光電変換素子の製造方法及び光電変換素子
【課題】光電変換素子の製造方法及び光電変換素子を提供する。
【解決手段】半導体基板110上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層120を形成する段階と、レーザーを用いて、第1導電型半導体層120の一部領域への高濃度ドーピング120a、及び半導体基板110の背面のエッジへの溝部170形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、半導体基板110の前面に反射防止膜130を形成する段階と、半導体基板110の前面に第1金属電極140を形成する段階と、半導体基板110の背面に、前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層150、及び第2金属電極160を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法。
【解決手段】半導体基板110上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層120を形成する段階と、レーザーを用いて、第1導電型半導体層120の一部領域への高濃度ドーピング120a、及び半導体基板110の背面のエッジへの溝部170形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、半導体基板110の前面に反射防止膜130を形成する段階と、半導体基板110の前面に第1金属電極140を形成する段階と、半導体基板110の背面に、前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層150、及び第2金属電極160を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換素子の製造方法及び光電変換素子に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池を製造するためには、p型(またはn型)基板にn型(またはp型)不純物をドーピングしてpn接合を形成し、これによりエミッタを形成する方法が一般的に用いられている。このような光電変換素子では、受光により形成された電子−正孔対が分離されて、電子はn型領域の電極に、正孔はp型領域の電極に収集されることにより、電力が生産される。
【0003】
pn接合形成の工程において、基板のエッジ部分にも、n型またはp型不純物がドーピングされるため、太陽電池の前面と背面電極が電気的に連結されて電池としての効率が低下する。したがって、電池効率の低下を防止するために、前面と背面とを互いに電気的に分離するエッジ分離(edge isolation)工程を別途、行う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国公開特許第2009−0091562号公報
【特許文献2】特開2003−298080号公報
【特許文献3】韓国公開特許第2005−0098472号公報
【特許文献4】韓国公開特許第2010−0133420号公報
【特許文献5】韓国公開特許第2010−0119291号公報
【特許文献6】韓国公開特許第2008−0054280号公報
【特許文献7】韓国公開特許第2006−0037042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、エッジ分離工程を別途行うと、工程数が増加してしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、工程数を減少させることが可能な、新規かつ改良された光電変換素子の製造方法及び光電変換素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、半導体基板上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層を形成する段階と、レーザーを用いて、前記第1導電型半導体層の一部領域への高濃度ドーピング及び前記半導体基板の背面のエッジへの溝部形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、前記半導体基板の前面に反射防止膜を形成する段階と、前記半導体基板の前面に第1金属電極を形成する段階と、前記半導体基板の背面に前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層、及び第2金属電極を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法が提供される。
【0008】
前記高濃度ドーピング−エッジ分離段階以後に、前記第1導電型半導体層の形成段階で生成された副産物層をマスクとして、前記溝部に形成されたダメージ層をエッチングするエッチング段階をさらに含んでもよい。
【0009】
前記エッチング段階は、アルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより行われてもよい。
【0010】
前記エッチング段階以後に、前記副産物層を除去する段階をさらに含んでもよい。
【0011】
前記高濃度ドーピングが行われる前記第1導電型半導体層の一部領域は、前記第1金属電極と対応する領域であってもよい。
【0012】
前記反射防止膜を形成する段階以前に、前記半導体基板の前面を洗浄する洗浄段階をさらに含んでもよい。
【0013】
前記洗浄段階は、硝酸とフッ酸との混合溶液で表面の不純物を除去する1次段階と、希釈されたフッ酸を用いて前記1次段階で形成された酸化膜を除去する2次段階と、を含んでもよい。
【0014】
前記第2導電型半導体層及び第2金属電極を形成する段階は、前記半導体基板の背面に金属性ペーストを塗布し、焼成することにより同時に行われてもよい。
【0015】
前述したような製造方法により製造された光電変換素子を提供されてもよい。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、半導体基板と、前記半導体基板の前面及び側面を取り囲むように形成され、第1不純物でドーピングされた第1導電型半導体層と、前記半導体基板の背面に形成され、前記第1不純物と異なる第2不純物でドーピングされた第2導電型半導体層と、前記半導体基板の背面のエッジに形成されて、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層を電気的に分離させる溝部と、を備え、前記第1導電型半導体層のうち一部領域は、前記第1不純物が前記第1導電型半導体層の他の領域より高濃度でドーピングされた光電変換素子が提供される。
【0017】
前記半導体基板、前記第1導電型半導体層、及び前記第2導電型半導体層の一部は前記溝部を通じて外部に露出してもよい。
【0018】
前記第1導電型半導体層の一部領域上に形成された第1金属電極をさらに含んでもよい。
【0019】
前記第1導電型半導体層上に形成された反射防止膜をさらに含んでもよい。
【0020】
前記第2導電型半導体層上に形成され、前記第2不純物と同じ元素を含む第2金属電極をさらに含んでもよい。
【0021】
前記半導体基板は、第2導電型であってもよい。
【0022】
前記半導体基板は、テクスチャリング面を備えてもよい。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、光電変換素子の製造工程において、工程数を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態による光電変換素子を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による光電変換素子の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図3】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図4】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図5】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図6】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図7】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図8】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図9】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図10】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図11】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
本発明は、添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照することにより明らかになる。しかし、本発明は以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって具現され得る。本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、当業者に発明の思想を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の定義は請求項によってのみ定められる定義される。
【0027】
また、本明細書で使われる用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書において単数形は、文言で特に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」及び/または「含み(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子以外の一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在や追加を排除しない。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに用いられるが、係る構成要素は用語により限定されない。第1、第2などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで用いられる。
【0028】
図面では、複数の層、領域、膜を明確に表現するために厚さを拡大して示した。層、膜の構成が他の構成「上に」あるというのは、他の構成の「直上に」ある場合だけでなく、その中間に他の構成が備えられた場合も含む。一方、ある構成が他の構成の「真上に」あるというのは、その中間に他の構成が備えられていない場合を示す。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態による光電変換素子を概略的に示す断面図である。
【0030】
図1を参照すると、本実施形態に係る光電変換素子は、半導体基板110、第1導電型半導体層120、反射防止膜130と第1金属電極140、第2導電型半導体層150、及び第2金属電極160を含む。光電変換素子の背面のエッジには、エッジ分離工程により形成された溝部170が備えられてもよい。
【0031】
半導体基板110は、光吸収層であるシリコン基板を含む。例えば、半導体基板110は、p型単結晶シリコン基板またはp型多結晶シリコン基板であってもよい。
【0032】
半導体基板110の前面と背面のうち少なくとも一面は、テクスチャリング構造を含んでいてもよい。テクスチャリング構造により入射された光の光路長が延びるため、半導体基板110の光吸収効率が向上する。半導体基板110の前面と背面のうち少なくとも一面はテクスチャリングされているので、半導体基板110上に形成される第1導電型半導体層120及び反射防止膜130も、凹凸面を備えていてもよい。
【0033】
第1導電型半導体層120は、半導体基板110の前面と側面とを取り囲むように備えられ、n型ドーパントである第1不純物でドーピングされる。第1不純物としては、リン(P)、ヒ素(As)などの5族元素を用いてもよい。第1導電型半導体層120は、半導体基板110とp−n接合を形成する。
【0034】
第1導電型半導体層120の一部領域は、他の領域に比べて第1不純物が高濃度でドーピングされてもよい。第1導電型半導体層120のうちの高濃度ドーピング領域は、第1金属電極140の直下に位置して第1金属電極140とのコンタクト抵抗を低減させる。これにより、光電変換素子の電気的特性を向上させることができる。
【0035】
反射防止膜130は、第1導電型半導体層120上に形成される。反射防止膜130は、透光性を有し、太陽光が入射される際に光が反射されて光電変換素子の光吸収損失が起きることを防止することにより、光電変換素子の効率を向上させる。例えば、反射防止膜130は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)などを含み、形成されてもよい。または、酸化チタン(TiOx)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)などを含み、形成されてもよい。
【0036】
第1金属電極140は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金を含んで形成されてもよい。第1金属電極140は、外部の装置(図示せず)とインターコネクションを形成することができる。
【0037】
第2導電型半導体層150は半導体基板110の背面に備えられ、p型ドーパントである第2不純物でドーピングされる。第2不純物としては、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)などの3族元素を用いてもよい。第2導電型半導体層150は、半導体基板110より不純物が高濃度でドーピングされた状態であり、すなわち、p+またはp++型であってもよい。これにより第2導電型半導体層150は、背面電界を形成し、第2金属電極160の付近で正孔と電子とが再結合されて消滅されることを防止できる。ここで、p+型とは、p型半導体に対して、第2不純物をより多く入れたことを明示するための表記であり、p++型とは、p+型に対して、第2不純物をさらにより多く入れたことを明示するための表記である。
【0038】
本発明の一実施例において、第2導電型半導体層150は、後述する製造方法によってアルミニウム(Al)などの金属元素を含んでもよい。
【0039】
第2金属電極160は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金を含んで形成されてもよい。第2金属電極160は、外部の装置(図示せず)とインターコネクションを形成することができる。
【0040】
半導体基板110の背面には、半導体基板110の側端から所定間隔離れた位置に溝部170が形成される。第1導電型半導体層120を形成するためにn型ドーパントをドーピングする工程において、半導体基板110の前面と背面とが電気的に連結されてしまう。溝部170は、光電変換素子の前面と背面とを電気的に分離することにより光電変換素子の効率を向上させる。溝部170により半導体基板110の一部及び、第1、2導電型半導体層120、150の一部は露出する。
【0041】
溝部170は、レーザー及び化学的エッチングにより形成される。具体的には、レーザーを用いて半導体基板110の背面に所定の深さの溝部170を形成することにより、前面と背面とを電気的に絶縁させることができる。レーザーを用いて前述した絶縁処理であるエッジ分離を行う場合、高温のレーザーによりダメージ層(図示せず)が形成される。ダメージ層は、レーザーにより溶融され固化した不純物層である。ダメージ層により光電変換素子の効率が低下するので、ダメージ層は化学的エッチングにより除去される。化学的エッチングは、アルカリ溶液を用いてもよい。溝部170の形成工程については、該当部分で詳細に後述する。
【0042】
前述した実施形態においては、半導体基板110はp型シリコン基板であり、第1導電型半導体層120はn型ドーパントでドーピングされており、第2導電型半導体層150はp型ドーパントでドーピングされた場合を説明した。しかし、本発明は係る例に限定されない。例えば、半導体基板110がn型シリコン基板であり、第1導電型半導体層120はp型物質でドーピングされており、第2導電型半導体層150は、n型物質でドーピングされていてもよい。
【0043】
以下では、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を説明する。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を概略的に示すフローチャート図であり、図3〜図11は、図2で示した各段階別状態を概略的に示す側面図である。
【0045】
図2及び図3を参照すると、段階S10において、半導体基板210にテクスチャー構造が形成される。半導体基板210の前面及び背面のテクスチャー構造により入射された光の光路長が延びるので、半導体基板210の光吸収効率が向上する。
【0046】
テクスチャリング工程の一実施形態として、水酸化カリウム(KOH)または水酸化ナトリウム(NaOH)などの塩基性溶液とイソプロピルアルコール(IPA)などとの混合溶液に半導体基板210を浸漬する方法を使用することができる。かかる方法により、三角または四角のピラミッド状のテクスチャーが形成される。
【0047】
半導体基板210は、p型シリコン基板またはn型シリコン基板のいずれであってもよい。以下では、説明の便宜のために、半導体基板210がp型シリコン基板である場合を説明するが、n型シリコン基板においても実質的に同様の工程を実施することができることは言うまでもない。
【0048】
図2及び図4を参照すると、段階S20において、第1導電型半導体層220が形成される。第1導電型半導体層220は、半導体基板210に含まれた不純物とは異なる導電型の不純物、すなわち、n型ドーパントをドーピングすることで形成される。
【0049】
シリコン基板に、5族元素から選択された少なくともいずれか一つの元素を含む物質をドーピングすることで、第1導電型半導体層220が形成される。例えば、第1導電型半導体層220の形成には、半導体基板210を炉(furnace)に投入した後、POCl3などの不純物を導入してドーピングを行う熱拡散法などを使用することができる。係る工程により、第1導電型半導体層220が形成されると共に、第1導電型半導体層220の外郭には、PSG(Phosphorous Silicate Glass)などの副産物層225が形成される。
【0050】
次に、段階S30において、一つのレーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を行う。この場合、高濃度ドーピングのためのレーザーの出力と、エッジ分離のためのレーザー出力とは、互いに異なって設定される。
【0051】
図2及び図5を参照すると、段階S31において、第1導電型半導体層220の一部領域220aに対してレーザードーピングを行うことができる。レーザーを用いて副産物層225に含まれたPSG中の5族元素(例えば、リン(P))のさらなる拡散を誘導することができるだけでなく、既に拡散されたリン(P)に対してもさらに高い活性化を誘導することができる。第1導電型半導体層220のうちレーザーにより高濃度でドーピングされた領域220aは、図10を参照して後述する第1金属電極240との接触抵抗を低減させるので、効率的な電荷の抽出を可能にする。
【0052】
図2及び図6を参照すると、段階S32において、半導体基板210の背面のエッジに溝部270を形成するエッジ分離が行われる。溝部270は、レーザーを照射することにより形成され、溝部270により半導体基板210、第1導電型半導体層220及び副産物層225の一部が外部に露出する。
【0053】
レーザーを用いてエッジ分離が行われることにより、高温のレーザーにより溶融された部分が固化しダメージ層270aが形成される。ダメージ層270aによる電流の分流(シャント:shunt)を防止するために、ダメージ層270aの除去を行う。
【0054】
図2及び図7を参照すると、段階S40において、化学的エッチングによりダメージ層270aが除去される。副産物層225をマスクとしてダメージ層270aをエッチングにより除去することができる。エッチングは、アルカリ溶液を使用してもよい。アルカリ溶液は、副産物層225とダメージ層270aのうちダメージ層270aを選択的にエッチングするため、ダメージ層270aを除去することができる。アルカリ溶液としては、例えば、KOH、NaOHなどの溶液を使用することができる。
【0055】
図2及び図8を参照すると、段階S50において、副産物層225が除去される。PSGなどのガラス類である副産物層225は、フッ酸(HF)溶液を用いた湿式エッチングにより除去される。
【0056】
図2を参照すると、段階S60において、洗浄が行われる。洗浄は、2段階で行われ、まず、半導体基板210の全面の不純物が除去される。不純物は、硝酸とフッ酸との混合溶液を使用した洗浄工程により除去することができる(1次段階)。
【0057】
1次段階により表面不純物を除去する工程において酸化膜が生じうる。酸化膜は、希釈されたフッ酸(Diluted HF)を使用することにより除去することができる(2次段階)。
【0058】
図2及び図9を参照すると、段階S70において、反射防止膜230が形成される。不純物及び表面酸化膜227が除去された第1導電型半導体層220上に、反射防止膜230が形成される。反射防止膜230は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)などを含んでもよい。または、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)などを含んでもよい。反射防止膜230は、化学気相蒸着(chemical vapor deposition:CVD)、スパッタリング、スピンコーティングなどの方法により形成されてもよい。
【0059】
図2を参照すると、段階S70において、第1金属電極240が形成され、段階S80において、第2導電型半導体層250及び第2金属電極260が形成される。この時、第2導電型半導体層250を形成する段階S81と、第2金属電極260を形成する段階S82とは同時に行うことができる。このための具体的方法は次の通りである。
【0060】
図10を参照すると、第1、2金属電極240、260を形成するために金属性ペースト240p、260pが塗布される。金属性ペースト240p、260pは、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの元素を含んでいてもよいが、段階S81及び段階S82を同時に行うためには、アルミニウムなどの3族金属元素を含むことが望ましい。
【0061】
図11を参照すると、塗布した金属性ペースト240p、260pを焼成することで、第1金属電極240及び第2金属電極260が形成される。第1金属電極240を形成するための金属性ペースト240pは、焼成工程により反射防止膜230を貫通して、第1導電型半導体層220と電気的接触を形成する。
【0062】
ここで、焼成工程により、第2金属電極260だけでなく第2導電型半導体層250も共に形成することができる。具体的には、第2金属電極260を形成するための金属性ペースト260p中に含まれる3族の金属元素がp型不純物として作用することにより、半導体基板210の背面をp+型(またはp++型)にドーピングすることができる。形成された第2導電型半導体層250は、背面電界を形成する。上述した方法により、第2導電型半導体層250と第2金属電極260とを同時に形成した場合、第2導電型半導体層250と第2金属電極260とは、アルミニウムなどの3族の金属元素の中から同一の元素を含むようになる。
【0063】
前述した製造工程においては、半導体基板210としてp型シリコン基板を使用し、不純物として5族元素を使用することで、n型の第1導電型半導体層220を形成する場合を説明したが、本発明は係る例に限定されない。例えば、半導体基板210としてn型シリコン基板を使用し、不純物として3族元素を使用することで、p型の第1導電型半導体層220を形成してもよいことはいうまでもない。この場合、第1導電型半導体層220の外郭には、BSG(Boro−Silicate Glass)などの副産物層225が形成される。
【0064】
図2〜図12を参照して説明した本発明の一実施形態による光電変換素子の製造方法によると、レーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行うことができるので、工程数を減少させることができる。また、一実施形態として、高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行い、さらに同時に行うようにしてもよい。係る場合、当該工程に係る時間を短縮することができる。
【0065】
また、エッジ分離により形成された溝部270のダメージ層270aを、化学的エッチングで除去するが、この時、副産物層225であるPSGをエッチングマスクとして活用するので、別途のマスク用いる必要がない。
【0066】
さらに、本発明の光電変換素子は、溝部270を背面に形成するので、前面に形成した時と比較して電流の光電変換効率を向上させることができる。
【0067】
以下、比較例及び実施例を参照して、本発明の実施形態による光電変換素子の特性を説明する。
【0068】
表1は、本発明の比較例であり、比較例1、2は、レーザーによるエッジ分離で溝部を形成した後、化学的エッチングを行わない場合である。また、比較例1は、レーザーによるエッジ分離が、金属電極形成の焼成工程後に行われた例であり、比較例2は、レーザーによるエッジ分離が、第1導電型半導体層の形成工程(拡散工程)後に行われた例である。
【0069】
【表1】
【0070】
上記表1において、Jscとは短絡電流密度を表し、Vocは開放電圧を表し、Eff.は変換効率を表し、FFは曲線因子を表し、内部直列抵抗を表し、Rshは内部並列抵抗を表し、nはダイオード因子を表す。
【0071】
比較例1及び比較例2を参照すると、レーザーを用いたエッジ分離をドーピング後に行うことにより、短絡電流密度(Jsc)、効率(Eff.)及び曲線因子(フィルファクター(FF))を向上させられることが分かった。かかる現象は、背面に溝部が形成された場合にも同一である。
【0072】
下記の表2において、比較例3は、第1導電型半導体層の形成工程(拡散工程)後に、全面にレーザーを用いたエッジ分離を行い、化学的エッチングを行わない例であり、実施例は、本発明の製造方法によって第1導電型半導体層のドーピング後に、レーザーを用いたエッジ分離により溝部を形成し、化学的エッチングによりダメージ層を除去した例である。
【0073】
【表2】
【0074】
上記表2において、Jscとは短絡電流密度を表し、Vocは開放電圧を表し、Eff.は変換効率を表し、FFは曲線因子を表し、内部直列抵抗を表し、Rshは内部並列抵抗を表し、nはダイオード因子を表す。
【0075】
比較例3及び実施例を参照すると、前面よりも背面に溝部を形成し、レーザーに加えて化学的エッチングにより溝部に形成されたダメージ層を除去する工程を行うことにより、短絡電流密度(Jsc)及び効率(Eff.)を向上させることができることが分かる。
【0076】
本発明に係る光電変換素子の製造方法及び光電変換素子では、レーザーによる高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行う。すなわち、光電変換素子の製造工程中に一つのレーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行うことにより、工程数を減少させることが可能である。また、一実施形態として、高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行い、さらに同時に行うようにしてもよい。係る場合、当該工程に係る時間を短縮することができる。
【0077】
また、レーザー及び化学的エッチングによりダメージ層が除去された溝部が形成されるので、光電変換素子の電気的特性及び電池としての効率を向上させることができる。一方、背面に溝部が形成されるので、反射防止膜のパッシベーション効果を向上させることができ、電流特性を向上させることができる。
【0078】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、光電変換素子関連の技術分野に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0080】
110、210 半導体基板
120、220 第1導電型半導体層
120、220 第1導電型半導体層の一部領域(高濃度ドーピング領域)
225 副産物層
227 酸化膜
130、230 反射防止膜
140、240 第1金属電極
150、250 第2導電型半導体層
160、260 第2金属電極
170、270 溝部
270a ダメージ層
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換素子の製造方法及び光電変換素子に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池を製造するためには、p型(またはn型)基板にn型(またはp型)不純物をドーピングしてpn接合を形成し、これによりエミッタを形成する方法が一般的に用いられている。このような光電変換素子では、受光により形成された電子−正孔対が分離されて、電子はn型領域の電極に、正孔はp型領域の電極に収集されることにより、電力が生産される。
【0003】
pn接合形成の工程において、基板のエッジ部分にも、n型またはp型不純物がドーピングされるため、太陽電池の前面と背面電極が電気的に連結されて電池としての効率が低下する。したがって、電池効率の低下を防止するために、前面と背面とを互いに電気的に分離するエッジ分離(edge isolation)工程を別途、行う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国公開特許第2009−0091562号公報
【特許文献2】特開2003−298080号公報
【特許文献3】韓国公開特許第2005−0098472号公報
【特許文献4】韓国公開特許第2010−0133420号公報
【特許文献5】韓国公開特許第2010−0119291号公報
【特許文献6】韓国公開特許第2008−0054280号公報
【特許文献7】韓国公開特許第2006−0037042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、エッジ分離工程を別途行うと、工程数が増加してしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、工程数を減少させることが可能な、新規かつ改良された光電変換素子の製造方法及び光電変換素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、半導体基板上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層を形成する段階と、レーザーを用いて、前記第1導電型半導体層の一部領域への高濃度ドーピング及び前記半導体基板の背面のエッジへの溝部形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、前記半導体基板の前面に反射防止膜を形成する段階と、前記半導体基板の前面に第1金属電極を形成する段階と、前記半導体基板の背面に前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層、及び第2金属電極を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法が提供される。
【0008】
前記高濃度ドーピング−エッジ分離段階以後に、前記第1導電型半導体層の形成段階で生成された副産物層をマスクとして、前記溝部に形成されたダメージ層をエッチングするエッチング段階をさらに含んでもよい。
【0009】
前記エッチング段階は、アルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより行われてもよい。
【0010】
前記エッチング段階以後に、前記副産物層を除去する段階をさらに含んでもよい。
【0011】
前記高濃度ドーピングが行われる前記第1導電型半導体層の一部領域は、前記第1金属電極と対応する領域であってもよい。
【0012】
前記反射防止膜を形成する段階以前に、前記半導体基板の前面を洗浄する洗浄段階をさらに含んでもよい。
【0013】
前記洗浄段階は、硝酸とフッ酸との混合溶液で表面の不純物を除去する1次段階と、希釈されたフッ酸を用いて前記1次段階で形成された酸化膜を除去する2次段階と、を含んでもよい。
【0014】
前記第2導電型半導体層及び第2金属電極を形成する段階は、前記半導体基板の背面に金属性ペーストを塗布し、焼成することにより同時に行われてもよい。
【0015】
前述したような製造方法により製造された光電変換素子を提供されてもよい。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、半導体基板と、前記半導体基板の前面及び側面を取り囲むように形成され、第1不純物でドーピングされた第1導電型半導体層と、前記半導体基板の背面に形成され、前記第1不純物と異なる第2不純物でドーピングされた第2導電型半導体層と、前記半導体基板の背面のエッジに形成されて、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層を電気的に分離させる溝部と、を備え、前記第1導電型半導体層のうち一部領域は、前記第1不純物が前記第1導電型半導体層の他の領域より高濃度でドーピングされた光電変換素子が提供される。
【0017】
前記半導体基板、前記第1導電型半導体層、及び前記第2導電型半導体層の一部は前記溝部を通じて外部に露出してもよい。
【0018】
前記第1導電型半導体層の一部領域上に形成された第1金属電極をさらに含んでもよい。
【0019】
前記第1導電型半導体層上に形成された反射防止膜をさらに含んでもよい。
【0020】
前記第2導電型半導体層上に形成され、前記第2不純物と同じ元素を含む第2金属電極をさらに含んでもよい。
【0021】
前記半導体基板は、第2導電型であってもよい。
【0022】
前記半導体基板は、テクスチャリング面を備えてもよい。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、光電変換素子の製造工程において、工程数を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態による光電変換素子を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による光電変換素子の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
【図3】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図4】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図5】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図6】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図7】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図8】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図9】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図10】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【図11】図2の製造方法の各段階による状態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
本発明は、添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照することにより明らかになる。しかし、本発明は以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって具現され得る。本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、当業者に発明の思想を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の定義は請求項によってのみ定められる定義される。
【0027】
また、本明細書で使われる用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書において単数形は、文言で特に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」及び/または「含み(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子以外の一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在や追加を排除しない。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに用いられるが、係る構成要素は用語により限定されない。第1、第2などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで用いられる。
【0028】
図面では、複数の層、領域、膜を明確に表現するために厚さを拡大して示した。層、膜の構成が他の構成「上に」あるというのは、他の構成の「直上に」ある場合だけでなく、その中間に他の構成が備えられた場合も含む。一方、ある構成が他の構成の「真上に」あるというのは、その中間に他の構成が備えられていない場合を示す。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態による光電変換素子を概略的に示す断面図である。
【0030】
図1を参照すると、本実施形態に係る光電変換素子は、半導体基板110、第1導電型半導体層120、反射防止膜130と第1金属電極140、第2導電型半導体層150、及び第2金属電極160を含む。光電変換素子の背面のエッジには、エッジ分離工程により形成された溝部170が備えられてもよい。
【0031】
半導体基板110は、光吸収層であるシリコン基板を含む。例えば、半導体基板110は、p型単結晶シリコン基板またはp型多結晶シリコン基板であってもよい。
【0032】
半導体基板110の前面と背面のうち少なくとも一面は、テクスチャリング構造を含んでいてもよい。テクスチャリング構造により入射された光の光路長が延びるため、半導体基板110の光吸収効率が向上する。半導体基板110の前面と背面のうち少なくとも一面はテクスチャリングされているので、半導体基板110上に形成される第1導電型半導体層120及び反射防止膜130も、凹凸面を備えていてもよい。
【0033】
第1導電型半導体層120は、半導体基板110の前面と側面とを取り囲むように備えられ、n型ドーパントである第1不純物でドーピングされる。第1不純物としては、リン(P)、ヒ素(As)などの5族元素を用いてもよい。第1導電型半導体層120は、半導体基板110とp−n接合を形成する。
【0034】
第1導電型半導体層120の一部領域は、他の領域に比べて第1不純物が高濃度でドーピングされてもよい。第1導電型半導体層120のうちの高濃度ドーピング領域は、第1金属電極140の直下に位置して第1金属電極140とのコンタクト抵抗を低減させる。これにより、光電変換素子の電気的特性を向上させることができる。
【0035】
反射防止膜130は、第1導電型半導体層120上に形成される。反射防止膜130は、透光性を有し、太陽光が入射される際に光が反射されて光電変換素子の光吸収損失が起きることを防止することにより、光電変換素子の効率を向上させる。例えば、反射防止膜130は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)などを含み、形成されてもよい。または、酸化チタン(TiOx)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)などを含み、形成されてもよい。
【0036】
第1金属電極140は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金を含んで形成されてもよい。第1金属電極140は、外部の装置(図示せず)とインターコネクションを形成することができる。
【0037】
第2導電型半導体層150は半導体基板110の背面に備えられ、p型ドーパントである第2不純物でドーピングされる。第2不純物としては、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)などの3族元素を用いてもよい。第2導電型半導体層150は、半導体基板110より不純物が高濃度でドーピングされた状態であり、すなわち、p+またはp++型であってもよい。これにより第2導電型半導体層150は、背面電界を形成し、第2金属電極160の付近で正孔と電子とが再結合されて消滅されることを防止できる。ここで、p+型とは、p型半導体に対して、第2不純物をより多く入れたことを明示するための表記であり、p++型とは、p+型に対して、第2不純物をさらにより多く入れたことを明示するための表記である。
【0038】
本発明の一実施例において、第2導電型半導体層150は、後述する製造方法によってアルミニウム(Al)などの金属元素を含んでもよい。
【0039】
第2金属電極160は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金を含んで形成されてもよい。第2金属電極160は、外部の装置(図示せず)とインターコネクションを形成することができる。
【0040】
半導体基板110の背面には、半導体基板110の側端から所定間隔離れた位置に溝部170が形成される。第1導電型半導体層120を形成するためにn型ドーパントをドーピングする工程において、半導体基板110の前面と背面とが電気的に連結されてしまう。溝部170は、光電変換素子の前面と背面とを電気的に分離することにより光電変換素子の効率を向上させる。溝部170により半導体基板110の一部及び、第1、2導電型半導体層120、150の一部は露出する。
【0041】
溝部170は、レーザー及び化学的エッチングにより形成される。具体的には、レーザーを用いて半導体基板110の背面に所定の深さの溝部170を形成することにより、前面と背面とを電気的に絶縁させることができる。レーザーを用いて前述した絶縁処理であるエッジ分離を行う場合、高温のレーザーによりダメージ層(図示せず)が形成される。ダメージ層は、レーザーにより溶融され固化した不純物層である。ダメージ層により光電変換素子の効率が低下するので、ダメージ層は化学的エッチングにより除去される。化学的エッチングは、アルカリ溶液を用いてもよい。溝部170の形成工程については、該当部分で詳細に後述する。
【0042】
前述した実施形態においては、半導体基板110はp型シリコン基板であり、第1導電型半導体層120はn型ドーパントでドーピングされており、第2導電型半導体層150はp型ドーパントでドーピングされた場合を説明した。しかし、本発明は係る例に限定されない。例えば、半導体基板110がn型シリコン基板であり、第1導電型半導体層120はp型物質でドーピングされており、第2導電型半導体層150は、n型物質でドーピングされていてもよい。
【0043】
以下では、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を説明する。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法を概略的に示すフローチャート図であり、図3〜図11は、図2で示した各段階別状態を概略的に示す側面図である。
【0045】
図2及び図3を参照すると、段階S10において、半導体基板210にテクスチャー構造が形成される。半導体基板210の前面及び背面のテクスチャー構造により入射された光の光路長が延びるので、半導体基板210の光吸収効率が向上する。
【0046】
テクスチャリング工程の一実施形態として、水酸化カリウム(KOH)または水酸化ナトリウム(NaOH)などの塩基性溶液とイソプロピルアルコール(IPA)などとの混合溶液に半導体基板210を浸漬する方法を使用することができる。かかる方法により、三角または四角のピラミッド状のテクスチャーが形成される。
【0047】
半導体基板210は、p型シリコン基板またはn型シリコン基板のいずれであってもよい。以下では、説明の便宜のために、半導体基板210がp型シリコン基板である場合を説明するが、n型シリコン基板においても実質的に同様の工程を実施することができることは言うまでもない。
【0048】
図2及び図4を参照すると、段階S20において、第1導電型半導体層220が形成される。第1導電型半導体層220は、半導体基板210に含まれた不純物とは異なる導電型の不純物、すなわち、n型ドーパントをドーピングすることで形成される。
【0049】
シリコン基板に、5族元素から選択された少なくともいずれか一つの元素を含む物質をドーピングすることで、第1導電型半導体層220が形成される。例えば、第1導電型半導体層220の形成には、半導体基板210を炉(furnace)に投入した後、POCl3などの不純物を導入してドーピングを行う熱拡散法などを使用することができる。係る工程により、第1導電型半導体層220が形成されると共に、第1導電型半導体層220の外郭には、PSG(Phosphorous Silicate Glass)などの副産物層225が形成される。
【0050】
次に、段階S30において、一つのレーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を行う。この場合、高濃度ドーピングのためのレーザーの出力と、エッジ分離のためのレーザー出力とは、互いに異なって設定される。
【0051】
図2及び図5を参照すると、段階S31において、第1導電型半導体層220の一部領域220aに対してレーザードーピングを行うことができる。レーザーを用いて副産物層225に含まれたPSG中の5族元素(例えば、リン(P))のさらなる拡散を誘導することができるだけでなく、既に拡散されたリン(P)に対してもさらに高い活性化を誘導することができる。第1導電型半導体層220のうちレーザーにより高濃度でドーピングされた領域220aは、図10を参照して後述する第1金属電極240との接触抵抗を低減させるので、効率的な電荷の抽出を可能にする。
【0052】
図2及び図6を参照すると、段階S32において、半導体基板210の背面のエッジに溝部270を形成するエッジ分離が行われる。溝部270は、レーザーを照射することにより形成され、溝部270により半導体基板210、第1導電型半導体層220及び副産物層225の一部が外部に露出する。
【0053】
レーザーを用いてエッジ分離が行われることにより、高温のレーザーにより溶融された部分が固化しダメージ層270aが形成される。ダメージ層270aによる電流の分流(シャント:shunt)を防止するために、ダメージ層270aの除去を行う。
【0054】
図2及び図7を参照すると、段階S40において、化学的エッチングによりダメージ層270aが除去される。副産物層225をマスクとしてダメージ層270aをエッチングにより除去することができる。エッチングは、アルカリ溶液を使用してもよい。アルカリ溶液は、副産物層225とダメージ層270aのうちダメージ層270aを選択的にエッチングするため、ダメージ層270aを除去することができる。アルカリ溶液としては、例えば、KOH、NaOHなどの溶液を使用することができる。
【0055】
図2及び図8を参照すると、段階S50において、副産物層225が除去される。PSGなどのガラス類である副産物層225は、フッ酸(HF)溶液を用いた湿式エッチングにより除去される。
【0056】
図2を参照すると、段階S60において、洗浄が行われる。洗浄は、2段階で行われ、まず、半導体基板210の全面の不純物が除去される。不純物は、硝酸とフッ酸との混合溶液を使用した洗浄工程により除去することができる(1次段階)。
【0057】
1次段階により表面不純物を除去する工程において酸化膜が生じうる。酸化膜は、希釈されたフッ酸(Diluted HF)を使用することにより除去することができる(2次段階)。
【0058】
図2及び図9を参照すると、段階S70において、反射防止膜230が形成される。不純物及び表面酸化膜227が除去された第1導電型半導体層220上に、反射防止膜230が形成される。反射防止膜230は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)などを含んでもよい。または、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)などを含んでもよい。反射防止膜230は、化学気相蒸着(chemical vapor deposition:CVD)、スパッタリング、スピンコーティングなどの方法により形成されてもよい。
【0059】
図2を参照すると、段階S70において、第1金属電極240が形成され、段階S80において、第2導電型半導体層250及び第2金属電極260が形成される。この時、第2導電型半導体層250を形成する段階S81と、第2金属電極260を形成する段階S82とは同時に行うことができる。このための具体的方法は次の通りである。
【0060】
図10を参照すると、第1、2金属電極240、260を形成するために金属性ペースト240p、260pが塗布される。金属性ペースト240p、260pは、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの元素を含んでいてもよいが、段階S81及び段階S82を同時に行うためには、アルミニウムなどの3族金属元素を含むことが望ましい。
【0061】
図11を参照すると、塗布した金属性ペースト240p、260pを焼成することで、第1金属電極240及び第2金属電極260が形成される。第1金属電極240を形成するための金属性ペースト240pは、焼成工程により反射防止膜230を貫通して、第1導電型半導体層220と電気的接触を形成する。
【0062】
ここで、焼成工程により、第2金属電極260だけでなく第2導電型半導体層250も共に形成することができる。具体的には、第2金属電極260を形成するための金属性ペースト260p中に含まれる3族の金属元素がp型不純物として作用することにより、半導体基板210の背面をp+型(またはp++型)にドーピングすることができる。形成された第2導電型半導体層250は、背面電界を形成する。上述した方法により、第2導電型半導体層250と第2金属電極260とを同時に形成した場合、第2導電型半導体層250と第2金属電極260とは、アルミニウムなどの3族の金属元素の中から同一の元素を含むようになる。
【0063】
前述した製造工程においては、半導体基板210としてp型シリコン基板を使用し、不純物として5族元素を使用することで、n型の第1導電型半導体層220を形成する場合を説明したが、本発明は係る例に限定されない。例えば、半導体基板210としてn型シリコン基板を使用し、不純物として3族元素を使用することで、p型の第1導電型半導体層220を形成してもよいことはいうまでもない。この場合、第1導電型半導体層220の外郭には、BSG(Boro−Silicate Glass)などの副産物層225が形成される。
【0064】
図2〜図12を参照して説明した本発明の一実施形態による光電変換素子の製造方法によると、レーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行うことができるので、工程数を減少させることができる。また、一実施形態として、高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行い、さらに同時に行うようにしてもよい。係る場合、当該工程に係る時間を短縮することができる。
【0065】
また、エッジ分離により形成された溝部270のダメージ層270aを、化学的エッチングで除去するが、この時、副産物層225であるPSGをエッチングマスクとして活用するので、別途のマスク用いる必要がない。
【0066】
さらに、本発明の光電変換素子は、溝部270を背面に形成するので、前面に形成した時と比較して電流の光電変換効率を向上させることができる。
【0067】
以下、比較例及び実施例を参照して、本発明の実施形態による光電変換素子の特性を説明する。
【0068】
表1は、本発明の比較例であり、比較例1、2は、レーザーによるエッジ分離で溝部を形成した後、化学的エッチングを行わない場合である。また、比較例1は、レーザーによるエッジ分離が、金属電極形成の焼成工程後に行われた例であり、比較例2は、レーザーによるエッジ分離が、第1導電型半導体層の形成工程(拡散工程)後に行われた例である。
【0069】
【表1】
【0070】
上記表1において、Jscとは短絡電流密度を表し、Vocは開放電圧を表し、Eff.は変換効率を表し、FFは曲線因子を表し、内部直列抵抗を表し、Rshは内部並列抵抗を表し、nはダイオード因子を表す。
【0071】
比較例1及び比較例2を参照すると、レーザーを用いたエッジ分離をドーピング後に行うことにより、短絡電流密度(Jsc)、効率(Eff.)及び曲線因子(フィルファクター(FF))を向上させられることが分かった。かかる現象は、背面に溝部が形成された場合にも同一である。
【0072】
下記の表2において、比較例3は、第1導電型半導体層の形成工程(拡散工程)後に、全面にレーザーを用いたエッジ分離を行い、化学的エッチングを行わない例であり、実施例は、本発明の製造方法によって第1導電型半導体層のドーピング後に、レーザーを用いたエッジ分離により溝部を形成し、化学的エッチングによりダメージ層を除去した例である。
【0073】
【表2】
【0074】
上記表2において、Jscとは短絡電流密度を表し、Vocは開放電圧を表し、Eff.は変換効率を表し、FFは曲線因子を表し、内部直列抵抗を表し、Rshは内部並列抵抗を表し、nはダイオード因子を表す。
【0075】
比較例3及び実施例を参照すると、前面よりも背面に溝部を形成し、レーザーに加えて化学的エッチングにより溝部に形成されたダメージ層を除去する工程を行うことにより、短絡電流密度(Jsc)及び効率(Eff.)を向上させることができることが分かる。
【0076】
本発明に係る光電変換素子の製造方法及び光電変換素子では、レーザーによる高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行う。すなわち、光電変換素子の製造工程中に一つのレーザーを用いて高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行うことにより、工程数を減少させることが可能である。また、一実施形態として、高濃度ドーピング及びエッジ分離を一つの工程の中で行い、さらに同時に行うようにしてもよい。係る場合、当該工程に係る時間を短縮することができる。
【0077】
また、レーザー及び化学的エッチングによりダメージ層が除去された溝部が形成されるので、光電変換素子の電気的特性及び電池としての効率を向上させることができる。一方、背面に溝部が形成されるので、反射防止膜のパッシベーション効果を向上させることができ、電流特性を向上させることができる。
【0078】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、光電変換素子関連の技術分野に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0080】
110、210 半導体基板
120、220 第1導電型半導体層
120、220 第1導電型半導体層の一部領域(高濃度ドーピング領域)
225 副産物層
227 酸化膜
130、230 反射防止膜
140、240 第1金属電極
150、250 第2導電型半導体層
160、260 第2金属電極
170、270 溝部
270a ダメージ層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層を形成する段階と、
レーザーを用いて、前記第1導電型半導体層の一部領域への高濃度ドーピング、及び前記半導体基板の背面のエッジへの溝部形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、
前記半導体基板の前面に反射防止膜を形成する段階と、
前記半導体基板の前面に第1金属電極を形成する段階と、
前記半導体基板の背面に、前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層、及び第2金属電極を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法。
【請求項2】
前記高濃度ドーピング−エッジ分離段階以後に、前記第1導電型半導体層の形成段階で生成された副産物層をマスクとして、前記溝部に形成されたダメージ層をエッチングするエッチング段階をさらに含む請求項1に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項3】
前記エッチング段階は、
アルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより行われる請求項2に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項4】
前記エッチング段階以後に、
前記副産物層を除去する段階をさらに含む請求項2又は3に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項5】
前記高濃度ドーピングが行われる前記第1導電型半導体層の一部領域は、前記第1金属電極と対応する領域である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項6】
前記反射防止膜を形成する段階以前に、
前記半導体基板の前面を洗浄する洗浄段階をさらに含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項7】
前記洗浄段階は、
硝酸とフッ酸との混合溶液で表面の不純物を除去する1次段階と、
希釈されたフッ酸を用いて前記1次段階で形成された酸化膜を除去する2次段階と、を含む請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項8】
前記第2導電型半導体層及び第2金属電極を形成する段階は、
前記半導体基板の背面に金属性ペーストを塗布し、焼成することにより同時に行われる請求項1〜7のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された光電変換素子。
【請求項10】
半導体基板と、
前記半導体基板の前面及び側面を取り囲むように形成され、第1不純物でドーピングされた第1導電型半導体層と、
前記半導体基板の背面に形成され、前記第1不純物と異なる第2不純物でドーピングされた第2導電型半導体層と、
前記半導体基板の背面のエッジに形成されて、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層を電気的に分離させる溝部と、を備え、
前記第1導電型半導体層のうち一部領域は、前記第1不純物が前記第1導電型半導体層の他の領域より高濃度でドーピングされた光電変換素子。
【請求項11】
前記半導体基板、前記第1導電型半導体層、及び前記第2導電型半導体層の一部は、前記溝部を通じて外部に露出する請求項10に記載の光電変換素子。
【請求項12】
前記第1導電型半導体層の一部領域上に形成された第1金属電極をさらに含む請求項10又は11に記載の光電変換素子。
【請求項13】
前記第1導電型半導体層上に形成された反射防止膜をさらに含む請求項10〜12のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項14】
前記第2導電型半導体層上に形成され、前記第2不純物と同じ元素を含む第2金属電極をさらに含む請求項10〜13のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項15】
前記半導体基板は、第2導電型である請求項10〜14のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項16】
前記半導体基板は、テクスチャリング面を備える請求項10〜15のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項1】
半導体基板上に第1不純物を用いて第1導電型半導体層を形成する段階と、
レーザーを用いて、前記第1導電型半導体層の一部領域への高濃度ドーピング、及び前記半導体基板の背面のエッジへの溝部形成を行う高濃度ドーピング−エッジ分離段階と、
前記半導体基板の前面に反射防止膜を形成する段階と、
前記半導体基板の前面に第1金属電極を形成する段階と、
前記半導体基板の背面に、前記第1不純物と異なる導電型である第2不純物を含む第2導電型半導体層、及び第2金属電極を形成する段階と、を含む光電変換素子の製造方法。
【請求項2】
前記高濃度ドーピング−エッジ分離段階以後に、前記第1導電型半導体層の形成段階で生成された副産物層をマスクとして、前記溝部に形成されたダメージ層をエッチングするエッチング段階をさらに含む請求項1に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項3】
前記エッチング段階は、
アルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより行われる請求項2に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項4】
前記エッチング段階以後に、
前記副産物層を除去する段階をさらに含む請求項2又は3に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項5】
前記高濃度ドーピングが行われる前記第1導電型半導体層の一部領域は、前記第1金属電極と対応する領域である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項6】
前記反射防止膜を形成する段階以前に、
前記半導体基板の前面を洗浄する洗浄段階をさらに含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項7】
前記洗浄段階は、
硝酸とフッ酸との混合溶液で表面の不純物を除去する1次段階と、
希釈されたフッ酸を用いて前記1次段階で形成された酸化膜を除去する2次段階と、を含む請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項8】
前記第2導電型半導体層及び第2金属電極を形成する段階は、
前記半導体基板の背面に金属性ペーストを塗布し、焼成することにより同時に行われる請求項1〜7のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された光電変換素子。
【請求項10】
半導体基板と、
前記半導体基板の前面及び側面を取り囲むように形成され、第1不純物でドーピングされた第1導電型半導体層と、
前記半導体基板の背面に形成され、前記第1不純物と異なる第2不純物でドーピングされた第2導電型半導体層と、
前記半導体基板の背面のエッジに形成されて、前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層を電気的に分離させる溝部と、を備え、
前記第1導電型半導体層のうち一部領域は、前記第1不純物が前記第1導電型半導体層の他の領域より高濃度でドーピングされた光電変換素子。
【請求項11】
前記半導体基板、前記第1導電型半導体層、及び前記第2導電型半導体層の一部は、前記溝部を通じて外部に露出する請求項10に記載の光電変換素子。
【請求項12】
前記第1導電型半導体層の一部領域上に形成された第1金属電極をさらに含む請求項10又は11に記載の光電変換素子。
【請求項13】
前記第1導電型半導体層上に形成された反射防止膜をさらに含む請求項10〜12のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項14】
前記第2導電型半導体層上に形成され、前記第2不純物と同じ元素を含む第2金属電極をさらに含む請求項10〜13のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項15】
前記半導体基板は、第2導電型である請求項10〜14のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【請求項16】
前記半導体基板は、テクスチャリング面を備える請求項10〜15のいずれか一項に記載の光電変換素子。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−110406(P2013−110406A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−237932(P2012−237932)
【出願日】平成24年10月29日(2012.10.29)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【氏名又は名称原語表記】Samsung SDI Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】428−5,Gongse−dong,Giheung−gu,Yongin−si,Gyeonggi−do 446−577 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年10月29日(2012.10.29)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【氏名又は名称原語表記】Samsung SDI Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】428−5,Gongse−dong,Giheung−gu,Yongin−si,Gyeonggi−do 446−577 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】
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