入札データ処理方法、及び、入札データ処理システム
【課題】商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にし、商品を複数のサプライヤに割当てて発注するための入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータ(30)から受信するステップと、オークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータ(40)に送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータ(40)から、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、第1の獲得可能シェアにおける第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップとを有する。
【解決手段】商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータ(30)から受信するステップと、オークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータ(40)に送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータ(40)から、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、第1の獲得可能シェアにおける第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップとを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを介して商品等の入札データ処理システム、特に、複数のサプライヤに対して商品のシェアを割当て可能な入札データ処理方法、及び、入札データ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オークションなどの商取引においては、バイヤが欲しい商品の条件や希望価格を提示し、決められた時間内に複数のサプライヤにインターネット上で入札価格を競い合わせるという取引が行われていた(この取引を以下、「リバースオークション」と言う)。このリバースオークションは、オークション中に他のサプライヤがどこで、何社オークションに参加しているかが公開されない状況、かつ、個々のサプライヤのコンピュータ上では自社の入札順位や、他社の最低落札価格をリアルタイムに公開される状況で行われることで、サプライヤ間に競争原理を働かせ、落札価格の低下を図ることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人や会社の兼ね合い次第では最適価格が見いだせなかった購買手続に代わって、リバースオークションは、最適価格が私情を挟むことなく生じやすくさせ、購入価格を低下させる有効な手段である。
しかしながら、リバースオークションでは、単一品目の商品に対する価格入力による取引方法のみが利用されているだけであり、サプライヤ間の競争価格で実現されてしまうため、他のサプライヤと比べて遥かに低い限界費用で商品を提供できる1つのサプライヤが居た場合、バイヤはそのサプライヤの限界費用で商品を購入することはできず、他のサプライヤとの競争価格でしか商品を購入できないため、落札価格の低下の効果が大きく得られないという不都合があった。
【0004】
また、商取引においては、取引の対象となる商品の数量を増加させることにより、落札価格を低減させるというボリュームメリットを図ることが良く行われている。
しかしながら、上述のようなASPサービスによる単一品目に対する落札価格入力による取引では、バイヤの発注数量が、本来低廉な価格で商品を提供できるサプライヤの販売可能な数量を超えた場合、そのサプライヤが取引に参加できないことによって、落札価格の低廉化が図れないという不都合が生じていた。
また、商品の数量や特長によっては、最低価格で入札した1つのサプライヤに発注した場合、納期を守れないという工程管理上の不都合が生じていた。
【0005】
さらに、リバースオークションでは、複数のサプライヤによる落札価格の価格競争が行われるが、落札価格以下で販売可能なサプライヤが居るにもかかわらず、他のサプライヤがそのサプライヤと落札価格を争うことができないため、落札価格の低下が下げ止まるという不都合も生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にし、及び/又は、商品を複数のサプライヤに分散発注するために、商品の発注数量を分割して所定の変動範囲を有した複数の獲得可能シェアによる入札を可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
さらに、本発明は、複数のサプライヤ間のリバースオークションで決定する落札価格以下の落札価格を得るための競り下げ又は競り上げオークションを可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、入札対象となる複数品目のうち、サプライヤが自由にいずれかの品目の組合せを形成し、その組合せ毎に入札可能にすることで、サプライヤにとってより低廉な価格で入札可能な品目における入札を可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで上記の目的を達成するために、本願発明に係る入札データ処理方法は、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理方法であって、商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、第1の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の獲得シェア値を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
さらに、本願発明に係る入札データ処理方法は、第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定するステップと、第1の獲得シェア値から第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、を有することが好ましい。
【0011】
また、本願発明に係る入札データ処理方法は、第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定するステップと、第1の最低入札価格情報から第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定するステップと、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、を有しても良い。
【0012】
さらに、本願発明に係る入札データ処理方法は、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定するステップと、第1の最低入札価格情報から第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して減少する第2の変動落札数量を算定するステップと、第2のサプライヤ側コンピュータに、第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信するステップと、有することも可能である。
【0013】
オークション定義情報は、第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、本願発明にかかる入札データ処理方法は、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、閾値を超えた場合、第1の獲得シェアを第1の獲得可能シェアにおける最大値にするステップをさらに有することが好ましい。
【0014】
また、商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるために、本願発明にかかる入札データ処理方法は、第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられるステップをさらに有することが好ましい。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本願発明にかかる入札データ処理方法は、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、競り下げ間隔情報にしたがって、複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
さらに、上記の目的を達成するために、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、競り上げ間隔情報にしたがって、複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
さらに、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理方法は、ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、複数商品を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数品目一括、又は、複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信するステップと、入札価格情報を比較して、複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータに、入札可能価格情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
また、上記の目的を達成するために、本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理システムであって、商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信する獲得可能シェア受信手段と、第1の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定する最低入札価格差算定手段と、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定する獲得シェア値算定手段と、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の獲得シェア値を送信する獲得シェア値送信手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
また、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定する第1の変動シェア値算定手段と、第1の獲得シェア値から第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動入札価格情報送信手段と、を有することが好ましい。
【0020】
さらに、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定する第1の変動入札価格情報算定手段と、第1の最低入札価格情報から第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定する変動シェア値算定手段と、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、を有することが可能である。
【0021】
また、本願発明に係る入札データ処理システムは、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定する変動落札価格情報算定手段と、第1の最低入札価格情報から第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して減少する第2の変動落札数量を算定する変動落札数量算定手段と、第2のサプライヤ側コンピュータに、第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、をさらに有しても良い。
【0022】
オークション定義情報は、第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、本願発明に係る入札データ処理システムは、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、閾値を超えた場合、第1の獲得シェアを第1の獲得可能シェアにおける最大値にする獲得可能シェア最大化手段をさらに有することができる。
【0023】
さらに、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられる獲得シェア値割当手段をさらに有することが好ましい。
【0024】
また、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、競り下げ間隔情報にしたがって、複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格情報による商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
さらに、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、競り上げ間隔情報にしたがって、複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0026】
また、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、複数商品を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信する手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶する手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数品目一括、又は、複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信する手段と、入札価格情報を比較して、複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定する手段と、複数のサプライヤ側コンピュータに、入札可能価格情報を送信する手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、商品の発注数量を分割して所定の変動範囲を有した複数の獲得可能数量による入札を可能にし、さらに、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格、獲得可能シェアの変動範囲、及び、入札価格の価格差に基づいて、複数の獲得可能シェアのそれぞれについて獲得シェア値及を算定し、さらに、当該獲得シェア値を変動し、獲得シェア値を増加するための落札価格をサプライヤに通知することで、事前に取り決めた複数の獲得可能シェア(商品の数量割合)毎にボリュームメリットを考慮した価格を複数入札させ、対象となる品目をリスクの高低や生産能力に応じて、商品を複数のサプライヤに割当てて発注することが可能となった。
【0028】
また、本発明によれば、次点入札価格情報を送信したサプライヤに対して、最低落札価格をさらに減少させた変動入札価格情報を生成し、その減少に正比例して増加させた獲得シェア値を算定し、上記次点入札価格情報を送信したサプライヤに、落札価格とその落札価格時の獲得シェア値を提供することによって、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にし、及び/又は、商品を複数のサプライヤに割当てて分散発注することが可能となった。
【0029】
また、本発明によれば、オークション定義情報は、複数の獲得可能シェアにおける最低入札価格の変位に関する閾値をさらに含み、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、その変位が閾値を超えた場合、最低入札価格に関連する獲得可能シェアの最大値を獲得シェアにすることで、低廉な価格を分散発注より優先する等の対応も可能となった。
【0030】
さらに、本発明によれば、自動で入札価格を競り下げ又は競り上げするオークションを可能にすることで、複数のサプライヤ間のリバースオークションで決定する競合落札価格以下の落札価格を得ることが可能となった。
【0031】
また、本発明によれば、入札対象となる複数品目のうち、サプライヤが自由にいずれかの品目の組合せを形成し、その組合せ毎に入札可能にすることで、サプライヤにとってより低廉な価格で入札可能な品目における入札が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1を用いて、本発明に係る入札データ処理方法及び入札データ処理システムの概要について説明する。インターネット、LAN等のネットワーク10に対して、サーバ20、バイヤ側コンピュータ30、サプライヤ側コンピュータ40A−Cがアクセス可能に接続されている。
【0033】
サーバ20は、液晶ディスプレイ等の表示部、キーボード及びマウス等の操作部、CPU、メモリ等を含む制御部、ハードディスク等の記憶部、及びNIC(Network Interface Card)等の送受信部等を有し、ネットワーク10にアクセスし、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cに各種データの送受信を行えるように構成されている。さらに、メモリや記憶部には、少なくともサーバ20における動作を制御するためのプログラム、及び、サーバ20の上記ハードウェア資源を利用して入札データ処理システムを提供するプログラムが記憶されているものとする。
【0034】
なお、上記制御部は、最低入札価格差算定手段、獲得シェア値算定手段、変動シェア値算定手段、最低入札価格差算定手段、変動落札価格情報算定手段、変動落札数量算定手段、獲得シェア最大化手段、及び獲得シェア値割当手段として演算処理を実行することが可能である。
また、上記記憶部は、オークション定義情報記憶手段として機能することが可能である。
また、上記送受信部は、オークション定義情報受信手段、オークション定義情報送信手段、入札価格情報受信手段、獲得シェア値送信手段、変動落札価格情報送信手段、変動シェア値及び変動落札価格情報送信手段、競り下げ又は競り上げ価格情報送信手段、入札許可情報受信手段、及び落札情報送信手段として機能することが可能である。
【0035】
バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、通常のパーソナルコンピュータであって、液晶ディスプレイ等の表示部、キーボード及びマウス等の操作部、CPU、メモリ等を含む制御部、ハードディスク等の記憶部及びNIC等の送受信部等を有し、ネットワーク10を利用してサーバ20へ各種データの送受信を行えるように構成されている。また、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、ブラウザフォンやPDA(Personal Digital Assistance)であっても良い。なお、図1では、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、それぞれ1台、3台示されているが、この数に限定されるものでは無い。
【0036】
バイヤ側コンピュータ30を利用するバイヤとなるユーザは、ネットワーク10を介して入札データ処理システムが生成したウェブページを受信し、ディスプレイに表示されるウェブページに対して、オークションにおいて引き合い対象となるサプライヤの選択、オークションの対象となる商品、商品の発注数量、希望落札価格情報、競り下げ間隔情報等を入力することが可能となる。
バイヤ側コンピュータ30において、入札データ処理システムのウェブページに入力された情報は、サーバ20に送信され、サーバ20の記憶部に記憶される。
【0037】
また、サプライヤ側コンピュータ40A−Cは、ネットワーク10を介して入札データ処理システムが生成したウェブページを受信し、ディスプレイに表示されるウェブページに対して、商品の入札価格、発注数量に対する割合情報、希望落札価格による販売を認める情報等を入力できるように構成されている。
サプライヤ側コンピュータ40において、入札データ処理システムのウェブページに入力された情報は、サーバ20に送信され、サーバ20の記憶部に記憶される。
【0038】
以下、図2を用いて、シェア割オークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。なお、シェア割オークションとは、商品をサプライヤに分散発注するために行うオークションである。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0039】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ201)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。
【0040】
オークション登録画面の一例を図3の310に示す。図3の310では、入力されるオークション定義情報は、オークション件名311(「コピー用紙一式」)、オークション開催日時312(「2006/10/11 22:00」)、終了日時313(「2006/10/11 23:00」)、終了間隔314(「5分間」)、発注予定日315(「2006/10/11から2007/11/1まで」)等である。
【0041】
また、上述のオークションタイプには、商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理を行うために「シェア割タイプ」が入力される。
【0042】
シェア割タイプのオークションの登録画面の一例を図4の410に示す。図4の410では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ411(「シェア割タイプ」)、シェア割412(3社シェア割で、シェア1が50〜75%、シェア2が40〜20%、シェア3が10〜5%)、シェア変動範囲413(固定シェア値算定において、各シェアにおいて許容される変動範囲。つまりシェア1の変動範囲が10%の場合、固定シェア値<50%(獲得可能シェア最低値)+10%(シェア変動範囲)=60%となる必要がある。)等である。
【0043】
なお、上述したように、シェア割りタイプオークションは、サプライヤにボリュームメリットを考慮した価格を提示させ、商品総数において最低価格での分散発注を図る(コスト考慮)場合、又は、対象となる品目をリスクの高低やサプライヤの生産能力に応じて、複数のサプライヤに分散発注したい(リスク考慮)場合等に有益なオークションである。
【0044】
ここで、獲得可能シェアは変動範囲を有するため、実際の発注時には、シェアの変動範囲内の固定シェア値である獲得シェア値に変えなければならない。そのため、シェアの変動範囲から、入札価格に応じて固定シェア値を計算する必要がある。また、この計算においては、商品総数において低廉な価格を考慮した固定シェア値とする必要がある。
【0045】
しかし、固定シェア値を算定する場合、バイヤが希望する固定シェアは、入札対象となる商品や、その商品を提供する業態等のリスク要因に依存するものであるため、固定シェア値を算定する操作変数として、シェア変動範囲以外にもリスクレート等を設定することで、対象商品に適したリスクを反映させることが可能である。
以下に、固定シェア値を算定する実施例として、獲得可能シェア1(50〜75%)の落札価格が1000円、獲得可能シェア2(40〜20%)の落札価格が1050円、獲得可能シェア3(10〜5%)の落札価格が1100円である場合の計算例を示す。
【0046】
例えば、リスクレート(r)を用いて、以下のような式で獲得シェア値が計算可能である。
獲得可能シェア(1)最低値=50%
獲得可能シェア(2)最低値=20%
獲得可能シェア(3)最低値=5%
獲得可能シェア(1)変動範囲=25%
獲得可能シェア(2)変動範囲=20%
獲得可能シェア(3)変動範囲=5%
獲得可能シェア21入札価格差=獲得可能シェア2入札価格−獲得可能シェア1入札価格=50円
獲得可能シェア32入札価格差=獲得可能シェア3入札価格−獲得可能シェア2入札価格=50円
獲得可能シェア31入札価格差=獲得可能シェア3入札価格−獲得可能シェア1入札価格=100円
獲得シェア値(n)=獲得可能シェア(n)最低値+獲得可能シェア(n)変動範囲×獲得可能シェア(n+1)(n)入札価格差/(シェア(n+2)(n)入札価格差)×1/(1−r)・・・(数式1)
このように計算すると、リスクレート(r)=0の場合、
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=62.5:30:7.5となる(この場合の平均発注額は、1022.5円)。
リスクレート(r)=0.5でかつ、シェア合計が100%になるように按分すると
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=60:32:8となる(この場合の平均発注額は、1024円)。
リスクレート(r)=0.9でかつ、シェア合計が100%になるように按分すると
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=54:37:9となる(この場合の平均発注額は、1027.5円)。
【0047】
上述においては、リスクレート(r)を用いて獲得シェア値を計算したが、リスクレート(r)と、シェア変動範囲413を同じ数値又は関係を持たせることで、シェア変動範囲413の設定値からリスクレート(r)を計算することも可能である。例えば、シェア変動範囲413が「10%」の場合、リスクレートを0.5、シェア変動範囲413が「20%」の場合、リスクレート=0.9等のように設定することで、リスクレートの入力を必要とせずに、シェア変動範囲413の入力に基づいてリスクレートを算定することも可能である。
【0048】
なお、数式1を参照すればわかるように、獲得シェア値(n)と獲得可能シェア(n)入札価格は、1次方程式の関係であるため、どちらかの変数が決まれば、他方の変数を算定することが可能である。
つまり、希望する獲得シェア値(n)を決めれば、必要な獲得可能シェア(n)入札価格が算定可能であり、その逆で、落札するのに必要な獲得可能シェア(n)入札価格が決まれば、獲得シェア値(n)が算定可能である。
したがって、シェア割オークションの場合、このような数式やアルゴリズムを使用することで、獲得可能シェア及び入札価格を表示することで、獲得シェア値の増加というインセンティブをサプライヤに働かせ、より低廉な落札価格を得ることが可能である。
【0049】
なお、シェア割412では、3社シェア割が選定されているが、この場合は、獲得可能シェアは、必ず3社に割当てて発注されるため、1社が全ての獲得可能シェアで最低入札価格を提示したとしても、その場合は、最大シェア(シェア1)のみで受注が可能であり、シェア2では、2番目に安い入札価格、シェア3では、2番目又は3番目に安い入札価格となる。
【0050】
したがって、必ず3社に発注せずに、各獲得可能シェアにおける入札価格差が大きく開いた場合、商品総数におけるコストを優先し、3社における分散発注をやめて、2社における分散発注に切替るという場合もある。
そこで、コストを考慮して分散発注社数を減らすために、シェア変動範囲413の設定値を利用することが可能である。
例えば、上述したように、リスクレート(r)=0の場合、獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=62.5:30:7.5(この場合の平均発注額は、1022.5円)となったが、この場合、獲得シェア1の変動範囲は、シェア変動範囲413で設定された10%を越えている(62.5%−50%(獲得可能シェア最低値))>10%(シェア変動範囲))ため、分散発注を3社から上位2社とし、獲得可能シェア1の獲得シェア値を最大(75%)に設定するという計算を行っても良い。
この場合、獲得可能シェア1の獲得シェア値を75%、及び、獲得可能シェア2の獲得シェア値を25%とすることで、商品総数における1商品当たりの平均発注額は、1000×0.75+1050×0.25=1012.5円となり、上記1022.5円より低廉な価格となる。
このように、本発明に係るシェア割オークションでは、事前に取り決めた複数の獲得可能シェア毎にボリュームメリットを考慮した価格を複数入札させ、対象となる品目をリスク等に応じてシェアを複数のサプライヤに割当ててると共にコストを考慮した発注を行うことが可能となった。
【0051】
オークション定義情報として、商品情報も定義される。
シェア割オークションにおける商品情報の登録画面の一例を図5の510に示す。図5の510では、入力される商品情報は、商品名511(「コピー用紙A4」)、数量512(「100」)、単位513(「ケース」)、開始価格514(サプライヤは「500000」円以下で入札可能)、目標価格515(バイヤ画面にのみ表示可能な額である「400000」円)、最低減額単位516(前回の入札価格−「10000」円以下でのみ入札可能)、入札可能単位517(「5000」円の整数倍で入札可能)、スペック等518(「タテ目」)、納入先住所519(「東京都千代田区一ツ橋2−5−5」)、納期の日付指定520(ブランク)、納期のリードタイム521(発注してから「3日以内」)である。
商品追加ボタン522を押下すると、さらに2つ目の商品について上述と同様の入力を行うことなり、複数品目のオークションが可能となる。
【0052】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ202)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ203)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ204)。なお、サプライヤ側コンピュータ40のディスプレイで表示される画面では、他のサプライヤ情報、及び、目標価格は、見ることはできない。
【0053】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ205)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ206)。
【0054】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ207)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ208)。また、ステップ207では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0055】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ209)。
入札情報の入力は、事前に取り決めたいくつかの獲得可能シェアに基づいて、各シェアにおける入札価格で入札が行われる。
【0056】
シェア割オークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を図6の610に示す。図6の610では、シェア割り状況611(シェア1=60%、シェア2=30%、シェア3=10%)、価格順位612(獲得可能シェア50%〜70%、首位価格「993,000円」、最終入札価格「995,000円」で価格順位が「3位」。獲得可能シェア30%〜50%、首位価格「1,096,000円」、最終入札価格「1,097,000円」で価格順位が「2位」。獲得可能シェア10%〜20%、首位価格「1,197,000円」、最終入札価格「1,197,000円」で価格順位が「1位」。)、状況614((>_<)、王冠表示)次回シェア変動価格613(獲得可能シェア50%〜70%、「992,000円入札でシェア60%になります」。獲得可能シェア30%〜50%、首位価格「1,096,000円」、「1,018,000円入札でシェア35%になります」。)等が示される。
【0057】
価格順位612では、サプライヤは価格順位が「2位」であっても、獲得可能シェア30%〜50%で30%の獲得シェア値を得ている(状況613において王冠(落札企業)表示)。これは、シェア割オークションでは、複数の獲得可能シェアで落札できないようになっているためである。つまり、この画面にアクセスしているサプライヤは、獲得可能シェア30%〜50%で「2位」であっても、他のサプライヤが獲得可能シェア50%〜70%において首位価格で入札しており、かつ、その他のサプライヤが獲得可能シェア30%〜50%で首位価格入札しているため、価格順位が「2位」でも獲得可能シェア30%〜50%でシェアを獲得している。なお、状況613で示される顔文字(>_<)は、獲得可能シェア50%〜70%で入札しているにも関わらず、他社がより安価で入札しているため、シェアを獲得できないことを示している。
【0058】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ210)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ211)。
次に、受信した入札情報から、算定させたシェアを変動させるために、各サプライヤが、各獲得可能シェアにおいて落札するために必要なシェア変動時入札価格、及び、既に当該シェアを獲得した場合でも、さらにシェアを増加させるために必要なシェア変動時入札価格を算定する。そして、それらのシェア変動時入札価格とそのシェア変動時入札価格時のシェアをサプライヤ側コンピュータに送信する(ステップ212)。
【0059】
例えば、次回シェア変動価格614では、獲得可能シェア50%〜70%で落札するために必要な情報として「992,000円入札でシェア60%になります」が示される。これはこのシェアにおいて必要な入札価格「992,000円」と、その価格を入札した場合の計算されるシェア「60%」を示している。
さらに、次回シェア変動価格614では、このシェアにおいてさらにシェアを獲得するために必要な情報として「1,018,000円入札でシェア35%になります」が示される。これは、現状のシェア30%を向上させるために必要な入札額と、その場合の算定されるシェアを示している。
【0060】
サーバ20から送信されたシェア変動時入札価格およびそのシェアは、サプライヤ側コンピュータ40で受信される(ステップ213)。バイヤは、シェアを変動させたい場合、次回シェア変動価格614の指示に従うか、さらに、安価な入札価格による入札情報を入力する(ステップ214)。そして、サプライヤ側コンピュータ40は、入札情報をサーバ20に送信する(ステップ215)。
【0061】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ216)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ217)、バイヤ側コンピュータ30コンピュータでオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ218)、入札情報を確認する(ステップ219)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0062】
シェア割オークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図7の710に示す。図7の710では、セラー1の入札状況711(獲得シェア値「60%」、シェア1で落札「入札価格980,000(1位)」)、セラー2の入札状況712(獲得シェア値「25%」、シェア2で落札「入札価格1,020,000(1位)」)、セラー3の入札状況(獲得シェア値「15%」、シェア3で落札「入札価格1,063,000(1位)」)、シェア割状況714等が示される。
【0063】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ220)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ214)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0064】
以下、図8を用いて、競り下げオークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0065】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ801)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図3を用いて説明されたオークション定義情報同様の定義情報が設定される。
【0066】
競り下げタイプのオークションの登録画面の一例を図9の910に示す。図9の910では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ911(競り下げタイプ)、競り下げ間隔912(初回:300秒、以降:60秒)等である。競り下げ間隔912は、競り下げタイプ(エスカレータ型オークション)で、次の設定価格に上昇するまでの時間が設定され、「初回」は、オークション開始から1回目までの価格上昇までの時間を、秒単位で設定し、「以降」は、2回目以降の次の設定価格目での時間を秒単位で設定する。
【0067】
競り下げタイプのオークションにおける商品情報の登録画面の一例を図10の1010に示す。図10の1010では、入力される商品情報は、商品名1011(「コピー用紙A4」)、数量単位1012(数量「1」、単位「ケース」)、目標価格1013(「3500」円)、競り下げ価格入力欄1014(「4100」円)、競り下げ詳細金額1015(競り下げていく指定価格として、4000円、3900円、…、3400円)等がある。
また、図示されないが、オークション登録画面では、オークション引き合い対象となるサプライヤ等が入力される。
【0068】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ802)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ803)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ804)。
【0069】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ805)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ806)。
【0070】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ807)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ808)。また、ステップ807では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0071】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ809)。
【0072】
なお、落札価格は、競り下げの場合は、上記競り下げ間隔で設定した時間にしたがって下降する。
サプライヤによる入札情報は、ウェブページで表示される競り下げされる入札価格において入札する旨の情報である。その情報は、サプライヤ側コンピュータ画面のウェブページで、サプライヤが入札したい設定価格が表示されたときに、ウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信される。
【0073】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ810)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ811)。そして、サーバ20で受信された入札情報は、さらに上記競り下げ間隔で設定した時間にしたがって競り下げられる。競り下げられた価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ812)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ813)、バイヤは、さらに競り下げられた価格を確認する。
【0074】
バイヤは、さらに競り下げられた価格で、再度入札を行う場合は、上述のようにウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、表示の競り下げ価格において入札する旨の情報である入札情報を入力し(ステップ814)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ815)。
【0075】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ816)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ817)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ818)、入札情報を確認する(ステップ819)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0076】
競り下げオークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図11の1110に示す。図11の1210では、状況バー1111、設定価格1112(「89000円」)、入札価格1113(セラー1が「92000」円で1位。セラー2が「93000円」で2位。セラー3が「93000円」で2位。)等が示される。
【0077】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ820)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ814)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0078】
以下、図12を用いて、競り上げオークションための入札データ処理の流れについて説明する。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0079】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ1201)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図3を用いて説明されたオークション定義情報同様の定義情報が設定される。
【0080】
競り上げタイプのオークションの登録画面の一例を図13の1310に示す。図13の1310では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ1311(競り上げタイプ)、競り上げ間隔1312(初回:300秒、以降:60秒)等である。競り上げ間隔1312は、競り上げタイプで、次の設定価格に上昇するまでの時間が設定され、「初回」は、オークション開始から1回目までの価格上昇までの時間を、秒単位で設定し、「以降」は、2回目以降の次の設定価格目での時間を秒単位で設定する。
【0081】
競り上げタイプのオークションにおける商品情報の登録画面の一例を図14の1410に示す。図14の1410では、入力される商品情報は、商品名1411(「コピー用紙A4」)、数量単位1412(数量「1」、単位「ケース」)、目標価格1413(「3500」円)、競り上げ価格入力欄1414(「4100」円)、競り上げ詳細金額1415(競り上げていく指定価格として、4000円、3900円、…、3400円)等がある。
また、図示されないが、オークション登録画面では、オークション引き合い対象となるサプライヤ等が入力される。
【0082】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ1402)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ1403)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ1404)。
【0083】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ1405)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ1406)。
【0084】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ1407)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ1408)。また、ステップ1407では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0085】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ1409)。
【0086】
なお、落札価格は、競り上げの場合は、上記競り上げ間隔で設定した時間にしたがって上昇する。
サプライヤによる入札情報は、ウェブページで表示される競り上げられる入札価格において入札する旨の情報である。その情報は、サプライヤ側コンピュータ画面のウェブページで、サプライヤが入札したい設定価格が表示されたときに、ウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信される。
【0087】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ1210)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ1211)。そして、サーバ20で受信された入札情報は、さらに上記競り上げ間隔で設定した時間にしたがって競り上げられる。競り上げられた価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ1212)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1213)、バイヤは、さらに競り上げられた価格を確認する。
【0088】
バイヤは、さらに競り上げられた価格で、再度入札を行う場合は、上述のようにウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、表示の競り上げ価格において入札する旨の情報である入札情報を入力し(ステップ1214)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ1215)。
【0089】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ1216)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ1217)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1218)、入札情報を確認する(ステップ1219)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0090】
競り上げオークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図15の1510に示す。図15の1510では、状況バー1511、設定価格1512(「89000円」)、入札価格1513では何の表示も無い。これは、競り上げオークションでは、最初の入札価格が落札価格となるため、表示される設定価格「1512(16,000円)」では入札が無いことが示される。
【0091】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ1220)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ1214)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0092】
以下、図16を用いて、マルチオークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。
マルチオークションとは、複数品目、複数項目の金額を入札する形のオークションである。マルチオークションとして3つのタイプのオークションとして、明細入札タイプ、複数品目入札タイプ、分散又は一括競争入札タイプを設定可能である。
明細入札タイプでは、対象品目が一品目で、明細の価格情報や複数の価格情報を合わせて入札させる場合に利用するものである。これにより、入札中に各サプライヤが、どの明細に競争力があるかを確認することができる。
複数品目入札タイプでは、対象品目が複数あり、その複数品目の入札を同時に行わせる場合に利用するものである。
分散又は一括競争入札タイプでは、対象品目が複数あり、かつ複数品目を1社又は複数社に分散発注する場合に利用するものである。
入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0093】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ1601)。
オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図示しないが、オークションタイプとして、マルチオークション、又はそれをより詳細化した、明細入札タイプ、複数品目入札タイプ、分散又は一括競争入札タイプ等と入力することが可能である。
【0094】
複数品目タイプのオークションの登録画面の一例を図17の1710に示す。図17の1710では、図5で示した商品情報に加えて2品目目の商品情報1711が追加される。ここで追加された商品情報は、図5で示した商品情報の入力項目と同じである。
【0095】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ1602)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ1603)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ1604)。
【0096】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ1605)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ1606)。
【0097】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ1607)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ1608)。また、ステップ1607では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0098】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ1609)。
【0099】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ1610)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ1611)。
そして、サーバ20は、入札情報に基づいて、複数品目(又は明細)毎の最低入札価格の合計と、一括入札(又は明細入札の場合、単品入札)の価格とを比較し、サプライヤに対して、落札するために必要な価格を計算する。
例えば、対象品目A、B、Cに対して、サプライヤ1が、A=50円、B=100円、C=150円という入札価格を入力し、サプライヤ2が、A、B、Cに対して、一括価格250円という入札価格を入力した場合、サプライヤ1が落札するために、サプライヤ1に対してA、B、C全体で249円という落札可能価格を算定する。
また、サプライヤ1が、A=50円、B=100円、C=90円という入札価格を入力した場合、サーバ20は、サプライヤ2が落札するために、サプライヤ2に対してA、B、C全体で239円という落札可能価格を算定する。
【0100】
算定された落札可能価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ1612)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1613)、バイヤは、さらに入札価格を確認する。
【0101】
バイヤは、再度入札を行う場合は、新たに入札情報を入力することで(ステップ1614)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ1615)。
【0102】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ1616)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ1617)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1618)、入札情報を確認する(ステップ1619)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0103】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ1620)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ1614)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0104】
なお、バイヤ又はサーバ20は、ステップ1611において、サプライヤの数を減少させるステップを実行して良い。この場合、サーバ20が自動で処理を行う場合、バイヤは、オークション定義情報において最大サプライヤ数の設定を予め行っておくことで、対象品目毎に入札価格の低い順から選定サプライヤを決定し、入札価格の順位にしたがって最大サプライヤ数を越えたサプライヤは、オークションから除外することも可能である。
また、分散発注タイプを選定した場合、オークション定義情報において最小サプライヤ数を予め選定し、サーバ20の処理により、所定の最小サプライヤ数で分散発注を行うことも可能である。この場合、全品目において最低価格で入札したサプライヤが一社であっても、最小サプライヤ数が2であった場合、2番札の入札価格を提示したサプライヤをいずれかの品目において落札サプライヤと選定しても良い。
【0105】
また、ステップ1609において、サプライヤは、明細入札または複数品目入札を行う際、複数品目のうちいずれかを組合せて入札可能としても良い。つまり、対象品目がA、B、Cであった場合、サプライヤ1は、A及びBを1つの品目(又は明細)を組合せて入札したり、A及びCを1つの品目(又は明細)として組合せて入札することが可能となる。
このような任意の組合せにより入札を可能とすることで、サプライヤは、自己のコストメリットを最大限に発揮可能な品目において入札が可能になると共に、バイヤは、そのコストメリットにより低廉な価格での発注が可能となる。
【0106】
なお、複数品目入札タイプと明細入札タイプにおいて、複数品目入札タイプの用語「全品目」に、明細入札タイプの用語「単一品目」、及び、複数品目入札タイプの用語「品目」に、明細入札タイプの用語「明細」がそれぞれ対応する。したがって、上記において複数品目入札タイプの上記用語の説明があった場合、明細入札タイプの対応する用語においても同じことが言及される。
【0107】
以上詳述したように、本発明にかかる入札データ処理システムにおいては、シェア割りオークションによるボリュームメリット及びリスクを考慮した分散発注が可能になり、さらに、繰り下げ/繰り上げオークションにより、サプライヤ間の競合価格以下の入札価格での発注、マルチオークションによりサプライヤにとって低廉価格を提示しやすい品目における入札が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明に係る入札データ処理方法及び入札データ処理システムの概要を示す図である。
【図2】本発明に係るシェア割オークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図3】オークション登録画面の一例を示す図である。
【図4】シェア割タイプのオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図5】シェア割オークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図6】シェア割オークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図7】シェア割オークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る競り下げオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図9】競り下げオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図10】競り下げオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図11】競り下げオークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図12】本発明に係る競り上げオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図13】競り上げオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図14】競り上げオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図15】競り上げオークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図16】本発明に係るマルチオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図17】マルチオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0109】
10 ネットワーク
20 サーバ
30 バイヤ側コンピュータ
40 サプライヤ側コンピュータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを介して商品等の入札データ処理システム、特に、複数のサプライヤに対して商品のシェアを割当て可能な入札データ処理方法、及び、入札データ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オークションなどの商取引においては、バイヤが欲しい商品の条件や希望価格を提示し、決められた時間内に複数のサプライヤにインターネット上で入札価格を競い合わせるという取引が行われていた(この取引を以下、「リバースオークション」と言う)。このリバースオークションは、オークション中に他のサプライヤがどこで、何社オークションに参加しているかが公開されない状況、かつ、個々のサプライヤのコンピュータ上では自社の入札順位や、他社の最低落札価格をリアルタイムに公開される状況で行われることで、サプライヤ間に競争原理を働かせ、落札価格の低下を図ることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人や会社の兼ね合い次第では最適価格が見いだせなかった購買手続に代わって、リバースオークションは、最適価格が私情を挟むことなく生じやすくさせ、購入価格を低下させる有効な手段である。
しかしながら、リバースオークションでは、単一品目の商品に対する価格入力による取引方法のみが利用されているだけであり、サプライヤ間の競争価格で実現されてしまうため、他のサプライヤと比べて遥かに低い限界費用で商品を提供できる1つのサプライヤが居た場合、バイヤはそのサプライヤの限界費用で商品を購入することはできず、他のサプライヤとの競争価格でしか商品を購入できないため、落札価格の低下の効果が大きく得られないという不都合があった。
【0004】
また、商取引においては、取引の対象となる商品の数量を増加させることにより、落札価格を低減させるというボリュームメリットを図ることが良く行われている。
しかしながら、上述のようなASPサービスによる単一品目に対する落札価格入力による取引では、バイヤの発注数量が、本来低廉な価格で商品を提供できるサプライヤの販売可能な数量を超えた場合、そのサプライヤが取引に参加できないことによって、落札価格の低廉化が図れないという不都合が生じていた。
また、商品の数量や特長によっては、最低価格で入札した1つのサプライヤに発注した場合、納期を守れないという工程管理上の不都合が生じていた。
【0005】
さらに、リバースオークションでは、複数のサプライヤによる落札価格の価格競争が行われるが、落札価格以下で販売可能なサプライヤが居るにもかかわらず、他のサプライヤがそのサプライヤと落札価格を争うことができないため、落札価格の低下が下げ止まるという不都合も生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にし、及び/又は、商品を複数のサプライヤに分散発注するために、商品の発注数量を分割して所定の変動範囲を有した複数の獲得可能シェアによる入札を可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
さらに、本発明は、複数のサプライヤ間のリバースオークションで決定する落札価格以下の落札価格を得るための競り下げ又は競り上げオークションを可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、入札対象となる複数品目のうち、サプライヤが自由にいずれかの品目の組合せを形成し、その組合せ毎に入札可能にすることで、サプライヤにとってより低廉な価格で入札可能な品目における入札を可能にする入札データ処理方法及び入札データ処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで上記の目的を達成するために、本願発明に係る入札データ処理方法は、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理方法であって、商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、第1の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の獲得シェア値を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
さらに、本願発明に係る入札データ処理方法は、第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定するステップと、第1の獲得シェア値から第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、を有することが好ましい。
【0011】
また、本願発明に係る入札データ処理方法は、第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定するステップと、第1の最低入札価格情報から第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定するステップと、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、を有しても良い。
【0012】
さらに、本願発明に係る入札データ処理方法は、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定するステップと、第1の最低入札価格情報から第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して減少する第2の変動落札数量を算定するステップと、第2のサプライヤ側コンピュータに、第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信するステップと、有することも可能である。
【0013】
オークション定義情報は、第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、本願発明にかかる入札データ処理方法は、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、閾値を超えた場合、第1の獲得シェアを第1の獲得可能シェアにおける最大値にするステップをさらに有することが好ましい。
【0014】
また、商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるために、本願発明にかかる入札データ処理方法は、第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられるステップをさらに有することが好ましい。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本願発明にかかる入札データ処理方法は、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、競り下げ間隔情報にしたがって、複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
さらに、上記の目的を達成するために、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、競り上げ間隔情報にしたがって、複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
さらに、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理方法は、ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、複数商品を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するステップと、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するステップと、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数品目一括、又は、複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信するステップと、入札価格情報を比較して、複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定するステップと、複数のサプライヤ側コンピュータに、入札可能価格情報を送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
また、上記の目的を達成するために、本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理システムであって、商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信する獲得可能シェア受信手段と、第1の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定する最低入札価格差算定手段と、最低入札価格差に正比例して増加する第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定する獲得シェア値算定手段と、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の獲得シェア値を送信する獲得シェア値送信手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
また、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定する第1の変動シェア値算定手段と、第1の獲得シェア値から第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動入札価格情報送信手段と、を有することが好ましい。
【0020】
さらに、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定する第1の変動入札価格情報算定手段と、第1の最低入札価格情報から第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定する変動シェア値算定手段と、第1のサプライヤ側コンピュータに、第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、を有することが可能である。
【0021】
また、本願発明に係る入札データ処理システムは、複数のサプライヤ側コンピュータのうち、第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定する変動落札価格情報算定手段と、第1の最低入札価格情報から第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して減少する第2の変動落札数量を算定する変動落札数量算定手段と、第2のサプライヤ側コンピュータに、第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、をさらに有しても良い。
【0022】
オークション定義情報は、第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、本願発明に係る入札データ処理システムは、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、閾値を超えた場合、第1の獲得シェアを第1の獲得可能シェアにおける最大値にする獲得可能シェア最大化手段をさらに有することができる。
【0023】
さらに、本願発明に係る入札データ処理システムは、第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられる獲得シェア値割当手段をさらに有することが好ましい。
【0024】
また、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、競り下げ間隔情報にしたがって、複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格情報による商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
さらに、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、競り上げ間隔情報にしたがって、複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、入札価格による商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0026】
また、上記目的を達成するために本願発明に係る入札データ処理システムは、ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、複数商品を含むオークション定義情報を、バイヤ側コンピュータから受信する手段と、オークション定義情報をサーバの記憶部に記憶する手段と、記憶部に記憶されたオークション定義情報を、複数のサプライヤ側コンピュータに送信する手段と、複数のサプライヤ側コンピュータから、複数品目一括、又は、複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信する手段と、入札価格情報を比較して、複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定する手段と、複数のサプライヤ側コンピュータに、入札可能価格情報を送信する手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、商品の発注数量を分割して所定の変動範囲を有した複数の獲得可能数量による入札を可能にし、さらに、複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格、獲得可能シェアの変動範囲、及び、入札価格の価格差に基づいて、複数の獲得可能シェアのそれぞれについて獲得シェア値及を算定し、さらに、当該獲得シェア値を変動し、獲得シェア値を増加するための落札価格をサプライヤに通知することで、事前に取り決めた複数の獲得可能シェア(商品の数量割合)毎にボリュームメリットを考慮した価格を複数入札させ、対象となる品目をリスクの高低や生産能力に応じて、商品を複数のサプライヤに割当てて発注することが可能となった。
【0028】
また、本発明によれば、次点入札価格情報を送信したサプライヤに対して、最低落札価格をさらに減少させた変動入札価格情報を生成し、その減少に正比例して増加させた獲得シェア値を算定し、上記次点入札価格情報を送信したサプライヤに、落札価格とその落札価格時の獲得シェア値を提供することによって、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にし、及び/又は、商品を複数のサプライヤに割当てて分散発注することが可能となった。
【0029】
また、本発明によれば、オークション定義情報は、複数の獲得可能シェアにおける最低入札価格の変位に関する閾値をさらに含み、商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、その変位が閾値を超えた場合、最低入札価格に関連する獲得可能シェアの最大値を獲得シェアにすることで、低廉な価格を分散発注より優先する等の対応も可能となった。
【0030】
さらに、本発明によれば、自動で入札価格を競り下げ又は競り上げするオークションを可能にすることで、複数のサプライヤ間のリバースオークションで決定する競合落札価格以下の落札価格を得ることが可能となった。
【0031】
また、本発明によれば、入札対象となる複数品目のうち、サプライヤが自由にいずれかの品目の組合せを形成し、その組合せ毎に入札可能にすることで、サプライヤにとってより低廉な価格で入札可能な品目における入札が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1を用いて、本発明に係る入札データ処理方法及び入札データ処理システムの概要について説明する。インターネット、LAN等のネットワーク10に対して、サーバ20、バイヤ側コンピュータ30、サプライヤ側コンピュータ40A−Cがアクセス可能に接続されている。
【0033】
サーバ20は、液晶ディスプレイ等の表示部、キーボード及びマウス等の操作部、CPU、メモリ等を含む制御部、ハードディスク等の記憶部、及びNIC(Network Interface Card)等の送受信部等を有し、ネットワーク10にアクセスし、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cに各種データの送受信を行えるように構成されている。さらに、メモリや記憶部には、少なくともサーバ20における動作を制御するためのプログラム、及び、サーバ20の上記ハードウェア資源を利用して入札データ処理システムを提供するプログラムが記憶されているものとする。
【0034】
なお、上記制御部は、最低入札価格差算定手段、獲得シェア値算定手段、変動シェア値算定手段、最低入札価格差算定手段、変動落札価格情報算定手段、変動落札数量算定手段、獲得シェア最大化手段、及び獲得シェア値割当手段として演算処理を実行することが可能である。
また、上記記憶部は、オークション定義情報記憶手段として機能することが可能である。
また、上記送受信部は、オークション定義情報受信手段、オークション定義情報送信手段、入札価格情報受信手段、獲得シェア値送信手段、変動落札価格情報送信手段、変動シェア値及び変動落札価格情報送信手段、競り下げ又は競り上げ価格情報送信手段、入札許可情報受信手段、及び落札情報送信手段として機能することが可能である。
【0035】
バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、通常のパーソナルコンピュータであって、液晶ディスプレイ等の表示部、キーボード及びマウス等の操作部、CPU、メモリ等を含む制御部、ハードディスク等の記憶部及びNIC等の送受信部等を有し、ネットワーク10を利用してサーバ20へ各種データの送受信を行えるように構成されている。また、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、ブラウザフォンやPDA(Personal Digital Assistance)であっても良い。なお、図1では、バイヤ側コンピュータ30及びサプライヤ側コンピュータ40A−Cは、それぞれ1台、3台示されているが、この数に限定されるものでは無い。
【0036】
バイヤ側コンピュータ30を利用するバイヤとなるユーザは、ネットワーク10を介して入札データ処理システムが生成したウェブページを受信し、ディスプレイに表示されるウェブページに対して、オークションにおいて引き合い対象となるサプライヤの選択、オークションの対象となる商品、商品の発注数量、希望落札価格情報、競り下げ間隔情報等を入力することが可能となる。
バイヤ側コンピュータ30において、入札データ処理システムのウェブページに入力された情報は、サーバ20に送信され、サーバ20の記憶部に記憶される。
【0037】
また、サプライヤ側コンピュータ40A−Cは、ネットワーク10を介して入札データ処理システムが生成したウェブページを受信し、ディスプレイに表示されるウェブページに対して、商品の入札価格、発注数量に対する割合情報、希望落札価格による販売を認める情報等を入力できるように構成されている。
サプライヤ側コンピュータ40において、入札データ処理システムのウェブページに入力された情報は、サーバ20に送信され、サーバ20の記憶部に記憶される。
【0038】
以下、図2を用いて、シェア割オークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。なお、シェア割オークションとは、商品をサプライヤに分散発注するために行うオークションである。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0039】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ201)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。
【0040】
オークション登録画面の一例を図3の310に示す。図3の310では、入力されるオークション定義情報は、オークション件名311(「コピー用紙一式」)、オークション開催日時312(「2006/10/11 22:00」)、終了日時313(「2006/10/11 23:00」)、終了間隔314(「5分間」)、発注予定日315(「2006/10/11から2007/11/1まで」)等である。
【0041】
また、上述のオークションタイプには、商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理を行うために「シェア割タイプ」が入力される。
【0042】
シェア割タイプのオークションの登録画面の一例を図4の410に示す。図4の410では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ411(「シェア割タイプ」)、シェア割412(3社シェア割で、シェア1が50〜75%、シェア2が40〜20%、シェア3が10〜5%)、シェア変動範囲413(固定シェア値算定において、各シェアにおいて許容される変動範囲。つまりシェア1の変動範囲が10%の場合、固定シェア値<50%(獲得可能シェア最低値)+10%(シェア変動範囲)=60%となる必要がある。)等である。
【0043】
なお、上述したように、シェア割りタイプオークションは、サプライヤにボリュームメリットを考慮した価格を提示させ、商品総数において最低価格での分散発注を図る(コスト考慮)場合、又は、対象となる品目をリスクの高低やサプライヤの生産能力に応じて、複数のサプライヤに分散発注したい(リスク考慮)場合等に有益なオークションである。
【0044】
ここで、獲得可能シェアは変動範囲を有するため、実際の発注時には、シェアの変動範囲内の固定シェア値である獲得シェア値に変えなければならない。そのため、シェアの変動範囲から、入札価格に応じて固定シェア値を計算する必要がある。また、この計算においては、商品総数において低廉な価格を考慮した固定シェア値とする必要がある。
【0045】
しかし、固定シェア値を算定する場合、バイヤが希望する固定シェアは、入札対象となる商品や、その商品を提供する業態等のリスク要因に依存するものであるため、固定シェア値を算定する操作変数として、シェア変動範囲以外にもリスクレート等を設定することで、対象商品に適したリスクを反映させることが可能である。
以下に、固定シェア値を算定する実施例として、獲得可能シェア1(50〜75%)の落札価格が1000円、獲得可能シェア2(40〜20%)の落札価格が1050円、獲得可能シェア3(10〜5%)の落札価格が1100円である場合の計算例を示す。
【0046】
例えば、リスクレート(r)を用いて、以下のような式で獲得シェア値が計算可能である。
獲得可能シェア(1)最低値=50%
獲得可能シェア(2)最低値=20%
獲得可能シェア(3)最低値=5%
獲得可能シェア(1)変動範囲=25%
獲得可能シェア(2)変動範囲=20%
獲得可能シェア(3)変動範囲=5%
獲得可能シェア21入札価格差=獲得可能シェア2入札価格−獲得可能シェア1入札価格=50円
獲得可能シェア32入札価格差=獲得可能シェア3入札価格−獲得可能シェア2入札価格=50円
獲得可能シェア31入札価格差=獲得可能シェア3入札価格−獲得可能シェア1入札価格=100円
獲得シェア値(n)=獲得可能シェア(n)最低値+獲得可能シェア(n)変動範囲×獲得可能シェア(n+1)(n)入札価格差/(シェア(n+2)(n)入札価格差)×1/(1−r)・・・(数式1)
このように計算すると、リスクレート(r)=0の場合、
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=62.5:30:7.5となる(この場合の平均発注額は、1022.5円)。
リスクレート(r)=0.5でかつ、シェア合計が100%になるように按分すると
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=60:32:8となる(この場合の平均発注額は、1024円)。
リスクレート(r)=0.9でかつ、シェア合計が100%になるように按分すると
獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=54:37:9となる(この場合の平均発注額は、1027.5円)。
【0047】
上述においては、リスクレート(r)を用いて獲得シェア値を計算したが、リスクレート(r)と、シェア変動範囲413を同じ数値又は関係を持たせることで、シェア変動範囲413の設定値からリスクレート(r)を計算することも可能である。例えば、シェア変動範囲413が「10%」の場合、リスクレートを0.5、シェア変動範囲413が「20%」の場合、リスクレート=0.9等のように設定することで、リスクレートの入力を必要とせずに、シェア変動範囲413の入力に基づいてリスクレートを算定することも可能である。
【0048】
なお、数式1を参照すればわかるように、獲得シェア値(n)と獲得可能シェア(n)入札価格は、1次方程式の関係であるため、どちらかの変数が決まれば、他方の変数を算定することが可能である。
つまり、希望する獲得シェア値(n)を決めれば、必要な獲得可能シェア(n)入札価格が算定可能であり、その逆で、落札するのに必要な獲得可能シェア(n)入札価格が決まれば、獲得シェア値(n)が算定可能である。
したがって、シェア割オークションの場合、このような数式やアルゴリズムを使用することで、獲得可能シェア及び入札価格を表示することで、獲得シェア値の増加というインセンティブをサプライヤに働かせ、より低廉な落札価格を得ることが可能である。
【0049】
なお、シェア割412では、3社シェア割が選定されているが、この場合は、獲得可能シェアは、必ず3社に割当てて発注されるため、1社が全ての獲得可能シェアで最低入札価格を提示したとしても、その場合は、最大シェア(シェア1)のみで受注が可能であり、シェア2では、2番目に安い入札価格、シェア3では、2番目又は3番目に安い入札価格となる。
【0050】
したがって、必ず3社に発注せずに、各獲得可能シェアにおける入札価格差が大きく開いた場合、商品総数におけるコストを優先し、3社における分散発注をやめて、2社における分散発注に切替るという場合もある。
そこで、コストを考慮して分散発注社数を減らすために、シェア変動範囲413の設定値を利用することが可能である。
例えば、上述したように、リスクレート(r)=0の場合、獲得シェア値1:獲得シェア値2:獲得シェア値3=62.5:30:7.5(この場合の平均発注額は、1022.5円)となったが、この場合、獲得シェア1の変動範囲は、シェア変動範囲413で設定された10%を越えている(62.5%−50%(獲得可能シェア最低値))>10%(シェア変動範囲))ため、分散発注を3社から上位2社とし、獲得可能シェア1の獲得シェア値を最大(75%)に設定するという計算を行っても良い。
この場合、獲得可能シェア1の獲得シェア値を75%、及び、獲得可能シェア2の獲得シェア値を25%とすることで、商品総数における1商品当たりの平均発注額は、1000×0.75+1050×0.25=1012.5円となり、上記1022.5円より低廉な価格となる。
このように、本発明に係るシェア割オークションでは、事前に取り決めた複数の獲得可能シェア毎にボリュームメリットを考慮した価格を複数入札させ、対象となる品目をリスク等に応じてシェアを複数のサプライヤに割当ててると共にコストを考慮した発注を行うことが可能となった。
【0051】
オークション定義情報として、商品情報も定義される。
シェア割オークションにおける商品情報の登録画面の一例を図5の510に示す。図5の510では、入力される商品情報は、商品名511(「コピー用紙A4」)、数量512(「100」)、単位513(「ケース」)、開始価格514(サプライヤは「500000」円以下で入札可能)、目標価格515(バイヤ画面にのみ表示可能な額である「400000」円)、最低減額単位516(前回の入札価格−「10000」円以下でのみ入札可能)、入札可能単位517(「5000」円の整数倍で入札可能)、スペック等518(「タテ目」)、納入先住所519(「東京都千代田区一ツ橋2−5−5」)、納期の日付指定520(ブランク)、納期のリードタイム521(発注してから「3日以内」)である。
商品追加ボタン522を押下すると、さらに2つ目の商品について上述と同様の入力を行うことなり、複数品目のオークションが可能となる。
【0052】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ202)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ203)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ204)。なお、サプライヤ側コンピュータ40のディスプレイで表示される画面では、他のサプライヤ情報、及び、目標価格は、見ることはできない。
【0053】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ205)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ206)。
【0054】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ207)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ208)。また、ステップ207では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0055】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ209)。
入札情報の入力は、事前に取り決めたいくつかの獲得可能シェアに基づいて、各シェアにおける入札価格で入札が行われる。
【0056】
シェア割オークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を図6の610に示す。図6の610では、シェア割り状況611(シェア1=60%、シェア2=30%、シェア3=10%)、価格順位612(獲得可能シェア50%〜70%、首位価格「993,000円」、最終入札価格「995,000円」で価格順位が「3位」。獲得可能シェア30%〜50%、首位価格「1,096,000円」、最終入札価格「1,097,000円」で価格順位が「2位」。獲得可能シェア10%〜20%、首位価格「1,197,000円」、最終入札価格「1,197,000円」で価格順位が「1位」。)、状況614((>_<)、王冠表示)次回シェア変動価格613(獲得可能シェア50%〜70%、「992,000円入札でシェア60%になります」。獲得可能シェア30%〜50%、首位価格「1,096,000円」、「1,018,000円入札でシェア35%になります」。)等が示される。
【0057】
価格順位612では、サプライヤは価格順位が「2位」であっても、獲得可能シェア30%〜50%で30%の獲得シェア値を得ている(状況613において王冠(落札企業)表示)。これは、シェア割オークションでは、複数の獲得可能シェアで落札できないようになっているためである。つまり、この画面にアクセスしているサプライヤは、獲得可能シェア30%〜50%で「2位」であっても、他のサプライヤが獲得可能シェア50%〜70%において首位価格で入札しており、かつ、その他のサプライヤが獲得可能シェア30%〜50%で首位価格入札しているため、価格順位が「2位」でも獲得可能シェア30%〜50%でシェアを獲得している。なお、状況613で示される顔文字(>_<)は、獲得可能シェア50%〜70%で入札しているにも関わらず、他社がより安価で入札しているため、シェアを獲得できないことを示している。
【0058】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ210)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ211)。
次に、受信した入札情報から、算定させたシェアを変動させるために、各サプライヤが、各獲得可能シェアにおいて落札するために必要なシェア変動時入札価格、及び、既に当該シェアを獲得した場合でも、さらにシェアを増加させるために必要なシェア変動時入札価格を算定する。そして、それらのシェア変動時入札価格とそのシェア変動時入札価格時のシェアをサプライヤ側コンピュータに送信する(ステップ212)。
【0059】
例えば、次回シェア変動価格614では、獲得可能シェア50%〜70%で落札するために必要な情報として「992,000円入札でシェア60%になります」が示される。これはこのシェアにおいて必要な入札価格「992,000円」と、その価格を入札した場合の計算されるシェア「60%」を示している。
さらに、次回シェア変動価格614では、このシェアにおいてさらにシェアを獲得するために必要な情報として「1,018,000円入札でシェア35%になります」が示される。これは、現状のシェア30%を向上させるために必要な入札額と、その場合の算定されるシェアを示している。
【0060】
サーバ20から送信されたシェア変動時入札価格およびそのシェアは、サプライヤ側コンピュータ40で受信される(ステップ213)。バイヤは、シェアを変動させたい場合、次回シェア変動価格614の指示に従うか、さらに、安価な入札価格による入札情報を入力する(ステップ214)。そして、サプライヤ側コンピュータ40は、入札情報をサーバ20に送信する(ステップ215)。
【0061】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ216)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ217)、バイヤ側コンピュータ30コンピュータでオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ218)、入札情報を確認する(ステップ219)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0062】
シェア割オークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図7の710に示す。図7の710では、セラー1の入札状況711(獲得シェア値「60%」、シェア1で落札「入札価格980,000(1位)」)、セラー2の入札状況712(獲得シェア値「25%」、シェア2で落札「入札価格1,020,000(1位)」)、セラー3の入札状況(獲得シェア値「15%」、シェア3で落札「入札価格1,063,000(1位)」)、シェア割状況714等が示される。
【0063】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ220)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ214)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0064】
以下、図8を用いて、競り下げオークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0065】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ801)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図3を用いて説明されたオークション定義情報同様の定義情報が設定される。
【0066】
競り下げタイプのオークションの登録画面の一例を図9の910に示す。図9の910では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ911(競り下げタイプ)、競り下げ間隔912(初回:300秒、以降:60秒)等である。競り下げ間隔912は、競り下げタイプ(エスカレータ型オークション)で、次の設定価格に上昇するまでの時間が設定され、「初回」は、オークション開始から1回目までの価格上昇までの時間を、秒単位で設定し、「以降」は、2回目以降の次の設定価格目での時間を秒単位で設定する。
【0067】
競り下げタイプのオークションにおける商品情報の登録画面の一例を図10の1010に示す。図10の1010では、入力される商品情報は、商品名1011(「コピー用紙A4」)、数量単位1012(数量「1」、単位「ケース」)、目標価格1013(「3500」円)、競り下げ価格入力欄1014(「4100」円)、競り下げ詳細金額1015(競り下げていく指定価格として、4000円、3900円、…、3400円)等がある。
また、図示されないが、オークション登録画面では、オークション引き合い対象となるサプライヤ等が入力される。
【0068】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ802)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ803)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ804)。
【0069】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ805)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ806)。
【0070】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ807)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ808)。また、ステップ807では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0071】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ809)。
【0072】
なお、落札価格は、競り下げの場合は、上記競り下げ間隔で設定した時間にしたがって下降する。
サプライヤによる入札情報は、ウェブページで表示される競り下げされる入札価格において入札する旨の情報である。その情報は、サプライヤ側コンピュータ画面のウェブページで、サプライヤが入札したい設定価格が表示されたときに、ウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信される。
【0073】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ810)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ811)。そして、サーバ20で受信された入札情報は、さらに上記競り下げ間隔で設定した時間にしたがって競り下げられる。競り下げられた価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ812)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ813)、バイヤは、さらに競り下げられた価格を確認する。
【0074】
バイヤは、さらに競り下げられた価格で、再度入札を行う場合は、上述のようにウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、表示の競り下げ価格において入札する旨の情報である入札情報を入力し(ステップ814)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ815)。
【0075】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ816)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ817)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ818)、入札情報を確認する(ステップ819)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0076】
競り下げオークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図11の1110に示す。図11の1210では、状況バー1111、設定価格1112(「89000円」)、入札価格1113(セラー1が「92000」円で1位。セラー2が「93000円」で2位。セラー3が「93000円」で2位。)等が示される。
【0077】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ820)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ814)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0078】
以下、図12を用いて、競り上げオークションための入札データ処理の流れについて説明する。入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0079】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ1201)。
ここで、オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図3を用いて説明されたオークション定義情報同様の定義情報が設定される。
【0080】
競り上げタイプのオークションの登録画面の一例を図13の1310に示す。図13の1310では、入力されるオークション定義情報は、オークションタイプ1311(競り上げタイプ)、競り上げ間隔1312(初回:300秒、以降:60秒)等である。競り上げ間隔1312は、競り上げタイプで、次の設定価格に上昇するまでの時間が設定され、「初回」は、オークション開始から1回目までの価格上昇までの時間を、秒単位で設定し、「以降」は、2回目以降の次の設定価格目での時間を秒単位で設定する。
【0081】
競り上げタイプのオークションにおける商品情報の登録画面の一例を図14の1410に示す。図14の1410では、入力される商品情報は、商品名1411(「コピー用紙A4」)、数量単位1412(数量「1」、単位「ケース」)、目標価格1413(「3500」円)、競り上げ価格入力欄1414(「4100」円)、競り上げ詳細金額1415(競り上げていく指定価格として、4000円、3900円、…、3400円)等がある。
また、図示されないが、オークション登録画面では、オークション引き合い対象となるサプライヤ等が入力される。
【0082】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ1402)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ1403)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ1404)。
【0083】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ1405)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ1406)。
【0084】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ1407)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ1408)。また、ステップ1407では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0085】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ1409)。
【0086】
なお、落札価格は、競り上げの場合は、上記競り上げ間隔で設定した時間にしたがって上昇する。
サプライヤによる入札情報は、ウェブページで表示される競り上げられる入札価格において入札する旨の情報である。その情報は、サプライヤ側コンピュータ画面のウェブページで、サプライヤが入札したい設定価格が表示されたときに、ウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信される。
【0087】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ1210)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ1211)。そして、サーバ20で受信された入札情報は、さらに上記競り上げ間隔で設定した時間にしたがって競り上げられる。競り上げられた価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ1212)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1213)、バイヤは、さらに競り上げられた価格を確認する。
【0088】
バイヤは、さらに競り上げられた価格で、再度入札を行う場合は、上述のようにウェブページの「入札ボタン」を押下することによって、表示の競り上げ価格において入札する旨の情報である入札情報を入力し(ステップ1214)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ1215)。
【0089】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ1216)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ1217)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1218)、入札情報を確認する(ステップ1219)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0090】
競り上げオークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を図15の1510に示す。図15の1510では、状況バー1511、設定価格1512(「89000円」)、入札価格1513では何の表示も無い。これは、競り上げオークションでは、最初の入札価格が落札価格となるため、表示される設定価格「1512(16,000円)」では入札が無いことが示される。
【0091】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ1220)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ1214)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0092】
以下、図16を用いて、マルチオークションにおける入札データ処理の流れについて説明する。
マルチオークションとは、複数品目、複数項目の金額を入札する形のオークションである。マルチオークションとして3つのタイプのオークションとして、明細入札タイプ、複数品目入札タイプ、分散又は一括競争入札タイプを設定可能である。
明細入札タイプでは、対象品目が一品目で、明細の価格情報や複数の価格情報を合わせて入札させる場合に利用するものである。これにより、入札中に各サプライヤが、どの明細に競争力があるかを確認することができる。
複数品目入札タイプでは、対象品目が複数あり、その複数品目の入札を同時に行わせる場合に利用するものである。
分散又は一括競争入札タイプでは、対象品目が複数あり、かつ複数品目を1社又は複数社に分散発注する場合に利用するものである。
入札データ処理の手順は、サーバ20における記憶部に記憶されている所定のプログラムに従い、主に処理部によって実行されるものとする。
【0093】
最初に、バイヤであるユーザが、オークション登録画面を利用して、オークション定義情報を入力する(ステップ1601)。
オークション定義情報とは、オークション開催日時、オークションタイプ、対象となる商品情報、選定サプライヤ等の定義情報を言う。図示しないが、オークションタイプとして、マルチオークション、又はそれをより詳細化した、明細入札タイプ、複数品目入札タイプ、分散又は一括競争入札タイプ等と入力することが可能である。
【0094】
複数品目タイプのオークションの登録画面の一例を図17の1710に示す。図17の1710では、図5で示した商品情報に加えて2品目目の商品情報1711が追加される。ここで追加された商品情報は、図5で示した商品情報の入力項目と同じである。
【0095】
次に、バイヤが入力したオークション定義情報は、バイヤ側コンピュータ30から、サーバ20に送信される(ステップ1602)。サーバ20で受信した定義情報(ステップ1603)は、記憶部に格納されると共に、サプライヤであるユーザが、サプライヤ側コンピュータ40で入札データ処理システムが生成するオークション画面にアクセスすることにより、サプライヤ側コンピュータ40に送信される(ステップ1604)。
【0096】
次に、サプライヤは、オークション定義情報を受信し(ステップ1605)、オークション画面を利用して、オークション定義情報を確認する(ステップ1606)。
【0097】
次に、オークション定義情報で入力されたオークション開催日時になったか否かが判断され、オークション開催日時になると、開催メールがサーバ20から送信され(ステップ1607)、サプライヤ側コンピュータ40で開催メールが受信される(ステップ1608)。また、ステップ1607では、開催メールは、バイヤーが操作することで任意のタイミングで開催メールを送信するようにしても良い。
【0098】
次に、サプライヤは、オークション画面を利用して、サプライヤ側コンピュータ40で入札情報を入力する(ステップ1609)。
【0099】
次に、入力された入札情報は、サプライヤ側コンピュータ40からサーバ20に送信され(ステップ1610)、その入札情報は、サーバ20で受信される(ステップ1611)。
そして、サーバ20は、入札情報に基づいて、複数品目(又は明細)毎の最低入札価格の合計と、一括入札(又は明細入札の場合、単品入札)の価格とを比較し、サプライヤに対して、落札するために必要な価格を計算する。
例えば、対象品目A、B、Cに対して、サプライヤ1が、A=50円、B=100円、C=150円という入札価格を入力し、サプライヤ2が、A、B、Cに対して、一括価格250円という入札価格を入力した場合、サプライヤ1が落札するために、サプライヤ1に対してA、B、C全体で249円という落札可能価格を算定する。
また、サプライヤ1が、A=50円、B=100円、C=90円という入札価格を入力した場合、サーバ20は、サプライヤ2が落札するために、サプライヤ2に対してA、B、C全体で239円という落札可能価格を算定する。
【0100】
算定された落札可能価格は、さらにサーバ20からバイヤ側コンピュータ30に送信される(ステップ1612)。バイヤ側コンピュータ30コンピュータは、オークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1613)、バイヤは、さらに入札価格を確認する。
【0101】
バイヤは、再度入札を行う場合は、新たに入札情報を入力することで(ステップ1614)、その入札情報をサプライヤ側コンピュータ40から入札情報をサーバ20に送信する(ステップ1615)。
【0102】
そして、サーバ20で受信された入札情報(ステップ1616)は、バイヤ側コンピュータ30に送信され(ステップ1617)、バイヤ側コンピュータ30でオークション画面にアクセスすることにより、入札情報を受信し(ステップ1618)、入札情報を確認する(ステップ1619)。なお、この入札情報の受信及び確認は、オークション開催後どの段階で行っても良い。
【0103】
次に、サーバ20で、オークション定義情報で入力されたオークション終了日時になったか否かが判断される(ステップ1620)。オークション終了日時まで、入札情報の入力(ステップ1614)は可能である。
そして、オークション終了日時になったら、オークションは終了する。
【0104】
なお、バイヤ又はサーバ20は、ステップ1611において、サプライヤの数を減少させるステップを実行して良い。この場合、サーバ20が自動で処理を行う場合、バイヤは、オークション定義情報において最大サプライヤ数の設定を予め行っておくことで、対象品目毎に入札価格の低い順から選定サプライヤを決定し、入札価格の順位にしたがって最大サプライヤ数を越えたサプライヤは、オークションから除外することも可能である。
また、分散発注タイプを選定した場合、オークション定義情報において最小サプライヤ数を予め選定し、サーバ20の処理により、所定の最小サプライヤ数で分散発注を行うことも可能である。この場合、全品目において最低価格で入札したサプライヤが一社であっても、最小サプライヤ数が2であった場合、2番札の入札価格を提示したサプライヤをいずれかの品目において落札サプライヤと選定しても良い。
【0105】
また、ステップ1609において、サプライヤは、明細入札または複数品目入札を行う際、複数品目のうちいずれかを組合せて入札可能としても良い。つまり、対象品目がA、B、Cであった場合、サプライヤ1は、A及びBを1つの品目(又は明細)を組合せて入札したり、A及びCを1つの品目(又は明細)として組合せて入札することが可能となる。
このような任意の組合せにより入札を可能とすることで、サプライヤは、自己のコストメリットを最大限に発揮可能な品目において入札が可能になると共に、バイヤは、そのコストメリットにより低廉な価格での発注が可能となる。
【0106】
なお、複数品目入札タイプと明細入札タイプにおいて、複数品目入札タイプの用語「全品目」に、明細入札タイプの用語「単一品目」、及び、複数品目入札タイプの用語「品目」に、明細入札タイプの用語「明細」がそれぞれ対応する。したがって、上記において複数品目入札タイプの上記用語の説明があった場合、明細入札タイプの対応する用語においても同じことが言及される。
【0107】
以上詳述したように、本発明にかかる入札データ処理システムにおいては、シェア割りオークションによるボリュームメリット及びリスクを考慮した分散発注が可能になり、さらに、繰り下げ/繰り上げオークションにより、サプライヤ間の競合価格以下の入札価格での発注、マルチオークションによりサプライヤにとって低廉価格を提示しやすい品目における入札が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明に係る入札データ処理方法及び入札データ処理システムの概要を示す図である。
【図2】本発明に係るシェア割オークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図3】オークション登録画面の一例を示す図である。
【図4】シェア割タイプのオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図5】シェア割オークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図6】シェア割オークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図7】シェア割オークションのバイヤ側から見たオークション状況監視画面の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る競り下げオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図9】競り下げオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図10】競り下げオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図11】競り下げオークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図12】本発明に係る競り上げオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図13】競り上げオークションの登録画面の一例を示す図である。
【図14】競り上げオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【図15】競り上げオークションのサプライヤ側から見たオークション入札画面の一例を示す図である。
【図16】本発明に係るマルチオークションにおける入札データ処理の流れを示す図である。
【図17】マルチオークションにおける商品情報の登録画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0109】
10 ネットワーク
20 サーバ
30 バイヤ側コンピュータ
40 サプライヤ側コンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける前記商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理方法であって、
前記商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、
第1の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、前記第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、
前記最低入札価格差に正比例して増加する前記第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の獲得シェア値を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項2】
前記第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定するステップと、
前記第1の獲得シェア値から前記第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、
を有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項3】
前記第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
前記第1の最低入札価格情報から前記第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定するステップと、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、
を有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項4】
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、前記第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定するステップと、
前記第1の最低入札価格情報から前記第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して増加する第2の変動落札数量を算定するステップと、
前記第2のサプライヤ側コンピュータに、前記第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信するステップと、
をさらに有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項5】
前記オークション定義情報は、前記第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と前記第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、
前記商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、前記閾値を超えた場合、前記第1の獲得シェアを前記第1の獲得可能シェアにおける最大値にするステップをさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の入札データ処理方法。
【請求項6】
前記第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる前記第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、前記第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、前記第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが前記第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられるステップをさらに有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の入札データ処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、
複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記競り下げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項8】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、
複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記競り上げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項9】
ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、
前記複数商品を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数品目一括、又は、前記複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信するステップと、
前記入札価格情報を比較して、前記複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータに、前記入札可能価格情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項10】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける前記商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理システムであって、
前記商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信する獲得可能シェア受信手段と、
第1の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、前記第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定する最低入札価格差算定手段と、
前記最低入札価格差に正比例して増加する前記第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定する獲得シェア値算定手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の獲得シェア値を送信する獲得シェア値送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項11】
前記第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定する第1の変動シェア値算定手段と、
前記第1の獲得シェア値から前記第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動入札価格情報送信手段と、
を有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項12】
前記第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、
前記第1の最低入札価格情報から前記第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定する変動シェア値算定手段と、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、
を有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項13】
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、前記第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定する変動落札価格情報算定手段と、
前記第1の最低入札価格情報から前記第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して増加する第2の変動落札数量を算定する変動落札数量算定手段と、
前記第2のサプライヤ側コンピュータに、前記第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、
をさらに有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項14】
前記オークション定義情報は、前記第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と前記第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、
前記商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、前記閾値を超えた場合、前記第1の獲得シェアを前記第1の獲得可能シェアにおける最大値にする獲得可能シェア最大化手段をさらに有する請求項9〜12のいずれか一項に記載の入札データ処理システム。
【請求項15】
前記第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる前記第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、前記第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、前記第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが前記第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられる獲得シェア値割当手段をさらに有する請求項9〜13のいずれか一項に記載の入札データ処理システム。
【請求項16】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、
複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記競り下げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格情報による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項17】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、
複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記競り上げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項18】
ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、
前記複数商品を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信する手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶する手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数品目一括、又は、前記複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信する手段と、
前記入札価格情報を比較して、前記複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定する手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータに、前記入札可能価格情報を送信する手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項1】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける前記商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理方法であって、
前記商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信するステップと、
第1の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、前記第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定するステップと、
前記最低入札価格差に正比例して増加する前記第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の獲得シェア値を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項2】
前記第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定するステップと、
前記第1の獲得シェア値から前記第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、
を有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項3】
前記第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定するステップと、
前記第1の最低入札価格情報から前記第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定するステップと、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信するステップと、
を有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項4】
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、前記第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定するステップと、
前記第1の最低入札価格情報から前記第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して増加する第2の変動落札数量を算定するステップと、
前記第2のサプライヤ側コンピュータに、前記第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信するステップと、
をさらに有する請求項1に記載の入札データ処理方法。
【請求項5】
前記オークション定義情報は、前記第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と前記第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、
前記商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、前記閾値を超えた場合、前記第1の獲得シェアを前記第1の獲得可能シェアにおける最大値にするステップをさらに有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の入札データ処理方法。
【請求項6】
前記第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる前記第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、前記第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、前記第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが前記第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられるステップをさらに有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の入札データ処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、
複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記競り下げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項8】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理方法であって、
複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記競り上げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格を選択し、当該選択された入札価格を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信するステップと、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項9】
ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、
前記複数商品を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するステップと、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するステップと、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数品目一括、又は、前記複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信するステップと、
前記入札価格情報を比較して、前記複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定するステップと、
前記複数のサプライヤ側コンピュータに、前記入札可能価格情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする入札データ処理方法。
【請求項10】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける前記商品のシェアを複数のサプライヤに割当てるための入札データ処理システムであって、
前記商品の獲得可能シェアを複数含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数の獲得可能シェアのそれぞれについての入札価格情報を受信する獲得可能シェア受信手段と、
第1の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第1の最低入札価格情報から、前記第1の獲得可能シェアより割当数量の少ない第2の獲得可能シェアにおける前記入札価格情報の中の第2の最低入札価格情報を差し引くことで得られる最低入札価格差を算定する最低入札価格差算定手段と、
前記最低入札価格差に正比例して増加する前記第1の獲得可能シェア内の第1の獲得シェア値を算定する獲得シェア値算定手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報を送信した第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の獲得シェア値を送信する獲得シェア値送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項11】
前記第1の獲得シェア値を一定量増加させた第1の変動シェア値を算定する第1の変動シェア値算定手段と、
前記第1の獲得シェア値から前記第1の変動シェア値への増加分に正比例して減少する第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動入札価格情報送信手段と、
を有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項12】
前記第1の最低入札価格情報を一定量減少させた第1の変動入札価格情報を算定する変動入札価格情報算定手段と、
前記第1の最低入札価格情報から前記第1の変動入札価格情報への減少分に正比例して増加する第1の変動シェア値を算定する変動シェア値算定手段と、
前記第1のサプライヤ側コンピュータに、前記第1の変動シェア値及び第1の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、
を有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項13】
前記複数のサプライヤ側コンピュータのうち、前記第1の最低入札価格情報の次点である第1の次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータに対して、前記第1の最低入札価格情報より一定量減少させた第2の変動落札価格情報を算定する変動落札価格情報算定手段と、
前記第1の最低入札価格情報から前記第2の変動落札価格情報への減少分に正比例して増加する第2の変動落札数量を算定する変動落札数量算定手段と、
前記第2のサプライヤ側コンピュータに、前記第2の変動落札数量及び第2の変動入札価格情報を送信する変動シェア値及び変動入札価格情報送信手段と、
をさらに有する請求項9に記載の入札データ処理システム。
【請求項14】
前記オークション定義情報は、前記第1の獲得可能シェアの第1の最低入札価格情報と前記第2の獲得可能シェアの第2の最低入札価格情報との間の価格差に関する閾値をさらに含み、
前記商品の発注数量の総数における落札価格を低廉にするために、前記閾値を超えた場合、前記第1の獲得シェアを前記第1の獲得可能シェアにおける最大値にする獲得可能シェア最大化手段をさらに有する請求項9〜12のいずれか一項に記載の入札データ処理システム。
【請求項15】
前記第1のサプライヤ側コンピュータが送信した入札価格情報に含まれる前記第2の獲得可能シェアにおける入札価格情報が、前記第2の獲得シェアにおける最低入札価格情報である場合でも、前記第2の獲得可能シェアの次点入札価格情報を送信した第2のサプライヤ側コンピュータが前記第2の獲得可能シェアにおいて獲得シェア値が割当てられる獲得シェア値割当手段をさらに有する請求項9〜13のいずれか一項に記載の入札データ処理システム。
【請求項16】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、
複数の競り下げ価格情報、及び、該競り下げ価格情報を自動で低下させるための競り下げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り下げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記競り下げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り下げ価格情報の中から競り下げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格情報による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項17】
ネットワークを介して商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける商品の入札データ処理システムであって、
複数の競り上げ価格、及び、該競り上げ価格を自動で上昇させるための競り上げ時間間隔情報を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信するオークション定義情報受信手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶するオークション定義情報記憶手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報に含まれる複数の競り上げ価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信するオークション定義情報送信手段と、
前記競り上げ間隔情報にしたがって、前記複数の競り上げ価格情報の中から競り上げられた入札価格情報を選択し、当該選択された入札価格情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する入札価格情報送信手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記入札価格による前記商品の入札を認める入札許可情報を受信する入札許可情報受信手段と、
最も低い入札価格を示す入札許可情報を送信したサプライヤ側コンピュータに、前記商品の落札情報を送信する落札情報送信手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【請求項18】
ネットワークを介して複数商品の買い注文を行うバイヤ側コンピュータ及び前記商品の売り注文を行う複数のサプライヤ側コンピュータにアクセス可能なサーバにおける入札データ処理方法であって、
前記複数商品を含むオークション定義情報を、前記バイヤ側コンピュータから受信する手段と、
前記オークション定義情報を前記サーバの記憶部に記憶する手段と、
前記記憶部に記憶された前記オークション定義情報を、前記複数のサプライヤ側コンピュータに送信する手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータから、前記複数品目一括、又は、前記複数品目のうち一品目以上に組み合わされた品目数毎の入札価格情報を受信する手段と、
前記入札価格情報を比較して、前記複数品目一括、及び/又は、組み合わされた品目毎に最低価格となる入札可能価格情報を算定する手段と、
前記複数のサプライヤ側コンピュータに、前記入札可能価格情報を送信する手段と、
を有することを特徴とする入札データ処理システム。
【図1】
【図2】
【図8】
【図12】
【図16】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図2】
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【図16】
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【図14】
【図15】
【図17】
【公開番号】特開2008−210224(P2008−210224A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−47165(P2007−47165)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(592001975)伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (20)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(592001975)伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (20)
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