説明

入力表示装置およびプログラム

【課題】手書き入力中に、少ない遅延で、手書きの内容を認識可能に表示する入力表示装置を提供する。
【解決手段】手書き入力を受けるタッチパネル部17と、表示内容を部分的に書き換え可能な粒子移動型の画像表示部18と、タッチパネル部17から入力された各ストロークの画像表示部18への表示動作を制御する制御部11とを備え、制御部11は、タッチパネル部17から入力中のストロークは、通常表示に比べて表示の遅延が短縮される簡略表示で暫定的に表示し、その後、通常表示に戻す。たとえば、簡易表示では、間引き表示する、電圧印加時間の短い低濃度で表示する、太線を細線に変えて表示するなどを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字・図形などの手書き入力を受けて入力内容を表示する入力表示装置およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示内容の書き換え時のみ電圧を印加すると、電圧印加を止めた後も表示内容が保持されて表示を継続する各種方式の表示装置(所謂、電子ペーパ)が開発されている。
【0003】
図10は、電子ペーパの構造の一例を示している。透明な電極からなる前面板51と背面の電極板52との間にプラスに帯電した黒の電子粉流体53とマイナスに帯電した白の電子粉流体54とを封入してある。前面板51の電圧を背面の電極板52より高くした部分では白の電子粉流体54が前面板51側に移動して白が表示され(図10(b)参照)、前面板51の電圧を背面の電極板52より低くした部分では黒の電子粉流体53が前面板51側に移動して黒が表示される(図10(a)参照)。このように電子粉流体(粒子)を移動させる方式は粒子移動型、もしくは電気泳動方式と呼ばれる。
【0004】
このような構造の電子ペーパは、書き換えを行わない時は電力を消費しないという利点を有する一方、表示内容の書き換えに比較的長い時間を要するという課題があり、その改善方法がいくつか提案されている。
【0005】
たとえば、通常は白、黒の粒子を飽和状態まで移動させて白黒を明瞭に表示するが、表示色の差が分かる程度の中間状態まで粒子を移動させる中間色駆動を行うことで、表示切替時間の短縮を図る技術が提案されている(下記特許文献1参照)。
【0006】
なお、下記特許文献2には、筆跡表示用の筆跡データの間引きを、元の形を失わず、且つ記憶容量をできるだけ少なくするように行って保存する技術が開示されている。また、下記特許文献3には、滑らかな手書き曲線を形成する座標点列を出力するために、入力手段から座標点列を受け取り、隣接座標点間に新たな座標点列を予測挿入して表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−209893号公報
【特許文献2】特開平8−212306号公報
【特許文献3】特開平9−190275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
手書き入力を受けるためのタッチパネルを電子ペーパの表面に設け、手書きされた内容を電子ペーパに表示する場合、前述した書き換え時間の問題があるため、電子ペーパの表示内容の書き換え速度が手書きの入力速度に追いつかず、ペンで書き込んだストロークが、なかなか黒線となって表示に現われない。このため、ユーザは、手書き入力中は、既に手書き入力したが未だ見えていないストロークがいずれ表示されることを考慮して次のストロークの手書きを行う必要があった。また、表示の応答速度が遅いため、ユーザは、文字や図形等の手書き入力中に全体のバランスを把握できず、思うように文字、図形等を手書きできない。また、全体のバランスを確認しながら手書きしたい場合には、電子ペーパの表示性能に合わせてゆっくりと手書きしなければならないといった問題があった。
【0009】
特許文献1に開示の技術を利用して、手書き入力中は中間色駆動で薄く表示すれば、その分、表示の応答時間を短縮できるが、それだけでは素早い手書きには追従できない。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、手書き入力中に、少ない遅延で、手書きの内容を認識可能に表示することのできる入力表示装置およびそのプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0012】
[1]手書き入力を受ける手書き入力部と、
表示内容を部分的に書き換え可能な粒子移動型の表示部と、
前記手書き入力部から入力された各ストロークの前記表示部への表示動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記手書き入力部から入力中のストロークは、通常表示に比べて表示の遅延が短縮される簡略表示で表示する
ことを特徴とする入力表示装置。
【0013】
上記[1]および下記[11]に係る発明では、手書き入力中のストロークは、通常表示よりも表示されるまでに遅延時間の短い簡易表示で表示される。簡易表示の方法は任意でよい。入力中のストロークを簡易表示することで、手書き入力中は少ない遅延で、手書きの内容を認識可能に表示できる。
【0014】
[2]前記制御部は、入力中に前記簡略表示したストロークを、後から通常表示に変更する
ことを特徴とする[1]に記載の入力表示装置。
【0015】
上記[2]および下記[12]に係る発明では、入力中のストロークを簡易表示で暫定表示し、後にこれを、通常表示に変更する。たとえば、ストロークの入力完了後に通常表示に変更する、あるいは、簡易表示で表示の処理時間に余裕ができたとき、その余裕の時間を利用して通常表示に変更する。
【0016】
[3]前記制御部は、前記簡略表示では、前記入力中のストロークを間引きして表示する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の入力表示装置。
【0017】
上記[3]および下記[13]に係る発明では、間引きすることで、書き換えすべき部分(画素やライン)が少なくなり、ストロークを簡易表示するまでの所要時間が短縮される。
【0018】
[4]前記制御部は、前記入力中のストロークの始点の画素は間引きせずに表示する
ことを特徴とする[3]に記載の入力表示装置。
【0019】
上記[4]および下記[14]に係る発明では、間引きにより、ストロークの始点位置が不明瞭になることが防止される。
【0020】
[5]前記制御部は、前記入力中のストロークの向きの変化率が小さいほど間引き率を高くする
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【0021】
上記[5]および下記[15]に係る発明では、直線のように同じ方向にストロークが延長されたり、円のように同じ変化率でストロークの向きが変化したりする場合には、間引き率を高くしても、ストロークの概略の形をほぼ認識することができるので、そのような場合に、間引き率を高くして、表示の遅延を短縮する。
【0022】
[6]前記制御部は、前記入力中のストロークの入力速度が速いほど間引き率を所定の上限以下の範囲内で高くする
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【0023】
上記[6]および下記[16]に係る発明では、手書き入力速度が速いほど、表示が手書きに追従しなくなるので、間引き率を高めてその改善を図ることが望ましいが、間引き率が過度に高くなると、ストロークの形が分かり難くなる。そこで、手書きの入力速度が速いほど、所定の上限の範囲内で間引き率を高くする。
【0024】
[7]前記制御部は、前記簡略表示では、前記入力中のストロークの太さが所定の複数画素以上の場合に前記入力中のストロークを細くして表示する
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【0025】
上記[7]および下記[17]に係る発明では、細い線に比べて、太線の表示は書き換えるべき画素数が多く表示の遅延が大きくなるので、線幅を細くして、書き換え画素数を減らすことで表示の応答速度を改善する。なお、簡易表示で線幅を細くしても、線の概略の形は認識できるので問題はない。
【0026】
[8]前記制御部は、前記簡略表示では、カラーで入力中のストロークをモノクロで表示する
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【0027】
上記[8]および下記[18]に係る発明では、カラーのストロークを表示するにはモノクロのストロークに比べて時間が掛かるので、簡略表示においてカラーで入力中のストロークをモノクロで表示することで、表示の応答性を改善する。
【0028】
[9]前記制御部は、前記簡略表示では、前記手書き入力部から入力中のストロークを通常表示に比べて低濃度で表示する
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【0029】
上記発明[9]および下記[19]に係る発明では、表示の濃度を低下させることで表示書き換えの時間を短縮する。具体的には、電圧の印加時間を短くすると、濃度が薄く(コントラストが低く)なるので、低濃度で表示することで電圧印加時間が短くなり、表示の応答がよくなる。
【0030】
[10]前記間引きは、手書き入力位置のサンプリング周期の変更により行う
ことを特徴とする[3]に記載の入力表示装置。
【0031】
上記[10]および下記[20]に係る発明では、簡易表示において手書き入力位置のサンプリング周期を通常表示の場合のサンプリング周期より長くすることで間引きする。
【0032】
[11]手書き入力を受ける手書き入力部と、表示内容を部分的に書き換え可能な粒子移動型の表示部とを備えた入力表示装置を、
手書き入力部から入力中のストロークは、通常表示に比べて、表示の遅延が短縮される簡略表示で表示するように動作させる
ことを特徴とするプログラム。
【0033】
[12]前記入力表示装置を、入力中に前記簡略表示したストロークを、後から通常表示に変更するように動作させる
ことを特徴とする[11]に記載のプログラム。
【0034】
[13]前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記入力中のストロークを間引きして表示するように動作させる
ことを特徴とする[11]または[12]に記載のプログラム。
【0035】
[14]前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの始点の画素は間引きせずに表示するように動作させる
ことを特徴とする[13]に記載のプログラム。
【0036】
[15]前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの向きの変化率が小さいほど間引き率を高くするように動作させる
ことを特徴とする[12]乃至[14]のいずれか1項に記載のプログラム。
【0037】
[16]前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの入力速度が速いほど間引き率を所定の上限以下の範囲内で高くするように動作させる
ことを特徴とする[12]乃至[15]のいずれか1項に記載のプログラム。
【0038】
[17]前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記入力中のストロークの太さが所定の複数画素以上の場合に前記入力中のストロークを細くして表示するように動作させる
ことを特徴とする[11]乃至[16]のいずれか1項に記載のプログラム。
【0039】
[18]前記入力表示装置を、前記簡略表示では、カラーで入力中のストロークをモノクロで表示するように動作させる
ことを特徴とする[11]乃至[17]のいずれか1項に記載のプログラム。
【0040】
[19]前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記手書き入力部から入力中のストロークを前記通常表示に比べて低濃度で表示するように動作させる
ことを特徴とする[11]乃至[18]のいずれか1項に記載のプログラム。
【0041】
[20]前記入力表示装置を、手書き入力位置のサンプリング周期の変更により前記間引きを行うように動作させる
ことを特徴とする[11]乃至[19]のいずれか1項に記載のプログラム。
【発明の効果】
【0042】
本発明に係る入力表示装置およびそのプログラムによれば、手書き入力中に少ない遅延で手書きの内容を認識可能に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る入力表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る入力表示装置の手書きモードにおけるデータの流れを示す説明図である。
【図3】間引きと表示時間短縮との関係を示す説明図である。
【図4】書き込みパルス幅と、粒子の移動状態と、表示色との関係を示す説明図である。
【図5】本発明に係る入力表示装置の手書きモード設定画面の一例を示す正面図である。
【図6】本発明に係る入力表示装置の手書き入力時の動作を示す流れ図である。
【図7】間引きあり、パルス幅変更なしの設定で手書き入力したときの表示状態の遷移例を示す説明図である。
【図8】間引きあり、パルス幅変更ありの設定で手書き入力したときの表示状態の遷移例を示す説明図である。
【図9】間引きあり、パルス幅変更なしの設定で手書き入力したときの表示状態であって簡易表示優先の動作例を示す説明図である。
【図10】電子ペーパの構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0045】
図1は、本発明に係る入力表示装置10の構成例を示している。
【0046】
入力表示装置10は、制御部11と、表示情報記憶部15と操作部16と、タッチパネル部17と、画像表示部18とをシステムバス19に接続して構成される。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)12、RAM(Random Access Memory)13、ROM(Read Only Memory)14などを備えて構成される。
【0047】
制御部11のROM14には起動プログラムのほか、各種プログラムやデータが格納されている。制御部11はROM14に格納されているプログラムをRAM13にロードし、このプログラムに従って各種の処理を実行することで、入力表示装置10としての各機能を実現する。RAM13は、プログラムのロードエリアのほか、CPU12がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークエリアとして使用される。
【0048】
表示情報記憶部15は、画像データや画像表示部18に表示した表示情報などが記憶される。
【0049】
操作部16は、ユーザから各種の操作や入力を受け付けるスイッチ等を備え、ユーザからの操作や入力に応じた信号を制御部11のCPU12へ出力する。
【0050】
画像表示部18は、制御部11のCPU12によって指示された画像データに従って画像を表示する。画像表示部18は、図10に示したものと同様の粒子移動型の電子ペーパで構成される。なお、カラーフィルタを使用することでカラー表示にも対応可能になっている。画像表示部18は縦横の行列状に画素を配列しており、所謂、ドットマトリクス型の表示装置である。
【0051】
画像表示部18の書き換え方式には、1パルスで1ライン分の画素を一度に書き換える方式と、1パルスで1画素のみ書き換える方式がある。画像の一部のみの書き換えは、ライン単位の書き換え方式の場合、書き換え対象の画素のあるラインのみを選択的に書き換える。画素単位の書き換え方式の場合、書き換え対象の画素のみを選択的に書き換える。
【0052】
なお、入力表示装置10は、タッチパネル部17からの手書き入力のほか、外部装置から画像データを入力して表示することも可能になっている。タッチパネル部17から入力するモードを手書き入力モードとする。
【0053】
図2は、入力表示装置10が手書き入力モードにおいてタッチパネル部17から手書きのストロークの入力を受け、その手書きされた内容を画像表示部18に表示するまでのデータの流れを示している。タッチパネル部17から入力された手書き入力データは、制御部11において、間引き処理、パルス幅変更処理、フル表示処理などにより、手書き表示データに加工される。手書き表示データは画像表示部18に送られ、画像表示部18はこの手書き表示データに従って表示内容を書き換える。
【0054】
制御部11は、タッチパネル部17から入力中の手書きのストロークを、間引きしたり、通常より濃度を薄くしたりした簡易表示で暫定的に表示する。ここでは、間引きする、低濃度で表示する、太線を細く表示する、カラーの手書きをモノクロにする、などの手法で簡易表示する。これにより、手書き入力されてから画像表示部18に表示されるまでの応答時間を短くし、できるだけ手書きの入力速度に表示が追従するようにする。その後、簡易表示されたストロークを通常表示に戻す変更動作(フル表示処理)を行う。たとえば、間引きされた簡易表示であれば、間引きのない表示にする。また、間引きと低濃度による簡易表示ならば、間引きなしかつ通常濃度の表示に戻す。
【0055】
間引きや低濃度による簡易表示であっても、手書きされたストロークの形状は、概ね視認することができる。そのため、手書き入力中のストロークを簡易表示で表示することにより、ユーザは自分が入力した手書きの内容を、表示の遅延が少ない簡易表示によって直ぐに確認しながら手書き作業を進めることができる。
【0056】
図3は、間引きにより表示時間が短縮される様子を示している。図3(a)は、あるストロークを間引きなしで表示した場合を、図3(b)は図3(a)と同じストロークを50%の間引き率で間引きして表示した場合を示している。図3(b)の破線で示すパルスの部分は間引きされた画素に対応する。図3(a)の場合、当該ストロークを10画素で描画するので、書き込み所要時間は書き込みパルス、10パルス分のT1になる。図3(b)の場合、同一のストロークを1画素置きの5画素で描画するので、5パルスの書き込みパルスで書き込むことができ、書き込み所要時間はT1の約半分のT2に短縮される。
【0057】
画素単位(あるいはライン単位)で部分的な書き換えが可能な表示装置であれば、間引きすることで、書き込み画素数(あるいはライン数)が減少し、その分、書き込みパルスの印加時間や書き込みデータの転送に要する時間が短縮され、ストロークを視認可能に表示するまでの遅延が短くなり、表示の応答速度が速くなる。なお、間引きは、タッチパネル部17が手書き位置を検出する際のサンプリング周期を変更することで行ってもよい。たとえば、サンプリング周期を通常の周期の2倍の長さにすれば、単位時間でのサンプル数が2分の1になり、通常の周期の2分の1に間引きすることができる。
【0058】
図4は、書き込みパルスのパルス幅変更により表示時間が短縮される様子を示している。図4(a)は、通常表示の書き込みパルス31と、簡易表示の書き込みパルス32とを対比して示してある。通常表示の書き込みパルス31に比べて簡易表示の書き込みパルス32はON時間(電圧印加時間)が約半分になっている。
【0059】
図4(b)は通常表示の書き込みパルス31を印加したときの画像表示部18内の粒子の状態と表示色(黒)を、図4(c)は簡易表示の書き込みパルス31を印加したときの画像表示部18内の粒子の状態と表示色(グレー)とを示している。図10の電子ペーパと同一構造部分には同一の符号を付してある。
【0060】
通常表示の書き込みパルス31を印加すると、画像表示部18内の黒の電子粉流体53および白の電子粉流体54は飽和状態(前面板51または背面の電極板52に到達する)まで移動し、図4(b)に示すように表示色は黒になる。一方、簡易表示の書き込みパルス32の印加では、電圧印加時間が短いため黒の電子粉流体53や白の電子粉流体54が中間位置までしか移動しない。そのため、図4(b)に示すように、表示濃度が薄く(コントラストが低く)、表示色はグレーとなる。しかし、書き込みパルスのパルス幅が短い分だけ表示の書き換えに必要な時間が短くなり、手書き入力に対する表示の遅延が少なくなり、手書き入力に係るユーザ負担が軽減される。
【0061】
図5は、手書き入力の簡易表示に関する各種項目を設定する手書きモード設定画面40の一例を示している。手書き入力に関して以下の項目の設定が可能になっている。
【0062】
(1)サンプリング周期変更設定
ON・OFFのいずれかを選択する。
・サンプリング周期変更ONの時、サンプリングレベル設定に合わせた間引きを行う。
・サンプリング周期変更OFFの時、サンプリングは通常モードと同等のサンプリングを行う(間引きしない)。
【0063】
(2)サンプリングレベル(間引き率)設定
サンプリングレベル設定は、「低」から「通常」までの間の任意の値に間引き率を設定する。(1)のサンプリング周期変更設定がONのときのみ有効になる。
【0064】
(3)パルス幅変更設定
ON・OFFのいずれかを選択する。
・パルス幅変更ONの時、パルス幅レベルに合わせたパルス幅の書き込みパルスのパルス幅で書き換えて表示する。
・パルス幅変更OFFの時、通常表示と同等のパルス幅の書き込みパルスで書き換えて表示する。
【0065】
(4)パルス幅レベル設定
書き込みパルスの電圧印加時間により、表示濃度(コントラスト)を設定する。「小」から「通常」までの間の任意の値にパルス幅レベル(電圧印加時間)を設定する。(3)のパルス幅変更設定がONのときのみ有効となる。
【0066】
(5)表示色(黒)設定
ON・OFFのいずれかを選択する。
・表示色(黒)設定ONの時、手書き入力データ色に関係なく黒データに変更する。すなわち、手書き入力がカラーで行われても表示はモノクロで行う。
【0067】
・表示色(黒)設定OFFの時、手書き入力データ色と同等の色で表示する。すなわち、手書き入力がカラーならばカラーで表示する。
【0068】
(6)手書き完了設定
上記(1)(3)(5)の少なくとも1つがONのとき有効になる。簡易表示されたストロークを通常表示に変更する動作の開始タイミングを設定する。具体的には、ペン離れ、経過時間、ペン離れ+経過時間のいずれか1つを選択する。
・ペン離れ:タッチパネル部17からペンが離れた時点で、通常表示への変更動作を開始する。
・経過時間:書き出し開始から指定した時間の経過後に通常表示への変更動作を開始する。
・ペン離れ+経過時間:タッチパネル部17からペンが離れた時、もしくは、書き出し開始から指定した時間の経過後のうちのいずれか早い方が生じた時点で通常表示への変更動作を開始する。
【0069】
(7)経過時間指定
上記(6)の手書き完了設定にて経過時間またはペン離れ+経過時間設定が選択されている場合に有効となる。書き出し開始から通常表示を開始するまでの経過時間を秒単位で設定する。
【0070】
このほか手書きモード設定画面40には、試し書きを行うための手書き表示イメージ欄41が設けてある。手書き表示イメージ欄41に対して手書き入力を行うと、手書きモード設定画面40で設定した各設定値に従って簡易表示、および簡易表示後に通常表示に戻す変更動作が行われ、手書き入力モードでの動作(間引き量、表示速度、濃度など)を確認することができる。
【0071】
なお、本実施の形態では、手書き入力中のストロークの向きの変化率や手書きストロークの入力速度に応じて間引き率を自動で変更する。たとえば、ストロークの延びる向きの変化率は、直線ではほぼゼロになり(直線は同じ向きに延びる)、円ではストロークの延びる向きは同じ方向の同じ割合で変化するので、向きの変化率はやはりゼロになる。このように向きの変化率の小さい直線や円では、高い間引き率で間引きしても、ユーザは間引きされた画素位置を容易に推定して補間することができる。一方、波打つようなストロークや自由曲線などの場合、ストロークの延びる向きが常に変化し、また変曲点の近くでは向きの変化率が大きくなる。向きの変化率の大きい曲線は、高い間引き率で間引きすると、その間の軌跡を人が正しく推定して補間することが難しく、高い間引き率で間引きすると、ストロークの形状を的確に認識できなくなる。そこで、ストロークの向きの変化率が小さい場合は間引き率を高くし、向きの変化率が大きい場合には間引き率を小さくする。
【0072】
また、手書きデータの時間経過による座標情報から手書きデータの変化量(ペンの移動速度)を求める。そして、手書き入力するペンの移動速度が速い場合は間引き率を高くすることで、手書き速度に表示の速度をなるべく追従させる。ただし、間引き率が高くなり過ぎると、軌跡の形状を認識し難くなるので、間引き率に上限を設け、その範囲内で、移動速度に応じて間引き率を高くする。
【0073】
図6は、入力表示装置10における入力表示動作の概略の流れを示している。入力表示装置10の制御部11は、現在の入力モードが手書き入力モードか否かを判断し(ステップS101)、手書き入力モードでなければ(ステップS101;No)、通常表示を行う(ステップS102)。
【0074】
手書き入力モードならば(ステップS101;Yes)、手書きモード設定画面40で設定されている設定値に従って各ストロークの簡易表示および簡易表示した後に通常表示へ戻す変更動作を行う。タッチパネル部17に対してユーザが手書き入力を行うと、その手書き入力位置の座標データ、線の太さ、色などを示す手書きデータがタッチパネル部17から出力され制御部11に入力される(ステップS103)。
【0075】
制御部11は、入力された手書きデータを表示情報記憶部15に保持すると共に、そのコピーを作成し、該コピーした手書きデータに対して、手書きモード設定画面40での設定値に従って、太さ、色の変更、間引き処理、サンプリング周期変更など、簡易表示のための変更処理を施す(ステップS104)。また、手書きモード設定画面40でパルス幅変更がONならば、設定されているパルス幅レベルを読み込み、その設定されているパルス幅レベルに従う書き込みパルス幅を設定する。そして、ステップS104で変更した手書きデータ(簡易表示の内容)を、ステップS106で設定したパルス幅の書き込みパルスを用いて書き込み、画像表示部18の表示内容を書き換える(ステップS106)。なお、ストロークの開始位置の画素は間引きしない。
【0076】
次に、入力中のストロークの手書き完了を判断する(ステップS108)。詳細には、手書きモード設定画面40にて設定されている手書き完了の判断条件(ペン離れは、経過時間、ペン離れ+経過時間、指定時間)を入力し(ステップS107)、その条件が満足された場合に手書き完了と判断する(ステップS108)。手書き完了でなければ(ステップS108;No)、ステップS104に戻り、そのストロークの続きの入力を受け付けて簡易表示する。
【0077】
入力中のストロークの手書き完了ならば(ステップS108;Yes)、簡易表示したストロークを通常表示へ戻す変更動作を行う(ステップS109、S110)。詳細には、表示情報記憶部15に保持してある当該ストロークの原形の手書きデータを読み出すと共に、太さや色の指定などの情報を取り込み(ステップS103)、現在表示されている簡易表示との差分を示す通常表示補充データを作成する。この差分(通常表示補充データ)は簡易表示を通常表示に変更するために必要な書き換え内容を示す。たとえば、簡易表示においてストロークを間引き表示した場合、その間引きされた画素が差分(通常表示補充データ)となり、簡易表示で間引きされないで書き換えられた画素は通常表示補充データに含まない。
【0078】
また、太線を細線として簡易表示した場合、太線のうち簡易表示で表示した細線の部分以外の部分が差分(通常表示補充データ)になる。
【0079】
また、簡易表示においてパルス幅を短く変更している場合には、通常表示での書き込みパルス幅と簡易表示で使用した書き込みパルス幅との差分のパルス幅を、通常表示に変更する動作でのパルス幅に設定して書き込みを行う。すなわち、簡易表示で図4(c)の状態にまで電圧印加されているので、その状態から図4(b)の飽和状態にするのに必要だけ電圧を印加すればよい。
【0080】
以上を纏めると、以下のようになる。
・簡易表示で表示が省略された画素は、通常表示の書き込みパルス31のパルス幅で書き込む。
・簡易表示で簡易表示用の短い書き込みパルス32にて書き込まれた画素は、差分の書き込みパルス幅で書き込む。
・簡易表示で通常表示用の書き込みパルス31で書き込まれた画素は通常表示補充データに含めない。
【0081】
なお、カラーをモノクロで簡易表示した場合、モノクロの簡易表示を消去してカラーによる書き込みを行う。また、ストロークの手書き完了により、そのストロークの通常表示への変更動作を開始し、変更動作が完了する前に次のストロークの手書き入力が開始された場合は、その変更動作を一時中断し、新しいストロークの簡易表示を優先的に行う。
【0082】
次に、入力表示装置10の手書き入力モードにおける手書き入力中の表示の遷移例を示す。
【0083】
図7は、間引きあり、パルス幅変更なしの設定で手書き入力した場合の表示の遷移例を示している。手書き完了の設定は「ペン離れ」とする。本例では、画素単位に部分書き換えが行われる。「木」の文字を手書き入力するものとする。
【0084】
図7(a)は、「木」の1画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、1画素置きに間引きが行われている。書き出しの先頭画素は間引きされずに表示されている。
【0085】
図7(b)は「木」の2画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、1画目の手書き完了(ペン離れ)後に、1画目のストロークの簡易表示が、間引きのない通常表示に書き換えられている。2画目のストロークは間引きによる簡易表示になっている。
【0086】
同様に図7(c)は「木」の3画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、2画目の手書き完了後に、2画目のストロークの簡易表示が、間引きのない通常表示に書き換えられている。
【0087】
図7(d)は「木」の4画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、3画目の手書き完了後に、3画目のストロークの簡易表示が、間引きのない通常表示に書き換えられている。
【0088】
図7(e)は「木」の4画目のストロークの手書き完了後の表示状態であり、4画目の手書き完了後に4画目のストロークの簡易表示が、間引きのない通常表示に書き換えられ、「木」の文字全体が通常表示で表示されている。
【0089】
このように手書き入力中のストロークを間引きによる簡易表示で表示することで、書き換え画素が少なくなって表示速度が速くなり、手書き入力されたストロークが簡易表示されるまでの遅延が少なくなり、ユーザは、全体のバランスを確認しながら手書き入力を行うことができる。
【0090】
図8は、間引きあり、パルス幅変更ありの設定で手書き入力した場合の表示の遷移例を示している。手書き完了の設定は「ペン離れ」とする。本例では、画素単位に部分書き換えが行われる。「木」の文字を手書き入力するものとする。
【0091】
図8(a)は、「木」の1画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、1画素置きに間引きが行われ、かつ通常表示より短い書き込みパルスにより薄い濃度で表示されている。書き出しの先頭画素は間引きされずに表示されている。
【0092】
図8(b)は「木」の2画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、1画目の手書き完了(ペン離れ)後に、1画目のストロークの簡易表示が、通常濃度で間引きのない通常表示に書き換えられている。2画目のストロークは低濃度かつ間引きありの簡易表示になっている。
【0093】
同様に図8(c)は「木」の3画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、2画目の手書き完了後に、2画目のストロークの簡易表示が、通常濃度で間引きのない通常表示に書き換えられている。3画目のストロークは低濃度かつ間引きありの簡易表示になっている。
【0094】
図8(d)は「木」の4画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、3画目の手書き完了後に、3画目のストロークの簡易表示が、通常濃度で間引きのない通常表示に書き換えられている。4画目のストロークは低濃度かつ間引きありの簡易表示になっている。
【0095】
図8(e)は「木」の4画目のストロークの手書き完了後の表示状態であり、4画目の手書き完了後に4画目のストロークの簡易表示が、通常濃度で間引きのない通常表示に書き換えられ、「木」の文字全体が通常表示で表示されている。
【0096】
このように手書き入力中のストロークを低濃度かつ間引きによる簡易表示で表示することにより、書き換え画素が少なくかつ1画素あたりの書き込み時間が短くなるので、表示速度がさらに速くなり、手書き入力したストロークが簡易表示されるまでの遅延が少なくなり、ユーザは、全体のバランスを確認しながら手書き入力することができる。また、低濃度で間引きされた表示であっても、ユーザは、ストロークのおおよその形状を推認することができる。
【0097】
図9は、間引きあり、パルス幅変更なしの設定で手書き入力した場合の表示の遷移例であり、簡易表示を通常表示に変更する前に次のストロークの手書き入力を受けた場合を例示している。手書き完了の設定は「ペン離れ」とする。本例では、画素単位に部分書き換えが行われる。「木」の文字を手書き入力するものとする。
【0098】
図9(a)は、「木」の1画目のストロークを手書きしたときの表示状態であり、1画素置きに間引きが行われている。書き出しの先頭画素は間引きされずに表示されている。図9(b)は「木」の1画目のストロークの手書き完了後に、1画目のストロークを途中まで通常表示に書き換えた状態を示している。
【0099】
図9(c)は、図9(b)の状態で「木」の2画目のストロークの手書き入力が開始された直後の表示状態であり、1画目のストロークの通常表示への書き換え動作は図9(b)の状態のまま一時停止され、2画目のストロークの簡易表示が優先的に行われている。
【0100】
図9(d)は「木」の3画目のストロークを手書き入力が半分まで行われたときの表示状態であり、2画目のストロークの手書き完了から3画目のストロークの手書き開始までの間に、1画目のストロークの通常表示への書き換えが完了し、さらに2画目のストロークの途中まで通常表示への書き換えが行われている。すなわち、この例は、2画目のストロークの途中まで通常表示へ書き換えた時点で3画目のストロークの手書き入力が始まったため、2画目のストロークの通常表示への書き換えをその時点で一時停止し、3画目の簡易表示を優先的に開始した様子を示している。
【0101】
図9(e)は「木」の4画目のストロークの手書き入力が半分まで行われたときの表示状態であり、3画目のストロークの手書き完了から4画目のストロークの手書き開始までの間に、2画目のストロークの通常表示への書き換えが少し進行して再度中断されている。3画目のストロークは簡易表示のままであり、4画目の簡易表示が優先的に行われている。
【0102】
図9(f)は「木」の4画目のストロークの手書き入力が完了した後、通常表示への書き換えが3画目の途中まで進行した状態を示している。この後は、3画目のストロークの通常表示への書き換えが行われ、その終了後さらに、4画目のストロークの通常表示への書き換えが順次行われる。
【0103】
このように、簡易表示されたストロークを通常表示に変更する動作の完了前に次のストロークの手書き入力を受けた場合は、通常表示への変更動作より、次の手書きストロークの簡易表示を優先的に行うので、ユーザは手書き内容を簡易表示で確認しながら次々にストロークを書き進めることができる。
【0104】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0105】
実施の形態では、簡易表示で間引きする場合にストロークの開始位置の画素を間引きの対象外としたが、ストロークの終端位置の画素についても間引き対象外とすることが好ましい。
【0106】
また、手書きされたストロークの概略形状を残しつつ間引きする任意の間引き方法を適用してもよい。たとえば、曲線を間引きする場合、変局点となる位置の画素は間引き対象外にするなどの間引き方法を適用することが好ましい。
【0107】
実施の形態では、ストロークの入力完了後にそのストロークを簡易表示から通常表示に変更する動作を行うようにしたが、手書き入力の速度が遅く、簡易表示が手書き入力に追従しさらに処理時間が余るような場合には、ストロークの入力完了前であっても、当該ストロークを通常表示に変更する動作を開始させることが好ましい。
【符号の説明】
【0108】
10…入力表示装置
11…制御部
12…CPU
13…RAM
14…ROM
15…表示情報記憶部
16…操作部
17…タッチパネル部
18…画像表示部
19…システムバス
31…通常表示の書き込みパルス
32…簡易表示の書き込みパルス
40…手書きモード設定画面
41…手書き表示イメージ欄
51…前面板
52…背面の電極板
53…黒の電子粉流体
54…白の電子粉流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手書き入力を受ける手書き入力部と、
表示内容を部分的に書き換え可能な粒子移動型の表示部と、
前記手書き入力部から入力された各ストロークの前記表示部への表示動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記手書き入力部から入力中のストロークは、通常表示に比べて表示の遅延が短縮される簡略表示で表示する
ことを特徴とする入力表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、入力中に前記簡略表示したストロークを、後から通常表示に変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の入力表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記簡略表示では、前記入力中のストロークを間引きして表示する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の入力表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記入力中のストロークの始点の画素は間引きせずに表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の入力表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記入力中のストロークの向きの変化率が小さいほど間引き率を高くする
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記入力中のストロークの入力速度が速いほど間引き率を所定の上限以下の範囲内で高くする
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記簡略表示では、前記入力中のストロークの太さが所定の複数画素以上の場合に前記入力中のストロークを細くして表示する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記簡略表示では、カラーで入力中のストロークをモノクロで表示する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記簡略表示では、前記手書き入力部から入力中のストロークを通常表示に比べて低濃度で表示する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の入力表示装置。
【請求項10】
前記間引きは、手書き入力位置のサンプリング周期の変更により行う
ことを特徴とする請求項3に記載の入力表示装置。
【請求項11】
手書き入力を受ける手書き入力部と、表示内容を部分的に書き換え可能な粒子移動型の表示部とを備えた入力表示装置を、
手書き入力部から入力中のストロークは、通常表示に比べて、表示の遅延が短縮される簡略表示で表示するように動作させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
前記入力表示装置を、入力中に前記簡略表示したストロークを、後から通常表示に変更するように動作させる
ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記入力中のストロークを間引きして表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの始点の画素は間引きせずに表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの向きの変化率が小さいほど間引き率を高くするように動作させる
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項16】
前記入力表示装置を、前記入力中のストロークの入力速度が速いほど間引き率を所定の上限以下の範囲内で高くするように動作させる
ことを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記入力中のストロークの太さが所定の複数画素以上の場合に前記入力中のストロークを細くして表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項11乃至16のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記入力表示装置を、前記簡略表示では、カラーで入力中のストロークをモノクロで表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項19】
前記入力表示装置を、前記簡略表示では、前記手書き入力部から入力中のストロークを前記通常表示に比べて低濃度で表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記入力表示装置を、手書き入力位置のサンプリング周期の変更により前記間引きを行うように動作させる
ことを特徴とする請求項11乃至19のいずれか1項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−114276(P2013−114276A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256845(P2011−256845)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】