説明

入力装置及び画像形成装置

【課題】耐久性及び操作性に優れた入力装置を提供する。
【解決手段】その大きさを変更することが可能なテーブルを有する投影テーブル装置108と、該テーブル上にテーブルの大きさに応じた複数の仮想キーの像を投影する投影装置109と、テーブル上における複数の仮想キーの像が投影される領域近傍に赤外線を射出する赤外線装置111と、テーブル上に置かれたユーザの指で反射された赤外線が入射し、テーブル上におけるユーザの指の位置情報が含まれる信号を出力するCMOSカメラ110と、複数の仮想キーの像に関する情報及びCMOSカメラ110の出力信号に基づいて、複数の仮想キーのうちユーザの指の位置に対応する仮想キーを検出する入力ユニット制御装置116とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、ユーザが本体装置に対する指令を入力する入力装置、及び該入力装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ装置などの画像形成装置では、ユーザがジョブを実行するための指令を入力するための複数の入力キー、及び画像形成装置の状態、ユーザへの各種メッセージを表示するための表示部を有する操作パネルが設けられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザの身長や車椅子使用の有無等の身体情報に応じて最適な作業位置を求め、操作パネルが含まれる操作部と排紙トレイの高さを連動して昇降する画像形成装置が開示されている。
【0004】
しかしながら、入力キーは機械的な機構を有しているため、使用頻度の高いキーが故障するおそれがあった。そして、この場合には、操作パネル全体を取り替えなければならなかった。
【0005】
ところで、特許文献2には、投影距離など設置条件が異なっても適切な大きさのキーボードを投影可能な投影入力装置、及び該投影入力装置を備えた情報端末が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−010394号公報
【特許文献2】特開2007−219966号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最近の画像形成装置は多機能であり、多様な入力内容(入力メニュー)を有している。そこで、特許文献2に開示されている投影入力装置を画像形成装置に用いると、操作性が低下するという不都合があった。
【0008】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、耐久性及び操作性に優れた入力装置を提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、優れた耐久性及び操作性を有する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、第1の観点からすると、ユーザが本体装置に対する指令を入力する入力装置であって、その大きさを変更することが可能な平面を有するテーブル装置と;前記テーブル装置の平面の大きさに応じた複数の仮想キーの像を、前記テーブル装置の平面上に投影する投影装置と;前記テーブル装置の平面上に置かれたユーザの指の位置情報を非接触で検出する位置検出装置と;前記複数の仮想キーの像に関する情報及び前記位置検出装置の検出結果に基づいて、前記複数の仮想キーのうち前記ユーザの指の位置に対応する仮想キーを検出するキー検出装置と;を備える入力装置である。
【0011】
これによれば、従来よりも耐久性及び操作性を向上させることができる。
【0012】
本発明は、第2の観点からすると、ユーザが入力する指令に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、前記指令を入力するための本発明の入力装置と;前記入力装置から入力された指令に基づいて画像を形成する装置本体と;を備える画像形成装置である。
【0013】
これによれば、本発明の入力装置を備えているため、従来よりも耐久性及び操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図20に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る画像形成装置としての複合機100の外観が示されている。また、図2には、複合機100における制御関係のブロック図が示されている。なお、図2における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0015】
複合機100は、入力ユニット107、ADF/スキャナ・ユニット118、投影テーブル装置108、プリンタ105、用紙トレイ106、排紙トレイ104、人感知センサ114、操作パネル表示器102、ID読取装置123、メモリ124、本体制御装置115などを有している。
【0016】
そして、入力ユニット107は、投影装置109、CMOSカメラ110、赤外線装置111、入力ユニット制御装置116などを有している。
【0017】
また、ADF/スキャナ・ユニット118は、自動原稿搬送装置(Auto Document Feeder、以下「ADF」という)101、ADF持上センサ121、原稿センサ122、スキャナ103、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120などを有している。
【0018】
ADF101は、スキャナ103の上側(+Z側)であって、複合機100における最も上の位置(+Z側の端部)に配置されている。ADF101は、複数枚の原稿をセット可能な原稿載置部を有し、該原稿載置部にセットされた原稿を1枚ずつスキャナ103の上面(ガラス面)に搬送する。
【0019】
原稿センサ122は、ADF101の原稿載置部に原稿がセットされているか否かを検知するセンサである。原稿センサ122の出力信号は、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120に供給される。
【0020】
ADF101は、スキャナ103に対して分離することができる。具体的には、ADF101は+X側の端部のみが固定されており、ADF101の−X側の端部を持ち上げることにより、ADF101は+X側の端部を軸として回動するようになっている。そこで、例えば、製本された原稿を複写する場合には、ADF101をスキャナ103に対して分離し、スキャナ103の上面(ガラス面)に原稿を載せることができる。
【0021】
ADF持上センサ121は、ADF101がスキャナ103に対して分離されているか、すなわちADF101が持ち上げられているか否かを検知するセンサである。ADF持上センサ121の出力信号は、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120に供給される。
【0022】
ADF/スキャナ・ユニット制御装置120は、原稿センサ122の出力信号、ADF持上センサ121の出力信号、及び本体制御装置115の指示に基づいて、ADF101及びスキャナ103を制御する。
【0023】
スキャナ103は、上面(ガラス面)に載置されている原稿の画像情報を読み取る。ここで読み取られた画像情報は、複合機100が複写機として機能する場合にはプリンタ105に送られる。なお、このとき、画像情報は、スキャナ103からプリンタ105に直接送られても良いし、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120あるいは本体制御装置115を介してプリンタ105に送られても良い。また、複合機100がスキャナ機として機能する場合には、ここで読み取られた画像情報は、メモリ124に格納される。なお、このとき、画像情報は、スキャナ103からメモリ124に直接送られても良いし、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120あるいは本体制御装置115を介してメモリ124に送られても良い。
【0024】
人感知センサ114は、複合機100の正面(前面、−X側)に人が立っているか否かを検知するセンサである。人感知センサ114の出力信号は、本体制御装置115に供給される。
【0025】
操作パネル表示器102は、本体制御装置115の指示に基づいて、各種メッセージなどを表示する。
【0026】
ID読取装置123は、ユーザがユーザIDを入力するのに用いられる。ユーザIDが入力されると、該ユーザIDは本体制御装置115に通知される。なお、ユーザIDは、キー入力方式で入力されても良いし、カードリーダによるIDカードの接触あるいは非接触読み取り方式で入力されても良い。
【0027】
メモリ124には、仮想キーに関する情報を含むユーザ情報がユーザID毎に格納されている。
【0028】
用紙トレイ106には、印刷用紙が格納されている。
【0029】
プリンタ105は、用紙トレイ106から印刷用紙を取り出し、複合機100が複写機として機能する場合には、スキャナ103が読み取った画像情報を印刷する。また、複合機100がプリンタ機として機能する場合には、上位装置(例えば、パソコン)からの画像情報を印刷する。
【0030】
排紙トレイ104には、プリンタ105によって画像情報が印刷された印刷用紙が保持される。
【0031】
投影テーブル装置108は、複合機100の正面側であって、ユーザが立った状態で楽に指を乗せることができる位置に配置されている。
【0032】
この投影テーブル装置108は、一例として図3(A)及び図3(B)に示されるように、その内部に空間を有する第1のテーブル108a、該第1のテーブル108aの内部に収納可能な第2のテーブル108b、該第2のテーブル108bをX軸方向に駆動するテーブル駆動装置129を有している。なお、第1のテーブル108aと第2のテーブル108bを区別する必要がないとき、以下では、単に「テーブル」という。
【0033】
第2のテーブル108bの−Y側の側面における+X側の端部には、突起126が設けられている。
【0034】
第1のテーブル108aの内部におけるY軸方向の両端部には、X軸方向に延びるレール125がそれぞれ設けられている。そして、第2のテーブル108bは、各レール125上に載置されている。
【0035】
また、第1のテーブル108aの−Y側の側面における−X側の端部及び+X側の端部には突起126の接触を検知する突起センサ128a及び突起センサ128bが設けられている。
【0036】
ここでは、第2のテーブル108bが、第1のテーブル108aの内部から引き出される際に、所定の引き出し位置に達すると、突起126が突起センサ128aに接触するように設定されている。また、第2のテーブル108bが、第1のテーブル108aの内部に収納される際に、所定の収納位置に達すると、突起126が突起センサ128bに接触するように設定されている。
【0037】
各突起センサの出力信号は、入力ユニット制御装置116に供給される。
【0038】
テーブル駆動装置129は、入力ユニット制御装置116の指示に基づいて、第2のテーブル108bを駆動する。
【0039】
すなわち、投影テーブル装置108では、一例として図4及び図5に示されるように、テーブルの大きさを変更することができる。
【0040】
入力ユニット107は、投影テーブル装置108の+X側に配置されている。ここでは、一例として図6に示されるように、投影装置109、CMOSカメラ110、及び赤外線装置111は、それぞれ所定の位置関係で筐体内に保持されている。
【0041】
投影装置109は、筐体内における+Z側端部に配置され、投影テーブル装置108のテーブル上に仮想キー画像を投影する投影機109a、該投影機109aを回動してテーブル上における仮想キー画像が投影される領域(以下では、便宜上、単に「投影領域」ともいう)の大きさを変更する投影駆動機構109bを有している。
【0042】
投影機109aは、一例として図7に示されるように、光源装置109、コリメート光学系109、インテグレータ光学系109、液晶パネル109、投影レンズ109などを備えている。
【0043】
光源装置109から出力された光は、コリメート光学系109及びインテグレータ光学系109を介して液晶パネル109に入射する。
【0044】
液晶パネル109に入射した光は、投影画像データに応じて変調され、投影レンズ109でテーブル上に拡大投影される。
【0045】
なお、各光学系は、テーブル上に投影された画像が、ゆがみやぼけの少ない画像となるように調整されている。
【0046】
図8(A)には、第2のテーブル108bが第1のテーブル108aの内部に収納されているときの投影領域が示されている。そして、図8(B)には、そのときに投影される仮想キー画像の一例が示されている。
【0047】
図9(A)には、第2のテーブル108bが第1のテーブル108aの内部から引き出されているときの投影領域が示されている。そして、図9(B)には、そのときに投影される仮想キー画像の一例が示されている。
【0048】
なお、図8(B)及び図9(B)に示されている仮想キー画像における各仮想キーは、従来の複合機における入力キーと同様な意味を有している。例えば、「Copy」は複写機として動作することを指示する仮想キーであり、「Scanner」はスキャナ機として動作することを指示する仮想キーである。また、「Printer」はプリンタ機として動作することを指示する仮想キーであり、「Fax」はファックス機として動作することを指示する仮想キーである。そして、「Reset」はそれまでに入力された内容のキャンセルを指示する仮想キーであり、「Start」は動作開始を指示する仮想キーであり、「Stop」は動作停止を指示する仮想キーである。さらに、「0」〜「9」、「./*」、「♯」はいわゆるテンキーに対応する仮想キーである。また、「UserTool」は複合機100の初期設定やカウンタ値をみるモードに入るための仮想キーであり、「Expansion」はテーブルの大きさを変更するための仮想キーである。そして、「Function1」〜「Function11」はドキュメントボックス(文書蓄積)やログイン/ログアウトなどのための仮想キーである。
【0049】
赤外線装置111は、筐体内における−Z側端部に配置され、赤外線を射出する光源111a、該光源111aからの赤外線の光路を折り曲げる反射ミラー111bを有している。ここでは、図10(A)に示されるように、赤外線は、光源111aから−Z方向に射出された後、その光路が反射ミラー111bによって−X方向に折り曲げられる。光源111aから射出される赤外線は発散光であるため、入力ユニット107から出力された赤外線は、テーブルの表面に近接した空間を、テーブルの表面に平行な方向に広がりながら進行する。ここでは、入力ユニット107から出力された赤外線は、一例として図10(B)に示されるように、Z軸方向から見たときに、投影領域のほぼ全てをカバーしている。
【0050】
CMOSカメラ110は、筐体内における投影装置109と赤外線装置111との間に配置され、一例として図11に示されるように、テーブル上にユーザの指130が置かれたときに、その指130で反射した赤外線が入射するようになっている。CMOSカメラ110は、赤外線が入射すると、指130の位置に対応する情報を含む信号を出力する。CMOSカメラ110の出力信号は、入力ユニット制御装置116に供給される。
【0051】
ADF/スキャナ・ユニット制御装置120は、CPU(CPU120aという)及び該CPU120aにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び各種データが格納されているメモリ(メモリ120bという)を有している。このADF/スキャナ・ユニット制御装置120の動作を図12のフローチャートを用いて説明する。図12は、CPU120aによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0052】
電源が投入されると、メモリ120bに格納されている図12のフローチャートに対応するプログラムの開始アドレスがCPU120aのプログラムカウンタにセットされ、処理が開始される。
【0053】
なお、ここでは、本体制御装置115との通信は、送受信とも割り込み処理(受信割り込み処理、送信割り込み処理)で行われるものとする。そして、本体制御装置115から通知があったときには、受信割り込み処理において対応する受信フラグがセットされるようになっている。
【0054】
最初のステップS401では、ADF持上センサ121の出力信号を取得する。
【0055】
次のステップS403では、ADF持上センサ121の出力信号に基づいて、ADF101がユーザによって持ち上げられたか否かを判断する。ADF持上センサ121が、「持ち上げ検知」の状態であれば、ここでの判断は肯定され、ステップS405に移行する。
【0056】
このステップS405では、「ADF101が持ち上げられた」ことを本体制御装置115に通知する。そして、ステップS407に移行する。
【0057】
このステップS407では、原稿センサ122の出力信号を取得する。
【0058】
次のステップS409では、原稿センサ122の出力信号に基づいて、原稿がADF101の原稿載置部にセットされているか否かを判断する。原稿センサ122が「セット検知」の状態であれば、ここでの判断は肯定され、ステップS411に移行する。
【0059】
このステップS411では、「原稿がセットされた」ことを本体制御装置115に通知する。そして、ステップS413に移行する。
【0060】
このステップS413では、受信フラグを参照し、本体制御装置115から「スキャン要求」があったか否かを判断する。本体制御装置115から「スキャン要求」があれば、ここでの判断は肯定され、ステップS415に移行する。なお、本体制御装置115からの「スキャン要求」の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0061】
このステップS415では、ADF持上センサ121の出力信号に基づいて、ADF101がユーザによって持ち上げられているか否かを判断する。ADF持上センサ121が、「持ち上げ未検知」の状態であれば、ここでの判断は否定され、ステップS417に移行する。
【0062】
このステップS417では、ADF101に駆動開始を指示する。これにより、原稿載置部にセットされている原稿がスキャナ103の上面(ガラス面)に搬送される。なお、原稿が複数枚あるときには、直前に搬送した原稿のスキャナ103での読み取りが完了してから、次の原稿がスキャナ103に搬送される。
【0063】
次のステップS419では、スキャナ103に駆動開始を指示する。これにより、上面(ガラス面)に載置されている原稿の画像情報が読み取られる。そして、すべての原稿の読み取りが完了すると、上記ステップS401に戻る。
【0064】
なお、上記ステップS403において、ADF持上センサ121が「持ち上げ未検知」の状態であれば、ステップS403での判断は否定され、上記ステップS407に移行する。
【0065】
また、上記ステップS409において、原稿センサ122が「セット未検知」の状態であれば、ステップS409での判断は否定され、上記ステップS413に移行する。
【0066】
また、上記ステップS413において、本体制御装置115から「スキャン要求」がなければ、ステップS413での判断は否定され、上記ステップS401に戻る。
【0067】
また、上記ステップS415において、ADF持上センサ121が、「持ち上げ検知」の状態であれば、ステップS415での判断は肯定され、上記ステップS419に移行する。
【0068】
本体制御装置115は、CPU(CPU115aという)及び該CPU115aにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び各種データが格納されているメモリ(メモリ115bという)を有している。この本体制御装置115の「キー入力に関する動作」を図13及び図14のフローチャートを用いて説明する。図13及び図14は、「キー入力に関する動作」処理において、CPU115aによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
【0069】
電源が投入されると、メモリ115bに格納されているプログラムの開始アドレスがCPU115aのプログラムカウンタにセットされ、本体制御装置115の動作が開始される。そして、「キー入力に関する動作」が要求されたときに、図13及び図14のフローチャートに対応するプログラム(サブルーチンあるいはモジュール)が呼び出される。
【0070】
なお、ここでは、入力ユニット制御装置116、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120及びID読取装置123との通信は、いずれも送受信とも割り込み処理(受信割り込み処理、送信割り込み処理)で行われるものとする。そして、入力ユニット制御装置116、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120及びID読取装置123から通知があったときには、受信割り込み処理において対応する受信フラグがセットされるようになっている。
【0071】
最初のステップS501では、タイマカウンタAをリセットする。このタイマカウンタAは、タイマ割り込み処理でカウントアップされるようになっている。
【0072】
次のステップS503では、人感知センサ114の出力信号を取得する。
【0073】
次のステップS505では、人感知センサ114の出力信号に基づいて、人感知センサ114が人を検知したか否かを判断する。人感知センサ114が「未検知」の状態であれば、ここでの判断は否定され、ステップS507に移行する。
【0074】
このステップS507では、受信フラグを参照し、ADF101が持ち上げられたか否かを判断する。ADF/スキャナ・ユニット制御装置120からの「ADF101が持ち上げられた」という通知がなければ、ここでの判断は否定され、ステップS509に移行する。
【0075】
このステップS509では、受信フラグを参照し、ADF101の原稿載置部に原稿がセットされているか否かを判断する。ADF/スキャナ・ユニット制御装置120からの「原稿がセットされた」という通知がなければ、ここでの判断は否定され、ステップS511に移行する。
【0076】
このステップS511では、上記タイマカウンタAを参照し、タイムアウトか否かを判断する。タイマカウンタAの値が所定の値以下であれば、ここでの判断は否定され、上記ステップS503に戻る。
【0077】
一方、上記ステップS505において、人感知センサ114が「検知」の状態であれば、ステップS505での判断は肯定され、ステップS513に移行する。
【0078】
また、上記ステップS507において、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120からの「ADF101が持ち上げられた」という通知があれば、ステップS507での判断は肯定され、ステップS513に移行する。なお、「ADF101が持ち上げられた」という通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0079】
また、上記ステップS509において、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120からの「原稿がセットされた」という通知があれば、ステップS509での判断は肯定され、ステップS513に移行する。なお、「原稿がセットされた」という通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0080】
このステップS513では、操作パネル表示器102にユーザIDの入力を要求するメッセージを表示させる。
【0081】
次のステップS515では、タイマカウンタBをリセットする。このタイマカウンタBは、タイマ割り込み処理でカウントアップされるようになっている。
【0082】
次のステップS517では、受信フラグを参照し、ユーザIDが入力されたか否かを判断する。ID読取装置123からユーザIDの通知がなければ、ここでの判断は否定され、ステップS519に移行する。
【0083】
このステップS519では、上記タイマカウンタBを参照し、タイムアウトか否かを判断する。タイマカウンタBの値が所定の値以下であれば、ここでの判断は否定され、上記ステップS517に戻る。一方、タイマカウンタBの値が上記所定の値を超えていれば、ここでの判断は肯定され、上記ステップS501に戻る。
【0084】
なお、上記ステップS517において、ID読取装置123からユーザIDの通知があれば、ステップS517での判断は肯定され、ステップS551に移行する。なお、ユーザIDの通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0085】
このステップS551では、メモリ124に格納されているユーザ情報を参照し、通知されたユーザIDに対応する仮想キー情報を取得する。ここでは、仮想キー情報として、仮想キーの種類、配置、各仮想キーの大きさ、第2のテーブル108bの有無などを特定することができる仮想キー番号が取得される。
【0086】
次のステップS553では、取得された仮想キー情報を入力ユニット制御装置116に通知する。
【0087】
次のステップS555では、操作パネル表示器102にキー入力が可能であることを示すメッセージを表示させる。
【0088】
次のステップS557では、入力ユニット制御装置116から「タイムアウト」の通知があったか否かを判断する。入力ユニット制御装置116から「タイムアウト」の通知がなければ、ここでの判断は否定され、ステップS559に移行する。
【0089】
このステップS559では、入力ユニット制御装置116から「キー・データ」の通知があったか否かを判断する。入力ユニット制御装置116から「キー・データ」の通知がなければ、ここでの判断は否定され、ステップS563に移行する。
【0090】
このステップS563では、人感知センサ114の出力信号を取得する。
【0091】
次のステップS565では、人感知センサ114の出力信号に基づいて、人感知センサ114が人を検知したか否かを判断する。人感知センサ114が「未検知」の状態であれば、ここでの判断は否定されステップS567に移行する。
【0092】
このステップS567では、所定時間待機する。
【0093】
次のステップS569では、人感知センサ114の出力信号を再度取得する。
【0094】
次のステップS571では、人感知センサ114の出力信号に基づいて、人感知センサ114が人を検知したか否かを判断する。人感知センサ114が「未検知」の状態であれば、ここでの判断は否定されステップS573に移行する。
【0095】
このステップS573では、ユーザのキー入力が終了したと判断し、「キー入力の終了」を入力ユニット制御装置116に通知する。そして、「キー入力に関する動作」を終了し、他の処理あるいは動作に移行する。
【0096】
なお、上記ステップS511において、タイマカウンタAの値が所定の値を超えていれば、ステップS511での判断は肯定され、上記ステップS573に移行する。
【0097】
また、上記ステップS557において、入力ユニット制御装置116から「タイムアウト」の通知があれば、ステップS557での判断は肯定され、上記ステップS501に戻る。なお、「タイムアウト」の通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0098】
また、上記ステップS565において、人感知センサ114が「検知」の状態であれば、ステップS565での判断は肯定され、上記ステップS557に戻る。
【0099】
同様に、上記ステップS571において、人感知センサ114が「検知」の状態であれば、ステップS571での判断は肯定され、上記ステップS557に戻る。
【0100】
また、上記ステップS559において、入力ユニット制御装置116から「キー・データ」の通知があれば、ステップS559での判断は肯定され、ステップS575に移行する。なお、「キー・データ」の通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0101】
このステップS575では、キー・データが「Start」キーであるか否かが判断される。キー・データが「Start」キーであれば、ここでの判断は肯定され、ステップS577に移行する。
【0102】
このステップS577では、原稿のスキャンが必要であるか否かが判断される。例えば、複合機100が複写機あるいはスキャナ機として動作するように設定されている場合には、ここでの判断は肯定され、ステップS579に移行する。
【0103】
このステップS579では、「スキャン要求」をADF/スキャナ・ユニット制御装置120に通知する。
【0104】
次のステップS581では、キー・データに応じた条件の設定、あるいは、キー・データに応じた処理を行う。そして、上記ステップS557に戻る。
【0105】
一方、上記ステップS575において、キー・データが「Start」キーでなければ、ステップS575での判断は否定され、上記ステップS581に移行する。このとき、ステップS581では、キー・データが「Copy」キーであれば、複合機100が複写機として動作するように設定される。また、キー・データが「Scanner」キーであれば、複合機100がスキャナ機として動作するように設定される。さらに、キー・データが「Printer」キーであれば、複合機100がプリンタ機として動作するように設定される。
【0106】
また、上記ステップS577において、例えば、複合機100がプリンタ機として動作するように設定されている場合には、ステップS577での判断は否定され、上記ステップS581に移行する。
【0107】
入力ユニット制御装置116は、CPU(CPU116aという)及び該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び各種データが格納されているメモリ(メモリ116bという)を有している。この入力ユニット制御装置116の動作を図15及び図16のフローチャートを用いて説明する。図15及び図16は、入力ユニット制御装置116のCPUによって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。電源が投入されると、メモリ116bに格納されている図15及び図16のフローチャートに対応するプログラムの開始アドレスがCPU116aのプログラムカウンタにセットされ、処理が開始される。
【0108】
なお、ここでは、本体制御装置115との通信は、送受信とも割り込み処理(受信割り込み処理、送信割り込み処理)で行われるものとする。そして、本体制御装置115から通知があったときには、受信割り込み処理において対応する受信フラグがセットされるようになっている。
【0109】
最初のステップS601では、受信フラグを参照し、本体制御装置115から「仮想キー情報」の通知があったか否かが判断される。本体制御装置115から「仮想キー情報」の通知があったときは、ここでの判断は肯定され、ステップS603に移行する。なお、「仮想キー情報」の通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0110】
このステップS603では、仮想キー情報に応じて、仮想キーの種類、配置、各仮想キーの大きさ、第2のテーブル108bの有無などを特定する。ここでは、メモリ116bに、仮想キー番号毎に、仮想キーの種類、配置、各仮想キーの大きさ、第2のテーブル108bの有無などを含む投影データが予め格納されており、仮想キー番号で投影データを検索、抽出することが可能である。
【0111】
このステップS605では、投影データに基づいて、投影テーブル装置108における第2のテーブル108bが必要であるか否かを判断する。第2のテーブル108bが必要でなければ、ここでの判断は否定され、ステップS607に移行する。
【0112】
このステップS607では、テーブル駆動装置129に指示して、第2のテーブル108bを第1のテーブル108aの内部に収納する(図17参照)。ここでは、突起センサ128bが第2のテーブル108bの突起126に接触するまで、第2のテーブル108bを+X方向に移動させる。なお、すでに第2のテーブル108bが第1のテーブル108aの内部に収納されているときは、何もしない。
【0113】
次のステップS609では、投影駆動機構109bに指示して、テーブル上における投影領域の大きさを「小」に設定する。
【0114】
次のステップS615では、投影データに基づいて、投影画像データを投影装置109に出力する。
【0115】
次のステップS617では、投影装置109に投影を指示する。ここでは、一例として図18に示されるように、第1のテーブル108a上に仮想キー画像が投影される。
【0116】
次のステップS619では、赤外線装置111に赤外線の射出を指示する。
【0117】
次のステップS621では、CMOSカメラ110をオンにする。このとき、キー確定フラグをリセットする。
【0118】
次のステップS623では、タイマカウンタaをリセットする。このタイマカウンタaは、タイマ割り込み処理でカウントアップされるようになっている。
【0119】
次のステップS625では、CMOSカメラ110の出力信号に基づいて、CMOSカメラ110が赤外線の反射光を受光したか否かを判断する。CMOSカメラ110が赤外線の反射光を受光していなければ、ここでの判断は否定されて、ステップS627に移行する。
【0120】
このステップS627では、上記タイマカウンタaを参照し、タイムアウトか否かを判断する。タイマカウンタaの値が所定の値以下であれば、ここでの判断は否定され、上記ステップS625に戻る。一方、タイマカウンタaの値が上記所定の値を超えていれば、ここでの判断は肯定され、ステップS629に移行する。
【0121】
このステップS629では、本体制御装置115に「タイムアウト」を通知する。そして、上記ステップS601に戻る。
【0122】
なお、上記ステップS601において、本体制御装置115から「仮想キー情報」の通知がなければ、ステップS601での判断は否定され、本体制御装置115から「仮想キー情報」の通知があるまで待機する。
【0123】
また、上記ステップS605において、第2のテーブル108bが必要であれば、ステップS605での判断は肯定され、ステップS611に移行する。
【0124】
このステップS611では、テーブル駆動装置129に指示して、第2のテーブル108bを第1のテーブル108aから引き出す(図19参照)。ここでは、突起センサ128aが第2のテーブル108bの突起126に接触するまで、第2のテーブル108bを−X方向に移動させる。なお、すでに第2のテーブル108bが第1のテーブル108aから引き出されているときは、何もしない。
【0125】
次のステップS613では、投影駆動機構109bに指示して、テーブル上における投影領域の大きさを「大」に設定する。そして、上記ステップS615に移行する。このときは、上記ステップS617では、一例として図20に示されるように、第1のテーブル108a及び第2のテーブル108b上に仮想キー画像が投影される。
【0126】
さらに、上記ステップS625において、CMOSカメラ110が赤外線の反射光を受光していれば、ステップS625での判断は肯定されて、ステップS651に移行する。
【0127】
このステップS651では、CMOSカメラ110の出力信号に基づいて、CMOSカメラ110における反射光の受光位置を求める。
【0128】
次のステップS653では、所定時間待機する。
【0129】
次のステップS655では、CMOSカメラ110の出力信号に基づいて、CMOSカメラ110における反射光の受光位置を再度求める。
【0130】
次のステップS657では、上記ステップS651で求めた反射光の受光位置と上記ステップS655で求めた反射光の受光位置とが同じであるか否かを判断する。各受光位置が同じであれば、ここでの判断は肯定され、ステップS659に移行する。なお、各受光位置の差が所定の範囲内であれば、各受光位置は同じであるとみなす。
【0131】
このステップS659では、投影データを参照し、上記反射光の受光位置に対応するキー・データを調査する。なお、CMOSカメラ110における反射光の受光位置とテーブル上での指の位置との関係は、予め種々の予備実験で取得されており、該関係に関する情報は、メモリ116bに格納されている。従って、CMOSカメラ110における反射光の受光位置から、テーブル上での指の位置を知ることができる。そして、テーブル上での指の位置と投影データとから、指の位置に投影されている仮想キーの種類を知ることができる。
【0132】
次のステップS661では、反射光の受光位置に対応するキー・データがあるか否かを判断する。反射光の受光位置に対応するキー・データがあると、ここでの判断は肯定され、ステップS663に移行する。
【0133】
このステップS663では、キー確定フラグがリセット状態であれば、反射光の受光位置に対応する「キー・データ」を本体制御装置115に通知する。そして、キー確定フラグをセットする。
【0134】
次のステップS665では、受信フラグを参照し、本体制御装置115から「キー入力の終了」の通知があったか否かを判断する。「キー入力の終了」の通知がなければ、ここでの判断は否定され、上記ステップS623に戻る。
【0135】
なお、上記ステップS657において、各受光位置が違っていれば、ステップS657での判断は否定され、上記ステップS623に戻る。このとき、キー確定フラグをリセットする。
【0136】
また、上記ステップS661において、反射光の受光位置に対応するキー・データがないと、ステップS661での判断は否定され、上記ステップS623に戻る。このとき、キー確定フラグをリセットする。
【0137】
また、上記ステップS665において、「キー入力の終了」の通知があれば、ステップS665での判断は肯定され、ステップS667に移行する。なお、「キー入力の終了」の通知の受信フラグは、ここでリセットされる。
【0138】
このステップS667では、投影装置109に投影停止を指示する。
【0139】
次のステップS669では、赤外線装置111に赤外線の射出停止を指示する。
【0140】
次のステップS671では、CMOSカメラ110をオフにする。そして、上記ステップS601に戻る。
【0141】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る複合機100では、投影テーブル装置108と入力ユニット107とID読取装置123とによって入力装置が構成されている。そして、赤外線装置111とCMOSカメラ110と入力ユニット制御装置116とによって位置検出装置が構成されている。また、入力ユニット制御装置116によってキー検出装置が構成されている。また、ID読取装置123によってユーザ情報入力部が構成されている。
【0142】
以上説明したように、本実施形態に係る複合機100によると、その大きさを変更することが可能なテーブルを有する投影テーブル装置108と、該テーブル上にテーブルの大きさに応じた複数の仮想キーの像を投影する投影装置109と、テーブル上における複数の仮想キーの像が投影される領域近傍に赤外線を射出する赤外線装置111と、テーブル上に置かれたユーザの指で反射された赤外線が入射し、テーブル上におけるユーザの指の位置情報が含まれる信号を出力するCMOSカメラ110と、複数の仮想キーの像に関する情報及びCMOSカメラ110の出力信号に基づいて、複数の仮想キーのうちユーザの指の位置に対応する仮想キーを検出する入力ユニット制御装置116とを備えている。
【0143】
この場合には、ユーザが複合機本体に対する指令を入力する際に、従来のような機械的な機構部分を介さないため、耐久性を向上させることが可能となる。また、必要に応じてテーブルの大きさを適切な大きさに変更することができるため、操作性を向上させることが可能となる。
【0144】
また、上記実施形態では、ユーザが複合機100の前面に立つか、原稿のセットあるいはその前動作(準備動作)を行うことにより、本体制御装置115での「キー入力に関する動作」が開始される。そこで、入力ユニット107は、必要なときのみ、投影装置109、CMOSカメラ110、赤外線装置111を稼働させることができ、省エネルギー化を促進することができる。
【0145】
また、上記実施形態では、ユーザIDに応じた複数の仮想キーが投影されるため、さらに操作性を向上させることが可能となる。
【0146】
なお、上記実施形態において、入力ユニット制御装置116で実行される処理の少なくとも一部が、ハードウエアによって実行されても良い。
【0147】
また、上記実施形態において、本体制御装置115によって実行される上記「キー入力に関する動作」の少なくとも一部が、入力ユニット制御装置116で実行されても良い。例えば、ユーザIDに対応する仮想キー情報を取得する処理を、入力ユニット制御装置116で行っても良い。
【0148】
また、上記実施形態において、本体制御装置115によって実行される上記「キー入力に関する動作」の少なくとも一部が、ハードウエアによって実行されても良い。
【0149】
また、上記実施形態において、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120で実行される処理の少なくとも一部が、本体制御装置115によって実行されても良い。
【0150】
また、上記実施形態において、ADF/スキャナ・ユニット制御装置120で実行される処理の少なくとも一部が、ハードウエアによって実行されても良い。
【0151】
また、上記実施形態では、第2のテーブル108bがテーブル駆動装置129によって機械的に出し入れされる場合について説明したが、これに限らず、ユーザが手動で第2のテーブル108bを出し入れしても良い。
【0152】
また、上記実施形態では、テーブルの大きさが2種類の場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。テーブルの大きさが3種類以上であっても良い。このとき、第2のテーブル108bの出し入れの際に、複数段階の出し入れを可能としても良い。
【0153】
また、上記実施形態では、ユーザ毎に仮想キー情報が異なる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、テーブルの大きさ毎に仮想キー情報が異なっても良い。この場合には、手動で第2のテーブル108bが出し入れされた後、第2のテーブル108bの位置(X軸方向に関する位置)に応じて仮想キー情報を取得しても良い。
【0154】
また、上記実施形態では、ID読取装置123を用いてユーザIDが入力される場合について説明したが、これに限定されるものではない。仮想キー情報を特定するための情報が入力されても良い。例えば、ID読取装置123を用いて前記仮想キー番号が入力されても良い。
【0155】
また、上記実施形態では、ユーザIDがID読取装置123を用いて入力される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上位装置(例えば、パソコン)からユーザIDが入力されても良い。
【0156】
また、上記実施形態では、本体制御装置115は、「キー入力に関する動作」において、人の検知、ADFの持ち上げ及び原稿のセットのいずれかのイベントが発生すると、次の動作(上記実施形態ではステップS513)に移行する場合について説明したが、これに限らず、人の検知とともに、ADFの持ち上げ又は原稿のセットのイベントが発生したときに、次の動作に移行しても良い。
【0157】
また、上記実施形態では、投影駆動機構109bを用いて投影領域の大きさを変更する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、投影駆動機構109bに代えて、互いに開口の大きさが異なる複数の絞りを有し、投影領域の大きさに応じた適切な絞りを光路上(例えば、投影レンズ109の後段)に配置する絞り機構を用いても良い。また、投影領域の大きさに応じたマスクデータを前記投影画像データに付加し、液晶パネル109に絞りの機能を付加しても良い。
【0158】
また、上記実施形態におけるテーブル上に投影される仮想キーの種類、配置、大きさは一例であり、これに限定されるものではない。
【0159】
また、上記実施形態において、仮想キーの種類毎に色を変えても良い。この場合には、前記液晶パネル109に代えて、カラー対応の液晶パネルが用いられる。
【0160】
また、上記実施形態では、画像形成装置が複合機の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置が複写機であっても良い。要するに、ユーザが入力する指令に基づいて画像を形成する画像形成装置であれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0161】
以上説明したように、本発明の入力装置によれば、装置本体に対する指令をユーザが入力するのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、ユーザの入力する指令に基づいて画像を形成するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機の外観図である。
【図2】図1の複合機における制御関係を説明するためのブロック図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)は、それぞれ投影テーブル装置の構成を説明するための図である。
【図4】第2のテーブルが収納されているときの投影テーブル装置を説明するための図である。
【図5】第2のテーブルが引き出されているときの投影テーブル装置を説明するための図である。
【図6】入力ユニットを説明するための図である。
【図7】投影機を説明するための図である。
【図8】図8(A)及び図8(B)は、それぞれ投影装置の作用を説明するための図(その1)である。
【図9】図9(A)及び図9(B)は、それぞれ投影装置の作用を説明するための図(その2)である。
【図10】図10(A)及び図10(B)は、それぞれ赤外線装置の作用を説明するための図である。
【図11】CMOSカメラの作用を説明するための図である。
【図12】ADF/スキャナユニット制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本体制御装置における「キー入力に関する動作」を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図14】本体制御装置における「キー入力に関する動作」を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図15】入力ユニット制御装置の動作を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図16】入力ユニット制御装置の動作を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図17】入力ユニット制御装置の動作を説明するための図(その1)である。
【図18】入力ユニット制御装置の動作を説明するための図(その2)である。
【図19】入力ユニット制御装置の動作を説明するための図(その3)である。
【図20】入力ユニット制御装置の動作を説明するための図(その4)である。
【符号の説明】
【0163】
100…複合機(画像形成装置)、101…ADF(本体装置の一部)、103…スキャナ(本体装置の一部)、105…プリンタ(本体装置の一部)、107…入力ユニット(入力装置の一部)、108…投影テーブル装置(テーブル装置)、109…投影装置、109b…投影駆動機構(駆動機構)、110…CMOSカメラ(カメラ)、111…赤外線装置、114…人感知センサ、115…本体制御装置(本体装置の一部)、116…入力ユニット制御装置(位置検出装置の一部、キー検出装置)、123…ID読取装置(ユーザ情報入力部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが本体装置に対する指令を入力する入力装置であって、
その大きさを変更することが可能な平面を有するテーブル装置と;
前記テーブル装置の平面の大きさに応じた複数の仮想キーの像を、前記テーブル装置の平面上に投影する投影装置と;
前記テーブル装置の平面上に置かれたユーザの指の位置情報を非接触で検出する位置検出装置と;
前記複数の仮想キーの像に関する情報及び前記位置検出装置の検出結果に基づいて、前記複数の仮想キーのうち前記ユーザの指の位置に対応する仮想キーを検出するキー検出装置と;を備える入力装置。
【請求項2】
前記位置検出装置は、
前記テーブル装置の平面からわずかに上側で、該平面に平行な仮想面を含み、平面状に広がる赤外線を射出する赤外線装置と;
前記テーブル装置の平面上に置かれたユーザの指で反射された前記赤外線が入射し、前記テーブル装置の平面上における前記ユーザの指の位置情報が含まれる信号を出力するカメラと;を有することを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記キー検出装置は、前記テーブル装置の平面の大きさから前記複数の仮想キーの像に関する情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記テーブル装置は、ユーザを特定するための情報に応じて、前記平面の大きさを変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項5】
前記投影装置は、前記ユーザを特定するための情報に応じた複数の仮想キーの像を投影することを特徴とする請求項4に記載の入力装置。
【請求項6】
前記キー検出装置は、前記ユーザを特定するための情報から前記複数の仮想キーの像に関する情報を取得することを特徴とする請求項4又は5に記載の入力装置。
【請求項7】
前記ユーザを特定するための情報が入力されるユーザ情報入力部を更に備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項8】
前記投影装置は、前記テーブル装置の平面の大きさに応じて、前記テーブル装置の平面上の投影領域の大きさを変更することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項9】
前記投影装置は、前記投影領域の大きさを変更するための駆動機構を有することを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
【請求項10】
前記投影装置は、前記投影領域の大きさを変更するための絞り機構を有することを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
【請求項11】
前記投影装置は、前記投影領域の大きさを変更するためのマスクデータを前記複数の仮想キーの投影画像データに付加することを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
【請求項12】
ユーザが入力する指令に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
前記指令を入力するための請求項1〜11のいずれか一項に記載の入力装置と;
前記入力装置から入力された指令に基づいて画像を形成する装置本体と;を備える画像形成装置。
【請求項13】
前記入力装置の近傍における人の有無を検知する人感知センサを更に備え、
前記入力装置は、前記人感知センサが人を検知したときに、稼働を開始することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−2954(P2010−2954A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158739(P2008−158739)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】