説明

入力装置

【課題】検出対象に依存することなく検出対象までの距離を算出することができる入力装置を提供する。
【解決手段】入力装置1は、x軸に配置された複数のセンサワイヤ20と、複数のセンサワイヤ20より下層に設けられ、x軸と交差するy軸に配置された複数のセンサワイヤ21と、センサワイヤ20ごとの第1の静電容量、及びセンサワイヤ21ごとの第2の静電容量を検出する検出部24と、検出部24により検出された第1の静電容量及び第2の静電容量に基づいて、検出対象の検出点の座標を算出するxy座標算出部26bと、検出された第1の静電容量の中で最大の静電容量、検出された第2の静電容量の中で最大の静電容量、センサワイヤ20とセンサワイヤ21の間隔、及び検出点の座標に基づいて、複数のセンサワイヤ20が作る平面と検出対象との、x軸及びy軸と直交するz軸の距離を算出するz座標算出部26cと、を備えて概略構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、y軸方向に延伸するように配置されたx電極と、x軸方向に延伸するように配置されたy電極と、x電極とy電極が対向する電極対の静電容量を検出する静電容量制御部と、を備えた座標入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この座標入力装置の静電容量制御部は、静電容量の変化量に基づいて入力操作面上のxy座標を検出する。また、静電容量制御部は、静電容量の変化量が大きいほど、入力操作面から検出対象までの距離が短いことを利用して、入力座標のz座標を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−65730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、静電容量の変化量は、入力操作面と被検出体までの距離のみならず、検出対象ごとに異なるため、座標入力装置は、z座標を正確に検出することができない。
【0006】
従って、本発明の目的は、検出対象に依存することなく検出対象までの距離を算出することができる入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、第1の方向に配置された複数の第1方向電極と、第1方向電極より下層に設けられ、第1の方向と交差する第2の方向に配置された複数の第2方向電極と、第1方向電極ごとの第1の静電容量、及び第2方向電極ごとの第2の静電容量を検出する検出部と、検出部により検出された第1の静電容量及び第2の静電容量に基づいて、検出対象の検出点の座標を算出する座標算出部と、検出された第1の静電容量の中で最大の静電容量、検出された第2の静電容量の中で最大の静電容量、第1方向電極と第2方向電極の間隔、及び検出点の座標に基づいて、複数の第1方向電極が作る平面と検出対象との、第1の方向及び第2の方向と直交する第3の方向の距離を算出する算出部と、を備えた入力装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検出対象に依存することなく検出対象までの距離を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)は、実施の形態に係る入力装置の斜視図であり、(b)は、電極と検出対象までの距離Rと静電容量C(R)の関係を示すグラフである。
【図2】図2は、実施の形態に係る入力装置のブロック図である。
【図3】図3(a)は、実施の形態に係る入力装置を上面から見た模式図であり、(b)は、指とx軸方向のセンサワイヤとの距離の算出を説明するための模式図であり、(c)は、指とy軸方向のセンサワイヤとの距離の算出を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る入力装置は、第1の方向に配置された複数の第1方向電極と、第1方向電極より下層に設けられ、第1の方向と交差する第2の方向に配置された複数の第2方向電極と、第1方向電極ごとの第1の静電容量、及び第2方向電極ごとの第2の静電容量を検出する検出部と、検出部により検出された第1の静電容量及び第2の静電容量に基づいて、検出対象の検出点の座標を算出する座標算出部と、検出された第1の静電容量の中で最大の静電容量、検出された第2の静電容量の中で最大の静電容量、第1方向電極と第2方向電極の間隔、及び検出点の座標に基づいて、複数の第1方向電極が作る平面と検出対象との、第1の方向及び第2の方向と直交する第3の方向の距離を算出する算出部と、を備える。
【0011】
[実施の形態]
(入力装置1の構成)
図1(a)は、実施の形態に係る入力装置の斜視図であり、(b)は、電極と検出対象までの距離Rと静電容量C(R)の関係を示すグラフである。図2は、実施の形態に係る入力装置のブロック図である。なお、実施の形態に係る各図において、部品と部品との比率は、実際の比率とは異なる場合がある。
【0012】
入力装置1は、例えば、接続された電子機器の操作を行うことができるものである。入力装置1は、例えば、導電性を有するペンや操作者の指の接近又は接触による操作により、電子機器に表示されたカーソルの移動や選択、表示されたアイコンのドラッグ、ドロップ等の指示を行うことができるように構成されている。本実施の形態では、指による操作について説明する。
【0013】
入力装置1は、例えば、図1(a)及び図2に示すように、第1の方向(x軸)に配置された複数の第1方向電極(センサワイヤ20)と、複数のセンサワイヤ20より下層に設けられ、x軸と交差する第2の方向(y軸)に配置された複数の第2方向電極(センサワイヤ21)と、センサワイヤ20ごとの第1の静電容量、及びセンサワイヤ21ごとの第2の静電容量を検出する検出部24と、検出部24により検出された第1の静電容量及び第2の静電容量に基づいて、検出対象の検出点の座標を算出する座標算出部(xy座標算出部26b)と、検出された第1の静電容量の中で最大の静電容量、検出された第2の静電容量の中で最大の静電容量、センサワイヤ20とセンサワイヤ21の間隔、及び検出点の座標に基づいて、複数のセンサワイヤ20が作る平面と検出対象との、x軸及びy軸と直交する第3の方向(z軸)の距離を算出する算出部(z座標算出部26c)と、を備えて概略構成されている。
【0014】
また、入力装置1は、例えば、図2に示すように、制御部26a、xy座標算出部26b、z座標算出部26c、判定部26dが形成された制御IC(Integrated Circuit)26と、クロック信号生成部28と、通信部29と、を備えている。
【0015】
入力装置1は、例えば、図2に示すように、電源5から供給される電圧に基づいて動作するように構成されている。
【0016】
(センサワイヤ20及びセンサワイヤ21の構成)
図3(a)は、実施の形態に係る入力装置を上面から見た模式図であり、(b)は、指とx軸方向のセンサワイヤとの距離の算出を説明するための模式図であり、(c)は、指とy軸方向のセンサワイヤとの距離の算出を説明するための模式図である。本実施の形態では、図3(a)の紙面の横方向をx軸、縦方向をy軸とし、入力装置1の左上を原点としている。
【0017】
以下において、x軸の座標は、xに下付きの数字(1〜m)を付して、左から右に向かってx〜xと示すものとする。また、y軸の座標は、yに下付きの数字(1〜n)を付して、上から下に向かってy〜yと示すものとする。
【0018】
x軸方向のセンサワイヤ20及びy軸方向のセンサワイヤ21は、例えば、銅等の金属材料を用いて細長い板形状に形成されている。また、センサワイヤ20及びセンサワイヤ21は、例えば、ITO(酸化インジウム)等の透明電極であっても良い。
【0019】
x軸方向のセンサワイヤ20は、例えば、図3(a)に示すように、x軸に直交するように延伸して配置されている。x軸方向には、図3(a)に示すように、m個のセンサワイヤ20が等間隔で並んでいる。つまり、m個のセンサワイヤ20は、x軸の座標x〜xに対応する。このmは、例えば、正の整数である。m個のセンサワイヤ20は、例えば、図2に示すように、駆動部22及び検出部24に電気的に接続されている。
【0020】
また、y軸方向のセンサワイヤ21は、例えば、図3(a)に示すように、y軸に直交するように延伸して配置されている。y軸方向には、図3(a)に示すように、n個のセンサワイヤ20が等間隔で並んでいる。つまり、n個のセンサワイヤ21は、y軸の座標y〜yに対応する。このnは、例えば、正の整数である。n個のセンサワイヤ20は、例えば、図2に示すように、駆動部22及び検出部24に電気的に接続されている。
【0021】
x軸に直交するように並べられたセンサワイヤ20は、例えば、図1(a)に示すように、y軸に直交するように並べられたセンサワイヤ21よりも操作面30に近い層に形成されている。このx軸方向のセンサワイヤ20の表面200とy軸方向のセンサワイヤ21の表面210との間隔は、rとする。また、x軸方向のセンサワイヤ20は、例えば、y軸方向のセンサワイヤ20と電気的に絶縁されている。
【0022】
センサワイヤ20及びセンサワイヤ21が形成されたセンサ基板10は、例えば、ガラスを用いて形成される。このセンサ基板10は、例えば、センサワイヤ20が形成されたガラス基板と、センサワイヤ21が形成されたガラス基板と、を重ね合わせて形成される。
【0023】
また、入力装置1上に設けられた保護材3は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)又はガラスを用いて、板状に形成される。
【0024】
(駆動部22の構成)
駆動部22は、例えば、制御部26aから出力される制御信号に基づいて、x軸方向のセンサワイヤ20及びy軸方向のセンサワイヤ21に電源5からの電圧を供給するように構成されている。
【0025】
(検出部24の構成)
検出部24は、例えば、クロック信号生成部28により生成されたクロック信号に基づいて、座標x〜xに対応するセンサワイヤ20、座標y〜yに対応するセンサワイヤ21の順に、静電容量の読み出しを行う。
【0026】
検出部24は、例えば、座標x〜xに対応するセンサワイヤ20の静電容量(第1の静電容量)、座標y〜yの静電容量(第2の静電容量)を読み出したのち、座標と静電容量を関連付けた静電容量情報を制御IC26に出力する。
【0027】
(制御部26aの構成)
制御部26aは、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工等を行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を含んで概略構成されている。この制御部26aは、例えば、各部を統括的に制御している。このROMには、例えば、第1のしきい値26e及び第2のしきい値26fが格納されている。
【0028】
(xy座標算出部26bの構成)
xy座標算出部26bは、例えば、検出部24から取得した静電容量情報に基づいて指が接近又は接触した検出点100の座標を算出する。この検出点100は、一例として、図3(b)及び(c)に示すように、複数のx軸方向のセンサワイヤ20が作る平面、言い換えるなら、x軸方向のセンサワイヤ20の表面200により形成される二次元平面内の点である。なお、検出点100の座標は、座標変換を行って、保護材3の操作面30を二次元平面とする座標系の座標としても良い。
【0029】
xy座標算出部26bによる検出点100の算出は、一例として、第1のしきい値26eよりも大きい静電容量が検出されたセンサワイヤを抽出し、センサワイヤごとの静電容量を重みとした加重平均を演算することで行われる。なお、検出点100の算出方法は、これに限定されず、周知の方法で求められる。また、変形例として、xy座標算出部26bは、例えば、複数の検出点を算出、すなわち、マルチタッチに対応した複数の検出点を算出するように構成されても良い。この場合、例えば、複数の検出点に対応したz座標が算出される。
【0030】
(z座標算出部26cの構成)
z座標算出部26cは、例えば、図3(b)に示すように、検出対象と、x軸方向のセンサワイヤ20の表面200が作る平面と、の距離zを算出するように構成されている。具体的には、z座標算出部26cは、検出された複数のセンサワイヤ20ごとの静電容量の中で最大の静電容量、及び検出された複数のセンサワイヤ21ごとの静電容量の中で最大の静電容量に基づいてz軸方向の距離を算出する。この距離zは、例えば、検出対象から平面に向かって延ばされた直線が平面と直交するときの、平面から検出対象までの距離である。
【0031】
ここで、静電容量は、センサワイヤが作る電場を検出対象で遮ることで変化し、その大きさは、センサワイヤから検出対象までの距離Rの2乗に反比例する。従って、静電容量C(R)は、図1(b)に示す様なグラフとなり、以下の式でモデル化して算出できる。
C(R)=a/R・・・(1)
ここで、aは、検出対象の容量の係数であり、検出対象が指である場合、人により変化する値である。
【0032】
図3(b)に示すように、検出対象と、最大の静電容量を有するx軸方向のセンサワイヤ20と、の距離がArであるとき、検出される静電容量C(Ar)は、(1)式を用いて、以下の式で表される。
C(Ar)=a/Ar・・・(2)
なお、距離Arは、当該センサワイヤ20と検出対象との距離が最短となる距離、つまり、当該センサワイヤ20の長手方向と検出対象から引かれた直線とが直交するときの距離となる。
【0033】
一方、図3(c)に示すように、検出対象と、最大の静電容量を有するy軸方向のセンサワイヤ21との距離がBrであるとき、検出される静電容量C(Br)は、式(1)を用いて、以下の式で表される。
C(Br)=a/Br・・・(3)
なお、距離Brは、当該センサワイヤ21と検出対象との距離が最短となる距離、つまり、当該センサワイヤ21の長手方向と検出対象から引かれた直線とが直交するときの距離となる。
【0034】
また、図3(b)に示す距離Ar、距離z、及び距離xとには、三平方の定理により、以下の関係式が成り立つ。
Ar=x+z・・・(4)
ここで、距離xは、xy座標算出部26bにより算出された検出点100のx座標と、距離算出の対象となるセンサワイヤ20の中心線までの最短距離と、から算出される。この中心線とは、表面200の中心を通り、かつ、センサワイヤ20の表面200の長手方向に延びる直線である。
【0035】
一方、図3(c)に示す距離Br、距離z+r、及び距離yとには、三平方の定理により、以下の関係式が成り立つ。
Br=y+(z+r)・・・(5)
ここで、距離yは、xy座標算出部26bにより算出された検出点100のy座標と、距離算出の対象となるセンサワイヤ21の中心線までの最短距離と、から算出される。この中心線とは、表面210の中心を通り、かつ、センサワイヤ21の表面210の長手方向に延びる直線である。
【0036】
式(2)と式(3)から係数aを消去すると、以下の式が求められる。
Ar・C(Ar)=Br・C(Br)・・・(6)
続いて、式(4)のArを式(6)の左辺に代入し、式(5)のBrを式(6)の右辺に代入し、得られた式をzについて解くと、以下の式が求められる。
【数1】

ここで、z座標の原点は、センサワイヤ20の表面200の作る平面内にあるので、距離rは、保護材3の厚みdよりも大きい必要がある。従って、z座標は、以下の式で求められる。
【数2】

【0037】
上記の結果により、z座標算出部26cは、x軸方向の最大の静電容量C(Ar)及びy軸方向の最大の静電容量C(Br)、検出点100の座標(x、y)、及びx軸方向のセンサワイヤ20とy軸方向のセンサワイヤ21の間隔r、を用いることで検出対象のz座標を求めることが可能となる。つまり、z座標算出部26cは、上記の式(8)を用いてz座標を算出するように構成されている。
【0038】
(判定部26dの構成)
判定部26dは、例えば、z軸方向の距離zと予め定められた第2のしきい値26fとを比較することにより、検出対象による操作がなされたか否かを判定する。具体的には、判定部26dは、例えば、算出された距離zが第2のしきい値26f以下であるとき、操作がなされたと判定する。判定部26dは、例えば、判定結果を判定信号として通信部29を介して出力するように構成されている。
【0039】
以下に、本実施の形態に係る入力装置1の動作について各図を参照しながら説明する。
【0040】
(動作)
入力装置1の制御部26aは、駆動部22を制御するための制御信号を生成し、駆動部22に出力する。
【0041】
駆動部22は、制御部26aから取得した制御信号に基づいて駆動信号をx軸方向のセンサワイヤ20及びy軸方向のセンサワイヤ21に出力する。
【0042】
検出部24は、クロック信号生成部28から出力されたクロック信号を制御IC26を介して取得すると、クロック信号に基づいて、座標xに対応するセンサワイヤ20から座標yに対応するセンサワイヤ21の静電容量を順番に読み出し、静電容量情報を生成して制御IC26に出力する。この静電容量情報は、z座標算出部26cに送られる。
【0043】
制御IC26のxy座標算出部26bは、検出点100の座標(x、y)を算出し、z座標算出部26cに出力する。
【0044】
z座標算出部26cは、取得した静電容量情報、検出点100の座標(x、y)、センサワイヤ20とセンサワイヤ21の間隔r、及び上記で求めた式(8)に基づいてz座標を算出し、z座標情報を判定部26dに出力する。
【0045】
判定部26dは、取得したz座標情報と、第2のしきい値26fと、を比較して操作が行われたか否かを判定する。判定部26dは、算出されたz座標が第2のしきい値26fより大きいとき、操作が行われていないと判定する。
【0046】
一方、判定部26dは、算出されたz座標が第2のしきい値26f以下であるとき、操作が行われたと判定し、検出点100の座標の情報を含む操作情報を通信部29を介して電気的に接続された電子機器に出力する。
【0047】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る入力装置1は、検出対象に依存することなく検出対象までの距離zを算出することができる。上記で求めたように、z座標を算出する式(8)は、検出点100の座標(x、y)、x軸方向のセンサワイヤ20の最大の静電容量C(Ar)、y軸方向のセンサワイヤ21の最大の静電容量C(Br)、及びセンサワイヤ20とセンサワイヤ21との間隔rの式となっており、検出対象によって異なる係数aに依存しない。従って、入力装置1は、異なる検出対象ごとに補正等をすることなく、正確なz座標の算出を行うことができる。
【0048】
入力装置1は、z座標を正確に算出することができるので、操作の検出を精度良く行うことができる。
【0049】
また、入力装置1は、検出対象ごとの補正を行う必要がなく、容易に取得可能な情報からz座標を算出し、さらに、単純な数式に基づいてz座標を算出するので、高度な処理能力を必要とせず、製造コストを抑えることができる。
【0050】
入力装置1は、マルチタッチを検出する構成を有する場合、算出されたz座標に基づいて操作の有無を判定することができるので、誤検出を防止するための補正が必要なく、複数の指で行われたジェスチャ等を正確に、また、高速に認識することができる。
【0051】
入力装置1は、強度を上げるため、保護材3の厚みdを厚くしたとしても、z座標を算出する式(8)に影響しないため、保護材3の厚みdに依存することなくz座標を算出することができる。
【0052】
実施の形態の変形例として、入力装置1の下に画像を表示する表示装置を設けても良い。この際、保護材3、センサ基板10、センサワイヤ20及びセンサワイヤ21は、透明度が高い材料から形成される。
【0053】
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1…入力装置
3…保護材
5…電源
10…センサ基板
20…センサワイヤ
21…センサワイヤ
22…駆動部
24…検出部
26…制御IC
26a…制御部
26b…xy座標算出部
26c…z座標算出部
26d…判定部
26e…第1のしきい値
26f…第2のしきい値
28…クロック信号生成部
29…通信部
30…操作面
100…検出点
200…表面
210…表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に配置された複数の第1方向電極と、
前記第1方向電極より下層に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向に配置された複数の第2方向電極と、
前記第1方向電極ごとの第1の静電容量、及び前記第2方向電極ごとの第2の静電容量を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記第1の静電容量及び前記第2の静電容量に基づいて、検出対象の検出点の座標を算出する座標算出部と、
検出された前記第1の静電容量の中で最大の静電容量、検出された前記第2の静電容量の中で最大の静電容量、前記第1方向電極と前記第2方向電極の間隔、及び前記検出点の座標に基づいて、前記複数の第1方向電極が作る平面と前記検出対象との、前記第1の方向及び前記第2の方向と直交する第3の方向の距離を算出する算出部と、
を備えた入力装置。
【請求項2】
さらに、前記第3の方向の距離と予め定められたしきい値とを比較することにより、前記検出対象による操作がなされたと判定する判定部を備えた請求項1に記載の入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−101545(P2013−101545A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245550(P2011−245550)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】