説明

光電センサ及びその設定方法

【課題】対象装置に対する安全性を向上することができる光電センサ及びその設定方法を提供する。
【解決手段】発光手段と、走査手段と、測定領域内の物体からの反射光を受光する受光手段と、照射光の照射方向及び受光手段における受光信号に基づいて物体の位置情報を算出する位置情報算出手段とを備え、位置情報により所定の領域に物体が存在するかを判定し、判定結果に基づいて該所定の領域に物体が存在しないとON信号を出力し、該所定の領域に物体が存在するとOFF信号を出力する光電センサであって、物体が存在すべき位置として設定される監視位置を記憶するメモリと、監視位置に物体が存在する場合は所定の領域における判定結果に従うON信号又はOFF信号を出力し、監視位置に物体が存在しない場合は所定の領域に物体が存在しない場合であってもOFF信号を出力する信号出力手段とを備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電センサ及びその設定方法に係り、更に詳しくは、測定領域内の物体を検出し、その検出結果に基づいて対象装置の動作を許可する動作許可信号及び上記動作を許可しない動作不許可信号のいずれかを出力する光電センサ及びその設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械やロボットなどの対象装置の周辺に測定領域を設定し、その測定領域内の物体を検出することにより、当該測定領域内に人などの物体を検出した場合には、対象装置の動作を停止させるなどして安全性を確保するようなシステムが知られている。このようなシステムの中には、例えば光電センサが用いられ、光電センサから測定領域内に光を照射するとともに、物体からの反射光を受光することにより、その反射光の受光信号に基づいて測定領域内の物体を検出することができるようになっているものがある。
【0003】
特許文献1には、対象装置の一例である車両の周辺に測定領域を設定し、その測定領域内に自転車などを検出した場合に、その位置を表示装置に表示させるようなシステムが開示されている。このシステムでは、車両の後方及び左側方に設定されている測定領域に光を走査し、測定領域内に存在する自転車などの物体から反射光を受光した場合に、その位置を表示装置に表示させることにより、巻き込み事故などに対する安全性を確保している。このようなシステムには、特許文献2に開示されているような樽型の筐体を有する走査装置を適用することも可能である。
【特許文献1】特開平4−310890号公報
【特許文献2】特開平3−175390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術では、例えば走査装置の位置がずれた場合のように、光の走査範囲に対応する測定領域の位置がずれた場合に、本来なら物体を検出することができる領域に物体が存在するときでも、その物体を検出することができないおそれがある。このような場合には、所望の領域内に存在する物体を確実に検出することができず、安全性を十分に確保することができない。本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、対象装置に対する安全性を向上することができる光電センサ及びその設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による光電センサは、照射光を生成する発光手段と、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査する走査手段と、上記測定領域内の物体からの反射光を受光する受光手段と、上記照射光の照射方向及び上記受光手段における受光信号に基づいて物体の位置情報を算出する位置情報算出手段とを備え、上記位置情報により所定の領域に物体が存在するかを判定し、判定結果に基づいて該所定の領域に物体が存在しないとON信号を出力し、該所定の領域に物体が存在するとOFF信号を出力する光電センサであって、物体が存在すべき位置として設定される監視位置を記憶するメモリと、上記監視位置に物体が存在する場合は上記所定の領域における上記判定結果に従うON信号又はOFF信号を出力し、上記監視位置に物体が存在しない場合は前記所定の領域に物体が存在しない場合であってもOFF信号を出力する信号出力手段とを備えて構成される。これにより、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【0006】
また、他の本発明による光電センサは、測定領域内の物体を検出し、その検出結果に基づいて対象装置の動作を許可する動作許可信号及び上記動作を許可しない動作不許可信号のいずれかを出力する光電センサであって、照射光を生成する発光手段と、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより上記測定領域を走査する走査手段と、上記測定領域内の物体からの反射光を受光する受光手段と、上記照射光の照射方向及び上記受光手段における受光信号に基づいて物体の位置情報を算出する位置情報算出手段と、上記位置情報に基づいて、上記測定領域内における第1領域内、及び、上記測定領域内における上記第1領域とは異なる第2領域内の物体を検出する物体検出手段と、上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記第2領域内に物体を検出した場合には、上記動作許可信号を出力し、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作不許可信号を出力する信号出力手段とを備えて構成される。
【0007】
このような構成によれば、測定領域内のそれぞれ異なる第1領域及び第2領域に存在する物体の位置情報を算出し、その位置情報に基づいて対象装置の動作許可信号及び動作不許可信号のいずれかを出力することができる。特に、第1領域内に物体を検出した場合、又は、第2領域内に物体を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、第1領域内に物体を検出せず、かつ、第2領域内に物体を検出した場合にのみ動作許可信号を出力するので、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【0008】
また、他の本発明による光電センサは、上記構成に加えて、上記物体検出手段が、外部からの指示信号に基づいて、上記第2領域内の物体を検出するように構成される。このような構成によれば、外部からの指示信号が入力された場合にのみ第2領域内の物体を検出するので、光電センサと第2領域との間に検出対象物以外の物体が不定期に進入する場合があるような状況下であっても、その検出対象物以外の物体を誤って検出してしまうのを防止できる。したがって、第2領域内に存在する物体を確実に検出することができ、対象装置に対する安全性をより向上することができる。
【0009】
また、他の本発明による光電センサは、上記構成に加えて、上記物体検出手段で物体を検出する対象領域として、少なくとも1の上記第1領域及び少なくとも1の上記第2領域を設定するための領域設定手段を備え、上記信号出力手段が、上記領域設定手段により上記対象領域として設定された全ての上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記領域設定手段により上記対象領域として設定された全ての上記第2領域内に物体を検出した場合には、上記動作許可信号を出力し、上記領域設定手段により上記対象領域として設定されたいずれかの上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記領域設定手段により上記対象領域として設定されたいずれかの上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作不許可信号を出力するように構成される。
【0010】
このような構成によれば、物体検出手段で物体を検出する対象領域として、少なくとも1の第1領域及び少なくとも1の第2領域を設定し、いずれかの第1領域内に物体を検出した場合、又は、いずれかの第2領域内に物体を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、全ての第1領域内に物体を検出せず、かつ、全ての第2領域内に物体を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0011】
また、他の本発明による光電センサは、上記構成に加えて、上記領域設定手段が、少なくとも1の上記第1領域及び少なくとも1の上記第2領域が関連付けられた少なくとも1の領域セットを設定可能であり、上記信号出力手段が、予め選択された上記領域セットの上記第1領域及び上記第2領域に基づいて、上記動作許可信号及び上記動作不許可信号のいずれかを出力するように構成される。
【0012】
このような構成によれば、少なくとも1の第1領域及び少なくとも1の第2領域が関連付けられた少なくとも1の領域セットを設定し、予め選択された領域セットの第1領域及び第2領域に基づいて、いずれかの第1領域内に物体を検出した場合、又は、いずれかの第2領域内に物体を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、全ての第1領域内に物体を検出せず、かつ、全ての第2領域内に物体を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0013】
また、他の本発明による光電センサの設定方法は、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査するとともに、上記測定領域内の物体からの反射光を受光することにより、照射光の照射方向及び物体からの反射光の受光信号に基づいて物体の位置情報を算出し、上記位置情報に基づいて、上記測定領域内における第1領域内、及び、上記測定領域内における上記第1領域とは異なる第2領域内の物体を検出することにより、上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記第2領域内に物体を検出した場合には、対象装置の動作を許可する動作許可信号を出力し、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作を許可しない動作不許可信号を出力する光電センサの設定方法であって、上記対象装置が設置された区画領域内に上記第1領域を設定し、上記区画領域に対する出入口に設けられた扉に対応する位置に上記第2領域を設定するように構成される。
【0014】
このような構成によれば、対象装置が設置された区画領域内の第1領域に存在する物体、及び、上記区画領域の出入口において閉じられた状態の扉を検出することができる。そして、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記出入口において閉じられた状態の扉を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、上記第1領域内の物体を検出せず、かつ、上記出入口において閉じられた状態の扉を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0015】
例えば、誤って上記扉が開かれ区画領域内に人が進入可能となってしまった場合、扉が開かれた時点で動作不許可信号が出力されるとともに、区画領域内の第1領域に人が進入した後に上記扉が閉じられた場合であっても、第1領域内に人がいる状態では動作許可信号は出力されない。したがって、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【0016】
また、他の本発明による光電センサの設定方法は、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査するとともに、上記測定領域内の物体からの反射光を受光することにより、照射光の照射方向及び物体からの反射光の受光信号に基づいて物体の位置情報を算出し、上記位置情報に基づいて、上記測定領域内における第1領域内、及び、上記測定領域内における上記第1領域とは異なる第2領域内の物体を検出することにより、上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記第2領域内に物体を検出した場合には、対象装置の動作を許可する動作許可信号を出力し、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作を許可しない動作不許可信号を出力する光電センサの設定方法であって、上記光電センサの向きがずれた場合であっても絶対位置が変化しない固定された物体に対応する位置に上記第2領域を設定するように構成される。
【0017】
このような構成によれば、光電センサの向きがずれた場合であっても絶対位置が変化しない固定された物体を検出し、この物体が検出されない場合には、第1領域に物体を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号を出力することができる。これにより、光電センサの向きがずれて、第1領域及び第2領域に対応する位置がずれた場合には、上記固定された物体は、第2領域に対応する位置に存在しなくなり、第2領域において検出されなくなるので、動作不許可信号が出力されることとなる。したがって、第1領域がずれることにより、本来なら第1領域内で検出されるべき物体が検出されずに動作許可信号が出力されてしまうのを防止できるので、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【0018】
また、他の本発明による光電センサの設定方法は、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査するとともに、上記測定領域内の物体からの反射光を受光することにより、照射光の照射方向及び物体からの反射光の受光信号に基づいて物体の位置情報を算出し、上記位置情報に基づいて、上記測定領域内における第1領域内、及び、上記測定領域内における上記第1領域とは異なる第2領域内の物体を検出することにより、上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記第2領域内に物体を検出した場合には、対象装置の動作を許可する動作許可信号を出力し、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作を許可しない動作不許可信号を出力する光電センサの設定方法であって、上記対象装置が設置された区画領域に対する出入口に対応する位置に上記第1領域を設定し、上記出入口を形成している物体に対応する位置に上記第2領域を設定するように構成される。
【0019】
このような構成によれば、対象装置が設置された区画領域に対する出入口を通過する物体、及び、上記出入口を形成している物体を検出することができる。そして、上記出入口を通過する物体を検出した場合、又は、上記出入口を形成している物体を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、上記出入口を通過する物体を検出せず、かつ、上記出入口を形成している物体を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0020】
例えば、上記出入口を形成している防護フェンスなどの物体がずれて上記出入口が広がった場合には、上記出入口における第1領域以外の領域を人が通って進入することが可能になる。このような場合には、出入口を形成している物体がずれることにより、当該物体が検出されなくなるので、上記出入口を通過する物体を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号が出力される。したがって、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【0021】
また、他の本発明による光電センサの設定方法は、上記構成に加えて、上記第2領域を1つの物体につき2以上設定するように構成される。このような構成によれば、第2領域で検出されるべき1つ物体を2以上の領域で検出することができるので、当該物体をより確実に検出することができる。
【0022】
また、他の本発明による光電センサの設定方法は、照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査するとともに、上記測定領域内の物体からの反射光を受光することにより、照射光の照射方向及び物体からの反射光の受光信号に基づいて物体の位置情報を算出し、上記位置情報に基づいて、上記測定領域内における第1領域内、及び、上記測定領域内における上記第1領域とは異なる第2領域内の物体を検出することにより、上記第1領域内に物体を検出せず、かつ、上記第2領域内に物体を検出した場合には、対象装置の動作を許可する動作許可信号を出力し、上記第1領域内に物体を検出した場合、又は、上記第2領域内に物体を検出しない場合には、上記動作を許可しない動作不許可信号を出力する光電センサの設定方法であって、いずれかを選択可能な2以上の上記第1領域を設定し、上記2以上の第1領域にそれぞれ対応する位置に移動可能な物体に対して、上記2以上の第1領域のそれぞれに対応する上記物体の各位置に上記第2領域を設定するように構成される。
【0023】
このような構成によれば、選択されたいずれかの第1領域内の物体、及び、当該第1領域に対応する位置に設定された第2領域内の物体を検出することができる。そして、選択されたいずれかの第1領域内に物体を検出した場合、又は、当該第1領域に対応する第2領域内の物体を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、選択されたいずれかの第1領域内に物体を検出せず、かつ、当該第1領域に対応する第2領域内に物体を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0024】
例えば、ロボットなどの対象装置を構成している物体が各第1領域に対応する位置に移動可能な場合に、いずれかの第1領域が選択されているのに、その第1領域に対応する位置に上記物体が移動していないときには、選択された第1領域内に進入する人などの物体を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号が出力される。したがって、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、対象装置に対する安全性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による光電センサ1の一構成例を示したブロック図である。この光電センサ1は、測定領域内に光を走査して、当該測定領域内に存在する物体2からの反射光を受光することにより当該物体2を検出し、その検出結果に基づく信号を対象装置3へ出力するものである。対象装置3としては、工作機械やロボットなどの各種産業用機械に適用することができ、光電センサ1からは、当該対象装置3の動作を許可する動作許可信号(ON信号)や、当該対象装置3の動作を許可しない動作不許可信号(OFF信号)が出力されるようになっている。
【0027】
光電センサ1には、発光部11、受光部12、光アイソレータ13、反射ミラー14、受光レンズ15、モータ16及び制御部17が備えられている。発光部11は、物体2を検出するための照射光を生成する発光手段であり、発光部11で生成された照射光は、光アイソレータ13により90°反射されて、反射ミラー14へ向う。そして、反射ミラー14へ入射した光は、当該反射ミラー14において90°反射され、光電センサ1から外部へ照射される。
【0028】
反射ミラー14には、回転軸16Aを介してモータ16が取り付けられており、モータ16が駆動されることにより、反射ミラー14が回転軸16Aを中心に回転するようになっている。回転軸16Aは、光アイソレータ13から反射ミラー14へ向う照射光の光軸に対して平行に延びている。したがって、モータ16の駆動に伴って回転軸16Aを中心に反射ミラー14が回転すると、反射ミラー14で反射されて光電センサ1から照射される光の照射方向が、回転軸16Aに垂直な面内で繰り返し変化するようになっている。
【0029】
このように、回転する反射ミラー14で反射されて光電センサ1から照射される光の範囲により上記測定領域が規定されており、反射ミラー14、モータ16及び回転軸16Aは、測定領域内で光を走査するための走査手段を構成している。より具体的には、反射ミラー14で反射する光は、回転軸16Aを中心に270°の角度範囲で光電センサ1から照射されるようになっており、発光部11から一定周期で断続的に照射光が生成されることにより、上記角度範囲内で0.36°ごとに光が照射されるようになっている。
【0030】
上記測定領域内に物体2が存在する場合には、光電センサ1から照射された光が当該物体2の表面で反射し、その拡散光の一部が反射光として光電センサ1に入射する。光電センサ1に入射した反射光は、反射ミラー14で反射され、光アイソレータ13を透過する。そして、光アイソレータ13を透過した光が、受光レンズ15により集光されて、受光部12により受光される。すなわち、受光部12は、測定領域内の物体2からの反射光を受光する受光手段を構成している。
【0031】
制御部17は、マイクロプロセッサからなり、発光部11やモータ16に制御信号を出力している。また、制御部17は、受光部12において受光した物体2からの反射光の受光信号などに基づいて、光電センサ1に対する物体2の位置情報を算出するとともに、その位置情報に基づいて、上述の動作許可信号や動作不許可信号を対象装置3へ出力する。
【0032】
図2は、図1の光電センサ1を用いて対象装置3に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。この例では、区画壁としての防護フェンス101により区画された区画領域102内に対象装置3が設置されている。区画領域102内における対象装置3の周辺には、対象装置3の動作に伴い危険が生じる可能性のある危険領域103が形成されている。
【0033】
防護フェンス101には、その一部が開口されることにより、区画領域102に対する出入口104が形成されている。この出入口104には、開閉可能な扉105が設けられており、作業者などは、当該扉105を開いて出入口104から区画領域102内に進入することができるようになっている。光電センサ1は、区画領域102内における出入口104の近傍に設けられており、当該光電センサ1から照射される光の範囲により水平面内に規定される測定領域106内に、防護領域107及び監視ポイント108が設定されている。
【0034】
防護領域107は、出入口104と危険領域103との間に設定され、出入口104から進入して危険領域103に近づく人を検出するための第1領域である。監視ポイント108は、図2に破線で示すように、閉じた状態の扉105上に設定され、扉105の開閉状態を検出するための第2領域である。
【0035】
図3は、制御部17の構成例を示した機能ブロック図である。制御部17は、位置情報算出部17A、物体検出部17B及び信号出力部17Cを備え、これらの各機能ブロックは、制御部17が実行するコンピュータプログラムにより実現される。位置情報算出部17Aには、受光部12において受光した反射光の受光信号の他、エンコーダ18からの信号が入力されるようになっている。
【0036】
エンコーダ18は、反射ミラー14の回転角度に応じた信号を出力するものであり、このエンコーダ18からの出力信号に基づいて、光電センサ1から照射された光の照射方向を判定することができる。より具体的には、モータ16の回転軸16Aには、当該回転軸16Aを中心に回転可能な回転板(図示せず)が取り付けられており、この回転板には、回転軸16Aを中心に一定角度ごとにスリットが形成されている。光電センサ1には、これらのスリットの回転軌跡上に光を照射する発光素子と、各スリットを通過した光を受光する受光素子とが備えられており、各スリットを通過した光を受光素子で受光した回数に基づいて、回転軸16A及び当該回転軸16Aに取り付けられた反射ミラー14の回転角度を検出することができるようになっている。
【0037】
位置情報算出部17Aは、エンコーダ18からの入力信号に基づいて判定した光の照射方向と、受光部12において受光した反射光の受光信号とに基づいて、光電センサ1に対する物体2の位置情報を算出する位置情報算出手段である。すなわち、位置情報算出部17Aは、発光部11からの照射光が物体2で反射して受光部12で受光されるまでの時間に基づいて、発光部11及び受光部12間の光路長を算出し、その光路長と光電センサ1からの照射光の照射方向とに基づいて、物体2の位置情報を算出している。
【0038】
物体検出部17Bは、位置情報算出部17Aにより算出した位置情報に基づいて、防護領域107内及び監視ポイント108における物体2を検出する。図2の例では、防護領域107内で検出される物体2は作業者などの人であり、監視ポイント108で検出される物体2は閉じられた状態の扉105であって、防護領域107と監視ポイント108とでそれぞれ異なる物体2を検出している。
【0039】
物体検出部17Bにおける物体2の検出は、メモリ4に記憶されている防護領域データ及び監視ポイントデータに基づいて行われる。上記防護領域データは、光電センサ1に対する防護領域107の位置情報であり、光電センサ1からの各照射方向に対応する光電センサ1との距離範囲により規定されている。上記監視ポイントデータは、光電センサ1に対する監視ポイント108の位置情報であり、光電センサ1からの特定の照射方向に対応する光電センサ1との距離により規定されている。位置情報算出部17Aにより算出した位置情報が、メモリ4に記憶されている防護領域データに対応している場合には、防護領域107内に物体2が存在すると判定され、監視ポイントデータに対応している場合には、監視ポイント108に物体2が存在すると判定される。
【0040】
防護領域107内の物体2の検出は、常時行われるようになっているのに対して、監視ポイント108における物体2の検出については、常時行われるようにするか、作業者による設定装置の操作などによって入力される外部指示信号に基づいて行われるようにするかを管理者により予め設定できるようになっている。ここで、「常時」とは、走査周期毎を示すことはいうまでもない。メモリ4は、光電センサ1に備えられていてもよいし、光電センサ1の設定を行うために当該光電センサ1に接続されるパーソナルコンピュータなどの設定装置(図示せず)に備えられていてもよい。
【0041】
物体検出部17Bによる検出結果は、信号出力部17Cに入力される。この信号出力部17Cは、物体検出部17Bによる検出結果に基づいて、動作許可信号及び動作不許可信号のいずれかを対象装置3へ出力する信号出力手段である。すなわち、防護領域107内に物体2を検出せず、監視ポイント108に物体2を検出した場合には、信号出力部17Cから対象装置3へ動作許可信号が出力される。一方、防護領域107内に物体2を検出した場合や、防護領域107及び監視ポイント108のいずれにも物体2を検出しない場合には、信号出力部17Cから対象装置3へ動作不許可信号が出力されるようになっている。
【0042】
本実施の形態では、測定領域106内の防護領域107及び監視ポイント108に存在する物体2の位置情報を算出し、その位置情報に基づいて対象装置3の動作許可信号及び動作不許可信号のいずれかを出力することができる。特に、防護領域107内に物体2を検出した場合、又は、監視ポイント108に物体2を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、防護領域107内に物体2を検出せず、かつ、監視ポイント108に物体2を検出した場合にのみ動作許可信号を出力するので、対象装置3に対する安全性を向上することができる。
【0043】
また、外部からの指示信号が入力された場合にのみ監視ポイント108の物体2を検出するように管理者により予め設定されたときには、光電センサ1と監視ポイント108との間に検出対象物以外の物体が不定期に進入する場合があるような状況下であっても、その検出対象物以外の物体を誤って検出してしまうのを防止できる。したがって、監視ポイント108に存在する物体2としての扉105を確実に検出することができ、対象装置3に対する安全性をより向上することができる。
【0044】
図2の例では、対象装置3が設置された区画領域102内の防護領域107に存在する物体2、及び、区画領域102の出入口104において閉じられた状態の扉105を検出することができる。そして、防護領域107内に物体2を検出した場合、又は、出入口104において閉じられた状態の扉105を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、防護領域107内の物体2を検出せず、かつ、出入口104において閉じられた状態の扉105を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0045】
例えば、誤って扉105が開かれ区画領域102内に人が進入可能となってしまった場合、扉105が開かれた時点で動作不許可信号が出力されるとともに、区画領域102内の防護領域107に人が進入した後に扉105が閉じられた場合であっても、防護領域107内に人がいる状態では動作許可信号は出力されない。したがって、対象装置3に対する安全性を向上することができる。
【0046】
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2による光電センサ1を用いて対象装置3に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。この例では、防護領域207及び監視ポイント208の設定方法が実施の形態1とは異なるが、光電センサ1の構成は、実施の形態1と同様の構成であるので説明を省略することとする。
【0047】
本実施の形態では、監視ポイント208が、実施の形態1における開閉可能な扉105のように絶対位置が変化する物体ではなく、絶対位置が変化しない固定された物体209に対応する位置に設定されている。この物体209としては、例えば建物の柱などを用いることができ、その柱の表面上に監視ポイント208を設定することができる。
【0048】
この例では、水平面内に設定された光電センサ1の測定領域206内において、対象装置3の周辺に形成されている危険領域203に隣接するように防護領域207が設定されるとともに、この防護領域207外に位置する物体209に対応する位置に監視ポイント208が設定されている。特に、この例では、危険領域203内に存在する物体209が選択され、危険領域203内における当該物体209に対応する位置に監視ポイント208が設定されている。
【0049】
本実施の形態では、図4(a)に示すような位置に防護領域207及び監視ポイント208を設定した後、図4(b)に示すように光電センサ1の向きがずれて、防護領域207及び監視ポイント208に対応する位置がずれた場合に、絶対位置が変化しない固定された物体209は、監視ポイント208に対応する位置に存在しなくなり、監視ポイント208において検出されなくなる。このように、物体209が検出されない場合には、防護領域207に物体2を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号が出力される。したがって、防護領域207がずれることにより、本来なら防護領域207内で検出されるべき物体2が検出されずに動作許可信号が出力されてしまうのを防止できるので、対象装置3に対する安全性を向上することができる。
【0050】
この例では、1つの監視ポイント208を設定しているが、設定できる監視ポイント208の数はこれに限られず、2つ以上の監視ポイント208を設定できるようにしてもよい。監視ポイント208が設定される位置は、例えば、測定領域206を走査周方向に監視ポイント208の設定個数に対応して分割し、分割した各領域に少なくとも1つの監視ポイント208が設定されることが好ましい。
【0051】
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3による光電センサ1を用いて対象装置3に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。この例では、防護領域307及び監視ポイント308の設定方法が実施の形態1とは異なるが、光電センサ1の構成は、実施の形態1と同様の構成であるので説明を省略することとする。
【0052】
本実施の形態では、区画壁としての防護フェンス301により区画された区画領域302内に対象装置3が設置されている。防護フェンス301には、その一部が開口されることにより、区画領域302に対する出入口304が形成されており、この出入口304から作業者などが区画領域302内に進入することができるようになっている。光電センサ1は、出入口304の近傍に設けられており、当該光電センサ1から照射される光の範囲により鉛直面内に規定される測定領域306内に、防護領域307及び監視ポイント308が設定されている。
【0053】
防護領域307は、出入口304全体に設定されており、この防護領域307内の物体2を検出することにより、出入口304から進入する人などを検出することができる。監視ポイント308は、出入口304を形成している物体309、すなわち出入口304に隣接する防護フェンス301において、当該出入口304の周縁部を形成している位置に設定されている。この例では、出入口304を形成している1つの物体309につき2つの監視ポイント308が設定されているが、このような構成に限らず、1つの物体309につき1つ又は3つ以上の監視ポイント308が設定された構成であってもよい。物体309ごとに2つ以上の監視ポイント308を設定する場合には、少なくとも2つの監視ポイント308が各物体309の走査周方向における両端部分又はその近傍に設定されることが好ましい。
【0054】
本実施の形態では、対象装置3が設置された区画領域302に対する出入口304を通過する物体2、及び、出入口304を形成している物体309を検出することができる。そして、出入口304を通過する物体2を検出した場合、又は、出入口304を形成している物体309を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、出入口304を通過する物体2を検出せず、かつ、出入口304を形成している物体309を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。より具体的には、物体2,309を検出する対象領域として、1つの第1領域(出入口304)及び4つの第2領域(監視ポイント308)を設定し、出入口304内に物体2を検出した場合、又は、いずれかの監視ポイント308に物体309を検出しない場合には動作不許可信号を出力し、出入口304内に物体2を検出せず、かつ、全ての監視ポイント308に物体309を検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0055】
図5(a)に示すような位置に防護領域307及び監視ポイント308を設定した後、出入口304を形成している物体309がずれて、図5(b)に示すように出入口304が広がった場合には、出入口304における防護領域307以外の領域310を人が通って進入することが可能になる。このような場合には、出入口304を形成している物体309がずれることにより、当該物体309が検出されなくなるので、出入口304を通過する物体2を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号が出力される。したがって、対象装置3に対する安全性を向上することができる。
【0056】
特に、本実施の形態では、出入口304を形成している1つの物体309につき2つの監視ポイント308が設定されることにより、監視ポイント308で検出されるべき1つ物体309を2つの監視ポイント308で検出することができるので、当該物体309をより確実に検出することができる。
【0057】
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4による光電センサ1を用いて対象装置3に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。この例では、防護領域407及び監視ポイント408の設定方法が実施の形態1とは異なるが、光電センサ1の構成は、実施の形態1と同様の構成であるので説明を省略することとする。
【0058】
本実施の形態では、区画壁としての防護フェンス401により区画された区画領域402内に対象装置3が設置されている。この対象装置3は、回転可能なアーム3Aを備えており、当該アーム3Aが回転することにより、図6に実線で示すような第1の姿勢と、図6に破線で示すような第2の姿勢とに切り替えて、各姿勢で作業を行うことができるようになっている。対象装置3の周辺には、第1及び第2の姿勢の双方における対象装置3を取り囲むように危険領域403が形成されている。
【0059】
区画領域402内には、対象装置3に対向する位置に仕切壁404が形成されることにより、第1の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対向する領域と、第2の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対向する領域とが形成されている。そして、これらの領域の境界部分に光電センサ1が設けられるとともに、各領域に対応する位置に防護領域407が設定されることにより、測定領域406内に2つの防護領域407が設定されている。また、測定領域406内には、第1の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対応する位置と、第2の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対応する位置とに、それぞれ監視ポイント408が設定されている。
【0060】
すなわち、第1の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対応する防護領域407A及び監視ポイント408Aが関連付けられ、第1の領域セット(第1の設定グループ)としてメモリ4に格納されるとともに、第2の姿勢における対象装置3のアーム3Aに対応する防護領域407B及び監視ポイント408Bが関連付けられ、第2の領域セット(第2の設定グループ)としてメモリ4に格納されている。これらの領域セットは、作業者による設定装置の操作などによって入力される外部指示信号に基づいて、いずれか一方が選択され、選択された領域セットの防護領域407及び監視ポイント408に対してのみ物体2又はアーム3Aの検出が行われるようになっている。
【0061】
本実施の形態では、選択されたいずれかの防護領域407内の物体2、及び、当該防護領域407に対応する位置に設定された監視ポイント408のアーム3Aを検出することができる。そして、選択されたいずれかの防護領域407内に物体2を検出した場合、又は、当該防護領域407に対応する監視ポイント408のアーム3Aを検出しない場合には動作不許可信号を出力し、選択されたいずれかの防護領域407内に物体2を検出せず、かつ、当該防護領域407に対応する監視ポイント408にアーム3Aを検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。より具体的には、1つの第1領域(防護領域407)及び1つの第2領域(監視ポイント408)が関連付けられた2つの領域セットを設定し、予め選択された領域セットの防護領域407及び監視ポイント408に基づいて、防護領域407内に物体2を検出した場合、又は、監視ポイント408にアーム3Aを検出しない場合には動作不許可信号を出力し、防護領域407内に物体2を検出せず、かつ、監視ポイント408にアーム3Aを検出した場合にのみ動作許可信号を出力することができる。
【0062】
したがって、いずれかの防護領域407が選択されているのに、その防護領域407に対応する位置に対象装置3のアーム3Aが移動していないときには、選択された防護領域407内に進入する人などの物体2を検出したか否かに関わらず、動作不許可信号が出力される。したがって、対象装置3に対する安全性を向上することができる。
【0063】
この例では、領域セットが2つ設定されているが、このような構成に限らず、領域セットが3つ以上設定されていてもよい。また、この例では、1つの領域セットに対して、1つずつの防護領域407及び監視ポイント408が関連付けられているが、このような構成に限らず、それぞれ2つ以上の防護領域407及び監視ポイント408が関連付けられていてもよい。この場合、防護領域407及び監視ポイント408が複数関連付けられている領域セットが選択されたときには、いずれかの防護領域407内に物体2を検出した場合、又は、いずれかの監視ポイント408にアーム3Aを検出しない場合に動作不許可信号を出力し、全ての防護領域407内に物体2を検出せず、かつ、全ての監視ポイント408にアーム3Aを検出した場合にのみ動作許可信号を出力するような構成とすればよい。
【0064】
以上の実施の形態では、第2領域が点からなる監視ポイント108,208,308,408として設定される場合について説明したが、このような構成に限らず、第1領域としての防護領域107,207,307,407と同様に、2点以上からなる監視領域として設定された構成であってもよい。この場合、上記監視領域が、監視ポイント108,208,308,408のように光電センサ1からの特定の照射方向に対応する光電センサ1との距離により規定されるのではなく、光電センサ1からの各照射方向に対応する光電センサ1との距離範囲により規定されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態1による光電センサの一構成例を示したブロック図である。
【図2】図1の光電センサを用いて対象装置に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。
【図3】制御部の構成例を示した機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態2による光電センサを用いて対象装置に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。
【図5】本発明の実施の形態3による光電センサを用いて対象装置に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。
【図6】本発明の実施の形態4による光電センサを用いて対象装置に対する安全性を確保するシステムの一例を示した概略図である。
【符号の説明】
【0066】
1 光電センサ
2,209,309 物体
3 対象装置
3A アーム
11 発光部
12 受光部
14 反射ミラー
16 モータ
16A 回転軸
17 制御部
17A 位置情報算出部
17B 物体検出部
17C 信号出力部
102,302,402 区画領域
104,304 出入口
105 扉
106,206,306,406 測定領域
107,207,307,407 防護領域
108,208,308,408 監視ポイント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射光を生成する発光手段と、
照射光の照射方向を繰り返し変化させることにより測定領域を走査する走査手段と、
上記測定領域内の物体からの反射光を受光する受光手段と、
上記照射光の照射方向及び上記受光手段における受光信号に基づいて物体の位置情報を算出する位置情報算出手段とを備え、
上記位置情報により所定の領域に物体が存在するかを判定し、判定結果に基づいて該所定の領域に物体が存在しないとON信号を出力し、該所定の領域に物体が存在するとOFF信号を出力する光電センサであって、
物体が存在すべき位置として設定される監視位置を記憶するメモリと、
上記監視位置に物体が存在する場合は上記所定の領域における上記判定結果に従うON信号又はOFF信号を出力し、上記監視位置に物体が存在しない場合は前記所定の領域に物体が存在しない場合であってもOFF信号を出力する信号出力手段とを備えたことを特徴とする光電センサ。
【請求項2】
上記監視位置として、上記所定の領域に関連付けられた複数の上記監視点が設定され、上記信号出力手段は、上記所定の領域に関連付けられた全ての上記監視位置に物体が存在する場合は上記所定の領域における上記判定結果に従うON信号又はOFF信号を出力し、上記所定の領域に関連付けられたいずれかの上記監視位置に物体が存在しない場合は該所定の領域に物体が存在しない場合であってもOFF信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の光電センサ。
【請求項3】
上記所定の領域に関連付けられた複数の上記監視点を該所定の領域に沿って設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光電センサ。
【請求項4】
上記所定の領域が複数設定され、上記光電センサはさらに上記所定の領域を選択する手段を備え、上記信号出力手段は、上記選択された所定の領域に関連付けられた上記監視位置に物体が存在する場合は上記選択された所定の領域における上記判定結果に従うON信号又はOFF信号を出力し、上記選択された所定の領域に関連付けられた上記監視位置に物体が存在しない場合は該所定の領域に物体が存在しない場合であってもOFF信号を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の光電センサ。
【請求項5】
上記監視位置が各照射方向に対応する距離範囲により規定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の光電センサ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−53059(P2012−53059A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239128(P2011−239128)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【分割の表示】特願2007−146259(P2007−146259)の分割
【原出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)