説明

光電変換モジュール、レセプタ、および、電子機器

【課題】光信号を電気信号に変換する光電変換配線基板と、電気信号を伝送する電気配線基板とを備えた光電変換モジュールにおいて、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュールの面積が小さい光電変換モジュールを提供する。
【解決手段】光電変換モジュール1は、光配線3によって伝送される光信号を電気信号に変換する光電変換配線基板5と、電気配線2によって伝送される電気信号を伝送する電気配線基板4と、光電変換配線および基板内電気配線の少なくともいずれか一方と電気的に接続されるモジュール側電極6…とを備えている。電気配線基板4の基板面と、光電変換配線基板5の基板面とが平行に配置されており、かつ、基板面に垂直な方向から見て、電気配線基板4と光電変換配線基板5とが重なる領域が存在するような配置となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号を伝送する光伝送路、および、電気信号を伝送する電気配線における信号の入出力を行う光電変換モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、高速で大容量のデータ通信が可能な光通信網が拡大している。今後、この光通信網は機器間から機器内への搭載が予想されている。そして、プリント配線基板を光配線として実現するために、アレイ化が可能な光導波路が期待されている。光導波路は、コアと呼ばれる芯とそれを覆うクラッドとからなっており、クラッドよりもコアの屈折率が高くなっている。すなわち、コアに入射した光信号は、コア内部で全反射を繰り返すことによって伝搬される。
【0003】
このような機器内での信号伝送において、従来の電気配線による伝送と、光配線による伝送とを共存させる構成が提案されている。例えば特許文献1には、電気信号を光信号に変換して光配線に対して送信する電気―光変換回路基板、および、電気信号を電気配線に対して送信する信号中継回路基板が筐体内に設けられた信号伝送装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−51730公報(平成17年2月24日(2005.2.24)公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構成では、電気―光変換回路基板と信号中継回路基板とがそれぞれ独立して設けられているとともに、両者を同一平面において並べて配置した構成となっている。したがって、電気―光変換回路基板と信号中継回路基板とによって平面方向に占める面積が広くなるという問題がある。これは、サイズの小型化が望まれる携帯型電子機器などに適用する場合に非常に不利になる。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光信号を電気信号に変換する光電変換配線基板と、電気信号を伝送する電気配線基板とを備えた光電変換モジュールにおいて、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュールの面積が小さい光電変換モジュール、およびこれに適合するレセプタ、ならびにこれを備えた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光電変換モジュールは、上記課題を解決するために、光信号伝送手段によって伝送される光信号を電気信号に変換する光電変換部および光電変換配線を備えた光電変換配線基板と、電気信号伝送手段によって伝送される電気信号を伝送する基板内電気配線を備えた電気配線基板と、上記光電変換配線および上記基板内電気配線の少なくともいずれか一方と電気的に接続される電極とを備え、上記電気配線基板の基板面と、上記光電変換配線基板の基板面とが平行に配置されており、かつ、上記電気配線基板および上記光電変換配線基板の基板面に垂直な方向から見て、上記電気配線基板と上記光電変換配線基板とが重なる領域が存在するような配置となっている構成である。
【0007】
上記の構成によれば、光信号伝送手段によって伝送される光信号と、電気信号伝送手段によって伝送される電気信号とを1つの光電変換モジュールにまとめて、電極によって入出力を行う構成となっている。よって、光信号伝送と電気信号伝送とを平行して行う通信形態において、外部配線との接続構造を単純化することができる。
【0008】
また、電気配線基板と光電変換配線基板とが、互いに基板面同士で対向した配置となっているので、これらを基板面に平行な方向で横に並べた構成と比較して、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュールの面積を小さくすることができる。よって、例えば光電変換モジュールを何らかの外部基板上に接続する場合などに、該外部基板上において、光電変換モジュール接続用に確保すべき領域を小さくすることができる。これは、サイズの小型化が望まれる電子機器などに適用する場合に非常に効果的である。
【0009】
また、本発明に係る光電変換モジュールは、上記の構成において、上記光電変換配線基板と、上記電気配線基板とが、互いに所定の間隔を置いて対向して配置されているとともに、上記電極が、上記光電変換配線基板と上記電気配線基板とを接続する構成に設けられている構成としてもよい。
【0010】
上記の構成によれば、光電変換配線基板と電気配線基板とを接続する構成に電極が設けられているので、光電変換配線基板または電気配線基板において、電極を設けるためのスペースを確保する必要がなくなる。よって、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュールの面積をさらに小さくすることができる。
【0011】
また、本発明に係る光電変換モジュールは、上記の構成において、上記電極における外部配線と電気的に接触するための面が、上記光電変換配線基板および上記電気配線基板の基板面に垂直に設けられている構成としてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、電極における外部配線と電気的に接触するための面が基板面に対して垂直に設けられているので、この電極に接触する外部配線の電極も、基板面に垂直に設けることが可能となる。よって、例えば外部配線が設けられる外部基板において、光電変換モジュールの電極に接触するための電極を設けるためのスペースを小さくすることができる。
【0013】
また、本発明に係る光電変換モジュールは、上記の構成において、上記光電変換配線基板と上記電気配線基板とを接続する構成と、上記電気配線基板および上記光電変換配線基板とによって囲われる空間内に、上記基板内電気配線および上記光電変換配線が配置されることを特徴とする請求項2記載の光電変換モジュール。
【0014】
上記の構成によれば、基板内電気配線および光電変換配線を外部環境の影響を受けにくい状態に保つこと、あるいは空間内の実装部品を封止補償することが可能となり、経年変化による短絡や断線の発生可能性を低く抑えることが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る光電変換モジュールは、上記の構成において、上記電極が、上記光電変換配線基板および上記電気配線基板の基板面と平行な方向に外側に向けて突出した形状となっている構成としてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、光電変換配線基板および電気配線基板の基板面に平行な方向に電極を突出させているので、この突出部分において、電気接触のための領域を確保することが可能となる。すなわち、基板面に垂直な方向において、電極における電気接触のための領域を確保する構成と比較して、光電変換モジュールの厚みを薄くすることが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る光電変換モジュールは、上記の構成において、上記光信号伝送手段が、透光性を有する材料から構成されるコア部と、該コア部の屈折率と異なる屈折率を有する材料から構成されるクラッド部とを備えた光伝送路であり、上記光電変換配線基板が、上記光伝送路と固定接続されている構成としてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、光伝送路が光電変換配線基板に対して固定接続されているので、光伝送路と光電変換配線基板に設けられる光電変換部との光結合の位置関係が固定されることになる。よって、光伝送路と光電変換部との間の光結合部分を分離することによって接続を解除する構成と比較して、光結合の安定性を向上させることができる。
【0019】
また、本発明に係るレセプタは、上記本発明に係る光電変換モジュールが備える上記電極と電気的に接続する電極と、上記電極が設けられるとともに、上記光電変換モジュールを着脱自在に保持するフレームとを備える構成である。
【0020】
上記の構成によれば、当該レセプタを、例えば外部基板などに設けることによって、上記光電変換モジュールの着脱が可能な構成とすることが可能となる。よって、例えば光電変換モジュールを備えた電子機器を生産するときの作業を容易にすることが可能となる。
【0021】
また、本発明に係る電子機器は、上記本発明に係る光電変換モジュールと、上記光信号伝送手段と、上記電気信号伝送手段とを備えた構成である。
【0022】
上記の構成によれば、光信号伝送と電気信号伝送とを平行して行う通信部分の構成のサイズをコンパクトにすることができるので、より小型の電子機器を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る光電変換モジュールは、以上のように、上記電気配線基板の基板面と、上記光電変換配線基板の基板面とが平行に配置されており、かつ、上記電気配線基板および上記光電変換配線基板の基板面に垂直な方向から見て、上記電気配線基板と上記光電変換配線基板とが重なる領域が存在するような配置となっている構成である。よって、光信号伝送と電気信号伝送とを平行して行う通信形態において、外部配線との接続構造を単純化することができるとともに、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュールの面積を小さくすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(実施の形態1)
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、本実施形態に係る光電変換モジュール1およびレセプタ31の概略構成を示す斜視図である。
【0025】
光電変換モジュール1は、光信号を伝送する光信号伝送手段としての光配線3の終端部、および、電気信号を伝送する電気信号伝送手段としての電気配線2の終端部が接続されているとともに、光配線3および電気配線2において伝送される信号を電気信号として入力および/または出力するモジュール側電極6…を備えた構成となっている。レセプタ31は、光電変換モジュール1を受容するとともに、光電変換モジュール1を受容した状態において、モジュール側電極6…と電気的に接続するレセプタ側電極33を備えた構成となっている。
【0026】
図2(a)は、光電変換モジュール1の側面図を示しており、図2(b)は、光電変換モジュール1の分解斜視図を示している。これらの図を参照しながら、以下に光電変換モジュール1の構成の詳細について説明する。
【0027】
光電変換モジュール1は、電気配線基板4と、該電気配線基板4と対向した状態で配置される光電変換配線基板5とを備えている。すなわち、電気配線基板4の基板面と、光電変換配線基板5の基板面とが平行に配置されており、かつ、電気配線基板4および光電変換配線基板5の基板面に垂直な方向から見て、電気配線基板4と光電変換配線基板5とが重なる領域が存在するような配置となっている。
【0028】
また、光電変換モジュール1は、電気配線基板4と光電変換配線基板5とを接続するモジュールフレーム7を備えている。このモジュールフレーム7と、電気配線基板4および光電変換配線基板5とによって囲われる空間内に、電気配線基板4に形成されている基板内電気配線、および、光電変換配線基板5に形成されている光電変換配線が配置される。すなわち、基板内電気配線および光電変換配線は、モジュールフレーム7と、電気配線基板4および光電変換配線基板5とによって形成される密閉空間内に配置されることになる。これにより、基板内電気配線および光電変換配線を外部環境の影響を受けにくい状態に保つことが可能となり、経年変化による短絡や断線の発生可能性を低く抑えることが可能となる。
【0029】
なお、図2(b)に示す構成では、モジュールフレーム7が、光電変換配線基板5と一体的に形成されている。言い換えれば、光電変換配線基板5は、光電変換配線が形成される基板とモジュールフレーム7とが一体形成された部材によって構成されている。
【0030】
電気配線2は、電気配線基板4の基板面に平行な方向から、長方形形状の電気配線基板4の一つの辺に相当する側面に対して接続されている。これにより、電気配線2と、電気配線基板4における基板内電気配線とが電気的に接続される。
【0031】
光配線3は、電気配線2と同じ方向からモジュールフレーム7に対して固定接続されている。図3は、光配線3とモジュールフレーム7との接続部分の周辺を拡大して示した側面断面図である。同図に示すように、光配線3は、電気配線2と所定の間隔をおいて平行となる状態でモジュールフレーム7に固定接続されている。また、光配線3の終端部3Aが、モジュールフレーム7と、電気配線基板4および光電変換配線基板5とによって囲われる空間内に突き出すように、光配線3がモジュールフレーム7に対して固定されている。
【0032】
光配線3の終端部3Aは、光配線3の光信号伝送方向に対して所定の角度(例えば30〜45度)をなす光反射面を有している。この光反射面は、光配線3を伝送してきた光が光電変換配線基板5側に反射されるように設けられている。そして、光電変換配線基板5上には、上記光反射面で反射された光が到達するように配置された受光部8が設けられている。
【0033】
受光部8は、終端部3Aから出射された光信号としての光を受光し、光電変換によって電気信号を出力する。この受光部8は、例えばPD(Photo-Diode)などの受光素子によって構成される。受光部8から出力された電気信号は、配線9によって光電変換配線基板5における光電変換配線に接続される。
【0034】
なお、図3に示す例では、光配線3において伝送されてきた光信号を受光部8によって受光する場合の構成について示しているが、光電変換配線基板5上に光電変換配線に電気的に接続された発光部が設けられ、この発光部から出力された光が上記光反射面を介して光配線3に入射し、光信号が出力されるようになっていてもよい。この場合、発光部は、例えばVCSEL(Vertical Cavity-Surface Emitting Laser)などの発光素子によって構成される。
【0035】
モジュールフレーム7には、電気配線基板4および光電変換配線基板5の基板面にほぼ垂直な外側面が4面設けられている。図1および図2(a)(b)に示す例では、電気配線基板4および光電変換配線基板5の基板面に垂直な方向から見て、モジュールフレーム7の4つの外側面が長方形形状となるように配置されている。そして、この4つの外側面のうち、1つの外側面に対して光配線3が接続されている。
【0036】
また、モジュールフレーム7の外側面には、モジュール側電極6…が設けられている。本実施形態では、モジュールフレーム7の外側面のうち、光配線3が接続されている面に垂直となる2つの外側面に、モジュール側電極6…がそれぞれ設けられた構成としているが、それ以外の面に設けられていても良い。モジュール側電極6は、電気配線基板4および光電変換配線基板5の少なくともいずれか一方に接続されている。すなわち、各モジュール側電極6は、基板内電気配線または光電変換配線の入出力端子として機能することになる。
【0037】
なお、本実施形態では、電気配線基板4と光電変換配線基板5とがモジュールフレーム7を介して接続する構成としているが、モジュールフレーム7を設けずに、電気配線基板4と光電変換配線基板5との間の周辺部分に設けられたモジュール側電極6…によって電気配線基板4と光電変換配線基板5とを接続する構成としてもよい。また、本実施形態では、モジュールフレーム7と、電気配線基板4および光電変換配線基板5とによって密閉空間が形成されるようになっているが、密閉されていない状態で電気配線基板4と光電変換配線基板5とをモジュールフレーム7を介して接続する構成としてもよい。この場合、基板内電気配線および光電変換配線が形成されている領域に樹脂などからなる封止材を設けることによって、基板内電気配線および光電変換配線を外部環境の影響から保護する構成としてもよい。
【0038】
次に、レセプタ31についてより詳細に説明する。レセプタ31は、レセプタフレーム32を備えている。レセプタフレーム32は、光電変換モジュール1を受容した状態において、光電変換モジュール1の光電変換配線基板5の外側面に対向するレセプタ底面、および、モジュールフレーム7の外側面にそれぞれ対向するレセプタ側面が設けられている。
【0039】
レセプタ側電極33…は、レセプタフレーム32に固定された状態で設置されている。そして、レセプタ側電極33…におけるモジュール側電極6…との電気接続箇所は、レセプタ側面から露出した状態で、かつ、モジュール側電極6…のそれぞれに対応して配置される。これにより、光電変換モジュール1がレセプタ31に受容されている状態において、モジュール側電極6…とレセプタ側電極33…とがそれぞれ互いに電気的に接続されることになる。
【0040】
また、レセプタ側電極33…は、光配線3および電気配線2の少なくともいずれか一方との間で信号の送受信を行う外部配線と接続される。この外部配線としては、例えば、レセプタ31が設置される基板上に形成された配線などが挙げられる。
【0041】
光電変換モジュール1とレセプタ31とが接続されるときには、次のような動きとなる。まず、レセプタ31のレセプタ底面に垂直な方向から、光電変換モジュール1における光電変換配線基板5の外側面がレセプタ底面に対向するように光電変換モジュール1が近づけられる。そして、最終的にモジュール側電極6…とレセプタ側電極33…とがそれぞれ互いに接続するまで光電変換モジュール1がレセプタ31に押し込まれる。光電変換モジュール1がレセプタ31から外される場合には、上記の動きと逆の動きが行われる。
【0042】
上記の構成によれば、光電変換モジュール1は、光配線3および電気配線2の終端部を1つのモジュールにまとめ、光配線3による信号伝送と電気配線2による信号伝送とをそれぞれ同じモジュール側電極6…によって入出力を行う構成となっている。よって、光信号伝送と電気信号伝送とを平行して行う通信形態において、外部配線との接続構造を単純化することができ、接続の脱着を容易にすることができる。
【0043】
また、電気配線基板4と光電変換配線基板5とが、互いに基板面同士で対向した配置となっているので、これらを基板面に平行な方向で横に並べた構成と比較して、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュール1の面積を小さくすることができる。よって、例えば光電変換モジュール1を何らかの外部基板上に接続する場合などに、該外部基板上において、光電変換モジュール1接続用に確保すべき領域を小さくすることができる。これは、サイズの小型化が望まれる電子機器などに適用する場合に非常に効果的である。
【0044】
また、光配線3の終端部は、光電変換モジュール1に対して固定接続されているので、光配線3と光電変換配線基板5に設けられる光電変換部材(受光部8、発光部などに対応)との光結合の位置関係が固定されることになる。よって、光配線と光電変換部材との間の光結合部分を分離することによって接続を解除する構成と比較して、光結合の安定性を向上させることができる。これに対して、光配線と光電変換部材との間の光結合部分を分離することによって接続を解除する構成において、光結合を安定させるために、光配線と光電変換部材との位置合わせを高精度に行うことができる機構を設けることも考えられるが、この場合には、この位置合わせ機構が複雑となり、モジュールの大型化を招くことになる。
【0045】
(実施の形態1の変形例1)
上記の例では、レセプタ31を設けて、光電変換モジュール1とレセプタ31とが着脱可能な構成となっているが、光電変換モジュール1を外部基板に直接半田付け接続する構成としてもよい。図4は、この変形例1の構成を示す分解斜視図である。同図に示すように、光電変換モジュール1は、外部基板41に対して、レセプタ31などを介さずに直接接続されている。
【0046】
光電変換モジュール1において、図1などを参照しながら説明した構成との相違点としては、各モジュール側電極6に半田付け端子部6Aが設けられている点である。その他の構成は、前記した構成と同様であるので、その説明を省略する。半田付け端子部6Aは、光電変換モジュール1における外部基板41に対向する面としての底面近傍から、モジュールフレーム7の外側面に垂直な方向に外側に張り出した構成となっている。
【0047】
一方、外部基板41には、光電変換モジュール1における半田付け端子部6A…に対応する位置に、半田付けパッド42…が形成されている。この半田付けパッド42…の少なくとも1つは、外部基板41に設けられた配線に電気的に接続されている。光電変換モジュール1と外部基板41とは、半田付け端子部6A…と半田付けパッド42…とが半田付けされることによって固定接続される。
【0048】
この変形例1の構成によれば、レセプタ31を設けることなく、直接光電変換モジュール1と外部基板41とが接続されている。よって、光電変換モジュール1の着脱が不要な構成の場合には、構成をより簡素化することができるとともに、接続部のサイズをより小型化することが可能となる。
【0049】
(実施の形態1の変形例2)
上記の変形例1では、光電変換モジュール1と外部基板41とを半田付け接続する構成となっているが、スルーホール(ビア)を介して接続する構成としてもよい。図5は、この変形例2の構成を示す分解斜視図である。同図に示すように、光電変換モジュール1は、外部基板41に対して、レセプタ31などを介さずに直接接続されている。
【0050】
光電変換モジュール1において、図1などを参照しながら説明した構成との相違点としては、各モジュール側電極6に突出部6Bが設けられている点である。その他の構成は、前記した構成と同様であるので、その説明を省略する。突出部6Bは、光電変換モジュール1における外部基板41に対向する面としての底面から、該底面の法線方向に垂直な方向に外側に突き出した構成となっている。
【0051】
一方、外部基板41には、光電変換モジュール1における突出部6B…に対応する位置に、スルーホール43…が形成されている。このスルーホール43…の少なくとも1つは、外部基板41に設けられた配線に電気的に接続されている。光電変換モジュール1と外部基板41とは、突出部6B…が、スルーホール43…にそれぞれ挿入されることによって固定接続される。
【0052】
この変形例2の構成によれば、上記変形例1と同様に、レセプタ31を設けることなく、直接光電変換モジュール1と外部基板41とが接続されている。よって、光電変換モジュール1の着脱が不要な構成の場合には、構成をより簡素化することができるとともに、接続部のサイズをより小型化することが可能となる。また、スルーホールによる電気接続が行われるので、外部基板41において、基板の中間層に設けられた配線や、光電変換モジュール1が接続される面と反対側に設けられた配線などに対しても直接導通させることが可能となる。
【0053】
(実施の形態1の変形例3)
図2(b)に示す構成では、光電変換配線基板5は、光電変換配線が形成される基板とモジュールフレーム7とが一体形成された部材によって構成されているが、これらをそれぞれ独立した部材によって構成してもよい。図6(a)および図6(b)は、この変形例3の構成を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図である。
【0054】
これらの図に示すように、光電変換配線基板5と、モジュールフレーム7とがそれぞれ独立した部材によって構成されている。そして、光電変換モジュール1は、光電変換配線基板5と電気配線基板4とでモジュールフレーム7を挟み込んだ構造となっている。
【0055】
この変形例3の構成によれば、光電変換配線基板5とモジュールフレーム7とが別の部材によって構成されるので、種類の異なる光電変換配線基板5からなる光電変換モジュール1に対して、同じモジュールフレーム7を流用することが可能となる。よって、他品種生産などにおいて構成部材の共通化によるコスト削減を実現することができる。
【0056】
(実施の形態2)
本発明の他の実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。図7(a)および図7(b)は、本実施形態に係る光電変換モジュール1およびレセプタ31の概略構成を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図を示している。なお、本実施形態において、実施の形態1と同様の機能を有する部材には同じ部材番号を付している。
【0057】
光電変換モジュール1は、実施の形態1と同様に、光信号を伝送する光配線3の終端部、および、電気信号を伝送する電気配線2の終端部が接続されているとともに、光配線3および電気配線2において伝送される信号を電気信号として入力および/または出力するモジュール側電極6…を備えた構成となっている。レセプタ31は、光電変換モジュール1を受容するとともに、光電変換モジュール1を受容した状態において、モジュール側電極6…と電気的に接続するレセプタ側電極(図示せず)を備えた構成となっている。
【0058】
光電変換モジュール1は、電気配線基板4と、該電気配線基板4と対向した状態で配置される光電変換配線基板5とを備えている。すなわち、電気配線基板4の基板面と、光電変換配線基板5の基板面とが平行に配置されており、かつ、電気配線基板4および光電変換配線基板5の基板面に垂直な方向から見て、電気配線基板4と光電変換配線基板5とが重なる領域が存在するような配置となっている。
【0059】
電気配線2は、電気配線基板4の基板面に平行な方向から、長方形形状の電気配線基板4の一つの辺に相当する側面に対して接続されている。これにより、電気配線2と、電気配線基板4における基板内電気配線とが電気的に接続される。
【0060】
光配線3は、電気配線2と同じ方向から、電気配線基板4と光電変換配線基板5との間の領域において、光電変換配線基板5の基板面上に固定的に接続されている。光電変換配線基板5には、基板の表裏を貫通する貫通穴5Aが設けられており、光配線3の終端部は、この貫通穴5Aの領域に配置されている。
【0061】
図7(c)は、貫通穴5Aの近傍を拡大して示した側面断面図である。同図に示すように、光配線3の終端部3Aが、貫通穴5Aの領域に突き出すように、光配線3が光電変換配線基板5に対して固定されている。
【0062】
光配線3の終端部3Aは、光配線3の光信号伝送方向に対して所定の角度(例えば30〜45度)をなす光反射面を有している。この光反射面は、光配線3を伝送してきた光が貫通穴5Aを通過する方向に反射されるように設けられている。そして、光電変換配線基板5における、光配線3が設けられている側の面とは反対側の面上には、上記光反射面で反射された光が到達するように配置された受光部8が設けられている。
【0063】
受光部8は、終端部3Aから出射された光信号としての光を受光し、光電変換によって電気信号を出力する。この受光部8は、例えばPD(Photo-Diode)などの受光素子によって構成される。受光部8から出力された電気信号は、接続端子8Aによって光電変換配線基板5における光電変換配線に接続される。
【0064】
なお、上記の例では、光配線3において伝送されてきた光信号を受光部8によって受光する場合の構成について示しているが、光電変換配線基板5上に光電変換配線に電気的に接続された発光部が設けられ、この発光部から出力された光が上記光反射面を介して光配線3に入射し、光信号が出力されるようになっていてもよい。この場合、発光部は、例えばVCSEL(Vertical Cavity-Surface Emitting Laser)などの発光素子によって構成される。
【0065】
また、光電変換配線基板5と電気配線基板4との間にモジュール側電極6…が設けられている。このモジュール側電極6…は、光電変換配線基板5における光電変換配線、または、電気配線基板4における基板内電気配線に接続されている。すなわち、各モジュール側電極6は、基板内電気配線または光電変換配線の入出力端子として機能することになる。
【0066】
また、モジュール側電極6…は、光電変換配線基板5および電気配線基板4の基板面と平行な方向に外側に向けて突出した形状となっている。本実施形態では、モジュール側電極6…の突出部は、長方形形状の電気配線基板4の辺のうち、電気配線2が接続されている辺に対向する辺から外側へ突出するように設けられているが、それ以外の方向へ突出していてもよい。
【0067】
なお、図示はしていないが、電気配線基板4と光電変換配線基板5とがモジュールフレーム7を介して接続する構成となっていてもよい。この場合、モジュールフレーム7と、電気配線基板4および光電変換配線基板5とによって密閉空間が形成されるようになっていてもよい。また、密閉されていない状態で電気配線基板4と光電変換配線基板5とをモジュールフレーム7を介して接続する構成としてもよい。この場合、基板内電気配線および光電変換配線が形成されている領域に樹脂などからなる封止材を設けることによって、基板内電気配線および光電変換配線を外部環境の影響から保護する構成としてもよい。
【0068】
次に、レセプタ31についてより詳細に説明する。レセプタ31は、レセプタフレーム32を備えている。レセプタフレーム32は、光電変換モジュール1を受容した状態において、光電変換モジュール1の光電変換配線基板5の外側面に対向するレセプタ内上面、、電気配線基板4の外側面に対向するレセプタ内下面、モジュール側電極6…の突出部に対向するレセプタ内奥面、および、光電変換配線基板5および電気配線基板4の側面に対向するレセプタ内側面が設けられている。
【0069】
レセプタ側電極は、レセプタ内奥面、レセプタ内上面、およびレセプタ内下面の少なくともいずれかに設けられている。そして、レセプタ側電極におけるモジュール側電極6…との電気接続箇所は、モジュール側電極6…のそれぞれに対応して配置される。これにより、光電変換モジュール1がレセプタ31に受容されている状態において、モジュール側電極6…とレセプタ側電極とがそれぞれ互いに電気的に接続されることになる。
【0070】
また、レセプタ側電極は、光配線3および電気配線2の少なくともいずれか一方との間で信号の送受信を行う外部配線と接続される。この外部配線としては、例えば、レセプタ31が設置される基板上に形成された配線などが挙げられる。
【0071】
光電変換モジュール1とレセプタ31とが接続されるときには、次のような動きとなる。まず、レセプタ31のレセプタ内奥面に垂直な方向から、光電変換モジュール1におけるモジュール側電極6…の突出方向に光電変換モジュール1が近づけられる。そして、最終的にモジュール側電極6…とレセプタ側電極とがそれぞれ互いに接続するまで光電変換モジュール1がレセプタ31に押し込まれる。光電変換モジュール1がレセプタ31から外される場合には、上記の動きと逆の動きが行われる。
【0072】
上記の構成によれば、実施の形態1と同様に、光電変換モジュール1は、光配線3および電気配線2の終端部を1つのモジュールにまとめ、光配線3による信号伝送と電気配線2による信号伝送とをそれぞれ同じモジュール側電極6…によって入出力を行う構成となっている。よって、光信号伝送と電気信号伝送とを平行して行う通信形態において、外部配線との接続構造を単純化することができ、接続の脱着を容易にすることができる。
【0073】
また、電気配線基板4と光電変換配線基板5とが、互いに基板面同士で対向した配置となっているので、これらを基板面に平行な方向で横に並べた構成と比較して、基板面に垂直な方向から見た際の光電変換モジュール1の面積を小さくすることができる。よって、例えば光電変換モジュール1を何らかの外部基板上に接続する場合などに、該外部基板上において、光電変換モジュール1接続用に確保すべき領域を小さくすることができる。これは、サイズの小型化が望まれる電子機器などに適用する場合に非常に効果的である。
【0074】
また、光配線3の終端部は、光電変換モジュール1に対して固定接続されているので、光配線3と光電変換配線基板5に設けられる光電変換部材(受光部8、発光部などに対応)との光結合の位置関係が固定されることになる。よって、光配線と光電変換部材との間の光結合部分を分離することによって接続を解除する構成と比較して、光結合の安定性を向上させることができる。
【0075】
さらに、本実施形態では、光電変換配線基板5および電気配線基板4の基板面に平行な方向にモジュール側電極6…を突出させ、この突出方向でレセプタ31との接続が行われるようになっている。これにより、光電変換モジュール1の厚みを薄くすることが可能となる。詳しく説明すると、実施の形態1では、光電変換配線基板5および電気配線基板4の基板面に垂直な方向でレセプタ31と接続していたので、接続強度を確保するためには、ある程度の光電変換モジュール1の厚みが必要とされる。これに対して、本実施形態では、光電変換配線基板5および電気配線基板4の基板面がレセプタ31の内面に当接することによって接続強度を確保することができるので、光電変換モジュール1の厚みを薄くすることができる。
【0076】
(実施の形態2の変形例)
上記では、光電変換配線基板5と電気配線基板4とを、モジュール側電極6…、およびモジュールフレーム7の少なくともいずれか一方によって接続する構成について示した。これに対して、光電変換配線基板5および電気配線基板4の少なくともいずれか一方が、光電変換配線基板5と電気配線基板4との間隙に対して突出する基板突出部が設けられた形状となっており、この基板突出部において光電変換配線基板5と電気配線基板4とを接続する構成としてもよい。図8は、この変形例の構成を示す側面図である。
【0077】
同図に示すように、光電変換配線基板5には、電気配線基板4側に突き出した基板突出部5Bが設けられている。この基板突出部5Bは電気配線基板4に接しており、この接している領域において光電変換配線基板5と電気配線基板4とが固定接続されている。
【0078】
なお、図8に示す例では、光電変換配線基板5に基板突出部5Bが設けられた構成となっているが、電気配線基板4側に基板突出部が設けられた構成としてもよい。また、光電変換配線基板5および電気配線基板4の両方に基板突出部が設けられており、この基板突出部同士で接続される構成としてもよい。
【0079】
この変形例の構成によれば、光電変換配線基板5および電気配線基板4の少なくともいずれか一方が、基板突出部が設けられた状態で形成されているので、光電変換配線基板5と電気配線基板4とを接続するための別の構成を設ける必要がなくなる。また、基板と一体成形された基板突出部によって接続されるため、機械特性も向上させることができる。
【0080】
(光信号伝送手段の構成例)
次に、光信号伝送手段の具体的な構成例について説明する。図9は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、光配線3を光導波路によって構成した場合を示す分解斜視図である。光導波路は、コア3B2と呼ばれる芯とそれを覆うクラッド3B1と呼ばれる鞘の二重構造になっており、クラッド3B1よりもコア3B2の屈折率が高くなっている。すなわち、コア3B2に入射した光信号は、コア3B2内部で全反射を繰り返すことによって伝搬される。
【0081】
図10(a)〜図10(c)は、光配線3を光導波路によって構成する場合の構成例を示している。同図(a)は、コア3B2がクラッド3B1によって覆われた構成の側面断面図および斜視図を示している。同図(b)は、同図(a)に示す構成において、クラッド3B1の下側の面に保護フィルム3B3を設けた構成の側面断面図および斜視図を示している。同図(c)は、同図(a)に示す構成において、クラッド3B1の上側の面に保護フィルム3B3を設けた構成の側面断面図および斜視図を示している。
【0082】
なお、保護フィルム3B3を、クラッド3B1の上側および下側の両方に設けた構成としてもよい。基本的には、保護フィルム3B3は、例えば光配線3が屈曲して用いられる場合に、光配線3の面のうち、電気配線2やその他外部の構成に接触する可能性のある面側に設けるようにすればよい。これにより、屈曲時のこすれなどによる光配線3の損傷などを防止することができる。
【0083】
上記の光導波路は、コア3B2およびクラッド3B1の材料に柔軟な材料を用いることによって、高い屈曲性を有するフレキシブル光導波路であってもよい。このようなフレキシブル光導波路を用いれば、屈曲箇所や可動箇所においても光配線3による信号伝送を行うことが可能となる。
【0084】
なお、光配線3は、クラッド3B1が1本設けられた単芯構造であってもよいし、クラッド3B1が複数本設けられた多芯構造であってもよい。単芯構造の場合、片方向伝送を実現するものであってもよいし、双方向伝送を実現するものであってもよい。多芯構造の場合、全ての芯で同じ方向の信号伝送を行う片方向伝送を実現するものであってもよいし、各芯で信号伝送方向を変えることによって双方向伝送を実現するものであってもよい。
【0085】
また、図11は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、光配線3を光ファイバによって構成した場合を示す分解斜視図である。光ファイバは、光信号を伝達するために作られたガラスあるいはプラスチックを素材とする細い線によって構成され、中心部分のコアをクラッドが包む同心円状の断面構造となっている。このように、光配線3として光ファイバを用いることによって、長距離伝送に対応した光電変換モジュール1を実現することができる。
【0086】
また、図12(a)および図12(b)は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、光配線3の代わりに、光信号伝送手段として、空気を媒体として光信号を空間伝送する光空間伝送手段を用いた場合を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図を示している。これらの図に示すように、光電変換配線基板5に光送信機3Cが設けられている。光送信機3Cは、光信号を図示しない光受信機に向けて送信することによって信号伝送を行う。なお、同図では、光空間伝送手段として光送信機3Cを用いているが、外部の光送信機から光信号を受信する光受信機が設けられていてもよく、さらには、光送信機および光受信機の両方が設けられていてもよい。この構成によれば、伝送路にスペース上の制約があって光配線3を設けることが困難な構成であったり、屈曲、捻回の程度が大きく、この屈曲に光配線3が対応できない構成などに適用することができる。
【0087】
なお、上記した例では、実施の形態1における光信号伝送手段に適用する場合の構成例について説明しているが、実施の形態2における光信号伝送手段に適用することも可能である。
【0088】
(電気信号伝送手段の構成例)
次に、電気信号伝送手段の具体的な構成例について説明する。上記した電気配線2は、リジッド基板によって構成してもよいし、フレキシブル基板によって構成してもよい。リジッド基板は、様々な配線基板、回路基板で用いられているものであり、汎用性が高い。よって、リジッド基板によって電気配線2を構成する場合、材料コストを低く抑えることができるとともに、屈曲が不要な箇所の伝送においては、コスト的にも優れる。尚、光回路基板における一部光化にも応用できる。
一方、フレキシブル基板によって電気配線2を構成する場合、光配線3もフレキシブルに構成することによって、信号伝送経路を屈曲させた構成とすることが可能となる。また、さらには信号伝送経路で屈曲状態が変動する構成とすることも可能となる。
【0089】
また、図13(a)および図13(b)は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、電気配線2を電気ケーブルによって構成した場合を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図を示している。同図に示す例では、複数本の電気ケーブルによって電気配線2が構成されている。電気ケーブルは、金属などの導電性材料からなる芯部材と、その周囲を絶縁被覆する樹脂などからなる被覆部材とによって構成される。なお、電気ケーブルとしては、同軸ケーブルが用いられてもよい。このように、電気配線2を電気ケーブルによって構成すれば、光配線3もフレキシブルに構成することによって、信号伝送経路を屈曲させた構成とすることが可能となる。また、さらには信号伝送経路で屈曲状態が変動する構成とすることも可能となる。また、電気ケーブルは安価であるので、コストを低く抑えることも可能である。さらに、同軸ケーブルを用いる場合、外部からのノイズの影響を低減することができるので、信号伝送の品質を高めることが可能となる。
【0090】
また、図14は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、電気配線2の代わりに、電気信号伝送手段として、無線によって電気信号を伝送する無線伝送手段を用いた場合を示している。同図に示すように、電気配線基板4に無線送信機4Aが設けられている。無線送信機4Aは、信号搬送波としての電波を出力することによって、図示しない無線受信機との間で伝送信号の送受信を行う。なお、同図では、無線伝送手段として無線送信機4Aを用いているが、外部の無線送信機から無線信号を受信する無線受信機が設けられていてもよく、さらには、無線送信機および無線受信機の両方が設けられていてもよい。この構成によれば、電気信号の伝送が無線によって実現されるので、物理的な配線をなくすことができる。よって、信号の伝送に必要とされるスペースを小さくすることが可能となる。
【0091】
なお、上記した例では、実施の形態1における電気信号伝送手段に適用する場合の構成例について説明しているが、実施の形態2における電気信号伝送手段に適用することも可能である。
【0092】
(電気配線基板および光電変換配線基板の構成例)
次に、電気配線基板4および光電変換配線基板5の具体的な構成例について説明する。上記した電気配線基板4および光電変換配線基板5は、リジッド基板によって構成してもよいし、フレキシブル基板によって構成してもよいし、リードフレームによって構成してもよい。リジッド基板、フレキシブル基板、およびリードフレームは、様々な配線基板、回路基板で用いられているものであり、汎用性が高い。よって、リジッド基板、フレキシブル基板、およびリードフレームによって電気配線基板4および光電変換配線基板5を構成する場合、材料コストを低く抑えることができる。また、リードフレームを用いる場合、電気接続部を形成することも可能であるとともに、伝送路にスペース上の制約があったり、屈曲、捻回の起こる箇所の伝送に適する。
【0093】
また、図15(a)および図15(b)は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、光電変換配線基板5と光配線3とが一体形成されている構成を示したものであり、同図(a)は側面図、同図(b)は、光電変換配線基板5の斜視図を示している。同図に示す例では、光配線3の一部が光電変換配線基板5として形成されている。すなわち、光電変換配線基板5は、光配線3の一部に光電変換配線を形成することによって実現されている。同図(b)に示す例では、光配線3の一部にミラー10が設けられているとともに、光電変換部材としての受光部8(発光部でもよい)および配線9が設けられている。光配線3で伝送される光信号は、ミラー10で反射されて受光部8に入射する。このような構成によれば、光配線3と光電変換配線基板5とのアライメントをとる必要がなくなるので、生産時の工程数を削減することが可能となる。
【0094】
また、図16は、図15(a)および図15(b)に示す構成とは逆に、光電変換配線基板5の一部が光配線3として形成されている構成を示している。この構成は、光電変換配線基板5が電気フレキシブル基板によって構成されているとともに、この電気フレキシブル基板上に光配線3としての光導波路が埋め込まれているような構成が考えられる。このような構成によっても、光配線3と光電変換配線基板5とのアライメントをとる必要がなくなるので、生産時の工程数を削減することが可能となる。
【0095】
また、図17は、図2(a)および図2(b)に示す構成において、電気配線基板4と電気配線2とが一体形成されている構成を示している。このような構成によれば、電気配線基板4と電気配線2とのアライメントをとる必要がなくなるので、生産時の工程数を削減することが可能となる。
【0096】
(光配線および電気配線の配置構成例)
図2(a)および図2(b)に示す構成では、光電変換モジュール1における上下の2つの面のうち、レセプタ31側となる面側の基板が光電変換配線基板5となっている。この構成の場合、光配線3および電気配線2からなる伝送経路において、レセプタ31とは反対側で外部の構成部材と物理的に接触する箇所が存在するような構成とする場合に、光配線3を電気配線2によって保護することが可能となる。
【0097】
一方、図18に示すように、光電変換モジュール1における2つの基板のうち、電気配線基板4側がレセプタ31側となるようにしてもよい。この構成の場合、光配線3および電気配線2からなる伝送経路において、レセプタ31側で外部の構成部材と物理的に接触する箇所が存在するような構成とする場合に、光配線3を電気配線2によって保護することが可能となる。
【0098】
また、図19に示すように、光配線3と電気配線2との間隔を広めに設ける構成としてもよい。光配線3と電気配線2との間隔が狭い場合には、光配線3と電気配線2とからなる伝送経路を屈曲させる際に、両者が接触することによって屈曲半径を小さくすることが難しいが、図19に示すように、光配線3と電気配線2との間隔を広めに設けることによって、屈曲半径を小さくすることが可能となる。
【0099】
また、上記の構成では、光配線3と電気配線2とをそれぞれ独立した構成としていたが、これらを一体に形成した構成としてもよい。図20(a)〜図20(c)は、光配線3と電気配線2とを一体形成した構成を示しており、同図(a)は光電変換モジュール1全体の側面図、同図(b)は光配線3および電気配線2の斜視図、同図(c)は光配線3および電気配線2の側面断面図を示している。
【0100】
これらの図に示すように、光配線3の上面および2つの側面が、電気配線2を構成する部材によって覆われた構成により、光配線3と電気配線2とが一体形成されている。この構成の場合、光配線3および電気配線2からなる伝送経路の剛性を高めることができる。
また、光配線3の上面および2つの側面が、電気配線2を構成する部材によって覆われることによって、光配線3を電気配線2によって保護することが可能となる。
【0101】
(電極の構成例)
次に、モジュール側電極6…およびレセプタ31側に設けられる電極の構成例について説明する。図21(a)〜図21(c)は、モジュール側電極6…を光電変換配線基板5および電気配線基板4にスルーホール(ビア)を介して接続する構成を示しており、同図(a)は、側面図、同図(b)は、同図(a)のA−A線における断面図、同図(c)は、同図(b)の分解斜視図を示している。これらの図に示すように、光電変換配線基板5および電気配線基板4にスルーホールが形成されている。そして、モジュール側電極6…はピン形状となっており、光電変換配線基板5および電気配線基板4のスルーホールに突き立てられた構造となっている。このような構成によれば、例えばモジュール側電極6…の各基板との接続部分を折り曲げて各基板と接続するような構成と比較して、各基板との接続部分の面積をより小さくすることができる。よって、光電変換配線基板5および電気配線基板4の基板面における面積を小型化することができる。
【0102】
次に、各モジュール側電極6と光電変換配線および電気配線との導通設定について説明する。前記したように、各モジュール側電極6は、光電変換配線および基板内電気配線の少なくともいずれか一方と電気的に接続される。この接続の切替を実現する手法として、図22(a)〜図22(c)に示す構成が挙げられる。
【0103】
図22(a)は、あるモジュール側電極6に対して、光電変換配線側の電気接続をなくし、基板内電気配線との電気接続を設けることによって、基板内電気配線とレセプタ側電極33とを電気接続させる構成を示している。また、図22(b)は、あるモジュール側電極6に対して、基板内電気配線側の電気接続をなくし、光電変換配線との電気接続を設けることによって、光電変換配線とレセプタ側電極33とを電気接続させる構成を示している。図22(c)は、あるモジュール側電極6に対して、基板内電気配線および光電変換配線との電気接続を設けるとともに、レセプタ側電極33に対して外部配線との電気接続をなくすことによって、光電変換配線と基板内電気配線とを電気接続さえる構成を示している。このように、各モジュール側電極6をどの配線と接続させるかを適宜切り替えることによって、様々な配線構成に対応することが可能となる。
【0104】
図23(b)は、基板内電気配線とモジュール側電極6…との電気接続を切り替える例として、全てのモジュール側電極6…に対応して電気接続用のパッドを電気配線基板4に設けるが、基板内電気配線自体を電気接続が必要なパッドのみに接続する構成を示している。また、図23(c)は、基板内電気配線と電気接続が必要なモジュール側電極6…のみに対して電気接続用のパッドを設ける構成を示している。なお、この例では、電気配線基板4との接続の例となっているが、同様の構成で光電変換配線基板5との接続も実現できる。これらの構成によれば、モジュール側電極6…自体は変化させずに、電気配線基板4または光電変換配線基板5の構成を変えるだけで、導通設定を適宜行うことができる。
【0105】
また、図23(a)および図23(d)は、モジュール側電極6…自体の長さを変化させることによって、電気接続の切替を行う例を示している。すなわち、基板内電気配線と接続しない場合には、該当するモジュール側電極6を電気配線基板4に届かないような長さに設定し、光電変換配線と接続しない場合には、該当するモジュール側電極6を光電変換配線基板5に届かないような長さに設定する。この構成によれば、電気配線基板4または光電変換配線基板5自体を変化させずに、モジュール側電極6…の形状を変化させるだけで、導通設定を適宜行うことができる。
【0106】
また、図24(a)および図24(b)は、レセプタ側電極33の有無によって、モジュール側電極6…とレセプタ側電極33との導通設定を行う例を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図を示している。同図に示すように、モジュール側電極6…のうち、レセプタ側電極33と導通させるべきモジュール側電極6に対応する位置にのみレセプタ側電極33が設けられている。この場合、光電変換モジュール1の構成を変更することなく、導通設定を適宜行うことができる。
【0107】
また、図25(a)および図25(b)は、モジュール側電極6の有無によって、モジュール側電極6…とレセプタ側電極33…との導通設定を行う例を示しており、同図(a)は側面図、同図(b)は分解斜視図を示している。同図に示すように、モジュール側電極6…のうち、レセプタ側電極33と導通させるべきモジュール側電極6のみモジュール側電極6が設けられている。この場合、レセプタ31の構成を変更することなく、導通設定を適宜行うことができる。
【0108】
また、図26に示すように、レセプタ31において、レセプタ側電極33…が設けられている部材が、光電変換モジュール1側に凸形状となっているとともに、光電変換モジュール1におけるモジュール側電極6…のレセプタ側電極33…に対する接続部が、上記凸形状を受容する凹形状となっている構成としてもよい。言い換えれば、レセプタ31がオスコネクタ形状となっており、光電変換モジュール1がメスコネクタ形状となっていてもよい。
【0109】
なお、上記の電極構成例は、実施の形態1の構成を前提としたものとなっているが、実施の形態2の構成においても同様の技術思想にて適用可能である。
【0110】
また、モジュール側電極6を、光電変換配線基板5の基板面および電気配線基板4の基板面の少なくともいずれか一方に沿った形状で曲げた構造としてもよい。図27(a)は、光電変換モジュール1の側面図を示しており、図27(b)は、図27(a)におけるA−A線における断面図を示している。なお、図27(b)では、モジュール側電極6の曲げ構造のバリエーションが2つ示されている。この場合、基板面に沿って曲げられたモジュール側電極6の部分によって、モジュール側電極6と、光電変換配線基板5の基板面および電気配線基板4の基板面の少なくともいずれか一方とが接続されている。この構成によれば、基板の配線状態に応じて、基板面に沿って曲げられたモジュール側電極6の部分の曲げ方向を適宜設定することができる。すなわち、基板の配線状態の自由度を向上させることができる。
【0111】
また、実施の形態2の構成において、図27(c)に示すように、モジュール側電極6…の形状を曲げた構造としてもよい。この構成によれば、光電変換モジュール1とレセプタ31との位置関係に応じて、モジュール側電極6の曲げ形状を適宜設定することができる。すなわち、光電変換モジュール1とレセプタ31との位置関係の自由度を向上させることができる。
【0112】
また、実施の形態2の構成において、モジュール側電極6…を、光電変換配線基板5の基板面上、および、電気配線基板4の基板面上の少なくともいずれか一方に設けた構成としてもよい。図28(a)は、この構成における光電変換モジュール1およびレセプタ31の側面図であり、図28(b)は、同図(a)の分解斜視図であり、図28(c)は、光電変換モジュール1およびレセプタ31を接続した状態での側面図を示している。
【0113】
これらの図に示すように、光電変換モジュール1における光電変換配線基板5および電気配線基板4の一部がレセプタ31の内部に挿入されることによって、光電変換モジュール1とレセプタ31との接続が行われる。そして、光電変換配線基板5の基板面上、および、電気配線基板4の基板面上に設けられたモジュール側電極6…と、レセプタ31に設けられたレセプタ側電極33…とが接触することによって導通が行われる。
【0114】
(外部基板との接続構成例)
次に、レセプタ31と外部基板41との接続構成例について説明する。図29は、レセプタ31が外部基板41に固定接続された状態を示す側面図である。レセプタ側電極33…(図29では図示せず)は、外部基板41に設けられた外部配線と接続される。
【0115】
ここで、この外部基板は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよいし、リードフレームであってもよい。このような構成によれば、基板間の信号伝送を実現することができる。
【0116】
また、図30(a)および図30(b)に示すように、外部基板41の代わりに、電気ケーブル41Aにレセプタ31が接続された構成としてもよい。図30(a)は、この構成における光電変換モジュール1およびレセプタ31の側面図であり、図30(b)は、同図(a)の分解斜視図である。この構成によれば、基板間の信号伝送において、一部の区間だけ光信号による信号伝送を行う構成とすることが可能となる。すなわち、図31に示すように、2つの外部基板41B・41Bの間を、電気ケーブル41Aによって接続される部分と、光配線3および電気配線2によって接続する部分とを設ける構成とすることができる。
【0117】
(応用例)
本実施形態の光電変換モジュール1で接続される光配線3および電気配線2からなる伝送経路11は、例えば以下のような応用例に適用することが可能である。
【0118】
まず、第一の応用例として、折り畳み式携帯電話,折り畳み式PHS(Personal Handyphone System),折り畳み式PDA(Personal Digital Assistant),折り畳み式ノートパソコン等の折り畳み式の電子機器におけるヒンジ部に用いることができる。
【0119】
図32(a)〜図32(c)は、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1を折り畳み式携帯電話20に適用した例を示している。すなわち、図18(a)は伝送経路11および光電変換モジュール1を内蔵した折り畳み式携帯電話20の外観を示す斜視図である。
【0120】
図32(b)は、図32(a)に示した折り畳み式携帯電話20における、伝送経路11が適用されている部分のブロック図である。この図に示すように、折り畳み式携帯電話20における本体20a側に設けられた制御部21と、本体の一端にヒンジ部を軸として回転可能に備えられる蓋(駆動部)20b側に設けられた外部メモリ22,カメラ部(デジタルカメラ)23,表示部(液晶ディスプレイ表示)24とが、それぞれ伝送経路11によって接続されている。この伝送経路11の両端部分に図示しない光電変換モジュール1が設けられることになる。
【0121】
図32(c)は、図32(a)におけるヒンジ部(破線で囲んだ部分)の透視平面図である。この図に示すように、伝送経路11は、ヒンジ部における支持棒に巻きつけて屈曲させることによって、本体側に設けられた制御部と、蓋側に設けられた外部メモリ22,カメラ部23,表示部24とをそれぞれ接続している。
【0122】
伝送経路11を接続する光電変換モジュール1を、これらの折り畳み式電子機器に適用することにより、限られた空間で高速、大容量の通信を実現できる。したがって、例えば、折り畳み式液晶表示装置などの、高速、大容量のデータ通信が必要であって、小型化が求められる機器に特に好適である。
【0123】
第2の応用例として、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1は、印刷装置(電子機器)におけるプリンタヘッドやハードディスク記録再生装置における読み取り部など、駆動部を有する装置に適用できる。
【0124】
図33(a)〜図33(c)は、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1を印刷装置50に適用した例を示している。図33(a)は、印刷装置50の外観を示す斜視図である。この図に示すように、印刷装置50は、用紙52の幅方向に移動しながら用紙52に対して印刷を行うプリンタヘッド51を備えており、このプリンタヘッド51に伝送経路11の一端である光電変換モジュール1が接続されている。
【0125】
図33(b)は、印刷装置50における、伝送経路11が適用されている部分のブロック図である。この図に示すように、伝送経路11の一端部は図示しない光電変換モジュール1によってプリンタヘッド51に接続されており、他端部は、同じく図示しない光電変換モジュール1によって印刷装置50における本体側基板に接続されている。なお、この本体側基板には、印刷装置50の各部の動作を制御する制御手段などが備えられる。
【0126】
図33(c)および図33(d)は、印刷装置50においてプリンタヘッド51が移動(駆動)した場合の、伝送経路11の湾曲状態を示す斜視図である。この図に示すように、伝送経路11をプリンタヘッド51のような駆動部に適用する場合、プリンタヘッド51の駆動によって伝送経路11の湾曲状態が変化するとともに、伝送経路11の各位置が繰り返し湾曲される。
【0127】
したがって、本実施形態にかかる伝送経路11は、これらの駆動部に好適である。また、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1をこれらの駆動部に適用することにより、駆動部を用いた高速、大容量通信を実現できる。
【0128】
図34は、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1をハードディスク記録再生装置60に適用した例を示している。
【0129】
この図に示すように、ハードディスク記録再生装置60は、ディスク(ハードディスク)61、ヘッド(読み取り、書き込み用ヘッド)62、基板導入部63、駆動部(駆動モータ)64、伝送経路11を備えている。
【0130】
駆動部64は、ヘッド62をディスク61の半径方向に沿って駆動させるものである。ヘッド62は、ディスク61上に記録された情報を読み取り、また、ディスク61上に情報を書き込むものである。なお、ヘッド62は、伝送経路11を介して、図示しない光電変換モジュール1によって基板導入部63に接続されており、ディスク61から読み取った情報を光信号として基板導入部63に伝搬させ、また、基板導入部63から伝搬された、ディスク61に書き込む情報の光信号を受け取る。
【0131】
このように、伝送経路11を接続する光電変換モジュール1をハードディスク記録再生装置60におけるヘッド62のような駆動部に適用することにより、高速、大容量通信を実現できる。
【0132】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明に係る光電変換モジュールは、各種機器間の光通信路にも適用可能であるとともに、小型、薄型の民生機器内に搭載される機器内配線としてのフレキシブルな光配線にも適用可能である。上記の小型、薄型の民生機器としては、携帯型電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコンなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールおよびレセプタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】(a)は、光電変換モジュールの側面図であり、(b)は、光電変換モジュールの分解斜視図である。
【図3】光配線とモジュールフレームとの接続部分の周辺を拡大して示した側面断面図である。
【図4】変形例の構成を示す分解斜視図である。
【図5】別の変形例の構成を示す分解斜視図である。
【図6】(a)および(b)は、さらに別の変形例の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明の別の実施形態に係る光電変換モジュールおよびレセプタの概略構成を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図8】変形例の構成を示す側面図である。
【図9】光配線を光導波路によって構成した場合を示す分解斜視図である。
【図10】(a)は、コアがクラッドによって覆われた構成の側面断面図および斜視図であり、(b)は、(a)に示す構成において、クラッドの下側の面に保護フィルムを設けた構成の側面断面図および斜視図であり、(c)は、(a)に示す構成において、クラッドの上側の面に保護フィルムを設けた構成の側面断面図および斜視図である。
【図11】光配線を光ファイバによって構成した場合を示す分解斜視図である。
【図12】(a)および(b)は、光配線の代わりに、光信号伝送手段として、空気を媒体として光信号を空間伝送する光空間伝送手段を用いた場合を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図13】(a)および(b)は、電気配線を電気ケーブルによって構成した場合を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図14】電気配線の代わりに、電気信号伝送手段として、無線によって電気信号を伝送する無線伝送手段を用いた場合を示す側面図である。
【図15】(a)および(b)は、光電変換配線基板と光配線とが一体形成されている構成を示したものであり、(a)は側面図、(b)は、光電変換配線基板の斜視図である。
【図16】光電変換配線基板の一部が光配線として形成されている構成を示す側面図である。
【図17】電気配線基板と電気配線とが一体形成されている構成を示す側面図である。
【図18】光電変換モジュールにおける2つの基板のうち、電気配線基板側がレセプタ側となる構成を示す側面図である。
【図19】光配線と電気配線との間隔を広めに設ける構成を示す側面図である。
【図20】(a)〜(c)は、光配線と電気配線とを一体形成した構成を示しており、(a)は光電変換モジュール全体の側面図、(b)は光配線および電気配線の斜視図、(c)は光配線および電気配線の側面断面図である。
【図21】(a)〜(c)は、モジュール側電極を光電変換配線基板および電気配線基板にスルーホール(ビア)を介して接続する構成を示しており、(a)は、側面図、(b)は、(a)のA−A線における断面図、(c)は、(b)の分解斜視図である。
【図22】(a)〜(c)は、各モジュール側電極を、光電変換配線および基板内電気配線の少なくともいずれか一方と電気的に接続する際の接続の切替を実現する構成を示す断面図である。
【図23】(a)は、基板内電気配線とモジュール側電極との電気接続を切り替える構成例を示す側面図であり、(b)〜(d)は、基板内電気配線とモジュール側電極との電気接続を切り替える構成例の要部斜視図である。
【図24】(a)および(b)は、レセプタ側電極の有無によって、モジュール側電極とレセプタ側電極との導通設定を行う例を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図25】(a)および(b)は、モジュール側電極の有無によって、モジュール側電極とレセプタ側電極との導通設定を行う例を示しており、(a)は側面図、(b)は分解斜視図である。
【図26】レセプタがオスコネクタ形状となっており、光電変換モジュールがメスコネクタ形状となっている構成例を示す側面図である。
【図27】(a)は、モジュール側電極を、光電変換配線基板の基板面および電気配線基板の基板面の少なくともいずれか一方に沿った形状で曲げた構造とした場合の光電変換モジュールの側面図を示しており、(b)は、(a)におけるA−A線における断面図である。
【図28】(a)は、モジュール側電極を、光電変換配線基板の基板面上、および、電気配線基板の基板面上の少なくともいずれか一方に設けた構成を示す側面図であり、(b)は、(a)の分解斜視図であり、(c)は、光電変換モジュールおよびレセプタを接続した状態での側面図である。
【図29】レセプタが外部基板に固定接続された状態を示す側面図である。
【図30】(a)は、電気ケーブルにレセプタが接続された構成における光電変換モジュールおよびレセプタの側面図であり、(b)は、(a)の分解斜視図である。
【図31】2つの外部基板の間を、電気ケーブルによって接続される部分と、光配線および電気配線によって接続する部分とを設ける構成を示す側面図である。
【図32】(a)は、本実施形態に係る光電変換モジュールを備えた折り畳み式携帯電話の外観を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した折り畳み式携帯電話における、伝送経路が適用されている部分のブロック図であり、(c)は、(a)に示した折り畳み式携帯電話における、ヒンジ部の透視平面図である。
【図33】(a)は、本実施形態に係る光電変換モジュールを備えた印刷装置の外観を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した印刷装置の主要部を示すブロック図であり、(c)および(d)は、印刷装置においてプリンタヘッドが移動(駆動)した場合の、伝送経路の湾曲状態を示す斜視図である。
【図34】本実施形態に係る光電変換モジュールを備えたハードディスク記録再生装置の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0135】
1 光電変換モジュール
2 電気配線
3 光配線
3A 終端部
3B1 クラッド
3B2 コア
3B3 保護フィルム
3C 光送信機
4 電気配線基板
4A 無線送信機
5 光電変換配線基板
5A 貫通穴
5B 基板突出部
6 モジュール側電極
6A 端子部
6B 突出部
7 モジュールフレーム
8 受光部
8A 接続端子
9 配線
10 ミラー
31 レセプタ
32 レセプタフレーム
33 レセプタ側電極
41・41B 外部基板
41A 電気ケーブル
42… パッド
43… スルーホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号伝送手段によって伝送される光信号を電気信号に変換する光電変換部および光電変換配線を備えた光電変換配線基板と、
電気信号伝送手段によって伝送される電気信号を伝送する基板内電気配線を備えた電気配線基板と、
上記光電変換配線および上記基板内電気配線の少なくともいずれか一方と電気的に接続される電極とを備え、
上記電気配線基板の基板面と、上記光電変換配線基板の基板面とが平行に配置されており、かつ、上記電気配線基板および上記光電変換配線基板の基板面に垂直な方向から見て、上記電気配線基板と上記光電変換配線基板とが重なる領域が存在するような配置となっていることを特徴とする光電変換モジュール。
【請求項2】
上記光電変換配線基板と、上記電気配線基板とが、互いに所定の間隔を置いて対向して配置されているとともに、
上記電極が、上記光電変換配線基板と上記電気配線基板とを接続する構成に設けられていることを特徴とする請求項1記載の光電変換モジュール。
【請求項3】
上記電極における外部配線と電気的に接触するための面が、上記光電変換配線基板および上記電気配線基板の基板面に垂直に設けられていることを特徴とする請求項2記載の光電変換モジュール。
【請求項4】
上記光電変換配線基板と上記電気配線基板とを接続する構成と、上記電気配線基板および上記光電変換配線基板とによって囲われる空間内に、上記基板内電気配線および上記光電変換配線が配置されることを特徴とする請求項2記載の光電変換モジュール。
【請求項5】
上記電極が、上記光電変換配線基板および上記電気配線基板の基板面と平行な方向に外側に向けて突出した形状となっていることを特徴とする請求項1記載の光電変換モジュール。
【請求項6】
上記光信号伝送手段が、透光性を有する材料から構成されるコア部と、該コア部の屈折率と異なる屈折率を有する材料から構成されるクラッド部とを備えた光伝送路であり、
上記光電変換配線基板が、上記光伝送路と固定接続されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換モジュール。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の光電変換モジュールが備える上記電極と電気的に接続する電極と、
上記電極が設けられるとともに、上記光電変換モジュールを着脱自在に保持するフレームとを備えるレセプタ。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の光電変換モジュールと、
上記光信号伝送手段と、
上記電気信号伝送手段とを備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2008−158000(P2008−158000A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−343359(P2006−343359)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】