説明

入力表示装置

【課題】本発明は、自動機に設けられた入力表示装置に関するものであり、特にタッチパネルを用い、表示内容に応じたタッチパネル動作領域の制御方式に関するものである。入力表示装置のタッチパネルは釦表示位置以外の領域も常時動作状態にあり、不要な電力を消費し、タッチパネルの寿命を加速していた。
【解決手段】釦表示位置以外の領域もタッチパネルを常時動作状態にしないよう、表示画面毎の釦位置に対応したタッチパネル動作領域データを備え、タッチパネルの動作領域を制御すること。釦位置とタッチパネル動作領域を定期的に変更制御することを最も主要な特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動機に設けられた入力表示装置に関するものであり、特にタッチパネルを用い、表示内容に応じたタッチパネル動作領域の制御方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の入力表示装置における表示領域制御方式は、例えば国際公開番号WO01/096224に記載の様に、操作表示部、タッチパネル、身長検出センサー、を具備し、エレベータ用操作盤をつぎのように動作させていた。
【0003】
身長検出センサーの検出結果に基づき、エレベータの行き先階を指定する釦を表示する操作表示部の表示位置を移動させる。これにより、乗員の身長や状態にあわせて、呼釦の位置を変更することができ、使い勝手を向上するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開番号WO01/096224
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、利用者の身長に応じて操作表示部の表示位置を移動させているが、タッチパネルは釦表示位置以外の領域も常時動作状態にあるため、不要な電力を消費し、タッチパネルの寿命を加速していた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、釦表示位置以外の領域もタッチパネルを常時動作状態にしないよう、表示画面毎の釦位置に対応したタッチパネル動作領域データを備え、タッチパネルの動作領域を制御すること。釦位置とタッチパネル動作領域を定期的に変更制御することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、釦表示領域以外のタッチパネル動作を停止することにより、省エネルギー化。釦表示位置とタッチパネルの動作領域を定期的に変更することにより、タッチパネルのセンサー長寿命化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例1の記憶装置に格納するデータテーブルである。
【図3】本発明の実施例2の記憶装置に格納するデータテーブルである。
【図4】本発明の実施例1の入力表示装置を示した説明図である。
【図5】本発明の実施例2の入力表示装置を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施例について説明を行なう。
【実施例1】
【0010】
本発明の一実施例を示す構成図である図1において、入力表示装置6は、LCDなどの表示装置4、タッチパネルなどの入力装置5より構成される。入力表示装置6を制御する制御部3は、CPU1、記憶装置2より構成され、記憶装置2にはデータ22が格納される。表示装置4は、制御部3から送信される画面を表示する。入力装置5は、指入力などで検出した座標を制御部に送信する。
【0011】
図2は、図1により説明した、データ22のテーブルを示す表である。データ22には、取引処理などのステータス毎に画面ファイルと、画面ファイルの釦位置に対応したタッチパネル動作領域が格納される。取引処理におけるステータス遷移に伴い、画面ファイルとタッチパネル動作領域を参照する。
【0012】
図4は、図1により説明した、入力表示装置6について特に光学式タッチパネルにおける実施例1を示す図である。光学式タッチパネル50は、発光素子501の対向に受光素子502を設置し、発光素子501からの光を指などで遮ることにより受光素子502で光量変化を検知し座標検出する。一般的な光学式タッチパネルでは、x軸:1〜n、次にy軸:1〜n、の順に、発光素子501と受光素子502を一対毎に時分割繰返しの動作制御を行っている。なお、実施例1では光学式タッチパネルで説明しているが、タッチパネルの方式は光学式タッチパネルに特定せず、領域毎に時分割動作制御が可能な方式のタッチパネル、例えばデジタル抵抗膜方式タッチパネルや特殊静電容量方式(ワイヤータイプ)なども含むものとする。
【0013】
表示装置4に釦表示511を表示する場合、図2のタッチパネル動作領域には、B(x,y)=B*(2〜4,1〜4)を格納し、制御部3から表示装置4へ画面ファイル(釦表示511)送信する。これと同期して制御部3から入力装置5へタッチパネル動作領域(B*(2〜4,1〜4))を送信する。入力装置5の光学式タッチパネル50では、受信したタッチパネル動作領域であるx軸:2〜4、y軸:1〜4の発光素子501と受光素子502を一対毎に順次時分割繰返しで動作させる。この時、一画面あたりの発光素子501と受光素子502のスキャン時間は変更しない。なお、釦表示の配置は、釦表示511の様に一ブロックの配置に特定せず、複数ブロックが互いに離れる配置も含むものとする。
【0014】
次に上記構成における作用を説明する。
【0015】
本発明では、画面ファイル毎に設定されたタッチパネル動作領域の発光素子と受光素子を動作させる制御方式のため、動作対象外の発光素子と受光素子の動作を停止することが出来るため、省エネルギー化が可能である。
【実施例2】
【0016】
図3は、図2により説明した、データ22のテーブルに対応したタイマカウンタ毎の画面ファイルとタッチパネル動作領域を示す表である。
【0017】
図5は、図1より説明した、入力表示装置6について特に光学式タッチパネルにおける実施例2を示す図である。
【0018】
表示装置4に釦表示511をP(1)521の位置に表示する。この時点ではタイマカウンタ:1、画面ファイル:P(1)、タッチパネル動作領域:B*(x,y)であり、B(x,y)=B*(2〜4,1〜4)に従い、光学式タッチパネル50では、x軸:2〜4、y軸:1〜4の発光素子501と受光素子502を一対毎に順次時分割繰返しで動作させる。次に一定時間経過後にタイマカウンタをUpし、タイマカウンタ:2、画面ファイル:P(2)、タッチパネル動作領域:B*(x,y+m)であり、B(x,y+m)=B*(2〜4,6〜n)に従い、光学式タッチパネル50では、x軸:2〜4、y軸:6〜nの発光素子501と受光素子502を一対毎に順次時分割繰返しで動作させる。さらに一定時間経過後にタイマカウンタ3を経て、タイマカウンタ:4、画面ファイル:P(4)、タッチパネル動作領域:B*(x+m,y+m)であり、B(x+m,y+m)=B*(6〜9,6〜n)に従い、光学式タッチパネル50では、x軸:6〜9、y軸:6〜nの発光素子501と受光素子502を一対毎に順次時分割繰返しで動作させる。さらに一定時間経過後にタイマカウンタは1に戻り、以降繰り返す。この時、一画面あたりの発光素子501と受光素子502のスキャン時間は変更しない。なお、釦表示位置とタッチパネル動作領域の変更/移動の仕方はブロック単位に特定せず、発光素子・受光素子の1〜nライン単位の変更/移動も含むものとする。さらに、タッチパネルは光学式タッチパネルに特定せず、領域毎に時分割動作が可能な方式のタッチパネル、例えばデジタル抵抗膜方式タッチパネルや特殊静電容量方式(ワイヤータイプ)なども含むものとする。
次に上記構成における作用を説明する。
【0019】
本発明では、画面ファイル毎に設定されたタッチパネル動作領域の発光素子と受光素子を動作させ、且つ一定時間毎に釦表示位置とタッチパネル動作領域を変更/移動する制御方式のため、動作対象外の発光素子と受光素子の動作を停止することが出来るため、省エネルギー化に加え、発光素子と受光素子を領域単位で時分割動作出来るため、発光素子と受光素子の長寿命化が可能である。
【符号の説明】
【0020】
1…CPU、2…記憶装置、22…データ、3…制御部、4…表示装置、5…入力装置、50…光学式タッチパネル、501…発光素子、502…受光素子、511…釦表示、521…画面ファイルP(1)、522…画面ファイルP(2)、523…画面ファイルP(3)、524…画面ファイルP(4)、6…入力表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部にステータス毎の画面ファイルとその釦位置に対応したタッチパネル動作領域を格納し、領域毎に時分割動作制御が可能な方式のタッチパネルにおける、釦位置に対応したタッチパネル動作領域の制御方式。
【請求項2】
制御部にステータス毎のタイマカウンタと画面ファイルとその釦位置に対応したタッチパネル動作領域を格納し、領域毎に時分割動作制御が可能な方式のタッチパネルにおける、一定時間毎のタイマカウンタ変化に連動した釦位置とタッチパネル動作領域の制御方式。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−128611(P2012−128611A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278743(P2010−278743)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】