだが、これらの細胞はまた、すでに存在しているこれら繊維芽細胞および移動中の繊維芽細胞を刺激して繊維芽細胞成長因子(FGF)を放出させる。この炎症期と増殖期の間の明確な変わり目は存在しないが、部分的に重なり合いながら漸次移行する。白血球は第二段階の初めに数が減少し、マクロファージは存在し続けるが次第に減少し、また8〜10日目までに繊維芽細胞の数は最高点に達して減り始める。18〜20日目(増殖期の終りおよびリモデリング期の初め)までに活性繊維芽細胞の数が減り、2つの移行事象、すなわち活性繊維芽細胞の筋繊維芽細胞への更なる分化および活性繊維芽細胞の休眠繊維細胞への退行分化が起こる。筋繊維芽細胞の役割は、コラーゲン繊維上にそれら自体の地歩を固め、繊維上に縦力を働かせてそれらをピンと張りかつ一直線に並べることである。この繊維および関連する細胞外母組織(ExtraCellular Matrix(ECM))の「リチューニング」は、3ヶ月〜6ヶ月を要する可能性がある。
【0037】
試験管内および生体内の両方の研究結果は、赤色および近赤外光が細胞代謝に対する生体刺激効果を有することを示している。細胞は、600nm〜900nmの間の光、すなわち600nm〜700nm(赤色域)と750〜900nm(近赤外域)の間の光に応じてより効率的かつ効果的に機能するが、特に約633nmおよび670nm(赤色)と、約780nm、830nm、および880nm(近赤外)とでより効率的かつ効果的に機能する。633nmの赤色光は、肥満細胞が標的部位に引き付けられない場合でさえそれらを優先的に脱顆粒化させることが示されている。肥満細胞は、血管近くに位置する真皮中に恒に存在し、それらの即効性のプロアレルゲン性顆粒によって与えられる刺激が「炎症」として周囲の組織の近くに見られ、したがって創傷治癒過程は何も熱的損傷がない場合でさえ開始される。近赤外(IR)光はまた、繊維芽細胞−筋繊維芽細胞の形質転換を促進、強化する。830nmの光は、633nmの光よりも一層速く肥満細胞の脱顆粒化をひき起す。830nmの近IRはまた、白血球およびマクロファージ細胞の標的の認識、それらの移動、それらの飲み込みにおいて白血球およびマクロファージ細胞の両方の走化効率を増加させ、かつまた食菌されたものを何でも細胞内に取り込む過程を加速し、それによってそれら細胞を開放してより速やかに活動の場に戻し、それらの必要な機能を果たすことが示されている。
【0038】
633nm由来の炎症反応は、局所的な血液とリンパ管の流れの両方を増大させる既存の光変質した内皮細胞と相俟って造血幹細胞のフォトバイオモジュレーションを介する新血管新生の創出に加えて、迅速に増殖期へ脱却させる制御された寿命の短い期である。リンパを通じた排液の場合、これは白血球およびリンパ球を標的部位に運び、かつ治療済みの皮膚の恒常性を維持する両方においてきわめて重要である。血液供給の増加は、標的部位における酸素圧力を上昇させ、他の細胞がそれを介して効率的に移動してその部分に入ることができる勾配を創り出すだけでなく、乳頭真皮と皮膚−表皮接合部(Dermal−Epidermal Junction(DEJ))の基底膜との、また基底膜との間の結合の持続を確実にする。
【0039】
繊維芽細胞は、光が媒介する肥満細胞の脱顆粒化によってひき起される、炎症反応に続く第二および第三期の間に真皮中で所望の効果を達成することが不可欠である。繊維芽細胞は多機能であり、コラーゲンおよびエラスチンを合成するだけでなく、基質の恒常性を調節し、またコラーゲン繊維を維持する。633nm赤色光は、照射された繊維芽細胞中で適切なフォトバイオモジュレーション反応をひき起すのにきわめて有利である。
【0040】
しかし633nmは、老化防止反応の達成に関与するすべての細胞型において有利な反応をひき起すことが示されている。したがって光−組織の相互作用の光生物学的原理の注意深い適用は臨床結果を改善する。
【0041】
LED光線療法は、患者の中断時間を伴わない非侵襲性かつ安全な新しい治療様式を提供する。しかし光線療法が成功する鍵は、フォトバイオモジュレーションのために正しい波長を選択すること、および光/光受容体相互作用を最大化するようなやり方で光を連続的に送達することである。
【0042】
創傷治癒過程における633nmおよび830nm光の効果
クボタ(Kubota)による研究は、図2および3に示すように異なる波長の光が、創傷治癒、したがって皮膚を支える母組織のリモデリングに関与する細胞の刺激において異なる度合いの効果を有することを実証した。この治癒過程は3段階、すなわち炎症、増殖、およびリモデリングからなる。この炎症反応の間に特定の細胞が、特定の時間枠内にその標的組織部分に移動する。適切な光の波長を用いて治癒過程をもたらし、強化することができることが分かった。
【0043】
例えば、軽度の炎症反応が顔面のスクラブまたは軽度のマイクロダーマブレーションを攻撃的に用いることによってひき起された場合、その炎症反応の役割を担う細胞は刺激された。この炎症期の間に白血球は最高点に達し、単核細胞は食細胞に形質転換し始め、また肥満細胞は最高点に達して脱顆粒化した。この反応は、先在する繊維芽細胞、白血球、およびマクロファージからの走化性信号によって刺激される標的へのより多くのマクロファージ細胞および繊維芽細胞の移動を開始した。増殖期の最初の部分ではマクロファージが徐々に減少し、繊維芽細胞の数は最高点に達して減り始めた。増殖期の終りには2つの移行事象、すなわち活性繊維芽細胞の筋繊維芽細胞への分化および活性繊維芽細胞の休眠繊維細胞への退行分化が起こった。筋繊維成分を含む繊維芽細胞である筋繊維芽細胞の役割は、コラーゲン繊維上にそれら自体の地歩を固め、繊維上に縦力を働かせてそれらをピンと張りかつ一直線に並べることである。
【0044】
特定の細胞が標的部位に出現するので特定の波長を用いてそれら細胞を標的にすることができた。軽度の炎症が始まった後に組織を830nmにさらすと、この照射は肥満細胞、白血球、およびマクロファージを最適に刺激することが分かった。7日後、最適に繊維芽細胞に向かうように633nmを用いた。以後14日目には830nmが繊維芽細胞の筋繊維芽細胞への分化を最適に促進させることが分かった。
【0045】
633nmの赤色光および830nmの近赤外光の両方が、好中球およびマクロファージ細胞の走化および食作用活性を増進させ、またそのマクロファージの光変調された活性が繊維細胞成長因子(FGF)の合成をかなりの量まで増大させることが示された。赤色光は、局所的血流およびリンパ排液を高め、同時に治療された部位の酸素圧力および求められていない真皮の残屑の清掃率を増大させるものとして十分認識されてきた。赤色光は、繊維芽細胞を標的にするだけでなく、皮膚の維持および血流の刺激に関連のある表皮および真皮細胞の全範囲を標的にする。さらに633nmの赤色光は、炎症誘発性顆粒の早期放出を介して組織の低温による第一期の軽度の「傷」を刺激する肥満細胞の脱顆粒化を誘発し、続いてコラーゲン合成および体の最も強力な抗酸化剤の一つであるジスムターゼナトリウム顆粒による基質維持に及ぼすそれらの有益な効果を誘発する。
【0046】
近IR中の830nmの光の効果もまた、詳しく記録に残されている。IRダイオード低レベルレーザー照射療法(LLLT)は、創傷の治療技術用に広く用いられており、これは炎症反応を刺激し、かつ治癒過程の速度を上げる。組織の治癒は、下記の細胞系、すなわち肥満細胞、好中球、内皮細胞、マクロファージ、繊維芽細胞、および筋繊維芽細胞に基づくものを含めた局所的および全身的な反応と、多くの細胞経路とが関係する複雑な過程である。傷による損傷後の組織のリモデリングにおけるこれらの細胞の重要性は、830nmが繊維細胞を除く創傷治癒に関与するこれらの細胞を633nmよりも効果的に刺激するはずであり、したがってコラーゲンのリモデリングおよび再構築に影響を及ぼす可能性があるという仮説の基礎を十分に支え、また形作っている。この炎症反応を皮膚に対する侵襲または損傷なしに模倣することができれば、830nmの使用はその後の細胞反応を大いに高めるはずである。
【0047】
エンウェメカ・CS(Enwemeka CS)、コーエン−コーンバーグ・E(Cohen−Kornberg E)、ダスバルト・EP(Duswalt EP)、ウェーバー・DM(Weber DM)、およびロドリゲス・IM(Rodriguez IM)の論文「腱切除された腱に及ぼすGaAsレーザーによる異なる3セッションの光刺激の生体力学的効果(biomechanical effects of three different periods of GaAs laser photostimulation on tenotomized tendons)」Laser Therapy.1994;6:181〜188は、近IR光が繊維芽細胞−筋繊維芽細胞の形質転換を促進し増強することを示した。エルセイド・SO(el Sayed SO)およびダイソン・M(Dyson M)の論文「肥満細胞数および脱顆粒化に及ぼすレーザーパルス反復率およびパルス持続時間の効果(Effect of laser pulse repetition rate and pulse duration on mast cell number and degranulation)」Lasers Surg.Med.1996;19(4):433〜7は、830nmが633nm光より速い光でさえ肥満細胞の脱顆粒化をひき起すことを示している。830nmの近IRはまた、白血球とマクロファージ細胞の両方がそれらの標的の認識、それらの移動、それらの飲み込みにおいてそれら両方の走化効率を増加させ、かつまた食菌されたものを何でも細胞内に取り込む過程を加速し、それによってそれら細胞を開放してより速やかに活動の場に戻し、それらの必要な機能を果たさせることが分かっている。
【0048】
創傷治癒の各期および関与する細胞は、その過程における炎症の重要な役割を正しく認識するために十分理解されなければならない。これらの期を図2に示す。約3〜4日間続く炎症期には、白血球が最高点に達し、単核細胞が食細胞に変化し始め、また肥満細胞が最高点に達して脱顆粒化する。この反応は、先在する繊維芽細胞、白血球、およびマクロファージからの走化性信号によって刺激される、標的へのより多くのマクロファージ細胞および繊維芽細胞の移動を開始する。これら白血球およびマクロファージの役割は本来食作用の一つだが、これらの細胞はまた、すでに存在しているこれら繊維芽細胞および移動中の繊維芽細胞を刺激して繊維芽細胞成長因子(FGF)を放出させる。この炎症期と増殖期の間の明確な変わり目は存在しないが、部分的に重なり合いながら漸次移行する。白血球は第二段階の初めに数が減少し、マクロファージは存在し続けるが次第に減少し、また8〜10日目までに繊維芽細胞の数は最高点に達して減り始める。18〜20日目(増殖期の終りおよびリモデリング期の初め)までに活性繊維芽細胞の数は減り、2つの移行事象、すなわち活性繊維芽細胞の筋繊維芽細胞への更なる分化および活性繊維芽細胞の休眠繊維細胞への退行分化が起こる。筋繊維芽細胞の役割は、コラーゲン繊維上にそれら自体の地歩を固め、繊維上に縦力を働かせてそれらをピンと張りかつ一直線に並べることである。この繊維および関連する細胞外母組織(ECM)の「リチューニング」は3ヶ月〜6ヶ月を要する可能性がある。
【0049】
試験管内および生体内の両方の研究結果は、赤色および近赤外光が細胞代謝に対する生体刺激効果を有することを示している。細胞は、600nm〜900nmの間の光、すなわち600nm〜700nm(赤色域)と750〜900nm(近赤外域)の間の光に応じてより効率的かつ効果的に機能するが、特に約633nmおよび670nm(赤色)と、約780nm、830nm、および880nm(近赤外)とでより効率的かつ効果的に機能する。633nmの赤色光は、肥満細胞が標的部位に引き付けられない場合でさえ、それらを優先的に脱顆粒化させることが示されている。肥満細胞は、血管近くに位置する真皮中に恒に存在し、またそれらの即効性のプロアレルゲン性顆粒によって与えられる刺激が「炎症」として周囲の組織の近くに見られ、したがって創傷治癒過程はどのような熱的損傷もない場合でさえ開始される。近赤外(IR)光はまた、繊維芽細胞−筋繊維芽細胞の形質転換を加速、強化する。830nmの光は、633nmの光よりも一層速く肥満細胞の脱顆粒化をひき起す。830nmの近IRはまた、白血球およびマクロファージ細胞の標的の認識、それらへの移動、それらの飲み込みにおいてそれら両方の走化効率を増加させ、かつまた食菌されたものを何でも細胞内に取り込む過程を加速し、それによってそれら細胞を開放してより速やかに活動の場に戻し、それらの必要な機能を果たさせることが示されている。
【0050】
633nm由来の炎症反応は、局所的な血液とリンパ管の流れの両方を増大させる既存の光変質した内皮細胞と相俟って造血幹細胞のフォトバイオモジュレーションを介する新血管新生の創出に加えて、迅速に増殖期へ脱却させる制御された寿命の短い期である。リンパを通じた排液の場合、これは白血球およびリンパ球の両方を標的部位に運び、また治療済みの皮膚の恒常性を維持するのにきわめて重要である。血液供給の増加は、標的部位における酸素圧力を上昇させ、他の細胞がそれを介して効率的に移動してその標的部位に入ることができる勾配を創り出すだけでなく、乳頭真皮と皮膚−表皮接合部(DEJ)の基底膜との、また基底膜との間の結合の持続を確実にする。
【0051】
繊維芽細胞は、光が誘発する肥満細胞の脱顆粒化によってひき起される炎症反応に続く第二および第三期の間に真皮中の望ましい効果を達成することが不可欠である。繊維芽細胞は多機能であり、コラーゲンおよびエラスチンを合成するだけでなく、基質の恒常性を調節し、かつコラーゲン繊維を維持する。633nm赤色光は、照射された繊維芽細胞中で適切なフォトバイオモジュレーション反応をひき起すのにきわめて有利である。
【0052】
しかし633nmが老化防止反応の達成に関与するすべての細胞型において有利な反応をひき起すことが示されている。したがって光−組織の相互作用のこれら光生物学的原理の注意深い適用は臨床結果を改善する。
【0053】
発明の実施形態
次に、本発明の実施形態により治療の特定の方法を述べることにする。
【0054】
第一の実施形態
本発明の第一の実施形態では創傷治癒は、赤色または赤外光から選択される一方を用いた20のそれぞれ別個の光線療法のセッションからなる過程によって促進される。この過程の工程系統図を図4に示す。各セッションについて予め決められたプログラムによりそのセッションが赤色光を使用するか、それとも赤外光を使用するかに従って選択12が行われることになる。次いで選択12に従って赤色光14または近赤外光16を用いた光線療法のセッションが実施される。そのセッションがステップ18で決まるプログラムの最後であるならばその過程は完了し、さもなければ、プログラムによって決まる間隔の後に、プログラム内の次のセッションが行われる。
【0055】
その赤色光は600〜700nmの範囲の、好ましくは633nmまたはその近傍の波長を有する実質上単色性の非レーザー光線であることができる。その近赤外光は800〜910nmの範囲の、好ましくは約830nmまたはその近傍の波長を有する実質上単色性の非レーザー光線であることができる。
【0056】
この赤色光は、傷床に直接当ててもよく、また無傷の表皮下の真皮の傷の場合には繊維芽細胞機能を高める高い効果のために当該部分を覆うように当ててもよい。この近赤外光は、その創傷治癒過程の初めに、また繊維芽細胞から筋繊維芽細胞への変換を促進する最後の段階で炎症反応の速度を増すために使用することができる。したがって「フォトバイオモジュレーション」または「光免疫変調」を達成するには赤色/赤外波長の療法を併用することによって得られる相乗効果がある。例えば可視赤色光の施用は、繊維芽細胞がそれらの増殖段階にある場合には創傷後しばらくの時間先に延ばしてもよいが、近赤外光は直ちに傷に当てることができる。このセッションは最低8時間、好ましくは約2日であるべきである。
【0057】
第二の実施形態
図5に示す本発明の別の実施形態では審美的治療22は、治療22の前に行う光線療法20aの第一過程と治療22の後に行う光線療法20bの第二過程によって効果を高められる。
【0058】
レーザー剥皮前および後に加えられる赤色(633nm)および赤外(830nm)光の併用は、患者が受ける中断時間を減らすことができる。時間的および分光選択する併用光線療法(通常は赤色および赤外光)の使用は、光加熱分解、あるいは組織の熱的な剥皮、凝固、気化、炭化、または変態による機械的損傷に依拠する審美的治療を高めることができる。この向上は、審美的に改善された結果または外見をもたらし、回復時間を短縮させ、また感染または痛みにさらされる恐れが減ることにつながり、その結果、患者を益することができる。
【0059】
治療実験計画案
この第二の実施形態による治療方法の例を次に述べることにする。
【0060】
各方法は赤色および近赤外光を用いた光線療法を含んでいる。好ましくはこの赤色光は600〜700nmの範囲の波長、最も好ましくは約633nmの波長を有する実質上単色性である。好ましくはこの赤外光は800〜910nmの範囲の波長、最も好ましくは約830nmの波長を有する実質上単色性である。
【0061】
使用される光の強度は、好ましくは150mW/cm以下、また好ましくは1mW/cm未満である。この範囲は、更なる損傷をひき起すことなく妥当なセッションにわたって治療の有効性を保証する。
【0062】
1セッション当たり加えられる全エネルギーは、好ましくは150J/cm以下、また最低1J/cmである。
【0063】
光線療法は、侵襲性治療と同じ日に用いることもできるが、好ましくはその侵襲性治療の日の数日前および数日後に用いられる。この治療の方法は、好ましくは複数の別個の離れたセッションを含み、各セッションは主に赤色または近赤外光の一方のみを用いた光線療法を含む。
【0064】
本発明の実施形態を適用できる侵襲性治療の例には、レーザーリサーフェーシング、非侵襲性光若返り法、インテンスパルスライト(IPL)、乳房美容手術、形成手術、顔面美容手術、再建手術、脂肪吸引、外科的「美容整形」、外科的移植組織、耳、鼻、または眼瞼形成、化学剥皮、機械剥皮、硬化療法、毛髪移植、または瘢痕減少を挙げることができる。
【0065】
本発明の実施例のより特定の実施例を次に順番に述べることにする。これらの実施例では各セッションは20分のセッションを含んでいる。赤外(IR)光線療法のセッションは、波長830nmを合計エネルギー線量60J/cmで使用した。赤色光線療法のセッションは、波長633nmを合計126J/cmで使用した。しかし各赤色および赤外のセッションがこの同じ波長、セッション、またはエネルギー線量を用いなければならないことは不可欠ではない。
【0066】
これら実施例のそれぞれが、美容手術、レーザー剥皮/リサーフェーシング、レーザー療法、または非侵襲性光若返りなどの審美的治療を含む。
【実施例】
【0067】
実施例1
i)治療2週間前−1週間を通じて均等な間隔をおいた3回のIR光線療法のセッション、
ii)治療1週間前−1週間を通じて均等な間隔をおいた3回の赤色光線療法のセッション、
iii)審美的治療、
iv)治療後3週間のあいだ1週当たり1回のIR光線療法のセッション。
【0068】
実施例2
i)治療1日前−1回のIR光線療法のセッション、
ii)審美的治療、
iii)治療1日後−1回のIR光線療法のセッション、
iv)治療2日後−1回のIR光線療法のセッション、
v)その後−3日間の間隔をあけて4回の赤色光線療法のセッション。
【0069】
実施例3
i)治療2日前−1回の赤色光線療法のセッション、
ii)治療1日前−1回の赤色光線療法のセッション、
iii)審美的治療、
iv)その後−2週間のあいだ1週当たり1回の赤色光線療法のセッション。
【0070】
実施例4
i)治療3日前−1回のIR光線療法のセッション、
ii)治療1日前−1回のIR光線療法のセッション、
iii)審美的治療、
iv)治療1日後−1回のIR光線療法のセッション、
v)治療2日後−1回のIR光線療法のセッション、
vi)治療3日後−1回の赤色光線療法のセッション、
vii)治療6日後−1回の赤色光線療法のセッション、
viii)治療9日後−1回のIR光線療法のセッション、
ix)治療12日後−1回のIR光線療法のセッション。
【0071】
第三の実施形態−皮膚の若返り治療
本発明の第三の実施形態では皮膚の光若返り法の方法が、図2に示したIPR期を刺激するためにそれぞれ別の時間に異なる種類の細胞を刺激するように設計される。図3は、赤色可視光が、繊維芽細胞を刺激するのに最適であり、一方、近赤外が、肥満細胞、白血球、マクロファージ、および繊維細胞/筋繊維芽細胞を刺激するのに最適であることを示す。したがって図6に示すように好ましい方法は、炎症期の間の近赤外光による治療20aの最初の過程、続いて増殖期の真ん中では赤色光を用いた治療の中間過程20b、およびリモデリング期の間の近赤外光を用いた治療の最後の過程20cを含む。
【0072】
これら最初、中間、および最後の過程は、ある程度まで時間的に一部重なり合ってもよいが、所望の審美的結果を達成するのに必要なエネルギーよりも多量のエネルギーに皮膚をさらさないことが好ましい。また、患者に必要以上に多くの治療のセッションに出席することを要求しないことが好ましい。したがってこれら過程は、好ましくは殆どまたは全く重なり合わずに逐次行われる。
【0073】
治療の実験計画案の一つでは老化した皮膚の治療を必要とする患者の皮膚を、狭い帯域幅を有する近赤外非レーザー光による治療の第一過程にかける。この光の波長は、750〜900nmの範囲内、好ましくは780〜880nm、また最も好ましくは800〜850nmの範囲内にあることができる。治療のこの過程は、1週間当たり1回〜7回かつ1日当たり1回以下の光線療法のセッションで3日間〜2週間続けることがきる。各治療では最初に皮膚を洗い清めることができる。次いで皮膚に強度1〜150mW/cmの光を2〜60分間照射する。
【0074】
続いてこの皮膚を、狭い帯域幅を有する非レーザー可視光による治療の第二過程にかける。この波長は、好ましくは600〜700nmの範囲内、また最も好ましくは633nmである。この治療の過程は、1週間当たり1回〜7回の光線療法のセッションかつ1日当たり1回以下のセッションで1〜5週間続けることがきる。各セッションでは最初に皮膚を洗い清めることができる。次いで皮膚に強度1〜150mW/cmの光を2〜60分間照射する。
【0075】
次いでこの皮膚を、狭い帯域幅を有する近赤外非レーザー光による治療の第三過程にかける。この光の波長は、好ましくは750〜900nmの範囲内、好ましくは780〜880nmの範囲内、また最も好ましくは800〜850nmであることができる。この治療の過程は、1週間当たり1回〜7回の光線療法のセッションかつ1日当たり1回以下のセッションで1〜10週間続けることがきる。各治療では最初に皮膚を洗い清めることができる。次いで皮膚に強度1〜150mW/cmの光を2〜60分間照射する。
【0076】
この第三過程は省略してもよいが、この過程はリモデリング期を刺激するのに有利である。
【0077】
この第一過程は第三過程と同じ波長を使用するので、別法では第一過程と第二過を交替にすることもでき、リモデリングおよび更なる炎症を刺激する二重の役割を果たすことができる。
【0078】
顔面の皮膚若返り治療における併用光線療法(830/633nm)
顔面の皮膚若返り治療のための臨床的試行療法における治療実験計画案のより特定の例を次に述べることにする。
【0079】
第一週:第1、3、および5日目、また第3、4、および5週に繰り返した
顔面の皮膚を、最初の洗浄、続いてポリエチレン系剥脱剤を用いた剥脱によって準備する。
【0080】
被験者の顔面に830nmのLED光を、〜55mW/cmおよび66J/cmで20分間照射する。
【0081】
第2週:第8、10、および12日目
顔面の皮膚を、最初の洗浄、続いてポリエチレン系剥脱剤を用いた剥脱によって準備する。
【0082】
被験者の顔面に633nmのLED光を、〜85mW/cmおよび96J/cmで20分間照射する。
【0083】
この治療実験計画案は、顔面の皮膚若返り治療に関してすぐれた結果を与えることが分かった。これら代替の治療実験計画案もやはり本発明の範囲内にある。
【0084】
LED光源
光線療法に用いられる光源は、正しい波長の範囲を越えて過剰なエネルギーを皮膚に送達することなく適正な細胞に向ける目的を達成するために、まず正確な波長の光子を送達しなければならず、かつ臨床的に役立つようにその細胞機能の必要な光変調を実現するのに十分な光子をそれら細胞に送達しなければならないので重要である。発光ダイオード(LED)の配列を備えた光源は高効率かつ低コストで高強度の狭い帯域幅の照明を提供することができるので、LEDはこの目的に適している。
【0085】
光線療法のセッション用の好適な光源を図6〜9に示す。この光源は、台座2、関節腕4、および発光ヘッド6を備える。台座2は、発光ヘッド6に電力を供給するための電源3と、ヘッド6への電力の供給を制御するための制御器5とを含有する。制御器5は、開閉器と、ヘッドに電源を入れ発光させる時間間隔を決めるために開閉器を制御するタイマとを含む。ヘッドはその時間間隔のあいだ電源が入れられて連続的に作動することができ、また制御器5により制御された衝撃周期および衝撃係数でパルスを送られまた切られることができる。この時間間隔、衝撃周期、および衝撃係数は、ユーザがキーパッドおよび表示装置(図示せず)により制御器5にプログラムを書き込むことができる。
【0086】
関節腕4をピン継手7aによって台座2と連結し、また別のピン継手7bおよび7cによりその長さに沿って関節でつないでヘッド6の位置および角度に十分な自由度を与える。この腕4は、制御器5からヘッド6へ電力コネクタを担送する。
【0087】
より詳細に図7aに示すようにヘッド6は複数個の長方形のパネル6a、6b、6c、6dからなり、それらは並列に配置され、かつ蝶番9a、9b、9cによりそれらの縁部で接合される。パネル6それぞれは、その前面に別々の発光ダイオード(LED)の対応するマトリックス8a、8b、8c、8dを載せている。図7bに示すようにパネル6a〜6dをある角度に曲げて、LEDによって放射される光Lが一様に治療される皮膚に向くように凹面を形成する。
【0088】
図8はマトリックス8中のLEDの物理的配置を示し、一方、図9はLED10間の直列電気結線を示す。電力がヘッド6に供給されると直流(DC)電圧+Vがマトリックスの両端間に印加される。
【0089】
相異なる波長を放射するLEDをそれぞれのヘッドが担持する互換性ヘッド6を設けることができる。したがって上記実施形態のいずれかの光線療法のセッションに使用する場合、第一ヘッド6が近赤外発光LEDを担持することができ、また第二ヘッド6が赤色発光LEDを担持することができる。制御器は、現在そのデバイスに装着されているヘッド6を識別し、その現在装着されているヘッドが現在の光線療法のセッション用の正しいヘッドであるかどうかを示すことができる。したがって制御器5は、継続時間、時間間隔、およびヘッド6をその光線療法のセッションにとって必要とされる状態にプログラムすることができ、またそれによって図4〜6のいずれか1つに関して述べたその治療の過程を実施するように配置することができる。その治療の過程を実施するように制御器5によって実行用コンピュータ・プログラムを準備することもできる。このコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・プログラム製品に組み込むこともできる。
【0090】
必要な波長の狭い帯域幅の非レーザー光を送達することができるならば代替の光源を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図面の簡単な説明
【図1】標的細胞上での可視および近IR光の作用機構を比較した略図である。
【図2】炎症、増殖、およびリモデリング期中の様々な種類の細胞集団を示す概念図である。
【図3】図2に示した様々な種類の細胞に対する様々な波長の作用を示す表である。
【図4】本発明の第一の実施形態による光線療法の過程の流れ図である。
【図5】本発明の第二の実施形態による治療前後の光線療法の過程の流れ図である。
【図6】本発明の第三の実施形態による光線療法の過程の流れ図である。
【図7】本発明の実施形態で使用するのに適した光源の側面の略図である。
【図8a】LEDマトリックスをそれぞれ載せたパネルを示す光源の発光ヘッドの正面の斜視図である。
【図8b】照明の方向を示す発光ヘッドの上面図である。
【図9】LEDマトリックスの一つの正面図である。
【図10】各LEDマトリックスの直列構成を示す回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある部位の治療を受ける患者への光線療法の方法であって、
a.前記治療に先立って、前記部分に赤色および/または赤外光を用いた外面用光線療法の第一過程を行うことと、
b.前記治療に続いて、前記部分に赤色および/または赤外光を用いた外面用光線療法の第二過程を行うことと、を含む方法。
【請求項2】
前記第一過程が1回または複数回の光線療法の別個のセッションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二過程が1回または複数回の光線療法の別個のセッションを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記セッションのそれぞれが実質上赤色光のみまたは実質上赤外光のみを用いた光線療法を含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記治療が審美的治療を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記審美的治療が侵襲性治療を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記侵襲性治療が手術を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記審美的治療が非侵襲性治療を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記非侵襲性治療が光若返り法を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
創傷治癒の方法であって、前記創傷に赤外光による光線療法の第一セッションおよび赤色光による後続の第二セッションを行うことを含み、前記第一セッションおよび第二セッションの間の時間間隔が少なくとも8時間である、方法。
【請求項11】
前記時間間隔が約2日間である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記創傷に赤外光または赤色光による1回または複数回の後続の光線療法セッションを行うことをさらに含み、前記セッションのそれぞれの間の時間間隔が少なくとも8時間である、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
患者の老化した皮膚の美容のための治療の方法であって、前記皮膚に、3日間〜2週間の間のある一定の期間にわたって赤外光を用いた光線療法による治療の第一過程を行うことと、前記皮膚に少なくとも1週間の期間にわたって赤色光を用いた光線療法による治療の第二過程を行うことと、を含む方法。
【請求項14】
前記光線療法による治療の第二過程が1週間〜5週間の期間続く、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記皮膚に、少なくとも1週間の期間にわたって赤外光を用いた光線療法による治療の第三過程を行うことをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記第三過程が10週間以下の間続く、請求項に記載の方法。
【請求項17】
前記第一過程および第二過程を繰り返すことをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項18】
前記第一過程および第二過程を交互に繰り返すことをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項19】
前記赤色光が実質上単色性である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記赤色光が非レーザー光である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記赤色光が600〜700nmの範囲に主波長を有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記赤色光が約633nmの主波長を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記赤外光が実質上単色性である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記赤外光が非レーザー光である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記赤外光が近赤外光である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記赤外光が780〜880nmの範囲に主波長を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記赤外光が800〜910nmの範囲に主波長を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記赤外光が800〜850nmの範囲に主波長を有する、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
前記赤外光が約830nmの主波長を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第一過程が、別の日に行われる複数回の個々の治療セッションを含む、請求項13〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第一過程が1週間当たり1回〜7回の治療セッションを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第二過程が、別の日に行われる複数回の個々の治療セッションを含む、請求項13〜31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第二過程が1週間当たり1回〜7回の治療セッションを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第三過程が、別の日に行われる複数回の個々の治療セッションを含む、請求項13〜33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記第二過程が1週間当たり1回〜7回の治療セッションを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記それぞれの治療の治療セッションが2分〜60分間続く、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記赤色光の強度が1〜150mW/cmの間にある、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記赤外光の強度が1〜150mW/cmの間にある、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記近赤外光が複数個の発光ダイオードによって発生される、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記発光ダイオードが、前記皮膚にほぼ均一な照射を供給するように配置された1個または複数個の配列に配置される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記赤色光が複数個の発光ダイオードによって発生される、請求項1〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記発光ダイオードが、前記皮膚にほぼ均一な照射を供給するように配置された1個または複数個の配列に配置される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
皮膚の若返りの方法であって、前記皮膚が炎症、増殖、およびリモデリング期を惹起するように選択されるそれぞれの時間にわたって、前記皮膚に赤外および赤色の非レーザー光を照射することを含む、方法。
【請求項44】
請求項1から43のいずれか1項に記載の方法を実施するように配置された光線療法用光源。
【請求項45】
請求項1から43のいずれか一項に記載の方法を実施するために前記光源による照明の継続時間、時間間隔、および/または波長を制御するための制御器を含む、請求項44に記載の光源。
【請求項46】
請求項1〜43のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたコンピュータ・プログラム。
【請求項47】
請求項46に記載のコンピュータ・プログラムを組み込むコンピュータ・プログラム製品。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−508918(P2008−508918A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524402(P2007−524402)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003101
【国際公開番号】WO2006/013390
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(501117845)フォト セラピューティクス リミテッド (3)
【Fターム(参考)】