説明

入力装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力装置に係り、特に、情報処理装置及び複写機等のOA機器に搭載されたバーコード読取り及び座標入力を行なう入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の入力装置は、図2に示すように、マトリクス状に配列された電極を備え、この電極上の座標データ11の有効の有無を示す検出信号1Xを送出するタブレット1と、バーコードデータ21が記録された媒体2と、検出信号1Xによって接触したデータが有効な時のみ、ホストシステム5へのバーコードデータ106Xの送出を停止するマスク手段106と、座標データ131Xを読取る座標センサ部131と、バーコードデータ132Xを読取るバーコードセンサ部132とを有する入力手段103と、検出信号1Xによって接触したデータが有効な時のみ、この座標データ131Xを座標センサ部131で読取って送出するよう制御し、検出信号1Xによって接触したデータが無効な時のみ、バーコードデータ132Xをバーコードセンサ部132で読取って送出するよう制御する制御手段104と、この制御手段104から送出された座標データ104Xもしくはバーコードデータ106Xを処理するホストシステム5とで構成される。
【0003】また、従来の入力装置の動作は、バーコードセンサ32Aを動作させるスイッチ132Dとタブレット1に入力手段103が接触したことを検出するスイッチ131Cとを備えているが、主としてホストシステム5の処理の負担を軽減するために、スイッチ132DがONされていても、検出信号1Xによって接触したデータが有効な場合には、バーコードデータ21へのLED光の照射が行なわれるが、ホストシステム5へ送出するバーコードデータ132Xをマスク手段106がマスクしてタブレット1の座標入力を優先させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の入力装置は、第1に、タブレット上に置かれたバーコードを読取る場合、ホストシステムの処理軽減でバーコードデータをマスク処理したが、バーコード読取りを行なう時にバーコード読取りの光源のLEDが無条件に点灯するため、常にバーコードが読取れるものと誤認し、第2点に、バーコード読取りを行なわない場合は、無駄な電力消費が行なわれて消費電力の低減を阻害し、第3に、バーコード読取りを行なうためのスイッチとタブレットに接触したことを検出するスイッチとが必要であり、第4に、バーコード読取りを行なうためのスイッチは、たとえば入力手段のペンの側面に配置されることとなり、デザイン上の自由度を低下させるという課題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、バーコードセンサと座標センサとの切替えを確実に行ないバーコードデータと座標データとを容易に読取る入力装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、バーコードで示されたデータを読取るバーコードセンサと、タブレットに指示した位置を読取る座標センサとを有する入力手段を備えた入力装置において、前記タブレットと前記入力手段との接近の有無を示す情報を生成する第1の手段と、前記入力手段の読取対象への接触の有無を示す情報を生成する第2の手段と、前記第1の手段により前記入力手段と前記タブレットとが接近していることを示す情報が生成され且つ前記第2の手段により前記入力手段の読取対象への接触を示す情報が生成された場合に前記座標センサで読取られたタブレットの位置情報を送出し、前記第1の手段により前記入力手段と前記タブレットとが接近していないことを示す情報が生成され且つ前記第2の手段により前記入力手段の読取対象への接触を示す情報が生成された場合に前記座標データの送出に代えてバーコードセンサで読取られたデータを送出する制御手段とを備える。
【0007】また、上述の課題を解決するために、本発明の入力装置は、上記座標データを読取る座標センサと、この座標センサで読取られた座標データを増幅して送出するアンプとを備えた上記座標センサ部で構成されたことを特徴とする。
【0008】さらに、上述の課題を解決するために、本発明の入力装置は、上記バーコードデータを読取るバーコードセンサと、このバーコードセンサで読取られたバーコードデータを増幅するアンプと、このアンプで増幅されたバーコードデータを二値化して送出する二値化回路とを備えた上記バーコードセンサ部で構成されたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態による表示装置を図面を参照して説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施の形態による表示装置のブロック構成図(A)及びタイムチャート(B)である。
【0011】本発明の一実施の形態による表示装置は、図1に示すように、マトリクス状に配列された電極を備え、この電極上の座標データ11の有効の有無を示す検出信号1Xを送出するタブレット1と、バーコードデータ21が記録された媒体2と、接触したデータが座標データ11かを検出信号1Xに基づいて判別する判別センサ33と、この判別センサ33の判別結果によって座標データ11を読取る座標センサ部31と、判別センサ33の判別結果によってバーコードデータ21を読取るバーコードセンサ部32とを有する入力手段3と、判別センサ33が座標データ11を判別した時は、この座標データ11を座標センサ部31で読取って送出するよう制御し、判別センサ33が座標データ11を判別できない時は、バーコードデータ21をバーコードセンサ部32で読取って送出するよう制御する制御手段4と、この制御手段4から送出された座標データ4Xもしくはバーコードデータ32Xを処理するホストシステム5とで構成される。
【0012】また、座標センサ部31は、座標データ11を読取る座標センサ31A,この座標センサ31Aで読取られた座標データ11を増幅して送出するアンプ31Bで構成され、バーコードセンサ部32は、バーコードデータ21を読取るバーコードセンサ32A,このバーコードセンサ32Aで読取られたバーコードデータ21を増幅するアンプ32B,このアンプ32Bで増幅されたバーコードデータ21を二値化して送出する二値化回路32Cとで構成される。
【0013】次に、本発明の一実施の形態による表示装置の動作を図面を参照して説明する。
【0014】本発明の一実施の形態による表示装置の動作は、図1に示すように、先ず、入力手段3がタブレット1に接近すると、図1の(B)に示すように、座標データ31Xがアンプ31Bを介して座標センサ31Aから制御手段4へ送出されると同時に、この座標データ31Xが有効座標であるか否かを示す”H”レベルの検出信号1Xがタブレット1からの制御手段4へ送出される。
【0015】その後、入力手段3がタブレット1に接触した場合、判別センサ33から”L”レベルの判別信号33Xが制御手段4へ送出され、この制御手段4が有効座標を確定して許可信号4Yを”L”レベルに保つ。
【0016】さらに、入力手段3がタブレット1以外の媒体2のバーコードデータ21上に接触した場合、検出信号1X及び判別信号33Xが共に”L”となり、許可信号4Yが”H”レベルとなって制御手段4からバーコードセンサ32Aに送出され、バーコードセンサ32Aで読取られたバーコードデータ21がアンプ32Bで増幅されると共に、二値化回路32Cで二値化されてホストシステム5に送出される。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の入力装置によれば、座標データ及びバーコードデータの入力を容易に切替えて確実に行なえるため、操作時間の低減ができ、かつバーコード入力以外の場合に、バーコードセンサの読取りLEDの点灯を防止できるため、消費電力を低減できると共に、スイッチの数を必要最小限度とすることで、装置の信頼性を向上させて装置の小型化及び低価格化を実現する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表示装置のブロック構成図(A)及びタイムチャート(B)である。
【図2】従来の入力装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 タブレット
2 媒体
3 入力手段
4 制御手段
5 ホストシステム
11,4X,31X 座標データ
21,32X バーコードデータ
31 座標センサ部
32 バーコードセンサ部
33 判別センサ
31A 座標センサ
31B,32B アンプ
32A バーコードセンサ
32C 二値化回路
1X タブレット(検出信号)
4Y 制御手段(許可信号)
33X 判別センサ(判別信号)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 バーコードで示されたデータを読取るバーコードセンサと、タブレットに指示した位置を読取る座標センサとを有する入力手段を備えた入力装置において、前記タブレットと前記入力手段との接近の有無を示す情報を生成する第1の手段と、前記入力手段の読取対象への接触の有無を示す情報を生成する第2の手段と、前記第1の手段により前記入力手段と前記タブレットとが接近していることを示す情報が生成され且つ前記第2の手段により前記入力手段の読取対象への接触を示す情報が生成された場合に前記座標センサで読取られたタブレットの位置情報を送出し、前記第1の手段により前記入力手段と前記タブレットとが接近していないことを示す情報が生成され且つ前記第2の手段により前記入力手段の読取対象への接触を示す情報が生成された場合に前記座標データの送出に代えてバーコードセンサで読取られたデータを送出する制御手段とを備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】 前記座標センサで読取られた位置情報を増幅する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】 前記バーコードセンサで読取られたデータを増幅する手段と、増幅されたデータを2値化する手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の入力装置。

【図2】
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【図1】
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【特許番号】特許第3270339号(P3270339)
【登録日】平成14年1月18日(2002.1.18)
【発行日】平成14年4月2日(2002.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−243276
【出願日】平成8年9月13日(1996.9.13)
【公開番号】特開平10−91313
【公開日】平成10年4月10日(1998.4.10)
【審査請求日】平成12年9月5日(2000.9.5)
【出願人】(300016765)エヌイーシービューテクノロジー株式会社 (289)
【参考文献】
【文献】特開 平6−314161(JP,A)