光透過性の振動素子とそのモジュール
【課題】光透過性の振動素子とそのモジュールを提供する。
【解決手段】振動素子は順を追って、第1、第2基板11,12が畳設され、かつ第1、第2基板11,12は導電高分子部材13からなる。前記第1、第2基板11,12に光透過性と均一な抵抗を同時に有する。振動駆動素子2は第1、第2基板11,12にそれぞれ電気接続した後、電場の働きを受けると、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。振動素子をタッチ式表示装置に結合することによって、タッチ式表示装置の映像は振動素子を透過し、振動素子によって発生された振動はタッチ物体に伝わることができる。
【解決手段】振動素子は順を追って、第1、第2基板11,12が畳設され、かつ第1、第2基板11,12は導電高分子部材13からなる。前記第1、第2基板11,12に光透過性と均一な抵抗を同時に有する。振動駆動素子2は第1、第2基板11,12にそれぞれ電気接続した後、電場の働きを受けると、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。振動素子をタッチ式表示装置に結合することによって、タッチ式表示装置の映像は振動素子を透過し、振動素子によって発生された振動はタッチ物体に伝わることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の振動素子に係わり、特に一種の光透過性の可とう性の振動素子に係わる。
【背景技術】
【0002】
圧電部材の進歩に伴い、圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)またはこれらの関連の薄型化されたアクチュエータなど、圧電部材からなるアクチュエータは、体積または厚みは、すでに相当に小型化されている。その原理は圧電効果(圧電効果は公開されてから長年にわたる公知技術であり、本発明の主な目的でないため、ここでの説明を省略する)であり、圧電効果は主に圧電正効果(direct piezoelectric effect)と圧電逆効果(converse piezoelectric effect)の2種類がある。圧電体に圧力を加わると、物体内部の電極子モーメント(electric dipole moment)は部材の圧縮によって短くなる。このとき、圧電体内部はこのモーメントを抵抗するため、電圧を発生し現状を維持する。これを圧電正効果という。これに対して、圧電体は電界効果を受けたとき、電極子モーメント(electric dipole moment)は長く引っ張られて、圧電体は電界方向に伸長され、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えられる。これを圧電逆効果という。前記の圧電アクチュエータ、圧電モータ等は、圧電逆効果によって、振動などの機械エネルギーが形成される。
【0003】
圧電アクチュエータの応用について、通常は2つのタイプに分けることができる。
【0004】
タイプ1は圧電素子の縦効果(longitudinal effect)と横方向効果(lateral effect)によって発生される単純な直線変位型であり、その作動はマイクロ/ナノクラス微動能力のリニアモーターを見なし、その構造は単層素子、積層素子と管状素子等を含む。
【0005】
タイプ2はより大きい変位を発生できる複合湾曲変位であり、一般は圧電素子とその他の弾性部材より組み合わせる。その種類はユニモルフ(unimorph)、バイモルフ(bimorph)等がある。
【0006】
単層型圧電素子の構造は簡単だが、変位量が非常に小さい。一般の単層型圧電素子の厚みは約0.1〜1mmの間であり、発生される変位量は約100nmである。近年は、微小電子機械システムの微細加工技術の進展により、圧電部材の薄膜化を実現し、応答周波数も100mHzから数gHzまでがある。単層型圧電素子の駆動方式は、圧電素子の厚み方向に電圧を加えることによって、部材内部に分極電荷(polarization)または分極によって、伸縮変形を引き起こす。分極の過程は、電荷がキャパシタ(capacitor)上に堆積することと同じのため、圧電素子もキャパシタの性質を持つことである。
【0007】
これに対して、積層型圧電素子は単層型圧電素子を重ね合わせてなるもので、層間はフィルムによって絶縁されている。一般は数十から数百層となる。このため、単層型圧電素子より大きい変位量を得ることができる。その変位量が数ミクロンから数十ミクロン、固有周波数は約数kHzから数10kHzである。さらに、エネルギー変換効率面においても、積層型圧電素子は単層型圧電素子より高いである。単層型圧電素子の間は、電極によって仕切られ、並びに各単層型圧電素子の分極方向は隣り合う単層型圧電素子の分極方向と反対方向を形成しているため、機械構造上は直列接続形式に属するが、電気特性は並列接続形式に属する。。駆動方式は各単層型圧電素子に対して同時に電圧を加えることによって、分極方向に変移変化を形成する。
【0008】
公知技術において、圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化されたアクチュエータ等の応用範囲はきわめて広い。たとえば、中華民国特許公報575024号(特許文献1)可とう性基板の超音波変換器によれば、主に基板は可とう性部材からなる。その上部、下部に第1表面と第2表面とを設け、前記第1表面の両側にホルダーを設けて、可とう性の支え構造を形成し、振動膜は第1表面と第2表面が設けられている。そのうち、第2表面はホルダーに取り付け、複数の第1電極と第2電極を有し、第1電極は基板上に設け、第2電極は振動膜に設ける。前記の組み合わせにより、コストを増やさない前提で、生産プロセスのステップを低減し、振動膜の変形量の引き上げと、駆動/検出電極間の有効検出領域等の多重目標を増やし、抵抗とマッチング層の影響を軽減し、検出感度と効率の向上に有利する。公報に開示された超音波変換器に可とう性はあるものの、光透過性を持たない。さらに、前記特許はスピーカに適用するもので、発生される振動量は限られているため、主な振動の発生装置に使用することができない。
【0009】
さらに、中華民国特許公報I249708号(特許文献2)のバイアス電圧を持たないアナログ抵抗式タッチパネルによれば、圧電効果のエレクトレット部材からなり、コア層の上下表面に透明層と、導電フィルム層とをそれぞれ設け、コア層の一表面の導電フィルム層すべての端部は、高導電性金属電極と、この電極と電気導通の伝送線をそれぞれ形成し、前記伝送線はコントローラーに電気接続する。前記バイアス電圧を持たないアナログ抵抗式タッチパネルにタッチしたとき、エレクトレットの圧電効果によって、コア層上下表面の導通フィルム層間に電位差を発生し、タッチ点から各導電フィルム層までの導電金属電極までの距離により、様々な抵抗が発生されるため、各電極はこの電位差と抵抗に基づいて、対応の電流信号を発生し、電極によって電気接続された伝送線を介して、電流信号をコントローラーに出力および校正した上、タッチ点の位置座標を検出する。前記特許によれば、明らかに前記の圧電逆効果を利用し、透明のエレクトレットと電位検出との組み合わせをタッチパネルとする。この特許の応用分野はタッチパネルであるため、可とう性にした場合は、巻くときの変形量の違いにより、大量の電位が発生するため、主要な振動の発生装置に使用することはできない。
【0010】
一方、タッチ制御技術の発展に従い、単純なタッチ制御はもはや使用者のニーズに満足できない。加えて、使用者はタッチパネルを操作するときに、タッチパネルの検出感度、作業システムの反応速度と個人のタッチ感覚の違いなどの要素制限を受けるため、タッチ操作のとき、往々にして第一時間にタッチ操作の完了を判断することができない。よって、使用者にタッチ操作を感覚させるために、一部の業者は前記のアクチュエータを一般のタッチパネルの底部に設ける。
【0011】
使用者が手またはスタイラス等のタッチ体によって、タッチパネルに接触すると、アクチュエータに振動を発生し、使用者は振動によるフィードバックから操作完了を体感する。これらの公知技術はタッチフィードバック(touch feedback)または触覚フィードバック(tactile feedback)を通称する。
【0012】
しかしながら、アクチュエータは部材の特性から、光透過性を有しない。そこで、タッチパネルと結合するときは、タッチパネルの表示画面に覆い隠すこと避けるため、タッチパネルの底部しか取り付けることができない。このため、アクチュエータより発生する振動効果が使用者の手またはスタイラス等のタッチ体に伝わるまでに、タッチパネルと表示パネルを通さなければならない(一般として、タッチ式表示パネルは、タッチパネルの層と、タッチパネルの底面に設ける表示パネルを有する)。振動波は特性の異なる2層のパネルを通過した後、振動の力量は大幅に吸収されて、使用者はタッチフィードバックを確実に感触することができない。
【0013】
そのほか、タッチ式表示パネルとタッチフィードバックとの組み合わせ設計は、使用者にタッチ操作の完了を感触することができるが、この種の使用者は健全な目に限られ、失明者、白内障などの視覚障害者は、タッチ式表示パネルを使用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】中華民国特許公報575024号
【特許文献2】中華民国特許公報I249708号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前記のニーズについて、本発明人は鋭意に研究し、考案人は当分野においての長年の経験に基づいて、斬新な光透過性の振動素子とそのモジュールを考案した。
【0016】
一種の光透過性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0017】
一種の可とう性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0018】
一種のタッチパネルのタッチ表面に直接結合できる光透過性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0019】
一種の光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0020】
一種の可とう性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0021】
一種のタッチパネルのタッチ表面に直接結合できる光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0022】
一種の局所振動を発生する光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0023】
一種の触覚検出を発生する光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0024】
一種の視覚障害者の操作に提供できる光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記目的を達成するため、本発明に係る透過性の振動素子は、振動素子を有し、第1基板と第1基板下方に重ね設けられた第2基板がある。そのうち、第1、第2基板を製造するときに、部材はフッ素重合体(fluorine polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(flourine ethylene propylene, FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polytetrafluoroethylene, PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride, PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(登録商標)(telflon)、シクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer, COC)等導電性の高分子部材から選び、部材自体は導電特性のほか、透光性を有する。よって、第1基板、第2基板を互いに重ね合わせた後、電場の働きを受けると、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。
【0026】
このほか、導電高分子部材はプラスチック部材に導電部材を添加して仕上げることもできる。シリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene, PE)、ポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはこれらとの混合物のプラスチック重合体等のプラスチック部材に導電特性を有するものに、導電部材の酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材あるいは一次と三価の金属イオンより合成された格子構造の酸化物(AMO2)から組み合わせたP型透明導電部材等、ドーピングまたは皮膜めっき技術(蒸着、スパッタリング、電気めっき等)によって、プラスチック部材全体もしくはすべての表面に均一な抵抗と導電特性を持たせる。これにより、第1、第2基板はプラスチック部材のプラスチック特性によって、光透過性と可とう性を有し、導電部材の電気特性によって、第1、第2基板の表面または内部とも均一な抵抗を有するため、導電性のプラスチック部材となる。
【0027】
振動駆動素子を第1、第2基板にそれぞれ接続した後、振動駆動素子より弦波信号または高低振動を具えた電気信号を発生し、第1、第2基板が電場の働きを受けると、第1、第2基板の電気双極子モーメントは長く引っ張られて、第1、第2基板は電場の方向に延ばされる。このことは電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。
【発明の効果】
【0028】
さらに、振動素子は予めに設けられたタッチ式表示装置に接続しておき、タッチ式表示装置はタッチ操作をするときに、振動素子によって直ちに振動を引き起し、いわゆるタッチフィードバック(触覚フィードバックともいう)を形成する。タッチフィードバックの効果をより顕著させるため、振動素子はタッチ式表示装置のタッチパネル直接に取り付けても良い。すなわち、指、スタイラスなどのタッチ制御物体によるタッチ操作は、振動素子上に操作することによって、タッチフィードバックのより明確な振動を実現する。振動素子は光透過性のプラスチック部材からなるため、タッチ式表示装置より形成する画像は振動素子を透過できる。
【0029】
前記振動素子はさらにモジュール化の形で結合し、マトリクス方式またはアレイ方式に配列して、複数の振動素子を一つの振動モジュールに組み合わせる。組み合わせる過程において、複数の振動素子間の大きさは同じまたは異なり、外観形状は矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせた幾何形状のいずれとする。
【0030】
振動モジュールとタッチ式表示パネルと結合した後、複数または単一位置の振動素子より振動を発生させ、局部区域の振動機能を実現する。振動モジュールは複数の振動素子より構成されているため、単位面積の設置密度が高く、数量が多い振動駆動素子を設置すれば、単位面積の振動素子より局部振動を発生させ、文字または図案に配列することができる。
【0031】
さらに、視覚障害者の操作に便利を提供するには、振動素子を通過する電気信号をちょっと引き上げ、すなわち、振動素子により高い電圧を発生させる。たとえば、漢方医療の物理治療で使用されている電圧強度において、電気信号が人体を通過しても、真皮または皮下組織にかすかな筋肉振動を引き起こすが、けがすることはない。
【0032】
ここで特に説明することは、振動素子同士の接続方式に拘らず、それぞれの振動素子は一つの抵抗を見なし、電気信号が振動素子を通過した後に、振動素子上に電位差が形成される。人間の皮膚にかすかな抵抗が存在しているため、視覚障害者が指または手首部によって、一つまたは複数の振動素子にタッチした後、指または手首部の表層の肌にかすかな振動あるいはしびれ感覚を感じる。この種の電気刺激によるしびれ感覚に、マトリクス方式またはアレイ方式の振動素子と組み合わせすれば、視覚障害者の文字触覚効果が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の好ましい実施例の立体断面視図である。
【図2】本発明の好ましい実施例の動作を示す図その一である。
【図3】本発明の好ましい実施例の動作を示す図その二である。
【図4】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その一である。
【図5】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その二である。
【図6】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その三である。
【図7】本発明もう一つの好ましい実施例の立体図である。
【図8】本発明もう一つの好ましい実施例の局所概略図である。
【図9】本発明さらに一つの好ましい実施例の立体図である。
【図10】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その一である。
【図11】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その二である。
【図12】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その三である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下にて図面と合わせて説明する。
【実施例1】
【0035】
図1、2、3に、本発明の好ましい実施例の立体断面図圖であり、動作概略図は図1と図2に示す通り、本発明に係る光透過性振動素子は、主に振動素子1を有し、第1基板11、第2基板12と、予めに設けられた振動駆動素子2からなる。そのうち、
【0036】
第1基板11は光透過性のプラスチック部材からなり、前記第1基板11の内部に導電高分子部材13をドーピングすることによって、第1基板11に可とう性、光透過性と、内部の均一な抵抗をもたせる。
【0037】
第2基板12は第1基板11の底部に重ね合わせ設け、第1基板11に同じく可とう性、光透過性と、内部に均一な抵抗を有するため、第2基板12も光透過性のプラスチック部材からなり、内部に導電高分子部材13がドーピングされている。
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene, PE)、ポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはこれらとの混合物のプラスチック重合体のいずれをプラスチック部材によって、フィルム材またはシート部材に仕上げるため、良い可とう性と光透過性とを有する。
【0038】
さらに、前記導電高分子部材13は主にP型導電部材とN型導電部材の2種類に分けられ、N型導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせるグループから選択できる。そのうち、
【0039】
酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)はインジウム錫酸化物(indium tin oxide, ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide, IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO, AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide, ATO)より組み合わせたグループのいずれである。
【0040】
二元化合物(binary compounds)は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0041】
三元化合物(ternary compounds)はスズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0042】
このほか、P型導電部材は、一次と三価の金属イオンより合成された結晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたグループのいずれから選択し、一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択し、三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
前記P型またはN型導電部材のほか、導電部材はカーボンナノチューブ(carbon nanotube)であっても良い。カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)と多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)に分けられる。そのうち、単層カーボンナノチューブはその構造により、椅子型ナノチューブ(armchair nanotube)、ジグザグナノチューブ(zigzag nanotube)、カイラルナノチューブ(chiral nanotube)の三種類に分けられる。本発明に係るカーボンナノチューブの透明導電フィルムの実施方式は、カーボンナノチューブの分散液体をプラスチック基材の表面へ均一に塗布した上、充填方式によって、カーボンナノチューブの分散ネットワークの隙間に充填するか、または接着層(adhesion layer)を設けて、カーボンナノチューブを基材の表面に塗布(spray / dipping)する。
【0043】
以上は導電部材の一般的な種類を取り上げたが、前記の種類に限らず、プラスチックフィルムに導電特性を持たせる部材は、すべてこの範疇に含まれる。
【0044】
よって、第1基板11、第2基板12は光透過性のプラスチック部材に、導電高分子部材13をドーピングすることによって、第1基板11、第2基板12はプラスチック部材のプラスチック特性から、光透過性と可とう性を有すると共に、導電高分子部材の電気特性によって、第1基板11、第2基板12とも均一の抵抗分布により、導電性のプラスチック板材に仕上げることができる。
【0045】
さらに、特に注意すべきことは、前記光透過性のプラスチック部材に導電高分子部材13をドーピングするほか、第1基板11、第2基板12はフッ素ポリマー(Flourine Polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(Flourine Ethylene Propylene, FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polytetrafluoroethylene, PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride, PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(telflon)、シクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer, COC)または共役導電プラスチック(Conjugated Conductive Plastics)からなり、共役導電プラスチック(Conjugated Conductive Plastics)で良く見かける種類はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(3,4−ethylenedioxythiophene, PEDOT)、ポリアニリン(Polyaniline)またはポリピロール(Polypyrrole)より組み合わせた共役導電重合体グループのいずれである。また、前記ポリアセチレン(polyacetylene)は脂肪族線型共役導電重合体より組み合わせるグループのいずれであり、前記ポリアニリン(Polyaniline)は芳香族線型共役導電重合体より組み合わせるグループを含み、前記ポリピロール(polypyrrole)は複素環式芳香族化合物より組み合わせるグループを含む。
【0046】
共役導電重合体(Conjugated Conductive Plastics)は電子導電重合体であり、その特徴として、重合体分子構造の内部に大きなπ電気共役系を存在し、π価電子に大きな離域性質を有し、体系内部に相対変移できる。よって、外部電場が存在しているときに、部材内部のπ価電子は定方向に流動する電流を発生し、電子導電現象を表す。その導電率の大きさと共役系の大きさ、ドーピング状態、ドープ剤の種類とドーピングの程度に密接な関係を有する。金属導体とは逆に、共役系導電プラスチックの温度係数は正値であり、温度が高いほど、導電性が強い。
【0047】
その両端部に定電圧を加えて、部材に定電流を流すと、金属導体に類似する導電性質が現れる。その構造特徴と導電機制から、複合型と構造型とを分けられる。前者は、プラスチック部材またはゴム部材にカーボンブラックあるいは金属粉末等の導電性充填材を加えて作る。良く見かける製品は導電ゴム、導電塗料、有機電熱素子、抵抗、電磁遮蔽部材と導電接着剤等がある。後者は主に、化学合成、光化学合成または電気化学合成方法によって作り出される。その導電性能と化学構造は、ドーピング状態と直接に関係する。さらに、電子導電重合体、イオン導電重合体と酸化還元型導電重合体に分けることができる。電子導電重合体は主に、電極と表示部材に使われている。一部この種の導電部材の導電率は金属銅の導電値に近づけている。イオン導電重合体は、高分子電解質ともいい、主に固体電解質として使用される。酸化還元型導電重合体は、電極の表面修飾および分子電子素子の製造研究として使用される。導電高分子部材は導電性を有するほか、重合体が持つ固有の可とう性、膜形成性、透明性、粘着性などの特徴を有する。成形加工が便利のため、必要に応じてさまざまな形状に加工できる。導電高分子部材は、導電塗料、導電ゴム、導電フィルム、導電プラスチック、導電電気構成品などに幅広く応用されている。
【0048】
振動駆動素子2は第1基板11、第2基板12とそれぞれ電気接続し、この振動駆動素子2は弦波信号または高低振動を具えた電気信号を形成することによって、第1基板11、第2基板12が電場の働きを受けると、第1基板11、第2基板12の電気双極子モーメントが長く引っ張られて、第1基板11、第2基板12が電場方向に沿って伸長され、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えられる。本実施例において、振動方向は垂直振動であり、すなわち、上下振動で表している。
前記振動駆動素子2は実際の使用状態によって、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路のタイプであっても良い。
【0049】
前記説明より、振動素子1は2つの重ね合わせて設けられた第1基板11、第2基板12によって組み合わせた後に、振動駆動素子2の駆動によって、振動を発生する。よって、振動素子1は類似構造または類似機能の薄型化された振動子であっても良い。圧電アクチュエータ(Piezoelectric Actuator)、圧電モータ(Piezoelectric Motor)、超音波モータ(Ultrasonic Motor)、エレクトレット(Electret)または関連の薄型化された振動子のいずれから選ぶことができる。
【0050】
図4に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その一を参照し、図示の通り、本発明に係る光透過性振動素子をタッチ式表示装置3に組み込み、タッチ式表示装置3はタッチパネル31と表示装置32からなり、タッチパネル31は表示装置32の上に畳設され、振動素子1はタッチパネル31の天面に結合する。これにより、振動素子1が発生する振動効果は、直接に指、スタイラスなどのタッチ物体に伝達される。指、スタイラスなどのタッチ物体によるタッチ操作は、直接に振動素子1上に操作することによって、より直接的、より明確なタッチフィードバックが得られる。振動素子1は光透過性のプラスチック部材であるため、タッチ式表示装置3から形成する映像は振動素子1をそのまま透過できる。
【0051】
図5に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その二を参照し、図示の通り、本実施例と前記図4との違いは、振動素子1はタッチパネル31と表示装置32との間に結合されている。前記図4、5の実施例において、表示装置32は陰極線管(Cathode Ray Tube, CRT)表示装置、液晶表示装置(Liquid Crystal Display, LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(Vacuum Fluorescent Display, VFD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)などとも表示装置32で定められた範疇に含み、表示装置32の形態に限られない。表示装置32が液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)のときは、TN型(Twisted Nematic, TN)、垂直整列型(Vertical Alignment, VA)、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせるグループのいずれである。表示装置32が有機発光ダイオード表示装置(organic light−emitting diode, OLED)のときは、能動マトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれを含む。
【0052】
タッチパネル31は抵抗式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのうちより選択する。
【0053】
図6に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その三を参照し、図示の通り、本実施例は第1基板11、第2基板12の可とう性を補助するものであり、第1基板11、第2基板12はプラスチック部材からなる。プラスチック部材は可とう性を有するため、第1基板11、第2基板12が可とう性を有する。よって、振動素子1は電子ペーパーなどのフレキシブルディスプレイに結合することができる。
【実施例2】
【0054】
図7、8に、本発明もう一つの実施例の立体図と局所概略図を参照し、図示の通り、本発明に係る光透過性振動モジュールは、振動モジュール4を有し、この振動モジュール4は複数の振動素子1からなる。そのうち、振動素子1の説明は前記図1、2、3の説明を参照する。
【0055】
ここにて、本実施例のタッチフィードバックのプロセスを概略的に説明する。
【0056】
タッチ物体がタッチパネル31上にタッチ操作するときに、タッチパネル31によってタッチ物体の動作軌跡を計算および記録される。タッチ物体が単一(多点)タッチ操作のとき、タッチパネル31にて単一(多点)タッチ操作の軌跡を形成し、タッチ物体が単一(多点)タッチ操作で、かつ継続的に移動するとき、タッチパネル31にて単一(多点)タッチ操作の連続移動の操作軌跡を形成する。
【0057】
引き続き、振動駆動素子2によって動作軌跡を受信し、動作軌跡に基づいて、対応の振動素子1を見つけ出して、当該振動素子1の振動発生を待つ。
【0058】
前記プロセスから明かのように、振動素子1はアレイ方式またはマトリクス方式によって、タッチ式表示装置3に配列することによって、タッチ物体が接触するときに、タッチ点の位置(またはタッチ物体がタッチパネル3にタッチする位置)のみ振動が発生される。他の位置の振動素子1は動作しない。
【0059】
さらに、以上に本発明に係る振動素子1とタッチ物体との接触および振動発生のプロセスを説明しているが、タッチ操作による振動の変化性を増やすため、本発明は使用のときに、さらに以下の振動効果を含むことができる。
【0060】
軌跡振動、タッチ物体がタッチパネル3にタッチしたときに、最初に接触された位置の振動素子1が振動発生すると同時に、タッチ物体がタッチパネル3上に移動開始することは、すなわち、タッチ物体が引き続きタッチパネル3に接触され、かつタッチパネル3の表面にて連続移動されている。このとき、タッチ物体の移動ルートに対応する振動素子1が振動を発生する。たとえば、タッチ物体の移動ルートが英文字のL字型のとき、L型ルート下部の対応の振動素子1が振動を発生する。
【0061】
変化的振動、タッチ物体がタッチパネル3に接触したとき、振動素子1は振動開始するほか、タッチパネル3によって、タッチ操作の接触時間と圧力を検出し、対応の振動変化を形成する。たとえば、接触後の圧力が大きいほど、振動の回数または力量を次第に増大し、使用者に接触力量の超過を知らせることによって、過大な圧力による破損を防止する。さらに、接触時間が長いほど、振動の回数または力量を次第に増大、減少させることによって、さまざまな応用プログラムまたはタッチ制御プログラムに対応し、多様化なタッチ制御フィードバックの効果を形成する。
【0062】
このほか、注意すべきことは、振動モジュール4は複数の振動素子1からなるため、単位面積の設置密度が高く、数量が多い振動素子1は単位面積の振動素子1によって局所振動を発生し、使用者の指が接触すると、簡単な文字または図案を感覚できる。
本実施例の特徴は、振動素子1はマトリクス方式またはアレイ方式によって、複数の振動素子を一つの振動モジュールに組み合わせる。組み合わせの過程で、複数の振動素子間の大きさは同じにするか、または異なることもできる。外観形状は矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせた幾何形状のいずれである。
【0063】
さらに、振動素子1はそれぞれ振動駆動素子2と電気接続されているため、振動駆動素子2より弦波信号または高低振動を具えた電気信号を発生したとき、いずれの振動素子1を駆動し単独に振動させるか、または同時に複数の振動素子1を駆動して振動させて、局所区域の振動機能を実現する。
【0064】
異なる形状の振動素子1を設けることによって、異なる振動区域を形成することができる。たとえば、前記タッチパネル31で表示されるタッチ区域が多辺形のとき、多辺形の振動素子1によって、タッチ区域は振動素子1に完全に覆われて、タッチ操作によって発生する振動は、タッチ操作区域を逸脱されない。使用者に誤操作または誤認などの状況を防止すると共に、全体のタッチ制御フィードバックの精度が向上される。
【0065】
他形状の振動素子1の設置によって、本発明をさまざまな形状の電子製品に結合することができる。たとえば、円形表示装置、多角形表示装置など。実際例として、振動面積をタッチパネルの隅々に延ばすことで、振動区域を確実に増やせることができる。
【実施例3】
【0066】
図9に、本発明もう一つの実施例の立体図と局所概略図を参照し、図示の通り、本実施例は前記図1と比べて、以下の異なる点がある。
【0067】
振動素子1の第1基板11と第2基板12の表面に導電部材14が設けられている。蒸着、スパッタリングまたは電気めっきより組み合わせた皮膜めっき技術のいずれから選択できる。よって、前記図8、9の実施例は、皮膜めっき技術によって、導電部材14を振動素子1の第1基板11と第2基板12の表面に設けることができる。
【0068】
本実施例において、第1基板11と第2基板12は前記図1、2、3に示す導電高分子部材13を導電部材14にすることができるほか(導電高分子部材13は以前に説明されているため、ここでの説明を省略する)、導電性皮膜(Conductive Film)によって実施することができる。この導電性皮膜で使用される導電部材14は主に、P型導電部材と、N型導電部材の2種類に分類し、N型導電部材はさらに、酸化物ドーピング(Impurity−Doped Oxides)、二元化合物(Binary Compounds)または三元化合物(Ternary Compounds)より組み合わせたグループから選ぶことができる。そのうち、
【0069】
酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)はインジウム錫酸化物(indium tin oxide, ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide, IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO, AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide, ATO)より組み合わせたグループのいずれから選択できる。
【0070】
二元化合物(binary compounds)は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0071】
三元化合物(ternary compounds)はスズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0072】
このほか、P型導電部材は、一次と三価の金属イオンより合成された結晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたグループのいずれから選択し、一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択し、三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0073】
前記P型またはN型導電部材のほか、導電部材はカーボンナノチューブ(carbon nanotube)であっても良い。カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)と多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)に分けられる。そのうち、単層カーボンナノチューブはその構造により、椅子型ナノチューブ(armchair nanotube)、ジグザグナノチューブ(zigzag nanotube)、カイラルナノチューブ(chiral nanotube)の三種類に分けられる。本発明に係るカーボンナノチューブの透明導電フィルムの実施方式は、カーボンナノチューブの分散液体をプラスチック基材の表面へ均一に塗布した上、充填方式によって、カーボンナノチューブの分散ネットワークの隙間に充填するか、または接着層(adhesion layer)を設けて、カーボンナノチューブを基材の表面に塗布(spray / dipping)する。
【0074】
以上は導電部材の一般的な種類を取り上げたが、前記の種類に限らず、プラスチックフィルムに導電特性を持たせる部材は、すべてこの範疇に含まれる。
【実施例4】
【0075】
図10、11、12に、本発明もう一つの実施例を示す図1から3を参照し、図示の通り、本発明は白内障、緑内障または失明の視覚障害者の操作に便利を提供するため、振動素子1を通過する電気信号を若干引き上げることができる。すなわち、振動駆動素子2にやや高い電圧を発生させる。人体に耐えられる医療クラスとして、振動駆動素子2の発生する直流電流を65mA以下、交流電流は60Hzにおいて10mA以下、または10000Hzのときに、55mA以下にすることで、人体の安全使用制限に合致する。
【0076】
電気と人体との安全関係を説明する。そもそも、人間の肌は導電の抵抗体であり、抵抗値はおよそ500〜1500オームである。かつ、体の乾湿の程度、汗またはムードの変化によって、異なる数値が現れる。電流が人体を通過するときに、人間はちょっぴりのしびれ感のほか、細胞に影響を与え、神経系統に刺激して、筋肉が一時的に自律性を失われる。しかしながら、人間に対するもっとも危険な状況は電流が心臓を通過し、心臓の筋肉にある運動神経が攪乱され、正常な脈動ができなくなり、ポンピング(Pumping)働きを失い、危険状態が起きる。この現象を心室細動という。
【0077】
通常、細胞内部の電位は細胞外部の電位より低い。つまり、細胞内部は負電位であり、細胞外部は正電位である。この負電位は静止膜電位(resting membrane potential)という。神経または筋肉が電気刺激により、興奮組織(excitable tissue)が電気刺激を受けると、電極に流れる電流は、電極の正極に高分極(hyperpolarization)の電位を引き起し、電極の負端に脱分極(depolarization)現象を引き起こす。つまり、電極の負端の付近部にある細胞膜内部の負電位は小さくなるか、ないし正電位に変わる現象を引き起こす。そこで、刺激電圧または電流が大きくなり、電極の負端の付近部の細胞膜の電位がある臨界値あるいは閾値(threshold)を超えると、細胞膜上のイオンチャンネルが開けられ、活動電位(action potential)を発生し、これら一連の活動は、電気によって神経または肌に刺激する基本原理である。
【0078】
その故に、本実施例において、前記電気刺激の方式による触覚検出が利用されている。視覚障害者の指または手首部が一つ又は複数の振動素子に接触した後、一つずつの振動素子1は抵抗を見なし、電気信号は振動素子1を通過した後は、振動素子1にて電位差が形成される。一方、人間の肌に若干の抵抗を有するため、このときにパルス15を形成し、表層の肌に若干の筋肉振動を引き起こすか、微かなしびれ感があり、この種の電気刺激によって形成するしびれ感に、マトリクス方式またはアレイ方式に配列された振動元件1は、失明者文字の触覚効果を形成し、これは前記説明の触覚検出である。
【0079】
図11において、振動モジュール4は振動素子1がそれぞれ振動した後に、盲人用の文字形式を配列し、左上はW、右上はX、左下はY、右下はZである。そして、組み合わせた盲人用文字それぞれの単一の点は、一つの振動素子1である。
【0080】
盲人用文字の各単位点の触覚効果をより明らかにするため、複数の面積の小さい振動素子1を使用することができる。本実施例において、6 x 6すなわち、36の振動素子1を一つの単位点を表す。よって、視覚障害者が振動モジュール4で表示された盲人用文字を接触したときに、表示文字をより明確に感知できるのである。
【0081】
盲人用文字に応用するほか、ここにて、本発明をゲーム関係に応用されたときの特色を説明したい。たとえば、電子麻雀機にタッチパネルを備えた大型ゲーム機、パソコンまたはテーブル型コンピュータ(マイクロソフト社のSurface Computer)など、使用者が手によって画面で表示された麻雀にタッチしたとき、振動モジュール4と表示された麻雀の図案と文字とを合わせて表示すれば、使用者に実体文字の効果を感覚できる。言い換えれば、画面で表示された麻雀の図案が一筒のとき、振動モジュール4は一筒の形状に合わせて、前記盲人用文字の知覚の感知方式によって、使用者に平面の画面にバイをつかませる触感覚が得られる。電子麻雀のほか、電子ポーカーゲームも本発明に係る技術を応用すれば、使用者に平面表示のポーカーカードにタッチしたときに、ポーかカード上の柄または数字を感覚させ、従来式のポーかカードで実現不可能な立体タッチ感覚を実感できる。
【0082】
さらに、本発明を各種ゲームまたは知育ゲーム遊びの多様化におうようできる。そのとき、振動駆動素子2は使用の必要に応じて、駆動振動素子1によって、さまざまな状況モデルにて動作することができる。前記電子麻雀ゲームの例として、使用者が麻雀ルールのポン、チー、あがり、カンなどに従い、振動駆動素子2によって、駆動振動素子1に連続的振動、間欠的振動、異なる周期の連続振動などの振動モードを発生させ、振動状態によって使用者にゲームの現在状況を知らせる。
【0083】
再び強調したいことは、本発明に係る振動素子1または振動モジュール4は光透過性部材からなるため、既存のすべてのタッチ式表示装置の表面に追加するか、直接タッチ制御パネル表面に設けることによって、前記の触覚感知の機能を実現できる。
【0084】
以上に説明したものは、本発明の好ましい実施例であり、本発明の実施範疇に制限を加わるものではない。当技術に熟知するものは、本発明の精神と範疇を逸脱されない、いかなる等効果変化と修飾とも、本発明の特許申請範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0085】
1 振動素子
11 第1基板
12 第2基板
13 導電高分子部材
14 導電部材
15 パルス
2 振動駆動素子
3 タッチ式表示パネル
31 タッチパネル
32 表示装置
4 振動モジュール
5 指
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の振動素子に係わり、特に一種の光透過性の可とう性の振動素子に係わる。
【背景技術】
【0002】
圧電部材の進歩に伴い、圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)またはこれらの関連の薄型化されたアクチュエータなど、圧電部材からなるアクチュエータは、体積または厚みは、すでに相当に小型化されている。その原理は圧電効果(圧電効果は公開されてから長年にわたる公知技術であり、本発明の主な目的でないため、ここでの説明を省略する)であり、圧電効果は主に圧電正効果(direct piezoelectric effect)と圧電逆効果(converse piezoelectric effect)の2種類がある。圧電体に圧力を加わると、物体内部の電極子モーメント(electric dipole moment)は部材の圧縮によって短くなる。このとき、圧電体内部はこのモーメントを抵抗するため、電圧を発生し現状を維持する。これを圧電正効果という。これに対して、圧電体は電界効果を受けたとき、電極子モーメント(electric dipole moment)は長く引っ張られて、圧電体は電界方向に伸長され、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えられる。これを圧電逆効果という。前記の圧電アクチュエータ、圧電モータ等は、圧電逆効果によって、振動などの機械エネルギーが形成される。
【0003】
圧電アクチュエータの応用について、通常は2つのタイプに分けることができる。
【0004】
タイプ1は圧電素子の縦効果(longitudinal effect)と横方向効果(lateral effect)によって発生される単純な直線変位型であり、その作動はマイクロ/ナノクラス微動能力のリニアモーターを見なし、その構造は単層素子、積層素子と管状素子等を含む。
【0005】
タイプ2はより大きい変位を発生できる複合湾曲変位であり、一般は圧電素子とその他の弾性部材より組み合わせる。その種類はユニモルフ(unimorph)、バイモルフ(bimorph)等がある。
【0006】
単層型圧電素子の構造は簡単だが、変位量が非常に小さい。一般の単層型圧電素子の厚みは約0.1〜1mmの間であり、発生される変位量は約100nmである。近年は、微小電子機械システムの微細加工技術の進展により、圧電部材の薄膜化を実現し、応答周波数も100mHzから数gHzまでがある。単層型圧電素子の駆動方式は、圧電素子の厚み方向に電圧を加えることによって、部材内部に分極電荷(polarization)または分極によって、伸縮変形を引き起こす。分極の過程は、電荷がキャパシタ(capacitor)上に堆積することと同じのため、圧電素子もキャパシタの性質を持つことである。
【0007】
これに対して、積層型圧電素子は単層型圧電素子を重ね合わせてなるもので、層間はフィルムによって絶縁されている。一般は数十から数百層となる。このため、単層型圧電素子より大きい変位量を得ることができる。その変位量が数ミクロンから数十ミクロン、固有周波数は約数kHzから数10kHzである。さらに、エネルギー変換効率面においても、積層型圧電素子は単層型圧電素子より高いである。単層型圧電素子の間は、電極によって仕切られ、並びに各単層型圧電素子の分極方向は隣り合う単層型圧電素子の分極方向と反対方向を形成しているため、機械構造上は直列接続形式に属するが、電気特性は並列接続形式に属する。。駆動方式は各単層型圧電素子に対して同時に電圧を加えることによって、分極方向に変移変化を形成する。
【0008】
公知技術において、圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化されたアクチュエータ等の応用範囲はきわめて広い。たとえば、中華民国特許公報575024号(特許文献1)可とう性基板の超音波変換器によれば、主に基板は可とう性部材からなる。その上部、下部に第1表面と第2表面とを設け、前記第1表面の両側にホルダーを設けて、可とう性の支え構造を形成し、振動膜は第1表面と第2表面が設けられている。そのうち、第2表面はホルダーに取り付け、複数の第1電極と第2電極を有し、第1電極は基板上に設け、第2電極は振動膜に設ける。前記の組み合わせにより、コストを増やさない前提で、生産プロセスのステップを低減し、振動膜の変形量の引き上げと、駆動/検出電極間の有効検出領域等の多重目標を増やし、抵抗とマッチング層の影響を軽減し、検出感度と効率の向上に有利する。公報に開示された超音波変換器に可とう性はあるものの、光透過性を持たない。さらに、前記特許はスピーカに適用するもので、発生される振動量は限られているため、主な振動の発生装置に使用することができない。
【0009】
さらに、中華民国特許公報I249708号(特許文献2)のバイアス電圧を持たないアナログ抵抗式タッチパネルによれば、圧電効果のエレクトレット部材からなり、コア層の上下表面に透明層と、導電フィルム層とをそれぞれ設け、コア層の一表面の導電フィルム層すべての端部は、高導電性金属電極と、この電極と電気導通の伝送線をそれぞれ形成し、前記伝送線はコントローラーに電気接続する。前記バイアス電圧を持たないアナログ抵抗式タッチパネルにタッチしたとき、エレクトレットの圧電効果によって、コア層上下表面の導通フィルム層間に電位差を発生し、タッチ点から各導電フィルム層までの導電金属電極までの距離により、様々な抵抗が発生されるため、各電極はこの電位差と抵抗に基づいて、対応の電流信号を発生し、電極によって電気接続された伝送線を介して、電流信号をコントローラーに出力および校正した上、タッチ点の位置座標を検出する。前記特許によれば、明らかに前記の圧電逆効果を利用し、透明のエレクトレットと電位検出との組み合わせをタッチパネルとする。この特許の応用分野はタッチパネルであるため、可とう性にした場合は、巻くときの変形量の違いにより、大量の電位が発生するため、主要な振動の発生装置に使用することはできない。
【0010】
一方、タッチ制御技術の発展に従い、単純なタッチ制御はもはや使用者のニーズに満足できない。加えて、使用者はタッチパネルを操作するときに、タッチパネルの検出感度、作業システムの反応速度と個人のタッチ感覚の違いなどの要素制限を受けるため、タッチ操作のとき、往々にして第一時間にタッチ操作の完了を判断することができない。よって、使用者にタッチ操作を感覚させるために、一部の業者は前記のアクチュエータを一般のタッチパネルの底部に設ける。
【0011】
使用者が手またはスタイラス等のタッチ体によって、タッチパネルに接触すると、アクチュエータに振動を発生し、使用者は振動によるフィードバックから操作完了を体感する。これらの公知技術はタッチフィードバック(touch feedback)または触覚フィードバック(tactile feedback)を通称する。
【0012】
しかしながら、アクチュエータは部材の特性から、光透過性を有しない。そこで、タッチパネルと結合するときは、タッチパネルの表示画面に覆い隠すこと避けるため、タッチパネルの底部しか取り付けることができない。このため、アクチュエータより発生する振動効果が使用者の手またはスタイラス等のタッチ体に伝わるまでに、タッチパネルと表示パネルを通さなければならない(一般として、タッチ式表示パネルは、タッチパネルの層と、タッチパネルの底面に設ける表示パネルを有する)。振動波は特性の異なる2層のパネルを通過した後、振動の力量は大幅に吸収されて、使用者はタッチフィードバックを確実に感触することができない。
【0013】
そのほか、タッチ式表示パネルとタッチフィードバックとの組み合わせ設計は、使用者にタッチ操作の完了を感触することができるが、この種の使用者は健全な目に限られ、失明者、白内障などの視覚障害者は、タッチ式表示パネルを使用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】中華民国特許公報575024号
【特許文献2】中華民国特許公報I249708号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前記のニーズについて、本発明人は鋭意に研究し、考案人は当分野においての長年の経験に基づいて、斬新な光透過性の振動素子とそのモジュールを考案した。
【0016】
一種の光透過性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0017】
一種の可とう性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0018】
一種のタッチパネルのタッチ表面に直接結合できる光透過性の振動素子を提供することを本発明の一目的である。
【0019】
一種の光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0020】
一種の可とう性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0021】
一種のタッチパネルのタッチ表面に直接結合できる光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0022】
一種の局所振動を発生する光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0023】
一種の触覚検出を発生する光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【0024】
一種の視覚障害者の操作に提供できる光透過性の振動モジュールを提供することを本発明の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0025】
前記目的を達成するため、本発明に係る透過性の振動素子は、振動素子を有し、第1基板と第1基板下方に重ね設けられた第2基板がある。そのうち、第1、第2基板を製造するときに、部材はフッ素重合体(fluorine polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(flourine ethylene propylene, FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polytetrafluoroethylene, PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride, PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(登録商標)(telflon)、シクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer, COC)等導電性の高分子部材から選び、部材自体は導電特性のほか、透光性を有する。よって、第1基板、第2基板を互いに重ね合わせた後、電場の働きを受けると、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。
【0026】
このほか、導電高分子部材はプラスチック部材に導電部材を添加して仕上げることもできる。シリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene, PE)、ポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはこれらとの混合物のプラスチック重合体等のプラスチック部材に導電特性を有するものに、導電部材の酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材あるいは一次と三価の金属イオンより合成された格子構造の酸化物(AMO2)から組み合わせたP型透明導電部材等、ドーピングまたは皮膜めっき技術(蒸着、スパッタリング、電気めっき等)によって、プラスチック部材全体もしくはすべての表面に均一な抵抗と導電特性を持たせる。これにより、第1、第2基板はプラスチック部材のプラスチック特性によって、光透過性と可とう性を有し、導電部材の電気特性によって、第1、第2基板の表面または内部とも均一な抵抗を有するため、導電性のプラスチック部材となる。
【0027】
振動駆動素子を第1、第2基板にそれぞれ接続した後、振動駆動素子より弦波信号または高低振動を具えた電気信号を発生し、第1、第2基板が電場の働きを受けると、第1、第2基板の電気双極子モーメントは長く引っ張られて、第1、第2基板は電場の方向に延ばされる。このことは電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えて、振動を発生する。
【発明の効果】
【0028】
さらに、振動素子は予めに設けられたタッチ式表示装置に接続しておき、タッチ式表示装置はタッチ操作をするときに、振動素子によって直ちに振動を引き起し、いわゆるタッチフィードバック(触覚フィードバックともいう)を形成する。タッチフィードバックの効果をより顕著させるため、振動素子はタッチ式表示装置のタッチパネル直接に取り付けても良い。すなわち、指、スタイラスなどのタッチ制御物体によるタッチ操作は、振動素子上に操作することによって、タッチフィードバックのより明確な振動を実現する。振動素子は光透過性のプラスチック部材からなるため、タッチ式表示装置より形成する画像は振動素子を透過できる。
【0029】
前記振動素子はさらにモジュール化の形で結合し、マトリクス方式またはアレイ方式に配列して、複数の振動素子を一つの振動モジュールに組み合わせる。組み合わせる過程において、複数の振動素子間の大きさは同じまたは異なり、外観形状は矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせた幾何形状のいずれとする。
【0030】
振動モジュールとタッチ式表示パネルと結合した後、複数または単一位置の振動素子より振動を発生させ、局部区域の振動機能を実現する。振動モジュールは複数の振動素子より構成されているため、単位面積の設置密度が高く、数量が多い振動駆動素子を設置すれば、単位面積の振動素子より局部振動を発生させ、文字または図案に配列することができる。
【0031】
さらに、視覚障害者の操作に便利を提供するには、振動素子を通過する電気信号をちょっと引き上げ、すなわち、振動素子により高い電圧を発生させる。たとえば、漢方医療の物理治療で使用されている電圧強度において、電気信号が人体を通過しても、真皮または皮下組織にかすかな筋肉振動を引き起こすが、けがすることはない。
【0032】
ここで特に説明することは、振動素子同士の接続方式に拘らず、それぞれの振動素子は一つの抵抗を見なし、電気信号が振動素子を通過した後に、振動素子上に電位差が形成される。人間の皮膚にかすかな抵抗が存在しているため、視覚障害者が指または手首部によって、一つまたは複数の振動素子にタッチした後、指または手首部の表層の肌にかすかな振動あるいはしびれ感覚を感じる。この種の電気刺激によるしびれ感覚に、マトリクス方式またはアレイ方式の振動素子と組み合わせすれば、視覚障害者の文字触覚効果が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の好ましい実施例の立体断面視図である。
【図2】本発明の好ましい実施例の動作を示す図その一である。
【図3】本発明の好ましい実施例の動作を示す図その二である。
【図4】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その一である。
【図5】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その二である。
【図6】本発明の好ましい実施例の使用を示す図その三である。
【図7】本発明もう一つの好ましい実施例の立体図である。
【図8】本発明もう一つの好ましい実施例の局所概略図である。
【図9】本発明さらに一つの好ましい実施例の立体図である。
【図10】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その一である。
【図11】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その二である。
【図12】本発明さらに一つの好ましい実施例を示す図その三である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下にて図面と合わせて説明する。
【実施例1】
【0035】
図1、2、3に、本発明の好ましい実施例の立体断面図圖であり、動作概略図は図1と図2に示す通り、本発明に係る光透過性振動素子は、主に振動素子1を有し、第1基板11、第2基板12と、予めに設けられた振動駆動素子2からなる。そのうち、
【0036】
第1基板11は光透過性のプラスチック部材からなり、前記第1基板11の内部に導電高分子部材13をドーピングすることによって、第1基板11に可とう性、光透過性と、内部の均一な抵抗をもたせる。
【0037】
第2基板12は第1基板11の底部に重ね合わせ設け、第1基板11に同じく可とう性、光透過性と、内部に均一な抵抗を有するため、第2基板12も光透過性のプラスチック部材からなり、内部に導電高分子部材13がドーピングされている。
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene, PE)、ポリ塩化ビニール(polyvinyl chloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはこれらとの混合物のプラスチック重合体のいずれをプラスチック部材によって、フィルム材またはシート部材に仕上げるため、良い可とう性と光透過性とを有する。
【0038】
さらに、前記導電高分子部材13は主にP型導電部材とN型導電部材の2種類に分けられ、N型導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせるグループから選択できる。そのうち、
【0039】
酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)はインジウム錫酸化物(indium tin oxide, ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide, IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO, AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide, ATO)より組み合わせたグループのいずれである。
【0040】
二元化合物(binary compounds)は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0041】
三元化合物(ternary compounds)はスズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0042】
このほか、P型導電部材は、一次と三価の金属イオンより合成された結晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたグループのいずれから選択し、一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択し、三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
前記P型またはN型導電部材のほか、導電部材はカーボンナノチューブ(carbon nanotube)であっても良い。カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)と多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)に分けられる。そのうち、単層カーボンナノチューブはその構造により、椅子型ナノチューブ(armchair nanotube)、ジグザグナノチューブ(zigzag nanotube)、カイラルナノチューブ(chiral nanotube)の三種類に分けられる。本発明に係るカーボンナノチューブの透明導電フィルムの実施方式は、カーボンナノチューブの分散液体をプラスチック基材の表面へ均一に塗布した上、充填方式によって、カーボンナノチューブの分散ネットワークの隙間に充填するか、または接着層(adhesion layer)を設けて、カーボンナノチューブを基材の表面に塗布(spray / dipping)する。
【0043】
以上は導電部材の一般的な種類を取り上げたが、前記の種類に限らず、プラスチックフィルムに導電特性を持たせる部材は、すべてこの範疇に含まれる。
【0044】
よって、第1基板11、第2基板12は光透過性のプラスチック部材に、導電高分子部材13をドーピングすることによって、第1基板11、第2基板12はプラスチック部材のプラスチック特性から、光透過性と可とう性を有すると共に、導電高分子部材の電気特性によって、第1基板11、第2基板12とも均一の抵抗分布により、導電性のプラスチック板材に仕上げることができる。
【0045】
さらに、特に注意すべきことは、前記光透過性のプラスチック部材に導電高分子部材13をドーピングするほか、第1基板11、第2基板12はフッ素ポリマー(Flourine Polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(Flourine Ethylene Propylene, FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polytetrafluoroethylene, PTFE)、ポリふっ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride, PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(telflon)、シクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer, COC)または共役導電プラスチック(Conjugated Conductive Plastics)からなり、共役導電プラスチック(Conjugated Conductive Plastics)で良く見かける種類はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(3,4−ethylenedioxythiophene, PEDOT)、ポリアニリン(Polyaniline)またはポリピロール(Polypyrrole)より組み合わせた共役導電重合体グループのいずれである。また、前記ポリアセチレン(polyacetylene)は脂肪族線型共役導電重合体より組み合わせるグループのいずれであり、前記ポリアニリン(Polyaniline)は芳香族線型共役導電重合体より組み合わせるグループを含み、前記ポリピロール(polypyrrole)は複素環式芳香族化合物より組み合わせるグループを含む。
【0046】
共役導電重合体(Conjugated Conductive Plastics)は電子導電重合体であり、その特徴として、重合体分子構造の内部に大きなπ電気共役系を存在し、π価電子に大きな離域性質を有し、体系内部に相対変移できる。よって、外部電場が存在しているときに、部材内部のπ価電子は定方向に流動する電流を発生し、電子導電現象を表す。その導電率の大きさと共役系の大きさ、ドーピング状態、ドープ剤の種類とドーピングの程度に密接な関係を有する。金属導体とは逆に、共役系導電プラスチックの温度係数は正値であり、温度が高いほど、導電性が強い。
【0047】
その両端部に定電圧を加えて、部材に定電流を流すと、金属導体に類似する導電性質が現れる。その構造特徴と導電機制から、複合型と構造型とを分けられる。前者は、プラスチック部材またはゴム部材にカーボンブラックあるいは金属粉末等の導電性充填材を加えて作る。良く見かける製品は導電ゴム、導電塗料、有機電熱素子、抵抗、電磁遮蔽部材と導電接着剤等がある。後者は主に、化学合成、光化学合成または電気化学合成方法によって作り出される。その導電性能と化学構造は、ドーピング状態と直接に関係する。さらに、電子導電重合体、イオン導電重合体と酸化還元型導電重合体に分けることができる。電子導電重合体は主に、電極と表示部材に使われている。一部この種の導電部材の導電率は金属銅の導電値に近づけている。イオン導電重合体は、高分子電解質ともいい、主に固体電解質として使用される。酸化還元型導電重合体は、電極の表面修飾および分子電子素子の製造研究として使用される。導電高分子部材は導電性を有するほか、重合体が持つ固有の可とう性、膜形成性、透明性、粘着性などの特徴を有する。成形加工が便利のため、必要に応じてさまざまな形状に加工できる。導電高分子部材は、導電塗料、導電ゴム、導電フィルム、導電プラスチック、導電電気構成品などに幅広く応用されている。
【0048】
振動駆動素子2は第1基板11、第2基板12とそれぞれ電気接続し、この振動駆動素子2は弦波信号または高低振動を具えた電気信号を形成することによって、第1基板11、第2基板12が電場の働きを受けると、第1基板11、第2基板12の電気双極子モーメントが長く引っ張られて、第1基板11、第2基板12が電場方向に沿って伸長され、電気エネルギーを機械エネルギーに置き換えられる。本実施例において、振動方向は垂直振動であり、すなわち、上下振動で表している。
前記振動駆動素子2は実際の使用状態によって、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路のタイプであっても良い。
【0049】
前記説明より、振動素子1は2つの重ね合わせて設けられた第1基板11、第2基板12によって組み合わせた後に、振動駆動素子2の駆動によって、振動を発生する。よって、振動素子1は類似構造または類似機能の薄型化された振動子であっても良い。圧電アクチュエータ(Piezoelectric Actuator)、圧電モータ(Piezoelectric Motor)、超音波モータ(Ultrasonic Motor)、エレクトレット(Electret)または関連の薄型化された振動子のいずれから選ぶことができる。
【0050】
図4に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その一を参照し、図示の通り、本発明に係る光透過性振動素子をタッチ式表示装置3に組み込み、タッチ式表示装置3はタッチパネル31と表示装置32からなり、タッチパネル31は表示装置32の上に畳設され、振動素子1はタッチパネル31の天面に結合する。これにより、振動素子1が発生する振動効果は、直接に指、スタイラスなどのタッチ物体に伝達される。指、スタイラスなどのタッチ物体によるタッチ操作は、直接に振動素子1上に操作することによって、より直接的、より明確なタッチフィードバックが得られる。振動素子1は光透過性のプラスチック部材であるため、タッチ式表示装置3から形成する映像は振動素子1をそのまま透過できる。
【0051】
図5に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その二を参照し、図示の通り、本実施例と前記図4との違いは、振動素子1はタッチパネル31と表示装置32との間に結合されている。前記図4、5の実施例において、表示装置32は陰極線管(Cathode Ray Tube, CRT)表示装置、液晶表示装置(Liquid Crystal Display, LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(Vacuum Fluorescent Display, VFD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)などとも表示装置32で定められた範疇に含み、表示装置32の形態に限られない。表示装置32が液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)のときは、TN型(Twisted Nematic, TN)、垂直整列型(Vertical Alignment, VA)、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせるグループのいずれである。表示装置32が有機発光ダイオード表示装置(organic light−emitting diode, OLED)のときは、能動マトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれを含む。
【0052】
タッチパネル31は抵抗式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのうちより選択する。
【0053】
図6に、本発明の好ましい実施例の使用状態を示す図その三を参照し、図示の通り、本実施例は第1基板11、第2基板12の可とう性を補助するものであり、第1基板11、第2基板12はプラスチック部材からなる。プラスチック部材は可とう性を有するため、第1基板11、第2基板12が可とう性を有する。よって、振動素子1は電子ペーパーなどのフレキシブルディスプレイに結合することができる。
【実施例2】
【0054】
図7、8に、本発明もう一つの実施例の立体図と局所概略図を参照し、図示の通り、本発明に係る光透過性振動モジュールは、振動モジュール4を有し、この振動モジュール4は複数の振動素子1からなる。そのうち、振動素子1の説明は前記図1、2、3の説明を参照する。
【0055】
ここにて、本実施例のタッチフィードバックのプロセスを概略的に説明する。
【0056】
タッチ物体がタッチパネル31上にタッチ操作するときに、タッチパネル31によってタッチ物体の動作軌跡を計算および記録される。タッチ物体が単一(多点)タッチ操作のとき、タッチパネル31にて単一(多点)タッチ操作の軌跡を形成し、タッチ物体が単一(多点)タッチ操作で、かつ継続的に移動するとき、タッチパネル31にて単一(多点)タッチ操作の連続移動の操作軌跡を形成する。
【0057】
引き続き、振動駆動素子2によって動作軌跡を受信し、動作軌跡に基づいて、対応の振動素子1を見つけ出して、当該振動素子1の振動発生を待つ。
【0058】
前記プロセスから明かのように、振動素子1はアレイ方式またはマトリクス方式によって、タッチ式表示装置3に配列することによって、タッチ物体が接触するときに、タッチ点の位置(またはタッチ物体がタッチパネル3にタッチする位置)のみ振動が発生される。他の位置の振動素子1は動作しない。
【0059】
さらに、以上に本発明に係る振動素子1とタッチ物体との接触および振動発生のプロセスを説明しているが、タッチ操作による振動の変化性を増やすため、本発明は使用のときに、さらに以下の振動効果を含むことができる。
【0060】
軌跡振動、タッチ物体がタッチパネル3にタッチしたときに、最初に接触された位置の振動素子1が振動発生すると同時に、タッチ物体がタッチパネル3上に移動開始することは、すなわち、タッチ物体が引き続きタッチパネル3に接触され、かつタッチパネル3の表面にて連続移動されている。このとき、タッチ物体の移動ルートに対応する振動素子1が振動を発生する。たとえば、タッチ物体の移動ルートが英文字のL字型のとき、L型ルート下部の対応の振動素子1が振動を発生する。
【0061】
変化的振動、タッチ物体がタッチパネル3に接触したとき、振動素子1は振動開始するほか、タッチパネル3によって、タッチ操作の接触時間と圧力を検出し、対応の振動変化を形成する。たとえば、接触後の圧力が大きいほど、振動の回数または力量を次第に増大し、使用者に接触力量の超過を知らせることによって、過大な圧力による破損を防止する。さらに、接触時間が長いほど、振動の回数または力量を次第に増大、減少させることによって、さまざまな応用プログラムまたはタッチ制御プログラムに対応し、多様化なタッチ制御フィードバックの効果を形成する。
【0062】
このほか、注意すべきことは、振動モジュール4は複数の振動素子1からなるため、単位面積の設置密度が高く、数量が多い振動素子1は単位面積の振動素子1によって局所振動を発生し、使用者の指が接触すると、簡単な文字または図案を感覚できる。
本実施例の特徴は、振動素子1はマトリクス方式またはアレイ方式によって、複数の振動素子を一つの振動モジュールに組み合わせる。組み合わせの過程で、複数の振動素子間の大きさは同じにするか、または異なることもできる。外観形状は矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせた幾何形状のいずれである。
【0063】
さらに、振動素子1はそれぞれ振動駆動素子2と電気接続されているため、振動駆動素子2より弦波信号または高低振動を具えた電気信号を発生したとき、いずれの振動素子1を駆動し単独に振動させるか、または同時に複数の振動素子1を駆動して振動させて、局所区域の振動機能を実現する。
【0064】
異なる形状の振動素子1を設けることによって、異なる振動区域を形成することができる。たとえば、前記タッチパネル31で表示されるタッチ区域が多辺形のとき、多辺形の振動素子1によって、タッチ区域は振動素子1に完全に覆われて、タッチ操作によって発生する振動は、タッチ操作区域を逸脱されない。使用者に誤操作または誤認などの状況を防止すると共に、全体のタッチ制御フィードバックの精度が向上される。
【0065】
他形状の振動素子1の設置によって、本発明をさまざまな形状の電子製品に結合することができる。たとえば、円形表示装置、多角形表示装置など。実際例として、振動面積をタッチパネルの隅々に延ばすことで、振動区域を確実に増やせることができる。
【実施例3】
【0066】
図9に、本発明もう一つの実施例の立体図と局所概略図を参照し、図示の通り、本実施例は前記図1と比べて、以下の異なる点がある。
【0067】
振動素子1の第1基板11と第2基板12の表面に導電部材14が設けられている。蒸着、スパッタリングまたは電気めっきより組み合わせた皮膜めっき技術のいずれから選択できる。よって、前記図8、9の実施例は、皮膜めっき技術によって、導電部材14を振動素子1の第1基板11と第2基板12の表面に設けることができる。
【0068】
本実施例において、第1基板11と第2基板12は前記図1、2、3に示す導電高分子部材13を導電部材14にすることができるほか(導電高分子部材13は以前に説明されているため、ここでの説明を省略する)、導電性皮膜(Conductive Film)によって実施することができる。この導電性皮膜で使用される導電部材14は主に、P型導電部材と、N型導電部材の2種類に分類し、N型導電部材はさらに、酸化物ドーピング(Impurity−Doped Oxides)、二元化合物(Binary Compounds)または三元化合物(Ternary Compounds)より組み合わせたグループから選ぶことができる。そのうち、
【0069】
酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)はインジウム錫酸化物(indium tin oxide, ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide, IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO, AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide, ATO)より組み合わせたグループのいずれから選択できる。
【0070】
二元化合物(binary compounds)は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0071】
三元化合物(ternary compounds)はスズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0072】
このほか、P型導電部材は、一次と三価の金属イオンより合成された結晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたグループのいずれから選択し、一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択し、三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択する。
【0073】
前記P型またはN型導電部材のほか、導電部材はカーボンナノチューブ(carbon nanotube)であっても良い。カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)と多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)に分けられる。そのうち、単層カーボンナノチューブはその構造により、椅子型ナノチューブ(armchair nanotube)、ジグザグナノチューブ(zigzag nanotube)、カイラルナノチューブ(chiral nanotube)の三種類に分けられる。本発明に係るカーボンナノチューブの透明導電フィルムの実施方式は、カーボンナノチューブの分散液体をプラスチック基材の表面へ均一に塗布した上、充填方式によって、カーボンナノチューブの分散ネットワークの隙間に充填するか、または接着層(adhesion layer)を設けて、カーボンナノチューブを基材の表面に塗布(spray / dipping)する。
【0074】
以上は導電部材の一般的な種類を取り上げたが、前記の種類に限らず、プラスチックフィルムに導電特性を持たせる部材は、すべてこの範疇に含まれる。
【実施例4】
【0075】
図10、11、12に、本発明もう一つの実施例を示す図1から3を参照し、図示の通り、本発明は白内障、緑内障または失明の視覚障害者の操作に便利を提供するため、振動素子1を通過する電気信号を若干引き上げることができる。すなわち、振動駆動素子2にやや高い電圧を発生させる。人体に耐えられる医療クラスとして、振動駆動素子2の発生する直流電流を65mA以下、交流電流は60Hzにおいて10mA以下、または10000Hzのときに、55mA以下にすることで、人体の安全使用制限に合致する。
【0076】
電気と人体との安全関係を説明する。そもそも、人間の肌は導電の抵抗体であり、抵抗値はおよそ500〜1500オームである。かつ、体の乾湿の程度、汗またはムードの変化によって、異なる数値が現れる。電流が人体を通過するときに、人間はちょっぴりのしびれ感のほか、細胞に影響を与え、神経系統に刺激して、筋肉が一時的に自律性を失われる。しかしながら、人間に対するもっとも危険な状況は電流が心臓を通過し、心臓の筋肉にある運動神経が攪乱され、正常な脈動ができなくなり、ポンピング(Pumping)働きを失い、危険状態が起きる。この現象を心室細動という。
【0077】
通常、細胞内部の電位は細胞外部の電位より低い。つまり、細胞内部は負電位であり、細胞外部は正電位である。この負電位は静止膜電位(resting membrane potential)という。神経または筋肉が電気刺激により、興奮組織(excitable tissue)が電気刺激を受けると、電極に流れる電流は、電極の正極に高分極(hyperpolarization)の電位を引き起し、電極の負端に脱分極(depolarization)現象を引き起こす。つまり、電極の負端の付近部にある細胞膜内部の負電位は小さくなるか、ないし正電位に変わる現象を引き起こす。そこで、刺激電圧または電流が大きくなり、電極の負端の付近部の細胞膜の電位がある臨界値あるいは閾値(threshold)を超えると、細胞膜上のイオンチャンネルが開けられ、活動電位(action potential)を発生し、これら一連の活動は、電気によって神経または肌に刺激する基本原理である。
【0078】
その故に、本実施例において、前記電気刺激の方式による触覚検出が利用されている。視覚障害者の指または手首部が一つ又は複数の振動素子に接触した後、一つずつの振動素子1は抵抗を見なし、電気信号は振動素子1を通過した後は、振動素子1にて電位差が形成される。一方、人間の肌に若干の抵抗を有するため、このときにパルス15を形成し、表層の肌に若干の筋肉振動を引き起こすか、微かなしびれ感があり、この種の電気刺激によって形成するしびれ感に、マトリクス方式またはアレイ方式に配列された振動元件1は、失明者文字の触覚効果を形成し、これは前記説明の触覚検出である。
【0079】
図11において、振動モジュール4は振動素子1がそれぞれ振動した後に、盲人用の文字形式を配列し、左上はW、右上はX、左下はY、右下はZである。そして、組み合わせた盲人用文字それぞれの単一の点は、一つの振動素子1である。
【0080】
盲人用文字の各単位点の触覚効果をより明らかにするため、複数の面積の小さい振動素子1を使用することができる。本実施例において、6 x 6すなわち、36の振動素子1を一つの単位点を表す。よって、視覚障害者が振動モジュール4で表示された盲人用文字を接触したときに、表示文字をより明確に感知できるのである。
【0081】
盲人用文字に応用するほか、ここにて、本発明をゲーム関係に応用されたときの特色を説明したい。たとえば、電子麻雀機にタッチパネルを備えた大型ゲーム機、パソコンまたはテーブル型コンピュータ(マイクロソフト社のSurface Computer)など、使用者が手によって画面で表示された麻雀にタッチしたとき、振動モジュール4と表示された麻雀の図案と文字とを合わせて表示すれば、使用者に実体文字の効果を感覚できる。言い換えれば、画面で表示された麻雀の図案が一筒のとき、振動モジュール4は一筒の形状に合わせて、前記盲人用文字の知覚の感知方式によって、使用者に平面の画面にバイをつかませる触感覚が得られる。電子麻雀のほか、電子ポーカーゲームも本発明に係る技術を応用すれば、使用者に平面表示のポーカーカードにタッチしたときに、ポーかカード上の柄または数字を感覚させ、従来式のポーかカードで実現不可能な立体タッチ感覚を実感できる。
【0082】
さらに、本発明を各種ゲームまたは知育ゲーム遊びの多様化におうようできる。そのとき、振動駆動素子2は使用の必要に応じて、駆動振動素子1によって、さまざまな状況モデルにて動作することができる。前記電子麻雀ゲームの例として、使用者が麻雀ルールのポン、チー、あがり、カンなどに従い、振動駆動素子2によって、駆動振動素子1に連続的振動、間欠的振動、異なる周期の連続振動などの振動モードを発生させ、振動状態によって使用者にゲームの現在状況を知らせる。
【0083】
再び強調したいことは、本発明に係る振動素子1または振動モジュール4は光透過性部材からなるため、既存のすべてのタッチ式表示装置の表面に追加するか、直接タッチ制御パネル表面に設けることによって、前記の触覚感知の機能を実現できる。
【0084】
以上に説明したものは、本発明の好ましい実施例であり、本発明の実施範疇に制限を加わるものではない。当技術に熟知するものは、本発明の精神と範疇を逸脱されない、いかなる等効果変化と修飾とも、本発明の特許申請範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0085】
1 振動素子
11 第1基板
12 第2基板
13 導電高分子部材
14 導電部材
15 パルス
2 振動駆動素子
3 タッチ式表示パネル
31 タッチパネル
32 表示装置
4 振動モジュール
5 指
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性の振動素子であって、前記振動素子は第1基板、前記第1基板の下方に畳設される第2基板と、予めに設けられる振動駆動素子とを有し、前記駆動振動素子は前記第1基板、前記第2基板とそれぞれ電気接続し、
前記第1基板、前記第2基板は光透過性の導電高分子部材からなり、前記第1基板、前記第2基板の内部に均一化された抵抗を有することを特徴とする光透過性の振動素子。
【請求項2】
前記振動素子は圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化された振動子のいずれであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項3】
前記第1基板、前記第2基板の導電高分子部材はフッ素ポリマー(fluorine polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(flourine ethylene propylene,FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polyetetrafluoroethylene,PTFE)、ふっ化ポリビニリデン(polyvinylidenefluoride,PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(telflon)またはシクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer,COC)など導電高分子部材のいずれであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項4】
前記導電高分子部材は共役導電プラスチック(conjugated conductive plastics)であることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項5】
前記共役系導電プラスチックはポリアセチレン(polyacetylene)より組み合わせる脂肪族線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項6】
前記共役系導電プラスチックはポリアニリン(polyaniline)より組み合わせる脂肪族線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項7】
前記共役系導電プラスチックはポリピロール(polypyrrole)より組み合わせる複素環式芳香族化合物線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項8】
前記共役系導電高分子部材は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(3,4−ethylenedioxythiophene,PEDOT)、ポリアニリン(polyaniline)またはポリピロール(polypyrrole)より組み合わせた共役系導電高分子重合体グループのいずれであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項9】
前記導電高分子部材はプラスチック部材内部に導電部材を添加して仕上げたものであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項10】
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、塩化ポリビニール(polyvinylchloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはそれらの混合物のプラスチック重合体のいずれであることを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項11】
前記導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材のグループのいずれであることを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項12】
前記N型透明導電部材はインジウム錫酸化物(indium tin oxide,ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO,AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide,ATO)より組み合わせた酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)のグループのいずれであることを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項13】
前記N型透明導電部材は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせた二元化合物(Binary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項14】
前記N型透明導電部材は、スズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせた三元化合物(Ternary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項15】
前記導電部材は、一次と三価の金属イオンから合成された水晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたP型透明導電部材グループのいずれから選択することを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項16】
前記一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項15記載の光透過性の振動素子。
【請求項17】
前記三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項15記載の光透過性の振動素子。
【請求項18】
前記振動素子は、矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項19】
前記振動素子は、予めに設けられたタッチ式表示装置に組み合わせ、前記タッチ式表示装置は、タッチパネルと、前記タッチパネルの底部に設けられた表示装置を有することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項20】
前記振動素子は、前記タッチパネルの天面に設けることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項21】
前記振動素子は、前記タッチパネルと前記表示装置との間に設けることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項22】
前記表示装置は陰極線管(cathode Ray Tube,CRT)表示装置、液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(vacuum fluorescent display, VFD)、プラズマディプレイ(plasma display panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)のいずれであることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項23】
前記液晶表示装置はTN型(twisted nematic,TN)液晶表示装置、垂直整列型(vertical alignment, VA)液晶表示装置、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせたグループのいずれであることを特徴とする請求項22記載の光透過性の振動素子。
【請求項24】
前記有機発光ダイオード表示装置は、能動マトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれであることを特徴とする請求項22記載の光透過性の振動素子。
【請求項25】
前記タッチパネルは抵抗式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのいずれであることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項26】
前記振動駆動素子は、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路タイプであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項27】
前記振動駆動素子は、前記振動素子の電圧または電流を増やせるため、導電のタッチ物体によって、接触するときに触覚感知を形成することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項28】
前記タッチ物体は人間の手または指であることを特徴とする請求項27記載の光透過性の振動素子。
【請求項29】
前記複数の振動素子によって、振動モジュールに組み合わせることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項30】
前記振動モジュールに備える複数の前記振動素子は、マトリクス方式またはアレイ方式によって配列されることを特徴とする請求項29記載の光透過性の振動素子。
【請求項31】
光透過性の振動素子であって、前記振動素子は第1基板、前記第1基板の下方に畳設される第2基板と、予めに設けられる振動駆動素子とを有し、前記駆動振動素子は前記第1基板、前記第2基板とそれぞれ電気接続し、
前記第1基板、前記第2基板は光透過性のプラスチック部材からなり、かつ前記第1基板、前記第2基板の表面に導電部材を設けることによって、前記第1基板、前記第2基板の表面に均一な抵抗をもたせる光透過性の振動素子。
【請求項32】
前記振動素子は圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化された振動子のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項33】
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、塩化ポリビニール(polyvinylchloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはそれらの混合物のプラスチック重合体のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項34】
前記導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材のグループのいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項35】
前記N型透明導電部材はインジウム錫酸化物(indium tin oxide,ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛al−doped ZnO,AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide,ATO)より組み合わせた酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)のグループのいずれであることを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項36】
前記N型透明導電部材は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせた二元化合物(Binary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項37】
前記N型透明導電部材は、スズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせた三元化合物(Ternary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項38】
前記導電部材は、一次と三価の金属イオンから合成された水晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたP型透明導電部材グループのいずれから選択することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項39】
前記一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項38記載の光透過性の振動素子。
【請求項40】
前記三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項38記載の光透過性の振動素子。
【請求項41】
前記導電部材はカーボンナノチューブ(Carbon nanotube)であることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項42】
前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)または多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項43】
前記振動素子は、矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項44】
前記振動素子は、予めに設けられたタッチ式表示装置に組み合わせ、前記タッチ式表示装置は、タッチパネルと、前記タッチパネルの底部に設けられた表示装置を有することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項45】
前記振動素子は、前記タッチパネルの天面に設けることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項46】
前記振動素子は、前記タッチパネルと前記表示装置との間に設けることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項47】
前記表示装置は、陰極線管(cathode Ray Tube,CRT)表示装置、液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(vacuum fluorescent display, VFD)、プラズマディプレイ(plasma display panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)のいずれであることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項48】
前記液晶表示装置はTN型(twisted nematic,TN)液晶表示装置、垂直整列型(vertical alignment, VA)液晶表示装置、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせたグループのいずれであることを特徴とする請求項47記載の光透過性の振動素子。
【請求項49】
前記有機発光ダイオード表示装置は、能動マトリクス有機発光(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれであることを特徴とする請求項47記載の光透過性の振動素子。
【請求項50】
前記タッチパネルは抵抗式タッチパネル、コンデンサー式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのいずれであることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項51】
前記振動駆動素子は、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路タイプであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項52】
前記第1基板、前記第2基板の表面に前記導電部材の設置方式は、蒸着、スパッタリングまたは電気めっきより組み合わせた皮膜めっき技術のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項53】
前記振動駆動素子は、前記振動素子の電圧または電流を増やせるため、導電のタッチ物体によって、接触するときに触覚感知を形成することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項54】
前記タッチ物体は人間の手または指であることを特徴とする請求項53記載の光透過性の振動素子。
【請求項55】
前記複数の振動素子によって、振動モジュールに組み合わせることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項56】
前記振動モジュールに備える複数の前記振動素子は、マトリクス方式またはアレイ方式によって配列されることを特徴とする請求項55記載の光透過性の振動素子。
【請求項1】
光透過性の振動素子であって、前記振動素子は第1基板、前記第1基板の下方に畳設される第2基板と、予めに設けられる振動駆動素子とを有し、前記駆動振動素子は前記第1基板、前記第2基板とそれぞれ電気接続し、
前記第1基板、前記第2基板は光透過性の導電高分子部材からなり、前記第1基板、前記第2基板の内部に均一化された抵抗を有することを特徴とする光透過性の振動素子。
【請求項2】
前記振動素子は圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化された振動子のいずれであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項3】
前記第1基板、前記第2基板の導電高分子部材はフッ素ポリマー(fluorine polymer)、ふっ素化エチレン‐プロピレン樹脂(flourine ethylene propylene,FEP)、ポリ四フッ化エチレン(polyetetrafluoroethylene,PTFE)、ふっ化ポリビニリデン(polyvinylidenefluoride,PVDF)、窒化珪素(Si3N4)、テフロン(telflon)またはシクロオレフィン共重合体(cyclo olefin coplymer,COC)など導電高分子部材のいずれであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項4】
前記導電高分子部材は共役導電プラスチック(conjugated conductive plastics)であることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項5】
前記共役系導電プラスチックはポリアセチレン(polyacetylene)より組み合わせる脂肪族線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項6】
前記共役系導電プラスチックはポリアニリン(polyaniline)より組み合わせる脂肪族線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項7】
前記共役系導電プラスチックはポリピロール(polypyrrole)より組み合わせる複素環式芳香族化合物線型共役導電重合体のグループであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項8】
前記共役系導電高分子部材は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(3,4−ethylenedioxythiophene,PEDOT)、ポリアニリン(polyaniline)またはポリピロール(polypyrrole)より組み合わせた共役系導電高分子重合体グループのいずれであることを特徴とする請求項4記載の光透過性の振動素子。
【請求項9】
前記導電高分子部材はプラスチック部材内部に導電部材を添加して仕上げたものであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項10】
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、塩化ポリビニール(polyvinylchloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはそれらの混合物のプラスチック重合体のいずれであることを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項11】
前記導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材のグループのいずれであることを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項12】
前記N型透明導電部材はインジウム錫酸化物(indium tin oxide,ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(al−doped ZnO,AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide,ATO)より組み合わせた酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)のグループのいずれであることを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項13】
前記N型透明導電部材は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせた二元化合物(Binary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項14】
前記N型透明導電部材は、スズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせた三元化合物(Ternary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項11記載の光透過性の振動素子。
【請求項15】
前記導電部材は、一次と三価の金属イオンから合成された水晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたP型透明導電部材グループのいずれから選択することを特徴とする請求項9記載の光透過性の振動素子。
【請求項16】
前記一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項15記載の光透過性の振動素子。
【請求項17】
前記三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項15記載の光透過性の振動素子。
【請求項18】
前記振動素子は、矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項19】
前記振動素子は、予めに設けられたタッチ式表示装置に組み合わせ、前記タッチ式表示装置は、タッチパネルと、前記タッチパネルの底部に設けられた表示装置を有することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項20】
前記振動素子は、前記タッチパネルの天面に設けることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項21】
前記振動素子は、前記タッチパネルと前記表示装置との間に設けることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項22】
前記表示装置は陰極線管(cathode Ray Tube,CRT)表示装置、液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(vacuum fluorescent display, VFD)、プラズマディプレイ(plasma display panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)のいずれであることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項23】
前記液晶表示装置はTN型(twisted nematic,TN)液晶表示装置、垂直整列型(vertical alignment, VA)液晶表示装置、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせたグループのいずれであることを特徴とする請求項22記載の光透過性の振動素子。
【請求項24】
前記有機発光ダイオード表示装置は、能動マトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれであることを特徴とする請求項22記載の光透過性の振動素子。
【請求項25】
前記タッチパネルは抵抗式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのいずれであることを特徴とする請求項19記載の光透過性の振動素子。
【請求項26】
前記振動駆動素子は、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路タイプであることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項27】
前記振動駆動素子は、前記振動素子の電圧または電流を増やせるため、導電のタッチ物体によって、接触するときに触覚感知を形成することを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項28】
前記タッチ物体は人間の手または指であることを特徴とする請求項27記載の光透過性の振動素子。
【請求項29】
前記複数の振動素子によって、振動モジュールに組み合わせることを特徴とする請求項1記載の光透過性の振動素子。
【請求項30】
前記振動モジュールに備える複数の前記振動素子は、マトリクス方式またはアレイ方式によって配列されることを特徴とする請求項29記載の光透過性の振動素子。
【請求項31】
光透過性の振動素子であって、前記振動素子は第1基板、前記第1基板の下方に畳設される第2基板と、予めに設けられる振動駆動素子とを有し、前記駆動振動素子は前記第1基板、前記第2基板とそれぞれ電気接続し、
前記第1基板、前記第2基板は光透過性のプラスチック部材からなり、かつ前記第1基板、前記第2基板の表面に導電部材を設けることによって、前記第1基板、前記第2基板の表面に均一な抵抗をもたせる光透過性の振動素子。
【請求項32】
前記振動素子は圧電アクチュエータ(piezoelectric actuator)、圧電モータ(piezoelectric motor)、超音波モータ(ultrasonic motor)、エレクトレット(electret)または関連の薄型化された振動子のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項33】
前記プラスチック部材はシリコン(silicone)、ポリイミドフォートレジスト(polyimide photoresist)、樹脂、プラスチック、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene terephthalate, PET)、ポリカーボネート(polycarbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、塩化ポリビニール(polyvinylchloride, PVC)、ポリプロピレン(polypropylene, PP)、ポリスチレン(polystyrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate, PMMA)またはそれらの混合物のプラスチック重合体のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項34】
前記導電部材は酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)、二元化合物(binary compounds)または三元化合物(ternary compounds)より組み合わせたN型透明導電部材のグループのいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項35】
前記N型透明導電部材はインジウム錫酸化物(indium tin oxide,ITO)、インジウム酸化亜鉛(indium zinc oxide,IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛al−doped ZnO,AZO)または酸化アンチモン錫(antimony tin oxide,ATO)より組み合わせた酸化物ドーピング(impurity−doped oxides)のグループのいずれであることを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項36】
前記N型透明導電部材は二酸化錫と酸化インジウムの混合物(SnO2 + In2O3)、酸化亜鉛と二酸化錫の混合物(ZnO + SnO2)または酸化亜鉛と酸化インジウムとの混合物(ZnO + In2O3)より組み合わせた二元化合物(Binary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項37】
前記N型透明導電部材は、スズ酸塩カドミウム(Cd2SnO4、CdSnO3)、カドミウムインジウム酸(CdIn2O4)、酸化亜鉛インジウムと酸化マグネシウムインジウムの混合物(Zn2In2O5 + MgIn2O4)、酸化亜鉛インジウムとインジウムスズ複合酸化物(Zn2In2O5+ In4Sn3O12、ZnSnO3 + In4Sn3O12)より組み合わせた三元化合物(Ternary Compounds)グループのいずれから選択することを特徴とする請求項34記載の光透過性の振動素子。
【請求項38】
前記導電部材は、一次と三価の金属イオンから合成された水晶格子構造の酸化物(AMO2)より組み合わせたP型透明導電部材グループのいずれから選択することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項39】
前記一次の金属イオンはリチウム(Li)、銅(Cu)または銀(Ag)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項38記載の光透過性の振動素子。
【請求項40】
前記三価の金属イオンはアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)またはインジウム(In)より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項38記載の光透過性の振動素子。
【請求項41】
前記導電部材はカーボンナノチューブ(Carbon nanotube)であることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項42】
前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(Single−walled Carbon Nanotubes, SWNTs)または多層カーボンナノチューブ(Multi−walled Carbon Nanotubes, MWNTs)のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項43】
前記振動素子は、矩形、円形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、六角形、多辺形より組み合わせたグループのいずれから選択することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項44】
前記振動素子は、予めに設けられたタッチ式表示装置に組み合わせ、前記タッチ式表示装置は、タッチパネルと、前記タッチパネルの底部に設けられた表示装置を有することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項45】
前記振動素子は、前記タッチパネルの天面に設けることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項46】
前記振動素子は、前記タッチパネルと前記表示装置との間に設けることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項47】
前記表示装置は、陰極線管(cathode Ray Tube,CRT)表示装置、液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(vacuum fluorescent display, VFD)、プラズマディプレイ(plasma display panel, PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction electron−emitter, SED)または電界放出ディスプレイ(Field emission display, FED)または電子ペーパー(E−Paper)のいずれであることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項48】
前記液晶表示装置はTN型(twisted nematic,TN)液晶表示装置、垂直整列型(vertical alignment, VA)液晶表示装置、マルチドメイン垂直整列型(Multi−domain vertical alignment, MVA)、パターン化垂直整列型(Patterned vertical alignment, PVA)面内切替型(In−plane switching, IPS)、連続回転花火整列型(Continuous Pinwheel Alignment, CPA)、光学的補償湾曲配列型(Optical Compensated Bend, OCB)等の液晶表示装置(liquid crystal display, LCD)より組み合わせたグループのいずれであることを特徴とする請求項47記載の光透過性の振動素子。
【請求項49】
前記有機発光ダイオード表示装置は、能動マトリクス有機発光(Active Matrix Organic Light Emitting Diode, AMOLED)表示装置、受動マトリクス有機発光ダイオード表示装置(Passive Matrix Organic Light Emitting Diode, PMOLED)などの有機発光ダイオード(organic light−emitting diode, OLED)表示装置より組み合わせるグループのいずれであることを特徴とする請求項47記載の光透過性の振動素子。
【請求項50】
前記タッチパネルは抵抗式タッチパネル、コンデンサー式タッチパネル、赤外線タッチパネル、光学タッチパネルまたは超音波タッチパネルのいずれであることを特徴とする請求項44記載の光透過性の振動素子。
【請求項51】
前記振動駆動素子は、集積回路タイプ、ファームウェアタイプ、ソフトウエアタイプまたは主動、受動素子より組み合わせる電子回路タイプであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項52】
前記第1基板、前記第2基板の表面に前記導電部材の設置方式は、蒸着、スパッタリングまたは電気めっきより組み合わせた皮膜めっき技術のいずれであることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項53】
前記振動駆動素子は、前記振動素子の電圧または電流を増やせるため、導電のタッチ物体によって、接触するときに触覚感知を形成することを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項54】
前記タッチ物体は人間の手または指であることを特徴とする請求項53記載の光透過性の振動素子。
【請求項55】
前記複数の振動素子によって、振動モジュールに組み合わせることを特徴とする請求項31記載の光透過性の振動素子。
【請求項56】
前記振動モジュールに備える複数の前記振動素子は、マトリクス方式またはアレイ方式によって配列されることを特徴とする請求項55記載の光透過性の振動素子。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−44679(P2011−44679A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224630(P2009−224630)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(507294753)介面光電股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(507294753)介面光電股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】
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