説明

入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップ

【課題】簡単な構成で、小型軽量で安価に製造でき、使い勝手も良いパソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースから情報の漏洩を防止する入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップを提供する。
【解決手段】情報保護キャップ1において、入出力インターフェースのポートに合致するコネクタ2を備え、前記入出力インターフェースのポートに最初に挿入された際オンからオフになり二度とオンになることのない未使用検出スイッチ3と、前記入出力インターフェースのポートに挿入する前はオフ、挿入後はオン、抜き取るとオフとなる挿入検出スイッチ4と、抜き取り器挿入ポートに抜き取り器を挿入するとオン、抜き取り器を取り外すとオフとなる抜き取り器検出スイッチ7を備え、前記未使用検出スイッチ、挿入検出スイッチ及び抜き取り器検出スイッチが全てオフ状態になると警報ブザーがなるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースから情報が漏洩するのを防止する入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン、携帯通信機器等において、入出力インターフェースにUSB等の簡易型メモリを挿入し、パソコン、携帯通信機器内部に記憶された情報を読み取り持ち去るという事件が多く発生している。このような第三者による情報の盗難を防止するため、従来、パソコンや携帯通信機器本体内部に、パスワードや暗号化などのソフトウェアによる情報保護システムが開発されている。
【特許文献1】特開2006−236307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のパスワードや暗号化などのソフトウェアによる情報保護システムは、ソフトウェアの開発に多くの経費を必要とし、パスワードや暗号解読のキーを必要とし使い勝手に問題を有するものであった。
【0004】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、簡単な構成で、小型軽量で安価に製造でき、使い勝手も良いパソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースから情報の漏洩を防止する入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第1発明は、前記課題を解決するために、入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップにおいて、パソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースからの情報漏洩を防止するため、前記入出力インターフェースのポートに合致するコネクタを備え、前記入出力インターフェースのポートに最初に挿入された際オンからオフになり二度とオンになることのない未使用検出スイッチと、前記入出力インターフェースのポートに挿入する前はオフ、挿入後はオン、抜き取るとオフとなる挿入検出スイッチと、抜き取り器挿入ポートに抜き取り器を挿入するとオン、抜き取り器を取り外すとオフとなる抜き取り器検出スイッチを備え、前記未使用検出スイッチ、挿入検出スイッチ及び抜き取り器検出スイッチが全てオフ状態になると警報ブザーがなるようにしたことを特徴とする。
【0006】
本第2発明は、本第1発明の入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップにおいて、前記警報ブザーの電源をパソコン、携帯通信機器など本体からの電源により充電される大容量コンデンサとすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のパソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースからの情報漏洩を防止するため、前記入出力インターフェースのポートに合致するコネクタを備え、前記入出力インターフェースのポートに最初に挿入された際オンからオフになり二度とオンになることのない未使用検出スイッチと、前記入出力インターフェースのポートに挿入する前はオフ、挿入後はオン、抜き取るとオフとなる挿入検出スイッチと、抜き取り器挿入ポートに抜き取り器を挿入するとオン、抜き取り器を取り外すとオフとなる抜き取り器検出スイッチを備え、前記未使用検出スイッチ、挿入検出スイッチ及び抜き取り器検出スイッチが全てオフ状態になると警報ブザーがなるようにした構成により、簡単な構成で使い勝手の良い安価に製造できる、パソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースからの第3者による情報盗難を防止できる。
警報ブザーの電源をパソコン、携帯通信機器など本体からの電源により充電される大容量コンデンサとする構成により、回路構成が簡単になり部品数も少なくなるので小型化、コストの低減化、製造の容易性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップの未使用状態を示す図である。
【0009】
入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップ1は、親指大程度の大きさで、その一端部にパソコンや携帯通信機器の入出力インターフェースのポートに合致するコネクタ2を備える。コネクタ2は、例えば、USBのポートの場合、USB規格で合致するものとする。
【0010】
コネクタ2には、未使用検出スイッチ3と挿入検出スイッチ4が設けられる。未使用スイッチ3は、未使用時はオンの状態で一度でも入出力インターフェースのポートに挿入されるとオフの状態になり、再度オンの状態にはならない。未使用スイッチ3のオン、オフの状態は第1の論理ゲート5に出力される。
【0011】
挿入検出スイッチ4は、入出力インターフェースのポートに挿入する前はオフの状態で、挿入後はオンの状態となり、情報保護キャップ1を入出力インターフェースのポートから取り外すと再びオフの状態になる。挿入検出スイッチ4のオン、オフの状態は第1の論理ゲート5に出力される。第1の論理ゲート5は、未使用スイッチ3と挿入検出スイッチ4の状態の信号を第2の論理ゲート6に出力する。
【0012】
入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップ1には、抜き取り器8(後述する)を装着する抜き取り器挿入ポートが形成される。抜き取り器挿入ポートは、アースされた端子と第2の論理ゲート6に連結された端子を備え、抜き取り器8が挿入する前はオフの状態で、挿入されるとオンの状態となる抜き取り器検出スイッチ7として機能する。抜き取り器検出スイッチ7のオン、オフの状態は、第2の論理ゲート6に出力される。
【0013】
第2の論理ゲート6は、第1の論理ゲート5の出力信号が、未使用検出スイッチ3と挿入検出スイッチ4がオフの状態で、且つ抜き取り器検出スイッチ7がオフの状態の時のみ信号を第3の論理ゲート9に出力する。第2の論理ゲート6と第3の論理ゲート9を結ぶラインに大容量コンデンサ11が配置され、第3の論理ゲート9は警報ブザー10と連結される。
【0014】
第2図は、情報保護キャップ1が、一度でも入出力インターフェースのポートに挿入され、抜き取り器8が抜き取り器挿入ポートに装着された状態で、入出力インターフェースのポートから取り外した状態を示す図である。この状態では、未使用検出スイッチ3は、一度入出力インターフェースのポートに挿入されたのでオフの状態で、挿入検出スイッチ4は、入出力インターフェースのポートに装着されていないのでオフの状態である。パソコンや携帯通信機器の所有者が情報保護キャップ1を入出力インターフェースのポートから抜き取る必要(正常状態)があるので、その場合は、抜き取り器挿入ポートに抜き取り器8を挿入し、抜き取り器検出スイッチ7をオンの状態にしている。第2の論理ゲート6には、未使用スイッチ3と挿入検出スイッチ4がオフの状態の信号が入力され、抜き取り器検出スイッチ7がオンの状態の信号が入力するが、条件が揃わないので第2の論理ゲート6からは信号が出力されず警報ブザー10は鳴らない。
【0015】
第3図は、情報保護キャップ1が、入出力インターフェースのポートに挿入された状態を示す図である。未使用検出スイッチ3は、オフの状態であり、挿入検出スイッチ4はオンの状態である。抜き取り器挿入ポートには、抜き取り器8が挿入されていないので抜き取り器検出スイッチ7はオフの状態になっている。この状態では、第2の論理ゲート6に、未使用検出スイッチ3がオフの状態の信号、挿入検出スイッチ4がオンの状態の信号、抜き取り器検出スイッチ7がオフの状態の信号が入力されるが、条件が揃わないので第2の論理ゲート6からは信号が出力されず警報ブザー10は鳴らない。
【0016】
第4図は、第3図の状態の情報保護キャップ1を第三者が入出力インターフェースのポートから抜き取った場合つまり警報状態を示す。この状態では、未使用検出スイッチ3はオフの状態であり、挿入検出スイッチ4はオフの状態である。抜き取り器挿入ポートには、抜き取り器8が挿入されていないので抜き取り器検出スイッチ7はオフの状態になっている。この状態では、第2の論理ゲート6に、未使用検出スイッチ3がオフの状態の信号、挿入検出スイッチ4がオフの状態の信号、抜き取り器挿入検出スイッチ7がオフの状態の信号が入力され、条件が揃うので、第2の論理ゲート6から信号が第3の論理ゲート9に出力され、第3の論理ゲート9は、大容量コンデンサ11に充電された電力を警報ブザー10に流し警報ブザー10を作動し警報音を発生させることにより周囲の人に情報盗難の危機を知らせる。
【0017】
大容量コンデンサ11の充電のための電源を、コンピュータや携帯通信機器本体からの電源とすることにより、回路構成を簡素化し、情報保護キャップ1のサイズを軽量に出来き、製造コストも安くなるので望ましい。しかし、小型バッテリ等の電源を内蔵させる等の他の電源構成を排除するものではない。警報ブザー10の変え、光を発して周囲の人に情報盗難の危機を知らせるようにしても良い。本発明の情報保護キャップの作動を次の表1に示す。
【0018】
【表1】

【0019】
本発明の情報保護キャップ1の使用方法としては、パソコン、携帯通信機器などを使用しない時は、情報保護キャップ1を入出力インターフェースのポートに挿入しておく。その際、抜き取り器8は、抜き取り器挿入ポートに装着しない。この状態で、第三者が情報保護キャップ1を入出力インターフェースのポートから引き抜くと警報ブザー10が鳴り、情報盗難の危機を周囲の人に知らせる。パソコン、携帯通信機器などの所有者が使用する場合、情報保護キャップ1を入出力インターフェースのポートに挿入した状態としても良いし、他の機器を入出力インターフェースのポートに装着する必要のある時は、情報保護キャップ1の抜き取り器挿入ポートに抜き取り器8を装着して情報保護キャップ1を取り外せば警報ブザー10は鳴らない。
【0020】
以上のように本発明の情報保護キャップ1は、簡単な構成で、小型軽量で安価に製造でき、使い勝手も良いパソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースから情報の漏洩を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の実施形態を示す図である。
【符合の説明】
【0022】
1:情報保護キャップ、2:コネクタ、3:未検出スイッチ、4:挿入検出スイッチ、5:第1の論理ゲート、6:第2の論理ゲート、7:抜き取り器検出スイッチ、8:抜き取り器、9:第3の論理ゲート、10:警報ブザー、11:大容量コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パソコン、携帯通信機器などの入出力インターフェースからの情報漏洩を防止するため、前記入出力インターフェースのポートに合致するコネクタを備え、前記入出力インターフェースのポートに最初に挿入された際オンからオフになり二度とオンになることのない未使用検出スイッチと、前記入出力インターフェースのポートに挿入する前はオフ、挿入後はオン、抜き取るとオフとなる挿入検出スイッチと、抜き取り器挿入ポートに抜き取り器を挿入するとオン、抜き取り器を取り外すとオフとなる抜き取り器検出スイッチを備え、前記未使用検出スイッチ、挿入検出スイッチ及び抜き取り器検出スイッチが全てオフ状態になると警報ブザーがなるようにしたことを特徴とする入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップ。
【請求項2】
前記警報ブザーの電源をパソコン、携帯通信機器などの本体からの電源により充電される大容量コンデンサとすることを特徴とする請求項1に記載の入出力インターフェースのポートに装着される情報保護キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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