説明

入力装置、入力装置の制御方法、および、プログラム

【課題】タッチ入力時の使い勝手の向上を図る。
【解決手段】本発明の入力装置は、表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面を備え、前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力するタッチ入力部と、前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する検出部と、前記検出部から出力された検出信号に示される高さに応じて、前記表示部の表示を制御する制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ面を介して入力を受け付ける入力装置、入力装置の制御方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
操作者からの入力を受け付ける入力装置として、表示部と、表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面への指などの接触または近接を検出するタッチ入力部と、を有し、タッチ面に指などを接触または近接させるタッチ入力を検出して、入力を受け付けるものがある。このような入力装置は、表示部の表示を見ながら直感的な入力が可能となり、使い勝手が良いため、近年、様々な機器に組み込まれている。
【0003】
タッチ面を介して入力を受け付ける入力装置が組み込まれた機器には、タッチ面の周辺に枠が形成され、タッチ面とタッチ面の周辺部との間に段差があるものがある。
【0004】
また、タッチ面を介して入力を受け付ける入力装置が組み込まれた機器としては、スマートフォン、携帯型ゲーム機などの携帯機器などもあるが、これらの携帯機器においては、タッチ面に対応する位置に窓が設けられたケースが装着されることがある。ケースが装着されると、タッチ面と周辺部との間にケースの厚さに応じた段差が生じる。
【0005】
タッチ面と周辺部との間に段差があると、タッチ面の端部にタッチ入力を行う際に、周辺部に指が当たり、タッチ入力が行いにくくなることがある。
【0006】
そこで、特許文献1(特開2008−129823号公報)には、タッチ面を介して入力を受け付ける入力装置において、表示部の端部に表示されるキーに対応するタッチ面上のタッチ領域をそのキーの表示領域よりも大きく設定する技術が開示されている。この技術によれば、表示部の端部に表示されるキーに対応するタッチ領域へのタッチ入力が行いやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−129823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
携帯機器などに装着されるケースには多種多様なものがあり、装着されるケースによって、タッチ面と周辺部との段差が変わる。特許文献1に開示の技術においては、タッチ面と周辺部との段差が変わることについては考慮がされていないため、タッチ面と周辺部との段差によっては、タッチ領域を大きく設定したとしてもなお、タッチ入力が行いにくく、使い勝手が悪いことがあるという課題がある。
【0009】
本発明の目的は、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる入力装置、入力装置の制御方法、および、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の第1の入力装置は、
表示部と、
前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面を備え、前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力するタッチ入力部と、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する検出部と、
前記検出部から出力された検出信号に示される高さに応じて、前記表示部の表示を制御する制御部と、を有する。
【0011】
上記目的を達成するために本発明の第2の入力装置は、
タッチ面を備え、前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力するタッチ入力部と、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する検出部と、
前記検出部から出力された検出信号に示される高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内における前記タッチ入力の検出感度を上げる制御部と、を有する。
【0012】
上記目的を達成するために本発明の第1の入力装置の制御方法は、
表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面と、を備えた入力装置の制御方法であって、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、
前記検出した高さに応じて、前記表示部の表示を制御し、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する。
【0013】
上記目的を達成するために本発明の第2の入力装置の制御方法は、
タッチ面を備えた入力装置の制御方法であって、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、
前記検出した高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内におけるタッチ入力の検出感度を上げ、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する。
【0014】
上記目的を達成するために本発明の第1のプログラムは、
表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面と、を備えた入力装置に、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出する処理と、
前記検出した高さに応じて、前記表示部の表示を制御する処理と、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する処理と、を実行させる。
【0015】
上記目的を達成するために本発明の第2のプログラムは、
タッチ面を備えた入力装置に、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出する処理と、
前記検出した高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内におけるタッチ入力の検出感度を上げる処理と、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態の入力装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す入力装置が組み込まれた機器の概観図である。
【図3】図1に示す近接センサの構成を示す図である。
【図4】図1に示す入力装置のタッチ面の周辺部の高さの判別時の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す入力装置の表示制御時の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態の入力装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施形態の入力装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0019】
なお、本発明に係る入力装置は、携帯電話、スマートフォン、携帯型ゲーム機など種々の機器に組み込まれて入力を受け付けるものである。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の入力装置100の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1に示す入力装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、作業用メモリ103と、加速度センサ104と、加速度センサ制御部105と、表示部106と、表示制御部107と、タッチ入力部108と、入力制御部109と、近接センサ110と、近接センサ制御部111と、バス112と、を有する。
【0022】
CPU101は、バス112を介してROM102、作業用メモリ103、加速度センサ制御部105、表示制御部107、入力制御部109、および、近接センサ制御部111と接続され、各部を制御する。
【0023】
ROM102は、CPU101が実行する各種の制御用プログラムなどの固定的なデータを格納する。
【0024】
作業用メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)で構成され、CPU101がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納する。
【0025】
加速度センサ104は、入力装置100が組み込まれた機器に加わる加速度を検出し、検出結果を加速度センサ制御部105に出力する。
【0026】
加速度センサ制御部105は、加速度センサ104の動作制御を行う。また、加速度センサ制御部105は、加速度センサ104から出力された検出結果に基づき、機器の姿勢を判定する。
【0027】
表示部106は、白黒あるいはカラーの液晶ディスプレイ、有機EL(organic electroluminescence)ディスプレイなどであり、種々の映像を表示する。表示部106は、図2に示すように、機器の前面に配置される。
【0028】
表示制御部107は、表示部106の表示を制御する。
【0029】
タッチ入力部108は、表示部106に重ね合わせて配置されたタッチ面を備え、図2に示すように、タッチ面に指などを接触または近接させるタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を入力制御部109に出力する。なお、タッチ入力部108の具体例としては、タッチセンサ、タッチパッドなどがある。
【0030】
入力制御部109は、タッチ入力部108の動作制御を行う。また、入力制御部109は、タッチ入力部108から出力された信号に応じて、入力を受け付ける。
【0031】
なお、本実施形態においては、表示部106とタッチ入力部108とが一体的に形成された、いわゆるタッチパネルを用いてもよい。
【0032】
近接センサ110は、物体の近接状態を検出し、検出結果を近接センサ制御部111に出力する。
【0033】
近接センサ制御部111は、近接センサ110の動作制御を行う。また、近接センサ制御部111は、近接センサ110から出力された検出結果に基づき、タッチ面の周辺部の高さを判別する。
【0034】
次に、近接センサ110の構成について、図3を参照して説明する。なお、近接センサ110は、図3に示すように、タッチ面の周辺部31に十分近い位置に配置される。
【0035】
近接センサ110は、発光素子32と受光素子33とを有する。
【0036】
発光素子32は、周辺部31に向かって、タッチ面に対して斜め上方向に赤外線を発信する。
【0037】
受光素子33は、発光素子32から発信された赤外線が周辺部31で反射された反射光を受信し、受信した反射光の光量を近接センサ制御部111に出力する。
【0038】
次に、本実施形態の入力装置100の動作について説明する。
【0039】
まず、タッチ面に対する周辺部の高さの判別時の入力装置100の動作について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
加速度センサ制御部105は、所定のイベントを契機として、加速度センサ104に加速度の検出を行わせる(ステップS101)。
【0041】
加速度センサ104から検出結果が出力されると、加速度センサ制御部105は、その検出結果に基づき、機器が水平であり、かつ、表示部106は上を向いている状態であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0042】
機器が水平であり、かつ、表示部106が上を向いている状態でない場合には(ステップS102:No)、加速度センサ制御部105は、ステップS101の処理に戻る。
【0043】
機器が水平であり、かつ、表示部106が上を向いている状態である場合には(ステップS102:Yes)、加速度センサ制御部105は、その旨を近接センサ制御部111に通知する。
【0044】
近接センサ制御部111は、加速度センサ制御部105からの通知を受けると、近接センサ110に検出処理を行う旨を指示する(ステップS103)。
【0045】
近接センサ制御部111からの指示を受けて、近接センサ111は、発光素子32から赤外線を発信し、その赤外線が周辺部で反射された反射光を受光素子33で受信し、受信した反射光の光量を近接センサ制御部111に出力する。
【0046】
発光素子32から出力される赤外線は、タッチ面に対して斜め上方向に向かってある程度の広がりを持っている。そのため、周辺部が高いほど、発光素子32から発信された赤外線が周辺部で反射される量は多くなり、受光素子33で受信される反射光の光量は大きくなる。一方、周辺部が低いほど、発光素子32から発信された赤外線が周辺部で反射される量は少なくなり、受光素子33で受信される反射光の光量は小さくなる。
【0047】
近接センサ制御部111は、近接センサ110に検出処理を行う旨を指示した後、光量の検出結果が出力されると、検出処理の回数のカウント値を1加算し、カウント数が所定回数に達したか否かを判定する(ステップS104)。
【0048】
カウント数が所定回数に達していない場合には(ステップS104:No)、近接センサ制御部111は、ステップS103の処理に戻る。
【0049】
カウント数が所定回数に達した場合には(ステップS104:Yes)、近接センサ制御部111は、その所定回数の検出処理に応じて出力された検出結果に基づき、周辺部の高さを判別する(ステップS105)。ここで、近接センサ制御部111は、例えば、所定回数の検出処理に応じて出力された反射光の光量の平均値を算出し、算出した反射光の光量に基づき周辺部の高さを判別する。また、近接センサ制御部111は、例えば、タッチ面に対する周辺部の高さと反射光の光量とを対応させたテーブルを記憶しており、そのテーブルを参照して、近接センサ110から出力された反射光の光量に基づき、タッチ面に対する周辺部の高さを判別する。
【0050】
次に、近接センサ制御部111は、判別したタッチ面に対する周辺部の高さをROM102に格納する(ステップS106)。また、近接センサ制御部111は、検出処理の回数のカウント値をリセットする。
【0051】
次に、近接センサ制御部111は、タッチ面に対する周辺部の高さをROM102に格納した後、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS107)。
【0052】
所定時間が経過していない場合には(ステップS107:No)、近接センサ制御部111は、ステップS107の処理を繰り返す。
【0053】
所定時間が経過した場合には(ステップS107:Yes)、近接センサ制御部111は、その旨を加速度センサ制御部105に通知する。近接センサ制御部111からの通知を受けて、加速度センサ制御部105は、ステップS101の処理に戻る。
【0054】
次に、表示部106の表示制御時の入力装置100の動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0055】
なお、以下では、表示部106にキーボードの映像(キーボード映像)を表示させ、キーボード映像に含まれる文字キーなどに対応するタッチ面上のタッチ領域にタッチ入力を行うことで入力が受け付けられるソフトキー入力を行う旨が入力されたとする。
【0056】
ソフトキー入力を行う旨が入力されると、表示制御部107は、ROM102に格納されているキーボード映像を読み出す(ステップS201)。また、表示制御部107は、ROM102に格納されている周辺部の高さを読み出す(ステップS202)。
【0057】
表示制御部107は、所定の閾値Th1,Th2(閾値Th1>閾値Th2)と読み出した周辺部の高さとを比較し、周辺部の高さレベルを判定する(ステップS203)。具体的には、表示制御部107は、周辺部の高さが、閾値Th1以上であれば高さレベル「高」と判定し、閾値Th1未満かつ閾値Th2以上であれば高さレベル「中」と判定し、閾値Th2未満であれば高さレベル「低」と判定する。
【0058】
周辺部の高さが高さレベル「低」である場合には、表示制御部107は、読み出したキーボード映像を、例えば、表示部106の画面全体に表示させる(ステップS204)。
【0059】
周辺部の高さが高さレベル「中」である場合には、表示制御部107は、キーボード映像を表示する表示領域を、高さレベル「低」である場合よりも、上下左右にそれぞれ5dot分ずつ狭めて、表示部106に表示させる(ステップS205)。
【0060】
周辺部の高さが高さレベル「高」である場合には、表示制御部107は、キーボード映像を表示する表示領域を、高さレベル「低」である場合よりも、上下左右にそれぞれ10dot分ずつ狭めて、表示部106に表示させる(ステップS206)。
【0061】
なお、ステップS205およびステップS206における、表示領域を狭めるドット数(5dotおよび10dot)はあくまでも一例であり、これに限られるものではない。
【0062】
周辺部の高さレベルが高いと(タッチ面と周辺部との段差が大きいと)、タッチ面の端部にタッチ入力を行う際に、周辺部に指などが当たり、入力が行いにくくなる。そこで、周辺部の高さレベルが高いほど、表示部106の表示領域を狭め、画面の中央付近に配置することで、周辺部に指などが当たることがなく、タッチ入力を行いやすくなる。
【0063】
次に、表示制御部107は、ソフトキー入力を終了する旨が入力されたか否かを判定する(ステップS207)。
【0064】
ソフトキー入力を終了する旨が入力されていない場合には(ステップS207:No)、表示制御部107は、ステップS207の処理を繰り返す。
【0065】
ソフトキー入力を終了する旨が入力された場合には(ステップS207:Yes)、表示制御部107は、キーボード映像の表示を終了させる。また、表示制御部107は、ステップS205またはステップS206で表示領域を狭めている場合には、表示領域を元に戻して(ステップS208)、処理を終了する。
【0066】
このように本実施形態によれば、入力装置100は、タッチ面の周辺部の高さを検出し、検出した高さに応じて表示部106の表示を制御する。
【0067】
そのため、タッチ面と周辺部との段差のためにタッチ入力が行いにくい位置に表示部106の表示が配置されないようにすることができ、周辺部に指などが当たることがなくなり、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる。
【0068】
なお、本実施形態においては、近接センサ110が赤外線型である例を用いて説明したが、誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型などであってもよい。
【0069】
また、本実施形態においては、周辺部の高さレベルを3段階に分ける例を用いて説明したが、これに限られるものではない。例えば、高さレベルを2段階あるいは4段階以上に分けてもよく、また、周辺部の高さに応じてリニアに表示領域を変更してもよい。
【0070】
また、本実施形態においては、周辺部の高さに応じて表示部106の表示領域の大きさを変更する例を用いて説明したが、これに限られるものではなく、例えば、周辺部の高さに応じて表示部106の端部に表示されるキーなどを大きく表示するようにしてもよい。
【0071】
また、本実施形態においては、周辺部の高さに応じて表示部106の表示領域を上下左右にそれぞれ同じドット数だけ狭める例を用いて説明したが、これに限られるものではない。例えば、タッチ面の周辺の上下左右にそれぞれ近接センサを設け、各近接センサを用いたタッチ面の上下左右それぞれの周辺部の高さに応じて、表示部106の表示領域それぞれの調整量を変更するようにしてもよい。
【0072】
(第2の実施形態)
本実施形態の情報処理装置200は、第1の実施形態と比較して、周辺部の高さに応じて、表示部106の表示を制御するのではなく、タッチ入力の検出感度を変更するようにした点が異なる。上記動作を実現するために、本実施形態では、表示制御部107および入力制御部109は、第1の実施形態と異なる以下のような動作を行う。
【0073】
すなわち、本実施形態においては、表示制御部107は、周辺部の高さに応じた表示部107の表示領域の変更などは行わない。
【0074】
入力制御部109は、例えば、ソフトキー入力を行う旨が入力された場合などに、ROM102に格納されている周辺部の高さを読み込み、その周辺部の高さに応じて、タッチ面の端部から所定範囲内の領域におけるタッチ入力の検出感度を上げる。なお、タッチ入力を検出する方式としては、例えば、抵抗膜方式、静電容量方式などがある。これらの方式では、タッチ面にタッチ入力が行われることで生じる抵抗値や静電容量の変化量と閾値とを比較し、例えば、変化量が閾値以上となった場合に、タッチ入力が検出される。この閾値を低く設定することで、抵抗値や静電容量の変化量が小さくてもタッチ入力が検出されるようになり、タッチ入力部108の検出感度を上げることができる。
【0075】
このように本実施形態によれば、入力装置200は、周辺部の高さに応じて、タッチ面の端部から所定範囲内の領域におけるタッチ入力の検出感度を上げる。
【0076】
タッチ面と周辺部との間の段差が大きいと、周辺部に指が当たり、タッチ面への接触が弱くなることが考えられる。ここで、周辺部の高さに応じて、タッチ面の端部から所定範囲内の領域におけるタッチ入力の検出感度を上げることで、タッチ面への接触が弱くても入力が検出されるようになり、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる。
【0077】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態の入力装置300の構成を示すブロック図である。
【0078】
図6に示す入力装置300は、表示部301と、タッチ入力部302と、検出部303と、制御部304と、を有する。
【0079】
表示部301は、種々の映像を表示する。
【0080】
タッチ入力部302は、表示部301に重ね合わせて配置されたタッチ面を備え、タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する。
【0081】
検出部303は、タッチ面の周辺部のタッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する。
【0082】
制御部304は、検出部304から出力された検出信号に示される周辺部の高さに応じて、表示部301の表示を制御する。なお、制御部304は、例えば、周辺部の高さに応じて、表示部301が映像を表示する表示領域を狭め、表示部301の画面の中央付近に配置させる。
【0083】
このように本実施形態によれば、入力装置300は、タッチ面の周辺部のタッチ面に対する高さを検出し、検出した周辺部の高さに応じて表示部301の表示を制御する。
【0084】
そのため、タッチ面と周辺部との段差のためにタッチ入力が行いにくい位置に表示部301の表示が配置されないようにすることができ、周辺部に指などが当たることがなくなり、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる。
【0085】
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態の入力装置400の構成を示すブロック図である。
【0086】
図7に示す入力装置400は、タッチ入力部401と、検出部402と、制御部403と、を有する。
【0087】
タッチ入力部401は、タッチ面を備え、タッチ面への指などを用いたタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する。
【0088】
検出部402は、タッチ面の周辺部のタッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する。
【0089】
制御部403は、検出部402から出力された検出信号に示される高さに応じて、タッチ面の端部から所定の範囲内におけるタッチ入力の検出感度を上げる。
【0090】
このように本実施形態によれば、入力装置400は、周辺部の高さに応じて、タッチ面の端部から所定範囲内の領域におけるタッチ入力の検出感度を上げる。
【0091】
タッチ面と周辺部との間の段差が大きいと、周辺部に指が当たり、タッチ面への接触が弱くなることが考えられる。ここで、周辺部の高さに応じて、タッチ面の端部から所定範囲内の領域におけるタッチ入力の検出感度を上げることで、タッチ面への接触が弱くても入力が検出されるようになり、タッチ入力時の使い勝手の向上を図ることができる。
【0092】
なお、本発明の入力装置において行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0093】
100,300,400 入力装置
101 CPU
102 ROM
103 作業用メモリ
104 加速度センサ
105 加速度センサ制御部
106,301 表示部
107 表示制御部
108,302,401 タッチ入力部
109 入力制御部
110 近接センサ
111 近接センサ制御部
112 バス
31 周辺部
32 発光素子
33 受光素子
303,402 検出部
304,403 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面を備え、前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力するタッチ入力部と、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する検出部と、
前記検出部から出力された検出信号に示される高さに応じて、前記表示部の表示を制御する制御部と、を有することを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1記載の入力装置において、
前記制御部は、前記検出信号に示される高さに応じて、前記表示部が映像を表示する表示領域を縮小し、前記表示部の画面内の中央付近に配置することを特徴とする入力装置。
【請求項3】
タッチ面を備え、前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力するタッチ入力部と、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、検出した高さを示す検出信号を出力する検出部と、
前記検出部から出力された検出信号に示される高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内における前記タッチ入力の検出感度を上げる制御部と、を有することを特徴とする入力装置。
【請求項4】
表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面と、を備えた入力装置の制御方法であって、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、
前記検出した高さに応じて、前記表示部の表示を制御し、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力することを特徴とする入力装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4記載の入力装置の制御方法において、
前記検出信号に示される高さに応じて、前記表示部が映像を表示する表示領域を縮小し、前記表示部の画面内の中央付近に配置することを特徴とする入力装置の制御方法。
【請求項6】
タッチ面を備えた入力装置の制御方法であって、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出し、
前記検出した高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内におけるタッチ入力の検出感度を上げ、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力することを特徴とする入力装置の制御方法。
【請求項7】
表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置されたタッチ面と、を備えた入力装置に、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出する処理と、
前記検出した高さに応じて、前記表示部の表示を制御する処理と、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する処理と、を実行させるプログラム。
【請求項8】
タッチ面を備えた入力装置に、
前記タッチ面の周辺部の前記タッチ面に対する高さを検出する処理と、
前記検出した高さに応じて、前記タッチ面の端部から所定の範囲内におけるタッチ入力の検出感度を上げる処理と、
前記タッチ面へのタッチ入力を検出し、検出結果に応じた信号を出力する処理と、を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−47886(P2013−47886A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185928(P2011−185928)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】