説明

光電変換モジュール付きケーブル

【課題】ケース内で光ファイバの曲げ半径を大きくすることができる光電変換モジュール付きケーブルを提供する。
【解決手段】ファイバリボン46は、光電変換素子を囲むように外側ケース内を延びる環状部70を有する。光電変換素子の両側に位置する内側ケースの側壁と外側ケースの側壁の間に、環状部が挿通される光ファイバ挿通用空間が設けられている。また、内側ケースの側壁に、光ファイバ挿通用空間と内側ケースの内側を繋ぎ、環状部が挿通される挿通孔が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光電変換モジュール付きケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバを有するケーブルの端部に光電変換素子を有する光電変換モジュールを設けた光電変換モジュール付きケーブルが知られている。
例えば、特許文献1が開示する光電変換モジュール付きケーブルは、ケース内に回路基板を備え、回路基板に実装された光電変換素子に光ファイバの端部が固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−237640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光電変換モジュール付きケーブルでは、ケーブルの曲げにともない、光ファイバがケース内に突き出たり、又は、光ファイバがケース内からケーブル内へ引き込まれたりする。ケース内で光ファイバに余長がないと、光ファイバに負荷が加わって断線する虞がある。このため、ケース内で光ファイバを一周させるなどの余長処理が施される。
【0005】
光ファイバをケース内で一周させて余長をとる場合、光ファイバの曲げ半径はできるだけ大きくしたいという要求がある。光ファイバの曲げ半径が小さいほど、光ファイバの破断確率が大きくなるためである。
【0006】
一方、光電変換モジュールのケースの大きさは準拠する規格によって決まっており、光ファイバの曲げ半径を大きくするためにケースを任意に大きくすることはできない。
よって、ケース内の限られた空間で、どのようにして光ファイバの曲げ半径を大きくするかが課題となっている。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、ケース内で光ファイバの曲げ半径を大きくすることができる光電変換モジュール付きケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、外側ケースと、前記外側ケース内に配置される内側ケースと、前記内側ケース内に配置される第1回路基板と、前記第1回路基板に実装され、光電変換素子を含む光電変換ユニットと、前記光電変換素子と光学的に結合される端部を有し、前記外側ケースを通じて外部に延びる光ファイバと、を備え、前記光ファイバは、前記光電変換素子を囲むように前記外側ケース内を延びる環状部を有し、前記光電変換素子の両側に位置する前記内側ケースの側壁と前記外側ケースの側壁の間に、前記環状部が挿通される光ファイバ挿通用空間が設けられ、前記内側ケースの側壁に、前記光ファイバ挿通用空間と前記内側ケースの内側を繋ぎ、前記環状部が挿通される挿通孔が設けられている、光電変換モジュール付きケーブルが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ケース内で光ファイバの曲げ半径を大きくすることができる光電変換モジュール付きケーブルを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態の光電変換モジュール付きケーブルを備える光アクティブケーブルの概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1の光電変換モジュール付きケーブルを分解して概略的に示す斜視図である。
【図3】図1の光電変換モジュール付きケーブルを、第2ケース部材及びトレーカバーを外した状態で概略的に示す平面図である。
【図4】図2中の第2ケース部材、トレーカバー及びファイバリボンを概略的に示す平面図である。
【図5】図2中の光電変換モジュールを拡大して概略的に示す平面図である。
【図6】図5の光電変換モジュールの一部を断面にて概略的に示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10の外観を概略的に示す斜視図である。光電変換モジュール付きケーブル10は、例えば、光電気複合型のHDMI(登録商標:High Definition Multimedia Interface)ケーブルである。
【0012】
光電変換モジュール付きケーブル10は、ケーブル12と、ケーブル12の端に取り付けられた、光電変換モジュール14とからなる。
光電変換モジュール14は、略直方体形状の外形形状を有する金属製の外側ケース16を有する。外側ケース16は、第1ケース部材18及び第2ケース部材20からなり、第1ケース部材18及び第2ケース部材20は螺子22によって相互に固定されている。
【0013】
外側ケース16の一端からは、金属製のコネクタシェル24の筒部26が突出している。また、外側ケース16の他端からは、エラストマーからなる略円筒形状のブーツ28が突出している。ブーツ28は、ケーブル12の端部を覆っており、ケーブル12の端部を保護している。更に、外側ケース16の他端からは、コンプライアンステストで使用される電源ユニット30の一部が突出している。
【0014】
図2は、光電変換モジュール付きケーブル10を分解して概略的に示す斜視図である。
コネクタシェル24は、筒部26と一体のトレー部32を有し、トレー部32には、金属製のトレーカバー34が嵌合される。トレー部32及びトレーカバー34は、外側ケース16内において角筒形状の内側ケースを構成する。
【0015】
コネクタシェル24の筒部26の内側には、コネクタユニット36が配置されている。コネクタユニット36は、モールドパッケージ38と、モールドパッケージ38から突出する金属製の複数のコネクタピン40とからなる。
コネクタシェル24の筒部26及びコネクタユニット36はプラグを構成しており、プラグは外部機器のソケットに挿抜自在に接続される。
【0016】
内側ケース内にはリジッドな第1回路基板42が配置され、筒部26側の第1回路基板42の一端には、第1電極端子44が設けられている。コネクタピン40は、第1回路基板42を弾性的に挟持しながら、第1電極端子44に接続される。
第1回路基板42の一部は、内側ケースから突出しており、この突出した部分に電源ユニット30が固定されている。
【0017】
一方、ケーブル12の端部には端末処理が施され、ケーブル12の被覆45の端から、ファイバリボン46、電線48及び補強線50が延出している。被覆45の端部及び補強線50の端部は、それぞれ金属製のストップリング52とかしめリング54の間に挟持される。ストップリング52には、かしめリング54を覆うようにブーツ28が嵌められている。
【0018】
ブーツ28の外向きフランジ部56及びストップリング52の外向きフランジ部58は、相互に重ね合わされた状態で、第1ケース部材18及び第2ケース部材20の端壁に設けられた溝に嵌合される。
なお、外側ケース16に対するブーツ28及びストップリング52の固定位置は、外側ケース16の幅方向にて相互に離間する外側ケース16の側壁の一方の近くに片寄っている。ブーツ28及びストップリング52の軸線方向は、プラグの挿抜方向に平行である一方、外側ケース16、内側ケース、及び、第1回路基板42の幅方向に対して直角である。
【0019】
ファイバリボン46及び電線48は、ストップリング52の内部を通じて外側ケース16内まで延びている。ケーブル12側の第1回路基板42の他端には、第1ケース部材18との対向面に複数の第2電極端子(図示しない)が設けられ、第2電極端子には、電線48の端部が、例えば半田を用いて固定されている。電線48は、電源の供給や低速信号の伝送に用いられる。
更に、第1回路基板42には、第2ケース部材20と対向する面にコネクタ59が実装され、コネクタ59に光電変換ユニット60が接続されている。
【0020】
図3は、第2ケース部材20及びトレーカバー34を除いた状態にて、光電変換モジュール14を概略的に示す平面図であり、図4は、ファイバリボン46と共に第2ケース部材20及びトレーカバー34を概略的に示す平面図である。
【0021】
ファイバリボン46は、外側ケース16内を環状に延びる環状部70を有する。具体的には、第1ケース部材18及び第2ケース部材20の両側壁の内側には、凹み62,64が形成され、凹み62,64は、相互に合致して、外側ケース16の側壁と内側ケースの側壁の間に光ファイバ挿通用空間を構成している。また、トレー部32の両側壁及びトレーカバー34の両側壁には切欠66,68が形成され、切欠66,68は、相互に重なり合って、内側ケースの幅方向にて相互に離間する内側ケースの両側壁にて挿通孔を構成する。そして、挿通孔は光ファイバ挿通用空間に繋がっており、挿通孔を通じて、光ファイバ挿通用空間と内側ケースの内側とが繋がっている。
【0022】
ファイバリボン46は、ストップリング52を通じて外側ケース16内に入ってから、ストップリング52側の光ファイバ挿通用空間を通り、内側ケースの側壁の挿通孔を通じて内側ケース内に入る。そして、ファイバリボン46は、コネクタピン40の近傍を円弧を描きながら通過してから、反対側の内側ケースの側壁の挿通孔を通じて光ファイバ挿通用空間に入る。更に、ファイバリボン46は、光ファイバ挿通用空間を通過してから、電源ユニット30の近傍を円弧を描くように通過し、光電変換ユニット60に到達している。つまり、ファイバリボン46の環状部70は、光ファイバ挿通用空間及び挿通孔に挿通されている。
【0023】
〔光電変換ユニット〕
図5は、光電変換ユニット60を概略的に示す平面図であり、図6は、光電変換ユニット60の一部の断面を概略的に示す部分断面図である。
光電変換ユニット60は、FPC基板(フレキシブルプリント回路基板)からなる第2回路基板72を含み、第2回路基板72は、例えば、ポリイミド製の可撓性及び透光性を有するフィルム74と、フィルム74に設けられた銅等の金属からなる導体パターン76とからなる。
【0024】
第2回路基板72の導体パターン76は、フィルム74の一端部に形成された複数の電極端子を含み、電極端子がコネクタ59に接続される。第2回路基板72の幅方向は、コネクタ59に対する接続方向とは直角である一方、第1回路基板42、外側ケース16及び内側ケースの幅方向に平行である。
【0025】
第2回路基板72の一方の面には、所定の位置にIC(集積回路)チップ78及び光電変換素子80が例えばフリップチップ実装され、ICチップ78及び光電変換素子80は導体パターン76に電気的に接続されている。光電変換素子80は導体パターン76を通じてICチップ78に電気的に接続され、ICチップ78は、導体パターン76及びコネクタ59を通じて、第1回路基板42に電気的に接続される。
【0026】
光電変換素子80は、LD(レーザダイオード)等の発光素子、又は、PD(フォトダイオード)等の受光素子である。光電変換素子80が発光素子である場合、ICチップ78は発光素子のための駆動回路を構成する。光電変換素子80が受光素子である場合、ICチップ78は、受光素子が出力した電気信号を増幅する増幅回路を構成する。
なお、光電変換素子80は、複数の発光要素又は受光要素を含むアレイ素子であってもよい。例えば、光電変換素子80は、4つの発光要素を含むアレイ素子である。
【0027】
光電変換素子80は、面発光型若しくは面受光型であり、自身の光の出射面若しくは入射面が第2回路基板72の面と対向するように配置されている。光電変換素子80及びICチップ78は、ポッティング部材82の内部に埋設されているが、光電変換素子80と第2回路基板72との隙間には、透光性を有する充填材84が充填されている。充填材84は、ポッティング部材82の材料が光電変換素子80と第2回路基板72との間に流入することを阻止し、光電変換素子80のための光路を確保する。
【0028】
第2回路基板72の他方の面には、例えば全域に渡って、シート状のポリマー光導波路部材86が一体に積層されている。
ポリマー光導波路部材86は、アンダークラッド層88、コア90、及び、オーバークラッド層92を含む。アンダークラッド層88、コア90、及び、オーバークラッド層92の材料としては、特に限定されることはないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂及びポリイミド系樹脂等を用いることができる。
【0029】
アンダークラッド層88は、第2回路基板72のフィルム74に積層され、四角形の横断面形状を有するコア90がアンダークラッド層88上を延びている。オーバークラッド層92は、アンダークラッド層88と協働してコア90を囲むように、アンダークラッド層88及びコア90の上に積層されている。コア90の数は、光電変換素子80の発光要素の数に対応して4本であり、コア90は互いに平行に延びている。
【0030】
ポリマー光導波路部材86の端部には、各コア90と同軸上に保持溝が形成されている。保持溝は、コネクタ59に対する光電変換ユニット60の接続方向及びブーツ28の軸線方向と平行に延びている。
各保持溝内に、ファイバリボン46の被覆から延出している光ファイバ94の端部が配置されている。光ファイバ94は、コア96とコア96を囲むクラッド98とからなり、ポリマー光導波路部材86のコア90と光ファイバ94のコア96とが同軸上に配置され、相互に光学的に結合される。
【0031】
一方、ポリマー光導波路部材86には、光電変換素子80と対向する位置にコア90を横断するようにV溝が形成され、V溝の壁面には例えば金属膜が蒸着によって形成されている。金属膜はミラー99を構成しており、ポリマー光導波路部材86及びミラー99を介して、光電変換素子80と光ファイバ94の端部が光学的に結合される。
【0032】
そして、第2回路基板72とは反対側のポリマー光導波路部材86の面には、補強部材100及びファイバ押さえ部材102が例えば接着剤を用いて固定されている。
補強部材100は、例えば銅などの金属板からなり、第2回路基板72を挟んで、ICチップ78及び光電変換素子80と対向している。また、ファイバ押さえ部材102は、例えばガラス板からなり、保持溝に配置された光ファイバ94の端部を覆っている。
【0033】
また、第2回路基板72の一方の面には、支持部材104が接着剤を用いて固定されている。支持部材104は例えばガラス板からなり、ファイバ押さえ部材102と共に、第2回路基板72の端部及び光ファイバ94の先端部を挟持している。
【0034】
ここで、図5に示したように、第2回路基板72に対し、第2回路基板72の幅方向にて、光電変換素子80が中央に配置されているが、光ファイバ94の端部は、第2回路基板72の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている。このため、ポリマー光導波路部材86のコア90は、平面でみたときに曲がって延びている。
【0035】
また、図3に示したように、第1回路基板42の幅方向にて、コネクタ59は第1回路基板42の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている。このため、光ファイバ94の端部は、第1回路基板42の幅方向でも、第1回路基板42の側縁のうち一方の近くに片寄って配置され、内側ケースの幅方向でも、内側ケースの側壁のうち一方の近くに片寄って配置されている。
【0036】
上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、外側ケースの側壁と内側ケースの側壁の間に光ファイバ挿通用空間が形成されるとともに、内側ケースに挿通孔が形成されている。そして、光電変換素子80を囲むように外側ケース内を延びるファイバリボン46の環状部70、換言すれば、環状部70に含まれる光ファイバ94の環状部は、挿通孔を通じて光ファイバ挿通用空間に挿通されている。
【0037】
この構成によれば、光ファイバ94の環状部の曲げ半径を従来よりも大きくすることができる。これにより、光ファイバの曲げによる破断確率が小さくなり、光電変換モジュール付きケーブル10の信頼性を向上させることができる。なお、従来の構成では、内側ケース内に光ファイバの環状部を配置するのが一般的であった。
【0038】
そして、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、光ファイバ94の端部が内側ケースの側壁のうち一方の近くに片寄って配置されている。これにより、光ファイバ94の端部近傍における、光ファイバ94の環状部の曲げ半径を大きくすることができる。
【0039】
また、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、光電変換素子80が第2回路基板72に実装され、第2回路基板72が、第1回路基板42に実装されたコネクタ59に接続されている。
この構成によれば、第2回路基板72に対して光ファイバ94の端部を固定した後に、第2回路基板72をコネクタ59に接続することができる。このため、この光電変換モジュール付きケーブル10は組み立てが容易である。
【0040】
更に、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、第2回路基板72が、第1回路基板42の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている。
この構成では、第1回路基板42の側縁のうち一方の近くに片寄ってコネクタ59を配置するのみで、光ファイバ94の端部が、第1回路基板42の側縁のうち一方の近くに片寄って配置される。そしてこの結果として、光ファイバ94の端部が、内側ケースの側壁のうち一方の近くに片寄って配置される。
【0041】
また更に、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、光ファイバ94の端部は、第2回路基板72の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている。
この構成によれば、光ファイバ94の端部が、第1回路基板42の側縁のうち一方のより近くに片寄って配置される。この結果として、光ファイバ94の環状部の曲げ半径をより大きくすることができる。
【0042】
また、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、第1ケース部材18及び第2ケース部材20の側壁に形成された凹み62,64が光ファイバ挿通用空間を構成している。これにより、内側ケースと外側ケースの間に光ファイバ94を挿通することができる。
【0043】
更に、上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10では、トレー部32及びトレーカバー34に形成された切欠66,68が挿通孔を構成している。これにより、内側ケースと外側ケースの間から内側ケース内に、光ファイバ94を引き入れることができる。
上述した一実施形態の光電変換モジュール付きケーブル10の構造は、HDMIケーブルに好適に適用できる。
【0044】
本発明は、上述した一実施形態に限定されることはなく、一実施形態に変更を加えた形態も含む。
例えば、光電変換素子80が第1回路基板42に実装され、光ファイバ94の端部が第1回路基板42に固定されていてもよい。つまり、光電変換素子80を少なくとも含む光電変換ユニットが、何らかの形で第1回路基板42に実装されていればよい。
【0045】
上述した一実施形態の光電変換モジュール14は、ファイバリボン46が4本の光ファイバ94を含んでいたが、光ファイバ94の数は特に限定されることはない。また、ケーブルは電線48を含んでいなくてもよい。
【符号の説明】
【0046】
10 光電変換モジュール付きケーブル
12 ケーブル
14 光電変換モジュール
16 外側ケース
18 第1ケース部材
20 第2ケース部材
24 コネクタシェル
26 筒部
28 ブーツ
32 トレー部
34 トレーカバー
36 コネクタユニット
38 モールドパッケージ
40 コネクタピン
42 第1回路基板
59 コネクタ
60 光電変換ユニット
72 第2回路基板
62,64 凹み(光ファイバ挿通用空間)
66,68 切欠(挿通孔)
78 ICチップ
80 光電変換素子
86 ポリマー光導波路部材
94 光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側ケースと、
前記外側ケース内に配置される内側ケースと、
前記内側ケース内に配置される第1回路基板と、
前記第1回路基板に実装され、光電変換素子を含む光電変換ユニットと、
前記光電変換素子と光学的に結合される端部を有し、前記外側ケースを通じて外部に延びる光ファイバと、
を備え、
前記光ファイバは、前記光電変換素子を囲むように前記外側ケース内を延びる環状部を有し、
前記光電変換素子の両側に位置する前記内側ケースの側壁と前記外側ケースの側壁の間に、前記環状部が挿通される光ファイバ挿通用空間が設けられ、
前記内側ケースの側壁に、前記光ファイバ挿通用空間と前記内側ケースの内側を繋ぎ、前記環状部が挿通される挿通孔が設けられている、
光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項2】
前記外側ケースから突出する筒部及び前記外側ケース内に配置されるトレー部を有するコネクタシェルと、
前記トレー部に嵌合され、前記トレー部と共に前記内側ケースを構成するトレーカバーと、
前記筒部の内側に嵌合されるモールドパッケージ及び前記モールドパッケージから前記内側ケース内に突出し前記第1回路基板に接続されるコネクタピンを有するコネクタユニットと、
を備える請求項1に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項3】
前記光ファイバの前記端部は、前記環状部の曲げ半径が大きくなるように、前記内側ケースの側壁のうち一方の近くに片寄って配置されている、
請求項1又は2に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項4】
前記光電変換ユニットは、前記第1回路基板に実装されたコネクタに接続されるとともに、前記光電変換素子が実装される第2回路基板を含み、
前記第2回路基板は、前記第1回路基板の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている、
請求項3に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項5】
前記光ファイバの端部は、前記第2回路基板の側縁のうち一方の近くに片寄って配置されている、
請求項4に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項6】
前記外側ケースは第1ケース部材及び第2ケース部材からなり、
前記第1ケース部材及び前記第2ケース部材の側壁には、前記光ファイバ挿通用空間を構成する凹みが形成されている、
請求項1乃至5の何れか一項に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項7】
前記トレー部及び前記トレーカバーには、前記挿通孔を構成する切欠が形成されている、
請求項2に記載の光電変換モジュール付きケーブル。
【請求項8】
前記光電変換モジュール付きケーブルはHDMIケーブルである
請求項1乃至7の何れか一項に記載の光電変換モジュール付きケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−61449(P2013−61449A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199160(P2011−199160)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】