説明

免疫療法のための組成物および方法

本発明は、微生物感染症、免疫系の低下、細胞が偏性嫌気性となっている疾患、および癌を含む細胞増殖性疾患の治療および予防において有用な新規な免疫療法組成物および方法を提供する。本明細書の免疫療法は、免疫系を刺激し、かつ細胞増殖を阻害するために、ベンズアルデヒド誘導体、前駆体および中間体を単独で、あるいはさらなる治療薬を併用して用いる。本発明の免疫療法は、抗生物質および化学療法などの従来の治療方法に耐性のある微生物感染および細胞増殖性疾患の治療に特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2008年4月3日に出願された米国仮特許出願第61/042,210号の優先権を主張するものであり、その内容全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
癌は米国では依然として第2位の死亡原因であり、毎年560,000人を超える癌による死者が出ている(米国疾病管理センター(Centers for Disease Control and Prevention), FastStats 2005)。癌などの細胞増殖性疾患の従来の治療では、患者における新生細胞を根絶するために、外科手術、化学療法、ホルモン療法および/または放射線療法が併用される。しかし、これらのアプローチは全て、重大な欠点や、感染に対する感受性を増加させるなどの副次的リスクを示す。さらに、検出および治療での進歩に関わらず、化学療法などの多くの治療の生存率に対する貢献はごく僅かであり、死亡率に変化はなく、そのような治療の費用対効果および生活の質に対する影響への疑問が提起されている(Morganら, Clinical
Oncology 16:549-560 (2004))。そのため、癌を含む細胞増殖性疾患のための代替療法の開発が切実に求められている。
【0003】
免疫療法は、免疫応答を誘発、増強または抑制することによる疾患の治療である。疾患と闘うように体の自己免疫系を刺激する能動免疫療法と、疾患と闘うように体外で生成された免疫系の成分(例えば、抗体)を使用する受動免疫療法の2種類の免疫療法がある。
【0004】
免疫療法は、アレルギーから、癌などの細胞増殖性疾患までの様々な病気の治療で使用されている。アレルゲン免疫療法では、アレルゲンに対する感受性を低下させる、すなわち免疫応答を抑制することを試みる。ワクチン接種を含む抗菌(anti-microbial)免疫療法では、免疫系を活性化させて感染性因子に応答させる。癌免疫療法では、免疫系を刺激して腫瘍を拒絶し、かつ破壊することを試みる。
【0005】
免疫療法は微生物感染を治療するためにも使用される。微生物疾患は抗生物質などの標準的な治療に対する耐性を増加させている。抗生物質耐性微生物は、深刻な罹患率および死亡率との関連性が高まっており、治療の選択肢の範囲が限られているため、抗生物質耐性株によって引き起こされる致死的な感染への対応は特に難しい。
【0006】
癌などの細胞増殖性疾患を治療するために使用される現在の生物学的療法および免疫療法は、発疹または腫脹、熱、悪寒およびけん怠感を含むインフルエンザに似た症状、消化管異常またはアレルギー反応などの副作用を生じさせることがある。さらに、特定の腫瘍が正常な免疫監視・応答を抑制し、悪性細胞の除去を妨げ、かつワクチンの有効性を低下させる機構を発現させるため、癌ワクチンを開発する努力の成果は非常に限られている。
【0007】
そのため、感染症、細胞増殖性疾患および細胞増殖性疾患に関連する病気の安全かつ有効な治療および予防方法、またはこれらの疾患の治療が大いに求められている。特に、従来の治療法に伴う毒性および/または副作用を減少または回避すると共に、標準的な治療に耐性のある感染症および細胞増殖性疾患を治療する安全かつ有効な方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、癌を含む細胞増殖性疾患の治療のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0009】
本発明のさらなる目的は、免疫刺激のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0010】
本発明のさらなる目的は、免疫増強のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、免疫療法のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0012】
本発明のさらなる目的は、免疫監視の有効性を増加させる新規な方法および組成物を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、細胞における嫌気呼吸を阻害するための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0014】
本発明のさらなる目的は、細胞における発酵を阻害するための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに別の目的は、腫瘍部位の痛みを軽減するための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0016】
本発明のさらなる目的は、免疫系を強化するための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0017】
本発明のさらに別の目的は、細菌感染症、ウイルス感染症および真菌感染症を含む微生物感染症の治療のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0018】
本発明のさらなる目的は、ステージIVすなわち末期癌(これに限定されない)を含む耐性細胞増殖性疾患の治療のための新規な方法および組成物を提供することにある。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、輸送剤としてのグライコームを用いて細胞内に細胞増殖抑制剤を輸送する手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、以下の式I〜IVで表わされるベンズアルデヒド誘導体(これらに限定されない)を含むベンズアルデヒド誘導体、式I〜IVの中間体および式V〜VIIで表わされるベンズアルデヒド誘導体の前駆体を含む、哺乳類対象において使用される新規かつ驚くほど有効な免疫治療方法および組成物を提供することによって、これらの目的を達成し、かつさらなる目的および利点を達成する。
【化1】

式中、グライコームまたは式Iに示されている代表的なグルコースは、以下に限定されないが、α型もしくはβ型のグルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(これらに限定されない)を含むヘキソースのいずれか1つ、またはこれらのヘキソースのいずれか2つからなるビオース(ここで上記2つのヘキソースは同一であっても、異なっていてもよい)を含む炭水化物または糖である。
【0021】
本発明の製剤および方法において有用なベンズアルデヒド誘導体としては、4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシ、2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、および4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用される誘導体の他の有用な形態としては、前記化合物の他の薬学的に許容される活性塩、ならびに、前記化合物の活性異性体、エナンチオマー、多形体、中間体、前駆体、溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグが挙げられる。また、本発明の方法および組成物で使用され得る4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシ、2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、および4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドの有用な前駆体および中間体としては、以下の式Vに示されるような2−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシド、以下の式VIに示されるような3−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシド、および以下の式VIIに示されるような4−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシドなどの前駆体、ならびにサリチル酸、3−ヒドロキシサリチル酸および4−ヒドロキシサリチル酸にそれぞれが変換される2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび4−ヒドロキシベンズアルデヒド(これらに限定されない)などの中間体化合物、または前記化合物の任意の他の薬学的に許容される活性塩、ならびに前記化合物の活性異性体、エナンチオマー、多形体、中間体、前駆体、溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
【化2】

式中、グライコームは、以下に限定されないが、α型もしくはβ型のグルコース、マンノース、ガラクトースおよびフルクトースを含む任意の形態のヘキソース、またはこれらのヘキソースのいずれか2つからなるビオース(ここで、上記ヘキソースは同一であっても、異なっていてもよい)を含む任意の炭水化物または糖であってもよい。
【0022】
代表的な実施形態では、本発明の組成物および方法は、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、式V〜VIIの前駆体化合物または中間体化合物を単独で用いるか、免疫療法などと併用する。さらなる実施形態では、癌を含む細胞増殖性疾患、または癌に関連する他の疾患および病気の症状を治療および/または防止するために、本発明の組成物および方法を用いてもよい。さらなる実施形態では、本発明の組成物および方法を抗菌剤として用いてもよい。さらに他の実施形態では、本発明の組成物および方法を発酵阻害化合物として用いてもよい。
【0023】
本発明の方法に従ってベンズアルデヒド誘導体および前駆体によって治療可能な哺乳類対象としては、黒色腫(これに限定されない)を含む皮膚癌、乳癌、肺癌、甲状腺癌、食道癌、肉腫、脳腫瘍、前立腺癌、大腸癌、胃癌(gastric cancer)、膀胱癌、結腸癌、卵巣癌、リンパ腫、中皮腫、膵臓癌、ホジキン病、精巣癌、胆嚢癌、ワルデンストローム病、胃癌(stomach cancer)、腹膜偽粘液腫、結腸の癌腫、胃癌(cancer of the stomach)、舌癌、癌性腹膜炎、肝臓癌、SV40ウイルスによって誘発された悪性腫瘍(これらに限定されない)を含む細胞増殖性疾患、ならびに乾癬などのさらなる細胞増殖性疾患に罹患している対象が挙げられるが、これらに限定されない。治療可能な対象は、ステージIVすなわち末期癌などの耐性細胞増殖性疾患、そうでなければ化学療法などの従来の治療に応答しないかごく僅かにしか応答しない細胞増殖性疾患(これらに限定されない)を含む、任意の進行段階にある細胞増殖性疾患に罹患していてもよい。治療可能な対象としては、細胞が偏性嫌気性となる細胞分解(cellular degradation)によって引き起こされる疾患に罹患しているヒトおよび他の哺乳類対象がさらに挙げられる。治療可能な対象としては、免疫系が低下しているヒトおよび他の哺乳類対象がさらに挙げられる。
【0024】
細胞増殖性疾患に罹患している個体は、細菌感染症、ウイルス感染症および真菌感染症を含む微生物感染症、例えば、ライム病、カンジダ症、EBウイルス感染症およびメチシリン耐性ブドウ球菌感染症(これらに限定されない)を含む二次感染症に罹患することが多い。本発明の組み合わせおよび協調(coordinate)治療プロトコルは、例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、式V〜VIIの前駆体化合物または中間体化合物と併用され得る抗菌剤を用いてそのような二次感染症を治療するために使用してもよい。
【0025】
また、微生物感染症は、単独で(すなわち細胞増殖性疾患に罹患せずに)生じている一次感染症の場合もある。細菌感染症、ウイルス感染症および真菌感染症を含むそのような微生物感染症としては、ライム病、カンジダ症、EBウイルス感染症およびメチシリン耐性ブドウ球菌感染症(これらに限定されない)などの感染症が挙げられる。本発明の組み合わせおよび協調治療プロトコルは、例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、式V〜VIIの前駆体化合物または中間体化合物と併用され得る抗菌剤を用いて、そのような感染症を治療するために使用してもよい。
【0026】
これらの対象および他の対象は、免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌、鎮痛)に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体または式V〜VIIの前駆体を単独で、あるいは抗菌剤または化学療法薬などの他の治療薬を併用して対象に投与することによって、予防および/または治療のために有効に治療される。本発明の治療的に有用な方法および製剤は、上述のとおり、前記化合物の薬学的に許容される任意の活性塩、ならびにその活性異性体、エナンチオマー、多形体、中間体、前駆体、溶媒和物、水和物、プロドラッグおよび/またはそれらの組み合わせを含む様々な形態の、式I〜IVのベンズアルデヒド系誘導体、中間体化合物および式V〜VIIの前駆体化合物を有効に使用する。従って、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドは、以下の実施例では本発明の例示的な実施形態として用いられる。
【0027】
本発明のさらなる態様では、対象において免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、鎮痛)に有効な応答を生じさせるように、有効な量のベンズアルデヒド誘導体化合物または前駆体化合物を、ベンズアルデヒド誘導体化合物と共に製剤化されかつ/またはベンズアルデヒド誘導体化合物と協調投与される1つまたは複数の二次的もしくは補助的活性剤と併用する、組み合わせ製剤および方法が提供される。代表的な組み合わせ製剤および協調治療方法は、この場合、ベンズアルデヒド誘導体化合物を、1つまたは複数のさらなる化学療法薬または他の表示されている二次的もしくは補助的治療薬と併用する。これらの実施形態では、例えば、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドと併用される二次的もしくは補助的治療薬は、単独で、あるいは、例えば、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドとの併用で、直接または間接的な免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌、鎮痛)活性を有してもよいし、例えば、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドとの併用で他の有用な補助的治療活性を示してもよい。
【0028】
これらの組み合わせ製剤および協調治療方法において有用な補助的治療薬としては、例えば、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、
フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、トラスツズマブ、ボリノスタット;抗生物質;コエンザイムQ;例えば、ポリMVA(登録商標)を含むパラジウム−リポ酸錯体(palladium lipoic complexes);アンチネオプラスト;軟骨;硫酸ヒドラジン;ミルクシスル;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウムおよび炭酸水素カリウムなどの電解質;免疫グロブリン;初乳;Lomatium Disectumから抽出されたcolumbianitin;塩化セシウム、塩化カリウム、オロチン酸カリウムおよびアスパラギン酸カリウム(これらに限定されない)を含む酸化剤、グルタチオン;抗酸化剤;レスベラトロール;ヨーロッパブドウ(vitis vinifera L.);ミリセチン3−0ガラクトシド;ケルセチン3−0ガラクトシド;塩化マグネシウム、ピリドキシン、ビタミンB12、ビタミンB群、葉酸、アスコルビン酸ナトリウム、L−リシンおよび塩化亜鉛(これらに限定されない)を含むビタミンおよびミネラルサプリメント;アルカリ水;ブドウ種子抽出物;Arceuthobium campylopodum;およびヤドリギエキス(これらに限定されない)を含む化学療法薬が挙げられる。いくつかの実施形態では、複数の治療薬、例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物および/または中間体化合物または式VI〜VIIの前駆体化合物、酸化剤、免疫グロブリンおよび担体媒体の組み合わせを投与してもよい。一実施形態では、担体媒体は、2007年7月2日に出願された米国仮特許出願第60/947,633号および2008年7月2日に出願された米国特許出願第12/167,123号(これらの各開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているアルカリ水などの非腐食性塩基溶液である。当該担体媒体は、本明細書に開示されている治療適応の範囲にわたって、本発明の製剤および方法の治療的または予防的効果を補助的に強化するように機能してもよい。さらなる実施形態では、担体媒体は存在していなくてもよい。また、インスリン増強療法、放射線療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および冷凍手術を含む外科手術(これらに限定されない)を含む補助的療法を使用してもよい。
【0029】
本発明の上記目的ならびにさらなる目的、特徴、態様および利点は、以下の発明を実施するための形態から明らからになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、免疫系を刺激および強化し、かつ個体およびin vitro、ex vivoおよびin vivo哺乳類細胞、組織および器官を含む哺乳類対象における免疫監視の有効性を増加させるための新規な方法および組成物を提供する。そのような免疫系の刺激は、癌などの細胞増殖性疾患ならびに微生物感染を含む無数の疾患の治療で有効である。
【0031】
ヒトの対象を含む幅広い哺乳類対象が、本発明の製剤および方法を用いる治療で治療可能である。これらの対象としては、黒色腫(これらに限定されない)を含む皮膚癌;乳癌;肺癌;甲状腺癌;食道癌;肉腫;脳腫瘍;前立腺癌;大腸癌;胃癌;膀胱癌;結腸癌;卵巣癌;リンパ腫;中皮腫;膵臓癌;ホジキン病;精巣癌;胆嚢癌;癌腫;肉腫;白血病;リンパ腫;神経膠腫;ワルデンストローム病;腹膜偽粘液腫;結腸の癌腫;胃癌、舌癌;癌性腹膜炎;肝臓癌;SV40ウイルスによって誘発された悪性腫瘍などの癌種(これらに限定されない)を含む細胞増殖性疾患ならびに乾癬などのさらなる細胞増殖性疾患を呈するヒトおよび他の哺乳類対象が挙げられるが、これらに限定されない。治療可能な対象は、ステージIVすなわち末期癌などの耐性細胞増殖性疾患、そうでなければ化学療法などの従来の治療に応答しないかごく僅かにしか応答しない細胞増殖性疾患(これらに限定されない)を含む任意の進行段階にある細胞増殖性疾患に罹患していてもよい。治療可能な対象としては、細胞が偏性嫌気性となる細胞分解によって引き起こされる疾患に罹患しているヒトおよび他の哺乳類対象がさらに挙げられる。さらなる治療可能な対象としては、疾患によるか、癌などの疾患の治療によるかに関わらず免疫系が悪化または低下している対象が挙げられる。
【0032】
さらなる治療可能な対象としては、細菌感染症、ウイルス感染症および真菌感染症を含む微生物感染症、例えば、ライム病、カンジダ症、EBウイルス感染症およびメチシリン耐性ブドウ球菌感染症(これらに限定されない)に罹患しているヒトおよび他の哺乳類対象が挙げられる。
【0033】
本発明は、上記ベンズアルデヒド誘導体または式I〜IVの誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物(これらの薬学的に許容される活性化合物を含む)、ならびに、これらの化合物の様々な予測されかつ容易に提供される複合体、塩、溶媒和物、異性体、エナンチオマー、中間体、多形体、前駆体およびプロドラッグおよびそれらの組み合わせを用いる、免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌、鎮痛)製剤および方法をさらに提供する。そのような製剤および方法は、例えば、免疫賦活組成物として、例えば、細胞増殖性疾患および/または微生物感染症の予防および治療で使用してもよい。
【0034】
本発明の方法および組成物では、1つまたは複数の変性ベンズアルデヒドすなわち本明細書に開示されているような式I〜IVの誘導体化合物、または式V〜VIIのその前駆体は、癌を含む細胞増殖性疾患および/または関連疾患を治療するのに有効な治療薬として有効に製剤化または投与される。代表的な実施形態では、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドが、医薬製剤および治療方法において、単独で、あるいは1つまたは複数の補助的治療薬との併用で、免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌および鎮痛)に有効な薬剤であるということを例示するために具体的に示されている。本開示は、本発明の方法および組成物において免疫賦活治療薬として有効な、本明細書に開示されている化合物の複合体、誘導体、前駆体、塩、溶媒和物、異性体、エナンチオマー、中間体、多形体およびプロドラッグ、ならびにそれらの組み合わせを含む、さらなる式I〜IVの薬学的に許容されるベンズアルデヒド誘導体化合物をさらに提供する。
【0035】
本発明の全ての態様において、本発明の実施に関するさらなる記載および関連する技術的詳細は、2004年1月6日に出願された米国仮特許出願第60/534,702号および2003年11月12日に出願された米国仮特許出願第60/519,657号の優先権を主張する、2004年11月12日に出願された米国特許出願第10/988,201号を参照することができ、その開示内容全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
細胞増殖性疾患は、制御されない細胞分裂と関連している。正常細胞とは異なり、これらの細胞は、分裂停止、特定化または死亡および脱落といった信号を無視する。細胞増殖性疾患に伴う細胞の欠損によって、細胞が分裂し、周囲組織に浸潤し、血管系および/またはリンパ系によって拡がることができる。
【0037】
微生物増殖を含む細胞増殖は、代謝過程によって加速される。ヒトでは、炭水化物の代謝は、単糖が血流に吸収される小腸での消化によって開始する。肝臓および筋肉では、グルコースの大部分は、グルコース濃度が低下して暫くした後に、必要とされるまでグリコーゲンに変化する。エネルギーがすぐに必要とされる場合には、多くの細菌および真菌細胞を含む細胞は、解糖を開始する。
【0038】
解糖は、6炭素グルコース分子が2分子のピルビン酸に酸化される代謝経路である。酸素が存在する場合、細胞は好気呼吸を始める。好気呼吸の間、酸素を用いる有機化合物の完全な酸化を介して、細胞によってATPが生成される。酸素は、最終電子受容体として機能し、哺乳類が消費する高エネルギーの有機化合物から最終的に生じる電子を受容する。酸素が存在しない場合には、多くの細胞はなお解糖を使用して発酵および嫌気呼吸によってATPを生成することができる。
【0039】
低酸素(すなわち部分的に嫌気性)条件下では、例えば、酸素が不足した酷使された筋肉では、ピルビン酸は、嫌気呼吸(発酵としても知られている)によって乳酸に変換される。多くの組織では、これはエネルギーを得るための最後の手段であり、ほとんどの動物組織は、長時間にわたって嫌気呼吸を維持することができない。乳酸発酵時は、ピルビン酸およびNADHは乳酸およびNAD+に変換される。NAD+は、ATPを生成するために(C6H12O6+2ATP+2NAD+⇒2ピルビン酸+4ATP+2NADH)解糖でも使用される。
【0040】
癌幹細胞は、正常な好気性細胞を発酵性細胞(fermenting cell)に変性させる酸性環境を創り出す。正常細胞が慢性的に酸素不足の状態にあると、好気呼吸を再開することができない場合があり、いつまでも嫌気呼吸すなわち発酵を続ける場合がある。発酵は、温度、媒質のpH反応、酵素および基質の濃度によって制御される。酸化過程の存在以外のこれらの性質の生理的制御は知られていない。
【0041】
ベンズアルデヒドは、NAD+の不活性化剤である。細胞質ゾルに輸送されると、ベンズアルデヒドは、NAD+をNADH+Hに還元し、その結果、NAD+を静電的歪み作用によって閉状態にし、それにより正常な酸解毒過程を妨害し、結果として、ピルビン酸を乳酸に変換しかつ細胞から除去することによってピルビン酸を解毒不可能にしてpHを低下させる。本発明は、グライコームすなわち糖に付着したベンズアルデヒドを使用して、嫌気性呼吸細胞中のベンズアルデヒドの存在を増加させる。束縛されたくはないが、現在では、ベンズアルデヒドの増加によって発酵性細胞における解糖を妨害し、制御されない細胞増殖を停止させると信じられている。
【0042】
現在では、腫瘍細胞または他の発酵性細胞の嫌気呼吸の妨害によって、それらの細胞を免疫監視によって検出されやすくし、かつ細胞媒介免疫応答にさらすと考えられている。腫瘍は、典型的なTh−1応答を回避する複数の方法を有している。例えば、形質転換成長因子β、IL10およびプロスタグランジンE−2を含む腫瘍分泌物質(tumor secrete agent)は、Th−1免疫応答を抑制しながらもTh−2免疫応答を促進することを示している。実際、幾人かの癌患者は、局所的な腫瘍微環境におけるTh−2サイトカインの発現の増加、またはTh−1サイトカインの発現の減少を示している。悪性腫瘍がTh−1応答を回避する多くの方法を有しているという事実は、この応答を回避可能であることによって悪性細胞に延命効果を与えることを示唆している(Ichim, CV. J Transl Med. Feb 8;3(1):8. (2005))。さらに、複数の研究では、Th−1サイトカインの発現は癌患者における好ましい臨床転帰と関連付けられており、Th−2サイトカインの発現は好ましくない臨床転帰と関連付けられていることを示している。免疫監視の有効性の増加によって腫瘍細胞が減少し、細胞増殖性疾患に罹患している患者の臨床転帰を改善させる。
【0043】
本発明は、以下の式I〜IVで表わされるベンズアルデヒド誘導体(これらに限定されない)を含むベンズアルデヒド誘導体を用いて、哺乳類対象におけるステージIVの癌などの耐性細胞増殖性疾患を含む、癌などの細胞増殖性疾患を治療するための新規かつ驚くほど有効な免疫賦活方法および組成物を提供することによってこれらの目的を達成し、かつさらなる目的および利点を達成する。
【化3】

式中、グライコームまたは式Iに示されている代表的なグルコースは、以下に限定されないが、α型もしくはβ型のグルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(これらに限定されない)を含むヘキソースのうちのいずれか1つ、またはこれらヘキソースのいずれか2つからなるビオース(ここで、上記2つのヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)を含む任意の炭水化物または糖であってもよい。
【0044】
本発明の製剤および方法において有用なベンズアルデヒド誘導体としては、4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシ、2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドおよび4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用されるベンズアルデヒド誘導体の他の有用な形態としては、前記化合物の他の薬学的に許容される活性塩、ならびに前記化合物の活性異性体、エナンチオマー、中間体、多形体、前駆体、溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグが挙げられる。
【0045】
有用な化合物としては、4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシ、2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒド、3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドおよび4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドの前駆体、例えば、以下の式Vに示されるような2−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシド;以下の式VIに示されるような3−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシド、および以下の式VIIに示されるような4−(ヒドロキシメチル)フェニル−β−D−グルコピラノシド(これらに限定されない)、または前記化合物の任意の他の薬学的に許容される活性塩、ならびに前記化合物の活性異性体、エナンチオマー、多形体、中間体、前駆体、溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグがさらに挙げられる。
【化4】

式中、グライコームは、以下に限定されないが、α型もしくはβ型のグルコース、マンノース、ガラクトースおよびフルクトースを含む任意の形態のヘキソース、またはこれらのヘキソースのうちのいずれか2つからなるビオース(ここで、上記ヘキソースは同一であっても、異なっていてもよい)を含む任意の炭水化物または糖であってもよい。
【0046】
有用な化合物としては、サリチル酸、3−ヒドロキシサリチル酸および4−ヒドロキシサリチル酸にそれぞれが変換される2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび4−ヒドロキシベンズアルデヒド(これらに限定されない)を含む中間分子がさらに挙げられる。
【0047】
本発明の医薬製剤を含む、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体および式V〜VIIで例示されるような前駆体ならびに中間体化合物を含む免疫療法組成物は、細胞増殖性疾患、細胞増殖性疾患に関連する病気、および微生物疾患の予防および/または治療に有効な、免疫賦活量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含む。通常、有効な量は、対象における細胞増殖性疾患または微生物感染症の1つまたは複数の症状をある程度緩和し、かつ/または対象における細胞増殖性疾患、微生物感染症または関連疾患の1つまたは複数の症状を緩和するために、特定の治療的介入期間にわたって、単回または複数回投与形態で治療的に有効な活性化合物の量を含む。代表的な実施形態では、これらの組成物は、癌を緩和するためのin vivo治療方法で有効である。
【0048】
本発明の医薬製剤を含む、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物および式V〜VIIで例示されるような前駆体化合物を含む発酵阻害組成物は、細胞増殖性疾患、微生物感染症または関連疾患の予防および/または治療において有効な、発酵阻害に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含む。通常、有効な量は、対象における細胞増殖性疾患および/または微生物感染症の1つまたは複数の症状をある程度緩和し、かつ/または対象における細胞増殖性疾患、微生物感染症または関連疾患の1つまたは複数の症状を緩和するために、特定の治療的介入期間にわたって、単回または複数回投与形態で治療的に有効な活性化合物の量を含む。代表的な実施形態では、これらの組成物は、癌を緩和するためのin vivo治療方法で有効である。
【0049】
本発明の医薬製剤を含む、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物および式V〜VIIで例示されるような前駆体化合物を含む免疫系強化組成物は、免疫系の低下の予防および/または治療において有効な、免疫強化に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物および/または式V〜VIIの前駆体化合物を含む。通常、有効な量は、対象における免疫不全の1つまたは複数の症状をある程度緩和し、かつ/または対象における免疫不全の1つまたは複数の症状を緩和するために、特定の治療的介入期間にわたって、単回または複数回投与形態で治療的に有効な活性化合物の量を含む。代表的な実施形態では、これらの組成物は、免疫不全を治療するためのin vivo治療方法で有効である。
【0050】
医薬製剤を含む、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物および式V〜VIIで例示されるような前駆体化合物を含む本発明の免疫監視促進組成物は、免疫監視促進において有効な、免疫監視促進に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物および/または式V〜VIIの前駆体化合物を含む。通常、有効な量は、対象における微生物感染症および細胞増殖性疾患を含む疾患の1つまたは複数の症状をある程度緩和するために、特定の治療的介入期間にわたって、単回または複数回投与形態で治療的に有効な活性化合物の量を含む。代表的な実施形態では、これらの組成物は、免疫監視を増強するためのin vivo治療方法で有効である。
【0051】
医薬製剤を含む、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物および式V〜VIIで例示されるような前駆体化合物を含む本発明の鎮痛組成物は、鎮痛において有効な、鎮痛に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物および式V〜VIIの前駆体化合物を含む。通常、有効な量は、痛みをある程度緩和するために、特定の治療的介入期間にわたって、単回または複数回投与形態で治療的に有効な活性化合物の量を含む。代表的な実施形態では、これらの組成物は、痛みを緩和するためのin vivo治療方法で有効である。
【0052】
本発明の細胞増殖性疾患の治療および/または抗菌組成物は通常、安定性、送達、吸収、半減期、有効性、薬物動態および/または薬理効果を向上させる、副作用を軽減する、あるいは医薬用途にとって他の利点を与え得る1つまたは複数の薬学的に許容される、担体、賦形剤、媒体、乳化剤、安定剤、防腐剤、緩衝剤および/または他の添加剤と共に製剤化され得る、有効な量または単位投与量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含む。細胞増殖阻害に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物および/または前駆体化合物(例えば、有効な濃度/量の式V〜VIIの化合物またはベンズアルデヒド誘導体の選択される薬学的に許容される、塩、異性体、エナンチオマー、中間体、溶媒和物、多形体および/またはプロドラッグを含む単位投与量)は、臨床学的因子および患者特異的因子に応じて、当業者によって容易に決定される。ヒトを含む哺乳類対象に投与するのに適した活性化合物の有効な単位投与量は、10〜10,000mg、1000mg〜10,000mg、1000mg〜3000mg、20〜1000mg、25〜750mg、50〜600mg、150〜550mg、または200〜500mgの範囲であってもよい。特定の実施形態では、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物の免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、鎮痛)に有効な投与量は、例えば、10〜25mg、30〜50mg、75〜100mg、100〜250mg、250〜500mg、500〜2500mg、500〜4000mg、550〜2000mg、1000〜4000または2000〜3000mgの狭い範囲で選択してもよい。これらおよび他の有効な単位投与量は、単回投与、または1日、1週間もしくは1ヶ月間に複数回の投与の形態、例えば、1日、1週間もしくは1月当たりの投与回数が1〜5回または2〜3回である投与計画で投与してもよい。代表的な一実施形態では、10〜25mg、30〜50mg、75〜100mg、100〜250mg、250〜500mg、550〜700mg、500〜1000mg、または1000〜3000mgの投与量を、1日に1回、2回、4回または5回投与する。より詳細な実施形態では、50〜75mg、100〜200mg、250〜400mg、400〜600mg、600〜2000mg、または2000〜6000mgの投与量を1日に1回または2回投与する。他の実施形態では、投与量は体重に基づいて計算され、例えば、1日当たり、約0.5mg/kg〜約100mg/kg、1mg/kg〜約75mg/kg、1mg/kg〜約50mg/kg、2mg/kg〜約50mg/kg、2mg/kg〜約30mg/kg、3mg/kg〜約30mg/kgの量で投与してもよい。いくつかの実施形態では、当該化合物を溶液に溶解して、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物および/または式V〜VIIの前駆体化合物の0.1〜5%溶液、より好ましくは0.9〜3%溶液、より好ましくは1%〜2%溶液を生成してもよい。
【0053】
免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌、鎮痛)に有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物および式V〜VIIの前駆体化合物を含む本発明の組成物の送達の量、タイミングおよび様式は、投与が予防のためであるか治療のためであるかに関わらず、個体の体重、年齢、性別、状態、細胞増殖性疾患および/または関連症状の進行度などの因子に応じて、かつ薬物送達、吸収、半減期を含む薬物動態、および有効性に影響を与えることが知られている他の因子に基づいて個体ごとに定期的に調整される。
【0054】
当該免疫賦活製剤の有効な1回または複数回投与治療計画は、対象における微生物感染症および/または癌を含む細胞増殖性疾患を実質的に予防または緩和し、かつ/または対象における微生物感染症および/または細胞増殖性疾患に関連する1つまたは複数の症状を実質的に予防または緩和するのに必要かつ十分な最小の投与計画に近づくように通常選択される。投与量および投与プロトコルは、多くの場合、数日または1週間もしくは数週間または1年もしくは数年間にわたる反復投与療法を含む。有効な治療計画は、数日、数週間、数ヶ月、さらには数年にわたって続く、1日に1回または1日に複数回の投与を基本に投与される予防的投与を含んでいてもよい。さらなる実施形態が、2004年1月6日に出願された米国仮特許出願第60/534,702号および2003年11月12日に出願された米国仮特許出願第60/519,657号の優先権を主張する2004年11月12日に出願された米国特許出願第10/988,201号に開示されており、これらの各開示内容全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
症状の軽減、循環内皮細胞の減少、腫瘍サイズの減少、腫瘍の崩壊、腫瘍の軟化、腫瘍の液化および循環腫瘍細胞の数の減少(これらに限定されない)を含む免疫賦活治療の治療的有効性を決定するために、各種アッセイおよびモデルシステムを容易に用いることができる。
【0056】
本発明の組成物および方法の有効性は、微生物感染症の症状の低下によって実証してもよい。そのような低下は、5%、10%、25%、30%、50%、75%、90%またはそれ以上の低下であってもよい。低下は、当業者に知られている任意の方法、例えば、感染の消散、微生物の増殖の減少、ELISA試験、ウイルスの数の減少、または微生物の増殖/負荷を測定するために一般に使用される任意の他の方法によって決定してもよい。
【0057】
本発明の組成物および方法の有効性は、細胞増殖の減少、痛みの低下、感染に対する感受性の低下、または細胞増殖性疾患に関連する任意の他の症状を含む細胞増殖性疾患の症状の低下によって実証してもよい。そのような低下は、5%、10%、25%、30%、50%、75%、90%またはそれ以上であってもよい。
【0058】
治療の有効性は、循環内皮細胞の数を計算することによって観察してもよい。循環内皮細胞は、健康な個体の血液には通常存在しておらず、癌などの血管損傷の存在を顕著な特徴とする疾患に罹患している個体では上昇している。循環内皮細胞の数は、フローサイトメトリー、イムノビーズ捕獲(immunobead capture)、蛍光顕微鏡検査法、標準的遠心分離および密度遠心分離、またはフィブロネクチン被覆プレート上での単核細胞培養および免疫細胞化学などの任意の適用可能な手段によって決定してもよい。有効な量の式I〜VIIの化合物によって、循環内皮細胞の数は5%、10%、25%、30%、50%、75%、90%またはそれ以上で減少する。
【0059】
治療の有効性は、腫瘍サイズが減少したか否を決定するためにX線またはMRIなどの画像化によってさらに観察してもよい。さらに、有効性は、腫瘍サイズの減少の目視観察によって決定してもよい。いくつかの実施形態では、腫瘍サイズの減少前に腫瘍の液化による腫瘍サイズの明らかな増加が生じることがある。式I〜VIIの化合物を含有する有効な量の組成物によって、5%、10%、25%、30%、50%、75%、90%またはそれ以上の腫瘍サイズの減少が生じる。いくつかの実施形態では、式I〜VIIの化合物を含有する有効な量の組成物によって、約1%〜約100%の腫瘍サイズの減少、約5%〜約95%の腫瘍サイズの減少、約10%〜約90%の腫瘍サイズの減少、約15%〜約80%の腫瘍サイズの減少、約15%〜約50%の腫瘍サイズの減少が生じる。いくつかの実施形態では、式I〜VIIの化合物を含有する有効な量の組成物によって、腫瘍の根絶が生じる。
【0060】
さらに、血液試料中の循環腫瘍細胞の数を測定することによって有効性を決定してもよい。循環腫瘍細胞の数の測定は、免疫磁気選択、フローサイトメトリー、イムノビーズ捕獲、蛍光顕微鏡検査法、細胞形態分析または細胞分離法(これらに限定されない)を含む適用可能な任意の手段を用いて行なってもよい。血液試料中の循環腫瘍細胞の濃度は、有効な量の式I〜VIIの化合物を投与すると低下する。
【0061】
さらに、治療の有効性は、細胞増殖性疾患と関連する痛みの低下によって実証してもよい。痛みは、視覚的アナログスケール、マクギル疼痛質問表、疼痛記述子差判別法(Descriptor Differential Scale)、フェイススケール、口頭式評価スケール、単純な記述的疼痛スケール、数値的疼痛スケール(NPS)、痛覚計疼痛指数(Dolorimeter Pain Index)、または痛みを評価する際に一般に使用される任意の他の手段(これらに限定されない)を含む様々な痛みスケールのいずれかを用いて測定してもよい。
【0062】
さらに、治療の有効性は、免疫系の強さの上昇によって実証してもよい。そのような有効性は、例えば、細胞増殖性疾患または微生物感染症とは無関係の二次感染症の減少によって実証してもよい。
【0063】
本明細書に記載されている表示の病気のそれぞれに対して、被験対象は、プラセボ治療対象または他の好適なコントロール対象と比較して、対象における細胞増殖性疾患、または病気によって引き起こされたか、それらに関連する1つまたは複数の症状の10%、20%、30%、50%またはそれ以上、最大75〜90%または95%以上の低下を示す。本発明のさらなる態様では、多活性な細胞増殖抑制組成物および/または抗菌組成物の組み合わせまたは協調治療方法を創出するために、有効な量の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体または式V〜VIIの前駆体化合物およびベンズアルデヒド誘導体または前駆体化合物と共に製剤化されるか、協調投与されるか、その両方である1つまたは複数の二次的もしくは補助的薬剤を用いる、細胞増殖阻害製剤および/または抗菌製剤の組み合わせおよび協調投与方法が提供される。代表的な組み合わせ製剤および協調治療方法は、この場合、選択される組み合わせ製剤または協調治療計画において、1つまたは複数の二次的免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、鎮痛)薬剤、あるいは標的(もしくは関連)疾患、病気および/または症状の治療または予防に有用な1つまたは複数の補助的治療薬を併用してベンズアルデヒド誘導体化合物または前駆体化合物を用いる。本発明の組み合わせ製剤および協調治療方法の大部分において、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物は、免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、抗菌、鎮痛)薬剤として、対象において組み合わせにより有効または協調により有用な組み合わせ製剤または協調治療方法を創出するために、1つまたは複数の二次的もしくは補助的治療薬と共に製剤化されるか協調投与される。代表的な組み合わせ製剤および協調治療方法は、この場合、例えば、化学療法薬、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、トラスツズマブ、ボリノスタット;抗生物質、コエンザイムQ;例えば、ポリMVA(登録商標)を含むパラジウム−リポ酸錯体;抗新生物薬;軟骨;硫酸ヒドラジン;ミルクシスル;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウムおよび炭酸水素カリウムなどの電解質;塩化セシウム、塩化カリウム、オロチン酸カリウムおよびアスパラギン酸カリウム(これらに限定されない)を含む酸化剤;免疫グロブリン;初乳;塩化亜鉛、塩化マグネシウム、ピリドキシン、ビタミンB12、ビタミンB群、葉酸、アスコルビン酸ナトリウムおよびL−リシン(これらに限定されない)を含むビタミンおよびミネラルサプリメント;プロバイオティック化合物;2007年7月2日に出願された米国仮特許出願第60/947,633号および2008年7月2日に出願された米国特許出願第12/167,123号(これらの各開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている非腐食性塩基溶液すなわちアルカリ水;グルタチオン;ブドウ種子抽出物;Lomatium Disectumから抽出されたcolumbianitin;Arceuthobium campylopodum;およびヤドリギエキスから選択される1つまたは複数の二次的もしくは補助的治療薬を併用して、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を用いる。また、インスリン増強療法、放射線療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術(これらに限定されない)を含む補助的療法を使用してもよい。いくつかの実施形態では、複数の薬剤、例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物、酸化剤、免疫グロブリンおよび担体媒体の組み合わせを投与してもよい。一実施形態では、担体媒体はアルカリ水である。他の実施形態では、担体媒体は存在しなくてもよい。補助的療法としては、アルカリ水、すなわち先に参照した米国仮特許出願第60/947,633号および米国特許出願第12/167,123号に記載されている水酸化カルシウムを用いて生成される生理的pHの変更のための非腐食性塩基溶液の使用などの免疫賦活治療がさらに挙げられる。
【0064】
特定の実施形態では、本発明は、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物および増殖抑制作用を有する1つまたは複数の補助的薬剤を含む、免疫賦活(免疫監視促進、発酵阻害、細胞増殖性疾患治療、免疫強化、嫌気呼吸阻害、鎮痛)組み合わせ製剤を提供する。そのような組み合わせ製剤では、ベンズアルデヒド誘導体、および増殖抑制作用を有する補助的薬剤は、増殖抑制に有効な量の複合製剤の形態で、単独または組み合わせで存在する。代表的な実施形態では、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物およびベンズアルデヒドでない薬剤はそれぞれ、免疫賦活量(すなわち、対象において検出可能な細胞増殖抑制、抗癌、抗悪性腫瘍、発酵応答抑制を単独で誘発する単一投与量)で存在する。あるいは、組み合わせ製剤は、副治療的単一投与量で、1つまたは複数の式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物および式V〜VIIの前駆体化合物およびベンズアルデヒドでない薬剤を含んでいてもよく、ここで両薬剤を含む組み合わせ製剤は、一緒になって免疫賦活応答を誘発するのに有効な両薬剤の複合投与を特徴とする。従って、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物およびベンズアルデヒドでない薬剤のうちの1つまたは両方が製剤中に存在していてもよいし、副治療的投与量で協調投与プロトコルにおいて投与してもよいが、それらは製剤または方法において一緒になって対象における検出可能な免疫賦活応答を誘発する。
【0065】
本発明の協調投与方法を実施するために、ベンズアルデヒド誘導体化合物を、協調治療プロトコルにおいて、本明細書で想定される1つまたは複数の二次的もしくは補助的治療薬と同時または連続的に投与してもよい。従って、特定の実施形態では、化合物を、別個の製剤または上記組み合わせ製剤(すなわち、ベンズアルデヒド誘導体、中間体化合物および/または前駆体化合物、およびベンズアルデヒドでない治療薬を含む製剤)を用いて、ベンズアルデヒドでない薬剤または本明細書で想定される任意の他の二次的もしくは補助的治療薬と協調投与する。この協調投与は、いずれかの順番で同時または連続的に行なってもよく、活性治療薬のうちの1つのみまたは両方(すなわち全て)が個別および/または一緒になってそれらの生物活性に作用する時間帯があってもよい。全てのそのような協調治療方法の特徴的な態様は、ベンズアルデヒド誘導体化合物、前駆体化合物または中間体化合物が、少なくともいくつかの免疫賦活活性に作用し、二次的もしくは補助的治療薬によって提供される相補的または別々の臨床的応答と共に好ましい臨床的応答を生じさせることである。多くの場合、ベンズアルデヒド誘導体化合物の二次的もしくは補助的治療薬との協調投与は、単独で投与されるベンズアルデヒド誘導体化合物、前駆体化合物もしくは中間体化合物または二次的もしくは補助的治療薬によって誘発される治療的効果よりも向上した治療的または予防的結果を対象において生じさせる。この資質は、直接的な効果ならびに間接的な効果の両方を想定している。
【0066】
代表的な実施形態では、ベンズアルデヒド誘導体化合物、前駆体化合物または中間体化合物を、1つまたは複数の二次的ベンズアルデヒド薬剤、あるいは、例えば、化学療法薬、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、トラスツズマブおよびボリノスタットから選択される他の表示されている治療薬と共に、協調投与する(複合製剤または別個の製剤で同時または連続的に投与する)。
【0067】
細胞増殖性疾患の治療を受けている個体は、二次的感染症に罹患している場合が多い。本発明のいくつかの実施形態では、抗生物質;コエンザイムQ;例えば、ポリMVA(登録商標)を含むパラジウム−リポ酸錯体;抗新生物薬;軟骨;硫酸ヒドラジン;ミルクシスル;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウムおよび炭酸水素カリウムなどの電解質;抗酸化剤;レスベラトロール;ヨーロッパブドウ(vitis vinifera L.);ミリセチン3−0ガラクトシド;ケルセチン3−0ガラクトシド;塩化マグネシウム、ピリドキシン、ビタミンB12、ビタミンB群、葉酸、アスコルビン酸ナトリウム、L−リシンおよび塩化亜鉛(これらに限定されない)を含むビタミンおよびミネラルサプリメント;グルタチオン;ヤドリギエキス;Arceuthobium campylopodum;ブドウ種子抽出物;塩化カリウム、オロチン酸カリウムおよびアスパラギン酸カリウム(これらに限定されない)を含む酸化剤;免疫グロブリン;初乳;Lomatium Disectumから抽出されたcolumbianitinおよび先に参照した米国仮特許出願第60/947,633号および第12/167,123号に記載されているアルカリ水などの補助的治療薬を、組み合わせまたは協調治療プロトコルの一部として投与してもよい。いくつかの実施形態では、複数の薬剤、例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物、酸化剤、免疫グロブリンおよび担体媒体の組み合わせを投与してもよい。また、一実施形態では、担体媒体はアルカリ水である。また、放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術(これらに限定されない)を含む補助的療法を使用してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、投与計画は、組み合わせ製剤および協調投与の両方を含んでいてもよい。投与計画は、各単位内に同一または異なる治療薬を合わせた複数の単位を含んでいてもよい。例えば、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物をArceuthobium campylopodum;およびブドウ種子抽出物と組み合わせて1つのカプセルにしてもよい。プロバイオティックおよび免疫グロブリンを組み合わせて第2のカプセルにしてもよい。個体にはベンズアルデヒド誘導体化合物の組み合わせのカプセルを1つまたは複数、およびプロバイオティックと免疫グロブリンとの組み合わせのカプセルを1つまたは複数与えてもよい。一実施形態では、投与は、ベンズアルデヒド誘導体化合物の組み合わせのカプセルを2つ、およびプロバイオティックと免疫グロブリンの組み合わせのカプセルを1つ含む。治療薬の任意の組み合わせを、個々または所望の効果を達成するように設計された組み合わせで投与してもよい。
【0069】
上記のとおり、本明細書で想定される本発明の様々な実施形態の全てにおいて、悪性腫瘍の治療方法および製剤は、標記化合物の薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、中間体、多形体、前駆体、溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグのうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、様々な任意の形態のベンズアルデヒド誘導体化合物を用いてもよい。本発明の代表的な実施形態では、4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドが例示のための治療的製剤および方法において用いられている。
【0070】
本発明の医薬組成物は、それらの意図する治療的または予防的目的を達成する任意の手段によって投与してもよい。本発明の組成物に適した投与経路としては、経口、口腔、経鼻、エアロゾル、局所、経皮、粘膜、注射可能な経路、徐放経路、制御放出経路、イオン導入法、超音波導入法、ならびに全ての他の従来の送達経路、装置および方法が挙げられるが、これらに限定されない。注射可能な方法としては、静脈、筋肉内、腹腔内、髄腔内、くも膜下腔、脳室内、動脈内、皮下および鼻腔内経路が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
本発明の組成物は、使用されている特定の投与様式に適した薬学的に許容される担体をさらに含んでいてもよい。本発明の組成物の投与形態としては、上記投与単位の調製に適しているものとして医薬配合技術で知られている賦形剤が挙げられる。そのような賦形剤としては、結合剤、充填剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、香料、防腐剤、緩衝剤、湿潤剤、崩壊剤、発泡剤ならびに他の従来の賦形剤および添加剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
所望であれば、本発明の組成物は、親水性徐放性ポリマーなどの徐放性担体の使用によって制御放出形態で投与することができる。代表的な制御放出薬剤は、この場合、約100cps〜約100,000cpsの範囲の粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはコレステロールなどの他の生体適合性マトリックスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
本発明の組成物は、場合により担体または他の1つまたは複数の添加剤と共に経口投与形態で製剤化および投与される場合が多い。医薬製剤技術に共通している好適な担体としては、微結晶性セルロース、ラクトース、スクロース、フルクトース、グルコース、デキストロースもしくは他の糖類、二塩基性リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、カオリン、マンニトール、ラクチトール、マルチトール、キシリトール、ソルビトールもしくは他の糖アルコール類、乾燥デンプン、デキストリン、マルトデキストリンもしくは他の多糖類、イノシトールまたはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用される代表的な経口単位投与形態としては、経口単位投与形態の調製で利用することができる、医薬用経口単位投与形態の従来の任意の調製方法によって調製され得る錠剤が挙げられる。錠剤などの経口単位投与形態は、放出修正剤、流動促進剤、圧縮補助剤(compression aides)、崩壊剤、潤滑剤、結合剤、香料、風味増強剤、甘味料および/または防腐剤(これらに限定されない)を含む、1つまたは複数の従来のさらなる製剤成分を含有していてもよい。好適な潤滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸カルシウム、水素添加植物油、安息香酸ナトリウム、ロイシン、カーボワックス、ラウリル硫酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素およびモノステアリン酸グリセリンが挙げられる。好適な流動促進剤としては、コロイド状シリカ、ヒュームド二酸化ケイ素、シリカ、タルク、ヒュームドシリカ、石膏およびモノステアリン酸グリセリンが挙げられる。被覆に使用され得る物質としては、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、甘味料および着色剤が挙げられる。経口投与形態としては、胃液に強く、かつ腸溶コーティングを有する経口投与形態が胃を通過した後に溶解する腸溶コーティングがさらに挙げられ、例えば、ポリマー剤、メタクリル酸塩共重合体、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、セルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート、セルロースアセテートススクシネート、セルロースアセテートヘキサヒドロフタレート、セルロースプロピオネートフタレート、セルロースアセテートマレレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、メチルメタクリル酸およびメタクリル酸メチルの共重合体、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸の共重合体、メチルビニルエーテルおよび無水マレイン酸(Gantrez ESシリーズ)の共重合体、メタクリル酸エチル−メタクリル酸メチル−クロロトリメチルクロロトリメチルアンモニウムエチルアクリレート共重合体、ならびにゼイン、シェラックおよびコパールコロホリウム(copal collophorium)などの天然樹脂が挙げられる。いくつかの実施形態では、当該組成物は粉末として調製してもよい。
【0074】
本発明のさらなる組成物は、当業界で公知の様々な吸入または経鼻送達の形態のいずれかで調製および投与することができる。エアロゾル化された精製ベンズアルデヒド誘導体製剤を患者の副鼻腔(sinus cavity)または肺胞に送達することができる装置としては、定量吸入器、ネブライザ、噴霧器などが挙げられる。全身的作用のための薬物の肺送達に適した方法および組成物が当業界で知られている。さらなる可能な送達方法としては、吸入による肺深くへの送達が挙げられる。担体が液体である場合に、例えば、鼻腔用スプレイまたは点鼻薬として、あるいは経口投与形態での投与に適した製剤としては、ベンズアルデヒド誘導体組成物および任意のさらなる活性または不活性成分の水性または油性溶液が挙げられる。
【0075】
本発明のさらなる組成物および方法は、悪性腫瘍などの細胞増殖性疾患の治療のための式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物の局所投与のために提供される。局所用組成物は、例えば、エアロゾルスプレイ、粉末、皮膚パッチ、スティック、顆粒、クリーム、ペースト、ゲル、ローション、シロップ、軟膏、含浸スポンジ、綿棒の形態で、あるいは、水性液体、非水性液体、水中油型エマルジョンまたは油中水型エマルジョンの溶液または懸濁液として、皮膚または粘膜に許容される担体に組み込まれる1つまたは複数のさらなる活性または不活性成分と共に、式I〜IVのベンズアルデヒド誘導体化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含んでいてもよい。これらの局所用組成物は、局所用組成物または送達装置に組み込まれる水または他の溶媒もしくは液体の一部に溶解または分散された式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含んでいてもよい。当業界で公知の皮膚浸透促進剤の使用によって皮膚投与経路が強化され得ることは容易に理解することができる。そのような投与形態に適した製剤には、長時間、例えば24時間にわたって薬物の吸収を維持するために、その中(特に構造体またはマトリックスなどの手段)に通常使用される賦形剤が組み込まれている。また、経皮送達は、超音波導入などの技術によって強化してもよい。
【0076】
多くの他の想定される本発明の組成物のように、場合により哺乳類対象の血と等張の製剤を提供する抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬および/または溶質を含み得る注射可能な水性および非水性無菌溶液、ならびに懸濁剤および/または増粘剤を含み得る水性および非水性無菌懸濁液を含む、本発明のなおさらなるベンズアルデヒド誘導体組成物が、非経口投与のために、例えば、静脈内、筋肉内、皮下または腹腔内投与されるように設計されている。当該製剤は、単位投与または複数回投与容器で提供してもよい。本発明のさらなる組成物および製剤は、非経口投与後の持続放出のためにポリマーを含んでいてもよい。非経口調製物は、そのような投与に適した溶液、分散液または乳濁液であってもよい。また、標記薬剤は、非経口投与後の持続放出のためにポリマー内に製剤化してもよい。薬学的に許容される製剤および成分は、無菌であるか容易に殺菌可能であり、生物学的に不活性であり、かつ容易に投与される。そのようなポリマー材料は、医薬配合技術の通常の知識を有する者には良く知られている。非経口調製物は通常、緩衝剤および防腐剤、ならびに、水、生理食塩水、平衡塩類溶液、水性デキストロース、グリセリンなどの薬学的および生理学的に許容される注射可能な流体を含有する。即時注射液、乳濁液および懸濁液は、先に記載した種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から調製してもよい。好ましい単位投与製剤は、本明細書に記載されている上記1日投与量すなわち単位投与量、1日副投与量、またはその適当な割合の活性成分を含有する製剤である。いくつかの実施形態では、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物の局所送達を所望してもよい。そのような局所送達は、細胞の悪性腫瘍の周囲領域または細胞の悪性腫瘍自体に直接化合物を注射して達成してもよい。
【0077】
より詳細な実施形態では、本発明の組成物は、送達のためにコアセルベーション法または界面重合によって調製されたマイクロカプセル、微粒子またはマイクロスフェア(それぞれ、例えば、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ(メタクリル酸メチル)マイクロカプセル)、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)、またはマクロエマルジョン内に封入された、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含んでいてもよい。
【0078】
上述のとおり、特定の実施形態では、本発明の方法および組成物は、上記ベンズアルデヒド誘導体化合物の薬学的に許容される塩、例えば、酸付加塩または塩基性塩を用いてもよい。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、無機および有機酸付加塩が挙げられる。好適な酸付加塩は、非毒性塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩およびリン酸水素塩を構成する酸で構成されている。さらなる薬学的に許容される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩;酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩およびギ酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩;ならびにアルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、酒石酸塩およびグルコン酸塩などのアミノ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。好適な塩基性塩は、非毒性塩、例えば、アルミニウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩およびジエタノールアミン塩を構成する塩基で構成されている。
【0079】
他の詳細な実施形態では、本発明の方法および組成物は、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物のプロドラッグを用いてもよい。プロドラッグは、活性親薬物をin vivoで放出する任意の共有結合した担体であると考えられている。本発明で有用なプロドラッグの例としては、置換基としてのヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルを有するエステル類またはアミド類が挙げられ、これらは、そのような上記化合物を無水コハク酸などの無水物と反応させることによって調製してもよい。
【0080】
また、本明細書に開示されている発明は、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を含み、かつ(標記前駆体化合物の投与後にin vivoで産生されるか、代謝産物それ自体の形態で直接投与される)前記化合物のin vivo代謝産物を用いる方法および組成物を包含するように理解される。そのような産物は、主として酵素過程による、投与される化合物の例えば、酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などによって生じたものであってもよい。従って、本発明は、その代謝産物を生成するのに十分な時間にわたって、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を哺乳類対象と接触させることを含む過程によって生成される化合物を用いる本発明の方法および組成物を含む。そのような産物は通常、放射標識された本発明の化合物を調製し、それをラット、マウス、モルモット、サルまたはヒトに検出可能な投与量で非経口投与し、代謝が生じるのに十分に時間だけ放置し、かつ尿、血または他の生体試料からのその変換産物を単離して同定される。
【0081】
また、本明細書に開示されている発明は、哺乳類対象における悪性疾患または病気のリスクレベル、存在、重症度または治療兆候を診断するため、あるいはそれらの疾患または病気を管理するための診断用組成物を包含し、標識された(従来の方法を用いて標識された化合物の検出を可能にするために、例えば、同位体標識、蛍光標識またはそれ以外の方法で標識された)式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物を、危険な状態にあるか悪性腫瘍の1つまたは複数の症状を呈している哺乳類対象(例えば、細胞、組織、器官または個体)と接触させた後、多くの公知のアッセイおよび標識/検出方法のいずれかを用いて、標識された化合物の存在、位置、代謝および/または結合状態を検出する(例えば、ベンズアルデヒド受容体の生理/代謝に関わる標識されていない結合相手との結合を検出する)ことを含むように理解される。代表的な実施形態では、式I〜IVのベンズアルデヒド化合物、中間体化合物または式V〜VIIの前駆体化合物は、異なる原子質量または質量を有する原子で置換された1つまたは複数の原子を有することによって同位体で標識されている。開示されている化合物に組み込み可能な同位体の例としては、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン酸、フッ素および塩素の各同位体が挙げられる。次いで、同位体標識された化合物を個体または他の対象に投与し、続いて、上記のとおり検出し、従来の技術に従って有用な診断用および/または治療用管理データを得る。
【実施例】
【0082】
本発明のベンズアルデヒド誘導体化合物は、腫瘍増殖を低下させ、腫瘍の縮小を誘発し、かつヒトを含む哺乳類における寛解を誘発するのに有効なものとして実証されている。ステージIVの癌に罹患しているヒトおよび他の動物のベンズアルデヒド誘導体を用いる治療の症例研究、ならびにライム病、EBウイルス感染症、カンジダ症およびMRSAなどの微生物感染症に罹患している個体のLomatium Disectumから抽出されたcolumbianitinによる治療の研究を以下に例として示す。
【0083】
(実施例1)
未精製グライコーム粉末の精製
パラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドの未精製抽出物をHelicia nilagirica Beed(helicid hilgirica beedとしても知られている)の種子から抽出した。次いで、粉末抽出物(未精製)220gを2Lのビーカーに入れ、アセトンl000mLを添加した。次いで、この混合物を撹拌し、混合物がその沸点に到達するまで、ビーカーの上部で冷水凝縮コイルで温めた。次いで、この混合物を5分間沸騰させ、取り扱い可能な程度に冷却した。次いで、得られた温かい混合物を、1Lの受けフラスコおよびフィルタと共にWhatman#1濾紙(英国Middlesex社製)を用いて濾過した。次いで、濾過ケーキを250mLの量のアセトンで2回洗浄し、真空乾燥した。次いで、濾過ケーキを立方体に切断し、アセトンが蒸発するまで温乾燥器(60〜70℃)に入れた。
【0084】
抽出物の純度は、その粉末の融点を測定して決定した。この抽出物の融点は195/199℃であることが分かった。
【0085】
次いで、精製した粉末200gを600mLのビーカーに入れた後、99%DMSO300mLを添加し、この溶液を約70℃まで温めた。粉末を溶液に入れてすぐに、真空フィルタを用いて、9cmのガラス製ブフナー漏斗(Whatman社製GF/Bフィルタ)を通して500mLのフィルタフラスコ内に濾過した。次いで、DMSO/粉末溶液を60〜70℃の蒸留水3200mLを含む4Lのビーカーに入れ、撹拌した。次いで、混合物を、結晶化が始まり終了するまで2〜5℃の冷蔵庫で約18〜24時間冷却した。冷却した混合物をWhatman#1濾紙で濾過し、真空乾燥した。次いで、濾過ケーキを濾過空気を送りながら乾燥器(70℃)内で乾燥した。次いで、乾燥した濾過ケーキを78000分の1インチの開口サイズを有する米国シリーズ#10ステンレス鋼製スクリーンで濾過した。
【0086】
(実施例2)
静脈投与用のグライコーム溶液
免疫系を強化するための点滴溶液を調製するために、実施例1で精製した粉末4gを99.9%DMSO10mLと混合した。得られた溶液9mLを以下の物質からなる溶液に注入した。
【表1】

適切に混合するために、混合物の温度を102°Fに維持した。次いで、この溶液を2時間かけて患者に点滴した。
【0087】
(実施例3)
注射用溶液の調製
実施例1の精製粉末の1%溶液を102°Fの温度の無菌水に溶解した。次いで、得られた溶液を腫瘍、腫瘍の栄養血管(intake vein)、胸腔または腹腔に直接注射してもよい。
【0088】
(実施例4)
投与カプセルの調製
Arceuthobium
campylopodum(Dwarf Mistletoe)35mg、ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera L.)10mg、4−(β−D−グルコピラノシルオキシ)ベンズアルデヒド500mgおよびステアリン酸マグネシウム5mgを合わせて、ゼラチンカプセル600mgを調製した。
【0089】
(実施例5)
さらなる投与カプセルの調製
さらなるサプリメントとして、50/50(容量)混合で初乳およびプロバイオティックを合わせてゼラチンカプセル600mgを調製した。
【0090】
(実施例6)
4−O−b−D−グルコピラノシルベンズアルデヒドの合成方法
p−ヒドロキシベンズアルデヒド5gおよびテトラ−O−アセチル−a−D−グルコピラノシルブロミド16.87gを、キノリン41mL(アセトニトリルをより多い量で使用してもよい)に溶解し、酸化銀5.4gを撹拌しながらゆっくりと添加した。発熱反応が治まった後、その撹拌を25分間維持しながら、氷酢酸27.5mLを添加した。次いで、得られた混合物を氷水1.2Lに入れた。次いで、得られた微結晶性沈殿物を珪藻土濾過助剤で濾過し、得られた濾過ケーキを水で洗浄した。洗浄した濾過ケーキを熱いエタノールで3回(250mL/回)抽出した。エタノール抽出物を部分真空下で濃縮し、冷却および放置するとすぐに微結晶(融点:143℃)が得られた。得られた化合物(A)を僅かにモル過剰のナトリウムメトキシドの無水メチルアルコール溶液によって脱アセチル化して4−O−b−D−グルコピラノシルベンズアルデヒドを得た。
【0091】
(実施例7)
精製グライコームから局所用ゲルを製造する方法
乾燥したArceuthobium
Campylopodum720gを適当なガラス製またはステンレス鋼製容器に入れ、DMSO2700mLを添加した。次いで、その内容物を撹拌し、覆いをし、室温で24時間放置した。次いで、混合物を40メッシュのスクリーンで濾し、流出したDMSOを保存した。新しいDMSO2700mLを、部分的に抽出したArceuthobium Campylopodumに再び添加した。得られた混合物を再び撹拌し、覆いをし、24時間放置した後、40メッシュのスクリーンで濾し、流出したDMSOを保存した。次いで、蒸留水3000mLを、部分的に抽出したArceuthobium campylopodumに添加し、十分に混合した。次いで、混合物を24時間放置した後、40メッシュのスクリーンで濾し、蒸留水を保存した。新しい蒸留水3000mLを、部分的に抽出したArceuthobium campylopodumに再び添加し、十分に混合した。次いで、混合物を24時間放置した後、40メッシュのスクリーンで慎重に濾し、蒸留水を保存した。
【0092】
次いで、珪藻土15gを、合わせたDMSO抽出物に撹拌しながら添加した。次いで、得られた混合物をWhatman#1フィルタ(英国Middlesex社製)で真空濾過し、濾過物を保存した。
【0093】
濾過したDMSO抽出物を4Lのビーカーに入れ、精製グライコーム粉末180gを添加した。次いで、粉末が完全に溶けるまで混合物を撹拌した。
【0094】
珪藻土15gを保存しておいた蒸留水に添加した。次いで、得られた混合物を、DMSO抽出物を濾過するために使用される同じWhatman#1フィルタ(英国Middlesex社製)で真空濾過した。次いで、濾過した抽出物を15Lのステンレス鋼製混合容器に入れ、水800mLを添加し、混合物をゆっくりと撹拌した。Argemone Munita60mg/mLの標準混合物2000mLを抽出し、40メッシュのスクリーンで濾した後、混合物に添加した。次いで、ヒドロキシエチルセルロース190〜230g(所望の粘度に応じる)をゆっくりと添加し、ゲルの粘度が増すにつれて撹拌力を上げた。次いで、加熱テープ(heating tape)を容器の周りに配置し、塊が除去されるまで、混合物を絶えず撹拌しながら65℃まで加熱した。次いで、混合物を冷却し、濾過し、残っている塊を全て除去した。
【0095】
(実施例8)
治療プロトコル
ステージ4の癌に罹患している170人の患者(AML/ALL/CMLが4人、黒色腫が5人;膀胱癌が1人;骨髄腫が1人;脳腫瘍が4人;卵巣癌が15人;乳癌が43人;膵臓癌が5人;大腸癌が12人;前立腺癌が21人;食道癌が4人;腎臓癌が4人;胃癌が3人;肉腫が7人;頭頸部癌が9人;精巣癌が1人;肺癌が21人;甲状腺癌が2人;非ホジキンリンパ腫/ホジキン病が6人および胆膵管膨大部癌(gall bladder/ampulla)が2人)を4つの群に分けた。4つの群の各患者に実施例2の配合によるパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを5日間静脈投与した後、全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有する、実施例4の配合に従って調製されたカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを2日間投与し、これを4週間繰り返した。次いで、これらの患者に、寛解状態になるまで、1日当たり、全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有する、実施例4に従って製剤化されたカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを経口投与した。
【0096】
上記群には、パラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド以外は、さらなる治療、従来の化学療法は行なわず、かつポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)(パラジウムおよびα−リポ酸、ビタミンB1、B2およびB12、ホルミルメチオニン、アセチルシステインおよび微量のモリブデン、ロジウムおよびルテニウムの混合物)またはそれらの組み合わせも投与しなかった。
【0097】
35人からなる1つの群にはさらなる治療は行なわなかった。13人からなる第2の群には従来の化学療法をさらに行なった。55人からなる第3の群には、さらに従来の化学療法を行ない、かつポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)(パラジウムおよびα−リポ酸、ビタミンB1、B2およびB12、ホルミルメチオニン、アセチルシステインおよび微量のモリブデン、ロジウムおよびルテニウムの混合物)をさらに投与した。67人からなる残りの群には、ポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)をさらに投与した。グライコーム溶液を投与する患者には、実施例2の溶液を5日間静脈投与した後、全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有する実施例4のカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを2日間投与し、これを4週間繰り返した。次いで、これらの患者に、寛解状態になるまで、1日当たり、全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有する実施例4に従って製剤化されたカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを経口投与した。実施例2のグライコーム溶液のみを投与した(すなわち従来の化学療法薬は投与しない)35人の患者のうち、13人が完全な寛解状態となり、17人が部分的な寛解状態すなわち安定な状態になり、5人が死亡した。実施例2のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド溶液および低用量の従来の化学療法薬を投与した13人の患者のうち、8人が生存し、5人が死亡した。化学療法およびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)を併用して、実施例2のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド溶液を投与した55人の患者のうち、39人が生存し、16人が死亡した。化学療法は行なわずに、ポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)と共に、実施例2のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド溶液を投与した67人の患者のうち、46人が生存し、21人が死亡した。本明細書で使用される「生存」は、1ヶ月の安定な寛解として定義される。化学療法およびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)を併用して実施例2のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド溶液で治療した患者の2年の生存率は72%であった。
【0098】
(実施例9)
乳癌の治療
実施例8の研究では43人の患者が乳癌に罹患していた。これらの43人を4つの群に分けた。7人からなる群には実施例2のグライコーム溶液を投与し、5人からなる群には化学療法を併用して実施例2のグライコーム溶液を投与し、13人からなる群には、化学療法およびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)(パラジウムおよびα−リポ酸、ビタミンB1、B2およびB12、ホルミルメチオニン、アセチルシステインおよび微量のモリブデン、ロジウムおよびルテニウムの混合物)を併用して実施例2のグライコーム溶液を投与し、残りの18人には、化学療法を行なわずに実施例2のグライコーム溶液およびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)の組み合わせを投与した。グライコーム溶液を投与する患者には、実施例1で単離した粉末3g/日を含有する溶液を5日間静脈投与した後、実施例4に従って製剤化された全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有するカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを2日間経口投与し、これを4週間繰り返した。次いで、上記患者には、寛解状態となるまで、1日当たり、実施例4に従って製剤化された全部で3g/日のパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドを含有するカプセルを6つ、および実施例5の配合を有するカプセル2つを経口投与した。
【0099】
全体として、乳癌患者の79%が少なくとも2年間生存した。グライコーム−ベンズアルデヒド組成物で治療した患者の86%が生存した。パラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドと化学療法との併用で治療した患者の100%が生存した。化学療法およびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)を併用してパラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシド組成物を投与した患者の69%が生存し、パラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドおよびポリMVA(登録商標)(カリフォルニア州スプリングバレーのAMARC Enterprises社製)の組み合わせを投与した患者の78%が生存した。
【0100】
(実施例10)
イヌの治療
神経内分泌癌、鼻腺癌、脳幹部腫瘍、胸腺腫および組織球腫を含む異なる悪性腫瘍を有する体重が60〜80ポンドの8匹のイヌを、生理食塩水200ccで希釈した実施例2のDMSO溶液6ccを3週間にわたって1週間に5日間静脈投与して処置した。次いで、これらのイヌに、寛解状態になるまで、1週間に7日間パラ−ヒドロキシル−ベンズアルデヒド−O−B−D−アロピラノシドで被覆したメタクリ酸塩1〜2gを餌に入れて投与した。また、これらのイヌのうち6匹には鍼治療も行ない、1匹には鍼治療を行ないかつアルカリ水を与えた。全てのイヌが腫瘍の顕著な縮小または消失を示した。
【0101】
(実施例11)
アルカリ水の調製
Ca(OH)250,000gを、強力な単極磁石で囲まれたポリウレタンタンクに入れた水500ガロン(100g/ガロン)に添加した。この混合物を最大の解離が達成されるまで撹拌する。次いで、この溶液を10ミクロンのフィルタに通して、微粒子を全て除去する。1ガロン当たり78mLの濃硫酸(12°Be)(計39000mL)を純水500ガロンを含む第2のポリウレタンタンクに添加する。この酸性溶液を、溶液のpHが7.0を超えるまでオゾン発生器を循環させた。希釈した硫酸を濾過したCa(OH)2溶液に添加し、反応を最後まで進行させた。得られた溶液を10ミクロンのフィルタに通して無水硫酸カルシウムを全て除去した。次いで、得られた混合物をpHが8.5〜12.5に達するまで、無漂白水で摂取のために希釈してもよい。
【0102】
(実施例12)
ライム病の治療
ライム病に陽性の5人の患者に、実施例11に記載したように調製し、無漂白飲料水で希釈してpHを11にし、かつLomatium Disectumから抽出したcolumbianitin200mgと混合した1Lのアルカリ水を含む溶液を3ヶ月にわたって1日に2回投与した。3週間後、5人全員がライム病の検査で陰性であった。
【0103】
(実施例13)
EBウイルス感染症の治療
EBウイルス感染症に罹患した35人の患者に、実施例11に記載したように調製し、無漂白飲料水で希釈してpHを11にし、かつLomatium Disectumから抽出したcolumbianitin200mgと混合した1Lのアルカリ水を含む溶液を3ヶ月にわたって1日に2回投与した。3週間後、35人全員がEBウイルス感染症の検査で陰性であった。
【0104】
(実施例14)
カンジダ症の治療
カンジダ症に罹患した25人の患者に、実施例11に記載したように調製し、無漂白飲料水で希釈してpHを11にし、かつLomatium Disectumから抽出したcolumbianitin200mgと混合した1Lのアルカリ水を含む溶液を3ヶ月にわたって1日に2回投与した。3週間後、皮膚感染症は消散していたが、膣感染症に変化はなかった。
【0105】
(実施例15)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の治療
MRSAに罹患した3人の患者に、実施例11に記載したように調製し、無漂白飲料水で希釈してpHを11にし、かつLomatium Disectumから抽出したcolumbianitin200mgと混合した1Lのアルカリ水を含む溶液を3ヶ月にわたって1日に2回投与した。3週間後、3人全員にかなりの改善が見られ、1人が仕事に復帰することができた。
【0106】
(実施例16)
免疫グロブリンの単離
分娩前〜分娩後までの3日間に一頭のウシから初乳を搾った。初乳に凝固剤を混合し、初乳の脂肪成分から所望の免疫グロブリンを分離した。次いで、液体免疫グロブリンを0.8ミクロンのフィルタに通し、157°F未満の温度でスプレイ乾燥した。
【0107】
(実施例17)
Dwarf Mistletoe抽出物の調製
Dwarf Mistletoe(Arceuthobium campylopodum)のアルコール抽出物を、抽出物抗酸化剤のミリセチン−3−0−ガラクトシドおよびケルシチン(quercitin)−3−0−ガラクトシドに調整した。Dwarf Mistletoeを回収した後、砕いて粗い粉末にした。次いで、この粉末を80%の冷たいメタノールを含むErlenmeyerフラスコに入れた。24時間後、メタノールを別の容器に移して保存し、第2の水性抽出をさらに24時間行なった。合わせたメタノール溶出物を真空下で蒸発させて水性溶液を得た。
【0108】
(実施例18)
インスリン増強療法
癌患者に、グルコース値が40〜50mg/dLに下がるまで、ヒトの組み換えインスリン(0.3U/kg体重)を投与した。次いで、患者に4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシ3gを含む0.9%生理食塩水500mLを投与した。また、遅延性低血糖症状を予防するために経口用グルコースサプリメントも必要に応じて投与してもよい。
【0109】
理解を明確にするために上記発明を例として詳細に記載してきたが、限定としてではなく例示として示す添付の特許請求の範囲内において特定の変形および修正が行なわれ得ることは当業者には明らかであろう。本明細書では、記載を省くために様々な公開公報および他の参考文献が上記開示と共に引用されている。これらの参考文献はいずれも、その内容全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。但し、本明細書で論じられている様々な公開公報は、本願の出願日より前の開示内容のみが組み込まれ、本発明者らは、先行発明により、そのような開示に先行する権利を有することに留意されたい。
【0110】
参考文献
Groh V, Wu J, Yee C, Spies T.
Tumour-derived soluble MIC ligands impair expression of NKG2D and T-cell
activation. Nature;419: 734-738 (2002).
Ichim, CV., Revisiting immunosurveillance
and immunostimulation: Implications for cancer immunotherapy. J Transl Med. Feb 8;3(1):8. (2005).
Morgan G, Ward R, Barton M, The
contribution of cytotoxic Chemotherapy to 5 year survival in Adult
Malignancies. Clinical Oncology
16:549-560 (2004).


【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患の予防または治療方法であって、
発酵阻害に有効な量の式I:
【化1】

(式中、当該グルコースは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項2】
式Iが4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記対象における細胞増殖性疾患を治療または予防するために、前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調治療計画において有効な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬を、協調投与プロトコルにおいて、前記式Iのベンズアルデヒド誘導体の前記対象への投与と同時または投与前もしくは投与後に前記対象に投与する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびヤドリギからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がポリMVA(登録商標)である、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がアルカリ水である、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が電解質である、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がグルタチオンである、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を、1日に1回、2回、3回または4回投与する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を制御して腫瘍増殖を減少または予防するための方法であって、
発酵阻害に有効な量の式I:
【化2】

(式中、当該グルコースは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、前駆体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項17】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を予防または緩和するための組成物であって、
前記対象に対する発酵阻害に有効な量の式I:
【化3】

(式中、当該グルコースは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグと、
前記細胞増殖性疾患の治療において有用な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬と、
を含む組成物。
【請求項19】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がポリMVA(登録商標)である、請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がアルカリ水である、請求項18に記載の組成物。
【請求項23】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が電解質である、請求項18に記載の組成物。
【請求項24】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がグルタチオンである、請求項18に記載の組成物。
【請求項25】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項26】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項27】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物が、1日に1回、2回、3回または4回投与される、請求項18に記載の組成物。
【請求項28】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項18に記載の組成物。
【請求項29】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項18に記載の組成物。
【請求項30】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項18に記載の組成物。
【請求項31】
哺乳類対象における癌の予防または治療方法であって、
細胞増殖性疾患の阻害に有効な量の式I:
【化4】

(式中、当該グルコースは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項32】
式Iが4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記対象における癌を治療または予防するために、前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調治療計画において有効な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬を投与することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬を、協調投与プロトコルにおいて、前記式Iのベンズアルデヒド誘導体の前記対象への投与と同時または投与前もしくは投与後に前記対象に投与する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記細胞増殖阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記細胞増殖阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を、1日に1回、2回、3回または4回投与する、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記細胞増殖阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
前記癌がステージIVの癌である、請求項31に記載の方法。
【請求項41】
前記癌が化学療法薬に耐性を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項42】
哺乳類対象における癌を制御して腫瘍増殖を減少または予防するための方法であって、
細胞増殖阻害に有効な量の式I:
【化5】

(式中、当該グルコースは、α型もしくはβ型のグルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)ベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、前駆体、水和物、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項43】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
哺乳類対象における癌を予防または緩和するための組成物であって、
前記対象に対する細胞増殖阻害に有効な量の式I:
【化6】

(式中、当該グルコースは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグと、
二次的細胞増殖抑制剤または癌の治療において有用な他の補助的治療薬と、
を含む組成物。
【請求項45】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4,6−0−ベンジリジン−D−グルコピラノシルオキシである、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびヤドリギからなる群から選択される、請求項44に記載の組成物。
【請求項47】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がポリMVAである、請求項44に記載の組成物。
【請求項48】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がアルカリ水である、請求項44に記載の組成物。
【請求項49】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が電解質である、請求項44に記載の組成物。
【請求項50】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬がグルタチオンである、請求項44に記載の組成物。
【請求項51】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項52】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項44に記載の組成物。
【請求項53】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物が、1日に1回、2回、3回または4回投与される、請求項44に記載の組成物。
【請求項54】
前記発酵阻害に有効な量の前記式Iのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項44に記載の組成物。
【請求項55】
前記癌がステージIVの癌である、請求項44に記載の組成物。
【請求項56】
前記癌が化学療法薬に耐性を有する、請求項44に記載の組成物。
【請求項57】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患の予防または治療方法であって、
発酵阻害に有効な量の式II:
【化7】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項58】
式IIが2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記対象における細胞増殖性疾患を治療または予防するために、前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調治療計画において有効な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬を投与することをさらに含む、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬を、協調投与プロトコルにおいて、前記式IIのベンズアルデヒド誘導体の前記対象への投与と同時または投与前もしくは投与後に前記対象に投与する、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、ポリMVA(登録商標)、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項57に記載の方法。
【請求項63】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項64】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物を、1日に1回、2回、3回または4回投与する、請求項57に記載の方法。
【請求項65】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項57に記載の方法。
【請求項66】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項57に記載の方法。
【請求項67】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項57に記載の方法。
【請求項68】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を制御して腫瘍増殖を減少または予防するための方法であって、
発酵阻害に有効な量の式II:
【化8】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項69】
前記ベンズアルデヒド誘導体が2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を予防または緩和するための組成物であって、
前記対象に対する発酵阻害に有効な量の式II:
【化9】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体もしくはプロドラッグと、
前記細胞増殖性疾患の治療において有用な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬と、
を含む組成物。
【請求項71】
前記ベンズアルデヒド誘導体が2−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項70に記載の組成物。
【請求項72】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびヤドリギからなる群から選択される、請求項70に記載の組成物。
【請求項73】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項70に記載の組成物。
【請求項74】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項70に記載の組成物。
【請求項75】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物が、1日に1回、2回、3回または4回投与される、請求項70に記載の組成物。
【請求項76】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項70に記載の組成物。
【請求項77】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項70に記載の組成物。
【請求項78】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項70に記載の組成物。
【請求項79】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患の予防または治療方法であって、
発酵阻害に有効な量の式III:
【化10】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項80】
式IIIが3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記対象における細胞増殖性疾患を治療または予防するために、前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調治療計画において有効である二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬を投与することをさらに含む、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬を、協調投与プロトコルにおいて、前記式IIのベンズアルデヒド誘導体の前記対象への投与と同時または投与前もしくは投与後に前記対象に投与する、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびヤドリギからなる群から選択される、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項79に記載の方法。
【請求項85】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項79に記載の方法。
【請求項86】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物を、1日に1回、2回、3回または4回投与する、請求項79に記載の方法。
【請求項87】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項79に記載の方法。
【請求項88】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項79に記載の方法。
【請求項89】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項79に記載の方法。
【請求項90】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を制御して腫瘍増殖を減少または予防するための方法であって、
発酵阻害に有効な量の式III:
【化11】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、前駆体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項91】
前記ベンズアルデヒド誘導体が3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を予防または緩和するための組成物であって、
前記対象に対する発酵阻害に有効な量の式III:
【化12】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体、前駆体もしくはプロドラッグと、
前記細胞増殖性疾患の治療において有用な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬と、
を含む組成物。
【請求項93】
前記ベンズアルデヒド誘導体が3−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項92に記載の組成物。
【請求項94】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項92に記載の組成物。
【請求項95】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項92に記載の組成物。
【請求項96】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項92に記載の組成物。
【請求項97】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物が、1日に1回、2回、3回または4回投与される、請求項92に記載の組成物。
【請求項98】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IIIのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項92に記載の組成物。
【請求項99】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項92に記載の組成物。
【請求項100】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項92に記載の組成物。
【請求項101】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患の予防または治療方法であって、
発酵阻害に有効な量の式IV:
【化13】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体、前駆体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項102】
式IVが4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記対象における細胞増殖性疾患を治療または予防するために、前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調治療計画において有効な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬を投与することをさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬を、協調投与プロトコルにおいて、前記式IVのベンズアルデヒド誘導体の前記対象への投与と同時または投与前もしくは投与後に前記対象に投与する、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項107】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項101に記載の方法。
【請求項108】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物を、1日に1回、2回、3回または4回投与する、請求項101に記載の方法。
【請求項109】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項101に記載の方法。
【請求項110】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項101に記載の方法。
【請求項112】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を制御して腫瘍増殖を減少または予防するための方法であって、
発酵阻害に有効な量の式IV:
【化14】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、前駆体もしくはプロドラッグを前記対象に投与することを含む方法。
【請求項113】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
哺乳類対象における細胞増殖性疾患を予防または緩和するための組成物であって、
前記対象に対する発酵阻害に有効な量の式IV:
【化15】

(式中、当該グライコームは、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースから選択されるα型もしくはβ型のヘキソース、または2つ以上のヘキソースから生成されるビオース(ここで、前記ヘキソースは同一であっても異なっていてもよい)である)のベンズアルデヒド系または誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、前駆体、多形体もしくはプロドラッグと、
前記細胞増殖性疾患の治療において有用な二次的細胞増殖抑制剤もしくは他の補助的治療薬と、
を含む組成物。
【請求項115】
前記ベンズアルデヒド誘導体が4−β−D−グルコピラノシルオキシベンズアルデヒドである、請求項114に記載の組成物。
【請求項116】
前記二次的細胞増殖抑制剤もしくは補助的治療薬が、アザシチジン、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、カペシタビン、セツキシマブ、クロファラビン、ダサチニブ、デシタビン、ドセタキセル、エメンド、エルロチニブ塩酸塩、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、メシル酸イマチニブ、イミキモド、レナリドマイド、レトロゾール、ネララビン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセル・アルブミン安定化小粒子製剤、パリフェルミン、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペメトレキセド二ナトリウム、リツキシマブ、トシル酸ソラフェニブ、リンゴ酸スニチニブ、クエン酸タモキシフェン、タルグレチン、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、BCGワクチン、インターロイキン−2、インターフェロンα、リツキシマブ、トラスツズマブ、フィルグラスチム、G−CSF、エポエチンアルファ、エリスロポエチン、IL−11、オプレルベキン、ボリノスタット、コエンザイムQ、パラジウム−リポ酸錯体、抗新生物薬、軟骨、硫酸ヒドラジン、ミルクシスル、電解質、グルタチオン、アルカリ水、ポリMVA(登録商標)、ブドウ種子抽出物、免疫グロブリン、初乳、酸化剤およびDwarf mistletoeからなる群から選択される、請求項114に記載の組成物。
【請求項117】
放射線療法、インスリン増強療法、ゴンザレスレジメン、食事療法、鍼治療および外科手術から選択される補助的療法をさらに含む、請求項114に記載の組成物。
【請求項118】
前記発酵阻害に有効な量が、1日あたり約500〜約4000mgの前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物を含む、請求項114に記載の組成物。
【請求項119】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物が、1日に1回、2回、3回または4回投与される、請求項114に記載の組成物。
【請求項120】
前記発酵阻害に有効な量の前記式IVのベンズアルデヒド誘導体化合物の投与が、前記対象における腫瘍サイズを約10%〜約90%減少させるのに有効である、請求項114に記載の組成物。
【請求項121】
前記細胞増殖性疾患がステージIVの癌である、請求項114に記載の組成物。
【請求項122】
前記細胞増殖性疾患が化学療法薬に耐性を有する、請求項114に記載の組成物。


【公表番号】特表2011−516478(P2011−516478A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502995(P2011−502995)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/002134
【国際公開番号】WO2009/145841
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510261212)コグネイト 3,エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】