説明

光触媒担持粒状物およびそれを用いた大気浄化および防草用包装体

【課題】光触媒活性を示し各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解して汚染防止・無害化できる光触媒担持粒状物および土壌表面に固定して配設して使用することにより、周辺の大気浄化ができるとともに、防草もできる軽量で安価で取り扱い性などに優れた包装体の提供。
【解決手段】SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および高炉セメントを水と混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持した光触媒担持粒状物2を所定量内部に充填して開口部7を閉じて保持した多孔性包装体3の少なくとも底部5全面に遮光性および透水性を有する防草シート4を固定して配設した防草用包装体1を、大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌9表面にその防草シート4が土壌9表面に接触するように固定して配設して使用することにより課題を解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒担持粒状物およびそれを用いた大気浄化および防草用包装体に関するものであり、さらに詳しくは優れた光触媒活性を示す光触媒担持粒状物およびそれを用いて光触媒の作用により大気浄化ができるとともに防草もできる軽量で安価で取り扱い性などに優れた大気浄化および防草用包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防草が必要とされる箇所の土壌表面にマルチングフィルムやマルチングシートなどの防草シートを配設することは知られている。
【0003】
一方、酸化チタンなどの光触媒にそのバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーを持つ紫外線などの波長の光を照射すると光励起により、その結晶中で伝導帯に電気的に負である電子を、価電子帯に電気的に正である正孔を生じ、価電子帯近傍では水の水酸基はヒドロキシラジカル(・OH)に酸化され、伝導帯近傍では酸素が1電子還元を受けて、スーパーオキサイドアニオンラジカル(O2-)が生成するなど、光励起して生じた電子の持つ強い還元力や正孔の持つ強い酸化力を利用して殺菌したり、有機物を分解したりあるいは脱臭する方法が多く提案されている。
【0004】
例えば、充填材に酸化チタンを付着した光触媒体を配置した固定床光触媒反応器に有害物質を含有する水を送り、紫外線を照射する水の浄化装置(特許文献1参照)、基材が光触媒作用によって侵され易い有機物からなる場合には基材/接着層/光触媒層の3層構造として基材が侵されるのを防止した積層体(特許文献2、3参照)、ガラスなど透光性を要求される基材の上に透光性を付与した光触媒膜を形成した積層体(特許文献4参照)、光触媒粒子を光不活性物質からなる多孔物質で内包した紙、繊維などの光触媒作用によって侵され易い基材にも固着できる光触媒粉体(特許文献5参照)などが提案されている。
【0005】
他方、本発明者は先に畜産の排泄物の主に豚の排泄物からなる豚糞尿汚泥に、石炭灰と酸化ナトリウムを主材とする固化剤を添加撹拌して固化する方法(特許文献6参照)およびこの方法で固化して得られた含水固化物に含まれた揮発性有機物質および水分を除去して環境への負荷を低減した固化物を得る浄化方法(特許文献7参照)を提案した。
【特許文献1】特開平08−047687号公報
【特許文献2】国際公開WO97/00134号公報
【特許文献3】国際公開WO96/13327号公報
【特許文献4】国際公開WO96/13327号公報
【特許文献5】特開平10−005598号公報
【特許文献6】特開2004−174400
【特許文献7】特願2005−75317
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1の目的は、優れた光触媒活性を示し各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解して汚染防止・無害化できる光触媒担持粒状物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、その光触媒担持粒状物を内部に充填して用い、道路の中央分離帯、道路の路肩、法面の法肩や法尻、歩道の街路樹の根元周辺などの大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に固定して配設して使用することにより、光触媒の作用によってその周辺の大気浄化ができるとともに、防草もできる軽量で安価で取り扱い性などに優れた大気浄化および防草用包装体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解消するための本発明の請求項1は、SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および高炉セメントを水と混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持したことを特徴とする光触媒担持粒状物である。
【0008】
本発明の請求項2は、有機性汚泥に、SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および酸化ナトリウムを主材とする固化剤を添加攪拌し、養生して固化させて作った含水固化物に含まれた揮発性有機物質および水分を除去して得られた固化物に高炉セメントと水を混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持したことを特徴とする光触媒担持粒状物である。
【0009】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の光触媒担持粒状物において、前記多孔質廃棄物が石炭灰であることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項4は、光触媒を内表面および/または外表面に固定して担持した粒状物を所定量内部に充填して開口部を閉じて保持した多孔性包装体の少なくとも底部全面に遮光性および透水性を有する防草シートを固定して配設したことを特徴とする大気浄化および防草用包装体である。
【0011】
本発明の請求項5は、請求項4記載の包装体において、前記多孔性包装体の表面に光触媒層が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項6は、請求項4あるいは請求項5記載の包装体において、前記防草シートが99%以上の遮光率と、透水係数1×10-2cm/sec以上の透水性を有する防草シートであることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項7は、請求項4あるいは請求項6記載の包装体において、前記粒状物が請求項1から請求項3のいずれかに記載の光触媒担持粒状物であることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項8は、請求項4から請求項7のいずれかに記載の包装体において、大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に前記防草シートが前記土壌表面に接触するように固定して配設して使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1は、SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および高炉セメントを水と混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持した光触媒担持粒状物であり、
多孔質廃棄物を有効に利用するため、環境にやさしく、この粒状物は軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れるとともに、多孔質であるので表面積が大きく、光触媒をその内表面および外表面に固定して担持できるので、この光触媒の作用によってより効率よく各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解したり、吸着したり吸収して汚染防止・無害化・浄化できるという、顕著な効果を奏する。
【0016】
本発明の請求項2は、有機性汚泥に、SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および酸化ナトリウムを主材とする固化剤を添加攪拌し、養生して固化させて作った含水固化物に含まれた揮発性有機物質および水分を除去して得られた固化物に高炉セメントと水を混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持したことを特徴とするものであり、
有機性汚泥および多孔質廃棄物を有効に利用するため、環境にやさしく、この粒状物は軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れるとともに、多孔質であるので表面積が大きく、光触媒をその内表面および外表面に固定して担持できるので、この光触媒の作用によってより効率よく各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解したり、吸着したり吸収して汚染防止・無害化・浄化できるという、顕著な効果を奏する。
【0017】
本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の光触媒担持粒状物において、前記多孔質廃棄物が石炭灰であることを特徴とするものであり、
処分に困っている多孔質廃棄物である石炭灰を有効に利用できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
【0018】
本発明の請求項4に記載の大気浄化および防草用包装体は、光触媒を内表面および/または外表面に固定して担持した粒状物を所定量内部に充填して開口部を閉じて保持した多孔性包装体の少なくとも底部全面に遮光性および透水性を有する防草シートを固定して配設したことを特徴とするものであり、
軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れる上、道路の中央分離帯、道路の路肩、法面の法肩や法尻、歩道の街路樹の根元周辺などの大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に例えば前記防草シートが前記土壌表面に接触するように固定して配設して使用することにより、環境汚染の原因となる有機物やNOxなどを含む周辺の大気はプラスチックネットなどの多孔性包装体の各孔を通って内部に入りこみ、各孔を通って内部に入る太陽光などの光の照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す粒状物に担持した光触媒の作用によって前記有機物などが分解されたり、前記粒状物に吸着されたり吸収されて浄化されるとともに、遮光性を有する防草シートの作用によって包装体を配設した箇所には植物が生えず防草もできるという、顕著な効果を奏する。
【0019】
また、有害物を含む雨が降って本発明の包装体内部に入ると前記有害物は前記粒状物に吸着されたり吸収され、水は透水性を有する防草シートを通って土壌に浸透するので、本発明の包装体内が水浸しになることを防止でき、そして太陽光などの照射により加温されれば前記粒状物に吸着されたり吸収された前記有害物は揮発し、太陽光などの照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す粒状物に担持した光触媒の作用によって分解されて浄化されるという、顕著な効果を奏する。
【0020】
本発明の請求項5は、請求項4記載の包装体において、前記多孔性包装体の表面に光触媒層が設けられていることを特徴とするものであり、
前記多孔性包装体の表面に付着した有機物や前記粒状物から揮発した前記有害物などを前記光触媒層の光触媒の作用によって分解したり、前記多孔性包装体周辺の大気の浄化も行うことができるという、さらなる顕著な効果を奏する。
【0021】
本発明の請求項6は、請求項4あるいは請求項5記載の包装体において、前記防草シートが99%以上の遮光率と、透水係数1×10-2cm/sec以上の透水性を有する防草シートであることを特徴とするものであり、
99%以上の遮光率を有する防草シートの作用によって包装体を配設した箇所の防草を確実に行えるとともに、雨などは、透水係数1×10-2cm/sec以上の透水性を有する防草シートを通って土壌に浸透するので本発明の包装体内が水浸しになることを確実に防止できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
【0022】
本発明の請求項7は、請求項4から請求項6のいずれかに記載の包装体において、前記粒状物が請求項1から請求項3のいずれかに記載の光触媒担持粒状物であることを特徴とするものであり、
有機性汚泥および多孔質廃棄物を有効に利用するため、環境にやさしく、この粒状物は軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れるとともに、多孔質であるので表面積が大きく、光触媒をその内表面および外表面に固定して担持できるので、この光触媒の作用によってより効率よく有機物などを分解したり、吸着したり吸収して浄化できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
また処分に困っている多孔質廃棄物である石炭灰を有効に利用できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
また、環境汚染のNOやNO2 などはアルカリ性を示す前記粒状物に吸着されたり吸収される。この吸着されたり吸収されたNOやNO2 などは太陽光などの光の照射により光触媒の作用によってHNO3 に酸化され、固定される。やがて雨が降るとHNO3 は洗い流され、硝酸イオンは土壌中で肥料となり、地球のサイクルシステムに組み込まれるという、顕著な効果を奏する。
【0023】
本発明の請求項8は、請求項4から請求項7のいずれかに記載の包装体において、大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に前記防草シートが前記土壌表面に接触するように固定して配設して使用することを特徴とするものであり、
道路の中央分離帯、道路の路肩、法面の法肩や法尻、歩道の街路樹の根元周辺などの大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に固定して配設して使用することにより、長期にわたり安定して大気浄化および防草を確実に行うことができるという、さらなる顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に本発明を図を用いて実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1(イ)は本発明の大気浄化および防草用包装体の断面の説明図であり、(ロ)は本発明の包装体の平面の説明図である。
図1において、1は本発明の包装体を示す。2は光触媒を内表面および/または外表面に固定して担持した粒状物、3はプラスチックネットなどから作られた袋状の多孔性包装体、4は多孔性包装体3の底部5に固定具6(ミシン糸)を用いてその周縁部をスポット的に固定して配設した遮光性および透水性を有する防草シートを示す。
そして、本発明の包装体1は端部に開口部7を有しており、粒状物2を所定量開口部7から包装体1の内部に充填した後、開口部7を閉じて粒状物2を内部に安定して、かつ外部に漏れないように、保持することができる。
【0025】
粒状物2としては、具体的には、例えば、次のようにして製造した光触媒担持粒状物の例を挙げることができる。
先ず石炭灰(フライアッシュ、平均粒径1〜200μm程度の粉状物)に全体の約10〜20質量%の高炉セメントおよび適量の水を添加し、混合し、養生して粉状の固化物を作り、この固化物を球状など適宜の形状に造粒して(平均粒径10〜20mm程度、比重約1.0〜1.2)、乾燥して造粒物を製造する。
本発明で用いる石炭灰(フライアッシュ)は、石炭を用いる火力発電所などで発生する主として微粉炭燃焼ボイラーの集塵器で補集されるフライアッシュであり、主成分はSiO2 とAl23 である。
本発明で用いる高炉セメントは、ポルトランドセメントクリンカーと高炉水砕スラグおよび少量のセッコウを混合し粉砕して製造したものである。
【0026】
粒状物2の他の例としては、例えば、次のようにして製造した光触媒担持粒状物の例を挙げることができる。
豚舎などで発生する有機性汚泥(固形分)100質量部に対して、前記石炭灰20〜100質量部、酸化ナトリウム9〜24質量%含有する水ガラス(固化剤)2〜20質量部を添加攪拌し、養生して固化させて粉状の含水固化物を作り、この含水固化物に含まれた揮発性有機物質を光触媒の作用により分解して除去した後(前記特許文献7参照)、前記のように約10〜20質量%の高炉セメントおよび適量の水を添加して混合して養生して粉状の固化物を作り、この固化物を球状など適宜の形状に造粒して(平均粒径10〜20mm程度、比重約1.0〜1.2)、乾燥して造粒物を製造する。
【0027】
このようにして製造した造粒物を、さらにプレス成型して乾燥して図2に示すような扁平な小判形状の造粒物にすることができる。
【0028】
このようにして作った造粒物の内表面および/または外表面に光触媒を付着させたのち高温で加熱して焼結する方法や高温に加熱した造粒物の内表面および/または外表面に有機チタネートなどを吹き付け熱分解させて光触媒とする方法などの公知の方法により所定量の光触媒を固定して担持させ方法により、本発明で用いる粒状物2や2Aを得ることができる。
【0029】
あるいは前記のようにして石炭灰に高炉セメントおよび水を添加して混合する際に、所定の量の有機チタネートなどを混合し、有機チタネートなどを熱分解させて光触媒とした後、造粒する方法、石炭灰に高炉セメントおよび水を添加して混合する際に、所定の量の光触媒粉を混合し、養生して粉状の固化物を作り、この固化物を造粒して、乾燥して造粒物を製造する方法、有機性汚泥(固形分)、石炭灰、水ガラス(固化剤)などから固化させて得られる粉状の含水固化物に高炉セメントおよび水を添加して混合する際に、所定の量の有機チタネートなどを混合し、有機チタネートなどを熱分解させて光触媒とした後、造粒する方法、前記含水固化物に高炉セメントおよび水を添加して混合する際に、所定の量の光触媒粉を混合し、養生して粉状の固化物を作り、この固化物を造粒して、乾燥して造粒物を製造する方法などにより、本発明で用いる粒状物2や2Aを得ることができる。
【0030】
図2に示した扁平な小判形状の粒状物2Aを前記のようにして包装体1の内部に所定量充填して使用すると、包装体1の内部で扁平な小判形状の粒状物2Aが互いに層状に重ね合って、例えばウッドチップのように作用するので、包装体1を土壌表面に前記のようにして安定的に固定して配設できる。このように固定して配設して使用することにより、土壌表面に接触して固定して土壌表面を被覆できるので防草効果が向上する。
【0031】
以上、光触媒担持粒状物である粒状物2として、本発明の包装体1の内部に充填して使用する場合の例を示したが、この場合は充填した粒状物2が包装体1の外部に流出したりこぼれないようにプラスチックネットなどから作られた袋状の多孔性包装体3の目より大きい平均粒径10〜20mm程度のもを使用して内部に保持することが好ましい。粒状物2の平均粒径などの特性は石炭灰、高炉セメント、有機性汚泥(固形分)などの成分や水などの配合割合、各成分の特性、製造条件などによって変化するので、使用目的に応じて制御して調製することが好ましい。
【0032】
例えば、本発明の光触媒担持粒状物を公園や学校などの砂場、運動場に所定量撒いたり混ぜて使用したり、あるいは砂の替わりに使用するような場合は、2mm篩パスの平均粒径を有する粒状物が好ましい。
【0033】
本発明の光触媒担持粒状物の光触媒の作用によって効率よく各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解して汚染防止・無害化・浄化できるので、抗菌砂として使用できる。
【0034】
顔料などを用いたり、有色物を混合したりなどして、本発明の光触媒担持粒状物の色を天然の砂と同じあるいは類似の色にすることができるが、赤や黄などの色にしたり、色々な色の混合物にしたりしてデザイン性を向上させることも可能である。
【0035】
また、有機性汚染物質で汚染された汚染土壌に本発明の光触媒担持粒状物を有効量混合したり表面に撒いたりすれば、光触媒の作用によってより効率よく各種の有機物、過剰の有機体窒素、有害微生物、NOxなどを容易に分解して、悪臭除去、汚染防止・無害化・浄化でき、抗菌土として使用できる。
【0036】
また、道路や広場などに本発明の光触媒担持粒状物を有効量表面に撒いたりすれば、光触媒の作用によってより効率よく各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解して汚染防止・無害化・浄化できる。
道路などの表面に撒いて使用する際、トラックなどの車のタイヤで踏まれても破壊しないような圧縮強度を有するように本発明の光触媒担持粒状物を調製することができる。
しかし、あまり硬すぎると走行する車のタイヤによりはじき飛ばされて危険なので、変形はするがはじき飛ばされないような硬度に本発明の光触媒担持粒状物を調製することが好ましい。
【0037】
硬度の調製、調整は、例えば、高炉セメントの配合量により可能であり、高炉セメントの配合量を多くすると硬くなり脆さがでるが、少なくすると硬さは和らぎ靱性がでる傾向がある。
【0038】
本発明で用いる光触媒は、光の照射によって、その触媒反応を促進させるものであり、その種類は限定されることはないが、例えば酸化チタン(TiO2 )、酸化鉄(Fe23 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化スズ(SnO2 )、酸化ビスマス(Bi23 )、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(Cu2 O)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化ケイ素(SiO2 )、硫化モリブデン(MoS2 )、リン化インジウム(InP)、リン化ガリウム(GaP)、インジウム鉛(InPb)などのn型及びP型半導体、あるいはさらに高活性にするため該半導体に白金(Pt)、ロジウム(Ru)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、スズ(Sn)、酸化ルテニウム(RuO2 )、酸化ニッケル(NiO)などの金属または金属酸化物を担持した半導体の固体光触媒及びルテニウムビピリジル錯体などのルテニウム(Ru)錯体、ポルフイリン類、クロロフイルなどの分子光触媒が挙げられる。本発明においては、これら光触媒のうち1種または2種以上を使用することができる。
これらの中でもアナターゼ型酸化チタンは好ましく使用できる。
上記光触媒の調製法としては、固体光触媒の場合、高温焼成、電解酸化、化学的蒸着法、真空蒸着法、塗布法、共沈法、金属ハロゲン化物などの蒸発酸化法などにより調製する例を挙げることができる。
【0039】
使用する光照射の光エネルギーは、前記のように光触媒を励起させて、有機物などを分解する能力を持たせるものであり、光触媒を励起させるのに対応した波長を有する光エネルギーであって、可視波長ないし紫外波長を有する光を照射するのが望ましい。具体的には、例えば太陽光の自然光源、あるいは水銀灯より発する光、ハロゲンランプなどのフィラメントランプより生ずる光、ショートアークキャノン光、半導体レーザー光線、紫外線ランプ、ブラックライト、蛍光燈、青色LEDなどの人工光源が挙げられる。これらは1つ以上組み合わせて使用してもよい。
【0040】
本発明で用いる多孔性包装体3としては、具体的には、例えば、プラスチック繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック、金属、天然繊維あるいはこれらの2つ以上の組み合わせから作られる、多孔性のネット、不織布、織布、編み物、あるいは太陽光などが各小孔を通って多孔性包装体3の内部に入るように多数の貫通する小孔を設けた多孔シートや多孔フィルムなどから作られた軽量で強度があり耐久性などに優れた袋、大袋、箱体、各種容器などの形態の多孔性包装体を挙げることができる。多孔性包装体3として、市販品から選択して用いることもできる。
【0041】
本発明で用いる多孔性包装体3の使用中に多孔性包装体3の表面に付着した有機物などを光触媒の作用によって分解したり、多孔性包装体3周辺の大気の浄化も行うために、多孔性包装体3の表面に光触媒層を設けることが好ましい。
【0042】
多孔性包装体3の基材が光触媒作用によって侵され易い有機物からなる場合には、基材/接着層/光触媒層の3層構造として前記接着層の隠蔽作用により基材が侵されるのを防止する方法や、あるいは光触媒粒子をシリカなどのセラミックスなどの光不活性物質からなる多孔物質で内包した光触媒微粉体を使用するか、あるいは光触媒粒子の表面上にアパタイトなどのセラミックスなどの光不活性物質を島状に担持した光触媒微粉体を使用して、そしてこの光触媒微粉体を光触媒作用によって侵され易い基材に固着して、前記光不活性物質の作用により基材が侵されるのを防止する方法など、公知の方法を用いて、多孔性包装体3の表面に光触媒層を設けることができる。
【0043】
本発明で用いる防草シート4として、99%以上の遮光率と透水係数1×10-2cm/sec以上を有する黒色あるいは緑色などのプラスチック製不織布あるいはプラスチック製織布で作られた厚さ約0.5〜1.0mmの防草シートは、遮光性と透水性に優れており、防草効果が高く、かつ多孔性包装体3中に入った雨水などを排出できる透水性に優れるので好ましく使用できる。防草シート4として、市販品から選択して用いることもできる。
【0044】
そして、図1(イ)、(ロ)に示すように多孔性包装体3の底部5の寸法(長辺L=約50〜60cm、短辺W=約30〜40cm)と同じかあるはやや大きい寸法の防草シート4を底部5に合わせてセットして、例えばその周縁部を固定具6(ミシン糸)でスポット的に固定して配設して多孔性包装体3と防草シート4を一体化する。
そして、本発明で用いる粒状物3を所定量多孔性包装体3の開口部7から内部に充填した後、開口部7を閉じて本発明の包装体1を作ることができる。
【0045】
粒状物3を所定量内部に充填した本発明の包装体1の例としては、具体的には例えば、多孔性包装体3としてポリエチレン製プラスチックネットを用いて作った袋[長辺L=約50〜60cm、短辺W=約30〜40cm、平均目開き約3〜5mm]を用い、防草シート4として前記防草シートを用いて底部5に合わせてセットして、その周縁部を固定具6(ミシン糸)でスポット的に固定して配設して一体化した後、前記造粒体2(平均粒径10〜20mm程度、比重約1.0〜1.2)2を多孔性包装体3の開口部7から内部に約20Kg充填して、開口部7を閉じて保持したものであり、図1(イ)、(ロ)に示すように長辺L=約50〜60cm、短辺W=約30〜40cm、高さH=約10〜15cmの包装体を挙げることができる。
この大きさの本発明の包装体1を防草シート4が土壌表面に接触するように互いに隣接させて並べて固定して配設して使用すると、5袋で約1m2 の土壌表面を覆うことができる。
【0046】
図3は、本発明の前述の包装体1(但し、多孔性包装体3の表面には光触媒層が設けてある)を防草シート4が大気浄化および防草が必要とされる法面8(角度θ:約1.5〜1.8°)の土壌9表面に接触するように互いに隣接させて並べて固定して配設した例を説明する説明図である。
この例では複数の釘などのストッパ10を用いてスポット的に固定して法面8に配設した例を示したが、平坦面や角度θが小さい場合などはストッパ10は使用しなくてもよい場合がある。
【0047】
このようにして、本発明の包装体1を互いに隣接させて並べて固定して法面8の全面に配設した結果、環境汚染の原因となる有機物やNOxやSO2 などを含む周辺の大気は多孔性包装体3の表面の光触媒層に接触するとともに、多孔性包装体3の各孔を通って内部に入りこみアルカリ性を示す前記粒状物に吸着されたり吸収される。そして、太陽光の照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す光触媒層の光触媒および粒状物2に担持した光触媒の作用によって有機物が分解されたり、NOxやSO2 は硝酸イオン(NO3-)や硫酸イオン(SO4-2 )に酸化されたり、粒状物2に吸着されたり吸収され、固定されて浄化されるとともに、遮光性を有する防草シート4の作用によって法面8には長期にわたり草が生えなかった。
固定された硝酸イオン(NO3-)や硫酸イオン(SO4-2 )は、やがて雨により洗い流されて透水性を有する防草シート4を通って本発明の包装体1外に排出され土壌中で肥料となり、地球のサイクルシステムに組み込まれるので、光触媒の機能が損なわれず長期にわたり使用できる。
【0048】
また、有害物を含む雨が降って本発明の包装体1の多孔性包装体3の表面の光触媒層に有害物が付着したり、包装体1の内部に入ると有害物は粒状物2に吸着されたり吸収され、一方、水は透水性を有する防草シート4を通って土壌9に浸透するので、本発明の包装体1内が水浸しになることを防止できる。そして、太陽光などの照射により加温されれば粒状物2に吸着されたり吸収された有害物は揮発し、太陽光の照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す粒状物2に担持した光触媒の作用によって分解され、多孔性包装体3の表面の光触媒層に付着した有害物は光励起された光触媒層の光触媒の作用によって分解されて、浄化される。
【0049】
比較のために、本発明の包装体1を用いず、前記法面8上に前記造粒体2のみを敷き詰めて、造粒体2の厚さ約10cmの層を形成して(本発明の包装体1の高さHとほぼ同じになるようにした)、防草効果をテストした。
テストの結果、前記造粒体2を敷き詰めた当初はある程度防草効果が見られたが、土壌9側から前記造粒体2の間隙を経て雑草が造粒体2の層の外部へ次第にでてきてしまい、防草効果が不十分であった。
【0050】
(第2の実施の形態)
図4(イ)は本発明の大気浄化および防草用包装体の他の例の断面の説明図であり、(ロ)はこの包装体の平面説明図であり、(ハ)はこの包装体を互いに隣接させて並べて配設した状態を説明する平面説明図である。
図4において、図1〜3の符号と同一符号の部分は、図1〜3で説明した同一符号の部分と同一機能をもつ部分である。
図4(イ)〜(ハ)において、1Aは本発明の包装体を示し、長辺L1=L+4A、短辺W1=W+4Aであり、前記本発明の包装体1の長辺Lおよび短辺Wよりいずれも重ね代4Aだけ長くなっている以外は本発明の包装体1と同様に構成されている。
【0051】
重ね代4Aは具体的には約10〜30cm程度である。この包装体1Aを互いに隣接させて並べて配設すると、図4(ハ)に示すように重ね代4Aの部分が重なり合って、相互に重なり合う部分4Bができる。相互に重なり合う部分4Bができると、隣接する包装体1Aの間に隙間がなくなり、隙間から雑草などが生えてでてくるのを防止できるので、防草効果が高まる。
【0052】
第2の実施の形態においては、1つの長辺と1つの短辺において重ね代4Aだけ長くした例を示したが、必要に応じて他の長辺および/または他の短辺においても重ね代4Aだけ長くすることができる。
【0053】
上記実施の形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【実施例】
【0054】
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
石炭灰(フライアッシュ、平均粒径1〜200μm)15kgに高炉セメント3kgおよび水4.5kgを添加し、混合し、混合したものをミキサーで回転させて造粒し、乾燥して造粒物(平均粒径7.5mm〜20mm)を得た。造粒したものを2週間程養生して、セメントの強度アップを図った。
このようにして作った造粒物を光触媒液にどぶずけして、その内表面および外表面に所定量の光触媒を付着させた後加熱して光触媒担持粒状物[商品名:アースエコボール、アース建設コンサルタント(株)製]を得た。
【0055】
調製した光触媒担持粒状物の窒素酸化物除去性能を、JIS R1701−1(ファインセラミックス−光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第1部:窒素酸化物の除去性能)に準拠した試験方法で評価した。
【0056】
(前処理)
試験体に付着した有機物、硝酸イオンを除去するため、紫外線照射・水洗・乾燥を行った。
【0057】
(窒素酸化物除去試験)
試験装置の概要:
NO標準ガス;NO2 級標準ガス(窒素希釈)
ゼロガス精製装置;RG−125(0〜10L/min)
標準ガス調製装置;AFC−125(1/400〜1/10000)
加湿冷却装置;CL−80R、DGC1150)
デジタルマスフローコントローラ(M−1701)(0〜5.0L/min)
光源;FL40SBLB
温度湿度モニター;(TR−72、TR−3110、TMS40D)
反応容器;アルマイト処理アルミニウム製
紫外線強度計(MS−210A)
NOX 計;NA623(0〜2ppm)
【0058】
試験体52gを入れた光照射容器内に1ppmのNOガス(湿度:50%RH、温度:25℃、流速:3リットル/分)を30分間通気した後、10w/m2の紫外線照射下で1ppmのNOガスを5時間通気し、NOX 吸着量(μmol)、NO除去量(μmol)、NO2 生成量(μmol)、NOX 脱着量(μmol)、NOX 除去量(μmol)、窒素酸化物溶出量(μmol)を求めた。ただしNOX 除去量は下式で求めた。
【0059】
NOX 除去量=(NOX 吸着量+NO除去量)−(NO2 生成量+NOX 脱着量)
【0060】
(試験結果)
NOX 吸着量(μmol)=0.03
NO除去量(μmol)=12.81
NO2 生成量(μmol)=2.53
NOX 脱着量(μmol)=0.05
NOX 除去量(μmol)=10.26
窒素酸化物溶出量(μmol)=29.36
【0061】
図5にNO濃度(ppm)、NO2 濃度(ppm)(縦軸)と時間(min)(横軸)との関係を示す。
図5中の斜線部分がNOX 除去量に対応する。
NOX 除去量として10.26(μmol)が得られたので、窒素酸化物除去性能に優れているといえる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の光触媒担持粒状物は、多孔質廃棄物を有効に利用するため、環境にやさしく、この粒状物は軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れるとともに、多孔質であるので表面積が大きく、光触媒をその内表面および外表面に固定して担持できるので、この光触媒の作用によってより効率よく各種の有機物、有害微生物、NOxなどを容易に分解したり、吸着したり吸収して悪臭除去、汚染防止・無害化・浄化でき、抗菌砂や抗菌土などとて使用できるという、顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
本発明の大気浄化および防草用包装体は、軽量で安価で取り扱い性、耐久性などに優れる上、道路の中央分離帯、道路の路肩、法面の法肩や法尻、歩道の街路樹の根元周辺などの大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に例えば前記防草シートが前記土壌表面に接触するように固定して配設して使用することにより、環境汚染の原因となる有機物やNOxなどを含む周辺の大気はプラスチックネットなどの多孔性包装体の各孔を通って内部に入りこみ、各孔を通って内部に入る太陽光などの光の照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す粒状物に担持した光触媒の作用によって前記有機物などが分解されたり、前記粒状物に吸着されたり吸収されて浄化されるとともに、遮光性を有する防草シートの作用によって包装体を配設した箇所には植物が生えず防草もできるという、顕著な効果を奏するとともに、
有害物を含む雨が降って本発明の包装体内部に入ると前記有害物は前記粒状物に吸着されたり吸収され、水は透水性を有する防草シートを通って土壌に浸透するので水浸しになることを防止でき、そして太陽光などの照射により加温されれば前記粒状物に吸着されたり吸収された前記有害物は揮発し、太陽光などの照射により光励起されて優れた光触媒活性を示す粒状物に担持した光触媒の作用によって分解されて浄化されるという、顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】(イ)は本発明の大気浄化および防草用包装体の断面の説明図であり、(ロ)は本発明の包装体の平面の説明図である。
【図2】本発明で用いることができる扁平な小判形状の造粒物の1例を模式的に説明する説明図である。
【図3】本発明の包装体を防草シートが法面の土壌表面に接触するように互いに隣接させて並べて固定して配設した例を説明する説明図である。
【図4】(イ)は本発明の大気浄化および防草用包装体の他の例の断面の説明図であり、(ロ)はこの包装体の平面説明図であり、(ハ)はこの包装体を互いに隣接させて並べて配設した状態を説明する平面説明図である。
【図5】NO濃度(ppm)、NO2 濃度(ppm)(縦軸)と時間(min)(横軸)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0064】
1、1A 本発明のの包装体
2 粒状物
2A 扁平な小判形状の粒状物
3 多孔性包装体
4 防草シート
4A 重ね代
4B 重なり合う部分
5 多孔性包装体の底部
6 固定具
7 開口部
8 法面
9 土壌
10 ストッパ
L、L1 長辺
W、W1 短辺
H 高さ
θ 法面の角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および高炉セメントを水と混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持したことを特徴とする光触媒担持粒状物。
【請求項2】
有機性汚泥に、SiO2 とAl23 を主成分とする多孔質廃棄物および酸化ナトリウムを主材とする固化剤を添加攪拌し、養生して固化させて作った含水固化物に含まれた揮発性有機物質および水分を除去して得られた固化物に高炉セメントと水を混合して固化させ造粒した粒状物の内表面および/または外表面に光触媒を固定して担持したことを特徴とする光触媒担持粒状物。
【請求項3】
前記多孔質廃棄物が石炭灰であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の光触媒担持粒状物。
【請求項4】
光触媒を内表面および/または外表面に固定して担持した粒状物を所定量内部に充填して開口部を閉じて保持した多孔性包装体の少なくとも底部全面に遮光性および透水性を有する防草シートを固定して配設したことを特徴とする大気浄化および防草用包装体。
【請求項5】
前記多孔性包装体の表面に光触媒層が設けられていることを特徴とする請求項4記載の包装体。
【請求項6】
前記防草シートが99%以上の遮光率と、透水係数1×10-2cm/sec以上の透水性を有する防草シートであることを特徴とする請求項4あるいは請求項5記載の包装体。
【請求項7】
前記粒状物が請求項1から請求項3のいずれかに記載の光触媒担持粒状物であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の包装体。
【請求項8】
大気浄化および防草が必要とされる箇所の土壌表面に前記防草シートが前記土壌表面に接触するように固定して配設して使用することを特徴とする請求項4から請求項7のいずれかに記載の包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−275767(P2007−275767A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105341(P2006−105341)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(599024274)アース建設コンサルタント株式会社 (7)
【出願人】(500263415)アースアイプラッツ株式会社 (6)
【Fターム(参考)】